側近「ようこそ四天王の皆さん」 (37)



側近「忙しい中集まって頂いて、とりあえずお茶どうぞ」

土の四天王「あっどうも」

火の四天王「おー美味いっスね、結構いいお茶だったり?」

側近「あっ分かります?実は死の山に生えるマンドラゴラと毒消し草を、乾燥させブレンドした物で」

風の四天王「お茶もいいが、先に用件の方を聞かせてもらえるかな?」

側近「おっとそうでしたね」

水の四天王「ていうか魔王様は?私八割は魔王様に会いに来たんだけど」

側近「用件はその魔王様の事ですよ」ズズー

四天王「「「「魔王様の?」」」」

側近「実はつい先ほど魔王様がお亡くなりになりまして」ズズー

四天王「「「「魔王様が亡くなっ……はあ!?」」」」

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水「ちょっとそれどういう事よ!?」

火「のん気にお茶なんて飲んでる場合じゃないじゃないっスか!」

風「落ち着け二人共、このお茶は恐らく側近が
俺達を落ち着ける為に用意したのだろう」

側近「あっいや違いますよ、何かもうどうしたらいいか分からなくなってて、もう自分でも何喋ってるのか分からない位ですよ」ズズー

風「……とりあえずみんな落ち着け、土の四天王を見てみろこんなに落ち着いて……」

土「……」

水「気を失ってるわね」

風「……それで?詳しく聞かせてもらえるかな?」

側近「えっ?あっはい」



側近「えっとですね、まずついさっき勇者が城に来たんですよ」

火「さっき?その割には城が綺麗っスね、戦った跡が全然ないっスよ」

側近「ええそうですね、魔王様の指示で城の魔物は皆身を隠してました」

水「待ってよ!それじゃあ魔王様の所まで素通りじゃない!」

側近「火の四天王さんが勇者に敗れた時点で既に命令してましたよ、勇者相手に手を出すなと」

風「なる程な、火の四天王を倒す程の連中を相手にすれば、普通の魔物ではひとたまりもないからな」

側近「それで皆を死なせる位なら、最初から自分が戦うとおっしゃってましたよ」ズズー

水「そんな!そんな……魔王様……」

火「水の四天王……」

土「はっ魔王様が亡くなった!?何で!?」

側・火・水・風「「「「……」」」」

土「……えっと……どうぞ続けて」



側近「あーそれでですね、魔王様は勇者相手に激戦を繰り広げたんですが、力及ばず勇者に……」

水「魔王様……何で……何で一人で……」

風「それで?俺達を呼んだということは、魔王様の仇討ちというわけか?」

水「はっ!そうよ勇者達を倒して魔王様の無念を!」

側近「いえその……仇討ちもいいんですが、その前にやっておく事がありまして」

火「やっておく事?何っスか?」

側近「次の魔王様です」

風「次?」

側近「魔王様はまだ独身でしたから」

水「私が結婚するはずだったのに……」

側近「……まあとにかく後継ぎがおられないんですよ」

風「それは確かに問題だな」

土「え?そんなに大変なの?」

火「お前馬鹿だなー、魔王様がいないとあれだろ……かっこつかないだろ」

水「あんたも十分馬鹿よ」

風「我等の住むこの魔界は、周りの魔界と比べてかなりの弱小魔界だからな、魔王不在などという情報が広まったら」

側近「すぐにでも周りの魔界が動きますね、うちの魔界は弱小ですが資源はありますから」

水「今まではその資源を上手くつかって、魔王様が均衡を保ってたのよ」

風「戦力で劣る分、資源の輸出や加工で補っていたわけだわかったか?」

火・土「「……分かった」」

風「……ではとりあえず、次期魔王を決める為に俺達を集めたんだな?」

側近「はい」

水「本当ならすぐにでも魔王様の仇討ちに行きたいのに、でもそれで魔界が潰されたりしたら、その方が魔王様悲しむわよね」

火・土((あれっ?説明おわり?))



側近「一応説明しますが、この魔界は魔王様が自分で興しました、魔王様が元々いた魔界からは、半ば勘当状態で飛び出てきたとの事ですから」

風「当然魔王様の血縁者はこの魔界にはいない」

水「私が沢山子供産むはずだったのに」

側近「なので新しく誰かを魔王様に選ぶ必要があります」

風「魔王様が独身だったのが悔やまれるな、やはりあの時に無理やりにでも縁談を持ち掛けるべきだったか」

水「私はいつでも準備OKだったのに……まだ結婚とか考えるのは早いって、なのに何で死んじゃったのー魔王様ー!」

火「なぁ土、ちゃんと全部わかってるか?」ボソッ

土「えっと……なんとなく?」ボソッ

側近「それで次期魔王様ですが、やはり四天王の皆さんから選ぶのが良いかと思いまして」

風「ふむ……実力的には妥当だが……」チラッ

水「見ててね魔王様、私魔王様の為に頑張るから」

火「俺達の中から選ぶのか」

土「ふーんそうなんだ」

風(……他の面で心配が……)

側近「誰がいいですかね?」



側近「実力的には火の四天王さんが一番ですが」

風「一応四天王筆頭だしな」

水「ヤダ!コイツを次期魔王にするなんてヤダ!」

火「なんでだよ?」

水「だってあんた馬鹿じゃない、火山の中を抜けて来て疲れていた勇者達を、わざわざ回復してやったらしいじゃない」

火「あっあれは四天王筆頭として、火の四天王としての慣例というか、そういう決まりなんだよ!」

水「それで負けてれば世話はないわよ」

火「うぐ……」

土「火の四天王はお馬鹿だなー」

火「お前が言うな!」



側近「では水の四天王さんは?」

水「私?私は魔王様の奥さんになりたかったから、魔王になるのは……でも魔王様がいない今奥さんである私が魔王になるべき?ああでも……」ブツブツ

風「予定な、願望な……まだ奥さんじゃなかったからな?」

側近「何だか自分の世界に入ってますね?土の四天王さんは?」

風「却下だな、コイツに務まるとは思えん」

土「うーん……何か言い返せない」

側近「ではやはり風の四天王さんが」

風「俺はそんな柄じゃない、そこまでのカリスマ性もないし、実力的にも火の四天王や水の四天王に劣るからな」

側近「十分だと思いますけどね」

時間なんで一旦ここまで。
また後で来ます。

どうも1です。
ちょっとだけ書きます。



土「そういう側近さんは?一応魔王軍のNo.2だよね?」

側近「私はただの官職ですよ、側近とは言っても戦闘力は皆さんの半分もありません、とても魔王はつとまりません」

水「え?そうなの?」

火「そういえば側近さんが戦う所は見たことないな」

風「頭脳労働担当ということか」

側近「政治等でのサポートならいくらでも出来ますが、戦いはからっきしなので」

土「確かにそれはムリだね」

風「ふむ……弱ったな、」



風「ちょっとまとめてみるか」カリカリ

【火の四天王・現状の魔王軍最強、加えて人気も高め、ただしちょっと抜けており魔王として政務がつとまるか不安】

【水の四天王・現状の魔王軍No.2の実力者、種族性別を問わず人気があり頭脳労働もこなせる、ただし魔王様への想いの強さからその後釜を任せるのは少々酷か】

【土の四天王・現状の魔王軍No.4の強さ、その人柄からか皆に親しまれている、ただし慕われてはおらず、頭脳労働がまったく期待出来ない】

【側近・政務に関しては経験も豊富で頼れる、魔界内外を問わず顔も知れており交渉にも向いている、ただし魔王をつとめるには実力不足か】

風「こんな所か」

火・水・土・側((((否定出来ない))))



風「こうしてみると、やはり水の四天王がよさそうだが、否応なしに魔王様の事を意識せざるをえないからな……」

水「平気と言えば平気だけど……」

風「他三人は何かしら欠点と言うか……」

火「むう……」

土「大体あってるね」

側近「私もです」

風「どうしたものか……」

水「というかさ」

風「ん?」

水「風の四天王は?」

風「自分で書くのはなぁ、完全に主観になるだろ?」

火「じゃあ俺たちが書くっスよ」

土「まかせてー」

側近「なんて書きます?」

水「何があったっけ?」

風「お手柔らかに頼む」

今日はここまで。
ではまた次回に、質問とかあったらどうぞ。

どうも1です。
眠いのに寝付けないままこんな時間に……寝落ち覚悟でちょっぴり書きます。



火「……ん?」

側近「えーと……あれ?」

水「あー……うん」

土「書けたー」

風「どれどれ?」

【風の四天王・現魔王軍No.3、頭が良くて色々知ってていつも冷静、部下には慕われていて民の人気も高い】

風「ん?悪いところは?」

火「思いつかねえ!」

風「そんな堂々と」

土「風の四天王はいつも頼りになるもんねー」

水「魔王様にも頼られてたし」

側近「能力的に見たら、総合力は確実にトップですよね」

風「さすがにむず痒いな」



側近「やはり次期魔王様は、風の四天王さんがいいですよ」

水「私もそれでいいかな、風の四天王なら文句ないよ」

火「俺もっスよ、風の四天王なら安心出来るっス」

土「満場一致だねー」

風「そう言われてもな……それに俺の風の四天王の後も今はまだ」

火「なら両方やればいいんじゃないっスか?」

風「両方?」

土「魔王と四天王の掛け持ちだね」

水「火の四天王にしてはいいじゃない」

側近「これで問題ないですね」

風「むしろ問題しか無いが、それに今更だが本当に俺達だけできめていいものか?」

側近「まったく問題点ありません、むしろみんな喜びますね」

風「むむ……」

今日はここまで。
眠くなったので寝ます、各人の容姿はまた後で。
と打ってる途中で寝てた……。

どうも1です。
ちょっぴり書きます。



風「分かった、とりあえず今はその方向でいこう」

側近「いやあこれでひとまず安心ですね」

火「じゃあ早速皆に発表して」

風「いやそれは流石に無理だ、とりあえず準備もあるし少し時間をくれ」

水「それもそうね、あっそういえば今度報告会があるわよね」

土「関係者が集まるね」

側近「ちょうどいいですし、そこで魔王様の事と風の四天王さんの事を発表しましょう」

火「分かったっス」

土「了解ー」

水「オーケー」

風「……分かった、では色々とする事もあるから今日はこれで帰ってもいいか?」

側近「はい大丈夫です、ではこれで解散で」

火「おう!頼むぜ!風の四天王!」

土「これからもよろしくねー風の四天王」

水「あんたなら安心できるわ、任せたわよ風の四天王」

風「ああ……」



風「……帰ったぞ」

魔物「あっお帰りなさい風の四天王様」

風「何か変わった事はあったか?」

魔物「いえ、ご報告するほどの事は特に、風の四天王様の方は何が?何やら緊急の呼び出しだったみたいですが」

風「……少々トラブルがあってな、まだ話せないがそれに関してやる事があるんでな、もう部屋に戻る」

魔物「分かりました!食事はいかがいたしますか?部屋までお運びしますか?」

風「いや、後で食堂まで行くよ……むしろ集中したいから誰も来させないように」

魔物「はっ分かりました!皆に伝えておきます!ではこれで失礼します」

風「ああ……ふぅ」

 ーーーーー

風「さて……ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい次期魔王ってヤバいよ絶対!」

風「あーもう!何で勇者にやられちゃったんだよ魔王様!」



風「どうすんだよ俺!と言うかこんな子どもが魔王ってマズくないか?あーどうしよう……」

風「こんな事ならこんなキャラにするんじゃなかった、いつも冷静で頼りになるって言うけど、内心テンパってたりしてるって!」

風「でも今更だよなぁ、いきなり実は子どもなんです……て言われても皆困るよな……」ハァ

風「こんな事なら、あの時にもっと普通にしてれば良かった……あの時、初めて皆に会ったあの時……」

 ーーーーー



風『ふっはったっ……ふぅ、今日はこの辺にしておくか』

風『あー疲れた、早く帰って飯食べて……ん?』ピタッ

風『何だ?あっちから強い魔力が……気になるな、ちょっと行ってみるか』バサッ


風『この辺かな?ん?あれは?』

??『んーこの山がなぁ……仕方ない僕が掘るか』スッ

風『ツルハシ?』

??『せーの!ふんっ』ボゴォッ

風『いっ!?山が抉れて……すげっ』

??『こんな感じかな?道の幅があれだから、もう少しか』

風『道作ってるのか?何者だ?』

??『ところで……何か用かな?』クルッ

風『あっ』

??『んー?見た所子どもくらいか?』

風『あっその……邪魔してすみません』

??『あー大丈夫大丈夫、僕の方こそ邪魔しちゃったかな?』

風『え?』

??『さっきあっちから感じた魔力って君だろ?』

風『えっ?あっはい……』

??『結構魔力も強いみたいだし、後で会いに行こうと思ってたんだよね』

風『えっと……あなたは?』

??『ああごめん僕は魔王だ、今度この辺りに新しく国を創ろうと思ってさ、その人材集めもしてるんだ』

風『魔王……』

とりあえずここまで。
のんびり書いて行きます、ではまた。

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