【ハイスコアガール】小春「黒髪のあの子」 (14)

ハイスコアガールのSS
たぶん短いです

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小学生の頃の話です

―――――日高家

母「あらいけない、買い物行くの忘れてたわ」

小春「私が行くよ、お母さん」

母「いいの?いつも悪いわね小春」

小春「うん、行ってきます」

母「…お手伝いしてくれるのは嬉しいけど、何か趣味も持たなきゃダメよ?若いんだからいっぱい遊ばなきゃ」

小春「…うん」

―――商店街

小春「えっと…確かこの辺りに八百屋さんがあったと思うけど…」

小春「…!」ピタッ


大野「…」カチャカチャ

小春(駄菓子屋のとこで女の子がゲームしてる……あんな綺麗な子でもゲームなんてやるんだ)

大野「…」ムフー

小春(何だか嬉しそうな顔してる)

大野「…」カチャカチャ

大野「!」

小春「…」ジーッ

大野「…」ジーッ

小春「…あ!ごめん、何だか楽しそうだったから……邪魔してごめんね」タッ

大野「…」クイクイ

小春「え?」ピタッ

大野「…」チョイチョイ

小春「…え?隣に座れってこと?」

大野「…」コクッ

小春「…でも、私ゲームなんかしたことないし…邪魔になるだけかも…」

大野「…」ジーッ

小春「…わかったよ、ちょっとだけだよ?」

大野「…」コクッ

小春(誰かとゲームしたかったのかな…?)

大野「…」

小春「…」

大野「…」

小春「あの…名前は何て言うの?」

大野「…」

小春(何も喋らない子だなぁ)

大野「…!」ピクッ

小春「あ、ごめん、ミスしちゃった!!ごめんね!?」

大野「…」ブンブン

小春(気にするなって事かな、たぶん)

大野「…」

小春「あの…何で私をゲームに誘ってくれたの?」

大野「…」


―――楽しそうだったから…

大野「…」

大野「…」ンフー

小春「ンフーじゃわからないよ…」

小春「…あ、いけない、おつかいの途中だったんだ!」ガタッ

大野「…」

小春「あの…ありがとうね?」

大野「…」コクッ

小春「それじゃ、楽しかったよ!」

大野「…」

―――

小春「おつかいも終わったし…帰ろうかな…」

オジサン「お嬢さん…お嬢さん」

小春「!?」ビクッ

オジサン「可愛いですねぇ…お嬢さん、ねぇ…おしゃべりしましょうよ」

小春(え、なにこの人…怖い…)

オジサン「ワタクシはですね、毎日さびしく孤独で…さむい!!お嬢さん、ワタクシをあたためてください」

小春(え、どうしよう、どうしよう)

オジサン「お嬢さん、お嬢さん…ねえ、お嬢さ…」

ズカズカズカッ

バチコーーーンッ!!!

オジサン「ほげげー!!」ズザザッ

小春「え!?」


大野「…」ンフー

小春「あ、さっきの子!」

大野「…」コクッ

オジサン「…」


オジサン「ワタクシを足蹴にしてくださいー!!!」ガシッ

小春「キャッ!!」

大野「フンガーッ!!」ゲシッ ゲシッ

オジサン「ほげげー!!」

小春(フンガーって…)

ブウウウウンッ

じいや「お嬢様~お迎えの時間ですー!」キキキーッ

ボカーーーンッ!!

オジサン「あーれー」キラーン

小春「…」

大野「…」

小春「今日はありがとうね…また、会えるといいね」

大野「…」スッ

小春「え、キャンディー…くれるの?」

大野「…」コクッ

小春「ありがとう。またいつかね!」フリフリ

大野「…」フリフリ

じいや「おや、あの子はご友人ですか?」

大野「…」


ブロロロロッ

大野「…」

じいや「今日は表情が穏やかですな。さっきの子と遊んだのが楽しかったんですね?」

大野「…」コクッ


ブウウウウンッ


その後…私はあの女の子と少しプレイして以来ゲームを触る事なんか全く無かった。

でも、中学二年…ある男子との出会いをきっかけに私はまたゲームの世界に入る事になる。



…いつか、あの子にも勝てるようになりたい…



おしまい

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