凛「今日はヤンデレラの収録日」(17)

智絵里「昔むかし、あるところに」

まゆ「三人の美しい姉妹が」

凛「仲睦まじく生活していました」

智絵里「長女チエリオット」

まゆ「次女マユリオット」

凛「三女リンデレラ」

智絵里「しかし!三女は実は養子だったのです!」

まゆ「リンに我ら一族の血が入っていないだと!?これは由々しき事態だッ!」

智絵里「リンの野郎殺してやるぅぅぅぅ!!」

凛「姉さん……」

智絵里「勘当よ!二度と顔は見たくないわ!」

まゆ「死ね!死ね!」
凛「私は……愛しのあの人と生きていきます……」

凛「P様!!」

美優ナレ「町一番のイケメンと評され、女性たちから憧れと羨望の眼差しを向けられるこの男性」

蘭子「P様のおなぁぁりぃぃ!」

モバP「みんなありがとう!ありがとう!」

きゃああああ!P様よおおおお!

モバP「みんなのお陰で王子になれました!」

美優ナレ「王子総選挙。この国の王族は、代々人気投票で選ばれていた。今年は彗星のように現れ、女性票をその一身に集めたP王子が選挙に圧勝」

蘭子「P王子!P王子!」

凛「P王子!P王子!」

まゆ「P王子!P王子!」

智絵里「P王子!P王子!」

美優「国中がP王子の話題で持ちきりです」

凛「P王子は私のものよ!」

まゆ「一族の面汚しは黙ってなさい!」

智絵里「あなたなんて妹でもなんでもないわ!」ペッペッ

美優ナレ「姉妹が仲違いし、オット家は衰退の道を突き進みました」

まゆ「うちが破産ですって!?」

蘭子「はい。姉妹税の未納と滞納で、国がこの土地を没収すると通告を出しましたが?」

まゆ「うちに妹はいません!」

智絵里「そうです!私に妹はいません!」

まゆ「一銭も払うつもりはありませんから!」

蘭子「マユリオットさんはチエリオットさんの実妹ですよね?」

まゆ「あ」

美優ナレ「こうして名家オット家は破産してしまいました」

蘭子「その頃その頃」
凛「いけません!P王子」

モバP「よいではないか♪よいではないか♪」

美優ナレ「リンデレラは、その美しさを武器に王子の側室に収まっていました」

凛「P王子は私のもの……!正妻は私以外考えられない!P王子に近づく女は皆殺しだァァァァ」

美優ナレ「満面の笑みでナイフを磨くリンデレラ」

まゆ「こうなったらP王子に見初められるしかないわ!」

智絵里「王宮に入れれば毎日ウハウハ!」


二人「れりごーれりごー」

美優ナレ「しかし……それは全てリンデレラの巧妙な罠でした」

凛「あの糞姉妹をハメたのは私!今頃王宮に向かっているころね!」


まゆ「ここがP王子のハウスね」

智絵里「れりごー」

美優ナレ「二人が王宮に足を踏み入れたその瞬間ッ!」



ドッカーン



美優ナレ「王宮は大爆発。内部にいた人々は全滅してしまいました」

蘭子「一方ラブホ」

凛「あんあんあんあん」パンパンパン

モバP「イクよぉ!イクイクぁああイクぅぅ!れりごーれりごー」ピュッピュッ

凛「あひぃぃ妊娠しちゃうのぉぉお」ガクガク


凛「今頃私とP王子以外の連中は……クククっ」

モバP「すっきりマンボー!さあ、王宮に帰るぞ!」

凛「わかりました。ご主人様」

蘭子「いざ王宮へ」

モバP「な…なんだこりわ」

凛「まあ!皆さん大変!」

モバP「とりあえず救急車と消防、警察に連絡した」

凛「私たちのお楽しみの間に王宮が……ぅっ……ぐすっ……」

モバP「泣くな、リンデレラ」

凛「私にはもう貴方しか……」

モバP「俺もだよ……リンデレラ……愛してる」

蘭子「えんだああああああいやあああああゴホッ…ゴホッ…すみません…もう1テイク」


凛「P王子……」

モバP「結婚しよう。二人でやり直すんだ……一から…この国を」

美優ナレ「まだだ!まだ終わっていない!」

まゆ「ククク。我が生命力を侮っていたようだな!」

智絵里「フヒッ!ヒヒヒ!キィィィィイ!」

美優ナレ「ナイフだ!二人がコンバットナイフでリンデレラを襲撃ぃぃぃ!」

まゆ「すぐに気づいたぜ!テメェが爆破したってよ!」

智絵里「ヒャァアハァア!」

モバP「危ない!」ドン

美優ナレ「咄嗟にリンデレラを庇ったP王子の胸に、二人のナイフが突き刺さる!」

モバP「こ…これ…アカンやつや……ガクッ」

凛「いやああああ!P王子ぃぃぃぃ!」

まゆ「P王子…」

智絵里「P王子…」

凛「どうして……うっ…うっ…愛していたのに……」

まゆ「……私が間違っていました。リンデレラ…あなたにどう謝罪すればいいか」

智絵里「ごめんなさい、リンデレラ。やっぱりあなたは私の妹。大切な妹よ…うっ……グスッ」

凛「…姉…さん」

まゆ「これからは姉妹三人揃って」

智絵里「幸せに暮らしましょう」ニコォ

凛「うん!」

凛「ありがとう、P王子!私はあなたを忘れない」

完!

智絵里「お疲れ様でした」

まゆ「お疲れ様でしたぁ」

凛「お疲れ様」

モバP「ふぅ……ドラマの撮影も大変だな」

まゆ「そうですねぇ。慣れれば気にならないんですけど」

智絵里「Pさんと共演できて…私、嬉しかったです」

凛「プロデューサーの演技もなかなかだったよ」

まゆ「凛ちゃんも嬉しそうでしたしねぇ?」

凛「……まあね」

智絵里「……」ギリギリ

モバP「じゃあ、スタッフに挨拶言ってくるから、お前たちは先にロビー行っててくれ」

まゆ「はぁい」

凛「わかったよ」

智絵里「遅く…ならないで…くださいね?」

まゆ「……」

凛「……」

智絵里「……」

美優「……」

蘭子(怖いよぉ……)

ヤンデレは、あなたのすぐそばに……潜んでいるのかもしれない……

モバP「うちはみんな仲良くて嬉しいなぁ」

おしまい

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