エレン「ミカサが悩んでる?」(23)

*映画のcmを見て思いついた話です。cmしか見てませんが一部パクリです。

エレン 「最近ミカサが悩んでる?」

アルミン 「うん。口数が少なくなって…」

エレン 「あいつはもともと無口だろ」

アルミン「ぼんやりと考え事をしていることも多くなったし…」

エレン 「あいつはネクラなんだよ」

アルミン 「かと思えばエレンのことをじいいいと見つめてて」

エレン 「あいつの視線こわいんだよ。あの真黒い目で睨まれる俺の身にもなってくれよ。」

アルミン 「何か悩んでるんなら力になってあげたいと思わない?」

エレン 「あいつが何を悩むんだよ?何やらせてもすいすいこなせるあいつがよー。」

アルミン 「はあ…いいよ、僕一人で話すから」

エレン 「気にしなくていいんじゃね?どうぜ体脂肪少なすぎて生理が止まったとかそんなとこだろ」

アルミン(君のそういう態度が原因だと思うけどね…)

ー翌日ー

アルミン 「エレン、大変だ!ミカサが訓練中に怪我をしたって!」

エレン 「なんだって、あいつが怪我?」

アルミン 「最近は訓練中でもぼんやりしてて…今日にも話を聞こうと思っていたのに…」

エレン 「とにかく早くミカサのところへ!!」

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サシャ 「意識がないんです…これから医務室へ運びます…グスッ」

アルミン 「ミカサ…こんな…」

エレン 「ミカサ、しっかりしろ!」

ミカサ 「エレン…?」

サシャ 「あ 意識が戻りました!」

ミカサ 「ハア、ハア、エレン、エレン…」

エレン 「無理してしゃべるな。すぐに医者に診てもらえるからな」

ミカサ 「エレン…。す…き」ガクッ

アルミン 「ミカサぁああああ!!」

アルミン 「ミカサがこん睡状態に陥ってもう1週間たった…。」

エレン 「医者はもう身体は大丈夫だと言ってるんだろう?」

アルミン 「そう、ミカサは自分の意思で眠り続けている」

エレン 「どうして…」

アルミン「原因は、エレン、君だと思う」

エレン「俺?」

アルミン「ずっと悩んでたのもきっと君のことだよ。意識を手放す寸前に君に告白したのが証拠だ」

エレン「あんな呪いみたいな告白しやがって…このまま目覚めなかったら…どうすれば…」

アルミン「君が本気でミカサを救いたいというのなら…僕に方法がある」

エレン「!どうしたらいい!?おしえてくれ!」

アルミン「センシングという方法を使う」

エレン「せんしんぐ?」

アルミン「ミカサの意識のなかに君を送り込む。そこでミカサと直接会って彼女を目覚めさせるんだ」

エレン「お前…そんなことができるのか?」

アルミン「佐藤健の映画のcmで見たから。そんなことはどうでもいい。やるのやらないの?」

エレン「やるさ、やってやる。このままじゃ巨人の駆逐どころじゃねえからな。」

アルミン「わかった。ひとつ注意してね。ミカサの意識の中は当然ミカサが支配する世界だ…それを忘れないように…じゃあ、いってらっしゃい、エレン」

ーーーーーーー

ここはどこだ…一面の花畑…。

ここがミカサの意識の中、なのか…?

ミカサ、お前、こんなところで何をしてるんだ…なにを思ってるんだ…。

花畑の中にぽつんと一軒の小屋がある。ミカサはあの中にいるんだろうか。

入ってみよう。

ガチャ

「!な、なんだ、ここは…!!」

壁一面、いや天井にまでびっしり俺の写真で埋め尽くされている!!(この世界に写真があるのかという突っ込みはスルー)

ガキの頃の俺、訓練兵の俺、寝ている俺、素っ裸の俺…うぅ…気持ち悪くて吐きそうだ…

キィィィィ

ドアが開いて…誰かが入ってくる…というかミカサに違いないが…怖くて振り向けねぇ…!!

ミカサ 「エレン…来てくれたの…」

エレン 「ミ、ミミミミカサ…」

ミカサ「…見て、しまったのね…」

エレン「ひ、ひぃぃぃぃ」

ミカサ「どうしたの、エレン。 何を、おびえているの…?」

エレン「おおおお前、こんなところで何してるんだよ!戻ってこいよ!寝てる場合じゃないだろ!俺たちは、巨人を、駆逐するんだろ!!」

ミカサ「エレンはそればかり…。ここは、私の世界。巨人なんていない。ここでエレンのことだけ考えてる。 それだけで幸せ。」

エレン「何だって…?」

ミカサ「エレンも来てくれた。ここで二人きり…ずっと二人で、ここにいよう?」

エレン「ふざけるな!俺は帰るぞ、必ずお前をつれて元の世界に帰る!」

ミカサ「いや…行かないで…帰さない…ここは私が支配する世界…。」

ミカサの髪が不気味に伸びていく…触手のような髪が俺を縛って…!

エレン(こ、怖すぎる!アルミン、た、助けてくれ…!)

ミカサ「苦しいの、エレン? ごめんね、ごめんね」

エレン(泣いてるのか、ミカサ…。何で、何がお前をそうさせた…俺の、俺のせいなのか…)

エレン「ミカサ…俺に、言いたいことがあるんだろう…言えよ…全部…」

ミカサ (エレンが好き…)

エレン (これはミカサの心の声?)

ミカサ (気持ちを伝えたい…でも今のエレンに恋愛なんて邪魔なだけ。余計なことを言って迷惑がられるくらいなら、今の関係のままそばにいたい)

ミカサ (でも…) 

エレン「そんなくだらないことで悩んでたのか…ばかだな」

ミカサ「エレンにとってはばかなこと。わたしにとっては大切な気持ち」

エレン「お前は何でもできるから、俺はずっとうらやましかったのに」

ミカサ「エレンがいれば何でもできる。いなければ…いなくなったら…できない。」

エレン「そんなこと言うなよ。」

ミカサ「今はそばにいる。でもずっとそばにいられるとは限らない。いつか離れ離れになるときが来るかもしれない。それが怖い」

エレン「…。だから、こんなところに俺を閉じ込めるのか?」

ミカサ「!」

エレン「俺を好きなら、俺を理解しろよ。俺が何のために、何を得るために戦っているのか、お前、知ってるだろう?」

エレン「行きたい所にも行けない。行きたいと言うだけで異端者扱いされる。全部、巨人のせいだ」

エレン「お前だってそうだ。自分の気持ちを言いたくても言えない。とうとうこんな世界に閉じこもって…それも巨人のせいだ」

エレン「だから俺たちは、自分の自由を取り戻すために、戦わないといけないんだ!戻れよ、ミカサ!俺を縛るな!俺から自由を奪うな!!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

アルミン「エレン!」

エレン「アルミン…」

アルミン「戻ってきたんだね、どうだったの?」

エレン「わからん…とりあえず言いたいこと言ったがミカサに伝わったかどうか…。ミカサは?」

ミカサ「う、うん…」

アルミン「!意識が戻りそうだ」

ミカサ「うん…」パチ

アルミン「ミカサ!」

エレン「ミカサ…」

ミカサ「エレン、アルミン…」

アルミン「ミカサ、気分はどう?」

ミカサ「私、どうして…。ここは…?」

エレン「お前、1週間も眠ってたんだぞ」

ミカサ「…。エレン、私、夢を見ていた…」

エレン「…うん…」

ミカサ「エレン…ごめんなさい…」

エレン「謝らなくていい…謝るのは俺のほうだ…。お前の様子がおかしいってアルミンは気にしていたのに、俺は家族なのに」

アルミン「僕。外に出てるね」

ミカサ「アルミン…?」

エレン「…アルミンには後でお礼を言っとかないとな。お前のが戻ってきたのはアルミンのおかげだから」

ミカサ「そう。私からも、後で言おう」

エレン「ミカサ、俺は」

ミカサ「エレン。私、あなたのように生きる」

エレン「?俺のように?」

ミカサ「あなたが見ているものを見て、あなたが目指すものを目指す。そんな風に生きれば、エレンのそばにいられる。たとえこの先離れ離れになることがあっても、気持ちは近くにいられる。」

エレン「…お前がそうしたいならそうすればいい。お前の自由だからな」

エレン「でもひとつ約束してくれ。こんなに思いつめる前に相談するって。俺はアルミンみたいに鋭くないから、言ってくれなきゃわからない。

エレン「お前が何を言っても俺は受け入れる。だって、家族だろ?」

ミカサ「うん…うん…」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

アルミン「エレン、ミカサはどう?」

エレン「ああ、もう大丈夫だ。アルミン、いろいろありがとうな。お前がいなければ…」

アルミン「いいよ、そんなの。ミカサが無事で本当によかった…」

エレン「ああ、俺も安心した。でも…」

アルミン「?」

エレン「今回のことは俺の引き起こしたことだとわかってる。でも、もう二度とあいつの意識の中へ入っていくとか、ごめんだ」

アルミン「エレン…。そんなに恐ろしいことが…?」

エレン「ああ…。巨人は確かに恐ろしいが、恐怖より怒りの感情のほうが勝つだろ?だから、純粋な恐怖を感じたのは、生まれて初めてだった…」

アルミン「エレン…なんて言えばいいのかわからないけど、とりあえず、今回いろんな経験をしたことで、ひとつ成長したんじゃないかな…」(としか言えない)

ーおわりー

初めてssと言うのを書いたけど、思ったより時間がかかった。
読んでくれてる人がいて嬉しかったです。

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