オリジナル世界でポケモンマスター目指す。 (23)

ダラダラしない。
オリジナル世界。
パッと、十二くらいの町を潰す。
数ヵ月ポケモンやってないから不安。
頑張る。

はい、ポケットモンスターの世界へレッツゴー。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403895202

ーはじまりの町 カナイ

雄「行ってくる」

雄は、写真に写る博士に微笑むと、旅に。

雌「ちょっとまちぃや」

雄「雌か」

雌「せや。旅立つんやったら、まず。このあたしを倒してから行きぃ!」

雄「いいだろう」

雌「いてこましたれ!とらきち!」

ライコウ「よっしゃ!任しとき!」

雄「ライコウか。なら、これだな」

雌「ほぅ。うちのとらきち相手にナイフとは、えらい舐められたもんやの」

雄「俺はポケモンマスターになる男だ」

雌「どうせ、博士の仇やろ?」

雄「ああ」スッ

雌「ライコウ!クロスサンダー!!」

ライコウ「よっしゃ!任しとき!」

ライコウの激しい雷激を、瞬時に床に刺したナイフへと誘導する。

雌「あほな!!」

雄「はっ!!」

雄は、回り込むようにライコウの右側に滑ると、一撃。

雄「これが、たいあたりか……」

ライコウは地に伏した。

雌「ご苦労さん、とらきち」

雄は、研究所を出ていく。

雌「あいつ、やるやんけ……こら、楽しみやわ」ヘヘッ

ー一番道路

坊主「にいさん、トレーナー?」

雄「風に聞いてくれ」

坊主「トレーナーは、目と目が合ったら勝負。初心者だろ?覚えておきなよ」

雄「承知」

坊主「ふっ。やっぱりトレーナーか」ニヤリ

雄「先を急ぎたかったんだがな」スッ

坊主「いけっ!カイリキー!!」

カイリキー「っす」

雄は、静かに腰を落とす。

坊主「え?トレーナーなんだろ?にいさん」

雄「俺はトレーナーであり、ポケモンだ」

駆ける。

坊主「カイリキー!ばくれつぱんちだ!!」

カイリキーの鋭くも重い拳をいなし、懐へと潜り込む。

雄「試してみるか」

坊主「かわせ!」

刹那。

カイリキー「っす……」

カイリキーは、膝から崩れ落ちた。

雄「ひっかく」

坊主「なっ……なんだと?」

雄「所持金はいくらだ?」

坊主「そのルールは御存知なんだね」

雄「俺は、ルールを知らないとは言っていない」

坊主「ちっ!ひゃくろじゅういちえんだよ!」

雄「そうか」スッ

坊主「え?これ……」

雄「甘い(ウマイ)菓子でも食うといい」

坊主「ざっす!」礼

雄の旅は、まだまだ長い。

ーおでんの町 シラタキ

雄「ここがジムか……」

ジムに入った雄の目に映るは、飲食街。

番人「よっ!未来のチャンピョン!ここは、ドラゴンタイプのジムだ!勝負に勝つと、一品、タダで食えるぞ!!」

雄「そうか」

一件の屋台のノレンをくぐる。

店長「らっしゃい!」

雄「ドラミドロラーメンセットを頼む」

店長「へい!お待ち!」

ドラミドロ「おぇ……」

雄「これは、ラーメンではないな」

店長「あっしに勝てたら、モノホンのラーメン食えますよ」

雄「承知」

店長「ドラミドロ!ヘドロウェーブひとつ!」

ドラミドロ「おぇ……」

ビチャビチャ……。

雄「これは……」

店長「それは、毒、もしくは猛毒状態と言ってな。少しずつ体力が減る、状態異常なんだ」

雄「なるほど」スッ

雄の体が震えだす。

店長「これはまさか……!!」

雄「はっ!!」

店長「とてもつもなく体を微振動させることによって、体温を上昇させる。それによって免疫力は上がり、さらに、発汗作用によって、毒素が排泄されるこの技は……!」

雄「そう。リフレッシュだ」

続けて、雄はドラミドロに噛みついた。

ドラミドロ「おぇ……」

店長「かかかみくだく……!?わ、わかった!あっしの降参だ!」

雄「では」

店長「これが、ドラミドロラーメンセットだ……」スッ

雄「いただきます」

やがて、食後。

焼売「アルがジムリーダーの焼売ネ」

飲食街の奥、回転する丸テーブルにて待ち構えていた、この小太りの男が、ジムリーダーである。

焼売「アルのポケモンは、ハイー!なポケモン達ネ。まさに、芸術と言える逸品達ネ」

雄「来い」

焼売「まずは、スーーープ!!」

ガブリアス「ふかひれ」

雄「客人を前菜でもてなさんとは、許さん」スッ

焼売「メガシンカ!!」

雄「!」

ガブリアスはメガシンカする。

ふかひれ「ガブリアス」

雄「これが、チート。メガシンカか」スッ

焼売「しんそく!!」

一瞬。
雄の体に、無数の擦り傷ができる。

焼売「ふっ。この動き、ついてこれないネ?」ニヤニヤ

雄「……」

擦り傷は増える。

焼売「どうしたネ?ネ?ねぇ!?」

擦り傷は増える。

焼売「そろそろ止めを」

メガブリアスの体は投げ出され、屋台を数件破壊し、地を滑った。
……ガブリアスは動かない。

焼売「ほぅ……」パチパチ

雄「がまん」

焼売「珍しい技を……さがれ!スープ!!」

雄「……」

焼売「お次はメインデイッシュネ」

カイリュー「定番」

焼売「今日のメインデイッシュは、肉料理ネ」ニヤリ

雄「所詮、チートには劣る。少しは笑わせてみろ」スッ

焼売「りゅうのまい!」

カイリュー「定番」

カイリューの攻撃力と素早さが上がる。

雄「……」スッ

焼売「りゅうのまい!!」

カイリュー「定番」

さらに上げる。
しかし、雄の顔に焦りはない。

焼売「なんネ……あの余裕」

雄「……」

焼売(例え我慢を使おうと、耐えられなければ意味はないネ)

カイリューは、天井を突き破り、空へ舞う。
満月に霞む姿、しかし、殺気は霞まない。

焼売「ドラゴンダイブ!!」

それは、一本の矢。
満月より放たれた一本の矢は、雄の体を貫くかに見えた。

焼売「!?」

ところが。
カイリューは、暴風の中、壁に叩きつけられる結果となった。

焼売「あ……あ……」プルプル

雄「カウンター」

雄はゆっくりと歩くと、焼売の胸からバッジをもぎ取った。

ギョウザバッジ、ゲットだぜ。

焼売「ま、待つネ!これを」

雄「技マシンなど、俺には必要ない」

技マシンとは、ポケモンに技を教えられるマシーン。
凄まじい苦痛を伴うが、強力な技を修得できる、現代科学の結晶だ。

焼売「…………」

ジムリーダーは、去り行く雄の背中をただ、、呆然と見つめ続けた。

セーブ。

さぁ?
暇潰しに書きたいように書いてます。

ー根暗の町 オコミチ

番人「未来のチャンピョンか……ここは、うん。悪タイプのジムさ」

雄「そうか」

番人「うん……」

青年「はぁ……勝負する?」

雄「遠慮する」

青年「そ……」

ひっきー「あ、僕がジムリーダーですよ……」

雄「そうか」スッ

ひっきー「いけ。キリキザン」

キリキザン「微塵切り」

雄は構えを解き、仁王立ちする。

ひっきー「諦めはや……キリキザン、ハサミギロチン」

キリキザンの全身の凶器が、容赦なく、雄の体をしめつけた。

キリキザン「!」

しかし、雄の体からは、一滴の血も流れない。

雄「てっぺき」

ひっきー「一撃必殺技ですよ?いや待て……まさか……」

雄「そう。実はみがわりだ」

雄はキリキザンの背後から、キリキザンを掴み、豪快に投げ飛ばした。

雄「あてみなげ」

キリキザンの姿は、ジムの外にあった。

ひっきー「強い……」

雄「終わりか?」

ひっきー「……ふふ」クスクス

ひっきーの大きな笑い声が、ジムの中に響きわたった。

ひっきー「こんなにポジティブなのはいつぶりだろうか……」

雄は、再び構える。

ひっきー「いでよ!イベルタル!!」

イベルタル「イガレッカー」

雄「……」スッ

駆ける。

ひっきー「デスウィーング!!」

イベルタル「イガレッカ」

イベルタルの口から、生命を奪い取る波動が放たれる。

雄「とびはねる」

雄は、直撃の寸前、高く跳躍した。
しかし、イベルタルの波動が、後を追う。

ひっきー「決まっ……」

しかし次の瞬間、先に地に墜ちたのは、イベルタルであった。

ひっきー「まさか、確実にイベルタルに当てるため、わざと跳躍して接近したのか!!」

雄「これが」スタッ

ひっきー「ミラーコート……」ガクッ

雄はバッジをもぎとった。

ニートバッジ、ゲットだぜ。

雄「時間が惜しい。急ぐか」

雄の旅は、まだ続く。

ー風の町 ツバサヲクダサイ

番人「おーい!未来のチャンピョーン!聞こえるかー!ここはー!飛行タイプのー!」フワフワ

雄「こい」

ウモウ「私はジムリーダーのウモウ」

雄「こい」

ウモウ「いいでしょう。わかりました。はい、では」

ウモウの口笛に誘われ、一匹のポケモンが、空より現れた。

ポッポ「ハトチャウ」

雄「なめられたものだな」スッ

ウモウ「ふっ……。暴風!!」

激しい暴風が、雄の体を僅かに浮かせた。

雄「いい風だ」

雄は風に乗り、空へ舞う。

ウモウ「今です!ゴットバード!!」

ポッポ「ハトチャウ」

それはもはや、風ではなく、一筋の閃光。

雄「はっ!!」

しかし、ポッポは羽を散らし、地に叩きつけられた。

ウモウ「一体何を……!!」

着地。雄は口を開く。

雄「たたきつける」

ウモウ「見えなかった……」

雄「いい、一撃だった」

雄の小指から、僅かに血が出ている。

ウモウ「ふっ、まぁいい……切り札はここにあり」

ドードリオ「サンキュッパ」

瞬き。その一瞬の間に、ドードリオは姿を見せた。

雄「……」スッ

ウモウ「天を堕とし、地を征す、それがドードリオです」ニヤリ

突風。

雄は、瞬時に体を反らした。

ウモウ「へぇ。ドードリオのすてみたっくるをかわしましたか」

次に、ドードリオの首が消える。
もちろん、実際に消えたわけではない。

ウモウ「みだれつつき」

あまりの速さに、そう錯覚させられるのだ。

ドードリオ「サササササンキュッパ」

しかし。当たらない。

ウモウ「そうか……みきりか!」

雄「遅い」

ドードリオは、乱暴に宙に投げ出された。

雄「つっぱり」

その体は地を跳ね、やがて、動きを止めた。

ドードリオ「サンキュッパ」

が、また動く。

ウモウ「ありがとう……。いけ!ブレイブバード!!」

ドードリオの姿が消えると同時に、雄の周りに、いくつか砂煙が立った。

ドードリオ「サンキュッパアアアアア!!」

続けて、雄の真上から、垂直に急襲。

雄「……!!」

その速さに、雄はかわすことができなかった。

ウモウ「な……」

だが、地に伏したのは、ドードリオの方であった。

雄「かたくなる」

完敗。膝を崩し、涙に溺れるジムリーダーから、バッジをもぎとる。
ボキンバッジ、ゲットだぜ。

雄「ん」

さて、ジムを後にした雄の前に現れたのは……。

続く。

雌「おひさ!」

雄「勝負か?」

雌「自分理解はやいやん」

エンテイ「っす」

雄「いくぞ」スッ

雌「おとん!聖なる炎や!」

豪炎に捕らわれる雄。

雌「雄!そんなもんやないやろ!あんたの力は!」

雄「当然だ」

豪炎は、砂塵に押し潰されるように消えた。

雌「すなかけ……くっ!前が見えん」

エンテイ「っす!」

やがて砂煙が晴れると、エンテイは砂に埋もれていた。

雄「マッドショット」

雌「おとん、ごくろうさん」

雄「悪い。急いでいるんだ」

雌「博士の復讐するんが、そんな大事?」

雄「お前は勘違いをしている」

雌「勘違い?」

雄は背を向け、歩き始めた。

雌「待ちぃな!まだ勝負は終わってへんで!」

ライコウ「多分いける」

雄「たいあた」

一瞬。雄の体は、街路樹に叩きつけられる。
街路樹は、音を立てて倒れた。

雌「ボルテッカーや」ヘヘッ

雄の目が鋭く光る。

雌「!」

一瞬。次に、ライコウが街路樹に叩きつけられていた。

雌「電光石化か……あいつ、どんだけ強なんねん……」

男は去って行った。

ー機械の町 トルボ

番人「ヨウコソミライノチャンピョン。ココハ、ハガネタイプノジムデス」

雄「お前がジムリーダーか」

番人「ヨクワカリマシタネ。オモシロイヒトダ」

雄「……」

番人「ワタシガシエキスルノハ、コノイッタイノミ」

メガボスコドラ「ギンギラギンニサリゲナク」

雄「こい」スッ

が、メガボスコドラは動かない。

雄「てっぺきか」

番人「アナタハブツリタイプトミマシタ」

雄「なるほど」

駆ける。

番人「ギアチェンジ」

メガボスコドラ「ギンギラギンニサリゲナク!」

メガボスコドラは雄の一撃をかわし、さらに、強靭な尾を、雄の体に叩きつけた。

雄「まもる」

番人「ヘビーボ」

雄は、ボスコドラの体に掌を当てると、波動を放った。

ボスコドラ「ギンギラギンニサリゲナク……!!」

効果は抜群だ。

番人「カカッタナ。メタルバースト!!」

メガボスコドラの体から、眩い閃光が放たれる。

雄「……」

閃光の後。雄の体からは、煙が上がっていた。

メガボスコドラ「ギンギラギンニサリゲナク……」ドスン…

敗北ではなく勝利。

番人「メタルバーストヲメタルバーストデカエシタトイウノカ……!アリエナイ!!」

雄「ふぅ……」

バッジをもぎとる。
ギアバッジ、ゲットだぜ。

ー闘いの町 ボコル

ヤンキー「うすっ!未来のチャンピョン!ここは格闘タイプのジムっす!」

不良「お?にいちゃんやる気か?」

ドクロッグ「お?おおん?」

雄「こい」スッ

不良「ああらっしゃあらあ!!」

ドクロッグは、跳ねるように地面を駆け、どくづきを放った。
何度も、鋭く、隙なく放つが、全て、雄にいなされてしまう。

不良「らぁ!あんだらぁっしゃあ!!」

ドクロッグは足払いにでた。

雄「フライングプレス」

しかし、雄のフライングプレスの前に、破れ去った。

組長「おまん、なかなかやるのう」スタスタ

エビワラー「えびふらい」

サワムラー「かきふらい」

組長「わしにもその実力、見せてくれや」

不良「組長!すいやせんっした!」

組長「組長やない。ジムリーダーや。おまんはもう、実家に帰れ」

不良「そんな……!」ガクッ

組長「おまん、ダブルバトルに一人で挑む気か?」

雄「問題はない」スッ

組長「なめおってからに若僧が……!」

迫る。

エビワラー「えびふらい」

エビワラーの炎のパンチ。
熱気と気迫がいり混じる、恐ろしい一撃だ。

サワムラー「かきふらい」

サワムラーのブレイズキック。
熱気とは裏腹に、冷酷さの見える、恐ろしい一撃だ。

雄「はっ!!」

雄は、凄まじい勢いで回転する。

組長「ちっ!高速スピンではじきおったか!!」

雄「ぬるい」

雄が仕掛ける。

まずはエビワラーに拳を放つが、逆に、カウンターを浴びてしまう。

サワムラー「かきふらい」

続けて、サワムラーのまわしげりが放たれた。

雄「……」

雄は、サワムラーのまわしげりに合わせて体を回転させると、サワムラーにまわしげりを浴びせる。
加えて、マッハパンチを放つエビワラーの拳を受け止めると、エビワラーの腕を掴み、天井に叩きつけた。

雄「かいりき」

組長「エビワラー!!」

エビワラーは空中で意識を取り戻し、着地。

組長「きしかいせい!!」

しかし、エビワラーは動かない。

エビワラー「えびふらい……」ズシャア

なぜなら、すでにやられていたからである。

雄「つばめがえし」

そう呟くと同時に、雄の背後で、サワムラーが崩れ落ちた。

組長「あほな……」ガクッ

バッジをもぎとる。
ゴクドウバッジ、ゲットだぜ。

雄「……」

雄の歩みは止まらない。

ーゴーストタウン ウシロ

ぼっち「この町には僕一人……」

雄「……」

ぼっち「なぜかって?」

ぼっちは不気味に笑いだす。

ぼっち「僕が強すぎるからさ!!」

メガゲンガー「コロス」

ぼっち「はやくも僕の勝ちだ。理由は、わかってるよね?」

雄「影踏みと滅びの歌の組み合わせ」

ぼっち「そうゆうこと」ニヤリ

メガゲンガーの滅びの歌。
不気味な歌が、雄を包み込む。

……。

…………。

………………。

ぼっち「なぜ倒れない!!」

雄「ぼうおん」

ぼっち「耳栓!?」

メガゲンガー「……」

ぼっち「はっん!この卑怯ものが!いいだろう!」

ヌケニン「ぷーん」

ぼっち「本当の恐怖を味わえ……」ニヤリ

雄「……」

雄は小石をひとつ拾い、ヌケニンに投げつけた。

ヌケニン「!!」

そう。なげつける。

ぼっち「フィールドを利用しただと……?はは……ははははは!!」

壊れたように笑い続けるぼっちから、バッジをもぎとる。

ヒトリバッジ、ゲットだぜ。

ー自然の町 ノザマ

番人「よ、未来のチャンピョン。ここは虫タイプのジムだよ」

雄「ジムリーダーをよこせ」

番人「カモーーーン!!」

女郎「呼んだかえ?」ヒョコ

番人「見た目は幼いが、正真証明」

雄「わかっている」

女郎「では小僧、ゆくぞ」

ゲノセクト「ハカイスル」

雄「こい」スッ

ゲノセクトのテクノバスター。
地面を抉り、壁を破壊した。

女郎「尻尾を巻いて逃げるなら、今のうちじゃぞ」ニヤリ

雄「笑止」

雄は駆ける。

ゲノセクト「ハカイハカイハカイ」

連続して放たれるテクノバスター。
雄はそれを、全てかわす。

女郎「高速移動……なら」

ゲノセクトは鋭い爪を降り下げた。

女郎「れんぞくぎり」

ゲノセクトの頭脳は、徐々に雄の動きを学習し、動きを先見する。

雄「はっ!!」

それを察知した雄は、れんぞくぎりに対抗し、連続して拳を放った。

女郎「鋼タイプを持つゲノセクトに、連続パンチとは……阿呆が」

お互い、一歩も譲らない攻防が続く。

女郎「……今じゃ!」

刹那。隙を見て放たれたテクノバスター。
しかし、雄は皮一枚でそれをかわし、確実に一撃を当てた。

ゲノセクト「ハカイ……ス……ル」

ゲノセクトは倒れる。

雄「メガトンパンチ」

女郎「まさか……あの攻防の中で、ただ一点のみを狙ったというのか……!」

雄「終わりか?」

女郎「笑止!!」

ビークイン「ぶんしゃか」

女郎「こうげきしれい!」

ビークインより、ハチの大群が飛びたった。
雄は腰を低くし、一気に跳躍した。

ビークイン「ぶんしゃか」

ビークインの指示によって、ハチは雄を追う。

雄「はっ!!」

雄は、一点集中したハチを全て、はたきおとした。
そう、はたきおとすである。

女郎「ぼうぎょしれい!」

着地と同時に攻撃に出た雄の一撃を、ハチの壁で防ぐ。

回転。

雄「はっ!!」

凄まじい回転は鋭い風を生み、ハチを散らし、ビークインに刺さった。

女郎「かまいたち……!ビークイン、かいふくしれい!!」

ビークインのダメージは、一瞬で回復する。
しかしそれは、雄に隙を与える結果となった。

雄「はっ!!」

ビークインは地を跳ね、動きを止めた。

雄「アイアンヘッド」

バッジをもぎとり、光にかざす。
ロリババッジ、ゲットだぜ。

いよいよ、次が最後のジムである。

ー最期の町 ハイキョ

ミュウツー「命をかけろ」

雄「覚悟の内だ」

ミュウツーのサイコブレイク。
それを片手で弾く。

ミュウツー「ふんっ!」

ミュウツーの超能力によって、雄の体は天井へ、そして、地面へと叩きつけられた。

雄「っ……!」

ミュウツー「お前の覚悟はその程度か?」

駆ける。

雄「はっ!!」

雄のとびひざげり。
が、それは超能力によって返された。

雄「!!」

壁に叩きつけられる雄。

ミュウツー「以前闘った女は、私を随分と楽しませてくれたぞ」

雄「あいつのことか……」フラ

ミュウツー「お前には失望した」

ミュウツーの目に鋭さが増す。

…………。

しかし、何も起こらない。

雄「光の壁。そして」

雄は、拳に力を込める。

雄「気合いパンチ」

雄の気合いパンチとミュウツーの超能力の衝突。
その衝撃は、地を揺らす。

ミュウツー「はぁっ!!」

ミュウツーは加えて、サイコブレイクをひとつ放った。
命中。

雄「はっ!!」

が、煙の中から雄の拳は突きだし、ミュウツーの顔面を捉えた。

ミュウツーは地を跳ね、やがて動きを失う。

雄は、砂に埋もれたバッジを拾った。
ハテノバッジ、ゲットだぜ。

さぁ。残るは。

四天王の筈であった。
しかしだ。
今、雄の前に立つものはいない。

雄「……」

なぜなら。

雌「えらい遅かったやん」

皆、完敗を喫したからである。

雌「うち、今負けたとこなんよ」

同じく、雌も敗北していた。

雄「博士……」

博士という、チャンピョンに。

博士「いつぶりかのう」

雌「博士……生きとったんや」

雄「知っていた」

雌「え?」

博士「この世界を作ったのは誰でもない。わしじゃからな」

雌「え?ええ!?」

博士「そしてお前は、わしの実験体」

雄「やめろ!!」

駆ける雄に、裁きのつぶてが降りかかる。

雄「くっ……!」

博士の姿は、ピカチュウへと変化していた。

ピカチュウ「邪魔な存在は排除する」

雄「消えるべきは貴様だ!!」

再び駆ける。

ピカチュウ「あくうせつだん」

雄「かげぶんしん!」

一瞬の判断。
ピカチュウを囲むことに成功。

ピカチュウ「らいげき」

雄「ぐあああああ!!」

消滅する影分身。

雌「雄!!」

倒れた雄にかけよる雌。

ピカチュウ「さぁ、ウィルスは消去しよう」テチテチ

雄「下がっていろ。俺はまだ、やれる!」

雌を押し退け、三度駆ける。

ピカチュウ「エアロブラスト!!」

ピカチュウは大きく息を吸い、エアロブラストを放った。

雄「スピードスター!!」

雄はエアロブラストをくらいながら、ピカチュウにスピードスタートを当てることに成功した。

ピカチュウ「ちっ!はか」

雄「はかいこうせん!!」

ピカチュウよりもはやく、破戒光線を放った雄。
ピカチュウは、壁にめり込み煙を上げている。

ピカチュウ「なぜだ……」

雄「俺が、チート対策をしていないとでも思ったか?」

雌「なぁ……これどーゆこと?どっちかちゃんと説明してーな!」

雄「……」

ピカチュウ「さっきも言うたじゃろ。お前はわしの実験体じゃと」

雄「博士は、ポケモンと言うゲームを改造し、自分だけの世界を作った。そのテストとして、君をゲームの世界に誘いこんだ」

雌「どゆこと?」

雄「それから、テストに成功した博士は、この世界の主となり、次々と人を取り込み、ゲームを楽しんだ」

雌「は?わけわからんて、ゲームて何?」

雄「それに気付いた俺は、君を助ける為に、この世界に入った」

雌「ほな、博士の仇ってなんやったん?」

雄「博士は元々、子供の笑顔が大好きな、優しい人だった。しかし、いつの日からか、科学の狂気に飲まれ、自己満足だけを求める人間になってしまった」

雌「ん?」

雄「つまりだ。心優しかった博士の仇であり、今の博士への復讐でもある」

ピカチュウ「わしは」

消え去るピカチュウ。

雄「だがそれも今、ようやく終わった」

雄は微笑む。

雄「君を助けることも叶った」

雌「……」

雌は消滅していく。

雄「また会おう」

世界は幕を閉じた。

ゆっくりと目を開く少女。

男の子「おーい!」

女の子は、一本の木に寄りかかっている。

男の子「お前、何してたの?」

女の子「んー?」

爽やかな風が、女の子の頬を撫でる。

雌「ゲーム?」

男の子「なんの?」

男の子が覗いたゲーム画面には、こう書かれていた。

ポケットモンスター。

男の子「面白そう!」

そして今、二人の新しい冒険が始まる。

女の子「はじめから、しかないね」

男の子「データ消えたんじゃね?ま、いいじゃん」

女の子「じゃあ、一緒にやろ!」

男の子「おう!」

ポケットモンスターの世界へようこそ!

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