れんげ「おおあめびより! なのん」 (30)

ザ~~~ッ!!

夏海「うわっ、外すっげー雨じゃん。これじゃ当分帰れんなぁ」

蛍「さっきまでいい天気だったんですけどね……」

れんげ「天気予報では晴れって言ってたん! あの予報士インチキなんなー」フムー

小鞠「しょうがないよ。この村じゃなくて地域全体の予報だもん」

夏海「ウチの村はどのチャンネルでも華麗にスルーですもんなぁ…──んっ?」

卓「」バサッ

夏海「おっ、兄ちゃん傘持ってきてたんだ」

夏海「…そうだ!」

夏海「兄ちゃん、一度うち帰って全員分の傘持ってきてよ。ウチら待ってるからさ」

卓「」コクリ

スタスタ…

……

ビュオオオォォォオオーーッッ!!!

小鞠「きゃっ!? …何今の風の音?」

夏海「あはは。こんな強い風じゃ姉ちゃんなんて一発で吹き飛んじゃうな~」

小鞠「そんな簡単に飛ばされてたまるか!! 人のことを傘みたいに言うなよな」フン






卓「……」グッショリ

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蛍「──アレから2時間経ちますけど」

ザザーッ

小鞠「う~ん、さっきよりは雨弱まったんじゃない?」

夏海「いや~、雨が弱まったって傘無きゃ意味無いっしょ」

れんげ「兄にぃなかなか戻ってこないのん」

夏海「しゃーない、暇だしロッカーからなんか出して遊びますかー」ガサゴソ

夏海「…んっ?」

夏海「この形状と手触りはもしや……」ススー

テレレレー

れんげ「おおっ!? なっつんが傘出したん!! なっつん手品師だったんなー!?」

小鞠「あ~っ、それ去年買ってすぐ夏海が無くしてお母さんに怒られた傘じゃん!」

夏海「こんな所に紛れ込んでたのか。全然気付かんかったわー」ポリポリ

蛍「えっ、じゃあこのロッカー1年くらい触ってなかったんですか…?」

夏海「まぁまぁ、細かいことは気にしな~い。ともかくこれで帰れんだしさー」

小鞠「ちょっと、お兄ちゃんはどうする気よ?」

夏海「心配せずとも行く道も帰る道も一緒なんだし、どっかで必ず会えるってー」

夏海「そんじゃ、みんな帰るぞー!」オー

小鞠「まだ私帰るとは一言も……まぁいいや。蛍、帰る準備しよ?」

蛍「はい♪」

れんげ「ウチ、ランドセル取ってくる~ん!」タタッ

蛍「…あっ、でも傘ってそれ1本しか無いんですよね?」

夏海「うん。だからなるべく他の人を濡らさないような人に持って貰わんと……」

キラーン

小鞠「はい! 私持つ! この中じゃ一番年上だし、気配りだって出来るもん!!」ドン

夏海&蛍「……」

蛍「えっと……小鞠先輩が持つんですか?」

小鞠「そうだけど、それが何?」フスー

蛍「い、いえ! 何でも無いです! 何でも! …大丈夫、覚悟は出来てますから」グッ

夏海「え~、ウチこの雨ん中ノーガードは勘弁なんですけど……」

小鞠「はぁ? 2人とも何言ってんの? ほら、バス着いちゃうから早く傘渡してよ」

れんげ「こまちゃんこまちゃん」

小鞠「何、れんげ? もしかして、れんげも傘持ちたいの? でもれんげじゃさぁ──」

れんげ「ウチは傘とか別にどうでもいいのん」

小鞠「へっ?」パチクリ

れんげ「それより、なんで背の低いこまちゃんが持つ流れなのかが気になったん」

れんげ「どう考えてもほたるんが持つべきなのに、こまちゃんが持つ必要あるん?」

小鞠「……」

───────

──────

─────


ザザーッ

ゲコゲコゲコゲコ…


小鞠「だって、蛍は年下だし…私だって背伸びして手伸ばせば3人くらい…」ブツブツ

夏海「姉ちゃんまだ言ってるし……」

れんげ「傘持つの晴れてからじゃ駄目なん?」

小鞠「それじゃ意味ないの!!」グワッ

蛍「センパイ、私肩車しましょうか? それならセンパイの背が一番高くなりますし」

小鞠「ほたるぅ…」ジーン

夏海「それだと高過ぎて横からの雨に当たるし、ウチがれんちょん乗せた方が──」

夏海「あっ、その場合は身長的に姉ちゃんだけが横からの雨でずぶ濡れになるな」クク

小鞠「あああ~!! もうこの話やめっ!! いいよ、傘持つの諦めるから!!」 ガー

れんげ「こまちゃん、引くことでまた一つ大人になれたんな。偉いのん」ヨシヨシ

小鞠「うぅ…全然大人扱いされてる気がしないんだけど~」グスン

ピチャピチャ


夏海「……」

夏海「…あのさー、ほたる~ん」

蛍「なんですか、夏海先輩?」

夏海「何かウチんとこだけガード甘くない? 肩に雨当たりっぱなしなんですけど」

蛍「へっ!? すすすすみません!!!」ヘコリ

夏海「こんな狭い中でランドセルなんか背負ってるんじゃないよ」ググイ

蛍「あぅ」スルッ

夏海「こんなもんは姉ちゃんの頭にでもどけといてさ……」ギュム

小鞠「ぐぐっ、人の頭に物置くなよ!!」ムカー

夏海「ほ~ら、これでほたるんの後ろにスペース出来たじゃん!」

夏海「…と、いう訳でー」

夏海「ウチはほたるんの背中に引っ付かせて頂きまーす♪」ギュー

蛍「ちょ、ちょっと歩きにくい気もしますけど……夏海先輩が濡れないならこれで」

れんげ「じゃあウチはほたるんと手繋ぐん!」キュッ

小鞠「えっ、みんなが蛍とくっつくなら私も……って、もう蛍満席なの!?」ガーン

夏海「右手に傘、左手にれんちょん、背中にウチ乗っけてますからな~」

小鞠「それじゃ私は、えっと…え~っと……」ワタワタ

小鞠「ま、前!!」ピシャーン

夏海&蛍「…前?」


小鞠「──蛍、蹴らないでね? 絶対蹴らないでね?」ペッタリ

蛍「はい、絶対蹴りません!! …凄く歩きにくいけど、凄く幸せ♡///」キュンキュン

夏海「姉ちゃんがほたるんの歩行を邪魔してるせいで一向に進まん……」ノロノロ

小鞠「ちょっと、私が嫌がらせしてるみたいに言わないでよ! …ねぇ、蛍?」ジトリ

蛍「はい、小鞠先輩は嫌がらせなんてしてないです!! 寧ろ、悦ばせ…──」ブロロロロ

バス「……」ブルンブルン

蛍「……」


蛍「…バスがっ!!!」ヒィィ

れんげ「なっつん、この距離じゃバスに 逃げられちゃうのん!!」

夏海「分かってる!! ほたるん、傘を!! れんちょんはウチの背中に!!」チョイチョイ

蛍「は、はい!!」スッ

れんげ「乗りましたん!!」ムギュ

夏海「よっしゃ!! 全軍、突撃ぃ~~っっ!!!」バサッ

蛍「急いで下さい、センパイ!!」ニギッ

小鞠「わ~、濡れる転けるぅ~!!」トテトテ


れんげ「……」

卓「……」

れんげ「なっつん、にぃ…」

夏海「うおおおぉぉぉぉぉおお!!!」

ダダダダダ






卓「……」ポツン

───────

──────

─────


夏海「はぁ…はぁ……。…ふぅ、何とか間に合ったな~」

夏海「ほたるん、こまちゃん、れんちょん、全員居るー?」チラリ

蛍「はい、大丈夫です…。こまちゃん先輩も…」

小鞠「2人してさり気なくこまちゃん言うな!!」ゼェゼェ

夏海「れんちょんも居るし……はぁ~、全力疾走したら眠くなってきた。寝よ寝よ」

小鞠「ここで~? さっきのでかなり濡れたし、風邪引いても知らないよ?」

夏海「んじゃ、バス着いたら姉ちゃん起こしてよ。姉ちゃん、寝ないんでしょ?」

小鞠「いや…。まぁ、濡れてんなら寝てても起きてても一緒か。私も寝ーよおっと」

夏海「そうこなきゃ! おじさーん、バス着いたらウチら起こして下さーい!」

蛍「あっ、私バスでは寝れないので起こしますよ~……あれ?」

れんげ「……」

蛍「何かあったの、れんちゃん?」

れんげ「あったというか…居たというか……」

れんげ「もう引き返せないからいいのん。バスも、時間も、前にしか進まないんよ」

蛍「? ? ?」

今回はここまで

お兄ちゃんは俺が連れて帰りますね

プオオオォォォン…

パスー


れんげ「バス着いた~ん!!」ピョーン

夏海「ふぁ~…バスの揺れ加減が絶妙でよく眠れたわー!」コツコツ

小鞠「中途半端に寝たせいでなんかスッキリしないなぁ……」フラァ

蛍「セ、センパイ! 階段気をつけて下さいね!」アセアセ


夏海「──さて。ここまで来たのはいいものの、この後どうしよっか?」

小鞠「傘一本しか無いし、全員の家を回るしか…。それともここで雨止むの待つ?」

蛍「でも全然止む気配無いですよね。それに濡れたままじゃ寒いですし……」

れんげ「ほたるん、大丈夫なん! みんなで 歌えば寒さなんてヘッチャラなんな!」クイ

れんげ「」スゥー…


夏海「……」カーエールーノーウーターガー

小鞠「……」キーコーエーテークールーノーン

蛍「……」グワングワングワングワン…


れんげ「…んう? なんでみんな続かないん?」

夏海「ごめん、これからどうするか考えてた」

ザザーッ

ゲコゲコゲコゲコ…


夏海「!」ハッ

夏海「そうだ!」ガタッ
蛍「あの……」スッ

蛍「あっ、すみませんすみません!!」ペコペコ

夏海「いやいやいや、ほたるんどうぞどうぞ」ヘコヘコ

蛍「えっと……良ければ私の家でお風呂入って行きませんか?」

小鞠「お風呂?」

蛍「はい。昨日の残り湯なんですけど、沸かし直せばすぐ入れるので……」

れんげ「ウチ、ほたるんちでお風呂入りたいん!!」ピョコン

夏海「おー、ほたるんちの風呂は初めてだなー! 姉ちゃん、どうする?」

小鞠「うん、いいと思うよ。こんなに濡れて帰ったらお母さんに怒られるしね」

夏海「よっしゃ! んじゃ、ほたるんち行きで! ほたるん、また傘宜しく!」ホイ

蛍「はい♪」ニコッ


小鞠「──そういえば、あんたはさっき何言おうとしたのよ?」ツン

夏海「えっ? いや~、暇だしみんなで田んぼの様子でも見に行かないかな? って」

小鞠「ちょっ、それ死ぬやつじゃん!! それ絶対死ぬやつでしょ!?」アワワ

夏海「大袈裟だな~。確かにそういうのもあるけど、んな簡単に死ぬ訳ないってー」

夏海「姉ちゃんってば、ホントいつまでたっても臆病直んないんだからさ~」アハハ

小鞠「…ったく、蛍に命救われちゃったよ。後でちゃんとお礼言っとかなきゃ」ハァ

1レス目で兄ちゃんが出てくる時点でこのスレは神スレ

待ってたよ

ガチャ


蛍「ただいまー、ママー!」

蛍母「おかえり、蛍ちゃん。傘持って行かなかったけど、帰りは大丈夫だったの?」

蛍「うん。センパイが置き傘してて使わせて貰ったの! ちょっと濡れちゃったけど」

蛍「それでね、今みんな外で待ってるからタオルお願ーい! あとお風呂もー!」

蛍母「はいはい。…ふふっ、蛍ったら本当に嬉しそうね」スタスタ


───────

──────

─────


ワイワイガヤガヤ

ピロリン♪


蛍「──あっ、お風呂が沸いたみたいですよ」

夏海「おっ、それじゃ入ろ入ろ!」スクッ

れんげ「ウチが一番風呂入るんじゃ~い!!」スタタ

小鞠「沸かし直しだけどね……って、みんなで入るつもり?」

夏海「へっ? 姉ちゃん入らないの?」

小鞠「そうじゃなくって、蛍のうちのお風呂に何人入れるか分かんないでしょ?」

夏海「あ、そっか。ほたるんちの風呂何人入りなの?」

蛍「う~ん…。多分、2人…かなぁ?」チラチラ

小鞠「2人だって。どうする?」

夏海「早いもん順で言えば、ウチとれんちょんが先だね!」

蛍「では、私と小鞠先輩は後で──」

小鞠「え~? 夏海、いつもお風呂長いじゃん。夏海は後にしてよー!」ブーブー

夏海「ちょっ、ウチの個人情報流さないでよ! …まぁ、別に後でも構わんけどさ」

小鞠「じゃあ最初は私とれんげか、蛍とれんげだね。蛍、どっちがいい?」ニッコリ

蛍「あの、えっと……私はどっちでも構いませんよ」アハハ…

カポーン


小鞠「んー…蛍のうちのお風呂は綺麗だな~。やっぱ新築だと違うね」

小鞠「れんげ、1人で髪洗える? 私が洗ってあげよっか?」

れんげ「ノンノン、ウチを馬鹿にしないで欲しいのん。頭くらい1人で洗えるん!」

小鞠「そう? じゃあ見ててあげるよ」

れんげ「む~、こまちゃん信用してないんな~? ウチの必見、髪洗い術見せるのん」


シャ~…


れんげ「……」

小鞠「…んっ? もうお湯になってるんじゃない? 洗わないの?」

れんげ「洗わないんじゃなくて、洗えないん」

れんげ「ほたるんちのお風呂、河童のお皿が見当たらないのんなー」フムー

小鞠「河童のお皿? シャンプーハットのこと?」

れんげ「ウチの髪洗い術は河童さんにならないと使えないのん……」ガックリン

小鞠「それじゃ仕方ないね。蛍に聞きに行くのも面倒だし、私が洗ってあげるから」

れんげ「いつか…いつかリベンジするん!!」

小鞠「はいはい、また今度ね~」カシュッカシュッ

小鞠「私、昔は夏海の髪洗ってあげてたから人の髪洗うの得意なんだよ♪」ワシャワシャ

れんげ「ん~、気持ちいいのん。こまちゃん将来床屋さんになれるんなー」カックンカックン

小鞠「床屋って……大袈裟だな~。あはは」ワッシャワッシャ

カポポーン


夏海「いや~、流石新築! うちのオンボロ風呂とは大違いだわー♪」ルンルン

夏海「あっ、今言ったこと絶対母ちゃんに言わないでね!! 姉ちゃんにも!!」ワタタ

蛍「はい、絶対言いませんよ」ニコリ

夏海「ほらほら、体洗えたんなら湯船に浸かりなよ~。ウチら2人だと狭いけど」

蛍「す、すみません。私が先にれんちゃんと入ってれば……」チャプン

ザババー

夏海「いいっていいってー。ていうか、姉ちゃんと風呂とか照れ臭くて適わんしさ」

蛍「私、1人っ子なのでよく分からないんですけど、姉妹でお風呂とか入ります?」

夏海「ないない! 姉ちゃんと入ると髪の洗い方がどうとかうるさくてたまらんよー」

蛍「あっ、一緒に入ったことはあるんですね?」

夏海「そりゃ姉妹ですもの。小さい頃はいつも一緒に入れられてたさー」

蛍「小鞠先輩といつも一緒に……」ゴクリ

夏海「それはそうと、ほたるんはいくつ数えて風呂出てる?」

蛍「えっ? いえ、特にお風呂で数えたりはしてませんけど」

夏海「ウチは基本1000は数えるよ。調子のいい時は2000とか3000とか数えてるし」

蛍「1000…? 1000って、い~ち…にぃ~…で1000までですか?」

夏海「うん。あっ、せっかくだしほたるんも一緒に数えようよ?」

蛍「えぇ!? あ、あの…私はそんなに入ったら上せちゃって……」アセアセ

夏海「じゃあ半分の500まででいいからさ~」ガシッ

蛍「500でも多いですよ!?」ガガーン

夏海「そんじゃ始めるよー。い~~…っち。に~~…っい。さ~~…っん」

蛍「うぅ…。生きてセンパイに会えるかなぁ…?」シ~~…ッイ

夏海「姉ちゃん、れんちょん、風呂上がったよ~」

小鞠「ほら~、やっぱり遅いじゃん! 先に入っといて正解だったよ」

れんげ「ほたるん、どうしたん? 顔を真っ赤にして、また赤鬼の真似してるん?」

蛍「れんちゃ…ごめ……水…お願い……」フラフラ


夏海「──そういや、ウチらみんなほたるんの昔の服を借りて着てるけど」

夏海「そのれんちょんが着てる服もほたるんが昔着てたやつなの?」

蛍「はい、れんちゃんのは私が小学一年生の頃の服ですね…」ンッンッ

夏海「ふ~ん。じゃ、姉ちゃんの服は小学二年生ってところか!」キシシ

小鞠「ちょっ!? そこまで小さく無いでしょ~!!」ムッカー

小鞠「蛍! これ何年生の時の服!? 絶対小二のじゃないよね!? ねっ!?」

蛍「えっ!? え、えと…」プホォ

蛍「はい、それは私が小学四年生の時に着ていた服です! なので安心して下さい!」

小鞠「良かった~。小四だったらそこまで子供じゃないな!」フフン

夏海「……」

夏海「…んっ?」

夏海「じゃあウチの着てるのは一体いつのやつなのさ…?」

蛍「それも小学四年生の頃のですけど」

夏海&小鞠「……」

れんげ「小学四年生って何年あるん?」

蛍「へっ、1年だよ?」キョトン

───────

──────

─────


夏海「でさ~、もう出る時なんかほたるんウチの支え無しには歩けなくて──」

蛍「あははは……」

蛍母「ほたるー、お友達の服が乾いたわよー」

蛍「はーい、ママー! …では、みんなの服取って来ますね」タッタッタ

れんげ「なんで外雨なのに服乾くん?」

小鞠「乾燥機ってやつだね。外に干さなくても一瞬で服が乾くんだよ」

夏海「でもアレで乾かすのってなんか自然の摂理に逆らってる気がするんだよね」

小鞠「じゃああんたは濡れた服着て帰ればいいじゃん」

夏海「いやいやいや、あくまで外が晴れなら干した方がいいよって話だから」

蛍「おまたせしましたー」トットット


夏海「──つー訳で、ウチと姉ちゃんはもう帰るよ」

蛍「本当に歩いて帰るんですか? れんちゃんと先生のトラックを待った方が……」

小鞠「かず姉にうちまで送ってもらうのも悪いし、2人だけなら傘でも平気だから」

蛍「センパイ……」

小鞠「…あっ、そうだ!」ハッ

小鞠「蛍、今日はありがとね。私が今ここに居るのは蛍のお陰だよ」

蛍「へぇ!? そ、そそそそんな!! 大袈裟ですよ!!///」ワタワタ

小鞠「ううん、蛍が居てくれなかったら今頃私達はどうなってたか……」

小鞠「ありがとう、蛍。私、蛍が居てくれてホントに良かった!」ニコパ

蛍「しぇ、しぇんぱぁい……///」ウルル

夏海「んっ、何の話?」ボソ

小鞠「さっきあんたが提案した田んぼ行きを阻止してくれたお礼言ってたの」ボソボソ

今回はここまで
(あと2、3レス程度ですが)

あと2,3スレ?

>>20俺もそう見える

あと23スレ?

夏海「じゃあれんちょん、ほたるん、またなー!」フリフリ

れんげ「また明日な~ん!」フリフリ

小鞠「蛍は私のうちのお風呂入ったことないよね? 今度はうちに入りに来なよ!」

蛍「はい! …センパイの家のお風呂に入れる日を楽しみにしています…♡///」ポワワン

パッタン


ザザーッ

バサッ

夏海「さーて、ほたるんちで風呂入ったし、後は帰って寝るだけだな姉ちゃん!」

小鞠「……」

夏海「姉ちゃん?」

小鞠「あっ、うん……」

夏海「どしたの? 急に」

小鞠「別に…。早く帰ろ?」


ピチャピチャ


夏海「……」

小鞠「……」

夏海「…あのさ。もしかして、姉ちゃん」

夏海「まだ傘持ちたいの?」

まってた

小鞠「え゛っ!!?」ドキーン

小鞠「いや、もう傘とかどうでもいいし! どうせ私が持っても2人とも濡れて──」

夏海「ウチなら少しばかり濡れても気にしないよ」

小鞠「…へっ?」キョトン

夏海「さっきは4人居たし、ほたるんの身長に合わせなきゃだから反対したけど」

夏海「ほら、ウチ1人くらいなら姉ちゃんでもなんとかなるっしょ?」ニッ

小鞠「夏海……///」ジーン


小鞠「──ぐぐっ、ふぅ…。ぐにゅーーーっ、ふぁ…!」プルプル

夏海「ほらほらー、手下がって来てるよこまちゃ~ん?」ニヤニヤ

小鞠「ああーっ、もう! 気が散るから黙ってて!!」ヒクヒクヒク

夏海「がーんばれっ♪ あと半分ちょっと、がーんばれっ♪」パンパン

小鞠「ぬぬぬぬぬ……ぬががぁーーー!!!」ピィーン

ビュオオオォォォオオーーッッ!!!

夏海「うぷっ!?」

小鞠「わわっ!?」

パッ

夏海&小鞠「ああっ!!」

フワワワワン


夏海「……」

小鞠「……」


ザ~~~ッ!!


───────

──────

─────

れんげ「なっつんとこまちゃん、なかなか来ないんなー」

蛍「ホントだねぇ。遅刻……かなぁ?」

れんげ「ハッ!」ピーン

蛍「どうしたの、れんちゃん?」

れんげ「きっとあの後、2人で田んぼ行って蛙捕ってたん! そうに違いないんな!」

蛍「へっ? …えっと」

れんげ「そして遊び疲れて寝坊を…。ウチも一緒に蛙捕り行きたかったん……」シューン

蛍「……」


ガララ

一穂「ほ~い、授業始めるよー」スタスタ

蛍「あの…」スッ

一穂「んっ? …ああ、夏海達のこと?」

一穂「越谷家は全員風邪。全滅だってよー」

蛍「…えっ?」


小鞠「──ごほごほ。…ちょっと夏海、自分の部屋で寝なよ。怒られるよ?」

夏海「げほげほ。…え~、いいじゃん。暇だし2人でなんかしようよ~?」

小鞠「なんかって何?」

夏海「え~っと……ここは一つ、頭とりなんてどう?」ヘヘッ

小鞠「頭とり? あんたのこと?」

夏海「それは鳥頭……って、ウチは鶏ちゃうわーー!! …げほっ、げほっ」

夏海「ん、んんっ! つまり、前の人が言った最初の文字を次の人がお尻につけんの」

小鞠「え~、わかりにくいなぁ…。普通にしりとりでいいじゃん」

夏海「だって姉ちゃんしりとり弱いし……」

小鞠「グッ! …うぅ、りんご!」

夏海「ごりら……じゃなかった。『り』が最後なんだから……『り』…『り』…」

夏海「そうだ! お……ごほっ! お…おわ──」






お わ り !

お…お…
マリオ!

は?あと23スレ残ってるだろ!諦めんなよ!!

72云ってるんだ。まだやれるだろうが

おつ

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