少年剣士「冒険学校に入学します!」(160)


少年剣士「ここが冒険学校かぁ!」ワクワク

幼馴染「はしゃぎすぎ・・」

少年剣士「当たり前!ここから全ては始まるんだ!」

幼馴染「はーあ・・私は家族としばらく離れ離れなんて・・寂しくて・・」グスッ

少年剣士「ま・・まあそうだけど・・」

幼馴染「あんたみたいな考えが羨ましいわ・・」

少年剣士「む・・なんだよ!幼馴染だって『楽しみ』なんていってたじゃないか!」

幼馴染「うっさい!乙女はデリケートなの!」

???「まあまあ・・落ち着けよ2人とも・・・
     喧嘩はイケないぜ!」


少年剣士「ん?」

幼馴染「・・・誰?」

 
スタッ


少年武道家「俺は少年武道家!英雄になる男だ!」ドヤッ

幼馴染「・・・・少年剣士」

少年剣士「・・・」

幼馴染「ああいうのと付き合うと、本当にバカになっちゃうからダメよ?」

少年剣士「・・うん」

少年武道家「うおい!」

幼馴染「だって・・」

少年武道家「俺はなあ・・・これでも、あの英雄武道家の息子なんだぜ!」

幼馴染「うそつき」

少年武道家「は、はやっ!いや嘘じゃねーし!」

少年剣士「本当に~?」

少年武道家「そうだとも!証拠くらいは・・」

幼馴染「少年剣士、学校初日から遅刻なんて情けないし、さっさと行くわよ」

少年剣士「あ、わ、わかった!」

少年武道家「おい!聞け!コラ!」

 
・・・・

先生「はーい、皆さんようこそ冒険学校にー」

全員「・・・」

先生「先ほど校長先生からお話のあったようにー・・これから組み分けを行いますー」

幼馴染「きた!組み分け・・自分の志願する職業かあ」

少年剣士「もちろん僕は剣士だよ!」

幼馴染「私はどうしよっかなあ・・やっぱ魔法使いがいいかなあ・・」

少年武道家「俺はもちろん・・ぶd!」

幼馴染「少年剣士は私の事どう思う?」

 
少年剣士「ど、どう思うってやっぱり・・幼馴染だし好きっていうか・・」カァァ

幼馴染「ば、ばか!そういうことじゃない!職業のこと!」カァァ

少年武道家「聞けよ」

少年剣士「あ、そ、そうだよね!」

少年武道家「おーい・・」

・・・・・

少年剣士「よし、僕はもう志願してきたよ」

幼馴染「うん、私もやっぱり魔法使いにしてきた」

少年剣士「前から幼馴染は魔法が得意だったもんね!」

少年武道家「俺も武道家コースに決めてきたぜ!」

幼馴染「あ-・・はいはい・・」

 
少年剣士「で、僕らはこれからどうしたらいいんだろう?」

幼馴染「すぐにコース別に授業が始まるっていってたけど・・」

少年武道家「この後は11時から12時まで授業が始まって、その後は1時まで昼休み。
        1時から3時まではまたコース別の授業だけど、今日は初日だから3時から寮に案内だったはず」

幼馴染「あなた・・見かけによらず何か・・変」

少年武道家「ああん!?」

少年剣士「はは・・、ところで少年武道家クン・・だったっけ?」

少年武道家「おおよ!」キリッ

少年剣士「英雄武道家の息子っていってたけど、本当なの?」ワクワク

幼馴染「ウソよ」キッパリ

 
少年武道家「おい、コラ」

少年剣士「まあまあ、もしかしたら本当かもしれないし・・」

幼馴染「ウソよ」キッパリ

少年武道家「・・・」

少年剣士「はは・・少年武道家クンは、どこから来たの?」

少年武道家「呼び捨てでいいぜ。俺は東部の港町ってとこから来たんだ」

少年剣士「へえー、結構遠いところから来たんだね」

少年武道家「昔、戦争が起きたとき中心になったことがあっただろ?」

 
少年剣士「えーと・・?」アセアセ

幼馴染「大陸戦争のこと?」

少年武道家「んむ。そうだ」

少年剣士「あーわかった!」

少年武道家「そこで活躍した、英雄武道家が俺の親父なんだ。まあ・・・もう死んじゃった・・んだけど・・」

少年剣士「え・・?」

少年武道家「親父は凄く遠い、東方の国の出身だっていってた。
        度々その国に戻ることがあったらしいんだけど、その時に事故に巻き込まれたんだってさ・・」

幼馴染「・・・」

少年武道家「だけど!俺はそんな親父を尊敬してるし!いつか英雄って呼ばれたい!」

 
少年剣士「き、きっとなれるよ!」

幼馴染「・・・な、なれるといいわね」

少年武道家「お?さっきまでウソウソいってたやつが・・・」

幼馴染「うっさい!」

少年武道家「で、お前らはどこからきたんだ?」


少年剣士「えーっと、僕と幼馴染は北部村からきたんだよ」

少年武道家「北部村だ!?あんなド田舎からよくもまあ・・」

幼馴染「何かいった?」

少年武道家「い、いえ!何も!」

 
少年剣士「あはは・・まあそこで平凡な家庭で・・って感じかな」

少年武道家「ほー、ところで何で剣士と魔法使いなんだ?」

少年剣士「うーん、ずっと使ってて使いやすいし・・」

幼馴染「私も魔法はそれなりに使ってたし・・」

少年武道家「昔から?」

少年剣士「うん・・・」


ガラッ


先生「はーい皆さんー。席についてくださいー。」

少年武道家「やべっ!席に戻ろうぜ!」アセアセ

 
・・・・・・


先生「はーい、ではこれから分かれて色々と測定しまあーす。
    剣士、戦士、武道家、魔法使い、盗賊、聖職、それぞれ渡したプリントの場所にいってくださーい」

少年武道家「へへ、近接組みの剣士と戦士、武道家は一緒らしいな」

少年剣士「う、うんそうだね!」

少年武道家「がんばろうぜ!」

魔法使い「はぁ、ヘマはしないようにね少年剣士」

少年剣士「わ、わかってるよ!」


・・・・・


 
戦士先生「さ、集まったか」

全員「はい!」

戦士先生「今日の担当をする戦士先生だ。よろしくな。」

全員「はい!」

戦士先生「本当はそれぞれの担当する先生がいるんだが、今日は測定監督だから俺が担当する。
       上級生が測定の手伝いをする。それぞれの話を良く聞くんだぞ」

上級生達「よろしくな皆」

少年武道家「皆・・強そうだな・・・」

少年剣士「なんか凄い雰囲気だね・・」


戦士先生「では、それぞれの組について測定を始めてくれ


 
上級剣士「さて、えーと・・俺の担当は・・・
       少年剣士クン、見習剣士クン、・・クン・・・、・・・、・・・、・・・の7人か」

全員「よろしくお願いします!」

上級剣士「最初の測定は、剣士に必要なダッシュだ。
       もちろん自分の持っている能力を存分に出してもらってかまわない」

見習剣士「と、言いますと?」

上級剣士「50メートル先に、旗が見えるだろう?
       あそこまで、自分のもつ技術、魔法、何でもいい。とにかく早く着くんだ」

見習剣士「わかりました」

上級剣士「ちなみに記録でいえば、君らの大先輩に当たる伝説剣士が4.5秒の記録を出している」


 
  
ザワザワ・・・
4.5秒・・!凄い・・・


少年剣士「4.5秒・・・」

見習剣士「じゃあ・・自分からいいですか・・?」

上級剣士「2人1組で測定していく。じゃあ、見習剣士クンと・・魔法剣士クン」

魔法剣士「あ・・はい・・」

見習剣士(なんだこいつ暗そうなやつだな・・)

魔法剣士「あ・・先輩・・・・魔法も・・いいんです・・・いいんでした・・っけ?」

 
上級剣士「かまわない」

魔法剣士「あ・・わかり・・・ました・・」

見習剣士(いいから早くしろよ)イライラ


上級生「それではヨーイ・・・!」

見習剣士・魔法剣士「・・・」グッ

上級生「スタート!」バッ

 
 
少年剣士「・・・え?」

上級剣士「・・・お、おい」

魔法剣士「・・・」


ザワザワ・・
何であいつ動かないんだ・・?


魔法剣士「・・・ぶつぶつ」フワッ

見習剣士「・・・ははっ!俺の勝ちだ!」
※勝負ではありません

 
少年剣士「・・・?」

上級剣士「うおっ!」ブワッ!!


魔法剣士「ッフ!」スタッ

見習剣士「・・・へ?」

魔法剣士「あ・・先輩・・・終わりました・・」

上級剣士「え!あ、ああ!魔法剣士、4.7秒!」


 
 
ウオーーーー!!
ザワザワ・・、スゲー!ナンダイマノ!
ミエナカッタ!シュンカンイドウジャネーノ!?


見習剣士「・・・」ポカーン

上級剣士「見習剣士、6.3秒!」

少年剣士「・・・すっごい!」


 
魔法剣士「ふう・・」

見習剣士「・・・っめえ!ざけんなよ!」

魔法剣士「あうっ・・苦しい・・」

見習剣士「今のは瞬間移動だろ!走ってねーじゃねーか!」

魔法剣士「ちが・・う・・走った・・」

見習剣士「はあー!?」

魔法剣士「今の・・は・・足に・・風の詠唱をかけた・・」

見習剣士「っめ・・ざけんな・・!」ググッ

 
上級剣士「お、おい!待て・・・」


少年剣士「やめろよ!」バッ

見習剣士「なんだてめえ!」

魔法剣士「ゴホッ・・」

少年剣士「立派な技術だろ!言いがかりはよせよ!」ググッ

 
上級剣士(あいつは少年剣士・・?さっきまで後ろにいたと思ったが・・気のせいか・・?)


見習剣士(腕が・・動かねえ・・なんて力だこいつ・・!)
      「・・・ッチ・・覚えとけよ・・」バッ

少年剣士「ふう・・怖かった。大丈夫?魔法剣士クン」

魔法剣士「あ・・ありがとう・・」

少年剣士「ううん、いいよいいよ!それより、今のどうやったの!?」

魔法剣士「えっと・・あの・・風の魔法を足に・・かけて、
       思い切り・・蹴り上げて体を浮かしながら・・走った・・の」

少年剣士「へえー!凄いね!魔法が得意なんだっ?」


 
魔法剣士「え、えへへ・・う、うん・・」

 
上級剣士「おーい!お前ら!早く戻って来い!まだ測定は終わってないぞ!」

少年剣士「あ、怒られる・・早く戻ろう!」


・・・・・・

上級剣士「さて、最後は侍剣士クンと少年剣士クンか・・準備はいいかな?」

侍剣士「いつでも宜しいでござる」

少年剣士「いつでも大丈夫です!」


上級剣士「それじゃヨーイ・・スタート!」

 
ダダダダダダダダッ!


上級剣士「!」
      (少年剣士・・速い!)


ダダダダダダッ!
ゴール!

上級剣士「少年剣士4.9秒!侍剣士、5.5秒!」

少年剣士「はー・・あれぇ・・」

魔法剣士「少年剣士くんも・・凄い・・早い・・」

少年剣士「呼び捨てでいいよっ!うーん・・」

魔法剣士「どうか・・したの・・?」


 
少年剣士「思ったよりも・・走りにくくて・・・」ウーン


上級剣士(やれやれ、5秒以内が2人とは・・)
      (片側は魔法だったが、少年剣士のほうは・・・と、うん?)

魔法剣士「それじゃ・・もう1回・・計ってもらったら・・?」

少年剣士「後で一人でもう1回やってみるよ・・」

上級剣士「どうしたんだ?」

少年剣士「あ、先輩・・いいえ、何でもないですよっ!」アセアセ

魔法剣士「少年剣士・・靴が・・雪山用で・・土だと走りにくいって・・」

上級剣士「・・・何?」

少年剣士「い、いやアハハ!何でもないです!大丈夫です!」


 
上級剣士「ふむ・・・じゃ、もう1回計ってみないか?」

少年剣士「え、でも・・」

魔法剣士「この靴・・使って。多分・・それよりは走りやすい・・軽いし・・」ヌギッ

上級剣士「少年剣士、もう1回スタンバイだ」

少年剣士「は、はいっ」イソイソ

 
・・・・・

幼馴染「あれ、あんたまだ測定してるの?」

少年武道家「おうよ・・お前か。なんか、組み手が実践らしくてさ
        だいぶまだ時間かかるみたいだ。そっちは終わったのか?」

幼馴染「魔力の測定だけだったからね」

少年武道家「いいなー。こっちも早く終わらないかな・・」

幼馴染「横着しないの」

少年武道家「ところでさ、さっき途中で聞きそびれたけど・・
        何でお前らは剣士と魔法使いを目指してるんだっけ?」


幼馴染「簡単な話・・だけどこれいってもいいのかな・・」

少年武道家「・・話にくい?」

幼馴染「うーん・・少年剣士にも内緒にしてね・・?」
     「彼のお父さんとお母さんはね・・・」


 
少年武道家「え?そ、それって」


ウオーーーー!!
スゲーーーーーー!!!


少年武道家「な、なんだ!?」

幼馴染「あっちは剣士組みの測定所!行ってみましょう!」

少年武道家「お、おう!」


ザワザワ・・
スゲー、ナニモノダアイツ・・


上級剣士「こりゃ驚いた・・」

魔法剣士「少年剣士・・凄い・・」

少年剣士「っふぅ・・な、何秒でしたか?」

 
上級剣士「4.5秒だ・・」


・・・・・・

―――夜、冒険学校寮
少年武道家「お前、すげえな・・」

少年剣士「ううん、そんなこと・・・」

少年武道家「最初の50メートル走は学校の歴史記録に並んでるし、
        午後の実践演習は1位抜け、耐久マラソンもトップ・・・凄すぎるだろ」

少年剣士「えへへ、ちょっとだけ皆より練習してただけだよ・・」カァァ

少年武道家「いったいどんな訓練してきたんだ?」

 
少年剣士「うーん・・?普通に自分なりに色々工夫して練習してたかも・・
       少年武道家だって凄いよ、僕と一緒で全部1位じゃないかぁ・・」

少年武道家「いやしかしな・・お前と比べたら哀しくなるぜ・・?」

少年剣士「英雄武道家の息子なんて、凄いと思うし・・」アセアセ

少年武道家「そりゃ、お前、そんなこといったらお前だって・・・」

少年剣士「えっ?」

・・・・・
幼馴染「あの子にも内緒よ?」
・・・・・

少年武道家「あ、いや!努力家なんだろうし、その努力が実ってるんだろうってさ!」
       (何わけありなのか・・)

少年剣士「えへへ・・」



 
少年武道家「と、ところでさ
        お前の親父って何してる人なんだ?」

少年剣士「僕のお父さんかあ・・・、いつもフラフラしててあんまり家にいなかったなあ」

少年武道家「フラフラ?」

少年剣士「うん。そしてよく『俺は英雄と旅をしたんだ』『悪の大魔王を倒したんだ』とか
       たまに帰ってくると楽しい話を聞かせてくれて、僕と母さんは笑いながら話を聞いてたよ」アハハ

少年武道家「そうなんだ、今は?」

少年剣士「僕が小さい頃に親戚おじさんが来て、あんまり覚えてないんだけど・・、
       なんか助けてほしいーっていうのに着いてってから、行方不明になっちゃったんだって・・」

少年武道家「あ・・何か悪い・・」

少年剣士「ううん、いいよ。僕も昼間聞いちゃったしさ・・」


 
少年武道家「そ、そうか・・」

少年剣士「母さんは父さんが行方不明だって聞いても、きっと大丈夫だって笑ってたし
       父さんもそういう人だったから、何かフラっと出てきそうでさ。」

少年武道家「なるほどなぁ・・
        「色々聞けて楽しかったぜ」

少年剣士「うん!僕も楽しかった!」

少年武道家「さ、とりあえず明日から早いし・・さっさと寝ようぜ?・・
        「明日からお互いがんばろうな!」

少年剣士「うん、がんばろうね・・!」


 
・・・・・・
 
――それから3ヶ月

幼馴染「ついに来たね!」

少年剣士「・・何が?」

幼馴染「明日から演習でしょ!」

少年剣士「あ、そうだった!」アセアセ

幼馴染「全く・・」

少年剣士「えっと、4人1組でダンジョン攻略に挑むんだよね?」

幼馴染「仲間は自分たちで決めて、先生に報告しないとだめでしょ?」

少年剣士「えーと、僕はどうしよ・・何も考えてなかった・・」アセアセ

幼馴染「私もまだ決まってないんだけどなー」チラッ

少年剣士「そうなんだ!じゃあ、一緒に組もうよ!」

幼馴染「と、特別よ!」パァァ

 
少年武道家「ハッハッハ!呼んだか!」

幼馴染「いいえ?」

少年武道家「・・・相変わらずだなちくしょう」

幼馴染 ツーン

少年武道家「ま、俺は仲いいのはお前らくらいだし・・ 一緒にパーティ組もうぜ」

少年剣士「うん!」

幼馴染「仕方ないわねえ・・あと1人はどうする?」

少年剣士「どうしよう・・」

 
少年武道家「ふむ・・どういう演習内容だったっけか?」

幼馴染「あんたらは・・・」
     「結構離れた場所にあるダンジョンに4人パーティで挑むのよ」

少年武道家「あ、思い出した。それで指定されたアイテムをとってくる、だっけか?」

幼馴染「そうそう。期限は確か3日以内・・だったはず」

少年剣士「じゃあ盗賊とかのほうがいいのかな?」

幼馴染「簡単な魔獣とかそういうのもいるらしいし、聖職か盗賊かってところかしら」

少年武道家「そうだなあ・・どうする?」

少年剣士「僕は聖職のほうがいいかもしれないなあ」

幼馴染「・・じゃあ私の友達に少女僧侶がいるから聞いてみる?」

少年武道家「おねっしゃす」


 
――1時間後

少女僧侶「あ、あの!私なんかでよければ・・よろしくお願いします!」

少年剣士「よろしくね、少女僧侶さん!僕は少年剣士!」

少年武道家「少年武道家だ!よろしくな!」

少女僧侶「はい!よろしくお願いします!」

幼馴染「・・何はともあれ、スムーズに4人決まってよかった」

少年武道家「俺のおかげだな」ドヤッ

幼馴染「えーと、それじゃ先生に言ってパーティが決まったこといわないと・・」

少年武道家「無視しないでください・・・」ショボン

少女僧侶「ど、どんまいです少年武道家さん!」

少年武道家「中途半端に反応されてももっと涙が・・」ショボボン

 
少女僧侶「あわわ、ごめんなさい!」

少年武道家「いや・・いや・・」

幼馴染「ほらそこ、アホなこといってないでさっさといくわよ」

少年剣士「あはは・・」
 

・・・・・・
 
幼馴染「よしっと、これで明日の演習は受けられる!」

少年剣士「よかったぁ、どういう予定なの?」

幼馴染「午前中には必要な装備を持って、校庭に集合」
     「そのあと、学校の裏の森にある"冒険の扉"からダンジョンに飛べるみたい」


 
少年武道家「冒険の扉?」

幼馴染「移動魔法を応用したなんたらかんたら・・」

少年武道家「わかんねーのかよ!」

幼馴染「うっさい!あんただってわかんないでしょ!」

少女僧侶「あの・・確か・・移動魔法を魔法石に圧縮させてあったものだと思います!」

幼馴染
少年剣士
少年武道家「おおー・・」

少女僧侶「えへへ・・勉強だけが取り柄なんです・・♪」

少年武道家「さすが博学の少女、これに比べてお転婆娘といったら」

 
幼馴染「誰のこといってるのかな?」ギリギリ

少年武道家「うごっ・・ごほっ・・ごめ・・じょうだ・・冗談だって・・絞まる絞まる絞まる!」

幼馴染「わかったらよろしい」パッ

少年武道家「ごほっ・・ごほごほ・・ちくしょー・・」

少年剣士「・・ダンジョンはどういう感じなんだろうね?」

少女僧侶「何でもスライムやコウモリといった弱めのモンスターの洞窟らしいですよ!」

少年剣士「へー・・楽しみだなあ!」

少年武道家「ちょっと物足りない気もするけどな」ハハ

 
少年剣士「必要な準備とかはないの?」

幼馴染「大体のものは学校で配布されるみたいだし・・」

少年武道家「そういや3日以内って言ってたけど、そんなに深いダンジョンなわけ?」

幼馴染「猶予をとって、だと思う」

少年武道家「そっか、じゃあ色々と難しいことはないんだな」

幼馴染「先輩たちみたく、上級生になると住民の依頼を受けたりするみたいだけどね」

少女僧侶「はうはう・・責任重大ですね・・」

幼馴染「ほかに何か質問はある?」

少年武道家「他のパーティはどうなってるんだ?」

幼馴染「他の、って?」


 
少年武道家「いやそのまんまの意味。他の人たちのパーティはどうしてるのかなって」

幼馴染「あー・・それは・・別の場所とかに送られてるんじゃないの・・?」

少年武道家「同じ扉から?」

幼馴染「そ、そう。きっと応用とかそういうの使って・・・」

 
少女僧侶「はい!それは、圧縮する移動魔法が
       いくつか魔石には登録できるので、それを調整することで各ダンジョンに飛ばせます!」

少年剣士「へえー、そうなんだ」

少年武道家「いやはや、さすが少女僧侶ちゃん。それに比べt」

 
ガツッ!

 
幼馴染「うっさい」

少年武道家「まだ何もいってにゃいのに・・・」ゴフッ


 
少年剣士「あはは・・それじゃ、今日はもう休んでおく?」

幼馴染「そうねえ・・明日も早いし・・」

少年武道家「あぁ・・ボロボロだしな・・」ボロボロ

少女僧侶「・・・あ!えい!回復魔法!」パアアァ

少年武道家「うおおお!体の痛みがひいていく!」

少年剣士「・・すごい!」

幼馴染「さすが少女僧侶ちゃん・・」

少年武道家「こりゃ色々と明日は本当に楽勝だな!」

幼馴染「そうね・・、じゃ、私と少女僧侶ちゃんはこっちだから」

少女僧侶「はい!また明日です少年剣士さん、少年武道家さん!」

少年武道家「回復ありがとな!おう、また明日!」

少年剣士「またね!」

 
・・・・・・
―――演習の日

先生「それではー・・これからー・・パーティによる実践演習を始めますー」

全員「はい!」

先生「それでは各チームのリーダーさんはー・・帰還のベルを取りに来てくださいー」

少年剣士「り、リーダー?」

幼馴染「決めてない・・」

少女僧侶「どどど、どうしましょうっ!」

少年武道家「っふ・・俺の出番がついにきt・・」

幼馴染「少年剣士!早くいって!」アセアセ

少年剣士「ええ!ぼ、僕!?」

幼馴染「早く!」グイグイ

少年剣士「わ・・わかったよ・・」

 
先生「ではー・・今渡った帰還のベルについて説明しますー・・」
   「簡単にいえばー・・、危なくなったり・・帰りたくなったときに鳴らしてくださあーい」

生徒「鳴らすとどうなるんですかー!」

先生「この場所に帰還できまーす・・。危なくなったら使ってくださいねー・・!」

幼馴染「要はリタイアするときに使えってことね」

先生「もしなくしても、皆さんの場所はわかっているのでー・・3日以内の帰還がない場合やー・・
    皆さんの身に危険が迫っているようなことがわかったら・・助けには行くので大丈夫ですーー!」

少年武道家「っけ、誰がリタイアなんかするかよ」

先生「ではー・・あと必要なものは先ほど渡したリュックに一通り入ってますー・・」

少女僧侶「準備万端ですっ!」

先生「それじゃあ・・・リーダー少年剣士くんのチームから出発しまーすー!」


 
少年剣士「わわ、僕たちからだって!」

幼馴染「よーし!いっちょ行きますか!」

少年武道家「おっし、いざ出発!」

少女僧侶「皆さんのアシストは任せてください!」

少年剣士「突撃ー!」

ギュウウウウウウウン・・・・

・・・・・
・・・・・・・・・・

age

おっつん


ガタタタッ!
ドサッ!

少年剣士「痛っ!」

少年武道家「いっててえ!」

幼馴染「いったい・・!」

少女僧侶「ふええ・・痛いです・・」


少年剣士「みんな・・大丈夫・・?」

幼馴染「なんとか・・」

少年武道家「ほら・・立てるか少女僧侶」

少女僧侶「ありがとうございます・・・
       ・・・!あ、す、すごい!見てください」パアア


 
少年武道家「うおー・・・!なんじゃこりゃ!」

幼馴染「凄い・・・これ、緑色の魔石・・・?」

少年剣士「向こう側は広すぎて何も見えないや・・」

少年武道家「なのに緑色の光が道を照らしてやがる・・なんじゃこりゃ?」

幼馴染「この石たちには魔力が打ち込んであるのかしら・・?」

少女僧侶「天然の魔石には地表から出る魔力を
       溜め込んでおく貯蓄的な性能も持っているんですよ!」

少年武道家「ほほう・・さすg」ゲシッ

幼馴染「うっさい」

少年武道家「俺はまだ何もいってねえ!」


 
幼馴染「で・・私たちの目的のものは何だっけ?」

少女僧侶「えっと・・・確かリュックにプリントが・・」ゴソゴソ
      「ありました!地下3階にある"金色の鈴"をとってこいだそうです」

少年武道家「よっしゃ!じゃあ行こうか!」

少年剣士「あ。待って、今の時間は9時過ぎだから・・・、
      「3日後の朝9時がリミットだね」

少年武道家「よっしゃわかった!行こうか!」

幼馴染「あんたリーダーじゃないでしょ!少年剣士、頼むわよ」


オイオレニイワセロヨ!
アンタジャヤクブソク・・ギャーギャー!


少年剣士「え、えー・・ごほん!では出発します!」

全員「出発!!」


 
少年剣士「しかし広いなー・・」

幼馴染「道はまっすぐだから・・まだ迷うことはないかな」

少年武道家「思ったよりも道も険しくないしな」ラクショー

少女僧侶「ですねえ・・、あっ!」


スライム『ピキー!!』


少女僧侶「ス、スライムですー!」

少年武道家「はは・・」

幼馴染「どうする?アレ」

少年剣士「倒すしかないのかな?」

 
少年武道家「よっしゃ!任せろ!」バリバリー
        「掌底波!」

スライム『ピキュッ!』ベシャッ


幼馴染「楽勝ね」

少年武道家「俺とか少年剣士とか、この辺のは相手にならんだろ?」

少女僧侶「ふええ・・皆さんお強いんですねえ・・・」

幼馴染「お強いっていうか・・、この2人一応、
     剣士と武道家コースで成績トップよ?」

少女僧侶「そ、そうなんですか!実践は疎いもので・・すいません」ショボン


 
少年武道家「ま、さっさと次に行こうぜ」

幼馴染「そうね・・」


・・・・・・・

少年剣士「あ、アレ階段!」

少年武道家「よっしゃ!」

 
少年剣士「結構深いね・・」

幼馴染「少女僧侶、何かプリントに備考とか書いてない?」

少女僧侶「えーっとですね、地下2階以降から
       どんどん強い魔獣、モンスターが出てくるみたいです」

少年剣士「なんかワクワクしてきたよ!」


 
少年武道家「よし、ここが地下2階か」ズサッ

少年剣士「うわ・・今度は真っ赤だ」

幼馴染「さっきのは純粋な魔力だったけど、
     今度は火属性を持った魔石みたいね・・」

少年武道家「本当?」

少女僧侶「本当ですよ!ちなみに青は水属性、黄色は雷属性です!」

少年武道家「なるほどな・・」

幼馴染「あたしが言ったわよね?」ゲシッ

少年武道家「申し訳ありませんでした」

少年剣士「ちょっとだけさっきより暖かいね」

 
少女僧侶「・・・!スライムです!」

少年剣士「あ、レッドスライムだ。初めて見た!」

少年武道家「初めて?・・・ああ、そういや北部はホワイトスライムしかいないのか」

少年剣士「うわー、図鑑でしか見たことなかった・・
       本当に赤くて透けてるんだ・・・何か不思議」

少女僧侶「今度は私も活躍してみせます!」バリバリー
      (あのくらいなら倒せます!きっと!)

少年武道家「あ、気をつけろよ、そいつは・・」

ダダダダ エーイ!!

少年武道家「話聞いてねーな」



 
少女僧侶「きゃー!ふ、服が燃えるです!
       や、嫌!なんか粘液飛ばして・・ぬるぬるですー!きゃーー!!」

少年武道家「・・・」

幼馴染「確か近くによるだけで火の攻撃飛ばしてくるのよね・・」

少年剣士「そんなこといってる場合じゃないでしょ!早く助けなきゃ!」ザッ

少女僧侶「いやーー!!スライムさんどこ触って
      ・・・そこは・・ちょっと・・まって・・ダメです・・って・・あう・・!」

少年剣士「えーい!小斬!!」


スパッ!ブシャア!!!


少年剣士「やった!倒した!ってうわわわ!剣に火が!」ブンブン

幼馴染「大丈夫?少女僧侶ちゃん」



 
少女僧侶「あうう・・ひどい目に合いました・・」
      「前衛は2人に任せておとなしく引っ込んでます・・」ヌルヌルー

幼馴染「そうね・・」

少年武道家「やるじゃん少年剣士!」

少年剣士「でもあれって本来僕が倒すんじゃないよね・・多分」

幼馴染「私が水魔法使ってれば一発だったわね」

少年武道家「早く使えよ!」

幼馴染「準備時間がなかったからしょうがないでしょ!」
     「少女僧侶ちゃんが気づいたら突っ込んじゃうから!」

少女僧侶「あの・・グスッ・・あう・・ごめん・・なさいです・・」グスッ



 
少年武道家「泣いちゃったじゃねーか!」

幼馴染「あ、あの、ごめんなさい少女僧侶ちゃん・・そんなつもりで・・」アセアセ

少年剣士「大丈夫?少女僧侶ちゃん」スッ

少女僧侶「あの・・・でも、私のせいで・・」グスッ


少年剣士「自分から戦いに行くなんて凄い勇気だよ!
       怒ってなんかいないし、気にしなくていいと思うよ?」ニコッ

少女僧侶「あうあう・・少年剣士さん・・・・ありがとうございますです・・」

少年剣士「でも、あんまり無理はしちゃダメだよ!」
      「さ、立てる・・?手、握って?」ギュッ

少女僧侶「あの・・あう・・・ありがとうございますっ・・!」ギュッ


 
幼馴染「あの・・本当にごめんなさい少女僧侶ちゃん・・」

少女僧侶「いえっ・・大丈夫です!こっちこそすいませんでした・・」

少年武道家「まったく・・」

幼馴染「何か言った?」ピクッ

少年武道家「あっ!い、いえ?」

幼馴染「よろしい」

少年剣士「さて、とりあえず進んでいこうか」

少年武道家「よっしゃ!どんどん行こう!」

 
ザッザッザッ・・


 
――――6時間後

少年剣士「全然階段が見えないね・・」

幼馴染「疲れた・・」

  
――――更に3時間後

少年剣士「あ・・か・・・階段だ!」

少年武道家「最初の階段から遠すぎるぞ・・」

幼馴染「休憩を入れながらきたなのに・・足が痛いよ・・」

少女僧侶「も・・もうダメです・・・・」

少年剣士「えーと・・・今はもう8時くらいだね・・」チラッ

少年武道家「階段探索は明日にして、今日はここで休憩しようぜ・・」

幼馴染「遅かったとはいえお昼食べてしばらくたつし・・」

 
少年剣士「じゃあ今日はここにベースを張ろう」ヨイショ

少年武道家「あーー疲れた!」

少女僧侶「ボロボロですね・・」

幼馴染「とりあえず少年武道家、薪と保存食出して」

少年武道家「はいはい・・」ガサガサ・・トン

幼馴染「火炎魔法っ!」


シュボ!・・ボワッ


少年剣士「やっと腰を落ち着けるねえ」

少年武道家「保存食どーぞ」サッサッサッ

少女僧侶「ありがとうございますう」



 
少年剣士「ふー・・でもいいペースじゃない?」

幼馴染「そうね」

少年武道家「お前らマナは大丈夫なのか?」

少女僧侶「私はもう限界でした・・意外と魔獣が多くて・・・」
 
幼馴染「あれから休みなく出てくるし、歩くし・・」

少年剣士「回復魔法に攻撃魔法、大活躍だったよね」


幼馴染「前衛がいてこその活躍だって・・」

少女僧侶「そうですよっ!」
      「・・・それにしても、この汗とかどうにかならないですかね・・」ベトベト

幼馴染「あー・・少女僧侶ちゃん、スライムの粘液にも汚されたしね・・」


 
少女僧侶「です・・・」

幼馴染「んふふー♪」ニッコリ

少年剣士「アレやるの?」

幼馴染「だから言ったでしょ?こういう時に覚えてて損はないって!」
     「少女僧侶ちゃん、ちょっと正面に立ってくれる?」

少女僧侶「は、はいっ?」アセアセ

幼馴染「水洗魔法!」


シュワーキラキラ・・・


少女僧侶「こ・・これは!体の隅々から汗とベトベトが消えていくです!」
      「なんかまるで・・・シャワーを浴びたような・・・!」

少年武道家「なんかトイレみてーな魔法名だな」


 
少女僧侶「くすっ」

少年剣士「はは、まあ落ち着いて座って休もうよ、ね?」

少年武道家「ま、まあそうだな」ビショヌレー

幼馴染「そ、そうね」

少女僧侶「ふー・・」

少年武道家「そういや聞いてなかったけど、少女僧侶ってどこ出身なんだ?」

少女僧侶「えっと・・私はですね
       地元の東町出身です。そこの大聖堂が私のお家なんです」

幼馴染「だ、大聖堂って・・大神官様の!?」

少女僧侶「あ、いえいえ・・・
       大神官様に仕えてる聖神官が私のお父さんです」


>>64書き込みミスです(´・ω・`)
>>63 >>65と続きます

 
少女僧侶「凄いです!」

幼馴染「本当は聖職魔法の解毒とか異常状態を治す魔法なんだけどね」
     「それを水魔法と合わせたやつなんだけど、こういう時には役立つわね!」ゲシッゲシッ

少年武道家「ほー、俺にもやってくれよ」イタイイタイ

幼馴染「ったく仕方ないわね・・・水魔法!」

少年武道家「へっ?」


ブシャー!!!バシャバシャ!


少年武道家「ぶわっ!てめ!これ水じゃねーか!」

幼馴染「あんたはこれでいいでしょ」ツン

少年武道家「ぐ・・この・・」


 
少女僧侶「くすっ」

少年剣士「はは、まあ落ち着いて座って休もうよ、ね?」

少年武道家「ま、まあそうだな」ビショヌレー

幼馴染「そ、そうね」

少女僧侶「ふー・・」

少年武道家「そういや聞いてなかったけど、少女僧侶ってどこ出身なんだ?」

少女僧侶「えっと・・私はですね
       地元の東町出身です。そこの大聖堂が私のお家なんです」

幼馴染「だ、大聖堂って・・大神官様の!?」

少女僧侶「あ、いえいえ・・・
       大神官様に仕えてる聖神官が私のお父さんです」




 
幼馴染「聖神官様って・・それでも凄いことよ?」

少女僧侶「えへへ・・・ずっと仕えてるのが認められたみたいです・・・」

少年武道家「ってーことは、お前も大神官に仕えるのか?」

少女僧侶「いずれは・・・と思ってますけど・・・
       私はちょっとやりたことがありまして・・・」

少年剣士「やりたいこと?」

少女僧侶「はい・・ちょっと恥ずかしいのですが、
       いずれ学校を卒業したら中央軍に所属しないといけないじゃないですか?」

少年武道家「卒業と同時に中央軍にも勤められる、ってことだけどな」

幼馴染「普通に入るよりも最初から上官候補で入れるし・・
     魔法の研究には向いてるから・・私はそのまま軍に入るつもり」

少女僧侶「それを断って、世界に飛び出そうと思ってます」


 
幼馴染「世界に?」

少女僧侶「はい!世界にはまだまだ戦争の傷が癒えない人達がいます・・
       その方たちを、私の力を使って、何か手伝ったり・・・救いを与えられればいいなって・・」

少年武道家「スゲー立派だな・・俺も幼馴染と同じで軍に勤めるつもりだ」

少年剣士「僕もかな?」
      「軍に入って、未踏の地とか冒険団とかで・・世界を駆け巡るんだ・・・」

幼馴染「あんたの夢はでっかく英雄剣士でしょ?」

少年剣士「うん!もちろん!」

少年武道家「俺は英雄武道家!」

幼馴染「私は大魔法使いかな」

少女僧侶「私はお父さんと同じく聖僧侶を目指します!」

少年剣士「・・俺たちの冒険はこれからだ!」


 
少年武道家「さてと・・色々話もしたし、今日はもう寝ようか?」

少女僧侶「そうですね・・眠くなってきました・・・」フワァ

幼馴染「じゃ、今日はもう休みましょ・・焚き火、どうしよう?」

少女僧侶「そういや先生からのリュックに
       寝食するときに役立つ、魔獣避けのアイテムありました」ヨイショ

少年武道家「じゃあこれ使って、火は消しておこうぜ」

少年剣士「そうだね・・・」ヒケシッ
      「じゃあ・・コレを使って・・・・よし!寝よっか・・」

全員「おやすみなさい」

・・・・・・・
・・・・・・・・・・・


 
――――朝

少年剣士「ん・・・おはよ・・」

幼馴染「あ、起きた?」トントン ジュー

少年剣士「あ、幼馴染・・・早いね・・むにゃ」

幼馴染「うんー・・昨日はすっごい疲れたけどね」
     「だから、朝くらいは皆に美味しいものでも食べてもらおうって」ジュージュー

少年剣士「保存食くらいしかなかってけど・・」

幼馴染「材料は少しは自分も持ってきてたの」
     「あとは保存食でも使いようによっては美味しくなるんだから」

少年剣士「さすがだね幼馴染は。昔から料理は上手だったもんね」

幼馴染「うん、お母さんのお手伝いしてたからね・・」


 
少年武道家「お・・旨そうな音で目がさめたぜ・・」

少女僧侶「良い匂いですぅ・・・」クンクン

幼馴染「よしっと・・、少年剣士、お皿置いて。これを・・はいっ」カチャカチャ

少年剣士「はい・・よいしょ、はい、どうぞ」

アリガトーアリガトー

 
全員「いただきます!」

少年剣士「うわ!美味しい!」

少年武道家「何だこれ、肉か?アッサリしてて・・・すげーうめえ」

幼馴染「見直したか」エッヘン

少女僧侶「凄いおいしいです!」モグモグ

幼馴染「保存食は牛肉だったから
     それを持ってきた調味料で炒めなおしてみたの」

少女僧侶「この和えてあるネギも美味しいです」
      「朝からこんなにお肉が軽く入ってくの初めてですよ」

幼馴染「それは私が一応持ってきておいたの」
     「味付けは塩と野菜を生かしてあるから食べやすいのよ」

少年武道家「見直したぜ・・」モグモグ


 
・・・・・・・

少年剣士「ごちそうさまぁ」プハァ

少年武道家「おいしかったぜ」

幼馴染「お粗末さまでした」

少女僧侶「それじゃどうします?出発します?」

少年武道家「進まないと始まらないしな・・よし、いくか!」

全員「オー!」

  
――――地下3階

少年剣士「ここは青い魔石がたくさんあるんだ・・」

少女僧侶「水属性ですねえ・・キレイです」

幼馴染「ってことは、ブルースライムが出てくるのね・・はあ」

少年武道家「どうした?」

幼馴染「私が得意なのは水魔法なのよ・・
     だから、ブルースライムは天敵っていうか・・」

少女僧侶「雷魔法は使えないんです?」


幼馴染「雷魔法は一応上位魔法だから・・・」


 
少年剣士「その辺は僕らに任せてよ」

幼馴染「そうすることにする・・」

少年武道家「そうだな!任せてくれよ!」

幼馴染「やっぱり私が頑張る!」

少年武道家「なんでだよ!?」

 
・・・・・・・
――――歩き始めて3時間後

少女僧侶「あ、あれじゃないですか!?」

少年剣士「祭壇がある!」

少年武道家「思ったよりも早かったな」
 
少女僧侶「思ったよりも魔獣も少なくてよかったですね」

幼馴染「よし、さっさと鈴をとっちゃいましょ!」

 
少年剣士「あったー!!」キャッチ

少女僧侶「やりましたね!」

幼馴染「なんか呆気ない終わり方よね」

少年武道家「何か事故とかなかったんだからいいさ」

少女僧侶「私たちが一番ですかねー?」キョロキョロ

幼馴染「えーと・・確かパーティは10だから・・1、2、3・・」

少年剣士「僕らが今とったの含めて残りが8かあ・・」

少女僧侶「先にもうとったパーティがいるんですねえ・・」

 
少年武道家「すげーな・・どうせ後で順番は発表されるし」
        「戻るか?っていうか・・どうやって戻るんだ?」

幼馴染「この鈴を鳴らせば戻れるって」

少年剣士「よし、じゃあ皆集まって戻ろうか・・・」

タッタッタッタ・・・

少年武道家「お疲れ様ー」

タッタッタッタ・・・

少年剣士「ちょっと待って・・足音がする・・」

タッタッタッタッタ・・・

幼馴染「ほかのパーティじゃないの?」

少年剣士「違うよ・・これは・・祭壇の後ろからだ!」バッ


 
魔法剣士「はぁ・・はぁ・・あっ・・あのっ・・・」ハアハア

少年剣士「魔法剣士くん!?」

少年武道家「どうした?つか、お前らが先にきてたのかよ・・」

魔法剣士「う・・・うん・・あの・・」ハアハア

幼馴染「落ち着いて、どうしたの?何で向こう側から来たの?」

魔法剣士「あの・・その・・
       組んでた・・・パーティの人たちが・・・大変な・・」

幼馴染「大変なこと?」

魔法剣士「鈴を・・取った後・・、仲間が・・・・」


 
・・・・・・・・
・・・・・・・・

見習剣士「簡単すぎんだろ課題」ッケ
      
二流僧侶「そうだな」

見習剣士「そういやここの奥ってどうなってんだ?」

二流僧侶「地図によるとまだまだ深いようだな」

見習剣士「これより先は危険なので行かないでください・・だ?」
      「はーん、何かお宝でもあるんじゃないのか?」

二流僧侶「いやしかしな、これ以上は更に強い魔獣が・・」

魔法剣士「で・・でも・・・」

劣等魔法使い「面白そうじゃん、行ってみようぜ?」

見習剣士「そうだな!ついて来いお前ら!」

・・・・・・・・
・・・・・・・・


 
少年剣士「見習剣士クンらしいな・・・」

幼馴染「劣等魔法使いっていつも調子乗ってるアイツか・・・」

魔法剣士「そ・・それで・・」
      「地下4階の道があるん・・だけど・・・」

少年武道家「更に地下があるのか」

魔法剣士「そこに・・ゴブリン達が・・いて・・・・皆捕まっちゃった・・・」

少年武道家「鈴とかで離脱できなかったのか?」

魔法剣士「後ろから・・ふいに・・・・攻撃されて・・」

少女僧侶「ごごご、ゴブリンさんですか!?」

幼馴染「あなたは逃げられたの?」

 
魔法剣士「二流僧侶君が・・・庇ってくれて・・助けを呼んで来いって・・」

幼馴染「わかった、魔法剣士は鈴を使って学校の先生に報告して」
     「私たちは彼らを助けにいく」

少年武道家「お、おいマジかよ!」

幼馴染「ゴブリンだし、何をされるかわからないでしょ・・・
     あんな奴らだけど見殺しにはできない!」

少年剣士「そういうと思った。よし、魔法剣士くんは助けを呼んできて!」

魔法剣士「う・・うん・・・!」

少女僧侶「ががが、が、頑張ります!」

少年剣士「よし・・行こう!」


 
―――――地下4階

少年武道家「ここが地下4階か・・・」

幼馴染「これ・・・」

少女僧侶「さ、寒いです・・・息が白い」ハァッ

少年剣士「懐かしい・・・白い魔法石だ・・・
       僕らの町でよく採れたんだ・・ここで見れるなんて」

少年武道家「道が凍ってやがる・・」

幼馴染「なんか懐かしいね、少年剣士」

少年剣士「そうだね・・って、思い出に浸ってないで早く助けに行こう!」

少年武道家「どこにいるんだ?」

幼馴染「道もここから入り組んでるみたい・・ちゃんと道を聞いとくんだった・・・」
     「って、どうしたの少年剣士?」

少年剣士「・・・!」
      「ッシー、静かに・・・」


 
ザワザワ・・・
ザワ・・・

少年武道家「何の音だ?」

少年剣士「こっちだ・・静かについてきて・・」コソコソ


幼馴染「あ、いた・・!」

少年武道家「見事に捕まってやがるな・・・」

少女僧侶「1,2,3・・・6、7匹いますね・・」

少年剣士「突撃しようか・・」

少年武道家「それしかないんじゃないのか・・?」

幼馴染「うーん・・・?ん?あいつら、何か話ししてるみたい」

 
見習剣士「だから知らねーっつってんだろが俺らは!」

ゴブリン1「ウルサイ、オナジニンゲンダ」

ゴブリン2「オマエラヲミセシメニスル」

二流僧侶「見せしめって・・なんだよ」

ゴブリン3「ニンゲン、オレラヲイジメル」
      「ミセシメニシテ、ヒトガガチカヅカナイヨウニスル」

劣等魔法使い「こ、殺されるってこと?」

ゴブリン4「ザッツライト」

見習剣士「うおおお!離せぇ!俺らは関係ねえ!」

 
ゴブリン5「ウルサイゾニンゲン」

劣等魔法使い「おかあさーん!!死にたくないよー!!」

見習剣士「く、くそ!くそーー!」

二流僧侶「なあゴブリン、俺らを見逃すことはできないのか?」

ゴブリン6「ムリダ」

見習剣士「ちくしょう・・・」
      「・・・!!」
      「お、おい!お前!少年剣士だろ!助けてくれ!!」

幼馴染「あ、あのバカ!!!」

ゴブリン達「!!」

ゴブリン1「ツカマエロ!!!」

 
・・・・・・

少年武道家「なんでこうなっちまうかな・・・」

ゴブリン1「オロカナニンゲンガ」

幼馴染「この・・バカ見習剣士!!」

見習剣士「ああん!?ちゃんと助けろよ!!この雑魚が!!」ッケ

少女僧侶「ど、どうなってしまうんでしょうか私たち・・」

ゴブリン2「ナ、ナア・・」

ゴブリン1「ナンダ?」

ゴブリン2「ソウダンガアル・・コッチニキテクレ・・」

少年剣士「あわてるなって、幼馴染、昔もこういうことあったでしょ?」

 
幼馴染「あー・・あったわね・・」

二流僧侶「おお君が・・・話しに聞いてるよ・・」
      「何でもかなり強い剣士クンだそうじゃないか」

少年剣士「はは・・そんなことはないですよ」
  
二流僧侶「して、ここから脱出する算段があるのかい?」

少年剣士「一応、このくらいの縄なら抜けられそう・・・
      「あと抜けたら君らの縄も解く・・そしたら奇襲しよう」ゴソゴソ

二流僧侶「わかった」

劣等魔法使い「うおーお母さんーーー!!」メソメソ

見習剣士「はなせーーー!」アバレッ

二流剣士「あ・・あの2人は最後にしよう」

幼馴染「そうね・・・」
     「!・・・ゴブリンが戻ってきた・・」

ゴブリン1「・・キサマラノショブンガキマッタ」


 
ゴブリン2「オンナハオレラノ、ナグサミモノダ」
      「オトコハクビヲハネテ、ステオク」

幼馴染「そそ、それって・・・」

ゴブリン2「・・・」ニタリ

少女僧侶「ふ、ふえ!?な、なんですかー!?」

幼馴染「っ・・!この変態ゴブリンがあ!」

ゴブリン1「オンナヲヒッパッテコイ!」

少女僧侶「や、嫌です!どこに行くんですか!」

幼馴染「離せバカ!少年剣士!!助けて!!」

ゴブリン2「グフフ、ココニオロセ」

少女僧侶「いたいっ!」ゴン

幼馴染「ぐっ・・このロリコンゴブリン!変態!」

少年剣士(もう少し・・縄が絡んで・・くそっ!)

ゴブリン2「ヌガセロ!」ニタ

幼馴染「バカっ!やめろ!嫌だ!」ビリビリ

少女僧侶「ま、またですか!いやぁぁ!」ビリビリ

二流僧侶「不味いぞ少年剣士!」

少年剣士「くっそ・・くそ!もう少し・・・」

幼馴染「離せぇぇ!あ、嫌だ・・嫌・・・」
     「あ・・・・・」ガバッ

ゴブリン2「フフッ」

少女僧侶「触らないで・・・そんなとこ・・ろ・・」ビクッ

ゴブリン3「タマンネエナ・・ヒサシブリダゼ・・」ジュルッ

少年武道家「少年剣士!」
二流僧侶  「少年剣士!」

少年剣士「解けたっ!」シャッ


 
少年剣士「二流僧侶!少年武道家!縄を解くよ!」スパッスパッ

少年武道家「うおっしゃ!」ダダダ

二流僧侶「いくぞ!」ダッダッダッ


ゴブリン3「・・・ナンダ!?」

少年武道家「掌底破!」

二流僧侶「光矢魔法!」

少年剣士「小斬!!」

ゴブリン達「グアアア!!」

少年剣士「よしっ!」

少年武道家「あと何匹だ!」

 
二流僧侶「あと・・3匹!」スッ

少年剣士「まだまだ!小斬!」

ゴブリン3「クッ・・・」

二流僧侶「援護する!攻撃増大魔法!」ピカッ


スパッ!
・・・・・ドシャ

ゴブリン1「クソ・・ユダンシタ!」

少年武道家「まだ・・戦るか?」

ゴブリン1「チッ・・・」タタタッ

二流僧侶「逃げたか」

 
少年剣士「あ・・幼馴染!少女僧侶!」

幼馴染「う・・」グスッ

少女僧侶「・・・ふえ・・」グスッ

少年武道家「・・・ち」カァァ

少年剣士「あわわ・・服!服!」アセアセ
      「コレ使って!」

少年武道家「これも使え・・」プイッ

幼馴染「助けるの・・遅い・・・」ガバッ

少女僧侶「少年剣士さん・・・うええん・・」ガバッ

少年剣士「わわっ・・・二人とも・・」カァ

 
少年武道家「・・・何か納得いかねえよな」

二流僧侶「別に羨ましいとは思わんぞ、別にな?」ソワソワ

少年武道家「クールな感じで意外と素直なのなお前・・」

見習剣士「おい!お前ら!早く助けろ!!」

少年武道家「あ、忘れてた」

 
・・・・・・・・・・
 
少年剣士「落ち着いた?」

幼馴染「うん」

少女僧侶「はい・・」

少年武道家「さっさと戻ろうぜ・・ここは俺らじゃ危険すぎる・・」


見習剣士   「くそ!てめーが悪いんだぞ!」
劣等魔法使い「んだと!?」


少年武道家「・・・はあ」

二流僧侶「長居するのも危ないしな」
      「そういや魔法剣士とは会ったか?」

少年武道家「ああ、俺らに助けを求めてきてな」
        「大丈夫、無事に鈴を鳴らして学校に戻ったよ」

二流僧侶「そうか・・・」ホッ


 
少年武道家「あいつも結構強いんだろ?話きいたことあるぜ」
        「無理に庇うこともなかったんじゃ?」

二流僧侶「まあ確かに強いはずだ」
      「いやだが、やはり魔法剣士は守るべきで・・」

少年武道家「・・・?どういうことだ?」


ドゴン!!
グラグラグラ・・・

幼馴染「なっ・・何!?」
     「あ、さっきのゴブリン・・!」

少女僧侶「あの・・後ろにいる大きな影・・なんでしょう・・・」ビクビク

ゴブリン1「アイツデス・・キング!」

キングゴブリン「キサマラガワガドウホウヲ・・」ノッソリ

全員「・・・え?」


おつ

>>45 >>46 >>97
おつありです(*´ω`*)ゞ

  
少年武道家「なんだありゃ・・でけええ!」

少女僧侶「また・・襲われるんですか・・」ウルッ

幼馴染「キング・・ゴブリン・・」ヘナッ

少年剣士「くっ」チャキ


ゴブリン1「キサマラ・・カクゴシロヨ・・」

劣等魔法使い「お・・おれは逃げる!」

見習剣士「やってられるか!逃げる!」

キングゴブリン「ニガスカ・・・」スッ

カッ・・・バリバリ・・
ドゴォォォン・・

見習剣士「ひっ・・み、道が・・」

幼馴染「今のは・・中雷激魔法・・」

二流僧侶「これは・・まずいね・・」

 
ゴブリン1「ウヒラヒラヒラ!ゼンインコロシテヤル!」

キングゴブリン「コロス・・」

少年剣士「戦うしか・・」ググッ

少年武道家「おれも行くぜ」スッ

二流僧侶「いくしかないだろう」スッ

少年武道家「少年剣士と俺と、二流僧侶か・・悪くない」

劣等魔法使い「う・・うう・・」
         「お、おれも・・・やってやる!」

少年剣士「えっ、で・・でも・・」

劣等魔法使い「逃げることができないなら・・」
         「抵抗くらい・・してやる!!」

少年武道家「・・・!」

        「へへっ・・上等」
        「これでワンパーティってわけだ」ニコッ

見習剣士「・・・勝手に死にやがれ・・バカが・・」


 
少年剣士「じゃあ・・行くよ!」
 
二流僧侶「よし・・回復魔法!攻撃増大魔法!」ピカッ

劣等魔法使い「抵抗魔法!」ピカッ
         「これで少しは魔法耐性もついた・・はず!」

少年剣士「よし!」


・・ダダダダッ


キングゴブリン「フン・・ニンゲイフゼイガ!」スッ


カッ・・バリバリバリ!


少年剣士「うわあっ・・!」
      「あれ・・・?大丈夫だ・・・」

劣等魔法使い「よ、よし!」


 
 
少年剣士「いける!」

ゴブリン1「ヤラセルカ!」ブンッ

少年武道家「ジャマだコラァ!」バキッ

ゴブリン1「グアッ!」

少年剣士「食らえ!キングゴブリン!おりゃああ!」

スパッ!
ガキィン・・・!!!

少年剣士「当たった!」
      「・・・!な、何!?」

キングゴブリン「ニンゲン・・」ニタ
         「ナゼ、オレガキングトヨバレルカシッテイルカ?」

少年剣士「け、剣が抜けない・・!」

キングゴブリン「・・ツヨイカラダ」スッ

少年武道家「あぶねえ!少年剣士!!」ゲシッ!



 
少年剣士「うわっ・・・!」ドシャッ

バリバリバリ!!!

少年武道家「うああああ!!!」パリ・・ドサッ

少年剣士「・・・!」
      「少年武道家!」

二流僧侶「まずい!いくら抵抗があってもあの距離では!」

劣等魔法使い「火炎魔法!」ボウッ

キングゴブリン「コザカシイ!」フゥッ
         「ガイヤハダマッテイロ!」スッ

カッ・・・バリバリバリ!!

劣等魔法使い「みえな・・」ズバァン!!

二流僧侶「劣等魔法使い!!か、回復魔法!」ピカッ

 
少年剣士「くっ・・・小斬!」ザクッ

キングゴブリン「キカヌ!」バキィ

少年剣士「うわあっ!」ドサッ

二流僧侶「くそ・・まずい・・敵が強すぎる・・」

劣等魔法使い「すまねえ・・力になれない・・」

少年剣士「どうすればいい・・どうすれば・・」

少年武道家「ぐ・・がはっ・・」

キングゴブリン「ネテイロ」
 
少年武道家「ぐあっ!」

少年剣士「少年武道家!くっ・・・そ・・・」ギリッ

 
少年武道家「ごほっ・・・情けねえ・・」

劣等魔法使い「・・・・二流僧侶・・・頼みがある」

二流僧侶「何・・?」
 
 
少年剣士「・・・・」チャキッ

キングゴブリン「マダハムカウカ?オトナシクコロサレロ」

少年剣士「だ・・誰が・・・」

キングゴブリン「ナラバ・・・!トモノシカラゼツボウヲミルガヨイ!」スッ

少年剣士「少年武道家ァァ!!」

 
劣等魔法使い「うわああああ!!」ダダダダ

キングゴブリン「ナニッ?」

少年剣士「劣等魔法使い!?」

劣等魔法使い「火炎魔法!火炎魔法!火炎魔法!」ボッ・・ボッ・・

キングゴブリン「ジャマダ!」バリバリッ!
         「・・・ナニ!?」カキン!


劣等魔法使い「この距離なら抵抗が効く!火炎魔法ぅ!!」ボッ!

キングゴブリン「グヌ・・コザカシイ!」

二流僧侶「おい、少年剣士!こっちだ!」

少年剣士「二流僧侶!いつの間に!」

二流僧侶「あいつの案だ!早く少年武道家をこっちに!回復させる!」

 
少年武道家「ごほっ・・・」

二流僧侶「回復魔法!」ピカッ

少年武道家「ふっ・・ふう・・ふう・・・」

少年剣士「大丈夫・・?」

少年武道家「さ、サンキューな・・・」
        「だけど・・復帰は無理そうだな・・」ブラン

少年剣士「腕が・・・」

少年武道家「っち・・折れてやがる・・」

二流僧侶「く・・・・!」
      「そ、そうだ、劣等魔法使いは!?」


 
劣等魔法使い「・・・・」ダラン

キングゴブリン「ムダニハムカウカラダ・・・シネ・・・」スッ

少年剣士「やばい!」チャキ
      「うおおおあああああ!!!」

二流僧侶「首だ!首を狙うんだ!」
      「攻撃増大魔法・・・!!!」

少年剣士「うわあああ!!!」ブンッ

キングゴブリン「ン・・・?ソンナショウザンナド、オレニキクカ!」ググッ

少年剣士(皆を守る力を・・・!!)グググッ

キングゴブリン「チガウ・・!ショウザンデハナイ・・・!グッ・・・」ブシャッ

二流僧侶「首に切り込んだ!」

少年剣士「うああああ!!」グググッ

キングゴブリン「グヌ・・!」

二流僧侶「だめだ・・力が足りない!」

  
少年武道家「・・主役は俺かなって思ったんだけどな・・」

二流僧侶「ま、待て・・何をするつもりだ!」
      「その腕が使いものにならなくなったら・・・」

少年武道家「皆を守れるなら・・腕くらい・・・!」ダダダッ

少年剣士「も・・もうダメだ・・・!」ブルブル

キングゴブリン「コ・・コゾウガ・・!」ブルブル・・プシャッ


少年剣士「皆・・ごめ・・・ん・・・」パキ・・
      「・・・!?」グググッ

少年武道家「遅れながら参上だ!」バキッ・・ビシッ・・

少年剣士「で、でも腕が!」

少年武道家「うるせえ!いくぞ!うらああああ!」バキバキッ!

  
キングゴブリン「グ・・・フカク・・・!」
         「コ・・・コンナガキドモニ・・・・!」ブルブル


ズバッ・・・!
ドン!!ゴロ・・・ゴロゴロゴロ・・
ドシャア・・・

二流僧侶「や・・やった・・・」

少年剣士「はぁっ・・!はあ・・はあ・・」

少年武道家「いつつ・・やったな・・!」

二流僧侶「凄いぜ・・お前ら・・・」
      「はっ・・・劣等魔法使い!」


 
劣等魔法使い「・・・・」

二流僧侶「火傷がひどい・・電流を長く浴びたせいか・・・」

少年武道家「だ、大丈夫なのか・・・?」
        「そ、そうだ・・!少女僧侶!!」

少女僧侶「は、はい!今いきます!」タッタッタ

少年剣士「く・・・」

幼馴染「少年剣士!大丈夫!?」

少年剣士「なんとか・・ね。し・・少年武道家・・腕は・・?」

少年武道家「・・・お」
       「おうよ!大丈夫だ!」
       (かっこつけすぎたかな・・・痛みが治まらねえ・・)ズキズキ


  
少女僧侶「回復魔法!異常治癒魔法!」パァッパァッ

劣等魔法使い「・・・・」

二流僧侶「回復魔法!」パァッ

少女僧侶「ど、どうしましょう・・・眼が覚めません!」

二流僧侶「く・・回復量が少なすぎるんだ・・このままじゃ・・・」

見習剣士「・・・」

少年武道家「ぐ・・劣等魔法使い・・眼ぇ覚ませ!!」

少女僧侶「私にもっと力があったら・・・」

 
見習剣士「・・・ッチ・・」ポイッ

ドサ

二流僧侶「見習剣士?」

見習剣士「黄金草のポーションだ」
      「回復効果も・・治癒効果もある・・まだ効く・・だろ」

二流僧侶「黄金草の・・!?なんでお前がこんなもの!」

見習剣士「俺の家は金持ちなの。ここで人死ぬのは見たくねーの」
      「わかったらサッサと使え・・うぜえ」

二流僧侶「ありがたい・・劣等魔法使い!」
      「これで・・助かるぞ・・・」

少女僧侶「ありがとうございます!見習剣士さん・・!」グスッ

見習剣士「・・・ッチ」

少年剣士「見習剣士・・・」


・・・・・
・・・・・・・・・

おつおつ

>>115 おつありです(ノ・ω・)ノ

 
――――1時間後

先生「大丈夫ですかー!?」

戦士先生「大丈夫かお前ら!」

僧侶先生「助けにきましたのです!」


少女僧侶「ふえ・・今度こそ助かりました・・・」

先生「けが人はいますかー!?」

戦士先生「うっ・・これは・・」

先生「キングゴブリン・・・」

幼馴染「せ・・先生・・!それより・・
     劣等魔法使いと・・少年武道家が・・」


  
・・・・・・・

僧侶先生「見せてくださいです・・・」スッ

劣等魔法使い「・・・」

僧侶先生「眠っているだけです・・動機も安定しているです・・」
      「こちらは問題ありませんですね・・」

二流僧侶「お前の黄金ポーションが役立ったよ、サンキューな」ガシッ

見習剣士「うるせえ・・」


僧侶先生「・・・それより・・少年武道家くんです・・」

少年武道家「・・・?」
        「な、何するつもりだ!」

僧侶先生「見てすぐわかるです・・それっ」ビリビリ

全員「・・・!」


 
少年剣士「腕が・・・腫れて・・だ、大丈夫なんですかこれ!」

僧侶先生「・・・」

      「とにかく今は腕の痛みだけは治めますです」
      「治癒魔法!」パアッ

少年武道家「・・・」

僧侶先生「・・痛みをなくしただけです」
      「到着に時間がかかりすぎたです・・」
      「急いで戻って治しましょうです!」

魔法剣士「ごめん・・・遅く・・なった」

二流僧侶「大丈夫だったか魔法剣士!」

魔法剣士「・・うん」

二流僧侶「そうか・・良かった」

戦士先生「それで・・このキングゴブリンは誰が倒したんだい・・?」


 
幼馴染「・・少年剣士です」

少年剣士「ち、違うだろ・・。皆のおかげです」

少年武道家「結局最後の一撃はお前が決めてるんだぜ?」
        「俺達から見たらお前は俺たちの英雄だ」

戦士先生「このゴブリンの首を切り落とした技・・・、
      「これは明らかに小斬のものじゃない・・」

少年剣士「え、で・・でも」

二流僧侶「少年剣士が最後にやったのは"大斬"です」

戦士先生「大斬!?」
      (まだこんな少年が・・?)

少年剣士「そんなわけないですよ・・はは・・」

二流僧侶「確かに威力はまだ本来の大斬には劣っていました」
      「ですが、キングゴブリンの首を刈り取るのは大斬クラスでないと・・」

戦士先生「ふむ・・・」
      「まあ・・、とにかく今は怪我人と脱出が最優先だ」
      「元気な子は手伝ってくれ!」


 
・・・・・・・・
―――――――3時間後・学校の一室

少年剣士「あーーーーー疲れたァァ!!」

幼馴染「お疲れ様・・少年剣士」

少女僧侶「お疲れ様です♪」

少年剣士「大丈夫かな・・少年武道家・・」

幼馴染「大丈夫でしょ・・大丈夫よ」ギリッ

少年剣士「医務室に連れてかれてからしばらくたつけど・・・」

少女僧侶「大丈夫と・・信じます・・・」


 
ガチャッ
キィーーー・・・バタン!


少年剣士「あっ・・・お帰りなさい!」

少年武道家「おう!」
        「腕はこのとおり固定されてるけどな」ハハ

幼馴染「・・・大丈夫だったの?」

少年武道家「いやー、骨がボロボロらしくて・・複雑骨折?ってやつらしい」
        「それだけで後は大丈夫だってさ!」

少女僧侶「良かったです・・」

少年武道家「あ、そういや少年剣士のこと、戦士先生が呼んでたぜ」

少年剣士「何の用だろう・・・いってくるね」

少年武道家「おう、俺らはここにいるぜ」

幼馴染「いってらっしゃい」


 
キィ・・・・バタン!
 
 
少年武道家「・・・・」

幼馴染「で?」

少年武道家「え?」

幼馴染「本当はどうなの?本当のこと話なさいよ」

少年武道家「だから大丈夫だって・・」

幼馴染「ハァ・・そんな薄ら笑いっていうか・・・、
     青い顔で大丈夫、なんて言われても説得力ないわよ」

少女僧侶「・・・」

少年武道家「・・・顔に出てたか・・」ハァ

幼馴染「少年剣士は気づかなかったみたいだけどね・・」


今日の投下はこれで終了です(。・ω・)ノ
おやすみなさいー

 
・・・・・・・・・

コンコン・・・ガラッ

戦士先生「やあ、来たか」ニコッ

少年剣士「はい・・何か用事って聞きました」

戦士先生「ま、楽にしてくれ」
      「お茶かコーヒーどっちがいい?」ガサガサ

少年剣士「あ・・お気遣いなく・・・」ジャアコーヒーナ

戦士先生「はいコーヒー。で、話なんだが・・」
      「その戦った時の状況を教えてほしいんだ」

少年剣士「ありがとうございます・・状況ですか・・・?」
      「えっとですね・・・」

 
・・・・・・

少年剣士「というわけです」

戦士先生「・・・なるほど」

少年剣士「怒られるんでしょうか・・・」ビクビク

戦士先生「そういうわけじゃないんだ」
      「ちょっと提案があるんだが・・・」

少年剣士「なんでしょう?」

戦士先生「中央軍の直接が運営する特待生学校は知ってるか?」

少年剣士「いえ・・・」

戦士先生「まあ簡単にいえば、才能のある人間らが集められる所だ」
      「最初から尉官候補生だったり、より実践が近いとか・・な」

少年剣士「はあ・・それが?」


 
戦士先生「早い話、俺がそこに推薦してやる。そこへ行け」

少年剣士「はあ・・・・、えっ!?」ビクッ

戦士先生「話を聞く限り、お前はそこに行く資格がある」
      「ここで擬似演習を重ねるよりも、実践の多い中央のほうが良いだろう」

少年剣士「いえ・・でも・・・・」

戦士先生「まあ、すぐに決めろということではない」
      「編入手続き、試験はいつでも出来るからな・・・また来てくれ」

少年剣士「は・・はあ・・・」

 
・・・・・・・・
 
少年剣士(参ったな・・・・)
      (いきなり特待とか資格があるとか・・・、そんな自信ないし・・)
      (・・・ん?)


幼馴染「っから!いくべきでしょ!」

少年武道家「へーきへーき、こんなの治るって」ヘヘ

少女僧侶「行くべきだと思います・・」

少年武道家「それに・・・」
        「俺はこっちのほうがいいし・・・」

幼馴染「あんたの夢にも追いつける!傷も治る!一石二鳥でしょ!」

少年武道家「そ、そりゃそうなんだけどさ・・・」


 
少年剣士(どうしたんだろう・・)コソッ

幼馴染「だって中央に行かないと・・・」
     「あんたの腕、使い物にならなくなるんでしょ!?」

少年剣士「!!」

少年武道家「大丈夫だって!」

幼馴染「それに、特待学校に通えれば・・・」
     「その"英雄武道家"さんにだって近づけるんでしょ・・?」 

少年武道家「う・・そりゃそうなんだが・・・」

少年剣士(どういうこと・・?)

少女僧侶「特待学校に行けば、腕も治るし英雄さんにも近づける・・」
      「戦士先生にもそう、いわれたんですよね?」

少年剣士「!」


 
少年武道家「・・・」

幼馴染「きっと、いえそうなんでしょ?少年剣士もその特待学校に誘われた・・んじゃない?」

少年武道家「あ・・」

幼馴染「全部わかるわよ・・あんた嘘下手なんだから・・」ハァ

少年武道家「・・・」

少女僧侶「そこに希望があるなら・・行った方がいいです」
      「しない後悔より、して後悔って良くいうじゃないですか!」

幼馴染「少年剣士が戻ってきたら、どーせあいつも『自信がないーとか』・・・、
     「『え?ええ?ぼ、僕は・・』とかいうんだから、絶対行かせないと!」

少女僧侶「そうですね!絶対に行かせないと!」

少年武道家「・・・」ハァ
        「わかった、じゃあこうする。あいつが行くっていったら俺も行く」

幼馴染「だーかーらー・・」


 
少年剣士(・・・・)


キィ・・・バタン


幼馴染「!」
     「お、おかえり!どんな話だったの?」

少年剣士「い・・いやまあ・・あの・・、なんか・・
       特待生の学校に推薦するから行ってみないかって・・・」

少年武道家「・・・」

幼馴染「へ、へえ!凄いじゃん!もちろん、行くんだよね?」ギュッ

少年剣士「僕は・・・」

少年武道家「・・・・・い・・・いかねえよなあ!?」

幼馴染「・・・」

少年剣士「行こうと・・思う・・・」


 
―――――夜・寮の一角

少年武道家「本当に良かったのか?」

少年剣士「うん」

少年武道家「今の友達とは離れ離れになってさ・・」
        「もっともっと強いやつらが一杯いて揉みくちゃにされるかもしれないぞ?」

少年剣士「・・・」
      「実は、さっきあの腕の話・・聞いてたんだ・・」

少年武道家「・・・お前」

少年剣士「いや!違う!決め手だったのは・・・、少女僧侶のさ」
      「しない後悔より、して後悔。でしょ?」

少年武道家「・・・」ハァ
        「ま、そうだよな」

少年剣士「・・・」ニコッ


  
少年武道家「・・・ハハ。ん?二流僧侶じゃねえか」

二流僧侶「その様子だと、あの話受けるらしいな」

少年剣士「あの話って・・・まさか」

二流僧侶「俺も言われた。後衛役となる的確な指示・・・
       犠牲を問わず捥ぎ取る勝利、お前は特待に行くべきだってね」

少年剣士「犠牲・・劣等魔法使いの・・」

二流僧侶「ああ。だから病室で劣等魔法使いに相談した。そしたら何ていったと思う?」

少年武道家「・・・さあ」


 
二流僧侶「『犠牲とか、俺のこととかはどうでもいい・・・、
       チャンスを目の前にして逃げてみろ、俺が殴り飛ばす』、だとよ」

少年剣士「・・・」

二流僧侶「犠牲に・・犠牲にしたやつに言われたら、行くっきゃねえだろ」

少年武道家「・・・そうだな」

少年剣士「でも、これで3人だね!なんか心強いよ!」

二流僧侶「そうだな」フッ

少年武道家「それじゃ、明日・・戦士先生に伝えにいこう」

少年剣士「・・・うん!」
      (弱気になってちゃ・・ダメだよね!)


  
――――次の日

戦士先生「そうか、決めたか」

少年剣士「はい」

戦士先生「よく英断したな」

少年武道家「・・・はい」

二流僧侶「それと、1つ質問があるのですがいいですか?」

戦士先生「なんだ?」

二流僧侶「戦士先生は・・・
       なぜそんな特待学校の・・推薦を出来るんでしょうか?」

戦士先生「はっは、そうか、確かにそうだよな」


 
少年剣士「実は凄い人とか・・?」

戦士先生「自慢じゃあないが、これでも若い頃は冒険者でね」

二流僧侶「若い頃って・・まだ戦士先生は30代ですよね?」

戦士先生「もう30代後半といったら冒険者としてはダメさ・・
      「その頃に一緒にパーティを組んでいたのが特待学校の今の先生なんだ」

少年武道家「そうなんですか・・」

戦士先生「無茶ばっかやったよ。青龍の巣に雪の神殿・・・、
       東は太陽の祭壇に・・南の砂漠の秘境・・」

少年剣士「す、凄いです!!」


 
戦士先生「そんなこんなで、今はここに落ち着いたけどな・・・、
       ま、英雄戦士さんには追いつくことは結局出来なかったが・・」

少年剣士「追いつく、ですか?」

戦士先生「・・・・俺、の師匠だった。病に倒れてから今は遠い地で療養してる。
       まあ、俺の時はまだ大戦士だったが」

二流僧侶「そ、それって凄いことなんじゃ・・・」

戦士先生「はっはっは!若い頃の話だ。よし、無駄話はこれで終わり!」
      「善は急げだ、4日後には向かってもらうぞ」

少年武道家「よっしゃ!」

戦士先生「後は追々連絡する。今は友人らに挨拶でも済ませておくんだな」

3人「わかりました!」


 
―――――夕方・学校の一室

幼馴染「すっごい!戦士先生って実は有名人・・・?」

少年武道家「さあな・・、でも強いってのは確かなんだろ」

少女僧侶「なんか憧れますね!」

二流僧侶「そうだな・・でも・・そんな人たちの、
      スタートラインに立てたんじゃないか?俺らはさ」

少年剣士「うん」


トコトコ・・


二流僧侶「お、魔法剣士じゃん!」

魔法剣士「あ・・・二流僧侶」

 
二流僧侶「あの時は呼んでくれて有難うな、助かったぜ」ッフ

魔法剣士「あれしか・・出来なかった。
       それ・・よりも・・、かばってくれて・・ありがとう」

二流僧侶「当たり前だろ・・」

幼馴染「あんたら知り合いなの?」

二流僧侶「俺と魔法剣士は昔から家が隣同士だったんだよ」

少年剣士「僕と幼馴染みたいだね」

少年武道家「二流僧侶は魔法剣士のことかばったんだろ?・・・
        そんなことしなくても、魔法剣士は強いんじゃないのか?」

二流僧侶「あー・・・でもな、やっぱり俺が男としては・・・」

少年剣士「え?」


 
二流僧侶「え?って・・女子を守るのは当然だろ?」

全員「えっ?」

魔法剣士「あの・・えと・・私・・女・・です・・・・・」


全員「ええええ!?」


二流僧侶「いや・・お前ら気づいてなかったのかよ・・」

魔法剣士「私・・男っぽい・・体系も・・」ペターン

二流僧侶「参ったなあ・・・、こいつは女なの!」

少年剣士「信じられない・・それで・・・あんなに強いなんて・・
     凄い、僕ももっと頑張らないと!尊敬するよ、魔法剣士!」ギュッ

魔法剣士「あう・・」カァ

幼馴染「・・・」ムスッ


 
 
二流僧侶「よし、じゃあ俺は僧侶クラスのやつらに挨拶してきたりするわ」

少年武道家「じゃあ俺も挨拶しないとな・・・」

少年剣士「僕はもう朝挨拶してきたから・・部屋で休もうかな」

幼馴染「あの・・少年剣士、あとで話があるの・・」ボソッ

少年剣士「うん?わかった」ボソッ


魔法剣士「それ・・じゃあ」

少女僧侶「皆さんお疲れ様でした!」

少年剣士「じゃあね皆!」

 
・・・・・・・・・
――――屋上

幼馴染「わあ、夕焼けが綺麗!」

少年剣士「本当だ・・」キラキラ

幼馴染「それで、よく決めたね・・・行くってこと」

少年剣士「うん・・まあね」

幼馴染「応援してるからさっ!頑張ってきてよ!」ニコッ

少年剣士「うん!」

幼馴染「皆凄いよね・・私はなんか置いてかれてる感じ・・」シュン

少年剣士「・・・」

幼馴染「はーあ・・あの時はゴブリンに襲われて何もできないし・・
      ただただ見てるだけで・・・私のしたことといったら料理くらいで・・」


 
少年剣士「・・・違う」

幼馴染「・・・え?」

少年剣士「違う!」ガバッ

幼馴染(ち、ちょっと少年剣士・・近い・・)カァ

少年剣士「小さい頃から幼馴染を見てきて、いいところもたくさんあるし
       僕が出来ないことも君には出来るし・・・」

幼馴染「・・・」

少年剣士「料理だってそう、いつも引っ張ってくれるところもそう、
       僕は幼馴染のことがうらやましく思ったこともある」

幼馴染「少年剣士・・」

少年剣士「だから落ち込まないで・・
       僕は、幼馴染が元気のない姿を見たくなんかない・・」


  
幼馴染「・・・」

少年剣士「元気が足りないなら分けてあげる・・・
       だから、そんなことは言わないで・・・幼馴染」ニコッ

幼馴染「・・・ありがとう」
     (違う、私はいっつも元気をもらってばっかり・・)

少年剣士「・・・やっぱりその笑顔が好き」ニッコリ

幼馴染「・・・!」カァァ


・・キーンコーンカーンコーン・・・・・
アナウンス「今日も1日、お疲れさまでした・・・」


幼馴染「あ・・あの・・・さ・・・」

少年剣士「・・・うん?」


 
幼馴染「私・・私、少年剣士のことが・・」


 
先生「おーいー!誰ですかー!屋上にいるのはー!
    もう学校は終わりですよー!早く寮に帰ってくださーい!」

少年剣士「・・はーい!」
      「あ・・ごめん、今何か言ったよね?」

幼馴染「・・・・なんでもないっ!」

少年剣士「え?で、でも」

幼馴染(まだ言う時じゃないってこと・・かな)

少年剣士「・・・?」

幼馴染「・・・とにかく、頑張っていってきてね!少年剣士!!」

少年剣士「もちろんだよっ!」

幼馴染「・・・」ズキン
 
 
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・


 
・・・・・・・・・・
―――――4日後

戦士先生「じゃあ確認するぞ?」
      「編入試験は学校についてすぐに始まる」

少年武道家「はい!」

戦士先生「推薦がかかってる分、だいぶ試験は甘いが・・油断はするな」

二流僧侶「分かりました!」

戦士先生「向こうとはもう話はついている
       万が一もあった場合は戻ってくることになる・・・」

少年剣士「精進します!」

戦士先生「頑張ってこい・・お前らなら大丈夫だ!」

3人「はいっ!!」


 
幼馴染「・・・少年剣士!」グスッ

少年剣士「あ・・幼馴染」

幼馴染「頑張ってきなさいよ!あ、あとたまには戻ってきてね!」
     「体は気をつけて・・・、無理しちゃだめよ!」

少年剣士「大丈夫だよ・・頑張ってくる!」

少女僧侶「頑張ってきてください!」

少年剣士「・・・うん!」


戦士先生「別れ話は済んだか?もういいか?」

少年剣士「はい・・行きます!」


少年武道家「どんな事が待ってるんだろうな・・・」

二流僧侶「まあ・・お前らならきっと大丈夫だろう」ッフ

少年剣士「そうだね・・頑張ろう!」スッ
 

3人『行ってきます』


 
ギュウウウウン・・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・・・

 
少女僧侶「行っちゃいましたね・・・」

幼馴染「うん・・」

少女僧侶「やっぱり心配です・・・よね・・?」

幼馴染「心配・・・だけど」
     「きっとあいつらなら大丈夫!」

少女僧侶「そうですよねっ!大丈夫ですっ!」

 
 

幼馴染「・・・うんっ!」ニコッ



【 f i n ?】


緊張しながらも、完全に王道ながら投稿させていただきました!

もっと早くサクっとするつもりでしたが、
長々と色々書いていたらなんか微妙な感じに・・・orz

最後は一応サクっといけたんじゃないかな(?)と思います。
読んでいただければ嬉しいです!ありがとうございました!

お、終わり……?

>>156
やっぱり中途半端ですよね。。w
もうちょっと続き思案して書いて見ます
書いたらこちらにurl貼るのでよろしくお願いしますm(_ _)m

このスレでいいんじゃ?

しかに二流なのに特待の僧侶がすてき

>>159
今書いてるのが新章的な部分があるので
区切りをつけるためにも(´ω`)二流僧侶はお気に入りです~!

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