prrrrr 小鳥「はい765プロです。えっ? 響ちゃんが?」 (61)

小鳥「響ちゃーん!電話よー!」

響「自分にか? 誰だ?」

小鳥「あっ、ごめん聞き忘れちゃったわ~」

小鳥「とにかく代わってほしいって」スッ

P(アイドル個人に電話なんて珍しいな…)

響「はいさー…お電話かわりました」

響「はい…はい…」

響「えええぇぇ!?」

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響「それは本当なのk…本当ですか?」

響「はい! もちろん喜んでうけるz…受けます」ガチャ







小鳥「あの、響ちゃん、何だったの?」

響「雷撃文庫の人からだったぞ…」

美希「らいげきぶんこ?」

響「らいとのべる専門の出版社だぞ」

P「出版社? 響、なんて言われたんだ?」

響「自分にライトノベルを書いてみないかだって。インタビューとかで趣味はラノベって言いまくってたから
それが目にとまったらしいさー」

小鳥「え?つまり本の執筆依頼ってこと?」

P「ということになりますね」

貴音「真、すごいではありませんか響」

響「ふふーん、自分完璧だから頼りにされてるんだぞ」エッヘン

貴音「頑張ってくださいね響」

美希「美希たち、できることなら手伝うのっ」

響「恩にきるさー」

P「でも響、そのライトノベル? 書いた経験あるのか?」

響「ないけど?」

P「え?」

響「ないけど自分完璧だからなんくるないさー」

P(大丈夫なのか……)

小鳥(心配だわ…)

夜~我那覇邸

響「お仕事終わったし早速書くぞ。いよいよパソコンを使う日が来たかー」

響「えっとまずお姫様が……」









響「うぎゃー!そういえばストーリー考えてなかったぞー!」

響「自分今まで読む側だったから書く側の気持ち分からなかったぞ…」

響「どうしよう……ん? それなら…閃いたさー、やっぱり自分完璧だぞ」

ガチャ

亜美「あっ、ひびきんおはよー、ってなんだねそれは」

真美「お菓子? ジュース?」

響「そんなんじゃないぞ」ドサッ

響「美希、貴音、早速手伝ってほしいぞ」

貴音「どうしました?」

美希「美希頑張るのっ」

ガバッ

響「面白いって言われてるラノベを片っ端から買ってきたぞ。それで気づいたことを聞かせてほしいさー」

美希「これ全部読むの?」

響「もちろん三人で手分けするさー。貴音は普段本読むのか?」

貴音「もちろんです。国境の長いトンネルを抜けると雪国であった…嗚呼なんと美しい一節でしょう…」

響「なら大丈夫だな。美希は?」

美希「おんどりゃクソ森!っていうやつなら読んだことあるのっ!」

響「そ、それは漫画だぞ…」

貴音「それでこれをすべて読んでどうするのですか?」

響「人気作品には共通点があるはずだぞ。それを見つけ出してほしいさー」

貴音「なるほど。まーけてぃんぐ…ですか」

響「そうそう。マーケティングだぞー」

美希「美希が本気出せばこんな本全部読んじゃうの!」

夜~我那覇邸

ヨミヨミ

響(むむむ…主人公は高校生が多いぞ。王子や貴族はあんまりいないさー)

響(普通の世界から中世っぽい世界に飛ばされる展開多いぞ。

響(最初からそこの世界設定にすればいいのに…)

夜~四条邸

貴音(それにしても真、面妖なつくりの本ですね)

貴音(表紙は絵なのに中身は活字…世の中にこんな本が)

貴音(それにしてもこのイラスト、際どいですね…この子たちもあいどるなのでしょうか)

夜~星井邸

美希(あふぅ~ちょっと眠くなってきたの…)

美希(いけないいけない。今日はこれを読むって決めたのっ!)

美希(えーっと…sos団…?あはっ。変なグループだな)

翌日

亜美「ねぇ真美、あの三人さ」

真美「うん。言いたいことはわかるよ」

P「なぁ響、美希、貴音、クマがすごいぞ?」

響「ダイジョーブだぞ。なーんくないさー!」

美希「あはっ! 今日はテレビのお仕事ないから平気なのっ!」

貴音「これしきのことなんともありませぬ」

P「なんだそのハイテンション…こわ…」

prrrrrr

響「あっ電話だぞ」ピッ

響「はいさーい!我那覇響だぞぉー!」

「雷撃文庫編集部ですけど!」

響「!?」

響「は、はい…なんでそうか…」

編集「どうですか? 書いてます? 何ページぐらいまで進みました?」

響(…1ページも書いてないぞ…)

響「い、いま…設定とか構想練ってるさー…」

編集「えぇ!?」

響「」ビクゥ!

編集「なぁにしてんのぉ!もう書き始めないと間に合わないよぉ!」

響「しーませんしーません」

編集「アイドルの仕事で忙しいなんて理由になんないからね!他の作家さんたちも仕事してるんだから!」

響「ごめんだぞー!」

編集「…たく…」

響「あ、あの…面白くなるコツとかあったら教えてほしいぞ……」

編集「そんなの自分で考えてよ。それが作家の仕事なんだから」

響「へ、編集さんの立場からでいいんで…」

編集「編集の立場ぁ? まぁ面白けりゃなんでもありだよ!好きなように書いて。おーばー」ガチャ

響「」

響(こ、こわかった…編集さんって結構怖いぞ…)

響(でもあんな言い方することないぞ!絶対面白いラノベ持っていってやるさー!)



響(…でも…)

響「読んだけど結局共通点わからんかったさー」

響「貴音と美希はどうだ?」

貴音「響、らいとのべるは大変面妖なつくりですね。本の装丁を一晩中観察してました」

美希「あはっ。ごめん響、途中で寝ちゃったの」

響「」

響「」ウーンウーン

小鳥「あら響ちゃん? まだいたの?」

響「ラノベのマーケティングやってるぞ」

小鳥「今日はもう遅いし…家でやるのはどうかしら?」

響「家に帰ったらだらけてしまうぞ。動物の世話は隣のお兄さんにお願いしたから大丈夫さー」

小鳥「そうなの」

響「といっても全然わからないぞ。どう何を書けば…」

小鳥「ねぇ響ちゃん?」

響「なんだピヨ子」

小鳥「…すこし口出ししてもいいかしら?」

響「うん。いいぞ」

小鳥「出版社の人はどうして響ちゃんに依頼してきたと思う?」

響「それは…」

響「自分の趣味がラノベだから目にとまったって」

小鳥「うん。もちろんそれもあるね」

小鳥「でも出版社の人は別のことにも期待してると思うんだ」

響「他のこと?」

小鳥「そうだよ。他の作家にはない響ちゃんにしかない強み」

響「そんなのないぞ? 自分話作りも一苦労だぞ」

小鳥「響ちゃんの最大で最強の強み、それはアイドルであることだよ」

響「アイドル? それがラノベで強み?」

小鳥「そう。アイドルじゃなくていい。動物についてでもいいな。それなら響ちゃん詳しいでしょ?」

響「うん。自分動物大好きだぞ! アイドルも詳しいぞ!」

小鳥「現役アイドルのラノベ作家なんてほかにいないんだから、リアリティは負けないと思うよ」

響「そうかそうか。自分の好きなこと詳しいことかー」

響「あっ、自分ツンデレの子も好きだぞ」

小鳥「うん、そういう好きなものをどんどん取り入れればいいのよ。わざわざ売れ筋に合わせる必要ないの」

響「でもピヨ子なんでそんなに詳しいんだ?」

小鳥「昔ちょっと目指してたことがあってね…その名残り」

響「えぇ?そーなのかー?」

小鳥「応募しても全然ダメダメだったけどね。ラストチャンスの応募で最終まで行ったのが唯一の自慢かな」

響「もうちょっと頑張ればなれたかもしれな…あっでもそしたらここにいないぞ。落ちてよかったぞ」

小鳥「ふふ…ありがと」

響「まさか専門家がいるとはなー心強いぞー」

小鳥「専門家ってほどじゃないけど…できる限り力になるわ」

響「うん。頼むぞ」

小鳥「頑張ってね響ちゃん」

次の日…事務所

響(むむむ…ピヨ子のアドバイスのおかげで少しずつまとまってきたぞ…)

響(あとはあのヒロインを入れて…)

響(…あれ…あのセリフ言われた時って普通どういう反応するんだ?)

響「美希ー」

美希「ん? どうしたの?」

響「ちょっと手伝ってほしいぞ…」

美希「何すればいいのかな?」

響「」ゴニョゴニョゴニョ

美希「」フムフム

美希「うん。いいよ。やってみるのっ」

響「頼んだぞー」





美希「」テクテク

P「ん?どうした美希」

美希「お茶入れてきたのっ」コトッ

P「おお、ありがとな」

響(さあいけ美希!)

美希「勘違いしないでよねっ。別にハn…あんたのためにやったわけじゃないんだからね」スタタ





P「なあ律子…おれ何か怒らせるようなこと言ったか?」

律子「さ、さあ…」

小鳥(ヤダ…何今の美希ちゃん…チョー可愛い!)

響(プロデューサーリアクション薄すぎるぞ…)

響(うーん…まあそこは想像で補うぞ。なんくるないさー)

貴音「響」ヌッ

響「ああたかねー!」

貴音「この前とは人が変わったように執筆が進んでますね」

響「うん、自分題材もみつけたぞー。そしたらストーリーもすぐに出来上がったぞ。やっぱ自分完璧さ―」

貴音「そうですか。それは真、よかったです」

響邸…

響「よしここで…そ、こ、に、し、び、れ、る」カタカタッ

響「うん。こんな感じだな」

チョコチョコ

響「ん?どうしたんだハム蔵?」

ハム蔵「100001001110?」

響「もちろんだぞ!自分完璧だからな。面白いさー」

ハム蔵「111100010100001?」

響「アイドル界を舞台にした話だぞ。こういうラノベはほかにないからな― 自分の持つ手札で勝負さー」

ハム蔵「111010001?」

響「ところでご飯はまだか、って? うぎゃー!こんな時間? すぐに準備するぞー!」

しばらく…

prrrr

響「うぎゃ!編集から電話だぞー!」ピッ

編集「どうですかぁー? できましたかー?」

響「で、できたぞ!あとはタイトル考えるだけさー!」エッヘン

編集「あっ、タイトルはこちらで考えますんで」

響「」

編集「で、全部かけたんですよね?」

響「書いたぞー!どうだー!」

編集「助かりました。あと我那覇さんの原稿だけだったんですよ」

響「自分ビリっけつだったのか…」

編集「まあ原稿は直接こちらへ持ってくるか。郵送してください」

響「…郵送にするぞ…でも絶対面白からな!秋月マキシなんかちょちょいのぱーだ!」

編集「はいはい」

響「くっ…」

編集「まあ話が面白くなくても我那覇さんが書いたってだけで売れるでしょう」

響(…最後にさらっと本音を…)

編集「いままで我那覇さんを知らなかった人にも名前が売れるきっかけにもなりますし」

響「そ、そうか。それは嬉しいぞー!」

編集「ところで絵師は誰にします? ご希望はありますか?」

我那覇邸

響「自分の書いた本が送られてきたぞー!」

ハム蔵「1000011111000111!」

響「あわてるなよハム蔵」

響「あっ、絵師の人、自分の希望が通ってるぞ!小田エイ・イチローさんになってる!」

響「いやあこれで自分の名前もどんどん売れるぞー!」





名前どころではない………

以後5年間、響のラノベは某ランキングのTOP10に入り続けるのであった。

お わ り

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