【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその4】 (1000)


このスレはスレタイ通り
ブラック・ブレットを安価で生き残っていくスレです


基本的にコンマと安価で進めていく
選択肢を出してそこから選んでもらう感じですが
選択肢の中には自由安価があります
自由安価は脈絡のないもの、不自然なものは却下させていただく場合があります
このスレからは
安価の連続取得(コンマは除く)は禁止にする予定です


基本的なシステムなどは全て【http://goo.gl/5Gbakx】このsswikiに


前スレ
【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその3】
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【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその2】
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【安価で】ブラック・ブレット【生き残れ】
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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1403011652


陽羽「っ……」

陽羽が小さく首を振り

私のことを見つめる

その表情は嫌な予感しか感じさせない

花菜「陽羽……もしかして」

陽羽「うん」

陽羽が頷いたのとほとんど同じくして

隙間風がスピーカーを通って聞こえたような

大きな音が轟く

花菜「――っ!」

ゾディアック・ガストレア・スコーピオン

ステージⅤの悪魔が……もう、近くにまで来ていた


花菜「お母さん!」

美菜『んー?』

慌てて電話をかけた先の声は

ステージⅤが来ているにも関わらず

平坦で、緊張感も何も一切感じなかった

美菜『どうしたの? 慌てちゃって』

花菜「もう目の前まで来てるわ」

美菜『みたいね』

花菜「みたいねって……」

美菜『焦るメリットは微塵もないわ。来ちゃったなら来ちゃったのよ。今更どうしようもないでしょ』

花菜「……いつ撃てる?」



安価下コンマ判定(反転)


01~10 あと1ターン
11~20 あと3ターン
21~30 あと1ターン
31~40 あと2ターン
41~50 あと0ターン
51~60 あと3ターン
61~70 あと1ターン
71~80 あと2ターン
81~90 あと0ターン
91~00 あと0ターン


美菜『あと【2ターン】くらいかしらね』

花菜「……つまり?」

美菜『なんとかできないかしら』

何とかしたい気持ちはあるけど

……ううん。何とかするしかないのよね

陽羽「……花菜、私が頑張るよ」

花菜「ううん……私たちで頑張りましょ。貴女一人に無茶はさせたくない」

陽羽「そう思ってるのは私もだっていうのを解ってくれると……いつもいつも不安にならなくて済むのになぁ」

陽羽はこの大絶滅の危機に瀕している状況下でも

冗談めかして笑う

陽羽「……ステージⅤは初めてだよ。私」

花菜「私もよ……でも、殺らなきゃ殺られる。……ふふっ……あぁ……この絶望感が――」

頭を振り

悪い空気によってではなく

高揚感によってゾクゾクと神経を刺激する気分を振り払う

花菜「……行きましょう。陽羽」

陽羽「……うん」


超大型というだけあって

開けた場所に出ると

その姿が目視できてしまう

花菜「………………」

以前は当たり前だった……やらなければ、あるいは、やれなければ

やられるという緊張状態

久しぶりのその感覚が嫌な感じに作用し、研ぎ澄まされていた牙を剥く

蓮太郎「おい! 何やってんだ。下がんぞ!」

延珠「ステージⅤが来ておるのだぞ!」

おそらく退避中だったのだろう

里見くんと延珠ちゃんが私達を見つけて走り寄ってきた


陽羽「私達はあれの足止めする」

延珠「おぬし……自分が何を言っておるのか解ってないのか?」

陽羽「ううん。解ってる。解ってて言ってるんだよー延珠」

困惑する延珠ちゃんに対し

陽羽は「心配ない」と言わんばかりの満面の笑みを送る

蓮太郎「本気か?」

花菜「ええ」

蓮太郎「そうかよ……だったら」

花菜「……里見くん」

里見くんは私達の進路に立ちふさがって睨みつけてくる

行かせはしない。と、強い意思が感じられる瞳だった


蓮太郎「死にに行くなんて言うもんじゃねぇ……自殺なんていうのも馬鹿らしいほど無謀だ!」

花菜「……………………」

蓮太郎「アンタにそんなことはさせられない。させたくもない」

里見くんは私を見つめて

ホルダーから引き抜いたXD拳銃の銃口を私へと向ける

花菜「ダメよ。里見くん」

蓮太郎「なら行かないでくれ。安全な場所に避難してくれ! しないって言うならどうしても行くって言うなら……足を撃つ」

花菜「里見くん……」

悲しそうな表情をしている里見くんは

銃口をァ手向けて私の足を狙う

動こうものなら撃つかもしれない

そう思わせる気迫があった


>>29訂正


蓮太郎「死にに行くなんて言うもんじゃねぇ……自殺なんていうのも馬鹿らしいほど無謀だ!」

花菜「……………………」

蓮太郎「アンタにそんなことはさせられない。させたくもない」

里見くんは私を見つめて

ホルダーから引き抜いたXD拳銃の銃口を私へと向ける

花菜「ダメよ。里見くん」

蓮太郎「なら行かないでくれ。安全な場所に避難してくれ! しないって言うならどうしても行くって言うなら……足を撃つ」

花菜「里見くん……」

悲しそうな表情をしている里見くんは

銃口を傾けて私の足を狙う

動こうものなら本気で遠慮なく撃つ

そう思わせる気迫があった


陽羽「花菜、どうするの?」

花菜「……そうね」

陽羽は小太刀の柄を握り締め

対峙する延珠ちゃんと里見くんを見ながら

横目で私を見る

本気の状態の陽羽なら

里見くん達を気絶させることはできるはず

時間があるわけじゃない

……どうしましょう



1、気絶させる
2、誰かがやらないといけないのよ。だからやるの。退いて、里見くん
3、邪魔をするなら例え貴方でも容赦なく――殺すわよ
4、私が避難したら誰がアレを止めるの? レールガンを撃つまで何で持たせるの?
5、その他



安価下


花菜「私が避難したら誰がアレを止めるの? レールガンを撃つまで何で持たせるの?」

蓮太郎「………………」

花菜「わかるでしょう? 誰かがやらないといけないのよ。だからやるの。退いて、里見くん」

里見くんは私の言葉に頭を振って

言い放つ

蓮太郎「俺がやる。俺が時間を稼ぐ」

延珠「蓮太郎!?」

陽羽「無茶だよ」

蓮太郎「俺は新人類創造計画の生き残りだ。生身の花菜さんよりも生き残れる可能性がある」

戦いによってボロボロの制服

そこから見える右腕と右足は黒い超バラニウムの義肢が見えてしまっていた

花菜「……里見くん」

蓮太郎「俺はアンタに言ったはずだぜ。俺はあんたを守る。死なせない。絶対に……って」


花菜「死ぬつもりなの? 里見くん」

蓮太郎「そんなつもりはねぇよ。俺なんかが死んでも、アンタはきっと泣いたりするだろうしな」

花菜「だったら大人しくしてて。今すぐここを通して」

蓮太郎「いや。アンタが大人しくしててくれ。俺は男でアンタは女だ。無茶や無謀に命賭けんのは昔から男だって相場は決まってんだよ」

里見くんは少し躊躇ってから

決心したように瞳を輝かせて私の体を強く押す

蓮太郎「アンタを泣かせたりしない。その為に必ず帰る……だから頼む。待っててくれ」

花菜「……どうして? 木更ちゃんだっているのよ?」

蓮太郎「木更さんはもしかしたら俺もアンタも止めるかもしれないな……けど、俺は行く。アンタの言うとおり……誰かが必要だからな」

陽羽「……死ぬとしても?」

延珠「妾は認めんぞ蓮太郎……そんなこと、絶対に認めんからな。行くなら妾も行く」


蓮太郎「ダメだ延珠……時間を稼ぐためにも少数で行ってヤツの攻撃の的を絞ったほうがいい」

延珠「む? 時間を稼ぐなら多い方がよかろう?」

花菜「的が自分だけになれば自分のところに攻撃が来る。という前提ができ、回避しやすくなる……そう言いたいんじゃないかしら」

確かに

里見くんは超速演算義眼を持っていて

自分ひとりでなら回避することは

そう難しい話ではないのかもしれない

蓮太郎「……帰ったらいくらでも怒られるから。悪いな。花菜さん」

里見くんは言うやいなや

勝手に踵を返してステージⅤの方へと足を進めた



1、……死なないで。里見くん
2、ダメよ。私が行く
3、……みんなで行きましょう。変に言い争う時間的余裕なんてないから
4、抱きしめる
5、その他


安価下


ごめん、寝落ちしました
またあとで再開する予定です


花菜「……みんなで行きましょう」

蓮太郎「ちょっと待ってくれ! 俺は――」

花菜「貴方は私が行くのを認めない。でも、私は貴方が行くのを認めない。なら全員でいきましょう。変に言い争う時間的余裕なんてないから 」

里見くんの不安そうな表情に対して

私は冷静に言葉を紡ぐ

焦るのは無意味

お母さんの言うとおりよね

花菜「陽羽、行くわよ」

陽羽「はーい」

黙り込む里見くんの横を通って

目的の場所へと足を向ける

延珠「蓮太郎」

蓮太郎「くそっ……」

里見くんは悪態をつき、私の前に躍り出る


蓮太郎「ほかにもガストレアはいるんだ。後ろにいてくれ」

花菜「……ありがと。優しいのね」

蓮太郎「死なれたくねーんだよ……ぜってー無茶すんじゃねーぞ」

里見くんの背中を見ながら

少しだけ嬉しくなって

でも……悲しくもなってしまう

もっと前から

こんな騎士様がいてくれたらな……なんて

陽羽「どうかした?」

花菜「……ううん。なんでもない」

自分には似合わない女の子な思考回路に苦笑する

私の騎士様ではない里見くん

姫様である木更ちゃん達のためにも……守ってあげなくちゃね


安価下コンマ判定 (反転)


カートリッジ消費


01~10 2
11~20 4
21~30 6
31~40 8
41~50 10
51~60 4
61~70 8
71~80 4
81~90 12
91~00 6

ゾロ目 奇数は0  偶数は全損


→ 右腕 右足 互いに5ずつ消費済み


続いて判定 安価下コンマ(反転)



01~05 将監&夏世
06~10 なし
11~15 将監&夏世、片桐兄妹
16~20 なし
21~25 将監&夏世、蛭子親子
26~30 なし
31~35 将監&夏世
36~40 なし
41~45 片桐兄妹
46~50 なし
51~55 片桐兄妹、将監&夏世
56~60 なし
61~65 片桐兄妹、蛭子親子
66~70 なし
71~75 片桐兄妹
76~80 なし
81~85 蛭子親子
86~90 なし
91~95 蛭子親子
96~00 なし

ゾロ目ならその3組


蓮太郎「っ!」

花菜「きゃふっ」

私の前を歩いていた里見くんが不意に立ち止まり

背中にぶつかってしまった

花菜「も、もう……何……?」

蓮太郎「……動かないでくれ、花菜さん」

庇うように

あるいは相手を隠すように右手を開いて私に止まるように指示する

それでも陽羽には見えたらしく

なぜか困ったように顔をしかめた

花菜「どうしたの?」

陽羽「影胤と小比奈がいるよー?」


花菜「えっ?」

蓮太郎「ダメだ! 下がってろ!」

前に出ようとした私を押さえ込むようにしながら

里見くんは怒鳴る

……どうしようかしら

影胤「里見くん。久しいね」

蓮太郎「なんでてめぇがここにいる」

影胤「私達がどこにいようと君には関係あるまい」

蓮太郎「……まさか、スコーピオンを誘導したのか? 予定よりも早く来るように」

そんなことはしてないはず

未織ちゃんにつきっきり……というわけではないかもしれないけれど

そんなことはもう、しないはずだもの


影胤「ヒヒッ、だとしたら?」

蓮太郎「蛭子影胤ぇ……っ!」

小比奈「良いの? ステージⅤが近づいてきてるのに」

小比奈ちゃんは里見くんに興味なさそうに言い捨てながらも

延珠ちゃんを見つめてにやっと笑う

小比奈「わたしは構わないけどっ!」

延珠「ッ……」

陽羽「……花菜、どうしよ」

花菜「……どうしましょ」

未織ちゃんは何してるのかしら

……多分、現状を知って

花菜ちゃん達を助けて! とでも言ったんでしょうけど……


里見くんに影胤さんたちのこと話しちゃう?

でも……それじゃ少し面倒なことになるような

ううん、でも黙っておいてあとでバレたほうが……うーん

今は共闘しましょうとか

時間がないっていうのを利用して行くべきかしら……

影胤「………………」

花菜「………………」

影胤さんが私を見てる……?

何か言うべきなのかしら。やっぱり

というか言わないと小比奈ちゃんが戦い始めそう


1、時間がないわ。里見くん。先を急ぎましょう
2、影胤さんは味方よ。大丈夫……私を信じて
3、影胤さんの斥力フィールドは強力だわ。協力して貰いましょ
4、影胤さん、ここは引いて貰えませんか? 私達はステージⅤが控えているので
5、その他



安価下


花菜「影胤さんは味方よ。大丈夫……私を信じて」

蓮太郎「な、何言ってんだよ! こいつらは遺産を使って大絶滅を起こそうとしてたんだぞ」

里見くんは私に対して怒鳴ると

影胤さん達を強く睨む

それは敵意どころか殺意も感じそうな鋭い瞳だった

蓮太郎「何しやがった……影胤ぇ!」

影胤「ヒヒッ、さて? 答える義理はないね」

蓮太郎「て、めぇ……ッ!」

影胤「ヒヒッ、それでどうするのかね? 山科君を私が篭絡した可能性もあるが。私は味方らしいよ? 里見くん」

なんで悪化させるようなことを言うのよ……影胤さんは

悪いっていうレベルじゃない冗談だわ


蓮太郎「……何されたんだ? 脅されてるのか?」

陽羽「あのさー……私がいてそんなの許すわけ無いでしょー」

延珠「だ、だが。小比奈というヤツは強い。おぬしが押さえ込まれているうちに何かされた可能性も否めぬ」

陽羽「あーうん。そうだね」

小比奈「ねー」

陽羽の言葉に

小比奈ちゃんが合わせつつニコッと笑う

子供たちは無邪気な悪戯を影胤さんの冗談に乗せるつもりらしい

……冗談じゃないわ。もぅっ

拳銃を空に構えて

サイレンサーもつけずに放つ

花菜「影胤さんッ! それに里見くん!」

蓮太郎「ッ!」

影胤「おっと」

花菜「状況を考えなさい! 陽羽達も! 今するべきなのはいがみ合うことなの!?」


小比奈「怒られた……パパのせい」

影胤「おやおや……ヒヒッ、私達はとある要請でスコーピオンとの戦闘に参加するだけだ。敵意はない」

むすっとする小比奈ちゃんを見つつ

影胤さんは苦笑しながら両手をあげる

蓮太郎「……信じられねぇ。けど、花菜さんのことは信じたい」

花菜「もうっ。初めからそうして。私……今はあまり余裕がないんだから」

里見くんに微かな笑みを向けて

頭を振る

陽羽「……ごめん、大丈夫?」

花菜「ええ……」

まだ平気……まだ、平気よね

発砲するという行為に悦を感じたりしてないもの……まだ、私は私だわ


小比奈「こんなことで死なないでね。延珠も陽羽も」

延珠「おぬしに言われるようなことではないぞ」

陽羽「小比奈こそ、気をつけてよー?」

3人の子供達は

楽しげではないけど

互いの身を案じながら言葉を紡ぐ

花菜「影胤さん【2ターン】持てばいいので」

影胤「既に聞いている。私のフィールドがあるとは言え相手はステージⅤ。気をつけたまえ」

花菜「気をつけるのは影胤さんじゃないですか? 極力回避してくださいね? フィールドに頼らずに」

影胤「ヒヒッ、かもしれんね」


蓮太郎「……………あのさ」

花菜「うん?」

里見くんは困惑しているのか

顔を顰めながら頬をかく

蓮太郎「なんでそんな親しげなんだ……? 敵なんだぜ?」

花菜「たとえそうでも今は味方でしょ? それなら仲良くしなきゃダメだと思うわ」

蓮太郎「俺はアンタみたいに割り切れねぇよ……」

里見くんはそう言いながら

私と並ぶ影胤さんを睨む

この2人がちゃんとした仲間として組めるようになるには

まだまだ……時間がかかりそうね

陽羽「そろそろだよ」

小比奈「……みたいだね」

延珠「……ステージⅤッ!」


その巨躯はもはや生物の枠を超えていて

壁のようにも見える

花菜「みんな」

蓮太郎「どうした?」

花菜「……生きよう。ここにいる6人誰一人欠かすことなく」

こんな場所にまで来て

こんなことを言うなんて弱気だと見られるかもしれないけど

誰かが死んでしまいそうで怖くて、言わずにはいられなかった

影胤「もちろん死ぬつもりなどない」

蓮太郎「俺だって死ぬつもりなんかねぇよ……それに、アンタを死なせるつもりもねぇ」

花菜「……里見くん」

影胤「ヒヒッ、君に人を守る余裕などあるのかね? 私に任せても構わないよ?」

蓮太郎「アンタにだけは任せねぇよ! 死ぬ気で守って死ぬ気で生きる!」

影胤「ククッ、その調子なら死にそうにはないね。では……始めようか」

花菜「――ええ」


・戦闘を開始します


→スコーピオンHP25000/25000 筋力:? 防力:? 脚力:? 知力:? 視力:? 直感:? 射撃:? 物理:?



陽羽「蓮太郎、延珠」

蓮太郎「ん?」

陽羽「よく見てて……これが私の本気」

陽羽は私をチラッと見る

本気を出していいかどうかの確認だったのかもしれない

黙って頷く

ステージⅤ相手に手加減なんて自殺行為させられないものね

延珠「お主……」

陽羽「すぅ……はぁ……よしっ!」


陽羽は地面を力強く踏み込む



1、特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
2、物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
3、物:鎖の舞 威力500 連続使用は負荷 耐久減少(25)
4、物:  斬撃 威力400 耐久減少(8)
5、物:剣の舞 威力550 耐久減少(15)
6、物:二刀流 威力700 耐久減少(両方35)
7、物:飛び蹴 威力50
8、物:陰陽剣 威力950 耐久減少(両方50) 朝・昼なら相手の視力低下 夕・夜なら必中


安価下


陽羽「行くよ……日陽」

小比奈「あっ……わたしの!」

小比奈ちゃんがそう声を上げた瞬間

爆音とともに地面が深く抉れて

陽羽の姿が消える

延珠「なッ!」

蓮太郎「ど、どこに……?」

陽羽の超加速

スコーピオンはその巨躯のせいで動きは鈍い

でも、その分皮膚は厚く硬い

花菜「陽羽……押し負けないで!」

陽羽「おっ……まかせあれぇっ!」



命中判定  安価下(反転)

600+600=1200-000-250=950   1050-100=950オーバー=9x10=90

=コンマ01~09で通常  それ以外で急所


ダメージ基礎 安価下2(反転)


→750+950+60+43-1000=803x2=1606ダメージ  視力低下はなし

→強装甲により、武器耐久さらに10減少



陽羽「ったぁぁぁぁぁっ!」

蓮太郎「ダメージ……与えられてるのか!?」

小比奈「近距離は私の専売特許なのにぃ」

陽羽「っ……かったい」

陽羽は最大限まで飛び上がり

スコーピオンの体に一直線の切込をいれる

延珠「わ、妾だってやれる……ッ!」



→加速蹴 威力500


命中判定  安価下(反転)

280+280=560-000-250=310   310-100=210オーバー=2x10=20

=コンマ01~79で通常  それ以外で急所


ダメージ基礎 安価下2(反転)


→280+500+28+20-1000=-172ダメージ

→抜けなかったため、延珠に反動ダメージ  172x05=86ダメージ


延珠「っあぁっ!?」

蓮太郎「延珠!」

延寿ちゃんの素早い蹴り

それでも分厚い皮膚は抜けなかった

延珠「っ……足痛い」

花菜「砕けなかっただけマシだわ」

例えるなら

一般人がコンクリートに蹴りを入れるようなものだものね

……やっぱり、抜けるのは陽羽だけかしら

影胤「これは……ダメージは期待できんね」

小比奈「わたしでも無理だと思う」

花菜「……そう」


陽羽「花菜、私なら抜ける。私ならもう一度できる」

花菜「……陽羽」

ダメージを与えて動きを止める

じゃないと完全に接近されたりするかもしれない

陽羽「行かせて、花菜」

陽羽は小太刀の柄を力強く握る

戦闘向きのモデルではない以上

攻撃は武器に依存する羽目になる

でも……あの装甲……やりすぎれば武器が壊れる



1、特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
2、物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
3、物:鎖の舞 威力500 連続使用は負荷 耐久減少(25)
4、物:  斬撃 威力400 耐久減少(8)
5、物:剣の舞 威力550 耐久減少(15)
6、物:二刀流 威力700 耐久減少(両方35)
7、物:飛び蹴 威力50
8、物:陰陽剣 威力950 耐久減少(両方50) 朝・昼なら相手の視力低下 夕・夜なら必中
9、攻撃させない

安価下


※現在の陽羽の武器とその耐久

      バラニウムの鎖(重:10 耐:490/500 威:300)
小比奈の小太刀A(日陽)(重:4 耐:143/300 威:400)
小比奈の小太刀B(日陽)(重:4 耐:155/300 威:400)



命中判定  安価下(反転)

600+600=1200-000-250=950   1050-100=950オーバー=9x10=90

=コンマ01~09で通常  それ以外で急所


ダメージ基礎 安価下2(反転)


→500+750+60+75-1000=385x2=770

→耐久消費+10



陽羽「いっけぇぇぇっ!」

蓮太郎「延珠ですら弾かれるのに」

小比奈「陽羽は凄いよ。あなた達なんかよりもずっと」

小比奈ちゃんは少し悔しそうに呟きながら

陽羽の姿を目で追う

根元から折れてしまうんじゃないかというほどのしなりをつけながら

鞭は風を切ってスコーピオンの皮膚を抉りとる

それでも……全然痛くなさそうだった


陽羽「くるよッ!」

陽羽が叫びながら何度もバックステップを踏み

スコーピオンから下がっていく

巨大な体が蠢き

まるで邪魔なものを振り払うがごとく

職種のようにも見える体の一部が空から襲いかかってきた

影胤「潰されたらただではすまんよ!」

花菜「里見くん!」

蓮太郎「俺はいいからアンタは下がれ!」

口々に叫びながら

襲い来るそれらをかわそうと集中する



安価下コンマ判定(反転) 対象


01~18 蓮太郎

19~34 延珠

35~50 陽羽

51~66 花菜

67~82 小比奈

83~00 影胤


命中判定  安価下(反転)

300+500=800-320-250=230   230-100=130オーバー=1x10=10

=コンマ01~09で回避  40~49 または ゾロ目で急所   それ以外は通常


ダメージ基礎 安価下2(反転)


→1000+50+03=1053-1000=53-265=-212


影胤「ぬ……ぐっ……」

回避しきれなかった影胤さんは

斥力フィールドを展開し

出来る限りその攻撃を軽減する

花菜「影胤さん!」

影胤「……この程度……っ!」

斥力のフィールドが砕け散るように消えて

スコーピオンの体の一部がフィールド内分を貫く

小比奈「パパ!」

影胤「心配ないよ。燕尾服はもうダメかもしれんがね」

影胤さんは冗談を呟きながら後ずさる

ギリギリで逸れたのか、見たところ怪我はない

花菜「……良かった」


陽羽「……反撃だよ!」

花菜「陽羽!」

陽羽は影胤さんの安否を確認するやいなや

勢いよく駆け出す

花菜「……私も動かなきゃ」

陽羽が向かう中

自分の武器を確認する

陽羽「はぁぁっ!」


1、特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
2、物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
3、物:鎖の舞 威力500 連続使用は負荷 耐久減少(25)
4、物:  斬撃 威力400 耐久減少(8)
5、物:剣の舞 威力550 耐久減少(15)
6、物:二刀流 威力700 耐久減少(両方35)
7、物:飛び蹴 威力50
8、物:陰陽剣 威力950 耐久減少(両方50) 朝・昼なら相手の視力低下 夕・夜なら必中


安価下


※現在の陽羽の武器とその耐久

      バラニウムの鎖(重:10 耐:455/500 威:300)
小比奈の小太刀A(日陽)(重:4 耐:143/300 威:400)
小比奈の小太刀B(日陽)(重:4 耐:155/300 威:400)


命中判定  安価下(反転)

600+600=1200-000-250=950   1050-100=950オーバー=9x10=90

=コンマ01~09で通常  それ以外で急所


ダメージ基礎 安価下2(反転)


→750+950+60+84-1000=x2=1688ダメージ  視力低下はなし

→強装甲により、武器耐久さらに10減少



陽羽「っ……ちょっと欠けた?」

花菜「陽羽、腕は平気?」

陽羽「ん? 全然問題ないよ」

陽羽は嘘偽りなく平然と首を振る

上手く切り込めてるっていうことよね……

剣術の才能もあるってことかしら

……今はそんなことを考えてる場合じゃないわ

蓮太郎「あと【1ターン】か?」

延珠「うむ……おそらく」

花菜「最後まで気を抜かずに行くましょう」

小比奈「言われなくても解ってる」


→1ターン目 

・スコーピオンHP25000/25000→スコーピオンHP23394/25000→スコーピオンHP22624/25000→スコーピオンHP20936/25000

・スコーピオンのスキルで20%(5000)回復


→2ターン目開始時

→スコーピオンHP25000/25000


一旦中断します


武器強化とかしておけばもっと善戦できたかなと

            ×       ×    ×       ×
2ターン目(陽羽・延珠・陽羽・小比奈・蓮太郎・花菜・影胤・スコーピオン・陽羽) ×=行動なし


陽羽「………………」

陽羽は少し不安そうに小太刀を見つめ

小さく頭を振る

花菜「陽羽?」

陽羽「ううん、何でもない」

小太刀を軽く振り

感触を確かめてからスコーピオンを睨む

陽羽「……行ってくるから下がってて」

延珠「すまぬ陽羽。お主に任せる他ない」

陽羽「延珠にも武器が必要かもだねー……っと!」

陽羽は勢い良く地面を蹴りだし

トップスピードで移動する



1、特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
2、物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
3、物:鎖の舞 威力500 連続使用は負荷 耐久減少(25)
4、物:  斬撃 威力400 耐久減少(8)
5、物:剣の舞 威力550 耐久減少(15)
6、物:二刀流 威力700 耐久減少(両方35)
7、物:飛び蹴 威力50
8、物:陰陽剣 威力950 耐久減少(両方50) 朝・昼なら相手の視力低下 夕・夜なら必中


安価下


※現在の陽羽の武器とその耐久

      バラニウムの鎖(重:10 耐:455/500 威:300)
小比奈の小太刀A(日陽)(重:4 耐:083/300 威:400)
小比奈の小太刀B(日陽)(重:4 耐:095/300 威:400)


命中判定  安価下(反転)

600+600=1200-000-250=950   1050-100=950オーバー=9x10=90


=コンマ01~09で通常  それ以外で急所


ダメージ基礎 安価下2(反転)


→750+500+60+31-1000=341ダメージ

→武器耐久-10



陽羽「ッ!」

私達よりもダメージは見込める

それでも

鎖ではこの程度が限界よね

花菜「陽羽、下がって」

陽羽「このままいく!」

延珠「陽羽!」

陽羽「私しかできないんだから、私がやる!」

陽羽は着地した瞬間

バックで下がったりすることなく

まっすぐスコーピオンの元へと向かっていく


花菜「……確かに陽羽しかできないけど」

小比奈「陽羽……」

ここで足止めできなければ

天の梯子を破壊されかねない

だから

ただでさえ無茶をしないなんてことは無理なのに

ダメージによる刺激を一番与えられるのが陽羽だけ

陽羽が無理するのは仕方ないことかもしれない

影胤「強いね。彼女は……だが、強いがゆえに早死するタイプだ」

花菜「………………」

陽羽「はぁーっ!」



1、特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
2、物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
3、物:鎖の舞 威力500 連続使用は負荷 耐久減少(25)
4、物:  斬撃 威力400 耐久減少(8)
5、物:剣の舞 威力550 耐久減少(15)
6、物:二刀流 威力700 耐久減少(両方35)
7、物:飛び蹴 威力50
8、物:陰陽剣 威力950 耐久減少(両方50) 朝・昼なら相手の視力低下 夕・夜なら必中


安価下


※現在の陽羽の武器とその耐久

      バラニウムの鎖(重:10 耐:420/500 威:300)
小比奈の小太刀A(日陽)(重:4 耐:083/300 威:400)
小比奈の小太刀B(日陽)(重:4 耐:095/300 威:400)


うん?
これは8でいいのかな


……ふむ。なら盾で


花菜「陽――」

陽羽「展開するよ!」

陽羽は鞭を空に掲げて

勢い良く回転させる

それだけで異常なほどの破壊力を持つ鞭を

防御に転換する

防御こそ最大の攻撃

あるいは、攻撃こそ最大の防御の形

蓮太郎「また攻撃が降ってくるぞ!」

陽羽「こっちだよ―こっち!」

花菜「止めなさい、陽羽!」

陽羽「これさえ受け止めればもう――みんな生きられるんだから!」



安価下コンマ判定(反転) 対象


01~18 蓮太郎

19~32 延珠

33~55 陽羽

56~66 花菜

67~82 小比奈

83~00 影胤


影胤「まったく……君といい彼女といい」

花菜「……?」

影胤「恐ろしい程に軽いようだね。自分という存在は」

影胤さんはそう言いながら

敵のすぐ近くにいる陽羽の方へと駆けていく

陽羽「か、影胤――」

影胤「退きたまえ。君のそれは武器であって盾ではない」

やや強引に陽羽を後退させた影胤さんのところに

スコーピオンの一撃が走る

花菜「影胤さん!」


命中判定  安価下(反転)

300+500=800-320-250=230   230-100=130オーバー=1x10=10

=コンマ01~09で回避  40~49 または ゾロ目で急所   それ以外は通常


ダメージ基礎 安価下2(反転)


→1000+50+35=1085x2=2170-1000=1170-265=905ダメージ


影胤「くっ!」

小比奈「パパぁっ!」

影胤「下がってい――っ」

ズドンッ! と轟音が響き

斥力フィールドの粒子が蒼く

そして儚く霧散していく

影胤「く……くくッ……この程度……なにも問題ない」

花菜「影胤さん!」

問題ないわけがない

機械化兵士だって人間なんだから

こんな血だらけになって……平気なわけがないッ


花菜「っ……自然治癒能力もないのにッ!」

影胤「だが盾はあるだろう?」

花菜「馬鹿……ッ!」

欠損とかはない

でも……傷

ううん、傷なんてレベルでも怪我なんてレベルでもない

花菜「このままじゃ死んじゃう……自分のフィールドスペックくらい解ってるでしょ!」

陽羽「ッ……花菜っ!」

花菜「………………本当に、もう……ッ」

死なれたくない

目の前で守れずに死なれるなんて……そんなのッ

花菜「陽羽……行って!」

陽羽「う、うん!」



1、特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
2、物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
3、物:鎖の舞 威力500 連続使用は負荷 耐久減少(25)
4、物:  斬撃 威力400 耐久減少(8)
5、物:剣の舞 威力550 耐久減少(15)
6、物:二刀流 威力700 耐久減少(両方35)
7、物:飛び蹴 威力50
8、物:陰陽剣 威力950 耐久減少(両方50) 朝・昼なら相手の視力低下 夕・夜なら必中


安価下


※現在の陽羽の武器とその耐久

      バラニウムの鎖(重:10 耐:410/500 威:300)
小比奈の小太刀A(日陽)(重:4 耐:083/300 威:400)
小比奈の小太刀B(日陽)(重:4 耐:095/300 威:400)


倒すのは天の梯子に任せる……

出来るなら私が殺したい……でも残念

ただの私にそんなことできるスペックはない

何もかもが未熟だわ

その無力さに一生絶望でもなんでもしてしまえばいい

花菜「でも今は……」

陽羽がかけていくのを目で追うのは無理

なら

今までの経験から考えていけばいい

陽羽の動きをすべて予測した上で

どうせ出遅れる私の一撃を……ううん

出遅れるからこその一撃を――


1、射:ソドミー    威力350 装弾10
2、射:ゴスペル   威力300 装弾15
3、射:スナイパー  威力400 装弾10 命中+15 被弾でキャンセル 連続使用不可

4、射:ライフル    威力664 装弾5 命中+5  連続使用不可
5、射:ハンドカノン  威力1000 装弾1 1回の戦闘につき1度のみ


安価下


花菜「陽羽はいつ到達する………ううん、いつあの硬い皮膚を断ち切り中身を曝け出してくれる……?」

陽羽ならきっと小太刀を振る

小太刀を振るえば確実に

道のようにその肉は断ち切られてくれる

花菜「――ふふっ、貴方を殺すことも、出来たかもしれないわ」

一番威力の高い銃

通称ハンドカノンを構える

まだ陽羽は切りかかってすらいない

でも、だからこそ――放つ

その銃声に被るようにして

陽羽が雄叫びとともに斬りかかった



命中判定  安価下(反転)

600+600=1200-000-250=950   1050-100=950オーバー=9x10=90


=コンマ01~09で通常  それ以外で急所


ダメージ基礎 安価下2(反転)


命中判定  安価下(反転)

328+270=598-000-250=348   348-100=248オーバー=2x10=20+15=35


=コンマ01~64で通常  それ以外で急所


ダメージ基礎 安価下2(反転)


750+950+60+50=1810-1000=810x2=1620ダメージ

1300+270+32+74=1676ダメージ

1620+1676=3296ダメージ


花菜「あら……残念」

延珠「陽羽が切り裂いたところがふさがる前に撃ち抜いたのか?」

花菜「そう。それなら硬い装甲も何もないもの……でも、残念ながら核には届かなかったみたい」

硬い皮膚により衝撃軽減もなく

内側に隠れる核にまで届けば

いくらステージⅤといえどもかなりのダメージになると思ったのだけど

花菜「まぁ……いいアシストありがとう。陽羽」

陽羽「うん……うん?」

美菜『超電磁砲撃つよーっ、総員退却ーッ!』

拡声器を通したお母さんの声が響く

花菜「時間切れだわ。里見くん、影胤さんは?」

蓮太郎「小比奈と一緒に下げてきた」

花菜「そう。なら私達も下がるわよ。遅れたらあの子と一緒に消滅してしまうわ」


あの子――スコーピオンを一瞥し

その場から全速力で撤退する

陽羽「ね、ねぇ……花菜?」

花菜「何?」

陽羽「……あんまり、その。怒らないで」

走りながら急に何を言うのかと思えば

怒らないでって……

花菜「怒るつもりはないわ」

陽羽「いや、というかもう怒ってない? 空気が凄く怖い」

花菜「ふふっ、何言ってるの?」

陽羽「勘違いならいいよーあはは……」

被害の被らない距離離れたところで空へと銃声を轟かせる

それが合図となり、一筋の光がスコーピオンを撃ち貫き、消し飛ばした


小比奈「パパ……平気?」

影胤「半身が動かない程度だ。問題ないよ」

影胤さんの体はボロボロで

機械化兵士であることを示すように

体内の一部の金属が露出してしまっていた

花菜「……無理をしすぎよ。影胤さん」

影胤「あの場で私以外の適任はいまい」

陽羽「私がいたよ」

影胤「だが、君の侵食率は上昇し、より危険な事になっていたかもしれないだろう?」

それはそうかもしれないけれど……でも

蓮太郎「あんた……病院にはいけないんじゃないのか?」

影胤「だとしたら?」

延珠「その怪我では……放置すれば確実に死ぬぞ」


美菜「その点は問題ないわ」

花菜「お母さん」

いつの間にか

天の梯子周辺まで戻ってこれていたらしく

不意にお母さんが口を挟んだ

美菜「ひぃくんは私に任せなさい」

小比奈「……お願い」

陽羽「小比奈が素直に頭を下げた……?」

大好きな影胤さんのことだもの

頭を下げることだってきっと厭わない

でも……問題はなぜお母さんが――

蓮太郎「任せろって……コイツは普通の人間じゃないんだぜ?」

美菜「普通だろうが異常だろうが何一つ変わることなく患者よ。さ・と・み・く・んっ」


お母さんはいたずらっぽく微笑みながら

里見くんの胸元に指を突き立てる

美菜「私、差別は嫌いなの」

蓮太郎「そうか……なら、別にいい」

延珠「良いのか? 蓮太郎」

戦う前とは打って変わった里見くんの態度に

延珠ちゃんは疑問を抱き顔を顰める

蓮太郎「……認めるつもりはねぇけど、でも。最初とは違う。なんとなくそう思ったんだよ」

里見くんはまだ完全にではないけど

少しは影胤さんのことを認めてくれたらしい

………良かった


未織「話し終わったなら行くで」

美菜「そうね。あまり長居すると拘束される可能性もあるし」

お母さんはそう言って笑うと

影胤さんたちともに

広い場所に降り立ったヘリに乗り込んでいく

未織「花菜ちゃん。あんまり無茶しないで欲しいわ」

花菜「ええ、でも。今回は仕方ないでしょ?」

私のそれに対する未織ちゃんの反応は

背中を向け「そうやね……」と

ほんの少し素っ気ないものだった



・夜に移ります
・影胤・小比奈が離脱します


今日はとりあえずここまで

ありがとうございました



序列はかなり上がるかもしれない→ステージⅤとの戦闘

というか新技はどうやって手にいれるんだ?
特訓?


>>246
特訓とか……新しい武器を手に入れたりしても習得できることがある
逆に、武器を失うことで消える技もある


→再開地点・自宅固定

→メンバー・花菜、陽羽、憩固定


イベント判定 安価下コンマ一桁


1 香織
3 宅配
4 襲撃
6 男性

それ以外は何も無し


→ 13日目  夜  自宅


正式な話とはすべて後日するということで

今日はひとまず解散となった

花菜「………………」

いつも安らげるはずの湯船は

全く……何も、癒してさえくれない

透明なはずのお湯が真っ赤に見える

参加総数22組

そのうち生存は15組

22-15の合計7組=7x2人の14人が亡くなった

なのに安堵のため息をついて、笑って、喜んで

ご飯を食べて、着替えて、布団にくるまって……寝るなんて

私には……難しい話だった


目にすることさ出来なかった人たち

それを救えなかったと思うのは傲慢とか

そういうレベルの話ではなかったと思う

でも……だけど

花菜「……ッ」

【「はっ、下級のやつが命令かよ」】

花菜「あの4人は助けられたのに……」

助けられたのに、助けられなかった

無残に殺されるという結果を与えてしまった

花菜「……っ、私……っ」

序列をしっかりと上げていればよかった

聖天子様に我が儘なんて言わないで、1500位でも1000位でも上げて貰っていればよかった

浴槽から挙げた手から赤黒い液体が滴り落ちていく

花菜「……ごめん……なさいっ」

その謝罪は虚しく響くだけで

誰にも届くことはなかった


お風呂を上がると

陽羽と憩はソファーに座ったままニュースを見ていた

『――氏――と』

陽羽「……平和だね」

花菜「………………」

ステージⅤ襲来の件には何一つ触れないニュース

そこで戦い

そこで失われた命に……街の人は誰も気づかない

憩「もう寝る? お姉ちゃんだって疲れてるだろ? ふ、布団は用意しておいたからさ」

花菜「……ありがとう、憩」


1、電話
2、寝る
3、陽羽と交流
4、憩と交流
5、ソファに座る(イベント待機)
6、武器関連


安価下


憩も憩で不安で、心配で、怖くて

ずっと神経を張り詰めていたのかもしれない

暫くして、私たちよりも先に眠ってしまった

憩「んん……ぇへへ……おねぇ……」

花菜「……憩」

その可愛らしい寝顔を見つめ

髪を優しく撫でて……部屋を出る

リビングでは陽羽が刃のかけた小太刀をいじっていた

花菜「……陽羽」

陽羽「んー?」

花菜「小太刀、多分もう限界よ。研いでも厳しいわ」

陽羽「解ってるよーでもさ、頑張ってくれたわけだし。たとえこれ以上使わないんだとしても綺麗にはしたいんだよねー」


花菜「……そう」

陽羽「うん」

陽羽の座るソファとは別のソファに

なんとなく腰を下ろす

陽羽は特に何も喋ることなく

黙々と作業を進めていく音だけが微かなBGMとなって聞こえる

花菜「………………」

陽羽「………………」

私は何をしているのかしらね

何がしたくて陽羽の作業を見ているのかしら……ただ、眠れないだけ?

それとも……聞いて欲しいことがあるの?


1、何も言わない
2、……14人も死んじゃったわ
3、ねぇ、もしも私がおかしいと思ったら殺してくれない……?
4、……寝られないの
5、武器、新しく替えないとね
6、その他


安価下


花菜「……寝られないの」

陽羽「抱きしめてあげようか?」

陽羽は作業する手を止めて

私のことを見つめる

冗談を言ってる表情ではなかった

陽羽「って言っても。今の花菜には逆効果かな」

花菜「………………」

不意に苦笑する陽羽に対して

思わず顔を顰めてしまった

陽羽はただこの陰鬱な空気を変えたかっただけなのに


ダメね……今の私

何かを傷つけずにはいられない

何かを壊さずにはいられない

何もかもを蝕む暗い闇を孕んでる

花菜「ごめんね……気にし――」

陽羽「……あれは花菜のせいじゃないよ」

離れようとした私の不意を突いた陽羽の言葉

立ち上がろうとした体が止まって

目は陽羽へと向く

陽羽「あの2組は自分で選んだ。だから……花菜は何も悪くない」

花菜「っ……陽羽ッ!」

私の気持ちを解ってくれると思った

それなのに……陽羽は言う

何も悪くないだなんて……一番嫌なことを


声を荒げた私を見つめる陽羽の瞳は

冷静で、穏やかで

感情を読ませようとはしない

花菜「どうして……そんなことが言えるの? 私が序列取り下げしてなかったら命令できたのに」

陽羽「…………………」

そうすればあんな死に方しなかったのに

今だって大あくびしながら自分の家で寝転がっていたかもしれない

祝杯をあげたりして、笑いあっていたかもしれない

陽羽「でも、出来なかった。陽羽にはそれこそどうして? だよ」

花菜「何が?」

陽羽「ああしてればとか、こうしてればとか。して来なかった今なのに、してきた事を考えることがだよ」


陽羽のその無感情にも思える言葉は

私の神経を逆撫でする

噛みしめた奥歯がギリッと音を立てて

握り締めた拳は少し痛みを伴う

花菜「陽羽……貴女ッ」

陽羽「だって、花菜はちゃんと言ったよ? 死なないでって、生き残れる指示……ううんお願いだって言った」

花菜「………………」

陽羽「してこなかった花菜に出来ることをしたじゃん。なのにさ……なんでしてこなかった自分を責めるの?」

陽羽は代わり映えのない瞳を閉じて

わけがわからない。と、首を振る

陽羽「指示に従わなかったんだから……死んだ2組は自分のやりたいことをできたはずだよ。それで死んだなら本望だと思うよ?」



1、ふざけないで……そんなわけない。生きるのが望みだったはずだわ!
2、やめて……陽羽。これ以上私を怒らせないで!
3、どうしてそんなことが言えるのよ……貴女、私の気持ち全部わかってるのに、なんでッ
4、引っぱたく
5、……真っ赤なのよ。何もかも、あの人達の血が……私を許してくれないの
6、何も言わない


安価下


花菜「……真っ赤なのよ。何もかも、あの人達の血が……私を許してくれないの」

今でも手を見ると

真っ赤に染まっていて

洗っても洗っても落ちないどころか

流れ出てくる水でさえ……血に見える

陽羽「そんなことないよ。それは花菜が――」

花菜「幻でもなんでもないッ! ついてくるの。ずっとずっと!」

陽羽「!」

花菜「お前は血で汚れてるって、お前が殺したって、お前のせいだって……血は血でしか洗わせてはもらえないッ!」

初めて人を殺してしまった時のような恐怖

震える体を抱きしめる手は真っ赤で

パジャマが赤く染まっていき、床に滴る雫も赤かった


陽羽「……花菜、ダメだよ。そのままじゃ……」

花菜「触らないで!」

抱きつこうとした陽羽から飛び退く

今の私は血に汚れた人殺し

純粋無垢な白い手を血に染めたくなかった

花菜「私……やっぱり穢れてるの」

陽羽「花菜……」

花菜「沢山の人を殺した。その罪は消えないし、償えない」

呆然とする陽羽から少しずつ離れていく

全てに優しくすると誓った

全ての命を尊重すると……決めた

それでもう平気だと思った……けれど、駄目だった

私は永遠にこれに付き纏わられる

人の死に僅かでも関われば……また襲われる


花菜「償えない罪はどうしたらいいと思う?」

陽羽「え?」

花菜「……死は答えじゃないわ」

困惑する陽羽を見つめながら

後ずさり、後ろ手にドアを開ける

悪いとは思う

申し訳ないとも思う

でも……私はきっと

この家や陽羽や憩達と一緒にいれば

幸せを感じずにはいられないと思うから

陽羽「花菜……何を……」

花菜「一生を不幸に過ごす。それが……償えない罪を背負う人が受けるべき罰よ」

陽羽「待っ――」

私は陽羽の不意をついて居間を出て家を飛び出す

一緒にいると約束したのに

でも……その約束は守れない

花菜「……ごめんね」



・陽羽、憩と別れました
・家には戻れません
・行動が制限されます
・1日を終了します

────────────────────────────────────────

 交友関係(好感/信頼 相手からの印象)   13日目 現在

  山科 陽羽 (69/69  親愛なる家族) 任務完遂+2 交流+0
  山科 憩   (43/43  信頼する家族) 任務完遂+2
  天童 木更 (33/34  死なせたくない人) 任務完遂+2

  里見 蓮太郎(24/24  擬似母親) 任務完遂+2
  藍原 延珠 (22/22  仕事仲間) 任務完遂+2
  山科 香織 (60/63  大切な双子の妹)
  司馬 未織 (32/31  ちょっとした好意) 任務完遂+2

  室戸 菫   (19/20  仕事仲間)
  千寿 夏世 (07/07  その他のプロモーター) 任務完遂+2
  伊熊 将監 (-29/-14  敵) 交流-1 任務完遂+2
  蛭子 影胤 (13/14   護衛対象) 任務完遂+2
  蛭子 小比奈(07/07 料理当番) 任務完遂+2
  片桐 玉樹 (07/05  その他の民警) 任務完遂+2
  片桐 弓月 (03/03  その他の民警) 任務完遂+2
      聖天子(13/15  気になる民警) 任務完遂+2

           序列:3000番  所持金 555.7万円

────────────────────────────────────────


再開位置選択


1、外周区
2、無法地帯


安価下


→14日目  朝  外周区


イベント判定



7 陽羽


138 外周区の子供たち


安価下で

もしも>>289があればそれで


→14日目  朝  外周区


瞼の裏にまで明かりを届ける太陽の光に嫌気がさして

深い眠りが浅くなっていく

「ねーどうするー?」

「どうしよっかー」

女の子たちの声がする

ここは外周区だから……

目を閉じたまま脳を働かせて

無理やりにでも覚醒させる

花菜「……どうするってなにを?」

「きゃぁっ!」

「起きた!」

隙をついて起きた私に驚いた2人の女の子

その瞳はやっぱり赤かった


花菜「ごめんね……ここ、貴女達のおうちなの?」

「ちがうよー」

「たまたま通っただけだよ」

花菜「……そう」

外周区の子供達の殆どは

マンホールの下など

衛生的に良くない場所に住んでいる

といっても、外周区にまともな住居はないといっても過言じゃないけれど

「ねーお姉さんはふつうの人だよね?」

花菜「え?」

「どうしてここに居るの?」


1、ごめんね、言えないわ
2、家出をしてきたの
3、なんでかしらね……
4、いたらダメなの?
5、その他



安価下


花菜「家出をしてきたの」

「家出ー?」

「おうちないの?」

花菜「ええ」

女の子の純粋な疑問に対して

優しく答えると

2人は顔を見合わせて

困ったように眉をひそめた

「どうしたら良いんだろう?」

「どうしたらいいと思う?」

「「うーん」」

2人は双子なのか

外見は似通っていて、声も一緒だった


花菜「別に私のことは気にしなくていいのよ?」

「どうして?」

花菜「ほら……他人だし」

「お姉さんは困らないのー?」

女の子は心配そうに呟き

私の方に近づく

自分達が困り続けたからこそ

困っている人が放って置けない子供になったのかもしれない

「一緒に来る?」

「ただのお散歩だけど」

女の子達は私に手を伸ばす

一緒に来ない? と


1、断る
2、受ける



安価下


誰かと一緒にいること

それは幸せに繋がってしまうかもしれない

でも、

この子供たちが心無い人たちに襲われる可能性があって

私が一緒に行くことでそれが防げて

一緒に行かないことでそれが起きるかもしれない

そう思うと

断る。という選択は見えなくなっていた

花菜「ええ……いくわ」

「わたしみぎー」

「わたしひだりー」

2人は私を間に挟み、左右の手を掴む

「「えへへー」」

2人の幸せそうな表情

でも、それで心が温かくなることはなかった


安価下コンマ判定 イベント


7 陽羽

9 蓮太郎&延珠

1 ちょーろー

4 心無い人達

8 香織


→移動



「あー見てみてー」

花菜「うん?」

「ほら、不思議なお絵かき!」

女の子が駆け寄っていく壁には

不良っぽい男の子がやりそうな落書きがびっしりと書かれていた

「キレー」

「カラフルって言うんだよねー」

花菜「………………」

あらあら……すごく嬉しそうね

ただのいたずらだと知らないから

芸術か何かだと思っているのかしらね……


「これはね、昨日はないけど次の日にはある不思議なお絵かきなんだよー?」

花菜「へぇーそうなの?」

「うん。でも、それを書いてるのは絶対に見ちゃいけないんだー」

花菜「どうして?」

私の質問は何か不味かったのか

2人は不安そう……というよりも

何かに怯えるように顔を見合わせた

「トモちゃんってお友達がいたの」

「その子がね、絶対に見るんだーって」

花菜「…………」

結末が予想できて

聞いたことを後悔して

言わなくていいって言おうとしたけれど……それよりも先に言われてしまった

「でも……帰ってこなかった。今も探してるんだけど」

「もうずっと会えてないの」

「だから見ちゃダメなの。見るとゆーかいされちゃうから」


花菜「……ごめんなさい、悪いことを聞いて」

「ううん。お姉さんがゆーかいされちゃう可能性もあるから」

女の子達はそう言うけど

でも……言う前に不安そうにしていたし怯えてもいた

あんまり……話したくないことだったはずよね

「そうだー」

「お姉さん」

花菜「どうしたの?」

「ご飯探しに行こう?」

……ご飯を探しに行く

その言葉を理解するのに時間はかからなかった

ここは――


1、ご飯なら買ってきてあげるわ。最初の場所で待ってて
2、そうね、探しに行きましょうか


安価下


花菜「そうね、探しに行きましょうか」

「でも、自分の分は自分で。だよ?」

「うんうん。意外と集まらないからね」

花菜「厳しい世界なのね」

女の子は「そうだよ」と言いながらも

なぜか楽しそうに笑う

食事をろくに食べれない子供達がいる

好き嫌いをして食事を粗末にする子供たちがいる

花菜「……ッ」

粗末にすることは認められない

でも、それがあるからこそ

貧困に喘ぐ子供達が生きていけてることも事実

「お姉さん早く早くー!」

手招きする女の子に微笑みを返す

善悪がなんなのか

そのバランスが……解らなくなりそうだわ


→移動・商店街


接触判定  安価下


7 陽羽

5 未織達

9 蓮太郎&延珠

1 香織 

2 奪われた世代

4 男性


→商店街  昼


花菜「どこに行くの?」

「お姉さんは初心者だよね」

花菜「……うん?」

「見てて」

女の子はそう言うやいなや

近くのゴミ箱をあさって食べ物を探す

あまり……見たくはない光景

でも

それから目をそらすのは現実から目を背けるようで

ううん、きっと現実逃避にほかならない行為

だからこそ……黙って見守った


「うーん。残念」

「なかったねー」

花菜「……残念ね」

女の子達は汚れていた服をさらに汚して頑張ったものの

めぼしいものは見つけられなかったらしく

残念そうに俯く

「先輩だからって見せようといたのがダメだったかな?」

「ダメだったんだね」

「むぅっ」

女の子たちの可愛らしい喧嘩を見ながら

周囲を見渡す

……どうしたものかしらね


「次に行こう」

「次に行くよ、お姉さん」

花菜「次?」

「いんしょくてんのゴミ箱!」

「食べ物あるよー」

女の子達は以外にも上機嫌に笑う

落ち込んでもすぐに切り替えられる

そんなポジティブな考えが出来ていれば

私は今頃……ううん

考えるのは止めておきましょう



1、付いていく
2、ねぇ、普通にお店に入らない?
3、まずは服を着替えましょ?
4、どうして貴女達はこの生活を受け入れてるの?
5、その他


安価下


花菜「まずはお洋服を変えましょ?」

「え?」

「どうしてー?」

花菜「そのままじゃ汚いでしょう?」

「でも、わたし達これしかないよー?」

女の子達は困ったように言いながら

首を横に振る

「だからお着替えはできないよ」

花菜「大丈夫よ。そのくらいなら用意してあげるから」

今の姿はどこからどう見ても外周区の子供達

周りが目を見なくても

その服装に嫌悪感を示しているのは明らかだった


「お姉さんが作ってくれるの?」

花菜「えっと……」

買うのではなく

作ってくれるの? というあたりが

なんと言えばいいか

……結構申し訳ないわ

花菜「作るのは時間がかかっちゃうわ」

「じゃぁどうするのー?」

「買いに行くのー?」

花菜「ええ」

「嬉しいけど、良いの?」

「お姉さんはわたし達のママでもなんでもないのに、お金を使ってくれるの?」


女の子達は困ったように言うと

2人して私のことを見つめる

「大事なお金だよね?」

「お姉さんはお姉さんのために使うべきだと思う」

花菜「でも」

「わたし達はお姉さんに何もできないもん」

悲しそうに呟き

女の子の1人は少し無理して笑う

「だからお姉さんはお金を使わなくて良いんだよ?」

「ママだって言ってた。何もできない子に使うお金なんてないって」


解っていたことだわ

川で産み落とされ

生まれた瞬間死んでしまう赤ちゃんの山を見たりしたことだってあるもの

存在がしれただけで家族ごと迫害されるような子供達を

まともに扱うわけがないことなんて

花菜「別に……私がしたいから服を買うだけよ」

「でも、それってわたし達のお洋服だよね?」

「買ったらこーかいすると思う。どんなキレーな服だってすぐにボロボロにしちゃうから」

そんなの仕方がない事だわ

服なんて着ていれば汚れるものだし……



1、厚意は素直に受け取るものよ
2、別にいいわよ汚れたって。貴女達が汚れないためだもの
3、子供は余計なこと気にしなくていいから。お姉さんの言うこと聞いてなさいな
4、……辛くないの?
5、抱きしめる
6、その他


安価下


花菜「ッ」

「お姉さん?」

思わず抱きしめようとして体が止まる

私の体は

この女の子達の服の汚れなんて

気にならないほどに穢れている

そんな私が抱くことが許される?

ううん、許されるわけがない

花菜「……私っ」

包み込んであげたい

抱きしめてあげたい

でも……それをしてあげるには

私の体はあまりにも……穢れ過ぎていた


抱きしめようと伸びていた腕が垂れ下がる

地面に膝をつけたまま

女の子達の前で俯く

花菜「……ごめんね」

「なんで謝るの?」

「どうかしたの?」

不安そうな女の子達の声が響く

してあげたいのにしてあげられない

そんな自分が嫌で、悔しくて、情けなくて……悲しくて

泣きそうになって、両手で顔を覆った


花菜「私も……私も何もできないっ……何も、してあげられない……ッ」

堪えきれない言葉が溢れ出して

女の子達にぶつかる

言う意味なんてない

言った所でどうしようもないのに

花菜「ごめんね……」

そう呟いた私に対して

女の子達は「謝らないで」と、声を揃えた

「お姉さんはわたし達に何もできないから泣いてくれてる」

「でも、それはわたし達のことを想って泣いてくれてるってことだよね?」


「わたし達は想ってくれるだけで嬉しいよ。気に留めてくれるだけで……嬉しい」

「だから、謝る必要なんてないよ。何も出来ないだなんて泣く必要ないよ」

2人は交互に言葉を繋ぎ合わせながら

私に対する優しさを口にして

一人の女の子が前から

もう一人の女の子が後ろから

私の穢れた体を抱きしめてきて

思わず……振り払ってしまった

花菜「やめて! 私は貴女達が思っているほど綺麗な人間じゃない!」

「……ううん。そんなことない」

「お姉さんは綺麗だよ。だって、わたし達のことを考えて泣いてくれてるんだもん」

「パパもママも、他の人も、みんなが嫌ったわたし達のことを思ってくれてるんだもん」

「「そんな人が、綺麗じゃないわけない!」」


後ろと前から

ほとんど同時に衝撃が伝わり

体がぎゅうっと強く締め付けられていく

「泣き止んだ?」

「元気になった?」

花菜「……もう少し、このままで」

思わず口をついたその言葉を

女の子達は黙って受け入れてくれた

不幸になろうと思って家を出てきて

それで励まされてたら不幸になんてなれないのに……


人を殺し続けてきた私が綺麗なわけがない

でも、この子達は私を綺麗だという

それは私がしてきたことを知らないからかもしれない

花菜「…………」

そっと手を見てみると

彼らの血はみえなかった

そして

私を責め立てるようなこともなかった

殺したということは変わらないのに

穢れているっていうことは変わらないのに……

不思議に思う私に対しての答えではなかったと思う

でも

「想ってくれるだけで嬉しいよ……わたし達は」

嬉しそうに、幸せそうな表情で

そう……呟いた


今日はここまで
ありがとうございました



後に双子が死ぬのが原作にありそうなパターン


再開地点選択  夕方


→服購入・食事(お店)終了後


1、商店街
2、外周区


安価下


再開地点・商店街


接触判定  安価下


7 陽羽

5 未織達

9 蓮太郎&延珠

1 香織 

2 奪われた世代

4 男性

6 片桐兄妹

0 将監&夏世


→ 商店街  夕方


「ねぇねぇ、キレイ~?」

「うんうん。カワイー」

「「えへへっ」」

花菜「………………」

スカートをヒラヒラと舞わせながら

嬉しそうに笑う2人

それを見る私も……少し心が穏やかになる

けれどそんな気分はすぐに壊されてしまった

香織「……あら」

花菜「ぁ……」

運命というものがあるなら

それはきっと私が嫌いなんだと思う

だって……こんな時に

また、普通に笑えそうな時に

お姉ちゃんと引き合わせるんだから


香織「いつもの子じゃないのね」

花菜「お姉ちゃん……」

「こっちにお姉さん?」

「こっちにもお姉さん?」

「あれー?」

女の子達の不思議そうな声に応える余裕もなく

優先してお姉ちゃんを見定める

服装は私と似たようなもの……ではなく

警察の制服だった

香織「なぁに?」

花菜「………………」

香織「今はただ【普通の】仕事をしているだけよ?」


お姉ちゃんは私が疑っていると察したのか

先手を打ってそう囁く

そんなつもりはないとは思う

でも……【普通】という言葉が

変に強調されて聞こえてしまった

香織「ほらっ、私は今見回り中」

「ケーサツ?」

「髪長いお姉さんはせーぎの人?」

香織「…………どうかしらね」

花菜「…………………」

お姉ちゃんはどこか悲しげな笑みを浮かべながら

どちらとも言えない答えを返す

お姉ちゃんはもともと

警察を正義だとは思っていないし

なんの参考にもならないわよね……


香織「……で、どうかしたの?」

花菜「え?」

香織「陽羽ちゃんはいないし、違う子連れてるし。喧嘩でもしたの?」

花菜「別にそういうわけじゃ……」

お姉ちゃんは逃げた私の視線を追いかけて

体を潜り込ませてきた

香織「ふぅん? そう」

お姉ちゃんは何を納得したのか

少しつまらなそうにため息をつく

花菜「………………」



1、ねぇ……ずっと【普通】でいるつもりはないの?
2、この子達、お姉ちゃんのところで預かれない?
3、私のところに……男の人が来たよ。処分されるって
4、……次会うときは敵同士とか、ないよね?
5、家に来ない? 今日の夜とか
6、その他


安価下


花菜「ねぇ……ずっと【普通】でいるつもりはないの?」

香織「何を言っているの?」

お姉ちゃんは困ったように首をかしげる

それが元に戻った瞬間にはもう、

お姉ちゃんはさっきまでの優しげな空気はかき消していた

香織「戻れるわけ無いでしょ。貴女だってそれは分かっているはずだわ」

花菜「どういうこと?」

香織「例えば……そうね」

お姉ちゃんは怪しげな笑みを浮かべながら

私を見つめて……言う

香織「……いつだって処分される恐怖がつきまとっている。とか」


花菜「っ……」

この前の男の人とのやり取りが頭に浮かぶ

あの人はどうなってしまったのかと

私は何も考えていなかった

ううん……考えないようにしていたのかもしれない

香織「うん?」

花菜「……………………」

お姉ちゃんは

何も裏がないといった感じで小首をかしげ、微笑む

でも、裏がない訳が無くて

……その仕草がその表情が

どうしようもなく怖かった

花菜「……次会うときは敵同士とか、ないよね?」

香織「…………………………」

そんなことを知るはずもないお姉ちゃんは

私の心からの言葉を

香織「……そうなりたくないなら言動に気をつけることね。貴女はもう、既に殺されかけたのだから」

花菜「え…………」


嫌な言葉だった

恐怖を禁じえない言葉だった

お姉ちゃんはあの男の人とのやり取りを知ってる

影胤さんくらいしか

知らないはずのことを

花菜「お姉……ちゃん」

香織「だからこそ、あの子を常に連れておくべきよ。花菜」

花菜「な、なんで……」

香織「相手が本気だったら認識する前に――。貴女が知らないわけ無いでしょう?」

お姉ちゃんは双子に聞こえないように

私の耳元でそう囁いて……立ち去っていく

追いかけるような気力は沸かなかった

もしかしたらあの男性は

お姉ちゃんに殺されたかもしれない

想像してしまったその最悪の事象を

私は……否定することができなかった



夜 再開位置選択


1、外周区
2、自宅



安価下


自宅  イベント判定


安価下

 
2 影胤&小比奈&未織
4 贈り物
6 蓮太郎&延珠&木更
8 知らない人
0 誰もいない
3 憩のみ

ゾロ目  影胤&小比奈&未織&蓮太郎&延珠&木更


→ 14日目  夜  自宅


「ここがお姉さんのおうち?」

「キレーなおうちだねー」

花菜「まぁ……人が使っている場所だから」

使わなくなれば

外周区の建物のように崩壊していく

使わなければ保存できるはずなのに

使わなければ崩壊していく

なんだかおかしな話よね――って、

花菜「……はぁ」

「どうしたの?」

花菜「ほら、家出したって言ったじゃない? だから――」

陽羽「かぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああな゛ぁあああああぁぁッ!!!!」

「ひっ!」

「きゃぁっ!」

どこからともなく馴染み深い叫び声が轟き

何かが勢いよく近づいてくる

双子が怯えて私の背中に隠れる

それは言うまでもなく陽羽でその小さな体は勢いを余すところなく

陽羽「とぅぇい!」

花菜「ぐふぁっ」

私に直撃した


花菜「は、陽羽……」

陽羽「心配したんだよ? ずっと探してたんだよ?」

私の上に馬乗りになった陽羽は

私の襟首をつかみ、そのまま強く握り締める

陽羽「馬鹿……ッ、怖かったんだからっ寂しかったんだからっ心配したっ不安だった!」

花菜「ごめん……」

陽羽「………………っ」

陽羽は俯き

そして、握りしめていた襟首を持ち上げて

強く揺さぶった

陽羽「なのにほかの女の子連れてきてるとかどーいうこと!? こっちは心配で寝ることさえ出来なかったのにッ!」

花菜「えっ?」

陽羽「出て行ったのは悩んでたからじゃないの? 苦しんでたからじゃないの? なのになんで……花菜は人助けしてるの?」

花菜「……………………」

陽羽「ほんと……自分に厳しすぎるよ。馬鹿ッ」

そう言った陽羽は

私の体にしがみつくように……抱きしめてきた


「お姉さんを思ってくれる人、いるんだねー」

「良かったね」

双子は自分のことのように嬉しそうに微笑む

それを陽羽は見つめ

威嚇するかと思えば……ため息をつく

陽羽「花菜は平気なの?」

花菜「何が?」

陽羽「もう……綺麗?」

花菜「………………」

少しだけ不安そうに陽羽は聞く

私がまだ彼らを殺したことで思い悩んでいると

心配してくれているのだろう



1、ええ、もう平気よ
2、抱きしめる
3、ええ。この子達がね……私のこと、抱いてくれて……ふふっ、今回は助けられたの私だわ
4、どうかしら……でも、今は平気よ
5、その他


安価下


私はその答えを

言葉ではなく、行動で返す

陽羽「ぁ……」

花菜「……ごめんね」

小さくても

その容姿に見合わない強力な力を宿している体

それを強く抱きしめて

背中の方に回った手を上へとずらし

陽羽の頭も撫でる

花菜「それと……ありがと」

陽羽「……何が……ありがとうなんだか……もぅっ」

陽羽は不貞腐れながらも

ちょっとだけ嬉しそうに……顔を綻ばせた


陽羽「……で」

「う?」

「はい?」

陽羽「これから一緒に暮らすの? この2人」

花菜「あー……」

そこまで深くは考えずに

とりあえずは体も綺麗にしてあげたくて

家に連れてきたけど……

「お姉さんと一緒……」

「叶うなら……是非」

2人は目を輝かせながら

私のことを見つめる



1、ええ、そうよ
2、とりあえず今日はそのつもりかな。でも、明日からは別かも……



安価下


花菜「ええ、そうよ」

「やったね!」

「お姉さんと一緒!」

2人は嬉しそうに声を上げて

私の両脇から飛びついてきた

「よろしく~」

「えへへっ」

陽羽「こらぁーっ! 離れろーっ!」

「前が空いてるよ?」

「あなたもどうぞー?」

花菜「え……」

陽羽は2人を交互に見てから

私を見て、少し躊躇って……私を見上げた


陽羽「良い?」

花菜「な、なんで聞くの?」

陽羽「なんか嫌そうだし」

花菜「そんなことはないけど……」

陽羽はそれでも少しためらいながら

元々近かった距離をさらに縮めて

ゆっくりと抱きついてきた

陽羽「……まぁ、色々言いたいことあったけど」

花菜「うん」

陽羽「もう平気なら……それでいいよ。少し――……」

花菜「少し?」

陽羽「っ! な、なんでもない」

陽羽は慌てて私の服に頭を擦り付けて

私を見上て微笑む

陽羽「とりあえずはお帰り。花菜」

花菜「……ただいま」

抱きついてくる3人を抱きしめる

そのあと

さらに背中から突撃されたのは――言うまでもなかった


・1日を終了します


安価下コンマ一桁判定

双子の好感等初期値 


1 10
2 20
3 30
4 40
5 50
6 40
7 30
8 20
9 10
0 50


ゾロ目で 60


────────────────────────────────────────

 交友関係(好感/信頼 相手からの印象)   14日目 現在

  山科 陽羽 (69/73  親愛なる家族) お持ち帰り+0/+2 ご帰宅+2

  山科 憩   (43/43  信頼する家族) 
  天童 木更 (33/34  死なせたくない人) 
  里見 蓮太郎(24/24  擬似母親) 
  藍原 延珠 (22/22  仕事仲間) 
  山科 香織 (60/63  大切な双子の妹)
  司馬 未織 (32/31  ちょっとした好意) 
  室戸 菫   (19/20  仕事仲間)
  千寿 夏世 (07/07  その他のプロモーター) 
  伊熊 将監 (-29/-14  敵) 交流-1 
  蛭子 影胤 (13/14   護衛対象) 
  蛭子 小比奈(07/07 料理当番)

  片桐 玉樹 (07/05  その他の民警)

  片桐 弓月 (03/03  その他の民警) 
      聖天子(13/15  気になる民警) 
    双子(姉)(45/45  優しいお姉さん) 交流+2 同棲+3

    双子(妹)(45/45  優しいお姉さん) 交流+2 同棲+3



           序列:3000番  所持金 555.7万円

────────────────────────────────────────


……訂正



────────────────────────────────────────

 交友関係(好感/信頼 相手からの印象)   14日目 現在

  山科 陽羽 (69/73  親愛なる家族) お持ち帰り+0/+2 ご帰宅+2

  山科 憩   (45/47  信頼する家族) お持ち帰り+0/+2 ご帰宅+2
  天童 木更 (33/34  死なせたくない人) 
  里見 蓮太郎(24/24  擬似母親) 
  藍原 延珠 (22/22  仕事仲間) 
  山科 香織 (60/63  大切な双子の妹)
  司馬 未織 (32/31  ちょっとした好意) 
  室戸 菫   (19/20  仕事仲間)
  千寿 夏世 (07/07  その他のプロモーター) 
  伊熊 将監 (-29/-14  敵) 交流-1 
  蛭子 影胤 (13/14   護衛対象) 
  蛭子 小比奈(07/07 料理当番)

  片桐 玉樹 (07/05  その他の民警)

  片桐 弓月 (03/03  その他の民警) 
      聖天子(13/15  気になる民警) 
    双子(姉)(45/45  優しいお姉さん) 交流+2 同棲+3

    双子(妹)(45/45  優しいお姉さん) 交流+2 同棲+3



           序列:3000番  所持金 555.7万円

────────────────────────────────────────


再開地点は聖居固定


双子判定  憩は事務所

安価下コンマ一桁


偶数 来ない

奇数 ついてくる


→ 15日目  朝   聖居


聖天子「……なぜ、貴女は3人も?」

花菜「ついてきちゃったんです」

聖天子「ついて……きた?」

花菜「……はい」

本来呼ばれたのは私と陽羽だけなのだけど

双子もついてきてしまったのである

「迷惑ですか?」

「お邪魔ですか?」

聖天子「……いえ。事情がお有りのようですし」

聖天子様は小さく咳払いをして

私のことをまっすぐ見つめた

聖天子「本日お呼び立てしたのは既に解っていると思いますが、先日のスコーピオン襲来の件です」


花菜「えっと……それをなぜ私個人に?」

聖天子「昨日すでにお話を済ませいていますが、山科さんだけは連絡が付きませんでしたので」

花菜「……ご、ごめんなさい」

聖天子「ですが、それでも。山科さんとは別でお話をする予定でした」

聖天子様は表情を崩すことはなく

その凛とした雰囲気のまま口を開く

聖天子「山科さんは先日の任務において、5組の民警に的確な指示を出し被害を出さずに済んだ。と民警の方々から伺っています」

花菜「………………」

聖天子「さらに貴方々は命令されたわけでもなく率先してステージⅤに挑み、見事足止めしてくださいました。死さえ恐れずに」

天の梯子からではないけど……見ていたのよね

聖天子様も、その他の大臣の方々も

聖天子「そして……貴方々を個人的にお呼びしたのは、序列について聞かなければならないことがあるからです」


花菜「……序列」

聖天子「前回、貴女は序列の向上を拒否されました」

花菜「はい」

聖天子「今回はどうなされるおつもりですか?」

花菜「もう、お断りするつもりはありません」

聖天子「……よろしいのですか?」

花菜「必要になったんです。序列を上げるということが」

私の言葉を聞き

聖天子様はゆったりと瞬きをして

私へと言葉を紡ぐ

聖天子「解りました。では……スコーピオンを止めるために最も尽力してくださった貴女が私に求めるものは……ありますか?」



1、序列向上(選択なしで1000 選択して+コンマ判定)
2、報奨金+(選択なしで1000 選択してコンマ判定値+)
3、教えてください。この世界に闇はありますか? 大きな……闇の組織は
4、いえ、特別な手当は結構です(序列1000へ 賞金は1000)
5、土地をください
6、その他


安価下


花菜「序列の向上を」

聖天子「本当によろしいのですね?」

花菜「……はい」

もう、序列を上げることは拒まない

むしろ歓迎する

序列が高ければ高いほど

誰かを救うことができると思うから

もちろん、その分関わる命も多くなって

失うことも……多くなってしまうかもしれないけど

花菜「お願いします」

聖天子「良いでしょう。では――」


安価下コンマ判定


コンマ一桁 x10の序列上昇


ゾロ目ならその倍上昇  0は10として計算


聖天子「では、山科さん。貴女の序列は920番まで昇格」

陽羽「一気に2080番も飛んだねー」

「すごいの?」

「すごいんじゃないかな?」

花菜「静かに」

口々に序列について話す3人を制し

私は頭を下げて、3人も慌てて従う

花菜「ありがとうございます」

聖天子「わたくしも国民を代表して感謝の言葉を述べさせて頂きます。山科さんありがとうございました」

花菜「……はい」

国民を代表して……か

感謝している国民なんて

数える程いるかどうかも解らないのが現状なのよね

いつか

国民のみんなが本当に感謝してくれる世界に

なってくれるのかしら……


・昼に移ります


とりあえず今日はここまで

お疲れ様でした


双子の名前は交流時にでも


再開位置選択


1、商店街
2、自宅
3、事務所
4、未織のところ



安価下


→事務所


→メンバー固定  木更・憩


イベント判定  安価下コンマ



1 蓮太郎・延珠
4 男性
6 依頼
8 影胤達


→15日目  昼  事務所


花菜「――と、いうわけなの」

木更「なるほどね。花菜も里見くんみたいに子供に好かれやすいものね」

花菜「あはは……」

木更ちゃんは目を細めながら

どこかつまらなそうに息を吐く

嫉妬……されてるのかな……

「お姉さんはわたし達の家族なのです」

「一緒にお風呂入って、一緒にお休みもしたのです」

木更「……ふふっ、私もお姉さんよ?」

「お姉さんはお姉さんだけど」

「でも、お姉さんとはお姉さんじゃないから、お姉さんではないかなーって」

木更「う、うん?」

陽羽「つまり、花菜とは家族じゃないからお姉さんではないってことじゃないかなー」


木更「ねぇ、花菜」

花菜「な、なに……?」

不意に掴まれた肩が

掴むにしては強すぎる力に

少し……怯える

木更「陽羽ちゃんに憩ちゃんに双子ちゃん4人は多いって思わない!?」

花菜「え、と……」

憩「私は山科だからお姉ちゃんの家じゃないとダメだね」

「わたしはお姉さんと家族だし、この子と離れたくないから」

「うん。わたし達は離れたくないから」

私が答えるよりも先に

3人はなんの悪気もなく、断りの言葉を言い放つ

花菜「……だ、だって」

木更「あっそう……ならいいわよ。ふんっ」

木更ちゃんはそう言ってそっぽを向き

社長イスに座り込んでしまった


花菜「もぅ……」

拗ねる木更ちゃんから視線を巡らせ

楽しげに話す4人を見つめる

昨日あったばかりだけど

いつ会ったとか

どれだけの時間を過ごしたとか

そういうのに関係なく

この子達は仲良くなれるのね……

花菜「ふふっ……良かった」

……さて

どうしようかしら


1、陽羽と交流
2、木更と交流
3、憩と交流
4、双子ちゃんと交流
5、依頼確認
6、電話
7、移動


安価下


花菜「残念ね」

木更「なに? 自慢?」

花菜「そういうわけじゃないけど……」

机に突っ伏したまま

悪態をつく木更ちゃんを見つめる

ステージⅤとの戦闘の件

木更ちゃんは特になにも言ってこない

呆れ返っていて

言うことさえ出来ないだけかもしれないけれど

木更「はぁ……やっぱり料理出来ないのが問題なのかしら」

花菜「……ど、どうかしら」

双子ちゃん達に料理してあげたことない……とは

言わないほうがよさそうね


木更「……それで?」

花菜「うん?」

木更「ここに来たのは双子ちゃんの紹介だけ?」

木更ちゃんは姿勢は変わらないまま

顔だけを私の方へと向ける

花菜「……………………」

木更「……………………」

木更ちゃんは私から何か話があると思っているのか

気怠そうな空気をかき消す

真面目な瞳をしていた



1、昨日は……ごめんなさい。家出してて
2、スコーピオンの件、本当……無茶してごめんなさい
3、木更ちゃんも私の家族になる?
4、ねぇ……どこかに良い刀職人の人とかいないかしら
5、お金もたくさん入ったことだし、そろそろ事務所の場所変えるのはどう?
6、木更ちゃんに会いたかったから。なんて
7、今日のお夕飯、一緒にどう?
8、その他


安価下


花菜「そうねぇ……どこかに良い刀職人の人とかいないかしら」

木更「え?」

花菜「ほら、木更ちゃんってかなり良い刀を持ってるじゃない?」

木更「ええ……そうね」

花菜「だから、誰か知らないかな……って思ったの」

陽羽の小太刀はもう

研いだりする程度でどうにかなるようなものでもないし

これからも刀とかを使いたいなら

買い換える必要あるからね

木更「一昨日、あれだけ無茶したんだものね。変更も必要よね」

花菜「それは……その」

木更「……まったく、心配しすぎて死ぬかと思ったわよ」


花菜「ごめんなさい」

木更「………………ふぅ」

木更ちゃんはやっぱり呆れていたようで

その瞳には少し諦めが混じっていた

どうせ言っても無駄だろう。みたいな……ふふっ

私って思えば無茶ばかりだものね

そう思われても仕方がないわよね……

木更「それで、職人探してるんだったわよね?」

花菜「ええ……出来たら教えて欲しいの」

木更「知ってるといえば知ってるけど……結構厳しい人よ? それでも平気?」

花菜「厳しいって……どんな風に?」

木更「良く言えば職人気質っていうか……半端な人は門前払いされるような……認めた相手にしか作らないような感じよ」

花菜「今の時代にもそう言う人いるのね」


木更「まぁ……どちらかというと復活した。と言う方が正しいかもしれないわ」

花菜「確かにそれもそうね。10年前までは銃を常備するなんて考えもしてなかったもの」

それ以前に

武器を持ったりなんだりするということ自体が

日本では架空の世界での話でしかなかったものね……

戦国時代とか

そのあたりならたくさんいたであろう職人も

刀から銃へと武器が変わり

法律ができて……刀がさらにダメになって

激減した。なんていうレベルではないほどにいなくなってしまったし、いても作らなくなった

花菜「……でも、だからこそ業物ができると思う」

木更「んー……とりあえず、はい」

木更ちゃんから

その職人の居場所を記したメモを預かり

お礼を返す

花菜「ありがとう」

木更「ダメだったら普通の武器職人にでも依頼するしかないから、そっちも書いておいたわ」

女だから

それだけで門前払いされないわよね……? 流石に


・刀職人が行き先で選択可能になりました
・武器職人が行き先で選択可能になりました


夕方再開位置 選択


メンバー固定 花菜・陽羽・双子



1、商店街
2、刀職人
3、武器職人
4、自宅
5、事務所



安価下


→ 移動  刀職人  夕方  イベント判定


1 影胤&小比奈
2 香織
4 襲撃
6 奪われた世代
8 男性


安価下


もしも来てれば>>563


→ 移動中


刀職人さんの場所へと向かう途中

だんだんと人通りが少なくなる路地で

私達を足止めするかのように、数人の男性が立ちふさがった

「……………………」

花菜「……なんでしょうか」

「そいつら呪われた子供たちだろ?」

このまま歩いていれば

いずれはこうなるんじゃないかなとは思っていたけど

本当に来るなんて……

できるなら。こんなことはして欲しくなかったわ

花菜「それが……なにか?」

「そいつらはガストレアと同じようなやつだろうが! 外周区から出てこさせてんじゃねーよ!」


花菜「……この子達だっている権利はあるはずよ」

「はぁ? ふざけんな! こいつらは隙を見て人間をおそう化物だろうが!」

花菜「っ…………」

やっぱり

やっぱり……そう、思っているのね

全員が違うとは言えない

でも……それだけで

子供たち全体を受け入れられなくなってしまうのね

「あんたはそいつらの味方なのか?」

「オレ達人間じゃなくて、化物の味方すんのかよ」

花菜「……………………」


1、ええ、そうよ
2、少なくとも、私から見れば貴方達が化物だわ
3、私達は貴方達に何もしていないわ。だから……見逃して
4、好き好んで襲うような子供がどこにいるのよ。貴方達がそうだから、生きたい子供達が抵抗するんでしょう!?
5、黙って横を通り過ぎる
6、何も言わない
7、その他


安価下


花菜「好き好んで襲うような子供がどこにいるのよ。貴方達がそうだから、生きたい子供達が抵抗するんでしょう!?」

「生きたい? ふざけんな! 駆逐されるべきなんだよ!」

「化物の血を引くこいつらが平然と生きてる。そんなの許せねぇんだよ!」

男の人たちは叫ぶ

怒りを、憎しみを

その中には深い悲しみが……混ざっていた

「わたし達は命以外のすべてを失っていました」

「何一つ……許して貰えなかったから」

「なのに」

「この命まで、お兄さん達は許してくれないのですか?」

「やっぱり、パパやママが言うように……死んでいれば。良かったですか?」


男の人たちの言葉に対して

双子ちゃんは悲しそうに

涙で歪んだ声色で問う

「ゆ……許せないって言っただろうが!」

「そうだよ。言われた通り死んでれば良かったんだ!」

花菜「………………………………」

そんな悲しい少女の言葉に動揺する人

全く動揺せずにまた死を願う人

それぞれが怒鳴る

「…………死んでいれば、良かった。ですか」

「でも、わたし達は生きていたいです。お兄さん達のお願いは聞けません」

陽羽「花菜……陽羽、ちょっと頭に来た」

花菜「……解ってる」

言いながら右腕を横に広げて

陽羽が飛び出すのを制した


「何が生きていたいだよ!」

「生きたくても殺されたやつがどれだけいたと思ってやがる!」

「なのになんで殺したヤツらの血を引く奴らが生きてるんだよ! 許されるんだよ!」

花菜「………………」

大切な人達を失った悲しみは

10年経っても消えることはない

どれだけ経っても……憎しみは恨みは

――消えることはない

その対象が存在する限り、永遠に

花菜「…………………」

なんて言ってあげればいいのだろう

なにをしてあげればいいのだろう



1、だったら戦えば良いじゃない。子供達とではなく、壁の向こうの本当の敵と
2、抱きしめる
3、貴方達はそれを子供達にしようとしているのよ? ただ血を引いているという、それだけの理由で
4、……私は民警よ。それでも、この子達に危害を加えたい?
5、だったら貴方達も、その親類縁者全ても殺されても文句は言わないわよね?
6、その他


安価下


花菜「だったら戦えば良いじゃない。子供達とではなく、壁の向こうの本当の敵と」

「っ……」

花菜「こんな小さい子供達ではなく、本当に許せない存在と!」

「……………………」

花菜「でも。どうせそれは無理なんでしょう?」

男の人達を見つめる私の表情は

ゆっくりと……口角がつり上がっていく

花菜「自分より小さい存在。弱い存在それにしか銃口を向けられないんでしょう?」

「そ、そんなこと」

花菜「ふふっそう? なら、恨み、憎む相手は外に沢山いるわ。さぁどうぞ? 好きなだけ晴らしてきなさい」

「まっとうな武器――」

花菜「民警になればいいじゃない。そうすれば好きなだけ武装できるはずだわ」

「ぐ…………」


花菜「極限状態なら戦える? 武器を持って立ち向かえるかしら?」

「な、何言って」

花菜「それなら子供でさえ人殺しできるんだもの。できるわよね。きっと」

「ひっ……」

男性との距離を縮めようと踏み出せば

彼らは縮んだ分だけ距離を開ける

私なんかに怯えてるなんて

結局……弱いんじゃない

花菜「お望みならヘリを呼ぶわ。ねぇ、武器は何がいい? 私は選べなかったけれど、特別に選ばせてあげるわ」

「何言ってんだよアンタ」

「こ、こっちくんな!」

花菜「あら……ガストレアはそう言って止まってくれるの?」

陽羽「か、花菜……?」


「く、来るな! 刺すぞ!」

花菜「女の子を刺すときはもっと刃幅のあるものじゃないと胸に邪魔されるわよ」

「は、はぁ!?」

目の前の男性が持つ小型のナイフを掴み

知識のない可哀想な彼に笑みを向ける

花菜「それと、骨に邪魔もされるから縦ではなく横。そうすれば肋骨に当たらないでまっすぐ一突きできる」

「なんなんだよ……おまえっ」

「く、狂ってる……」

花菜「戦いに行く貴方達が少しでも生きられるようにって教えてるのよ?」

ただそういっただけで

男の人たちは顔を顰めて私から後退る

その瞳には恐怖しか感じられなかった

花菜「もうっ……10年前は独学以外なかったのよ? 優しいと思ってくれてもいいんじゃないかしら」

「わ、悪かった! 俺達が悪かったから!」

「た、戦うなんてできねぇよ! 怖いに決まってるだろ!」

花菜「なら、恐怖以上に恐怖しましょう? 恐怖が恐怖を超越すれば、戦うなんて簡単よ。その為に――ねっ?」

そう言いながら微笑むと

男の人たちは半狂乱になって逃げてしまった


花菜「あら……良い目をしてたのに。壁に追い詰めれば良かったわ」

陽羽「花菜!」

花菜「っ!」

陽羽の大声に

夢か現か解らない変な感覚から

一気に引き戻される

陽羽「……最近、昔の花菜に似てきてるよ」

花菜「……ごめんなさい、気をつけるわ」

陽羽は悲しそうに言いながら

私の体を抱きしめてきた

私自身

だんだんと戻りつつあるんじゃないかって思うことがある

今だって……私

「お姉さん、平気?」

「おうち帰る?」

花菜「ううん、平気よ」

何回か深呼吸をして軽く頭を振る

大丈夫……うん。大丈夫だわ

抱きついたままの陽羽の頭を撫でながら

私達は職人さんのところに向かった


「ぞろぞろと何しに来やがった」

花菜「……剣を。この子に作ってあげて欲しいんです」

陽羽「お願いします」

「……………………」

職人さんは

厳しく鋭い眼光を陽羽へと向ける

凄い職人さんだろうなというのは

それを見ただけで直ぐに解った

「……相当な数を殺した小太刀だな」

陽羽「え?」

「お前の持つ壊れかけのそれだ」

陽羽「………………」

陽羽は小太刀を手に取り

職人さんへと差し出した


陽羽「元々は陽羽のじゃなかったけど……奪って。それで」

「……ふん。言われなくても解る」

職人さんは気怠そうにいながらも

どこか嬉しそうに小太刀を撫でて

陽羽を見つめた

「人が刀を選ぶが、刀も人を選ぶ。コイツはアンタではなく前の主人を望んでる」

陽羽「…………」

「コイツは殺すために作られたからな。殺すために使われなかったことをよく思ってねぇ」

陽羽「そっか……」

陽羽は少し残念そうに呟き

そのまま「それもそうだよね」と、続けた

陽羽「小比奈のだったんだからね」

「だが、大事にされたことには感謝してるみてぇだな……持ち手としては良いヤツだとさ」


「おじさんわかるの?」

「刀の声みたいなのが聞こえるの?」

「自分で考えな」

職人さんは

双子に冷たく言い放ち

小太刀を陽羽へと差し向けた

「望みを言え。作ってやる」

花菜「え?」

「刀が持たれたいと言うヤツに作らない道理はない」

陽羽「……持たれたい。そう、思ってくれたんだ」

職人さんから褒められ

小太刀……日陽からも認められた陽羽は

嬉しそうに微笑んだ


「早く望みを言え」

陽羽「あ、えっと……どうしよう」

陽羽は少し困ったように私を見つめる

小太刀を使ってたのは

小比奈ちゃんから奪ったのがそれだっただけだし

この際だから変更してもいいとは思うけど

花菜「そうね…………」


1、陽羽が決めなさい(小太刀・二本になります)
2、大太刀(両手持ち)
3、小太刀
4、大剣(両手持ち)
5、細剣
6、剣
7、槍
8、薙刀
9、その他



安価下


剣は片手用なので


1、1本
2、2本


安価下


花菜「あの……剣はお願いできますか?」

「オレは刀職人だが?」

花菜「両刃はお作りいただけませんか?」

「刀と剣は別だと知りながら……か」

職人さんは顔を顰めて

私を睨む

その鋭さに思わず身が引き締まった

「お前には一番触れさせたくないものだな。断る」

花菜「えっ、あの、使うのは私じゃなくてこの子なんですが……」

「だったら刀で良いはずだ」

花菜「……………………」

「諸刃の女よ。逆刃刀でも持つか?」


花菜「……え?」

「普通に使えば殺さずに済む刀だ」

花菜「それをなぜ私が?」

「殺そうとした時に殺さずに済むだろう?」

花菜「殺そうとって……私は」

私が人を斬るような人だと

職人さんにはそういう風に思えてるってことなのね

確かに……さっき陽羽に言われたように

最近思うようになったように

昔の自分に戻ってしまったら……私は躊躇なく、斬り殺すと思う

「オレはそれ以外造らんぞ。お前にだけは委ねたくないものだからな」

陽羽「……花菜」

花菜「………………」


1、解りました(小太刀2本・逆刃刀1本)
2、なら……結構です
3、どうしてもですか?


安価下


一旦中断で


刀or剣選択はこのイベントの為


花菜「解りました」

「……ならば早速取り掛かろう」

陽羽「すぐにできるのー?」

「すぐにできる贋作がお望みか?」

陽羽「ぁぅ」

職人さんに凄まれた陽羽は

小さく唸って目を逸らす

敵と認識した相手には強く出るのに

そうじゃない相手には自分本来の姿を晒さない

ふふっ……なんだか似た者同士みたいね

なんて……全然違うわよね

「月初めの辺りに来い。約2週間後だ」

花菜「……解りました。時間は?」

「いつでも構わん。当日には完成させておいてやる」


「それと娘」

陽羽「なんですか?」

「それはもう使わないのだろう?」

陽羽「……そうだねー。壊れるのは嫌だし」

「ならばそれを貸せ。その魂、オレが作り変えてやる」

陽羽「………………」

陽羽は名残惜しそうに

日陽の刀身をひと撫でして

小太刀を職人さんへと託す

花菜「良いの?」

陽羽「鞘に収められて眠り続けることを、この子は望んでない。そんな気がするから」

陽羽の言葉を

職人さんは笑うことなく、鼻を鳴らす

「承った。その期待には答えてやる」

陽羽「お願いします」


・陽羽は日陽を失った
・夕方に移行します


再開位置 選択

固定 :陽羽・花菜・双子



1、商店街
2、自宅
3、事務所


安価下


イベント判定

安価下


2 影胤&小比奈&未織
4 襲撃
6 隣人さん
9 知らない人


→15日目  夕方  自宅


花菜「ふぅ……今日はなんだか歩き回ってばっかりだったわね」

「せーきょ広かったー」

「迷いましたー」

陽羽「迷ってないけどねー」

陽羽は苦笑しながら

私のことを見つめると

わずかに首を振り、微笑む

陽羽「今は平気みたいだね。いつもの花菜だ」

花菜「もう……ずっと気にしていたの?」

陽羽「花菜が花菜でなくなった時、止めるのが私の役目だもん」

花菜「……そうだったわね」


陽羽に笑みを返しながらも

心の中はこれっぽっちも笑えていなかった

だって……今日もまた変なふうになってしまったんだもの

笑えるわけがない

花菜「…………はぁ」

BDの天誅ガールズを見る子供達を見つめながら

思わず………ため息が溢れる

いずれこの幸せを

失う時が来るのかもしれないと思うと

胸がすごく……痛んだ


1、陽羽と交流
2、双子と交流
3、電話
4、お出かけ(陽羽は固定・双子は選択)
5、武器関連



安価下


花菜「ねぇ、ちょっと良いかしら」

「んー?」

「なぁに?」

双子ちゃんの赤い瞳が私へと向く

まだ完全に制御できていないから

仕方がないことだけど

普通に人が住む地区に住む以上は

そこもしっかりと教えてあげないと

後々大変なことになりそうね

……でも、それは陽羽や憩がやってくれると思うし

私は何もしなくてもいいかもしれないけど


「どうしたの?」

「今日も一緒にお風呂?」

花菜「………………」

さて

色々話したいことはあるけれど

何から話すべきかしらね

双子ちゃんの名前

赤い瞳の制御法

私のこと

私達が首を突っ込んでいること

これからのこと……何から話せばいいのかしらね



1、名前
2、瞳について
3、花菜について(時々おかしくなること等)
4、首を突っ込んでいる事(香織との件)
5、これからのこと
6、その他


安価下



いずれか一つ


花菜「貴女達は互いに名前を呼びあわないけど……もしかして貰ってないの?」

「名前?」

「うーん。あまり気に入ってないから使ってないだけだよー?」

双子ちゃんの片方は

少し困ったように答える

でも、私は思わず微笑んでいた

いくら嫌っているといっても

名前さえ与えないなんてひどいことはされてなくてよかった。と

私は少しだけほっとして居たからかもしれない

花菜「そっか……」

「うん」

私の言葉に

女の子達は小さくうなづいた


花菜「気に入らないとしても……教えてもらってもいいかしら?」

「うーん……」

「どうしよっか」

2人は困ったように顔を見合わせて

2人して私を見つめる

「名前ってパパやママがわたし達を呼ぶやつだよね?」

花菜「え、ええ……まぁ、そう……かしら?」

質問の意図がわずかに理解できずに首をかしげると

2人は意を決したのか

小さく息を吐き――言い放った

「わたしは良く、ママに【あんた】って呼ばれたよー?」

「わたしはね、【おまえ】って呼ばれたよー?」

花菜「……え?」

それが名前なんかではないと

理解するのは九九の一の段よりも簡単だった


うーん

時間なのでここまで


お疲れ様でした

もう少しまともな名前にはできんのかwwww
撫子(なでこ)はともかく
雛芥子(ひなげし)は人の名前じゃねえ


花菜「ま、待って……待って!」

「うん?」

「何か変?」

花菜「花菜。とか、陽羽。とか憩とか……そういうのはないの?」

私の質問に対して

2人は首をかしげながら顔を見合わせると

少し考えてから首を振る

「聞いたことないよー」

花菜「……そう」

「でも、もしかしたらあるのかもしれないなーって。私達は思ってる」

花菜「え?」

「えへへっただのがんぼーかもしれないけど、ママはね。赤ちゃんの頃のわたし達は好きだったって思うの」

「赤ちゃんのわたし達の写真は大事そうに持ってたし、その写真の中のママは笑顔だったから。きっと、そうだったんだって」


2人は微笑みながらも

どこか悲しげで

私はかける言葉を見失ってしまっていた

なんて言ってあげれば良いの?

お母さん達はきっと愛していたと

そう言ってあげれば良いの?

……ちゃんとした名前さえ、貰えていないのに?

花菜「………………」

名前がないなら

名前をつけてあげようと思った

でも……結局は他人の私なんかが付けた名前を

この子達は喜んでくれるのかしら……


1、ねぇ、貴女達のお母さん達は?
2、ねぇ……私からの名前、受け取って貰える?
3、きっと……愛されていたわ。表面上では厳しくても、きっと……心の中では
4、ごめんね。悪いことを聞いて
5、その他



安価下


花菜「ねぇ、貴女達のお母さん達は?」

「あ……と」

花菜「うん?」

2人は遊ばせていた手を止めて俯き

悲しそうに口を開く

「……もう、いないよ」

「ずっとずっと遠くに行っちゃったから」

花菜「……え、ぁ……私……」

それが違うエリアに出て行ったとか

そういう生易しいものではないということは明らかで

謝罪の言葉しか頭に浮かばなかった

花菜「……ごめんなさい」

「ううん。良いよ」

「気にしないで。いつかは言おうと思ってたから」

2人は優しくそう言って

真っ直ぐな笑みを浮かべた


花菜「どうして……笑えるの?」

「ママはずっとずっと苦しそうで辛そうで、悲しそうだったから」

「だから……もうそんな思いをすることが無くなったことが嬉しいんだ」

「これからはきっと……ずっと、笑顔でいられると思うから」

2人はもう既にいない両親を思って

微笑みながら、涙を零し

互いに抱きしめ合う

花菜「……恨んだりはしてないの?」

「してないよ……わたし達が苦しめてきたんだろうし、わたし達はママの事。好きだから」

「例えママが嫌いでも、その気持ちだけは変わらないよ。だから……恨まない」

花菜「………………」

子供の見た目に合わないほど強い心を2人は持っているのだろう

自分達を残して去った母親を憎まないという

嫌い続けた母親を、好きだという

正直私は……信じられないと、思ってしまった


そんな思いをして平気なわけがないって

好きだなんて言えるわけがないって

憎まないなんて言えるわけがないって

でも

2人の微笑みがそれを否定する

そんな思いをしても平気だと

好きだと本心から言うことができると

憎んだりしないと……言えるのだと

花菜「……強いのね」

「えへへっそーかな?」

おちゃらけた感じで笑った2人の表情に

悲しそうな影はなくなっていた


「そういえば、お姉さん」

花菜「なに?」

「憩ちゃんが教えてくれたんだけど」

「お姉さんに認めて貰えると、お姉さんのみょーじ? が貰えるって」

「免許皆伝?」

免許皆伝は違う気がするなぁと思いながら

2人の言葉に頷く

花菜「そんな大したことじゃないのよ? ただ、一緒に暮らす上で山科っていう私と同じ姓を名乗って貰うってだけよ」

「わたしも名乗れる?」

「家族になれる?」

花菜「……お母さん達とのことは良いの?」


「どうかな……」

「名乗ってるべきかな」

2人は困ったように言いながら

私のことを見つめると

名前ではなく、姓の方を教えてくれた

「ママは早見桃花だったから、わたし達も早見だよ」

「でも、お姉さんが山科をくれるならそれでもいいかなーって」

「忘れたいわけじゃないけど。でも、今はもう。お姉さんと一緒だから」

2人は期待するような眼差しを私へと向けてくる

ど、どうしたものかしらね……

2人がそれでいいって言うなら

養子……みたいな形で

山科姓を上げてもいいと思うけれど……



1、山科姓を名乗らせる(下の名前も次の安価で決めます)
2、早見姓を名乗らせる(下の名前も次の安価で決めます)


安価下


花菜「そう……なら。山科という姓をあげるわ」

「ほんと?」

「やった!」

はしゃぐ2人の姿に苦笑しながら

その下の名前を考える

花菜「………………」

私が付けた名前でも

2人はきっと喜んでくれるだろうし

それに……それが一番大事な部分だと思うから


2人の名前 同時に


安価下~下3  で 自由安価


※まずは候補


1、杏子・小梅
2、真希・真望
3、莉香・澄花


安価下~下3 投票で決定


花菜「真希と真望。それが私が名付けるあなたたちの名前よ」

「わたし達の……」

「名前?」

2人はそこまで貰えるとは持ってなかったのか

少し呆然と顔を見合わせてから

私の付けたその名前を呟く

真希「山科真希と」

真望「山科真望」

花菜「……ええ。そうよ」

希と望

合わさることで希望となるその名前は

双子であるこの子達にはぴったりだと思った

真希「お姉さん」

真望「ありがと!」

嬉しそうな2人の笑顔は

私の表情もまた……笑顔にさせた


・夜に移ります


とりあえず今日はここまで

ありがとうございました


真希と真望   亜美と真美……


この双子には
母親から貰った……というか、母親が付けていながら
呼ぶことのなかった名前があるけど
それはこの子達と交流していけば開示されるってことで

MAKI MAMI
MAMI   AMI
似てるな意外に

つーか設定暗すぎない?
ロリに厳しい世界過ぎるでしょう


wiki追記しておきました

真希と真望は

真希が姉で真望が妹ということにしてありますが
双子なので姉か妹かの区別にそこまで重要性は見出していません……今のところは


この15日目終了後は 14日+1または+2がひと月なので

次の月の1日目に移る予定です


蓮太郎の序列は2200位くらいかな

12万→1000(影胤+スコーピオン)→300(ティナ)

で、(影胤)が無く、スコーピオンは防衛に努めたけど倒してはいないからこのくらいが妥当かなと


夜の再開位置は固定→自宅

メンバー固定→陽羽・花菜・憩・真希・真望


イベント判定安価下 コンマ一桁


1 未織+影胤&小比奈
4 贈り物
6 木更 


→ 15日目  夜 自宅


憩を迎えに行って帰ってきてから何時間が経った今

外を見てみれば既に暗くなっていて

憩「この中にジョーカーがいるのは解ってるんだよ。諦めて」

真希「あははっ、なら引くしかないよ?」

真望「そして引いた瞬間言うんだ。上がり! ってね」

陽羽「それじゃ負けだよ!」

花菜「……まったく」

朝昼夜関係なく騒がしい子供達は

夜の闇さえ吹き飛ばしてしまいそうな明るい声でトランプを楽しんでいた

花菜「ふふっ」

真希と真望の名前は

聞いていた陽羽はもちろん、憩も自分のことのように喜んで

おめでとう。と嬉しそうにいていた

……ほんと、良かった

でも、笑顔にさせてあげられたというよりは

笑顔にさせて貰ってるという方が正しいかしらね


すでに輪に溶け込んだ真希ちゃん達を見ながら

ふと……息を吐く

お姉ちゃんと私は

もう、あの2人のように戻れないのかなって

もう……笑い合うことは、できないのかなって――

花菜「っ……ぁ……」

潤む視界に気づいて慌てて目元を拭う

駄目だわ

弱気になってたら……ダメなのに

今までの突き放すようなお姉ちゃんの態度が

知らないはずのことを知ってしまっているという事実が

私の心を苦しめていた



1、電話
2、武器関連
3、陽羽と交流
4、憩と交流
5、真希と交流
6、真望と交流
7、双子ちゃんと交流
8、何もしない(イベント待機)


安価下


1、蓮太郎
2、延珠
3、木更
4、未織
5、影胤
6、香織
7、美菜
8、弘一



相手選択   安価下


沈んでいく感情をやや強引に引き上げて

未織ちゃんへと電話をかける

お姉ちゃんがまた私と接触したこともあって

少し……不安になったから

未織『もしもし? 花菜ちゃんやな?』

でも、そんな気持ちを露知らない未織ちゃんの声は

いつもと変わらないものだった

……正確には、ちょっと暗いけど

未織『とりあえずふざけないでって怒鳴ってええ?』

花菜「え?」

未織『ステージⅤと直接対決の件や。まさか忘れたとは言わないやろ?』

花菜「あ……あー……うん」

未織『斥力フィールドを持つ影胤さんでさえ致命傷。一般人の花菜ちゃんなら死んでるんやで! 解ってるん!?』


未織『ウチ……ほんま驚いたんやで? 戻ってないって聞いて』

花菜「ごめんね……」

未織『でも、ウチも御愛顧やな……影胤さん達を強引に送ってもうたんやから』

未織ちゃんは電話の奥でクスクスと笑うと

そのまま話を続けた

未織『小比奈ちゃんに言われたんや。離れたら殺されるかもしれない。それでもいいの? って』

花菜「………………」

未織『なのに……ウチ、ええって。即答したんや。誰かのためって高尚なもんやないけど。でも、大切な人達の為ならええって』

花菜「未織ちゃん…………」

未織『なんとなく解ったで……花菜ちゃんの気持ち』

そうだったわね

影胤さん達が援護に来れたっていうことは

一時的であれ、未織ちゃんから護衛がなくなるってこと

それはつまり……死ぬ可能性があったって事だわ


お淑やかな声色の余韻を残す未織ちゃんだけど

要するに

今回は大目に見てくれるらしい

里見くんは私のわがままに付き合ってくれたようなものだし

怒らないであげて欲しい気もするけど

多分それはもう遅いわよね

花菜「でも、御愛顧なら今さっき怒鳴られたことの仕返ししてもいいの?」

未織『それはそれ、これはこれや』

花菜「あらあら……もう」

未織『それで、なんか用でもあるん?』

少しだけ笑いながら

未織ちゃんに言おうと思っていた要件を考える



1、新しい武器を作って欲しい
2、そのことを話そうと思ってだけよ
3、お姉ちゃんが私が狙われたことを知ってたの
4、訓練場を借りたいわ。新しい双子ちゃんの能力測定がしたいの
5、別に……ただ、未織ちゃんの声を聞きたいなと
6、その他自由



安価下


花菜「実は、新しい武器の制作をお願いしたいの」

未織『なんや、なにか壊れたん?』

花菜「そういうわけじゃないけど、陽羽の小太刀も新調するし、私も新調しておこうと思って」

未織『なるほど』

未織ちゃんは解ってくれたのか

そう言って小さく唸る

試作品を提供してもらう

里見くんと違って

私は私の依頼で作って貰うわけだから

スケジュールの問題とかがあるのよね

未織「前に話した重力砲でも作るん?」

花菜「それはただの冗談だから止めて」


未織『陽羽ちゃんが楽しみ言うてたやん』

花菜「あれは陽羽が勝手に言っただけでしょう。もうっ……」

広域殲滅用兵器として

出来上がればすごいことになるだろうけど……まず無理だわ

花菜「先に進んでいいかしら?」

未織『ええよ』

苦笑しながら頷いてる姿が容易に想像できて

思わず漏れたため息を振り払って続ける

花菜「作って欲しいのは――」



作って欲しい武器の種類   安価下(  例:件、刀、銃、爆弾、などなど)


花菜ふふっ「……刀をお願いしていいかしら」

未織『刀? 別にええけど陽羽ちゃんの分?』

花菜「ううん。私の分よ」

未織『銃と刀を片手ずつに持ってやる気なん? うふふ、意外と似合いそうやわ~』

嬉しそうにというか

楽しそうに響く未織ちゃんの声でハッとする

花菜「ま、待って!」

未織『うん?』

花菜「待って……今の忘れて」

未織『なんなん? どうかし――』

花菜「良いから忘れて!」

未織『花菜ちゃん……?』

>>798訂正


花菜「ふふっ……刀をお願いしていいかしら」

未織『刀? 別にええけど陽羽ちゃんの分?』

花菜「ううん。私の分よ」

未織『銃と刀を片手ずつに持ってやる気なん? うふふ、意外と似合いそうやわ~』

嬉しそうにというか

楽しそうに響く未織ちゃんの声でハッとする

花菜「ま、待って!」

未織『うん?』

花菜「待って……今の忘れて」

未織『なんなん? どうかし――』

花菜「良いから忘れて!」

未織『花菜ちゃん……?』


思わず怒鳴って

ぎゅっと自分の体を抱きしめる

今私は何を頼もうとしたの?

その道の専門の人に

既に依頼はしたのに……なんで

カチカチカチと……どこからか音が響いてるなと不穏に思い

それが自分の歯がぶつかる音だと遅れて気づく

未織『花菜ちゃーん?』

花菜「っ……」

逆刃刀以外ダメと言われたのがそんなに嫌だった?

そんなのに……そんなにっ……人が斬りたいの? 私はッ

無意識に過去の自分とリンクしてしまっている気がして

どうしようもなく……怖くなってしまった


未織『刀は作らへんの~?』

花菜「作らなくていい……も、もう依頼してあるから……」

未織『? そうなん? じゃぁどないするん?』

未織ちゃんの優しげな声が聞こえる

そっと胸に手を当てて

自分の心臓の音を聞く

今は私よね……?

でも、私は私でも前の私かもしれない

花菜「っ…………」

嫌な思考を振り払って

私は言葉を紡いだ




1、銃
2、爆弾
3、鞭
4、鉄槌
5、車
6、槍
7、虎の爪
8、その他



安価下

1


まぁ、安価に※花菜のと入れてないし
別にその陽羽用の武器でも大丈夫ですよ

流れ的にその方が正しくはあるし


それとも一つおろして>>807にしますか?


花菜「ごめんなさい……やっぱり、私の武器は良いわ」

未織『さっきから変やけど……大丈夫なん?』

花菜「ええ。それより、陽羽用強化した網をお願いしたいの。イニシエーターでも捕獲したり出来そうな強力なもの」

未織『戦わずに無力化できるようなものやね~解った。ちょっと難しいかもしれへんけど、花菜ちゃんの為や。絶対作ったる』

未織ちゃんはそう意気込んで

早速設計でもするつもりなのか

カリカリカリと、僅かな音が聞こえる

花菜「……ありがとう」

未織『何でもかんでも背負わんでええ……ウチの肩が軽すぎる。そんなん許せへん』

花菜「そっか……ありがとう」

未織『……そんなにお礼言われるとなんや不安になるなぁ』

花菜『ふふっ。そう? でも心配しないで。大丈夫だから』


未織『心配は常にしてる……ウチは花菜ちゃんが巻き込まれてるもん知っとるからな』

花菜「……………………」

未織『花菜ちゃんは里見ちゃん達を絶望の淵に叩き込むトリガーなんやからきぃ付けるんよ?』

花菜「うん。気をつける」

そう言い残して電話を切る

未織ちゃんの声は真面目で

そんなわけない。と、否定させてはくれなかった

私なんかが里見くん達の重要なものだなんて

あっていいはずがない

だって……壊れかけているんだもの

こんな不安定な存在がトリガーだなんて危険すぎるもの

花菜「……母親のよう。だったわね」

里見くん達にそう思わせてしまった

それが……いけないのよね

どうにかしてそれを変えられないのかな……と

考えようとする頭を――机に打ち付けた


・1日を終了します

────────────────────────────────────────

 交友関係(好感/信頼 相手からの印象)   15日目 現在

  山科 陽羽 (69/73  親愛なる家族) 
  山科 憩   (45/47  信頼する家族) 
  山科 真希 (50/50  優しいお姉さん) 名づけ+5

  山科 真望 (50/50  優しいお姉さん) 名づけ+5
  山科 香織 (60/63  大切な双子の妹)
  天童 木更 (34/35  死なせたくない人) 交流+1

  里見 蓮太郎(24/24  擬似母親) 
  藍原 延珠 (22/22  仕事仲間) 
  司馬 未織 (33/32  ちょっとした好意) 交流+1

  室戸 菫   (19/20  仕事仲間)
  千寿 夏世 (07/07  その他のプロモーター) 
  伊熊 将監 (-29/-14  敵) 交流-1 
  蛭子 影胤 (13/14   護衛対象) 
  蛭子 小比奈(07/07 料理当番)

  片桐 玉樹 (07/05  その他の民警)

  片桐 弓月 (03/03  その他の民警) 
      聖天子(14/16  気になる民警)  交流+1


           序列:920番  所持金 1555.7万円

────────────────────────────────────────


とりあえず
ステージⅡx7=140
ステージⅣx1=040

の180確定


スコーピオンは倒したわけじゃないから50xコンマではなく
半分の25xコンマで



安価下コンマ一桁判定

25xその一桁=取得P


ゾロ目ならその倍(11の時 25x1+25x1=50に   0は10  00は10 10 で)


180+(25x9)=405


花菜のステータスのどこに振る?(405P)

1、HP1210
2、筋力:226
3、防力:216
4、脚力:260
5、知力:270
6、視力:270
7、直感:297
8、射撃:328
9、物理:216


安価下~下4

10ポイントずつなので、最大 10個まで選択可能

同じ場所に使う場合は  122 など、2回以上振り込む場所を2回以上入力してください


※多いので 安価4つで100ずつ振り込んでもらう方式で行きます




4 50

6 30
7 220
8 100


花菜はこんなかんじかな



陽羽のステータスのどこに振る?(405P)


1、HP3250/3250
2、筋力:375/750
3、防力:340/680
4、脚力:315/630
5、知力:305/610
6、視力:300/600
7、直感:276/603
8、射撃:300/600
9、物理:300/600



安価下~下4

10ポイントずつなので、最大 10個まで選択可能

同じ場所に使う場合は  122 など、2回以上振り込む場所を2回以上入力してください


※多いので 安価4つで100ずつ振り込んでもらう方式で行きます


2 50

4 300

6 50

7 
8 



こんなかんじかな

────────────────────────────────────────

 【名前】 山科 花菜  21  優しいプロモーター(天童)  侵食率:00.00%

 【ステータス】
  HP1210/1210 筋力:226 防力:216
  脚力:300/310 知力:270 視力:300 直感:517
  射撃:428 物理:216

 【装備】
  頭:なし 胴:なし 右手:ソドミー 左手:ゴスペル
  予備(4/5):ハンドカノン、対物ライフル、スナイパーライフル、軍用ナイフ    総重量  69/226

 【技】
  射:ソドミー    威力350 装弾10
  射:ゴスペル   威力300 装弾15
  射:スナイパー  威力400 装弾10 命中+15 被弾でキャンセル 連続使用不可

  射:ライフル    威力664 装弾5 命中+5  連続使用不可
  射:ハンドカノン  威力1000 装弾1 1回の戦闘につき1度のみ
  特:ガンカタ    威力216 装弾25  耐久減少 両武器40 
  物:ナイフ     威力100 耐久減少5

  物:CQC      威力50

 【スキル】
  銃器使い:射撃命中+15%・銃器の改造可・銃器の威力+30%

 【所持】
    スパンキング・ソドミー(重:3 装:10 弾:30/30 耐:250/250 威:350)
   サイケデリック・ゴスペル(重:3 装:15 弾:45/45 耐:250/250 威:300)
      スナイパーライフル(重:10 装:10 弾:30/30 威:380 命+15  連2/4 脚-10)
           ハンドガン(重:1 装:14 弾:40/42 威:200)
          対物ライフル(重:50 装:5 弾:23/25 威:664 命+5)
          ハンドカノン(重:2 装:1 弾:9/10 威:1000)
           軍用ナイフ(重:1 耐:50/50 威:100)

────────────────────────────────────────

 【名前】 手地嶋 陽羽 09 意地っ張りなイニシエーター(天童) M:ホエール 侵食率:18.10%

 【ステータス】
  HP3250/3250 筋力:400/800 防力:340/680
  脚力:465/930 知力:305/610 視力:325/650 直感:301/603
  射撃:300/600 物理:300/600

 【装備】
  頭:なし 胴:なし 右手:バラニウムの鎖 左手:なし
  予備(0/5):なし    総重量  10/710

 【技】
  特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
  物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
  物:鎖の舞 威力500 連続使用は負荷 耐久減少(25)

 【スキル】
 抑止力:全能力半減(解除は自由に可)・侵食率上昇を抑える
 エコロケーション:不意打ちなどを阻止。逆に反撃が可能

 【所持】
  バラニウムの鎖(重:10 耐:455/500 威:300)

────────────────────────────────────────

刀って耐久がそれほど減ってない時に刀鍛冶持って行ったら耐久回復するんだろうか
それとも耐久は減っていく一方で新しいの作ってもらうことしかできないの?


>>854

耐久の75%までは自分でも平気
それ以上の減少は専門の場所かな 知識がないなら

20%切ったら修理は不可

でも、壊れるまで使い続けることはできる


月経過に伴って

弾薬の補充 修復可能域の武器の修復 は完了させてます

新しい装備

バラニウムの小太刀(A)
バラニウムの小太刀(B)

逆刃刀

も入手済みです



武器性能を判定します マイナス判定はありません


01234 普通 +50

56789 成功 +100

ゾロ目 11  44  77 のみ大成功 +200



バラニウムの小太刀A及びBを安価下

逆刃刀を安価下2


バラニウムの小太刀の方は 基礎の日陽(400)+100の500

逆刃刀は 180の360(刃側)

全て完了……多分間違ってないはず

────────────────────────────────────────

 【名前】 山科 花菜  21  優しいプロモーター(天童)  侵食率:00.00%

 【ステータス】
  HP1210/1210 筋力:226/271 防力:216/259
  脚力:300/310・362/372 知力:270 視力:300 直感:517
  射撃:428 物理:216

 【装備】
  頭:なし 胴:外骨格 右手:ソドミー 左手:ゴスペル
  予備(4/5):ハンドカノン、対物ライフル、スナイパーライフル、逆刃刀  総重量  69/226

 【技】
  射:ソドミー    威力350 装弾10
  射:ゴスペル   威力300 装弾15
  射:スナイパー  威力400 装弾10 命中+15 被弾でキャンセル 連続使用不可

  射:ライフル    威力664 装弾5 命中+5  連続使用不可
  射:ハンドカノン  威力1000 装弾1 1回の戦闘につき1度のみ
  特:ガンカタ    威力216 装弾25  耐久減少 両武器40 
  物:CQC      威力50

  物:斬撃      威力180/360 耐久減少(8)
  物:剣の舞     威力330/510 耐久減少(15)


 【スキル】
  銃器使い:射撃命中+15%・銃器の改造可・銃器の威力+30%

 【所持】
    スパンキング・ソドミー(重:3 装:10 弾:30/30 耐:250/250 威:350)
   サイケデリック・ゴスペル(重:3 装:15 弾:45/45 耐:250/250 威:300)
      スナイパーライフル(重:10 装:10 弾:30/30 威:380 命+15  連2/4 脚-10)
           ハンドガン(重:1 装:14 弾:42/42 威:200)
          対物ライフル(重:50 装:5 弾:25/25 威:664 命+5)
          ハンドカノン(重:2 装:1 弾:10/10 威:1000)
           軍用ナイフ(重:1 耐:50/50 威:100)
             逆刃刀(重:1 耐:500/500 威:180/360)
             外骨格(筋力・防力・脚力を1.2倍)

────────────────────────────────────────

 【名前】 手地嶋 陽羽 09 意地っ張りなイニシエーター(天童) M:ホエール 侵食率:18.10%

 【ステータス】
  HP3250/3250 筋力:400/800・500/1000 防力:340/680・408/816
  脚力:465/930・558/1116 知力:305/610 視力:325/650 直感:301/603
  射撃:300/600 物理:300/600

 【装備】
  頭:なし 胴:外骨格 右手:バラニウムの鎖 左手:なし
  予備(0/5):バラニウムの小太刀A バラニウムの小太刀B    総重量  18/800

 【技】
  特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
  物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
  物:鎖の舞 威力500 連続使用は負荷 耐久減少(25)
  物:  斬撃 威力500 耐久減少(8)
  物:剣の舞 威力650 耐久減少(15)
  物:二刀流 威力800 耐久減少(両方35)
  物:飛び蹴 威力50

 【スキル】
 抑止力:全能力半減(解除は自由に可)・侵食率上昇を抑える
 エコロケーション:不意打ちなどを阻止。逆に反撃が可能

 【所持】
  バラニウムの鎖(重:10 耐:500/500 威:300)
  バラニウムの小太刀A(重:4 耐:350/350 威:500)
  バラニウムの小太刀B(重:4 耐:350/350 威:500)
           外骨格(筋力・防力・脚力を1.2倍)

────────────────────────────────────────

陽羽の脚力どうなってんだこれ


外骨格は+100に変更の方が良いかな……1.2倍は酷い


>>874

脚力:AAA/BBB・CCC/DDD

AAA=外骨格なし手加減
BBB=外骨格なし本気

CCC=外骨格あり手加減
DDD=外骨格あり本気

これで。網は攻撃用ではないので

────────────────────────────────────────

 【名前】 山科 花菜  21  優しいプロモーター(天童)  侵食率:00.00%

 【ステータス】
  HP1210/1210 筋力:226/326 防力:216/316
  脚力:300/310・400/410 知力:270 視力:300 直感:517
  射撃:428 物理:216

 【装備】
  頭:なし 胴:外骨格 右手:ソドミー 左手:ゴスペル
  予備(4/5):ハンドカノン、対物ライフル、スナイパーライフル、逆刃刀  総重量  69/226

 【技】
  射:ソドミー    威力350 装弾10
  射:ゴスペル   威力300 装弾15
  射:スナイパー  威力400 装弾10 命中+15 被弾でキャンセル 連続使用不可

  射:ライフル    威力664 装弾5 命中+5  連続使用不可
  射:ハンドカノン  威力1000 装弾1 1回の戦闘につき1度のみ
  特:ガンカタ    威力216 装弾25  耐久減少 両武器40 
  物:CQC      威力50

  物:斬撃      威力180/360 耐久減少(8)
  物:剣の舞     威力330/510 耐久減少(15)


 【スキル】
  銃器使い:射撃命中+15%・銃器の改造可・銃器の威力+30%

 【所持】
    スパンキング・ソドミー(重:3 装:10 弾:30/30 耐:250/250 威:350)
   サイケデリック・ゴスペル(重:3 装:15 弾:45/45 耐:250/250 威:300)
      スナイパーライフル(重:10 装:10 弾:30/30 威:380 命+15  連2/4 脚-10)
           ハンドガン(重:1 装:14 弾:42/42 威:200)
          対物ライフル(重:50 装:5 弾:25/25 威:664 命+5)
          ハンドカノン(重:2 装:1 弾:10/10 威:1000)
           軍用ナイフ(重:1 耐:50/50 威:100)
             逆刃刀(重:1 耐:500/500 威:180/360)
             外骨格(筋力・防力・脚力を+100)

────────────────────────────────────────

 【名前】  山科 陽羽 09 意地っ張りなイニシエーター(天童) M:ホエール 侵食率:18.10%

 【ステータス】
  HP3250/3250 筋力:400/800・450/900 防力:340/680・390/780
  脚力:465/930・515/1030 知力:305/610 視力:325/650 直感:301/603
  射撃:300/600 物理:300/600

 【装備】
  頭:なし 胴:外骨格 右手:バラニウムの鎖 左手:なし
  予備(2/5):バラニウムの小太刀A バラニウムの小太刀B    総重量  18/800

 【技】
  特:鎖の盾 物理攻撃のダメージ半減  継続は無し  耐久減少(10)
  物:鎖の鞭 威力300 耐久減少(5)
  物:鎖の舞 威力500 連続使用は負荷 耐久減少(25)
  物:  斬撃 威力500 耐久減少(8)
  物:剣の舞 威力650 耐久減少(15)
  物:二刀流 威力800 耐久減少(両方35)
  物:飛び蹴 威力50
  特:鹵獲網 威力―― 耐久減少(150)   一定確率で捕獲

 【スキル】
 抑止力:全能力半減(解除は自由に可)・侵食率上昇を抑える
 エコロケーション:不意打ちなどを阻止。逆に反撃が可能

 【所持】
  バラニウムの鎖(重:10 耐:500/500 威:300)
  バラニウムの小太刀A(重:4 耐:350/350 威:500)
  バラニウムの小太刀B(重:4 耐:350/350 威:500)
           外骨格(筋力・防力・脚力を+100)
  バラニウムの強化網(重:10 耐久800/800)

────────────────────────────────────────


修正に時間取られちゃったのでここまで

明日はできれば10時頃から


ちなみに秘技は武器変更で失われてます


遅れたけれど再開します


再開判定 安価下コンマ一桁


1 依頼中(追跡)
3 依頼中(護衛)
5 依頼中(保護)


それ以外は何も無し


→ 2ヶ月目  1日目  朝  某所


花菜「逃げても無駄よ。大人しく捕まりなさーい」

路地裏を駆けながら

逃げ回る憐れな二兎を追う

投降をいくら呼びかけても

彼らは返事をしてくれないし

止まってもくれない

陽羽「ねー花菜。網使って釣り上げてもいい?」

花菜「んー……手荒な真似はできる限りしたくないのよ。監獄でもない限り、逃げるのは逃げるなりの理由があると思うからね」

そこで生き続けるよりも

一抹の儚い希望に賭けて飛び出すことの方が

その命を使うに値することだと判断した……ゆえの逃走だもの

花菜「元々、民警の下請けという時点で怪しいし、出来るならここで逃がしてあげたいのだけど……」

返事がなければ話もできないし

捕まえる他ないかしらね


花菜「貴女達の話を聞きたいの!」

走る道に響く声は私のその声だけ

逃げる少年と少女の足音は

近からず、遠からず

花菜「どれだけ相手に警戒してるのかしら……絶対まともな依頼じゃないわ」

陽羽「だったら受けなければ良いのに」

花菜「私達じゃなきゃ、あの子達は依頼通り捕まって、逃亡の責任を背負わされ、また……逃げたくなるような世界に戻される」

陽羽「じゃぁ……選択だね」

陽羽はそう言いながら音を聞く

陽羽は戦闘よりも索敵などに適したモデル

あの子達が逃げられるわけはない

もちろん、絶対とは言わないけど

花菜「逃走者を信じて依頼側を叩くか、依頼人を信じて逃走者を捕まえるか――ね」

陽羽「私はどっちでも良いよ」

陽羽はそう呟き

そっと……網の持ち手に触れた




1、逃走者を捕まえて、依頼人側を叩く
2、逃走者を捕まえて、引き渡す


安価下


花菜「……とりあえず、捕まえて話を聞きましょ」

陽羽「そう来ると思った」

陽羽はにこっと笑うと

壁を蹴り上がってビルの上へと駆け上がる

陽羽「花菜も上がる?」

花菜「ううん、今は遊ぶ気分じゃないから」

陽羽「そうだね。じゃ……先回りするから。逃げたらよろしく」

花菜「ええ」

陽羽が全速力で駆け出し

ビルの上に積もる砂埃が舞う

花菜「………………」

その数秒程度の静止時間のあと

動こうとする頃には

少年と少女の悲鳴が上がった

……どうやら、捕まえたらしい


常弘「――と、言うわけなんだ」

花菜「なるほど」

悪い人たちにお金を借りてしまって

返せなくなって

それで鉱山での強制労働を強いられて……

陽羽「……大変だったね」

朱里「大変だったなんて……そんな程度じゃない!」

陽羽「うん。2人を見ればそれは解る。花菜も……解ってる」

朱里「っ……」

陽羽は私を一瞥して

優しく体を寄せてくる

陽羽「場所は解ったよ。人数も大体把握した。やろうと思えばやれるよ」

花菜「そうね……」


ヤクザとそれと変わらない民警の集まり

完全な軍隊とか組織ではない以上

烏合の衆に等しいそれは

まったく……手強くもない

やろうと思えばやれる

そう

殺ろうと思えば殺れる

……さて

この子達ほどではなくても

逃げたいと思う存在はいるはずだから

やるならやってあげないといけないわ

非合法ではあれ、警察に言った所で意味はない

お姉ちゃんに言ったら例え単騎でも殲滅戦仕掛けそうだしね……

花菜「行きましょうか。陽羽」

陽羽「ん……りょーかい」


常弘「ま、待って!」

花菜「うん?」

いざ行こうとした私達を逃げ出した少年が呼ぶ

その顔は酷く憔悴していた

常弘「たった2人なんて危険だ」

朱里「そうよ。私なんかじゃ比べ物にならないだから。あなたはきっと殺される」

常弘「お姉さんも危険だ! あいつらは女の人でも容赦ない!」

2人は私たちを心配してくれるのね

逃げたくなるほどの相手に立ち向かおうとする私達を心配して

花菜「ありがとう」

常弘「お姉さ――」

花菜「でもね。貴方達は逃げた。それは……貴方達が自分達の命だけしか守れないということよ」

朱里「っ…………」

花菜「他人の心配も何もしないほうがいい。貴方達にはそれができるほどの体も心もないのだから」

そう言い残し

私達はその鉱山へと向かった


→ 鉱山での戦闘は飛ばして イベントに移ります


思った通り弱くて

制圧は予想よりも早く容易く終わった

個人個人の実力が対したことないにも関わらず

さっさと仕留められないことで言い争いを始めたりしちゃったんだものね

花菜「……終わりよ。看守長様」

鉱山という名の監獄の見張り

それを取り纏めるリーダーに対して

逆刃刀を向ける

「な、何が目的なんだ! か、金か!?」

花菜「……お金。ね」


1、この子達を全員解放してあげて。それが私の望みよ
2、この子達の親からまくりあげたすべてを返してあげて
3、……貴方達の命。かしら
4、そんなものを目的にして私がこんな場所にいると思うの?
5、その他



安価下


花菜「そんなものを目的にして私がこんな場所にいると思うの?」

お金

ただの金貨や銀貨

紙の束

花菜「忘れたの? どれだけそれらを持ち合わせていようと、無意味に帰すこともあるって」

「だ、だけど今の時代には必要だろ……? な? だ、だから」

花菜「ふふっ。ねぇ……看守長様」

白銀の刃を背にする逆刃刀は

そのままでは人を斬ることは出来ないけれど――

「!」

金属音が響き

這い蹲る看守長様のすぐ真横に逆刃刀が突き立つ

花菜「貴方の命はおいくらかしら?」


「ま、待ってくれ……な? い、いくらでも払う! 払うから!」

花菜「なら、貴方の命を支払う他ないんじゃないかしら」

ここでどれだけの人が死んだのだろう

鉱山の土や泥のニオイ

働く人たちの涙と汗のニオイ

埋まる鉱物のニオイ

それに交わる流れた血のニオイ

花菜「命はお金では支払えない。でも、命でも支払うことはできないのよ。看守長様」

「ひっ……」

花菜「だって、同じ命はないのだもの。つまり、命は命の等価にあらず」

陽羽「花菜」

陽羽が小さく私を呼ぶ

それは、陽羽の基準で

私が狂いかけているという合図

花菜「……ふぅ」

大きく息を吐いて、看守長様を見下ろす

どうしたものかしらね

逃げたがっている人たちは

この人たちの力を振りかざした圧制に怯えているだけ……それさえなくせば。あるいは……


1、ちゃんとした組織を作り、ちゃんとした労働基準での仕事をさせる
2、全員の解放をさせる
3、その他



安価下


花菜「……ダメね」

「っ……こ、殺さないでくれ! 頼む! もうやんねぇ! やんねぇから!」

逆刃刀を地面から引き抜いただけで

看守長さんは私の足に擦り寄る

そんなつもりはなく

ただ、鞘に収めようとしただけなのに

花菜「心配しないで。殺したりしないわ」

「ほ、ほんとうか……?」

花菜「でも、一応聖天子様にお話する」

陽羽「それで片付くと思う?」

花菜「いずれにしても……囚われの子供たちが路頭に迷うことだけはないわ」

鉱山の件を聖天子様に話すと

何とかする。と、聖天子様は言ってくれた……けれど

その代わりと言うか

政府ではなく、聖天子様直々の任務を聞くことになってしまった

詳細は明日話してくれるらしい


・夕方に移ります


夕方再開位置選択


1、自宅
2、事務所
3、遊園地
4、商店街
5、外周区
6、実家
7、菫のところ
8、訓練場



安価下


→ 1日目移動  夕方  研究所


花菜「久しぶり、菫さん。元気にしてますか?」

菫「キミにはこの状態が元気に見えるとでも?」

別に最後に見た時と変わらないきがする……と

まじまじと見つめていると

菫さんは嬉しそうに笑う

菫「ククッ、それで弁当は持参かね?」

花菜「あはは……持ってきてないです」

菫「よし、帰り給え。話は食事のあとだ」

花菜「もうっ……」

別に追い払うような素振りもなく

菫さんはパソコンの前にある椅子をキィ……っと軋ませた

菫「冗談はともかく、陽羽ちゃんも憩ちゃんも侵食率の問題はない。あの双子ちゃんもだ」

花菜「そうですか……」


菫「……そういえば」

花菜「?」

菫「変わったな。いや、戻った……というべきかね? キミの場合は」

菫さんは少しだけ細めた瞳を私へと向けて

そのまま続けた

菫「目が怖い。まるで人殺しだよ。花菜」

花菜「…………そう、見えますか?」

菫「解る人間には解るさ。前はそうでもなかったのに……何かあったのか?」

花菜「……………………」

陽羽「花菜……」

陽羽の不安そうな声が背中にぶつかって

優しい手が、私の手を握る

もう、隠しきれていないラインにまで

露出してしまっているのね……私の本性は


その事実に深いため息をつき

握ってきたその手を軽く握り返す

花菜「………………」

菫「話せないなら話さなくてもいい。私は別に相談室を開いているわけではないからね」

花菜「そうですね」

菫「けど、里見くんみたいな不幸面はやめておけよ? キミは四児の母なのだからな」

花菜「そ、それは違います!」

菫さんは苦笑しながら「わかっているさ」と答えた

でも

里見くんと一緒なのかはともかく

不幸な表情は、子供たちには見せたくないわね

菫「……で? ここに来た目的は? わざわざそんな目を見せに来たわけでもないだろう?」


1、憩及び双子のモデル
2、精神安定剤とか……貰えませんか?
3、私……菫さんが言っている通り壊れそうなんです。もう、どちらの自分が今喋っているのかすら解らない
4、ここだと……なんだか落ち着くんです
5、その他


安価下(いずれか一つ)


双子のモデル

12 攻撃特化
34 防御特化
56 速度特化
78 知能特化
90 回復特化


安価下

ゾロ目なら最安価


安価下2 コンマ一桁

1最低  0最高の  モデルレベル判定


菫「憩ちゃんの方は分かってるとは思うが、回復特化型モデルのプラナリアだよ。花菜」

花菜「真希ちゃん達は?」

菫「それはだなぁ」

花菜「うん?」

菫さんは自分の頭の上に手を置くと

手招きするように両手を動かす

陽羽「うさぎ!」

花菜「え、ぁ」

菫「ご名答。速度特化型モデル。まるで二兎を追う者は一兎をも得ずだねぇ」

2匹の兎……二兎

ふふっ……なるほど

花菜「一兎では捕まる可能性があっても、二兎なら逃げられる……みたいな感じね」

菫「中々に適したモデリングだよ。陽羽ちゃんとは大違いだ」

陽羽「むぅっ」


陽羽「私は鯨は鯨でもドリルがあるやつだもん」

菫「イッカクか……そりゃすごいじゃないか」

クスクスと笑いながら

菫さんは陽羽の頭を撫でる

菫「だが、攻撃特化ではないからこそキミは花菜と共にいられるのかもしれない。自分のそれを悔やむ必要はないさ」

陽羽「別に悔やんだりはしてないけど。でも……もっと適したものだったらなって思うこともあった」

陽羽は言いつつ

私のことを見上げて、笑う

陽羽「でも、陽羽はどんなモデルだって何も関係ない。花菜の為になるならなんでもいい。今はそう、思ってるよ」

花菜「……陽羽」

陽羽「えへへ」

陽羽の笑顔を見て

私は微笑を浮かべながら「ありがとう」と呟く

そこまで尽くされる価値が

私には――本当にあるのだろうか

笑顔の裏ではそんな言葉が渦巻いていた


菫「そういえば、前回のあの戦闘」

花菜「スコーピオンの時ですか?」

菫「ああ、その時の死者の遺体は全員分一応はあった。そこは間違いないか?」

菫さんの唐突な質問に首をかしげながらも

そのまま頷く

花菜「ええ、悲惨な遺体もあったけれど……全員分」

菫「……そうか」

花菜「何か?」

菫「いや……気にすることじゃない」

菫さんの深刻そうな表情は

気にすることではないと言われて

はいそうですかと言える様なものではなかった

でも……私が関わるべきではないモノの可能性もある……


1、話してください。もしかしたらなにか解るかもしれない
2、そうですか、何かあれば……いつでも


安価下


花菜「話してください。もしかしたらなにか解るかもしれないから」

菫「あまり気は進まんが……」

菫さんはそう言いながら

表を自分に向けたまま

一枚の写真を取り出す

菫「その戦いの最中、絶命したガストレアを解剖して発見された中身だ」

花菜「……え?」

菫「花菜には強すぎる刺激かもしれないから、少しでもヤバイと思ったら目を反らしてそこの水槽にでも吐いていい」

菫さんがそこまでの警告をするもの

研究室とかしたこの霊安室の芳香剤に隠れた死の匂いが

その正体をやんわりと脳裏に描く

菫「キミは知っているか? この男を」

花菜「ッ!」

見せられた写真の中で全身が殆ど溶けて

顔までも溶けかけている誰かの瞳が私を見つめる

……知っている人だった

でも、決して深い関わりはなく

話したのも、会ったのも、たった2回程度の人だった


花菜「っ…………ッ!」

菫「どうした?」

花菜「ゎ……たし……ッ」

私を殺そうとした男性だった

体は溶けて判別はできない

でも、その瞳が間違いないと言う

その瞳が、おまえが死んでくれなかったからだと、呪詛を呟く

陽羽「花菜……? 花菜!」

ふらついた体が陽羽にぶつかって

膝から折れて、前のめりに倒れこむ

この時代、人間の処分をガストレアに任せるのは珍しい話じゃない

食わせて、溶けて消えれば良し

そのままガストレアになってしまうも良し

でも、その頭は銃槍が額に空いていて、殺されてから投棄されたのは明白だった


菫「くそっ……ここまでとはっ」

陽羽「花菜!」

2人が私の体を揺らす

彼は結局処分されてしまった

私が生きるために

一つの命が失われた……

花菜「あぁ……あ……」

素性も露知らない男性のために

私の涙はこぼれ落ちて

乾いた悲鳴が音もなく上がる

解りきっていたことが

目に見える現実として目の前に現れた

それが、強く、深く、大きく

私の正常であろう心を抉りとる

気を失う寸前

私の耳に響いたのは微かな笑い声だった


・夜に移ります


安価下コンマ判定


偶数  病院   奇数  自宅


→  1日目  夜  病院


目を覚ますと

真っ白い天井が視界に映り

首を傾けた右側には

窓があって、その奥に夜の帳が降りた外の世界が広がる

微かな薬品の匂いもして

あぁ、病院にいるのね。と、ようやく現状を理解した

花菜「………………」

だんだんと気絶する前に記憶が遡っていき

写真の内容が大きく脳内に張り出され

思わず口を抑える

花菜「ぅぶっ……」

逆流し

抑えきれなかった生暖かい波が

指の隙間から溢れ

息苦しくなるような酸性のニオイを振りまき、布団へと滴る

陽羽「ッ!? か、花菜!」

花菜「ッ」

それに意識を引き戻されたのか

すぐそばで椅子に座り込んでいた陽羽が飛び起きてしまった


陽羽「花菜っ……拭かないと」

花菜「っ……良い、自分でできるわ」

陽羽が取り出したタオルを強引に引っ手繰り

汚れた顔と首筋と手を拭う

汚れは落ちてもニオイは取れず

酷い臭いが鼻をつく

けれど……自分には相応しい臭いだと

私は思っているのか、不思議と嫌な気はしなかった

陽羽「花菜……あのね。菫が」

花菜「見ると言ったのは私。菫さんが負い目を感じるようなことじゃない」

陽羽「花菜……」

金や銀、銅や紙でできたゴミみたいなもので命が助かると思い込むような人がいる世界で

私はきっと……生きるために誰かが死ぬなんていう【当たり前の事】を字面だけ覚えて満足していたのだろう

だから【当たり前】を直視しただけでこんなことになってしまったのだ

花菜「ごめんね……迷惑かけて」

陽羽「ううん。別に迷惑だなんて思ってないよ……陽羽だっていつも迷惑かけてるし、おあいこ、おあいこ」


そう言いながら笑う相方の表情を

私は直視できなかった

窓も……見ることはできなかった

今の私の表情はきっと酷いもの……ううん

酷いという程度で済めば良いわ

狂気に満ちていて、醜悪で、凄惨で

悪魔でさえ生温いかもしれないのだから

花菜「……陽羽。みんなは?」

陽羽「憩も真希達もみんなほかの病室借りて寝させてる。家とかには帰りたくない傍にいたいって駄々捏ねてさ」

花菜「……そう」

陽羽「ついさっきまでいたにはいたんだけどね。流石にアレだし……今は、呼ばないほうがいいでしょ?」

花菜「……………………」


1、陽羽も出ていってくれないかしら
2、ええ、貴女だけで良い
3、……………………
4、その他


安価下

【安価で】ブラック・ブレット【生き残れその5】
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花菜「ええ、貴女だけで良い」

陽羽「……花菜」

陽羽の悲痛な声が聞こえて

思わず噛み締めた奥歯がギリッと削れる

陽羽「そういえば、木更には鉱山の件とかも話しておいたから」

花菜「……何か言ってた?」

陽羽「花菜らしいって……でも、無茶しないでって」

花菜「倒れたことは?」

陽羽「……いつかは倒れると思ってたって」

木更ちゃんが呆れてるのが想像できて

でも、笑うような余裕はなかった

花菜「倒れた経緯は過労かしら」

陽羽「うん。菫のところで流石に限界きたって」

花菜「……そう。ありがとね」

流石に写真のこととかは話せないものね

仕方がないわ


陽羽「……顔、洗わないの?」

花菜「顔を洗うと目が覚めるわ」

陽羽「そっか」

花菜「……寝ないの? とは言わないのね」

陽羽「陽羽は子供だけど、言えることと言えないこと。出来る事と出来ないことくらいは理解してるから」

花菜「……優秀すぎて頭にきそう」

冗談めかしたつもりもなく

ただ、言われて思ったことを口にする

これじゃぁ……八つ当たりさえできないんだもの

それが分かってか、陽羽は静かに口を開く

陽羽「ごめんね」

花菜「…………謝らないでよ。泣きたくなるわ」

陽羽「そしたら抱いてあげるよ。陽羽が」


陽羽はまるで

私の心の内の存在に気づいているかのように

刺激の少ない静かな声で言う

それがたまらなく、心を震わせた

花菜「なんなのよ……もう」

陽羽「今までの花菜が陽羽達にしてくれたことだよ」

花菜「私はこんな優秀じゃない」

陽羽「そうかな。して欲しいことしてくれて、言って欲しいこと言ってくれて。欲しいものをくれてると思うんだけどな」

花菜「……それは貴女達の勘違いだわ」

陽羽「花菜が勘違いしてるのかもしれないよ? された側が花菜を慕ってるんだから。論より証拠だね」

陽羽の明るめの声は

嬉しいはずなのに、イライラとさせる

言うまでもない

私の言葉の否定なんだもの

イラつかないわけがなかった

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