爽「私しか知らないだろうけど、揺杏はこんなに可愛い」 (18)

咲-Saki-有珠山SS
爽揺で百合 ※ぬるいR-18
地の文多様
途中視点が変わるのでそのつど一言入れます

当方SSはまだまだ素人以下なので冷やかし気分で見てね


以上がOKな方のみ読んで、どうぞ


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1405047558

爽視点


短い夏が終わり、季節は秋を迎えようとしている。

私たちから発せられる声や音以外、部屋は静まり返っていて、しんと冷えているはずの室内でもベッドの上だけが別の世界になったみたいに熱い。


いつもなら軽く冗談を交わしながら談笑するこの部屋で。

そんな空気を微塵も感じさせないほどに飢えていた。互いの身体に。互いの愛情に。情欲に正直だった。

事の発端は、私が麻雀部を引退してからだ。大学受験を控えていたこともあり、私とチカはあまり部に顔を出さなくなっていた。

いくらインターハイでベスト8に入ったからといって、所詮は数ある部活のうちの一つ。
強豪でも名門でもなかったポッと出の高校がラッキーで準決勝まで進めただけだという認識は強く、大学推薦なんてとてももらえるわけなかった。
実際推薦の話が無かったわけではなかったけど、大学生活の大半を麻雀に注ぎ込まなければならなかったことが前提条件だった。

麻雀は好きだが、あくまで有珠山のメンバーでやる麻雀が、麻雀部が好きだった。
勝ち負けよりも楽しく自由に遊ぶのが好きだった私はその推薦の話を丁重にお断りした。


つまり勉強しなければならなかった。

「いま追い込んでおかないとどうなってもしらないぞ」という半ば脅しにもとれる担任の言葉に素直に懸念した私は、仕方なく麻雀部通いを封印して勉学に勤しむことにした。


一年ほど前に揺杏と「特別な関係」になってからは時間と向こうが許す限り、二人っきりになれば毎回「そういうこと」をしていた。
それこそインハイのホテルだろうが、移動の寝台車であろうが。

いま思えば私はただの覚えたてのアレみたいにバカだった。

それほどまでに揺杏が愛しかった。



―――現時点でも揺杏とそういうことしようとしてるんだから現在進行形でバカだけど。

堪え性のない私だ。
元々勉強も長く続けられるわけもなく。
しかし頑張ると豪語した手前、後にも引けなかった私は当分の間一人で頑張っていたがやはり限界は来た。

「会いたい」

会いたい。会って顔を見たい。触れたい。寂しい。愛しい。

色んな感情がぐちゃぐちゃに混ざって揺杏の都合も考えずにそんなメールを無意識に送っていた。

そんな私の勝手な行いを咎めるでもなく「後で部屋に行く」って返信が来た時、私は心底嬉しくなった。

ほんますまん、体調崩して死んでた。

続きいきます


放課後の時間になってしばらくしてから部屋で待っていた私の耳に走っているような足音が聞こえた。

揺杏が来たんだとすぐに理解した私は、いてもたってもいられず無言でドアを開けてその手を掴んで強引にベッドまで引っ張った。

そんな私の突発的な行動にも一切の抵抗も見せない揺杏に、もしかしたら同じ気持ちだったのかなって都合のいい解釈をすることにした。


それから、ベッドに揺杏を押し倒して有無を言わさず追い被さりキスをした。

ムードを重視する雰囲気ならここで軽いやつってのを何べんもするんだろうけど、今は互いにそんな余裕が無かった。

何度も何度も口付けを交わし唾液の交換をする。

息継ぎをする暇もないくらい性急にただ貪るだけのキス。


一度だけ離れて、目が合った。
キツめの目元が潤んで今にも泣き出しそうな、物欲しそうな欲情した表情。

爽「(エロい顔してんの気付いてんのかな)」

長身の揺杏が唯一私を上目使いで見上げる時の、その顔が好きだった。


普段の皆の前では決して見せることのない、私だけに見せる女の顔。

そうさせているのが私なんだと思うとどうしようもなく胸がざわつくのを感じる。
それと同時になんだか荒々しい気持ちが私の中に沸き上がってしまう。


一見話し方でガサツに見られるが違う。コイツほど乙女な奴はいないんじゃないかなってくらい揺杏は女の子だ。

以前聞かれたことがある。
私みたいなのとヤッてもつまんないんじゃないかって。

バカだな。そんなこと気にしてたのか。
お前だからいいんじゃないか。
お前が可愛いのは私が一番知ってるんだよ。
揺杏だから、私はこんな気持ちになるんだよ。

そう言うとあいつはちょっと泣いてたけど、そういうのからかわれるの大嫌いなやつだから気付かないふりをした。

そういう所も可愛いと思ってることは揺杏は知らない。
誰も知らなくていい。私以外は


散々キスしたあと、首筋に顔を埋めた。今日は体育あったのか、はたまた久々だからか、大好きな揺杏の匂いが濃く感じた。

私は全く気にしないけど乙女な揺杏は、する前は必ずシャワーを浴びてから…を徹底していたのにそんな時間ももったいないって思ってくれてたのなら光栄だ。
そのまま本能のままに首筋、耳、鎖骨…丁寧に強引に舌を這わせた。

興奮しすぎてたのか焦ってボタンを外すのももどかしい。
引き千切らなかっただけ自分が偉いと思う。
それでも早く早くと身体全体が私を急かす。

揺杏が欲しい。それだけだ。

時々漏れる可愛い声が更に興奮を助長させた。

すまん!大事なことを言い忘れてました。
このSSでは「下着」が存在してるので、下着NGの方はここでそっ閉じ願います

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom