魔法使いリヴァイ(299)

とある夜の旧調査兵団本部。

エレンの監視が目的で集結した兵団選りすぐりの兵士たち。

当初はエレンに対する警戒心でピリピリした雰囲気だったが、

彼の真っ直ぐな人となりを知るにつれ、緊張感もとれ穏やかな空気が流れるようになっていた。

明日は久しぶりの休暇ということで、この拠点に来て初めての飲み会が開かれていた。

生まれて初めて書くssです。

ssの書き方、掲示板のルールなどまったくのど素人ですので、

よろしければアドバイスお願いします。

グンタ「よう、エレン。飲んでるか?」

エレン「あっ、はい。頂いてます・・・」

エルド「なんだ?さっきからちっともコップの中身が減ってないじゃないか」

グンタ「・・・下戸か?」

エレン「・・・いえ、飲めないってわけじゃないんですけど、そこまで好きじゃないっていうか・・・」

オルオ「はっ、ガキだな。酒の味も分からないなんてな。なぜ分からないと思う?それはお前が俺の域まモガッ!」

ペトラ「うるさいオルオ。エレン無理しなくていいからね。だってまだ15歳なんだもん。」

オルオの口にテーブルに置いてあるお絞りを突っ込み、ペトラは優しくエレンに微笑みかけた。

ペトラ(それより、エレン。リヴァイ兵長にお酌しに行ったほうがいいよ。一応、新人なんだから。)

エレンの耳にそっと耳打ちする。

上司との飲み会なんて初めての体験で、勝手が分からないエレンをペトラは気にかけて、

最初から隣に座ってあれこれ世話を焼いている。

彼女の優しさは、同年代の女子とはちがい、押し付けがましくなく、自然で、

ここ数日の間に、エレンはすっかりペトラに懐いていた。

期待(・ω・)

ペトラ(それより、エレン。リヴァイ兵長にお酌しに行ったほうがいいよ。一応、新人なんだから。)

エレンの耳にそっと耳打ちする。

上司との飲み会なんて初めての体験で、勝手が分からないエレンをペトラは気にかけて、

最初から隣に座ってあれこれ世話を焼いている。

彼女の優しさは、同年代の女子とはちがい、押し付けがましくなく、自然で、

ここ数日の間に、エレンはすっかりペトラに懐いていた。

エレン(忠告、ありがとうございます。)

そう、ペトラにお礼を言い席を立つと、(うん、うん)と目を細めて頷いてくれる。

エレン「兵長。隣、失礼します。・・・どうぞ。」

リヴァイの隣に座ったエレンは、リヴァイの空きかけたグラスにビールを注いだ。

リヴァイ「・・・ああ。」

無言で飲み干すリヴァイ。

エレン(うぅ・・・、気まずい。俺、こういう時、何話せばいいかわかんねーよ・・・)

ペトラに助けを求めるように視線を送った。

しかし、ペトラは、懲りずに兵長のマネをするオルオの制裁に忙しく、エレンの縋るような視線には気づいてくれなった。

エレン(あぁ・・・、どうしよう。ペトラさーん。)

じっとペトラの方を向くエレンに気づいた兵長が口を開いた。

リヴァイ「おい、クソガキ。随分、ペトラに甘えてんな。」

エレン「えっ!? いや、そういうわけでは・・・」

リヴァイ「・・・惚れたか?」

エレン「ちがっ、ちがいますよ。ペトラさんは優しいですから、ついつい頼りにしてしまって・・・」

リヴァイ「ふーん。」

その会話を聞きつけたエルドとグンタが話に割って入ってきた。

グンタ「エレン、お前年上属性か?」

エレン「だから、ちがいますって。」

エルド「いやいや。隠さなくったっていいぞ。お前ぐらいの年頃はみんなそうだ。」

グンタ「年上のお姉さんにいろいろ教えてもらいたいんだろ?」ニヤリ

エレン「そっ、そんなことないです!!」

エルド「ハハハ。お前、耳まで真っ赤だぞ。」

グンタ「まぁまぁ、飲んどけ飲んどけ。」

トプトプトプ。エレンのコップに注がれるビール。

エレンは恥ずかしさを紛らわそうと一気に煽った。

エルド「ところで、お前、彼女はいるのか?」

エレン「えっ!?」

エルド「だーかーらー、付き合ってる女。」

エレン「そんなの、・・・いませんよ。」

グンタ「なんだー?今の間。さては隠してるな。」

ペトラ「なになにー、エレンの彼女?楽しそうな話してるじゃない。私も混ぜて。」

エレン「ぐっ、ペトラさんまで・・・」

リヴァイ「あれだろ。審議所で俺にガン飛ばしてきたクソアマ。」

エレン「ミカサは違いますよ。あいつは家族っていうかなんというか・・・」

ハンジ「こんばんはー!お邪魔するねー!」

そのとき部屋のドアが勢いよく開いて、ハンジが部屋に入ってきた。

ハンジ「もーーー、リヴァイ。飲み会するならちゃんと私を誘ってよ。
   
    団長経由でリヴァイ班が今日飲み会するって聞いて、慌てて飛んできたじゃない。」

リヴァイ「・・・帰れ。呼んでねぇ。」

ハンジ「あいかわらず、冷たいなぁ。ハンジ、傷ついちゃう。」

リヴァイ「・・・うぜぇ。」

エルド「そうだそうだ。どんどん飲め飲め。」

グンタ「酔った勢いで彼女の話聞けるかもしれないしな。」

エレン「だーかーらー、彼女なんていませんって!!」

ハンジ「えっ!?でもエレン、童貞じゃないよね?」

エレン「??????」

グンタ「!!!!!!」

エルド「!!!!!!」

ペトラ「!!!!!!」

オルオ「!!!!!!!!!!!!!!!」

リヴァイ「・・・」

エレン「なっ、何言ってるんですか!?ハンジさん!」

ハンジ「だって、この前、審議所でミケが君の匂い嗅いだでしょ。
    
    あの後、ミケが言ってたんだ。童貞臭がしないって。」

エレン「童貞臭って・・・、なんですか、それ?」

ハンジ「ミケの嗅覚は特殊でね、童貞から発生する特別な臭い“童貞臭”を感知することができるんだ。

    あっ、もちろん“処女臭”もね。」

全員(・・・恐ろしい)

ハンジ「で、彼女いないはずのエレン君から童貞臭がしないのはなんでかなぁ?」ニヤニヤ

オルオ「そうだ、そうだ!てめぇ、実は遊びまくってんじゃねぇだろうなぁ!」

エルド(ぷっ、オルオ必死www)

グンタ(あいつまだ童貞だもんな・・・www)

エレン「いや、ほんっっっとに身に覚えがないです!! 俺は・・・・童貞ですよ。」

ハンジ「うーん、ミケの嗅覚は精度100パーセントなんだけどなぁ。」

エレン「でもでもっ、神に誓ってシタことないです!!!」

グンタ「覚えてねーだけだろ。泥酔してたとかでさ。」

エレン「記憶なくすまで飲んだことないです・・・」

エルド「じゃあ、夜這いでもかけられたんじゃねw」

ペトラ「あー、きっとそうよ。エレンかわいい顔してるもんね。」

エレン「かっ、かわいくないです///。・・・でも、夜這いなんてされて気づかないもんでしょうか?」

エルド「相当疲れて爆睡してるか、相手が相当な手練れか・・・。」

グンタ「思いあたる節はないのか?」

エレン(・・・訓練兵時代にミカサにヤラれちまったのかな、俺・・・)

オルオ「てめぇ、童貞捨てたからっていい気になるなよ!!!

    記憶がねぇってことはヤッてないのと同じだからな!!!

    お前はまだ童貞だ!!!」

ペトラ(自分から童貞暴露しなくても・・・)

エレン「はっ、はい(オルオさん童貞なんだw)」

ハンジ「ところでさぁ、今まで聞いたことなかったけど、リヴァイはお初いつなの?」

リヴァイ「・・・は?」

ハンジ「だーかーらー、初体験。」

エルド「兵長、男前だからきっと早かったんでしょうねー。」

グンタ「兵長の武勇伝、ぜひ聞かせて下さい!!」

ペトラ(やだ//// 兵長の初体験////)

リヴァイ「・・・童貞だ。」

ハンジ「えっ!?」

リヴァイ「俺は女とヤッたことねぇし、ヤりてぇとも思わねぇ。」

一同(・・・・マジですか!?)

ハンジ「えーと、・・・ゲイ?」

リヴァイ「ちげぇ。」

ハンジ「・・・インp」ゴスッ!!!

思いっきり脛を蹴られ、身悶えるハンジ。

ハンジ「っつーーーー。じゃぁ、なんなんだよ。」

リヴァイ「sexなんざ汚ねぇだろうが。相手のいろんな体液が付くんだろ。
 
     俺には気持ち悪くて無理だ。」

オルオ「そうですよね!そうですよね!兵長!!!俺もそうなんです!!!」

リヴァイ「馬鹿野郎。お前と一緒にするな。

     お前はやりたくてもできない童貞。俺はやりたくないからやらない童貞。

     同じ童貞でも存在価値が違う」

オルオ(・・・しょぼん)

ペトラも処女だろ

ハンジ「じゃあ、リヴァイは魔法使いだねwww」

リヴァイ「は?」

ハンジ「知らない?30過ぎて童貞だと、魔法が使えるようになるって世間一般では言われてるらしいよw」

リヴァイ「馬鹿馬鹿しい。」

ハンジ「でね、35過ぎたくらいから妖精が見えるようになるんだって。すごいよねー。

    そろそろ見えるんじゃない?www」

リヴァイ「てめぇ、馬鹿にしてんのか」

ハンジ「してないしてない。でも、リヴァイの超人的な強さの秘密が分かったよ。

    なんたって、魔法使いなんだもんねwww」

リヴァイ「・・・お前は一度削がれないと分からねぇみてぇだな」

ペトラ「へ、兵長落ち着いて・・・」

グンタ「そ、そうですよ。魔法が使えるなんてすばらしいじゃないですか!」

オルオ「俺ももうすぐ魔法覚えますから!」

リヴァイ「・・・まとめて削ぐぞ・・・」

ペトラちゃんは処女であってほしい。

すいません。続きは明日書きます。

ミカサェ…

ハンジ「でも、いい加減、その潔癖症なんとかしないと人生損するよー。」

エルド「そうですよ。そりゃあsexすれば、ベトベトになりますけど、

    それ以上に得るものはありますよ。」

リヴァイ「何があるってんだ。」

エルド「まぁ、快楽とか、心地いい疲労感とか、達成感とか・・・いろいろですね。」

ペトラ「私、そろそろ失礼させて頂きます//// おやすみなさい////」

ペトラは顔を真っ赤にして、男たちの猥談から逃げるように宴会場を後にした。

リヴァイ「そんなもん、巨人削いでる時と変わんねぇじゃねぇか。」

グンタ「快楽あります?」

リヴァイ「ああ、超きもちいい。やつらの項がパックリ開くたび、俺はエクスタシーを感じている。」

ハンジ「ぶっwww真顔で何言ってんのwww」

エレン(調査兵団は奇行種ばっかだな・・・)

エルド「でもさぁ、ペトラはどうなのよ。」

グンタ「あんな清純そうな顔して、ヤリまくってたらやだなぁ。」

オルオ「・・・あいつは、付き合ってた男いたし、処女じゃないだろ・・・」

エレン「ペトラさん、彼氏いるんですか!?」

オルオ「今は、もう別れてるらしいけど、いい年した男女が付き合ってて、
    
    何もしねぇとかありえねぇだろ・・・。」

エルド「なんか、がっかりだなー。いや、勝手に期待してただけだけど。」

グンタ「だよな。最近の俺のおかずは『ペトラたんの初めてアゲル』妄想だったからな・・・」

エレン「何、想像してんですか!(それ、いいなぁ・・・)」

リヴァイ(ちっ・・・、ペトラまで汚ねぇのか)

ハンジ「大丈夫だよー。ペトラ処女だから。」

一同「ふぇっ?」

ハンジ「先日の合同演習の時、ミケがペトラの臭い嗅いでたんだ。

    その後、ミケに聞いたらペトラは間違いなく処女だってさ。」

オルオ「それ、本当ですか!!!!?」

ハンジ「うん。ミケの鼻はウソつかない。」

エレン「っていうか、ミケさん何のためにチェックしてんですか・・・。」

ハンジ「好奇心じゃない?私も興味あるしw」

グンタ「うーん、ペトラの彼氏何してたんでしょうね。」

エルド「ペトラ真面目だから、拒否ったんじゃないかな。」

オルオ「そうだ!!ペトラはきっと結婚するまでは大事にしてる派なんだよ!!

    なんだよ、ペトラ。それならそうと早く言ってくれれば・・・。」

グンタ「残念ながら、お前じゃ無理だ。」

オルオ「なんでだよ!」

エルド「お前だって分かってるだろう。ペトラの目がいつも誰を追いかけてるかなんて。」

オルオ「ぐぬぬぬぬ・・・・」

グンタ「なっ。勝ち目ないだろ。」

ハンジ「ねぇ、リヴァイ~。ペトラみたいに良い子はいないよ~。

    リヴァイいっつも言ってんじゃん。

    調査兵団なんかにいたらいつ死ぬか分からないから後悔しないよう生きろって。

    だからさぁ、ペトラが後悔しないようにさ・・・、ねっ。」

リヴァイ「・・・死ぬのが前提か?」

ハンジ「そりゃあ、みんなには無事で長生きして幸せに暮らして欲しいよ。

    でも、そんな願いは虚しいってこと私もリヴァイも痛いほど知ってるでしょ。

    もちろん、私もリヴァイもいつどうなるか分からないし。

    生きている間に少しでも遣り残したことのない方がいいと思うよ。お互いにね。」

リヴァイ「俺は死なない。ペトラも死なせない。だから問題ない。」

ハンジ「な~に?そんなにsexするのが怖いの?」

リヴァイ「こえぇわけ・・・・、いやこえぇな。

     他人の唾液とか汗とか想像するだけで吐きそうだ・・・。」ブルブル

エレン「やっぱり、そこなんですね・・・。」

ハンジ「想像で震えるな!実際にしたこともないくせに!

    もう、こうなったらショック療法しかないね!!!」グイッ

ぶちゅぅぅぅぅ

リヴァイ「~~~~~~!!!???」

一同「おぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

ハンジ「はぁはぁ。どうだ!」

リヴァイ「うぅぅぅ・・・・・」

全身鳥肌がたち、青ざめたリヴァイは、口元をおさえなが涙目でトイレに走って行った。

エレン「・・・ガチで潔癖症なんですね・・・」

エルド「なんか無理強いしたらかわいそうですね・・・」

ハンジ「久しぶりに涙目のリヴァイ見ちゃったwやっぱりカワユスなぁw

    もっといじめたくなっちゃう」

グンタ「・・・確信犯ですか。」

エレン「それより、今更なんですが、ハンジさんって女性ですよね?」

ハンジ「えっ!?エレン、今まで私の性別分からなかったの?」

エレン「はい。・・・失礼ながら。」

ハンジ「もう、やだな~。ハンジはハンジだよ。」

エレン「はい?」

ハンジ「だ・か・ら、私の性別はハ・ン・ジ。」

エレン「言っている意味が分かりません・・・。」

オルオ「やめとけヒヨっ子。調査兵団最大の謎に手を出すんじゃねぇ。」

エルド「あぁ、この兵団で平穏に暮らしたかったら、見て見ぬ振りをするんだ。」

グンタ「あれだ、今更、美川憲一にホモなんですかって聞けないあれといっしょだ。」

エレン「・・・なんだかすごく分かりました・・・」

カツカツカツ

ハンジ「ぐぁっっっ!!!」

リヴァイの踵落としが見事にハンジの脳天に直撃した。

リヴァイ「てめぇ、何がしてぇんだよ。」

ハンジ「ごめんごめん。あいかわらず軽いキスでもダメなんだね。」

エレン「でも、俺・・・、なんとなく兵長の気持ち分かります。

    俺だってキスは好きな人じゃなきゃやだし////」

エルド「赤くなって初々しいねぇ。」

グンタ「あっでも、オルオのほうが初々しいのかw」

オルオ「うるせぇー」

ハンジ「えーーー、リヴァイ私のこと嫌い?」

リヴァイ「嫌いだ」

ハンジ「そりゃ、残念。」

エレン「だから、兵長もきっと好きな人だったら平気なはずです。

    兵長は、ペトラさん好きじゃないんですか?」

リヴァイ「ぐっ・・・・」

エルド「直球で攻めたな~。」

グンタ「若いって怖いもの知らずだな。」

エレン「どうなんですか?」

リヴァイ「・・・クソガキには関係ねぇ」

エレン「ありますよ。だって、俺、ペトラさん好きだもん。」

オルオ「ふひょっ!!!?エレン、それはダメだ。断じて為らぬ!!!」

エレン「何でですか?恋愛は自由ですよね。」

リヴァイ「・・・自由じゃねぇよ。団の規律では、団員同士の恋愛は禁じられてる。」

ハンジ「だれも守ってないけどねw」

リヴァイ「ハンジ、余計なことを言うな。

     いいか、エレン。お前は新兵だ。その上、いろいろとややこしいもんを背負ってる。

     これ以上、問題を起こして、俺の手を煩わせるな。」

エレン「・・・分かりました。けど、俺、諦めませんから。

    今は大人しくしてますけど、いつまでも兵長がうだうだしてるようだったら、

    ペトラさん攫います。」

ハンジ「はははっ、リヴァイこんなひとまわり以上年下の子にライバル宣言されてんのw」

リヴァイ「ふんっ。勝手にするがいい。」

すいません。続きはまた明日で。
レス残して下さった方、ありがとうございます。

楽しみに待ってます!

待ってる


待ってる

次の日の食堂。

ペトラ「おはよう。グンタ、エルド。ひどい顔してるけど、二日酔い?」

昼前になってやっと食堂に降りてきた二人に、ペトラは心配そうに問いかけた。

エルド「お前が寝た後、兵長が荒れてな・・・。」

グンタ「久しぶりにしこたま飲まされた・・・。」

ガンガンする頭をかかえて二人は席に着いた。

待って下さった方、ありがとうございます。
嬉しいです。
途中までですが続き上げます。

ペトラ「兵長がそんな飲み方させるなんて珍しいね。

    いつもは翌日に影響がでないようにセーブさせるのに。

    はいっ、お水どうぞ。」

エルド「サンキュ。・・・まぁ、あれだ。がんばれよ。」

ペトラ「えっ?何を?」

グンタ「・・・いろいろとだ。おれの見る限り、何だかイケそうな気がする・・・。」

ペトラ「だから。何の話?」

エルド「まぁ、いいから。あっ、もうこんな時間か。

    ペトラ、そろそろ兵長を起こしに行ってくれないか?

    ほら、以前、昼過ぎまで起こさなかったら、何で声かけねぇんだって怒ってただろ。」

ペトラ「わかった。ついでにオルオとエレンも起こしてくるね。」

グンタ「いや、あの二人は今日は動けないだろうから、そっと寝かせといてやれ。」

昨晩のリヴァイの酒癖はひどかった。

あまり酒の強くないエレンとオルオに「俺の酒は飲めねぇのか」と脅しながら明け方近くまでつきあわせていた。

二人はリヴァイに逆らえるはずもなく、今日は廃人状態だ。

ペトラ「ん、それじゃ、兵長だけ起こしてくるね。

    朝ごはんみんなの分作ってあるから、適当に食べててね」ニコッ

タッタッタッ。ペトラは部屋を出て階段を上っていく。

エルド「いい子なんだよなー。」

グンタ「あいつだけは幸せになってほしいよな。」

まるで妹に向けるような視線で二人はペトラの背中を見やった。

コンコンコン。・・・返事がない。

コンコンコン。もう一度。

一呼吸おいてから、ガチャッ、ドアを開ける。

「兵長、失礼します。」

部屋に入ったペトラは、ベッドではなく、ソファーにもたれかかったまま寝ている兵長を目にした。

昨日の飲み会の時のままの服装だ。

規則的に寝息を零す穏やかな表情は、30過ぎの男とは思えないかわいらしさで、

普段の剣呑な目つきのリヴァイとは程遠かった。

ペトラはリヴァイの側まで歩みを進めたものの、その寝顔を見ると起こすのが躊躇われた。

ペトラ「ふふっ。兵長ってば、眉間のしわがかたになってる。」

リヴァイの顔を良く見ると、今は皺をよせてないものの、

眉間にはくっきり縦線が二本跡になって残っている。

それ以外は皺という皺はなく、男とは思えない滑らかで肌理の整った肌に、

気がつけばペトラは手を伸ばしていた。

プニッ

人差し指で頬をつつくと、思いのほか柔らかくて・・・

もともと童顔なことも相まって、その寝顔は少年のようで、

とても人類最強の称号を得る人間とは思えなった。

ペトラはだんだんと愛おしさが込み上げて息苦しくなった。

ペトラ(すみません。兵長。ちょっとだけ・・・)

ペトラはそっと起こさないようにリヴァイに顔を近づけた。

リヴァイの寝息からは昨日のアルコールの香りが濃く残っていたが、

そんなことには構わずペトラは彼の唇に己の唇を重ねた。

触れるだけのキス。

ペトラにはリヴァイに抱いてもらいたいとか、結婚したいとか、そういう欲はない。

欲がないというよりは、初めから無理だとあきらめている。

ただ、リヴァイを心から尊敬し、そして愛していた。

それだけだ。

そう、このキスは、決して昇華されることのない思いのせめてもの慰めだった。

ゆっくり唇を離しペトラは目を開けた。

視線の先には、薄いグレーの瞳が怪訝そうにこちらを見ていた。

ペトラ「ひっっっ!!!」

視線を合わせたままペトラは固まってしまった。

ペトラ(やばいやばいやばい///どうしようどうしようどうしよう///)

顔を真っ赤にして立ち尽くすペトラにリヴァイは掠れた声をかけた。

リヴァイ「んーーーー、起こしに来てくれたのか。すまない。」

ソファーに座ったまま伸びをする。

ペトラ「はっ、はい。もうお昼前ですので///」

慌ててペトラはリヴァイから離れ、背筋を伸ばして立つ。

リヴァイ「・・・で、お前の郷ではキスで人を起こす習慣でもあるのか?」

ペトラ「///////」

リヴァイ「ん?」

ペトラ「すみません!すみません!すみません!」

必死に謝りながら頭を下げる。

ペトラ(嫌われた・・・、完全に軽蔑される・・・。)

リヴァイ「いっ痛・・・。うるせー。こっちは頭ガンガンしてんだから大声だすな。」

リヴァイは二日酔いの頭を押さえた。

それから、気づいた。

リヴァイ(俺、平気だよな・・・、キスされたのに・・・。)

昨晩、ハンジにキスされた時は嫌悪感で全身の気が泡立った。

トイレで嘔吐したほどだ。

なのに、今、何事もなかったかのように、俺の身体は平常だ。

リヴァイ「・・・むう・・・。」

表情を険しくして黙り込んだリヴァイに、ペトラがおずおずと声をかける。

ペトラ「あの、お水と濡らしたおしぼり持ってきますね。」

リヴァイ「いや、ちょっと待て。」

部屋を出て行こうとするペトラを引き止めた。

ペトラ「なっ、何でしょうか?」ビクビク

ペトラ(あぁ・・・。エレンみたいにボコボコにされる・・・。)

リヴァイ「もう一度、俺にキスしろ。」

ペトラ「えっ!?」

リヴァイ「だから、もう一度キスしろと言っている。何度も言わせるな。」

心なしかリヴァイの頬が赤かった。

ペトラ「わっ、わかりました/////」

リヴァイの意図するところは全く分からなかったが、

ペトラは高鳴る胸を押さえてリヴァイに顔を寄せると静かに口付けた。

先ほどは緊張で気づけなかったリヴァイの薄く冷たい唇の感触を肌に感じ、全身が沸騰しそうだった。

リヴァイ「あっ、酒臭くて悪かったな。」

唇を離すとリヴァイは言った。

ペトラ(この状況・・・、私、どうしたらいいの・・・///)

リヴァイ「・・・うん。そういうことか。きっとそうに違いない・・・。」

リヴァイは一人でブツブツつぶやいて、何かに納得したようだ。

ペトラ「・・・あの、兵長・・・。」

リヴァイ「ああ、悪かったな。もう下がっていい。」

ペトラ「はい。失礼します・・・。」パタン

ペトラが去ったあと、リヴァイはもう一度自分の考えを整理した。

リヴァイ(俺は今まで、まともに女とキスしたことがない。

     今までキスしたのは・・・、

     酔っ払って絡んできたエルヴィンに無理やりされたのと、

     野郎ばかりでなぜかやった王様ゲームでネスとさせられたのと、

     俺に嫌がらせをしかけてくるハンジだけだ。

     そう、みんな事故だ。

     きっと、女相手だったら俺は大丈夫なんだろう。

     ペトラだけではこの説の裏づけができねぇ。

     他の女で試さなければ・・・。)

続きはまた後ほど。
読んでくださった方ありがとうございます。

性別ハンジは流石やな…

ペトラさん可愛すぎる~
続きが気になりますな

レスありがとうございます。
ちょこっとだけ続きを・・・

翌日は長距離索敵陣形の合同演習だった。

今年配属されたばかりの新兵も加わった大規模なものだ。

一通りの訓練が終わった、しばしの休憩時間。

リヴァイはそれぞれ休む兵員の間を見回しながら一人歩いていた。

リヴァイ(キスしても騒がない適当な女はいねぇもんか・・・)

その時、木陰で休む三人の人影を見つけた。

リヴァイ(あれは、確か・・・。審議所で俺を睨んできたクソアマ・・・。

     もう一人はその隣にいた金髪のガキ・・・。

     あと一人は・・・、あんな馬面知らねぇな。)

その木陰は休憩する兵士たちより少し離れており、

リヴァイの計画を実行するにはベストなポイントと言えそうだった。

リヴァイ(エレンの女だかなんだか知らねぇが、
     
     ああいう気の強い女は一度痛い目に合わせたほうがいいな。)

ターゲットを決めたリヴァイは、いつも以上に不機嫌な顔で三人の新兵に向かって歩いた。

金髪のガキ「あれ、リヴァイ兵士長じゃない?」

馬面「えっ?マジ!?ホントだ。かっけーよなー。俺、憧れてんだ。」

クソアマ「こっちに来る。・・・これは然るべき報いを与えるチャンス・・・!!!」

金髪のガキ「!?そんなことしたら絶対にダメだよ!!!」

わいわいと騒ぐ新兵に無言で近づく。

すると彼らは、すくっと立ち上がり心臓を捧げるポーズを律儀にも決めた。

リヴァイ(まぁ、俺は一応上官だからな。しかし、このクソアマあいかわらず目つきワリィ。)

敬礼をしつつ、敵意丸出しで睨んでくる少女の顔に、リヴァイは少しばかりイラついた。

リヴァイ(よし、やるか。)

リヴァイは女の前に立って、そして・・・・絶望した。

リヴァイ(ぐっ・・・、届かねぇ。なんだこのでかい女。

     ジャンプするか・・・だめだだめだ、格好悪すぎるだろう。

     腹でも蹴って、膝つかせるか・・・・、いや、理由のない暴力はマズイ・・・)

金髪のガキ(相変わらず顔怖いなぁ。はっ!?まさか、僕たちを躾に来たんじゃ・・・)ガクブル

馬面「リヴァイ兵士長、何か御用でしょうか?」

憧れと敬意を持ってキラキラと目を輝かせる少年兵の瞳に、リヴァイの意思は揺らいだ。

リヴァイ「・・・いや、何でもない。訓練に励め。」

三人「ハッ!!!」

三人(何だったんだよ・・・)

木陰を後にしたリヴァイはターゲットの条件に、「俺より背が低い」を加えた。

おのおの休憩している兵士たちを見回しながら、リヴァイは思った。

リヴァイ(ちっ・・・なんでうちの兵団にはでかくてごつい女しかいねぇんだよ。

     確かに俺より華奢で小さい女は、団の中ではペトラしか知らねぇ。
     
     新兵の中にもいないのか・・・?)

その時、リヴァイの耳に可愛らしい少女の声が届いた。

美少女「もう~、ユミルったらやめてよ~。」

ソバカス女「クリスタだって冷たくて気持ちいいだろ~。」

演習場には小川が流れており、二人の少女がブーツを脱ぎすて、ズボンの裾をまくり、

水遊びを楽しんでいた。

クリスタと呼ばれる少女は、このむさくるしい兵団にいることが不思議なほど可憐で、

陽光にブロンドの髪を輝かせながら微笑んでいた。

まるで真珠のように白く輝く肌に薄紅色の頬。

零れ落ちそうなほど大きなサファイヤの瞳。

それに深い影を落とす長い睫。

リヴァイ(ほう、こんな女が入団してたとは・・・。)

迷うことなく、その美少女の方へ足を進めた。

近くまで来ると、水遊びをしている少女二人のそばで、二人の大男が鼻息を荒くしていた。

リヴァイ(でけぇな。黒髪のほうは190近くありそうだな。もう一人はゴリラみてぇにゴツイな。

     お前ら巨人か、ってーの。)

そんな二人を無視したリヴァイは美少女の方にツカツカ詰め寄る。

上官が来たことに気づいた少女二人は、慌ててせせらぎから上がってきた。

リヴァイ(うん。丁度いい高さだ。)

敬礼している美少女の前に立つ。

リヴァイを見上げる瞳には怯えの色が浮かんでいた。

水遊びをしていたことを咎められるとでも思ったのだろう。

リヴァイ(隣のそばかすでか女は俺と目を合わせようともしねぇな。

     まったく今年の新人は躾しがいのある奴が多い・・・。)

先ほどの大男たちのこちらを伺う視線を背中に感じつつ、

美少女の顎を掴むと、唐突に唇を奪った。

美少女「ん~~~!!!!!!?」

大男&そばかす女「ちょっと、あんた何やって!!!!」

唇を離したリヴァイは、瞳に殺気を宿して三人を睨み付けた。

リヴァイ「あぁ!?うるせぇ、削がれたくなきゃ黙ってろ。」

リヴァイの威圧に三人は身体をビクッと震わせ、サッと自らの項を両手で覆った。

リヴァイ「・・・は?お前ら何やってんだ? 本当に削ぐわけねぇ・・・、うっ!!!」

突然、吐き気に襲われたリヴァイは、ダッシュで人気のない川下まで走り、

せり上がってくる気持ち悪さを吐き出した。

落ち着くと、川辺に座り、天を仰いだ。

リヴァイ(おかしい・・・、こんなはずでは・・・。

     俺は女なら大丈夫なはずなのに・・・。

     しかも、天使のような美少女だったぞ・・・。

     なぜだ????)

続きはまた後ほどです。

読んでくださった方ありがとうございます。

クリスタからすれば最低の男だな…へいちょ

レスありがとうです。

ごめんよへいちょ、クリスタ・・・

続きいきます。

合同演習を終えた夜更け。

旧調査兵団本部に戻ったリヴァイ班一行はそれぞれ気ままな自由時間を楽しんでいた。

そんな中、リヴァイは溜まっていた書類に目を通そうと自室に戻ったのだが、

ハンジが遊びにきたせいで一向に仕事が捗らずイライラしていた。

リヴァイ「おい、クソメガネ。なんでテメェがまたここにいる?」

ハンジ「自由時間なんだからいいじゃないか。堅い事言ってると、若者に嫌われるよ。」

リヴァイ「はっ。大方、捕らえた巨人が殺されて、暇で暇でしょうがねぇんだろう。」

ハンジ「そーーーーっなんだよ。早く新しい巨人捕まえてきてよ、リヴァイ~。」

リヴァイ「んなもん、自分で行け。俺は忙しい。」

コンコン。ドアをノックする音が響く。

リヴァイ「・・・入れ。」

エレン「失礼します。」

遠慮がちに入ってきたエレンだが、その目にはあからさまに不満の色が浮かんでいた。

リヴァイ「なんだ?」

エレン「今日、合同演習の時にクリスタにキスしたって、本当ですか?」

リヴァイ「あぁ、あの金髪か・・・。キスしたが、それがどうかしたか?」

ハンジ「リヴァイ! 君ねぇ、何してんの!?」

エレン「俺は直接見てませんが、俺の同期が兵長が無理やりクリスタにキスするの見たって・・・。

    クリスタ怯えて、その後ずっと泣いていたそうです。」

リヴァイ「・・・それは、悪いことをしたな。」

エレン「・・・それだけですか。」ギリッ

リヴァイ「なんだ?土下座でもしろと?」

ハンジ「ちょっと、リヴァイ。それセクハラ&パワハラだよ!

    訴え出られたら、軍法会議ものだよ!    

    君らしくないなぁ。そんなことするなんて。

    なんかあったの?」

リヴァイ「別に。」

エレン「別にって・・・。理由もなくクリスタに手ぇ出したんですか!!!」

リヴァイの胸倉に掴みかかろうとするエレンを制しつつ、ハンジは更に問いかけた。

ハンジ「だけど、おかしいよね。リヴァイが自分からキスするなんて。

    エレンだって一昨日見たでしょ?リヴァイの潔癖すぎる性格を。

    どう考えたって理由もなくキスするとは思えないんだけど。」

ハンジはリヴァイの瞳をじっと見据えた。ウソがつけないように。言い逃れしないように。

リヴァイはこの聡明な友人には下手な言い訳が通用しないことは分かっていた。

リヴァイ(まったく、都合の悪いときに限ってこいつは側にいる。)

リヴァイさんクズやないか…

リヴァイ「はぁー。しょうがねぇな。あれだ、女とならキスしても平気かどうか試しただけだ。」

ハンジ「試したって・・・、どういうこと?」

リヴァイ「だから・・・。俺は今までまともに女とキスしたことねぇから・・・。」

ハンジ「イヤイヤ。私としてるし!」

リヴァイ「お前は『ハンジ』だろ。女じゃねぇ。」

エレンいい子やな

エレン「なんで突然そんなことしようと思ったんですか?

    兵長のきまぐれでクリスタひどく傷ついてるんですよ?

    しかも、なんでクリスタなんですか?」

リヴァイ「だから、それは本当に悪かったと思っている・・・。

     たまたま、クリスタが目に入っただけだ。特に他意はない。

     あの娘にはすぐに詫びの手紙を書こう。」

ハンジ「で、何で女の子とキスしようと思ったのよ?」

リヴァイ「・・・それは・・・。」

ハンジ「だってさ、女の子とキスしたいんだったら、わざわざ新兵物色しなくったって、

    近くにペトラがいるじゃない?どうしてかな~?リヴァイ君?」

リヴァイ(・・・時々こいつは俺の私生活を覗き見してるんじゃないかと疑いたくなる。)

リヴァイ「・・・ペトラとはキスした。」

ハンジ・エレン「えっ!?」

リヴァイ「ペトラとキスしても平気だったから、他の女でも平気だろうって試した。」

エレン「兵長最低です!!!」

エレンは我慢できなくなり、握った拳を振り上げた。

パンッ!!

エレンの拳が炸裂するより早く、ハンジの平手がリヴァイの左頬を打った。

リヴァイは避けなかった。

エレンは中途半端な状態の拳を下ろすしかなかった。

ハンジ「あんたさぁ、分かってるよね?ペトラの気持ち。

    知っててわざとやってんだったら、許さない!!

    あんたなんか今度巨人を捕獲したら餌にしてやる!!!」

リヴァイ「・・・そうだな。ペトラの気持ちは知ってる。

     だが、俺自身の気持ちが分からねぇ。

     生まれてこの方、惚れた腫れたとは無縁の生活をおくってきたからな。

     調査兵団に入ってからは尚更だ。

     感情を抑えることに徹してきた。

     もう、心が麻痺して、人を好きになる感情なんざ残ってないのかもしれん。」

エレン「もういいですよ、兵長。俺がペトラさん幸せにしますから。

    兵長はすっこんでて下さい。」

エレンは言い捨てると、怒りに震えながら部屋を後にした。

ちょっと怖いけど、自分の命を預けるに足る人間として信頼していただけに、失望も大きかった。

ハンジ「・・・で、キスしてどうだったの?」

リヴァイ「平気だった。ペトラとは。

     新兵は、・・・無理だった。」

ハンジ「はぁ~、馬鹿な男だね。もう、そんなの答えが出てるじゃないか。

    何が、自分の気持ちが分からないだよ。無駄に足掻いて女の子泣かして。

    自分の感情を認めるのが怖いだけなんじゃないの?」

リヴァイ「・・・そうかもな。だが、認めたところでどうなる?

     上官と部下という今の関係を変えることは俺はもちろん、

     ペトラも望んでいないだろう。

     ならば、兵士として必要のない感情は戦闘において足枷になるだけだ。」

ハンジ「勝手にペトラの気持ち決めてんじゃないよ。

    いつ命を落としてもおかしくないような戦場で、あの子はずっとリヴァイに尽くしてたじゃない。

    何の見返りも求めずひたすら君の背中を追って。

    そろそろ、あの子のひたむきさに答えてあげてもいいでしょ?」

リヴァイ「・・・・。」

ハンジ「上司としての責任より、そろそろ男として責任とりなさいよ。」

リヴァイ「・・・考えておく。」

ハンジ「それより、クリスタちゃんだっけ?ほら、お詫びの手紙書くんでしょ。

    早く書いて。私がそれ届けてあげるから。もちろん、しっかりフォローも入れるし。」

リヴァイ「すまない・・・。」

リヴァイ(しばらく、こいつには頭が上がらないな・・・)

レス下さった方、ありがとうございます。嬉しいです。
予想外のシリアス展開になっちまった・・・
続きはまた明日です。

シリアスでもいい、兵長ssなのがいい

クリスタがかわいそうすぎる…

俺が幸せなキスをして傷を癒してあげねば

二人は幸せなキスをして終了

ペトラさんを攫うとか俺が幸せにするとか言っちゃうエレンさん
かっこいいです

オルオは19歳だからギリギリ童貞でもおkなはず

レスありがとうございます。

オルオさんって19歳!?知らんかったです。20台前半で妄想してました。
教えて下さった方、感謝です。

続きいきます。

あっ、id変わっちゃいましたが、ちゃんと本人です。

翌日も、長距離索敵陣形の合同演習だった。

いつも通り訓練をこなしていたリヴァイだが、なぜか違和感を感じていた。

自分に対する新兵からの視線がいつもと違うのだ。

昨日までは、どこへ行っても、畏敬の念を込めた熱い視線を受けていたが、

今日は打って変わって、あのクソガキどもから生暖かい目で見られているような気がした。

しかも、ときおり「ぷぷっw」という嘲笑まで聴こえてくる。

その上、今日はやたらとエレンがペトラに甘えている。

昨日までは、ペトラの方から世話を焼きに行くことはあっても、

エレンの方から頼りに行くことはほとんどなかった。

それが、思春期のプライドのせいなのか、あるいは気恥ずかしさのせいなのか・・・。

まぁ、そんなことはどうでもいい。

今日のエレンは金魚のフンのようにペトラにべったりだ。

おかげで不憫なぐらいオルオが空回っている。

エレン「ペトラさんペトラさん。この陣形ってやっぱり外側は腕の立つ人が配置されるんですよね?」

ペトラ「そうよ。巨人と遭遇する確立が一番高いからね。」

オルオ「なんだお前。新兵はこの陣形の講義受けてただろう。聞いてなかったのか?」

エレン「・・・すいません。俺、頭いまいち良くないんで・・・。
    
    訓練兵時代も座学の成績悪くって・・・。」シュン

ペトラ「こら、オルオ!またエレンをいじめる!

    初めてのことなんだから分からないことがあるのはあたりまえでしょ!

    エレン、気にしなくていいのよ。どんどん質問して。」ニコッ

エレン「ありがとうございます。その・・・、ペトラさんは優しいですね。」テレッ///

オルオ「てめぇ、ペトラが優しいからって調子に乗んじゃねぇぞ!!」

ペトラ「オルオうるさい。」

エレン「じゃあ、新兵は一番外側に配置されることはないんですね?」

ペトラ「多分ね。団長も鬼じゃないし、新兵をいきなり危険にさらすようなことはしないと思うよ。」

エレン「そうですよね・・・、良かった!

    あいつらきっと無事に帰れますよね・・・。」

オルオ「お前は、兵士だろうが。ピクニックに行くわけじゃねぇんだよ。

    壁外に出るってことはいつ死んでもおかしくないってことなんだよ。」

エレン「・・・・」ウルウル

ペトラ「黙れ、オルオ。

    大丈夫だよ。エレンもエレンの友達もみんな帰ってこれるよ、ね?」ナデナデ

エレン「・・・はいっ!」ニコッ

オルオ「だから、甘えんじゃねぇ!!!」

ペトラ「オルオ、ハウス!」

今日は朝からずっとこの調子だ。

あまりに鬱陶しいので、ひと睨みしてやろうとリヴァイは後ろを振り返る。

すると、エレンの挑発的な視線と目が合った。

唇に不敵な笑みを浮かべ、リヴァイから目を逸らさない。

リヴァイ(なるほどな。すべて計算か。意外と頭いいじゃねぇか。

     だが、クソガキの挑発にのるほど俺も甘くない。)

リヴァイはまた前を向くと、もう二度と後ろを振り返らなかった。

訓練が終わって、帰り支度の最中。

リヴァイは意外な人物から声をかけられた。

クリスタ「・・・あの、リヴァイ兵士長。」

彼女から話しかけてくることは金輪際無いと思っていたので、

リヴァイは少なからず動揺した。

リヴァイ「なにか用か?・・・いや、昨日はすまなかった。」

リヴァイ(そういえば昨晩ハンジがフォローしとくとかなんとか言ってたな。

     どういう話をしたのか聞いとくべきだった・・・)

クリスタの側には、彼女の同期と思われる兵士が何人か付いていた。

昨日見かけたソバカス女もごつい二人組も視認できた。

クリスタ「あの、いいんです。気にしないで下さい!!!

     世界を、人類を救うためだったんですよね!!

     だって、私とキスしないと・・・、

     リヴァイ兵士長は巨人を一掃する究極魔法を覚えられなかったんですよね!!」

リヴァイ「・・・・・?????」

リヴァイ(なんだ?何の話だ?こいつ頭大丈夫か?)

クリスタ「いいんです。分かってますから。

     私、人類のために役に立てたのなら本望ですから。」ニコッ

リヴァイ(イヤイヤ。ニコッじゃねぇよ。可愛いけど。)

するとクリスタの周りから声があがった。

「魔法使いばんざーい!」

「かっこいいです!魔法使い!!」

「おれ、魔法使いに憧れるっす!」

そう言いつつも、やつらの顔は半笑いだ。

クリスタ「それでは、失礼します。」

状況が把握できず固まっている俺に、クソガキどもは敬礼をして去って行った。

今日はここまでです。
続きはまた後日。
読んで下さった方、ありがとうございます。

かなりのとばっちり受けてたクリスタが元気そうで良かった

威厳もクソもなくてワロタ

なになにどうなるの

レスありがとうございます。

続きをちょこっと。

旧調査兵団本部に帰ったリヴァイだが、またすぐに出かける準備を始めた。

リヴァイ「・・・ちくしょう。あのクソメガネ。どんな出鱈目を新兵に吹き込んだんだ。」

訓練で汚れた衣服を脱ぎ、洗濯したてのシャツに袖を通していると、ドアをノックする音がした。

リヴァイ「誰だ?」

バーン!!勢いよくドアが開く。

ハンジ「お待たせのハンジだよー。」

同じ勢いでドアを閉め返してやった。

ガスッ!!!

ハンジ「いったーい!!!!眼鏡割れたらどうすんの!?特注品なんだよコレ!」

リヴァイ「許可無く勝手にドアを開けんな。」

ハンジ「はいはい、ごめんね。あっ、着替え中だった?別に恥ずかしがらなくてもいいでしょ。」

リヴァイ「だが、丁度いい時に来たな。」

ハンジ「なーに?そんなに私に着替えてるとこ見せたかった?w」

リヴァイ「お前が新兵にどんなホラ話を吹き込んだかぜひ聞きたくてな。」

ハンジの発言は無視して、淡々とリヴァイは着替えた。

リヴァイ「お前のところに出向くつもりだったんだが、手間が省けた。」

ハンジ「そう思ってわざわざ来てあげたんだから感謝してよね。」

リヴァイ「・・・で、どんな作り話を仕立て上げたんだ、お前は。」

ハンジ「リヴァイ、目が据わってるよ。親友に向ける眼差しじゃないよ、それ。」

リヴァイ「今日はお前のせいで一日中不快だった。
  
     これ以上ストレスが溜まったら、手当たり次第、項を削いで回るぞ。」

ハンジ「怖いねぇ・・・。いやぁ、仕様が無かったんだよ、昨日は。

    クリスタちゃんのところに手紙持って言ったら、なんだか新兵、主に男の子たちが集結しててさ。

    今から旧調査兵団本部に討ち入りして、リヴァイ兵士長と刺し違えてでも敵をとるとか息巻いてて。

    何とか止めようと説得しはじめたら、どんどん話が変な方向に行っちゃって。ごめん。」

リヴァイ「はぁ・・・。話の内容は?」

ハンジ「うーんと、こんな感じ。」


~ハンジの回想~


ナナバ「軍内で暴動はダメだ。間違いなく罰せられるぞ。」

新兵a「そういうわけにはいきません。俺たちの天使が穢されたんですよ!!」

新兵b「絶対に許せませんよ!」

クリスタの滞在する兵舎前。

クリスタへの手紙を携えたハンジは人垣ができているのを見つけた。

ハンジ「こんばんは。ナナバ。若者に取り囲まれて何してるの?」

人垣の中に知った顔を見かけて声をかけた。

ナナバに詰め寄っているのは、どうやら今年入団した新兵たちらしい。

ナナバ「この子たち、リヴァイの討伐に行く気でね。

    さっきから止めてるんだけど全然聞いてくれないんだ。」

ハンジ「リヴァイの討伐・・・。それって、クリスタって子、関係ある?」

ナナバ「!? ・・・そうか。ハンジも今日の事件知ってるんだ。

    クリスタは私の班でね。ほらあそこ。そばかすの女子に肩抱かれてる小さい子。」

ナナバが指差す方に視線を移すと、俯いてぎゅっと手を握り締めている少女がいた。

ハンジ「カワイイ子だね。・・・なるほど。この騒ぎも納得だ。」

ナナバ「クリスタ本人は、早く忘れたいから、騒ぎを大きくしたくないみたい。

    でも、周りの男の子たちが怒り狂っちゃってて。」

ハンジ「君たちぃ~。そんなにリヴァイが憎いなら、査問委員会に訴えて処分してもらえばいいじゃない。

    リヴァイなんかのために君たちが罰せられることはないよ。」

ナナバ(ちょっ、ハンジ、リヴァイが処罰されてもいいのか?)

ナナバが小声でハンジに問う。

ハンジ(大丈夫。訴えたところで、裁くのは内部の人間。

    大方、リヴァイ萌えのエルヴィンが握りつぶして終わるでしょ。

    とりあえず、今はこの子達に頭冷やしてもらわないとね。)

ナナバ(了解。)

ナナバ「新兵諸君の壁外デビューも近い。今、問題を起こしても良いことはないぞ。

    ここは厳正に団規のもと裁いてもらうのが、君たち自身のためだ。」

ザワザワ ザワザワ

「やっぱりやめとこうか・・・。」

「処罰されるんだったら、俺たちがでなくても・・・。」

あちらこちらで消極的意見が出始めた。

ハンジ(よしよし。いい流れだ。)

その時、一人の新兵が手を上げた。

新兵c「しかしです。女性兵士へのセクハラは恥ずべき事として、
   
   公にされることなくどの団でも揉み消されると聞いたことがあります。

   しかも、リヴァイ兵士長は上層部からの信頼も厚いとうかがっています。

   本当に、裁かれるのでしょうか?」

ハンジ(ぐっ。この金髪おかっぱの坊や、するどいわね。)

ハンジの描くシナリオ通りに進むかに見えたが、

この発言により流れがまた変わってしまった。

ザワザワ ザワザワ

「そうだよな!!!何の制裁もうけずに終わらせるものか!!!」

「やっぱり一発殴らないと気がすまねぇ!!!」

せっかく鎮火しかけた怒りに、また火がついてしまったようだ。

ハンジとナナバは、やれやれという風に顔を見合わせた。

「おーい、ナナバー。そろそろ会議だぞ。」

ナナバ「了解、ゲルガー。今行くよ。」

兵舎のドアから声をかけられたナナバは返事をし、

ハンジに向かって手を合わせた。

ナナバ「そういうことだから、この子たちなんとかしといて。お願い。」

ハンジ「しょうがないなぁ。」

ナナバが去ったあと、ハンジは考えた。

(問題はクリスタ本人でなく、新兵男子。

 この子達はリヴァイのことを良く知らないから、

 彼に対して畏れの感情しかもってない。

 畏怖の念が強ければ強いほど、裏切られたときに激しく嫌厭するようになる。

 ここは、リヴァイのイメージを変えてもらうしかないね・・・。)

ハンジ「まぁまぁ、みんな落ち着いて。君たちが怒るのはもっともなんだけど、

    どうしてリヴァイがあんなことしたのか気にならない?」

新兵d「どうせ、クリスタが可愛いからって手を出しただけですよ!」

新兵e「俺の女神が弄ばれたんだ!!!許せねぇよ!!」

ハンジ「それが違うんだなー。

    君たち信じないかもしれないけど、実はリヴァイは魔法使いなんだよ。」

全員「・・・はっ???」

ハンジ「こんな伝承を聞いたことがないかな?

    30過ぎても綺麗な身体のままだと魔法使いになるって。」

ザワザワ ザワザワ

ソレシッテル
アァ、キイタコトアルナ
デモ、ソレッテ、ヘイチョウ・・・

ハンジ「あぁ。君たちの想像通り、リヴァイは彼女いない歴30年以上の童貞野郎だ。」

ププッwww
オイオイマジカヨw 
アンナコワイカオシトイテナw

ハンジ「殺伐とした調査兵団生活。

    愛するものもおらず、ただ殺戮兵器としての存在しかもたない自分。

    孤独感に苛まれたある日、リヴァイは思ったんだ。

    俺は特別な存在。巨人を屠るために神から天啓を受けた唯一の人間。

    そうだ、俺には特別な力がある。俺は魔法使いだ!!!ってね。」

ナンダソリャ?
イミワカンネー。

ハンジ「だよね。わかんないよね。

    でもね、30過ぎて童貞だと、中二病的症状が出る事例がたくさんあるんだ。

    正確には、第二次中二病症候群っていうんだけど。

    これは、思春期の中二病よりやっかいでね。
  
    患うと完治が難しいんだ。

    みんな、一度は自分に何か特別な力があるんじゃないかって思ったことがあるだろう?

    リヴァイは今、その症状が悪化してるんだ。

    君たちから見れば30過ぎなんてじじぃの分類なんだろうけど、

    思考回路は14、15の頃とさして変わらないんだよ。」

ュウニナンダ・・・
ソレハシカタナイカモ・・・

ハンジ「リヴァイは今、本気で自分が魔法使いだって信じてて・・・。

    立体起動装置で飛び回ってるのに、

    マントに風の精霊の力が宿ってるからだとか言い始めちゃって。

    でもね、今のリヴァイは、まともだったころのリヴァイよりずっと強いの。

自分が救世主だと信じているから。人間の思い込みってすごいのよ。

    だから敢えて私たちはリヴァイの病気を治そうとしてないんだ。

    それが、人類の未来のためだから。」

チュウニビョウガセカイヲスクウノカ・・・
カッコイイナ、ソレ

ハンジ「ただ・・・、今日の行動は行き過ぎたね。

    ‘地上に降りた最後の天使とキスしたら究極魔法が覚えられる’

    って夢でお告げを受けたって。

    究極魔法を使えば、すべての巨人が消えうせるとか、

    朝から様子がおかしかったんだ・・・。」

・・・ナンカ、ヘイチョウアワレダナ・・・
ヤンデンノカ・・・

ハンジ(・・・よし。男の子たちの敵意が薄らいできた。あとはクリスタ・・・。)

ハンジ「だからクリスタちゃんにキスしたのも決して悪気があったわけじゃないんだ。

    それが、人類を救う道だと信じ込んでしまってたんだ。

    君には、本当に申し訳ないことをしたね。」

クリスタ「いえ。・・・そんな。」

ハンジはクリスタに歩み寄ると、いつもかけている眼鏡をグイッと上に押し上げた。

眼鏡を外した顔は、予想以上に綺麗に整っていた。

クリスタの右手をとると、自身の両手で包み込み、まっすぐ瞳を見つめた。

ハンジ「でも、天使に間違うのも無理はないね。

    君はこんなに美しいから。

    できれば、ずっとこの兵団の天使でいてほしい。

    ダメかな?」

いつもより声のトーンを落として囁くように言った。

クリスタ「いえいえ、そんなこと。・・・ダメじゃないです////」

クリスタ(ハンジさんって、格好いい///)

隣で、そばかすちゃんがすごい形相で睨んでいるけど無視無視。

ハンジ「良かった。また、明日から訓練頑張ってくれるかな?」ニコッ

クリスタ「はいっ!!!」ニコッ

~ハンジ回想終了 ~

力尽きました・・・。

続きはまた明日です。

読んで下さった方ありがとうございます。

ナナバさん好きだから出てきてうれしい
続き楽しみにしてます

ナナバ好き発見!!!
感激です。
もっと増えろナナバ仲間w

続きです。

~ハンジ回想終了 ~


リヴァイ「・・・・。」

ハンジ「いや~、自分でも意味不明な理論、並び立てちゃったけど、

    なんとかまるく収まったよ。」

リヴァイ「・・・・。」

ハンジ「やっぱり、あれだね。

    幼児に‘うんち’って連呼するだけで爆笑するみたいに、

    思春期の少年たちは童貞ネタには無条件で食いつくね。」

リヴァイ「・・・・。」

ハンジ「彼らには一応、内密にしといてねってお願いしたんだけど。

    まぁ、兵団中に広まるのは時間の問題だろうね。

    でも、人の噂も75日。すぐにみんな忘れるさ。」

リヴァイ「・・・死にてぇ。」

ハンジ「やだなぁ、リヴァイ。君は他人からの評価を気にする人間だったかい?」

リヴァイ「俺は30過ぎでも中二病を患っている童貞のサイコバスと思われてるのか。

     今日のあいつらの視線・・・。俺を憐れんでいたのか・・・。」

がっくりと項垂れ、ワナワナと震えるリヴァイ。

今までの華麗なる実績、築き上げてきた人望、人類最強の兵士という賞賛、

そういった少なくとも自分のプライドを支えていた一端が、

すべて音を立てて崩れていった。

ハンジ「怖がられるよりいいじゃない。

    新兵君たち、リヴァイに親近感抱いたみたいだし。」

リヴァイ「そんなものはいらない。

     だが、もう少しマシな嘘つけなかったのか?

     お前、俺を貶めて楽しんでるだろう。」ギロリ

ハンジ「そんなに睨まないでよ。だけどね、リヴァイ。

    あんなことしといて、自分だけ無傷で済まそうってのは虫が良すぎるでしょ。

    これは、クリスタの代わりに、私が制裁してあげてるの。

    男らしく黙って罰を受けなさい。」

リヴァイ「ちっ、・・・しょうがねぇ。」

ハンジ「そうそう。君がクリスタに書いた詫び状。

    渡しそびれちゃったから、破いて捨てちゃった」テヘペロ

リヴァイ「・・・・」ムカッ


その頃・・・。

ペトラはお風呂に入っていた。

湯船に身を浸しながら、先日の出来事を思い出していた。

ペトラ(兵長とキスしたんだよね・・・///)

思い出すだけで、顔が真っ赤になる。

あの後、リヴァイを見るだけで、身体が沸騰しそうになるのを我慢して、

必死に平常心を装って過ごしていた。


ペトラ(兵長は、いつもどおりの兵長だったな・・・。

    はぁ、ドキドキしてるのは私だけか・・・。)

今日の合同演習中も恥ずかしさでまともにリヴァイの顔を見れなかったが、

あいかわらず淡々としたリヴァイに、ホッとすると同時に少し寂しさを感じていた。

ペトラ(そりゃあ、そうだよね。私のほうからキスしちゃっただけだし。

    兵長は別に私のこと特別に思ってるわけじゃないし。

    私、一人で勝手に浮かれてて悲しいな・・・。)


湯船からあがり、身支度をすませると、水を飲もうと食堂に向かった。

ペトラ(でも、ちょっと期待しちゃったな。兵長、怒らなかったし・・・。

    ダメダメ、ペトラ。欲張っちゃいけないわ。

    キスできただけでも奇跡なんだから。)


食堂に近づくと、話し声が聴こえてきた。

ペトラ(あっ、エルドとグンタがいる・・・)

グンタ「だから、マジなんだって。兵長が新兵の女の子にキスしたって話。」

エルド「お前なぁ~、兵長の潔癖症知ってるだろ?どうせ、ただの噂だろ。」

グンタ「いやそれがな、その女の子、すっげー可愛いんだって。

    同期の野郎からは、女神だの天使だのって崇拝されてるくらいの別嬪さんって話だ。

    兵長も男だし、そんな子前にしたら、潔癖症も吹っ飛んだんじゃねぇ?」

ペトラは思わず足を止めて聞き入ってしまった。

それから、じわじわと涙が溢れてきた。

踵を返し、来た方向へもどる。

ペトラ(やだ、涙が止まらない・・・。

    とりあえず、外の空気吸って落ち着こう・・・。)

古城の出入り口へ向かって、下を向いて小走りに廊下を進んだ。

ドンッ!!

エレン「うわっ!!!すいませんペトラさん。大丈夫ですか?」

廊下の角を曲がったところでエレンと追突し、ペトラは転んで尻餅ちをついた。

エレン「怪我はないですか?」

エレンが差し伸べる手を掴んで立ち上がる。

ペトラ「だ、大丈夫だから・・・。」

顔を伏せてそのまま去ろうとするペトラの横顔に、

エレンは涙の筋があることをはっきりと確認した。

走り去るペトラをエレンは追いかけた。

エレン「ちょっと、ペトラさん。待って下さい。」

ペトラは無言で、城の扉をあけ、そのまま外へ走り出た。

エレンもそれに続いた。


その頃、兵長の部屋では・・・。

用事が済んでもなかなか帰らないハンジの話相手をリヴァイはイヤイヤしていた。

リヴァイ(こいつ、巨人の話以外ねぇのかよ。)

そろそろ疲れてきたリヴァイは、窓際に立ち気分転換に外を眺めた。

すると城を出て走り去る人影が二つ。

リヴァイ(一人はペトラで・・・、追いかけてんのはエレンか。)

リヴァイ「ハンジ、お前もう今日は帰れ。」

ハンジ「何だよ~。これからいい所なのに~。」

リヴァイ「・・・用事ができた。」

そういうとリヴァイは上着を手に部屋を後にした。

とりあえずここまでです。
まさかの少女マンガ展開に・・・。

読んで下さった方、ありがとうございます。

乙!
イヤイヤするリヴァイ想像したら
なんか可愛かったわ

お風呂で兵長とのキスを思い出しちゃうペトラ
いいねいいねー

レスありがとうございます。

続きをちょびちょび



冷たい夜風が頬を撫でる中、エレンはペトラを追いかけ、やっと腕を捕まえた。

途切れる呼吸の中、エレンは尋ねる。

エレン「はぁはぁ・・・どうしたんですか?」

ペトラ「はぁはぁ・・・何でもないから・・・。」

エレン「何でもないって、泣いてるじゃないですか。」

ペトラ「・・・・。」


エレン「俺で良ければ、話聞きますよ。」

ペトラ「ううん。大丈夫だから・・・。心配してくれてありがとう。」

そう言いながらも、ペトラの瞳からは止め処なく涙が溢れ、頬をつたっている。

エレン「・・・兵長のせいですか?」

ペトラ「!?」

ビクッと肩を震わせたペトラを見て、エレンは自分の予想が当たったことを確信した。


エレン「俺・・・、兵長とペトラさんがキスしたの知ってるんです・・・。

    すみません・・・。」

ペトラ「ははっ。参ったなぁ。・・・とりあえず座ろっか。」

無理やり笑顔を作り、エレンに向ける。

そこは高い木々が生い茂る林の中で、ペトラは適当な切り株を見つけ腰掛ける。

エレンは同じ切り株に、ペトラと背中を合わせる形で腰掛けた。

木々の合間を見え隠れする下弦の月の冷たい光が、二人を静かに照らしている。

お前にはミカサがいるから浮気はやめとけって


ペトラ「今から言うのは独り言だからね・・・。明日になったら忘れてね。」

そう前置きすると、ポツリポツリと語りだした。

ペトラ「もうエレンも気づいてると思うけど、私・・・、兵長のことが好きなんだ。

    兵長の下で働くようになってから、何年もずっと・・・。

    兵長と一緒に過ごせるだけで、あの人の背中を追いかけているだけで・・・。

    それだけで幸せだったの。


    だから、片思いのままでいいって思ってた。

    私なんかが、それ以上を望んじゃいけないって。

    でもね・・・。

    眠っている兵長の顔を見てたら、我慢できずにキスしちゃったの。
    
    尊敬だとか信頼だとか、そういう綺麗な言葉で自分自身をごまかしてきたのにね。

    自分の気持ちの浅ましさに気付いちゃった。


    でね、一度キスをしたら、何かが変わるんじゃないかって勝手に期待しちゃって・・・。

    兵長は私のことなんて何とも思ってないのにね。
  
    私って、みっともないなぁ。


    ・・・さっき兵長と新兵の女の子がキスしてたって話を聞いて・・・。

    あぁ、やっぱりかって思った。やっぱり私じゃないのかって。

    誰よりも兵長のこと思い続けてるのに、私は兵長に好きになってもらえないのかって・・・。

    側にいられるだけで幸せ、なんてウソだった。

    本当は私、兵長に愛されたかったの・・・。」


次から次に溢れる涙を拭うこともせず、ペトラはひと思いに気持ちを吐き出した。

エレンは辛かった。大好きなペトラがこんなにも苦しんでいることが。

そして自身の淡い初恋が、ペトラの思いの前では実らないことも予感し、切なかった。

それでもエレンは言わずにはいられなかった。

エレン「俺じゃ、ダメですか?」

振り返り、背中からペトラをそっと抱きしめながら呟いた。


ザァァァァッ

夜風が木々の葉を揺らしていく。

エレン「俺は絶対にこんなふうに泣かせたりしない。

    ペトラさんだけを愛する自信があります。

    ・・・俺にペトラさんを幸せにさせて下さい。」

風が止み、辺りが静寂につつまれた。


ペトラは両肩から回されたエレンの手を優しく振りほどきながら言った。

ペトラ「エレンは優しいね。・・・ありがとう。

    でも、兵長じゃなきゃダメなんだ・・・。

    どんなに苦しくったって、辛くったって、

    やっぱり私は兵長のそばにいたい。

    ・・・ごめんね。」


エレン「・・・謝らないで下さい。振られるの覚悟してましたから。」

エレンは照れ笑いを浮かべた。

つられてペトラも優しく微笑む。

ペトラ「体冷えちゃうし、そろそろもどろっか。」

エレン「はい。」


二人が立ち去った後、その様子を木の陰からこっそり窺っていたある人物が現れた。

リヴァイだ。彼は、しばらく夜空を仰いだ。

リヴァイ(あいつが涙を流して泣くの、久しぶりに見たな・・・。)

ペトラの泣き顔を思い出すと、リヴァイの胸はチクリと痛んだ。

リヴァイ「・・・よし決めた。」

何かを決意すると、足早に城へと帰って行った。

とりあえずここまでです。
エレンに「俺じゃダメですか」って言わせたかったので満足。

読んで下さった方、ありがとうございます。

乙乙

期待してるぜ!

レスありがとうです。
がんばるぞ。



翌日は、ハンジの班といっしょに『エレンを半殺しに留める方法』を試した。

が、結局のところうまくはいかず、旧本部に戻り、ハンジの調査結果を待つこととなった。

階段に腰掛けたエレンは大きな溜息をついた。

エレン「まさかペトラさんにまで剣を向けられるとは思いませんでした・・・。」

リヴァイ「そういうやつだから俺の班にいる。」

壁にもたれて立つリヴァイは、エレンの方を見ようともせずに淡々と答えた。

エレンはクリスタの件で、リヴァイに対して失望していた。

だが、今日、不本意に一部巨人化してしまった俺を、唯一かばってくれたのはリヴァイだった。

エレンの中で、リヴァイという人間への認識が変わりつつあった。


エレン「・・・昨日、ペトラさんに振られました。」

リヴァイ「そうか。」

エレン「そうかって・・・、他に言うことは無いんですか。」

リヴァイ「・・・おめでとう。」

エレン「・・・ご丁寧にありがとうございます。」

リヴァイに自分の失恋話をしたところで、ろくな返事が返って来ないことは分かっていた。

しかし、エレンは話し続けた。


エレン「最初は兵長をけしかけてみただけなんです。

    ペトラさんがあまりに一途でかわいそうだったから。

    だけど・・・、ペトラさんと接しているうちに段々と本気になってきちゃって。

    初めから勝ち目無いの分かってたのに・・・。

    泣きじゃくるペトラさん見てたら、もう・・・、俺、堪らなくなって。」グスン

リヴァイ「・・・。」


エレン「俺じゃ・・・、ひっく、ダメだって・・・、うぅ・・・」

リヴァイ「失恋ごときで泣くな。」

エレン「恋を・・・ひっく、したことのない兵長に・・・ひっく・・・言われたくないです。」

リヴァイ「バカ言え。俺は今から30年分の恋をする。」

エレン「・・・えっ!?」

モブリット「リヴァイ兵長。ハンジ分隊長がお呼びです。」

リヴァイ「おせぇよ、クソメガネ。エレン行くぞ。」

エレン「はっ、はい。」

ここまで。
続きはまた明日です。

>今から30年分の恋をする。
ひゃ~かっけぇ
これが題名でもよかったかもね

そうなんです・・・。

今から題名変えたい・・・

続きいきます。

あっ、またidかわってる。
でも本人です。



その晩、ペトラはリヴァイに話があるからと、彼の自室へ呼ばれていた。


コンコン

ペトラ「ペトラです。」

リヴァイ「入れ。」

ガチャ

ペトラ「失礼します。」

ソファーに腰をかけているリヴァイの前まで進み出る。

ペトラは平静を装っていたが、心臓は早鐘を打っていた。

リヴァイの自室へ足を踏み入れるのは、あのキスの時以来だ。


ペトラ「話とは何でしょうか?」

リヴァイはペトラの顔をじっと見据え、口を開いた。

リヴァイ「単刀直入に言おう。

     今度の壁外調査が終わったら、ペトラには調査兵団、いや兵士を辞めてもらう。」


ペトラ「!!!! そんな、ちょっと待って下さい!!

    私に何か落ち度がありましたか!?」

リヴァイ「いや、お前は何も悪くない。俺の勝手な都合だ。」

ペトラ「????」

ペトラ(兵長、私がずっと見ているのに気づいて、気持ち悪いと思ったんだ・・・。

    纏わりついてくる面倒くさい女だと思われたんだ・・・。)


顔面が蒼白になり、指先が一気に冷たくなった。

今にも大きな瞳からは涙が零れ落ちそうで。

そんなペトラの様子を見て、リヴァイは慌てて言葉を紡いだ。


リヴァイ「俺は兵士長という立場にある。

     必要に迫られれば、部下に対して非情な決断をしなければならない。

巨人を絶滅させるために、俺は今まで数え切れないほどの部下を犠牲にしてきた。

     だが、後悔はしていない。

     目的を果たすために、何かを捨て去る必要があるのなら、俺は躊躇なく切り捨てる。

     そう。今までの俺は・・・。」

ペトラ「・・・・。」


リヴァイ「しかし・・・、だ。ペトラ。俺は・・・、お前だけは、切り捨てられそうもない。

     お前は、俺の判断力を鈍らせる。・・・情けねぇだろ?」

リヴァイは自嘲気味に口元を歪めた。


リヴァイ「だから、次の壁外調査が終わったら・・・」

リヴァイは立ち上がると、ペトラの前で片膝をついた。

そして右手を自分の胸にあて、ペトラの顔をまっすぐ見上げた。

リヴァイ「俺と結婚してくれないか?」

ペトラ「!!!!!」


ペトラは、混乱していた。

ペトラ(え、えーと。私は次の壁外調査のあと、兵団をクビになるのね。

    なんでクビになるかっていったら、兵長が情けないから(?)で。

    それで・・・、けっ、結婚!?

    これってこれって、もしかしてプロポーズ!?)////


一気に茹でダコになったペトラは改めてリヴァイを見る。

その瞳は真剣そのもので、ペトラの返事をじっと待っていた。

ペトラ「・・・はいっ」ニコッ

嬉しさのせいで涙がポロポロと流れた。


今まで感じたことのない幸福感につつまれ、喜びが押さえきれず、大声で叫びそうになる。

ペトラ(こんなことってあるの?これは夢じゃないの?

    私、こんなに幸せでいいの?きゃーーーー!!!もう、どうしたらいいの!!!)


リヴァイ「泣くな。」

リヴァイは立ち上がり、ペトラをそっと抱き寄せた。

リヴァイ「お前の涙は見たくないんだ。」

ペトラの頬を伝う涙を、リヴァイは指で拭った。

そして、両手でペトラの顔を優しく包むと、唇と唇を合わせた。



バターン!!!!

ハンジ「ハンジさんだよ~。リヴァイ遊ぼ~。」

リヴァイ&ペトラ(!!!!!)ビクッッッ

突然開け放たれたドアに、慌てて離れようとするペトラを無理やり引きよせ、

リヴァイはキスし続けた。


リヴァイ(状況みりゃ分かるだろ。とっとと帰れ。)

ペトラ(/////。ちょっと兵長。恥ずかしいからヤメて下さい。)

ハンジ「ふ~ん。」ツカツカ ツカツカ。ボフッ。

リヴァイ(!!!何で普通に入ってきてソファに座る!?)


ハンジ「・・・・・。」ジィ~~~

リヴァイ(なぜ無言で見つめる?怖ぇよ。)

ハンジのせいで口付けを止めるのは癪だったが、ハンジの不気味さに根負けし、

リヴァイはペトラを離した。

リヴァイ「ちょっ、おまっ、何なの!?」

ハンジ「え~、何って。お咎めがなかったら見学してもいいのかなって。」

リヴァイ「お前、バカだろ。死ね。」

ハンジ「はいはい、帰りますよ。」

ハンジは立ち上がりドアのところで振り返る。


ハンジ「良かったね。ペトラ。」ニコッ

ペトラ「・・・はいっ。」/////

リヴァイ「早く出て行け。」

ハンジ「それじゃぁね。エレンからかってあそぼっと。」

バタンっ!


ペトラ「・・・。」////

リヴァイ「鍵が必要だな。」

ペトラ「・・・ぷっ、くくく・・・」www

リヴァイ「どうした?」

ペトラ「だって、おかしいんだもん。ぷぷっ。ハンジさん・・・。」www


リヴァイ「あいつがおかしいのは今に始まったことじゃない。」

ペトラ「でも、でも・・・。アハハハハ」www

ペトラは込み上げてくる笑いを我慢できなかった。

緊張の糸が解れ、押さえていた嬉しさが溢れ出てきた。

ペトラ「うふふふ」www


リヴァイ(ムードも何も無くなっちまったな。)ポリポリ

頭をかく。

リヴァイ(まぁ、ペトラが笑っているからいいか。)

ペトラ「それじゃ、兵長、そろそろ失礼します。」

リヴァイ「あっ、あぁ。・・・明日もここに来い。」

ペトラ「はい。」////

ここまでです。
続きはまたちょびちょびあげます。

とりあえず





えんだああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

次の壁外調査が終わったら
次の壁外調査が終わったら…
次の壁外調査が終わったら……


死亡フラグやめてええええええええ

今すぐ嫁に貰えよ!!

レスありがとうございます。

続き行きます。ひたすらいちゃこいてるだけです。



―翌日。

ペトラは朝食当番だったため、早起きし、台所に立ってた。

ペトラ(昨日の出来事がまだ信じられない。

    兵長のこと好き過ぎて、幻覚でもみたのかもしれない・・・。

    とりあえず、兵長の前ではいつも通りにしとかなくちゃ。)

リヴァイ「今日の当番はペトラか。」

台所を覗いたリヴァイが声をかける。


ペトラ「あっ、おはようございます。兵長、お早いですね。」

リヴァイ「早く目が覚めてしまってな。」

ペトラ「健康な証拠ですよ。」

ペトラ(よしよし。いつもどおりに振舞えてる。)

リヴァイは台所に用意されていたピッチャーの水をコップに注いだ。

ペトラ「すぐにご飯用意しますから、もうちょっと待ってて下さいね。」


エプロンを付け、まな板に向かって野菜をきっているペトラの後姿を、水を飲みながら眺めた。

そして満足げに口角を上げた。

リヴァイはコップを置くと、後ろからペトラを抱きしめた。

ペトラ「へっ、兵長!?」////

リヴァイ「愛してる。」

耳元で囁く。


ペトラ「~~~~~!!!」/////

ペトラ(いつもの兵長じゃない。昨日のことは私の妄想じゃなかったんだ。)

ペトラ「あ、あの兵長?包丁使ってるので危ないです・・・。」///

リヴァイ「あぁ、悪い。昨日言いそびれたから、ちゃんと言っておこうと思ってな。」

ペトラ「なんか・・・、キャラ違います。」///

リヴァイ「そうだな。幸せすぎて浮かれてる。」

ペトラ(は、恥ずかしい)///


リヴァイ「そんなに照れるな。

     ・・・そろそろ、上官モードに切り替えねぇとな。」

台所へ向かってくる足音がする。

だれか、起きたのだろう。

リヴァイはペトラを腕から開放すると、いつもの無愛想な顔になった。

リヴァイ「今夜な。」

そう言い残し、台所を後にした。




その日の合同演習。

リヴァイはいつもと変わらず冷静沈着で、淡々と的確な指示を出していた。

ペトラも平静を装うが、ついつい瞳はリヴァイを追ってしまう。

ペトラ(兵団辞めたら、兵長のこういう姿見れなくなっちゃうのか・・・。

    ちょっと寂しいな。今のうちにしっかりと目に焼き付けなくっちゃ。)


休憩時間に木陰で休んでいると、新兵たちの話声が耳に入ってきた。

「リヴァイ兵長ってさぁ・・・。」

リヴァイの名前が出てきたので、ペトラは思わず聞き耳を立てた。

ペトラ「ぷっ、何それwww」



その日の晩。

ペトラはリヴァイの部屋にいた。

ペトラ「本当にドアに鍵つけたんですね。」

リヴァイ「奇行種対策だ。」

ソファーに座ったペトラの膝の上に、リヴァイは頭を乗せ横になっていた。

書類の束を掴み、面倒くさそうに眺めている。


リヴァイ「お前の家に挨拶に行かないとな。」

ペトラ「兵長って、意外とそういうところきっちりしてますよね。」

リヴァイ「行くとしても、壁外から帰ってきてからになるが・・・。」

ペトラ「分かりました。お父さんに手紙書いときます。

    突然、兵長連れて帰ったら、お父さん卒倒しそうだから。」

リヴァイ「ああ、頼む。」


ペトラはリヴァイの髪を優しく撫でた。

部屋に入っていきなり膝枕を要求された時は、恥ずかしさに赤面したが、

時間が経つにつれ、この体勢にも慣れてきた。

ペトラ(兵長って、甘えたさんだったんだ。)///

リヴァイ「新居はカラネス区がいいな。壁外から帰ってきてすぐに会える。」

ペトラ「はい。」///


リヴァイ「広い家を借りよう。エルドやグンタ、オルオが泊まっていけるように。

     あっ、エレンもか。」

ペトラ「兵長、今日はよく喋りますね。」

リヴァイ「・・・お前の前だけだ。」


ペトラ「そうそう。今日の演習の時、おもしろい話聞いたんですよ。」

リヴァイ「なんだ?」

ペトラ「兵長は本物の魔法使いだ、ってw」

リヴァイ「あぁ、その話か。」ゲンナリ

ペトラ「おかしな噂がたってますよねw

  本当に魔法が使える人間なんていたら、とっくに巨人の脅威なんて無くなっているのに。」



リヴァイ「だが、俺も一度だけ魔法を使ったことがあるぞ。」

ペトラ「えっ?」

リヴァイ「お前に恋の魔法をかけた。」

ペトラ「!?・・・・ぷぷぷぷっ、あははははは」wwww

リヴァイ「そんなに笑うな。」

ペトラ「だって、だって、そのセリフ、ベタすぎます。」www

リヴァイ「・・・・」プイッ


ペトラ(あっ、拗ねちゃった。カワイイな。)

ペトラ「兵長、機嫌なおしてください。」チュッ

ペトラはリヴァイのおでこに口付けた。

リヴァイは持っていた書類の束をサイドテーブルの上に投げ出すと、上体を起こし、

ペトラの唇にキスをした。

リヴァイ「今日はここに泊まっていけ。」

そう囁いて・・・。

ここまでです。
続きはまた後ほど。

ありがとうございます
ありがとうございます

レスありがとうです。
続き行きます。



ペトラ(私は今、兵長のベッドの上です!!!!やばいやばい。どうしよう。)///

ペトラはベッドの上に乗り、隅っこのほうで体育座りで小さく丸まっている。

リヴァイはベッドに腰掛けてその様子を眺めた。

リヴァイ「野良ネコに警戒されてるみてぇだな。」

ペトラ「ネコはお嫌いですか?」

リヴァイ「ん・・・。好きでも嫌いでもない。」

ペトラ「私はネコ、大好きです。」

リヴァイ「そうか。じゃあ、ペット可の家、探さねぇとな。」


恥ずかしさをごまかすように、他愛のない話を続ける。

リヴァイは立ち上がって、テーブルの上のランプを持った。

リヴァイ「灯り消すぞ。」

ペトラ「はい。」////

フゥーッとランプに息をかけると、一瞬にして暗闇に包まれる。


それでも夜目の利くリヴァイは、緊張で固まっているペトラの近くまで難なく近寄る。

手を伸ばし、ペトラの頭を撫でた。

リヴァイ「俺のベッドでお漏らしするなよ。」ニヤリ

ペトラ「し、しませんよ。」/////

ペトラ(うぅぅぅ。兵長にまで壁外デヴューでお漏らしした事ばれてる)////


俯いて、ますます小さくなるペトラに声をかける。

リヴァイ「そんなにびびんな。何もしねぇから。」

ペトラ「・・・えっ?」

リヴァイ「一緒に寝るだけだ。」


そう言うと、リヴァイはペトラの手を引き身体をベッドに横たわせ、毛布をかけると、

自身はその隣に潜り込んだ。

リヴァイはペトラの頭の下に、自分の右腕を差込み、優しく抱きしめた。

ペトラ「・・・。」//////


リヴァイ「結婚するまでお預けだ。」

それは、ペトラに言っているのか、自分に言い聞かせているのか、はっきりしない言葉だった。

ペトラ「・・・・。」//////

恥ずかしさにペトラはリヴァイの肩口に顔を埋めた。

リヴァイ「なんだ?『待て』ができないのか?」クスッ

ペトラ「・・・兵長のイジワル・・・。」/////

そうして、夜は更けていった。



チュンチュン。

次の朝。

ペトラが、目覚めると、リヴァイの顔がすぐ近くにあった。

規則正しい寝息をたてるその顔にそっと触れた。

愛する人の温もりに包まれて、ペトラは幸せが込み上げてきた。


ペトラ(でも兵長・・・。何もしないって言ったくせに・・・。

    そりゃあ、最後までシテないけど、あんなことやこんなこと・・・。)////

昨夜の濃密な時間を思い出し、赤面する。


ペトラ(兵長はえっちぃです。)////

ここまでです。
で、行き詰ってます。
ので、続きは後日。
ペトラさんとへいちょのちゃんとしたエロをどなたか下さい・・・

続きです。完結まで。

幸福の絶頂にいるペトラにとって、壁外調査の出発日までの数日間は、あっという間に過ぎていった。

昼も夜も、一日中リヴァイと一緒にいられることが幸せだった。

リヴァイの描く未来予想図の中に、自身が組み込まれていることが何より嬉しかった。

リヴァイ「お前と一緒に壁外に出るのも、今日で最後だな。」

ペトラ「はい。ちょっと寂しい気がします。」

リヴァイ「調査から帰ったら、死ぬまで一緒だ。」

ペトラ「はいっ。」////

満面の笑みでペトラは答えた。


あとちょっと・・・

あと少し・・・

幸せはそこに待っているから・・・




数週間後。カラネス区。

富豪の屋敷を改装した古い洋館にリヴァイは居た。

リビングのソファーに腰をかけ、ぼんやりと前を見ていた。


リヴァイ「ペトラ・・・。

     お前と話したとおり、カラネス区に家を借りたよ。

     広い屋敷でな、部屋がたくさんあるんだ。

     みんな遊びに来れるぞ。

     台所も立派でさ。竈が三つもあるんだぞ。

     料理上手なお前のことだから腕がなるだろう。


     そうそう。昨日、お前の親父さんのところへ改めて行ってきたよ。

     お前を嫁にくれって言ったら、すげー怒っててな。・・・殴られた。

     二度と来んなって、キチガイ扱いするんだぜ。ひどいだろ?

     ・・・あぁ、分かってるよ。イカれてるって。

     だけど・・・、お前と約束したこと全部果たしたいんだ・・・。」


「ニャァー」

リヴァイの足に擦り寄って、子猫が鳴いた。


~おしまい~

これで終了です。

話の終わりがうまく思いつかなくて、グダグダになってしまいました。
もう少し、テンポのよいssが書けるよう精進します。

レス下さった方、最後までおつきあい下さった皆様、
ありがとうございました。

おい






おい

なんでや!
ssくらい生きさせてあげてもええやろ!

確かに原作ではペトラ死んじゃうけどさぁ…


なんか納得いかねぇ…

ちょっと>>1を駆逐してくる

スミマセン・・・
リヴァイにザオリク唱えさせようかとも思ったんですが・・・
削がないで~

ハッピーエンドは
まだですか?

分かってた…分かってたよ…

女型巨人め

アニは好きだけどリヴァイ班のss読むと憎さを感じちゃうな

すみません。
自分でも納得いかなかったので、別ルートあげさせて下さい。
>>254から再開


リヴァイ「お前と一緒に壁外に出るのも、今日で最後だな。」

ペトラ「はい。ちょっと寂しい気がします。」

リヴァイ「調査から帰ったら、死ぬまで一緒だ。」

ペトラ「はいっ。」////


ペトラとリヴァイは共に食堂へ向かった。

リヴァイ「全員そろっているな。」

エレン「おはようございます。」

グンタ「今日は直接、カラネス区の壁門前へ集合ですよね。」

リヴァイ「そうだ。ハンジの班と共に向かうことになっている。」


エルド「じゃぁ、急いでメシ食わないと。」

オルオ「兵長。我々の勝利を願って、不肖オルオ、

    精一杯朝食を作らせて頂きました。」

リヴァイ「チッ・・・。」


ペトラ「オルオの味付けいっつも微妙だから・・・。」

エレン「今日はペトラさんの料理食べたかったです。」

グンタ「まぁ、そういうな。腹に入れば同じだ。」

全員「いただきます。」

モグモグ、モグモグ


数分後・・・

エレン「ぐっ・・・、気持ち悪い・・・。」

グンタ「大丈夫かエレン?・・・うっ、俺もだ・・・」

エルド「・・・腹が痛ぇ・・・」

オルオ「おいおい、お前ら・・・、ぐっ・・・」

ペトラ「・・・身体が勝手に震える・・・」

リヴァイ「・・・チッ、ヤバそうだ・・・・」

激しい吐き気と腹痛、震えに、そこにいる全員が悶絶した。


ハンジ「おはよ~。みんなまだ~って、アレ?」

食堂に入ったハンジはただならぬ様子に慌てて足を進め、

食卓の上の皿に残っている料理を確認する。

ハンジ「・・・!?これ、ニガクリタケじゃない!?

    こんなもん食べちゃダメだよ。

    これはファシキュロールって毒成分を含んでて、下手したら死ぬよ。」


リヴァイ「んなこた・・・どうでも・・いいから・・・助けろ・・・」

ハンジ「モブリット!!本部へ早馬を出して、救護班を要請してくれ!!」

モブリット「はっ!!」

ハンジ「他のものはタライの用意を。あと井戸から大量に水を汲んできて。

    とにかく毒素が身体から排出されなきゃいけないからね。

    みんな、我慢せずに吐き出すんだ。」


五日後・・・

リヴァイは調査兵団本部に併設された救護棟のベッドの上にいた。

何とか一命はとりとめたものの、

全快にはいたっておらず、もうしばらく入院が必要と判断された。

他の班員も生死の境を乗り切った。

ハンジの応急手当がよかったのだろう。

命の恩人じゃないですか


コンコン

ハンジ「リヴァイ、入るよ~。」

リヴァイ「あぁ。」

ハンジ「どう調子は?」

リヴァイ「まぁまぁだ。」

ハンジ「そう。良かった。」


リヴァイ「・・・結局、今回の壁外調査はどうなったんだ?」

ハンジ「もちろん。流れたよ。肝心のリヴァイ班が全員倒れちゃったからね。」

リヴァイ「エレンの回復を待って、再決行か・・・。」

ハンジ「ん~。それもしばらく無いかも。」

リヴァイ「なんでだ?」


ハンジ「アルミン君っていうエレンのお友達がね、

    私の愛するソニーとビーンを殺害した犯人を割り出してくれたの。」

リヴァイ「ほう・・・。」

ハンジ「まだ、犯人って確定したわけじゃないんだけど、

    壁の外より内側で動いた方がリスクが低いって、エルヴィンが。」


コンコン

エルヴィン「入るぞ。」

ハンジ「あっ、噂をしたら丁度来たみたい。」

エルヴィン「おっ、意識があるな。だいぶん元気そうじゃないか。」

リヴァイ「面倒をかけた。すまない。」

エルヴィン「いやいや。君らが倒れたおかげ、と言っては何だが、

      無駄に血を流さずに済みそうでね。」


リヴァイ「あぁ。ハンジに今聞いた。」

エルヴィン「そうか。まぁ、壁内の調査だからな。リヴァイがいなくても何とかなるだろう。

      しばらく静養してろ。」

リヴァイ「それよりエルヴィン。」

エルヴィン「なんだ。」


リヴァイ「結婚することになった。」

エルヴィン「!?そうかそうか!!おめでとう。お前らついに・・・。」ウルウル

リヴァイ「大袈裟だ。」

エルヴィン「ハンジ、リヴァイに幸せにしてもらえよ!!」

リヴァイ「ちげぇ!!!」


ハンジ「ほら、今リヴァイ班に所属しているペトラですよ。」

エルヴィン「あ~、あのおっぱいでかい子か。」

リヴァイ「!?」ギロリ

エルヴィン「そう睨むな。よし!!お前らの結婚式はすべて私に任せろ!!

      調査兵団をあげて祝福してやる!!」


リヴァイ「やめてくれ。内輪だけでささやかな式をあげるつもりだ。」

エルヴィン「それはいかん!!!

      人類最強の兵士の称号に恥じない盛大な結婚式を開かないと!!

      よしっ。早速準備に取りかかるとしよう!

      ではな。ゆっくり休め。」

ガラガラ、ピシャッ。


ハンジ「はりきっちゃったね、団長。」

リヴァイ「頼むから奴をとめてくれ。」

ハンジ「えー、やだよ。おもしろそうだもん。」

リヴァイ「・・・ハンジにはいろいろ世話になったな。」

ハンジ「あれ?どうしたの?しおらしくなっちゃって。」


リヴァイ「お前も早く幸せ見つけろ。」

ハンジ「大きなお世話。じゃあね。また来るから。」

リヴァイ「ああ。」

ハンジが去った後、病室の窓から覗く空を眺めた。

空はどこまでも青く澄み切っていた。


終わり

これで、本当に終わりです。
オルオさん、できる男です。

最後までおつきあい頂き、ありがとうございました。
いつか結婚式ss書きたいです。

乙です
ハッピーエンドになってよかった
オルオナイスwww

>>1乙!
オルオさんさすがやで

乙です

兵長はそんなこと言わないしない
エレンだってペトラ萌えで兵長に挑発なんかしない
クリスタとちゅー云々はもはや意味不明すぎ池沼レベル

>>294
ss になに言ってんの?www

>>294
ssに限らず小説なんて全部オナニーなんだから、他人のオナニー見て気持ち悪いなんて当然だろうが
文句あるならスレ閉じるなりてめーがより高尚なオナニーするんだな

ないわ

294  ssだしぃ別にいいじゃんって言うかまず、作り話だしぃ

僕的には、リヴァイ班が、死ななくて良い話だったと思うんだよねぇ。

ssなんてキャラ崩壊してんが普通みたいなもんだしなー
ただリヴァイが人類最強って称号を支えにしてるってのは流石にないかな。むしろ辟易してそう。

原作リヴァイは自分を強いとは思ってなさそう

因みに私はリヴァイ兵長好きだ!!!!!!!!

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