進撃の巨人 グリシャ「じ、人類殲滅作戦‥!!??」(65)

時はエレンが生まれる五年前、ある国でのお話


(この中にでてくる登場人物の名前ほとんど私が名づけたものです)

とある国の城内の研究所


グリシャ「‥よし‥ようやく完成したぞ‥!!」

グリシャ「これでようやく巨人の恐怖によって人類を抑止する時代が終わるぞ!!!」グッ

「とうとうできたんですかぁ?」スタ

グリシャ「ジョセか?あぁとうとう完成した!!」

ジョセ「おめでとうございます」

グリシャ「ありがとう。ジョセの協力があってこそだった」

ジョセ「いえいえ私はほとんどみていただけで一つか二つアイデアを出しただけですよぉ」

グリシャ「それが良かったんだよ、ほんとにありがとう。」

ジョセ「じゃあいつかそのお礼に作り方を教えてくださいねー」

グリシャ「もちろんだ。これからは手伝ってもらわなくてはならないからな,」

ジョセ「それは楽しみです‥」

グリシャ「早速国王に完成したことを報告してくる、ではまた」

ジョセ「えぇまた」‥ニヤ


王の間

国王「グリシャ*ロンドベル入れ。」

ガチャ

グリシャ「国王様、薬が完成しました!」

国王「本当か!?よくやったロンドベル!!」

グリシャ「これでようやく理想の世界がつくれます!」

国王「あぁ。‥百年ほど前、我が国が開発したクスリによって人類が巨人化することに成功した。それを使って人々の争いをなくすことが我々の目的であった。」

国王「だが思わぬ落とし穴があった。巨人にはもともとの人としての意識がなかった‥。そして巨人は人間を殺戮することだけを目的にし行動を始めた。」

国王「他国の人々の大多数が死に至りながらも三重の壁の中に閉じこもり巨人を回避した。これにより、世界は偽りの平和を手にした。」

国王「そして百年たった今、歴史がこのクスリによってまた動こうとしている。この巨人に意識を持たせるクスリによって‥」

グリシャ「はい。まだ直接人間に投与することは危険と判断し実行していませんが巨人に投与したところ言語を発するものが現れました。」

国王「それだけで今は十分だ。じきに人間に直接投与できるようになるだろう。とりあえずロンドベルお手柄だ!!疲れているだろう?数日間休んできなさい。」

グリシャ「はい、でも一刻もはやく計画を立てるべきでは?」

国王「ここからは我々の仕事。議員会でもその話をして計画を決めるつもりだ。だからお前は休んでて大丈夫だ。何よりもお前が体を壊してしまったら元も子もなくってしまうだろ?今クスリをつくれるのはお前だけなのだから。」ニコッ

グリシャ「わかりました。では休日をありがたくいただきます。」ビシッ

国王「では、ご苦労だったさがってよいぞ。」

グリシャ「失礼します。」ガチャ

バタン

グリシャ「ふぅ‥、これですべての国の人々が一つになり本物の平和が手にはいる‥か」

「ずいぶんとお疲れのようですね、ロンドベルさん」ニコッ

グリシャ「グリシャでいいですよ、ロイさん。」ニコ

彼はこの城に使える兵士の一人だ。

グリシャ「クスリが完成して気が抜けた感じはありますね」フフッ

ロイ・アッカーマン「ほんとにグリシャさんはすごいですよ。この研究が始まった時には誰もこれが実現するなんて思っていませんでしたし。それを十年もかからずに成し遂げてしまうんだから!!」

グリシャ「運がよかっただけですよ。それに私一人の力だけじゃありませんしね。それよりロイさん、この前の遠征の時に他国の人を連れて帰ってきたと聞いたのですが何があったんですか?」

見てる人一人もいないという孤独。だが負けん。

ロイ「そんなに広まってるんですか!?」ビクッ

グリシャ「それはそうだろう、他国の人を他国の人を連れて帰ってくるなんてそうそうあることじゃない」フッ

ロイ「ははっ、そうですよね。この前東の方に遠征の時に巨人によって壊滅した村があったんですよ。」

ロイ「で、その村を一応調査してたんですよ。僕はその中の教会を任されました。」

ロイ「教会は半壊していて今にも崩れそうだったんである程度見て外に戻ろうとしたんですが、突然地下の方で物音がしたんです。」

ロイ「はじめは、気のせいかと思ったんですが明らかに音がし始めて気がついたんです。弱々しいながらも『助けて‥』って声が」

ロイ「それで地下に行ってみると案の定鍵のかけられた部屋の中に女性がいたんですよ。しかもその女性、ほとんどが死んでしまったと言われている東洋人で、恐らく拉致されて監禁されてたんだと思います。」

グリシャ「東洋人の生き残りか‥。それで殺すわけにもいかず連れて帰ってきたってことですか?」

ロイ「はい。なんかよくわからないんですが助けなきゃと思い、隊長に申し出て連れて帰ってきました。まあ今はまだ牢獄の中にいますけどね‥」

グリシャ「‥‥。そういえば髪の色は黒でしたか?」

ロイ「はい!!とっても綺麗な髪でした。それに顔だちもすごく透明感があってびっくりしました!!」ガッ

グリシャ「ロイさん、それは恋ですね。」クスクス

ロイ「グ、グリシャさんはめましたね!!」

グリシャ「さてなんのことかな??」ニタ

一人でも見てくれて嬉しいです

学校行ってきま

帰ってきたんで一応少しずつ書きます。

ロイ「く、くそぉ。グリシャさんだって同じようなものじゃないですかぁ!!」

グリシャ「じゃあそうかもしれないね。」

ロイ「うっ、きたないですよグリシャさん‥」

グリシャ「きたなくて結構ですよ。では、また」クルッ

グリシャ「あ、あとここからは独り言ですから流してくたさいね。‥‥そういえばちょうど今くらいかな、食料庫の警備が薄くなるのわ‥それと牢屋に入ってる人ってちゃんと食事とれてるのかなぁ‥まあいいか。」スタスタ

ロイ「まったくずいぶん大きな独り言だ。」フゥ

ロイ「では早速食料庫食料庫。」ニヤニヤ

グリシャの家

グリシャ「ふぅー。家に帰ってくるのも久しぶりだな。」

「お帰りなさいませ、グリシャ様。」スタ

グリシャ「マリー、前から様なんてつけなくていいって言っているだろ?」フゥ

マリー・ソーマ「めっそうもございません。もしグリシャ様が私をこの家の使用人として雇ってくれなかったら今頃どうなっていたかもわかりません。このご恩は一生忘れません。」

彼女はマリー・ソーマ。数ヶ月前の遠征の時に連れて帰ってこられた他国の人間だ。他国の人間が連れこまれた場合その先どのように使われているかは知る由もないがあまりいい噂は聞かない。そのため彼女をかくまう形で使用人として雇ったのだ。恐らくロイが言っていた「同じこと」とはこのことだろう。

グリシャ「(あながち間違ってはいない‥な)」フッ

マリー「どうかなされましたか?」キョトン

グリシャ「いやなんでもない。少し考え事をしていただけだ。そういえば今までマリーの出生を聞いたことがなかったな。教えてもらっても構わないか?」

マリー「え、ええ構いませんがいきなりどうしたんですか?」オロオロ

グリシャ「いや、先日遠征に行ってた連中がまた他国の人間を保護して帰ってきてそれが東洋人だったらしくてな。それでちょっと気になってしまったんだマリーのことも。」

マリー「ああそうだったんですか。私は中東出身なんです。こちらの方とは違い巨人の数はそう多くないんです中東わ。でも巨人が少ない代わりに人間同士の争いは絶えず起こっていました。その争いによって、私がまだ幼いうちに両親をなくしました‥。そして、身寄りのなくなった私をある村の村長さんが引き取ってくれたのです。その村は本当に平和で村人同士助け合って生きていました。でもそんな生活が何年も続いたある日奴らがやってきました‥そして私の村の人たちを次々に‥」

グリシャ「もういい。大丈夫だマリー。嫌なことを思い出させてしまってすまない。」

マリー「大丈夫です。今はあなたが居場所をつくってくれてなんとか心を保てているので。」

グリシャ「そうか‥。では、次は私が過去を話す番だな。」ニコ

グリシャ「私は実は壁内出身なんだ。」

マリー「え!?壁内ってウォールマリアの内側ということですか?」

グリシャ「ああそうだ。驚いただろ。」ニコ

マリー「はい‥とても。でもなぜ今壁内で?」

グリシャ「まあ皆知ってるわけじゃないのだかなマリーには話してもいいだろう。実は壁内にも我が国の民が観察者として潜入してんるんだ。そして私の両親はその観察者の一員だった。」

グリシャ「その2人の間に生まれた私は15歳をすぎるまでなにも知らさられずただただ平凡に生活し訓練生になり普通の壁内生活を送っていた。」

グリシャ「そして15歳になった。ある日父に話があると呼ばれ、そこで全てを知った。この国のことも巨人のことも。はじめは倒れるかと思うほど混乱したよ。訓練生だった私にとって巨人は唯一絶対の敵でありそれを駆逐するために日々励んでいたんだからね。」

グリシャ「そして続けて父がこんな話をし始めた‥

「我々は確かに壁内の人々を全滅させようとした。だが観察者をしてわかったことがある。壁内の人も我々もなにひとつ変わらない同じ人間だ。話し合うことだってできる。共存し合えるんだ。だから我々は巨人の暴走を止めなくてはならない。この数年間私はそれだけに尽くしてきた。そしてやっと糸口が掴んだ。巨人を操作する糸口を‥」


それがあのクスリのはじまりさ。父と母はその数年後に死んでしまった。もともと観察者には老人や病気を患っている人が選ばれていてな、うちの両親は後者だった。残された私がやるべきことは明白だった。そしてこの国に来て今に至るって感じだな。」

マリー「そうだったんですか。お父様もさぞ喜んでらっしゃいますよ」ニコッ

グリシャ「そうだといいんだがな。」

マリー「そうですよ、きっと。」

マリー「話は変わるんですがさっきおっしゃっていた東洋人の女性はこれからどうなるんですか?」

グリシャ「それなら大丈夫だと思う。彼女にも居場所ができそうだしな‥」フフッ

マリー「?????」

城内の牢屋

ロイ「東洋人はこの中か?」

兵士「はいこの中です。しかしどうしたのですかアッカーマン班長?」

ロイ「いや少し気になることがあってな。お前は外で待っててくれ。」

兵士「‥‥?わかりました。」

ギィィ、ガタン


ロイ「気分は大丈夫か?」

東洋人「あなたは私を助けてくださった‥」

ロイ「助けたなんて大袈裟な、ただ連れて帰ってきただけじゃないか」ハハッ

東洋人「本当にありがとうございました。‥それで‥なにか御用ですか?」

ロイ「いや食事もろくにできてないと思ってな、食糧庫から食料をくすねてきた」ニヤッ

東洋人「えっでもそんなことしたらあなたも‥」

ロイ「そんなことは気にしなくて大丈夫。もしばれたとしても自分で食べたことにしておけばそんなに対したことにはならないさ。」ニコ

東洋人「‥ありがとうございます‥‥本当にありがとうございます‥」

ロイ「ほら泣いていないで早く食べな。見つかっちゃうぞ」

東洋人「はい‥!」グスッ モグモグ







ロイ「美味しかったか?」

東洋人「はいとても*」

ロイ「それはよかった。そういえば自己紹介もまだだったな。おれは、ロイ・アッカーマン。この国の兵士だ。よろしくな。」ニコッ

東洋人「はい。私の名前は、カオル・イイダといいます。」

ロイ「ずいぶん変わった名前だな。」

カオル「ここら辺では聞かない名前ですよね。私は最も東にあるとされている倭の国という島国出身なんです。」

ロイ「倭の国?昔聞いたことあるな。なんでも鬼のような人々の国だと聞いたが。」

カオル「恐らく我々の持っている信念の強さを見て「鬼」のようだと感じたんだと思います。」

ロイ「信念?」

カオル「はい。我々の国は島国であることから仲間意識がものすごく強いんです。そして何より大切なものを失うことを激しく嫌います。」

カオル「自分の君主や愛する者、守るべきものがいる時はたとえ何回切られても立ちあがり的を討つ、なにも知らない他国の人たちからするとたしかに「鬼」かもしれませんね」フフッ

ロイ「素晴らしい人々なのだな。」

カオル「はい!」ニコッ

ロイ「(そのあとは恐らくは人身売買によって‥。どちらにしろこれ以降のことは聞かないでおいた方がいいな‥)もっと倭の国教えてくれないか?」

カオル「もちろんです!」



こうして次第に2人は打ち解け合いロイは毎日牢屋に足を運んだ。




2日、3日とたち気づけば二週間もの時が流れようとしていた。数日間のはずが二週間以上すぎたことにグリシャが疑問を抱き始めた頃国王から招集がかかった。

王の間


グリシャ「‥‥‥いまなんと‥?」

国王「言ったとおりだ。壁の中の人類を殲滅する。」

グリシャ「ど、どうゆうことですか!!!?私には理解が

国王「評議会によって決めら決定事項だ。近々作戦が実行される。お前はクスリを使って制御できる巨人を増やせ。恐らく一週間後に実行されるだろう。」

グリシャ「国王様‥私にはそのような作戦に参加することは出来ません‥!あのクスリは壁内の人々との共存を求めつくったものです*なのに殺すために使うなんて今までとなにも変わらないではないですか!!」

国王「わかっているそんなことは!!だがもう私の力ではどうにもできないんだ‥!!」

国王「歯車は動き出してしまった。お前が休みをとっていた間に戦士は用意されている。あとはくすりを使って巨人を創るだけのところまできているんだ‥。もう止めることはできないんだ。わかってくれグリシャ。」

グリシャ「‥‥‥くそっ‥!!」クル


ガチャ

国王「‥‥許せグリシャ‥」

ジョセ「さすが王様。見事な説得でしたよぉ」パチパチ

国王「やめろジョセ。あれは説得なんかではない。強制だよ‥。」

ジョセ「まあどちらにせよ成功ですよぉ」

ジョセ「話は変わりますが、評議会の新たな決定をお伝えにまいりました。」

国王「新たな決定‥?」

王の間近くの廊下

ロイ「今日はカオルとなんの話をしようかなぁ。ん?あれはグリシャさん‥?」スタスタ

グリシャ「くそっ、くそっ、くそぉ‥」ガンッ

ロイ「グ、グリシャさんどうしたんですか!?」

グリシャ「ロイさん‥私はとんでもないことをしてしまった‥‥!!」

ロイ「ど、どうゆうことですか?」

グリシャ「一週間間後、私のつくった薬をつかって壁内の人々を殲滅する作戦が実行されるんです‥‥‥!」

ロイ「‥え?あのクスリは共存のための‥」

グリシャ「そうです、そのはずでした‥‥!でも評議会は壁内の人々を殲滅することを選んだんです‥‥!!」

ロイ「そ、そんな‥国王様はなんと?」

グリシャ「評議会の決定には逆らえないと‥。」

ロイ「どうするんですかグリシャさん‥?」

グリシャ「すまないが1人にしてくれ。」スタスタ



ロイ「グリシャさん‥。どうしてこんなことになってしまったんだ」スタスタ


ロイ「ん?王の間の扉が少しあいてる。閉めておくか」

『‥新たな決定をお伝えにまいりました。』

『新たな決定?』



ロイ「あれは‥国王とジョセさん‥」

国王「新たな決定とはなんだジョセ。」

ジョセ「国王様もまだあの薬が直接人間に効くかどうかわからないことはご存知ですよねぇ?」

国王「あぁ前にグリシャから聞いたがそれがどうした?」

ジョセ「それが大きな問題なんですよ。現段階では巨人を捕まえてくすりを投与するしか方法はありません」

ジョセ「でももし直接人間に投与できるようになったらどうです?飛躍的に効率よく知能を持った巨人をつくれるでしょぉ?」

国王「だから結局決定事項とはなんなのだ?」

ジョセ「単刀直入に言うと人体実験の決定です。」


国王「おい‥お前なにを言っているんだ。そんなことが許されるわけがないだろ!!第一誰をつかって実験するつもりだ!!いくら評議会といえども国民の人権を無視することは許されないことだぞ‥‥!」

ジョセ「王様ー、最悪死ぬかもしれないような実験に国民を実験台にするわけないじゃないですかぁ。」

国王「ではどうするつもりだ?」

ジョセ「いるじゃないですか我が国にも。その「国民」じゃない人たちが。」ニヤッ

国王「‥まさか‥!?」

ジョセ「はいそうですよ。そのためにわざわざ連れて帰ってきたんですから」ニヤッ

国王「東洋人とマリーを使うのか‥‥!!」

ジョセ「はい、もちろん。どのみちこの実験、成功したとしてもその巨人にまず第一波の突撃に使う予定なので、この先に死ぬ以外はありません。この役ができるのはあのお二人しかいないでしょぉ?」

ジョセ「それに彼女らはもともと他国民。悲しむものなんていませんしねぇ」ニコリ

ガタッ タ ッ タッ タ ッ タッ

ジョセ「おや、誰かいたみたいですね。まあいいかぁ」

国王「だがマリーはグリシャの使用人として働いている‥!それにグリシャも彼女に心を許している‥!それはどうするつもりなんだ!?」

ジョセ「それはまたまた王様の説得にお任せしますよぉ、お得意でしょぉ?」ニヤ

国王「貴様ぁ!!」

ジョセ「そんなに怒らないでくださいよぉ。これも評議会の決定なんですからぁ。では、私は失礼しまーす。」ガチャ、バタン


国王「‥‥‥ほんとに‥ほんとにこれで平和が訪れるのか‥‥」

もう今更辞める気はないですが読んでる人っていますか?笑

読んでる人がいるならあともうちょいで完結するんでお願いします。


タッタッタッタッタッタッタッ

ロイ「‥大変だ‥ハァハァ‥カオルが‥殺される‥!早く‥このことをグリシャさんに知らせないと‥*」




グリシャの家

ガチャ、バタン

マリー「お帰りなさいませ。どうか‥なさいましたか?」

グリシャ「‥‥‥‥‥私のつくった薬をつかって壁内の人類殲滅作戦が決まった。

マリー「‥‥え?」

グリシャ「私は壁内の人々との共存を目指しながら自分の手で壁内の人々殺す道具を何年もかけて作ってきたんだ。」

マリー「グリシャさま‥」

グリシャ「結局なにもできなかった。私は無能で最低な人間だ」







マリー「グリシャ様は‥グリシャさんはそんな人ではありません!!」

グリシャ「マリー‥?」

マリー「それにこれで諦めてしまっていいんですか?何年も頑張ってきたものをこんなことに使かわれてしまってもいいんですか?お父さまとお母さまの残された意思はどうなるんですか?あなたの意思はそんなものだったのですか?」

マリー「グリシャさん、もっと自分を持ってください‥。あなたが思うとおりに行動してみてください。私も‥できる限りのことは手伝いますから!」

グリシャ「マリー‥‥‥‥‥‥‥。フッ、マリーにこんなにお説教されるとはな。」

マリー「あ、すいません」オドオド

グリシャ「いいさ、おかげで決心がついた。」

マリー「決心?」

バタンッ!!!

グリシャ「ロイさん?」

ロイ「大変だ‥‥マリーさんとカオルが‥殺される‥!!」

グリシャ「どういうことですか?」



ロイがつい先ほど話されていた会話を2人につげる


グリシャ「‥‥‥」

マリー「‥‥そ、そんな‥」

ロイ「グリシャさん‥おれはカオルを見殺しになんてできない‥でもどうすればいいのか‥‥!」

グリシャ「大丈夫です。2人とも助かる方法があります。」

ロイ「ほ、本当ですか!?」

マリー「でもどうやって‥?」

グリシャ「その方法は‥



城内の牢屋

ロイ「今日も牢屋の警備か?」

兵士「アッカーマン班長。はい、そうです。」

ロイ「そうか毎日大変だな、飯は食ったのか?」

兵士「いやまだですがどうしてですか?」

ロイ「じゃあ食べてきていいぞ。その間はおれが仕事をやっておいてやる。」

兵士「しかし班長にそんなことをさせるわけには」

ロイ「気にするな。たまには休憩でもしてこい。」

兵士「はい、ではそうさせていただきます。ありがとうございます班長!」スタスタ

ロイ「‥よし。」



ロイ「カオル聞いてくれ、今からお前をここから出す。」

カオル「どういうことですか?」

ロイ「説明はあとでする‥!とりあえず僕についてきてくれ」ガチャ、ガラガラガラ

グリシャ『その方法とは‥ここを脱出し壁内に逃亡することだ。』

ロイ『壁内ってウォールマリアの中ってことですか!?』

グリシャ『ああ、そうだ。』

ロイ『いくらなんでも無茶ですグリシャさん‥!!まずどうやって門を開けてもらうんですか!?』

グリシャ『門は通らない。』

ロイ『え?』

グリシャ『立体機動装置というものを知っているか?』

ロイ『いや知りません。なんですかそれは?』

グリシャ『立体機動装置は壁内の人が巨人を殺すために作った兵器だ。これを使えば空中を自由に動くことができる。』

グリシャ『そしてその立体機動の元となった装置を私は持っているんだ。性能は劣るがそれでも十分に壁を登るくらいのことはできる。』

ロイ『でもなんでそんなものを‥!?』

グリシャ『君たちに前話したとおり私は壁内で一時期兵士をやっていた。』

グリシャ『そして、私は今でも極秘に壁内に足運びその時の友人と友好をとっているんだ。もちろんこの国のことや巨人のことについては話していないがな。』

グリシャ『その友人にもうほとんど使われていない旧装置をもらったんだ。』

ロイ『そうだったんですか』

グリシャ『問題はそこじゃない。馬車をどうやって用意するかだ。』

グリシャ『いくら壁を登れるすべを持っていたところで足がなければ壁に到着する前に巨人に食われて終わりだろう‥』

『‥ それは私に任せてもらおう』

グリシャ『国王さま‥!?』

国王「今の話は聞かせてもらった。」

マリー『え、えぇ‥』

国王『大丈夫だ。私は君たちに協力する。』

グリシャ『国王さま‥‥!』

国王『元はと言えば私がなにもできないせいでこの状況をまねいた。君たちへのせめてもの償いだ。馬車は私が用意しよう』

グリシャ『国王様‥‥ありがとうございます‥‥!』

グリシャ『これで条件はすべて整った。作戦を説明する。作戦を実行するのは今夜だ。』

グリシャ『まずロイはカオルを牢屋から連れ出し.そしてそのまま誰にも見られないように国王が用意してくれた馬車に身を隠していてくれ。マリーも一緒に馬車にいなさい。』

マリー『グリシャさんは?』

グリシャ『私は‥‥研究所の資料と実験体を消してくる。そしてその混乱に乗じて脱出だ‥‥』



城内の研究所

ビリビリビリ ドサッ ビリビリビリ ドサッ
ビリビリビリ ドサッ ビリビリビリ ドサッ

グリシャ「資料はあとは燃やすだけだ。」

グリシャ「そして残るはこの実験体だけ‥‥‥。」

赤ちゃん「‥‥‥」スヤスヤ

グリシャ「子供の巨人にくすりを投与し、初めて巨人から人間に戻れた赤子‥‥。」

グリシャ「君はなにもしていない‥‥だが殺すしかないんだ‥‥!‥‥‥‥すまない‥‥!!!」グッ



馬車置き場

グリシャ「三人ともいるか?」

ロイ「大丈夫です全員います。おそらく国王が警備を少なくしてくれたんでしょう。ほとんど警備が見当たりません。」

グリシャ「そうか。(国王さま‥ありがとうございます‥)」

グリシャ「そろそろ兵が研究所内の火災に気づく頃だろう。騒ぎが起きたら出発だ。」

数分後


カンカンカンカンカンカン
ドウシタナンノサワギダ
ケンキュウジョガモエテイマス
ナンダトスグショウカカツドウニハイレ


グリシャ「よし出発だ‥!!」パチン、ヒヒーン



こうしてグリシャ達は国を抜け出すことに成功した。



研究所

オイ、ハヤクケセ
ホカノヘヤニモエウツルゾハヤクシロ


ジョセ「あーあぁ研究が台無しじゃないかぁ。目撃証言からすると犯人は間違いなくグリシャさんだよねぇ」

ジョセ「ほんと、面白いこと考えるなー。

ジョセ「んん?そこの兵士くん、なに持ってるの?」

兵士「あ、はい。ついさっき城外の道で捨てられていた捨て子です。」

ジョセ「‥‥‥へぇ、そうなんだぁ。君さ、それおいてってよここに。」

兵士「えっでも、この子は

ジョセ「え?俺‥今、おいてけって
いったろ?」ギロ

兵士「ひぃぃ、は、はいわかりました。し、失礼します」タ ッ

ジョセ「うあぁぁ、怖がっちゃったぁよ」

ジョセ「この子ってあれだよねぇ間違いなく。ふふふ」

ジョセ「グリシャさんもかわいそうだな逃がそうとしたのに兵士に一番最初に見つかっちゃうなんてぇ」ニヤ

赤ちゃん「ウウゥ、ウワァァァァアン」

ジョセ「どうしたんだぃ?こんなことで泣かないでくださいよ君さ。」

ジョセ「君は史上初人間であり巨人でもある、いわば巨人界の王なのですからぁ」

ジョセ「大丈夫、君がいれば数年後にお友達をたくさん作ってあげられるからねぇ。」



ジョセ「あとね、喜んで。君にはちゃんと名前もあるんですよ。」

ジョセ「だから泣いてばかりいないでこれからどんどん私の期待に応えていってくださいねぇ‥」





ジョセ「‥‥ユミルちゃん」ニヤリ


馬車の中

ロイ「実験体を殺せななかったんですか?」

グリシャ「あぁすまない‥。どうしてもあんな罪もない赤子を殺すことができなかった‥‥ほんとうにすまない‥。」

マリー「いやそれが正しい判断だったと私は思います。少なくともそれが一番グリシャさんらしい選択ですよ」ニコッ

グリシャ「マリー‥‥」

カオル「グリシャさんがいらっしゃらなかったら私は死んでいました。グリシャさんを責められるわけありません」ニコッ

ロイ「2人の言うとおりですよ。それは間違ったことではありません。過去のことじゃなくこれからのことを考えましょう」グッ

グリシャ「ロイ‥そうだな。先のことを考えよう。」

ロイ「それでこれからどうするつもりですか?」

グリシャ「壁内に入ったら君たちは2人で山の奥で暮らしてくれ。東洋人は珍しいから何かと目に付く。」


グリシャ「そしてそれが噂になって王国にまで知られたらまた大変なことになるかもしれない。だから山奥がベストなんだ。ロイカオルを守ってやってくれ。」

ロイ「そんなことは言われなくてもやりますよ。命に変えても」ニコッ

カオル「ありがとう、ロイさん」グスッ

ロイ「気にするなって!グリシャさんはどうするつもりなんですか?」

グリシャ「‥研究を続けるつもりだ」

ロイ「け、研究って巨人のですか!?」

グリシャ「あぁそうだ。‥あの赤子は一様城外においてきたが兵士に見つかるのは時間の問題だろう」

グリシャ「そして王国にはジョセがいる。あいつは間違いなくクスリを作り上げるだろう。」

グリシャ「そうなったときにやはりこちらもクスリが必要になるはず。おそらく時間はかかるがそれは向こうも同じだ。」

グリシャ「だから私は最前線のシガンシナ区で知識のある医学を用いて医者をやりつつ研究を続けるつもりだ」

ロイ「わかりました。応援しか出来ませんがグリシャさん‥よろしくお願いします。」

グリシャ「あぁ。」

グリシャ「あとマリー、よければ一緒に暮らさないか?」

マリー「断る理由なんてどこにもないですよ」ニコッ

グリシャ「そうか、ではよろしくな。そういえばマリーの名前をまだ聞いてなかったな。」

ロイ、カオル「???」

マリー「な、なにを言ってるんですか私はマリー・ソ

グリシャ「もう国内じゃないんだ。元の名前を名乗りなさい」ニコッ

マリー「どうしてそれを‥」

グリシャ「前に国王から聞いたんだ。だから教えてくれないか本当の名を。」

「‥カル‥ラ‥」

「‥カルラ・イェーガーです!!」

グリシャ「カルラか。いい名前だ。」ニコッ

グリシャ「追っ手を欺くために私も今日から名前を少し変える」

グリシャ「今日からは、グリシャ・イェーガーだ。いいかなカルラ?」ニコッ

カルラ「はい!」

ロイ「‥ニヤニヤ。じゃあ今日からイェーガー先生って呼びますね???」

グリシャ「今まで通り呼べばいいだろうに」

ロイ「いえいえ恐れ多いですよイェーガー先生~」ニヤッ

グリシャ「全く、」フゥ







一応これで終わりです。初めてのssだったのでダメダメでしたが、読んでくれた方はありがとうございました。ssの大変さをとても知りました。

次は書き溜してスムーズに書けるようにしたいです(^o^)/


後日談も一応あるんで需要あるなら書ききます。

では後日談いきます。

五年後

シガンシナ区のある家

グリシャ「はい、もう完全に以上ないみたいですね。これで今後後遺症等もなくなります。」

ハンネス「ほ、本当ですか!?」

グリシャ「えぇ、もう大丈夫です。」ニコッ

ハンネス「ありがとうございます‥‥ほんとうにありがとうございます‥!!」ウルウル

ハンネスの妻「ほらあなた泣かないで‥!!」ウルウル

グリシャ「ふふ、良かったですねハンネスさん。」

グリシャ「また何かあったらいつでも言ってください、では失礼します。」

ハンネス「はい、ありがとうございました!!」

バタン


ロイ「さすがイェーガー先生、この町の救世主ですね。」

グリシャ「ロイさんきてましたか!五年振りですね!あとその呼び方やめてくださいって今更。」フゥ

ロイ「そんなにいやなものですか?」

グリシャ「いやというか違和感があるんですよアッカーマンさん」

ロイ「‥ほんとですね」ハハッ



ロイ「でもこの町の流行り病をすぐ解決してしまうなんてさすがグリシャさんですね。」

グリシャ「‥‥そのことなんですがロイさん。少し伝えておきたいことがあるんです。」

ロイ「?」

グリシャ「流行り病を完治させたのは、あのクスリだったんです。」

ロイ「‥あのクスリって‥‥」

グリシャ「そうです。巨人制御のクスリです。」


ロイ「‥‥‥‥!!!‥‥なんでそんなことが‥!?」

グリシャ「流行り病の調べたところ症状に見覚えがあった‥」

ロイ「まさか‥?」

グリシャ「あぁ、巨人化の前兆だ。だがその病で巨人が未だに出ていないところをみると、今までの巨人化の薬とは少し違う気がするんだ」

グリシャ「新たなるクスリの実験。それがこの町で行われていると思うのが妥当だろう。」

ロイ「そんな‥*大丈夫なんですか‥?」

グリシャ「大丈夫だとは言えないがここ2、3年はそういったことは起こらなくなっている。まあ安心はできんがな。」

ロイ「そうですか‥。」

グリシャ「まぁ今ここで落ち込んでいても仕方が無い。先のことを考えよう。君が教えてくれたんだろ?」ニコッ

ロイ「そうですね。落ち込んでばかりいられません!」

ロイ「そういえば‥グリシャさん子供が生まれるって聞きましたよ!!」

グリシャ「それは君も同じじゃないか。」ニコリ

ロイ「え、何で知ってるんですか??」

グリシャ「カルラが手紙でカオルから聞いたそうだ。」

ロイ「驚かせようと思っていたのに、トホホ」

グリシャ「どちらにしろ喜ばしいことだ、ほんとに。」ニコッ



ロイ「そういえばグリシャさん、名前はもう決めましたか?」

グリシャ「ああ、決めたよ。」

グリシャ「男の子が産まれたら「エレン」、女の子が産まれたら「ミカサ」にするつもりだ。」

ロイ「エレンとミカサか‥いい名前ですね。」

ロイ「グリシャさん‥もし産まれてくる子供の性別が別々だったら片方の名前を貰ってもいいですか?」

グリシャ「構わんが、いいのか私達が決めた名前で?」」

ロイ「命の恩人が名付け親なら子供も喜びます!」

グリシャ「わかった。」

ロイ「ありがとうございます!!」


ロイ「産まれてくる子供たちは仲良く慣れますかね?」フフッ

グリシャ「それは無理だと思うな。私もロイとは馬があわないし。」

ロイ「ちょっと、グリシャさん!!」

グリシャ「はは、冗談だよ。」

ロイ「勘弁してくださいよ~。」




ロイ「子供達が大人になる頃には平和が訪れていますかね?」

グリシャ「あぁ、必ずな。私達が子供のためにも未来を作るんだ。誰もが笑って暮らせる平和な未来を‥‥!!」


おわり

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