クリスタ「そうだ!エレンの真似をしよう」(82)

※クリスタについて若干のネタバレ有

クリスタ「はぁ…はぁ…」ザッザッ

ユミル「おいクリスタ!飛ばし過ぎだ!補給の目標地点はまだまだ先だぞ!?」

クリスタ「はぁ…はぁ…」ザザザ

ユミル「聞けってオイ!そんなんじゃまた…あ」

クリスタ「うぅ…」バタン

ユミル「ああもう!言わんこっちゃない!」

ユミル「教官!医務室へ連れていく許可を!」

キース「ならん!ここで死ぬならその程度だ」

ユミル「ぐ…」

ユミル「おいクリスタ!生きてるか!おい!」ペチペチ

クリスタ「…ユミル…?私死んだんじゃ…」

ユミル「どっこい生きてるよ。私とライナーが交互に担いできたから」

クリスタ「(……また、個人の都合で人に迷惑をかけちゃった…)」

ユミル「どうした?あんま嬉しくなさそうだな」

クリスタ「そ、そんなことないよ!ありがとうユミル、ライナー」

ライナー「おう!いざというときは任せとけ!」

クリスタ「(私の名前はクリスタ・レンズ。偽名だけど…)」

クリスタ「(話すと長くなるけど、色々あって死に急いでる)」

クリスタ「(さりげなーく、訓練でくたばれないかなぁ…)」

クリスタ「(そう思って毎日無理してるんだけど…どうしても人に迷惑かけるだけで終わっちゃう)」

~~夕食~~

エレン「クズ野郎が!」

ジャン「僻むんじゃねぇよ!」

ユミル「また始まったぜ。死に急ぎ野郎とジャンの喧嘩」

クリスタ「死に急ぎ野郎?」

ユミル「クリスタは知らないのか?あいつのあだ名」

ユミル「自分からすすんで巨人と戦いたいと発言する匹夫の勇」

ユミル「そして訓練でも必ず無茶して、いつ死んでもおかしくないから」

ユミル「誰が呼んだか『死に急ぎ野郎』、さ」

クリスタ「へ、へ~…」

クリスタ「(ということは…もしやエレンと同じ行動をとれば…?)」

クリスタ「よし!やるぞ~」グッ

ユミル「なんだ?いきなり…」

クリスタ「あ、いやなんでもないの!」アタフタ

ユミル「(可愛いなぁまったく!)」

~~立体機動訓練~~

エレン「ミカサよりも遠くへ飛ぶぞ!おりゃ~!」バシュー

ミカサ「エレン危ない!ガスを一気に吹かし過ぎ!」

クリスタ「おりゃ~!」バシュー

エレン「あれ!?体が上向きに…うわぁ~!?」ドサッ

クリスタ「うわぁ~!?」ドサッ

ライナー「いつも通り顎から落ちたな」

ユミル「く、クリスタ!大丈夫か!?」

~~馬術訓練~~

エレン「よっ!ほっ!はっ!」クイックイッ

ミカサ「エレン!馬の上で変なポーズとっちゃだめ!危ない!」

エレン「お前達もたちも騎手ならこれぐらいできなきゃ」

クリスタ「よっ!ほっ!はっ!」クイッ

ユミル「やめろクリスタ!危ないって!」

エレン「ほーれ逆立ちだって…うわぁ~!?」ドサッ

クリスタ「うわぁ~!?」ドサッ

誤字修正

~~馬術訓練~~

エレン「よっ!ほっ!はっ!」クイックイッ

ミカサ「エレン!馬の上で変なポーズとっちゃだめ!危ない!」

エレン「お前達も騎手ならこれぐらいできなきゃ」

クリスタ「よっ!ほっ!はっ!」クイッ

ユミル「やめろクリスタ!危ないって!」

エレン「ほーれ逆立ちだって…うわぁ~!?」ドサッ

クリスタ「うわぁ~!?」ドサッ

~~補給訓練~~

マルコ「今日はクリスタとエレンの動きがシンクロしてて面白いらしい」

ジャン「へぇ、ちょっと観察してようぜ」

エレン「よし!ガスの補給終わったぞ!」

クリスタ「終わったぞ!」

ジャン「なんだ…普通じゃんか」

エレン「…ハッ!?もしかして自分の腹の中にもガスを補給できるのでは!?」

クリスタ「は!?」

エレン「すげぇ、これができたら革新的進歩…!よし、いっけぇ!」ブシュウウウウ

クリスタ「い、いっけぇ!」ブシュウウウウ

アルミン「エレン!馬鹿なことはやめるんだ!」

ユミル「クリスタ!それはやばいって!」

ジャン「やべぇ、腹いてぇww」

~~対人格闘訓練~~

アニ「よっと!」バシッ

エレン「うわぁ~!?」グルン

エレン「いてっ」ドサッ

ライナー「出た~エレンのでんぐり返しポーズ…」

ベルトルト「懲りないねぇエレンは…」

クリスタ「アニ!私も私も!いくよ!」ダッ

アニ「え!?クリス…うわっ!」バシッ

クリスタ「うわぁ~!?」グルン

クリスタ「あいたっ」ドサッ

ライナー「!?め、女神の…でんぐり返し…いや、まんg」

アルミン「やばい!目に焼き付けておかないと!」

~~夕食~~

ユミル「……クリスタは漫才師かなんかになりたいのか?」

クリスタ「はぁ!?なんでそうなるの!?」

ユミル「いや、だって今日のは…」

バンッ!

エレン「このクズ野郎が!」

ジャン「うるせぇ!これが現実だ!」

ユミル「ま~た始まった…あれ?クリスタ、どこに…あっ!?」

エレン「オラオラオラオラ!」ボコボコボコ

ジャン「どうしたエレン!俺にてこずってるようじゃ…え!?」

クリスタ「オラオラオラオラ!」ボコボコボコ

ジャン「え…ちょっとなんだこれ?」

エレン・クリスタ「オラオラオラオラオラ」ボコボコボコボコ

ジャン「に、2対1とか卑怯…ゲフッ!?」ボゴォ

~~巨人討伐訓練~~

ミカサ「よっ」ドガッ

エレン「おりゃあ!」ズバッ

クリスタ「おりゃあ!」ズバッ

エレン・クリスタ「「くそっ!またミカサより浅い!」」

ミカサ「……日に日にシンクロ率が上がっている…」

ユミル「もはや芸術だなぁ」

~~対人格闘~~

クリスタ「うわぁ~!?」グルン

男子一同「(でた~格闘訓練名物、女神の恥ずかしいポーズ!)」

アニ「…あんたを蹴るのは罪悪感あるからやなんだけど…」

エレン「ふざけんな!もう一回だ!」

アニ「いやあんたじゃなくて」バシッ

エレン「うわぁ~!?」グルン

~~夕食~~

ジャン「だからお前は死に急ぎ野郎ってんだよ!馬鹿が!」

エレン「なんだとコラ!」

クリスタ「やんのかコラ!」

ジャン「い、いや…やめとくわ…(2対1とか無理…)」

エレン「ちっ…」

クリスタ「ヒヨりやがって…」

ユミル「…なんかおかしい方向に行ってるなぁ」

~~女子寮~~

ユミル「…クリスタはエレンが好きなのか?」

ミカサ「!?」

クリスタ「え?なんで?話したことすらないよ」

ユミル「じゃあなんでエレンの真似してんだよ」

クリスタ「えっと…それは…そう、偶々行動が被っちゃうんだよ!」

ユミル「いやいや…一挙手一投足同じじゃねぇかよ…」

ミカサ「いや、私に言わせればまだまだ。クリスタはエレンになりきれていない」

クリスタ「!?」

ミカサ「確かに行動は一緒。でもあなたとエレンには決定的に違うところがある」

ユミル「性別だろ?」

ミカサ「それもだけど…エレンは世界のために、巨人を倒す技術を身に着けようとしている」

ミカサ「クリスタの行動の芯は…恐らくそうじゃない。エレンの気を惹こうとしているだけ」

クリスタ「(いや、違うんだけど…)」

ミカサ「本当にエレンを目指すんなら、徹底的に精神から真似をして、私がエレンと間違えて抱き着くぐらいにならなきゃ」

ユミル「無茶苦茶言うなあ」

クリスタ「(でも、ミカサの言う通り…私とエレンの決定的な違いはそこ)」

クリスタ「(私も世界のために…民のために戦う技術を身につけなきゃ!)」

クリスタ「(それでこそ一流のエレン芸人!)」グッ

ユミル「あ~あ燃え出したし…なんか当初と考えが違う気がすんなぁ」

ミカサ「期待してる。頑張ってクリスタ」

クリスタ「うん!」

~~座学~~

先生「であるからして、このような超大型巨人とやりあう場合は専用の作戦に移行する」

エレン「(そんなことしてたら壊すだけ壊して逃げられちまう!ここは俺が一石を投じなきゃ!)」

エレン「せんせ」

クリスタ「先生!そんな悠長な事してたら超大型巨人のクソ野郎に逃げられてしまうのではないでしょうか!」

エレン「!?」

先生「む…いや、超大型の出現情報はそんなにないのでな…暫定的な作戦だ。変わる可能性はある」

クリスタ「そうですか…あまりに消極的な作戦だったので…失礼しました」

ミカサ「(エレンがするはずだった質問を…!精神までコピーするというのクリスタ!?)」

ベルトルト「……」

クリスタ「まだだ…こんな程度ではミカサに認めてはもらえない…」

クリスタ「そうだ!外見も変えなきゃ!」

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
~~翌朝~~
クリスタ「よう皆、おはよう」

ライナー「ああああああああ!?」

アルミン「うわぁぁぁああ!?クリスタが髪をバッサリ切って黒染めしてるぅ!?」

ユミル「てめぇのせいで!てめぇのせいで!」ポコポコ

エレン「うわっ、なんだよいきなり!いたい!」

キース「それでは巨人討伐訓練を始める!」

エレン・クリスタ「駆逐してやる…!一匹残らず…!」

コニー「か、完全にハモってやがる…!」

サシャ「ていうかどっちがエレンですか?上げ底履いてるから身長まで一緒ですよ」

アルミン「凄いな…ジャンと同じくらい似てるよ」

ジャン「ふざけんな!俺は似てねぇよ!」

ミカサ「エレンとはぐれてしまった…一体どこに…」オロオロ

ミカサ「あっ!いた!エレ~ン♪」ダキッ

クリスタ「エレンかと思った?残念!私でした~♪」クルッ

ミカサ「なっ!?そ、そんな馬鹿な…エレンマイスターのこの私が…」ガーン

クリスタ「(やった…!ついにミカサに間違われちゃった♪)」

ミカサ「(エレンの放つ『気』までコピーしている…!クリスタ、恐ろしい子!)」

クリスタ「(エレンの真似をし始めてから毎日が楽しい♪)」

クリスタ「(いつ死ぬか分からないっていうこのスリル感!)」

クリスタ「(それに周りがいつも以上に私を見てくれている気がする!)」

クリスタ「……あれ?なんでエレンの真似し始めたんだっけ…?」

クリスタ「う~ん…なんかネガティブな理由だった気が…まぁいっか♪」

~~解散式~~

キース「それでは成績上位10名を発表する!」

キース「首席ミカサ・アッカーマン!次席ライナーブラウン!」

キース「3番ベルトルト・フーバー!4番アニ・レオンハート!」

キース「5番エレン・イェーガー!同率5番クリスタ・レンズ!」

ユミル「すげぇ…結局成績まで同じになっちまった…」

ジャン「」

エレン・クリスタ「おらぁ!」

ジャン「げっ!?ちょっと待てって!」

ライナー「おいおいやめとけよジャン。エレンとクリスタの格闘成績は今期のトップだぞ」

エレン・クリスタ「無駄ぁ!」ボコボコボコ

ジャン「ひぃ!?」

ミカサ「やめなさいエレン…全くもう…」ヒョイッ

???「うわっ、離せって!」

ライナー「ふぅ…さすがミカサ。これでおさまった…?アレ?」

エレン「オラオラオラァ!」ボコボコ

ジャン「てめぇ一人ならなんとか…クッダメージが残って…」ズキズキ

ライナー「ミカサ…それクリスタだ」

ミカサ「ハッ!?」

クリスタ「えへへ♪」ニヤリ

エレン「母さんたちが殺されて…5年たった…」

クリスタ「ああ…あれは辛い事件だった…」

エレン「だけど…人類は尊厳を取り戻しつつある…」

クリスタ「勝てる…人類の反撃は…これからだ!」

ドカッピシャアアアン

超大型巨人「」

クリスタ「ひぃっ!?」ペタン

コニー「クリスタ!?大丈夫か!」

クリスタ「(まだエレンとの違いがあった…!私は…!巨人を目の当たりにしたことが無かった…!)」

クリスタ「(覚悟が…足りなかった…!)」ポロポロ

エレン「諦めるな!クリスタ!」

エレン「全員!立体機動に移れ!目標目の前!超大型巨人!」

クリスタ「エレン…」

エレン「絶対逃がすなぁ!」バシューン

クリスタ「(エレンはこの状況でも…死ぬことは考えてない…生きようとしてる!)」

クリスタ「(でもそれは…エレンだからこそ…いや、違う!)」

クリスタ「(私も!エレンなんだ!)」

クリスタ「うぉぉぉおおお!」バシューン

エレン・クリスタ「「おらぁ!」」スタッ

クリスタ「(私たちは死に急ぎ野郎!けど…死なない!絶対死ぬもんか!)」

エレン「よぉ…」ギロッ

クリスタ「5年ぶりだな…クソ野郎!」ギロッ

超大型巨人「……」グスン

エレン・クリスタ「「いくぞコラぁ!」」


――終わり――

何がしたかったのやら
最後は何故か記憶までシンクロ
クリスタはまさか自分以上の死に急ぎがいるとは思わんかったでしょうね

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