安価とコンマで1から物語を作る その6 (1000)

題名まんまで安価とコンマで1から物語作ります



1スレ目(しあわせってなんだろう?【現代ファンタジー】)
安価とコンマで1から物語を作る - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385456190/)

2スレ目(フィーニス記~嫌われ神様の嫁さがし~【異世界ファンタジー】)
安価とコンマで1から物語を作る その2 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1386856788/)

3スレ目(勝負師アリアwithガルム【相棒モノバトルゲーム】)
安価とコンマで1から物語作る  その3 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388157582/)

4スレ目(Three forked road【現代ファンタジー】)
安価とコンマで1から物語作る   その4 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1391353665/)

5スレ目(Three forked road【現代ファンタジー】)
安価とコンマで1から物語を作る その5 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398778393/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403439447

【リザルト】


名前:須能 道弥(スノウ ミチヤ)
性別:男性
種族:人造人間(ヒューマノイド)
職業:警備員、ヒーロー


環境:8    弱きヒーローではあるが、自分の境遇に不満はなく幸福だと感じている
強さ:4(3) 人造人間でありながら普通の成人男性レベルの身体能力、ヒーローとしてはやや物足りない力を持つ
生活:8    人間レベルで例えてもかなりの能力を有する
教養:7    元々量産機の予定であったため、多種多様な言語を話せる




年齢は24歳という設定
19歳の青年として生まれ、5年間稼働している
緑目赤髪の青年。容姿は須能亜瑠弥のコピー
小中高、と剣道を学ぶ
高校卒業後は、さまざまな武術を学ぶため世界を転々としていた
元来病弱な肉体であることが災いし、あまりその経験を生かすことが出来ない
努力家で頑固、職人気質と思われがちだが
その実、楽天家のお人よしである。奴隷根性全開で、もはやドMだと言ってもいい
他人にいいように使われても疑問を抱くことはない
強くなることが人生の目的であるがその道は険しい。という設定が与えられている
彼は世界で初めて稼動した『ヒューマンバトルシップ』であり、世界初のヒーロー
あまり意味のある肩書ではないが、カワサキ警備保障SSG(Special Security Guardの略)の旗艦(リーダー)である
ヒーローとして生きることを誓う。それが彼の仕事だから





能力


『人造生物(ヒューマノイド)』
須能亜瑠弥の手によって作り出された人造生物
人間の形を模しており、超人と同等の力を持つ
食事をエネルギーとし稼動している
生物と機械のちょうど中間的な存在



『試作機』
世界初の人造生物兵器であるため、多くの欠陥が存在する
人間体の時、うまく力を発揮できない



『ヒューマンバトルシップ』
対超人用に開発された人造人間(ヒューマノイド)
カードキーにより本来の力を発揮する
実在した軍艦をモデルに作られている
彼のモデルは軽巡洋艦『神通』
正式名称は【対超人用人造兵器一号『神通』】




『専用艤装:刀』
『神通』専用の艤装
天を貫かんばかりに輝く刀
ヒューマンバトルシップの装甲を貫くほどの熱を発している

【家族】
須能弥一:9「漸くハナに絆されたか!」【家族愛】
須能道弥:10「いつまでも意地を張ってるわけにもいかないしね」【尊敬】

須能花緒:10「やっと……ミチが私の事を…」【家族愛】
須能道弥:8「お、おおお…お母さん!」【家族愛】

須能史弥:10「忙しくなってきたな…」【家族愛】
須能道弥:9「警察もヒューマンバトルシップ計画を知ってたんだな…」【家族愛】

須能亜瑠弥:10「マジで言いおったよコイツ…絶対言えないと思ってた…」【???】
須能道弥:9「絶対に許さないよ!絶対にだ!」【友好】

須能雲母:3「最近アル忙しそうやな~」【友好】
須能道弥:3「雲母さん…アルのことどう思ってるんだろう?」【友好】

須能美結理:3「アルと遊べなくってさびしいなぁ…」【友好】
須能道弥:3「どうしてアルが好きなんだろ?」【友好】


【仕事場】
瀬良こずえ:4「後で…おいしいもの奢りなさいよ…」【信頼】
須能道弥:4「ええ、勿論ですとも」【信頼】

柴崎一葉:10「ししょー…私のこと好きって…えへへぇ」【依存】
須能道弥:9「あの好きってどっちの意味なんだろう?」【親愛】

鴻上湖上:10「……しつこい男だ」【絆】
須能道弥:9「いつも追い掛け回されて鴻上も災難だな…」【絆】

綿貫楽:9「須能さんに食べてもらうつもりだったのに…!」【親愛】
須能道弥:1「綿貫さん…ちょっとさすがに酷かったな…」【苦手】

善仲初実:6「私はどうして『ヒューマンバトルシップ』として生まれてしまったんですか!?」【困惑】
須能道弥:15「どうすれば君を苦しみから解放してあげられるのかな…」【愛情】

甲斐惣之助:4「僕とリーダーって似てますよね」【普通】
須能道弥:4「……余り否定はできないな」【普通】

夕波鏡花:7「私は…不自然ですね…」【友好】
須能道弥:7「そ、そんなことないよ!うん!」【友好】



【その他】

瀬良イツル:1「………………」【恐怖】
須能道弥:7「僕じゃなくって神通が怖かったんだね…」【友好】

枢みらい:10「神通君が遊びに来てくれなーい!」【純愛(独占欲)】
須能道弥:7「お前と話して決心が出来た。僕はヒーローとして生きる」【友好】

前スレ埋まったら再開します

また酉外れてるし……


今回は前1000無しっすね

再開します


前スレ選択肢:4、執務室で暇をつぶす

……とくにすることも無いしな

執務室で適当に暇をつぶすか

誰かいるかな…?



1、鴻上湖上
2、善仲初実
3、綿貫楽
4、柴崎一葉
5、夕波鏡花
6、甲斐惣之助
×、須能花緒
×、須能亜瑠弥
9、瀬良こずえ
×、枢みらい
11、誰もいない

安価↓2

4


>>8選択:4、柴崎一葉


執務室に入ると…


一葉「あ、ししょー!!」

私服姿の一葉ちゃん
はて、確か今日は平日の筈じゃあ

道弥「おはよう一葉ちゃん。学校はいいのかい?」

一葉「今日から臨時休校だそうです!」

道弥「臨時休校…?ってそうか、市民の方々には避難してもらってるからか」

それならここに居るのも、私服姿なのも納得だ


道弥「どうしてここに?」

一葉「ししょーならここに来るかなと思いまして!」

道弥「な、成程…」

そんなに僕は単純な思考回路なのかな?
実際問題よくここで暇をつぶしてるけどさ……

さて、どうするか…


1、話をする
2、何かする
3、自由安価

安価↓2

2


>>11選択:2、何かする


何をする?


安価↓2

たまには戦い方の話し合いとか


>>14別にこれでもいいのですが↓を希望してるのでこの書き込みから十分以内に安価指定がなければ>>14採用

何かするなのに会話安価取ってしまった
話し合いじゃなくて実践とか講習ならおkですか


>>17選択:模擬戦


道弥「そういえば、僕って一葉ちゃんが戦ってるところ見たことが無いがするな」

一葉「そ、そういえばししょーと一緒にお仕事したことあんまりない気がします…」

ふむ、丁度暇だしな


道弥「模擬戦でもする?」

一葉「ええっ!!本当ですか!?」

道弥「うん。偶には師匠らしいことしないとね」

なんで師匠と呼ばれているかは全くの不明だが


道弥「それじゃあ行こうか」

執務室を出て、模擬戦をするために研究区画に向かった
研究区画にはヒューマンバトルシップの試運転の為の部屋があったはずだ

今度の決戦に備えての練習にも良いかもしれない


道弥「準備はいいかい?」

全面を白に囲まれた大きな部屋
何の障害物も無いこの部屋は、多少なりとも暴れても平気なほど頑丈だ

かなり天井も高く作られている

その部屋で、大きく間合いを取り向き合う


一葉「はい!よろしくお願いします!ししょー!!」

一葉ちゃんはやる気満々のようだ


道弥「よし、それじゃあ……」


道弥「変身!!」
一葉「変身!!」

回線の合図が告げられた


※模擬戦へ移行します。

須能道弥

強さ:5

1    ファンブル
2~5 失敗 
6~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表使用



能力

『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『病弱』
人造生物の能力を無効


『神通』
人造生物の能力を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値7
戦闘補正+1
3連続成功以上で戦闘補正+1上乗せ(最高値合計+2)
自力クリティカルで一度だけ判定差関係なく、相手にコンマ分の耐久値減少
耐久値が一度だけ絶対に1残る
耐久値が1の時、一度だけ戦闘補正+3
味方が居る場合、絶対に自分がダメージを受ける


『専用艤装:刀』
超人及び人造生物、ヒューマンバトルシップとの戦闘時に判定差+5以上で相手に確定負傷


柴崎一葉
強さ:5

1~4 失敗
5~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表を使用



能力

『超人』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『足柄』
超人の能力を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値11
戦闘補正+1
相手がクリティカルを出したとき、最低保証:5を獲得
相手の判定を超えた時更に+1の補正


>>21修正


柴崎一葉
強さ:5

1   失敗大
2~4 失敗
5~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表を使用



能力

『超人』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『足柄』
超人の能力を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値11
戦闘補正+1
相手がクリティカルを出したとき、最低保証:5を獲得
相手の判定を超えた時更に+1の補正


勝利条件:相手の耐久値を1以下にする

敗北条件:自分の耐久値を1以下になる



直下コンマ:神通戦闘判定
神通 +1

↓2コンマ:足柄戦闘判定
足柄 +1


コンマ判定:7+1 成功

コンマ判定:2+1 失敗


8-3=5


足柄耐久値:6



初めて見た、これが一葉ちゃんの…『足柄』の姿か

一切の無駄のない滑らかな外骨格

何処に武器が収納されているのかの判別もつかない

たしか見た目に一番力を注いだと開発班も言ってたな
………それでいいのか開発班?


道弥「…!よっと」

小さな砲撃音を察し、軽く避ける

………ホントにどこから打ってるのかわからないな

手のひらをかざしているあたり、手から放ったのだろうけど


道弥「…でも!おっそいよ!!」

深く沈み、一気に加速する
一葉ちゃんからは一瞬視界から消えたように感じたはずだ


一葉「うわわ!」

道弥「よっ…と!!」

剣の柄で足柄の装甲を叩く

……室内なのも相まって僕の方が有利そうだな
一葉ちゃんは距離を取りながら戦うタイプらしいし


道弥「早く立って!!どんどん行くよ!!」

一葉「は、はい!」




直下コンマ:神通戦闘判定
神通 +1

↓2コンマ:足柄戦闘判定
足柄 +1


コンマ判定:55 ゾロ目

コンマ判定:4+1 成功


5-5=0  ゾロ目により-3


足柄耐久値:3


道弥「ほら!ちゃんと避けて!!」

一葉「うっ…クッ…!」


距離を取らさないように張り付き、絶え間なく剣を打ち込む

今回は模擬戦なのでただの棒だが、本気で振っている


道弥「この程度かい!?」

一葉「ま…まだまだです!!」

大きく一歩後ろに引き、足柄の胸が開き隠されていた砲門が露わになる


道弥「そんなところにもあるのか…!!」

僕は胸の砲門からのレーザーを更に前に踏み込み避ける


道弥「甘いよ!!足柄!!」

飛び上がった足柄の着地と同時に横なぎに剣を振る

同に直撃する寸前に、足が跳ねあがり剣を防ぐ

恐らく足のブーストを吹かしたのだろう
しかし、僕の剣を受け止めたものの、バランスを崩したのも相まって吹っ飛ぶ


道弥「次はこっちから行くぞ!」

立ち上がろうとしている足柄に向かって突進する



直下コンマ:神通戦闘判定
神通 +1

↓2コンマ:足柄戦闘判定
足柄 +1


コンマ判定:6+1 成功

コンマ判定:4+1 成功


7-5=2


足柄耐久値:1


神通勝利



道弥「はあああああああ!!」


剣を大きく振りかぶり襲い掛かる

パン!

と弾ける音がし、辺りが煙幕に包まれる

こういうのも積んでるんだ……羨ましい、僕なんて剣と一発のミサイルだけなのに

しかし、臆することなくそのまま真っ直ぐ突き進む

出すのがちょっと遅かったね、あの体勢からそう遠くへ行けないことは分かってる


フッ、と煙が揺らめく

一葉ちゃんは動いた、ワザと声を発さずに超人の肉体を使って行った体術

倒れ伏した状態から、腹這いのまま一回転
飛ぶことが出来ない僕を見越して、更には僕がそのまま突っ込んでくるのを見越しての豪快な足払い

道弥「…でも…まだまだだね…」

一葉「うわっ!」


一葉ちゃんの予想は正しかった、ただ僕が『飛び上がって』突進していたことに気付かなかった点以外は

一葉ちゃんに馬乗りの状態で、喉元に剣を突きつける


道弥「まだやるかい?」

一葉「こ……降参です」

道弥「うん。それじゃあ今日はここまで」


先に立ち上がり、一葉ちゃんを立たせてあげた


※模擬戦が終了しました




執務室


一葉「ししょーはやっぱり凄いです!!」

負けて落ち込むかと思いきや、更に目を輝かせて僕に迫る一葉ちゃん

道弥「そんなことないよ、場所も僕に有利だったし」

一葉「でもでも!一葉は全然歯が立ちませんでした!!」

道弥「胸を張って言うことじゃないよ。僕なんかに負けてるようじゃまだまだだ。もっと精進しないと」

一葉「はい!!」

元気よく返事をした一葉ちゃんの頭を撫でてあげる

なんて、偉そうなことをいってるが内心ほっとしていた

曲がりなりにも師匠と呼ばれている身で、後輩に負けたんじゃ恰好がつかない

……いや、ほんと勝ててよかった


そろそろお昼だ、どうしようか?


1、執務室で適当に済ます
2、外で食べる
3、自由安価

安価↓2

2
神通さん後輩ボコボコとか大人げない


>>39選択:2、外で食べる


今日の更新はここまでです

戦闘かいてて楽しかったけど時間かかり過ぎですね…
戦闘は特にテンポに気を使わないといけないのに……


コンマの所為ではあるんですが神通さん後輩に一切の反撃を許さずにフルボッコ

ま さ に 外 道 !


お付き合いいただきありがとうございました

おつ
まあもとになった軍艦が二水戦旗艦ですからww


>>41
神通さんの強さは史実補正が働いてる可能性が微レ存在…?


足柄さんの見た目は実写映画版アイアンマンをイメージしてください


再開です


外で昼食を取ろう

そう思い、執務室を後にした

何処で昼食を取ろうか?



1、ファーストフード店
2、パン屋
3、ラーメン屋
4、自由安価

安価↓2


4、激辛料理を出すと言われる中華料理店


地方避難の影響で閉まっている店もあり、手近なお店はどこも行列だった

その中で偶々見つけた中華料理屋

空いているし丁度いいや………と思って入った自分が恨めしい

メニューには堂々と『激辛』の文字が並ぶ料理ばかり

『失神者続出!!』とデカデカとお店の不利益を宣伝している

それでいいのかこの店は…

お冷までもらってしまった手前、帰るわけにはいかない

………取り敢えず、一番無難そうな『Lv1麻婆豆腐』とやらを頼む

カウンター席の小さいお店、どんな客が居るのか気になり辺りを見回すと…



1、麻婆茄子を頬張る鴻上
2、担々麺を頬に詰める鏡花ちゃん
3、真っ赤な麻婆豆腐を食す壮年の神父
4、自由安価

安価↓2

>>1はいろんな作品が好きなんだな

他作ネタありなら今度の設定安価とかで使ってもいいですかんね


>>49選択:1、麻婆茄子を頬張る鴻上


…………鴻上だ

いつもの仏頂面で黙々と赤く煮えたぎった麻婆茄子を頬張っている

どっこいしょ、と鴻上の隣りに移動する


道弥「……よう、奇遇だな」

湖上「………道弥」

ようやく気付いたのか、食事の手を止める


道弥「食べながらでいいさ。…それ、何食ってるの?」

湖上「『驚天動地のマグマと果実』」

道弥「無駄にカッコイイなオイ…」

湖上「今日の俺なら『神殺し』レベルも食べれる気がしてな」

道弥「料理で世界でも征服するつもりかこの店は……っていうかお前、常連なの?」

湖上「ああ」

……だろうね
なんだか見るからにお前の好きそうなお店だもん


お待たせしました
と運ばれてきたのは一見普通の麻婆豆腐

恐る恐る口に運ぶと、ちょいと辛いが普通においしい

………ちゃんと食べられる料理も出せるんだな

因みに鴻上の『ソレ』は下に触れただけで焼けそうなほど熱かった


食事中
何か話そうか?


安価↓2

↑+
決戦について、心情的に踏ん切りはついてるか
みらいとはお前も仲が良かったはずだが、本当に僕についてきていいのか


>>54選択


>>50
浅く広く何でも好きっす
どっぷりハマってるのはアトリエシリーズと遊戯王とジョジョくらいですかね


>>51
ガッツリ他作品の設定名を使っちゃダメっすよ。一応完全オリジナルを目指してるので
例えば『スタンド』じゃなくて『超能力を擬人化して扱える』みたいな感じのなら全然セーフです



因みに>>47の3の選択肢の人は完全オリジナルです(棒読み)



僕の隣で、到底口にすることのできなかったソレを平然とした面持ちで食している

道弥「…………それ、うまいのか?」

無言で首を振る

道弥「なら何で食ってるんだよ…」

湖上「今日の俺ならイケる気がしたがまだ無理なようだ。この迫りくる辛さの津波の中に旨みを感じることはできていない」

だからこそ挑戦する価値がある、と再び咀嚼する
顔は平然としているが、おいしくは無い様だ

この異様な向上心は見習いたくないが、尊敬はできるな


もそもそと、僕も食事を続けた


道弥「………そういえば、お前に聞いておきたいことがあった」

湖上「?」

道弥「決戦について、心情的に踏ん切りはついてるか?みらいとはお前も仲が良かったはずだが、本当に僕についてきていいのか」

湖上「………」


鴻上とみらいは仲が良かった
僕とみらいは昔からの悪友といった関係だ、鴻上もまたみらいによく可愛がってもらっていた

その友人との決別を僕の一存で決まってしまっている
本当に後悔はないのか聞きたかったのだ


道弥「いつものように『お前を守る』、でいいのか?僕の意見に流されるだけでいいのか?」

少しだけ、キツく問い詰める
どうしても本心を喋らせたかったからだ

やがて口を開く

湖上「俺は微塵の後悔も無い。立場も戦う相手も誰だっていい。ただお前を守ることが出来ればそれでいい」

道弥「…本当にそれしか言わねーんだな」

少しイラつく
鴻上も本気でそう言ってるのは解っていても、どうしても解せなかった


湖上「それに、道弥は勘違いしている」

道弥「勘違い?」

湖上「ああ、俺に自分の意思がないと言いたいのだろうがそれは違う。俺は俺の意思で『お前を守る』と決めているんだ。お前の意見に、俺の意思を左右されたことはない。」

道弥「…ははっ…そう来たか」

成程確かに、鴻上の言うとおりだ
コイツはコイツの意思で動いている

立場は僕の隣にくれど、意見を変えたことはない

これは一本取られてしまった


道弥「それじゃあもう一つだ。……どうしてお前は僕を守ることに拘ってるんだ?」

僕はコイツの命を助けた覚えもない
恩を売った覚えも無い
守ってくれと頼んだ覚えも無い

どうして僕に執着しているのかが分からなかった。いや、知らないのだ


湖上「それは…お前が須能道弥で、神通だからだ」

道弥「……はぁ。なんというか、よく分からんなお前の理論は」

湖上「分からなくていいさ。理解してない位が実にお前らしい」

道弥「なんだそりゃ?もしかして僕の事馬鹿にしてないか?」

湖上「どうだろうな?」

そう言って珍しく笑みを浮かべる

その余裕の面も小バカにされてる感じがした

悔しくなって思わず麻婆茄子を奪い取ったが、介護される羽目になった


夕方


……酷い目に合ったな

舌に触れただけで危険信号を発していたが、口に含むとあれほどの凶悪さとは…

よくあんなもの食ってられるな

っていうかあんなもの食事として提供するなよな…

仕事までまだ時間がある、何をしていようか?



1、どこかに行く
2、誰かに会いに行く
3、家に帰る
4、自由安価

安価↓2


>>63選択:2、みらい


アカン…めっちゃ眠気が…

寝落ちする前に今日の更新はここまでです

メッチャ短くてすんません

お付き合いいただきありがとうございました

再開っすよ


みらいに会いに行こう

十中八九マンションに居るはずだ

初風達が住んでいるマンション、7人で一つの部屋に住んでいるのか?

それってとんでもなく狭いんじゃなかろうか?

なんてことを考えながら向かう

マンションの二階

階段から一番近い扉

確かここから熊野達が入って行ったはずだ

インターホンを鳴らし、出てきたのは…?


安価↓2(裏切り同盟7名+亜瑠弥の中から一人)

大鳳


>>68選択:大鳳


大鳳「誰だよ…」

玄関を開けたのはまさかの大鳳だった

なんでよりによってお前なんだよ!
微妙に気まずいじゃないか!!

道弥「………こ、こんにちは」

取り敢えず挨拶

大鳳「ちっ…榛名の腰ぎんちゃくか…何の用だ?俺に喧嘩でも売りに来たか?」

あからさまな舌打ちに顔が引きつりそうになるも、努めて冷静に返す

道弥「初風に用があってね。居る?」

大鳳「今呼ぶ……お~い!初風~!!客だぞ~!!」

いったん扉を閉めた後、声が聞こえる


初風「今ゲームしてるから帰ってもらって~」

大鳳「神通だぞ」

初風「ええマジ!!」


初風の大声の後、どたどたと走る音が聞こえ扉が開かれる


みらい「うおーい!マヂで神通君じゃないか!!」

道弥「やあ初風。相変わらずテンション高いな」

みらい「来るのおっそいよ~!プンプン!取り敢えず入って入って!!」


ぐいぐいと引っ張られ、強引に中に連れ込まれる


道弥「お邪魔しまーす…」

初風「ほれ、座って座って!ちょっとお茶持ってくるね」

これまた強引にソファーに座らされ、どこかに行ってしまう
台所に向かったのだろうけど


初風「瑞穂~!お茶用意して~!お菓子もね~!!」

瑞穂「はいはい…」

自分で持ってくると言いつつ瑞穂君にやらせている辺り、実にアイツらしい


初風が来るのを待ってる間、部屋を見回す

………かなり広いな

どう見てもマンション一部屋の広さじゃなかった
明らかに隣りの部屋に貫通している

もしやとは思ってたが、このマンション丸々アル兄さんが買い取って使ってるのか?

どこにそんな金持ってるんだあのニートは…


みらい「おっまたー、紅茶でいいよね?」

瑞穂「俺が淹れたんですけどね…」

みらい「お茶を置いたらとっととどっか行けーい!神通君は私に用があるんだから」

瑞穂「はいはい…どうぞごゆっくり…」

道弥「…大変そうだね、瑞穂君」

瑞穂「そうでもないですよ」

そっけなくそう返され、どこかに行ってしまう


みらい「んでんで!何の用なの?私の軍門に降る気になった!?」

道弥「何時僕が君に負けたんだよ…特に理由はないけどさ、ちょっと会いたくなったんだよ」

瑞穂君も遊びに来てくれと言ってたしね


みらい「ふ~ん…そうなんだ~……」

道弥「なんだよその顔は?」

みらい「神通君ってばホント私のこと好きなんだね!!安心して!私も好きだよ!!」

加古「私の方が初風さんをぐほぁ!!」

隣りの襖が開いたかと思えば断末魔とともに閉められる


道弥「えっ!何今の!?」

みらい「何でもない何でもない」

道弥「でもすごい声発してたよ!?」

みらい「な ん で も な い よ ?」

道弥「お、おう…そうか…」

これ以上触れないでおこう
っていうか加古ちゃんだったよね…?


気分を落ち着かせるため紅茶を一口飲む

………何か話そうか?


安価↓2

思い出話でもした後、
今でも僕を好きなのは偽りの記憶に縛られてるってことじゃないのか?自由とは矛盾してるんじゃないのか


>>73選択


道弥「…ちょっとは仲間を気にかけてやったらどうだ?」

みらい「へ?」

道弥「さすがに加古ちゃんがかわいそうだ」

みらい「アレはいいの。喜んでるし」

道弥「喜んでるの!?」

みらい「そうそう、加古ってば神通君と同じドMだから」

道弥「僕は別にドMじゃないよ。ただ会社に従順なだけだよ」

みらい「やーい社畜~」

道弥「いいんだよ僕はそれで。むしろ誉れだね」

みらい「やっぱりドMじゃん」

例えそうだとしても、加古ちゃんとは方向性が違う気が…


道弥「…加古ちゃんってなんで初風の事あんなに好きなの?」

みらい「さあ?みんな私のこと好きだし、ちょっと過激なだけで普通じゃない?」

みんな自分のこと好きだとか地味にとんでもないこと言ってらっしゃる


道弥「……なんか久しぶりな気がするな。こうやってお茶でも飲んで話すのも」

みらい「そうだね~…昔は三人でよく集まって騒いでたね」

道弥「騒いでたのは主にお前だけだけどな」

みらい「神通君だってお酒飲んだらウザい位絡んでくるじゃん」

道弥「……アレはとっても反省してる」

あれ以来調子に乗ってお酒を飲み過ぎないようにしている
飲み過ぎヨクナイ


道弥「………僕たちの記憶ってさ、どこからが捏造何だろうね」

みらい「さぁ?」

道弥「僕と初風は昔から一緒に居る気がするけど、実際は2年ほどだ。たった2年、お前と一緒に居ない時間の方が長い位だ」

みらい「…そうだね~」

道弥「お前が僕に執着しているのは本当に本心なのか?」

みらい「本心に決まってるじゃん!」

道弥「その根拠は何だ?僕もお前も偽りの幼馴染だ。偽りの過去の記憶に囚われて、僕を好きだと勘違いしてるんじゃないか?……嘘に囚われて、それは本当に自由とは言わないんじゃないか?」


みらい「……バーカ」

道弥「え?」

みらい「神通君のバーカ!アホ!貧弱!赤髪!」

道弥「最後悪口じゃなくない!?」

みらい「うっさい馬鹿!!確かに偽りの記憶がある以上、神通君の事が好きだと誘導されてるかもしんないけどさ…でも嘘じゃないもん!!私は誰より特別に神通君が好きなんだもん!!」

そう言って目に大粒の涙をためて食って掛かる初風

その顔は…何処となく僕の大好きな少女を彷彿とさせた


みらい「じゃあ何!?偽りの記憶があるから神通君の事が好きだっていう私の感情も嘘になっちゃうの!?」

道弥「そ、そうは言って無いけどさ…」

みらい「それにたった2年って何よ!5年しか生きてないんだから人生の半分じゃん!!たとえこの記憶しかなくても私が神通君が好きな理由には十分なの!!」

道弥「ああうんゴメンって、ちょっと意地悪を言ってみただけなんだ。…だから、その…泣くなよ。お前が泣いてると…」

絶対に隣りの部屋に居る人が…と言い切る前に


加古「私の初風さんを泣かせたな!!絶対に許しませんよ!!」

瑞穂「いくら初風さんの旧友だからって…やっていいことと悪いことってありますよね?」

麻耶「自分、ここがどこか分かっててやってるん?」

大鳳「丁度いい、ちょっと死ぬか?」

熊野「……初風を泣かせる人なんて死んでもいいよね?」

飛鷹「私もいるわよ!」


ああ、やっぱり

バリバリの戦闘態勢で続々と現れる同居者たち

6人そろって聞き耳を立ててたとか…仲良いなお前たち…

その後、必死の謝罪でどうにか初風を慰め事なき事を得た

………この家で下手なことを言えないな

今回の事で分かったことは……本当に純粋に初風は僕が好きだってこと

何がどうとかじゃない。理由なんて必要ない

本当に本心なのだろう。彼女の涙がそう語っていた

……本当に…どこまでも人間らしい




あの状況からよくぞ五体満足で帰ってこられたと自らの幸運に感謝する

現在はパトロール中だ

人も少ない

暇な仕事になりそうだ



イベント選択

1、パトロールをしている『淀』
2、雨が降って来たな…
3、仕事帰りのこずえさん
4、私服の甲斐君

安価↓2


>>81選択


雨が降って来たな…

今日は雨が降る予定だったっけ?

傘を持ってないが、変身した姿の僕にはあまり関係ないか

初めはポツリポツリと言った感じだったが、どんどん強くなっていく

前が見辛いな…

そう思いながらも歩き続けていると、目の前に人影が見た

傘もささずに佇んでいる

怪しい

身長にゆっくりと近づくと……


道弥「…………綿貫さん?」

楽「あっ…須能さん」

雨にぬれるその人は、綿貫さんだった

※誤字 身長⇒慎重


道弥「どうしたんですか!?傘もささずに」

楽「……雨っていいですよね。私、雨…好きなんですよ」

道弥「そ、そうなんですか?でも風邪ひいちゃいますよ?」

楽「大丈夫です。慣れてますから」

いつもの柔和な笑みを浮かべ、そう答える


道弥「慣れてるって…」

楽「私、雨が降るといつもこうしているんです。こうやって雨に濡れてると…ようやく一人になれた気がして。……変ですよね」

道弥「べ、別におかしく……いえ、やっぱりその…珍しいですね」

どうしても違うとは言えなかった
こんなことしてる人は初めて見たからだ

楽「ふふっ…気を使ってくれなくたって構いませんよ」

どうやら見抜かれていたようだ

道弥「うっ…すみません」

楽「謝らないで下さい。私も変だって重々承知ですから」


楽「…よければちょっとお話しませんか?」

道弥「こ、ここでですか?」

楽「ええ、ここでしか出来ないから…」

道弥「ここでしか出来ない…?」

なんだか不思議な言い回しだ
その言い方じゃあまるで、普段は誰かに監視されてるみたいじゃないか


楽「お話…しませんか?」

道弥「………」


1、「そこまで言うなら」
2、「やっぱり駄目です。移動しましょう」

安価↓2

1


>>86選択:1


道弥「……そこまで言うなら」

こんな状況だ、きっと何かあるんだろう


楽「ありがとうございます。…それじゃあ質問です。道弥さんはどうしてヒーローをやっているんでしょう?」

道弥「それが僕の仕事だからです」

楽「次の質問です。道弥さんにとって超人とは何でしょう?」

道弥「そうですね……仕事仲間であり、仕事内容でもある。でしょうか」

楽「次の質問です。道弥さんは超人をどう思っていますか?」

道弥「超人を…ですか…」

難しい質問だ
なんだか最近同じような質問をされた気もするが

道弥「何とも思って無い…ですかね」

楽「何とも思って無い?」

道弥「ええ、超人という一括りじゃあ何とも言えません。いい超人だっているし、悪い犯罪を犯す奴だっている。人間とそんなに変わりませんよ」

楽「そうですか…」

そう言って下を向く
その声色は何処となく安心したような声だった


楽「それじゃあ次の質問です。道弥さんの好きな食べ物は何ですか?」

いきなり質問の毛色が変わったな

道弥「う、う~ん…何でもいいです。これと言って好き嫌いもありませんし。…あっでも食べられるものがいいかな~なんて」

この前の綿貫さんの料理を思い出し、思わず言ってしまう

楽「ふぅん。…曖昧な答えですね。それじゃあ最後の質問です。道弥さんは好きな人はいますか?」

道弥「えっ!ええ~っと……い、居ますよ。好きな人、沢山います」

楽「ふぅ~ん…そうやって誤魔化すなんて怪しいですね。まぁいいです。答えて頂いて、ありがとうございます道弥さん」

道弥「い、いえ構いませんよ。…あの、どうしてこんな質問を?」

楽「………聞きたいですか?」

少し雰囲気が柔らかくなってきたかと思えば、再び冷ややかな雰囲気に戻る


楽「今なら…話すことが出来ます。でも、きっとビックリしちゃうと思いますよ」

悪い方向で、と付け足す

道弥「………」


1、それでも聞く
2、ならやめておく

安価↓2

1


>>90選択:1、それでも聞く


道弥「…聞かせてくれませんか?」

僕は綿貫さんについて何も知らない
初めて、自分から彼女のことを知ろうとしている


楽「……私…産業スパイなんです」

道弥「へ?」

それはあまりにも予想の斜め上を行く答えだった


楽「道弥さんは『甲斐』という名前をご存知ですか?」

道弥「ッ!……知っていますよ」

どうしてここでその名前が出てくるんだ?

楽「そうですか…私は甲斐の命令でヒューマンバトルシップになりました。それは貴方の事をもっとよく知るためです。いえ、正確に言えば『神通』のAIについてです」

道弥「……僕の事…知ってたんですね」


甲斐という名前が出てきた以上知っていてもおかしくないか

でも、僕の…『神通』のAIについて知りたいとはどういうことだ?


楽「私がした質問に対する道弥さんの答えは、どれも完璧に人間でした。我々が作った『加賀』とは比べ物になりません」

道弥「………」

楽「道弥さん。人間と超人の違いって何だと思いますか?」

道弥「……体、でしょうか?」

楽「それじゃあ貴方と私たちの違いは何でしょうか?」

道弥「………体の成り立ちと脳ですかね」

楽「私は思いますよ。いえ、『甲斐』はこう思っています。『どれも同じ人間』だと」

道弥「……何が言いたいんですか?」

楽「『甲斐』は人間を1から作ろうとしています。その為に、私はヒューマンバトルシップとなって貴方に近づいたんです」

なんというか、超展開過ぎて考えが追い付いていかない
簡単にまとめると、須能亜瑠弥が作った僕たちのAIを使って人間を創ろうとしているのが『甲斐』の目的だと?

………馬鹿馬鹿しい

意味不明だ


楽「……ビックリしちゃいましたか?」

道弥「ええ、ビックリしてなんも言えないです」

楽「そうですよね、当然です。……でも、それでも、最後まで聞いてくれてありがとうございます」

そう言って頭を下げる


道弥「い、いやどうしたんですか?最後まで話を聞くのは当然ですよ。」

楽「こんな汚く、嘘に塗れた私の話を聞いてくれてありがとうございます」

頭を下げたままそう続ける

道弥「ちょ、ちょっとやめて下さい!頭を上げてくださいよ」

肩を掴んで、無理やり顔を上げさせる

目と目が合う

その顔は雨に濡れてぐしゃぐしゃだ

……その顔は涙を流しているような悲哀に満ちた顔だった


楽「……私、道弥さんの事が好きですよ。私なんかの我儘に付き合ってくれてありがとうございます。ごめんなさい、気持ちの悪い話なんか聞かせて」

酷くらしくない
いつもの余裕も無く、優しい声色でもない

焦っているように無理やり言葉をつなげた様な話し方

酷く不安に駆られるその言葉に僕は……


1、「理由なんてどうでもいいですから……いつでも、僕を頼ってくださいね。」
2、「……雨、止みませんね」
3、「……社宅まで送りますよ」

安価↓2

1


>>95選択:1


何がなんだかわからないことばかりだ

なにがなんだかわからない話ばかりだ

でも、ここでやらなきゃ男じゃないだろ

綿貫さんを覆うように、隠すように、外界から遮るようにそっと抱きしめる


道弥「理由なんてどうでもいいですから……いつでも、僕を頼ってくださいね」

楽「っ!…道弥…さん?」

道弥「正直綿貫さんの言ってることも、言いたいこともよくわかりません。でも、そんなの関係ない。……いつでも頼ってください。どんな時でも、どんなことでも駆けつけます。その為の『ヒーロー』なんですから」

楽「……今日が雨で本当に良かった。その言葉を私以外の人に聞かれなくて」

そう言って僕の胸に体を寄せる


楽「……硬いです。ちょっと痛いくらい」

道弥「……変身、解けばよかったですね」

イマイチ締まらないな、僕


楽「……私、愚痴を言うと長いですよ」

道弥「……構いません、いつでも付き合いますよ」

楽「ふふっ…ホント大変ですねヒーローって」

道弥「それが僕の仕事ですから」


ザーザーと雨が降りしきる

それ以外、何も聞こえない

二人だけ、この世界に取り残されたような

そんな気分になった

見上げても、何も見えない

下を見る事はしない

今は…見ちゃダメだ

雨の音以外、何も聞こえない



※綿貫楽の好感度が上がりました。好感度:9⇒10
※須能道弥の感情が変化しました。『苦手』⇒『困惑』


今日はここまでです

遅くまでお付き合いいただきありがとうございました


須能道弥の感情修正【困惑】⇒【懸念】


再開


深夜


再びパトロールに戻る

あれから綿貫さんを社員寮まで送って行った

疲れた様子ではあったけど、ため込んだものを吐き出して幾分かすっきりしたようだ

そういえば、さっきから視線を感じる気がするが…


5以上で視線に気づく
直下コンマ


コンマ判定:5 気づく


………やっぱり誰かが見ている

………綿貫さんと話しているあたりからか?

目視はできないが、場所はだいたい当たりがついている

視線からは敵意は感じられない

ただ、観察するようなじっとりとした視線

………どうしようか?



1、捕える
2、無視してパトロールを続ける

安価↓2

2


>>104選択:2、無視してパトロールを続ける


………別にいいか

無視してパトロールを続けることにした



1、パトロールをする初実ちゃん
2、一人で歩く一葉ちゃん
3、雨合羽を着た男
4、………やっぱり視線が気になる

安価↓2

1

※今日は人少ないみたいっすね……
>>107選択:1、パトロールをする初実ちゃん


パトロールをしていると、歩いている人影を見かけた

近づくいてみると、その人影は初実ちゃん…『淀』のものだった


道弥「こんばんは、初実ちゃん」

初実「………また貴方ですか」

道弥「今日は僕が深夜の担当だったはずだけど……これは初実ちゃんの独断だよね」

初実「……そうですけど。いけませんか?私には精々これくらいしか出来ないんです!邪魔しないで下さい!」

まだ、自分の事を卑下しているようだ
そう簡単に割り切れるものでもないし、当然か

それより、少し気になることがあった

道弥「歩いてパトロールなんて珍しいね」

初実「………雨が降ってるからか、調子が悪くて。………前まではこんなことなかったのに」

もしかしたら、無理をしているからなのかもしれない
そうわかっていても、この前の初実ちゃんの事を思い出すと『やめろ』とは言い出せなかった


初実「……私、決めたんです」

そう切り出した彼女の瞳は、迷いのある苦悩に満ちた瞳だった

初実「無理をしてほしくないという貴方の気持ちも、分かりました。素直にその気遣いを受け取ります。でも、私はこうすることしかできないんです。出来ないことを悔やんでも仕方ありません。……戦いは皆さんに任せっきりになります、ですが精一杯サポートさせていただきます」

それは彼女の本心ではないのだろう

だが、どうすることも出来ないことがあると彼女は知っているんだ
だから彼女は嘘でも口に出すことで、自分に言い聞かせているんだ

無理な物は無理なんだ、と

聞いているだけで悔しく歯がゆい思いになる
だけど、当事者ではない僕がそう思うくらいだ

彼女の苦痛は、僕の感じたそれの比じゃないだろう


彼女なりにけじめをつけ、大人になろうとしたのだろう

そんな彼女に僕は…


1、「……頑張ってね。頼りにしているよ」
2、「本当にそれでいいの?」
3、自由安価

安価↓2

2


>>111選択:2


道弥「本当にそれでいいの?」

初実「……っ!」

道弥「初実ちゃんは本当にそれでいいの?」

初実「いいわけ…いいわけないじゃないですか!!!」

押し込めていた、彼女の本当の想いがぶちまけられる


初実「私だって戦いたい!私だってもっと皆さんの力になりたい!もっと頼られる自分になりたい!もっと…もっと強くなりたいに決まってるじゃないですか!!!」

道弥「それが本心なんだね」

初実「でも無理な物は無理なんです!ほしいと思っても手の届かないものだってあるんです!」

道弥「そんなことない」

初実「貴方に何が分かるんですか!?私と違って戦える力がある癖に!それなのに…皆から頼られて。私も貴方に頼りそうになって……ズルいです!弱いくせに皆を助けて!頼られて!ヒーローだと慕われて!!……私に無い物全部持ってる人に何が分かるっていうんですか!!!」

道弥「そんなことない!!」

思わず僕も声を荒げる


道弥「どうしてそんなに簡単に諦めちゃうんだよ!欲しいんなら…もっと強くなりたいなら…簡単に諦めるなよ!!」

初実「諦めなかったら強くなれるんですか!?皆を助けられるんですか!?」

道弥「諦めなかったら強くなれる!皆を助けられるようになる!!」

自分でもわかってる
言ってることは無茶苦茶だ

でも、こんなに苦しんでるのに、悲しんでるのに、自分の本当の気持ちに嘘をついて諦めていい筈がない

初実「想い続けて強くなれるんなら、私は今頃最強ですよ!それとも頑張って強くなれとでもいうんですか!?無理のできないこの体で何をどう頑張るっていうんですか!?」

道弥「でも…でも……それじゃあ君が報われないじゃないか!!」

思わず力み、涙が頬を伝う

道弥「こんなに苦しんでるんだ、どうにかなったっていいだろ!絶対に方法があるはずだ!簡単に諦めるなんて言うな!!」

初実「………やめて下さいよ。無理なんです。泣いても怒っても願っても祈っても無理だったんです。貴方に頼っても無理だったんです、どうしようもないんです」

道弥「でも…でも……」

初実「私はもう泣きました。泣いて泣いて…枯れ果てました。だからもう私の為に泣かないで下さい。もう泣いているような時間は過ぎたんです」

道弥「クソッ……ちくしょう……僕は君に、何もしてあげられないのかよ」

全身から力が抜け、膝をつく

無力だ

余りにも無力だ

なんて情けないんだろう

好きな女の子のために…何もしてあげられないなんて

なにが『ヒーロー』だ

頼られても、何もしてあげられてないじゃないか

………ああ、なんて僕は―――――無力なのだろう

※16日目終了


状況判定

1、須能亜瑠弥
2、須能道弥と須能花緒
3、甲斐惣之助
4、裏切り同盟

安価↓2

2


>>116選択:2、須能道弥と須能花緒


深夜


やりきれない気持ちが溢れだし、初実ちゃんの前で一人泣いてしまった

彼女はもう諦めてしまっている

僕の力ではどうしようもない

今日が雨で本当に良かった

熱くなったこの体を、心を冷やしてくれたから

家に帰るころには、幾分か心が落ち着いていた

玄関を開けると花緒さんが待っていた

花緒「おかえり、ミチ」

道弥「どうしたんですかこんな時間に!?」

花緒「最近いっつもミチの帰りが遅いから、待ってたの」

道弥「待ってたって…もう夜遅いっていうか朝になりますよ?」

花緒「それでもミチの帰りを待ってたの。お腹空いてない?」

空いてない…と言いかけたところでお腹が返事をする


花緒「ふふっ、正直でよろしい。今から温めるから」

そう言われ、ダイニングまで引っ張られた


道弥「いただきます」

花緒「はいどうぞ」

今日の夕飯の残りを温めてくれた
丁度一人前

もしかしていつも僕の分の夕飯も作っているのか?

僕は仕事だと知っているはずなのに


道弥「……おいしいです」

花緒「ホント?…私も料理上手になったなぁ」

僕の食事している姿を、嬉しそうに眺める花緒さん
何がそんなに嬉しいんだろう?

少し恥ずかしい


道弥「………ねぇ母さん」

花緒「なぁに?」

道弥「……僕は本当に『ヒーロー』なのかな」


この人に言うことじゃない

そうわかっていても、抑えられなかった


道弥「僕はね…強くなろうと思ったんだ。皆もそれを望んでいた。強くなれば誰かを苦しみから守ってあげられると思ってたんだ」

弱さが溢れだす
どうしてこんなことを言い始めてるのかわからない

何も事情を知らない人に向かって言うことじゃない

でも、どうしてかこの人の前では弱さを見せることが怖くなかった

道弥「僕の大好きな少女が居るんだ。その子の為なら、どんなことでもしてみせると心で誓っていたんだ。この世のありとあらゆる悪意から守ってあげようと思ってたんだ。絶対に辛い思いなんてさせたくなかったんだ。……でも、どうすることも出来なかった。『ヒーロー』として生きると決めたのに、その子を救うことはできなかったんだ。それは、例えどんなに強くなっても彼女を救ってあげることはできなかったんだ」

初めて疑問に思った
初めて誰かに聞いた
初めて…怖くなった

道弥「僕は…本当に『ヒーロー』と呼ばれてもいいのかな?」

女の子一人、救ってあげられなかった僕に『ヒーロー』と呼ばれる資格はあるのだろうか?


花緒「ミチはヒーローよ。家族の皆も町の人たちもそう思ってる」

道弥「……ありがとう」

花緒「……ミチは一人で何でも背負い過ぎよ。無理しないで偶には誰かを頼ったっていいのよ」

その言葉も…その少女に言ったっけな
その少女には逆効果だったけど…僕には甘い誘惑だ

花緒「偶には誰かに甘えてもいいのよ。……私とか」

道弥「うん。ありがとう母さん。…話さずにはいられなかったんだ、悔しくて悔しくて…苦しかったんだ」

花緒「お酒でも飲んで、パーッと愚痴を言ってもいいのよ?」

道弥「本当に?後悔しない?僕は酔うと面倒くさいよ?」

花緒「お母さんにまっかせなさい!」

どーんと胸を張る花緒さん

……どうしてかな、この人には甘えてもいいと思ってしまうのは
自分の汚いところでも受け入れてくれると思ってしまうのは


道弥「じゃあ、お言葉に甘えて」

冷蔵庫からビールを取り出し、グラスに注ぎ乾杯した

結局朝まで付き合わせてしまった


須能道弥の好感度が上がりました。好感度:8⇒9


【リザルト】


名前:須能 道弥(スノウ ミチヤ)
性別:男性
種族:人造人間(ヒューマノイド)
職業:警備員、ヒーロー


環境:8    弱きヒーローではあるが、自分の境遇に不満はなく幸福だと感じている
強さ:4(3) 人造人間でありながら普通の成人男性レベルの身体能力、ヒーローとしてはやや物足りない力を持つ
生活:8    人間レベルで例えてもかなりの能力を有する
教養:7    元々量産機の予定であったため、多種多様な言語を話せる




年齢は24歳という設定
19歳の青年として生まれ、5年間稼働している
緑目赤髪の青年。容姿は須能亜瑠弥のコピー
小中高、と剣道を学ぶ
高校卒業後は、さまざまな武術を学ぶため世界を転々としていた
元来病弱な肉体であることが災いし、あまりその経験を生かすことが出来ない
努力家で頑固、職人気質と思われがちだが
その実、楽天家のお人よしである。奴隷根性全開で、もはやドMだと言ってもいい
他人にいいように使われても疑問を抱くことはない
強くなることが人生の目的であるがその道は険しい。という設定が与えられている
彼は世界で初めて稼動した『ヒューマンバトルシップ』であり、世界初のヒーロー
あまり意味のある肩書ではないが、カワサキ警備保障SSG(Special Security Guardの略)の旗艦(リーダー)である
ヒーローとして生きることを誓う。それが彼の仕事だから





能力


『人造生物(ヒューマノイド)』
須能亜瑠弥の手によって作り出された人造生物
人間の形を模しており、超人と同等の力を持つ
食事をエネルギーとし稼動している
生物と機械のちょうど中間的な存在



『試作機』
世界初の人造生物兵器であるため、多くの欠陥が存在する
人間体の時、うまく力を発揮できない



『ヒューマンバトルシップ』
対超人用に開発された人造人間(ヒューマノイド)
カードキーにより本来の力を発揮する
実在した軍艦をモデルに作られている
彼のモデルは軽巡洋艦『神通』
正式名称は【対超人用人造兵器一号『神通』】




『専用艤装:刀』
『神通』専用の艤装
天を貫かんばかりに輝く刀
ヒューマンバトルシップの装甲を貫くほどの熱を発している

【家族】
須能弥一:9「漸くハナに絆されたか!」【家族愛】
須能道弥:10「いつまでも意地を張ってるわけにもいかないしね」【尊敬】

須能花緒:10「くぅ~…くぅ~…………」【家族愛】
須能道弥:9「はぁぁぁぁ…なんて僕は駄目な奴なんだ…ねぇ聞いてる母さん?ねぇ!ねぇってば!」【家族愛】

須能史弥:10「忙しくなってきたな…」【家族愛】
須能道弥:9「警察もヒューマンバトルシップ計画を知ってたんだな…」【家族愛】

須能亜瑠弥:10「もうちょっとだ…もうちょっとで完成する…」【???】
須能道弥:9「こんな時…アル兄さんなら初実ちゃんに一筋でも希望を見せてあげられたんだろうか?」【友好】

須能雲母:3「最近アル忙しそうやな~」【友好】
須能道弥:3「雲母さん…アルのことどう思ってるんだろう?」【友好】

須能美結理:3「アルと遊べなくってさびしいなぁ…」【友好】
須能道弥:3「どうしてアルが好きなんだろ?」【友好】


【仕事場】
瀬良こずえ:4「後で…おいしいもの奢りなさいよ…」【信頼】
須能道弥:4「ええ、勿論ですとも」【信頼】

柴崎一葉:10「やっぱりししょーは強かったんですね!」【依存】
須能道弥:9「後輩にちょっとでも威厳を見せられてよかった…」【親愛】

鴻上湖上:10「……うん、辛い」【絆】
須能道弥:9「辛いってレベルじゃねーだろ……」【絆】

綿貫楽:9「やっぱり雨はいいですね……道弥さんと私を引き合わせてくれた」【親愛】
須能道弥:1「理由なんてどうでもいいですから……いつでも、僕を頼ってくださいね」【懸念】

善仲初実:6「もう、泣いてる時間は過ぎたんです…」【困惑】
須能道弥:15「僕はなんて無力なんだ…!」【愛情】

甲斐惣之助:4「……………」【普通】
須能道弥:4「……あの時の視線は誰だったんだろう?」【普通】

夕波鏡花:7「私は…不自然ですね…」【友好】
須能道弥:7「そ、そんなことないよ!うん!」【友好】



【その他】

瀬良イツル:1「………………」【恐怖】
須能道弥:7「僕じゃなくって神通が怖かったんだね…」【友好】

枢みらい:10「神通君のバカ!アホ!私は本当に君が好きなのに!!」【純愛(独占欲)】
須能道弥:7「何処までも純粋なんだな…お前は。好かれるはずだよ」【友好】


今日の更新はここまでです

初実ちゃんのコミュがひと段落しました
絶望しか見えませんが実は……?答えは個別ルートで

お付き合いいただきありがとうございました


もっと書きたいなーと思いつつとっとと終わらせたいと思う今日この頃

現在コミュが終わってる方々は

善仲初実
鴻上湖上
枢みらい
須能亜瑠弥

の4名

鴻上君の道弥君に執着している理由はどのルートに行っても明かしてくれます


再開です


夢イベント

1、もしも○○!?
2、見ない

安価↓2

じゃあ2で
家族や親族ともっとコミュ取りたいな


21:00以内に安価選択が無ければ>>126採用

安価↓

>>126採用:2、見ない
※今回スポットの当てられなかったルート非対象キャラも後日談のような形でお話を書いてあげたいですね





…………頭がガンガンする

昨日は確か…そうだ、お酒を飲んで…それから―――はっ!今何時だ!?

顔を上げて、時計を探す

9:00

もうこんな時間か!

ランニングに言ってる暇なんてない!!

今日は確か――



1、深夜パトロール(ヒーロー)
2、パトロール(警備員)
3、本部待機
4、仕事なし
5、自由安価

安価↓2


>>686選択:5別地区の部署で講習を開く


今日一日丸々潰してしまいます、それでもよろしいですか?


1、YES
2、NO

安価↓1

>>132選択:2、NO
※いつかはオマケで支部に居るヒューマンバトルシップ達も登場させてあげたいですね


今日の仕事は

1、深夜パトロール(ヒーロー)
2、パトロール(警備員)
3、本部待機
4、仕事なし
5、自由安価

安価↓1


>>134選択:3、本部待機
※連続所得ですが今回はそのままで


本部待機だったな

それなら焦る必要も無いか

かといってこれ以上遅くなるわけにはいかない

机に突っ伏していた花緒さんを起こそうとするが、僕の愚痴に付き合ってくれて疲れているはずだ
そのままにしてあげよう

毛布を掛けてあげて、家を出る

執務室には…


1、鴻上湖上
2、善仲初実
3、綿貫楽
4、柴崎一葉
5、夕波鏡花
6、甲斐惣之助
×、須能花緒
×、須能亜瑠弥
9、瀬良こずえ
×、枢みらい
11、誰もいない

安価↓1

6


>>137選択:6、甲斐惣之助


執務室にはゲームをしている甲斐君が居た


道弥「おはよう、甲斐君。ちょっと遅れてしまったかな?」

惣之助「そうですね。30分の遅刻です。リーダー様にしては珍しいですね」

道弥「うん…ごめん。ちょっと寝坊したんだ」

惣之助「まぁ何もなかったのでいいですけどね。最近は人が居なくなってますしね」

道弥「そうだね。…あと三日か」

甲斐君の前に座る

惣之助「緊張でもしてらっしゃるんですか?」

道弥「うーん…そんなとこ」


今日は甲斐君と本部待機だ

最近はめっきり暇になったから仕事とはいいがたいが一応仕事だ

折角だし、何か話そう



1、昨日、何をしてたか聞く
2、『甲斐』の目的について聞いてみる
3、綿貫さんについて聞いてみる

安価↓2

4で自由安価です

安価↓


>>140選択:2、『甲斐』の目的について聞いてみる


道弥「聞きたいことがあるんだ。…できれば正直に答えてほしい」

惣之助「どうしたんですか?改まって」

ゲームをポケットにしまい、此方を向く

道弥「人間を創ることが『甲斐』の目的なのかい?」

惣之助「……どうしてそんなことを?」

道弥「違うならそれはそれでいい。『甲斐』の目的は何なんだ?何のために存在しているんだ?どういった組織なのか全く分からない」

惣之助「どうしてそんなことを知りたいんですか?」

道弥「僕の仲間が…『甲斐』のせいで苦しんでいたからだ」

惣之助「…………カッコイイですね。リーダー様は。いいですよ、教えてあげます。ちょっと長くなると思うのでコーヒーでも入れてきます」

そう言って席を立ち、給湯室に向かった


惣之助「お待たせしました。砂糖入ります?」

道弥「ああうん。一個だけ」

惣之助「はい、どーぞ」

渡されたコーヒーを一口だけ飲む
甲斐君はコーヒーにミルクを入れていた

お互い一息つき、甲斐君が口を開く

惣之助「では、お話ししましょう『甲斐』の目的を。『甲斐』の目的の一つ、いえ目的の過程において『人間の創造』というものがありますがこれはあくまで過程、さして重要でもありません、保険のようなものです。『甲斐』の目的それは―――」


惣之助「『人間を進化させること』です」

道弥「人間を進化させる…?」

甲斐君の口から飛び出したのは、やはり突拍子もない無いようだった

惣之助「知ってました?昔の人間は成人男性でも150cmくらいしかないそうです。寿命も今よりはるかに短い。寿命に関しては医学の発展が大きく関わっていますが、身長は違う。それ以外にも学習能力や身体的機能、人体に関わる全てのモノが昔より進化しているんです。そして、進化した体は現代の人間の多くに受け継がれています」

道弥「………」

惣之助「そして人類は今、新たなステージへと到達した。それこそが―――」

道弥「…超人」

その言葉に、嬉しそうに甲斐君の口が歪む

惣之助「そう、人間を超えた人間。唯一の弱点であった体の弱さを克服した究極の人間――『超人』です」


惣之助「人間から生まれた新たなる人間。しかし現実では異物として認識されています。それは一部の人間がそうなっているから起きてるんです、全員がそうなればそうはなくなる。『甲斐』は全人類の進化を助けたいと願っている、つまりは『全人類の超人化』それが今の『甲斐』の目的です」

まぁあまりうまく進んでませんがね、と付け足す

話を聞いていて、ある疑問が浮かんだ

道弥「全人類の超人化って、実際はどういう風に実行するんだ?」

惣之助「徐々に徐々に…です。人造人間の貴方にはわからないでしょうが生まれてきた子供は普通、予防接種というものを受けるんですよ。……つまりはそういうことです」

道弥「何も知らない子供にそんなことをするのか?」

僕の言葉には、静かな怒気が含まれていた

惣之助「何も悪いことなんてしてません。成長のお手伝いをしているだけです。人類の発展には必要不可欠です」

道弥「……それじゃあ人間を1から作るってのはどういう目的があるんだ?」

惣之助「新たなる進化の選択肢の一つですね。生殖行為で生まれた子供も、須能亜瑠弥が生み出した貴方たちも『甲斐』にとっては同じもの。肉体なんて所詮器です。真に大事なのは『魂』だと考えています。貴方は人造の人間ではありますが、確かに『魂』が宿っています。だからこそ『甲斐』は貴方たちを人間を作る際のお手本にしようとしているんです」

道弥「『魂』か……」

よもや彼からこんな言葉を聞くことになるとは思わなかった
悪の組織のようなイメージではあったが、そういう思想の組織なのか

やっていることも、考え方も一概には否定できない

悪と断じることも、善と称えることも僕にはできない


惣之助「ご理解いただけましたか?」

道弥「……多分」

正直混乱しているが、目的は理解できた

『人類の進化を手助けする』

それが『甲斐』の目的

甲斐君の口振りから察するに、『甲斐』とは遥か昔から存在しているようだ


惣之助「この際です。何でもわからないことをお答えしますよ」

道弥「それじゃあ……」



1、「君は何者なんだ?」
2、綿貫さんと『甲斐』の関係について
3、綿貫さんの言っていたことについて
4、自由安価

安価↓1

3


>>146選択:3、綿貫さんの言っていたことについて


言っていいものか迷うものがあるが、ここでしか聞けないようなことだ
罪悪感はあるが、聞いてみよう

道弥「………昨日、綿貫さんから『甲斐』との関係の話を聞いたんだ。雨の中濡れながら『ここでしか出来ない』と言ってたんだ。それはどういう意味だったんだ?」

惣之助「……そんなこと気にしなくてもいいのに」

道弥「えっ?」

惣之助「いえ、独り言です。それはですね、言葉通りの意味です。雨の降る大通りでしか出来なかったんでしょうね。近くに高い建物も無く、人が隠れられるような場所も少ない、しかも大雨ときたものだ。そんな場所だからこそ『ここでしか出来ない』と言ったんでしょうね」

道弥「漸く一人になれたと言っていた気がする…そういう意味だったのか?」

惣之助「そうですね、彼女は『甲斐』の監視を受けています。うっかり我々の情報を漏らそうものなら手酷い罰を受けてしまいます」

道弥「そんなっ!」

迂闊だった
綿貫さんの事を危険にさらしてしまった

僕の軽率な発言で、彼女勇気を無駄にしてしまった…!

折角…折角話してくれたのに…


惣之助「そう慌てないで下さい。『甲斐』に知られてはいませんよ」

道弥「えっ!でも今君が…」

惣之助「内緒にしてあげますよ。特別ですからね」


口に指を当てて、悪戯っぽく笑う

なんだかよく分からないが助かった…のか?


惣之助「他に聞きたいことは?」


1、「君は何者なんだ?」
2、綿貫さんと『甲斐』の関係について
3、綿貫さんと甲斐君の関係について
4、自由安価

安価↓1


>>150選択:1


道弥「……君は何者なんだ?」

今日再び話してみて、更に疑問が深まった
つい最近まで全く知らなかった強大な組織『甲斐』

その情報を知っていて、尚且つそれを僕に堂々と話している

普通の立場じゃないはずだ


惣之助「なんてことはない、超人化実験の実験体Aですよ」

道弥「ただの実験体がそんなに多くの情報を持っていてもいいのか?」

惣之助「そうは言われましてもね、僕はそれ以上の存在じゃあなくなったんです」

道弥「なくなったってことは、過去に君はそれなりの地位に居たということか?」

惣之助「うーん…『甲斐』の一番お偉いさんの従弟ってところですかね。今も昔も…ただの小間使いの一人です」

道弥「………そうか」

もう少し深く探れそうな気もするが、嘘は言っていない気がする


惣之助「他に聞きたいことは?」



1、綿貫さんと『甲斐』の関係について
2、綿貫さんと甲斐君の関係について
3、自由安価

安価↓1

1


>>153選択:1、綿貫さんと『甲斐』の関係について


道弥「綿貫さんと『甲斐』はどういう関係なんだ?」

甲斐君のように名前に共通点があるわけじゃない
関わりがあることに驚いたのはそこが大きな要因だ

惣之助「…大事なんですね、楽の事」

道弥「大事っていうか…ううん…やっぱり大事だ。仲間の事だ、気になっても当然だと思う」

っていうか今、綿貫さんのこと『楽』って呼ばなかったか?

惣之助「……彼女は直接関係ないんです。ただ、彼女の家族が『甲斐』と深く関わってしまっている。彼女は人質だ、ある人物を従順に扱うためのね」

道弥「ある人物…?家族…?一体誰なんだ?」

惣之助「……本当、察しが悪いんですね」

道弥「?」


どういうことだろうか?僕の知ってる人なのか?

……とにかく、綿貫さんと『甲斐』の関係は理解できた

綿貫さんは…完全な被害者だ

彼女自身ではなく、家族が『甲斐』と関わったばっかりに……



惣之助「他に聞きたいことは?」



1、綿貫さんと甲斐君の関係について
2、自由安価

安価↓1

>>151


>>155選択


道弥「なぜ甲斐はそれほどの力を持っているんだ?」

全世界規模に及んでいるらしい『甲斐』の力
そのうえ遥か昔から存在しているらしい組織

何故そんなにも力を持っているのだろうか?
歴史上の人物に『甲斐』という名前は全く心当たりはない


惣之助「神のお告げです」

道弥「は?」

ちょいちょい甲斐という組織は荒唐無稽なことを…

惣之助「『甲斐』の創始者『カイ』、2000年ほど前に生まれた彼は神の声を聴くことが出来るらしいのです。『人々は神の意志により生まれた』と『生物界の頂点に立つことを義務付けられている』という彼の言うお告げに従い続けた者たちと共に、大きく成長したんです」

道弥「そんな無茶苦茶な…」

惣之助「馬鹿らしい話かもしれませんが、実際そういう風に伝わっているんです。そして今や全世界規模の組織へと発展してます。本当に神の使いだったのかもしれませんね創始者様は」

まるでお伽噺のような話だ
今まで以上に理解しがたい話

惣之助「その創始者様が、もし今の今まで生きていたとすれば?」

道弥「はぁ?そんな馬鹿な話…」

惣之助「ふふっ…」

小バカにするような薄い笑み

もしかして本当に…?
いや、そんなはずはないだろう

2000年以上生きている人間なんているはずない
………ないはずだ



惣之助「他に聞きたいことは?」



1、綿貫さんと甲斐君の関係について
2、自由安価

安価↓1

1

>>158選択:1、綿貫さんと甲斐君の関係について


道弥「君と――綿貫さんの関係についてだ」

惣之助「僕は楽の兄です」

さっきから話をしていて、綿貫さんについての話だけ違和感があった
雰囲気というのだろうか、まとっている空気が…って


道弥「は!?」

惣之助「綿貫楽の兄です」

道弥「えっ!いやっ!!ちょっと待って!!はああ!?」

惣之助「だーかーら、兄です。楽のお兄ちゃんです」

道弥「ちょ!ちょっと待って!!」

何を言ってるんだ甲斐君は!?
おかしいだろ!
確か楽さんは25歳。甲斐君の年齢は……年齢は……

道弥「甲斐君…いくつなの?」

惣之助「37です」

道弥「ぶふぅ!!ぼ、僕より年上!?いや…でも…どう見ても37には…」

完全に見た目は10台のそれだ
曲がり間違っても40手前には見えない


道弥「い、いや…でも甲斐君…甲斐さんは」

惣之助「どうしたんですか、リーダー様?甲斐君で構いませんよ?」

道弥「い、いや…でも年上なんですよね?」

惣之助「そうだよ、リーダーより13も年上だけど、何か?」

そういて極上の笑みを浮かべる甲斐く…甲斐さん
絶対に根に持ってらっしゃる


道弥「どうしてそんなにお若いんでしょうか?」

惣之助「甲斐の医術の賜物だね。不死とはいかないけれど、不老の研究はもう終わってるんで」

道弥「な、なーるほどなー…」

甲斐すげぇ!
滅茶苦茶すげぇ!!


道弥「あ、でも甲斐さんと綿貫さんは苗字が違うのは…?」

惣之助「それは僕が『甲斐』に縛られた証」

道弥「どういう意味でしょうか…?」

惣之助「いつもの話し方で構いませんよリーダー様。僕はこれっっっっぽっちも気にしてませんから」

道弥「そ、それなら…遠慮なく…ん!んん!…『甲斐』に縛られた証っていうのはどういう意味なんだ?」


惣之助「『甲斐』は僕が持っている『異能』というものに興味があるらしい」

道弥「『異能』…?」

ここに来て初めて聞く単語だ


惣之助「僕にもよく分からないんですけどね、『幸運』という異能を持っているらしいんですよね僕。『甲斐』はどうにもそれを手放したくないらしい」

道弥「そう…なんだ…」

甲斐君にもわからないことだ、僕に分かる筈も無いか


惣之助「僕と楽の関係は兄妹。っていっても僕は10の頃に『甲斐』に囚われて玩具にされてたんで見たのはここに来て初めてです」

道弥「そうだったんだね…」

惣之助「僕の大切な家族です。悪い虫がつかないようにいつも見守ってますよ」

道弥「そ、それは…どういう…?」

惣之助「二つの意味で…ですよ」

甲斐君と綿貫さんが兄妹ということにも驚きだが、それ以上に甲斐君の年齢に持っていかれてしまった

いや、すごいな甲斐
見直した


惣之助「他に聞きたいことは?」



1、無い
2、自由安価

安価↓1

>>156


>>162選択:結局のところ自分ではどうしたいのか


道弥「結局のところ、君は何がしたいんだい?」

『甲斐』について知ることが出来た
綿貫さんについての謎も解けた

しかし、肝心の甲斐君の事が全く分からない


惣之助「……僕はもはや自由にはなれない。自由に生きるには余りにも『甲斐』に関わり過ぎた。自由になるためにはそれこそ異世界にでも行くしかないでしょうね。だから僕は…せめて楽だけは自由にしてあげたい。『甲斐』に翻弄される人生は僕だけでいい」

道弥「それって……」

惣之助「予想通りかはわかりませんが、僕は『甲斐』に従順に生きるだけです。楽は何の変哲のもない超人、僕が裏切らないと分かればいつかは『甲斐』の監視から解放されるはずです」

道弥「でもそれじゃあ甲斐君は…」

惣之助「心配してくれるんですか?相変わらずお優しいことで。でも、そんな甘っちょろい話じゃないんですよ。何の犠牲も無く欲しいものが手に入るわけないじゃないですか」

道弥「もし…それでも『甲斐』が綿貫さんを解放しなかったら?」

惣之助「う~ん……その時は…『甲斐』を潰しますよ。相打ちにでもなったら万々歳っていう感じですが、僕はそもそも生きたいと思ったことなんてないですし。その中でやっと見つけた家族なんです、絶対に救って見せますよ」


そう言ってふにゃっと笑みを浮かべる

それは、とても生を諦めた人の顔には見えなくて
初めて見た甲斐君の心からの楽しそうな笑みだと感じた



惣之助「他に聞きたいことは?」



1、無い
2、自由安価

安価↓1

※時間も遅いですし強制的に1で進めます


道弥「もう無いかな」

惣之助「そうですか、いやぁ~いっぱい話し過ぎちゃいましたね。もうお昼ですよ」

道弥「もうそんな時間だったのか」

かなりの時間話し続けていたようだ


道弥「初めて聞いた気がするよ、甲斐君の本音」

惣之助「そんなことないと思いますよ」

道弥「そんなことあるさ…綿貫さんは君が家族だと知っているの?」

惣之助「知らないです。知らなくってもいいです。記憶に残らないくらい、いつの間にかいなくなってて…気づいたら自由になってるくらいでいいんです。そっちの方がカッコイイじゃないですか、影のヒーローみたいで」

道弥「…そっか」


甲斐君に迷いはない
覚悟を決めているのだろう、そんな彼を不憫に思う僕は欲張り過ぎだろうか?

彼だって辛かったはずだ

家族から離れ離れになって、やっと会えたと思えば家族を自分の所為で苦しめていると知れば
辛くないはずがない

甲斐君は何も悪くない
彼だって…自由になっていいはずだ



※須能道弥の好感度が上がりました。好感度:4⇒5。【普通】⇒【憐憫】


今日の更新はここまでです

本当に反省しているんですが、テンポが悪すぎて……

早く書くことを意識してるんですが、どうしても長くなりがちですね
10分以内をいつも心がけてますが10分以内はむしろ少ないですよね

何かいい案があればお願いします



遅くまでお付き合いいただきありがとうございました


再開っすよ




そろそろ昼食時だ

何処で食べようか?


1、執務室で適当に済ませる
2、自由安価

安価↓2

十分経ったのでksk

1

>>169選択:1、執務室で適当に済ませる


惣之助「リーダーは昼食どうします?」

道弥「僕はここで適当に」

惣之助「そうですか、それじゃあ僕はこれで」

席を立ち、出口へと向かう

道弥「あれ?甲斐君も本部待機じゃなかったの?」

惣之助「僕はリーダーが遅刻したせいで臨時で来ただけです」

道弥「そうだったんだ…それは申し訳ないことをしたね」

惣之助「それではお先に」

執務室には、僕一人だけ取り残された

……カップ麺でも食べよう

そう思い、給湯室に向かった


食事中

誰か来る?

1、来る
2、来ない

安価↓1

1


>>171選択:1、来る

1、鴻上湖上
2、善仲初実
3、綿貫楽
4、柴崎一葉
5、夕波鏡花
×、甲斐惣之助
×、須能花緒
×、須能亜瑠弥
9、瀬良こずえ


安価↓1


>>173選択:9、瀬良こずえ


もそもそとカップ麺をすすっていると、執務室の扉が開けられ誰かが入ってくる

こずえ「ふぅ~休憩休憩…あら?須能君。重役出勤の癖に本部の備蓄を食らってるなんて言い御身分ね。さすがはSSGリーダー様は格が違いますってわけ?」

道弥「入ってきて早々苛めないで下さい……僕だって重々反省しております…」

こずえ「ふふっ、弄られるようなことをしてる須能君が悪いのよ。何気に遅刻なんて初めてじゃない?」

道弥「そういえば…そうなるんですかね……」

こずえ「ええそうよ。もったいなーい記録作ってたのに」

そう言いながら、僕の目の前に座る


道弥「お昼休憩ですか?」

こずえ「そうね。あ~お腹空いたな~……」チラッ

道弥「………コンビニ行って来ましょうか」

こずえ「いいわよカップ麺で。醤油でお願いね」

道弥「分かりましたよ」

給湯室に行き、こずえさんの分のカップ麺にお湯を注いだ


こずえ「うーん…なんだかここでカップ麺食べるのも久しぶりね」

道弥「そうですか?……ってそうか僕は新しい仲間が増えて楽になったけど、こずえさんは寧ろ前より忙しくなってるんですよね」

こずえ「そうよ~、って言っても最近は初実ちゃんが居るから前と比べてトントンってところね」

こずえさんとは5年の付き合いになる
初風とはコンビで仕事をしていたが、こずえさんのサポートを考えると初風以上に一緒に仕事をしている

隣りにはいないが、その声がいつも僕たちを支えてくれている

昔はいつもここで皆と急いで食事をとっていたな


道弥「……懐かしいですね。覚えてますか?初風がインスタントラーメンをお湯を入れずにバリバリ食ってたの」

こずえ「あ~そんなこともあったわね……三分待ってる時間も惜しいくらいだったからね~」

道弥「昔は執務室に通信室の設備がありましたよね。せっまい部屋でいっつも仕事の話ばっかりしてた気がしますよ」

こずえ「この会社も大きくなったしね。……そう考えると設備も整ってるし昔よりはむしろ楽かもしれないわね」

道弥「……そうですね」


執務室を見回すと、酷く広くなっていることに気付く

だけれど、昔には無かった多くのモノがある

誰も使っていなかったちゃぶ台の上には、ティーセットとお菓子の籠が
空っぽだったジュークボックスの中にはトランプやオセロ盤
誰も見ていなかったテレビの上にはご丁寧に番組表も置いてある

仮眠室の布団も、何回取り替えたことだろうか?

本当に、遠い昔のように感じる

初風とこずえさん、二人で仕事の話をしていた

やれここに監視カメラを増やせだの
戦ってる途中に通信を入れるなだの
ちゃんと近道を案内しろだの

喧嘩のように言い合っていた気がする


こずえ「……楽しかったなぁ」

こずえさんも、昔を思い出していたようだ

道弥「……広く、なりましたよね」

こずえ「……そうね、色んな意味で」

『なーに二人で浸っちゃってんのさ!』という初風のツッコミが頭に浮かんだ
昔ならきっとそうだっただろう

道弥「今は楽しくありませんか?」

こずえ「人が増えたけど、やることもテンプレ化してるからね。昔みたいな充実感はないかなぁ…」

道弥「昔より、平和ですしね」

こずえ「ええ、それはとってもいいことよ。それが欲しくて、私はこの仕事に就いてこの町に住んでるんだし」

道弥「弟さんの為…でしたよね」

それが、こずえさんがこの仕事をしている理由

平和を求めて、此処にやって来たのだ


こずえ「イツルには…子供にはあの世界は残酷すぎるわ。外を歩いてるだけで殺されるかもしれないなんて馬鹿げてるわ」

道弥「……昔は酷かったですからね」

僕にも覚えがある
実際にそんな世界を歩いていたんだ

今からでは考えられない、まるで某世紀末のような世界

暴力が世界を支配していた時期があったのだ


こずえ「私、この町が好きよ。この会社が大好きよ。世界で一番安全なこの場所に住むことが出来て、これ以上の幸せはないわ。……どれもこれも貴方のおかげよ」

道弥「大袈裟ですよ」

こずえ「大袈裟じゃないわ、『ヒーロー』……これからも頼りにさせてもらうわ」

道弥「………」


1、「勿論です」
2、「本当に僕のおかげじゃあないですよ」
3、「その言葉を言われるには……一人、足りないですけどね」

安価↓1

1


>>178選択:1


道弥「勿論です」

こずえ「と言っても実際は鴻上君の方が頼りになるんだけどね」

道弥「そ、そんなぁ…」

こずえ「ふふっ、冗談よ。私にとっての『ヒーロー』は貴方だけよ。神通こそが真の意味で『ヒーロー』と呼ばれるべきだと私は思ってるわ」

道弥「い、いやぁ~…こずえさんがそんなに褒めてくれるなんて珍しいですね」

こずえ「あら、それじゃあ私がいつも意地悪言ってるみたいじゃない」

実際言ってるじゃないですか
さっき部屋に入って来た時とか特に!!


こずえ「……でも、どうせなら3人で話したかったわね。こういう昔話は」

道弥「…………」

こずえ「…ってアハハ……ゴメン。もう引き返せないわよね…カワサキも…初風も」

道弥「……僕も、僕もこずえさんと同じことを思ってますよ。この場所にアイツが居ればなって」

こずえ「………須能君、麺すごい伸びちゃってるわよ」

道弥「ホントだ…」


ぶつりぶつりと箸で挟むたびに千切れる麺を粗食した

………マズイな

その味は、ラーメンの所為だけではなかったと思う

鴻上は後悔はないと言っていた、僕も覚悟を決めた

………だけど、そうじゃない人もいる

初風…お前は本当に……罪作りな奴だよ


※瀬良こずえの好感度が上がりました。好感度:4⇒7
※須能道弥の好感度が上がりました。好感度:4⇒7





こずえ「それじゃあ仕事に戻るわ」

道弥「ええ、いつもご苦労様です。午後からも頑張ってください」

こずえ「そうするわ。……また、お酒でも飲みながら昔話でもしましょう。勿論須能君のおごりでね」

道弥「ハハハ…約束しましたしね。…決戦が終わった後にでも」

こずえ「そうね、楽しみにしてるわ」

そう言って、執務室を出て行った

楽しみにしていると言ったが…本心は複雑だろうな

ヒューマンバトルシップ誕生期
僕と初風二人で戦ってきたが、影の活躍者だっているのだ

鴻上が入って来てからも、随分お世話になっている

鴻上も入れて4人で、またカップ麺でも食べながら話し合うときが来るだろうか?


執務室に一人取り残される

暇だな

しかし、これも仕事だ

大人しくここで待機していよう


誰か来る?

1、来る
2、来ない

安価↓1

たまには2


>>183選択:2、来ない


…………誰も来ないな

そう都合よく話し相手が来るはずもなく、暇な時間を過ごしていた

何かしようか?


1、やっぱり何もしない
2、自由安価

安価↓1

1


>>186選択:1、何もしない


………別にいいか

一人でトランプやオセロをやったって虚しいだけだ
鴻上のように一人遊びが好きなわけじゃないんだ

何もせず、ボーっとして過ごした


夕方

本当に何もしないまま仕事の時間が過ぎていった

人が居なくなってるせいか、仕事が少ないのも仕方ないか

これからどうしようか?



1、執務室で誰か来るか待つ
2、家に帰る
3、外をぶらぶらする
4、自由安価

安価↓1


>>189選択:2、家に帰る


……家に帰ろう

特に用事も無いしな

自分で自分を詰まらない人間だなーと実感してしまう

いや、性格には人間ではないが

昨日から止まない雨の中、傘に当たる雨音をBGMに自宅に帰る


イベント選択

1、買い物帰りの花緒さん
2、雨合羽を着た鏡花ちゃん
3、自由安価

安価↓2


>>192選択:連続所得の最安価


イベント選択

1、買い物帰りの花緒さん
2、雨合羽を着た鏡花ちゃん
3、自由安価

安価↓1

2


>>194選択:2、雨合羽を着た鏡花ちゃん


帰り道、不思議な人を見かけた

100円ショップで売っているような、透明な雨合羽を着た身長170㎝くらいの女性

靴を手に持って、裸足で水たまりに足を怖々と入れようとしている

……見紛うことなく鏡花ちゃんだった

言っていいのか?
っていうか言うぞ?


道弥「完全に不審者だよ!!」

ビクゥ!と擬音がたったようなほど驚き、肩を振るわせる

恐る恐るといった風に、此方を見る

鏡花「……『道弥』。驚かさないで下さい」

道弥「驚いたのはこっちだよ…成人女性が合羽着てるのはまだいいとして、水たまりに足を突っ込むって小学生じゃないんだから…」

鏡花「ですが、ほら」

水たまりにそっと触れ、ぴちゃぴちゃと音を立てる

鏡花「ね?」

道弥「いや『ね?』って言われましても…」

やっぱり不思議ちゃんだ…


鏡花「今日は雨が降っています。これは水たまりです」

道弥「見れば分かるよ」

鏡花「私は初めて見ました」

真っ直ぐに僕の目を見ながら言う

変化のないはずの声色が、どこか上ずって聞こえた
変化の乏しい表情に赤みが差している気がする


道弥「…興奮してるの?」

鏡花「はい。恐らくそうです。雨は本当に空から降ってくるのですね。今は見えませんが雲を抜けると、太陽が照っていました。知識では知っていましたが、実際に見たのは初めてです」

鏡花ちゃんにしては、饒舌に捲し立てる
…初風とはまた違った意味で、純粋なんだな

長い付き合いとはとても言えないが、それなりに知っているつもりだ

いつもの鉄仮面と同じようでいて少し違う
彼女の顔は今、とても楽しそうだ


道弥「ふふふ…」

鏡花「?どうして笑っているのですか?」

道弥「いや、楽しそうだなってさ」

鏡花「本当ですか?」

道弥「うん、本当だよ」

鏡花「今の私は、どんな顔をしていますか?」

道弥「………」



1、「とても、楽しそうな表情だ。全然不自然なんかじゃないさ」
2、「いつもの鉄仮面だ」
3、「まるで幼い少女みたいだよ」

安価↓1


>>198選択:2


道弥「いつもの鉄仮面だ」

鏡花「そうですか…」

彼女の事を知らない人だったら
さっきまでと声色も、表情も変わってないように見えるだろう

でも、そうじゃない
彼女にだって感情が確かに存在している

さっきまでの興奮した面持ちだってそうだ、そして今みたいに落ち込んだりするんだ


道弥「うん。鉄仮面だけどさ、僕にはわかったよ。すごく楽しそうな表情だった」

鏡花「おかしいです。矛盾しています」

道弥「そうなんだけどさ、違うんだよ」

鏡花「…私にはまだ理解できません」

道弥「ふふっ…ほら、そうやって落ち込むのは悪い癖だ。笑顔笑顔」

人差し指で、自分の頬を釣り上げる

それを真似して、鏡花ちゃんも頬を釣る

鏡花「…笑えていますか?」

道弥「う~ん…ちょっとまだ硬いかな」

鏡花「……『道弥』のように上手くはいきませんね」

道弥「鏡花ちゃんも、すぐに笑えるようになるさ」


これは本当だ

絶対と言い切ってもいい

彼女には確かに、『魂』がこもっている
人間と…僕たちとも何ら変わりはない

まだちょっと、自覚がないだけだ


鏡花「散歩を再開しようと思っているのですが、付き合ってくれますか?」

靴を履き直しながら言う

濡れたままで、気持ち悪くないのかな?


道弥「散歩かぁ…そうだな……」


1、付き合う
2、付き合わない

安価↓1

1


>>202選択:1、付き合う


少し中途半端ですが、今日はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


もうちょっとでルート対象キャラ全員の重要コミュが終わります

因みにこずえさんはこれでコミュ一段落という……
もっと日常で絡む予定の人でしたが日常パートで出番が少なかった……

楽さんや甲斐君のように秘密があるわけでも、一葉ちゃんや初実ちゃんのように心に闇を持っているわけでもない普通の人なので



そろそろ再開です


道弥「それじゃあ、お付き合いさせてもらおうかな」

鏡花「ありがとうございます。では、参りましょう」


雨の中、二人で歩く

鏡花ちゃんとの散歩は、ゆっくりとしたものだった

鏡花ちゃんが色々なものに興味を示すからだ

色鮮やかに咲いた紫陽花であったり
雨に喜ぶ、蛙の歌声であったり
大きな葉に乗った蝸牛であったり

眺めたり、触ったり、人様の家の紫陽花を摘もうとしたのはさすがに止めた

鏡花ちゃんとの散歩はいい意味で飽きないが、ひやひやすることも多い


鏡花「アマガエル…不思議な鳴き声です」

アマガエルのお腹を掴み、じっくりと観察している
表情はないはずだが、『ヤメテクレヨ』と訴えているように見えた

道弥「そろそろ放してあげたら?というか女の子が素手でカエルを掴むって…現代日本じゃ珍しいよ」

鏡花「知っていました?アマガエルの表皮には毒をまとっているそうです」

グイッと僕の目の前にそれを見せつける

道弥「そうなんだ~…って素手で持って大丈夫なの!?」

鏡花「人間でさえ、手で持つ分には大丈夫です。人造人間である私なら尚更平気です。手洗いをしっかりすれば何の問題もありません」

道弥「ふ~ん…」

手洗いうがいは万病を予防するとはよく言ったものだ
侮れないな、昔からの風習というやつは


観察し終わったのか、蛙を放してあげた

再び散歩を再開する


道弥「鏡花ちゃんは散歩が好きなの?」

鏡花「分かりません。今日、初めてしました」

道弥「そうなんだ。どう?感想は?」

鏡花「とても充実しています。…これは楽しいということなのでしょうか?」

道弥「うん。きっとそうだよ……散歩が趣味ってのも悪くないと思うよ」

鏡花「散歩が趣味…ですか…」

てっきり趣味を見つけたと喜ぶものだと思っていたが、顔を曇らせる


道弥「ん?不満かな?」

鏡花「いえ、そうではありません。手軽に一人でできる、立派な趣味です。……ですが此処には『道弥』がいます」

どういう意味だろうか?
僕が居ると、何か不都合でもあるのか?


鏡花「確かに、散歩はいいものです。ですが、それと同じくらい『道弥』との時間も充実したものです。これでは、散歩が楽しいと感じているのか、『道弥』と話しているのが楽しいと感じているのかよく分かりません」

道弥「そういうことか…」

随分嬉しいことを言ってくれたが、確かにこれは悩みどころだ


鏡花「教えてくれませんか?私はどうして楽しいと感じているのか?」

道弥「う、う~ん……」

とても難しい注文だ

彼女の問いに、僕は…


1、「散歩じゃない?」
2、「話すことが好きなんじゃないかな?」
3、「どっちもだよ」
4、自由安価

安価↓2

十分経ったのでksk

君が人間だからじゃないのかい?


>>209選択


道弥「君が人間だからじゃないのかい?」

鏡花「不可解です。私は人造人間であり、人間ではありません」

道弥「いーや、そんなことはないさ。確かに君も僕も人造人間だけど確かに人間なんだ」

鏡花「言葉の前後で矛盾しています。人造人間は人間ではありません」

道弥「…僕はちょっといい教訓を学んだんだ。あんまり好きな人達じゃないけど、その考え方はいいと思ったんだよ。人間も超人も人造人間だって同じ人間だ。皆『器』が違うだけなんだ、たったそれだけの違いがあるだけ。その器に魂がこもっていれば、皆『人間』だ」

鏡花「…その思想が正しいとして、『魂』とはなんでしょうか?」

道弥「これは僕の予想だけどさ、『魂』っていうのは意思だと思うんだ。自らの考えを持っていること、それがあれば『魂』がこもっているさ」

鏡花「……では、やはり私は人間ではありません。私に意思はありません。私は自由意志はありません。全てはカワサキの命令が最優先です」

道弥「いいや違うね」

即答する
彼女の勘違いを一言で断じる


道弥「君には意思がある。人間と何ら変わらない感情を持っている」

鏡花「私は創られた存在です。情など持ち合わせていません」

道弥「そんなことない。だって君は――好きなことがあるじゃないか」


道弥「さっき、散歩をすることが意義あることと感じたはずだ。僕と会話をするのが楽しいと感じたのだろう?不自然だ…と落ち込んだことだってあるじゃないか。それは全て、君が感じたことでカワサキの命令なんかじゃないはずだ」

鏡花「ですが私は…」

道弥「もっと自分に自信をもっていい。分からないと困惑したっていいんだ。誰もが皆、困って迷って本当に正しいのか疑問に感じることばかりだ。でもそれでいんだ、そういう葛藤があるから人間なんだ―――君は間違いなく『人間』だ。僕が保証する」

鏡花「………分かりません。『道弥』の言っていることも、それを聞いた私がどう思っているのかも。―――でも、それでいいのですよね」

道弥「ああ、それでいい。焦らなくたっていい。『人間』の君にならすぐに理解できるようになる」

鏡花「………」

突然、僕の顔にそっと手が添えられる

距離が…っていうか顔が近い!

落としそうになった傘を、慌てて掴む


鏡花「『道弥』の顔、『微笑み』を浮かべていました。慈しみや嬉しさを表す、優しさを表現する笑みです。……私も、『道弥』のように笑えるでしょうか?」

道弥「ああ、出来るさ。簡単だ」

鏡花「……『道弥』が私を見て見せるその表情、また見たくなります。それはきっと――好きだということなんでしょうね」

そう言った彼女の頬が、自然に上がり。優しげに眼を細めた


道弥「笑えてたよ、今」

鏡花「―ッ!………ダメです。どのように筋肉をを動かしたのか思い出せません」

再び、目を伏せ落ち込んでしまう

道弥「心配いらないさ、いつでもまた笑えるさ。今の君ならね」

漸く、ちょっとだけ自分に自信が持てた君なら

―――いつでも自然に笑えるさ


※夕波鏡花の好感度が上がりました。好感度:7⇒8【信頼】
※須能道弥の好感度が上がりました。好感度:7⇒8【信頼】





少しだけ遠回りをしながら鏡花ちゃんを社員寮まで送った

鏡花「……また、付き合ってくれますか?」

道弥「ああ、幸い僕は無趣味でね。仕事のない日には、君の趣味に付き合わせていただくとするよ」

鏡花「ありがとうございます。それでは、おやすみなさい…『道弥』」

道弥「うん。おやすみ」


そうして別れた

真っ直ぐ帰るつもりがかなり遅くなってしまった

また、花緒さんを待たせちゃってるな…

申しわけなく思い、走って帰った


予想通り待っていてくれた花緒さんと、遅めの夕食を頂いた

これからどうしようか?


1、家族と過ごす
2、誰かに電話する
3、外に出てみる
4、自由安価

安価↓1

2 一葉


>>214選択:2、柴崎一葉


一葉ちゃんに電話を掛けよう

……ちょっと気になってることがあるし

自室にこもり、一葉ちゃんに電話を掛ける


道弥「もしもし、一葉ちゃん?」

一葉「ししょー!こんばんわです!ししょーからお電話なんて珍しいですね!!」

道弥「そうだね、僕あんまり携帯使わないし。…ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかな?」

一葉「何でも聞いてくださいね!」

道弥「……今、何処に居るの?」

一葉「……………」

黙り込む一葉ちゃん
でも、もう分かる

嘘を吐かれても今日ならすぐに分かっただろう

今日はまだ『雨』が降っているから


道弥「今日も帰ってないんだね」

一葉「………き、今日は偶々部活動で遅くなって」

道弥「一葉ちゃんは部活動に入って無いでしょ。しかも臨時休校中だって自分で言ってたじゃないか」

一葉「あうぅ……」

道弥「下手な嘘はつかなくてもいいよ。でも、どうして今日も帰ってないんだい?」

一葉「……………だって、ししょーなら一葉を見つけてくれるって」

道弥「え?」

一葉「ししょーなら、一葉を見つけてくれますよね?」

道弥「………」

どういうことだ?

よく意味は解らないが……


1、「う、うん。頑張ったら見つけられると思うよ」
2、「…そこで待ってて、今行く」
3、自由安価

安価↓1

2


>>217選択:2

道弥「…そこで待ってて、今行く」

よく分からんが、見つけてやろうじゃないか
挑戦なら受けて立つ!

なんて雰囲気じゃなかったが、無性に行かなければならないという気持ちに駆られたのだ

どうにも彼女は人を心配にさせる魅力があるようだ

電話を切って階段を駆け下り、玄関で靴を履く


道弥「ちょっと散歩してきます!!」

花緒「ええ!?外まだ雨降ってるわよ!」

道弥「走るから大丈夫!!」

などという謎理論で花緒さんの制止も聞かずに飛び出した


捜索判定
6以上で見つかる
直下コンマ


コンマ判定:9 見つかる


一葉「あ、ししょー!」

ブンブンと嬉しそうに此方に手を振る

アッサリと見つけられた

一葉ちゃんは一昨日に一緒に話をした公園に居た


道弥「やれやれ……」

本気で走って来たので、少し息を乱しながらも余裕を装い一葉ちゃんに近づく

一葉「ししょー…傘もささずに……。そんなに私を心配してくれたんですか…?」

道弥「ふぅ~…………ああ、心配したさ。だから走ってここまで来た」

一葉「やっぱり…やっぱりししょーだけは…一葉を見つけてくれるんですね」

そう言いながら、この前のように抱き付いてきた

道弥「ああ、コラ!汗かいてるから汚いよ!」

一葉ちゃんが手放した傘を落下する前に何とか拾い、雨に濡れないようにする

一葉「ししょーの汗なら汚くないです!」

道弥「僕の汗でも汚いよ!?ほら離れて、傘持って!」

無理やり引き離そうとするが、かなりの力で抱き付いて来る

め、メチャクチャ苦しい!!

四苦八苦しながらも、なんとか引き離し傘を持たせる


一葉「……今日も一緒に居てくれますか?」

道弥「…………」


1、「ちょっとだけだよ」
2、「ダメだ、帰りなさい」
3、自由安価

安価↓1

1


>>222選択:1


道弥「……ちょっとだけだよ」

一葉「やったー!ししょー大好きです!!」

無邪気に笑顔を浮かべる一葉ちゃん
……なんだろう、これからも『ちょっとだけだよ』と言ってしまって振り回される未来が見えたぞ


一葉「隣り、座って下さい!」

堂々と雨に濡れているベンチに座り、隣りを叩く

道弥「ちょっ!濡れてるよそこ!?」

一葉「平気です!」

道弥「へ、平気って……ううん……」

しかし、ここ以外に座る場所も無い
既に一葉ちゃんは座っていて、本人が良いと言っている以上仕方ない

隣りに座る


一葉「えへへ、お話ししましょう!」

道弥「………」

何を話そうか?


1、僕を師匠と呼ぶ理由について
2、ヒューマンバトルシップになった理由を聞く
3、自由安価

安価↓1

2

>>225連続所得なので最安価

1、僕を師匠と呼ぶ理由について
2、ヒューマンバトルシップになった理由を聞く
3、自由安価

安価↓1

2


>>227選択:2、ヒューマンバトルシップになった理由を聞く


道弥「一葉ちゃんはどうしてヒューマンバトルシップになったんだ?」

今思えば、聞いたことが無かったように思う


一葉「勿論、ししょーに憧れて!!」

道弥「僕に憧れてって……僕は昔一葉ちゃんと会ったことがあるのかい?」

一葉「……覚えてませんか?」

道弥「う、う~ん……」

一葉ちゃんの顔をじっと見つめる

………どこかで見た気もするが、勘違いのような気もする
一言でいえば思い出せなかった

一葉「ほら、5年前に強盗にあった家族を覚えてませんか?」

道弥「ご、5年前は強盗はいろんなところで起きてたからなぁ……」

一葉「………泣いていた私を抱きしめてくれたこと、覚えてませんか?」

道弥「………」


記憶判定
7以上で思い出す

面影 +1

直下コンマ


コンマ判定:8+1  思い出す


道弥「―――ッ!……思い出した…かもしれない。一葉ちゃん…君はもしかして―――5年前、人間の強盗を殺した女の子なのか?」

一葉「……やっぱり、ししょーだけは一葉を見つけてくれます」


思い出した

5年前、パトロールをしていた時だ
女の人の悲鳴が聞こえ、急いで駆け付けると庭には飼い犬の死体、悲鳴の聞こえた部屋には二つの成人男性の死体

その部屋の真ん中で泣いていた赤く濡れた少女

言われてみれば面影があるように感じる

しかし、どうしてだ?

道弥「どうして僕は君の事を思い出せたんだろう?」

5年前には、あのような事件は珍しくなかった
人を殺してしまったと泣いていた超人はいくらでもいた

親を殺されたと泣いていた少女だっていくらでもいた

その中で―――どうして彼女を思い出せたんだ?


一葉「運命ですよ!ししょーは一葉だけのヒーローなんです!!」

道弥「運命か……そうかもしれないな」

それ以外、納得できる理由も無い

思い出すべくして思い出せたのだろう


一葉「泣いていた、一人ぼっちだった一葉をししょーは抱きしめてくれたんです」

道弥「一人ぼっち……確かにそうだったね」

あの場に居た一葉ちゃんの母も、姉も、誰一人として彼女を庇ってくれやしなかった

あろうことか、一葉ちゃんの母は一葉ちゃんを糾弾していた

一葉ちゃんはあの時、一人ぼっちだった


一葉「もう一度、貴方に会いたくて『ヒューマンバトルシップ』になったんです」

道弥「そうだったんだね…」

一葉「貴方の背中を追いかけてここまで来ました!だからししょーはししょーなんです!!」

それが、一葉ちゃんがヒューマンバトルシップになった理由
僕を師匠と呼ぶ理由


一葉「ししょーは…ししょーは一葉を一人ぼっちにはしませんよね?」

道弥「うん」

それは彼女のトラウマだ
一生拭えることのない恐怖

一葉「ししょーは一葉を何時だって見つけてくれますよね?」

道弥「ああ、今日みたいに…頑張って見つけるさ」

それは彼女の心だ
彼女は赤い赤い血だまりに一人取り残された


一葉「ししょーは……一葉だけの『ヒーロー』で居てくれますよね?」

道弥「………」

それは彼女の祈り
彼女は僕に理想を抱いている

『何処にもいかないで』

『一人にしないで』

と、声に出さずに泣いている


あの日あの時あの瞬間
僕が彼女を見つけた時から、僕は彼女を捉えてしまった

一葉ちゃんは思っている

『僕だけが味方でいてくれる』と


彼女の心の叫びに僕は……


1、「…『君だけ』のヒーローではいられない」
2、「……それはできない」
3、「それには……答えられない」
4、自由安価

安価↓1

1


>>233選択:1


道弥「…『君だけ』のヒーローではいられない」

一葉「なんで…なんでですか!?さっき一葉を一人ぼっちにしないって言ったじゃないですか!?いつでも見つけてくれるって言ったじゃないですか!?それなのに…どうしてなんですか…!」

いつかのように、流した涙を僕の胸に押し付ける
いつかのように、僕はその背を優しく撫でる

道弥「僕は皆の『ヒーロー』として生きると決めたから」

一葉「そんなことないです…!ししょーは一葉だけの『ヒーロー』なんです…!」

道弥「……ゴメンね。僕がもっと早く現場に駆け付けていれば」

一葉「そんなことないですよぉ…!ししょーと会えて一葉は幸せです!!」

道弥「……僕が君の『パパ』を殺したようなものだ。僕が君の人生を狂わせてしまったんだね」

一葉「違います!パパは死んじゃったけど…ししょーが居れば、一葉は寂しくなんてないです!!だから―――何処にも行かないで…!」

道弥「ゴメン……一葉ちゃん」


離すまいと、僕の体を強く抱きしめる
痛い位、僕の体に食い込んでくる

………何をしているんだ僕は

この少女を泣かせたりしないとあの時誓ったじゃないか

この子が…泣かなくてもいい世界にすると誓ったじゃないか

それなのに僕が泣かせているなんて…笑えない


道弥「泣かないで…一葉ちゃん。君が寂しい思いをしない世界にして見せるから。だから……泣かないで」

いつの間にか、雨が降り止む
けれど、彼女の心は未だに晴れないままだ

どうすればいい?

どうすれば…彼女を救ってあげられるんだ?


※17日目終了


今日はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました

>>234が改めて読み返すと気に入らないので書き直します

今夜も再開すると思います


書き直してみましたが別にこのままでいいかなという結論に至る

お騒がせしてすみません

再開です


状況判定

1、須能亜瑠弥
2、枢みらいと瀬良こずえ
3、鴻上湖上
4、綿貫楽

安価↓2


>>240選択:2、枢みらいと瀬良こずえ


回想~夜~



こずえ「こんばんは…今日は雨よ」

みらい「およ…?こずえちゃんかぁ…何の用?」

出会っちゃったかぁ…いや、会おうとして会いに来たけど実際気まずいわね……

河川敷
ビニール傘を持って、寂しそうに空を見上げていたみらいに声をかけ、今に至る

しっかりしろ私!今日は会って話に来たんだから!


こずえ「ホント好きよね…この河川敷」

みらい「こずえちゃん知ってたんだ?」

こずえ「知ってるわよ。この町の隅々まで毎日監視してるんだから」

みらい「職権乱用って奴?」

こずえ「職業特権って奴ね」

みらい「言い方違うだけじゃん」

こずえ「そんなもんよ、世の中って」


掴みは上々

自然に会話できている


こずえ「今日は星、見えないわよ?」

みらい「知ってる。…でも、来たくなったんだもん」

こずえ「貴女ってどうして星が好きなの?」

みらい「なんとなく。……それで、私に何の用なの?」

うぐっ…いきなり本題か
もうちょっと場を和ませたかったけど、仕方ないか


こずえ「……どうしても、貴女たちと戦わなくちゃいけないの?」

みらい「今更引けないよ。どっちもね」

こずえ「私が…!私が社長を説得してみる!……それでもダメ?」

みらい「何言っちゃってんのさ。いまさらどの面提げてカワサキに戻るっていうのよ」

こずえ「どうしてなの!?どうして貴女はカワサキを裏切ったりしたの!?」

みらい「最初から私達を裏切ってたくせに!偉そうなこと言わないで!!」

こずえ「私達が裏切った…?一体何時…?」

そんな記憶、どこにもない



みらい「最初からだよ。私達に嘘ついて、一生私達を便利な駒として使おうとしてたじゃない」

こずえ「――ッ!…それって、貴女が人造人間だから?」

みらい「なぁんだ、知ってるんじゃん。……こずえちゃんもカワサキとグルだったんだね」

こずえ「それは違うわ!私は須能君から聞いたの」

みらい「どうだかね。一度嘘ついちゃったら、もう信じてもらえないんだよ?」

……これ以上は、突っかかっても逆効果にしかならないだろう
リサーチ不足もあってか上手く切り返せないし

カワサキが付いた嘘っていうのは須能君が言っていた、みらい達の記憶が創作だったのを黙っていたことかしら?
もしくは人造人間だということを明かさなかったことだと思う

一生便利な駒として使うっていうのは何かしら?
カワサキがみらい達の代わりを用意してて、使い潰すつもりだったとか?
……ダメね、これに関してはまるっきり情報が無いわ


こずえ「………貴方が裏切った理由は解ったわ」

みらい「そっちが裏切ったんだけどね」

こずえ「……どうして貴女たちと戦わなきゃいけないの?」


みらい「カワサキから神通君を解放したいから。あっ、ついでに榛名もね」

こずえ「そ、それだけ…?」

これは予想外だった
てっきりカワサキへの恨みを爆発させているのかと思ってたわ

みらい「それだけって何さ。そういうなら神通君私に頂戴。そうすれば戦わなくたっていいよ」

こずえ「それはっ……」

出来ない
彼は大事な戦力であり、皆の支えだ
何より彼自身が、それを拒むだろう


みらい「ほ~ら、やっぱりダメなんじゃん。それなのに神通君を『それだけ』呼ばわりなんてサイテーだね。これだからカワサキは嫌いなんだ」

こずえ「それでも…!それでも私は貴女と戦いたくはないわ!……私は今でも貴女に戻ってきて欲しいと思ってる!また、一緒に仕事がしたいと思ってるわ…」

みらい「私は嫌だね」

私のありったけの想いを込めた言葉を、アッサリと切り捨てられる


みらい「私は二度とカワサキになんか戻りたくない。私を拘束する、神通君を拘束するカワサキなんて大っ嫌い。話はそれだけ?」

こずえ「待って!!……みらいは皆と戦うことに後悔はないの!?」

みらい「無いね。これっぽっちも未練なんかない」

こずえ「……もう昔みたいに戻ることはできないの?」

みらい「……出来ないかもね。ああそうだ、カワサキは嫌いだけどさ、こずえちゃんと神通君と私で執務室で喧嘩してるのは―――ちょっと楽しかったかな。じゃあね、こずえちゃん。もう会うことはないと思うけど」

そう言って去るみらいに、何も声を掛けられなかった

みらいも…須能君もおかしいわ
どうして昔の仲間と戦うことに迷いがないなんて言えるのよ!

覚悟なんて、馬鹿げてるわ

……どうして、お互い歩み寄ることが出来ないの?

須能君もみらいも、本当は昔みたいに戻りたいと思っているのに…


18日目開始
残り1日


夢イベント

1、もしも○○!?
2、見ない

安価↓1

1


>>247選択:1、もしも○○!?
※久しぶりに来たな


見てみたいもしものシチュエーションを安価で決めてください

安価↓2

本気で何も思いつかないなら見ないでも構いませんよ(小声)

安価↓

マッドサイエンティスト亜瑠弥


>>251選択:もしも須能亜瑠弥がマッドサイエンティストだったら


ちょっと時間かかります


『もしも、須能亜瑠弥がマッドサイエンティストだったら』


「フフ、ククク、ハハハハハハハ!!!!」

深夜

カワサキ警備保障の研究区画

その一室で、男の笑い声が今日もこだましている

「素晴らしい!!!見てみろ神通!!この初風の姿を!!」

博士――須能博士に呼ばれ、言われたとおりに振り向く

そこには――――

「見よ!この胸を!!形の美しさを失わずにこのボリューム!!初風念願の夢がかなったというわけだ!!!」

「どう!?どう!?すごくない!?!?」

嫌になるほどのハイテンションの二人
いつもの光景だ

「………博士、真面目に仕事しましょう」

「仕事だとぉ~?」

僕の言葉に、これでもかというほど眉を吊り上げる


「仕事などお前たちがしているだろう?俺はお前たちの改修を一手に担っている。何をしようが自由だ!!」

「さっすが博士!趣味に全力!!いよっ、アンタが大将!!」

馬鹿とバカが馬鹿みたいに盛り上がっている
いつもの光景だ


「それほどでもない!ふふふ…次は俺好みのロリロリな人造人間を…」

「待ってください博士!神通の改修がまだ終わってません!!早く私無しでは生きていけない回路を作ってください!!」

「ええい喧しい!!俺はロリと戯れるんだ!!!」

仕事と偽る素振りすら見せない博士
そして初風よ、僕までダメな奴にしないでくれ。僕までダメになったらカワサキはお終いだ

「博士、ロリコンは犯罪です」

「何を馬鹿なことを!YESロリータ!YESタッチ!幼女を襲うのが犯罪なら、自分で作ればいいじゃない!!」

「よっ!博士!このダメ人間!!」

ダメだこいつら……誰か何とかしてくれ


「フフフフフフフ、ハァーハッハッハッハ!!!俺の野望、未だ潰えることはない!!」

今日も今日とて博士の笑い声が鳴り響いた

っていうかお前………


道弥「研究室に籠ってまで仕事しないのかよ!!」

ガバリ

と、勢いよく起き上がる

…………夢か

いや、夢で本当に良かった

実に危ない夢だった

何がって…アル兄さんの社会的地位が

夢でまでロリコンだなんて……やっぱりアル兄さんって屑だわ

あらぬ風評被害を生んだような気がするが、気にしない

いつものようにランニングに向かった


今日は仕事が無い様だ

ほぼ全ての周辺住民の避難が終わったようだ

好きに過ごしていいとの指示が入っている

一応会社は開いているようだ

さて、何をしようか?


1、家族と過ごす
2、誰かに会いに行く
3、どこかに行く
4、自由安価

安価↓1(コミュがまだ終わってない人は須能花緒と綿貫楽です)

2 綿貫


>>258選択:2、綿貫楽


……綿貫さんに会いに行こう

あれから甲斐君と話して、色々分かったことがある

もう一度、話したい

何処に居るだろうか?

取り敢えず、外に出てみることにした


社員寮

A303

表札には綿貫と書かれている

言うまでも無く、綿貫さんの部屋だ

正直非常に緊張している

ピーンポーン

軽快なチャイムに反して、指は震えっぱなしだった


楽「は~い、今行きま~す」

扉の奥から、綿貫さんの声が聞こえた
数十秒後に扉が開かれた


道弥「お、おはようございます」

楽「み、道弥さん!?どどど、どうしたんですか!?」

道弥「今日、お暇かな~と思いまして。……迷惑でした?」

楽「迷惑なんかじゃ!あっでも、ちょっと待ってください!!着替えてきます!!」

勢いよく扉が閉められ、部屋から騒がしい音が聞こえる

うーむ、やっぱり電話で連絡入れるべきだったな。失敗した

……そういえば、綿貫さんの私服なんて初めて見た気がする
無地の白シャツにスウェットと完全に部屋着だったが


待つこと10分ほど

着替え終わった綿貫さんと散歩をしている

どうしてか、絶対に部屋には入れてくれなかった
別にそれは構わないが、必死さがちょっと異常だった
何か見せたくないものでもあったのだろう


楽「……どこも閉まってましたね」

ゆっくりお話しでもしようと喫茶店を探していたのだが、開いてる店はどこにもなかった
当然と言えば当然だが、連れ回しておいて申し訳ないことをした

道弥「皆さんが避難を終えたということで、プラスに考えておきましょう。……すみません、突然訪ねたりして」

楽「いえいえそんな!むしろ…会いに来てくれて、嬉しかったですよ」

そう言って、頬を赤らめる
こっちまで気恥ずかしくなってくる

楽「お話しなら、歩きながらでもできます。何のお話しでしょうか?」

道弥「そうですね…」


何について話そうか?


1、綿貫さんの家族について聞いてみる
2、この前の夜の事について聞いてみる
3、自由安価

安価↓2

2


>>263選択:1、綿貫さんの家族について聞いてみる


中途半端ですが今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


そろそろ再開


道弥「綿貫さんのご家族ってどうしているんですか?一人暮らしなんですよね?」

自分でも少し白々しいと思いながらも聞いてみる

楽「父と母は東京に居ます」

道弥「ご兄弟は…?」

楽「私、一人っ子なんですよ」

道弥「…そうなんですか。ご家族が今回の決戦に巻き込まれる心配は無いようで何よりです」

当たり障りのないことを言い、自然に誤魔化す

甲斐君も言っていたけれど、やっぱり兄が居ることを知らないんだな


楽「どうしてそんなことを?」

道弥「あ、ええ~っとですね…特にぃ…理由はないんですけどね。綿貫さんのご家族って全然見たことないから気になっただけです」

楽「そうなんですか」

……少し微妙な空気が出来てしまったが、違和感のあることを言ってないはずだ

他にも何か話そう



1、この前の夜の事について聞いてみる
2、自由安価

安価↓1


男同士ならとにかく女の人に言うなんてセクハラで訴えられますよ!!

最安価

1、この前の夜の事について聞いてみる
2、自由安価

安価↓1

仕方ない、1で

>>271選択:1、この前の夜の事について聞いてみる
※ホントは連続所得だから↓って言いたい気もしますがとっとと進めたいのでこのままで


そろそろ本題に入ろう

道弥「……この前の夜の話について、もっと詳しく聞かせてくれませんか?」

楽「あ、あれは………」

困ったように目を伏せる
甲斐君の言っていたように、監視の存在を恐れているんだろう


道弥「聞かせてくれませんか?」

真剣に、真っ直ぐ綿貫さんを見る

楽「…………今は出来ません」

一瞬躊躇いを見せたが、しっかりとした声で否定される

仕方ないか
聞き方を変えよう

道弥「それなら、何が嘘で何が本当なのか教えてくれませんか?話せる範囲でいいですから」

楽「………」


綿貫さんは自分が嘘に塗れていると言っていた
それは、何を指して言葉なのかどうしても知りたかった


楽「たくさんです。カワサキに来てから…嘘ばかりついてます。いつも『大丈夫』って言わないといけませんでした。『会社の為』って言って、いつも自分の事ばかり考えていました。良い顔を作って、カワサキを…皆を裏切ろうとしています。でも私はそうするしかないんです」

道弥「そうしないといけないって…」

楽さんにも何か目的があるのか?
甲斐に従う理由があるのか?


楽「…それ以上は言えません。言えば今までの全てがお終いですから」

道弥「………そうですか」

結局、肝心なところには触れず終いだったか…
彼女の事は何も知ることが出来なかった


楽「でも、こんな私でも本当のことを言う時だってありました」

道弥「?」

楽「…好きですよ、道弥さん。出会った時から…私を守ってくれた時からずっと好きでした。これは嘘なんかじゃないです」

道弥「―ッ!」

柔和で甘く、少しだけ照れたような笑みを浮かべてそう言った

思わず顔がカーッと熱くなる
驚きでうまく声が出ない

よもやあの時に言った『好き』発言がリップサービスじゃなかったとは!!
いやこれもリップサービスの可能性が…?

動揺しながらも僕は……


1、「あ、あり、ありがとうございます!!」
2、「守ったって、何時の事でしょうか?」
3、「…ありがとうございます。その言葉だけで綿貫さんは信用に足る人物です。いつでも頼ってくださいね」
4、自由安価

安価↓1

2


>>274選択:2

こんな時に言うのもなんだが、どうしても気になることがあった

道弥「あの~……守ったって、何時の事でしょうか?」

綿貫さんの『伊勢』は僕なんかより遥かに強い
正直なところ、守った記憶なんてなかった


楽「覚えてませんか?私がピンチの時には、何時だって駆けつけてくれました。そうじゃない時も何時だって気にかけてくれて貰ってます」

道弥「そうですか?」

楽「そうですよ。……いつでも自分の事は後回しで、自分が傷ついてばかりいます。貴方に自覚はないかもしれませんが――そんな道弥さんだからこそ、つい頼りたくなっちゃうんです」

道弥「誰よりも早く救援に駆けつけることが僕の仕事ですからね。ありがとうございます、頑張っている甲斐があります」

楽「……また、私を守ってくれますよね?」

道弥「はい、任せてください。その為に『ヒーロー』が居るんですから」

楽さんの核心に近づくことはできなかった
でも、それでもいい

誰だって嘘はつくし、話したくないことも、聞かれたくないことだってある
生きている以上避けることなんてできない

僕のやることはただ一つ
皆の力になることだ

頼りにしてくれる人が一人でもいる限り、僕は動くことを止めたりしない

例えこの身が砕けようとも、頼ってくれる人の力になって見せる
その為の『ヒーロー』なんだ



※須能道弥の好感度が上がりました。好感度:1⇒4【信頼】





道弥「突然のお誘いに、付き合っていただいてありがとうございました」

楽「いえいえ、此方こそ。誘って頂いて嬉しかったです」

周辺をぶらぶらして、結局社員寮まで戻って来た


楽「あの…よかったらお昼、食べていきませんか?」

道弥「えっ!?いや、その……ちょっとこれから行くところがあるので!すみません!!」

楽「あらそうだったんですか、忙しそうですね」

道弥「い、いや~!それほどでもないですよ!それじゃあ!!」

勢いでその場を乗り越え、離れる

適当なでっち上げを言って申し訳ないとは思うけど、綿貫さんの料理を食べたいとは思えないよ……


実際は予定なんかない

これからどうしようか?


1、家族と過ごす
2、誰かに会いに行く
3、どこかに行く
4、自由安価

安価↓2


連続所得なので最安価

1、家族と過ごす
2、誰かに会いに行く
3、どこかに行く
4、自由安価

安価↓1

2


>>280選択:2、誰かに会いに行く

1、鴻上湖上
2、善仲初実
3、綿貫楽
4、柴崎一葉
5、夕波鏡花
6、甲斐惣之助
7、須能花緒
8、須能亜瑠弥
9、瀬良こずえ
10、枢みらい
11、誰もいない


安価↓1(コミュの残りは須能花緒一人だけ)

7


>>282選択:7、須能花緒


特にすることも無いので家に帰る

玄関の扉を開けると、多くの靴がある

客人だろうか?
話し声の聞こえるリビングに向かった


雲母「ホンマに行かへんの?」

花緒「ええ、雲母さんたちも気を付けて」

雲母「いやこっちのセリフやろ……ってミチおかえり、今帰って来たん?」

リビングにはフミ兄さん一家が勢揃いしていた


花緒「カワサキさんのお願いで、地方避難する前に挨拶に来てくれたのよ」

道弥「そうなんですか。わざわざご苦労様です」

雲母「いやいや挨拶するんは当然やろ。ミチも頑張ってな。……家壊さんといてな?」

道弥「が、頑張ります!!」

それに関しては正直初風たち次第だ


美結理「アルはいかないの?」

亜瑠弥「アルはねー後で行くよ」

美結理「ホント!?おばあちゃんの家に来たら、一緒に寝ようね!」

亜瑠弥「おうおう任せときなさい」

こっちはこっちでロリコンが美結理ちゃんとイケナイ約束をしていた
この性犯罪者が!!爆発しろ!!

美結理ちゃんと指切りをしているロリコンをフミ兄さんが絶対零度の瞳で見つめていた


史弥「美結理…お父さんは許しませんよ」

道弥「あ、あはは………フミ兄さんも祖母の家に行くんですか?」

目が本気すぎるフミ兄さんの気を逸らそうと話題を振った


史弥「いや、自分は仕事があるからな。仮にも警察だ、避難できていない人が居ないとも限らない。当日まで見周りをしなくてはな」

道弥「そっか、警察も大変そうだね」

史弥「てんてこ舞いだよ。カワサキさんも無茶を言う。一週間でここら一帯の人々の避難を終わらせろだなんて、何万人住んでいると思っているんだ…全く」

ぶつぶつとらしくなく愚痴を言っている
かなりの無理を警察に敷いていたようだ

……なんだか申し訳ないな


弥一「よーしそれじゃあ、この家と花緒を任せたぞ。ミチ」

道弥「え?ああ、うん。父さんもいくんだね」

弥一「ホントはここを離れたくなんかないんだがな、残念ながら今は警察じゃない。老人は大人しく避難するとするさ」

道弥「老人って年でもないだろう…?」

弥一「あっはっは!50過ぎちまったら爺だろ。……俺が若かったら手伝ってやりたかったんだがな、今の警察はお前ら任せで腰抜けばっかりだ。ミチ、頼りにしてるぞ」

道弥「……ああ。頑張るよ」

弥一「よーし!ちょっくら行ってくる!!」

雲母「ほななー!ミチ!ホンマ頼むで!!」

美結理「じゃあね、道弥お兄ちゃん。アルも早く来るんだよ」

亜瑠弥「おうおう、わあってる」

そう言って、父さんの愛車に乗り込み発進する

避難の地は祖母の家らしい
あちらに被害は決して及ばないはずだ、ちょっとした里帰りと思って楽しんで来るといいだろう


史弥「さて、自分は仕事に戻ります」

花緒「わざわざありがとうございました」

史弥「いえ、家族を見送るのは当然です。じゃあなミチ」

そう言ってフミ兄さんも家をあとにした
アル兄さんはいつの間にか二階に上がっていた


花緒「遅くなったけど、おかえりミチ」

道弥「はい、ただいま母さん」

一人いなくなっただけの筈なのに、急に静かになったように感じるな

………………って

道弥「どうして花緒さんがここに居るんですか!?」

花緒「あら失礼ね。ここは私のお家よ」

道弥「い、いやそうじゃなくってどうして父さんについていかなかったんですか!?」

なんだか自然に父さんたちも任せたとか言ってたけど!
花緒さんもさんもあとでアル兄さんと行くのか?


花緒「……だって、寂しいでしょ?」

道弥「なにがですか?」

花緒「ミチはこれから大変な大仕事をするんでしょ?それなのに家に帰っても誰もいないのは寂しいかなーって思って。残ることにしたの」

道弥「の、残ることにしたって……危ないですよ?」

花緒「ミチが守ってくれるから平気よ」

道弥「そ、そんな無茶な…」

楽観的な思考だとは思っていたが……


花緒「あら?守ってくれないの?」

道弥「い、いえ必死で守らせてもらいますけど…でも今回ばかりは冗談じゃないんです。本気で危ないんですよ?」

花緒「私だって冗談じゃないわ。………家族ってね、『ただいま』って言うと『おかえり』って返ってくることだと思うの。家族の声を聴くから、我が家が世界で一番安心できる場所になると思うの。だから、私はミチの帰りを待つわ。疲れて帰って来た貴方に一番におかえりって言ってあげるの。私はミチのお母さんだからね!」

少しだけ照れくさそうに、悪戯っぽい笑みを見せる

道弥「………」


本音を言えば、呆れている
危険を冒すには余りにも小さな理由

だけど、花緒さんはそれを本気で実行している

それは一重に家族を思っているから

大切な家族に『おかえり』と言ってあげたい

それはきっと、この世で一番温かい言葉だろう

ちょっぴり強情で我儘な母に僕は……



1、「やれやれ…」とため息を吐いた
2、「絶対にこの家を守って見せます」
3、「…やっぱり、母さんには敵わないな」
4、自由安価

安価↓1

3


>>288選択:3


道弥「…やっぱり、母さんには敵わないな」

花緒「ふっふっふ、母に勝とうなんて10年早いのだ!」

ドヤ顔で人差し指を突きつける花緒さん
さっきまでの母親の威厳が台無しですよ


道弥「ホントは無理にでも避難させるべきなんでしょうけど、大目に見ます。絶対に僕がこの家を…母さんを守ります。だから安心して待っていてください」

花緒「無事に帰ってきて。お母さんとの約束よ?」

道弥「…はい」

ゆーびきーりげーんまーんうーそついたらはりせーんぼんのーます

ゆび切った!

花緒さんと指切りを交わす

お互い笑いあう

どうしてか、この人には逆らえない

それはきっと―――母さんだからだ

童心に帰ったかのような幼い笑顔
……絶対にこの笑顔を曇らせたりはしない

そう、約束した


インフォメーション


ルート対象全員のフラグがたて終わりました
決戦前夜の個別ルート選択まで飛ばしますか?(現在6日目、残り猶予一日と二回行動可能)

1、飛ばす
2、飛ばさない

安価↓2


292選択:2、飛ばさない


夕方

これからなにをしようか?


1、家族と過ごす
2、誰かに会いに行く
3、どこかに行く
4、自由安価

安価↓1

3


>>294選択:3、どこか行く


何処に行く?


1、あてもなく散歩
2、自由安価

安価↓1


>>262選択:思い出の場所をめぐる


夕暮れ時

妙にノスタルジックな気持ちになる

なんとなく、本当になんとなく、外に出る

住宅街

どの家も閉め切られており、明かりのついた家などどこにもない

夕日が照り付け、コンクリートを焼いている

思い出すのは懐かしの記憶

僕は初風と歩いていたんだこの道を

二人で純粋に笑いあっていた

心の底から、世間からの評価を喜んでいた

『ヒーロー』と呼ばれたあの日

僕たちは、『ヒューマンバトルシップ』は世界を平和に変えた


大通り

沢山のビルが立ち並ぶ

広大な車道に、車一つ走っていない

この世の終わりを連想させる、不思議な光景だ

車道の真ん中を歩きながら思うのは、鏡花ちゃんと出会ったあの日

トラックを横転させ、逃げ出した超人を強引に引き留めていた

第一印象はあまりよくなかった

不思議な子で、どう接していいか分からなかった

そういえば仕事の事、何も教えてあげられなかったな…

声色一つ変えない鉄仮面の彼女

今では随分と打ち解けている

僕がもし仕事が出来なくなったとしても、彼女になら安心してあとを任せられる


住宅街

少しだけ町の中心から外れたこの場所

路地裏に目をやる

猫の死体が転がっていた

恐らく車にはねられて、そのまま放置されているのだろう

近づくと、その体には蠅が集っていた

ふと思い出す、この路地裏に来たことがある

あの日も、今日のように死体が横たわっていた

あの日聞いた悲鳴を今なら思い出せる

恐怖の悲鳴だった

しかし僕が見たのは、それ以上の惨劇だった

真っ赤な部屋に一人取り残された少女

誰からも見放された少女

一葉ちゃん………僕が君を見つけられたのは、本当に君にとって幸運だったのかな?

もっと、もっと僕が速く駆けつけられていれば…君が泣くことはなかったのかな?


河川敷


川が夕日に照らされ、キラキラと輝いている

手をかざしながら空を見る

………星は、見えないよな

あの日、アイツはいつも通りだった

いつものように『お前を守る』と言っていた

そういえば分からないままだったな、どうして僕を守るというのか

鴻上…お前はやっぱり変な奴だよ

でも、お前は誰よりも頼りになる

誰よりも強い意志を持つ『ヒーロー』と呼ばれるにふさわしい奴だ

正直、嫉妬してしまう


自宅前

一周して、家に戻ってきてしまった

花緒さんは夕飯の準備をしているだろう

貴女には狂わされてばっかりだ

どうにも調子がくるってしまう

酔っぱらったりしないと誓ったはずなのに、お酒を飲んで愚痴を言ってしまった

誰かに頼られる存在であるべきなのに、弱音を吐いて甘えてしまった

いつの間にか貴女の傍が、一番心が落ち着く場所になってしまっている

母さん

ずっと、これからも、貴方には翻弄され続けるんだろう

……でも、それも悪くない


社員寮前

社員寮とはいうが、それなりに立派なマンション

思い出すのは雨の冷たさ

あの日、貴女を見つけられてよかった

掴みどころのない貴女が、僕は苦手だった

僕を見つめる視線が、何処となく怖かった

だけどそれは勘違い

貴女は僕を信じてくれていたんですね

僕を頼ろうとしてくれたんですね

ごめんなさい、気が利かなくて

綿貫さん

何も言えなくたっていいです

嘘をついたっていいんです

裏切ったとしても、許します

だけど、約束してください

僕をいつでも頼ってください

辛いときは、僕がいつでも駆けつけます

僕は『ヒーロー』なんですから


本部前

大きなビルを見て思う

改めて、大きくなったんだなと

昔はそれなりのただの警備会社だった

『ヒューマンバトルシップ』も、誰にも持て囃されなかった

怪訝な目で見る人の視線を覚えている

それがいつしか、尊敬のまなざしに変わっていった

誰もが認める『ヒーロー』になった

こずえさん

それは貴方が居たおかげだと、胸を張って言わせてもらう

貴女と初風、二人で話しあった日々は決して無駄じゃなかったんです

貴女のおかげで、僕たちは『ヒーロー』と呼ばれているんですよ


カワサキ本部

研究区画廊下


社員も避難しているのか、ほとんど人を見かけなかった

この廊下で話をされたことを思い出す

『強くあれ』

僕はここで生まれたんだ

肉体的な意味じゃなく、精神的な意味で

すっかり忘れていたけれど、その言葉が僕をここまで押し上げてくれたんだ

アル兄さん

『ヒーロー』を目指したその意思は…僕が叶えるよ

僕はアル兄さんの代わりじゃないけど

アル兄さんの意思を受け継いだ『ヒーロー』だ

僕の誓いは兄さんの願いと共にある


執務室

此処にはたくさんの思い出がある

書類で埋まっていた形だけの机には、人数分の椅子が用意されている

なんとなく椅子に座る

思い出すのは、とある男の砕けた笑み

その表情は何かを諦めたようでいて、どこか幸せそうな笑み

衝撃の真実をその身に秘めた君は何を思っているんだい?

甲斐君

生きることは諦めたと言っていた

死んでも叶えたい願いがある

幸せになってほしい人が居る

贖罪に生きることを止めはしない

でも、それで本当にいいのかい?

本当に、そこで終わってしまっていいのかい?


カワサキ本部地下


白塗りの部屋に、ベッドが一つ置いてあるだけの部屋

ここで僕は眠っていた

1週間寝ていたのは衝撃だった

アレは…そう、甲斐君を守るためだった

初風の対物ミサイルを直に受けて、瀕死の重傷だった

甲斐君を何とか初実ちゃんに渡してそれから………寝てしまったんだな

確か、初夢ちゃんが僕を見つけて運んでくれたんだったな

………目が覚めた時、君はお見舞いに来てくれていたね

僕なんかの為に、安堵の涙を見せていた

そんな君はもう泣けないといった

もう枯れてしまったと

余りにも辛いその生い立ち

余りにも苦しいその立場に生まれた君

もう…全部諦めたと言っていた

それでも僕は……嫌なんだ

君にそんな顔をしてほしくないんだ

君の為ならどんなことも怖くないと誓ったんだ

どうか…君を救ってあげたいんだ

僕は君が…大好きだから


もうすぐ日が落ちる

ゆっくりと歩きながら、帰路につく

下を見ると、影が伸びている

顔を上げ、その顔を確認すると……



1、鴻上湖上
2、善仲初実
3、綿貫楽
4、柴崎一葉
5、夕波鏡花
6、甲斐惣之助
7、須能花緒
8、須能亜瑠弥
9、瀬良こずえ
10、枢みらい
11、見たことも無い、壮年の神父

安価↓1

3


>>308選択:3、綿貫楽


今日の更新はここまでです

遅くまでお付き合いいただきありがとうございました


そろそろ再開


綿貫さんだった

楽「こんばんは、道弥さん」

道弥「こんばんは、綿貫さん」

楽「こんな時間までご用事があったんですか?」

用事…?そんなものあったかな
はてと頭を捻っていると、綿貫さんの料理を食べたくないあまり、適当に出任せを言っていたことを思い出す

道弥「いえ、夕日を見ているとなんだか感傷的な気分になったので、散歩をしていました」

楽「そうなんですか~。いいですね、ロマンチックで」

道弥「いやはやお恥ずかしい。おかげで、色々なことを思い出しましたよ」

沢山歩いたわけでも、遠くに行ったわけでもない

この場所には、所狭しと思い出が詰まっている

多くの人と思いを交し合った

そのことを、思い出させてくれた


その帰り道に偶々彼女と会った

何か話すことはないだろうか?


1、自由安価
2、無い

安価↓1

2


>>312選択:無い


………無い

彼女から何か聞くには、まだ遠い

僕から話せることと言えば、甲斐君に口止めされている情報だけ


道弥「誰もいないとは思いますが、お気をつけて」

楽「ふふ、もしもの時は来てくださいね。それでは、さようなら」

つつましく礼をし、その場を去る

道弥「はい、さようなら」

その後ろ姿を少し見送り、僕も帰路についた




僕と花緒さんとアル兄さん

三人で食事をとる

アル兄さんはまだ家にいるようだ

いつになったら避難に向かうんだろう?

……もしもの時は、僕がおぶってでも連れて行こう

さて、これからなにをしようか?


1、家族と過ごす
2、誰かに電話する
3、外に出てみる
4、自由安価

安価↓1

やりたいことがないなら寝てもいいですよ(小声)

安価↓

寝る


>>316選択:4、寝る


明日は決戦前の準備があるはずだ

早めに寝ておこう

※18日目終了


状況判定

1、鴻上湖上
2、善仲初実
3、綿貫楽
4、柴崎一葉
5、夕波鏡花
6、甲斐惣之助
7、須能花緒
8、須能亜瑠弥
9、瀬良こずえ
10、枢みらい


安価↓1

2


※今日人全然いませんね……

本来なら連続所得で最安価にするところですが人がいなさそうなので
この書き込みから十分以内に安価指定が無ければ>>319採用

安価↓


>>321選択:8、須能亜瑠弥


深夜

初風に与えたマンション

その一階の整備室

そこで、初風たちに頼まれて整備を行っていた

「ん……お前は特になんも弄るとこないな。次」

「ええっ!そ、そんな!」

飛鷹がもっと何か無いの!?とごねてきたが本気で弄るところがない
『大鳳』のように派手に暴れるわけでもない、初風のように長年稼動し続けたわけでもない、熊野のように特別な艤装があるわけでもない

とっとと追い出して、次を呼んだ

「お前が最後だったな…」

「イエース!ほんじゃよろしくね、パパ」

服を脱ぎ、横たわる

なんだか犯罪的だが娘に欲情するような男じゃない


体をこじ開けると、やはり色々とガタがきている

定期的に見てやっているが、人間でいう脱臼癖のようなもので、完治させることは難しい
それこそ、定期的に直してやる以外に方法はない

「ね~え、パパ」

「なんだ?」

「パパはこれからどうするの?」

「………」

一瞬手を止めてしまうが、構わず続ける

「……『神通』次第だな」

俺の意思を継ぐと言った『神通』
アイツの迷いはない、本気で全部を背負いきるつもりだ

そんなアイツに、俺がしてやれることはない
でももしもの事があれば……『アレ』を使うしかなくなる


「神通君次第か~……結局、仲直りできなかったな~」

「一言謝れば、すぐに許してくれるさ。お前に従うことはないだろうがな」

「ええ~!それじゃ意味ないじゃん!」

「ああコラ、あんま動くな。壊れるぞ」

全く、最年長の癖に一番騒がしい娘だ


「……初風、分かっているだろうな?」

「ん~何が~?」

「何がって…説明しただろ…お前のに組み込んである『機能』のことだ」

「あーね、アレね。使ったことないけどホントに出来るの?」

「お前と仲間が繋がっていれば、絶対にできる」

初風のあの『機能』
神通のバディだからこそつけた機能だったが、こいつらなら問題なく使用できるだろう

どういうわけか、やたらと仲がいいしな


「…ホントは使いたくないな~」

「贅沢を言うな、戦力はあっちが上なんだ。それと、前に出過ぎるなよ」

「うへ~、はいはい分かってま~す」

相変わらず脳の緩い奴だ
本当に解ってるか心配になって来たぞ

「はい、終わり。昔のようにとはいかなくとも、それなりに動けるはずだ」

「おっけー。ありがと、パパ」

服を着直し、整備室を出ていく


整備室に一人残る

ここには俺の全てがある

このマンションには、俺の大事な子供たちが居る

……俺は、誰の味方なんだかな

よく分からなくなってきた

漠然と『ヒーロー』になりたいと願っていた

唯一無二の存在となって、人々から尊敬の念を受けたかった

その夢が崩れ去ってから、俺は子供たちに多くのモノを与えてきた

いつも自分の事ばかり考えていた、今だってそうだ

でも、子供たちの姿を見て少しだけ思ったことがある

……大人にならないとな
責任を持たないとな、自分の行動に

いつまでも、放任主義ではいられないな

そうだろ?


『神通』


夢イベント

1、もしも○○!?
2、見ない

安価↓1


>>327選択:1、もしも○○!?


見たい夢を自由に考えてください

安価↓1

もしも初風と神通の立場が逆だったら


>>330選択:もしも初風と神通の立場が逆だったら

ちょっと時間かかります

『もしも初風と神通の立場が逆だったら』


これは夢だ

あるはずのない夢

あったかもしれない夢

僕が君を裏切る夢だ


「どう…して…」

濛々と煙を上げる本部を見て、彼女が呟く
僕はそれを見下ろしている


『何をしているの神通!!説明しなさい!!』

通信機から直接耳に鳴り響く怒声
僕はそれに答えない

「本当に…道弥なのか…?」

僕を見て、動揺の声を上げる親友
僕はそれに笑顔で答える


既に皆を救出してある
僕たちを殺す、狭い檻から解き放った

だから次は…君の番だ


「初風…僕はここから自由になる。君も行こう」

「意味わかんないよ!一体何してるの!!」

「僕は気づいたんだ、ここに居ては死んでしまう。肉体的にも精神的にも。僕たちは自由になる権利があるんだ。行こう、初風」

「どうしちゃったの!?そこから降りて、こっちに来て!一発殴ってあげるから!!」

通信で、貴方を拘束するという声が聞こえた

……今回は撤退するとしよう


「初風、すぐに迎えに来る」

背を向けて、走り去る

「待って!!」

彼女の声を置いていき、僕の父のもとに急ぐ


「神…通…!」

「迎えに来たよ、初風」

僕を見る彼女の眼は、すでに敵意を抱いていた

……カワサキ…!そうまでして、僕を拘束するのか!!

待っていてね、初風。君は何も悪くない
君は何も知らないだけだ、すぐに僕言っているの事が分かるはずだ

だから…

「ちょっと眠っていてよ」

「黙れ!いつまでも寝てるのはお前だろ!!とっとと目を覚ませ!!」

今日もまた、決着のつかない『手加減』された真剣勝負が始まった


「榛名ああああああああ!!!」

『大鳳』の声が聞こえる

今日も榛名に負けたんだろう
いつものことだ


君は榛名と星を見ていた

あの河川敷で

僕は君に声をかける


「こんばんは、初風」

「来るのが遅いよ、神通」

何年も敵対しているはずなのに、君は昔のように言う


「…こうやって、3人で星を見るのは何年ぶりかな?」

「3年…位かな」

「…いつも、待ってたんだけどな。ミチのこと」

「ごめん。忘れてたんだ」

「もう…ミチってば仕方ないな~。……でも、許してあげる」

彼女の言葉を聞いて、隣に座る


この場所で、君に話したことは真実の話

君がまだ知らない、生まれた意味


「…だから、僕は決めたんだ。自由に生きることを。カワサキじゃあ…皆の『ヒーロー』になってあげられないから。だから僕は超人の味方にもなる、弱き者たちの助けになりたいんだ。僕の手にしたこの力は、その為にあると思うんだ」

「…そっか。結局昔と変わってないんだね」

「君はどうするんだい?初風、君はこれからどう生きる?」


僕の言葉に彼女は少し俯いて、隣りに声をかける


「鴻上はさ、どうするの?」

「……俺はお前についていく。初風、お前を守ると決めたからな」

「ふふっ、そっかそっか。この忠犬め!あとでご飯奢っちゃる!」

わしわしと鴻上の頭を撫でまわす
僕以上に、真っ直ぐな意思を持っているな榛名は


「決めたよ、私はやっぱりカワサキを裏切れない。仮にもさ、私を必要としてくれてるから。仲間も私を信頼してくれてる、私は皆の期待に応えるだけだよ」

それが、仕事だしね

と顔を真っ赤にし、恥ずかしそうに笑う
僕の大好きな、この世で一番大事な笑顔

「……君も、変わらないね」

「アハハ、皆なーんも成長してないってことね」

「……でも、僕は諦めないよ。いつでも僕の元を訪ねてくれ、皆も歓迎してくれるはずさ。ああ勿論、榛名もね」


そう言って立ち上がり、その場を後にした


「……ついにこの日が来たんだね」

僕の目の前には、初風とカワサキのヒューマンバトルシップの面々

僕の後ろには、僕についてきてくれた仲間たち


「君と僕は…分かり合えなかったのかな?」

「……そんなことないよ。でも、これ以上君達を放ってはおけない。神通、君のやり方は間違ってたんだ」

「大好きだよ…初風、君を傷つけたくなんかないんだ。今からでも遅くはない、だから――」

「もう遅いんだよ、神通。―――初風、推参!!神通!お前の非道な行いの数々、許してはおけない!今、引導を渡してやる!!」

「―――いくよ、皆。初風を奪い返そう…!」


きっとこれは、最後の戦いだ

どちらかが折れるまで、決して終わりはしない


―――決戦だ





目を覚ます

……不思議な夢だった

現実と似ているようで、少し違う

もしかすると、あったかもしれない世界

そんな風に感じた

僕も初風も…道を踏み外したかもしれないんだね

ゆっくりと起き上がり、日課のランニングに向かった


社長室

この場に、7名の『ヒーロー』が集まっていた

『神通』、『榛名』、『伊勢』、『瑞鶴』、『足柄』、『淀』、『加賀』

そして、瀬良さん

社長が僕たちに声をかける


社長「周辺住民の避難が完了した、と警察の方から連絡があった」

アル兄さんも避難をしたのだろうか?


社長「明日、決戦が始まる。人数は互角、しかし『質』は段違いだ。我々は絶対に負けない、胸を張ってそう宣言させてもらう。私からは以上だ、解散」


簡素な挨拶が終わり、社長室を後にした


僕は歩いている

どうしてか、執務室で皆と居る気にはならなかった

一人でどうしても考えていたいことがあった

……明日、決戦だ

もはや後戻りなどできない

下っているのは討伐令

敵の完全無力化、生死は問わない

これが命令だ

……僕は覚悟はとうにできている

この長く続いた戦いに、終止符を打つ

僕の役目は最前線で戦い続けること

最前線に立ち、派手に立ち向かう

皆に標的が行かないように立ち回ることを求められている

しかし、そう簡単にはいかないだろう

自分が強くないことは、自分がよく知っている

社長からも言われている、『皆の盾となってやってくれ』と

……もしかしたら僕は、死ぬかもしれないのか?

それは嫌だな、せめて自分の手で幕引きをしたい


しかし、僕には明日のこと以上に心残りなことがあった

僕が思い描く、大事な人

それは………



個別ルートの選択
見たいルートのキャラに投票してください
二つまで選択してもかまいません(一つだけでも構いませんが)


1、鴻上湖上
2、善仲初実
3、綿貫楽
4、柴崎一葉
5、夕波鏡花
6、甲斐惣之助
7、須能花緒
8、須能亜瑠弥
9、瀬良こずえ
10、枢みらい


↓1から投票開始です。明日集計します。お付き合いいただきありがとうございました


ファッ!!
なんだこの投票数!?(驚愕)

予想の倍くらいの人数にかなり困惑しております

意外や意外、鴻上君と亜瑠弥が人気ですね

こ、鴻上君ルート見たいって人が多いことにちょっぴり衝撃だったり


本日23:00に投票受付終了します

私は一葉ちゃんと鏡花ちゃんに一票ずつ

>>1はロリコンでクーデレ好きなの?

>>354
私はクーデレ好きですが、断じてロリコンではございません!!完全に年上好きです!!
自分の趣味を完全に詰め込むなら『メガネでツンデレでポンコツな年上黒髪ショートの女性』ですね。ここに人外要素が加わると完璧です

因みに私が投票した二人のチョイスは今回のルート(ヒーロールート)のお勧めキャラです


受付終了です

集計結果


1、鴻上湖上   4票
2、善仲初実   3票
3、綿貫楽     1票
4、柴崎一葉   4票
5、夕波鏡花   4票
6、甲斐惣之助  0票
7、須能花緒   1票
8、須能亜瑠弥  4票
9、瀬良こずえ  0票
10、枢みらい  4票


沢山の投票ありがとうございます!!
嬉しさで心臓バックバクです!!

最高得票数4票が5人となってしまいましたので、ちょっと決め方を



1、公平にコンマ
2、恨みっこなしでこの5人の中から安価で選択
3、自由安価

安価↓1

1


>>358選択:公平にコンマ


ルート決定判定

1~20    鴻上湖上
21~40   柴崎一葉
41~60   夕波鏡花
61~80   須能亜瑠弥
81~99、0 枢みらい
ゾロ目で全部盛り

直下コンマ


コンマ判定: ゾ ロ 目


まじかあああああああああああああああああ!!!!

冗談で言ったのにいいいいいいいいいい!!!!!


いかんね…ノリでこういうことするもんじゃないね……

しかしここでゾロ目が来たということは運命を感じざる終えません

ちょっと冷静に考えまして、出来なくはなさそうです

ちょっぴり活躍が薄いキャラが出るとは思いますがご了承ください

ただここで一つどうしてもお願いがあります、エピローグは○○ルートエピローグという形で個別に書かせてください
さすがに5人全部混ぜるのは無理や………

それでも許してやると言ってくださるなら全部盛ります!

よろしいですか?

1、YES
2、NO

安価↓1

1


>>364選択:1、YES


ありがとうございます!頑張ります!!

早ければ明日には決戦開始です!

沢山の投票、本当にありがとうございました!!


面白いお話を書いているつもりです、魅力のあるキャラにしようと頑張っています
しかし、どういうところが好きだと思ってくれたのか、気に入ってくれたのか非常に興味があります
もしよろしければ、そのキャラに投票した理由を聞かせてくれたりすると嬉しいです


それでは、お付き合いいただきありがとうございました

面白くかけるかメッチャ不安ですが、再開です


……たくさん居る

手を差し伸べたい人がたくさんいる

それでいいんだろうか?

欲張りすぎやしないか?

本当にそれで…


鏡花「何をしているのですか?」

道弥「っ!…鏡花ちゃんか、僕に用事かい?」

後ろから突然現れたのは、鏡花ちゃんだった

鏡花「このように、歩道の真ん中で立ち尽くしているのは不自然です。悩み事ですか?」

気づけば僕はいつの間にか立ち止まっていたようだ


道弥「う~ん…ちょっとね。もうすぐ大事な大仕事だっていうのにさ、どうにも別の事を考えちゃってね」

そうして、自分がさっきまで考えていたことを話す

自分がこれからどうするべきかを


道弥「……って感じでね。ちょ~っと欲張りかなってさ」

鏡花「そうですか」

僕の言葉に軽く頷き、すぐに言葉を返す

鏡花「何も悩むことなどないではありませんか。その人たちはきっと今にでも『道弥』を待っていますよ」

道弥「……そう…だね。ははっ、何で立ち止まってたか分かんないや。ありがとう鏡花ちゃんちょっと行ってくる!」

鏡花「はい、いってらっしゃい」

そうだ、鏡花ちゃんの言うとおりだ

僕は皆のヒーローになると決めたんだ、迷うことはない

あの人たちの元に急ごう


初風たちの住むマンション


一度自宅により、アル兄さんの様子を見に行った

花緒さん曰く、『迎えが来た』と言ってもう家には居ないらしい

恐らく避難に向かったんだろう

一安心したのち、すぐに初風に会うためにここに来た

マンションの前、そこに通路を立ちふさがるように佇む瑞穂君が居た


瑞穂「どうせ来るだろうと思ってましたよ」

道弥「やあ瑞穂君。初風の奴いるかな?」

瑞穂「はぁ…アンタ、今がどんな時だか理解してるのか?」

馬鹿じゃないのか?という目つきで僕を見ながらため息を吐く

道弥「こんな時だからこそ、だ。初風と話がある、そこを通してくれ」

瑞穂「どうせ戦うのはやめようって話でしょう?うんざりなんですよ、そういうの」

道弥「……そうだ。けど、うんざりっていうのは?」

その言い方じゃあ僕より先に誰か来たということになるが


瑞穂「『榛名』が来ましてね、アンタみたいに初風と話がしたいと」

道弥「榛名が!?」

瑞穂「ええ、アンタとおんなじことをしようとして初風さんに追い出されましたよ」

道弥「……………」

僕の前じゃあそんな素振りを一切見せなかったのに…
『覚悟』を決めたと言っていた、後悔も迷いも無いと言っていたのに…

やっぱりお前も…そう思っていたんだな


道弥「どうしても戦わないといけないのか?」

瑞穂「はぁ…今更正義面しないで下さいよ。そっちが初風さんを傷つけたんじゃないですか、今だってアンタらは俺達を殺す気でいる。何時だってあんた等はそうだ、気に入らない生意気な玩具は壊してもいい。そう思ってるじゃないですか」

道弥「そんな僕は――」

瑞穂「アンタがどうとか関係ないんですよ、カワサキがそう望んでいる。それ以上の理由は必要ない。だからあんた等は俺達と戦うし、俺達はあんた等に必死で抵抗する。分かったらとっとと帰ってください、こっちが決戦の条件を飲んでやってるってことを忘れないで下さいね」

ギロリとこちらを睨みつけ、もう話す気が無いというように腕を組み目を瞑る
場所はその場から動く気配はない

…………帰るしかないか

本当は無理にでも強行突破したいが、分が悪い
それ以上に明日は決戦だ、約束通り決戦当日までは大人しくしていた
それをこちらが破るわけにはいかないな…

……絶対にあきらめないぞ、初風
絶対にお前の眼を覚まさせてやる






早く寝ろと社長から言われていたが、ある場所に向かう

僕の勘が間違いなければ今日も彼女はいるはずだ


一葉「……ししょー」

やっぱりだ
今日もまた、この公園で一人ベンチに座っていた

道弥「こんばんは、一葉ちゃん」

一葉「えへへ…やっぱりししょーは一葉に会いに来てくれました」

小走りに駆けより、ボフッと僕にしがみつく
初めの頃は驚き戸惑っていたが、もう慣れてしまったな


一葉「ししょー…今日もお話ししましょう。一葉はししょーの声を聴かないと怖くて寝れないんです」

道弥「……ああ、そうだね。今日は僕も君と話に来たんだ」

一度一葉ちゃんを引きはがし、ベンチに二人並んで座る


一葉「お話しって何ですか、ししょー?」

道弥「………この前、『君だけ』のヒーローでは居られないと話したよね。あれから考えて、僕なりに答えを出したんだ」

一葉「それって…!」

道弥「やっぱり僕は『君だけ』のヒーローじゃ居られない」

一葉ちゃんの期待を一瞬にして砕く
だけど、言わなくちゃいけない
この決意だけは曲げるわけにはいかないから


道弥「僕は皆のヒーローとして生きると決めたんだ。それが…僕の仕事なんだ」

一葉「そんな――」

道弥「でもね、それは『公的』な理由だ。仕事として、僕は君だけの『ヒーロー』じゃ居られないんだ。だ、だから…その……」

思わず言葉をためらう
こ、このヘタレ!一葉ちゃんが不思議がってるだろ!言え!!言うんだ!!

無理に自分を鼓舞しても、やはり少し戸惑ってしまう

しかし、自分ではこれ以上の手段が思いつかないんだ

……ええいままよ!どうとでもなれ!!


道弥「『私的』な意味でなら…ずっとそばに居てあげられる」

一葉「『私的』な意味…?……それって!」

一瞬不思議そうな顔をしたものの、すぐに理解したようで声に勢いがつく

ああやっぱり、引かれただろうか?
僕は肉体的には24、一葉ちゃんは15歳。その年齢差は9歳

成人男性が現役高校生に手を出すなんて立派な性犯罪だ
これじゃあアル兄さんをロリコンだと馬鹿にしてられないじゃないか

しかし、僕にはこれが限界だ
自分の頭では一葉ちゃんを寂しがらせずにいられる方法なんてこれしか思い浮かばなかった

変態とか言われちゃうんだろうか…?

一葉「そ、それって…!」

ああ、ダメだ!
嫌な未来しか思い浮かばない!!

思わず耳を塞ぎそうになる―――――

一葉「……どういう意味ですか?」


道弥「へ?」

一葉ちゃんの口から飛び出したのは罵声でも、悲鳴でもなく、予想の斜め下を行く言葉だった

一葉「『してき』とか、『こうてき』とか良く分からないです」

怒ったように口をとがらせる
ま、まさかそこからだなんて…!

道弥「ええっとまず『公的』って言うのは…そうだな……『お仕事』ってことだ。お仕事で一葉ちゃんだけを守るわけにはいかない。次は『私的』って言うのは『私事』、『プライベート』ってことだね。仕事じゃなくて、それ以外の時に僕は一葉ちゃんを最優先で居る。ってことを言いたかったんだ」

一葉「ええっと…それは…つまり…?」

うんうん、唸り頭から湯気が立ち込める
……そんなに難しいこと言ったかな?それとも言い方が分かりづらかったか?

暫くして、おどおどとした口調で尋ねるように言う

一葉「一葉と…家族になってくれるってことですか?」

道弥「う、うん」

なんか先に行きすぎだが、概ね間違って無い


一葉「やったー!ししょー、一葉のパパになってくれるんですね!!」

道弥「う、うん?いや待て違う!!どうしてそうなった!?」


抱き付いて言った勢いにつられてうんと言いかけたが何とか立ち止まる

一葉「え?違うんですか?」

道弥「違うよ。家族になる…かもしれないけど、そうじゃなくてさ。父親じゃなくってもっと一葉ちゃんと近いっていうか、親密というか…その……」

素直に恋人と言い出せず、しどろもどろになってしまう


一葉「それじゃあお兄ちゃんですか?」

道弥「違う」

一葉「それじゃあ……お姉ちゃん?」

道弥「違うよ。僕はれっきとした男性です」

一葉「ん?んんん?それじゃあ………?」

困っと用に頭を捻る
ああでもないこうでもないとブツブツと呟いている

その姿を見ていると、スッと肩の力が抜けた

一葉ちゃんの頭をよしよし、と撫でてあげる


道弥「ごめん、ちょっと僕が早とちりしちゃってた」

一葉「??」

そうか、そうだったんだ
今更気がついた

一葉ちゃんが欲しかったのは自分だけのヒーローなんかじゃない
彼女が欲していたものは『家族のぬくもり』だったんだ

僕の中に理想のヒーロー像を見ていたわけじゃなく、父性を感じていたんだ

彼女が独りぼっちになってしまったのは『父を失った』あの日から
よーく考えてみれば、すぐに分かることだったな


道弥「さっきまで言ってたこと、ちょっと忘れて。それと別に…約束だ」

一葉「約束…?」

道弥「僕は絶対にどんな時も、一葉ちゃんの隣に駆け付ける。今度は絶対に遅れたりしない。君を絶対に一人ぼっちになんかにしない。約束だ」

一葉「…ホントですか?一葉を一人にしませんか?また、ここでお喋りしてくれますか?…今度は泣かなくっていいんですか?」

道弥「ああ、約束する。君を一人ぼっちにして、泣かせたりなんかしない」

一葉「ししょー…!!」

抱き付いていた手をさらに強く僕に絡ませる
本当に抱き付くのが好きな子だ

当初の予定とは違うが、やることは一緒だ

一葉ちゃんだけのヒーローじゃなく、皆のヒーローである
だけど、一葉ちゃんを絶対に一人にはしない

恋人以下、家族同然

自分で言ってて首を傾げたくなるような関係だ

でも、それでいいのかもしれない
一葉ちゃんには『そういうの』似合わないしね


一葉「ずっと、ず~~~~っと一緒ですよね!?」

道弥「うん」

一葉「それじゃあ………一葉といつか………結婚しましょう!」

道弥「うん………え!?」


さっきまで溜めていた涙はどこへやら
満面の笑みで僕に言う

あ、あれ?どうしてこうなった?

ああ、僕には分かってしまった
きっと僕はこれからも彼女に振り回されるんだろう

思わせぶりで、天然で、無邪気で、子供っぽくて、小悪魔な彼女に


※柴崎一葉の感情が変化しました。【依存】⇒【家族愛】

最終日、終了

【リザルト】


名前:須能 道弥(スノウ ミチヤ)
性別:男性
種族:人造人間(ヒューマノイド)
職業:警備員、ヒーロー


環境:8    弱きヒーローではあるが、自分の境遇に不満はなく幸福だと感じている
強さ:4(3) 人造人間でありながら普通の成人男性レベルの身体能力、ヒーローとしてはやや物足りない力を持つ
生活:8    人間レベルで例えてもかなりの能力を有する
教養:7    元々量産機の予定であったため、多種多様な言語を話せる




年齢は24歳という設定
19歳の青年として生まれ、5年間稼働している
緑目赤髪の青年。容姿は須能亜瑠弥のコピー
小中高、と剣道を学ぶ
高校卒業後は、さまざまな武術を学ぶため世界を転々としていた
元来病弱な肉体であることが災いし、あまりその経験を生かすことが出来ない
努力家で頑固、職人気質と思われがちだが
その実、楽天家のお人よしである。奴隷根性全開で、もはやドMだと言ってもいい
他人にいいように使われても疑問を抱くことはない
強くなることが人生の目的であるがその道は険しい。という設定が与えられている
彼は世界で初めて稼動した『ヒューマンバトルシップ』であり、世界初のヒーロー
あまり意味のある肩書ではないが、カワサキ警備保障SSG(Special Security Guardの略)の旗艦(リーダー)である
ヒーローとして生きることを誓う。それが彼の仕事だから





能力


『人造生物(ヒューマノイド)』
須能亜瑠弥の手によって作り出された人造生物
人間の形を模しており、超人と同等の力を持つ
食事をエネルギーとし稼動している
生物と機械のちょうど中間的な存在



『試作機』
世界初の人造生物兵器であるため、多くの欠陥が存在する
人間体の時、うまく力を発揮できない



『ヒューマンバトルシップ』
対超人用に開発された人造人間(ヒューマノイド)
カードキーにより本来の力を発揮する
実在した軍艦をモデルに作られている
彼のモデルは軽巡洋艦『神通』
正式名称は【対超人用人造兵器一号『神通』】




『専用艤装:刀』
『神通』専用の艤装
天を貫かんばかりに輝く刀
ヒューマンバトルシップの装甲を貫くほどの熱を発している

【家族】
須能弥一:9「ハナを任せたぞ」【家族愛】
須能道弥:10「…ああ、任された」【尊敬】

須能花緒:10「う~ん、帰ったら何食べたい?」【家族愛】
須能道弥:9「白いご飯とお味噌汁と、卵焼きで十分だよ」【家族愛】

須能史弥:10「やれやれ、カワサキさんも無茶を言う」【家族愛】
須能道弥:9「警察もお疲れ様。あとは僕たちに任せて」【家族愛】

須能亜瑠弥:10「あとはお前次第だ…『神通』」【???】
須能道弥:9「アル兄さん、僕に一言言ってくれればよかったのに」【友好】

須能雲母:3「…家、壊さんといてな?」【友好】
須能道弥:3「が、頑張ります!!」【友好】

須能美結理:3「アル遅いな~…」【友好】
須能道弥:3「今頃美結理ちゃんとアルは…い、一緒のお布団で…!?」【友好】


【仕事場】
瀬良こずえ:7「覚悟なんて…馬鹿げてるわ…」【信頼】
須能道弥:7「僕も、僕もこずえさんと同じことを思ってますよ」【信頼】

柴崎一葉:10「ししょー!!だーい好きです!!!」【家族愛】
須能道弥:9「それはどっちの意味なんだい…?」【親愛】

鴻上湖上:10「俺は…『守る』と決めていたから」【絆】
須能道弥:9「やっぱりお前も…」【絆】

綿貫楽:9「道弥さん…貴方が好きです。これだけは、嘘じゃありません」【親愛】
須能道弥:4「ありがとうございます。そういってくれるだけで、僕はどんなことでもできるんです」【信頼】

善仲初実:6「もう割り切っていますから」【困惑】
須能道弥:15「……サポート、頼りにしてるよ」【愛情】

甲斐惣之助:4「僕は『甲斐』に従うだけですよ」【普通】
須能道弥:5「君は本当にそれでいいのかい?」【憐憫】

夕波鏡花:8「……笑えてますか、私?」【信頼】
須能道弥:8「無理をしなくても自然に笑えるさ。君は立派な『人間』だからね」【信頼】



【その他】

瀬良イツル:1「………………」【恐怖】
須能道弥:7「もうイツル君は避難してるだろうね」【友好】

枢みらい:10「皆そればっかり…もう遅いんだよ…」【純愛(独占欲)】
須能道弥:7「僕は決めた、僕はお前ともう一度仕事がしたい」【友好】


決戦当日 夜


この町で一際高い建物の屋上

僕はそこで、一人たたずむ

ここからは、この町の全てが見渡せた

しかし今は全ての建物から電気が消え、何も見えない

今宵は月が隠れて薄暗い

もうすぐ…決戦が始まる

剣を取り出し、天に掲げる

真っ赤な灯が空を焦がさんと主張する

真っ赤な灯が、俺はここだと叫んでいる

僕の役目は…ただ一つ

すぅー…と大きく息を吸い込む

僕の役目は………皆の盾となること!!


道弥「……僕はここに居るぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

決戦の合図

僕の叫びに呼応してか、雲が晴れていく

ぼんやりと、動く影を僕の目が捉えた

それは…………


1、『瑞穂』
2、『熊野』
3、『飛鷹』

安価↓2

2


>>381選択:2、『熊野』


道弥「…ッ!」

その影は突然真後ろから再び現れた
刀で受けるが、強烈な力で僕を押す

道弥「『熊野』か…!」

熊野「アンタを再起不能にすれば終わる…めんどくさい…けど―――初風を泣かせた罪は重いよ…!半殺しでも許してよね」

道弥「一番槍が君とは予想外だったな…」

熊野の轟々と音を立てる『腕』を見ながら思う

……半殺しで済めばいいんだけどね

まぁもとより……


道弥「負ける気なんてさらさらないけどね!」

熊野「ホントウザいよ…お前…!」


※戦闘が開始されました


須能道弥

強さ:5

1    ファンブル
2~5 失敗 
6~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表使用



能力

『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『病弱』
人造生物の能力を無効


『神通』
人造生物の能力を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値7
戦闘補正+1
3連続成功以上で戦闘補正+1上乗せ(最高値合計+2)
自力クリティカルで一度だけ判定差関係なく、相手にコンマ分の耐久値減少
耐久値が一度だけ絶対に1残る
耐久値が1の時、一度だけ戦闘補正+3
味方が居る場合、絶対に自分がダメージを受ける


『専用艤装:刀』
超人及び人造生物、ヒューマンバトルシップとの戦闘時に判定差+5以上で相手に確定負傷


『熊野』(人名:財前 檜【ザイゼン ヒノキ】)

強さ:8

1    ファンブル
2~4 失敗
5~9 成功
0    クリティカル

のコンマ表使用


『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『熊野』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:11
戦闘補正+1
自力クリティカルでコンマ分の耐久値減少


『専用艤装:肉体』
有利時 +1
不利時 2桁コンマ判定で高い方採用


>>384修正

『専用艤装:肉体』
有利時 +1
不利時 2桁コンマ判定で高い方採用
有利でも不利でもない場合 相手に-1



勝利条件:熊野を再起不能にする

敗北条件:再起不能にされる



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1
専用艤装 -1


↓2コンマ:『熊野』戦闘判定
熊野 +1


コンマ判定:9 成功

コンマ判定:5+1 成功


9-6=3

11-3=9


『熊野』耐久値:9


熊野「…ッ!」

背後からの奇襲以来、攻撃をしてこない
理由は解っているが


道弥「腰が引けているぞ熊野!!」

熊野「くっそ…!その刀、光る棒じゃなかったのか…!?」

道弥「お生憎様、僕だっていつまでも昔と同じなんかじゃない!!」

僕の刀を、轟々と音を立てている腕で受け止める

熊野の専用艤装はその肉体そのもの

さまざまなギミックを有して形を変化させ、万能に立ち回るのが強みだ

今は巨大な爪の形状で、真っ赤に燃え僕の刀を受け止めているがすぐに飛びのこうとする
それは恐らく、僕の刀の熱量が上だからだ

余りに受けすぎると体に不調が起きると踏んでいるかもしれない

ここを好機と攻め立てる…!



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1
専用艤装 -1


↓2コンマ:『熊野』戦闘判定
熊野 +1


コンマ判定:1  ファンブル

コンマ判定:6+1 成功


1-7=ー6

7-6=1


『神通』耐久値:1


状況:不利に移行


熊野「…いい加減…慣れたな…」

道弥「んっ!しまっ――」

そう思ったときにはもう遅い

カンカンカンカン!

と小気味良い音を立てながら変形した形は『巨砲』
そこから吐き出されるのは強烈な風

体が宙に舞い、外へと放り出される

足場が無い!

どうする!?

刀で引っかかりそうなところは!?

足場の代わりになりそうなところは!?

辺りを急いで見回すが落ちる速度がドンドン増していく

熊野「はあ~…呆気ない」


熊野が真上から砲を構えた



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +4
専用艤装 -1
不利  -1


↓2コンマ:『熊野』戦闘判定
熊野 +1
有利 +2


コンマ判定:4+2 成功

コンマ判定:5+3 成功


6-8=-2

1-2=-1


『神通』により、一度だけ耐える


『神通』耐久値:1



道弥「くっおああああああ!!!!」

ブーストを吹かし、無理やり建物に寄り刀を突きたてる

熊野「しつこい…!」

それでもお構いなく再び砲を発射した
建物を壁を溶かしながら急速に落下する


勢いよく叩き落され、濛々と土煙が舞い上がる

熊野は変形させた腕で地面を殴り、無理やり衝撃を吸収して降り立つ


道弥「くっ…!」

熊野「本当鬱陶しいよね。さっさと倒れとけよ、僕にこのままやられるんだし」


ゆっくりと終わりの足音が近づく

刀を杖にして無理やり立っている状況だ
なんとかしなくては…!



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1
専用艤装 -1
不利  -1


↓2コンマ:『熊野』戦闘判定
熊野 +1
有利 +2


コンマ判定:1 ファンブル

コンマ判定:33 ゾロ目


1-3=-2  ゾロ目によりさらに-2

1-4=-3


『神通』耐久値:-3


敗北


1、コンティニュー
2、このまま進める

安価↓2


コンティニューは戦闘を最初から
このまま進めるは誰かが助けに来てくれます

安価↓

1


>>403選択:1、コンティニュー

直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1
専用艤装 -1


↓2コンマ:『熊野』戦闘判定
熊野 +1


コンマ判定:77 ゾロ目

コンマ判定:3+1 失敗


7-3=4  ゾロ目と失敗でさらに-4


11-4-4=3


『熊野』耐久値:3


-5以上の耐久値減少により確定負傷
熊野の『専用艤装』が3ターン封印


熊野「…ッ!」

背後からの奇襲以来、攻撃をしてこない
理由は解っているが


道弥「腰が引けているぞ熊野!!」

熊野「くっそ…!その刀、光る棒じゃなかったのか…!?」

道弥「お生憎様、僕だっていつまでも昔と同じなんかじゃない!!」

僕に刀を再び受け止める


道弥「ここだ!!」

線で切るのではなく、点で貫く
轟々と燃えている熊野の腕をそれを上回る熱で溶かす

熊野「があああああ!!!!!」

叫び声をあげながら暴れまわり、無理やり僕を刀ごと引き抜く


熊野「はあ~あ…メンドクサイことに………」

眉を顰めこちらを睨む
腕を変形さそうとするが異音を当てて動かない

どうやら今の一撃で故障したようだ

好機ッ!一気に攻め立てる!!




直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1



↓2コンマ:『熊野』戦闘判定
熊野 +1
負傷 -1

※ホンマ極端ね…


コンマ判定:66 ゾロ目

コンマ判定:6 成功


6-6=0  ゾロ目により-2

3-2=1


『熊野』耐久値:1

状況:有利へ移行


碌に動かないであろう腕を振り回し、刀を受ける

しかし、その圧倒的な熱量に形が削り取られる


道弥「大人しく投降しろ!命までは取りたくない!!」

熊野「断…る…!!」

横なぎに振られた腕を刀で受ける
熱で溶け、刀が触れた部分が切り取られる


道弥「……どうしてだ?どうしてまだ戦う?」

刀を突きつけ問う

熊野「初風の…為だ…!」

いつものダルそうな雰囲気は消し飛び、ギラギラとした瞳で僕を見る
満身創痍の体の筈なのに、圧倒的不利に立たされているのに、その瞳だけは死んではいない


道弥「そうか…それでも…僕は君に負けてはいられないんだ!」

終わらせよう…!彼の戦いを



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1
有利 +1


↓2コンマ:『熊野』戦闘判定
熊野 +1
負傷 -2
不利 -1


コンマ判定:9+2 疑似クリティカル

コンマ判定:0  クリティカル


同コンマによりさらに判定


コンマ5以下で熊野の悪あがき、6以上で神通勝利
負傷 +2
神通 +1

直下コンマ


コンマ判定:1+3 悪あがき


コンコンコンコンコンコン!!!

先ほどから続いていた異音が途端に音を増す


道弥「い、一体何を!?」

熊野「はあ~あ……こういうの、僕の役目じゃないと思ってたのに……まあ悪くないか」


ガンガンガンガンガンガン!!!!

更に異音は増し、急激に発熱している


ま、まさか…!


熊野「喰らえ」

強烈な破裂音と共に、熊野の腕が飛散する

真っ赤な溶鉄片が弾丸のように周囲に突き刺さる

道弥「くっ!うぐ……!!」

体の表面積を小さくするように丸くなるが、脆い僕の肉体に突き刺さる

暫くして、顔を上げると

そこには片腕のない熊野が横たわっていた


※戦闘が終了しました
※『神通』が負傷しました。次の戦闘で1ターン目-1


道弥「どうしてここまでして…」

熊野に語り掛ける
最早動くこともままならないのか、顔だけ此方を向く


熊野「君も倒れればよかったのに…は~あ、僕の片腕無駄になっちゃったな……」

取り敢えず本部に連絡を入れ、回収をお願いする


各地で轟音が響いている

他の皆は大丈夫だろうか?

初実ちゃんに連絡を入れ、皆の状況を確かめる


視点変更

1、『榛名』
2、『瑞鶴』
3、『伊勢』
4、『足柄』
5、『加賀』

安価↓2

1

>>422選択:1、『榛名』


今日の更新はここまでです

次は念願の『榛名』vs『大鳳』です

お付き合いいただきありがとうございました


今思えば私の投票を入れなければ鴻上君、みらいちゃん、亜瑠弥と収まりがよかったんですね…
いまさら言っても仕方ないですが


再開です


視点変更:『榛名』


暗い闇を照らす赤い光が掲げられるとともに、開戦の合図が告げられた

俺も動こう―――いや、必要ない。きっと今にでも――

大鳳「榛名あああああああああああ!!!!!」

重苦しい怒轟と共に、予想通り現れた


大鳳「漸くだ…漸くお前と本気で戦える…!」

どういうわけか俺と戦いたがる大鳳
昔は毎日のように襲ってきて大変だった

榛名「………何故お前は俺を目の敵にする?」

大鳳「決まってんだろ!お前が俺より強いからだ!!」

榛名「……お前は本当に『ヒューマンバトルシップ』なのか?」

大鳳「どう見てもそうだろうが。折角こんな力を手に入れたんだ、使わなくっちゃ勿体ねーだろ。守るためだとか、そんなクセー理由…反吐が出る。本気で戦っちゃいけねーとか決められてるカワサキの世話にならずにホントに良かったと思ってるぜ。本気で自分を振るわなくっちゃあ生きてるって感じねー!!そうだろ、榛名!!」

榛名「……お前個人の意見は尊重しよう。しかし、『ヒューマンバトルシップ』としてその発言も行動も許すわけにはいかない。この力は大事な何かを守るためにあるんだ」

大鳳「ムカつくんだよ…俺を否定しやがってえええええええええええええ!!!」




※戦闘が開始されます


鴻上湖上
強さ:9

1    ファンブル
2~4 失敗
5~9 成功大
0    クリティカル

のコンマ表使用


能力
『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『榛名』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:15
戦闘判定+2
5以上の耐久値減少を受け付けない

『大鳳』<人名:古村 王平(コムラ オウヘイ)>
強さ:9

1   ファンブル
2~4 失敗
5    成功
6~9 成功(大)
0   クリティカル

のコンマ表を使用



能力
『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『大鳳』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:12
戦闘判定+2
耐久値減少を±1緩和


『飛行能力』
2ターン目以降判定差-3まで無効
3度判定差を超えられると、次のターン強制的に戦闘判定2固定。上記の能力無効
次のターンから再び判定差-3まで無効
耐久値が3以下でこの能力は無効となる

>>426修正
『榛名』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:15
戦闘判定+2
5以上の耐久値減少を受け付けない
クリティカル以上でコンマ判定÷2の耐久値減少




勝利条件:『大鳳』の戦闘不能

敗北条件:『榛名』の戦闘不能



直下コンマ:『榛名』戦闘判定
『榛名』 +2


↓2コンマ:『大鳳』戦闘判定
『大鳳』 +2

※こ、これは…!

コンマ判定:9+2  疑似クリティカル

コンマ判定:1 ファンブル


10-1=9  疑似クリティカルとファンブルで更に-4


『榛名』の疑似クリティカル

直下コンマ÷2の追加ダメージ


コンマ判定:1÷2 小数点切り上げで追加ダメージ1

『大鳳』により耐久値減少を±1緩和

12-9-4-1+1=-2

オーバーキル


『榛名』の勝利

※『神通』の時もちょろっと思いましたが耐久値制にしてから皆死にやすくなりましたね…ちょっと全員分耐久値あげようかな…


大鳳「榛名あああああああああああ!!!!!」

真っ直ぐに突っ込んできた『大鳳』を迎撃する
これで終わりだ
いつもと同じ、呆気ない終わり

どうしてこの男は飛行能力を生かそうとはしないんだ?

煙を上げながら『大鳳』が墜落する
生死を確認するために近づく


大鳳「ぐっ…ごほ……」

どうやら生きてはいるようだ、毎回毎回しぶとい男だ
本部に回収してもらうため、連絡を入れる

大鳳「…な、何故…お前は『神通』何かに執着する?お前は群れなくとも強いだろうが」

的外れなことを言う『大鳳』
別に俺は強さなんてものを求めてはいない


大鳳「初風は弱い…だからこそ神通にすがる気持ちは理解できる。だが、お前は何なんだ?」

湖上「………アイツはいつも頑張っているからな」

思い浮かぶのは道弥の真剣な瞳


湖上「アイツはいつも誰かの役に立とうと必死だ。だから何でもかんでも背負い込む」

思い浮かぶのは困ったような笑み


湖上「皆、アイツに甘えてしまう。アイツなら自分の力になってくれると知っているから。だから誰もが頼ってしまう、都合のいい人になりたいアイツはそれを拒まない。それがずっとループしている」

思い浮かぶのは皆の為奔走する姿


湖上「誰もがみんなアイツに守られてばかりだ。…だから、一人くらいアイツを守ってやる奴が居てもいいだろ。一人ぐらい、アイツを支えてやる奴が居てもいいだろ」

初めて会ったときから、ずっと決めていたことだ
俺がすることはただ一つ、沢山のモノを背負い込んで倒れそうな道弥の『風除け』だ


大鳳「やはり…理解できん」

榛名「…そうか」


本部には連絡を入れ終わった
もうこの男は放っておいてもいいだろう

周囲を見回すと、そこかしこで音が聞こえる

道弥は…道弥は無事だろうか?

祈るような思いで、『淀』に連絡を入れた



視点変更
1、『伊勢』
2、『瑞鶴』
3、『足柄』
4、『加賀』

安価↓2

3


>>439選択:3、『足柄』

視点変更:柴崎一葉


一葉「うわわ!」

ししょーの盛大な開戦の合図の後、いろんな場所で戦いが起きてましたが私の元には誰にも来ませんでした
動こうにもどこに向かえばいいか分からないのでまごついていると、突然襲ってきたのです


一葉「…くぅ…!…初風さん…ですね」

初風「…………」

この姿、見たことがあります
ししょーと一緒に戦ってきた神通の相棒


一葉「いざ、尋常に勝負!」



※戦闘が開始されます

柴崎一葉
強さ:5

1   失敗大
2~4 失敗
5~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表を使用



能力

『超人』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『足柄』
超人の能力を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値11
戦闘補正+1
相手がクリティカルを出したとき、最低保証:5を獲得
相手の判定を超えた時更に+1の補正

枢 みらい

強さ:4

1    ファンブル
2~4 失敗 
5~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表使用



能力


『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1



『初風』
超人の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1。相手が超人、ヒューマンバトルシップの場合相手戦闘判定-1
耐久値6
戦闘補正+1
クリティカルで判定差関係なく、相手にコンマ判定分の耐久値減少
十の位のコンマが相手の判定を超えていた場合、自らの耐久値が減少しない


勝利条件:『初風』の戦闘不能

敗北条件:『足柄』の戦闘不能


?ターン後???発生



直下コンマ:『足柄』戦闘判定

↓2コンマ:『初風』戦闘判定


コンマ判定:3+1-1 失敗

コンマ判定:8+1 成功


3-9=-6

11-6=5

『足柄』耐久値:5


一葉「うむ…うむむむむ…!」

引き離せない!
やっぱりししょーにも指摘されてましたが、私は接近戦が苦手みたいです

どうにも距離を取ろうにも、初風さんは接近戦を好んでいるのかピッタリくっついてきます


初風「………」

淡々と、砲撃を放つ
それは距離を取らせないためでもあり、攻撃でもある

じわじわと確実に追い詰めてきます

だけど…それ以上に気になることが

この初風さん……どこかおかしいような…?



直下コンマ:『足柄』戦闘判定
『足柄』 +1
『初風』 +1


↓2コンマ:『初風』戦闘判定
『初風』 +1

※この落差、正直感動しました


コンマ判定:1+1-1 失敗大

コンマ判定:99  ゾロ目


『初風』勝利


ワザとそらして放たれた砲撃、進路の阻害が目的なんでしょう

しかし、直撃を受けるわけにもいかずその誘導にまんまと釣られる


一葉「ん、と…おおっ!」

バックで走っていたため足元が疎かでした
砲撃で捲り上がったコンクリートに躓き、こけそうになってしまいます

その体勢が崩れたところを見逃す初風さんじゃありません


一葉「くっ…ううぅ…!!」

初風さんの砲撃が直撃

こんな、こんな時に…どうしてこんなにも胸がざわつくんでしょう?

とどめを刺そうと此方に向かってくる『初風』

ま、マズイ…!



視点変更

1、『伊勢』
2、『瑞鶴』
3、『加賀』

安価↓2


>>455選択:2、『瑞鶴』


リーダーの開戦の合図の前から、上空に上がり下を眺める

『あの人』なら空を飛んでいれば見つかるはずだ

暫くして開戦が告げられる、『榛名』と叫んでいる声が聞こえたり各所で戦いが既に始まっているようだ
さて、僕の標的は―――居た


惣之助「――――見つけたぞ!飛鷹!!」

飛鷹「えっ!な、なに!」

一気に急降下して襲い掛かる

飛鷹「く、ううう…モテル女は辛いわね……確か『瑞鶴』だったわね」

惣之助「見つけたぞ『飛鷹』…いや、『甲斐霙』」

飛鷹「ッ!…あら、もしかして貴方『甲斐』の犬?」

惣之助「もしかしなくってもそうさ、今回の仕事は『須能亜瑠弥のAIを持つお前の回収』。僕の探し人は貴女です。本当は3年前にお前のAIを研究し終わる予定だったんだけどね、全く何のために『甲斐』の名前を授けてやったと思ってるんですか?大人しく連行されてください」

飛鷹「それは残念…私、束縛されるのは嫌いなの」

反骨の目つきで僕を見る
そうだ、それでいい。無抵抗な獲物を捕まえるのなんて気が引けるからね

お前を捕えて…『甲斐』への忠誠を見せつけておかないとね



※戦闘が開始されます



甲斐惣之助
強さ:8

1    ファンブル
2~4  失敗
5~8  成功
90   クリティカル

のコンマ表採用



能力


『超人』
耐久値1,5倍
戦闘補正 +1
3の倍数のターンに耐久値3回復


『豪運』
超人時、二桁コンマ判定で高い方を採用
変身時、耐久値が半分以下で二桁コンマで高い方を採用


『瑞鶴』
超人の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:9
戦闘判定+1



『飛行能力』
2ターン目以降判定差-3まで無効
3度判定差を超えられると、次のターン強制的に戦闘判定2固定。上記の能力無効
次のターンから再び判定差-3まで無効
耐久値が半分以下でこの能力は無効となる


飛鷹(甲斐 霙<カイ ミゾレ>)

強さ:7

1~4 失敗
5~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表使用


能力


『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1



『初風』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値9
戦闘補正+1



『飛行能力』
2ターン目以降判定差-3まで無効
3度判定差を超えられると、次のターン強制的に戦闘判定2固定。上記の能力無効
次のターンから再び判定差-3まで無効
耐久値が半分以下でこの能力は無効となる


と言ったところで今日の更新は終わりです

大したモノが書けないくせに戦闘シーンは普段の倍疲れます

少し短いですがお付き合いいただきありがとうございました

>>457修正
『豪運』
超人時、二桁コンマ判定で高い方を採用
変身時、相手の戦闘判定がクリティカル以上の時、二桁コンマで高い方を採用



そろそろ再開です


勝利条件:『飛鷹』の捕縛

敗北条件:『瑞鶴』の戦闘不能


直下コンマ:『瑞鶴』戦闘判定
『瑞鶴』 +1


↓2コンマ:『飛鷹』戦闘判定
『飛鷹』 +1


コンマ判定:3+1 失敗

コンマ判定:8+1 成功


4-9=-5

9-5=4


『瑞鶴』耐久値:4


惣之助「はぁ…はぁ…」

完全に『瑞鶴』の下位互角だと聞いていたが、こんなことになろうとは…

奇襲に成功した時、『飛鷹』は明らかに動揺していた
簡易的とはいえ奇襲を許してことも鑑みて、戦闘に関しては疎いものだと踏んでいたのだが
これは予想外だった


飛鷹「あら?あらあら?意気揚々と出てきた割にはちょっと情けないんじゃない?」

惣之助「はぁ……すみませんね、空中戦はあんまりやらないもので」

飛鷹「なるほどね~、そうよね貴方たちは地べたに這いずり回る超人しか相手取ったことが無いんだものね。この体たらくにも納得だわ~」

ニヤニヤと此方を見下す

しかし、そうされても仕方がない
完全にスペックはこちらが上なんだ、それでいて相手に一撃も加えられず押されているようではね


飛鷹「焦って損したわ、手早く済ませて皆の支援に向かわせてもらうわ!」



直下コンマ:『瑞鶴』戦闘判定
『瑞鶴』 +1


↓2コンマ:『飛鷹』戦闘判定
『飛鷹』 +1


コンマ判定:1  ファンブル 相手が疑似クリティカルの為2桁コンマ判定 0 クリティカル

コンマ判定:9+1 疑似クリティカル


10-10=0  クリティカルの為『飛鷹』に-3。『飛鷹』疑似クリティカルによりそれを±2軽減


『飛鷹』耐久値:8


飛揚から放たれる弾丸を、かろうじて避け続ける

逆境に立たされて漸く体が追い付いてきた
とはいえ既にかなりの攻撃を食らっている、避けることで精いっぱいだ

さぁて…どうやって逆転してやりましょうかね

必死に頭を回転させているとき

「榛名あああああああああああ!!!!!」

大声に体が反応し、一瞬動きが止まる
どうやらそれは飛鷹も同じようだった


飛鷹「ちょっと!なに!?大鳳の奴もうやられたっていうの!?早すg――!」

視線を逸らした瞬間に脳天に向かって攻撃を放つが、微妙に狙いがずれた

飛鷹「卑怯な真似してくれるじゃない…!」

瑞鶴「そのままよそ見しててもいいんですよ?」

これで頭に血が上って動きが単調になってくれれば…



直下コンマ:『瑞鶴』戦闘判定
『瑞鶴』 +1

↓2コンマ:『飛鷹』戦闘判定
『飛鷹』 +1


コンマ判定:5+1 成功

コンマ判定:7+1 成功


6-8=-2

4-2=2


『瑞鶴』耐久値:2

状況:不利に移行


相手の動きは単調そのもの、どういう方向に何をしてくるかは容易に予想がつく
つくのだが……

惣之助「…避けられ…ない…!」

肉体的ダメージが深いわけではない、頭が朦朧としているわけでもない
視線が定まっていないということも無い

ただ、『飛行能力が限界だ』

序盤に攻撃を食らい過ぎたのが痛かったな…

折角戦い方が分かって来たというのに…!


飛鷹「なんだか調子悪そうね?手を貸そうかしら?」

惣之助「遠慮するよ!」

その場を打開しようと強引に攻めに転じる…



直下コンマ:『瑞鶴』戦闘判定
『瑞鶴』 +1
不利 -1

↓2コンマ:『飛鷹』戦闘判定
『飛鷹』 +1
有利 +1


コンマ判定:33 ゾロ目

コンマ判定:8+2 疑似クリティカル


3-10=-7 ゾロ目により±3緩和

2-4=-2


『瑞鶴』敗北


空中制御もままならないブーストを吹かし一気に詰め寄る

飛鷹「―ッ!」

ほんの一瞬の気の緩み、防戦一方だった相手が飛び込んでくるんだ、驚いて当然だ
どうやら飛揚はビビりやすい性格のようだ

やはり僕はツイてる
チャンスは一瞬、この一発に全てを賭ける―!

対物ミサイルを至近距離で放つ!

僕の腕に仕込まれているミサイルは、ミサイルは…放たれることはなかった


惣之助「が…は……」

飛鷹「びびび、ビックリするじゃない!ああ~もう心臓止まるかと思ったわ…」

まさか飛び込んだ瞬間ハイキックが飛んでくるとは予想外だった
綺麗に顔面に入り、脳が揺さぶられる

ダメだ…意識が…くっそ……これじゃあ……僕は…

クルクルと落下していく中、朦朧とした意識で
僕を見下ろし砲を向ける飛揚の姿を確認した


視点変更

1、『伊勢』
2、『加賀』

安価↓2

2
コンマぇ・・・


>>483選択:2、『加賀』
※まだ2対2で五分五分やから…(震え声)道弥さんが一回死んだ?なんのこったよ(すっとぼけ)


加賀の相手

1、『飛鷹』
2、『加古』&『麻耶』
3、『麻耶』

安価↓2

ksk


>>486選択:3、『麻耶』


麻耶「うわー!ギャー!こっちくんなー!!!」

時刻19:27開戦
合図より1分と7秒後、『麻耶』を発見
戦闘へ移行
『麻耶』は不戦撤退を選択
追撃を行う


鏡花「何故…逃げるのでしょうか?」

麻耶「うわーん!瑞穂ー!ウチはここやー!!はよこーい!!」

『麻耶』の銃撃
損傷なし
被害:○○番地の○○ビルのガラス
被害縮小の為、銃撃を注意


鏡花「銃撃を止めなさい。貴方が弁償できるのですか?」

麻耶「うっさいアホ!追ってくんな!!」


※戦闘開始

夕波 鏡花
強さ:10

1    ファンブル
23   失敗
4~9  成功
0    クリティカル

のコンマ表を使用



能力

『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1



『加賀』
超人の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:15
戦闘判定+2
5以上の耐久値減少を受け付けない
相手がクリティカルを出したとき戦闘判定:5の最低保証



『オプション』
2ターン目以降2桁コンマで高い方を採用
相手に戦闘補正-2
2度判定差を超えられた場合、この能力の相手への-補正を消滅
4度超えられた場合、この能力は無効となる



『専用艤装:ライフル』
7以上のゾロ目が出たとき一度だけ使用可能
2桁コンマを足した分の強制ダメージ
この能力を発動した次のターン強制的に戦闘判定:1となる



『飛行能力』
2ターン目以降判定差-3まで無効
3度判定差を超えられると、次のターン強制的に戦闘判定2固定。上記の能力無効
次のターンから再び判定差-3まで無効
耐久値が半分以下でこの能力は無効となる

『摩耶』(人名:沖津 若菜<オキツ ワカナ>)

強さ:5

1    ファンブル
2~4 失敗
5~9 成功
0    クリティカル

のコンマ表使用




能力

『超人』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『摩耶』
超人の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:9
戦闘判定+1
相手が飛行能力を持っていた場合戦闘補正+2
成功以上で相手のコンマを上回った場合相手の耐久値-1

修正
麻耶耐久値:11


勝利条件:『麻耶』の戦闘不能

敗北条件:『加賀』の戦闘不能



直下コンマ:『加賀』戦闘判定
『加賀』 +2
2桁コンマ判定


↓2コンマ:『麻耶』戦闘判定
『麻耶』 +3
オプション -2


コンマ判定:5+2 成功

コンマ判定:8+1 成功

7-9=2  -3以下の為耐久値変動なし


麻耶「ああああもう!もうもう!これでも喰らえ!!」

此方に振り向き機銃を掃射する
少し体を掠めるが、損傷はない

鏡花「やる気になりましたか?」

麻耶「なるかアホ!アンタみたいな無茶苦茶な奴とはやりたないわ!…でも、逃げ続けて迷惑かけるんもかっこ悪いしな」

逃げる足を止め、此方をしかと見据える


麻耶「ウチは手加減せーへんけど、アンタは手加減して!お願い!」

鏡花「拒否します」

麻耶「あ~あ~そうかい、もうどうにでもなれや!!」


直下コンマ:『加賀』戦闘判定
『加賀』 +2
2桁コンマ判定


↓2コンマ:『麻耶』戦闘判定
『麻耶』 +3
オプション -2


コンマ判定:4+2 成功

コンマ判定:8+1 成功

6-9=-3 -3以下の為耐久値変動なし


鏡花「――ッ!」

危険を感じ、真上へ飛び上がる
自分が居た場所を塊かと見まごうほどの密度の弾丸が掃射される


麻耶「ああもう!なんやそれ!!こっちは飛べへんのに卑怯や!!」

ギャーギャーと怒り心頭なようだ
しかし、そのコミカルな反応に反して今の攻撃は冗談では済まない

まともに受ければいかにこのボディだろうと損傷は免れないだろう

慎重に行こう

麻耶「降りてこーい!逃げるでー!!」

鏡花「それは困ります」



直下コンマ:『加賀』戦闘判定
『加賀』 +2
2桁コンマ判定


↓2コンマ:『麻耶』戦闘判定
『麻耶』 +3
オプション -2


コンマ判定:3+2 成功

コンマ判定:6+1 成功

5-7=-2 -3以下の為耐久値変動なし

3回判定に負けたため強制的に次回の戦闘判定『2』


麻耶「ムッキー!」

猿のような奇声を上げ、機銃を掃射する麻耶

避けられてはいる、しかしどうにも責められない
あの機銃が怖いのは事実だが、それ以上に麻耶の戦い方がうまい

距離の取り方、此方が攻撃を嫌がるタイミング
麻耶は対空戦闘が得意とは聞いていたが、中々に厄介

しかも今は決戦中、この戦いだけでエネルギーを使いすぎるわけにもいかない

ゆっくりと地上に降り立つ


麻耶「お?なんや?」

鏡花「少し飛ぶのに疲れたので休憩です」

麻耶「余裕やな!?」



直下コンマ:『麻耶』戦闘判定
『麻耶』 +3
オプション -2


コンマ判定:6+1 成功

『加賀』戦闘判定:2+2 成功


4-7=-3

15-3=12

『加賀』耐久値:12

『飛行能力』復活


麻耶「遠慮なくやらせてもらうで!沈めや!!」

高速で放たれる弾丸の塊
先ほどのように避けることはできない

密度が薄い場所を予測し、防御の姿勢をとる

鏡花「……!」

損傷軽微
戦闘続行可能

こんなものですか、予想通りですね


麻耶「余裕そうなな面して、どんだけ硬いねん!飛べるくせに!」

鏡花「お待たせしました、もう一度です」

再び飛び上がる



直下コンマ:『加賀』戦闘判定
『加賀』 +2
2桁コンマ判定


↓2コンマ:『麻耶』戦闘判定
『麻耶』 +3
オプション -2

※今更オプションの効果を思い出す痛恨のミス。これから麻耶に-2の補正が付きません。『加賀』の耐久値さらに-2。『加賀』耐久値:10

コンマ判定:6+2

コンマ判定:1 ファンブル


8-1=7

11-7=4

『麻耶』耐久値:4


先ほどから続いていた弾幕がハタと途切れる

麻耶に様子を観察するとどうやら弾丸を使うのを渋っているようだ
これは僥倖というやつですね


鏡花「FIRE!」

麻耶「ッ!ぐ……!!」

直撃とは行きませんでしたか

だが、弾丸を補充する暇を与えるわけにはいかない
一気に攻め立てる!

※状況有利へ移行



直下コンマ:『加賀』戦闘判定
『加賀』 +2
2桁コンマ判定
有利 +1


↓2コンマ:『麻耶』戦闘判定
『麻耶』 +3
不利  -1



コンマ判定:0 クリティカル

コンマ判定:1 ファンブル


『加賀』の勝利


『加賀』の出せる限界の速度で距離を詰める

麻耶「はっや――!」

麻耶の目の前で荷電粒子ライフルを突きつけるように構える

鏡花「3・2・――」

麻耶「うわー!!タンマタンマ!!降参や!!」


独特の音を立てて収縮していた膨大な熱量を徐々に冷ます

鏡花「変身を解除してください」

麻耶「はい!これでバッチシ!」

変身を解除しビシッと背筋を立てて、媚びるような笑顔で此方を見る


鏡花「よろしい。危険ですので、本部まで回収させます。安全な場所まで移動しましょう」

麻耶「はぁ~あ…アンタや無かったらぜ~ったい勝てたのに…」

文句を言いながらもついて来る
後ろ手を拘束しながら、本部に連絡を入れる


思いのほか時間がかかってしまいました、さて他の方々は…


視点変更:『瑞穂』


「僕はここに居るぞおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

神通の大声がジーンと体を押す

さてさて、始まったか
有り難いことに標的は自分の場所を教えて下さっている

瑞穂「一番槍をもらいましょうか――って熊野!?アイツ何時の間に!?」

天に掲げられた赤い光が揺れているかと思えば、その場所にはすでに熊野が居た
まさか俺より早いとは…

それほど熊野の奴も本気なのだろう
しかし、それじゃあ俺はどうするかね……

空中に静止し、誰かいないものかと下を見下ろす――

瑞穂「―――ッ!!」

頬を掠める一条の光の束

完全に不意を突かれた一撃
危なかった…もし当たっていたら……笑えないな…

その光源へ高速で向かう


視点変更:『伊勢』


楽「……外しましたか」

開戦前からライフルを構え、敵を探していた
狙っていたのは動きを止めた飛んでいる相手

1キロほど離れていたのが悪かったか、外してしまった

楽「次は…」

と、標準を覗こうとしたとき

瑞穂「見つけましたよ…!」

思わず心の中で舌打ちをする
まだ少し距離は離れているがこの距離をこの時間で詰めてきた、かなりの速度だ


楽「『伊勢』…戦闘を開始します。『オプション』展開」

瑞穂「チョイと焦りましたが、幸運でした。恨みはありませんが、やられてください!」


※戦闘が開始されます


綿貫楽
強さ:8

1~6 失敗
7~0 クリティカル

コンマ表使用


能力

『超人』
耐久値1,5倍
戦闘補正 +1
3の倍数のターンに耐久値3回復


『伊勢』
超人の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:15
戦闘判定+1


『オプション』
2ターン目以降2桁コンマで高い方を採用
相手に戦闘補正-2
2度判定差を超えられた場合、この能力の相手への-補正を消滅
4度超えられた場合、この能力は無効となる


瑞穂(人名:溝呂木 柚人<ミゾロギ ユヒト>)

強さ:8
1   ファンブル
2~4 失敗
5~9 成功
0    クリティカル

のコンマ表使用


能力

『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『瑞穂』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:9
戦闘判定+1
成功以上で更に+1
十の位が相手の判定を超えていれば自らの耐久値は変動しない


『飛行能力』
2ターン目以降判定差-3まで無効
3度判定差を超えられると、次のターン強制的に戦闘判定2固定。上記の能力無効
次のターンから再び判定差-3まで無効
耐久値が半分以下でこの能力は無効となる

>>518修正
1~6 失敗
7~0 特殊成功

のコンマ表使用


勝利条件:『瑞穂』の戦闘不能

敗北条件:『伊勢』の戦闘不能





直下コンマ:『伊勢』戦闘判定
『伊勢』 +1
2桁コンマ判定


↓2コンマ:『瑞穂』戦闘判定
『瑞穂』 +1
オプション -2


コンマ判定:9+1 疑似クリティカル

コンマ判定:2+1-2 ファンブル 十の位のコンマ:6により耐久値変動

※特殊成功は自分のコンマ-相手コンマの判定差+2の耐久値減少。相手のファンブルなどの影響をうけません


10-1=-9 疑似クリティカルとファンブルによりさらに-5

9-14=-3

『瑞穂』戦闘不能


四次元視点…オプションのカメラで『瑞穂』を多方面から捉えた

まず1発、これは囮
2発目、体を掠め動揺を誘う
3発目、肩をえぐる
4発目、背中を打つ

背中を撃たれ、飛行機能の動作を確認するため一時停止

楽「ラストです」

引き金を引く

瑞穂「ガッ…!……マジ…かよ」

放たれた熱戦が、核である胸を貫く
意識を手放したか、飛行機能が死んだのか定かではないがクルクルと落下していく


楽「……『瑞穂』の墜落を確認。回収をお願いします。これより『伊勢』は味方の支援へ向かいます。戦場の状況を教えてください」

こずえ「分かったわ、今から『淀』へ繋ぐ。回収は少し遅れるわ」

楽「了解」

通信を切る


楽「すぅ~~………ふぅ~~……緊張した~。上手くいってよかったわ」

正直上手くいきすぎともいえるが
さて、休んではいられない
他の皆の支援へ向かわなくては…


視点選択

1、『神通』
2、『榛名』
3、『伊勢』
4、『加賀』

安価↓2

にすいせん


>>527選択:1、『神通』
(でいいんですよね?)


今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました


そろそろ再開です


初実ちゃんに連絡を入れると、一葉ちゃんが初風に襲われていることを知った
急いで現場に向かう。……向かったのだが

指定された場所に着くと、そこには一葉ちゃんが変身を解いた姿で座り込んでいた


道弥「大丈夫かい!?」

一葉「あ、ししょー!」

お~い、と陽気に手を振っている
どうやら元気そうではあるな

道弥「初風に襲われていると聞いてたんだけど」

一葉「そうなんです。恥ずかしながら負けてしまいまして…変身解除を要求されまして、言われた通りにしたら通信機を壊されちゃいました。これじゃあもう今日は参戦できませんね…」

道弥「大体わかった、今すぐ保護のために人を呼ぶよ。……それにしても妙だな」

初風にしてはやり口がスマートすぎる


一葉「やっぱりそう思いますか!?」

道弥「えっ、ああうん。一葉ちゃんも何か気づいたことがあるのかい?」

一葉「何がとはうまく言えないんですが、なんというか雰囲気が知っている物と違いました。とっても物静かでした!」

道弥「ふぅん……確かに変だな」

騒がしいのがアイツの目印と言っても過言でもない
戦闘になったら冷徹になるとかそんなことも無い、戦闘中も騒がしく暴れるはずだ


しかし、どういったことだろうか?
何かしら様子がハンデある理由があるはずだが、見当もつかない

道弥「あっそうだ加古ちゃんは何かしらない?」

丁度近くを通りかかった加古ちゃんに話しかける
敵である彼女なら何か知っているかもしれない

加古「何の事でしょうか?」

道弥「なんだか初風の様子が変だとかそんなことはないかい?」

加古「う~ん…初風さんはいつもと変わりなかったような…」

道弥「そっか……ありがと、突然呼び止めてごめんね」

加古「いえいえ、それでは」

そう言ってその場を去っていく
しかし、加古ちゃんでも知らないとなると―――ん?今何か変だったような


道弥「ああああああああ!!!」
加古「ああああああああ!!!」

同時に二人の声が被る

道弥「今は戦いの最中だった!」

加古「危うくスル―するところでした!勝負です!」

道弥「下がってて、一葉ちゃん」

一葉ちゃんを庇うように前に出る
初風の事も気になるが、今は目の前の戦いに集中しよう


※戦闘が開始されます

須能道弥

強さ:5

1    ファンブル
2~5 失敗 
6~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表使用



能力

『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『病弱』
人造生物の能力を無効


『神通』
人造生物の能力を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値7
戦闘補正+1
3連続成功以上で戦闘補正+1上乗せ(最高値合計+2)
自力クリティカルで一度だけ判定差関係なく、相手にコンマ分の耐久値減少
耐久値が一度だけ絶対に1残る
耐久値が1の時、一度だけ戦闘補正+3
味方が居る場合、絶対に自分がダメージを受ける


『専用艤装:刀』
超人及び人造生物、ヒューマンバトルシップとの戦闘時に判定差+5以上で相手に確定負傷



『加古』(人名:羽瀬 赤芽<ハセ アカメ>)
強さ:5

1    ファンブル
2~4 失敗
5~9 成功
0    クリティカル

のコンマ表使用


『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『加古』
人造生物の能力を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値11
戦闘補正+1
3連続成功以上で戦闘補正+1上乗せ(最高値合計+2)
自力クリティカルで一度だけ判定差関係なく、相手にコンマ分の耐久値減少


勝利条件:『加古』の戦闘不能

敗北条件:『神通』の戦闘不能



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1
熊野 -1


↓2コンマ:『加古』戦闘判定
加古 +1


コンマ判定:3+1-1 失敗

コンマ判定:7+1 成功

3-8=-5 失敗によりさらに-1

7-5-1=1


『神通』耐久値:1


相手は『加古』
彼女は僕の後続機として設計されている
二度の改修をしているためもう同じ性能とは言えないが、『神通』によく似ている

それはつまり…手の内はまるわかりだ

冷静に相手を見る
狙いはカウンター

じりじりと動き、攻撃を誘う

ドンと地面を踏み鳴らすと、焦って砲撃を仕掛けてきた

ここだ!

前傾姿勢となり、持ち前のスピードを生かして突進を仕掛ける―が

道弥「なっ…!あ、あれ…?」

一瞬
ほんの一瞬、力が入らなかった

視線を落とせばそこには溶けた鉄片
そう、『熊野』の腕の一部だった

この一瞬の隙
カウンターを狙っていた僕としては致命的だった

避けることが出来ず直撃を受ける


道弥「ぐっ…!」

加古「どうしましたか!?動きが鈍いですよ!!」

早く体制を整えなければ…!



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +4


↓2コンマ:『加古』戦闘判定
加古 +1


コンマ判定:6+4 疑似クリティカル

コンマ判定:6+1


10-7=3  疑似クリティカルによりさらに-2


11-3-2=6


『加古』耐久値:6

『専用艤装:刀』により『加古』に負傷付与


不幸中の幸いか、一撃を食らわせて油断した加古は僕に近づいてきた

道弥「喰っらえええ!!」

杖代わりにしていた刀を横に薙ぐ

加古「これしき――あっつ!!それって光る棒っきれじゃありませんでしたか!?」

道弥「……皆それを言うんだね」

いや、分かってるよ
今までの刀がかっこ悪いっていう悪口だろ?

しかし、更に幸運が重なった
僕のそれが超高熱を発しているとは知らずにそれを受け止めた

彼女の手に一部を溶かし削った


次はこちらから攻める――



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1


↓2コンマ:『加古』戦闘判定
加古 +1
負傷 -1


コンマ判定:5+1 成功

コンマ判定:4+1-1 失敗



6-4=2


6-2=4


『加古』耐久値:4


加古「くっ…!ふっ…!さっきまでのダメージはどうしたんですか!?」

道弥「攻撃を食らったおかげか、目が覚めたよ!おかげで体が軽い!」

加古に張り付き途切れることなく攻撃を仕掛ける
さっき言ったのは返し文句の冗談だが、確かにかなりのダメージでもよくこんなに動けるな
自分のことながら感心する

……いつもボロボロになるから慣れたのか?

それだったらあまり嬉しくないが

とにかく目の前の戦いに集中しよう

今は焦って攻めるべきではない
加古は負傷の影響で動きが鈍っている
このままじわじわと攻め落とす!



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1


↓2コンマ:『加古』戦闘判定
加古 +1
負傷 -1


コンマ判定:6+1 成功

コンマ判定:6 成功


7-6=1

4-1=3


『加古』耐久値:3


加古「ハァ…ハァ……!」

道弥「どうした?息が荒いよ?」

加古「持久戦を狙っているくせに!それがヒーローの戦い方ですか!?」

道弥「僕は強いとは言えないからね、勝つ戦いをするのは当然さ!」

加古「卑怯者…!」

加古の威勢に反して、動きはどんどん鈍っている
そろそろ焦って攻めてくるはず

今度こそ、そこを狙う!



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1


↓2コンマ:『加古』戦闘判定
加古 +1
負傷 -2


コンマ判定:2+1 失敗

コンマ判定:5-2+1 失敗


どちらも失敗の為耐久値変動は無し


道弥「な、中々…しぶといね!」

加古「大切な初風さんの為です!そう易々と敗れるわけにはいきません!特に貴方には!!」

道弥「良い意気だ!さすがは僕に似ているだけはある!」

加古「ッ!貴方に似てるなんて人生最大の屈辱です!」

道弥「普通に酷過ぎるよ!」




直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1


↓2コンマ:『加古』戦闘判定
加古 +1
負傷 -2


コンマ判定:4+1 失敗

コンマ判定:3-1 失敗


どちらも失敗の為耐久値変動なし


道弥「ハァ…ハァ………!」

加古「ハァ…ハァ………!」

お互いが睨み合う膠着状態が続く

何度切りつけても致命傷を与えることはできなかった
何度打たれても避け続けた

彼女は負傷の
僕は連戦の疲れがここにきて表れてる


道弥「降参…する気は…?」

加古「ありません…!」

道弥「本当に?膝が笑ってるよ?」

加古「私はせいぜい微笑んでいるくらいですが、貴方は膝が大爆笑してますよ?」

道弥「よく言うよ…」


しかし、これ以上の体力消耗は避けたい
それは加古ちゃんも同じはずだ

………次が最後の一撃になるだろう



直下コンマ:『神通』戦闘判定
神通 +1
疲労 -1

↓2コンマ:『加古』戦闘判定
加古 +1
負傷 -3


コンマ判定:4+1-1 失敗

コンマ判定:6+1-3 失敗


同コンマによりさらに判定

5以上で『神通』勝利、それ以下で『加古』勝利
負傷 +3
疲労 -1

直下コンマ


コンマ判定:3+3-1 『神通』勝利


お互いが殴りかかるが、足元は地を掴んでいない
お互いに体勢を崩し抱き合う形になる

道弥「もう…ひと…押し…!」

抱き合った体制のまま、重力に任せて押し倒した
図らずも加古に馬乗りになる


道弥「はぁ……僕の、勝ちだ」

加古「くぅ……体重に任せて押し倒しただけじゃないですか…」

道弥「僕は君より軽いから僕の力だ」

加古「嘘言わないで下さい…よ。私の方が軽いに決まってます…」

道弥「僕はダイエットしたからね、90kgだ。君は110㎏位かな?」

加古「ぐぬぬぬぬ……はぁ……参りました……………ごめんなさい、初風さん…お役に立てませんでした…」

強く僕を睨んでいた瞳が閉じられる
疲労がピークに達したのだろう

僕も…倒れそうだ……だけど、まだ寝てる場合じゃないよな


気力で無理やり立ち上がり、一先ずこずえさんに連絡を入れた


視点変更

1、『榛名』
2、『伊勢』
3、『加賀』

安価↓2


>>570選択:3、『加賀』


上空より状況把握の支援

現在撃破通知の敵機は『大鳳』、『熊野』、『麻耶』、『瑞穂』の4機
過半数の撃破に成功

此方の被害は『瑞鶴』と『足柄』の戦闘不能


『神通』と『加古』、『伊勢』と『飛鷹』が現在交戦中

さて、どちらの支援へ行きましょうか

思案しているとふと、ある光景が目に留まる

初風だ

『加古』の報告によれば様子が変だとのことだ
暫く観察するか?
それとも交戦を仕掛けるか?


初実「『加賀』聞こえますか?」

連絡だ

鏡花「はい、聞こえています」

初実「初風が撃破された敵を回収しています。行動の理由は解りませんが、嫌な予感がします。今から指定した場所に向かってください」

鏡花「?待ってください、先ほどから初風は私の視界に居ますがそのような行動は見受けられません」

初実「そちらこそ何を…?って初風が二人!?どういうこと!?」

鏡花「落ち着いて、状況の説明を要求します」

マイクの奥で小さな深呼吸の音が聞こえ、言葉を発する


初実「先ほど本部から連絡がありました。初風が2人います。『加賀』の視界に居る初風と私の視界に居る初風、どういう事か分かりませんが事実です。『加賀』はこのまま慎重に監視を続けてください」

鏡花「了解しました」

通信を切る
その間も初風を目で追い続ける

初風が二人……どういうことなのでしょうか?


視点変更

1、『榛名』
2、『伊勢』

安価↓2


>>576選択:2、『伊勢』


視点変更:『瑞鶴』


僕は見た、僕に砲を構えた飛揚を

僕は見た、一条の光を

僕は聞いた、音速を超え遅れてきた発砲音を

強い衝撃と共に、体が受け止められる
それは地面ではない

僕を抱くその腕は…


楽「救援に参りました、『伊勢』です。意識はありますか『瑞鶴』?」

僕が救うと決めた彼女
その手に助けられるとは…

惣之助「つくづく…情けないな…僕は……」

楽「新人なんてそんなものですよ、『瑞鶴』」

少しだけ素に戻った優しい声
その声を最後に、僕は今度こそ意識を手放した


※戦闘が開始されます

綿貫楽
強さ:8

1~6 失敗
7~0 特殊成功

コンマ表使用


能力

『超人』
耐久値1,5倍
戦闘補正 +1
3の倍数のターンに耐久値3回復


『伊勢』
超人の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:15
戦闘判定+1


『オプション』
2ターン目以降2桁コンマで高い方を採用
相手に戦闘補正-2
2度判定差を超えられた場合、この能力の相手への-補正を消滅
4度超えられた場合、この能力は無効となる


飛鷹(甲斐 霙<カイ ミゾレ>)

強さ:7

1~4 失敗
5~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表使用


能力


『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1



『飛鷹』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値9
戦闘補正+1



『飛行能力』
2ターン目以降判定差-3まで無効
3度判定差を超えられると、次のターン強制的に戦闘判定2固定。上記の能力無効
次のターンから再び判定差-3まで無効
耐久値が半分以下でこの能力は無効となる


勝利条件:『飛鷹』の戦闘不能

敗北条件:『伊勢』の戦闘不能




直下コンマ:『伊勢』戦闘判定
伊勢 +1
2桁コンマ判定


↓2コンマ:『飛鷹』戦闘判定
飛鷹 +1
オプション -2


コンマ判定:0 特殊成功

コンマ判定:2+1-2 失敗


10-1=9  特殊成功によりさらに-2


9-9-2=-2


『伊勢』勝利

視点変更:『伊勢』


既にオプションは展開している
四次元の視点で『飛揚』を捉える

どうやら牽制で放った弾丸は飛揚の腕を貫いていたようだ

これは僥倖

……一撃で仕留める

ワザとらしくオプションを飛揚の周りに飛ばせて、視覚をかく乱する
一つくらい壊されてもいい、そろそろ新調して欲しかったし


飛揚「なっ!これ何!?一体誰が――!」

まさか私にも気づいていなかったとは…
しっかりと狙いを定め――


楽「……shoot!」

※途中送信しちまった……


既にオプションは展開している
四次元の視点で『飛揚』を捉える

どうやら牽制で放った弾丸は飛揚の腕を貫いていたようだ

これは僥倖

……一撃で仕留める

ワザとらしくオプションを飛揚の周りに飛ばせて、視覚をかく乱する
一つくらい壊されてもいい、そろそろ新調して欲しかったし


飛揚「なっ!これ何!?一体誰が――!」

まさか私にも気づいていなかったとは…
しっかりと狙いを定め――


楽「……shoot!」

引き金を引いた

飛揚「ぐっ…!はぁ…?……私が…こんな…」

正確に胸を貫き、飛揚の落下を確認する
どうにも今日は調子がいいようだ


楽「『飛揚』の墜落を確認。回収をお願いします」

こずえ「分かったわ。でも今は人が足りないから『瑞鶴』を本部まで輸送してくれるかしら?」

楽「了解」

通信を切り、ホッと一息ついた


この短時間で二機を撃墜したとは、少し働き過ぎね

一先ず安全な場所まで移した甲斐君の元へ行く

まだ寝ているようだ
変身を解除し、無防備な寝顔を晒す彼の顔を眺める


惣之助「……楽…」

自分の名前を突然呼ばれ、思わず体が反応する
……ただの寝言ですよね?

私の名前は日常会話の中でも出てきておかしくはない、私の名前を呼んだとは限らないけど…

もう一度彼の寝顔を眺めても、再び寝言を発することはなかった

しかしなんででしょうね、初めて見るはずなのに妙な親近感が……?

まぁいいか

甲斐君をお姫様抱っこし、本部まで輸送した


※『伊勢』一時戦線離脱


今日の更新はここまでです

伊勢さんは本当にワンショットキルが上手なお方

上手くいけば次の更新でエピローグまで行ける…かも?

お付き合いいただきありがとうございました


ホンマや!
ちゃんと辞書登録したのに!

飛揚× 飛鷹○

本当に申し訳ありません!
脳内変換しておいてください!!


あ~あ……名前間違いには人一倍気を使ってたつもりなんですが……
最近のチェックの甘さが露骨に出てしまいました、申し訳ない気持ちと恥ずかしい気持ちでいっぱいです


そろそろ再開です

視点変更:『榛名』


良かった、道弥より先にこの人を見つけられて

湖上「……探したぞ、初風」

みらい「あ~らら~、見っかっちゃった」

いつもと同じ、とぼけた調子
しかしその声に反して、瞳はどこか悲しげだ

みらい「榛名かぁ…頑張らないとこっちがやられちゃうなぁ」

湖上「………さっきから、何をしていた?」

既に本部から報告が回っていた
初風が不審な動きをしていると


みらい「勝つための準備かな」

榛名「……それが、か」

初風の足元には、気を失っている裏切り者たち


初風「皆やられちゃうの早いよね~、もうちょっと頑張れると思ってたんだけど」

湖上「……仲間なのだろう?」

初風「そうだよ~、榛名なんかよりずっと大事な家族」

眼は此方を向いていない
慈しむように仲間の顔を撫でている


初風「…榛名はさ、どうして戦うの?」

湖上「道弥を守ると決めたからだ。どんな時でも隣に居ると決めたから」

初風「そっか…ホントに榛名はそればっかりだよね」

湖上「………そうでもない、ずっとずっと迷っていた。本当にこれでいいのかと。俺も道弥も間違ってはいないかと」

そして、ようやく答えを見つけた


湖上「この世の何より道弥が大事だ。道弥には傷ついてほしくない…だから一緒に帰ろう初風。お前たち二人は戦うべきじゃない」

初風「なんだよ!さっきから道弥道弥ばっかり!!勝手な我儘で私を拘束するな!!」

湖上「俺は決めたぞ、お前を倒して連れ帰る。道弥の為……そして何より、お前の為だ」

初風「はぁ~?何を今更とってつけたように!」

湖上「道弥の相棒は俺なんかじゃ務まらない。初風…お前には道弥の隣がよく似合う」

だから…

湖上「だから俺は決めたぞ!お前と道弥が争う前に、お前を倒して連れ帰る!!」


初風「……そっか、その言葉はちょっと嬉しいかな。でもね、私のために戦ってくれたみんながここに居るんだ」

大事そうに、仲間を抱きかかえる
両手にいっぱい抱えて、今にも取りこぼしそうだ

初風「皆々大好きな家族なんだ。だから、私だけ勝手に降りるわけにはいかないの」

湖上「それでもいい、やることに変わりはない」

初風「……じゃあちょっと待って、今から戦う準備をするから。私これをするの初めてだからさ、上手くいかないかもしれないけど……」

力を貸して――みんな


初風の言葉を引き金に、倒れていた者たちのパワードスーツが初風に引き寄せられていく


湖上「これは…一体…?」

初風「これが私の専用艤装『絆』。再起不能となったヒューマンバトルシップの力を受け継ぐことが出来る。本来は量産機として予定されていた『神通』を使いつぶして、それを再利用するための機能なんだけどね。受け渡す側の許可があれば、こうして力を引き継げる」

初風の専用艤装
そのようなものがあったなんて初耳だ


初風「待たせてごめんね『榛名』。私たちの絆の力、見せてあげる」



※戦闘が開始されました

鴻上湖上
強さ:9

1    ファンブル
2~4 失敗
5~9 成功大
0    クリティカル

のコンマ表使用


能力
『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『榛名』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値:15
戦闘判定+2
5以上の耐久値減少を受け付けない
クリティカル以上でコンマ判定÷2の耐久値減少

ちょっとご飯休憩します


枢みらい

強さ:10

1~4 失敗
5~9 成功
0    クリティカル

のコンマ表使用



能力


『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1



『初風』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値6
戦闘補正+1
クリティカルで判定差関係なく、相手にコンマ判定分の耐久値減少


『専用艤装:絆』
戦闘補正 +1
耐久値+15
3連続成功以上で戦闘補正+1上乗せ
十の位のコンマが相手の判定を超えていた場合、自らの耐久値が減少しない
相手が飛行能力を持っていた場合戦闘補正+2
耐久値減少を±1緩和
有利時 +1
不利時 2桁コンマ判定で高い方採用
有利でも不利でもない場合 相手に-1



『飛行能力』
2ターン目以降判定差-3まで無効
3度判定差を超えられると、次のターン強制的に戦闘判定2固定。上記の能力無効
次のターンから再び判定差-3まで無効
耐久値が3以下でこの能力が無効となる

>>594追記

能力
『不屈の精神』
耐久値が0になった時、3ターンまで敗北しない




勝利条件:『初風』の戦闘不能

敗北条件:『榛名』の戦闘不能



直下コンマ:『榛名』戦闘判定
榛名 +2
絆の力 -1


↓2コンマ:『初風』戦闘判定
初風  +1
絆の力 +1


コンマ判定:8+1 成功大

コンマ判定:8+2 疑似クリティカル

9-10=-1  疑似クリティカルと成功大によりさらに-1


15-1-1=13


『榛名』耐久値:13


初風の体に何が起こっているか分からない
どんなことが起きるのかもわからない

まずは様子見だ


初風「う~ん!いいね、体が軽い!」

榛名「飛べる…のか…」

初風「え?おお、すごーい!マジで飛んでる!」

さっきまでの雰囲気が台無しだ
新しく手に入れた力に感動しているようだ


初風「じゃあ、これだ!!」

奇妙な音を立てながら初風の腕が変形していく
そして、巨大な剣の形をとる

初風「どっせーい!!」

それを真正面から受け止める
……いつもの倍以上の馬力が出ているな、『榛名』と同程度か

初風「さぁてどんどん行くよ!!」



直下コンマ:『榛名』戦闘判定
榛名 +2
絆の力 -1


↓2コンマ:『初風』戦闘判定
初風  +1
絆の力 +1

※成功大は戦闘判定コンマ+2と同等


コンマ判定:6+1 成功大

コンマ判定:6+2 成功

7-8=-1  成功大により判定差逆転

21-1=20


『初風』耐久値:20


初風「どりゃ!」

初風が腕の巨剣を振るう
しかし、それは肉体にあまりにも釣り合っていない大きさ

振り下ろされた巨剣の腹を殴り、そらす


初風「うわっ!ととと…」

榛名「剣に振るわれているぞ、もっと大きさを考えろ」

初風「もう!私に指示しないでよね!」

そういいつつも一回り小さい剣に作り直した


初風「これでどう?」

榛名「ああ、いい感じの大きさだな」

初風「よーし!再開!」



直下コンマ:『榛名』戦闘判定
榛名 +2
絆の力 -1


↓2コンマ:『初風』戦闘判定
初風  +1
絆の力 +1


コンマ判定:6+1 成功大

コンマ判定:3+2 成功


8-5=3 成功大によりさらに+2。絆の力により±1の耐久値修正


20-3-2+1=16 さっきの分忘れていたので『初風』耐久値:17


先ほどから観察していて分かった
初風が力を受け継いだというのはそのままの意味のようだ

『仲間の力をそのまま譲り受ける』

それが初風の専用艤装

もう様子見は十分だろう

湖上「……喰らえ」

みらい「うっわあ!」

巨体に似合わぬ高速旋回からの砲撃
しかもただの砲撃ではない
これは世界一の大きさを誇っていた大砲だ

怪我程度では済まないはず!


みらい「……うう、いったいなー!もう!」

湖上「………随分硬いな」

みらい「……ホントだ。榛名の一撃を受けてこの程度だなんて」

自分も驚いたが初風も驚いているようだ
これは簡単に終わりそうにないな



直下コンマ:『榛名』戦闘判定
榛名 +2
絆の力 -1


↓2コンマ:『初風』戦闘判定
初風  +1
絆の力 +1


コンマ判定:5+1 成功大

コンマ判定:2+2 失敗


6-4=2 失敗と成功大により+3。絆の力で±1修正


17-2-3+1=13


『初風』耐久値:13


状況:有利へ移行


湖上「…どんどん行くぞ」

みらい「くっ…うむむ…!」

もう一発砲撃を放つがそれは避けられる
その砲撃の反動を利用し一回転、大砲をバットのように振るい殴る


みらい「グゥ…!」

受け止めようとするが、空中に浮いているためか踏ん張りがきかず吹き飛ぶ
建物に激突し、ガラガラと壁が崩れる

……弁償は社長に任せよう

攻め手を休ませるわけにはいかない…!



直下コンマ:『榛名』戦闘判定
榛名 +2
有利 +1


↓2コンマ:『初風』戦闘判定
初風  +1
絆の力 +1
不利 -1
2桁コンマ判定


コンマ判定:88 ゾロ目

コンマ判定:8+1 成功

8-8=0  ゾロ目により+5。絆の力により±1の修正


13-5+1=9


『初風』耐久値:9


瓦礫が落ちたため、土煙が待っている
やったか?とは言わずそこに向けて砲撃を放った


みらい「そ、それが女の子にすること…?」

瓦礫の下から息を切らして立ち上がる
直撃はしたようだ
圧倒的な硬さを誇っていたが、さすがに相当なダメージが入っている


湖上「勝つためだ。どうしても負けられない、それはお前も同じだろう?」

みらい「…へへ、そうだったね。私は負けない!私を信じてついてきてくれたみんなの為にも!!」

湖上「道弥の為…初風の為にも、負けられない…!」



直下コンマ:『榛名』戦闘判定
榛名 +2
有利 +1


↓2コンマ:『初風』戦闘判定
初風  +1
絆の力 +1
不利 -1
2桁コンマ判定


コンマ判定:1 ファンブル

コンマ判定:9+1 疑似クリティカル


1-10=-9  ファンブルと疑似クリティカルにより更に-6。-5以上を受け付けないため、耐久値減少-5

13-5=8


『榛名』耐久値:8


形勢逆転:不利移行


計算変更

-5以上を受け付けないため、耐久値値減少-5
追加ダメージも同等


13-5-5=3


『榛名』耐久値:3


みらい「これが…!私たちの絆の力!!」

剣を模っていた腕が高速で変形する
両腕を重ねて変形させて作ったのは、自分の持つそれより一回りは大きい巨砲

本来ならば反動で体が先に悲鳴を上げるのだろうが、今回に限りそうではない

大鳳の圧倒的な硬さをもって体を支え
飛鷹の空中制御能力で体を固定し
瑞穂の推進力で反動に備える


みらい「消し飛べええええ!!」

熊野の力によって作り上げた砲から放たれたそれを俺は――正面から打ち返した

何故そうしたかはわからない
きっと、負けたくなかったんだ

初風の想いに

しかし、完全に相手の力が上だった
威力を殺すことが出来ずに直撃する


みらい「ふぅ…ふぅ…!どうだ!参ったか!!」

初風の声が聞こえる
あの一撃、早々撃てるものじゃないらしい

かなりのダメージを受けた
……でも、立たなくては

まだ、死んじゃいない

諦めるにはまだ早い…!!



直下コンマ:『榛名』戦闘判定
榛名 +2
不利 -1


↓2コンマ:『初風』戦闘判定
初風  +1
絆の力 +1
有利  +2


コンマ判定:0 クリティカル

コンマ判定:8+4 疑似クリティカル


同コンマによりさらに判定

6以上で『榛名』有利、それ以下で『初風』有利
自力クリティカル +1

直下コンマ


コンマ判定:0 クリティカル


20-10=10  クリティカル×2と疑似クリティカルにより+4。絆の力により±1修正


9-10-4+1=-5


『榛名』勝利


まだだ……まだ…

榛名「終わっていない!!!」

即座に立ち上がり、駆けだす
地面を抉るほどの馬力

自分の想いに呼応するかのように、無限に力が湧いてくる

初風「そんな…!」

走りながら落ちていた大砲を拾いなおす
これでも高速戦艦の名を捨てたわけじゃない

動揺している初風に向かって飛び上がる

目と目が合う


初風「榛…名…」

榛名「これで……終わりだ」

煙と共に爆発音が鳴り響く
砲撃を間近に受け、地面にたたきつけられる

シューシューという排熱音が静寂の中一際存在感を示す


湖上「……俺の勝ちだ、初風」

みらい「………ごめんね、皆。私、負けちゃった……」

変身が強制的に解除させられ、顔がよく見える
初風は大粒の涙を流している

ぽろぽろと、涙が頬を伝う


みらい「皆の力を借りて、強くなったはずなのになぁ……」

湖上「これが…俺の想いの力だ。俺と道弥、そしてお前との『絆』の力だ」

みらい「ははは……言い返されちゃった。……強いね、榛名は」

湖上「そうでもない、俺も限界だった。だけど、どうしても負けたくなかった。そう思うと力が湧いて来たんだ。『いける』という確信が湧いてきた」

みらい「……ふふ、今回は『気がする』じゃなかったんだね。そりゃあ負けちゃうはずだよ」


泣きながら、初風は笑っている
俺と道弥の想いが届いてくれたのだろう


湖上「さぁ……帰ろう」

そう手を伸ばそうとしたとき―――

こずえ「聞こえる『榛名』!?そっちに正体不明の機体が向っているわ!!」

突然の連絡
正体不明の機体?

辺りを警戒して見回す

そして見た
俺の視線の先には――


湖上「神…通……?」

いや、違う!
こいつは道弥ではない!

戦闘態勢に移ろうとしたとき、不意に力が抜ける

何故だ?

その理由を考えることも出来ずに、立つことさえままならず膝をつく


「……ったく、使えねー奴らだ」

神通によく似たそいつが、俺を見下しながら変身を解除した


視点変更:『神通』


急げ!急げ急げ!!

もっとだ、もっと早く!!

初実ちゃんから連絡があった
正体不明の機体が現れたと

異常なまでの胸騒ぎ

嫌な予感しかしなかった

得体の知れない不安が心を支配する

この感覚は何だ!?

叫びだしたくなるような感情を押しとどめ、榛名の元へ向かった

そこには

膝をつく『榛名』
地面に倒れ伏す『初風』


そして―――――


道弥「どうして……お前がここに居るんだ………アル」

そこには僕によく似た男が
僕を作り出した男が
僕によく似たパワードスーツを着て、立っていた


亜瑠弥「よっすミチ」

道弥「何がよっすだ!何故こんなところに居る!いったい初風たちに何をした!!」

亜瑠弥「あ~あ、うぜーうぜー。どいつもこいつも思い通りにならない奴らばっかだ」

道弥「僕の質問に答えろアル!!」

亜瑠弥「黙れ」

アル兄さんの一言で何故か力が抜けていく


道弥「なんだ…これ…?」

亜瑠弥「お前らは俺の子供なんだよ、支配権くらい持ってるに決まってるだろ」

道弥「支配権…?」

亜瑠弥「そうそう、お前らは俺に逆らえないんだよ。自爆装置押さねーだけ有り難く思えよ」


道弥「どうして…こんなことを…!」

亜瑠弥「はあ~あ。ったく初風の奴、この俺がどんだけ力を貸してやったと思ってんだ。ちゃんと仕事しろ!」

そう言って倒れている初風を蹴る


初風「パパ…どうして…?」

亜瑠弥「入念に準備して準備して、漸く復讐する機会が巡って来たってのに何やってんだよクズが!」

道弥「復讐…だと…?」

亜瑠弥「そうだよ~、復讐。この俺を捨てやがったカワサキへの復讐だよ。その為にコイツの記憶を弄ったりしたのに全部無駄になりやがった」

道弥「記憶を弄るだと?」

亜瑠弥「ワザと敵意を抱かせるように思考を弄って、俺を頼るようにさせたんだよ。初風が自分を人造人間だと知ったのは偶然じゃない。俺がそうなるように仕組んだんだよ」

道弥「それはつまり……この戦いは…初風と敵対してしまった原因は……初風が裏切ったのは……」

亜瑠弥「俺が諸悪の根源ってことだな」


一気に心の熱が冷めていく

怒りが沈み、虚しさが胸を包む

アル兄さんへの信頼が、音を立てて崩れていくのが分かる


道弥「…あの時、僕に言った言葉は嘘だったのか?『強くあれ』と肩を叩いてくれたことは…夢を託したという言葉は…嘘だったのか?」

亜瑠弥「ああ、そんなことも言ったな」

道弥「………お前は、何をしたいんだ」

亜瑠弥「復讐だっつてんだろ。初風が役に立たねーからこの俺自らが決着をつける」

道弥「何故そんなにもカワサキの事を…?」

亜瑠弥「俺を捨てやがったからだよ!!どれだけの技術を提供してやったと思ってる!!この俺が『ヒューマンバトルシップ』を作ったんだぞ!事故は俺の責任だ、甘んじて受け入れよう。だがお前らを作ってやった功績は違うだろ!俺の手柄だ!俺が世間様から褒め称えられるべきだろ!!な~にが関わりが無かったことにしてくれだ!たった一度失敗しただけだろ!!お前らが人間に近づけろと言っただろ!注文と違うだと!?ふざけてんじゃねーよ!!」


アル兄さんの怒りの叫びにも無情に体が冷えていくのを感じるだけ

この場合、どちらが間違ってるのだろうか?

アル兄さんの利益を独り占めしたカワサキか?
異常なまでの復讐心を抱いたアル兄さんか?

……どちらも同じだ

少なくとも今は、『初風』を利用した
この大混乱を生んだ、この人を許すわけにはいかない


ゆっくりと、刀を杖に立ち上がる

亜瑠弥「おいおい、無理すんなよ。そこで俺がカワサキを潰すさまを見ていろよ」

無言で刀を突きつける

亜瑠弥「ムカつくんだよ!ヒーロー面しやがって!!本当は俺がそこに居るはずだったんだよ!!」

道弥「……須能亜瑠弥。お前はたとえ事故に合わなくとも、ここに立つことはできなかった。お前は決して『ヒーロー』と呼ばれることはなかっただろう」

亜瑠弥「立つことさえやっとの癖に!エラソーに言ってんじゃねぇ!!」

道弥「……立てるか、初風」

目と目があい、ニヤリと笑う


みらい「もっちろん」

道弥「今日から『ヒーロー』復活だ。やっぱり、俺とお前二人が揃わないと言えないからな」

みらい「へへっ、案外気に入ってたんだ?」

道弥「……いくぞ」


「「二水戦!推参!!」」

2人の声が重なる


道弥「無知なるものを利用し、あまつさえ復讐の道具とし利用したその非道な行い!許しすわけにはいかない!!この虚しき戦いに……決着をつけよう!!!!」



※戦闘が開始されます


須能道弥

強さ:5

1    ファンブル
2~5 失敗 
6~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表使用



能力

『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1


『病弱』
人造生物の能力を無効


『神通』
人造生物の能力を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1
耐久値7
戦闘補正+1
3連続成功以上で戦闘補正+1上乗せ(最高値合計+2)
自力クリティカルで一度だけ判定差関係なく、相手にコンマ分の耐久値減少
耐久値が一度だけ絶対に1残る
耐久値が1の時、一度だけ戦闘補正+3
味方が居る場合、絶対に自分がダメージを受ける


『専用艤装:刀』
超人及び人造生物、ヒューマンバトルシップとの戦闘時に判定差+5以上で相手に確定負傷


枢 みらい

強さ:4

1    ファンブル
2~4 失敗 
5~9 成功
0   クリティカル

のコンマ表使用



能力


『人造生物(ヒューマノイド)』
耐久値1,5倍
3の倍数のターンに耐久値3回復
戦闘補正+1



『初風』
人造生物の効果を無効
相手が超人の場合、戦闘補正+1。相手が超人、ヒューマンバトルシップの場合相手戦闘判定-1
耐久値6
戦闘補正+1
クリティカルで判定差関係なく、相手にコンマ判定分の耐久値減少
十の位のコンマが相手の判定を超えていた場合、自らの耐久値が減少しない


須能亜瑠弥

強さ:1

1    ファンブル
2~5 失敗
6~0 成功

のコンマ表使用



能力


『パワードスーツ』
耐久値:10
戦闘補正+1
相手が人造生物の場合、相手に-3の補正
相手が人造生物の場合、9,0をクリティカル扱い
相手が人造生物の場合、ファンブルを失敗に変換
相手が人造生物の場合、戦闘補正+2


といった感じで今日はここまでです

今明かされる衝撃の真実ゥ!といったインパクトはなかったんじゃないかな~と思います
なんか無理やりな感じも否めません

もうちょっと調子が良ければ…(言い訳)


次がラストバトルです

お付き合いいただきありがとうございました


途中で気づいて修正していたらみらい
修正できてなかった時に初風と表記してしまいました

ちょっとマジで今日は(お腹の)調子が悪かったので注意力が散漫でしたね…


今見直しても鴻上君のコンマはやばかったですね
運命力というか主人公補正を発揮してる感じでした


今日でエピローグまで行くでしょう。再開です


勝利条件:須能亜瑠弥の戦闘不能

敗北条件:『初風』の戦闘不能



特殊スキル『二水戦』発動

『二水戦』
戦闘補正 +3
『神通』が二度まで耐久値が1から減らない





直下コンマ:『二水戦』戦闘判定
『神通』 +1
『初風』 +1
『二水戦』 +3
パワードスーツ -3


↓2コンマ:須能亜瑠弥戦闘判定
パワードスーツ +3
数的不利 -1


コンマ判定:4+1+1 成功

コンマ判定:1+3-1 失敗


6-3=3 失敗により更に-1

10-3-1=6


須能亜瑠弥耐久値:6


みらい「戦う前に…一つ聞いてもいい?私は…本当にパパに操られていたの」

亜瑠弥「そうだとも、お前は俺の全自動復讐人形だったんだ。まぁ時間かけた割には何の成果も上げられなかったがな」

みらい「………そっか、それなら―――心置きなく戦える。神通君!!」

道弥「ああ!」

大きくバックステップをする初風
その真後ろで待機し、踏み台となる

僕を蹴り宙に舞う
上空からの砲撃

それを難なく避ける亜瑠弥
しかし、これの真の狙いはそれじゃない

初風の着地を見届ける亜瑠弥
その気がそれた瞬間を狙い、背後をつく

亜瑠弥「しまっ――」

気づいたときにはもう遅い
挟み撃ちだ

タックルをかまされ体勢が崩れた亜瑠弥の腹を容赦なく初風が打ち抜く


みらい「う~ん、久しぶりでもやっぱり違うね。神通君とのコンビはさ」

道弥「油断するな、どんどん行くぞ」



直下コンマ:『二水戦』戦闘判定
『神通』 +1
『初風』 +1
『二水戦』 +3
パワードスーツ -3


↓2コンマ:須能亜瑠弥戦闘判定
パワードスーツ +3
数的不利 -1


コンマ判定:8+1+1 疑似クリティカル

コンマ判定:3+2 成功

10-5=5  疑似クリティカルにより更に-3

6-5-3=-2


『二水戦』勝利


みらい「は~あ、なんか弱い者いじめしてる感じになっちゃった。やっぱ私たち強すぎ?」

道弥「……そうだな」

僕と初風のコンビネーションは完璧だ
幾度の修羅場を潜り抜けてきた相棒
3年のブランクをまるで感じさせない

しかし、そうじゃない
僕たちが強すぎるというか……亜瑠弥が攻撃を仕掛けてこない

仕掛けられないだけか?
ニートで引きこもりの肉体だ、いくらパワードスーツを着ようと体が追い付いていない可能性は確かにある

だが、そうじゃないとしたら――


亜瑠弥「はぁ……ぐ…はぁ……俺は…!俺は…!!」

満身創痍
いつ変身が解除されてもおかしくない


みらい「……私がとどめを刺すよ。巻き込んじゃった皆の為にも、せめて私がケリをつけたい」

道弥「………」



1、「僕がやる」
2、「…ああ、お前の手で決着をつけろ」

安価↓2

1

>>657選択:1


道弥「僕がやる」

みらい「ええ~!なんで?」

道弥「僕にやらせてくれ」

初風を手で静止し、前へと詰め寄る


道弥「須能亜瑠弥……お前もそれを望んでいるだろう」

亜瑠弥「……………」

何も言わない
ただ、その口の端が持ち上がる

見覚えのある赤い男の顔
アル兄さんは……


道弥「うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

一気に加速し、刀で串刺しにする
勢いのまま、建物の壁へと磔にした


道弥「……アル…どうして」

亜瑠弥「……いつかは払わなければならない代償だったんだ。3年間無責任に生きてきたツケだ」

僕の耳元で、僕にだけ聞こえるように囁く
それは僕のよく知る人物で、最愛の家族の声


亜瑠弥「…俺が無責任すぎたんだ。お前たちに自由を与えたのは、『人間らしさの追求』のためだ。だからこそ、何をしようと見守るつもりだった。頼られたときだけ力を貸すだけのつもりだったんだ」

口から血を吐く
僕の刀はアル兄さんの体を貫いている
アル兄さんはもうすぐ―――


亜瑠弥「だがそれは間違っていたんだな、父親である俺が道を示してやるべきだった。好きなことをすることを援助するだけじゃ正しい父親とは言えなかった。ろくでなしの父親で……ゴメン」

道弥「…違う。……そんなことない、アルは僕に生き方を教えてくれたじゃないか…!」

亜瑠弥「………ありがとう、そしてよくやったミチ。お前がこの戦いに決着をつけてくれたんだ。……子供はつらいな、親の不始末の尻拭いをしなくちゃならねーなんて」

道弥「何勝手に結論付けてるんだよ!…勝手に…自分の世界に浸ってんじゃねーよ!!」

亜瑠弥「………『神通』……」

いっそうか細くなる声
僕の首を抱き、耳元へ口を近づける


亜瑠弥「……強くなったな」

その言葉には、安堵の思いががこもっていた
その言葉には、涙を流すほどの悔いがこもっていた
その言葉には、せめてもの家族愛がこもっていた

その言葉を最後に、アル兄さんの体から力が抜けた


アル兄さんから刀を引き抜き、体を抱え優しく地面に降ろす

その後、すぐに本部に連絡を入れた


道弥「『神通』から本部へ。全ての裏切り者を討伐、回収をお願いします」

こずえ「………了解。ねぇ須能君、須能亜瑠弥が言っていたことは本当なの?」

道弥「……はい、真実です。初風たちに罪が無いとは言い切れませんが、須能亜瑠弥に操られてこんな事態に陥った。……それだけは真実です」

こずえ「………分かったわ。初風たちの処遇、社長と掛け合ってみるわ」

道弥「ありがとうございます。…それでは」

通信を切る


みらい「…ねぇ神通君、パパは最後なんて言ってた?」

道弥「……アルは最後まで、恨み言を言ってたさ。あの時こうしていればってね」

みらい「………そっか」

どこか寂しそうに僕の手を握る初風
コイツも、本当は気づいていたのかもしれないな


今までの無責任の代償として、全ての責任を払う


それはつまり、こういうことでいいだよね

アル兄さん



※エピローグへ移行します


エピローグ

1、須能亜瑠弥ルート
2、枢みらいルート
3、鴻上湖上ルート
4、柴崎一葉ルート
5、夕波鏡花ルート

安価↓2

4


>>663選択:4、柴崎一葉ルート


決戦の日から、数か月の時が経った

あれから初風たちの処遇が決まった

『一か月の研修期間をクリアした者をヒーローとして雇用する』といったものだ

随分甘い処分だと、僕でも思う
社長は『初風たちに一切の罪はない』と判断したそうだ
恐らく本音は『支部の人手不足解消』の為だとは思うが

ただのいい人に見えて、商売根性たくましい人だ

初風を除いた、元・裏切り者たちはみな支部もしくは新支部に配属されることに決まった

因みにアル兄さんはというと、現在は病院で療養中だ
なんとなんと、僕の刀が高熱を発していたため傷口を塞いでいたそうだ
悪運というべきか、とにかく運のいい人だ

アル兄さんは『かっこよく死ぬつもりだったんだがな~』と愚痴っていた
病院を出るころには、警察に自首をしに行くつもりだと言っていた


そして、僕はというと……


一葉「ししょー!おっはよーございます!!」

道弥「うん、おはよう」

一葉「今日は私が作ったんですよ!どうですかどうですか!?」

道弥「い、今食べるから……おお、上手くなったね」

よしよしと頭を撫でてあげる

あれから僕は、一葉ちゃんと一緒に住んでいる
一葉ちゃんは、空いてしまったアル兄さんの部屋に住む居候と言ったところだ

花緒さんから料理を教えてもらっているおかげかメキメキと腕前が上達している


道弥「一葉ちゃん、学校は良いの?もう8時だよ?」

一葉「何を言ってるんですかししょー?今日は土曜日なのでお休みですよ!」

道弥「……そう言えばそうだったか」

曜日に左右されない仕事をしていると感覚がなくなってくるな


一葉「早く食べて、おでかけしましょう!」

道弥「ええ~、また?」

一葉「……嫌なんですか?」

道弥「い、嫌じゃないよ全然!!」

僕の言葉にパ~っと顔が明るくなる
時たまワザとこうしてるんじゃないかと思ってしまうが、一葉ちゃんに限ってそれはないと分かっているからたちが悪い


一葉「ほら、ほら!早くいきましょう~よ~!」

道弥「うん、うん…分かったから!ご馳走様。母さ~ん!ちょっと一葉ちゃんと出かけてくる!!」

花緒「は~い、いってらっしゃい。夕飯には帰って来なさいよ~」

一体どこの小学生だと言わんばかりの会話をし、外に出る


道弥「さて、今日はどこ行くの?」

一葉「う~ん……………どこに行きましょうか?」

道弥「決めて無かったんだ…」

一葉「だって一葉、ししょーと一緒ならどこへだって行きたいです!ししょーと一緒にいろんなことをしたいです!ししょーと一緒なら…一葉は一人ぼっちじゃないから」

僕に笑いかける彼女の笑顔は純真そのもの
ようやく見つけた心の家族
空っぽだった家族の愛を満たそうとしている


道弥「…そうだね、それじゃあ今日は――――――」


頭を巡らせ考える
きっと彼女ならどこだって喜んでくれるだろう
でもそれじゃあダメだ

彼女ともっと家族らしいことをしよう

家族らしいことをしてあげよう

なんたって僕らは――


道弥「教会でも見に行く?」

一葉「し、ししょー!そ、そそそ…それって!?」

道弥「ふふ、冗談。水族館に行こうか」


彼女の手を引っ張り、駅に向かって歩く

もっと、彼女を喜ばせてあげたい

こう思うのは恋?それとも愛?

いや、どっちもだ




『恋愛進行中。家族継続中。』   ~fin~

※このまま綺麗に終わってもいい気がしてきた


エピローグ選択

1、須能亜瑠弥
2、枢みらい
3、鴻上湖上
4、夕波鏡花

安価↓2

2


>>670選択:2、枢みらい


決戦の日から数日後

初風たちの処遇が決まった

その内容は『一か月の研修期間をクリアした者をヒーローとして雇用する』といったものだった

社長は『初風たちに一切の罪はない』と判断したそうだ

随分甘い処分だが、アル兄さんの思惑通りに進んでしまったという感じだ

そして現在、執務室


みらい「う~…どうしてこの『初風』さんが研修生なのかな~」

道弥「当然だろ、し・ん・じ・んさん」

みらい「むっかー!本当は私と同期の癖に~!!」

夕暮れ時
僕と初風と二人、執務室で駄弁っていた


不服そうに『研修中』と書かれたバッチを弄っている初風
どうにも僕に新人とバカにされることにご立腹のようだ


道弥「この処分でも甘い位だろ。普通はさ」

みらい「う~ん、そうなんだけどさ~……なんか納得いかな~い」

それは我儘が過ぎるというものだ
もしかすると豚箱行きどころじゃなかったというのに


みらい「ねえねえそういえばさ、新しく支部作るって言ってたよね」

道弥「ああそうだ、確か…『長崎』だったかな」

みらい「ええ~なにそれ?岡山と近いじゃん!どうせなら北海道か四国に作ってあげなよ!」

道弥「僕に言うなよ…」

僕もそう思うが、単純に人が少ないから作る意味がないとでも思っているのだろう


みらい「……私、飛ばされちゃうのかな~。本部人多いし」

道弥「そう…か。そうなる可能性もあるな」

今は研修中だが、かつてのベテランヒーローだ
初風が帰った来たから新支部を作ることになったという可能性は大きい


みらい「嫌だな~、折角神通君と一緒になれたのに…」

道弥「もし飛ばされたら、僕もついて行くよ」

みらい「えっ!ホント!?」

道弥「ホントさ、お前を放ってなんか置けないさ」

みらい「そ、そっか……ふ~ん…私と一緒に居たいんだ……しょ、しょうがないな~神通君は!」

照れくさそうに頬を染め、髪を弄る
何とわかりやすい奴だ


みらい「……ね、ねえ神通君は――」

道弥「待った。……折角帰って来たんだ、そろそろ昔みたいに呼んでくれよ」

みらい「じゃ、じゃあ…私の事も名前で呼んでね……」

夕暮れ時
2人の顔を赤く染める

これは本当に、夕日の赤か?


みらい「……ミチ」

道弥「……みらい」


初風が椅子から立つ
少しづつ距離が縮まる

そして―――――影が重なった


みらい「…………ぷっ!ククク……見てみてすっげー!影がキスしてるよ!」

道弥「お前な…雰囲気ぶち壊しすぎだろ」

みらい「あはは!いいじゃん、キス位いつでもしてあげる!」

道弥「はいはい…冗談はそこまでにしといてね。僕が本気にするだろ?」

みらい「冗談なんかじゃ―――」


初風が何か言いかけた時、本部に放送が鳴り響く

緊急通報

幾度となく聞いてきたサイレン


道弥「仕事だ、行くぞ新人出過ぎるなよ?」

みらい「そー言うんなら、私に置いて行かれないようにね先輩!」

道弥「よく言うよ……」


「「変身!!」」

2人の声が重なる

場所は住宅街裏路地
窓を開け、飛び出す


僕たちの仕事は単純明快

誰よりも早く駆けつけ、超人犯罪を解決する

世界を変えた、世界一のヒーローの名前は――



「「二水戦!推参!!」」


今日も叫びがこだまする

皆のためにとひた走る、二人で一人のヒーローの声が




『俺とお前で』   ~fin~

※次で最後


1、須能亜瑠弥
2、鴻上湖上
3、夕波鏡花

安価↓2


>>677選択:1、須能亜瑠弥


あの決戦の日から数か月の時がたった

初風たちの処遇も決まった

社長の予想外の処分にも驚いたが、それ以上の驚く出来事があった

それは――――


病院

亜瑠弥「うわ~くそ~…人参食いたくね~」

道弥「病人が文句言わない。ほら、口開けて」

亜瑠弥「くそ…母さんの手料理が食いたい……あ~ん…うげ、まず…」

看護士さんの目の前で病院食に堂々とケチをつけるアル兄さん
そう、アル兄さんは生きていたのだ

僕がアル兄さんを串刺しにしたのは不幸中の幸い
高熱を発していた刀身が図らずも傷口を塞いでいたのだ

不幸中の幸いとはまさにこのこと


道弥「アル兄さんも悪運強いね。あんなことがあって生きてるなんてそうそう無いよ?」

亜瑠弥「俺もそう思う。漫画なら死んでたな。……あ~あ、かっこよく死ぬつもりだったんだが」

道弥「ちゃんと生きて罪を償いなさい」

亜瑠弥「え~…あれ初風が勝手にやったことだし~、俺関係ないし~」

道弥「折角あの瞬間だけはかっこよかったんだから、そういうこと言わない!台無しだよ!!」

亜瑠弥「瞬間『だけ』って…夢を託した時だってかっこよかったろ?」

道弥「今自分で言ったからかっこよくなくなった」

亜瑠弥「マジか…しまったな……」

ぶつくさ文句を言うだけで食事をとろうとしないアル兄さんの口に食事を運ぶ

別に手が使えないわけじゃないんだから自分で食べなよ…
いや、やってあげてる僕が言うことじゃないか


道弥「……あの時アルが言ってたことってさ、どこまでが本当だったの?」

亜瑠弥「どこって…どこだよ?」

道弥「復讐云々の件」

亜瑠弥「あああれな、8割嘘。復讐心なんて持ってねえよ、それっぽいこと並べただけだ」

道弥「それじゃあ本当の事は?」

亜瑠弥「『俺が本当はそこに居るはずだった』って言ったところ。……羨ましかったんだよ、お前の事。これだけは悔やんでも悔やみきれねーさ」

道弥「ホント、未練がましーよねアルってさ。ねちっこい」

亜瑠弥「うっせーよ…ご馳走様。相変わらずまずい飯だ」

道弥「そんなこと言わない。」

食事のトレイを看護士さんに渡す
きちんと謝罪もする


道弥「それじゃあ僕はそろそろ帰るね」

亜瑠弥「おお、じゃあな。母さんにお弁当作ってって言っといて」

道弥「はいはい、じゃあね」

そういって病室を後にした


視点変更:須能亜瑠弥


病室に一人

ぼんやりと窓の外を眺める

夕日が暮れ、今日が終わろうとしていた

……『神通』

本当にアイツは変わっていった

俺が仕組んだ『プログラム』も機動している様子も無い

俺の予想と違う方向に強くなりやがって

……でも、俺の考えが常に正しいわけでもないか

アイツはアイツなりの強さを見つけたんだ

それなら、それでいいさ

………どうせなら『アレ』を使いたかったがな

まぁ、何時かは時が来るかもしれないしな

そのときまで…大人しく牙を磨いていよう

窓を閉め、布団に包まる

『どうか俺の夢が叶いますように』

子供のように、神様にお願いした



『終わらない夢』    ~fin~


これで最後


1、鴻上湖上
2、夕波鏡花

安価↓1

1


>>684選択:1、鴻上湖上

視点変更:鴻上湖上


あの決戦の日から数か月の時がたった

漸く、俺が望んでいた光景が戻って来た

心の底から渇望し、掴みとった日常が


社員寮
504 B

俺の自室

俺と、道弥と、みらいと3人でちょっとした宴会を開いた

みらい「かんぱ~い!」

みらいの音頭と共に、グラス同士がぶつかる音が響く

みらい「いや~、待ち望んでたよ!私お酒飲んでもいい年になったんだよ!」

道弥「飲み過ぎないようにな」

みらい「それはこっちのセリフ~!」

みらいがコップに並々と注いだビールを飲み干す


みらい「相変わらず湖上の部屋は汚いね~」

湖上「…汚くない。必要な物しか置いていない」

道弥「……そこのL字の棒二つは?」

湖上「あれはダウジングだ。この前テレビでやっていて作ってみた」

道弥「自作かよ……」

みらい「ほんじゃそこの笑ってる壺は?」

湖上「幸運を呼ぶ壺だそうだ。1億円の価値があるところを1万円で購入――」

道弥「買うなよ!」

湖上「――せず、自分でまねて作ってみた」

みらい「はえ~…無駄に器用だよね湖上」

ペシペシと壺を叩くみらい
呆れた様子で部屋を見回している道弥


道弥「ん?……これって」

道弥が何かを見つけたようだ


道弥「写真だ…」

みらい「んんん?おお!これって!」

道弥が見つけた写真には、道弥とみらいが二人で映っている
カメラ目線ではなく、二人が寄り添って寝ている写真


みらい「ぷっ!ミチってば変な顔」

道弥「お前が言うなよ。それにしても、何時撮ったんだこんなの?」

湖上「瀬良が、執務室の前でくつくつ笑っていてな。この写真を見せてくれたんだ、それを一枚貰ったんだ」

道弥「うわマジか。いつのだろう?」

湖上「……この写真は一枚だけだが、道弥とみらいはいつもこうしていた。毎日のように二人で走り回って、誰からも頼られて、執務室に帰ってくるころには疲れて二人で寝ているんだ」

みらい「懐かしいね~…こんな時もあったな~」

道弥「そうだな…」

その写真を食い入るように見つめる2人
2人には、思う所があるのだろう

その写真一枚に、どれだけの思い出がこの二人に宿ってるのだろう


みらい「………ねえ、ちょっと提案があるんだけど」

道弥「奇遇だな、僕もだ」

口に出さなくともわかる
目と目が合うだけで通じ合う

それが二人の絆だ

そこに今は俺も繋がっていられる


湖上「………星を見に行こう」

みらい「へへへ、い・つ・も・の河川敷でね」

そう言うが早いか立ち上がり、玄関に向かう

道弥「おいおいこけるなよ」

呆れながらも、道弥も玄関へと小走りだ


みらい「ほら、早く来なよ」
道弥「ほら、早く来い」

2人が俺に手を差し出す



湖上「…………ああ、今行く」



お前たちと出会えて本当に良かった

道弥とみらい

2人の絆の中に居られる

それだけを俺は取り戻したかったんだ



『絆』    ~fin~


というわけで4作目現代ファンタジー『Three forked road』終了です

この物語にスレ使いすぎですね

ですがおかげでシステム面でかなりテンプレが出来てきたと思います

毎回恒例のネタばらしタイムです
聞きたいことや、気になること、ただの感想でも構いません

なんでも書き込んでください

私が泣いて喜びます

ルート分岐で3つ目の奴を選んでたらどうなったの?

おつー
亜瑠弥エピローグ見てるとルートによっては色々他にも用意されたんですな、すごい
最終好感度みんな高くなっていろいろ大変だったと思うし、ルートとか会話とか悩んだけど今までにない円満さなきがしていいな


個人的にとっても意外だったのが亜瑠弥ルートの人気ですね

正直言ってただのトゥルールート専用のキャラだったので今回のエピローグを書くのは大変苦労しました

トゥルールートの行き方は今回簡単でした

全人類の敵ルート選択⇒須能亜瑠弥個別ルート選択⇒最後の選択肢で『諦めない』を選択

という感じでした


>>690
3番目のルート分岐『全人類の敵』ルートは強くならなくてはという強迫観念にとらわれ、『全ての者の敵となり、世界を一つにする』というものでした
世界を一つにするというのは支配的な意味ではなく、全人類の敵になることで超人も人間も人造生物も皆が手を取り合い協力するという意味合いです
その為に『全ての者の敵となる』という道を選択するといった感じです
一応幼いころの一葉ちゃんが出てきた夢の時に伏線を張っていました


>>691
ありがとうございます!!
苦労してキャラの設定を練ったり、イベントのフラグを作ったりしたのでそう言って頂けると感無量です
31ルート違う内容を全部ちゃんと考えてました


見れなかった分で個人的おすすめは

ヒーロールート:瀬良こずえ、善仲初実

VSカワサキルート:夕波鏡花、綿貫楽

全人類の敵ルート:須能花緒、夕波鏡花、須能道弥


これらは書いてみたかったな~と思っています
ぜひ次のオマケで選んでみてください

>>1本当にお疲れ
今回の話も楽しかったぜ―


因みにヒーロー√で鴻上君の個別ルートを選ぶと

覚悟を決めた道弥と初風が戦う⇒お前たちは戦うべきじゃないと止めに入る⇒僕たちの決着の邪魔をするなと2対1になる⇒以降鴻上君視点

といった感じで主人公が交代するイベントがありました
こういう理由で実は鴻上君の票が高かったときはびくびくしていたり…

しかも今回みたいな戦闘コンマだされちゃったら主人公が誰かわかんなくなっちゃいますしね
そう言う理由で一週目で鴻上ルートはやめてくれと心の中で思ってました


>>694
うおおおおおおおおおおお!!
ありがとうございます!!!


3つのルートではラスボスがそれぞれ違ったりします


ヒーロールート:初風with絆の力(初風ルートのみ須能亜瑠弥)

VSカワサキルート:夕波鏡花

全人類の敵ルート:個別ルートのキャラがラスボス(須能花緒ルートのみ須能亜瑠弥)


次の更新まで質問も感想もどんどん書き込んでくれると嬉しいです

恐らく明日の20時30分ころに再開します


大事なインフォメーション
1、今回の物語の世界観を記憶しました
2、キャラメイクで『人造人間』の設定を組み込むことが可能になりました
3、現代ファンタジーに新しく、『魔法』が追加されました



長い長いお話にお付き合いいただきありがとうございました

乙でした!
面白かったです!
ただ初実ちゃん放置な気が…

【悲報】俺氏、小学生レベルの地理知識が無い

ずっと山口県の事を岡山県って言ってました…
メッチャ恥ずかしいです……
脳内保管しておいてください……



>>698
初実ちゃんはいわばメインヒロインなので個別ルートにはいってくれないと悲惨になるという宿命を背負っていました
悲しいなぁ……
初実ちゃんは元々『初風』となる予定だった肉体なので、初風と同じ専用艤装を持っているという設定でした
初実ちゃんの個別ルートは

道弥と初風が戦う⇒初風に負けそうになる⇒ぎりぎり道弥を救い出す⇒『君にも初風と同じ機能があるはずだ』⇒初実ちゃんwith神通VS初風with絆の力

というシナリオでした
王道な感じですね

>>701
この名前なのにどうして「淀」なんだと
思ったら……そんな裏設定があったのか(@_@)


VSカワサキルートではカワサキ警備保障の裏の顔を見ることが出来ました
カワサキ警備保障は『甲斐』と手を組んでいます
当然、『甲斐』が人類超人化計画を行っていることを知っています

犯罪を犯した超人を捉える⇒『甲斐』に引き渡す⇒『甲斐』が超人を増やす研究をする⇒その中で出来のいい超人を雇う⇒カワサキの仕事が捗る⇒『甲斐』は超人のサンプルが増えて研究が捗る

というマッチポンプな関係でした
カワサキは超人を取り締まりながら、ヒーローの仕事が無くならないように人体実験に加担していたという点がアクドイですね


>>702
自分で言うのもあれですがお気に入りの設定だったのでお見せできなかったのはちと心残りですね


それでは皆さん

そろそろ新しい物語の作成に移りたいと思います

4人以上いらっしゃったら開始いたします


いらっしゃったようなので開始いたします


ジャンルの決定


1、現代ファンタジー(異能or魔法)
×、現代ファンタジー(変身ヒーローor改造人間)
3、異世界ファンタジー
4、学園ラブコメ
5、都市伝説系ホラー
6、相棒モノバトルゲーム



安価↓2
※どうせならまだやってないジャンルをやりたいな~チラッ

よ、よん


>>713選択:4、学園ラブコメ


一応聞いておきます

主人公の性別

1、男
2、女

安価↓2


ストップ

>>718の安価無しで

自由安価入れ忘れてました


1、このまま進める
2、最安価

安価↓2

2


>>724選択:2、最安価



ジャンルの決定


1、現代ファンタジー(異能or魔法)
×、現代ファンタジー(変身ヒーローor改造人間)
3、異世界ファンタジー
4、学園ラブコメ
5、都市伝説系ホラー
6、相棒モノバトルゲーム
7、自由安価


安価↓3
※どうせなら(ry

厨二全開スーパーバトル


>>728選択:厨二全開スーパーバトル


どうすりゃええんや…………


現代ファンタジーと相棒モノバトルゲームの折衷案な感じですかね


舞台設定

1、現代
2、異世界
3、電脳世界
4、自由安価

安価↓2


考えなしに安価とるべきじゃないですね
舞台設定は後で考えます

>>730の安価無効で


主人公の選択

1、男
2、女
3、自由安価

安価↓2

つまり、どういうことだってばよ


>>738選択:性別なし

その意味は


1、性別の描写をしない
2、無機物
3、性別を超越した種族
4、自由安価

安価↓2

02


>>742選択:2、無機物


容姿

1、人型ロボット
2、ゴーレム
3、人形
4、自由安価


安価↓2

1


>>747選択:1、人型ロボット


強さ判定

直下コンマ


コンマ判定:5 


主人公の役割は?

1、主を守る騎士
2、忠実な兵士
3、主をなくした殺戮兵器
4、自由安価

安価↓2

主をなくした防衛装置


>>755選択:主をなくした防衛装置


名前:???
性別:無し
種族:???

強さ:5
環境:1
生活:1
教養:1


一先ずこんな感じですかね

舞台は近未来になりそうです


それでは主人公の設定を決めたいと思います
ロボットに性格もくそもあるかという感じですが、境遇や得意なことや好きなこと
何でも詰め込んじゃってください

↓1~4をミックス

性別はないが見た目は男で30くらい。ヘビースモーカー。物事に関心を示しにくく、物事の良い悪いに興味がない。ただし、ただ一つのことに関しては譲れないものを持っている。武器は銃火器。


>>758-761

纏めてきます

その間に名前の候補を募集します
世界観と主人公にかなりの影響を及ぼすと思います

何も候補が無ければ私が決めます


名前:HZ-6カスタム型防衛装置『Sieg』
性別:無し
種族:機械兵士
職業:セキュリティユニット


環境:1   主をなくした防衛装置
強さ:5   一昔前の機械兵士
生活:10  自動でメンテナンスを行う
教養:10  雑学から生活の知恵まであらゆる分野の知識を詰め込まれている



年齢は不明
一昔前の機械兵士
全身にスラスターを装備しており、現代兵器に負けず劣らずの空中制御能力を持つ
対空戦を意識した銃火器の兵装がメインであり、近接武器はナイフのみ
高性能の反面、エネルギー消費が激しく機体自体の軽量化と兵装の重量制限が設けられている
一応人語を理解できるようだが能動的に話すことはなく、人間に敵対意識を持っている
更には善悪の判断基準が無く、物事に関心を持つことも無い
しかし、決して防衛装置の役割を放棄することはしていない
機械兵士ではあるが、戦闘技能以外の知識が豊富であり、人間の脳と同等の情報処理能力を有している
町から離れた森に佇む洋館を、主亡き今も守り続けている
いつも太陽を浴び、空を静かに眺めている


名前はいい感じに合体させてもらいました

一先ず設定はこんな感じですかね



あらすじ

1、主の帰りを待ち続ける『Sieg』。ある日を境に執拗に洋館を訪れる奇妙な力を使う人間たち。それをただ無感情に排除していく。そこに意思はない、ただ自らの役割をこなしているだけ
2、ここは、町から少し離れた洋館。そこには…主を亡くした機械の兵士が亡霊となって今も、その館を守り続けているらしい…
3、『よう、ポンコツ』。その人間は唐突に表れた。音も無く、気配も無く、熱すら確認できない。『迎えに来たぜ、仕事の時間だ』。その人間に何故か武器を向けることはできなかった

安価↓2

3


>>773選択:3のあらすじ

これで一通り決め終わりましたね

いやぁ……挫折しそう

ロボットがメインの作品なんてなんも見たことないですからね
精々AC3をやったことがあるだけです

本音を言えばバトルモノから離れたかったなぁと思いますが安価なので仕方ない

今日の更新はここまでです

お付き合いいただきありがとうございました

自分が唯一手を出したことが無いジャンルが来たかといった感じで困っております

ロボットモノかぁ……内容ちゃんと見たことあるのはドラえもん、鉄腕アトム、∀ガンダム、ISぐらいか
今回の設定で近いのはドラえもんですかね

設定自体は悪くないどころかワクワクするんですが主人公の設定じゃない…
RPGの隠しダンジョンのボスみたいな設定ですよね


なんて理由をごちゃごちゃ並べましたが結論です

バトルモノはちょっと疲れたよ…
モチベーションが全然上がらなくて面白くかけるか不安です

そこでアンケートです
一度選ばれた学園ラブコメをやらせてくれませんかね?
今回作った設定を決してなかったことにはしません、それは約束します


1、許してやるよぉ!
2、ダメだ

安価↓2


ならいつかガンダムっぽいのが見たい


>>779選択:1

ありがとうございます
我儘ばかり言っていますね…
ガンダムっぽいのなら髭を装備すればやる気が出るかも…冗談ですが



明日の20時30分から学園ラブコメの設定を決めたいと思います

ちょっと予定時刻を過ぎてしまいました

3人以上いらっしゃったら再開します


それじゃあ性別から決めます

男主人公選択でギャルゲー
女主人公選択で乙女ゲーです


性別

1、男
2、女

安価↓2


>>789選択:2、女

よもや私の乙女ゲーが見たい人が居るとは……


舞台設定

1、普通の私立高校
2、地元1の進学校
3、特定の分野に力を入れた高校

安価↓2


>>793選択:3、特定の分野に力を入れた高校



1、芸術方面に力を入れた高校
2、スポーツ方面に力を入れた高校
3、自由安価

安価↓2

1


>>796選択:1、芸術方面に力を入れた高校


主人公の学年

1、1年生
2、2年生
3、3年生

安価↓2

3


>>800:3、3年生
※色ボケしてないで勉強しろ!



主人公ちゃんの能力


直下コンマ:運動能力

↓2コンマ:芸術技能

↓3コンマ:教養


運動能力:9  文句なしの運動神経。スポーツに打ち込めばと願った人は多い

芸術技能:7  中々の芸術センス。しかしこの学校では平均レベル

教養:9     文句なしの教養。全教科常にトップクラス



なんだこの完璧超人!(驚愕)



主人王の運命を大きく左右する部活選択
学校を鑑みても恐らく文科系、あえての体育会系もありかもしれません
無所属でも構いません


安価↓2

ボランティア


>>809選択:ボランティア部

完璧超人な主人公ちゃんにはふさわしいかもしれませんね


活動内容
地域清掃や、地域のお祭りのお手伝い
果ては他の部活動のお手伝い、生徒会の小間使い等々
なんでもお手伝いするという部活
奉仕精神を持て余すものよ、来たれ!



主人公の設定

性格や特技、好きな物から嫌いな物
容姿や思考回路、過去のトラウマまで何でも詰め込んじゃってください

↓1~4をミックス

生まれつき何でも完璧にできていたが芸術分野だけがそこまでではなかった
そのため両親の反対を押し切って完璧になるために芸術分野へと進んだ
しかしその理由は芸術一本で学校に来た生徒たちの反感を買う事もあった


>>812-815を纏めます

その間に主人公の名前の候補を挙げてくれるとありがたいです
日本人の名前が好ましいです


名前:三万坂 真(ミマサカ サナ)
性別:女性
職業:学生『ボランティア部』


運動能力:9  文句なしの運動神経。スポーツに打ち込めばと願った人は多い
芸術技能:7  中々の芸術センス。しかしこの学校では平均レベル
教養:9     文句なしの教養。全教科常にトップクラス



年齢は17歳
身長は155cm
紫髪のロングの女性
生まれつき何でも完璧にこなすことが出来ていたが、芸術方面においてはいまいちの成績しか納めていなかった
そのため、両親の反対を押し切って自らの穴を埋めるために芸術学校に入学
その理由が原因で学校の生徒からはあまりよく思われていないようである
自らの完璧さを自覚しており、男はみんな馬鹿だと思っている。その為か恋愛経験はない
よく落ち込んだり立ち直ったり情緒が不安定な性格。調子次第で食欲の差が激しい
趣味は一人旅でアウトドア派
好きなものはイタチ科の動物
完璧超人ではあるが、一芸を極めた天才には勝てないことを自覚し始めており、それが原因で落ち込むことが多い
実は部屋が汚い


大事な判定を忘れていました


境遇判定

直下コンマ


境遇判定:2 幸福とは呼べない



名前:三万坂 真(ミマサカ サナ)
性別:女性
職業:学生『ボランティア部』


境遇:2  不幸せな家庭に生まれ、不運が付きまとう
運動:9  文句なしの運動神経。スポーツに打ち込めばと願った人は多い
芸術:7  中々の芸術センス。しかしこの学校では平均レベル
教養:9  文句なしの教養。全教科常にトップクラス



年齢は17歳
身長は155cm
紫髪のロングの女性
生まれつき何でも完璧にこなすことが出来ていたが、芸術方面においてはいまいちの成績しか納めていなかった
そのため、両親の反対を押し切って自らの穴を埋めるために芸術学校に入学
その理由が原因で学校の生徒からはあまりよく思われていないようである
自らの完璧さを自覚しており、男はみんな馬鹿だと思っている。その為か恋愛経験はない
よく落ち込んだり立ち直ったり情緒が不安定な性格。調子次第で食欲の差が激しい
趣味は一人旅でアウトドア派
好きなものはイタチ科の動物
完璧超人ではあるが、一芸を極めた天才には勝てないことを自覚し始めており、それが原因で落ち込むことが多い
実は部屋が汚い


これで完成です

いやほんとご指摘通り濃くって扱いづら!
お前これからどうやって恋愛するんだよ…


他に決めること

1、メインヒロイン(男)
2、家族構成
3、季節
4、必要ない
5、自由安価

安価↓2


>>827選択:2、家族構成


1、母
2、父
3、姉
4、兄
5、妹
6、弟
7、その他

安価↓2(4人まで選択して構いません)

1、5、義父


>>830選択:1、5、義父
※これなんてエロゲ(ry



境遇2の為、母と義父の好感度は軒並み1



好感度判定

1の位が、妹⇒主人公の好感度
10の位が、主人公⇒妹の好感度

直下コンマ

仲が改善するルートもありますよね!?
前回との落差が


1の位判定:6  それなりに慕っている【友好】
10の位判定:7 とても慕っている【家族愛】


>>835
できるようにしますが、果たして仲良くなりたいと思える家族かな?(ゲス顔)



他に決めること

1、メインヒロイン(男)
2、攻略対象キャラの数
3、季節
4、必要ない
5、自由安価

安価↓2

1


>>838選択:1、メインヒロイン(男)

果たしてブラックな家族と暮らす真ちゃんの救世主となりえるか



メインヒロインとの関係


1、自由安価
2、まだ接点は無い

安価↓2

↑+嫉妬しあってる


>>841選択:一回会ったときに主人公に怒鳴られた、お互いがお互いの事を嫉妬しあっている


メインヒロインの学年

1、1年生
2、2年生
3、3年生

安価↓2

2


>>844選択:2、2年生


メインヒロインの所属している部活
芸術系が好ましいですね

安価↓2

華道部


>>847選択:華道部


特殊好感度判定
嫉妬しあっている関係のため、表面上はお互い好感度:2【嫉妬】固定です
心の中で思っている好感度を判定します


1の位、メインヒロイン⇒真の好感度
10の位、真⇒メインヒロインの好感度

直下コンマ

※完璧すぎるコンマに拍手を送りたいです

1の位:9【憧憬】

10の位:10【尊敬】



主人公の設定同様に性格から容姿まで何でも詰め込んじゃってください

↓1~3をミックス

多少捻くれているが性格はいたって普通
最近の趣味は主人公をからかって遊ぶこと
自分の嫉妬心を隠さない


>>854-856を纏めます

その間に名前の候補をあげて下されば助かります
無ければ私が適当につけます


名前:井伊直己(イイ ナオミ)
性別:男
職業:高校2年生『華道部』


境遇:9  とても裕福な伝統ある家に生まれる
運動:2  運動神経は無く、運動全般が得意ではない
芸術:10 華道の分野において天才的な才能を持つ
教養:3  必要最低限の一般常識は持っている。家を継ぐので勉強など必要ないと思っている



年齢は16歳
身長は167cm
天然パーマの少年。本人はウェーブのかかった長髪と言い張っている
控えめで落ち着いて見えるが捻くれ者
三万坂真に嫉妬心を抱いており、それを隠そうとはしない
失敗を極度に恐れており、いつも一歩勇気が足りないところがある
食物アレルギーで食べられるものが少ないのが悩み
最近の趣味は真をからかうこと


他に決めること



1、攻略対象キャラの数
2、季節
3、必要ない
4、自由安価

安価↓2


>>865選択:3、必要ない


それでは私の独断で決めたいと思います

攻略対象キャラの数はメインヒロイン含めて5名+1
季節は秋とします


共通ルートの長さ

1、長い(各キャラの掘り下げができるが個別ルートが短くなる)
2、短い(空気なキャラが出来てしまうが個別ルートを長く取れる)
3、ときメモ方式(明確な期限までに告白を成功させれば終わり)

安価↓2

3


>>868選択:3、ときメモ方式


それでは既に知り合いのキャラへの好感度を先に決めます



直下コンマ:1の位でA⇒真の好感度。10の位でその逆

↓2コンマ:1の位でB⇒真の好感度。10の位でその逆

↓3コンマ:1の位でC⇒真の好感度。10の位でその逆

爆弾は無いよね!?


A=後輩
後輩から真への好感度:10 【恋慕】
真から後輩への好感度:7  【友好】


B=先生
先生から真への好感度:6  【友好】
真から先生への好感度:3  【無関心】


C=生徒会長
生徒会長から真への好感度:6 【友好】
真から生徒会長への好感度:4 【無関心】




>>874
ときメモ方式なのに爆弾が無くってどうするんですか!
というのは冗談で、爆弾管理がめんどくさいので無しです
しかし、好感度が高い奴が居るのにあっちにフラフラこっちにフラフラしてると嫉妬イベントが発生します


こんな感じですかね

決め忘れたことも無いはずです

今までにない雰囲気になりそうで楽しみです

お付き合いいただきありがとうございました

主人公の設定を微修正しました



名前:三万坂 真(ミマサカ サナ)
性別:女性
職業:3年生『ボランティア部』


境遇:2  不幸せな家庭に生まれ、不運が付きまとう
運動:9  文句なしの運動神経。スポーツに打ち込めばと願った人は多い
芸術:7  中々の芸術センス。しかしこの学校では平均レベル
教養:9  文句なしの教養。全教科常にトップクラス



年齢は17歳
身長は158cm、本人は160cmと言い張っている
紫髪のロングの女性
生まれつき何でも完璧にこなすことが出来ていたが、芸術方面においてはいまいちの成績しか納めていなかった
そのため、自らの穴を埋めるために芸術学校に入学
その理由が原因で学校の生徒からはあまりよく思われていないようである
自らの完璧さを自覚しており、男はみんな馬鹿だと思っている。その為か恋愛経験はない
よく落ち込んだり立ち直ったり情緒が不安定な性格。調子次第で食欲の差が激しい
趣味は一人旅でアウトドア派
好きなものはイタチ科の動物
完璧超人ではあるが、一芸を極めた天才には勝てないことを自覚し始めており、それが原因で落ち込むことが多い
実は部屋が汚い


攻略対象キャラの数を6人+aに変更
+aは非恋愛ルートといった感じです

季節を秋から初夏に変更
6月1日から7月1日くらいを期限とします




明日というか今日?
プロローグを早速投下できると思います

今まで以上に設定を作るのが早い自分に驚きです


プロローグ


6月1日

少しづつ日が落ちる時間が遅くなったような実感がある今日この頃

ここ最近は快晴というもの見ていない

この地域にも梅雨前線が停滞するころだ

それを過ぎればむしむしと暑い日が続くのだろう

ここ、名城芸術高等学校の一室

『ボランティア部』の部室で、クーラー無しでやっていけるだろうかと去年と同じ心配をする

他の部室では一ヶ月後に控える『文化祭』のために着々と準備を進めているであろう

出し物を何もしないボランティア部には関係のない話だが

……いや、関係あるか

もう少しすればあれよあれよと仕事が舞い込んでくるだろう

こうして部室でダラダラしている時間も無くなるはずだ

来年はそれも無いと思えば少し寂しく思ってしまう


「……恋人欲しい」

ボソッと、誰かが呟く

何も物音をたてていなかった無音の部室では、その声が不自然なほど浮いて聞こえた

というか、この『ボランティア部』に部員は3人しかいない

その内の一人はまだ来てない

私が声を出してないとなれば犯人は一人


真「おい、そこのバレー部員」

扇いでいた扇子を閉じ、本を手にしている髪の短い女に突きつける
女は何事かと後ろを振り返るが誰もいない


「……えっ!あたしに言ったの?」

真「当たり前だ。そこの髪を刈り上げた見るからに体育会系な見た目の伊達眼鏡。お前に言ったんだ」

「やだなにそれ。全国のバレー部の少女とベリーショートの女の子に謝りなよ」

私に口答えをするこの女は


『稲生 美々(イナオ ミミ)』
ボランティア部、部員
学年は3年
伊達眼鏡と本をこよなく愛する女
私の幼馴染というやつだ


真「大体なんだその髪型は。失恋でもしたか?あーはっはっは!それは傑作だなぁおい!!」

美々「やだなにこの子。自分で結論付けて自分で笑ってるわ」

真「で、誰にフラれた?そうだな…眼鏡と言えば……四方木か!?それとも権藤か?」

美々「フラれてないわよ。昨日髪の毛切ってたら楽しくってやめられなかっただけよ」

真「なんだその趣味は………ド変態じゃないか」

美々「あたしも重々反省してますぅ…前髪だけの予定だったんだけどなぁ…」

そう言って口を尖らせ無残な姿になった髪を弄る
自業自得だろうに落ち込んでいやがる
これをネタに暫くは遊べるな

どう弄ってやろうかと思案しようとしたときふと思い出す
そうだった、本題を忘れていた


真「そこの勘違い文学ガール」

美々「あによぅ…」

真「恋人が欲しいといったな。どうした?発情期か?その為に右手があるだろ?ぷっ…ククク…ハーハッハッハ!」

美々「自分で下ネタ言って勝手に喜んでんじゃないわよ…」


美々「これよこれ」

そう言って差し出してきたのは先ほどから手にしていた本
というか漫画だった

真「んん?…うわっ!なんだこれは!?」

美々「なにって少女マンガよ」

真「これがか!?なんとふしだらな…ポルノではないか…」

美々「これぐらいよくあるわよ…相変わらず初心ねぇ」

真「いやしかし…考えられん……うおお!この女!へ、変態だ!!」

衝撃的すぎる絵面に勢い余って本を引き裂いてしまう


美々「うぎゃああああああ!!何すんのよ!!」

真「このようなものを読んで喜ぶとは…変態め!お前もそこの女も頭のネジが吹っ飛んでいる」

美々「アンタはネジが十本ぐらい多いのね…それでいてギッチギチに閉め切っているし」


真「それで、貴様はそれを読んで思わず発情して声が出てしまったと」

美々「いや…うん……まぁそれでいいわよ」

散らばった漫画を拾い集めなんとかして補強しようとしている
綺麗に真っ二つに裂いたおかげか、ホッチキスで事なき事を得た


美々「真さんは恋人が欲しいとは思わないんですか~」

真「生憎、畜生ごときに股を開くほど安い女ではないのでな」

美々「自分で下ネタ言う癖にえっちぃのは駄目なのね…。というか恋人=性行為という図式を止めなさいよ」

真「はん!男なぞ所詮中身を開けば肉欲だけだ。知的生物である私には必要ないな」

美々「ダメよ!」

ビシィ、と直し終わった漫画本を突きつけられる


美々「枯れてる…枯れてるわよ三万坂真さん!若いのに恋愛する気が無いなんて、欲しくても手に入らなくなるものなのよ!」

真「しかしだな…恋愛をしたとしても、最終的には子を産み、育て、それで用済みだ。そのようなことに私の時間を使いたいとは思えない」

美々「恋愛したことも無いひよっこがそんなこと言うもんじゃないわよ。したことも無いことを無駄かどうか判断なんてできないじゃない」

真「う~む…確かにそれはそうだが…」


美々「というか私達もう今年で卒業よ!この2年間何してきたのよ!?」

真「なにって……」

勉強したり、部活したり、喧嘩したり
そう言えば去年の夏の期末テストは惜しかったな、国語だけ学年トップを逃してしまった
文化祭もなかなか楽しかったな、美々のフォークダンスの下手さには笑わせてもらった


真「う~ん……青春してたな」

美々「うん…そうね。………じゃないわよ!もう高校生じゃなくなるのよ!3年間貴女としかつるんでないなんていや~!!」

真「私はそれでもかまわんが――」

美々「よくない!生きてきてこれまで彼氏の一つも出来たことないなんて恥ずかしくって大学デビューできないわ!」

真「彼氏なぞ出来なくとも大学デビューぐらいできるだろ…」

というかこの女、それが本音か
詰まらないプライドだ


美々「決めたわ!あたし、今年の文化祭までに彼氏作る!」

拳を強く握り、一人で熱くなっている


真「おうおう、頑張れ。優しい私が応援しておいてやろう」

美々「貴女も作りなさい!」

真「何故!?」

美々「あたしが今決めたからよ!あたしの名を言ってみなさい!!」

真「バレー部」

美々「違う、そうじゃない」

真「私まで巻き込んでくれるな……色恋に興味などない」

美々「そんなこといって、貴方には――」


美々が何か言おうとしたとき、部室の扉がノックされる

真「――ッ!来た、仕事だぞ。そこで大人しくしておけバレー部員。…ん!んん!入っていいぞ」

テンションを落ち着けさせ、入室を促す
私はボランティア部だ、することなどごまんとある

色恋沙汰に…追われてる暇なんてない

私にそういうのは…必要ない

『恋』などという幻想はとっくに消え失せているのだから



プロローグ   ~了~


二人目の女主人公
とっても初心ですが、友人には堂々とセクハラします
男なんてコレッぽっちも求めていない彼女にラブコメなんてできるんでしょうか…?


一人でもいらっしゃったら本編も始めます

それでは本編投下します


扉を開けてきたのは…


1、よく知る後輩
2、生徒会長
3、嫌な奴

安価↓2

3


>>894選択:3、嫌な奴


「失礼します」

その声に体がビクリと反応する
よく知る声

コイツは…


「こんにちは、ボランティア部のお二人さん」

真「井伊…直巳…!」


『井伊直巳』
慇懃無礼な奴
華道部所属、学年は2年
ダサい髪形の嫌な奴だ



真「…何の用だ?」

直巳「それはですね、お願いがあるんです」

少し息を吸い込み、目を強く見開く


直巳「さっきから五月蠅いんだよ!!華道部は文化祭の準備でみんな真剣なんだ!何もしていない自称部活動さんは静かにしてくれませんかね?」

コイツの加入している『華道部』とは部室が隣同士だ
防音性なんて皆無な古い学校には、少しでも大きな声を出せば会話が筒抜けだ


真「自称ではない!立派な部活動だ!」

直巳「へぇ~、そうなんですか~……恋愛について騒いでるのが部活動だなんて驚きました~」

ニヤニヤと見下すように私を見る
くそっ!聞かれていたのか!どれもこれも…


真「おい、バレー部!お前が騒ぐからだろ!さっさと謝ってお引き取り願え」

美々「ええ!真も騒いでたでしょ!?」

真「私は天地がひっくり返ろうともコイツに頭を下げはしない!!」

美々「な、なんて無駄に硬い意思なの…」


無理やり美々に頭を下げさせる


直巳「華道部は真面目に活動をしています。以後気を付けてくださいね」

美々「分かりました……」

その姿を見て満足したのか、部屋を出ていく嫌な奴
姿が見えなくなる前に此方を振り返る


直巳「それにしても意外でした。『パーフェクト』を自称する三万坂真さんも…あんな下品な冗談を言うんですね」

真「なっ!あ、あれは美々に対してだけ…」

直巳「それでは」

弁解する前にニヤリと笑みを残して去っていく


真「何なんだアイツは!」

直巳「ああそうでした」

真「うおっ!?」

直巳「暇なんでしたら生徒会を訪ねてみては如何ですか?もしかしたら手伝うことがあるかもしれませんよ。まぁ僕だったらあなたみたいな人に仕事は任せたくないですがね」


そう言って今度こそ去って行った


真「何なんだアイツは最後まで嫌味を言いやがって!」

美々「抑えて抑えて、今回は全面的にうちらが悪いんだから」

真「よくあんな男に頭を下げられるなお前は。プライドはないのか!?」

美々「貴女が頭を押さえましたよね!?」

ドンドン

と壁を殴る音が聞こえる
煩いぞと言いたいのだろう


美々「それで、真。生徒会室に行く?」

真「どうせあの男の事だ。私に辱めを受けさそうという魂胆があるに違いない。罠だな」

美々「さすがの直巳もそこまで捻くれてないと思うわよ…」

真「どうだかな…」


アイツとの出会いは…今も忘れはしない

アレは一年前、食堂で昼食をとっていた時だ


その日はちょっと贅沢をして、弁当ではなく日替わりランチを食べていた

井伊直巳は隣に座って来た

その男が持ってきたのはトンカツき定食

ご飯、お味噌汁、たくあん、生野菜のサラダ…そしてトンカツ

そのラインナップに、思わず唾を飲み込んださ

しかしその男はご飯とサラダと味噌汁を食べただけで『ご馳走様』と言ったんだ

メインディッシュであるトンカツとたくあんを口にせず!!

思わず私は叫んだ

「金を支払い、おいしく調理されたものを食べないようなゴミクズは死ね!!」と

あれ以来、私と井伊直巳は犬猿の仲だ


美々「いやいや、概ね合ってるけど犬猿の仲なのはそれが理由じゃないでしょ」

真「なんだっていい!私はアイツが嫌いだ!」

あの男が『あの作品』を作ったなんて今でも信じられない
どうして…アイツなんだ…


美々「それで、三万坂真さん。これからどうするの?」

真「………」



1、仕方なく、生徒会室に行く
2、部室で大人しくする
3、校内をぶらつく
4、自由安価

安価↓2

3


>>902選択:3、校内をぶらつく


あの男は嫌いだが、他の華道部員に迷惑を掛けたくはない
部室にはいない方がいいかもしれない


真「……少し、頭を冷やしてくる」

美々「一緒に居ようか?」

真「一人がいい。お前はレシーブの練習でもしていろ」

まだそのネタ引っ張るんだ…
と後ろから聞こえたが気にせず部室を後にする


家には帰りたくない

校内をぶらつくとしよう

さて、どこに行こうか?


1、1階廊下
2、旧校舎
3、3年教室

安価↓2


>>905選択:3、3年教室


フラフラと歩き周ってたどり着いたのは3年教室
自分のクラスだった

帰宅部なんて数えるほどしかいないこの学校
放課後に教室に残っている奴なんていない

そう思い、教室に入ると――


「ん?おう、優等生。忘れ物か?」

教室には、クラス担任の先生がいた



『佐志田 博(サシダ ヒロシ)』
国語の教師
三味線部の顧問であるが、滅多に顔を出していないらしい
眠そうなタレ目が特徴的な先生
意外にも生徒からの人気は高い


真「いえ、なんでもありません」

博「なんでもないこたないだろ?」

真「なんでもありません。それでは失礼します」

博「おいおいちょっと待て、そこは『先生は何をしてるんですか』と聞くところだろ」

真「…………」

どうやら聞いてほしい様だ
メンドクサイ奴だ
しかし、教師をあまり邪険にもできない

仕方なく茶番に付き合う


真「センセイハ、ナニヲシテイルンデスカ」

博「全然なにも」

真「帰ります」

博「そう怒るな優等生。ちょっとからかっただけだろ」

真「失礼します!」

思い切り戸を閉める
普段なら壊れてないだろうかと気になるところだが、今は頭に血が上っている
そんなこと全く気にならない


佐志田 博

井伊直巳のように嫌っているわけではない
授業は真面目にやっているし分かりやすい
しかし、普段の態度がいけ好かない

教師でありながら面倒だと言ったり、怠慢な姿を生徒に見せている
そういう所が親しみやすいとクラスの連中は言っているが私はそうは思わない

簡単に言えば、尊敬できない教師だ

さっきのように生徒をからかうのは文句なしで嫌いだ


無駄な時間を過ごした

さて、これから――

どうしようかと思ったとき、懐の携帯電話に着信が入る
メールだ

『下駄箱で待ってるから帰ろ。』

美々からだった

………帰ろう

いいようもない脱力感と共に下駄箱に向かった


下駄箱の前には美々ともう一人いた
よく知る顔

ボランティア部の最後の一人


真「狛、お前も一緒か」


『稲生 狛吉』
学年は2年、『ボランティア部』
名前からわかるように美々と姉弟
美々とは幼馴染なので、必然的にコイツとも幼馴染になる
愛称は『狛』



狛吉「真さんたちが帰るのに僕だけ居ても部活できないじゃないっすか」

真「そうか?一人でもできると思うが」

狛吉「ま、まぁいいじゃないっすか!一緒に帰りましょうよ」

真「ふぅん……そうだな。帰るか」


本当は家には帰りたくないが


稲生姉弟とは昔ながらの付き合いだ

10にも満たない幼いころからずっと一緒に遊んでいた
お互いの家も近い

小学校、中学校、そして高校まで一緒とはつくづく腐れ縁である

毎日のように一緒に遊んでいた
それが今日まで続いているというのは中々スゴイことだと思う

友達とか親友というより、家族と言った方が適切だと思う

今日も今日とて、見慣れた道を見慣れた面子で帰っている



真「おおそうだ、狛よ」

狛吉「なんですか!?」

キラキラとした目つきで此方を見る
コイツは昔から素直というか、そのままの意味で犬そのものだ


真「そこのバレー部員が部室で発情して迷惑してたんだ。慰めてやれ」

狛吉「ええ~嫌ですよ~!」

美々「何じゃその反応は!あたしだって嫌だわ!!」

狛吉「姉貴~、真さんに迷惑かけるなよな~」

真「そうだそうだ狛。もっと言ってやれ」

美々「寧ろ私が迷惑被ってたんですけど!?」


3人で騒がしく帰宅
いつもの光景だ

実は近所で名物トリオになってたりしないだろうか?

なんて思ってしまうくらい、いつもの光景だ


美々「おっと、通り過ぎるとこだった」

先に私の家の前に着く


美々「じゃあね~真。妹ちゃんにもよろしく」

真「お前みたいな変態を可愛い妹が見たら穢れてしまう」

美々「さすがの美々さんも泣いちゃうよ!?」

狛吉「それじゃあ真さん。また明日!」

真「ああ、また明日」


帰るよ姉貴!
2人してあたしに冷たいわ!髪の毛?髪の毛切り過ぎたのが悪いの!?


なんていう会話が、少し離れた此方にも届く
暫くして、2人の姿も見えなくなる


自宅を眺める

ただの一軒家の筈なのに、酷く汚れて見えた

……今日はあの女もあの男も帰ってないはずだ

深呼吸をして、玄関ドアを開けた


今日の更新はここまでです

実は直巳君のキャラを少し掴みきれてないという
書いていれば慣れると思いますが


お付き合いいただきありがとうございました


プロフィール公開


名前:稲生 美々(イナオ ミミ)
性別:女性
職業:3年生『ボランティア部』


境遇:6  それなりに生活に余裕のある家に生まれた
運動:7  それなりに得意。運動も嫌いではない
芸術:7  中々の芸術センス。しかしこの学校では平均レベル
教養:3  必要最低限の常識はある。勉強嫌い



年齢は18歳
身長は166cm
茶髪でベリーショートの女性
伊達眼鏡を愛用している
落ち着いた雰囲気をしているがノリの良い性格
ツッコミ気質で、三万坂真に振り回されている
とは言っても頭の中はお花畑、突拍子もないことをよく思いつく
三万坂真とは幼馴染であり、稲生狛吉の姉
趣味は栞集めと読書
好きなものは眼鏡

名前:佐志田 博(サシダ ヒロシ)
性別:男性
職業:国語教師、『三味線部』顧問


境遇:5  特筆することのない普通の家庭に生まれる
運動:6  昔は得意だったが、最近は感覚を忘れつつある
芸術:8  かなり優秀な芸術センス。しかし三味線は好きではないようだ
教養:8  指導者として優秀な教養を持つ



年齢は29歳
身長は177cm
黒髪の疲れたようなタレ目が特徴な男性
面倒くさがりで飄々とした性格
三味線部の顧問ではあるが、あまり顔を出すことはない
仕事に対して不真面目のようにも見られるが、意外にも生徒から人気がある
その理由は授業の分かりやすさと面白さであり、眠くならないと評判である
趣味は昼寝
好きなものは酒とたばこ
三十路に差し掛かったせいか白髪が増えてきたことが悩み

名前:稲生 狛吉(イナオ コマキチ)
性別:男性
職業:2年生『ボランティア部』


境遇:6  それなりに生活に余裕のある家に生まれた
運動:7  それなりに得意、運動も好きである
芸術:6  凡人の一歩先程度の芸術センス。あまり得意でないことを自覚している
教養:4  必要最低限の教養を持つ。学業は決していい成績とは言えない



年齢は15歳
身長は171cm
つやつやとした髪質の肩位まである茶髪の少年
明るく元気でノリの良い性格
基本的には素直だが、恋愛ごとになるとどうしても素直になれず顔を真っ赤にしてしまう
恥ずかしがり屋の癖に独り言が多く、それが原因でよくからかわれる
三万坂真とは幼馴染であり、昔から一途に思い続けている
この学校も真を追いかけてダメ元で受けた学校であり、受かるとは微塵も思っていなかった
趣味は髪を弄ること
好きなものは駄菓子全般


そろそろ再開です


玄関には、あの女と男の靴はなかった

思わず安堵の息が漏れる

リビングの明かりは妹のようだ


真「ただいま」

リビングに入り、声をかける
リビングに足を踏み入れた途端、ふわっといい香りが漂っていた

「おかえりなさい、お姉ちゃん」

私を出迎えてくれたのは


『三万坂 由愛(ミマサカ ユメ)』
私の可愛い妹
この家の唯一の良心
しっかり者の優しい子だ


真「いい匂いだな。カレーか?」

由愛「そうだよ。これで三日は夕飯に困らないね!」

真「う、うんそうだな」

由愛はそんなこと気にしなくていいのに
別段貧乏というわけではない、あの男も由愛にならいくらでも金を払ってくれるだろう


真「本当にいい匂いだ。また上手くなったんじゃないか?」

由愛「え、えへへ…そうかな?ありがと、お姉ちゃん」

由愛は最近になって家事をするようになった
私は進んでやろうとはしなかったから分からないが、この年頃の子はやりたくなるものなのだろうか?



三万坂真:料理判定
1ほど下手、9ほど上手
『完璧超人』 4以上で+3の補正

直下コンマ


コンマ判定:2  下手


実を言えば私は料理はあまりしたことが無い
しかし、小学生の妹にもできるんだ、今度何か作ってあげてもいいかもしれない


真「お腹が空いたな、今すぐ食べられるか?」

由愛「うん。お皿によそってあげるね。手洗って座ってて」

真「ふふ、ああ」

これじゃあどっちがお姉さんか分からないな

由愛がカレーを準備してくれている間、コップとお茶、そしてらっきょうを用意する
やっぱりカレーと言えば福神漬けからっきょうは欠かせないな

何を隠そう、私は漬物が大好物なのだ
カレーは美味しくらっきょうを食べるための副菜と言ってもいい位には漬物が好きだ

目の前にカレーの乗ったお皿が置かれる

真「それでは」

「「いただきます」」


礼儀正しく、手を合わせて食事を頂いた


真「………ご馳走様でした」

お皿いっぱいに盛られていたカレーを食べきる
ちと多かったな…
しかし、妹がせっかく作ってくれたカレーだ、残したくはなかった

由愛「ええ~っと…お粗末さまでした?っていうんだっけ」

真「ああ、合ってるぞ。今日は由愛が作ったからな、提供して頂いた人のお礼の言葉に対して謙遜の意味合いを込めて言う、日本独特の挨拶だな」

由愛「ん、ん~?」

真「あ~…つまりは料理を作った人じゃないと言っちゃいけない挨拶だよってことだ」

由愛「そっか~」

イマイチ興味なさげに返事を返される
うむむ、小学生は雑学を面白いとは思わないのか?


食事の後、二人で歯磨きをする

これから寝るにはまだまだ時間がある、どうしようか?


1、由愛と過ごす
2、自室に行く
3、自由安価

安価↓2

2


>>924選択:2、自室に行く


…学生らしく宿題でもしておこうか
とはいっても芸術学校ゆえか、普段の授業にはあまり力を入れていない
宿題の量や出る頻度などは、普通科と比べて少ない……と思う

鞄をもって、自室に向かった

部屋の真ん中に鎮座しているちゃぶ台に勉強道具を広げて、宿題をこなしていると

コンコンコン

ノックの音が聞こえた

それは扉からではない、部屋の窓からだった……


なんていうとホラーっぽいが全然そんなことはない
ノックの主が誰か知っているからだ

真「今開ける」

閉め切っていたカーテンを開け、窓のカギを開く

「こんばんは、お姉ちゃん」

窓から侵入してきたこの少年は


『平崎 煌太(ヒラサキ コウタ)』
小学5年生の少年
由愛と同い年のお隣さんだ
自室が向かい合っているため、よくこういう風に入ってくる


真「何の用だ?煌太」

煌太「う~んと、遊びに来た!」

真「見ての通り私はお勉強の最中だ。由愛を呼ぶか?」

煌太「ううん、呼ばなくっていいよ。僕はお姉ちゃんに用があったんだし」

真「そうはいっても相手はできないぞ?」

私は作業を途中で中断するのが嫌いだ
今日中に簡単に終わるものとなれば尚更中断したくない


煌太「それじゃあ大事なお知らせです!これ言ったらすぐに帰るから」

真「なんだ?」

煌太「夜に僕を訪ねると、皆の好感度を見ることが出来るよ」

真「好感度?」

煌太「そう、お姉ちゃんのことをどう思っているかもわかるよ」

真「いや…言ってる意味が分からん。どうして煌太がそんなこと知っているんだ?」

煌太「お約束だよ!」

真「お約束か。それなら仕方ないな」

何が仕方ないのか自分でも理解していないが


煌太「全員分揃ってないけど見る?」

真「……」


1、見る
2、見ない

安価↓2

1


この書き込みから5分以内に安価指定が無ければ>>927採用

安価↓


>>927採用:1、見る


真「なにがなんだかわからんが、取り敢えず見せてみろ」

煌太「はい、これが今の好感度だよ」



『井伊直巳』好感度:2(9) 【嫉妬(憧憬)】
約束:無し

『稲生狛吉』好感度:10  【恋慕】
約束:無し

『????』好感度:6  【友好】
約束:無し

『佐志田博』好感度:6  【友好】
約束:無し

『????』好感度:?  【??】
約束:無し

『????』好感度:?  【??】
約束:無し




煌太「今はこんな感じだね」

真「そ、そうか…」

煌太「見たいときは声をかけてね。それじゃあおやすみなさい」

そう言って、窓伝いに帰って行った


……………なんだこれ?

まぁ、あまり深く気にしないでおこう

カーテンを閉め、勉強を再開した


6月1日(月)  終了


【リザルト】

名前:三万坂 真(ミマサカ サナ)
性別:女性
職業:3年生『ボランティア部』


境遇:2  不幸せな家庭に生まれ、不運が付きまとう
運動:9  文句なしの運動神経。スポーツに打ち込めばと願った人は多い
芸術:7  中々の芸術センス。しかしこの学校では平均レベル
教養:9  文句なしの教養。全教科常にトップクラス



年齢は17歳
身長は158cm、本人は160cmと言い張っている
紫髪のロングの女性
生まれつき何でも完璧にこなすことが出来ていたが、芸術方面においてはいまいちの成績しか納めていなかった
そのため、自らの穴を埋めるために芸術学校に入学
その理由が原因で学校の生徒からはあまりよく思われていないようである
自らの完璧さを自覚しており、男はみんな馬鹿だと思っている。その為か恋愛経験はない
よく落ち込んだり立ち直ったり情緒が不安定な性格。調子次第で食欲の差が激しい
趣味は一人旅でアウトドア派
好きなものはイタチ科の動物
完璧超人ではあるが、一芸を極めた天才には勝てないことを自覚し始めており、それが原因で落ち込むことが多い
実は部屋が汚い


【好感度】


『井伊直巳』好感度:2(10) 【嫉妬(尊敬)】
約束:無し

『稲生狛吉』好感度:7  【友好】
約束:無し

『????』好感度:4  【普通】
約束:無し

『佐志田博』好感度:3  【無関心】
約束:無し

『????』好感度:?  【??】
約束:無し

『????』好感度:?  【??】
約束:無し


6月2日(火曜日)  開始





目覚ましの音で目を覚ます

すぐに音を止め、もそもそと起き上がった

朝食は毎朝コーヒーと食パンと決めている

朝食をとるため、キッチンに向かった

この家はリビングとダイニングとキッチンが仕切りの無い一つの部屋となっている

つまり、キッチンに向かう=リビングを通る。なのだ

リビングの戸を開けた瞬間、異臭に気付く

………酒と化粧の匂い

予想通りソファーでは、異臭の源である女―――母が眠っていた


『三万坂 真妃(ミマサカ マキ)』
私の母親
年齢は34歳
私の知る中で最も浅ましく汚い女


……朝から気分が最悪だ

同じ空気を少しでも吸いたくない、それ以上に起こしたくない
一言であろうと会話を交わしたくなかった

静かにリビングから退出し、自室に帰る

今日はコンビニで朝食を済まそう
昼食も購買でいいだろう

着替えをしながら、今日の計画を立てていた

あの女…どうせすぐに出ていくだろう
帰宅するころには居ないはずだ

……帰ったら換気をしておこう

5分もせずに着替え終わり、歯磨きをしに洗面所に向かう

しかし、不運が重なってしまった

「………………おはよう、真さん」

真「……………おはようございます」

洗面所では、義父が身支度を整えていた



『三万坂 豪(ミマサカ ゴウ)』
私の義父
血の繋がっていない家族であり、由愛と血の繋がった父親
何を考えているのか分からない鉄仮面男


あの女よりはるかに不快の度合いは少ないが、嫌いなことには違いない
毎日のように同じルーチンを繰り返す機械のような男

……養ってもらっている点だけは、感謝しているが


豪「……………私は、仕事に行ってきます」

真「……そうですか」

無表情で髪の毛に櫛を入れながら話しかけられる
この男なりのコミュニケーションなのだろう

……今更過ぎるがな


豪「………………洗面台を独占して済まない。どうぞ使うといい」

真「………」

私は何も答えない
それでも全く意に介さず、その場からいなくなる

機械的なあの男にしては珍しくいつもより会社に向かう時間が遅い気がする
私の目覚まし時計は2人に会わない時間を計算して設定してある

今日は恐らく偶々だろう
明日も鉢合わせしてしまうようなら設定を変えなければいけないが


由愛「おはよう…お姉ちゃん」

身支度を完璧に整え、玄関で靴を履いていると
寝ぼけ眼の夢が起きてきた


真「おはよう由愛。リビングには母が寝ている。起こさないようにな」

由愛「……うん」

真「それじゃあ行ってきます」

由愛「…いってらっしゃい」


目を擦りながらも小さな手を振って見送りをしてくれる
何と愛らしい姿か

由愛の姿を見て少し気分が軽くなった

学校に向かうとしよう



通学路
イベント判定

5以上で発生

直下コンマ


コンマ判定:9 イベント発生


イベント選択

1、稲生姉弟と会う
2、嫌な奴に会う
3、稲生姉弟の片割れと会う
4、眼鏡の好青年

安価↓2

4


>>939選択:4、眼鏡の好青年


通学路を歩いていると、背後に気配を感じた

走っている足音

徐々に近づく

そして、私の真後ろに来る

私の肩に伸びる手

真「せぇい!!!」

その手を掴み、捻りあげ!―――上がらなかった


「痛いぞ、三万坂」

真「先に一声かけろ。そして気安く乙女の肩に触れられると思うなよ」

「ハハ、成程確かに。俺が無礼だったな」


私の後ろに居る男
私の渾身の捻りあげをものともしなかったこの男は


『権藤 仲義(ゴンドウ ナカヨシ)』
同じ学校の三年
生徒会会長
目が悪く、眼鏡をかけている
目つきも悪いが、見た目に反してフランクな男だ


権藤は学校指定のジャージを着ていた


真「何だお前、今日も走っているのか?相変わらず好きだな」

仲義「別に好きなわけじゃない。癖だ」

真「難儀な癖だな」

仲義「どうだ、ここは一つ学校まで競争しないか?」

真「遠慮しておく。制服だからというのもあるが、マラソンだけはどうにもお前に敵わないからな。それ以外では私の圧勝だが」

仲義「法螺を吹くな、中間テストの数学と物理は俺が上だっただろ?」

真「総合順位で私が上だから関係ないな」


権藤とはこの学校に来てから出会ったが、中々に凄い奴だと認めている
私ほどではないが頭もいいし、勉強もできる
私ほどではないが運動神経もいい、体力だけはコイツの方が上だが

テストのたびに点を競い合っている

負けたのはせいぜい一度くらいか?


仲義「二度だ」

真「心を読むな」

仲義「不可抗力だ」

真「一体どんな力が働いてるんだ…?」



真「それで、声をかけたのは何か理由でもあるのか?」

仲義「いや、特に用事はないが。生徒会はこれから文化祭の準備で忙しくなる、ボランティア部の力頼りにしているぞ」

真「ああ、言われなくとも。むしろ暇なぐらいだからとっとと仕事を回してくれ」

仲義「ははは、それは頼もしいな。それじゃあな三万坂」

爽やかな笑みを見せ、走り去っていった


権藤仲義

見るからに生真面目そうなやつだが、そうでもない
見るからにがり勉っぽいが、そうでもない
目つきが悪く、不愛想に見えるがそうでもない

どちらかと言えば体育会系が似合う、爽やかで気さくな奴だ

私としては珍しく、不快感を抱くことのない男

色んな意味で、変な奴だ


通学途中にコンビニに寄り、適当にパンと飲み物を買って道中で食事を済ました
現在は教室

私以外に誰も来ていない

私は一番が好きだ、教室に来るのだって一番が良いに決まっている

朝の学校というのは中々に気分のいい場所だ

朝早く来ると、広い校舎にほとんど人の気配がない

ちょっとした独占欲が満たされるな

さて、これからどうしようか?

特にしたいことも無いが……



1、教室で大人しくする
2、校舎をぶらぶらする
3、自由安価

安価↓2

2


>>946選択:2、校舎をぶらぶらする



適当にぶらぶらしよう

人がいない校舎を歩くのは中々気分がいいしな

校舎内を散歩する



イベント選択

1、美術室を覗いてみる
2、華道部の部室を覗いてみる
3、いつの間にか旧校舎に…

安価↓2


この書き込みから五分以内に安価指定が無ければ>>948採用
安価↓

3


>>950選択:3、いつの間にか旧校舎に…


今日の更新はここまでです

今日中にメインキャラ全員出す予定だったんだけどなぁ…おかしいなぁ
まぁ私の書く速度が遅いせいですが



お付き合いいただきありがとうございました


今回出たキャラのプロフィール公開


名前:三万坂 由愛(ミマサカ ユメ)
性別:女性
職業:小学5年生


境遇:2  不幸せな家庭に生まれ、不運が付きまとう
運動:4  年相応の運動能力。あまり得意ではない
芸術:6  それなりの芸術センス。まだまだこれから
教養:4  年相応の教養。一般常識もそれなりにある



年齢は10歳
身長は140cm
紫髪のショートの女の子
素直で大人しい性格をしており、人見知りである
姉と両親の影響もあってか男の人が嫌い
唯一、お隣に住む平崎煌太にのみ心を許している
高圧的で尊大な性格の姉と姉妹であることをよく驚かれる
何でもできる姉を尊敬してはいるが、部屋をすぐ汚くするのは許せないと思っている
趣味は料理と絵を描くこと
好きなことは掃除


名前:平崎 煌太(ヒラサキ コウタ)
性別:男性
職業:小学5年生


境遇:6  それなりに生活に余裕のある家庭に生まれる
運動:5  年相応の運動神経。運動は好きである
芸術:1  センス0。苦手というより嫌い
教養:4  年相応の教養。一般常識もそれなりにある



年齢は10歳
身長は137cm
しっとりとした髪質の青髪の少年
無邪気で明るい性格をしている
三万坂真とはお隣さんであり、お互いの私室が向かい合っている
家の距離が近く、窓を開けて侵入してくることも多い
三万坂真のことを『お姉ちゃん』と慕っている
趣味は字を書くことと本を読むこと
好きなものは涼しい場所


名前:三万坂 真妃(ミマサカ マキ)
性別:女性
職業:専業主婦



年齢は34歳
紫髪のセミロングの女性
17歳の時に妊娠してしまい、なし崩し的にその男と結婚する
そのような結婚生活がうまくいくはずも無く、夫の浮気を引き金に離婚
その後、暫くは夫からの慰謝料で生活していたが生活が苦しくなり娼婦として働く
仕事先で知り合った男性の子をワザと身籠り、結婚までこぎつける
その夫の事を愛してなどおらず、財布代わりとしか思っていない
現在は夫の金を使って男遊びに興じている
幼少期に性的虐待を両親から受けたためか、性的対象としてしか自分の価値が無いと思い込んでいる






名前:三万坂 豪(ミマサカ ゴウ)
性別:男性
職業:銀行員




年齢は37歳
黒髪を綺麗に七三分けにしている男性
無口で無感情で無表情な人物
高機能自閉症を患っており、コミュニケーション能力が著しく欠如している
三万坂真妃と出会ったのは当時童貞であったため、友人の勧めで娼館へと赴いた
異常なほど欲が無く、全てにおいて求められたら答えるというスタンスを一貫している
家族を愛しているのかは本人にすら分かっていない
家族愛を知らずに育ったため、何をすれば愛するという行為なのか理解できない
性欲でしか自らを肯定できない真妃と、求められなければ何もできない豪は相性はいいのかもしれない

名前:権藤 仲義(ゴンドウ ナカヨシ)
性別:男性
職業:3年生『生徒会』


境遇:8  かなり裕福な家庭に生まれる
運動:8  かなり優秀な運動神経。癖の所為か体力だけは人一倍ある
芸術:8  秀才レベルの芸術センス
教養:9  文句なしの教養。学年トップクラスを維持し続けている




年齢は17歳
身長は180cm
黒髪短髪の青年
目が悪いので眼鏡を愛用している
寡黙な努力家で、竹を割ったような性格
目つきは悪いが愛想が悪いわけではなく、寧ろ話してみると見た目とのギャップに驚かされる人は多い
以前は写真部に所属していたが、とある理由で今は部活動に参加していない
生徒会長を務めており、生徒教師共に人望は厚い
悩み事や沈んだ気持ちになるとランニングをするという癖がある
趣味は日記をつけること
好きな食べ物は醤油


煌太君のシーンが意味分からないという方がいるかもしれないので補足

ときメモシリーズには基本的に攻略対象キャラの好感度を教えてくれる友人が居ます
ときメモ方式と決まった時からこれ専用のキャラを出そうと思ってました
乙女ゲー版ときメモと自分の趣味を突っ込んだせいで友人ではなくお隣のショタになりましたが
弟が居れば弟がこのポジションだったと思います



そろそろ再開です


校内を散歩していると、いつの間にか旧校舎まで来てしまった

旧校舎

なんとも青春を感じる響きだ
再来年から本格的に解体工事が始まるとなれば尚更

旧校舎は一応鍵を閉め切られているが、錆びついてしまって役目を果たしていない
中には入れることを知っているのはせいぜい私くらいのもんじゃないかと思っている
現に私以外の人が旧校舎を歩いているところを見たことが無い

旧校舎の中を歩く
かなり埃っぽい場所だが、不思議と居心地が良かった

外で、何か物音が聞こえた
この時間に人が居ることは考えにくい
野生の動物でも迷ってきたか?

好奇心に従って音のする場所を探す

そして私は見た―――見てしまった


私と同じセーラー服を着た、線の細い少女

その少女が、複数の男に囲まれていた



真「何を…している…」

思わず声が漏れる

私はこの光景を見たことがある
それは我が家で、自分の愛する母が見知らぬ男としていた行為
私の家族の幻想が、一瞬で崩れ去って行った日

いやだいやだいやだいやだいやだ

見たくない

関わりたくない

でも、あの少女を放っておくなんてできない!



真「何をしている貴様らああああああああああ!!!!!」

窓を開け放ち、叫ぶ
ここは二階であったが、迷わず飛び降りた

男どもは明らかな動揺を見せ、服を着直しながらその場から走り去る

追いかけて制裁を加えてやりたい
そうは思うもののまずはこの少女のことが先決だ


真「大丈夫か?」

大丈夫ではないことぐらいわかっている
でも気の利いた言葉なんて何も思い浮かばなかった

肩を抱く

少女の肩は予想以上に細く、折れてしまいそうだった



真「クソッ!学校でこのような行為…いじめというやつか。取り敢えず何をすれば――」

「…………ね」

少女が口を開く
その声はあまりにか細く、何を言っているか分からなかった

真「ん?どうした?何が言いたい?安心しろ、私はお前の味方だ」

少女「…お金…貰いそびれた」

真「は?」

この女、今なんと言った?
私の耳がおかしくなったわけじゃなければ、『お金を貰いそびれた』と
それはつまり―――


少女「今度来たとき倍ふっかけてやるとしよう。…君もヤリに来たの?女の人もやっぱりこういうの好きなんだね。待ってて、今着替えるから」

真「は?待て?何を言っている?」

少女「アレ?セーラー服のままがいい?まぁそう言う趣味の人もいるだろうけど」

着替えると言ったか?
確かに汚物で穢されてしまっているが
なんかニュアンスが違うような…



少女「でも匂いが気になるからやっぱり着替えさせて」

そう言っておもむろに服を脱ぐ

真「おまっ!」

確かに同性同士とはいえ羞恥心というものを持て!
不可抗力で少女の裸を見てしまう

少女はブラジャーをしておらず、慎ましい胸板が外界に晒されてしまった
……というか……これは慎ましいというレベルじゃないような
完全にぺったんこで膨らむ兆候すら見せていない

確かに幼い見た目をしている
成長が遅れている可能性だってあるだろう、だがしかし先ほどからの態度と言い…もしや…


真「お、お前……男か!!」

少女?「今更?っていうか知っててここに来たんじゃないの?」

真「あ、ああ……」

眩暈がしてきた
現状についていけない
どうなっていやがるこの学校は…


真「そこに正座しろ」

不思議そうな顔をするが、素直に従った

真「言いたいことは腐るほどある。一つ目だ……」



1、「ここで何をしていた?」
2、「その制服は?」
3、「…名前は?」

安価↓2

この書き込みから5分以内に選択が無ければ>>964選採用

安価↓


>>966選択:2


真「その制服は誰のものだ?」

少年「僕の物です」

真「……はぁ~、頭が痛くなってきた。お前は男じゃなかったのか?」

少年「僕の物です。僕の母のお古です。父と母が元々この学校の生徒だったので、制服を買う手間を省くためにこの学校に来ました」

真「成程。納得した」

ここの学校は昔から制服が同じ名のか…
特徴のないセーラー服と学ランだしな


真「次だ」


1、「ここで何をしていた?」
2、「お前の名前は?」
3、自由安価

安価↓1


>>969選択:1


真「ここで何をしていた?」

少年「本当に知らずにここを通ったんですね…」

真「質問に答えろ」

少年「体を売っていました」

真「――ッ!」

こともなげに少年を言う
思わず私は少年の頬をはり倒した


少年「…そう言うのが好きなんですか?」

真「ふざけるな!!貴様自分が何をしているか分かっているのか!!」

少年「なら貴女が僕を養ってくれるんですか?」

小馬鹿にしたような冷たい笑みで少年は言う


少年「出来ないくせに、自分が不愉快だからそんなこと言ったんでしょう?」

真「だが…こんなことしなくとも、金を稼ぐ手段はあるだろう?」

少年「真面目に働くなんて馬鹿らしくなってきますよ、こういうことしてると。1時間もせずに万の金が稼げるんですよ?それとも僕にこれ以上のお仕事でも紹介してくれるんですか?」

真「自分の体を大事にしようとは思わないのか?」

少年「はぁ…貴女って体に悪いからタバコを止めろっていうタイプですね。好きでやってるわけではないですけど、少しでも楽に生きるために必要なんだから仕方ないじゃないですか」


こんなことをしている人間、どこかおかしい思考を持っているだろうとは思っていたが
よもやここまで頭のおかしい奴とはな

貧困の辛さは解る。解るが…こんなことしなくともいいだろう


真「……次だ」


1、「名前は?」
2、自由安価

安価↓

1


>>971選択:1


真「……名前は?」

少年「文月椿(フミヅキ ツバキ)です。学年は1年」

真「文月か、よし覚えておこう」


予冷のチャイムが鳴る

想像以上に時間がたっていたようだ


椿「それでは…ええ~と、お名前は?」

真「三万坂真だ」

椿「それでは三万坂さん。僕はこの旧校舎に呼び出して頂ければいつでもしてあげますよ」

真「結構だ」

椿「それならこのことは黙っててくださいね」

真「……いいだろう。だがしかし、このようなことはもう止めろ」

椿「……考えておきますよ」


そうは言うが、恐らく止める気なんてないのだろう
文月は着替えてから教室に行くと言った


HRが始まる前に、私も教室に帰った


文月椿…か

どうにも私はああいう汚い者と縁があるようだな

はぁ……最悪だ


好感度判定


直下コンマ:文月椿⇒三万坂真の好感度


↓2コンマ:三万坂真⇒文月椿の好感度


文月椿好感度:14 「……なんだろうこの感覚。胸が…変だ…」 【恋慕?】


三万坂真好感度:2 「最悪だ…学校内ですらあんなものを見なければならないなんて」 【嫌悪】



真さんのモテっぷりに困惑





午前の授業が終了し、ぞろぞろと生徒たちが教室を出ていく
一部の生徒はお弁当を持ち寄ってなじみのあるものと机を寄せ合う


美々「うがぁ…お腹空いた…」

美々が机にへばりつき愚痴を漏らす
美々は勉強嫌いだ、昼休みにはいつもこうしてへばってる


美々「一緒にお弁当食べよー」

真「生憎今日は持ってきてない」

美々「あらま珍しい。昼ご飯どうするの?」

真「………」


1、「寄越せ」
2、食堂に行く
3、購買に行く
4、自由安価

安価↓

2


>>978選択:2、食堂に行く


真「食堂に行ってくる」

美々「いってらっしゃ~い」

手をぶらぶらさせながら弁当の包みを開く
一緒に食堂について来る気は無い様だ
いつもはついて来るのに、よほど腹が減っているのだろう


一人で食堂に向かった

広い食堂
かなりの人が居るが、座れないほどではない

一番安い素うどんを頼んだ


真「いただきます」

適当な場所に腰かけ、手を合わせた


1、隣に知り合いが座って来た
2、特に何もない

安価↓



>>980選択:1、隣に知り合いが座って来た


だ~れだ?


自由安価↓1

大嫌いなあいつ


>>982選択:大嫌いなアイツ


隣に誰かが座る

この混雑だ、わざわざ断りを入れなくてもいいが
誰だろうかと隣を確認する

嫌な奴が座っていた

真「お前かあああああ!!」

直巳「ぐふっ!ごほっ!いきなりなに…ってああ、貴女ですか…」

真「貴様よくこの私の隣に!」


また前みたいに贅沢な食べ方をするんじゃないかと思っていたが、目の前に広げられているのは弁当だった

真「…何故弁当?」

直巳「…教室が煩かったので退避してきただけです」

真「友達いないのか?」

直巳「関係ないでしょう!?」

どうやら図星のようだ
寂しい奴だ、こんな奴に友達なんていなくて当然だが


直巳「友達…ひ、一人くらいはいますから!」

真「胸を張って言うことじゃないな」

直巳「……僕もそう思います」


真「…じ~~」

直巳「…なんですか、僕の弁当はあげませんよ」

真「何だこの弁当は?ダイエット中の女子か?」

この男の弁当には何故か野菜とご飯だけだった
おかずと言えば梅干しくらいだ


直巳「別にいいでしょう…これくらいしか食べられないんですから」

真「肉は?」

直巳「豚も牛も鳥もダメです」

真「魚は?」

直巳「鮭と鯖がダメです。貝類と甲殻類も全般的に無理です」

真「麺類は?」

直巳「小麦粉及びそば粉を使っているなら無理です」

真「お前…一体何を食べて生きているんだ?」

直巳「こうやって米と温野菜を食べているじゃないですか」

真「それだけか……?」

直巳「それがメインですね」


こ、コイツ!
人間関係どころか食生活までも…!

なんて寂しい奴なんだ!!


直巳「………貴方が食堂で僕に怒鳴った時の事を覚えてますか?」

真「ああ」

直巳「あの日は偶々弁当を持ってくるのを忘れまして、友人に一番野菜の量が多いモノを聞いてソレを頼んだんです」

真「それで?」

直巳「残したくて残したわけじゃありません。…作ってくれた方に僕も申し訳なく思ってます」

真「ふむ。意外に素直なところがあるのだな」

直巳「僕は勘違いされるのが大嫌いなだけです!」

真「わかったわかった。事情も知らんまま怒鳴って悪かったな。そんな体質だったなど知らんかったのでな」

直巳「……わかっていただけたなら結構です」


コイツは多くのアレルギーを抱えているようだ
それは随分と生き辛く、大変なことだと思う
そうと知っていればあのようなことは言わなかっただろうな
少しだけ、同情してやってもいいかもしれない


真「……ん?そういえば沢庵も残してなかったか?」

直巳「アレはただ単に嫌いだからです」

真「沢庵美味いだろうが!!死ね!!」

直巳「貴女って本当に情緒不安定ですね!?」



前言撤回
この男に同情の余地はない


放課後


授業を終え、美々と共に部室に向かっていたところ生徒会長に呼び止められる
美術準備室からペンキを持ってこいとのお達しだ
美々は別の仕事で引っ張られていった

私一人で美術準備室に向かう

持ってくるのは赤と黒だったな。制服を汚さないようにしなければ

美術準備室の戸を開ける
何故か鍵がかかっていなかった

中に変態が居た

鑑の前に全裸で座って絵を描く変態が居た


変態「ん?誰だ?誰も入ってくるなと伝えたはずだが」

真「へ、へへへ………」

変態「ヘ=ヘヘへというのか。スマナイが出て行って―――」

真「変態だああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!」


壊れんばかりの勢いで扉を閉める

駆けだす

逃げる

なんなんだ今日は!?
変態と出会う日なのか!?


仲義「おい、廊下を走ると危ないぞ」

たまたま通りかかった生徒会長に呼び止められる

真「お、おおイイ所に!」

仲義「どうした?美術準備室のカギか?渡したと思ったんだが――」

真「違うそうじゃない!聞いてくれ、『ギリシア彫刻のような男が鏡の前で絵を描いていた』何を言っているか分からないと思うが私も何が起こったのか理解したくない!」

仲義「その心は?」

真「いいから来てくれ!!」


権藤の手を掴み再び走る
美術準備室の前まで行き、深呼吸をした


真「…開けるぞ」

仲義「ああ」

意を決して扉を開けた


そこには先ほどと同じ格好で同じ変態が鎮座していた


真「ほら!ほら!な!言っただろ!!」

仲義「いいから落ち着け。もう一回深呼吸。すぅ~~~……はぁ~~~~…」

真「すぅ~~~~~……はぁ~~~~……」

仲義「落ち着いたか?」

真「落ち着いた」

仲義「もう一回前を見てみろ」

言われた通りもう一度前を見る


ギリシア彫刻のような筋肉の男が裸でこっちを見ていた


真「やっぱり居るじゃないか!?というかこっち見てる!?」

仲義「ん?そうか、お前は知らないのか」

真「な、なんだ?学園の七不思議か何かか?」


仲義「アレは美術部のエース『釧路蓮(クシロ レン)』だ」

真「なにぃ!こんな奴が美術部のエースだと!?」

仲義「学校内だけではなくかなり有名だぞ」

真「そ、そうだったのか…」

改めて男をよく見る
………変態以外の何者でもない


仲義「ナルシストとしても有名だ」

真「それはなんとなくわかる」

そうでなければ全裸の自画像なんて書かないだろう


蓮「生徒会長ではないか。今は絵を描いている、出て行ってくれないか?」

仲義「ペンキを取りに来た。すぐに出ていく、邪魔して悪かったな」

蓮「そうか、なら早くしてくれ。見られると興奮して上手く描けない」

仲義「ははは、全裸の男が言うもんじゃないぞ。…しかし、よく鍛えてあるな。男ながら見惚れてしまう」

蓮「フハハハ!そうだろうそうだろう?特にこの―――」


男2人が筋肉談議に花を咲かせている
話に加わりたくない…
仲義、お前までノリノリで筋肉について全裸の男と話しているのはさすがにドン引きだ



今日で再確認した

男には変態しかいない


今日の更新はここまでです

これでヒロイン全員出すことが出来ました



井伊直巳=メインヒロイン

稲生狛吉=幼馴染(通称かませ枠)

佐志田博=年上枠

権藤仲義=眼鏡枠

釧路蓮=イロモノ枠

文月椿=お色気担当



こんな感じのヒロイン構成です


お付き合いいただきありがとうございました


プロフィール公開



名前:文月 椿(フミヅキ ツバキ)
性別:男性
職業:1年生、無所属


境遇:1  不幸な境遇に見舞われ、幸せを実感できない
運動:2  運動音痴。運動が好きでもない
芸術:9  天才的と言ってもいい芸術センス
教養:6  それなりの教養を備えている




年齢は15歳
身長は162cm
白に近い金色の長髪の少年
幼少期の怪我が原因で右目に白内障を患っている
虚ろな性格で、意思が薄い
決断力はあるものの能動的に行動を移すことは少ない
絶世の美少年であり、彼自身も容姿には自信を持っている
小中と学校内でいじめを受けてきたが『そういうやり方もあるか』と今はそれを利用してお金を稼いでいる
この学校に入ったのも親のお古があるからという理由である
趣味は特に無い
好きな物も特にない
嫌いなものは乱暴な男と五月蠅い女


名前:釧路 蓮(クシロ レン)
性別:男性
職業:2年生『美術部』


境遇:5  特筆することのない普通の家庭に生まれる
運動:8  優秀な運動能力
芸術:10 天才的な芸術センス
教養:2  一般常識があるのかも怪しい。一言でいえば馬鹿



年齢は16歳
身長は182cm
深緑色の短髪の青年
暑苦しく頑固で馴れ馴れしい性格
気遣いというものが全くできず、両親以外に敬語を使わない
教師にも敬語を使わないが、特待生であるため御咎めなし
それが原因で友人というものがあまりいない
端整な顔立ちをしているが性格のせいで女子に嫌われやすい
趣味は体を鍛えること、しかしスポーツに生かそうという気は一切ない


明日スレ建てしようと思ってましたがもうそろそろ建てないとやばいですね

今から建ててきます


新スレ誘導

安価とコンマで1から物語を作る  その7 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1405697451/)

ここは埋めちゃってください


好感度判定

直下コンマ:釧路蓮⇒三万坂真の好感度


↓2コンマ:三万坂真⇒釧路蓮の好感度
変態 -3

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom