ミカサ「エレンは私と一緒にいないと早死にする」(146)

いたらないところはありますが、お付き合いいだけると嬉しいです。

アニメは見ていないのでわかりませんが、ネタバレを含むかもしれないのでご注意ください。

ここに書かれているのは私の勝手な想像なのであしからず

はよ

何度も同じ夢を見た。

正確には同じ夢ではなく、同じ結末の夢。

最初は悪夢だったということしか思い出せなかった。

しかし回数を重ねる内に内容もだんだんと思い出して来た。

全てはとても長い悪夢だった。

最愛の家族である彼が死んでしまう夢。

最近は夢とは思えない程に鮮明になってきた。

夢の始まりはいつも同じだ。

壁を超える高さの巨人を目の当たりにした日。

そして、私とエレンのお母さんが死んだ日。

その日から5年が過ぎた。

今日は訓練兵団の解散式

「本日諸君らは「訓練兵」を卒業する・・・その中で最も訓練成績が良かった上位10名を発表する。呼ばれた者は前へ。

主席 ライナー・ブラウン

2番 ベルトルト・フーバー

3番 アニ・レオンハート

4番 ミカサ・アッカーマン

5番 エレン・イェーガー

6番 ・・・・・・・・・
・・・・・・・以上10名ーー
ーーーーーーーー本日はこれ
にて第104期「訓練兵団」解散式を終える・・・以上!」

その夜は送別会が行われ、エレンとジャンが喧嘩を始めた。

私は喧嘩を止めるためにエレンを抱えて外にでて、わざと地面に落とした。
熱くなったのを冷ます為とはいえ、強く落とし過ぎたかもしれない。

「熱くなるとすぐに衝動的に行動する・・・」

ジャンに言われたことを気にしてか、配属兵科の希望を聞いてきたが私に希望はこれといってなかった。

しかし、エレンの居場所が私の居場所。

希望を持つにはこれで十分だった。

「私は調査兵団にする」

せっかく10番以内になったのにもったいないと言われたが、憲兵団の為に頑張ったわけではない。

「あなたが憲兵団に行くのなら私も憲兵団に行こう。あなたが駐屯兵団に行くのなら私もそうしよう」

エレンはそんなこと頼んでないと気まずそうに答えたが、これは一度死んだ私を再び生き返らせてくれた恩だ。

そこにアルミンがやってきて送別会がお開きになったのとアルミンも調査兵団に入るということを聞いた。

彼は体力がある方ではない。

エレンも止めようとしたが、アルミンの意思は揺るがなかった。

エレンは一部記憶がない。

父親と最後にあった記憶。

それを思い出そうとすると頭が破裂するような感覚になるらしい。

その日もそれが原因でエレンは倒れた。

ハンネスめ。

次の日

どうやらエレンは回復したようだ。

今日は訓練兵としての最後の仕事となる。

明日からはそれぞれ希望の兵科について、新しい仕事が始まる。

今日はまだ訓練兵団で、仕事は班ごとに大砲の整備。

私とエレンは違う班なので名残惜しいが、仕方がなく別れて作業を始める。

気を抜いていたわけではない。

いや、どこかで抜けていたのかもしれない。

五年という歳月は、恐怖を薄めるには短いものではなかった。

そして異常は起きた。

成る程このミカサは4位なのか
そこからループしていって1位になったのが今の…って感じかな

ちょっと用事が入ったので一時中断します。

すぐに戻れるように頑張ります。

あとコメントいただけると嬉しいです。

もしかしてアニとミカサの立場が逆のやつ書いた人?

>>16
違います。
私はss書くのは初めてです。
なのでド素人ですがお付き合いいただけると嬉しいです。

少し時間ができたので再開します。

警報が鳴る。

また超大型巨人が現れ、壁に穴を開けたのだ。

すぐに私達も本部に戻り戦闘準備を整え、超大型巨人出現時の陣形を組もうと動く。

本部につくと皆が慌ただしく準備に取り掛かっている。

エレンも準備をしていた。

その隣でアルミンが激しく同様している。

調査兵団は殉職率が高い。

十分な準備をしてもそうなのだから、今回のような事態ではどうなるかなんて考えるまでもないからだ。

アルミンは聡明故に恐怖もその分大きいのかもしれない。

私にはかける言葉が見つからなかった。

どうやら私達訓練兵団は中衛部で戦うようだ。

死ぬかもしれないことへの恐怖によって今日であることへの愚痴や胃の中のものを吐く者もいた。

「エレン!どうか死なないで!」

エレンに言ったがこの混乱では聞こえたかは定かではなかった。

私達の仕事は巨人の殲滅ではない。

穴を塞ぐ術があるならば違ったのかもしれないが、今のところ方法はない。

私達の仕事は巨人の恐怖にさらされている市民の避難が完了するまでの間の時間稼ぎ。

撤退の鐘がなるまでの間、持ち場にやってきた巨人のを倒すこと。

持ち場に着くとしよう。

これで何体の巨人を倒しただろうか。

いや、数えきれない程の数を倒したわけではない。

数えている余裕がない程に疲弊しているのだ。

命のやり取りをしているからか色々な感覚がおかしくなっていた。

奴らを倒すのに何人死んだのだろうか。

誰かが巨人を一体倒すのに平均で30人が死んだと言っていた気がする。

その数値からしたらよくやっている方なのかもしれない。

だが、被害は決して小さいものではなかった。

エレンは、他のみんなは無事だろうか。

もう、限界が近い。

体力、気力、残りのガスと刃、その全てが危ない状態になっていた。

そんなとき、撤退の鐘の音がなった。

どうやら避難が完了したようだ。

それぞれの持ち場についていた人たちも急いで撤退を始めている。

最初の人数の半分もいなくなってしまった私達の班も撤退することにした。

撤退後、エレンの姿を探した。

どこもかしこも負傷兵と市民で溢れている。

怪我を負ったのかと思い、救護室も探したがどこにもいない。

そんな中、知っている顔を見つけた。

「アニ!エレンは!エレンはどこにいるの!?」

何を言っているのか分からなかった。

正確には、分かりたくなかった。

「エレンが・・・死んだ・・・?」

他にもたくさんの仲間が死んだらしいが、頭には入ってこなかった。

吐き気が、目眩が、頭痛が襲ってくる。

何も見えない。

目の前が真っ暗になるとはこういうことだろう。

いつも

そうやって目が覚める。

目が覚めた?

眠っていたわけではない。

布団で目が覚めたわけではない。

また、あの日がやってきたような、そんな気がした。

長い間、未来を生きていたような、そんな気がした。

もう、何度経験したかは分からない。

もしかしたら全ては気のせいで、母親の死んだショックでおかしくなったのかもしれない。

この、ゴールのない迷路を歩き続けているような感覚。

しかし全てが同じではなく、確実に変化はあった。

あるときの訓練で、不注意で怪我を負った気がしたが、怪我は負わなくなった。

始めてやる訓練も慣れた訓練のように体が動いた。

成績は4番だった気がするが、3番になった。

それでも、またエレンは死んでしまった。

その度に絶望して、その度にわけがわからなくなり、意識が遠のいていった。

そしてまた、何度目だかわからないあの日がきた。

私はなんなのだろうか。

先程目の前で私とエレンの母親が死んだ。

なのに何故、涙が出ない。

何故、慣れてしまっている。

一度しかない筈の死という事実なのに、何故慣れるということがあるのだろうか。

「・・・あぁ、また、これか・・・」

不意に言葉が漏れた。

今という不可侵な筈の領域が過去に何度もあったような感覚。

どのような言葉でも説明出来ないような不可解で不快な感覚。

そんな感覚を押し殺してまた私は歩き出した。

今を生きるために。

彼を助けたいその一心で。

そしてまた、五年の月日が経過した。

もう何度も受けたような訓練兵団解散式。

「本日諸君らは「訓練兵」を卒業する・・・その中で最も訓練成績が良かった上位10名を発表する。呼ばれた者は前へ。」

始めての聞き慣れたセリフ。



「主席 ミカサ・アッカーマン

2番ライナー・ブラウン

3番 ベルトルト・フーバー

4番 アニ・レオンハート

5番 エレン・イェーガー

6番 ・・・・・・・・・
・・・・・・・以上10名ーー
ーーーーーーーー本日はこれ
にて第104期「訓練兵団」解散式を終える・・・以上!」

気づけば私は主席になっていた。

読んでくださってる方はいなさそうですが、少しだけやることができたので一旦休みます。

すぐ戻るかもしれませんが、夜になるかもしれません。

よければコメントしていただけると嬉しいです。

すごい面白い

頑張ってください

シュタゲみたい

面白い
もっとやれ

ミカサのまたこれかでゾッとした

なんかコメントがあって感動しました!

書き溜めはもうないのと違うこととの同時作業なので更新はあまり早くないですが、お付き合いいただけると嬉しいです。

再開します。

全てはエレンを守りたいがため。

どんなに頑張っても彼は必ずこの後に何らかの形で命を落とす。

しかしそれは、死ぬ運命というものではない。

送別会で、ジャンとの喧嘩のときに死んだこともあった。

あのときのことはよく覚えている。

喧嘩をしていて、誰も止めずにいると、喧嘩の衝撃で落ちたコップでエレンが転んでしまって頭をテーブルにぶつけた。

打ち所が悪かったせいかそのままエレンが目を覚ますことはなかった。

しかしそこから学んだこともある。

彼らは喧嘩をよくするが、2人とも仲間思いだったということ。

エレンが動かなくなったとき、最初はバカにしていたジャンだったが、動かないのをみると、すぐに駆け寄り医務室まで連れていった。

まあ、だからと言って別に何かあるわけではない。

ジョン(ないのか・・・)

それとどうやら、エレンには死のタイミングのようなものがあるらしい。

今までは2人の喧嘩を止めることによって

それを回避していたようだ。

つまり死ぬことは確定ではないのかもしれない。

だから、エレンを助けることは可能かもしれない。

それは希望的観測だった。

しかし、今の私にはそれに縋るしかない。

エレンを助けれないというのなら、何のために今まで生きてきたのだろう。

そんな最悪の可能性を振り払い、前に進む。

何があってもエレンを守れる強さを求めて。

気づけば私はただの主席ではなく、並の兵士60人以上の働きをすると言われていた。

しかしそんなことはどうでもいい。

エレンがいなければ私は前に進むことができないのだから。

こわ悲しいな
このミカサは幸せになれるのか

強くなり過ぎると今度は後衛に配置されてしまうんだよなミカサ…
難しいね

申し訳ないです。
いきなり用事が入ったのでいきなり中断していました。

書き溜めも特にありませんが再開します。

そしてまた、あの日がやってきた。

すでに始めての感覚ではなくなってしまったような始めての感覚。

いつの間にか涙は出なくなっていた。

そしてまた私達は訓練兵団になった。

「エレンは私と一緒にいないと早死にする」

送別会の喧嘩の後、エレンと話をした。

どんな反応が帰ってくるかと思ったが、エレンはそんなこと頼んでないと気まずそうに答えるだけで、あまり変わらなかった。

そしてやはり、巨人はやってきた。

何をすれば変わるのかはわからなくなっていた。

今の私は並の兵士100人程の力を持っているらしい。

自分の持ち場を放棄してエレンを守ったこともあったが、そのときは市民が沢山死んだ。

私が兵士100人ならエレンは市民何人分の命を持っているのだろうか。

これのどこが素人だよ…

>>54
そう言っていただけると嬉しいです。

ssとか書きたいと思っていたのですがなかなか機会がなく、今回はいきなり思いついたので叩かれるのを覚悟で書きました。

話の流れとかを全く考えてなく、書きながら考えているので遅い+矛盾があるかもしれません。

よければ最後まで見てやって下さい。

大衆を犠牲にすればエレンがあの戦いで命を落とすことはなかった。

しかしその事実を知ったとき、エレンの心は死んでしまった。

だから私がすべきことはもう決まっている。

エレンを守り、市民を守る。

そう決めた。

今回はエレンにはっきりと伝えようと決めた。

私が持ち場を離れたら、市民を守りきることができない。

ならば

「戦闘が混乱してきたら私のところに来て」

エレンの耳元で囁いた。

エレンは、自分とは違う班だといって困惑していたがここで引き下がるわけにはいかない。

混乱した状況下では筋書き通りにはいかないからだ。

私はそれを筋書きのように知っていた。

「私はあなたを守る!」

エレンが死ぬのが筋書きだというのなら、私はその筋書きを変えてみせる。

そして。

変化は突然やってきた。

それも、予期せぬ方向へと。

その言葉を聞いたときは声が出なかった。

確かに変化を求めていた。

しかし何故、どうしてこうもよくない方へと進むのか。

「・・・私の腕では足手まといになります!」

自惚れではなく経験から、その辺にいる兵士よりも腕は上だと思っている。

だからこれは嘘だ。

嘘をついてでも私にはやらなければいけないことがある。

しかしあっさりと私の意見は却下された。

避難が遅れている今は、住民の近くに多くの精鋭が必要とのことだが私は・・・。

「し・・・しかし!」

不意に頭に衝撃が走る。

どうやらエレンに頭突きされたようだ。

そうだ、彼は人一倍仲間思いで、人一倍巨人が憎く、人一倍責任感が強かった。

それを知っているからこそ、何も言葉に出せなかった。

「悪かった・・・私は冷静じゃなかった・・・でも・・・頼みがある・・・1つだけ・・・どうか・・・」

死なないで・・・

そう告げて、私は後衛部に移動した。

後衛部は基本的にそこまで仕事はない。

後衛部に仕事があるということは、その巨人が通って来た道の部隊はやられたということ。

もしくは、このような奇行種。

さすがは精鋭部隊

他の人たちに比べたら確かに早い。

しかし、まだ遅い。

この人たちではこの奇行種に追いつけない。

そう思うと体が勝手に動いていた。

精鋭部隊の間を抜け、避難している市民の元にたどり着く前に奇行種のうなじをそぎ落とした。

なんか日付変わりそうなのでトリつけてみました。

ていてるかな?

多分書く人はいないと思いますけど、初めてなので練習も兼ねてつけてみます。

見てるよー

やってしまった。

力みすぎて刃を使い物にならなくしてしまっ・・・!?・・・は・・・?

避難が遅いと思ったら・・・

「何を・・・しているの?」

聞くまでもない。

聞くまでもないが、状況がうまく飲み込めない。

「今、仲間が死んでいる・・・住民の避難が完了しないから・・・巨人と戦って死んでいる・・・」

そう言うと醜く太った豚は何かを喚き散らした。

そうか、彼にとっての認識はそうなのか。

人が人のために死ぬのが当然だと。

なら・・・

「きっと理解してもらえるであろう。あなたという一人の尊い命が多くの命を救うことがあるということも」

するとまたその豚は何かを囀ったが、よくわからなかった。


「・・・? 死体がどうやって喋るの?」

一つだけ感謝しよう。

久しぶりに怒りという感情を持てたことを。

・・・。

どうやら道を開ける気になったらしい。

ならば削ぐのはやめておこう。

その場にいた少女とその母親がにお礼を言われた。ありがとう、と。

私はその少女に向かって敬礼で返す。

しかし、私はお礼を言われるような人間ではない。

どこか遠い昔に私はこの市民たちをエレンを救うために犠牲にしたのだから・・・。

親子、か。

どうしてこんな時に思い出す・・・?

あの日。

家族とお別れをした日。

そして、エレンの家族になった日。

この世界は残酷なんだと知った日。

勝者しか生きることは許されない残酷な世界。

何体の巨人を倒しただろうか。

まだ撤退の鐘は鳴らないのか。

住民の避難が完了しないのかを危惧している時、丁度鐘が鳴った。

住民は守り切った。

エレンは無事だろうか。

今回はいつもと全く違うことが起きている。

もしかしたら何か結果が変わっているかもしれない。

そう信じている。

「前衛の撤退を支援してきます!!」

私には・・・この世界に帰る場所がある。

エレンがいればなんでもできる。そう感じていた。

・・・何かがおかしい。

なぜ撤退の鐘が聞こえたハズなのに壁を登ろうとしないのだろうか。

皆焦った顔をしている。

あれは・・・!?

本部に巨人が群がっている。

恐らくそのせいでガスが補給できなくて、壁を登ろうにも登れないのだろう。

人は何人か見当たる。

見知った顔もある。

どうやらアルミンが生きているらしい。

屋根の上で座っているアルミンを見つけた。

「アルミン・・・ケガはない? 大丈夫なの?」

彼は頷いた。

どうやら大丈夫のようだ。

よかった。

今回は何かが違った。そう確信していた。

「エレンはどこ?」

早くエレンに会いたい。今すぐにでも会いたい。

しかし、いきなり泣き出した親友の口から出てきたのは、

エレンの戦死報告だった。

また、ダメだったのか。

いつもと違うことばかりが起きたのに、結果はやはり変わらない。

また、あの日に戻るのか。

・・・・・・・・・。

・・・・・・。

・・・。



何も起きない。

いつもは、エレンの死に絶望して、気づけば私はあの日に戻っていた。

なのに、なぜまだ目の前で親友は泣いて謝っているのだろうか。

日付変更したのでトリ外します。

今日は休みなのでこのまま書き続けますが、寝落ちしたらごめんなさい。

出来るだけ頑張って最後まで書きます。

おはようございます。

寝落ちしました。

頑張ると言った矢先にこれです。
申し訳ない。

幸か不幸か特にみてる人もいないみたいで。

とりあえず続けます。

やはり書き溜めなんぞありませんがとりあえず終わらせたいです。

そもそも、今までのことは現実なのだろうか。

もしかしたら本当にただの夢だったのかもしれない。

もしくは、いつもと違い過ぎたのかもしれない。

全ては不確定な事だった。

何一つとして確定した事なんてなかったのに。

いつの間にか、やり直せることが当たり前になっていたのかもしれない。

なら、これはきっと私への罰だ。

そして、今やるべき事は一つ。

「落ち着いて、今は感傷的になってる場合じゃない」

今をどうにかしないといけない。

私自身ガスを補給せずにやってきたから、残りもそんなにあるわけではなかった。

その後、誰かに作戦とも言えない作戦を言った。

数が多くて難しいと言われたが、できる、とだけ答えた。

発破をかけるには、感情に訴えかけるのがいいと何かで知った。

だから私は出来るだけ強い言葉で、仲間を激励した。

それはもう、まるで一流の教官のような様だったに違いない。

エレンはいつも私の言葉で奮起していた。

なぜかアルミンは苦笑いだったけど。

何かをすれば勝てるわけではない。

それでも、戦わなければ、勝てない・・・。

少なくとも、エレンならこの状況で諦めたりはしないだろう。

それからはあまり覚えていない。

目の前にいる巨人のうなじを削ぎ落とし、全力で本部を目指して進んだ。

気づけば、背中が痛く、目の前には空が広がっていた。

どうやら落ちたらしい。

何よりも自分自身が驚いている。

ガスがなくなるまで気づかないなんて、今までなかったことだった。

まただ・・・またこれだ・・・。

また家族を失った。

またこの痛みを思い出して・・・。

また・・・ここから始めなければいけないのか。

・・・・・・・・・また?

この奇妙な感覚には覚えがあった。

私は、今を知っている。

そんな気がした。

あれではダメだったのだ。

・・・あれとはなんだろうか。

頭の中で答えの見つからない自問自答が繰り返される。

何かを知っているような、何も知らないような。

もしかしたらこれは走馬灯なのかもしれない。

しかしおかしい。

この走馬灯はまだ経験したことがない。

経験したことがないことを経験している。

支援

やべーかくのうますぎ

再開しますー

続きどうしよう。

いやしかし、ないことがある、というのはありえない。

ということは、それは、確実にあったのだ。

そうだ、思えば、あの日からおかしかった。

繰り返していたような感覚。

今回は予想外のことだらけだった。

エレンは死んでしまったのに、私の世界は回り続けた。

だから、あれはただの夢だと思って今を生きた。

スバラシィヤ

私は既に諦めていたのかもしれない。

いい人生だった、とすら思っていた。

しかし、あれらが全て現実だとしたら。

恐らく、私は今を既に経験しているのだろう。

なら、生きる可能性はある。

そして、わかってしまったのだ。

死んでしまったらもう・・・・・・あなたのことを思い出すことさえできない。

戦え!と言ってくれた。

あの言葉かあったから私は今を生きている。

立ち上がることができているのだ。

だからーー何としてでも勝つ!

何としてでも生きる!!

理解が追いつかなかった。

人類が巨人について知っていることはあまりない。

少なくともわかっていることから外れる行動をするモノには奇行種と名前をつけた。

ならば、これも奇行種なのだろう。

目の前では、巨人が巨人を殺していた。

頭の中は困惑と少しの高揚感で埋め尽くされた。

その光景がまるで、人類の怒りのようにも見えたから。

背中から何かがぶつかったと思った次の瞬間、私は屋根の上にいた。

どうやらアルミンに助けられたらしい。

そこに同期のコニーもやってきて逃げるようにいわれたが、あの巨人が気になって仕方がなかった。

そしてその奇行種はまた巨人を殺した。

異様な巨人だった。

巨人が巨人を殺すというのも異様だが、その巨人には格闘の概念があるようにも感じ取れた。

答えが出ずに困惑していると、コニーが本部に急ごうと促してきた。

しかし、私のガスは・・・。

そこでアルミンは自分のと装備を交換しようとした。

そんなことをすれば・・・アルミンは・・・。

アルミンに言われて気がついた。

今度は大事に使ってくれ。
みんなを助けるために。

そうだ、私はみんなを先導したのだ。

みんなの命を背負う覚悟も無いままに。

それどころか、ガスが尽きたときに、自分の命さえ放棄した。

いい人生だったとかってに納得した。

エレンさえいればよかった。

しかしもうエレンはいない。

だから私は・・・。

支援



気づけば、私の装備は変わっていた。

ガスは心もとないが刃は全て揃っていた。

逆にアルミンの装備は何もない。

使えない刃を持ってアルミンは一体何をしているのだろうか。

生きたまま食われることだけは避けたいんだ。

そう言ったのか。

そうか、これが私のやったことか。

そんなことをさせるわけにはいかない。

私はその刃を取り、捨てた。

「アルミン!ここに置いていったりはしない」

彼もまた私の大切な人だ。

アルミン・アルレルトは体力はあまりないものの、頭がとてもいい。

そんな彼が提案してきた。

彼に考えがあるなら、私はそれを信じる。

結果から言うと、アルミンは正しかった。

だからこうして私たち3人は本部の中にいる。

アルミンの作戦は、巨人を殺す奇行種を利用したものだった。

奇行種の周りの巨人を排除し、本部のにいる巨人を表的にしてもらう。

単純だが、これは一種の賭けだった。

コニーが本部にいた人たちに説明したがやはり半信半疑のようだ。

今まで巨人はてきだった。

その巨人に助けてもらおうというのだから当たり前かもしれない。

しかし、あの巨人により長く暴れてもらうことが、私達がか生き残るための最善策だった。

うわぁ敵の変換忘れてる・・・

頭の中で変換しといて下さい。

そんな細かいとこ気にしないで…

本部についたのはいいが、状況はあまり良くはない。

何よりガスがないのだ。

先ほどまでガス置き場には3~4m級が7体いたようだ。

私たちの武器はこの刃と散弾銃。

巨人相手に散弾銃が役に立つのか疑問もあったが、無いよりはマシというレベルだった。

アルミンが言うには、占拠しているのが7体のままならこの程度の火力でも同時に視覚を奪えるらしい。

アルミンの作戦は、本部にあったリフトを使い、散弾銃を持っている人たちを投下する。

占拠しているのが「通常種」ならば、そのリフトに引きつけられる。

そこでリフトの人たちは巨人に向けて銃を放ち、視覚を奪う。

そして、天井に隠れている私たちが発砲と同時に巨人に斬りかかり、うなじを削ぎ落とす。

攻撃できるタイミングは限られている。

立体起動装置は役に立たないため、失敗すれば一気に窮地に立たされる。

だが、アルミンは正解を導く力がある。

私もエレンも以前はその力に救われたことがある。

アルミンは自覚がないようだが、また後でアルミンとそのことについて話すとしよう。

今はこの場を切り抜けるのに全力を注ぐ。

どうやら作戦の準備が整ったようだ。

座学でやった巨人の弱点。

大きさに拘らず頭より下のうなじにかけての縦1m幅10cm。

そこを削ぎ落とす。

ライナーが言っていた。

巨人の弱点はうなじ、もしくはこいつを奴らのケツにブチ込む!!弱点はこの二つのみ!!と。

なぜか二人ほど信じた。どういうことだ。

これから命をかけるにはというのに、ライナーはそれが最後の言葉になったらどうするのだろうか。

考えがジャンとかぶった。なんてことだ。

準備は整った。

数は増えていないようだ。

ならば作戦は続行する。

リフトが降りていく。

それにつられ、巨人どもが動き出す。

どうやら奇行種はいないようだ。

もともとこれは不利な戦闘だった。

これ以上一人も死なせたくはない。

だから、この一撃で決める。

ーーー捉えた・・・!!

皆は・・・!?

まずい、2体仕留め損なっている!

リフトから叫び声が聞こえる。

それと同時に走り出した。

間に合うかはわからない。

巨人とはいえ小さい方だ、間に合いさえすればやれないこともない。

サシャは間一髪で巨人の攻撃を回避した。

と、同時に巨人にたどり着き、うなじを削ぐ。

危なかった。

もう一体はアニが倒したようだがこの状況で誰も犠牲にならなかったのは奇跡に近かった。

どうやら本部の巨人は殲滅できたようで、奇行種が暴れているおかげか巨人が入ってくることもなかった。

ガスを運び出し、一斉に補給する。


全員の補給作業を終えた所で一斉に外へ出た。

私が窓から出たとき、そこには不思議な光景が広がっていた。

ひとまず屋根に登りそれを観察した。

説明は簡単だ。

あの奇行種が他の巨人に食べられていた。

初めてあの奇行種を見たとき、巨人を殴り飛ばしたときの傷はすぐに回復していた。

しかしなぜか巨人に食べられている今は再生をしていない。

あれではあの巨人は長くは持たないだろう。

巨人は体の大きさが既に驚異だが、再生力が驚異なのだ。

だから一撃で仕留めなければならない。

日付変わったので前に使ったとりつけてみます。

まあ、あまり意味は無いけど・・・。

もう終わるので、みている人がいたら、最後までみていただけると嬉しいです。

とりあってるかな?

ありゃ間違えた。

これでダメならとりは諦めます。

私が書いてると信じといて下さい。

信じてるからはよ

どうにかしてあの巨人の謎を解明できれば、この絶望的な現状を打開するきっかけになるかもしれないと思ったが・・・。

巨人を襲う奇行種、再生しない理由。

この2つの謎がわかれば現状は変わるかもしれなかった。

しかし既にあの巨人は満身創痍だった。

あの奇行種を延命させる、という意見にライナー、アニ、ベルトルトが同意を示した。

確かにあの巨人をうまく使えば、人類にとっての協力な武器になる。

ジャンがその意見に難色を示したが、肝心の巨人はもう叫ぶだけで動かなくなっていた。

そう思っていた次の瞬間、奇行種は動きだし、自分を喰っている巨人には目もくれず、離れた所にいた巨人に向かって動きだした。

巨人の下にたどり着くと、勢いのままにうなじに噛み付き、食いちぎる勢いでもう一体の巨人ににその巨人をぶつけた。

そして叫んだ後、奇行種は膝から崩れ落ち、倒れた。

奇行種は力尽きたようだ。

倒れた奇行種は体から蒸気を発し、体表の色を変色させていった。

どうやら本当に力尽きてしまったようだ。

一体何が起きているのだろうか。

やはりこれは夢だったのかもしれない。

目の前には信じられない光景があった。

巨人のうなじから、人が出てきた。

見間違える筈がない。

あれは、最愛の家族。

エレンだった。

体がかってに動いていた。

間違いない。

あれはエレンだ。

しかしまだ信じられずにいた。

しかし近づけば近づくほどエレンに間違いなかった。

気づけば私はエレンをだきかかえていた。

うぎゃあまた変換されてない・・・

気にすんな

これはエレンだ。

しかし、これはエレンか?

答えはわからないが胸に耳を当ててみた。

心臓の音がきこえる。

ああ、これはエレンだ。

エレンの心臓の音だ。

涙が溢れてきた。

泣いたのはいつ以来だろうか。

繰り返しの中で涙はとうに枯れたものだと思っていた。

しかし今は全てがどうでもよかった。

ここにエレンがいる。

ただそれだけで。

エレンが生きていた。

それだけで十分なほどに心は満たされていた。

ずっとこうしていたかったがそうもいかない。

エレンを安全な場所まで運ばなければいけない。

覚悟はしていた。

アルミンも言うように、誰にも見られていないとは思ってはいなかった。

壁の中に入れたのもアルミンの賜物だ。

しかし扱いはいいものではなかった。

エレンを処分する。

それだけでもこいつらの肉を削ごか考えたが思いとどまった。

それでは何も変わらない。

それに。

処分するかどうかはエレン本人の意思を聞いてからでも遅くは無いと、アルミンの説得により、少しの猶予が与えられたのだ。

エレンの声が聞こえた。

どうやら目を覚ましたらしい。

殺シテヤル。

エレンがそういったためか、場はさらに混乱した。

その混乱の中、エレンの命の処遇を問う質問が投げかけられる。

エレンは答えるが、このままではまずい。

この場を支配しているのはエレンへの恐怖だ。

このままではいつ爆発してもおかしくはなかった。

恐怖が膨らんでいき、エレンを処分しろとの声が高まってきた。

このままではいつ榴弾を放たれるかわからない。

・・・・・・・・・。

「私の特技は、肉を・・・削ぎ落とすことです。必要に迫られればいつでも披露します。私の特技を体験したい方がいれば・・・どうぞ一番先に近づいて来てください」

時間稼ぎをしたいわけではない。

ただ単純に、そう、単純に怒ったのだ。

私は決めたのだ。

エレンを守ると。

アルミンに人と戦ってどこに逃げるのかと聞かれたが、そういうことではないのだ。

何であろうとも、エレンが殺されるのは阻止する。

理由はそれ以外に必要なかった。

人間です。

正体を問われ、エレンはそう答えた。

しかし、やはり手遅れだった。

既に恐怖は伝染し終わっていた。

恐らくもう何を言っても無駄だろう。

「エレン!アルミン!上に逃げる!!」

もう逃げるしかない。

しかし現実は残酷だった。

上にも人がいる。

このままでは・・・。

アルミンは尚説得を試みるが、もはや意味はなさないだろう。

振り上げた手は降ろされるのだ。

何が起きたのだろうか。

私とアルミンがエレンに引っ張られると同時に激しい音と衝撃に包まれた。

・・・・・・・・・。

・・・・・・。

なぜ意識があるのか。

・・・これは・・・巨人の骨?

何もわからない。

わからないが、エレンが私達を守った。

今はそれだけ理解できればよかった。

目の前にエレンがやってきた。

エレンが言うには、この巨人はもうじき蒸発するらしい。

今は静かだが、エレンの言うとおり今は一時的に静かなだけですぐに攻撃を続行するだろう。

もうすでに、人間と言うには無理がある。

そして、エレンは一つだけ記憶を思い出したそうだ。

地下室。

私たちの家の地下室に何かがあるらしい。

エレンが動揺しているのも無理はない。

どうやらこの巨人の謎には父親が関わっているらしかった。

だが、今は他にすべきことがある。

ここで悩んでいる場合ではない。

ここを離れる。

エレンは確かにそう言った。

これといった方法は無いが、どうにかしてここから逃げ出すらしい。

うまく説明できないが、巨人の力をうまく使い、何とかしようとしている。

エレンの鼻から血が出ていた。

顔色も悪く、呼吸も早い。

明らかに体調が悪かった。

それでもエレンは続けた。

これからは単独で動こうと思うと。

「私も行く」

とっさに言葉が出ていた。

理由は特になかった。

エレンには子供でもないと怒られたが私の意思は変わらない。

考えは2つある。

私の言葉を遮るようにエレンがいった。

もう1つの考えはアルミンに任せるとのことだった。

もしアルミンが駐屯兵団を説得できると言うならば、それに従うと。

私も決めたことがある。

何があってもエレンを守ると。

以前、私はエレンにこう言った。

エレンは私といないと早死にする。

確かにそうだった。

しかし違った。

これは、私はエレンといないと早死にするということでもあったのだ。

私の世界はエレンを中心に回っているのだから。

これから何が起きようとも、私の意思は変わらない。

とりあえずここでお話をおわらせとにます。

長々とお付き合いさせてしまい申し訳ないです。

本来はだいーーーぶ早く終わる予定だったのですが、タイミングを逃してしまいぐだくだと長引いてしまいました。

読み返してみると、おかしな部分が多々ありますが、処女作なので勘弁してください。

また進撃ssをかきたいと思いますので、機会があればお会いしましょう。

最後の締めで終わらせとにますという間違いを冒しましたね。

何かもうあれですね、注意散漫です。

全てスマホからの書き込みだったので読みづらい方もいるかもしれませんが勘弁願います。

今回は完全に思い付きで始めました。
なぜミカサは最初に泣いていないのか、なぜ初めてなのに知ってるような書き方なのか、という疑問から書くに至りました。

今度また書くとしたら「」の横に名前が入ってるssらしいものを書きたいと思います。

最高に素晴らしかったです
おつ

斬新だったよ乙

アイデアはすでに飽和状態だが、カタチにしたのは良かったよ乙



すごく良かった
次回作もここで書いてくれるなら同じトリ使って書いて欲しい

すこく良かったです



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