ことり「未来妄想図」 (50)

ことり「ねえみんな…」

ことり「穂乃果ちゃんとの幸せな未来を想像してみたんだけど…」

ことり「聞いてくれない?」

海未「はい?」

絵里「よく私達の前でその話を振ろうと思ったわね」

凛「ことりちゃん…ついに狂っちゃったの?」

ことり「もう!ことりの話を聞いてよ!」

海未「嫌ですよ」

絵里「そうよ、あなたの妄想に付き合ってる暇はないわ」

凛「それより、穂乃果ちゃんスナップ写真集の話だけど…」

海未「ああ…あれですか」

絵里「遂に完成品したのね…」


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凛「うん…もう印刷段階に入ってるにゃ」

海未「はぁぁぁ…発売が待ち遠しいです!」


ことり「ことりの話聞いてよー!」


絵里「もちろん予約は必須よね」

凛「当たり前にゃ…」

凛「多分予約しないと買えないよ」

海未「なんと…」


ことり「そうだねぇ…」

ことり「ことりと穂乃果ちゃんは高校卒業後に入籍…」

ことり「最初はいくつもの困難が二人を待ち受けているんだよ…」

凛「何かもう勝手に話始めたにゃ」

絵里「意外と面白いかも…」

ことり「ことりは進学するかもだから、学生結婚かなぁ?」

ことり「穂乃果ちゃんは就職するかなぁ…」

海未「その辺だいぶアバウトですね」

ことり「そう…収入が安定するまで狭い部屋を借りて二人で細々と暮らすの…」

妄想―


ガチャ

穂乃果「ただいまー!」

ことり「あっ!穂乃果ちゃん!おかえりなさい!」

穂乃果「ことりちゃん…今日も疲れたよぉ~」ダキッ

ことり「ふふっ、お疲れ様!」

ことり「はいっ!ん~」

穂乃果「ことりちゃん…んっ」チュッ

ことり「えへへ…///」

ことり「ご飯できてるからね」

ことり「あっ…それともお風呂いく?」

穂乃果「う~んとね…」

ガバッ

ことり「ひゃっ!」

穂乃果「先にことりちゃんを頂きたいな?」

ことり「ほ、穂乃果ちゃん…」



ことり「もう!穂乃果ちゃんのエッチ!」

絵里「ちょっと、ことり?」

凛「妄想劇場が始まったにゃ…」ガタガタ

海未「戻ってきてください!ことり!」

ことり「おっと、現実か…」

絵里「ねぇ、大丈夫?」

ことり「何が?」

海未「頭ですよ」

凛「もしかしてお酒入ってる?」

ことり「未成年ですから!」

ことり「皆酷い!」

ことり「ことりは穂乃果ちゃんとの結婚生活シミュレーションをしただけなのに!」

絵里「シミュレーションって…」

凛「妄想って言った方がまだマシにゃ…」

海未「仮想の段階にまで入ってるみたいで…」

ことり「そんなこと言って!」

ことり「皆だって一度はしたことあるはず!」

海未「うっ!」

絵里「…!」

凛「…!」

ことり「図星?」

ことり「やっぱり!ほら皆も溜め込んでないで解放したらどう?」

ことり「その妄想を!」

ことり「ことり知ってるよ?」

ことり「海未ちゃんが既に、プロポーズの言葉を考えてること」

海未「!?」

海未「まさか!?あのノートを!」

ことり「見たよ~」

海未「なっ!?」

ことり「ええっと…たしか…」

ことり「『穂乃果…あなたは私の太陽です…ずっと側で私を照らしていてください…』…だっけ?」

海未「うわあああああああああ!!!!」

海未「やめてください!」

絵里「…」

凛「…」

海未「なんです!?その目はー!」

絵里「で、」

絵里「そのプロポーズはいつするのかしら…?」ピキッ

グリグリ

海未「ちょっと!痛いですぅ~」

凛「プロポーズする気だったの?」

凛「凛たちを差し置いて…」ムニュムニュ

海未「ふへあらいへふらはい~!」

凛「何て言ってるのかわかんないよー」パッ

海未「うぅ…酷いです…」

海未「まだしてないのに…」

ことり「いつかする気なんでしょ?」

海未「それはもう…はい…////」

絵里「チカ?」

凛「にゃ?」

海未「ひっ!」

ことり「それじゃあ海未ちゃんの未来妄想図を聞かせてもらおうかな?」

海未「まだ言ってるんですか…」

海未「わかりましたよ」

海未「言えばいいんでしょう?」

海未「私の未来妄想図を」

妄想―

穂乃果「海未ちゃん!お疲れ様!」

穂乃果「ご飯できてるからね」

海未「ああ、穂乃果…ありがとうございます」

穂乃果「えへへ、次の講演楽しみだね」

海未「ええ、そのためにずっと稽古をしてきましたから…」

穂乃果「じゃあ穂乃果は海未ちゃんが元気に頑張れるように毎日美味しい料理を作るからね!」

海未「穂乃果…いつもありがとう」

穂乃果「えへへ、いいよ」

穂乃果「ほら、この金平食べて」

穂乃果「お母様に教わったの!」

穂乃果「はいっ、あーん」

――

海未「あーん…」

海未「うふふ…」ニヤニヤ

凛「端から見てたらキモいにゃ…」

絵里「この蕩けた顔はこの子のファンには見せれないわね…」

ことり「いいよ!いいよ!」

海未「うふふ」

海未「穂乃果…私はあなたが側にいてくれるから輝けるのですよ…」ブツブツ

絵里「おーい、戻ってきなさーい」

凛「にゃ!」ポンッ

海未「!」

海未「おっとっと…」

ことり「旅立ってたね」

海未「どうです?私の未来妄想図は?」

絵里「嫁穂乃果は良いものね」

凛「同意にゃー」

絵里「じゃあ次は私の未来妄想図を聞いてね」

凛「ああっ!凛が言いたかったのに!」

ことり「結局皆言いたいんじゃん」

妄想―

絵里「穂乃果ー!」

絵里「今日の分終わったわ」

穂乃果「早いねー!慣れてきた感じだね!」

絵里「まだまだよ」

絵里「もっとお父様みたいに素晴らしいお饅頭を作れるようにならないと…」

穂乃果「ふふっ、頑張ってね」

穂乃果「大好き…」チュッ

絵里「!」

絵里「穂乃果…」

絵里「あなたがいるから私は頑張れるのよ…」

絵里「愛してるわ」

穂乃果「穂乃果も…」

――

絵里「うへへ…」

絵里「そろそろ子供が欲しいって…?」ブツブツ

絵里「もうっ…わかったわよ」ブツブツ

凛「えいっ!」ポンッ

絵里「チカァ!!」

ことり「これはお約束のようで…」

ID変わりまくってアレなんでトリップつけてみるんやで

凛「はいはいーい!次は凛ね!」

海未「はいはい、どうぞ」

凛「あのねぇ~、凛はウェディングプランナー、穂乃果ちゃんは実家のお手伝いをしてるって設定なんだよ!」

ことり「へー」

絵里「設定とか言っちゃうの?」

海未「まあ所詮妄想ですし…」

凛「あー!もうっ!とにかく聞いて欲しいにゃー!」


妄想―

凛「穂乃果ちゃん、ただいま!」

穂乃果「凛ちゃん、おかえりー」

穂乃果「お仕事お疲れ様!」

凛「ふふっ、今日も人生の新しいスタートを切る二人組を見てきたよ」

穂乃果「へ~」

凛「とっても幸せそうで~話してるこっちが何だか幸せな気持ちになっちゃったよ!」

穂乃果「ふふっ、よかったね…」

凛「初めてウェディングドレスに身を包む彼女さんは綺麗だったにゃ~」

穂乃果「そうなんだ…」

穂乃果「穂乃果はね、」

穂乃果「あの日…純白のウェディングドレスを来た凛ちゃんの姿を絶対に忘れないよ」

穂乃果「誰よりも綺麗だったよ…」

凛「穂乃果ちゃん…好き」

穂乃果「穂乃果も…好き」

――

凛「にゃっは~/////」クネクネ

凛「穂乃果ちゃん…嬉しいよ~」

絵里「チカっ!」ポンッ

凛「ふにゃ!」

凛「はっ!凛としたことが…」

絵里「まあ、仕方ないわ」

ことり「う~んやっぱり皆いい未来妄想図を持ってるんだね~」

海未「あと100通りありますけど、全部話していいですか?」

ことり「今のだけでいいから!」

絵里「でも、何で私達の妄想をそこまで聞きたいのよ」

ことり「それはね~」

ガチャ

にこ「にっこにっこにー!」

花陽「こんにちはー!」

希「あー、皆やっぱりここにいたんや」

真姫「まーた四人で不毛な話でもしてたんでしょうよ」

海未「不毛とは失礼な!」

ことり「ちょうどいいや!四人にも話してもらおう!」

希「?」

花陽「何の事?ことりちゃん」

絵里「そうね、興味はあるわ」

ことり「未来妄想図だよ!」

にこ「未来妄想図?なにそれ?」

真姫「意味わかんないわよ!」

海未「まあ、簡単に言えば穂乃果との将来の妄想を話してくれればいいんです」

希「も、妄想…?」

ことり「そうそう!たとえば海未ちゃんは…」

海未「ちょっ!ことり!」

・・・・

ことり「…という妄想を垂れ流してたんだけど…」

海未「垂れ流す!?もっと言い方があるでしょうが!」

希「ほーん」

希「まあ、わかったけど…」

にこ「それをにこ達にも話すってこと?」

凛「そうにゃ!」

花陽「も、妄想を話すなんて…恥ずかしい…////」

絵里「別に私達メンバー以外いないんだし…」

真姫「まあ、そうね」

真姫「ほのか祭りの時の事を考えれば…」

希「あの時は人が多かったからなぁ…」

凛「じゃあ、真姫ちゃんからね」

真姫「私!?」

凛「お願いにゃ!」

真姫「わ、わかったわよ…」

真姫「そ、その…私は小学校の音楽の先生で…」

真姫「穂乃果は専業主婦という設定なんだけど…」


妄想―

穂乃果「…」ジー

真姫「~♪」

真姫「…」

穂乃果「まーきちゃん!」

真姫「!」

真姫「穂乃果!」

真姫「驚かせないで!今授業で弾く曲の練習中だったのよ…」

穂乃果「あっ…ごめんね」

穂乃果「でもね~ほらっ!」

真姫「これは?お饅頭?」

穂乃果「うん!久し振りに作ってみたの!」

穂乃果「疲れてるときは甘いものだよね」

穂乃果「何時も頑張ってる真姫ちゃんに…って!」

真姫「そう…ありがとう」

真姫「はむっ…」

穂乃果「どう?」

真姫「美味しいわ…穂乃果」

穂乃果「えへへ、よかった」

穂乃果「あと…もう一品あるんだけど…」

穂乃果「食べてくれる…?」

真姫「もう一品?」

真姫「え、ええ…それじゃあ」

穂乃果「じゃあねぇ、目をつむって?」

真姫「目を?何でよ?」

穂乃果「いいから!」

真姫「わかったわよ…これでいい?」

穂乃果「うん…」

真姫「いったい…何よ…」

チュッ

真姫「!!」

穂乃果「えへへ、もう一品は~」

穂乃果「穂乃果からのあま~いキスだよ」

穂乃果「どう?美味しかった?」

――

真姫「///////////」

海未「甘い…」

絵里「甘すぎる…」

希「次はうちかな?」

絵里「希!」

希「そうやなぁ…うちは忙しい穂乃果ちゃんと久々に休日を過ごすっていうシチュエーションで…」


妄想―


希「…」

穂乃果「希ちゃーん!暇だよ~何処か遊びにいこ?」

希「ふふっ、もうちょっと待ってな?」

希「今、洗濯物畳んでるから」

穂乃果「むぅ~」

穂乃果「じゃあ手伝う…」

希「ありがとう…」

・・・・

穂乃果「んー、洗濯物畳むのってつまんないな~」

希「うちは毎日一人でしてるんよ?」

穂乃果「いつもありがとうございます…」

希「ふふっ、どういたしまして…」

穂乃果「でもさ、洗濯物しながら音楽聞いたり、テレビ見たりしたら退屈しなくていいんじゃない?」

希「歌かぁ…」

希「それは駄目やね…」

穂乃果「何で?」

希「だってあんまりうるさくしたら…」

希「うちらの天使ちゃんが起きちゃうよ?」

穂乃果「ああっ…そうだった…」

穂乃果「じゃあ静かに出来る事ってないかな?」

希「洗濯物畳ながらよ?」

穂乃果「う~ん…そうだ!」

チュッ

希「!///」

穂乃果「ちゅーならうるさく無いし…」

希「もう…穂乃果ちゃんのバカ…」

希「キスなんて、そもそも一人じゃ出来ないし…それに」

希「そんなに素敵なキスされたら…洗濯物畳んでられないよ…」

穂乃果「ふふっ、わかってるよ」

希「…意地悪やね」

――

希「いやーん、もうっ!」

希「なーんて!妄想やしこれくらいいいやろ?」

ことり「皆、キスが好きなんだね~」

にこ「それは…そうよ」

にこ「ロマンチックなキスは女の子の憧れなんだから」

海未「なら、次はにこ」

海未「お願いしますね」

にこ「わ、わかったわ…」

妄想―

にこ「穂乃果、はい!お弁当」

穂乃果「毎朝、ありがとうね」

にこ「何言ってるの?」

にこ「当然よ、私達…夫婦なんだから…」

穂乃果「うん!」ギュゥゥゥ

穂乃果「にこちゃん大好き!」

にこ「ああ!もう、暑いから!」

穂乃果「えへへ」

穂乃果「にこちゃんのお弁当、とっても美味しいよ」

穂乃果「食べたら元気が湧いてきちゃう!」

にこ「にこの愛情をたっぷり入れてるもの…美味しいに決まってるでしょ?」

穂乃果「うん!」

穂乃果「それじゃあ、そろそろ行ってくるね」

にこ「うん…いってらっしゃい」

穂乃果「行くね…」

にこ「うん」

穂乃果「行っちゃうからね…」

にこ「…」

穂乃果「じゃあね行くよ」

にこ「何回言うのよ!早くいきなさいよ!」

穂乃果「だって~!」

にこ「だって!?」

穂乃果「あと半日はにこちゃんに会えないと思うと…」

にこ「…馬鹿ねぇ」

にこ「そのくらい…我慢しなさいよ」

穂乃果「でも…」

にこ「ほら、こうしてあげるから」クイッ

穂乃果「んっ!?」

チュッ

にこ「これで…寂しくないわよ」

穂乃果「にこちゃん…///」

にこ「ほら、お弁当もった?」

穂乃果「うん」

にこ「それじゃあ今度こそ…行ってらっしゃい」

――

にこ(恥ずかしい…////////)

ことり「素晴らしいよぉ!にこちゃん!」

海未「ちょっとことり!テンションがおかしいですよ!」

ことり「おかしくないよ!はい!次はかよちゃん!」

花陽「ええ…っと…」


妄想―

花陽「ねぇ、穂乃果ちゃん」

穂乃果「なあに?花陽ちゃん」

花陽「今日は快晴だね」

穂乃果「うん!」

穂乃果「花陽ちゃんとお出かけの日に晴れてよかった!」

花陽「うふふ、花陽も!」ニコッ

穂乃果「…花陽ちゃん」

花陽「えっ、なあに?」

穂乃果「そうやって笑う花陽ちゃんは太陽みたいに輝いてるよ」

穂乃果「穂乃果、蕩けちゃいそう…」

花陽「そ、そんなこと…////」

穂乃果「…////」

花陽「穂乃果ちゃん…」

花陽「手を繋いでいい?」

穂乃果「…うん!」ギュッ


――

花陽「穂乃果ちゃん…//////」

凛「かよちん、ピュアピュアで可愛いにゃー!」ガバッ

花陽「ひゃあ!凛ちゃん!?」

絵里「やめなさい」グイッ

凛「にゃー!」

海未「しかし、これで全員妄想を垂れ流した訳ですが…」

絵里「さっき聞きそびれたけど、何でそんな妄想を聞きたがったの?」

ことり「ああ、それはね…」

ピキーン

ことり(!)

ことり(そうだ…ふふふ…)

ことり「明日言うから楽しみにしててね」

真姫「はぁ?明日?」

花陽「気になるよぉ…」

ことり「ふふふ、明日ね~」

ガチャ

穂乃果「いたー!」

穂乃果「もー!皆何で屋上に来ないのー!?」

穂乃果「穂乃果、待ってたのにー!」

海未「穂乃果!」

絵里「ホノチカー!」

穂乃果「皆で部室でお茶してるなんて!」

穂乃果「酷いよ!」

凛「ごめんにゃー!」ダキッ

穂乃果「わわっ!」

凛「穂乃果ちゃん!」

ことり「あっ!こらぁ!」

希「穂乃果ちゃん、こっちおいで~」

希「美味しいカステラがあるんよ」

穂乃果「カステラ!?わーい!」


・・・・

翌日、放課後

ことり「ふふふ、お待たせ…」

海未「もうっ、早く言ってくださいよ!」

絵里「そうよ!」

凛「昨日の妄想の件は何だったの?」

希「これだけ引き伸ばしといて、しょうもない理由やったら…わしわしやで?」

ことり「ひっ!」

ことり「しょうもない事はないと思うけど…」

にこ「もう!いいから早く!」

ことり「ふふふ、じゃあまずこれを見て!」

ババーン

花陽「これは…?」

にこ「ウェディングドレス?」

海未「…を模した衣装ですか?」

海未「はっ…!」

真姫「まさか!?」

ことり「ふふふ、多分思ってる通りだよ…」

絵里「何よ!?」

凛「話が見えないにゃー!」

ことり「次の新曲…海未ちゃんが書いた歌詞のテーマは?」

海未「『結婚』…です」

ことり「そうだよ、遠い未来の結婚という出来事に想いを馳せた海未ちゃんの歌詞は素晴らしかった…」

絵里「それで、まさかその衣装は…? 」

ことり「ふふっ、そう…この衣装は」

ことり「その新曲PVの穂乃果ちゃんの衣装なの!」ドン!

凛「!」

にこ「何ですって!?」

ことり「そしてここからが本題…」

ことり「これを…」スッ

希「これも…ドレス?」

ことり「そう…今回のPV…ウェディングドレスを二着用意しましたー!」

花陽「!」

ことり「皆の妄想からインスピレーションを貰って作ったんだ…」

ことり「おかげで…昨日は寝てないよ」

絵里「そ、それで…これは誰が着るのよ?」

凛「そうにゃ…穂乃果ちゃんの横に立つのは誰?」

海未「穂乃果と結婚するのは誰ですか!?」

希(えっ?)

ことり「そう、この衣装を誰が着るのかだけど…」

ことり「実は…」

全員「…」ゴクッ

ことり「…」

ことり「決めてません!」

にこ「はぁぁぁ!?」

凛「何だよ!」

海未「何故引き伸ばしたのですか!」

ことり「へへっ、ごめーん」

希「とりあえず…わしわしかな?」

ことり「ひっ!」

ことり「と、とりあえず…誰が着るのかは決まってないよ…」

ことり「それでね…」

ことり「誰がこの衣装を着るのか…穂乃果ちゃんに決めてもらおうと!」

ことり「思ってるんだけど…」

真姫「穂乃果に?」

ことり「そう!」

ことり「おっと…そろそろかな?」

ガチャ

穂乃果「うわぁぁぁぁぁん!今日も穂乃果だけ除け者にしてぇぇぇ!」

穂乃果「酷いよ!」

ことり「穂乃果ちゃん」

穂乃果「またお茶してるしー!」

穂乃果「うわぁぁぁぁん」

海未「穂乃果、おいで…おいで」

穂乃果「海未ちゃぁぁぁぁぁぁぁん!」ダキッ

凛「おい」

絵里「離れるチカ!」

穂乃果「ふぇぇぇぇ!」

真姫「ほら穂乃果、チョコレートよ」

穂乃果「真姫ちゃぁぁぁん!」ガバッ
パクッ
真姫「よしよし…」

希「別に除け者した訳やないから、泣き止んでや…」ナデナデ

穂乃果「うぅぅ…」

ことり「穂乃果ちゃん、穂乃果ちゃん」

穂乃果「なあに…」

ことり「これ見て、穂乃果ちゃんの衣装だよ」

穂乃果「ん?」

穂乃果「うわぁ!凄い!綺麗だよ!ことりちゃん!」

にこ(すぐ元気になった…)

花陽(簡単な人…)

穂乃果「新曲はこんなに綺麗な衣装を着れるんだ!」

穂乃果「穂乃果の分しか出来てないの?」

ことり「そのことなんだけどね」

穂乃果「うん」

ことり「この衣装は特別で二着しか作ってないんだよ」

穂乃果「えぇー!?」

穂乃果「じゃあ二人しか着れないの?」

穂乃果「それならは穂乃果いいよ…」

穂乃果「きっと他の子の方が似合うから…」

海未「えっ…」



絵里「ちょっとことり…」ボソボソ

凛「どうするにゃ」ボソボソ

ことり「まかせて」

ことり「穂乃果ちゃーん!」

ことり「これはね穂乃果ちゃんをイメージして作った衣装なの!」

ことり「曲もそうだし!」

ことり「だからこれは穂乃果ちゃんしか着れないよ」

穂乃果「そうなんだ…」

穂乃果「皆が穂乃果がこの衣装を着てもいいって言ってくれるなら…」

穂乃果「着たいなぁ…」

海未「はい!着てください!」

絵里「穂乃果のドレス姿はきっと素晴らしいチカ」

凛「穂乃果ちゃんは最高にゃ!」

ことり「他のみんなは?」

希「もちろんええよ」

真姫「ええ」

にこ「にこも穂乃果ちゃんのドレス姿みたいニコ」

花陽「花陽も同感です!」

ことり「だって、穂乃果ちゃん」

穂乃果「皆、ありがとう!」

穂乃果「穂乃果もこの衣装に負けないくらい輝いてみせる!」

穂乃果「で、」

穂乃果「もう一着は誰が着るの?」

ことり「それなんだけど…」

ことり「もう一着は誰が着るのかは決まってないの」

穂乃果「えっ?」

ことり「だから今から決めてもらおうかなって」

穂乃果「へぇー、誰が決めるの?」

海未「それは穂乃果です」

穂乃果「へっ?」

絵里「どうやって決めるのかは全然知らないけどね」

ことり「それはことりが説明します…」

ことり「これから皆は穂乃果ちゃんと妄想図シュミレーションをしてもらいます」

凛「妄想図シュミレーション?」

ことり「昨日の未来妄想図を実際に穂乃果ちゃんとやってもらいます!」

海未「!?」

真姫「何ですって!?」

穂乃果「ねー、昨日のってなあに?」

ことり「そして、穂乃果ちゃんが一番気に入った妄想図シュミレーションをした人が衣装を着ると!」

穂乃果「聞いてる?ことりちゃん!」

ことり「キスとかはしちゃダメだからね」

ことり「あくまで振りをするだけ」

穂乃果「ねぇー!どういうこと?」

海未「なるほど…」

海未(やりました…)

絵里「まあ、穂乃果が決めるなら文句は出ないでしょうね、賛成よ」

ことり「皆もいいよね?」

ことり「それじゃあ、早速…」

ことり「かよちゃんから言ってみよう!」

ことり「穂乃果ちゃん、これ台本ね」

穂乃果「台本?」

花陽「よろしくね…穂乃果ちゃん」ドキドキ

穂乃果「??」

――

穂乃果「そうやって笑う花陽ちゃんの笑顔は太陽みたいに輝いてるよ」

穂乃果「穂乃果、蕩けちゃいそう」

花陽「そ、そんなこと///////」

花陽「て、手を繋いでいい?」ドキドキ

穂乃果「うん」ギュッ

――

ことり「はい!カットー!」

花陽「はぁぁぁ!ドキドキしましたー!」

海未「いいですね、楽しみになってきました」

凛「ことりちゃん、なんでカメラ回してるの?」

ことり「なーいしょ」

絵里「またぁ?」

ことり「穂乃果ちゃん、どうだった?」

穂乃果「うん!とっても良かったよ!」

穂乃果「あんな風に花陽ちゃんと一緒になれる人は幸せだろうね!」

花陽「うん…////」

ことり「はいはいどんどんいこー!」

・・・・

・・・・


穂乃果「海未ちゃん、あーん」

海未「ふふ、あーん」


ことり「はいっ!カットー!」

海未「もう!?短いですぅー!」

絵里「はいはい、騒がないの」

真姫「これで全員終わったわね」

希「穂乃果ちゃん!」

希「聞かせて!」

にこ「誰とのシュミレーションが一番気に入ったの?」

穂乃果「ええっと…」

穂乃果「皆、よかったよ?」

海未「そういうのじゃなくて!」

凛「ちゃんと決めて欲しいにゃ!」

穂乃果「気に入った…っていうか…」

穂乃果「一番…ドキドキしたのは…」

全員「…」ゴクッ

穂乃果「…うーん」

穂乃果「絵里ちゃん…かなぁ?」

海未「なっ!」

凛「くっ!」

絵里「ハッラショォォォォォォォ!」

絵里「さあ、穂乃果!早速式場へ行きましょう」グイッ

穂乃果「え、絵里ちゃん!ちょっと!」

凛「にゃー!」ポカッ

絵里「チカっ!」

海未「早まらないでください!射ち抜きますよ?」

絵里「ちょっと興奮しすぎただけよ」

絵里「しかし!」

絵里「穂乃果は私を選んだ…ふふふ」

絵里「穂乃果、ウェディングドレスの試着をしましょう?」

穂乃果「うん!」

凛「いいなぁ…」

海未「羨ましいです…」

ことり「うふふ」ニコニコ

希「ことりちゃんは何をそんなに嬉しそうにしてるん?」

真姫「穂乃果が絵里に取られそうになってるのよ?」

ことり「実はね…」

にこ「実は?」

ことり「ウェディングドレス…人数分普通に作る予定だったり…」

ことり「もうデザインもあるし」

花陽「へ?」

海未「はぁ?」

凛「えっ?じゃあ今までやってたのは?」

ことり「あんまり意味はないよ」

海未「はぁ?」

ことり「だった面白そうだったから!」

花陽「焼き鳥にしてやろうか…こいつ」

ことり「ひっ!」

にこ「実に可哀想なのは、一人で浮かれまくってる絵里ちゃんだけど…」

希「まあでもうちは穂乃果ちゃんと色々出来て楽しかったよ」

真姫「私もよ」

にこ「あっ!そうニコ!」

海未「どうしたんですか?にこ」

にこ「ことりちゃん!さっきのカメラで撮ってたよね!」

ことり「うん…」

凛「どうしたにゃ?」

にこ「さっきのを無駄にしない、いいアイデアを思い付いたニコ!」

一ヶ月後

穂乃果「新曲のPV完成したんだって!?」

にこ「うん!このディスクに入ってるニコ」

穂乃果「見よう!見よう!」

絵里「何で…私が選ばれたのに…」

絵里「皆、ドレス着るし…」

凛「絵里ちゃん、元気出すにゃー」

海未「PVのポジションはずっと穂乃果の隣だったじゃないですか」

希「そうや、文句言ったらダメよ?」

絵里「でも…」

花陽「ほら、PVが始まるよ!」

真姫「今回はにこちゃんがほとんどPVを作ったんでしょ?」

にこ「そうよ」

にこ「まあ、見てて…」


・・・・

穂乃果「うわー!」

絵里「あら!この場面って!」

海未「あの時のシミュレーションのやつです!」

ことり「へぇー、こんな風にPVに取り込んでくるなんて!」

花陽「にこちゃん、すっごーい!」

にこ「でしょう?」

真姫「で、でも…これが公の場に晒されるのは…」

希「少し恥ずかしい…」

穂乃果「うわぁ…凄いなぁ…」ポロポロ

海未「穂乃果!?泣いてるんですか?」

穂乃果「ごめんね、感動しちゃって…」

凛「穂乃果ちゃん…」

穂乃果「皆が思い描く未来はとっても素敵だよ…」

穂乃果「穂乃果にも…このPVの穂乃果達みたいに…幸せな未来が待ってるのかな?」

穂乃果「きっとそれは穂乃果達次第だよね!」

穂乃果「これからも頑張っていかなきゃ!」

ことり(未来妄想図っていうのは…ただあり得ない未来を想像するだけじゃない…)

ことり(こうなりたい!っていう強い気持ちを…奮い立たせてくれる…)

ことり(穂乃果ちゃん…)

ことり(ことり達は穂乃果ちゃんを絶対に…)

全員(幸せにしてみせるからね…)


おわり

真姫「高坂穂乃果被害の会」

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