あんじゅ「グルメな私」 (44)

私、優木あんじゅ


UTX学院スクールアイドル「A-RISE」のひとり


スイーツ大好きゆるふわ系アイドルとして確立している私ですが


ツバサと英玲奈。そして家族以外に隠している秘密があるの


それは――――



※キャラ崩壊あるかもです。

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あんじゅ「…………」モグモグ


スクッ


あんじゅ「ごちそうさま」スタスタ



「あ、あの子…激辛麻婆豆腐を汗ひとつかかずに完食したぞ……!」ヒソヒソ


「いったい何者なんだ……!?」ヒソヒソ



あんじゅ「…………ここも外れね」

そう、大の辛党だという事


甘いものはあんまり………


だから、取材とかで出されるお菓子もこっそりカラシ入りに変えたりしてるの


だって刺激が欲しいじゃない?



今日は私を満足させてくれる激辛なお店を求めて街を散歩してるってわけ


もちろん変装はしてるわ


サングラスにマスク。髪もポニテにしているわ

あんじゅ「私を満足させてくれるお店はあるのかしら…?」テクテク


あんじゅ「本当は有名なお店や、女の子に人気のオシャレなお店がいいんだけど……」


あんじゅ「それだと他の客に私の正体がわかっちゃうかもだし…」


あんじゅ「だからこんな入り組んだ路地を歩いているわけだけど……」テクテク

あんじゅ「あら……?」


あんじゅ「こんなところにカレーのお店があるわね」


あんじゅ「あんまり目立たないし、女性客が多そうに見えないわ」


あんじゅ「ちょっと寄ってみようかしら」


カラン


にこ「にっこにっこにー☆」


あんじゅ「」

にこ「お客様ぁ~、おひとりですかぁ~?」


あんじゅ(こ、この子は……μ'sの…!?)


あんじゅ(なんで…どうして…!?アルバイトしてたの……?)


にこ「お客様ぁ?」


あんじゅ(ま、まずいわ……。このまま出ていったら怪しまれる…)


あんじゅ(幸い気付かれていないみたいだし、このまま入りましょう)


あんじゅ「え、ええ……ひとりよ」

にこ「おひとり様ごあんなぁい!」


あんじゅ(この子って確か、私たちの熱狂的なファンよね…?)


あんじゅ(私の変装に気付かないのかしら?)


あんじゅ(……なんだかショックだわ)


にこ「こちらのお席にどうぞぉ」

にこ「メニューになりまぁす♪」


あんじゅ(さて、このお店は私を満足させてくれるのかしらね?)ペラッ


あんじゅ(この激辛カレーにしましょう)


あんじゅ「これを…ひとつ(裏声)」


にこ「かしこまりましたぁ♪」

にこ「激辛カレーひとつ入りましたぁ!」


穂乃果「あいよっ!」


あんじゅ「」


にこ「ちょっと、穂乃果!『あいよっ!』じゃないわよ!」


穂乃果「ふぇ?あ、ああ!ありがとうござしましたー!」


にこ「それもちがーう!」

あんじゅ(ど、どうしてμ'sのメンバーが2人もいるの…?)


ガチャ


凛「ごめんね、ふたりとも今日は手伝ってくれて」


凛「おじさんのお店のバイトさんがみんな風邪引いちゃって…」


穂乃果「いいよいいよー。今日は暇だったし」


にこ「そうよ。ちゃんとバイト代も出るってことだし、文句なんてないわよ」


にこ「少し言わせてもらうなら、もっと可愛い制服がよかったんだけどね」

あんじゅ(さ、3人……!?)


あんじゅ(しかも全員μ'sじゃない!)


あんじゅ(やっぱり出ようかしら……)


あんじゅ(いえ、それこそ愚策だわ)


穂乃果「ところで………」

穂乃果「にこちゃん、あのお客なんだけど……」ヒソヒソ


穂乃果「なんでサングラスにマスクしてるのかな……?」


にこ「ちょ、穂乃果!お客様がいるのよ?そういうのはやめなさい」ヒソヒソ


凛「でもでも、なんだか気になるにゃ」ヒソヒソ


あんじゅ(ああ……やっぱり出たい…)

凛「っと、カレーが出来たみたい」


穂乃果「それじゃあ、穂乃果が持っていくね」


あんじゅ「………」


穂乃果「激辛カレーお待たせしました!」


あんじゅ「………」


穂乃果「あのー?ずっと俯いていますけど大丈夫ですか?」


あんじゅ「ふぇ!?な………なんでもないわ!」アセダラダラ

穂乃果「そう、ですか」


タッタッタ


穂乃果「ねぇねぇ」ヒソヒソ


にこ「だーかーらー!」ヒソヒソ


穂乃果「あのお客、A-RISEの優木あんじゅさんに似てない?」


あんじゅ「」ビクッ

にこ「はぁ?」


あんじゅ「……‥‥」アセダラダラ


にこ「なーに言ってるのよ。優木あんじゅって言ったら、辛いものが超がつくほどの苦手って話よ」


にこ「そんな人が、こんなへんぴで質素なカレー店に来るはずないわ」


穂乃果「厨房のおじさんがへこんでる……」


凛「おじさん落ち込まないで!」


にこ「それに注文したの激辛カレーなんでしょ?」


にこ「本物の優木あんじゅなら食べた瞬間気絶するわ」

穂乃果「それもそうだね」


あんじゅ(あ、ありがとう子猫ちゃん!今度お礼をするわ!)


あんじゅ(とにかく……)


あんじゅ(食べたら私の疑惑が晴れるって訳ね)


あんじゅ「ぱく………」

あんじゅ「………」モグモグ


あんじゅ「!?」


あんじゅ「けほっけほっ!」


凛「咳き込んだにゃ!」


あんじゅ「こ……これは…!?」

あんじゅ「なんなの……?この…私の渇きを満たすような感覚は…!?」


穂乃果「だ、大丈夫ですかー!?」


あんじゅ「これ……なにが入ってるの!?」


穂乃果「へっ?」


あんじゅ「この辛さの秘密よ!」


あんじゅ「こんなの食べたことないわ…!いったい何がこんな辛味を…?」


穂乃果「え、えーと……ですね……」オロオロ


穂乃果「り、凛ちゃーん!」

凛「えっ?あ、ええと……ビリーズブートキャンプ…みたいな……だったかな?」


にこ「穂乃果はともかく、凛は時々手伝ってるんでしょ?なんで凛も知らないのよ…」


にこ「えーとですねぇー。これはブート・ジョロキアっていう唐辛子を使ってるんです」


あんじゅ「これが……あの…!?」


穂乃果「にこちゃん物知りだね!」


にこ「あんたたちねぇ!働くんならちゃんと覚えなさいよ!」

あんじゅ「………」モグモグ


穂乃果「あ、あの……大丈夫ですか?」


あんじゅ「これよ………」ボソボソ


あんじゅ「これ、これなのよ……この辛さを私は求めていたわ…!」モグモグ


凛「すごい……!」


にこ「黙々と食べてるわ……!」

穂乃果「すごい汗……」


穂乃果「あの、お水飲んだほうが……」


にこ「ダメよ、穂乃果!激辛メニューに水は逆効果だわ!」


穂乃果「えっ、そうなの?」


凛「でも、あれって……今まで完食した人のいない激辛カレーだよ?」


凛「確か前、救急車呼んだっておじさんが言ってた気が……」

あんじゅ「………」モグモグ


あんじゅ(久々に私を楽しませるわね……)


あんじゅ(これは本気モードにならないと、ね……)


あんじゅ「………」ファサ


凛「髪留めを外した!?」


穂乃果「ますます優木あんじゅさんそっくり……」


にこ「でも、あんな辛いの食べるのは……!?」

あんじゅ「……」モグモグ


凛「みるみるうちにカレーが減っていくにゃ…!」


あんじゅ「………ごちそうさま」カツン


穂乃果「完食しちゃった……!?」


あんじゅ「ふぅ………」


穂乃果「あの………大丈夫、ですか?」


あんじゅ「ええ、とっても美味しかったわ」ニッコリ

にこ「本当、優木あんじゅにそっくりだけど……」


凛「あんな笑顔みたことないにゃ……」


あんじゅ「またくるわ」スタスタ


カラン


穂乃果「あっ……」


穂乃果「お客さんお金ー!」

――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


あんじゅ「私としたことが……」


あんじゅ「あまりの美味しいさにお会計を忘れるなんて……」カアァ


あんじゅ「もういけないじゃない…!」ガックリ


あんじゅ「でも………」


あんじゅ「まだまだ私を楽しませてくれるお店はあるって事ね」

タッタッタ


あんじゅ「えっ――――」


ドン


あんじゅ「きゃあ!?」


花陽「きゃ!?ご、ごめんなさい!」


あんじゅ「いったーい…!」

花陽「大丈夫ですか!?」


花陽「って………あれ?あれあれ…?もしかして……優木あんじゅさん!?」


あんじゅ「しまっ……サングラスが……!」


花陽「あのあのっ!優木あんじゅさん…ですよね!?」


あんじゅ「え、ええ……」

花陽「きゃあ、きゃあー!」


あんじゅ「ちょ……しー、しー!」


花陽「あ、ごめんなさい……」


花陽「つい興奮してしまって……」


花陽「あ、あの……その、握手いいですか…?」

あんじゅ「え、ええ……いいわよ」ギュ


花陽「きゃあー…!きゃあー…!///」


花陽「あっ…ご、ごめんなさい。今日はお休みなのに…」


あんじゅ「気にしなくていいわよ」


あんじゅ「それじゃあね子猫ちゃん」チュ


花陽「な、投げキッス……!///」

カラン


穂乃果「へいらっしゃい!……って花陽ちゃんだ!」


花陽「遅れてごめんね。今から準備するから」


にこ「って言っても、私たちだけでも回るのよね」


凛「お客が少ないから………っておじさん大丈夫!凛たち頑張るから!」


穂乃果「そ、そうだよ!ファイトだよ!」


花陽「あはは……あ、そうだ」

花陽「にこちゃんにこちゃん。さっきそこでA-RISEの優木あんじゅさんに会ったの!」


花陽「握手もしてもらっちゃった」


にこ「な、なななんんですってぇ~!」


にこ「どっち!?どっちの手で握手したのよ!?」ギュー


花陽「あうぅ…にこちゃん痛いよぉ……」

凛「凛たちも会ったよ」


穂乃果「そっくりさんだけどね」アハハ


にこ「にこも本物に会いたかったなぁー……」ハァ


花陽「あはは……そ、そうなんだ」


花陽「……ああっ!サイン貰えばよかったなぁ………」ガックリ

――――――――――――――――
――――――――
――――――――――――


あんじゅ「~~~♪」


ツバサ「あら、今日はやけに機嫌いいのね」


あんじゅ「この世界にはまだまだ私を楽しませてくれる事があるから、かしら?」


ツバサ「そう、なの……?」

ツバサ「ああそうだ。あんじゅって辛いもの好きだったわよね」


ツバサ「英玲奈が良いお店見つけてきたわよ」


ツバサ「μ'sの星空凛の親戚が経営してるお店なんだけど……ってどうしたの?」


あんじゅ「い、いえ………あそこはもういいわ」


ツバサ「………?」





おしまい

最後まで読んでいただきありがとうございました。
今回はかなり短めです。
あんじゅは実は辛党って設定、面白そうだったので書いてみました。

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