モバP「家賃が払えなくなったので誰かの家に居候させていただきたい」 (73)

P「許可していただけます?」

ちひろ「ダメです」

P「ですよねー」

ちひろ「大体、どうして家賃が払えないなんてことになるんですか」

P「ちひろさん、胸に手を当てて考えてください。きっと分かります」

ちひろ「……」

ちひろ「働きすぎ……ですかね」

P「普通は働いたらお金は増えるんですけどね」

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P「そうです。働きすぎてお金がもうないんです。だから誰かの家に住まわせていただきたいんです」

ちひろ「ここでいいじゃないですか」

P「」

ちひろ「事務所なら割と何でも揃ってますよ?」

P「いやぁ、そうじゃなくて、ね? ほらいろいろあるじゃないですか。ロマンとか」

ちひろ「よくわかりませんがアイドルと同居なんてダメです」

P「じゃあ、アイドルの皆に聞いてみましょうよ。俺が居候することに賛成か反対か」

ちひろ「え、いや、それはプロデューサーさんに分がありすぎます!」

P「でもアイドルの許可があればいいでしょ!」

ちひろ「一人暮らしの人ならともかく実家暮らしの人は親御さんの許可だって要ります」

P「一人暮らしの人ならいいと」

るーみん「ガタッ」

事務所はダメ
アイドルの家に居候もダメ
となると転がり込めるのは・・・

>>10
やっぱりちっひは天使だったんだ(ガチャガチャ)

ちひろ「ダメに決まってるでしょ!」

P「いいじゃないですか!」

ちひろ「プロデューサーさんは家事とかできないでしょ!」

P「ええ、ほぼできません」

ちひろ「迷惑しかかけないじゃないですか」

P「それはその……努力と気合と根性でどうにかしますよ」

ちひろ「わ、私は断固阻止しますからね。絶対ここに泊まってもらいます」

P「それなら俺はもう働くのやめますよ? 必要最低限のお仕事しかしませんよ?」

ちひろ「え……イベントは?」

P「いや、お金ないって言ってるじゃないですか」

ちひろ「だ、誰かの家に居候することを許可したならば?」

P「これからも精一杯働きます」

ちひろ「……許可しましょう」

P「じゃあ、交渉してきます」

~一時間後~

P「……」

ちひろ「あれ、早かったですね。で、誰か居候させてくれる人はいましたか?」

P「……いませんでした」

ちひろ「ん?」

P「いませんでしたよ! 一人暮らしの人は皆声を掛けましたけど! 皆! 声を揃えて!」

P『明日まで待ってくれ』

P「って! 告白するとき、返事を先延ばしされたら、それはもう振られたと同義!」

P「つまり! 誰も俺を家に住まわせてくれない!! 住まわせたくない!!!」

ちひろ「うるさいです」

P「……すいません」

P「結局事務所に住むことにしました。食料に困ったら冷蔵庫にあるものを食い散らかします」

ちひろ「やめてください」

P「誰か一人ぐらい泊めてくれる人がいると思ってたのに……」ブツブツ

P「ちひろさ――」

ちひろ「ダメです」

P「……」

ガチャ

P「ん?」

凛「まだ誰も来てない!?」

P「おはよう凛。早いな」

凛「質問に答えて!」

P「え、うん。ちひろさん以外は誰も」

凛「ふぅ、良かった。プロデューサー、うちに住んでいいよ!」

P「マジで!?」

ちひろ「はぁ!?」

P「でも、お前実家暮らしじゃん。ダメだわ、ごめん」

凛「えっ!?」

ちひろ「そうねぇ。流石に実家暮らしの子は……」

凛「ぐっ」

P「凛の気遣いはありがたいが親御さんに迷惑をかけるわけにはいかないんだ。ありがとな」

凛「うぅ」ヨロヨロ

P「お、おい。どうした。膝がガクガクしてるぞ」

凛「シンデレラガールは膝などつかぬぅ……」

P「どうしたんだよ。凛」

凛「どうしてもダメなの? うちには住めないの?」

P「え、えぇー」チラ

ちひろ「……」

P「ダメ」

凛「……今日は帰るね」

P「せっかく宿が見つかったと思ったのに。凛が一人暮らしだったら……」

ちひろ「(声をかけてない凛ちゃんが来るってことは誰かが情報漏らしたのよね)」

P「あぁー! 親御さんに連絡してみるという行為をすれば良かったー」ゴロゴロ

ちひろ「せっかくですから事務所生活を楽しんでくださいね」

P「いや、きっとまだ来る子がいる! 俺は信じてる」

ガチャ

P「誰だ!」

仁奈「おはよーごぜーます」

P「お、おぅ」

ちひろ「わかってますね」

P「仁奈、おはよう」

仁奈「P! 今日からよろしくでごぜーます!」

P「は?」

仁奈「Pは今日から仁奈の家に住まねーですか?」

P「え?」

仁奈「Pが仁奈の家に住むから仁奈、今日は早起きして事務所に来たでやがります」

P「……非常に言いづらいのだが」

仁奈「今日から楽しみでやがります」キラキラ

P「うっ」

仁奈「おうちでもいっぱい遊ぶでごぜーますよ!」

P「うぅ、言えないよ、仁奈」

仁奈「?」

仁奈「Pがおうちに来やがったら仁奈のきぐるみを見せてやります」

P「仁奈、仁奈」ポロポロ

仁奈「ど、どうしたでやがりますか!?」

P「仁奈、お、俺は仁奈の家には住めないんだ。ごめん、ごめんよ仁奈」ポロポロ

仁奈「……」ウル

P「悪かった、俺が悪かったよ。変なこと言い出した俺が悪かった。素直に事務所に住めばよかったんだ」

仁奈「ぴ、Pは悪くねーでごぜーます。勘違いをした仁奈がPを苦しめたんでごぜーます!」

P「いい子だな。仁奈は。今度、また新しいきぐるみでお仕事しような」

仁奈「一緒に住めなくてもPとお仕事できれば嬉しいです。でも昨日から楽しみで眠れなかったから少しねみーでごぜーます。寝てもいいでごぜーますか」

P「うんうん」

仁奈「……」zzz

P「になぁ。ごめんよ」

ちひろ「(なんだこれ)」

ちひろ「終わりました?」

P「うぅ。はい」

ちひろ「とりあえず顔洗ってきてください」

P「……ふぅ。仁奈には悪いことをしてしまいました」

ちひろ「そうですね」

ガチャ

P「もう事務所に住もうと」

美優「プロデューサーさん!」

留美「Pくん!」

瑞樹「プロデューサー!」

P「……思いません!」

P「はい」

美優「プロデューサーさん、是非うちに来てください!」

留美「いえ、私のうちに」

瑞樹「私は家事が得意なのよ。私の家!」

P「あ、あの昨日、皆断ったじゃないですか」

美優「そ、それはその……」

留美「掃除してたの」

瑞樹「ちょ、ちょっと」

P「掃除?」

留美「ええ、Pくんに汚い部屋を見せたくないから本気で掃除したわ」

P「そんなに気を使わないでもいいのに」

留美「だからどうかしら家に来ない?」

P「行かせていただきます!」

美優「う、うぅ」

瑞樹「流石に」正直には言えないわ」

P「でも美優さんと川島さんの家にも行きたいです」

留美「は?」

留美「何を言ってるの?」

P「い、いや、ロマン的なアレが俺を突き動かしてるわけで」

留美「美優や川島さんの家には行かせないわ」

美優「あ、あの! 留美さんの家にも川島さんの家にも行っていいので家に来ませんか?」

P「行きます行きます」

留美「あ、ちょっと美優、卑怯よ」

瑞樹「じゃあ、私は二番目でいいわ」

留美「ぐっ。じゃあ勝負しましょう」

美優「?」

留美「一週間、Pくんを家に泊めてPくん一番よかったと思う人の家に勝負以降住み続けるの」

瑞樹「ふぅん。面白そうね」

P「嫌です」

留美「え!?」

P「三人の家にしか泊まれないじゃないですか! もっと他の人の家にも泊まりたいんですよ!」

瑞樹「ロマンじゃなくて本能に突き動かされてるわね」

美優「とりあえず一週間交代でいいですかね」

留美「……それしかないわね。順番はさっきのでいいわ。私が最後ね」

P「やったぜ」

この3人からはダメンズの香りがする

橘ァ!良い子は寝る時間だァ!(ベッドに連れていき布団を被せて寝かしつける音)

三船家 夕方

P「じゃあ、今日から一週間よろしくお願いします」ドサ

美優「はい。自分の家だと思っていいですからね」

P「ありがとうございます。荷物はどこに置けばいいですかね」

美優「あ……じゃあ、そこの部屋に」

P「はーい」

P「……ここ寝室」

美優「プロデューサーさーん?」

P「あ、はーい」

美優「夕御飯、今から作るのでテレビでも見て待っていてくれますか?」

P「あの、俺もお手伝いしますよ」

P「(あ、俺、料理出来ないんだった)」

美優「ほんとですか? でも、プロデューサーさんに手伝ってもらうほどでもないですし」

美優「お茶とかコップとか出して貰えますか?」

P「(助かった。今度、料理本買ってこよ)」

P「はい」

美優「プロデューサーさんの好みのを作らなきゃ……」ボソ

P「……」

P「(いつPS3繋いでいいか聞こうかな)」

美優「できましたよー」

P「あ、美味しそうですね」

美優「あ、ありがとうございます」

P「誰かの料理食べるなんて久しぶりですし、母さん以外の料理を食べるのも初めてだから緊張しますね」

美優「は、初めて……」ボソ

美優「今まではどうしてたんですか?」

P「外食かカップ麺とかですかね。たまーに自分で作ったりしましたけど不味くて」

P「じゃあ食べますか」

美優「あ、はい。いただきます」

P「いただきまーす」

美優「……」

P「……」

P「うめええええ!!」

美優「あ……」

P「美優さんの家に泊まりに来てほんと良かったです」

美優「(やった!)」

美優「そ、そうですか。ありがとうございます。どんどん食べてくださいね」

P「はい!」モグモグ

美優「美味しそうに食べてくれると私も嬉しいです」

P「料理ができる人って良いですよね」

美優「えっ?」

P「俺が出来ないから憧れるだけなんですけど凄いなぁって思います」

美優「じゃ、じゃあ明日から教えましょうか?」

P「いいんですか?」

美優「はい。プロデューサーさんがいいなら」

P「是非お願いします」

三船家生活三日目

P「んん~」

美優「プロデューサーさん、起きてください」ユサユサ

P「ん?」

美優「起きて~」ユサユサ

P「んぁ、おはようございます」

美優「はい、おはようございます。朝食できてますから早く食べてくださいね」

P「はーい」

P「……」モグモグ

美優「プロデューサーさん、着替え置いときますね」

P「ありがとうございます」

美優「あ、ちょっと口についてますよ」フキ

P「あ、すいません」

美優「美味しそうに食べてくれるだけで嬉しいです」

P「(俺はダメ人間だ)」

P「おはようございます」

美優「おはようございます」

ちひろ「おはようございます。まーた、一緒に出勤ですか」

P「何が悪い!」

ちひろ「悪いとは言わないですけど、ちょっとは気をつけてくださいよ。腕まで組んで!」

美優「あ、あまりプロデューサーを責めないであげてください」

P「……」

ちひろ「美優さんが許可されてるなら私は口出しできませんけど……ほんとに気をつけてくださいね!」

美優「あ、プロデューサーさん、今日のお弁当です」

P「毎日ありがとうございます」

ちひろ「(話を聞いてくれ)」

三船家生活最終日

P「……」チラ

美優「……」zzz

P「……」

P「(最終日くらいカッコつけて終わらせよう)」

美優「あれ、プロデューサーさん。今日は早起きですね」

P「あっ」

美優「?」

P「きょ、今日は俺が朝食を作ります。一週間で教わった限りを尽くして頑張りますから食べてくれますか?」

美優「あ、もう一週間……はい、プロデューサーの手料理、味わって食べさせていただきます」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年05月02日 (火) 02:30:51   ID: SaqzJK6U

きっと一週間の集大成が酷かったんやろな…

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