モバP「まゆの外出しない一日」 (36)

~Pの家・寝室~

P「ふあ……今何時だ?」

P「……10時過ぎ、か。結構寝たな」

まゆ「すう……」

P(まゆはまだ寝てる。起こさないようにベッドから出て……)ゴソゴソ

まゆ「ん……Pさん?」

P「ああ、ごめん。起こしちゃったか」

まゆ「いえ、7時くらいに一度起きて……二度寝でうつらうつらしてました」

P「眠いならまだ寝てていいよ。家事は俺がするから」

P「今10時過ぎだけど昼食前になにか少し食べる?」

まゆ「じゃあ……トースト一枚だけ」

P「飲み物は?」

まゆ「レモンティーを」

P「おっけー。ちょっと待ってて」

まゆ「…………」

まゆ「はぁ……幸せ」ポワワ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1404720070

P(昼食後、CGプロライブのブルーレイを二人で一緒に見た)

P(このライブにまゆは参加していない)

まゆ「……みんな輝いてましたね」

P「参加したかった?」

まゆ「……ええ。今のまゆじゃ足手まといにしかならないかもしれませんけど」

P「みんなまゆの体を気遣ってくれてるんだからさ」

まゆ「分かってます、不平不満じゃないんですよ?」

まゆ「むしろ心配してくれてとっても感謝してます」

まゆ「ただ、やっぱりまゆは、ライブが好きなんだなって」

P「……半年くらいはまともにレッスンも出来ないだろうな」

P「中途半端なまゆをファンに見せたくないだろう?」

まゆ「そう、ですね。でも元気な姿は、早く見せたいです」

P「大丈夫、ファンなら事情は分かってくれる」

P「俺も、まゆがしばらく仕事してなくて不安になる気持ちも分かってる。だから――」

まゆ「ファンが不安……ふふっ」

P「おーい、まゆ。真面目な話してるのに」

まゆ「ごめんなさい……ふふふ」

ピンポーン

P「ん、誰だろ。はいはーい」ガチャ

杏「やぁ」

こずえ「やー……」

P「あれっ、どうしたんだ二人共」

杏「こずえがまゆに会いたいって言うから連れてきたよ」

P「おー、上がって上がって。まゆも喜ぶよ」

こずえ「ふわぁ、おじゃましますー……」

杏「ますー」

こずえ「まゆおねえちゃん……こんにちはー」

まゆ「こずえちゃん、いらっしゃい。杏ちゃんも」

P「こずえの付き添いだなんて、杏も意外と面倒見いいよなぁ」

杏「意外と、は余計だよ。正直面倒だったけど、ほっといたら一人で行きかねないからね」

杏「それで迷子にでもなったら、結局そっちの方が面倒なことになるし」

P「なんだかんだで良いお姉ちゃんだな……」

杏「それより、まゆのお腹だいぶ大きくなったね」

杏「もういつ生まれてもおかしくないんじゃない?」

まゆ「予定日は来月だから、もうちょっとですねぇ」

こずえ「まゆおねえちゃん……おなかさわっていい……?」

まゆ「いいですよ」

こずえ「ありがとー……ここにあかちゃん、いるの?」ナデナデ

まゆ「ええ。Pさんの赤ちゃんが、ね」

杏「まゆお姉ちゃん、杏も触っていーい?」

まゆ「杏ちゃんのほうが年上ですよね……まあ、いいですけど」

杏「ありがと~」ムニムニ

まゆ「……って、ちょっと。なんでお腹じゃなくて胸揉んでるんですかっ」

杏「いやー、やっぱり妊娠すると大きくなるんだなーと思って」

杏「もう母乳出るの?」

まゆ「出ますよ。まだ母乳なりかけみたいな感じですけどね」

杏「ふーん。もしかしてPに飲ませてたり?」

まゆ「なっ……」///

P「意外と味薄い」

まゆ「ちょっと、Pさぁん!」///

杏「へぇ~。生まれたら少し飲ませてよ」

まゆ「今すぐじゃなくていいんですか?」

杏「頼んだら飲ませてくれるの?」

まゆ「……それはちょっと」

杏「でしょ。赤ちゃんより先に飲むのはね、さすがに自重するよ。Pじゃあるまいし」

P「おい待て。俺が自重できてないみたいじゃないか」

杏「……はっ。未成年の担当アイドル孕ませておいて、何を今更」

P「ぐぬぬ」

こずえ「まゆおねえちゃん」

まゆ「なぁに?」

こずえ「こずえも……おっぱいのんでみたい」

まゆ「いいですよ、はい」

こずえ「わぁ……♪」チュウ

杏「おいー! 杏は頼んでもダメって言ったのに」

まゆ「ダメとは、言ってないですよ? でも自重してくれるんですよね」

杏「くそぅ……覚えてろよ。子供生まれたら搾りとってやる」

P(こずえに母乳を与えるまゆから、神々しいまでの母性があふれている)

P(これが聖母か)

こずえ「……ありがとうー」

まゆ「もう良いの?」

こずえ「あんまりこずえがのんだら……あかちゃんのぶん、なくなっちゃうかもしれないから……」

まゆ「そんなにすぐには失くならないから大丈夫よ」クスッ

杏「あ、そうそう。胎教に使えるかと思ってカラオケで録音してきたんだ。はいCD」

P「おー、ありがとう。……あずえ?」

杏「杏とこずえだから」

こずえ「ゆにっとめいなのー」

P「……ティンときた!」

杏「あ、お仕事モードに……」

まゆ「何歌ってきたんですか?」

杏「いろいろだよ、エヴリデイドリームとか。こずえ、ちょっと歌ってみて」

こずえ「だいすきーだよー ささやいーてよー ほっぺたーがまーっかー♪」

P(可愛い)

まゆ「ありがとう、こずえちゃん。とっても嬉しいわ」ナデナデ

こずえ「えへへー」

杏「ところで、ちょっと気になってたんだけどそこのブルーレイってライブのやつ?」

P「ああ、さっきまでまゆと見てたんだ」

杏「まだ見てないんだよね。今見ていい?」

P「俺の家でかよ……まあ、いいけど」

杏「こずえも一緒に見よ」

こずえ「はーい」

P(二人は並んでテレビを見始めた)

まゆ「……こずえちゃんみたいな、純真な子に育って欲しいです」ナデ

P「気が早いなぁ、まだ生まれてもないのに」

まゆ「ふふ、そうですね。おっぱい飲んでるこずえちゃんが、本当に自分の娘みたいに思えて」

P「ちょっと分かる。こずえは、なんていうか娘にしたくなる可愛さだよな」

まゆ「ええ」

P「……そんな母娘(?)の触れ合いをとらえた写真がこちらです」 つスマホ

まゆ「ええっ、いつの間に!?」

まゆ「うう……写真で客観的に見ると、ちょっと恥ずかしいです」

P「でも良い表情してる。母親の顔だよ」

まゆ「そうですか? ……まゆは、いいお母さんになれるでしょうか」

P「…………どうかな」

まゆ「えー、そこは絶対なれるって言うところじゃないんですか?」

P「いや、溺愛しすぎて、叱れなくて何でも言うこと聞きそうな気がする」

まゆ「……そうかもしれません」

まゆ「生まれる前でもこんなに愛おしいのに怒るなんて」

P「怒ると叱るは違うぞ?」

P「『怒る』ってのは怒りや憎しみをぶつけるだけ」

P「『叱る』は相手のことを想って、正しく導くことだ」

P「履き違えちゃいけない。愛するからこそ、叱らないといけないこともあるんだ」

まゆ「知りませんでした……」

P「今後混同しなければいいさ」

P「それと、まゆが叱ったら必ず俺がフォローするから。まゆは叱る役、俺はフォローする役」

まゆ「はい」

P「まゆ嫌われる役、俺好かれる役」

まゆ「ええーっ、ずるい!」

まゆ「まゆも好かれる役がいいです!」

P「ははは、言った者勝ちだ~」

杏「P、玄関開けていいー?」

P「え? ああ、いいけど」

まゆ「じゃあまゆは赤ちゃんを抱っこする役、Pさんはそのまゆを抱っこする役です!」

P「それって俺得じゃない?」

まゆ「そんなことないですよ」

まゆ「Pさんはまゆに阻まれて赤ちゃんを直接抱っこすることは出来ないんです」

P「なん……だと…………」

まゆ「言った者勝ちですっ」

凛「生まれる前から何くだらないこと言い合ってるの」

P「おわっ、凛! いつの間に!?」

杏「二人がいちゃついてたから杏が家に入れた」

P「お前、勝手に……って、さっきのか」

杏「今Pの家に来てるーってツイートしたら、私も遊びに行くって」

P「たまり場じゃないんだぞ……」

まゆ「良いじゃないですか。お客様が増えて嬉しいです」

P「まゆが良いなら、それでいいんだけどさ」

まゆ「そういえば杏ちゃん達も、まだたいしたおもてなししてませんでしたね」

まゆ「せっかくだからティータイムにしませんか?」

こずえ「あれぇー……? いつのまにか、りんおねえちゃんがいる……」

凛「マイペースだね、こずえは……」





杏「このクロワッサン美味しい。どこで買ってきたの?」

凛「大原ベーカリーだよ」

杏「ああ、みちるの家かー」

まゆ「こずえちゃん、カフェオレ苦くない?」

こずえ「うん、あまーい……」

まゆ「あっ、じっとして。ほら、お口にクリームついてる」フキフキ

こずえ「んー♪」

凛「気のせいかな……」

P「なにが?」

凛「まゆとこずえが、知らないうちにかなり仲良くなってるような」

杏「そりゃそうだよ。母娘だもん」

凛「それってどういう意味?」

P「こういう意味」 つスマホ

凛(……!? まゆがこずえに母乳与えてる!?)

まゆ「ちょ、ちょっと! あんまり見せないでくださいよぉ」///

凛「なんか……まゆがすごく遠くに行ってしまった気がする」

まゆ「そうですか? まゆからすれば、凛ちゃんのほうが遠くに」

まゆ「――とても高いところに行ってしまった気がします」

まゆ「今CGプロで一番人気のトップアイドルじゃないですか」

凛「私が言うべきじゃないかもしれないけど、人気なんて水物だよ」

凛「いつ誰に追い抜かれてもおかしくないと思ってる」

凛「正直、まゆにはアイドル復帰してほしくないよ。絶対強力なライバルになるから」

杏「意外と弱気だね」

凛「ライバルは少ないほうがいいでしょ?」

凛「……もちろん、本当に復帰したら簡単に負けてあげるつもりはないけどね」

杏「でも確かに、復帰したら人気すごいことになりそう」

杏「活動休止で一時的にファンは減ったかもしれないけど」

杏「この若さで人妻属性とママ属性を手に入れて戻ってくるわけだからね」

杏(真のまゆファンはPと結ばれて本気で喜ぶくらい訓練されてるからなぁ……)

まゆ「その二つって、そんなに重大ですか?」

杏「赤ちゃんプレイとか、男の人は大好物でしょ?」

P「おい、適当なこと言うんじゃないよ」

杏「それに人妻NTRとか……いたた! やめて、ごめん!」

まゆ「Pさんに変なこと吹きこまないでくださいねぇ?」

杏「本気でつねったでしょ……アイドルの玉の肌になんてことを」

凛「今のは杏が悪いよ」

こずえ「ふわぁ…………」

まゆ「難しい話で眠くなっちゃった?」

こずえ「ん……むずかしくはなかったけど……ふわぁ、おひるねしたい…………」

まゆ「じゃあ……はい、膝枕どうぞ」

こずえ「ありがとー……」ポフ

こずえ「すや……」

杏「寝付き早っ」

凛「……ママ属性、分かる気がする。今のまゆ、すごく絵になってる」

まゆ「ふふ、そうですか?」ナデナデ

杏「ほら。今自然にこずえの頭なでたし。しぐさがすでにお母さんになってるよ」

まゆ「……」///

P「まゆがアイドル復帰したら、こずえとペアで活動してみようか」

凛「母娘風アイドル……かな?」

杏「ただでさえ聖母のまゆに天使のこずえが加わりまさに最強と思える」

凛「聖母と天使って受胎告知みたいだね」

P「まゆ孕みっぱなしだな」

まゆ「ええっ!?」





P「あ、もうこんな時間……夕食の準備しないと。何作ろうかな」

杏「はい、提案があります!」

P「杏が作ってくれるのか?」

杏「じゃなくて、ピザ取ろうよ。最近食べたかったんだ~」

P「食ってく気まんまんだな……」

まゆ「良いじゃないですか。いつも二人きりだからたまには」

まゆ「せっかくだから凛ちゃんとこずえちゃんも一緒に食べませんか?」

こずえ「ぴざ……って、どんなのー? こずえ、しらないかも……」

杏「えーと、平らなパンにチーズとか野菜とか乗せて焼いたもの……って感じかな」

杏「とりあえずチーズが食べられるなら大丈夫と思う」

凛「嫌いな野菜とか無い?」

こずえ「うーんと……たぶん、ないよぉ……だいじょうぶー」





凛「……まゆって、食細いイメージだったけど」

杏「結構食べるよねぇ……杏の倍くらい?」

まゆ「ち、違うんですよ! ほら、赤ちゃんのぶんも栄養取らないといけないから!」

まゆ「あとそこまで食べてませんよ!」///

凛「たしかにそういう話は聞くけど……まあいいや、あまり突っ込まないでおくよ」

杏「こずえは、ピザ気に入った?」

こずえ「うん……おいしいー」

こずえ「でも……、ぷろでゅーさーのおりょうりも……たべたかったのー」

凛「Pが作ろうとしてたね。いつもそうなの?」

P「休みの日はなるべくそうしてる。平日は夕食作って待っててくれるからな」

杏「まゆの趣味って料理じゃなかったっけ。休みとか関係なくまゆが作りたいんじゃない?」

まゆ「そうなんですよ。お料理が面倒とか全く思ってないのに」

P「ま、まあ妊娠中だし? 体を休める日も必要だって。以前にも話して納得してくれただろ?」

まゆ「納得はしてますよ……ただの愚痴です」

まゆ「でも子供生まれたら毎日まゆが作りますからね?」

杏「趣味といえば、こずえのプロフィールは『しゅみってなぁに?』になってるけど」

杏「こずえは趣味無いの?」

こずえ「しゅみー? あるよー……おえかきとか……おにんぎょうあそびとかー」

凛「P、どういうこと?」

P「最初に訊いたとき、そう答えたんだよ」

P「説明したらいくつか挙げてくれたんだが、面白かったので最初の答えを採用した」

まゆ「でも小さい子で趣味の意味が分からない子とかいなかったんですか?」

P「もちろんいた。ただ、こずえが一番合うと思ったんだ」

杏「あー、例えば仁奈が無趣味になってても、どう考えてもきぐるみ関連だろ、ってなるよね」

P「そうそう」

杏「じゃあ逆に、こずえに一番合う趣味ってなんだろう?」

まゆ「こずえちゃんの一番好きなことってなぁに?」

こずえ「すきなことー……? んーとねぇ……ぷろでゅーさー」

P「そっか、ありがとう。俺もこずえ大好きだよ」

こずえ「ほんとー? うれしい……えへへ」///

杏「あ、不倫だ」

まゆ「冗談でもやめてっ」

~入浴中~

P(三人が帰ったあと、一緒にお風呂に入る)

P(二人で入る湯船は少し狭いが、まゆの柔らかい身体が密着して気持ちいい)

まゆ「……賑やかな一日でしたねぇ」

P「ああ、楽しかった。けど、休みの日はまゆと二人きりで過ごしたかったかな」

まゆ「もう……お仕事続けてるPさんと違って、まゆはなかなかみんなに会えないんですよ?」

まゆ「たまにはこんな日も過ごさせてください。たまに、でいいですから」

P「分かった、覚えておくよ」

P「そろそろ身体、洗おうか」

まゆ「はい」ザバッ

P(身重のまゆの身体を優しく丁寧に洗うのが、すでに日課になっている)

P(まゆ一人で洗えないわけじゃないけど、なんとなく尽くしてる感じで楽しい)

P「はい、終わったよ」

まゆ「……はむっ、んちゅぅ」ムチュッ

P「んんっ……ぷはっ、急にどうしたの?」

まゆ「あ……その、杏ちゃん達がいたから、したくても出来なくて、それで……」

P「言ってくれれば、ちょっとくらい二人きりになれたと思うけど」

まゆ「…………ダメです。気持ちに火がついちゃったら我慢できませんから」///

P「今火がついてる?」

まゆ「ついてます……指使いがとっても気持ちよくて」///

P「我慢できる?」

まゆ「できません」///

P「エッチだなぁ、まゆは」

P「体の負担にならない程度だからね、それで良い?」

まゆ「……はい」///




「まゆの外出しない一日」おわり

~おまけ~

P「あずえのCD聞いてみようか」

まゆ「はい」


 ~~♪

P(エヴリデイドリームのイントロ……たしかこずえが歌ったと言っていたな)

まゆ(こずえちゃんのエヴリデイドリーム……うふふ、可愛いでしょうねぇ)





こずえ「ひゃーーっはっはっはっはぁ~!」

『!?』

こずえ「まーっしゅあーっぷ!!」




まゆ「いきなり毒茸伝説に!!」

P「杏アノヤロウ! わざわざ編集までしやがって!」

以上で終了です
嫁まゆ娘こずえ、が私の理想

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