美少女「行かないで、俺くん」俺「ははっ、そいつは無理な相談だ」 (33)

美少女「私……弱虫でいくじなしだから、こんなことにでもならないと一生言えなかったかもしれないけど」

美少女「あなたのことが好きなの! だから……行かないで、俺くん!!」

俺「……俺が行かなきゃ、世界がやばい。この世が無くなるのはお前も困るだろう?」

美少女「私の中の世界は、あなたでできてるの。あなたがいない世界なんて、どうなっても構わない!」

俺「ヒューウ、恋は盲目だねぇ。盲目ついでに俺のこの決意にも目を瞑ってもらいたいもんだ」

美少女「私……真剣なんだよ?」

俺「……お前の気持ちは分かる。俺はイケメンで頭も運動神経も良く面白い上に優しくてシャレオツで……」

美少女「だったら!」

トンッ

美少女「うっ……」クラッ

俺「大切なもののためなら迷わず命をかけられる。そういうところに……惚れたんだろ?」

美少女「バ……カ……」

ドサッ

俺「やれやれ……自分で決めたとは言え、辛い立場だ。言ったら揺らいじまいそうで……最後まで、言えなかったよ」スッ

俺「……好きだったぜ、美少女。この世の誰よりも」chu

ヒュー!

ヒューウ

きもちわるいやつだ
ここでわしが(#`皿´)

俺「……さて」

俺「行くか」ザッ

TV『巨大隕石はもう地球にかなり迫っています! これにはお手上げです!』

TV『んーぅ、良い方向に捉えると今日はもう何をしても良い日ということになりますねぇー』

俺「時間がないな……ん?」

幼馴染「……」

俺「来てたのか」

幼馴染「行っちゃうの……?」

俺「……もう社会人なんだ。仕事がありゃ、行くさ」

幼馴染「……」ギュッ

俺「おぉぅっ……」

幼馴染「……」ギューー

俺「……んぅ」ポリポリ

俺「止めてんのかい?」

幼馴染「……悪あがき」

俺「まいったな……動けん」

幼馴染「……覚えてる?」

俺「ん?」

幼馴染「私に好きな人ができて……告白して…………失敗して」

幼馴染「泣いてる私を、俺君は黙って抱きしめてくれたよね」

俺「……あったな、そんなこと」

幼馴染「あの時からかな。私……本当に好きな人が俺君だって気付いたの」

俺「……」スッ

幼馴染「分かってる。気絶させるんでしょ?」

俺「……」

幼馴染「止めないよ。俺君の行く道は。だからこれが最後の悪あがき」

幼馴染「俺君との最後の思い出は……せめてその胸の中で……」

トンッ

俺「……」

俺「あの時から、か。やれやれ、鈍感だなぁ」

ヒューウ!

俺「俺はもっと前から、お前のこと……」

幼馴染「俺……君……」

ドサッ

俺「……この世の誰よりも、愛してたぜ」chu

俺「さて」

俺「……行くか」ザッ

隕石「ゴゴゴゴゴゴゴ」

俺「かなり近付いてきてるな。こりゃあ早く行かねーと」

妹「お兄ちゃん」

俺「……」

妹「行かないで……」

俺「妹……」

きもすぎ続けろ

俺「分かってるだろ? 兄ちゃんが行かないと、隕石が……」

妹「……そう、だよね」

妹「じゃあ私も行く!」

俺「おいおい、空も飛べないくせに何言ってんだ」

妹「でも……」

俺「俺にしかできない仕事なんだ。それよりお前には、お前にしかできない仕事を頼みたい」

妹「私にしか……できない仕事?」

俺「そうだなぁ……俺が隕石をボカーンとぶち壊して見事生還できたら、だ」

俺「おかえりなさい、って言ってほしいな」

妹「……それだけ?」

俺「ああ、それだけだ。それだけで……地球救った疲れも吹っ飛ぶだろうよ」

妹「うん……分かった! 待ってるね、お兄ちゃん」

俺「フッ……良い子だ」

トンッ

いいねえ、きらいじゃないぜ

どんだけ

嫌いじゃないぞ!

妹「何故ッ……」

ドサッ

俺「じゃあな妹、この世の誰よりも愛してたぜ」chu

俺「さて隕石は……」

俺「……」チラッ

委員長「……」

俺「ちょっとくらいなら……大丈夫かな」

委員長「俺君、行ったらダメ」

俺「悪いな、行かなきゃダメなんだ」

委員長「こんなの、校則違反よ……本来なら、授業中じゃない」

俺「今日は休校だ。誰も学校になんて……」

委員長「……休校は、終わりじゃないから」

俺「ん?」

委員長「休校が終わったら……また学校は始まるから……だから!」

委員長「帰ってきなさいよ……クラスの誰一人、無断欠席なんてさせないんだから……!」

俺だったら気持ち悪いが俺をコブラにするとちょうどいい

ヒューッ

俺「フューウ……委員長にゃあ、逆らえねぇな」

委員長「絶対よ、絶対……」ポロッ

委員長「あ……」ポロポロ

俺「お、泣いてんのかい?」

委員長「バ、バカ! あ、あなたのせいだからね!!」クルッ

委員長「私を泣かせた罰として、帰ったら一生かけて償ってよね。じゃ、じゃあね!」スタスタ

俺「ふっ……」ニッ

俺「……」

俺「……」ダッ

トンッ

委員長「うっ」

ドサッ

俺「じゃあな委員長……この世の誰よりも愛してたぜ」chu

わろた

本日五回目の鏡花水月スレ

素晴らしい

俺「……しかしまいったな。さっき嘘ついちまった」

俺「幼馴染相手に社会人とか言ったけど……よく考えたらまだ高校生だった」

俺「ったく、俺も相当混乱しちまってんなァ。ま、どうせ死ぬんだ。別にいいか」

後輩「死なせませんよ」

俺「!」

俺「空手部の……後輩か。女の。どうした?」

後輩「先輩には何度も勝負を挑んで……その数だけ軽くあしらわれ負けてきました」

後輩「今までに999敗……でもまだ私は諦めてませんよ」

俺「懲りないねぇ。……育てた身としては、嬉しい限りだ」

後輩「今日あなたを気絶させれば、あなたは死にに行かない。全力でいきます」スッ

俺「勘違いしてるかもしれんが……俺が行かなかったら行かなかったで隕石落ちて俺含む皆死ぬんだぜ?」

後輩「聞こえません。集中してるので」

後輩「でやぁ!」シュッ

パシィ

俺「……拳に迷いがある。それじゃあ俺は倒せねぇよ」

笑った

どんだけ




どんだけ

後輩「……かないませんね、あなたには」

俺「大丈夫、もうすぐお前が地球上でナンバーワンになるよ」

後輩「ずるいですよ……先輩……」

トンッ

後輩「うっ」

俺「また、俺の勝ちだったな」

後輩「うう……二つの意味で……」

後輩「せんぱい……め……」

ドサッ

俺「じゃあな後輩。この世の誰よりも愛してたぜ」chu

モミッ

俺「よし」

俺「そろそろ、行くか」ザッ

隕石「ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ」

俺「もう地球まで5mってとこか……ギリギリだな」

俺「もう完全に間に合わないような気がするが……もしかしたら急げば間に合うかもしれな」

ストーカー「男くん」

俺「……」

俺「お前は……誰だ」

ストーカー「私よ」

俺「そうか……」

トンッ

ドサッ

俺「……」

俺「……」

俺「この世の誰よりも愛してたぜ」chu

俺「今思いっきりジャンプすればなんとか……」

恋人「俺っち!!」

俺「!」

俺「恋人……」

揉んだぞおい

おいこれ本家でも見たぞ

>>26
修正版です。

ストーカー何しに来たんだよ

>>27
なるほど
修正しなくてもいい話だったが

パクリかよ

>>29
終盤の戦闘シーンを少し変えたかったのですが本家だと規制されやすいので…………

早く続きを!

続きマダー?

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