女騎士「やめろ…やめろぉぉぉぉぉ!!!!」 (155)

オーク「ぷぎゃあああああ!」ドピュドピュ

女騎士「ああ…あ…嘘だ…あ…あ…」

――――――

それが、3年前の出来事、それから彼女は心を閉ざしてしまった。
無理もない魔物に人として、強いては女としての尊厳を奪われたのだ。

それだけではない、魔物と身体を重ねた女として、
周囲からの彼女への目は冷たいものとなっていた。

もちろんそんな状況で職務を遂行できるほど、
彼女の心は強くなかった。

女騎士「母さん」

女騎士の母「どうしたの?」

女騎士「ちょっと外に出てくるよ」

女騎士の母「大丈夫?なんなら私が…」

女騎士「大丈夫だから」

女騎士の母「そう…」

ガチャッ バタン

女騎士「…私は、どうすればいいのだろうな」

ドンッ

女騎士「あっ、すまない…」

子供「あ!オークの彼女だ!」

女騎士「っ!!」

子供2「巣に帰れ化け物ー!!!」

女騎士「あっ…ああ…あ…」ガタガタ

子供3「早く逃げようぜ!雌オークが襲い掛かってくるぞー!」

子供1/2「わーーー!!!!」

女騎士「あああ…ああああああ!!!!」

女騎士「嫌だ…嫌だ…」

たまには風にあたろうと外に出た自分を酷く責めた。
全てが彼女の心を抉る凶器に見えた。
この世の悪意全てが彼女に向けられている気がした。
”雌オーク”と罵倒されたが、彼女は何も見てくれが悪いわけではない。
むしろこの村では一番の美少女と言われても良いくらいだった。

女騎士「はぁ…はぁ…」

彼女の額を冷や汗が伝う。
思い出して震えが止まらなくなる。

荷車を引いた男「おい!邪魔だぞ!どけ!!」

女騎士「オエッ…げえっ!!!」ベシャベシャ

荷車を引いた男「うわっ!なんだこいつ!!」

女騎士「す、すまない…すぐに…げほっげほっ」

荷車を引いた男「あれ、お前よく見たらオークにヤられた女か?」

女騎士「あっ…」

荷車を引いた男「外に出てるなんてどうした?巣に帰りたくなったか?

女騎士「あ…あ…」

荷車を引いた男「帰るなら帰るでさっさとしろよこの村にいても邪魔なんだよ」

近くにいた村人たち「ヒソヒソ」

『何で外に出てるんだろう』『気味悪い』
『早く村から出て行けよ』『オーク呼ばれるんじゃないのか』

女騎士「ちが…私は…」

荷車を引いた男「さっさとどきやがれ!!」ドゴォッ

女騎士「がぁっ…」

事もあろうにその男は彼女の腹を思い切り蹴り飛ばした。
何でこんな目に遭うのか、魔物から穢され、
故郷の人々からは貶される。

荷車を引いた男「お前なんか魔物と一緒だ!!」

旅の男「そこまでにしておけ、その不格好な手足を今すぐに切り落としても構わんぞ」

突如として目の前に現れた刃に、男は身を引いた。

荷車を引いた男「ちっ…」

旅の男「大丈夫か、あんた」

女騎士「…」

旅の男「気を失ってるのか、誰かこの女性の家を知らないか?」

少年「俺知ってる!案内するよ!」

旅の男「おおそうか、ありがとう、俺がおぶっていくから連れて行ってくれ」

―女騎士の家

少年「ここだよ!」

旅の男「ありがとう、君は優しいな」

少年「うん!村のみんなはお姉さんのこといじめるけど、そういうのはしちゃダメなことなんだ」

旅の男「そうだな」ニコッ

少年「おかげで友達いなくなっちゃったけど、そんなんでいなくなる友達ならいらないんだ!」

旅の男「君は強いな、これをあげよう」

少年「え?ナイフ?」

旅の男「西方の魔女が魔力を込めたナイフだ、君が危険に晒された時、必ず役に立つ」

少年「あ、ありがとう…でも…」

旅の男「男ならそういうものは受け取っておくもんだ」

少年「う、うん!」

そう言って少年は帰っていった。

旅の男「さて…ごめんくださーい」

ガチャッ

女騎士の母「はい、どちらさまで…あら」

旅の男「お嬢さんが倒れていたので、この村の者に案内してもらって連れてきました」

女騎士の母「まあまあ…わざわざ…」

女騎士「う…」

女騎士の母「あ、目が覚めた?このお方がお前を送ってくださったのよ」

旅の男「どうも」

女騎士「え…私は…」

女騎士「ごめん…なさい、ありがとう」

女騎士「あの、あなたは?」

旅の男「俺は世界を回って旅してるんだ」

女騎士「そう、なのか」

旅の男「なにやら辛い目にあったみたいだな、深くは聞かないが」

女騎士「ああ…」

女騎士「なあ、良ければ旅先でのことを聞かせてくれないか?」

旅の男「え?構わんが…」

女騎士「良かった!私は海の向こうを渡ったりしたことがなくてな」

旅の男「ほう、俺はちょうどその辺りも…」

『きゃー!!』『なんだ!?こいつら!!』
『魔物が!魔物が!』

旅の男「外が騒がしい…なんだ?」

ドンドン!ドンドン!

女騎士の母「はーい」

旅の男「待て、俺が開ける」

男は自分の刀に手を添えつつ空いた手で扉を開けた。

少年「大変だよ!!村に魔物が攻めてきた!!」

旅の男「なんだと?この村は結界を張ってないのか?」

結界、村や街など、自警団の手が行き届かない場所に張られるものである。
この結界を突破できる魔物は多くはない、一部の高等な魔物にとっては話が別だ。

少年「このナイフから声がしたんだ、早く助けをって」

少年「だからこのナイフをくれたお兄さんならと思って…」

ナイフは青白く光っていた。

旅の男「おそらく、奴らの狙いはお前だ」

少年「えっ!?」

旅の男「そのナイフ、今まで持っていたが声が聞こえたことはない」

旅の男「おそらくお前は…」

旅の男「二人共、他に家族はいるか?」

女騎士「いや、父は他界している、ここに住んでいるのは私と母だけだ」

旅の男「そうか、お前、剣は使えるか?」

女騎士「ああ、まあ一応…元は王宮騎士団の一人だった」

旅の男「なら問題ないな、これを使え」

女騎士「これは…?」

旅の男「ウインドイーター、風を吸収し持ち主の素早さを上げる剣だ」

女騎士「確かに軽い…」

旅の男「逃げるぞ、ここにいてはおそらくあんたの母も殺される」

旅の男「ここのすぐ裏の森を抜けるぞ、追手の魔物は殺す」

旅の男「少年、走れるか?」

少年「で、でもお父さんやお母さんが」

旅の男「…おそらく既に」

少年「…!」

女騎士の母「ま、待っておくれよ、状況が全然…」

旅の男「後で話します。どうかいまは俺にしたがってください」

―――裏の森

女騎士の母「はぁ…はぁ…」

少年「おばさん大丈夫!?あ、ナイフが…」

少年「お兄さん!!」

旅の男「む?」

少年「ナイフが、後ろから素早い奴が3体来るって!」

旅の男「あんた、やれるか?」

女騎士「ああ…大丈夫だ」

ガーゴイル「きしゃあああ!!」

旅の男「ガーゴイルだと!?やはり…原因は…」ズバァッ

ガーゴイル「ぎえええ」

ガーゴイルB「ガアアアッ!!!」

女騎士「はああああっ!」ズシャアッ

女騎士「やああああ!!」

彼女はガーゴイルBの腕を切り落としそのまま流れるように首を切り落とした。
腕は衰えていないらしい。

ガーゴイルC「キシャアアアアア!!」

旅の男「しまった!3匹め…届くか!!」

少年「う、うわあああああ!!」

『通さない』

少年に届くか届かないかの瞬間、ガーゴイルは爪の先から灰のように崩れ落ちた。

少年「え…?」

少年「な、ナイフにヒビが…」

旅の男「…いまので確信した、間違いはないらしい」

少年「え?え?」

旅の男「港町まで急ぐぞ、そこで訳はすべて話す」

女騎士「母さん、大丈夫?」

女騎士の母「なんとか大丈夫だよ…」

旅の男「良ければ俺がおぶりますよ」

女騎士の母「で、でも…」

旅の男「いいんです、よいしょっと」

女騎士「港町まではもう一息だ、急ごう」

突如として彼らの遥か後方で爆炎が巻き起こる

少年「あ、あ…村が…」

旅の男「おそらく村ごと焼き払ったのだろう、あの魔法を使えるのは優れた魔物のみ、やはり…」

女騎士「くっ…みんな…」

――――港町

旅の男「ふう…とりあえず、宿を取ろう」

女騎士「そこで事情は話してもらえるのか?」

旅の男「ああ…もちろんだ」

つまらないのか、やめよう

嘘ですごめんなさい。
ご飯なので席空けます。

なんか俺がスレ立てたせいで荒れちゃいましたねごめんなさい。

また後日に改めようと思います。それでは

今北けどなんか荒れてる。
続きは気になるんで書いてください。
面白くなるかどうかはオチ次第なんで。

餌なしでも釣れちゃうブルーギルちゃん可愛い

>>108
DASHか

うなぎ触れないかわいい

バンバンバンバンバンバンバン
バン     バンバンバン
バン (∩`・ω・) バンバン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
   \/___/ ̄ ̄


  バン   はよ
バン (∩`・ω・) バン はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/
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     \,( ⌒;;)
     (;;(:;⌒)/
    (;.(⌒ ,;))'
 (´・ω((:,( ,;;),
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  (ノ・ω・)ノ

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明日まで待ってるよー

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