凛「めざせ」 卯月・未央「ポケモンマスター!」 (945)

凛「めざせポケモンマスター」の続きです
凛「めざせポケモンマスター」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1397994922/)

・ポケットモンスター×アイドルマスターシンデレラガールズのクロスSSです
・アイドルたちがポケモン世界を冒険します
・本SSの舞台はオリジナルの地方、アイマス地方です
・各世代から色々なポケモンが登場します
・ゲームとも、アニメとも異なるオリジナル設定が存在する可能性があります
・ときどき安価あり


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1402064241

≪あらすじ≫

ポケモンマスターになるべくアイマス地方を旅をする凛
7個のバッジを集め、最後のジムであるシジョウシティジムのリーダー・真奈美へと挑戦しようとしていた
しかしジム戦の直前、未央が悪の組織シンデレラ団にポケモンを奪われたと聞き、真奈美の制止を振り切り単身シンデレラ団のアジトへ突入
最深部へたどり着いた凛を待っていたのは組織の3幹部、時子、ヘレンにまゆ
そしてシンデレラ団のボス、ちひろであった

凛 手持ちポケモン

・ゲッコウガ ♂ Lv.47 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/なげつける/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.46 いかく
とっしん/つばめがえし/インファイト/はねやすめ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.46 すなかき
じしん/メタルクロー/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.45 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.44 はりきり
りゅうのはどう/かみくだく/ドラゴンダイブ/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい

アイマス地方タウンマップ。超適当に作成。参考程度に
http://i.imgur.com/PLs0zgJ.png?1

すいません、諸事情により書き溜めが出来ませんでした……
今回はスレ建てだけになります
明日には投下できると思いますので、それまでお待ちください


遅くなってごめんなさい
投下していきます

今回も激しくシリアス
そろそろ本気でほのぼの成分が恋しくなってきました
シリアスも書いてて楽しいんですけどね

凛「何で……アンタが……」

ちひろ「? 私がここに居ることの何がおかしいんでしょうか?」

凛「アンタは……ただのフレンドリィショップの店員じゃ……」

ちひろ「ええ、あの店は私の店です」

凛「何で……」

ちひろ「強いて言うなら、趣味、ですかねぇ」

ちひろ「お金稼ぎが好きなんですよ。お金自体も当然好きですが、『稼ぐという行為』が好きでして」

ちひろ「頑張れば頑張った分だけ、数字で結果が現れますしね」


ちひろ「もちろんシンデレラ団の活動資金集めという側面もありますが」

ちひろ「……まあとにかく、アレは個人的な趣味の範疇ですよ」

ちひろ「わかりましたか?」

凛「分からない……分からない!」

凛「何で!? 何でシンデレラ団なんてものを作って! 世界征服なんて馬鹿なことを企んでるの!?」

ちひろ「…………何ででしょうね?」

ちひろ「まあとにかく……あなたがここまで来るのは私にも予想外でしたよ、凛ちゃん」

凛「!」

凛「私の事もしっかり把握済みってこと……」

ちひろ「お客さんの事はちゃあんと一人ひとり覚えてますよ? 大事な大事な金ヅルですから」ニコ

凛「……」

ちひろ「そんなに睨まないでくださいよ」

時子「ボス、そろそろいいんじゃないかしら」

ちひろ「……そうですね」

ちひろ「タダで返すわけにはいきませんしねぇ……いいですよね、ヘレンさん」

ヘレン「ええ……この娘もなかなか興味深いけれど……あの娘は来ないみたいだし……構わないわ」

凛「ッ……未央の事……!?」

ヘレン「おや、知っているのかしら」

凛「未央のポケモンを奪ったんでしょ……返してもらうよ」

ヘレン「……どうやって?」

凛「当然、バトルで……!」

時子「ぷっ……アッハッハ! まさか、冗談でしょう?」

時子「あの時私に手も足も出なかった小娘が、私と同じ幹部であるヘレンに敵うとでも!?」

凛「あの時の私とは違う……!」

凛「私も、ポケモン達も、強くなった!」

凛「ヘレンだけじゃない……アンタも、アンタも!」

まゆ「……」

時子「……」

凛「そして、アンタも……!」

ちひろ「…………」

凛「全員倒して、シンデレラ団は終わりだよ!」

時子「……ビッグマウスもここまで来ると笑えないわね」

時子「……いいわ。あの時と同じように、また私が……」

ちひろ「時子さん」

時子「あん?」

ちひろ「私がやります」

時子「……はあ?」

凛「!」

時子「何もわざわざこんな雑魚相手にあなたが出る必要はないんじゃないかしら……ボス」

ちひろ「いえいえ……相手を侮るのはよくないですよ」カッ

ちひろ「たまにはバトルもしないと……腕がなまっちゃいますし」

ちひろ「少し……この子に興味がわきました」

ちひろ「と、いう訳で……お相手しますよ、ポケモントレーナーさん」

凛「……」

凛「誰からでも関係ない」

凛「行くよ……ゲッコウガ」ポンッ

ゲッコウガ「ゲコ!」

ちひろ「さあ……行きますよ。バンギラス!」

バンギラス「バン!」ポンッ

バンギラス いわ/あく よろいポケモン
どんな攻撃でもビクともしない頑丈な体と一振りで山をも崩す地響きを起こすパワーを持つ
地図を書き換えることもあるとさえ言われる
戦う相手を求め山を彷徨い、バトルを繰り返す

ゴォォッ

凛(……!? ここは地下のはず……砂嵐!?)

ちひろ「バンギラスの特性、すなおこし。バンギラスの周囲にはいつも砂嵐が吹き荒ぶんですよ」

まゆ「ボス……いきなり切り札を出すなんて、よっぽど凛ちゃんに興味を持ったみたいですねぇ」

凛「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」

…………

凛「はぁ……はぁ……」

ゲッコウガ「ゲコォ……」

時子「しぶといわね……」

ちひろ「終わりですか?」

凛「ッ……まだまだ! ゲッコウガ、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」バッ

ちひろ「ストーンエッジです」

バンギラス「バーン!」ゴゴゴ

ドドドドッ

ゲッコウガ「ゲコォッ!」

凛「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ……」ボロ

時子「終わりね……やっぱり口だけだったみたいね」

ちひろ「とどめです……かみくだく!」

バンギラス「バーン!」ドドド

凛「くっ……!」



「フーディン! きあいだま!」



まゆ「!?」

ヘレン「!」

バシュッ

バンギラス「!?」

凛「……!」

裕子「お友達のピンチに颯爽と登場、エスパーユッコです!」バーン

凛「ユッコ!?」

裕子「はい、凛ちゃん! エスパーユッコです!」ビシッ

まゆ「ジムリーダーがどうしてここに!?」

時子「というより、いつの間に、どうやって……」

時子「そうか、テレポート……!」

裕子「本当は来たことのない場所にはテレポートは出来ないんですが! そこは流石のサイキッカー、やはり格が違いますでしょう!」ドヤッ

裕子(本当は真奈美さんが見つけたというこのアジトの見取り図を使っただけなんですけどね)

凛「どうして、ユッコが……」

裕子「もちろん、こうするためです!」

裕子「サイコキネシス!」

フーディン「フー」ゴゴゴ

ヘレン「……あら」

凛「! 未央のボール!」ポンッ

裕子「よっ……と。さあ、これで未央ちゃんのボールは取り返しましたよ!」

裕子「後は……」

裕子「フーディン! ミラクル☆テレポート!」

フーディン「フー」

時子「! 待ちなさい……」

フッ

時子「……ちっ」

ちひろ「……」

ヘレン「……」

まゆ「……」

フッ

凛「! ここは……」

裕子「エスパーユッコに凛ちゃん、無事に帰還です!」

真奈美「! 上手くいったか……」

卯月「凛ちゃん!」

未央「しまむー!」

真奈美「ここが例のスタジアムだ」

凛「……未央、これ……」

未央「! 私の、ポケモン……!」

凛「ユッコが取り戻してくれたよ……」

未央「良かった……良かったよぉ……!」

卯月「未央ちゃん……」

凛「…………」

このシリーズのユッコの活躍ぶりは異常

中途半端ですが、今回ここまで
今回で一旦シリアスパートは中断。そろそろサイドストーリーを挟むかも?

次回投下は明日の予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

乙です
一枚板じゃなさそうなシンデレラ団...
エスパーしてるユッコっていい意味で違和感

遅くなって申し訳ない、投下します

メガジュカインがなかなかカッコいい。メガラグラージは……うん
あとホムラさんなんでデブってしまったん……

>>27 >>29
テレポートってゲームではアレですがリアルに考えるととんでもなくチートですからね。若干持て余し気味です
キノコ成長させたりガチ疑惑のあるユッコですが、このssではユッコ自身はエスパーではない設定です
しかしポケモン世界ではサイキッカーは大して珍しくないという


凛「……」

真奈美「やれやれ……まったく君というやつは」

凛「……ごめんなさい」

真奈美「後先考えずに突っ走りすぎだ。もう少し慎重になるべきだよ君は」

真奈美「……しかしまあ、確かに君の言った通り私たちの対応が遅かったせいというのもある」

真奈美「その事については謝ろう……済まなかった」

真奈美「……」

真奈美「とりあえず他の事についても色々話すことはあるが……精神的にも肉体的にも疲れているだろう……今日は休むと良い」

凛「……はい」



夜 シジョウシティ ポケモンセンター

凛「……」

凛(また、負けた)

凛(あの時と同じ……結局何もできなかった)

凛(……強くなった、つもりだった)

凛(……確かに私のポケモン達はレベルも上がって、進化して……強くなった)

凛(でも、私自身は……?)

凛(強くなったつもりで……全然強くなってなんかなかった)

凛(ユッコが駆け付けてくれてなきゃ、今頃どうなってたかも分からない)

凛(真奈美さんにも……皆に迷惑をかけてただけ)

凛(駄目駄目だよ)

凛(菜々にはあんな説教しておいて、笑えるよね)

凛(……おまけに真奈美さんとの約束も破って)

凛(……これから、どうしよう……)

コンコン

凛「……?」

ガチャ

未央「やっほ、しぶりん!」

卯月「お邪魔するね、凛ちゃん」

凛「未央、卯月……」

未央「よっと」ボフ

未央「えーっと……あのさ」

未央「私……しぶりんがあんなに必死になってくれて、嬉しかったよ」

凛「……でも」

凛「……でも結局、私はポケモンを取り返すことができなかったよ……戻ってきたのはユッコのおかげ」

未央「ううん……しぶりんのおかげでもあるよ。少なくとも私は、そう思ってる」

未央「でも……ごめんね、しぶりん」

凛「どうして……未央が謝るの?」

未央「だって、元はと言えば私の問題なのに、しぶりんを巻き込んじゃったし」

未央「それにしぶりんのことだから……『私のせいだ』って背負い込んじゃってるんじゃないかなって」

凛「……」

未央「その様子じゃ当たりみたいだね」

卯月「凛ちゃん、菜々ちゃんに言ってたよね。一人で背負い込むなって」

卯月「今度は、私から言わせてもらうよ!」

卯月「一人じゃ背負いきれないことも、2人なら、3人なら……きっと大丈夫だよ」

未央「しぶりんは1人で走ってるんじゃない。私もしまむーも、ちゃんと横に居るんだよ」

未央「ちょっと頼りないかもだけど、それでもちゃんと、一緒に走ってるんだよ……」

未央「迷惑かけて、かけられて……支えあうのが、親友ってもんでしょ!」

卯月「だから……」

凛「……」

凛「…………そう、だね」

凛「確かに私は……2人に頼るってことはあんまりしてこなかったのかも」

未央「やっぱりリーダーって感じだったしねぇ」

卯月「年上の私が頼りないってのもあったかも……えへへ」

凛「迷惑をかけて、かけられて……か」

凛「それじゃあ早速だけど……迷惑かけちゃおう、かな」

未央「うんうん、どーんときちゃいなさーい!」

卯月「おいで、凛ちゃん!」

凛「胸……借りるよ」

…………

翌日

未央「いやぁー、あんなしぶりん、初めて見たような気がするねー」

凛「も、もうそのことはいいでしょ!」

卯月「凛ちゃん、可愛いー♪」

凛「卯月まで……!」

未央「また泣きたいときはいつでも言ってねー?」

凛「……」プイッ

卯月「ああ、凛ちゃんが怒っちゃったよ」

未央「ちょっとからかいすぎたかな?」

凛「はあ……」

凛(やっぱり止めとけばよかった)

未央「もーしぶりん! 怒んないでよー」

卯月「凛ちゃーん!」

凛「……」ツーン

未央「それにしても、急に呼び出しなんて何なんだろう?」

卯月「うーん……やっぱり昨日の事かなあ?」

未央「やっぱりそうかー……」

凛「はあ……色々と気が重いよ」

卯月「だ、大丈夫だよ! 凛ちゃんが怒られても、私たちが助けてあげるし!」

未央「そうそう! 真奈美さんにも、ジム戦をさせてあげてほしいって、私達からもお願いするからさ!」

凛「怒られる前提なんだね……」

真奈美「む……来たか」

凛「はい」

真奈美「早くから呼び出して済まないな」

凛「いえ……あの、昨日は本当にすいませんでした」

真奈美「ああ、反省してくれたのなら構わないさ……」

凛「……それで、どうして私達は……?」

真奈美「君達を呼び出したのはだな……まあ、着いてきてくれ」

凛・卯月・未央「……?」

卯月「ねえ……ここって……警察、だよね?」

未央「だねえ……まさか! しぶりん、怒られるだけじゃ済まずに、まさかの逮捕!?」

凛「ちょっと……未央」

未央「あの子は、そんなことをするような子じゃないんです! 本当です!」ヨヨヨ

卯月「み、未央ちゃん……?」

凛「未央……本気で怒るよ?」

未央「ごめん」

真奈美「入るぞ」

ガチャ

凛「……!」



日菜子「むふふ、皆さん、お久しぶりです」

ほたる「ご無沙汰してます……」

小梅「お久しぶり、です……」

裕子「皆さんが来る予感は3年前から……ユッコです!」

夕美「凛ちゃん!」

肇「おはようございます、皆さん」

菜々「きゃはっ☆ おはようございます!」

未央「ジムリーダー……!?」

卯月「ぜ、全員……!?」

凛「まさか……ここは」

??「そ! ここはシンデレラ団対策本部よ!」

早苗「あたしは早苗……一応対策本部長ってことになってるわ」

早苗「あたしは早苗……一応対策本部長ってことになってるわ」

未央「対策本部……おお、何かかっこいい!」

卯月「す、凄い……」

凛「えっと……何で私達をここへ?」

真奈美「昨日の件の事情聴取と考えてもらえればいい」

真奈美「それと……」

真奈美「個人的には大反対、まったくもって不本意なのだが……あー」

凛「?」

真奈美「君たちをこの対策本部に加えることとなった」

卯月「……へ?」

未央「……ほ?」

凛「…………え?」

「「「えええええええええええ!?」」」

今回はここまで
次回は杏ときらりのサイドストーリーをお送りしたいと思います
どうでもいいですが、新マグマ団のカガリちゃんはPaが貰っていきますね!

次回投下は明後日(火曜)夜からの予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

乙です
橋の下のジュプトルはトラウマ
チャンピオン以外のポケモンリーグ勢がまったく姿を出さないのは意図的なあれかな

投下します

>>60
橋の下ジュプトル……懐かしいですねぇ。やられまくった記憶があります
ポケモンリーグ勢についてですが、実はまだ考えてないんですよね
そもそもリーグの仕組みについても、ゲーム準拠の四天王勝ち抜き製かアニメ準拠の大会制にするかで迷ってたりします

サイドストーリー『杏ときらりと氷の鳥』



杏「はぁ……」

きらり「杏ちゃーん、はーやーくぅー☆」

杏「きらり……もう、限界……ちょっと休憩しよう、休憩」ゼーハー

きらり「5分くらい前にしたばっかりだにぃ?」

杏「まだそれだけしか経ってないの!? ウソだぁ……」

きらり「ほら、頑張ろぉ?」

杏「きらり……おぶってぇ……」

きらり「駄目だよぉ、杏ちゃん。たまには自分の足で歩かないと!」

杏「鬼ぃ! 悪魔ぁ……」

杏「くっそぉ……ヤルキモノも進化してケッキングになってからまた働かなくなるし……!」

杏「カビゴンは相変わらず食っちゃ寝の繰り返しだし!」

杏「帰りたい……休みたい……」

杏「ああああ……」

きらり「もう一息だにぃ、杏ちゃん!」

杏「次は杏を快適に運んでくれるポケモンを捕まえてやるぅ……」

ミナセの西に浮かぶ島 レオン島
氷山もある氷の島
吹雪いており、とても寒い


ビョォォォォォォォォ

杏「……さぶっ!」

杏「ちょっときらり、尋常じゃない寒さなんだけど!?」

きらり「うにゅぅ……きらりも流石にこれには耐えらんないかもかも……」

杏「わざわざこんなトコ来る必要ないじゃんか……」

杏「そもそもただの噂でしょ? ここに希少なポケモンがいるなんてさ」

きらり「でもでもっ、折角来たんだから、ポケモンさんに会いたいにぃ!」

きらり「そうだ! 全力だーっしゅすれば、体もぽかぽかしてきっと寒くないかも☆」

杏「え゛っ」

きらり「というわけでぇ……だぁーっしゅ☆」ダッ

杏「うわああああああっ、ひ、引っ張るなきらりぃぃ!」

杏「っていうか、こんなとこで体力が尽きたらヤバイってえええええ!!」

氷山洞窟 内部

コォォォォォォ

杏「はぁ……疲れた……けど、寒さは外よりかはマシだね」

きらり「氷がぴかぴかしててきれーい」

杏「そうだね……」

杏「っていうかコレフツーに遭難状態だよね杏たち」

杏「ポケモンがいるからまあ何とかなるけど」

杏「ここまで来たからにはせめて希少なポケモンとやらの姿くらい見ないとねー」

杏「写真に撮れば高く売れるかもねぇ……ふふふ」

きらり「とりあえず、奥の方に行ってみよー!」タタッ

杏「そうだね。うー……さむさむ」トコトコ

デリバード「デリ」

イノムー「イノ」

パウワウ「パウ」

フリージオ「ジオ」

杏「こんな所にもポケモンはいるんだねぇ……たくましいもんだよ」

きらり「みんなかわうぃー☆」

杏「さーて……杏のお眼鏡にかなうポケモンはいますかなーっと……」

クレベース「クレ」ズシン

杏「……」

きらり「……」

杏「……」

クレベース「クレ?」

杏「……いた」ニヤリ

杏「いいねぇ、いい感じだよ! その背中!」

杏「フトンを敷いて寝るにはちょうどいいサイズ!」

杏「フトンでぐっすり寝ながら移動できるなんて最高じゃないか!」

杏「しかもそのひんやりしてそうなボディ! 夏でも快適に寝れそうだよ!」

※冬の事は考えていない杏ちゃん

杏「ふふふ……」

杏「きらり、ちょっとコイツ捕まえるから待っててね」

きらり「りょーかい☆ 杏ちゃんがんばがんばー!」

杏「ふふふ……お前は杏軍団に加わるのだー!」

クレベース「」ビクゥ

杏「いくぞー!」

きらり「……」

きらり「杏ちゃんはこういうときだけアクティブだにぃ」

ポン コロ コロ コロ カチッ

杏「よっしゲット!」

杏「早速出ておいで―クレベース」ポンッ

クレベース「クレ」

杏「よいしょ……」

杏「おー……こりゃいいね」

杏「お待たせ、さぁー行くよ、きらり、クレベース」

きらり「おっけー!」

クレベース「クレ」

氷山洞窟 深奥部

杏「何か……さっきより寒くなってない?」

きらり「うう~……確かにぃ……」

クレベース「クレ……」

杏「おや……? どしたの、クレベース」

クレベース「クレ……」ガタガタ

杏「クレベースが……怯えてる?」

きらり「うゆ……?」

ゴォッ

杏・きらり「!?」

杏「さ……さぶっ! 何さこの冷気!」

きらり「杏ちゃん……あれ!」

杏「え……?」

ゴォォォォォォォォォ

フリーザー「……」

杏「あれが……希少なポケモン?」

きらり「きれい……」

フリーザー「フリ……?」

フリーザー「フリーッ!」

杏「こっちに気づいた……! 来るよきらり!」

きらり「おーけーりょーかい!」

フリーザー「フリーッ」バサッ

杏「えっ……?」

きらり「……うにゅ?」

バサッ

きらり「行っちゃったにぃ」

杏「あ、杏たちなんて眼中にないってこと?」

…………

クレベース「クレ」

杏「ん? もうすぐ出口ってこと?」

きらり「それにしても……すっごくきれいで、かわいかったにぃ、フリーザーちゃん!」

杏「そう? 杏には凄い生意気なヤツに見えたけど」

きらり「きらきらぴかぴかで、とーってもかわいかったよぉ!」

杏「きらりの感性はときどきよく分かんないよ」

きらり「……! 見てみて、杏ちゃん!」

杏「んー?」

きらり「雪だにぃ……!」

杏「へぇー……アイツが降らせていったのかな」

杏「あっ……そういえば写真撮るの忘れてた」

杏「むー……何だか腹が立ってきたよ……決めた!」

杏「今度見つけたらゼッタイに捕まえてやる! そんで写真も撮りまくってやる!」

きらり「……」

杏「? どしたの、きらり」

きらり「ううん、杏ちゃん、とっても楽しそうだなーって!」

きらり「旅に出たばかりのころは、杏ちゃん、イヤイヤって感じだったから」

杏「う……まあ確かに、昔に比べたら、少しは、ほんの少しは、旅を楽しめるようにはなったかもね」

杏「ま、それもこれも……きらりのおかげかな」

きらり「……」キョトン

杏「……」

きらり「……」

杏「……」

きらり「あーーーーんずちゃぁぁぁん!!」ガバァ

杏「どわぁ! きゅ、急にだきつくなきらり!」

きらり「きらりもー、杏ちゃんとの冒険、とってもとっても楽しいよー! はぴはぴー☆」

杏「わかった、わかったから離して……ぐえ」

きらり「きらりも協力するからー! 一緒にフリーザーちゃんを追いかけよー!」

きらり「杏ちゃん、大スキー!」

サイドストーリー『杏ときらりと氷の鳥』 続く……かも?

今回はここまで
杏ちゃんときらりはフリーザーを追い求めるミナキさん状態になりました
まだ話を展開できそうなので、もしかしたら続くかもしれません

http://i.imgur.com/U5GudDj.png
何でこんなん描いたんだ……

次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました


投下します

深夜テンションで描いたから若干後悔してたので意外と好評そうでびっくり
ネタが浮かんだらまた描くかもしれません


凛「捜査本部に……!?」

真奈美「そうだ……」

未央「な、何で……」

真奈美「ジムリーダー達による推薦さ。こいつらときたらまったく……!」

凛「……!」

菜々「凛ちゃんたちなら、きっとナナたちの力になってくれると思ったんです!」

真奈美「そういうわけだ……まぁ、よろしく頼むよ」

卯月「は、はい……!」

未央「な、なんか緊張するなぁ……」

早苗「ねえ、そろそろいいかな?」

真奈美「ああ。さっそく昨日の件だが……」

……………

早苗「なるほど。おおよその事は分かったわ」

凛「敵のアジトは分かったけど……突入の準備はするの?」

真奈美「そのことなんだが……」

凛「?」

真奈美「あの後、実は奴らのアジトを軽く調査してみた……するとだ」

真奈美「奴らはいなかった」

凛「え?」

真奈美「機材の一部などはそのまま残っていたが、メンバーや書類の類はあの場から一切消えていた」

真奈美「……おそらく別のアジトへと移ったのだろう」

真奈美「フレンドリィショップの倉庫が奴らのアジトへと繋がっていたことを考えると……」

真奈美「おそらくは各町のフレンドリィショップも同様にアジトへと繋がっている可能性がある」

未央「そんなにいくつもアジトを……?」

真奈美「今回はこんな所だな」

真奈美「何度もこの街へ来てもらって悪いが、捜査も大詰め。気を緩めずいこう」



凛「皆、こんな私を捜査本部に推薦してくれて……ありがとう」

菜々「水臭いですよ、凛ちゃん!」

夕美「そうそう、頭あげなって! 皆、凛ちゃんたちの強さも思いも、ちゃんとわかってるんだからさ」

ほたる「私は凛さんに救われました……だから、今度は私も凛さんの力になりたいんです」

裕子「サイキックみらいよち! このエスパーユッコには凛ちゃんたちが力になってくれるという未来が見えます!」

肇「そうですね。私達が力を合わせれば……きっとできます」

小梅「あ、あの子も協力するって……」

日菜子「むふふ……やってやりましょう……!」

凛「ありがとう……本当に、ありがとう……!」

凛(そうだ……私にはみんながいる)

凛(ポケモンが……親友が……私が支えてくれる、たくさんの人が)

凛(だから……そんな人たちを苦しめるシンデレラ団は、絶対に許さない)

凛(こんどは皆で……!)

真奈美「あー、ちょっといいかい?」

凛「……?」

真奈美「……今回、こうなったのは私のせいだ」

凛「そんな、私が勝手に暴走しただけで……」

真奈美「そのことはもういい。過ぎたことさ」

真奈美「さっきも言った通り、君たちを捜査本部に加えるのは私としてはとても不本意なんだ」

真奈美「君たちトレーナーは、自由に旅をすべきだというのが私の考えだからね


真奈美「だが、今の私にはそんなことを言う資格はない……実際に君たちを巻き込んでしまった」

凛「……」

真奈美「だからこそ彼女たちの意見を通した」

真奈美「ここで、君の意志を確認させてくれ。君は、シンデレラ団と戦い抜く覚悟はあるか?」

真奈美「ここで止めるのも自由だ。止めるという場合は、ジム戦も受け付けよう」

凛「……」

凛「当然、戦います。覚悟はできてます」

真奈美「……わかった」

真奈美「さて……他のジムリーダー達はもちろん、私も君たちの実力は認めている」

真奈美「だが、それでも君は敗北した」

凛「……」

真奈美「……そこでだ」

真奈美「君にはわたしが直接稽古をつけよう」

凛「!?」

真奈美「奴らのボス……ちひろに勝てとは言わん。だが、君にはまだまだ強くなってもらう必要がある」

真奈美「言っておくが私はかなり厳しいぞ。どうだ、やるか?」

凛「やります! ……私も、もっと強くなりたいと思っていたところです」

真奈美「いい返事だ」ニィ

真奈美「では早速行くぞ……ポケモンを出すんだ」

凛「へ?」

真奈美「どうした? 時間も奴らも待ってはくれないぞ」

凛「い、いきなりですか……!?」

真奈美「そうだ……言っただろう。私は厳しいんだ。さあ、早く!」

凛「……! ム、ムクホーク!」

ムクホーク「ムクーッ」ポンッ

凛(真奈美さんといきなりバトル……!?)

凛(最強のジムリーダー、一体、どれほど……)

真奈美「ムクホークか。ならば私は……」

真奈美「ゴー、エアームド!」ポンッ

エアームド「エアー!」

真奈美「私が得意とするタイプははがね……その堅さはあらゆるタイプの中でも随一だ」

真奈美「人は私を『メタリックレディウルフ』などと呼ぶが……フフ、似合わんだろう?」

凛(その割にはちょっとノリノリっぽいけど)

真奈美「まずは小手調べと行こうじゃないか……いくぞ、エアームド」

エアームド「エアーッ!」




卯月「凛ちゃんは?」

未央「何か真奈美さんと話してるって」

卯月「何なんだろう……」

未央「さぁ……」

卯月「そういえば未央ちゃんは、この街でどんな修行をしてたの?」

未央「おおっ、しまむー、それ聞いちゃう? 聞いちゃうんだ?」

卯月「う、うん……」

未央「っていっても特別なことは何にもしてないんだけどね」

未央「この街はバトル施設が多いから、そこに挑戦したり」

未央「ああ、あと非公認大会とかに出たり?」

未央「……そうだ!」

卯月「?」

未央「ちょっとしまむー、着いてきて!」ダッ

卯月「み、未央ちゃん!?」

卯月「こ、ここは……?」

未央「ここはシジョウの数あるバトル施設の中でも最大の施設、その名も『バトルライブ』!」

卯月「バトル……ライブ?」

未央「そ。ルールは単純、ひたすらポケモンバトルを続ける!」

未央「勝っては戦い、勝っては戦いを負けるまで続ける!」

未央「何でも勝ち続けると、『ライブアイドル』って呼ばれるこのライブのマスターと戦えるんだって。私はまだ戦ったことはないけどね」

卯月「へぇ……でも、『ライブ』って?」

未央「ああ、このバトルライブ、観客がいっぱいいるんだよ。そりゃもういっぱい」

未央「結構緊張するんだよね、あれ……」

卯月「うっ、それは……確かに緊張するかも」

卯月「うん……?」

卯月「…………待って、未央ちゃん」ハッ

未央「何だい、しまむー」ニヤリ

卯月「まさか……私をここに連れてきたのって……」

未央「そのまさか! 私としまむーで、このバトルライブに参戦するよ!」

卯月「や、やっぱりぃぃぃぃ!」

未央「ほら、私達ってしぶりんに負けっぱなしじゃん?」

未央「捜査本部にも参加できることになったし、皆の足を引っ張らないためにも強くならなきゃって思ってね」

卯月「そ、それは私も思ってたことだけどぉ……!」

未央「ってワケで!」

未央「コースはマルチライブ! 目標はもちろん打倒ライブアイドル!!」

卯月「み、未央ちゃあん!」

未央「さあ、行くよしまむー!! バトルライブに突撃だー!!」

今回はここまで
真奈美さんのタイプついては、[メタリックレディウルフ]木場真奈美から取りました

ちょっときの子可愛すぎんよ~。CG凛が来ると言われていたのでびっくりしましたよ
奈緒うちのフロントには来てくれなかった模様
http://i.imgur.com/ofezB8h.png
画力をください

次回投下は明日(今日)予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

ごめんなさい、今日はちょっと投下できそうにないです
明日には投下するので、許してくださいなんでもしまむら!

お待たせしました
投下していきます

ワァァァァァァァァ……

卯月「うっ……凄い熱気……」

未央「うはー、やっぱり凄いねぇ、ここは」

卯月「こんな所でバトルなんて、き、緊張が……」

未央「大丈夫だって、ビシッと行こうよビシっと!」

卯月「ううう……」

未央「マルチバトルは2人と2匹のコンビネーションが重要なんだから、ほら!」

卯月「が、ガンバリマス」カチコチ

未央「ありゃりゃ……」

未央「適度な緊張は大事だけど、しまむーは緊張しすぎだよ……」

卯月「だ、だってぇ……」

未央「早く慣れてもらわないと、こりゃ勝ち抜くのは厳しいかもね……」

『さあ始まりましたバトルライブマルチコース!』

恵磨『実況はアタシ恵磨が!』

瑞樹『解説はこの私瑞樹がお送りするわ』

卯月「しかも実況・解説付き!?」

恵磨『どうやら挑戦者卯月選手、緊張してるみたいだねーっ!』

瑞樹『普段は大勢の前でバトルする機会というモノは少ないものね。わかるわ』

恵磨『さぁさぁさぁ! 卯月選手・未央選手の相手をするのはー!?』



バーーーーーーン

周子「ま、お手柔らかにヨロシクねー♪」

紗枝「ふふ、周子はん、頑張りましょなぁ」

恵磨『周子選手・紗枝選手のコンビだぁー!!』

恵磨『瑞樹さん、この試合、どう見ますか!?』

瑞樹『そうね……この4人のうち、3人はバトルライブ初挑戦らしいわね』

瑞樹『唯一出場経験ありの未央選手の立ち回りが見どころね』

瑞樹『そしてこのバトルライブで大事なことは、周囲のテンションに呑まれないことだわ』

瑞樹『プレイングの一つ一つに観客はリアクションを見せるわ。良いプレイをすれば会場のボルテージは上がるし、悪いプレイをすれば逆に下がる』

瑞樹『観客の反応が悪いと、どうしても不安になるものなのよ。そんな時に、平常心を保って指示を出すことがトレーナーには求められるというワケ』

恵磨『なるほど!』

未央「……しまむー、行くよ」

卯月「わ、分かったよ……!」

未央「ゴー、ジュカイン!」

卯月「お願い、チラチーノ!」

ポンッ「ジュカ!」ポンッ

チラチーノ「チーノ!」ポンッ

ジュカイン くさ みつりんポケモン
腕に生えた葉っぱは大木をも切り裂く刀のごとき切れ味を持つ
ジャングルでの戦いが得意
背中の種には栄養が詰まっており、それを使って樹木を育てるという

チラチーノ ノーマル スカーフポケモン
とても滑らかでさわり心地抜群の体毛を持つ
その体毛は特殊な油でコーティングされており、相手の攻撃を受け流すことができる
埃や静電気も寄せ付けない

恵磨『卯月・未央ペアが繰り出したのはジュカインとチラチーノ!』

周子「そんじゃ……ほいっと!」

紗枝「よろしゅうねぇ」

キュウコン「キュウ!」ポンッ

リーフィア「フィア」ポンッ

キュウコン ほのお きつねポケモン
9本の尻尾と黄金の体毛が特徴のポケモン
1000年生きると言い伝えられており、尻尾の先にはそれぞれ異なる力が宿るとされる
真っ赤な瞳は光を放ち相手を惑わせる

恵磨『対する周子・紗枝ペアが出したのはキュウコンとリーフィア! これはまさかァー!!?』

パァァァァァ

未央「! 室内のはずなのに、光が……!」

瑞樹『キュウコンのとくせい・ひでりね。なるほど、あの2人は晴れ状態で活躍するポケモンを主軸としているようだわ』

恵磨『これは相当なコンビネーションを見せてくれる予感ン!!』

未央「く……やっかいだね!」

卯月「うー……!」

未央「行くよしまむー!」

卯月「わ、わかったよ未央ちゃん!」

未央「ジュカイン、リーフィアにシザークロス!」

恵磨『おおっと未央選手、先手を取ったァ! ジュカインがリーフィアに跳びかかるっ!!』

リーフィア「フィア」ババッ

ジュカイン「ジュカ!?」

未央「は、はやい!」

瑞樹『リーフィアのとくせいはようりょくそね。陽の光を浴びてスピードが大幅にアップしているわ』

紗枝「ふふ、チラチーノにリーフブレード!」

恵磨『リーフィア、ジュカインの攻撃をひらりと躱し、チラチーノへと攻撃を繰り出すぅ!!』

未央「しまむー、そっち行ったよ!」

卯月「わひゃっ!? え、ええっと、ロックブラストで、キュ、キュウコンに攻撃!」

未央「!? ば、ばか!」

リーフィア「フィア!」ズバッ

チラチーノ「チー!」

卯月「あわわ……チ、チラチーノ!」

恵磨『卯月選手、リーフィアの攻撃への対処をせず、キュウコンへの攻撃指示を出したぞー!? これは痛恨のミス!』

瑞樹『やはり緊張で冷静な判断ができていないようね』

未央「しまむー、しっかり!!」

卯月「ご、ごめん……大丈夫、チラチーノ?」

チラチーノ「チラ」

卯月「よかった……」

周子「おっと、ほっとするのはまだ早いんじゃないかな!? キュウコン、さいみんじゅつ!」

キュウコン「キュウ」ポワワ

チラチーノ「チラ……?」

チラチーノ「ZZZ……」

卯月「あ、ああ……!」

恵磨『周子選手、逃さず追撃ー! チラチーノは眠ってしまったぞ!? どうする!?』

未央「くっ……ジュカイン、もう一度リーフィアにシザークロス!」

ジュカイン「ジュカァ!」バッ

リーフィア「フィア~♪」ササッ

卯月「チ、チラチーノ! お願い、起きて!」

チラチーノ「ZZZ……」

周子「よーし、キュウコン、チラチーノに向けてソーラービーム発射!」

キュウコン「キュウ……!」

未央「! させない、ジュカイン、標的をキュウコンに変更、つじぎり!」

ジュカイン「ジュカァ!」

ズバッ

キュウコン「キュウ!」

恵磨『おっとぉ、ジュカイン、ソーラービームの阻止に成功だ!』

未央「よっし!」

紗枝「それじゃ、こっちもソーラービームを撃ちましょかぁ」

リーフィア「フィア!」

カッ

未央「!?」

ゴゴゴゴゴゴ

チラチーノ「チラ……」バタンキュー

恵磨『上手い! ジュカインがキュウコンを攻撃した隙を使って、リーフィアがチラチーノを撃破だああ!!』

ウオオオオオオオオオオオオオオオ

卯月「うう……」

未央「マズイよ……観客はどんどん向こう寄りの応援になって来てる……!」

周子「キュウコン、だいもんじ!」

キュウコン「キュウ!」ゴォッ

未央「っと、避けてジュカイン!」

ジュカイン「ジュカ」サッ

紗枝「周子はんがジュカインの相手してるうちに……つるぎのまいで力を上げましょかぁ」

リーフィア「フィア!」キンッ

未央「くっ……しまむー!」

卯月「未央ちゃん、わ、私……」

未央「強くなるんでしょ!?」

卯月「……!」

未央「強くなって、しぶりんに追いついて! みんなの力になるんでしょ!」

未央「覚悟を決めて! っていうか! こんなステージに立ってウジウジオドオドしてる方が恥ずかしいし!」

未央「いつでも明るく笑顔で! それがしまむーでしょうがああああ!!」

卯月「未央ちゃん……」

ワァァァァァァァァ

卯月「……」

ウオオオオオオオオ

卯月「……」

卯月「私は……」



卯月「…………」キッ

卯月「バシャーモ!」ポンッ

バシャーモ ほのお/かくとう もうかポケモン
30階建てのビルをも飛び越えるジャンプ力
キックやパンチを駆使して闘う
強敵との戦いになると、腕から炎が噴き出し、拳を包み込む

バシャーモ「バシャ」

卯月「ありがとう、未央ちゃん……」

卯月「心配させてごめんね……でも、もう大丈夫」

未央「へへへ……まったく、世話のかかるお姉さんだよっ」

卯月「今度は……私もちゃんと戦う!」

恵磨『卯月選手、2体目のポケモンはバシャーモだッ!』

卯月「行くよ、バシャーモ!」

バシャーモ「バシャァ!」

周子「どうやら吹っ切れたみたいだけど……! まだまだこっちのターンだよん!」

周子「紗枝ちゃーん、バシャーモ狙いでいくよー!」

紗枝「了解どす……リーフィア、つばめがえし頼んますで!」

周子「キュウコン、じんつうりき!」

恵磨『おおっとぉ、バシャーモに向けて2匹同時に攻撃だああああ!』

瑞樹『ここでバシャーモを落とせば2対1に持ち込めるからね……わかるわ』

卯月「バシャーモ、跳んで!」

バシャーモ「バシャ!」ダンッ

恵磨『た、高い! バシャーモ、このステージの天井近くまで跳んだぞぉぉぉ!?』

卯月「そこからリーフィアにブレイズキック!」

バシャーモ「バシャ!」ゴォッ

恵磨『うおっと! バシャーモ、急降下してリーフィアへ攻撃!』

紗枝「周子はん!」

周子「任せて、キュウコン! じんつうりき!」

キュウコン「キュウ……!」

未央「おおっと、このちゃんみおの事、忘れてもらっちゃあ困りますなあ!」

未央「ジュカイン、キュウコンにつじぎり!」

ジュカイン「ジュカ!」ズバッ

キュウコン「キュ!?」

周子「……!」

紗枝「周子はん!? リーフィア、避けて……」

卯月「遅いです!」

バシャーモ「バシャ!」ドゴォッ

リーフィア「フィ……!」ゴォッ

紗枝「リーフィア!」

恵磨『おおっとこれはァー!』

キュウコン「キュー」バタンキュー

リーフィア「フィア……」バタンキュー

恵磨『キュウコン、リーフィア、同時ダウンンンン!!』

瑞樹『これで残りポケモンは2対3……形勢が逆転したわね』

未央「やった、しまむー!」

卯月「未央ちゃん!」

紗枝「あらあら……これはやられてしまいましたなぁ……」

周子「うーん、やるなぁ……でも」

紗枝「勝負は」

周子「まだまだこれから!」

メブキジカ「メブー」ポンッ

メブキジカ「メブー」ポンッ

未央「!?」

卯月「えっ?」

瑞樹『おや?』

恵磨『周子選手と紗枝選手……まさかの2人ともメブキジカを繰り出したァ!』

未央「同じポケモン……!?」

今回はここまで

ミニスカちゃんはシリーズを重ねるたびに可愛くなっていきますねぇ
もちろんパッションが貰っていきますよ
http://i.imgur.com/rC8fnKP.png

↓なんとなく描きたかった組み合わせ
http://i.imgur.com/rwAbq1X.png

次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

投下します

実況と解説はすぐに決まりましたねー
川島さんはわかるわと言わせたいって気持ちがあったりもします

メブキジカ ノーマル/くさ きせつポケモン
季節によって角に生える草花と住処を変える
立派な角を持つ個体が群れを率いる
人々はメブキジカの角を見て季節の移り変わりを感じるという

未央「2人とも、メブキジカ……?」

恵磨『これはいったいどういうことだー!?』

瑞樹『マルチバトルでは2人のトレーナーが同じポケモンを使用することができるわ』

瑞樹『といってもこれはおそらく……』

恵磨『はぁ……どういう事っすか? 解説の瑞樹さん』

瑞樹『まぁ、見ていたら分かるわ……ネタバレはよくないもの』

未央「絶対何かある……相性では有利だけど、気を抜かずに行こう!」

卯月「了解!」

周子「うーん。やっぱバシャーモがキツイわー」

周子「ってことで! 変わらずバシャーモ狙いで行くよん!」

紗枝「メブキジカ、すてみタックル!」

恵磨『紗枝選手のメブキジカ、威力の高いわざでバシャーモに襲い掛かる!!』

周子「こっちもすてみタックル!」

未央「! また同じ手!? ジュカイン、シザークロス!」



周子「なーんちゃって♪」

未央「!?」

周子「かえんほうしゃ!」

未央「ハァッ!?」

恵磨『おおっとォ!?』

メブキジカ?「メブー」ゴォォォ

ジュカイン「ジュカ……!?」

瑞樹『やはりね』

バシャーモ「バシャ」

メブキジカ「メブッ」ドカッ

ググググ……

恵磨『紗枝選手のメブキジカとバシャーモが激突! バシャーモ、メブキジカを受け止めたぞォ! どうするメブキジカ!』

恵磨『そしてそしてぇ! 周子選手のメブキジカ、なんとかえんほうしゃを繰り出した!!』

恵磨『メブキジカってかえんほうしゃつかえたのかー!! いやぁビックリ!』

未央「ジュカイン、大丈夫!?」

ジュカイン「ジュカ……」グググ

未央「良かった……」

ボッ

ジュカイン「ジュカ……ッ」ガクッ

未央「!?」

周子「おっ、火傷してたんだ? ラッキー♪」

恵磨『ジュカイン、何とか持ちこたえるも火傷のダメージでダウンだァァァァ!』

恵磨『これで全員ポケモンは残り1匹! 盛り上がってきたあああああ!!』

ワアアアアアアアアアアアアアアアアア

未央「メブキジカはノーマル・くさタイプ……かえんほうしゃを使うなんて、ありえない……きっと何かタネがある……!」

未央「頼むよ……カポエラー!」

カポエラー「カポ!」ポンッ

カポエラー かくとう さかだちポケモン
踊るように華麗で滑らかなキック技を繰り出す。見とれているとキツイ一撃を喰らうぞ
歩くよりも、コマのように回転して移動した方が早い

恵磨『未央選手、2匹目はカポエラー!』

瑞樹『かくとうタイプが2匹、しかもそのうち1匹はほのおタイプ……相性では未央・卯月ペアの方が有利ね』

恵磨『さあ、この不利な状況をどうする周子・紗枝ペアー!!』

周子「あちゃー……こっちもかくとうタイプかあ……こりゃちと厳しいかもね」

周子「そろそろ日の光も消えそうだし」

紗枝「メブキジカ、一旦距離取りましょかぁ」

メブキジカ「メブッ」バッ

周子「紗枝ちゃーん、どうするーん?」

紗枝「そうやねぇ……ここは……」

卯月「バシャーモ、ブレイズキック!」

バシャーモ「バシャ!」ゴォッ

紗枝「! 避けて!」

メブキジカ「メブッ」サッ

未央「ねこだまし!」

カポエラー「カポッ」パンッ

恵磨『卯月・未央ペアが畳み掛ける!!』

周子「どうやらお相手さんは待ってくれないみたいだね」

周子「やっぱりバシャーモが厄介だよね! イカサマ!」

メブキジカ?「メブ」バッ

卯月「ああっ!」

未央「まかせて! まわしげり!」

カポエラー「カポッ」ガガッ

恵磨『カポエラー、バシャーモへの攻撃を防いだぞ!!』

未央「イカサマ……あくタイプのわざだ。やっぱりこのメブキジカ、何かが……」

周子「あー……ここまでみたいだね。ま、意表は突けたし、それなりに効果はあったかな~」

瑞樹『……解けたわね』

恵磨『何がですか!』

グニョニョニョ

未央「!?」

卯月「!?」

カポエラー「カポッ!?」

ゾロアーク「ゾロアーッ!」

恵磨『なななんとォ! メブキジカの姿が変わったー!?』

瑞樹『アレはゾロアークよ。とくせいのイリュージョンで、メブキジカに化けていたのね』

ゾロアーク あく ばけぎつねポケモン
幻を見せる力を持つ。その力を使い、人々から群れを守ってきた
ゾロアークを捕えようとした人が、幻の景色に捕えられたという
仲間の結束が固い

未央「あくタイプ……どうりで……」

卯月「でもでも、あくタイプならこっちの有利は変わらないよ!」

未央「そうだよ、カポエラー! マッハパンチ!」

周子「そうだね。かえんほうしゃ!」

周子「だから、あたしはあたしに出来ることをやるよ」

カポエラー「カポッ……!」ゴォォ

未央「カポエラー、そのまま行って!」

カポエラー「カポォ!」

紗枝「させへんでぇ、メブキジカ、ウッドホーン!」

メブキジカ「メブッ」ダダッ

卯月「きりさく!」

バシャーモ「バシャ!」ズバッ

メブキジカ「メブ」ヒョイ

恵磨『バシャーモ、メブキジカを止めようとするも、躱される!!』

紗枝「そう何回も同じ手は食わへんでぇ」

ドカッ

恵磨『カポエラー、ゾロアーク、メブキジカの3匹が激突―!! どうなるぅぅぅ!?』

ゴゴゴ……

周子「……」

未央「……」

紗枝「……」

カポエラー「カポ……」バタンキュー

ゾロアーク「ゾロ……」ヨロ

メブキジカ「メブゥ……」ヨロ

恵磨『カポエラーダウーーーン!!』

未央「あああ……」

恵磨『しかしゾロアークとメブキジカも相当なダメージだ!』

周子「ふぅ……危なかったなー。紗枝ちゃん、ナイスフォロー♪」

紗枝「ふふっ。おおきに♪」

周子「でもゾロアークももう限界かな……って訳で、後は任せるよ」

周子「ゾロアーク、お疲れ様―。おきみやげ!」

ゾロアーク「ゾロアー」ポンッ

バシャーモ「バシャ!?」

恵磨『おおっと、おきみやげを残し、ゾロアークダウン!』

瑞樹『おきみやげは相手の攻撃と特攻を大幅に下げて退場するわざね』

恵磨『周子選手、紗枝選手にバトンを託したということかー!!』

恵磨『これで残るは紗枝選手のメブキジカ、卯月選手のバシャーモだ!』

瑞樹『既にかなりのダメージを負ったメブキジカに、おきみやげの効果で弱体化したバシャーモ……どっちが勝つか、わからないわ』

周子「頑張れ―、紗枝ちゃん」

紗枝「任せといてなぁ、周子はん。勝つのはうちらやでぇ」

未央「しまむー!」

卯月「任せて、未央ちゃん……たまには、かっこいいところも見せなきゃね」

未央「……完全に吹っ切れたみたいだね。よっしゃいけー、しまむー!!」

卯月「バシャーモ、でんこうせっか!」

紗枝「メブキジカ、ウッドホーン!」

バシャーモ「バ……シャァ!」

メブキジカ「メブゥゥ!」

恵磨『おっとこれはァァァ! 真っ向からのぶつかり合いだァァァ』

恵磨『激しく激突する両者、勝つのは一体ー!?』

卯月「いっけえええええ!」

…………

ワアアアアアアアアア

卯月「…………」

紗枝「…………」

バシャーモ「バシャ……」

メブキジカ「メブ……」ガクッ

恵磨『メブキジカダウンーー! よって……!』

恵磨『勝者、未央・卯月ペアー!!』

ワアアアアアア

紗枝「すんません、周子はん……負けてしまいましたわ……」

周子「ううん、ドンマイドンマイ! また挑戦しようよ」

未央「しまむー!」バッ

卯月「未央ちゃん!」

未央「やったよ、初戦突破!」

未央「しまむーのおかげだよ!」

卯月「そんな、私は足を引っ張ってばかりで……」

未央「ううん、そんなに謙遜する必要ないよ! 本当に!」

未央「でも、まだまだ喜んでられないよ……まだ1戦目なんだからさ!」

卯月「そうだね……! 連戦なんだから、気を引き締めないと……」

未央「よーし、ガンガン行くぞー!」

卯月「おー!」

恵磨『未央・卯月ペア、2戦目に突入だーッ!!』

ワアアアアアアアアアアアアア

…………

凛「…………ッ」

真奈美「勝負ありだな」

凛(負けた……)

真奈美「今回は私の勝ちだな」

凛(流石は最強のジムリーダー……強い……!)

真奈美「しかし、彼女らが君たちを推薦した理由がわかった気がするよ」

真奈美「君たちはまだ発展途上……きっとこれからもっと強くなる」

真奈美「今はまだ原石のままだが」

真奈美「磨き上げ、鍛えるのが我々の役目だ」

真奈美「さぁ……休憩したらさっそく次の修行に入るぞ」

凛「……はい!」

今回はここまで

イリュージョンについては、ゲームとは違うんだよという事で。今回に限った話ではないですが
紗枝はんの口調も結構苦労しましたねぇ
京都へは何度か行ったことがありますが、京都弁って聞いたことがない気がします

次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

ポケスペのイリュージョンなんてタッグバトルの戦闘中に
いきなりパートナーのポケモンに変わったり、相手トレーナーに変わったりするもんな...

流石に3日連続で投下は無理があった!
明日には投下しますので、お待ちください

>>176
ポケスペではそんなことになってるんですか
プラチナ編で読み止めていたので知らなかったです
個人的にポケスペで好きなシーンはシロナさんのりゅうせいぐんのシーンですかね

投下します

ついに来ましたね、CG凛
リミテッドなので安定の見送りですが(血涙)
劇場にはおもわず感動してしまいました。おかげでかなり筆が進みましたよ
今回はかなり急展開なので強引な場面が多々ありますが、ご容赦ください

バトルライブ

ワァァァァァァ


恵磨『ああーーーっとォ! 決着ウウウウウ!』

卯月「……!」

未央「……!」

恵磨『第20戦目、未央・卯月ペアここでまさかの敗北だあああああああ!!』

恵磨『しかし初挑戦で19連勝はとてつもない快挙だよ!!』

恵磨『素晴らしいバトルを見せてくれた2人に、拍手ゥゥ!!』

瑞樹『素晴らしいバトルだったわ、掛け値なしに』

ワァァァァァァァァァ

パチパチパチパチ……

…………

未央「負けちゃったかー……」

卯月「あとちょっとだったのにね……」

未央「ま、しょうがないかー……悔しいけど、色々見えてきたこともあるし」

卯月「そうだね……もう一回、挑戦したいな」

未央「うん……ま、今日はもう無理だね。ポケモン達にもちょっと無理させちゃったし」

未央「さーて、そろそろしぶりんのとこに行こっか」

スタジアム

未央「しーぶりーん!」

卯月「凛ちゃーん!」

凛「! 未央、卯月」

凛「2人でどこ行ってたの?」

未央「へへ、ちょっとね」

卯月「ねー」

凛「?」

卯月「凛ちゃんは何してたの?」

凛「真奈美さんとバトル」

未央「真奈美さんと!? それでそれで、どうだったの!?」

凛「負けちゃったよ。凄く強かった」

卯月「凛ちゃんでも負けちゃうなんて……」

凛「今回だけだよ……次は絶対に勝ってみせる」

未央「おお、こりゃ私達も負けてらんないなー」

真奈美「おや、君たち」

卯月「真奈美さん」

真奈美「効いたぞ、バトルライブに挑戦したそうじゃないか」

未央「ええっ、もう知ってるんですか!」

真奈美「ライブアイドルから連絡があってな。『いつか戦うのを楽しみにしてる』と言っていたよ」

卯月「み、見られてたんだ……」

凛「バトルライブって?」

未央「ああ、それはねー……」

真奈美「……」

アイマス地方某所 シンデレラ団アジト

奈緒「なあ、加蓮」

加蓮「何?」

奈緒「そろそろまずいんじゃないか?」

加蓮「まずいって……何が?」

奈緒「決まってるだろ……あたし達の作戦だよ」

加蓮「そんなこと言ったって……アジトが移ったせいでまた振り出しに戻っちゃったし、しょうがないじゃん」

奈緒「でも、急がないと……」

加蓮「分かってるよ! でも、しょうがないでしょ!」

奈緒「……」

加蓮「……ごめん」

奈緒「いや……」

加蓮「きっと、大丈夫だよ……文香様なら、きっと大丈夫……」

奈緒「…………そうだよ、な」

カツン

奈緒「!」

加蓮「!」

ヘレン「あなた達……準備なさい」

加蓮「ヘレン様!? 準備って、一体?」

ヘレン「始まるのよ……世界を揺るがすシンデレラ団の計画が」

奈緒「!?」

ヘレン「フフ……既に私のハートとソウルはダンサブルよ!」

奈緒「そんな……まさか」

加蓮「文香様……!?」

ちひろ「ウフフ……」

文香「……」

ちひろ「協力、ありがとうございます♪」

文香「……っ」

ちひろ「お蔭で、ようやく我々の計画を実行に移せますよ」

ちひろ「遂に見つけました……」

ちひろ「伝説の秘宝、『てんかいのふえ』!」

こずえ「……ふわぁ?」

ちひろ「さぁ……行きましょうか?」

奈緒「どっ、どうすんだよ!?」

加蓮「わ、私に聞かれても……!」

奈緒「奴ら、本当にやるつもりだよな……!!」

加蓮「もしそうなったら……」

奈緒・加蓮「…………!!」

奈緒「駄目だ……それだけは絶対に駄目だ!」

加蓮「じゃあもう、やめさせる方法なんて……」

加蓮「……」

奈緒「加蓮?」

加蓮「私が……サーナイトのテレポートを使って何とか隙を突いて……」

奈緒「はっ!? お、おい、冗談だろ!? 危険すぎる!」

加蓮「でも、それしか方法が無いじゃん!!」

奈緒「……くそっ」

奈緒「とにかく、準備を急ごう……」






数日後




真奈美「何……?」

真奈美「……分かった」

ピッ

凛「どうしたんですか?」

真奈美「……捜査に動きがあった」

凛「!」

真奈美「いくつかのアジト候補のうち、奴らが現在潜伏しているであろうアジトの予測がついた」

未央「ってことは……」

真奈美「突入作戦が展開される」

卯月「突入……作戦!」

真奈美「すぐに作戦会議が始まる……君たちも準備を」

凛「わかりました……卯月、未央、行こう」

卯月「う、うん!」

未央「とうとうなんだね……わかったよ!」

シジョウシティ 警察

早苗「というわけで……」

早苗「各班に分けてアジトを捜索、シンデレラ団員を確保しつつ深部を目指すわ」

早苗「各自本部との通信連絡を怠らないように」

早苗「コラッタ一匹逃しちゃ駄目よ! 分かった!?」

早苗「今日で奴らとの戦いを終わらせるわよ!」

未央「凄い緊張感……」

卯月「うん……まるで……」

凛「戦争、だね」

卯月「戦争……」

凛「卯月、大丈夫?」

卯月「……心配しないで。怖いけど……大丈夫。私も、戦えるよ」

菜々「3人には、ナナが付きます! しっかりナナの指示に従ってくださいね!」

凛「うん……頼りにしてるよ、菜々」

菜々「任せてください!」

早苗「作戦開始は3時間後! それまでに各自準備を済ませて配置につくこと!」

早苗「さぁー、行くわよ!!」

ウオオオオオオオオオオオオオオ

…………

凛「私達はどこから?」

菜々「キサラギシティのフレンドリィショップからですね!」

菜々「おそらくシンデレラ団が現在潜伏していると考えられるアジトはホシイシティの地下から近い所です」

菜々「ですが、地下通路がどこまで繋がっているか分からない以上、それぞれの街に配置しないといけないんです」

菜々「どこから奴らが脱出するか分かりませんからね」

菜々「まぁ……ディグダ叩きみたいな感じですね」

菜々「ナナたちはキサラギシティから地下通路へ突入、ホシイシティのある大よその方角に向けて進んでいきます」

菜々「最悪シンデレラ団とは接触しない可能性もありますが、奴らの逃げ道を塞ぐという、重要な仕事になります」

菜々「気を引き締めて、行きましょう!」

未央「おぉ~さすがナナさん、頼りになる! オトナの貫録ってやつかな?」

菜々「お、大人……?」

凛「……」

凛(シンデレラ団との決戦……)

凛(本当は私も最前線に立ちたかったけど……)

凛(本当はここに立ってることさえ出来なかったんだ……贅沢は言ってられない)

凛(……結局真奈美さんには1度も勝てなかったし)

凛(……私は、私にできることを全力でやりきる)

キサラギシティ

菜々「……」

卯月「……」

未央「……」

凛「……」

菜々「時間です」

菜々「行きましょう」

「「「了解!」」」

警官「お気をつけて」

菜々「はい。ここは頼みましたよ」

…………

カッ カッ カッ

凛「……いないね」

菜々「そうですね……ホシイからの突入班が上手くやっているのかもしれませんね」

未央「何かあっけないよねー。せっかく捜査本部に入れてもらえたってのに、結局何にもしてないし」

卯月「未央ちゃん、あんまりそういう事は……」

未央「わかってるって。そりゃ本当は私達が何もしないほうが、いいことなんだろうけどさ」

凛「2人とも、気を抜いちゃだめだよ」

未央・卯月「はぁーい」

真奈美「……少ない」

裕子「? どういう事ですか?」

真奈美「シンデレラ団の奴ら、居ることは居るが、数が少なすぎる」

真奈美「……もうすぐ最深部か?」

シンデレラ団員「そ、そうだよ! チクショー!」

真奈美「この先に、待ち構えているというのか……?」

裕子「! 見えてきましたよ! 多分あの扉の奥が……」タタタ

裕子「さいきっく・開けゴマ!!」バァーン

真奈美「!」

裕子「!」

「ようこそ」

真奈美・裕子「!!」

裕子「シンデレラ団、ボス……!」

真奈美「ちひろ……!」

麗奈「アーッハッハッハ!」

真奈美「じゃない!!」

裕子「あっれぇ」

麗奈「まんまと引っかかったわね! 間抜け共!」

バタン

裕子「扉が!」

真奈美「まさか……誘い込まれたか!」

麗奈「ゲホゲホッ……そうよ、その通り!」

麗奈「アタシ達は囮……!」

シンデレラ団員1「……」スッ

シンデレラ団員2「……」スッ

シンデレラ団員3「……」スッ

麗奈「アンタ達ジムリーダー共をこのアジトに閉じ込めて時間を稼ぐ!」

麗奈「それがアタシ達の役目よ! 気にくわないけど!」

真奈美「クソッ……本部との連絡が通じない」

麗奈「ジャミングよ! それぐらい当然だわ!」

真奈美「裕子君!」

裕子「任せてください! フーディン、テレポ」

麗奈「おっと、そうはさせないわよ!」

麗奈「ゴルバット!」

ゴルバット「ゴルバー!」ポンッ

バサバサバサ

裕子「うわぁっ」

真奈美「裕子君! トレーナーを直接狙うとは……!」

麗奈「アーッハッハッハ! アレよ、ここを通りたくば、アタシ達を倒してからにしろ!! ってヤツよ!」

裕子「くぅ……」

真奈美「大丈夫か!?」

裕子「は、はい」

真奈美「倒してから、か……ならばお望みどうり、倒してやろう」

ピピピピピピ

菜々「はい、ナナです!」

早苗『良かった、繋がった!』

菜々「? どうしたんですか?」

早苗『それが、他のジムリーダー達や突入班と通信が繋がらなくなっちゃったのよ!』

早苗『しかも……!』

菜々「しかも……?」

早苗『ああ、とにかく、すぐに地上に戻ってきて! そしたらすぐにわかると思うわ!』

菜々「よ、よくわかりませんが、急いで戻ります!」

早苗『頼んだわよ! ああもうっ、どうして繋がらないかなあ!』

ガチャッ

凛「何があったの?」

菜々「分かりませんが……すぐに地上に戻ってほしい、そうしたらすぐにわかる、と……」

卯月「何か、重要なことが……?」

未央「とにかくさ、戻ってみようよ!」

菜々「そ、そうですね! 引き返しましょう!」

タタタタタタタッ

バッ

菜々「つ、疲れた……」

未央「地上に出たけど、何が……」

卯月「! み、皆、アレ! あっちの方向!」

凛「……」

凛「!?」

凛「何……あれ」

凛(見上げた先……ホシイシティの方角)

凛(この地方の中心に位置する、伝説のポケモンが眠るとされる場所)

凛(その場所が、巨大な、光の柱に包まれていた)

ピピピッ

菜々「ささささ、早苗さん!? 一体あれは!?」

早苗『私達にも分からないわ……ただおそらくは……シンデレラ団の仕業』

菜々「……ッ」

菜々「他のジムリーダー達と連絡は!?」

早苗『まだ繋がらないわ……』

菜々「……今すぐ向かいます!!」

早苗『ちょっ、菜々ちゃん!? 待ち ブチィッ

未央「菜々さん!」

菜々「あの街は、ナナの大切な街です!」

菜々「2度も、シンデレラ団の好きにはさせません!」

菜々「今度こそ、ナナが止めて見せます!!」

凛「待って、ナナ!!」

凛「私達も行くよ」

未央「そうだよ! 一人でなんて、無茶だよ」

卯月「私達も、力になります!」

菜々「……」

菜々「はい、ナナからもお願いします」

凛「……意外だね。てっきり止めるかと思ったよ」

菜々「…………何ででしょうか。不思議な感じなんです」

菜々「ナナひとりでは、無理かもしれません……というか無理でしょう」

菜々「でも、皆さんがいてくれると、いける……そんな気がするんです」

菜々「お願いです! ナナに、力を貸してください!」

凛「菜々……」

凛「わかった、急ごう!」

未央「こりゃあ~また真奈美さんに怒られるコースだねぇ」

卯月「あ、あはは……そうだね」

ホシイシティ

卯月「近くで見ると……すごい迫力、だね……」

未央「一体何でこんなことに……?」

菜々「よかった、街の人たちは無事なようです」

凛「シンデレラ団は?」

菜々「多分……この光の中……遺跡の方かと……」

未央「そーっ……うわっ、腕が!」

卯月「未央ちゃん、どうしたの?」

未央「見てよこれ、手が吸い込まれるみたい!」

未央「っていうか抜けないんだけどこれ!」

菜々「どうやら、この光は内側と外側を分ける隔壁のような役割をしてるみたいですね」

菜々「中に入ったら、この光が消えるまでは出られないのかも……」

未央「うえええええ!?」

未央「で、でもシンデレラ団を止めるには、この中に入るしかないってことだよね」

菜々「そうなりますね……」

菜々「覚悟を、決めましょう!」

卯月「覚悟を……」

菜々「シンデレラ団を倒して、奴らのやろうとしている何かを阻止すれば、きっと消えるはずです!」

凛「そうだね……シンデレラ団を倒して、皆で戻ってくればいいんだよ」

卯月「……うん!」

未央「わかったよ……じゃあ、私から行くよ!」

ズズズズズ……

卯月「怖いけど……卯月、頑張ります!」

ズズズズズ……

菜々「菜々たちが、必ずシンデレラ団を止めてみせます!」

ズズズズズ……

凛「……私も……」

「凛!?」

凛「……?」

凛「も、モバP!? 何でここに……」

P「この光の柱が見えたから、来てみたんだよ」

P「凛……お前達がシンデレラ団捜索本部に入ったってことは聞いてる」

P「今……卯月と未央、それに……ジムリーダーの菜々さんがあの光の中に入ってったよな」

P「……まさか」

凛「うん……多分あの中に、シンデレラ団がいる」

凛「私達しか、動けない状況なんだ」

P「お前も、行くのか」

凛「私達が行かないと……きっと、良くないことが起こる」

凛「私達が行かないと」

P「……そうか」

P「本当は止めたいところだが……止めても、無駄なんだな」

凛「うん……例えPさんに止められたとしても、私は行くよ」

P「なら、止めはしない」

P「その代わり、約束しろ」

P「必ず全員で、無事に帰ってこい」

凛「……わかった。約束するよ」

P「…………信じてるからな」

P「これ、もってけ」

凛はマスターボールを手に入れた!

P「何かの役に立つかもしれない……まあ、お守り代わりってことで」

凛「……ありがとう」

凛「それじゃあ、皆待ってるから……行くね」

P「ああ……行って来い!」




P『ポケモンを持って、旅に出たいだって?』

凛『……うん』

P『…………』

P『お前がそんなこと言うなんてなあ……想像してなかったよ。てっきり未央辺りが言い出すと思ってた』

P『もしかして、昨日のテレビ見たからか?』

凛『……』コクン

P『ああ、あれは確かに凄まじい試合だったよな。俺もすげー興奮したよ』

P『そうかぁ……凛がなぁ……』

凛『どうにか、ならないかな』

P『うーん……』

P『未央や卯月も、旅に出たいって言ってるのか?』

凛『未央は言ってたよ。卯月も口には出してないけど……旅がしたいって思ってはいる感じだった』

P『そうか……』

P『んー』

P『わかった』

凛『!』

P『時間は必要だけど……お前たちの為に、パートナーとなるポケモンを用意できるか試してみるよ』

凛『本当に!?』

P『ああ。ただ、相当時間がかかる。多分、1年くらいは……待てるか?』

凛『旅に出られるなら……待つよ』

P『……そうか』

凛『……やった』グッ

P『……』





凛(…………)

凛(多分、モバPは私達に旅に出てほしくないって思ってた部分があったんだと思う)

凛(……もちろん、送り出してやりたいって気持ちもあったんだろうけど)

凛(モバPはポケモン研究者だけど、トレーナーでもあるから、ポケモンの3匹くらい、すぐに用意できたはずなんだ)

凛(それこそ、私が美玲たちにやってあげたみたいに、捕まえるのを手伝ったようにすることだってできたはず)

凛(そうしなかってことは……)

凛(だから1年なんて期間を設けて、熱が冷めるのを待ってた)

凛(1年たって、私たちがまだ旅に出たいって言うなら、笑って送り出す……そんな、モバPなりの譲歩だったのかも)

凛(……あくまで私の憶測に過ぎないけど)

凛(私があんなことを言い出さなかったら……モバPはどうしていたんだろう)

凛(私達は、どうなっていたんだろう)

凛(旅は楽しいことばかりじゃない。それは旅を通じて良くわかった)

凛(モバPは、私たちを危ない目に会わせたくなかったのかな)

凛(……ごめんね)

凛(そして、ありがとう)

凛(もしあの時モバPが反対していたら……きっと私は、旅には出ていなかったんだと思う)

凛(でも……私が一歩目を踏み出せたのは……)

凛(今の私があるのは……)

凛(だから私は…………私を支えてくれる皆を、モバPを……)

凛(守って見せる)





凛(絶対に!)

今回はここまでです

今回のガチャ更新と劇場を受けて、今日中にここまでやりたくて話を詰めました
本当はライブアイドルが登場してバトルする予定だったりしたんですけどね。きちんと今後登場させる予定なので、ご了承ください

とりあえず、CoPは頑張ってください

次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

投下します
たった1匹の厳選に非常にてこずり中。しかし妥協はしたくない、頑張ります

ヒ、ヒマナッツは可愛いから……

ズズズズズズ……

未央「しぶりん、やっと来たねー。何かあったの?」

凛「……」

凛「ううん、何でもないよ」

凛「どういう状況か分かる?」

菜々「遺跡自体は普段と変わりないみたいです」

菜々「ただ、恐らくこの先には大勢のシンデレラ団が待ち構えているかと……」

菜々「ボス達がいるのは、おそらく遺跡の上部にある祭壇の方です」

菜々「そこまでは遺跡の中を通るんですが……」

菜々「狭い通路や部屋が続くので、避けては通れないと思います」

未央「空から行くってのはどうなの?」

菜々「駄目ですね……見てください」

ゴルバット「ゴルバー」バサバサ

オンバーン「オンバー」バサバサ

卯月「あれは……たくさんのひこうポケモンが……」

菜々「恐らく空から近づこうとするポケモンやトレーナーを迎撃するためでしょう」

卯月「ということは……」

凛「一人ずつ始末していくしかないってことだね」

未央「始末って、物騒なこと言うねしぶりん」

凛「そうと決まれば……早速行こう」

菜々「そうですね、行きましょう!」

シンデレラ団員1「シー」

シンデレラ団員2「ンー」

シンデレラ団員3「デー」

シンデレラ団員4「レー」

シンデレラ団員5「ラー」

未央「へへっ、楽勝楽勝!」

卯月「良い調子だねっ」

菜々「このまま進みましょう!」

タタタッ

凛「!」

凛「危ない!」

ボボボンッ

凛「……! アンタは」

時子「あーらあらあらあら。いつぞやのガキじゃない。今度は愉快な仲間達を連れての登場かしら」

凛「幹部・時子……!」

時子「まぁ、何人いようが同じだわ。この先には行かせない。全員この場で……」

卯月「……」スッ

凛「卯月……?」

卯月「みんな、ここは私が引き受けるから……先に行って」

時子「ハァ?」

未央「し、しまむー!?」

菜々「卯月ちゃん!?」

卯月「私は皆ほど強くはないかもしれない……けど、この人一人だけなら、足止めくらいは、出来ると思う……」

卯月「だから、ここは私に任せて!」

未央「しまむー……」

凛「卯月……」

菜々「…………」

菜々「2人とも、行きましょう」

未央「な、菜々さん!」

凛「未央、行こう」

菜々「しぶりんも!」

凛「今は急がないと……1秒だって時間が惜しい状況なんだから」

未央「……」

未央「わかったよ」

卯月「大丈夫、未央ちゃん! きっとすぐに、私も追いつくから!」

未央「うん……絶対だよ!」

タタタタタタッ

時子「! 行かせないわ……ブーピッグ! サイコキネシスで……」

ブーピッグ「ブピ」ゴゴゴ

卯月「バシャーモ! ブレイズキック!」

バシャーモ「バシャ!」ゴゴッ

ブーピッグ「!」

時子「……チッ」

時子「まあいいわ。小娘一匹、さっさと捻り潰して残りを片付けるとしましょう」

卯月「……さっき」

時子「……?」

卯月「足止めするって言いましたけど」

卯月「負ける気は、さらさらありませんから……私は、あなたを倒します」キッ

時子「……舐められたものね」

時子「まったく、これだからガキは……」ゴゴゴゴゴゴ

時子「けど……いいわ……その眼!」

時子「その力強い眼が絶望に染まる瞬間……考えただけでゾクゾクするわね」

時子「さぁ、かかってきなさい……!」

タタタタッ

凛「……」

未央「しまむー、大丈夫だよね?」

菜々「……」

凛「……大丈夫だよ。卯月は強い」

未央「……そうだよね」

凛「菜々、上まであとどのくらい?」

菜々「今で大体3分の1くらい……まだまだです」

凛「……急ごう」

タタタッ

「待ちなさい」

凛「!」

菜々「!」

未央「アンタは!」

ヘレン「そう、私よ!」バーン

未央「幹部・ヘレンッ」

未央「……!」キッ

ヘレン「怖いわね。まだあの時の事を恨んでいるのかしら」

未央「っ……当然、でしょ」

ヘレン「……まぁいいわ」

ヘレン「ここを通りたいのでしょう? 行くと良いわ」

凛「え?」

ヘレン「ただしそこのパッションガール……アナタはここで私とバトルをしなさい」

未央「……どういうつもり?」

ヘレン「深い意味は無いわ。悪くない条件でしょう?」

凛「未央……」

未央「望むところだよ。あいつには返さなきゃいけない借りがたくさんあるんだから……」

未央「今度こそ、倒す!」

未央「しぶりん、菜々さん、行って!」

凛「……未央」

凛「わかった……けど」

未央「もちろん……すぐに追いつくよ」

凛「……うん」

菜々「未央ちゃん、くれぐれも気を付けてくださいね!」

菜々「行きましょう、凛ちゃん!」

タタタタタッ

菜々「とうとう2人になってしまいましたが……急ぎましょう!」

凛「うん」



凛(2人の幹部は卯月と未央が相手している)

凛(残りのメンバーで、注意すべきは幹部のまゆとボスのちひろ)

凛(きっとどっちも一筋縄じゃいかない)

菜々「はぁっ、はぁっ……待ち構えるシンデレラ団も少なくなってきましたね……」

凛「あとどのくらい!?」

菜々「この先にある大広間を抜けて、奥の階段を登れば……祭壇のある頂上に出ます!」

凛「もうすぐだね……」



ザッ

凛「! やっぱり、来たね」

まゆ「うふふ……」

凛「まゆ」

まゆ「凛ちゃんに……ジムリーダーさんですか」

凛「そこをどいて……って言って素直にどくワケないよね」

まゆ「そうですねぇ……まゆはここの守りを任されたわけですから……2人とも通しませんよ?」

凛「……『ここは任せて先に行って』は使えないってこと……」

まゆ「通してほしければ……まゆを倒してからにしてくださいね」

菜々「なら、ナナが……」

凛「いや、菜々……ここは私にやらせてくれない?」

菜々「凛ちゃんが? でも……」

凛「個人的に、あのまゆとは……私が戦って白黒つけておきたいんだ」

凛「タダのわがままだけど……いい?」

菜々「……わかりました。凛ちゃんにお任せします」

菜々「その代わり、勝ってくださいね? ナナ、応援してますから」

凛「……もちろん」

まゆ「ふふ……凛ちゃんが先ですか?」

まゆ「まゆも……凛ちゃんとは戦ってみたかったんですよ……」

まゆ「……初めて会った時のこと、覚えてますか?」

凛「おしゃべりしてる暇は無いんだけど……パーティーでのこと?」

まゆ「そうです……あの日、まゆは運命の相手を見つけたんです」

凛「……は?」

まゆ「凛々しくて、とても格好いい……一目で、あの人がまゆの運命の相手なんだって分かりました」

まゆ「でも……その人の傍には、ある女の子がいたんです」

まゆ「まゆとの仲を引き裂いて、あの人を奪おうとする、女の子が……」

凛「何言って……」

まゆ「ねぇ……凛ちゃん。私、許せないんですよ」

まゆ「その女の子の事が、とっても憎くって、憎くって……」

ゴゴゴゴゴゴ……

凛「!」

菜々「揺れが……」

まゆ「でも、今」

まゆ「チャンスが巡ってきたんです」

まゆ「その女の子を潰す、絶好のチャンスが……」

凛「……まさか」ゾク

菜々「な、何だかキケンな雰囲気が……」ミミミン

まゆ「うふふふふふふ」

まゆ「凛ちゃん?」

まゆ「人の恋路を邪魔する奴はギャロップに蹴られて地獄に堕ちろ……って言うじゃないですか」

まゆ「……今から私が、地獄に送ってあげますからねぇ……」

まゆ「私とモバPさんの間を引き裂こうとする……憎き凛ちゃんをッ!」



シンデレラ団幹部のまゆが勝負を仕掛けてきた!

凛 手持ちポケモン

・ゲッコウガ ♂ Lv.54 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/なげつける/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.52 いかく
とっしん /ブレイブバード/インファイト/はねやすめ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.52 すなかき
じしん/アイアンヘッド/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.51 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・モノズ ♂ Lv.49 はりきり
りゅうのはどう/かみくだく/ドラゴンダイブ/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい

今回はここまで

せっかく新パーティーを考えたのにまだ1匹目すら厳選が終わらない!
作り終えたころには燃え尽きてそう
投下に影響は出さないので、ご安心を

次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました


勝手に脳内にBGMまで流れて非常に熱い展開になってるわー
それぞれの幹部戦出来れば全部見たいけどどうなるかな

投下します

>>264
フルでお届けというわけにはいきませんが、それなりに見せる予定です
その分長くなりそうですが

時子「ブーピッグ! サイコキネシス!」

ブーピッグ「ブピ!」ゴゴゴゴ

卯月「バシャーモ、逃げて!」

バシャーモ「バシャ!」

時子「チッ、ちょこまかと……」

卯月「大丈夫、落ち着いて……マストレさんに教わったことを思い出して……」

時子「シャドーボール!」

ブーピッグ「ブピー!」ボッ

卯月「! 弾き返して!」

時子「何!」

バシャーモ「バシャ!」ドカッ

ブーピッグ「ブピィ!?」ドゴ

卯月「! やった!」

時子「やってくれるわね……!」

時子「立ちなさい! まだ行けるはずよ!」

卯月「!」

ブーピッグ「ブピ……!」

卯月「……負けません」

ヘレン「ミロカロス!」ポンッ

ミロカロス「ミロー」

ミロカロス みず いつくしみポケモン
最も美しいポケモンと言われる
大きな湖や海の底に住む
その美しい姿は見たものの怒りや憎しみを洗い流すという

ヘレン「フフ……やはり美しいわ。それでこそ私のポケモンよ」

未央「……あのポケモン」

未央「あいつが一番厄介だ」

未央「早く何とかしないといけないんだけど……」

未央「よし……最近捕まえたこいつで……!」

未央「エレザード!」

エレザード「エレザー!」

エレザード でんき/ノーマル はつでんポケモン 
襟巻を広げて発電する
エレザード一匹で高層ビルに必要な電力を作れる
電気で筋肉を刺激し脚力をパワーアップさせることも

未央「エレザード、10まんボルト!」

エレザード「エレザー」バリバリバリ

ミロカロス「ミロ」バババ

未央「……」

ヘレン「いいわね。ミロカロス、じこさいせいよ」

ミロカロス「ミロ」パァ

未央「あれだ……高い耐久と、回復性能」

未央「そもそものレベル差もある……いくら弱点を付けてもこれじゃあ……」

ヘレン「ミロカロス、れいとうビーム!」

ミロカロス「ミロ」ビビビビ

未央「10まんボルトで相殺して!」

エレザード「エレ」バリバリバリ

ドォォォォォン

ヘレン「なかなかやるわね。それでこそ心躍るというものよ!」

未央「……」

未央「ひとつ聞きたいんだけど」

ヘレン「何かしら」ファサッ

未央「どうして……私に拘るの?」

ヘレン「……知りたいかしら?」

ヘレン「私に勝ったら教えてあげるわ……それがトレーナーというものでしょう?」

未央「意味わかんないよ……!」

凛「…………」

まゆ「…………」

凛「サンダース!」ポンッ

まゆ「ニンフィア!」ポンッ

サンダース「ダース!」

ニンフィア「フィア!」

凛(ニンフィア……サンダースと同じ、イーブイの進化系……)

凛(晶葉の話では……触角を通じて癒しの波動を送り込む……だっけ)

凛(ということは、サポート・回復系のポケモン? とりあえず様子を……)

まゆ「うふふ……いきますよ? ニンフィア、ハイパーボイスです」

ニンフィア「フィアー」フィアー

凛「サンダース、避け……」

サンダース「!」

ゴォッ

凛「!」

ヒュッ

まゆ「あら」

サンダース「ダース」スタッ

凛「良かった、サンダース!」

凛(……けど)

凛(ハイパーボイス……何て威力……全然サポートタイプじゃない気がするんだけど)ビリビリ

凛(サンダースと互角……いや、サンダース以上の火力……早めにケリつけないと、まずいね)

凛「サンダース、かみなり!」

サンダース「ダース!」ゴロゴロゴロ

サンダース「ダァー!」バリバリバリ

ニンフィア「フィア」ドォォォォォン

凛「どう……!?」

ゴゴゴゴゴゴ

ニンフィア「フィア」

凛「そんな……!?」

凛(あまり効いてない……!?)

菜々「凛ちゃん! ニンフィアは高い特殊耐久と特殊攻撃を持っています!」

菜々「ただその分、物理耐久や素早さはそこまでなので、攻めるなら物理がいいですよ!」

凛「ありがとう……菜々」

凛「サンダース、一旦戻って!」

凛「お願い、ドリュウズ!」ポンッ

ドリュウズ「ドリュウ!」

まゆ「うふふ……あくびです」

凛「? どこに撃って……」

ニンフィア「フィア~ッ」フワァ



菜々「へっ?」



凛「え」

菜々「ナ、ナナですか!?」ガビン

菜々「あ、あ、まずいです……ね、眠気が……」

菜々「り、凛ちゃん……ごめんなさ……」フラフラ

菜々「がくっ」ガクッ

まゆ「五月蝿い外野には黙っていてもらいますよぉ……真剣勝負なんですから」

凛「菜々!」

まゆ「本当はハイパーボイスを撃ち込んであげてもよかったんですが……まゆなりの優しさ、ってやつですよ」

凛「……どこが優しいんだか」

まゆ「……とにかく」

まゆ「わざわざ苦手なポケモンを前に出すつもりはありませんよ……」

まゆ「ニンフィア、一旦戻ってください」

まゆ「そして、頼みましたよ……ブルンゲル!」

ブルンゲル「ブルン」ポンッ

ブルンゲル みず/ゴースト ふゆうポケモン
体の大部分が海水。その海水を吹きだして海中を進む
生命エネルギーが大好物
ブルンゲルの住居に迷い込んだ船は沈められ、乗組員の命は吸い尽くされてしまうという

まゆ「うふふ……さぁ、バトルはまだまだ始まったばかりですよぉ……」

菜々「ZZZ……」スピー

凛「ドリュウズ、いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュウ!」ゴゴゴ

ガラガラガラ

まゆ「躱して、おにびです」

ブルンゲル「ブルン」ボッ

ドリュウズ「ドリュ!?」ボッ

凛「……しまった」

凛「ドリュウズ、もう一度いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ……ドリュ!?」ピキ

凛「!? どうしたの、ドリュウズ」

凛(いわなだれが……だせない?)

凛「……! のろわれボディ」

まゆ「正解です♪ しばらくの間いわなだれは封印ですよぉ」

凛「くっ……」

まゆ「いいんですよぉ? また交換しても……」

まゆ「そうすればそうするだけ、まゆが有利になるだけだと思いますけど……」

凛(駄目だ……まゆのペースに呑まれちゃ! どうにかして状況を打開しないと……)

まゆ「うふふふふ……」

オトナシ遺跡 頂上



ちひろ「……」

ちひろ「むかーしむかし、遥か昔……世界には、何もありませんでした」

ちひろ「そこに、1つのタマゴがあらわれ、中からポケモンが生まれました」

ちひろ「ポケモンは、自身の力を使って、2つの分身を生み出しました」

ちひろ「1つの分身は時間を生み出し」

ちひろ「もう1つの分身は空間を広げました」

ちひろ「時間と空間が生まれ、動き出した世界にやがてポケモンやヒトが産まれ始めました」

ちひろ「するとそのポケモンは、新たに3つのポケモンを生み出しました」

ちひろ「1匹は知識、もう1匹は感情、さらにもう1匹は意思を他のポケモンやヒトに与えました」

ちひろ「こうして今の世界が創られのです」

ちひろ「そして、役目を終えたそのポケモンは、ここではないどこかで、永い、永い眠りにつきました……とさ」

ちひろ「めでたし、めでたし」



ちひろ「いやぁー、素敵なお話ですね」

文香「……本気、なんですね……」

ちひろ「……もちろんです」

ちひろ「…………止めないんですか?」

文香「……私には、あなたを止める力が……ありませんので……」

ちひろ「潔くて大変よろしい♪」

ちひろ「本当はあなたはもう用済みなので、どうしてやってもいいのですけど……」

ちひろ「ここまで導いてくれたお礼です。この場所から、見せてあげましょう」

ちひろ「神の再臨……そして、新たなる世界の創造を」

こずえ「ふわぁ……かみ、さまー?」

ちひろ「そうですよ、こずえちゃん。あなたの役目は、これからです」

ちひろ「……いよいよ」

ちひろ「いよいよ、シンデレラ団の……私の悲願を達成するとき」



ちひろ「はじまりのポケモン・アルセウスを……目覚めさせるとき」



今回はここまで

↓アニメ見て思いついた
http://i.imgur.com/hfsTMEv.png
個人的な話ですが、仁菜ちゃんの声はユリーカ役の伊瀬茉莉也さんで再生されます

次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

乙ですー
ポケモンの図鑑の説明とバトルでの性能は結びつかないもの(マッハ○○とかを思い出しつつ)

アルセウスが出てきたら一体どうなってしまうのか…


オトナシ遺跡で吹いた、ついに遺跡にまでなったか…
時代が違うという暗喩ですかね

パソコンの調子が悪く、投下が遅れてしまいました
今から投下します

>>291
初代のポケモン図鑑なんかはいつ見ても面白いですよね
インド象やらナパーム弾やら東京タワーやら

>>292
そ、そんなつもりは……1割くらいあったりする

ドリュウズ「ドリュッ」ボッ

凛「くっ……」

ドリュウズ「ドリュ」ガクッ

ブルンゲル「ブルン」

まゆ「まずは一匹突破ですねぇ」

凛「おつかれ、ドリュウズ」

凛(流石にあの歳で幹部ってだけのことはある……強い)

凛(……戦いはここだけじゃない)

凛(まだ、シンデレラ団ボス・ちひろが残ってる)

凛(菜々さんが頼りないって訳じゃないけど、ここで全力を使い切るわけにはいかない)

凛(ここはなるべく温存していく……)












凛(なんてのはナシだよ!!)

凛「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

凛「全力で倒す!」

まゆ「クールそうな印象でしたが、意外と熱血ですねぇ。そういうの、嫌いじゃないですけど」

まゆ「アツいのが好きなら、どうぞ喰らってください……おにび!」

ブルンゲル「ブルン」ボッ

凛「ジャンプして躱して!」

まゆ「なら……シャドーボールです」

ボッ

凛「もう一度躱して!」

ゲッコウガ「ゲコ」

まゆ「空中でもお構いなしですか……」

凛「くさむすび!」

ゲッコウガ「ゲコッ」バッ

ブルンゲル「ブルン?」シュル

ギチッ

ブルンゲル「ブル!?」

凛「結構効いたね。意外と重いのかな」

凛「とにかく、捕まえたよ……みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ビシュシュ

ガガガ

ブルンゲル「ブルン……!」

凛「畳み掛けるよ! もう一度みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ビシュシュ

凛「よし、のろわれてない……!」

ガガガガガ

ブルンゲル「ブルン~!」

ドサッ

ブルンゲル「ブルン……」バタンキュー

凛「よしっ!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」

まゆ「ふぅ……やりますね」

まゆ「ですが、こんなものではありません……」

まゆ「ギャロップ!」ポンッ

ギャロップ「ギャロ!」

ギャロップ ほのお ひのうまポケモン
走るのが大好きで、速いものを見ると全速力で追いかける
駆け抜ける時、4本の脚はほとんど地面に触れていない
最高時速は240キロとも言われる

凛「ギャロップ……?」

凛(あくタイプのゲッコウガに、ニンフィアじゃなくて、ギャロップ……?)

凛(何か、ゲッコウガを倒す方法があるっていう事……?)

凛(……ていうか)

凛「まさかとは思うけど、本当に私を蹴り殺すつもりはないよね?」

まゆ「…………」

凛「…………」

まゆ「…………」ニッコリ

凛「」ゾワ

まゆ「うふふ……もちろん、そんなことはしませんよ。ただ」

まゆ「私のギャロップはとてもじゃじゃ馬ですから」

まゆ「戦闘中に『ついうっかり』踏みつけてしまって『痛ましい事故』が起こる可能性もあるかも、ですねぇ……」

凛(本気……?)

まゆ「さぁ、行きますよ……こうそくいどう!」

ギャロップ「ギャローッ!!」バカラッ

バカラッ バカラッ バカラッ

凛「ッ……、速い!」

ギャロップ「ギャロォッ」バカラッ

グワッ

凛「ッ」バッ

凛「あぶない……!」

凛「ゲッコウガ!」

まゆ「ワイルドボルト!」

ギャロップ「ギャロォォ!!」バカラッ

ゲッコウガ「!」

ドッ

ギャロップ「ギャロ!」バリバリバリバリ

まゆ「うふふ……」

まゆ「!」

身代わり人形「」

まゆ「みがわり……」

凛「危なかった……ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ」

ギャロップ「ギャロッ」ブロロロロ

凛「……」

凛(何とか躱せたけど……あのギャロップは危険だね)

凛(こうそくいどうでゲッコウガ以上の素早さがある)

凛(けど……)

凛「いけるよね、ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ」

凛「オッケー」

凛(このままゲッコウガで突破する!)

まゆ「いつまで躱しきれますかぁ……?」

ギャロップ「ギャロ」バリバリバリ

バカラッ バカラッ

凛「みずしゅりけん!!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ビシュシュ

バババババ

ギャロップ「ギャロ」バリバリバリ

凛(こっちの攻撃もお構いなしに……!)

ゲッコウガ「ゲコッ」ピョンッ

凛「! みがわり!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

身代わり人形「」バリバリバリ

ゲッコウガ「ゲコッ」スタッ

凛「危ない……」

凛(とはいえ、こっちの攻撃をものともしないんじゃ……)

凛(電気を纏っての突進だし、受け流すなんてのも無理……)

凛(……)

凛「!」

凛「ゲッコウガ! その場で相手の攻撃を迎え撃つよ!」

まゆ「おや? どういうつもりでしょうか……」

まゆ「……何かを狙っているようですけども……」

まゆ「なら……正面から踏み潰してあげますよぉ」

まゆ「ギャロップ! 最大パワーでワイルドボルト!」

ギャロップ「ギャロォォォォォォ」バチバチバチバチ

凛「そのまま引きつけて!」

ゲッコウガ「ゲコッ」

バカラッ バカラッ バカラッ

凛「…………」

バカラッ バカラッ

凛「…………っ」

バカラッ

凛「今だよ! 真上に跳んで!」

ゲッコウガ「ゲコッ!」ビョンッ

ギャロップ「!?」バカラッ

まゆ「! ギャロップ、止まっ」

凛「ゲッコウガの後ろは……壁だよ」

ドカァァァァァァァァン

ギャロップ「ギャロッ!」ジタバタジタバタ

まゆ「角が……」

凛「ゲッコウガ、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ビシュシュ

ドドドドド

ギャロップ「ギャロ……」バタンキュー

まゆ「……戻ってください」

まゆ「……追い詰められてしまいましたか」

まゆ「ですが、最後の一匹……この子があなたを潰します」

まゆ「そして、まゆは……モバPさんを……!」

ニンフィア「フィア」ポンッ

凛「……別に私を潰してもモバPがアンタのものになるとは思わないけど」

凛「うるさいですよぉ……早くしてください」

凛「……はぁ。ゲッコウガ、戻って」

凛「頼むよ、サンダース!」

サンダース「ダース!」ポンッ

凛「……行くよ」




卯月「いけーっ、バシャーモ!」

バシャ「バシャ!」ゴォッ

ドゴォ

ブーピッグ「ブピ!?」

ドサッ

ブーピッグ「ブピ……」バタンキュー

卯月「や、やったよ、バシャーモ!」

バシャーモ「バシャ!」グッ

時子「ま、まさか……この私が、こんな小娘に1匹だってポケモンを倒されるなんて……」

時子「ふ、ふふふ……」

時子「アーッハッハッハ! 面白いわ!!」



時子「……ぶっ潰す」

時子「エンブオー!」

エンブオー「ブオオオオオ」ポンッ

エンブオー ほのお/かくとう おおひぶたポケモン
炎のあごひげを蓄える。拳に炎を移し、燃えるパンチを繰り出す
様々な技を高いパワーで使いこなす
ひげの炎が燃え上がるのは気合が入った証だ

卯月「バシャーモ、まだ行ける!?」

バシャーモ「バシャ」ゴォッ

卯月「よし……行くよ!」

時子「かかってきなさい!」




未央「はぁっ……はぁっ……」

エレザード「エレ……」バタンキュー

未央「エレザード……!」

ミロカロス「ミロ」

ヘレン「いいわよ、ミロカロス。ナイス世界レベル」

未央「くっ……」

未央「やっぱり、相当強い……!」

未央「けど、じこさいせいで受けたダメージは回復できても、スタミナ自体は減っているはず……」

未央「なんとしても、こいつで突破する!」

未央「コモルー!」ポンッ

コモルー「コモ!」

ヘレン「そうよ……アナタの中に秘められたパワー……もっと見せなさい!」

未央「諦めない……行くよ!」

今回の投下はここまで

凛の作戦はティガレックスやディアブロス相手によくやるアレですね。我ながら単純
次回か次々回には3つの幹部戦がそれぞれ決着するかと

次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

投下します
ひっそりこっそりと今更ながらツイッター始めました(@raimP_san)
このSSについてやワンピク、他色々やってるのでぜひ見てやってください(宣伝)

ヘレン「ミロカロス、れいとうビームよ」

ミロカロス「ミロー」パキパキ

未央「避けて、コモルー!」

コモルー「コモ」ドドド

ヘレン「連続でれいとうビーム!」

ミロカロス「ミロー」ビビビビビ

未央「避けて避けて!」

コモルー「コモッ」ドドド

ワンピクじゃなかった、ワンドロだヘレン「良く避けるわね」




未央「しねんのずつき!」

ヘレン「でも……」

コモルー「コモー!」ダッ

ミロカロス「ミロー」ビビビ

コモルー「コモッ……!!」

未央「コモルー!」

ヘレン「私のミロカロスの相手じゃあないわ」

ヘレン「良く避けるわね」

未央「しねんのずつき!」

ヘレン「でも……」

コモルー「コモー!」ダッ

ミロカロス「ミロー」ビビビ

コモルー「コモッ……!!」

未央「コモルー!」

ヘレン「私のミロカロスの相手じゃあないわ」

未央「くっ、コモルー!」

コモルー「コモッ……」

ヘレン「……」

ヘレン「あなたもそのコモルーも、そんなものではないはず」

ヘレン「見せてみなさい、あなたたちの情熱(パトス)を!」

ヘレン「そして私と、世界レベルの戦いを繰り広げるのよ!!」

未央「相変わらず、意味わかんない……」

未央「けど……」

未央「コモルーがまだまだこんなものじゃないっていうのは、本当だよ」

未央「コモルーは、後1段階の進化を残してる!」

未央「もうすぐ……きっともうすぐのはずなんだよ」

コモルー「コモ……!」

未央「お願いコモルー、私に力を貸して!」

コモルー「コモ……」

コモルー「コモーッ!」カッ

ヘレン「……!」

未央「!」

ゴゴゴゴゴゴ……

未央「や、やった!」

ボーマンダ「ボォォォォォ!」ドン

ヘレン「……素晴らしいわ」

ボーマンダ ドラゴン/ひこう ドラゴンポケモン
空を舞うことを夢見て、翼が欲しいと強く願い続けてきた結果、
細胞が突然変異を起こし見事な翼が生えた
大空を飛び、炎を吐いて喜んでいる

未央「やった、やったよコモルー! いや……ボーマンダ!」

ボーマンダ「ボォ!」ゴォッ

ヘレン「やはり、私の目に狂いはなかった……!」

ヘレン「さぁ、戦いを続けましょう。私とアナタ、どちらが強いか……決めましょう!」

未央「ボーマンダ!」

ヘレン「ミロカロス!」




ガガガッ

バシャーモ「バシャ」ガガッ

エンブオー「ブオオー」ブンッ

バシャーモ「バシャッ」バッ

エンブオー「ブオッ!」ガシッ

ググググググ……

卯月「パワーは互角……!?」

時子「いいえ……」

グイッ

バシャーモ「!」

時子「こっちが上よ」

エンブオー「ブオオオオオオ」ブンッ

卯月「バシャーモを、投げ……!?」

時子「ねっとう」

エンブオー「ブオオオ」ブピュ

バシャーモ「バシャッ……!」ジュワァァァ

卯月「み、みずタイプのわざ!?」

時子「まだよ! もろはのずつき!」

エンブオー「ブオオオオオオ」ゴゴゴ

卯月「! 避けて、バシャーモ!」

時子「空中で満足に動ける!?」

エンブオー「ブオオオオオオオオオ」ゴゴゴゴゴ

ドゴッ

バシャーモ「シャ……モッ」ゴッ

ドドドドドドドド

卯月「バシャーモ!」

時子「派手に吹っ飛んだわねぇぇ」

時子「でもまだまだ……追撃よ、ねっとう!」

卯月「バ、バシャーモ!」

ゴゴッ……

時子「あん?」

ゴォッ

バシャーモ「……」ゴゴゴゴ

卯月「良かったぁ!」

時子「『もうか』が発動しているのね」

時子「確かに厄介かもしれないけど、『もうか』の発動は逆にバシャーモが満身創痍ということも示しているわ」

時子「このまま一気に片を付ける!」

卯月「お願いバシャーモ……」

卯月「フレアドライブ!」

時子「もろはのずつき!」

バシャーモ「バシャァァァァァ!」ゴォォォォォォォ

エンブオー「ブオォォォォォォ!」ゴゴゴゴゴ

ドォォォォォォォォォォォン




凛「……」

まゆ「……」

サンダース「……」

ニンフィア「……」

凛(ニンフィアは物理に弱い)

凛(それでも、ここはサンダースで行きたい)

凛(個人的な、下らないプライドだけど)

凛(同じイーブイの進化系同士としてニンフィアに……そして)

凛(1人のトレーナーとして、まゆに勝ちたい)

凛(……)

凛「行くよ、サンダース」

サンダース「ダース」ザッ

まゆ「来ますよ、ニンフィア」

ニンフィア「フィア」ザッ

サンダース「……」

ニンフィア「……」

サンダース「ダースッ」シュバッ

ニンフィア「!」

凛「かみなり!」

サンダース「ダース!」バチチッ

ゴロゴロゴロ……

ドォォォンッ

ニンフィア「フィア」ヒラリ

まゆ「そう何度も喰らってはあげませんよぉ」

凛「わかってるよ、だから……でんじは!」

サンダース「ダース!」バリッ

ニンフィア「!」バチチ

まゆ「!」

凛「これで動きを制限させてもらうよ!」

凛(元々ニンフィアは素早くないけど、これでさらに動きを封じる!)

凛(そして素早さで翻弄する……)

凛(これが私の、戦い方!)

凛「今のニンフィアじゃ、サンダースは捉えられないでしょ!」

凛「サンダース、シャドーボール!」

サンダース「ダース!」ゴゴッ

まゆ「別に、捉える必要はありませんねぇ……ハイパーボイス!」

ニンフィア「フィアー」ゴアッ

凛「!」

サンダース「ダースッ」ビリビリ

凛「サンダース、大丈夫!?」

サンダース「ダース!」

凛「……そうだ、範囲攻撃……!」

まゆ「ええ、これならピンポイントで狙う必要はありませんよねぇ?」

凛「……なら、ガンガン攻めるよ!」

凛「かみなり!」

サンダース「ダース!」

バリバリバリバリ

ニンフィア「フィア!」ビリリ

まゆ「負けませんよぉ……ハイパーボイス!」

ニンフィア「フィアー!」ゴォッ

サンダース「ダース……ッ」ビリビリ

凛「行って……!」

まゆ「行ってください……!」

サンダース「ダァァ……アアアアス!」

ニンフィア「フィアァ……アアアア!」


…………

ガラガラガラ……

卯月「けほっ、けほっ……」

卯月「うう……が、瓦礫と煙が……」

卯月「! バ、バトルは……!? バシャーモ!?」

卯月「……はっ」

バシャーモ「……」ドン

エンブオー「……」ドン

卯月「……!」

バシャーモ「……バシャ」ガクッ

エンブオー「ブオオオオオ!」ゴォォォォ

卯月「! そ、そんな」

エンブオー「ブオオオオオオォォォォ……オオオオ」

卯月「……?」

エンブオー「ブオ」ガクッ

卯月「!」

バシャーモ「バ、バシャ……!」ググ

卯月「や、やった! バシャーモ!」

バシャーモ「バシャ」

卯月「勝った、勝ったよ!」

卯月「そ、そういえば、時子さんは……」

卯月「……!」

時子「……」

卯月「き、気絶してる……? さっきの衝撃で……?」

卯月「ど、どうしよう……」

バシャーモ「バシャ」スッ

卯月「……!」

卯月「バ、バシャーモ」

卯月「そ、そうだよね……はやく未央ちゃんや凛ちゃん、菜々ちゃんに追いつかないと!」

卯月「だから……ごめんなさい!」ダッ

時子「…………」

時子「…………」

時子「…………」

時子「………チッ」

時子「私の負け…………か」

今回はここまで
何か今日は色々と調子が悪いです……

次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

投下していきまーす

ミロカロス「ミロー」ビビビー

ボーマンダ「ボォォォ!」バサバサ

未央「いけっ、ボーマンダ、りゅうのいぶき!」

ボーマンダ「ボォォ!」ゴォッ

ドドドドド

ミロカロス「ミローッ」ドド

ヘレン「フフフ……いいわ! もっときなさい!」

未央「ドラゴンクロー!」

ボーマンダ「ボォォ!」グアアア

ヘレン「……そのまま受け止めなさい!」

ミロカロス「ミロー」シュルル

ガッ

未央「……!」

ミロカロス「ミロ……!」

ボーマンダ「ボー……!」

ヘレン「そのまま……れいとうビーム!」

未央「零距離……!」

未央「ボーマンダ!」

ボーマンダ「ボー!!」

ビビビビビビビビビ

未央「っ……」

ヘレン「……」

ゴゴゴゴゴゴ

ボーマンダ「ボォォ……!」

ヘレン「……!」

未央「た……耐えた!」

ボーマンダ「ボォォォォォォォォ!」

未央「や、やった……! 反撃だよ、ボーマンダ!」

ヘレン「まずいわ……ミロカロス、離れなさい!」

未央「遅いよ! 今度はこっちが……零距離攻撃だ!」

未央「りゅうのいぶき!!」

ボーマンダ「ボォォォォォ」ゴォォォォ

ミロカロス「ミロッ……」

ボーマンダ「ボォォォォォォォォォ!!」ドバァッ

未央「やったッ!!」

ヘレン「……!!」

ミロカロス「ミロ……」バタンキュー

ボーマンダ「ボー……」ガクッ

未央「ボ、ボーマンダ!?」

ヘレン「……最後のれいとうビームを受けた時点で……既に限界ギリギリだったようね」

ヘレン「普通なら耐えきれるはずなどないわ……それなのに、ボーマンダは倒れなかった」

ヘレン「ポケモンとトレーナーの絆……というわけかしら」

ヘレン「フフフ……」

ヘレン「何とワンダフル! 憎らしいほどエレガント!」

ヘレン「だけどとっても……」

ヘレン「グロリアス!!」バーン

未央「……」

ヘレン「いいわ、先に行きなさい」

未央「へっ?」

ヘレン「ほら、私が認めたのよ。行きなさい」

未央「い、いや、他のポケモンは!?」

ヘレン「あいにく、今はミロカロスしか持っていないの。私はもう戦えないわ」

未央「いや、その腰につけたベルト! 他のボールが付けてあるじゃん!」

ヘレン「何の事かしら」シレッ

未央「あ、あからさまな嘘を……」

ヘレン「……私がシンデレラ団に入ったのは」

ヘレン「ここでなら、私は世界へと羽ばたける、そう思ったからよ」

ヘレン「実際、この組織のおかげで私は高みへと登ることができたと思っているわ」

ヘレン「……でも、それももうおしまいね」

未央「……何で?」

ヘレン「…………フフ、互いに競い合い、高めあう。世界レベルの私にふさわしい好敵手を見つけたからよ」

未央「…………えっ」

未央「ま、まさか……」

ヘレン「そう、あなたよ!!」

未央「なあっ……!?」

ヘレン「元々はあなたをシンデレラ団に引き込み、共に成長していくつもりだったけど、さっきのバトルで気が付いたわ」

ヘレン「私もあなたも、もはやこの程度の『ハコ』に収まる女じゃないってね!」ビシッ

未央「は、はぁ……」

ヘレン「シンデレラ団がこの先どうなろうが、私には関係ないわ」

ヘレン「というわけだから、これからもよろしく頼むわよパッションガール……いえ、未央!」バーン

ヘレン「さ、行きなさい。早くしないと、手遅れになるかもしれないわよ?」

未央「そ、そうだ……! 早く、行かないと……!」

「未央ちゃーん!」

未央「この声は……しまむー!」

卯月「未央ちゃん!」タタッ

未央「しまむー、ここまで来たってことは……!」

卯月「うん! 卯月、勝っちゃいました!」

未央「そっかー、やったね! しまむーなら勝てるって、信じてたよ!」

未央「って、喜んでる場合じゃなかった! しぶりんたちは先に上に向かってるんだった!」

卯月「そうなんだ……じゃあ、はやく向かわないと!」

未央「うん、行くよ、しまむー!」

卯月「おー!」

ヘレン「……」

ヘレン「絆……ね」

ヘレン「未央……さっきのバトルでのあなたの輝き……まさに世界レベルだったわ」

ヘレン「私も、もう一度自分とポケモンを見つめなおしてみるかしら」

ヘレン「世界レベルを、さらに超えるためにも」フッ

サンダース「ダァァァァァス!」

ニンフィア「フィアアアアアア!」

ドドド

凛「シャドーボール!」

サンダース「ダース!」ボッ

まゆ「ハイパーボイスです!」

ニンフィア「フィアアアア」ゴォッ

凛「くっ……」

凛(やっぱりあのニンフィア、火力が半端じゃない……!)

凛(動きが鈍いからこっちの攻撃は当てやすいけど、耐久もあるから……)

凛(とはいえ、向こうもそろそろ限界が近いはず……)

凛(決着は……サンダースでつける!)

まゆ「うふふ……そろそろ終わりにしましょうか……?」

凛「そうだね……行くよ!」

凛(私はまだポケモン残ってるけどね……)

サンダース「ダァ!」バッ

ニンフィア「フィア!」バッ

凛「かみなり!」

サンダース「ダァァ!」バチバチバチ

まゆ「耐えて、確実に反撃します……ハイパーボイスの準備を!」

凛(お願い……サンダース!)

サンダース「ダァァァァ!」

ドォォォォォォォォォォン

凛「……」

まゆ「……」

ゴゴゴゴゴゴゴ

ニンフィア「フィ……ア……」

凛「……!」

サンダース「ダース……!」

まゆ「よく耐えましたよぉ……とどめです」

凛「くっ……」

まゆ「ハイパーボイス!」

ニンフィア「フィアー……」





バチッ

ニンフィア「フィアッ!?」ビリビリ

凛「!」

まゆ「!?」

まゆ「マ、マヒ……」

凛「チャンスだよ、サンダース……!」

凛「これでとどめ……かみなり!!」

サンダース「ダース……ダァァァァァァ」バリバリバリバリ

ドォォォォォォォォォォン

まゆ「……!」

ニンフィア「フィアー……」バタンキュー

まゆ「そんな……」

凛「私の……私たちの勝ちだよ、まゆ!」

まゆ「くっ……」ギリ

菜々「むにゅ……あれぇ……ここは?」ムク

凛「菜々、やっと起きたの? っていうかあのバトルの中でよく眠ってられたね」

菜々「ああっ、そうでした! ナナ、バトルの最中に眠らされて……!」

凛「やれやれ」

凛「……さて、と。まゆ?」

まゆ「…………」

まゆ「…………」

凛「放心状態になってる……?」

凛「色々と言いたいことはあるけど、この様子じゃ聞こえないか」

凛「まあいいや、先を急ごう、菜々」

菜々「そ、そうですね! 早くいかないと!」

「おーい!」

「凛ちゃーん! 菜々ちゃーん!」

凛「!」

菜々「卯月ちゃんに未央ちゃん!」

未央「へへっ、追いついたよ!」

卯月「凛ちゃんも……」

凛「うん、勝ったよ」

未央「おおーっ、ってことは私達3人で、シンデレラ団の幹部を全滅!?」

菜々「凄いですねー」

卯月「この調子なら……!」

凛「うん、きっとボスにだって勝てる……」

菜々「行きましょう! もうすぐです!」

タタタタタタッ







まゆ「…………」

まゆ「…………うふふ」

菜々「この階段を上った先に……!」

凛「シンデレラ団ボス・ちひろが……!」

卯月「いよいよ直接対決、だね……!」

未央「シンデレラ団の好きになんか、させないよ!」

凛「行こう!!」

タタタタタタッ

凛「……!」タタタッ

ザッ

未央「しぶりん、どうしたの……って、え?」

卯月「? こ、この状況は一体……?」

凛「あいつら、シンデレラ団の……!」



奈緒「はぁ……はぁ……」

加蓮「はぁ……はぁ……」

ちひろ「……」

卯月「ど、どうしてシンデレラ団同士で、戦ってるの……!?」

凛「あの2人と……ちひろが……?」

菜々「あ、あの2人は……!」

凛「……? 菜々?」

今回はここまで

フルバトルを書き切るのはきついというのと、ゲームでも幹部の手持ちは3,4体止まりが多いという事であっさりめになってしまったかも
「なんとワンダフル にくらしいほどエレガント だけどとってもグロリアス」は是非ヘレンさんに言わせたかったセリフです

次回投下は明日予定
読んでくださった方、ありがとうございました

乙です、サンダースとニンフィアの戦いが途中からほぼ
かみなりとハイパーボイスでの殴り合いになっててなんとなく女って怖いなぁと思いました(こなみ)

乙です
ヘレンさんは殿堂入り後も普通に街のどっかで会えそうな感じのNPC感

投下していきます

>>388
こ、怖くなんかないよ。ど、どっちも純粋でいい子だよ

>>389
サターンなんかがそうですね
ところでサターンって結局男なのか女なのか、どっちなのでしょう

凛「あの2人、知ってるの? 菜々」

菜々「はい……」

文香「……」

こずえ「……」

菜々「って、よく見たらあの2人も……!」

菜々「そうか、そういうことだったんですね……!」

未央「ちょちょ、菜々さん1人で納得されても困るんだけど、どういうこと!?」

菜々「前に、文香ちゃんとこずえちゃんの2人の話はしましたよね……」

菜々「あの2人……奈緒ちゃんと加蓮ちゃんは、文香ちゃんの家に仕えるメイドさんだったんです!」

凛「メ、メイド……?」

卯月「な、菜々ちゃんみたいな……?」

菜々「ナ、ナナのはただの格好であって、あの2人はホンモノのメイドさんだったんですよ!」

菜々「特に文香ちゃんとこずえちゃんのお世話もしていたから、仲もよかったはずです!」

菜々「きっとあの2人は、文香ちゃんとこずえちゃんを守るために、戦ってるんです!」

凛「でも、そもそもどうして2人は、シンデレラ団に?」

菜々「そっ、それは……わかりませんけど……」

菜々「でもでも、悪いことをするような子たちじゃなかったはずです!!」

菜々「それだけは、本当です!」

凛(文香って人は、おそらく何か止むを得ない事情があってシンデレラ団に居る)

凛(あの2人も、きっと何か理由がある……可能性がある)

凛(駄目、考えが纏まらない……!)

凛(こうなったら本人たちに直接聞いた方が早いか……)



卯月「ああっ」

凛「!」

未央「な、何さアレ……!」



菜々「光の……階段!?」

加蓮「はぁっ……はぁっ……」

奈緒「か、加蓮、大丈夫か!」

ちひろ「フフフ……あなたたちはいつか牙を剥いてくるとは思っていましたよ」

ちひろ「もっとも、私を倒すにはすこーし実力が足りなかったみたいですね」

ちひろ「こそこそ企んでいたようですが……失敗に終わったようですし、もう邪魔しないでください」

ちひろ「文香ちゃんとこずえちゃんに免じて、見逃してあげますから」

奈緒「くそっ……くそぉっ……」

ちひろ「……さて、こずえちゃん、文香ちゃん。行きましょうか」

凛「待って!」

ちひろ「おや……まさか、あなたたたちがここまで来るとは予想していませんでしたよ」

菜々「この街を、世界を……今度こそ、あなた達の好きにはさせません!」

凛「今度こそ、決着をつける……!」

ちひろ「フフフ……いいでしょう……今度こそ、邪魔立てさせないよう潰してあげます」

菜々「なら、まずはナナが……」













ちひろ「なーんて、言うと思いましたかぁ?」パチン

シンデレラ団員「……」ババッ

シンデレラ団員「……」ババッ

シンデレラ団員「……」ババッ

卯月「きゃっ」

未央「なっ」

菜々「ウサッ!?」

ちひろ「こんなこともあろうかと……伏兵を忍ばせておいたんですよ」

「うふふ……」

凛「!」

まゆ「凛ちゃぁぁぁぁぁぁん」

まゆ「まゆはまだ負けてなどいませんよぉぉ……」

まゆ「決着をつけましょう……うふふふふふ……」

凛「まゆ……! アンタ、まだ……!」

ちひろ「そこで、私の部下とでも遊んでいてくださいね!」タタッ

こずえ「ふわぁ……?」

文香「……っ」

凛「! 待って!」

まゆ「さぁ……今度こそまゆが潰してあげます……!」

凛「どいてまゆ!」

まゆ「どきません……どきませんよぉ……」

凛「くっ……」

凛(まゆの相手をしている暇なんて、もう……)



菜々「タマゴばくだん!」

ヒュルルルルルル

ドカンッ

まゆ「きゃぁっ」ゴォッ

凛「菜々!」

菜々「ごめんなさい!」

菜々「凛ちゃん、行ってください!」

凛「……!」

菜々「早く! 菜々たちは大丈夫です!」

菜々「急がないと、きっと取り返しがつかなくなってしまいます!」

凛「ごめん……ありがとう!」

菜々「ナナ、信じています。凛ちゃんなら、きっと彼女の野望を食い止めてくれると!」

卯月「私達も!」

未央「信じてるよ!」

凛「みんな……!」

ダッ

まゆ「くぅ……させません!」

菜々「タマゴばくだん!」

ハピナス「ハピー」ヒュルルルルル

ドガドガッ

まゆ「……!」

まゆ「邪魔です……!」

菜々「行かせません!」

卯月「凛ちゃんの邪魔は」

未央「させないよ!」

凛「はぁっ……はぁっ……」タタタ

凛(何、この階段……いったいどういう原理でできて……)

凛(というより、どこまで上るの……?)ハァハァ

凛(そして、この先に……いったい何が……)

凛「はぁ、はぁ……動け、足……! 動いて……!」

凛「……!」

凛「……あの先……!」

タタタッ

凛「……!?」

凛「何……ここ……」

凛「辺り一面、真っ白……!?」

凛(もう、何が何だか……)

ちひろ「……はぁ」

ちひろ「本当に、あなたしつこいですねぇ」

凛「……当然、だよ」

凛「シンデレラ団が悪事を働こうっていうなら……地獄の底までだって私は追いかけるよ……」

ちひろ「……」

ちひろ「ここは、始まりの間」

ちひろ「この世のすべてがここで生まれたといわれています」

ちひろ「そして、すべてを生み出した創造神・アルセウスが、間もなく復活します」

凛「創造神……!?」

こずえ「かみさまー……」

ちひろ「私達は、その力を手中におさめます」

凛「……そんなこと、させない……!」

ちひろ「言うと思いましたよ」

ちひろ「復活までは時間がありますし」

ちひろ「良いでしょう……今度こそ、本当に最終決戦です」

ちひろ「あなたが勝てば私達の野望は阻止され、私が勝てば、当然予定通りに計画を進めます」

ちひろ「あなたのその執念深さに敬意を表して、私も本気で行きますよ」スチャッ

凛(……? ペンダント……?)

ちひろ「さぁ、勝負です!」

凛「……!」

凛「負けない……絶対に負けない!」

シンデレラ団ボスのちひろが勝負を仕掛けてきた!

今回はここまで

書いてて思った。これこのスレ内で終わらないかも……
もしかしたら3スレ目に突入もあるかもしれません

次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

まさか喜ばれるとは……本当にありがとうございます!
さすがに4スレ目にはいかない……と思うので、完結までお付き合いください

月末更新来ましたね
幸子P、周子P、茜Pの方は頑張ってください

では投下していきます

こずえ「ふわぁ……」

文香「…………」ギュッ

こずえ「んー……?」

文香「…………」





ちひろ「行ってください。バンギラス」ポンッ

バンギラス「バンンッ」ズズンッ

ゴァァッ

凛(また、いきなりバンギラス……!)

凛(何もないこんな空間でも、あいつが出ただけで砂嵐が……)

凛(あいつは危険だ……早々に潰さないと)

凛「いけっ……ゲッコウガ!」ポンッ

ゲッコウガ「ゲコ!」ザッ

凛(どう出てくる……?)

ちひろ「……ふふふ」

ちひろ「戻ってください、バンギラス」シュン

凛「えっ……?」

ちひろ「そして……ハッサム!」ポンッ

ハッサム「ハッサ!」ポンッ

ハッサム むし/はがね はさみポケモン
鋼でできた体を持つ。飛ぶことはできないが、ハネを振るわせることで体温を調節する
鋼鉄のハサミはどんなものも粉砕する
ハサミには目玉模様が付いており、これを用いて威嚇する

凛(バンギラスを引っ込めた……)

凛(すなおこしで砂嵐を引き起こすために、最初に……?)

凛(相手のハッサムはむしタイプ……相性が悪い)

凛(けど……)

凛「みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコッ」シュバババババ

凛(臆さず攻める!)

ちひろ「躱してむしくい!」

ハッサム「ハッサ」サッ サッ

ゲッコウガ「!」バッ

凛「良し、かわした……」

ちひろ「バレットパンチ!」

ハッサム「ハッサ!」ビュン

ゲッコウガ「ゲコッ!?」

凛「!」

ドカッ

ゲッコウガ「ゲコォ……」ザッ

凛「バレットパンチ……!」

凛(真奈美さんのポケモンも使ってきた……はがねタイプの先制わざ)

凛(ハッサム自体はそこまで速くないけど、あのわざはスピードが速い……)

凛(でも、真奈美さんのポケモンが使ってきた時とは威力がまるで……)

ちひろ「ハッサムのとくせいは『テクニシャン』です。威力の弱い技を強化するとくせいですよ」

凛「! そんなとくせいが……」

凛(バンギラスといい、パワータイプが得意なの……?)

ちひろ「さぁ、まだまだ行きますよ! むしくい!」

ハッサム「ハッサ」ババッ

凛「みがわり!」

身代わり人形「」ポンッ

ちひろ「!」

ガブッ

ハッサム「ハサ……」フゴ

ハッサム「ハッサ」ペッ

ちひろ「流石に素早いですね……」

ちひろ「凛ちゃんのポケモン、随分と成長したみたいじゃないですか」

凛「おかげさまでね」

ちひろ「それじゃあ、どこまでやれるか……もっと見せてもらいましょう!」

ちひろ「バレットパンチ!」

ハッサム「ハッサ」ババッ

凛「かわして!」

ゲッコウガ「ゲコッ」ササッ

ハッサム「ハッサ」ババッ

ちひろ「いつまでも避けてはいられませんよ?」

ドカッ

ゲッコウガ「ゲコッ」

凛「くっ……」

凛(砂のダメージもある……さすがにゲッコウガは温存するべき……?)

凛(ここは一旦ドリュウズに……!)

凛「もどって、ゲッコウガ!」

ちひろ「つるぎのまい!」

凛「!」

ハッサム「サム」キンッ



凛「ドリュウズ!」ポンッ

ドリュウズ「ドリュウ!」

凛「更に攻撃力を……」

凛「でも、攻撃力なら負けない……!」

凛「しかも……じしん!」

ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴ

グラグラグラ

ハッサム「……ッ!」

ちひろ「速いですね……『すなかき』ですか」

凛「そう……アンタのバンギラスのとくせい、逆に利用させてもらったよ!」

すなかき すなあらし状態の時、素早さが上がるとくせい

ちひろ「まだいけますね、ハッサム」

ハッサム「ハッサ」

ちひろ「じゃあいきますよ……バレットパンチ!」

ハッサム「ハッサ!」ビュン

凛「アイアンヘッド!」

ドリュウズ「ドリュ!」バッ

ガキンッ 

ドリュウズ「ドリュ……ッ!」バシッ

凛(力負けしてる……なら!)

凛「……つのドリル!」

ドリュウズ「ドリュ!」ギュイイイイイイイイ

ハッサム「ハッサ!?」ギャリリリ

凛(無理矢理突破する!)

ドリュウズ「ドリュウウウウ!!」ギュイイイイイイ

ドンッ

ちひろ「へぇ」

ハッサム「ハッサ……」バタンキュー

凛「……やった」

ちひろ「戻ってください」

ちひろ「ふぅ……次です。ローブシン!」

ローブシン「ブシン!」ポンッ

ローブシン かくとう きんこつポケモン
杖代わりにコンクリートの柱を用いる
筋力を使わず、遠心力を利用して柱を振り回す
人は、2000年前にローブシンからコンクリートの作り方を教わったという

凛(かくとうタイプ……!)

ローブシン「ブシン」ズゥゥゥン

ドリュウズ「ドリュ……」タジ

パラパラ

凛(……! 砂嵐が……おさまってきた……)

凛(……)

ちひろ「いいタイミングです」

ローブシン「ブシ」ブンッ ブンッ

凛(ローブシン……あんなコンクリを振り回して……あいつもパワータイプ……?)

凛(見た目からすると……素早さはなさそう)

凛(相性が悪くても、素早さで掻き乱せばいけるか……?)

凛「ドリュウズ、まずは様子を見るよ……」

ドリュウズ「ドリュ」ザッ

凛「……」

ちひろ「うふふふ……」

ちひろ「マッハパンチ!」

凛「!?」

ローブシン「ブシンッ」ダンッ

凛(速ッ……)

ローブシン「ンンン」ゴォッ

凛(しかも、強……)

ローブシン「ブシンンンンッ!!」ドゴォッ

ドリュウズ「ッッ」ブワッ

凛「ドリュウズッ!!」

ドシャ

凛「…………」

凛「ドリュウズ!!」

ドリュウズ「ド……」ピクピク

凛「……! 戻って!」

凛「~~~~~っ」

ズンッ

ローブシン「ブシン」フシュー

ちひろ「駄目ですよぉ、凛ちゃん……」

ちひろ「様子を見ようだとか、随分余裕そうじゃないですか」

ちひろ「でも、そんな甘い考え……私に通じるとでも?」

ちひろ「どうやら、成長したのはポケモンだけで……トレーナーである凛ちゃんは全然成長していないみたいですね」

凛「…………」ピク

今回はここまで

ちひろさんに合うパーティを考えた結果、「ガチパでいいんじゃね」という結論に達しました
さすがに道具までフル装備というわけではないですが

次回投下は明日の予定。読んでくださった方、ありがとうございました


ちっひが容赦ねーわww
しぶりんの反撃に期待


ところでうちの茜が久々にSRで出番来たんだけどこのSSでの出番はいつごろに…(ry

ガチパ・・・これはバンギフライの予感フリャ

ごめんなさい、ちょっと書き溜めに苦戦中でして、投下は明日になるかと……
それまでお待ちください

>>439
先に言ってしまうと、茜ちゃん多分出ますよー

>>441
ガブリアス「おう、そうだな」

若林智香は、出るのでしょうか……?

投下します

>>445
ごめんなさい、おそらく出ない可能性が高いかと思います……

凛「……今、なんて?」

ちひろ「あら、聞こえませんでしたか?」

ちひろ「あなたのポケモンは成長したかもしれませんが、あなたは成長していないですねって言ったんですよ」

凛「何を……」

ちひろ「……そのままの意味ですよ?」フフ

凛「……ッ」

凛(いや、落ち着け……落ち着け私)

凛(これは挑発……安い挑発)

凛(ここでカッとなって突っ込んだら、相手の思うツボ……)

凛(なんだけど…………)

ちひろ「……」ニヤリ

凛(あの感じ……)

凛(デタラメをいってるって感じでもない)

凛(……何か引っかかる……)

凛(…………とにかく、今はバトルに集中しないと!)

凛「ムクホーク!」

ムクホーク「ムクホーッ!」ポンッ

凛「行くよ……ブレイブバード!」

ちひろ「れいとうパンチで迎え撃ちます!」

凛「!」

ローブシン「ブシンッ」ブンッ

パキパキパキ

ムクホーク「ムク……!」グググ

ローブシン「ブシンッ……」グググ

ドカッ

ローブシン「ブシンッ!」ザザザ

凛「よしっ」

ムクホーク「ムクホーッ」バサバサ

ちひろ「いかくのせいもありますが……ローブシンのパワーで繰り出されるれいとうパンチを跳ね除けますか……」

ちひろ「本当に惜しいですね」

凛「……」

ちひろ「では、ドレインパンチ!」

ローブシン「ブシンッ」ブンッ

凛「! 空中に回避!」

ムクホーク「ムクホーッ」バッ

ローブシン「ブシン?」スカッ

ちひろ「ふむぅ……ローブシンは上空の敵への対処方法を持ってません……ストーンエッジを覚えさせておくべきでしたか?」

凛「ブレイブバード!」

ムクホーク「ムクホーッ」ゴォッ



ちひろ「では交代です」シュン

ムクホーク「ムク!?」

凛「また交代……!?」

ちひろ「頼みました……ロトム!」

ポンッ

ロトム「ロトー」

ムクホーク「ムク」ビュン

ガッ

ロトム「トム」ケロッ



凛「ロトム……日菜子が使っていたポケモンだけど……」

凛(姿が違う……? 何、あの姿……まるで……)

凛(洗濯機に洗濯バサミ? いやいや……)パカ

ロトム「トム」

ウォッシュロトム みず/でんき
ロトムは機械に入り込みイタズラをするのが好き
ある特定の電化製品に入り込み操ることで、ロトムはその性質を大きく変える
ウォッシュロトムはロトムが洗濯機に入り込んだ姿
ゴーストタイプが無くなった代わりにみずタイプとなる

凛(そんな性質が……)

凛(みずにでんき……まずい……かも)

凛(……でも)

ちひろ「10まんボルト!」

ロトム「トムー」バリバリ

凛「ムクホーク、はねやすめ!」

ムクホーク「ムクホー」ストッ

バリバリバリ

ムクホーク「ムクッ」

ちひろ「おっと、今のは良い判断ですね」

ちひろ「ですが……」

凛「押していくよ!」

凛「とっしん!」

ムクホーク「ムクーッ」

ちひろ「甘いですよ!」

ちひろ「10まんボルト!!」

ロトム「トム」バリバリバリ

凛「かわして!」

ムクホーク「ムクホーッ」

ちひろ「……」

ドンッ

ロトム「トムッ……」

ムクホーク「ムク……」

凛「仕留めきれない……マズイ!」

ちひろ「ハイドロポンプ」

ロトム「トム」ブシャァァァァァ

ムクホーク「ムクホーッ」

ちひろ「10まんボルトでとどめです!」

バリバリバリ

ムクホーク「ムクーッ!」

ドシャッ

凛「……!」

ムクホーク「ムクホー……」バタンキュー

凛「ムクホーク……!」





ちひろ「……はぁ」

ちひろ「こんなものですか? 拍子抜けですよ」

凛「ぐっ……く……」

凛(何が……何が足りないの? 今の私に……)

凛(こいつの言う、私の『成長していない部分』……)

凛(……負けられないのに)

凛(私は、こんな所で負けるわけにはいかないのに……)

凛(…………)

ちひろ「ふー……」

ちひろ「ポケモンは……便利ですよね」

凛「……は?」

ちひろ「今の世の中の発展をもたらしたものは、他でもないポケモンです」

ちひろ「人はポケモンを使役し、その力を最大限に引き出すことでここまでの繁栄を築き上げてきたんです」

凛「…………」

ちひろ「わかりますか? 私たち人間に必要なことは、ポケモンを操り、十分に、いや十全に力を引き出すことなんです」

ちひろ「ですが……あなたがしているのはポケモンとの温い馴れ合いばかり」

ちひろ「それこそが、あなたの弱さなんですよ」

凛「……勝手なことを」

凛「ポケモンを……何だと思ってるの!? 体のいい道具みたいに……!」

ちひろ「まさしく! とっても便利な道具そのものです」

ちひろ「モンスターボールという道具で縛り付け、屈服させる! それこそがポケモンのあるべき姿なんです!」

凛「違う! ポケモンは……!」

凛「道具なんかじゃない!!」

凛「……」ハァ ハァ

凛(確かに、私はポケモン達の力を引き出せていないのかもしれない)

凛(でも、こいつの言うような、道具としてポケモンを扱うなんて間違ってる!)

カタカタ

凛「!」

凛(ボールが……)

ゲッコウガ「ゲコ!」

サンダース「ダース!」

モノズ「モノ!」

凛「うん……そうだね」

凛「わたしは、あいつのようにはならない」

凛「アンタ達と一緒に、力を合わせて絶対に勝つ」

ちひろ「ふふ……では、どうぞ見せてください。『温い馴れ合い』の力を」

凛「そうだね……見せてあげるよ。私達の絆の力を」

凛「いくよ、モノズ!」

ポンッ

モノズ「モノ!」

カッ

凛「……」

ちひろ「……! これは……」

ゴゴゴゴゴゴ

ちひろ「進化……!」

スタッ

ジヘッド「ジヘ!」ドン

ジヘッド あく/ドラゴン らんぼうポケモン
進化して、2つの頭を持つようになった
2つの頭は仲が悪く、いつもエサの取り合いをするため、周囲の食べ物を喰らいつくしてしまう
多く食べることで、主導権を握ろうとしているらしい

ちひろ「まるでトレーナーの呼びかけに呼応するかのように、このタイミングでの進化……」

ちひろ「……絆の力とやらですか」



凛「じゃあ…残していこうか、私たちの足跡…!」

ジヘッド「ジヘー!」

このssのちひろさんは純粋悪。同情すべき過去なんてありません
ちひろさんの扱いがアレですが、ちひろさん自体は好きですよ

次回投下は明後日の予定
読んでくださった方、ありがとうございました

乙、久しぶりに純粋悪を見た気がする

動画にしろSSにしろボス枠のちひろで
純粋悪じゃなかったのを見たためしがないww

投下します

>>472
ポケモンではゲーチスも純粋悪と言えますかね

>>473
それもそうですね。ちひろさんはいつも天使か悪魔の両極端ですわ

凛「ジヘッド……」

凛「―――――」ボソ

凛「行ける?」

ジヘッド「ジヘ!」

凛「うん……じゃあ、行くよ」

凛「ドラゴンダイブ!」

ジヘッド「ジヘーッ」バッ

ロトム「トムッ」サッ

ドゴォッ

ちひろ「さすがに、とてつもない威力ですね……ですが!」

ちひろ「もともと命中率の不安定な技なうえ、ジヘッドのとくせいは『はりきり』! 当たりませんよ!」

はりきり 物理攻撃力が上がる代わりに、わざの命中率が下がるとくせい

凛「たしかに、ジヘッドは目が見えない」

凛「けど、攻撃の当て方ならいくらでもあるでしょ」

凛「ジヘッド! そのまま右を向いて!」

ジヘッド「ジヘ!」ザッ

凛「その方向にかみくだく!」

ジヘッド「ジヘ!」ダダッ

ロトム「トム!?」

ガブ ガブゥ

ちひろ「なるほど、細かい指示を……」

凛(よし、いける!)

ちひろ「初めてやるであろう連携を、ここまで正確に……」

ちひろ「ポケモンとトレーナーの信頼関係が為せる業……とでも言いたいのですか」

ちひろ「……ロトム!」

ちひろ「ボルトチェンジ!」

ロトム「トム!」バチバチ

シュンッ

凛「! 攻撃と交換を同時に……!」

ちひろ「ローブシン!」ポンッ

ローブシン「ブシン!」ズンッ

ジヘッド「ジヘ……!」

ちひろ「マッハパンチ……!!」

ローブシン「ブシン!!」ゴォッ

ちひろ「これならどうです! 指示を出すヒマなどないでしょう!」

凛「……」

ちひろ「……!?」

ジヘッド「ジヘ!」バッ

ローブシン「ブシン!?」スカッ

ローブシン「ブシン! ブシン!」ブン ブン

ジヘッド「ジヘ」ササッ

ちひろ「……指示を出さないで、ポケモン自身が判断を……!?」

凛「私の指示が全て的確だとは思ってない。間違えることだってあるし、遅れることもある」

凛「なら、ポケモンを信じて、判断を任せる。そっちの方がベストなこともある」

凛「ジヘッドには、私の指示を必ずしも聞かなくていいって言ってある」

凛「……性格の問題もあるから、多分ジヘッドにしかできない。生意気な奴だからさ」

凛「私は私のポケモンを信じてる……信じてるからこそ、任せられる」

凛「まぁ、ポケモンを道具だっていうアンタには一生理解できないと思うけどね」

ジヘッド「ジヘー♪」ザッ

ローブシン「ブ、ブシン……!」プルプル

凛「……正面にりゅうのはどう!」

ジヘッド「ジヘー!」ゴァッ

ちひろ「れいとうパンチで打ち払ってください!」

ローブシン「ブシン!」バキバキバキ

ドォォォォォォン

ローブシン「ブシン」

バッ

ジヘッド「ジヘ!!」

ローブシン「ブシン!?」

ちひろ「また、指示なしで……!」

ジヘッド「ジヘー!」

ドゴォッ

ローブシン「ブ……ブシンッ」

ゴゴゴゴゴ

凛「……」

ちひろ「……」

ローブシン「ブ、ブシン……」ガクッ

凛「よしっ! やったよ、ジヘッド!」

ジヘッド「ジヘー!」

ちひろ「……もどってください」

ちひろ「…………ふふ」

凛「……」

ちひろ「ふふふ……あはは、あは」

ちひろ「あははははははははははははは!」

凛「……」

ちひろ「面白い……面白いですよ、凛ちゃん」

ちひろ「正直、ここまでやれるとは思いませんでした」

ちひろ「信頼……絆の力ですか」

ちひろ「くだらない……ですが、あなた達の力は認めましょう」

ちひろ「あなた達を倒して……私こそが、シンデレラ団こそが絶対だと証明して見せます」

ちひろ「ロトム!」

ロトム「トムー!」ポンッ

凛「ジヘッド、まだ行ける?」

ジヘッド「ジヘー」

凛「……もう少しだけ、頑張ってね」

ちひろ「10まんボルト!」

凛「右斜め前の方向にりゅうのはどう!」

ゴォッ

バチバチバチバチッ

ジヘッド「ジヘ!」

ロトム「トム!」

凛「……!」






オトナシ遺跡 頂上

まゆ「うふふふふ、終わりですかぁ……?」

菜々「うう、強い……」

卯月「ここまで来て、まだこんなに強い団員が……」

未央「さっきまでの戦いの消耗が響いてるんだよ……!」

菜々「でも、あきらめません!」

卯月「うん……! 凛ちゃんの所へは、いかせないよ!」

未央「何としても、食い止める……」

まゆ「その強がりも、今に終わりですよぉ……!」




「それはどうかな」

「魔王の力の前に、跪け!」

まゆ「っ!?」



リザードン「グォオオオオオオ!」



エアームド「エアアアア!」



真奈美「どうやら……無事のようだな」



蘭子「闇に飲まれよ!」

真奈美「どうやら……無事のようだな」

蘭子「闇に飲まれよ!」

菜々「ええッ!? 真奈美さんに……」

未央「ウ、ウソでしょ、あの子って……」

卯月「チャンピオン、蘭子……!?」

バサッ

菜々「真奈美さんに蘭子ちゃん、どうして……!」

真奈美「外にいた者たちに、君たちがこの中へ入って行ったと聞いてな。追わないわけにはいかないだろう」

蘭子「我が友の危機に、魔王は現れん!」

卯月「……へ?」

未央「な、なんて言ってるの……?」

卯月「さ、さぁ……」

真奈美「それで、凛君は?」

菜々「あの、階段の先に……シンデレラ団のボスを追って……」

真奈美「なるほど」

真奈美「では、すぐに我々も追わねばなるまい」

蘭子「いざ、友の元へ」

真奈美「悪いが、速攻で片づけさせてもらうぞ」

まゆ「……言いますねぇ!」

真奈美「蘭子くん、行くぞ」

蘭子「心得た、銀狼の女帝よ!」

真奈美「エアームド! ブレイブバード!」

蘭子「紅の翼竜よ! 灼熱の吐息で全てを焼き払うがいい!」




…………

まゆ「そんな……」

シンデレラ団員s「ひ、ひぃぃぃぃぃ」

真奈美「こんなものかな」

蘭子「闇に飲まれよ」

まゆ「く……」

真奈美「さて……先を急ごう」

真奈美「おっと……君たち」

奈緒「!」

加蓮「私達……?」

真奈美「そうだ。一緒に来てもらうぞ」

菜々「そ、そういえば。奈緒ちゃんと加蓮ちゃんも、いたんですね」

奈緒「菜々さん……?」

菜々「そうです! ナナですよ」

菜々「2人には、何か事情があるみたいですし……お話を聞きたいんです」

真奈美「見た限り、この階段……相当な長さだ。登りながらいろいろと話してもらう」

真奈美「わかったか?」

加蓮「はい……」

未央「じゃあ、早速行こう!」

卯月「うん!」

蘭子「いざ行かん!」




ロトム「トムー」ドサッ

ジヘッド「ジヘ」ドサッ

凛「相打ち……」

ちひろ「……」

ちひろ「これで、私のポケモンは残り一体……」

凛「とうとう……追い詰めたよ」

ちひろ「追い詰めた……?」

ちひろ「それは違いますよ……凛ちゃん」

ちひろ「バンギラス!」ポンッ

バンギラス「バン!」ズンッ

ゴォッ

ちひろ「ここからがバンギラスの……真の本領発揮ですよ」

ちひろ「隠された力を、解放します……!」

凛「……どういうこと……?」

凛(何、あの余裕な感じ……)

凛(確かにアイツのバンギラスはとても凶悪で、強力なポケモン)

凛(だけど、決して倒せないポケモンじゃない……)

凛(……隠された力を、解放……?)

ちひろ「うふふ……」チャラ

凛(! さっきの、ペンダント……?)

ちひろ「行きますよ……」カチ

バンギラス「バンッ!」ゴゴ

凛「……!?」

ちひろ「メガしんか」

カッ

今回はここまで

ちひろさんのキーストーンはペンダント型ですが、アオギリのキーストーンもペンダント型なんですよね
出来れば独自のものにしたかったんですが、思いつかなかったのでしかたなくペンダント型としました。モバコイン型とかにすれば良かったか……?
他に登場したキーストーンとしては、腕輪、グローブ、チャーム、指輪などですね
アニメには杖なんかも登場しましたか


次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

乙。
ちひろは手持ち4体なのか(まだ何匹か隠し持ってる可能性はあるが)。そして3人相手取って一歩も引かないどころか逆に押し込んでるままゆの恐ろしさよ。というか一体なにで闘ってるんだ?
そういえば悪組織ボスの手持ちって、アカギみたいにトレーナーを信頼している場合とゲーチスみたいに嫌ってる場合があるが、ちひろはどっちなんだろう。

やみのまー
蘭子は「闇に飲まれよ」を多用している感がありますね。

のあにゃんの登場はありませんか?
フロンティアブレーンとかそう言うので

>>500
キーストーンはイヤリング型とかどうかな?ちひろの髪型なら右耳に付ければ見やすいし。

ごめんなさい、今日は投下できそうにないです。最近遅れ気味で申し訳ない……
明日(というか今日)には多めに投下できると思うので、お待ちください

>>501
本当はトゲキッスをぶち込むつもりだったんですよね。でもさすがに長くなってダレそうなので、削りました
あとはガブリアスなんかを入れると、それなりのパーティになります

>>502
闇に飲まれよは実際便利。いや、本当は熊本弁を使いこなせていないだけなんですけど……

キーストーン、色々アイデアありがとうございます。とはいえもうペンダントにしてしまったので変えるつもりはありませんが……

あと、のあにゃん等エキストラで登場したキャラが再登場する可能性はあります

遅くなりました。投下していきます

凛のメガシンカについてですが、現状の手持ちでメガシンカができるポケモンがいないので、最後の一匹しだいになりますね
現在のシンデレラ団との決戦の後に自由安価で最後の一匹を決めますので、そこでメガシンカの可能性があるかどうかが決まります

凛「メガ……シンカ……?」

メガバンギラス「バンンンンンッッ」ズズン

ちひろ「メガシンカ……一部の限られたポケモンが、ある特定の条件下でのみ可能な一時的なパワーアップのことです」

ちひろ「このアイマス地方では現在確認されていないので、知らないのも無理はありませんよ」

ちひろ「カロス地方やホウエン地方の極一部でのみ確認されたもので……扱うトレーナーもほんの一握りですから」

ちひろ「いやぁ、この『キーストーン』と『メガストーン』の入手には苦労したんですよ?」チャラ

ちひろ「言った通り、非常に貴重なものですから……お高いんですよ」

ちひろ「おかげで私の資産のうち結構な額が吹っ飛んじゃいましてねぇ……」

ちひろ「まぁ、割に合った買い物だったとは思いますが」

ちひろ「とにかく……」

ちひろ「その身にとくと味わってください……進化を超えた進化、メガシンカの威力を!」

凛「……! サンダース」ポンッ

ちひろ「りゅうのまい!」

メガバンギラス「バンッ」ゴォォォォ

凛「!」

凛(あのわざ、前も使ってきた……こうげきとすばやさを上昇させるわざ!)

凛(あのわざを使われて、前は手も足も出ないほど暴れられたんだ)

凛(まずい……早めに対処しないと!)

凛「でんじは!」

サンダース「ダース!」バチチ

凛(まずは、すばやさを封じる!)

ちひろ「躱してください」

メガバンギラス「バァァァァァン」ドンッ

凛「! ウソ……」

凛(あの巨体で、なんて速さ……)

サンダース「ダース」ザッ

凛「もう一度、よく狙って!」

サンダース「ダース!」バチチ

凛(けど、まだ手におえないって程のスピードじゃない!)

凛(今のうちに抑えておかないと!)

ちひろ「りゅうのまい」

メガバンギラス「バァァァン」ゴォォォォォ

サンダース「ダース!」バリ

バチチ

メガバンギラス「バン?」バチチチ

ちひろ「……うふふ」

凛(スピードを捨てて、攻撃力をさらに上昇させた……?)

ちひろ「さて、行きますよ……」

ちひろ「じしん!」

凛「!」

メガバンギラス「バン」ゴゴゴゴゴ

凛「上にジャンプして、サンダース!」

サンダース「ダース!」タン

メガバンギラス「バンッッ!!」ズズンッ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

凛「きゃっ!?」

ちひろ「おっとっと……」

こずえ「ふわぁ……?」

文香「……っ」ヨロ

サンダース「ダース」タン

凛「痛っ……」

凛(あ、足が……!)

ちひろ「ストーンエッジ!」

凛「ま、待って……」

ちひろ「待ーつーわーけーないでしょー。お喋りタイムは終了しましたよ!」

メガバンギラス「バンッ」ズゴゴ

バシュッ

凛「くっ……サンダース!」

サンダース「ダースッ!」サッ

ちひろ「ちょろりょろと……もう一度ストーンエッジです!」

メガバンギラス「バンンン」ズゴゴゴゴ

凛「くっ……」ヨロ

メガバンギラス「バンッ!?」バチチ

ちひろ「……しっかりしてくださいよ」

凛「はぁ……はぁ……」

凛(危なかった……)

凛(足を挫いた……けど、なんとか、立ってられるかな)

凛(頭打って気絶しなかっただけ、マシか……)

凛(けど……さっきのじしんの威力)

凛(バンギラスはじめんタイプじゃない。にも関わらず、私のドリュウズのそれよりもはるかに強力だ)

凛(これが……メガシンカのパワー……)



凛「サンダース! かみなり!」

サンダース「ダァァァァ……スッ」バリバリバリ

ドォォォォォォン

凛(どう……?)

ゴゴゴゴゴゴ

メガバンギラス「バン」ポリポリ

凛(…………覚悟はしてたけど)

凛(……まるで効いてない……)

凛「……」

ちひろ「うふふ……かみくだく!」

メガバンギラス「バーン!!」ズンッ

凛「! 躱して!」

サンダース「ダース!」タタンッ

ちひろ「ストーンエッジ!」

メガバンギラス「バン」ズゴゴゴゴ

凛「! シャドーボールで撃ち落として!」

サンダース「ダース!」ボボボン

ガガガガガ

ヒュッ

サンダース「ダッ……!」ズバッ

凛「! サンダース!」

ドサッ

サンダース「ダー……」

凛「……っ。戻って、サンダース……」

サンダース「ダー」ググ

凛「サンダース!?」

サンダース「ダース!」グググ

凛「止めて……もうアンタはボロボロなんだから……」

サンダース「ダース」フルフル

凛「サンダース!!」

サンダース「ダース!!」ザッ

凛「何で……」

ちひろ「トレーナーの為に力を振り絞って立つポケモン……健気ですねぇ……。反吐が出ます」

ちひろ「どうやらそのサンダースはよっぽど痛めつけられたいようですし……お望み通りにっ!!」

ちひろ「かみくだく!」

メガバンギラス「バンンン」ダッ

サンダース「ダースッ……」バッ

ガチンッ

ちひろ「俊敏なサンダースが、鈍重な攻撃を避けるのさえ精一杯ですねぇ!」

凛「サンダース……」

凛(サンダース……何で……)

凛(…………サンダースは、いつもはこんなに聞き分けのない子じゃない)

凛(……きっと、何か考えがあるんだ)

凛(考えろ……)

凛(………………………………)

凛(………………まさか……)

凛「サンダース……」グッ

凛「避けて! 避けて避けて、避けまくって!」

凛(ごめん……サンダース)

サンダース「ダース!」タッ

ちひろ「なんですかその指示は……勝つ気が、無いんですか?」

ちひろ「……でも、いつまで持ちますかね! ストーンエッジ!」

メガバンギラス「バンッ!」ズゴゴ

サンダース「ダース!」

凛「……」

ちひろ「……」

…………

サンダース「ダー……ス」ガクッ

凛「サンダースッ!」

ちひろ「そろそろ限界のようですね! 仕留めますよ、ストーンエッジ!」

メガバンギラス「バンンンン!!」ゴゴゴ

ズバババッ

サンダース「ダァッ……!」

凛「……っっっ」

ドサッ

凛「サンダース……!」

サンダース「ダ……」

凛「こんなに……ボロボロになるまで……」

凛「ゴメン……ゴメンね……」ギュッ

凛「……そして……ありがとう……」

凛「おかげで……見えたよ……突破口」

ちひろ「へぇ……?」

凛「サンダースの努力と想い……無駄にはしない」

凛「いくよゲッコウガ……!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ポンッ

凛「決着を……つける!」

凛「ゲッコウガ……みがわり!」

ゲッコウガ「ゲコッ……」

身代わり人形「」ドロンッ

ちひろ「また逃げですか……! かみくだく!」

メガバンギラス「バンッ……バンッ!?」バチチ

凛「よしっ……ついてる」

ちひろ「……」

ちひろ「…………ちっ」

ちひろ「もう一度かみくだく!」

ガブゥ

メガバンギラス「バン」フゴブゴ

メガバンギラス「バン」ムシャリ

メガバンギラス「バンン」ゴクン

シュタッ

ゲッコウガ「ゲコ」

ちひろ「どうします? また逃げますか?」

凛「いや……」

凛「……」

凛(そろそろ……だね)

凛「一気に決めるよ……ゲッコウガ」

ちひろ「どうですかねぇ!! ストーンエッジ!」

メガバンギラス「バンンンッ」

メガバンギラス「バン?」






ちひろ「え? ……あっ」

凛「くさむすび!」

シュル

メガバンギラス「バンッ!?」

ズンッ

ちひろ「私としたことが……っ。PP切れ……!!」

凛「……冷静さを欠いたね」

ちひろ「逃げ回っていたのは……ストーンエッジを使えなくした上で、さらに私をイラつかせるため……!?」

凛「それだけじゃないよ……バンギラスの強みの一つは、自身で起こした砂嵐による特殊防御力の上昇」

凛「いつの間にか……止んだね」

ちひろ「……ッ」

凛「ゲッコウガ」

ゲッコウガ「ゲコ」




凛「ハイドロ……ポンプ!!」




ゲッコウガ「ゲコォォォォォォォ」ゴポポ

ゲッコウガ「ゲコォォォ!!」ブォォォォォォォ

メガバンギラス「バンッ……!?」

ドドドドドドドドド

ちひろ「くっ……!」

パァン……

凛「……はぁ、はぁ……」

ゲッコウガ「ゲコ……」

メガバンギラス「……」

メガバンギラス「バ……ン」

フッ

バンギラス「バン」

ドサッ

ちひろ「~~~~~~~~ッッ」

凛「終わった」

ゲッコウガ「ゲコ」

凛「ありがとう……ゲッコウガ」

凛「ありがとう……みんな」

凛「ありがとう……」

ちひろ「私が……負け?」

ちひろ「負け……うふふふ……」

凛「さぁ……これで、アンタの企みも……おしまいだよ」

ちひろ「……」

ちひろ「……うふふふふ」

凛「?」

ちひろ「確かに私はあなたに負けました」

ちひろ「最後の最後でマヌケなミスを犯して……ふふ」

ちひろ「けどね、凛ちゃん……」





ちひろ「そもそもとして……もうこの世のどこにも、創造神の復活を止める方法などないんですよ」

凛「なっ……」

ちひろ「てんかいのふえを遺跡で吹き……この始まりの間が出来た時点で、もう、ね……」

ゴゴゴゴゴゴ

ちひろ「……いいタイミングです」

ちひろ「見てください、あそこ」

凛「……」バッ

ちひろ「空間が……歪んでいるでしょう?」

ちひろ「あれはいわばタマゴに空いた小さな穴」

ちひろ「あの向こうで、今まさに創造神アルセウスが目覚めようとしているんですよ」

ちひろ「私はあそこにこずえちゃんとともに、飛び込むつもりだった」

凛「……」

ちひろ「……ねぇ、凛ちゃん」

ちひろ「足……さっきのバトルの最中にケガしたみたいじゃないですか」

凛「……は?」

ちひろ「その分じゃ……満足に走れないですよね?」ゴゴゴ



凛「……まさか」

ちひろ「私はポケモンバトルには負けましたけど……」ググ

ちひろ「最後に笑うのは、この私ですっ!」ダッ

凛「待っ……ぐっ」ズキン

凛「しまった……!」

ちひろ「さぁ、こずえちゃん……! 行きますよ!」バッ

こずえ「わわ」

文香「……!」

ちひろ「あはは、あははははははははは!!」

今回はここまで。遅くなって申し訳ありませんでした

戦闘描写難しくてハゲそう。こんなんでごめんなさいね
ゲッコウガがまゆ戦の時点でLv.54だったのに、成長しすぎな感がありますが、ドロポンでフィニッシュとしたかったので……
まゆとの戦いの後でモブ団員達と戦って、レベルアップしたってことで、という苦しい言い訳

↓七夕にちなんで
http://i.imgur.com/HIfMJl9.png

次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

ちっひのこの言われよう

短いですが、投下していきます

真奈美「凛君!」バッ

卯月「凛ちゃん!」

未央「しまむー!」

菜々「凛ちゃん!」

奈緒「はぁ……はぁ……大丈夫か、加蓮」

加蓮「もう、限界っ……はぁ……」

凛「!」

凛「みんな……」

文香「!」

文香「菜々さん……奈緒ちゃんに……加蓮ちゃんも……」

奈緒「ふ、文香様!」

加蓮「こずえちゃんは……こずえちゃんはどこに……」

真奈美「……ボス……ちひろの姿も見えないな」

真奈美「一体、何があった?」

凛「あの女……私とのバトルに負けた後、こずえを連れて、あの中に……」

真奈美「あれは……」

真奈美「まさか、本当に……」

凛「ごめんなさい……あいつを、止められなかった……」

凛「ぐっ」ズキ

未央「しまむー、大丈夫!?」

凛「大丈夫、足をちょっと挫いただけ……歩くくらいなら……」ヨロッ

真奈美「しかし、まずいぞ……」

凛「真奈美さん、そいつらは……?」

奈緒「……」

加蓮「……」

真奈美「ああ、彼女らは……いや、説明はあとだ」

真奈美「まずは、この先の事を考えなくては」

卯月「この先って……」

真奈美「無論、ちひろと神のポケモンについてだ」

凛「神の……ポケモン。アルセウス……」

未央「神……って、ほんとに神様なの……?」

真奈美「…………わからん」

真奈美「私もただの伝承かと思っていたが……この非現実的な状況を見るに……」

卯月「……」

未央「……」

凛「……」

真奈美「アルセウスというポケモンが、仮に存在したとして、だ」

真奈美「奴はそのアルセウスを使い、よからぬことを企んでいる」

真奈美「となると、それを食い止める方法は二つ……」

菜々「アルセウスを倒すか……ちひろさんを抑えるか……ですね」

凛「そのアルセウスってポケモンについて、何か分かることは……?」

文香「あの……」

凛「!」

文香「古い文献に、アルセウスのことについて記述が、あります……」

文香「ただ、それらのほとんどはアルセウスの行った創造行為などについてで……」

文香「戦いについてなどは何も……」

凛「……そもそも、創造神っていうくらいなら、バトル自体したことがないんじゃ……」

真奈美「圧倒的パワーの前に、逆らう者はなかった、ということか?」

菜々「うぅん……その可能性もありますね……」




ピシッ

卯月「! あ、あれ!」

ピシシッ

未央「く、空間にひびが……」

ピシシシッ

凛「まさか……」

真奈美「来るか……」

菜々「ど、どうするんですか!?」

真奈美「アルセウスの方を対策出来ない以上……ちひろの方を抑えるのが得策だ」

真奈美「凛君のポケモンはほとんど戦えないだろう……これらで回復させると良い」ポイ

凛「あ、ありがとうございます」

真奈美「だが、あくまで一時的な処置にすぎん。今は我々に任せてもらうぞ」

凛「…………はい」

真奈美「私と菜々さんで先陣を切る。君たちはサポートを頼む」

卯月「はい!」

未央「任せてくださいよ!」

菜々「ナナ、いっきまーす!」

ピシシシッ

ピシシシッ



バキ

ちひろ「うふふふふふ……」

こずえ「……」

バキバキ

奈緒「! こずえ!」

加蓮「こずえちゃん!」

凛「あれが……」






アルセウス「…………」ストッ






アルセウス「アルー」



凛「アルセウス……」

ちひろ「おや……? 邪魔者がまた増えましたか……」

アルセウス「アルー」ピリ

凛「……!」

卯月「う……」

未央「なんて、威圧感……」

真奈美「これほどとは……」

菜々「ナナも長いこと……ああ、いえ、17年生きてきましたけど、こんなプレッシャーははじめてです……」

こずえ「ふわぁ……」

奈緒「テメェ! こずえちゃんに何をしたんだよ!」

ちひろ「おや……あなたたち、こずえちゃんの『力』について知らなかったんですか?」

ちひろ「……こずえちゃんには、他の人にはない、きわめて希少な力があるんです」

奈緒「希少な力……?」

ちひろ「『ポケモンと会話ができる』」

加蓮「……!? ポケモンと……会話……!?」

ちひろ「それだけではありません……『ポケモンと心を通わせる』こともできるんですよ」

ちひろ「この能力を利用するんですよ……こずえちゃんを催眠状態にかけて、間接的に私がアルセウスを操る」

菜々「……! そんな、ひどいことを……!」

こずえ「……」ポー

ちひろ「これは半分賭けでしたが……まさか、神と呼ばれしポケモンとも心を通じ合わせるとは……驚きですよねぇ」

ちひろ「さて……では、そろそろご退場願いましょうか?」

ちひろ「こうも邪魔ものが居ては計画を進められませんから」

凛「計画……」

真奈美「アルセウスを操り、世界征服をする……それだけではないはずだ」

真奈美「貴様、いったい何を企んでいる!」

ちひろ「うふふ……逆、ですよ」

真奈美「逆……?」

ちひろ「お話の続きは……戦いながらと行きましょうか」

ちひろ「もっとも!」

ちひろ「あなたたちが戦いながら会話をする余裕があるかどうかわかりませんし」

ちひろ「そもそも戦いと呼べるものになるかどうか、わかりませんがねっ!!」

ちひろ「さぁっ、行きますよ! こずえちゃん、アルセウス!」

こずえ「ふ……ふわぁ……?」

アルセウス「アルー」



アルセウスが現れた!

今回はここまでです。16レス……本当に短いな
ちなみに、このアルセウスは喋らないですよ。美輪ボイスでは決してない

↓今回のガチャ更新を受けて
http://i.imgur.com/bR8jq8G.png

次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

またも遅れてしまいました。本当に申し訳ない

そして重大なミスを発見。前回の投下分で蘭子の存在忘れてた! 本当に、申し訳ない……
一応、喋ってはいませんが、そこにいたという事にしておいてください……

このことに気付いたのが、今回投下分の書き溜めを終えてからなんです
今回の分にも無理矢理ねじ込んだので、不自然に感じるかもしれませんが……ご容赦ください

今回は大量に投下します。過去最長です

真奈美「来い、ジバコイル!」

ジバコイル「ジバ」ポンッ

ジバコイル でんき/はがね じばポケモン
特殊な磁場の影響でレアコイルが進化した姿
3つのユニットから磁力を出す
磁力が強すぎて、偶にジバコイル同士がくっついてしまうことがある

卯月「お願い、マリルリ!」

マリルリ「マリ」ポンッ

未央「行っくよ、ボーマンダ!」

ボーマンダ「ボー!」ポンッ

菜々「行きますよ、ミミロップ!」

ミミロップ「ミミー」ポンッ

蘭子「出でよ、紅の翼竜!」

リザードン「リザー!」ポンッ

真奈美「さぁ、行くぞ!」

奈緒「ま、待ってくれ!」

加蓮「私達にも……協力させて」

真奈美「何? しかし君たちは、ちひろと戦っていたのでは……」

奈緒「確かに……あたし達はアイツにボロボロに負けた」

加蓮「でも、まだ2人とも戦えるポケモンは残ってる!」

奈緒「足は引っ張らないからさ、だから……」

真奈美「……わかった。無理はするなよ」

奈緒「よしっ、いくぞシャンデラ!」

シャンデラ「デラー」ポンッ

加蓮「サーナイト、ゴー!」

サーナイト「サナ」ポンッ

シャンデラ ほのお/ゴースト いざないポケモン
シャンデラの妖しげな炎で焼かれた相手は魂が燃やされ吸い取られる
抜け殻の体だけが残るのだ
また、揺れる炎を見せ、催眠状態にすることも

サーナイト エスパー ほうようポケモン
未来を予知する力を持つ
信頼したトレーナーを命を懸けて守るとき、最大のパワーを発揮する
最大パワーのサイコエネルギーは、小さなブラックホールをも生み出すという

ちひろ「ふむ……7対1……ですか」

ちひろ「神のポケモンの力を試すには……ちょっと物足りませんねえ」

未央「なっ……ば、バカにしてるの!?」

ちひろ「これでも低めに見積もってるんですよ?」

ちひろ「いくらそれなりにデキる集団、しかもチャンピオンがいるとはいえ、ねえ」

蘭子「……」ムッ

ちひろ「ま、文句を言っても仕方がないですし、早速試運転と行きましょう!」

アルセウス「アルー」グァッ

こずえ「……」スッ

こずえ「だいちのちからー……」

アルセウス「アルー」キラ

真奈美「!? 色が変わった……?」

ボコ

真奈美「! かわせジバコイル!」

ジバコイル「ジバ」フワ

ボボボォォォ

卯月「きゃっ!?」

未央「うわあ!」

菜々「ミミミン!?」

奈緒「なっ、なんだよこの威力……!」

加蓮「まるで火山の噴火だよ……!」

蘭子「神の怒りは大地をも揺らす、かっ」
   (す、すごい揺れてます……)

こずえ「……」

アルセウス「アルー」シュン

真奈美「……色が元に……。何か、意味があるのか?」

未央「今度は、こっちからだよ! ボーマンダ、りゅうのいぶき!」

ボーマンダ「ボォォォォォ!」ゴォォォ

未央「いっけぇー!」

ちひろ「ふふ」ニヤ

アルセウス「アル」キラ

真奈美「! また、今度は別の色に……」

凛「……」

未央「いっけぇぇ!」

ゴォッ

アルセウス「アル」キュゥゥゥン

未央「えっ!?」

卯月「今のは……?」

菜々「あれは……わざを無効化されたんです!」

奈緒「無効化……って」

加蓮「ドラゴンタイプのわざを無効にってことは、あのポケモンはフェアリータイプってこと?」

真奈美「いや……恐らくは違う」

卯月「え?」

真奈美「良く見てみろ……奴の体色が、変化しているのに気が付かないか?」

未央「うーん? 言われてみれば、そんな気も……」

真奈美「先ほど、だいちのちからで攻撃してきた際にも、違う色に変っていた」

菜々「ミン!? も、もしかして……」

奈緒「菜々さん、何か分かったのか?」

ちひろ「おや、さすがに年上の2人は気付いたようですね」

菜々「ナナは年上じゃありませんけど!?」

真奈美「あのポケモン……おそらく、攻撃と防御の際に自身のタイプを変更させているんだ」

加蓮「自分のタイプを変更!?」

真奈美「だいちのちからを放つ際にはじめんタイプとなってわざの威力を強化」

真奈美「りゅうのいぶきを受ける際にはフェアリータイプとなって無効化」

真奈美「自由自在にタイプを変え戦う……これが神の力とでもいうのか」

蘭子「森羅万象をつかさどる神、か」
   (タイプを自在に変えるポケモン……)

未央「ずっるい! 何それ反則でしょー!!」

ちひろ「その通り」

アルセウス「アルー」バッ

卯月「あれは……板、みたいな……?」

ちひろ「これは『プレート』……アルセウスの命の源」

ちひろ「これらプレート17枚のそれぞれにポケモンのタイプの力が込められており、自在に操る」

ちひろ「それこそがアルセウスのとくせい『マルチタイプ』」

ちひろ「まさにすべての始まりにして頂点である神のポケモンにふさわしい力でしょう?」

ちひろ「そして……アルセウスの真の力はここからです!」

こずえ「……さばきのつぶて……」

アルセウス「アルー」カッ

菜々「また色が!」

アルセウス「アルー」ゴゴゴゴゴゴ

パン

真奈美「……!」

ヒュルルルル

未央「何……あれ……」

加蓮「嘘……」

菜々「りゅうせいぐん……なんてレベルじゃないですよ……」

卯月「こんなの……まるで」

奈緒「隕石……じゃねえか……」

蘭子「……ク、ククク……」

真奈美「……化け物め!」

ド ド ド ド ド ド ド ド ド

凛「っ……皆!」

真奈美「……大丈夫か?」

卯月「うう……なんとか……」

未央「……ただ……」

ジバコイル「ジバ……」

ボーマンダ「ボー……」

マリルリ「マリ……」

サーナイト「サナー……」

シャンデラ「デラ……」

ミミロップ「ミミ……」

リザードン「リザー……」

菜々「みんな、ボロボロです……」

真奈美「くっ……」

ちひろ「ふーむ……アレを耐えきるとは、一応褒めてあげますよ」

ちひろ「ですが……次で終わりですよ!」

卯月「ど、どうすれば……」

真奈美「攻めるぞ……!」

未央「で、でも、またさっきみたいに無効化されるんじゃ……!」

真奈美「2体以上で、同時に攻撃を仕掛けるんだ! いくら自在にタイプを変えようが、一度にいくつものタイプには変化できまい!」

菜々「な、なるほど!」

真奈美「ジバコイル、10まんボルト! 卯月君、みずタイプのわざを頼む!」

卯月「わっ、わかりました! マリルリ、アクアテール!」

ジバコイル「ジバ」バチチチ

マリルリ「マリ!」ザバァ

こずえ「……ふわぁ……」

アルセウス「アル」キラ

ドォォォォォォォン

未央「やった!」

加蓮「い……行けるかも!」

奈緒「ああ、この方法なら……!」

ゴゴゴゴゴゴ

アルセウス「アルー」

菜々「やりましたよ! 小さいですけど、ちゃんとダメージが入ってます!」

真奈美「よし……この調子だ!」

蘭子「進軍せよ!」
   (攻めましょー!)

卯月「はい!」

ちひろ「……」

こずえ「……じこさいせい」

真奈美「なっ!?」

アルセウス「アルー」コォォォ

卯月「うそ……」

未央「傷が……」

ちひろ「……わかりましたか? アルセウスに……神に、死角などないんですよ」

こずえ「さばきのつぶてー……」

アルセウス「アルー」ゴゴゴゴゴゴ

ドンッ

ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド ド

凛「……! 皆!!」

ゴゴゴゴゴ

真奈美「くっ……」

ジバコイル「ジバ……」バタンキュー

ボーマンダ「ボー……」バタンキュー

マリルリ「マリ……」バタンキュー

ミミロップ「ミミ……」バタンキュー

サーナイト「サナー……」ググ

シャンデラ「デラ……」ヨロ

リザードン「リザ……」ボロ

卯月「はぁ……はぁ……」

未央「そんな……」

ちひろ「おっと……何匹か仕留め損ねましたか……」

奈緒「本当に……化け物かよ……」

蘭子「わが翼竜までも、地に堕とすか……」
   (うぅ、私のリザードンまで……)

加蓮「これが神の、力……?」

菜々「これほどまでとは……」

ちひろ「うーん、このままトドメを刺してもいいですけど、せっかくですし、お話の続きをしましょうか」

真奈美「何だと?」



ちひろ「シンデレラ団の……私の目的について、教えてあげましょう」

凛「!」

ちひろ「さっき……『逆』だって言いましたよね」

ちひろ「あなたたちは、私達は世界征服を何かほかの目的のための手段にするつもりだと考えたようですが……」

ちひろ「私達にとって、世界を征服するのが最終地点なんですよ」

ちひろ「確かに世界征服以外にも企みはありますが、それはいわば世界征服のための前準備なんです」

ちひろ「『逆』っていうのは、そういう意味です」

ちひろ「アルセウスも、こずえちゃんも……その為の『手段』に過ぎません」

真奈美「貴様! 一体何を企んでいる!」

ちひろ「……少し考えたらわかることだと思うんですけどねぇ……」

ちひろ「アルセウスは、この世のすべてを創り上げた、『創造神』なんですよ?」

ちひろ「そして、同時にこの世界を滅ぼしうる力を持っています」

真奈美「…………何だと……?」

真奈美「はっ」

真奈美「まさか、貴様……!」

ちひろ「世界を、創り直します」

ちひろ「かつてギンガ団なる組織がめざしたものですねぇ。もっとも彼らとは手段となるポケモンが違いますが……」

菜々「世界を……創り直す……!?」

ちひろ「そうですよー。でも、ただ創り直すんじゃないですよ」

ちひろ「創り直す際に……少し、変えるものがあります」

未央「変えるもの……?」

ちひろ「人とポケモンの心ですよ。人とポケモンの心から、取り除くんです」

ちひろ「……自制心というものを、ね」

ちひろ「するとどうなるでしょう? 人もポケモンも欲望を剥き出しにするようになる」

ちひろ「本能の……欲望のままに、生きるようになるんですよ」

ちひろ「奪い、奪われ、傷つけ、傷つけられ……好きなように生きる。誰も我慢しない、誰も自制しない世界」

ちひろ「……素晴らしい世界だと思いませんか?」

ちひろ「そんな混沌とした世界の上に立ち、支配する。それが我々シンデレラ団の……目的」

ちひろ「あ、ちなみにこずえちゃんとアルセウスには、新しい世界の象徴、神として、ずーっと働いてもらうつもりですよ」

真奈美「そんな……くだらない理由で!」

卯月「…………」

未央「…………」

奈緒「…………」

加蓮「…………」

菜々「…………」

蘭子「…………」

凛「……イカれてる」

ちひろ「何とでも言ってください。理解されるとは思っていませんから。……して欲しいとも」

ちひろ「……さて、そろそろ決着をつけましょうか」

菜々「うう……」

真奈美「くそっ……」

アルセウス「アルー」ゴゴゴゴゴゴ

こずえ「……ふ、わぁ……」

凛「…………」

凛(……こんな時に、私は……)

凛(また、何もできないの……?)

凛(皆も……ボロボロで……)

凛(ポケモン達も、もう限界……)

凛(はは……今度こそ、お終いかもね……)

凛(ごめん、モバP……約束、守れそうにない、かな……)

凛(モバP……)

コロッ

凛「!」

凛(これ……)

凛「…………」

凛(いや、まさか……)

凛(……出来る、の?)

凛(もし、『これ』が…………本当に、その通りなら……)

凛(希望は……まだ、残ってる……!)

ググッ

凛「痛っ……」ヨロ

卯月「凛ちゃん!?」

未央「しまむー!?」

真奈美「何をする気だ!? 君は……」

凛「ごめん……この状況をどうにかする方法……ある、かも」

加蓮「え?」

奈緒「ほ、本当か!?」

蘭子「真か!?」
  (本当!?)

凛「……みんなに、手伝ってほしいんだ」

菜々「な、何をすれば?」

凛「……」チラ

凛「あいつを、アルセウスの動きを止めてほしい……ほんの一瞬だけでもいいから」

凛「そうしたら……あとは、任せて」

真奈美「……何か、秘策があるようだな」

真奈美「……わかった。任せろ」

未央「よくわかんないけど……私はしまむーを信じるよ!」

卯月「うん! 私も、頑張るよ!」

菜々「ナナも、やってやりますよ!」

加蓮「……しょうがないから……任せたよ」

奈緒「ああ……頼んだぞ?」

蘭子「蒼き瞳の友よ……我らが命運、託したぞ」
  (蘭子ちゃん……お願いします!)

凛「……任せて」

ちひろ「作戦会議は終わりですかぁ~~~?」

ちひろ「ならば今度こそ、終わりですよっ!!」

ちひろ「さばきのつぶて!!」

こずえ「さばきのつぶてー……」

アルセウス「アルー!」

真奈美「今だ! 行くぞ!」

卯月「バシャーモ!」ポンッ

未央「ジュカイン!」ポンッ

真奈美「エアームド!」ポンッ

菜々「ハピナス!」ポンッ

奈緒「シャンデラ!」

加蓮「サーナイト!」

蘭子「……紅の翼竜よ!」

真奈美「一斉攻撃だ! エアームド、ブレイブバード!」

卯月「ブレイズキック!」

未央「リーフブレード!」

菜々「タマゴばくだん!」

奈緒「だいもんじ!」

加蓮「サイコキネシス!」

蘭子「灼熱の吐息で焼き尽くせ!」

エアームド「エアーッ!」

バシャーモ「バシャーッ!!」

ジュカイン「ジュカ!!」

ハピナス「ハピー!」

シャンデラ「デラッ!」

サーナイト「サー!」

リザードン「リザーッ!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

アルセウス「アルッ!?」

ドッ

ちひろ「攻撃は中断させられましたが……無駄ですよ、その程度でアルセウスはやられはしません!」

ちひろ「じこさいせい!」

こずえ「じこさいせいー」

アルセウス「アルー……」キュウウウ






真奈美「凛君! 今だ!!」

凛「ありがとう……皆」




凛「これで……終わりだよ!」ザッ

ちひろ「!?」

凛「行けっ……マスター……ボール!!」

ブンッ

ちひろ「なっ」

アルセウス「アル?」





ポンッ

ちひろ「…………!!?!?」

凛「入った……!」

コロン コロンコロン……



コロ



コロ



コロ



…………カチッ♪

ちひろ「……馬鹿な」

真奈美「……!」

凛「アルセウス……ゲットだよ」

こずえ「」ピク

こずえ「……?」ゴシゴシ

こずえ「あれぇ……」

ちひろ「馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な馬鹿な」

ちひろ「馬鹿なッ!!」

凛「……本当だったんだ」

凛「『どんなポケモンでも必ず捕まえることができるボール』」

真奈美「……なるほど」

真奈美「貴様はあくまでアルセウスを操っていただけであって、トレーナーとして捕まえたわけじゃない」

真奈美「だから、アルセウスは普通にモンスターボールで捕まえる事が出来た」

真奈美「いやしかし……まさか神と呼ばれたポケモンを捕まえるとは」

真奈美「恐るべし、シルフカンパニーと言ったところか……よく持っていたな」

凛「ええ、持っていたのは偶然なんですけど……」

真奈美「いいや、そんなことはない。きっとこれは……成るべくして成ったことなんだよ」

真奈美「運命、とでも言うべき、な」

凛「運命……」



ちひろ「う、嘘です……私の……シンデレラ団の野望が、こうも、あっさりと……ここまできてっ!」

真奈美「さて、手持ちポケモンは全滅、奥の手もない」

真奈美「おとなしくお縄についてもらおうか」

ちひろ「ううっ……」






奈緒「しっかし……このちっぽけなボールの中に、あの神様が入ってんのか……」

加蓮「なんだか、不思議だよね……」

蘭子「我が友……神までも、手中に収めるとは」
   (凛ちゃん、まさか、神様も捕まえちゃうなんて……)

卯月「凛ちゃん、その、アルセウスは……どうするつもりなの?」

未央「ま、まさかしまむー、アルセウスを連れてポケモンリーグに挑む気じゃ!?」

凛「……ううん」

凛「アルセウスは、元に戻すつもりだよ」

ポンッ

アルセウス「アルー」

卯月「え……?」

未央「い、いや、それって不味くない!? もし、またこいつらみたいなのが現れたら……!」

凛「それでも、コイツは本当にこの世界の神様なんでしょ? 私みたいないちトレーナーの手におえるものじゃないと思うし……」

凛「そもそも、神様は、誰のものにもなっちゃいけないんだと……私は思う」

凛「てんかいのふえ……だっけ? それや、この遺跡の方をどうにかして守っていけばいい」

凛「ねぇ、文香さん……は、それでいいと思うかな」

文香「……そう、ですね……私は……」

文香「やはり、神は……人の手におさめてはいけないものだと思います」

文香「個人的に……色々と、調べてみたいという思いも、ありますが……」

凛「そういうことだし、さ」

卯月「うーん……うん、そうだね」

未央「ま、しぶりんがそう言うなら、そっちでいいかもねっ」

蘭子「我に異存は無い」
   (私も、それでいいと思います)

凛「ねぇ……アルセウス」

アルセウス「アル?」

凛「今回の事で……人間に、この世界に……失望したかもしれない」

凛「でも、人間の、ポケモンの本質は……きっと、こんなものじゃない」

凛「もっと大きくて、美しくて……素晴らしいものなんだと、私は思う」

凛「アルセウスが創ったこの世界は……間違ってなんかいない」

凛「だから、もうすこしだけ……私たちの世界を、見守っててくれないかな?」

アルセウス「……」

アルセウス「アルー」

凛「……」

こずえ「ふわぁ……アルセウスー……『ありがとう』って、いってるのー……」

凛「!」

凛「……こっちこそ、ありがとう……」

アルセウス「アルー……」ズズズ

未央「! アルセウスが……」

卯月「消えていく……」

ズズズズズズ

フッ

凛「……」

真奈美「今度こそ……終わったな」

蘭子「災厄の終焉!」
   (一件落着、ですね!)

菜々「ふいーっ、何だか、気が抜けちゃいますね」

真奈美「ぐずぐずはしてられんぞ。恐らくここもじきに消える」

真奈美「……帰ろう」

奈緒「……終わったんだな」

加蓮「……うん」

こずえ「なおー、かれんー」トコトコ

文香「奈緒ちゃん、加蓮ちゃん……」

奈緒「こずえ、文香様……」

加蓮「奈緒……私達、やったんだね」

奈緒「……ああ。やったんだ」





未央「あー、今日一日で凄い経験しちゃったよ」

卯月「うん。すごく濃密な一日だったね……」

未央「はー、帰ってひとっ風呂入りたい気分だよー。ねぇ、しぶりん?」

凛「……」

未央「しぶりん?」

凛「」フラ

ドサッ

卯月「凛ちゃん!?」

未央「しぶりん!!」






凛「……はっ!?」

ガバッ

凛「ここは……」

加蓮「あ、起きたんだ」

凛「アンタは……」

加蓮「やっ」ヒラヒラ

加蓮「そういえば、ちゃんとした自己紹介はまだだったっけ?」

加蓮「じゃ、一応……私は加蓮。よろしくね」

凛「……私は凛。こちらこそ、よろしく」

凛「……ここは、病院?」

加蓮「そ、シジョウシティのね。アンタ、アルセウスが消えた後に倒れたんだよ? 覚えてない?」

凛「あー……確か、そうだったような……」

加蓮「私も、もともと体が弱くて。結構無理しちゃったから、こうして入院してるってわけ」

凛「……」

加蓮「そんなに睨まないでよ。確かに私達はシンデレラ団の団員だったけど、いろいろ事情があったんだってば」

凛「事情……?」

加蓮「……文香様とこずえちゃん、あの2人が……」

加蓮「あの2人を、シンデレラ団に人質にされてたんだ」

加蓮「もともと私と奈緒は、あの2人の家に仕えるメイドみたいなやつでさ」

加蓮「シンデレラ団に連れて行かれる時……世話役として『ついで』で連れて行かれたの」

加蓮「世話役を務めながら、あの2人を人質に、下っ端としても活動させられた」

加蓮「……そういうわけ」

凛「……へぇ」

加蓮「あの2人はあの2人で、私たちの故郷、ホシイシティを人質にされてたみたい」

加蓮「……もちろん、だからって責任逃れをする気はないけどさ」

凛「……」

加蓮「でも、アンタ達のおかげで……私たちは、無事に帰ってこれた」

加蓮「だから、それは……その、ありがとう」

凛「……うん」

コンコン

加蓮「誰か来たみたいだね」

凛(……その後の話を、少ししてみようと思う)

凛(足の事もあるし、心身ともに疲労も溜まっていたから……私は数日は入院ってことになった)

真奈美「~~~~~」ガミガミガミ

早苗「~~~~~」ガミガミガミ

凛(その間、真奈美さんや早苗さんにはコッテリと絞られて……反省文なんかを書かされもしちゃったよ)

モバP「大丈夫か!? 本当に大丈夫なんだな!?」アタフタ

凛(モバPには……かなり心配された。大げさなんだってば)

凛(まぁ、少し……嬉しかった)

凛(……思えば、モバPがマスターボールをくれたから、今回の事件は解決できたんだよね)

凛(……ありがとう、モバP)



蘭子「闘いの祭典の場にて再開の刻を待っている、友よ!」
   (凛ちゃん、ポケモンリーグで、まってますね!)

凛(蘭子は、それだけ言って、去って行った)

凛(どこからともなくやって来て、消えていく……)

凛(その姿には、昔見た輝きが、今でもしっかりと感じられた)

凛(……今も変わらない、私の、一つの目標)

卯月「それでね、もうすぐライブアイドルと戦えそうかもなんだ!」

未央「へっへっへ、私としまむーのコンビなら、行けるよ!」

凛(卯月や未央はわたしの入院中になにやらバトルライブなる施設に挑戦しているらしく、いろいろと話を聞かせてくれた)

凛(2人はどうやらバトルライブを通じてコンビネーションに磨きをかけているらしい。ちょっと嫉妬しちゃうかも)


加蓮「みんな心配しすぎなんだってば。もう退院してもいいくらいだよ」

奈緒「ダーメーだー。そう言っていつも倒れるんじゃねーか」

凛(加蓮や奈緒とは……加蓮と病室が同じってこともあり、話している内に……意気投合しちゃった)

凛(始めから、こうやってちゃんと出会っていれば、とも思ったけど、色々あったからこそ、なのかな)

凛(あと、カードキー盗んだことを言ったら凄い怒られた)

凛(奈緒と加蓮、文香さんとこずえは、結果的にお咎めなしになったそうだ)

凛(菜々さんの必死の訴えや、真奈美さんの口添えによるものだろうか)

凛(みんな、少なからず罪の意識はあるようだけど……)






凛「旅に出る?」

奈緒「そーそー。ご主人様……文香様のお父様な。がさぁ、今回の件を聞いて『世界を見て回って、成長して来い』ってさ」

加蓮「てなわけで、私達4人でこの地方を旅することになったってわけ。シンデレラ団の時に幹部様に振り回されたおかげであちこち言ったりしたんだけどねー」

奈緒「あたしと加蓮は、ジムにも挑戦するつもりだよ」

凛「……ってことは」

加蓮「そ。私達もポケモンリーグに挑戦するんだ」

凛「……ライバル、だね」

奈緒「へへ、すぐに追いついてやるから、待ってなよ?」

凛「私今バッジ7個なんだけど……まぁ、出来るもんならやってみなよ」

加蓮「言うねー。こりゃ負けてらんないかな。頑張ろうよ、奈緒」

奈緒「ああ!」

凛「……ふふっ」

数日後

凛「ふーっ……ようやく退院」

卯月「おめでとう、凛ちゃん!」

未央「おめでと、しまむー!」

凛「ありがとう、2人とも」



ザッ

真奈美「やぁ」

凛「真奈美さん」

真奈美「退院おめでとう。用件は……わかるな?」

凛「はい……ジム戦、ですね」

真奈美「ああ」

真奈美「本当は……君が退院したら、バッジを渡すつもりだったんだ


真奈美「君は、バッジを受け取るにふさわしい働きをしたんだからな」

真奈美「だが、君はそれでは納得しないだろう?」

凛「…………はい」

凛「やっぱり、ジムバッジは、ジムリーダーを倒して受け取りたい」

凛「真奈美さんには、一度も勝てていません」

凛「今度こそ勝って、ジムバッジを正々堂々ともぎ取って見せます」

真奈美「……よろしい」ニッ

真奈美「……シジョウシティジムリーダー、この真奈美が、受けてたとう」

真奈美「場所は、以前君と勝負する予定だったスタジアムだ」

真奈美「……あの時と同じく、ジムリーダー達が観戦したいそうだ」

真奈美「……あの時出来なかった分……お互い全力を出し切って戦おう!」

凛「……はい!」

今回はここまで

やや駆け足気味ですが、普段の3,4倍の投下量で、ひとまずの区切りまでたどり着けました
シンデレラ団編は、ここまでになります
ここからは、以前と同じくサイドストーリーを交えつつ、ポケモンリーグに向けての旅を描写していくつもりです

次回投下は明後日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

乙 ちひろ割とあっさりお縄についたな てっきりアルセウスに固執してここで死ぬかと思った(ポケスペ脳)

乙でした
このアルセウスに滅びの歌とかアンコ金縛りとかしたらどうなるんだろう

ジムリーダーのタイプは↓
日菜子:でんき ほたる:あく 小梅:ゴースト 裕子:エスパー
夕美:くさ 肇:じめん 菜々:ノーマル 真奈美:はがね

四天王とリーダーが被ることは無いだろうから四天王のタイプは↓のどれか
ほのお みず いわ むし どく ひこう かくとう こおり ドラゴン フェアリー
勝手なイメージだけど
ほのお:茜
みず:七海・櫂・詩織
ひこう:夏美・飛鳥
ドラゴン:薫・小春
どく:あやめ
いわ:李衣菜
むし:莉嘉
かくとう:有香
こおり:聖・アーニャ(モブで登場)
フェアリー:音葉・イヴ

あと一応チャンピオンの蘭子の手持ち
リザードン
イーブイの進化系

>>597
熊本弁の翻訳の凛ちゃんが蘭子ちゃんになってるぞ

>>631
さすがにアイマスキャラを殺すのには抵抗があります
ホラーSSでも描くときは死ぬ場合もあると思うんですけどね

>>632
神の力とかで無効化したりするんじゃないでしょうか(適当)

>>633
まとめありがとうございます
四天王は現在考えている最中です

>>634
ご指摘ありがとうございます
×(蘭子ちゃん……お願いします!)
○(凛ちゃん……お願いします!)

フラゲ情報なのでまだ一応未確定ですが、○○○○○がメガシンカするそうで
重要キャラっぽいギリーさんの手持ちのフライゴンも可能性が高いですね
どんなメガシンカポケモンが登場するか、今から楽しみです

乙ですー
その解決方法は確かに「馬鹿な」を連発したくなる

奈緒加蓮の二人旅も見れるのかな?楽しみ

呼び名と言えば今回、結構な頻度で未央が凛のことを「しまむー」って呼んでる気がする

またまた申し訳ない、今日も投下できそうにないです
ただ、比較的落ち着いてきたので明日からは安定したペースで投下できそうです

>>637
奈緒たちはこずえと文香さんも加えた4人旅ですよー
話が思いつけば書くかもですね

>>638
マジですか、申し訳ない……
量が多いとミスも見逃しがちになってしまいます

お待たせしました
投下していきます

特別スタジアム

凛「……」

凛(いよいよ8つ目……最後のジム戦だ)

凛(相手は真奈美さん……はがねタイプの使い手で)

凛(特訓の時……私は1度も勝てていない)

凛(…………でも、今度こそ)

凛(…………絶対に勝つ!)

ゴウンゴウンゴウン

菜々「おっ! 来ましたよ!」

裕子「凛ちゃーん!」

夕美「がんばれー凛ちゃーん!」

ほたる「が、がんばってください……!」

日菜子「むふふ……楽しみです」

小梅「あ、あの子も……楽しみだって……」

肇「どっちが勝つんでしょうか……」

凛「みんな……」

卯月「私達も応援してるよっ!」

未央「いったれーしぶりーん!」

凛「……ありがとう」

凛「よし……行くよ!」



ゴウンゴウンゴウン

真奈美「フフ、気合十分といったところか」

真奈美「さて……このスタジアム、特殊なギミックがあると以前言ったのを覚えているかい」

真奈美「そのギミックとは……ずばりこれだ」ポチ

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

凛「!? ステージが……」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ゴン

凛「岩山みたいに……」

真奈美「このスタジアムは大会で使用されることもあって、様々な形態のフィールドへの変形機能を備えている」

真奈美「ここは『いわ』のフィールド。文字通り、起伏の多い岩山のようなフィールドだ」

真奈美「この他にも色々とあるが、今回は……一定間隔でそれらのフィールドへと姿を変えるように設定した」

真奈美「時間と共にその姿を変えるフィールド! なかなか面白いだろう」

真奈美「普通のバトル以上にトレーナーの判断力が問われることとなるだろうな」

凛「…………そんなギミックが……」

未央「へぇー……すっごいねぇ」

卯月「ハイテクだねー」

裕子「でも、こんなに大がかりな仕掛け……かなりの電力を消費するんじゃないですかね?」

菜々「そ、そこには触れないでおきましょう……」



真奈美「さて……説明はこれくらいにして、始めようじゃないか」

凛「……はい」

真奈美「使用ポケモンは4体! どちらかのポケモンが全て戦闘不能になった時点で決着だ!」

ジムリーダーのマナミが勝負を仕掛けてきた!
http://i.imgur.com/y9UbUyd.png



凛 手持ちポケモン

・ゲッコウガ ♂ Lv.60 げきりゅう
みずしゅりけん/くさむすび/ハイドロポンプ/みがわり
やんちゃなせいかく まけずぎらい

・ムクホーク ♂ Lv.58 いかく
とっしん /ブレイブバード/インファイト/はねやすめ
いじっぱりなせいかく うたれづよい

・ドリュウズ ♀ Lv.57 すなかき
ドリルライナー/アイアンヘッド/つのドリル/いわなだれ
せっかちなせいかく ものおとにびんかん

・サンダース ♀ Lv.57 はやあし
シャドーボール/かみなり/でんこうせっか/でんじは
おくびょうなせいかく ひるねをよくする

・ジヘッド ♂ Lv.55 はりきり
???????/かみくだく/ドラゴンダイブ/ほえる
なまいきなせいかく ちのけがおおい

真奈美「行くぞ……エアームド!」ポンッ

エアームド「エアーッ!」

エアームド はがね/ひこう よろいどりポケモン
頑丈な鋼の鎧に包まれているが、軽いので素早く飛び回れる
茨の中で子を育て、傷つきながら子は頑丈な体を手に入れる
抜け落ちた羽根はヒトによって刀として使われてきた

凛「サンダース!」ポンッ

サンダース「ダース!」トッ

凛(エアームドは物理攻撃主体のポケモン……しかも、ひこうタイプ)

凛(ゴツゴツした地帯に入り込んでサンダースを攻撃するのは難しいはず)

凛(逆にサンダースは特殊攻撃主体……有利に立ち回れそうだよ)



凛「サンダース、かみなり!」

サンダース「ダァー!!」ゴロゴロゴロ

ドォォォォォォォン

真奈美「躱してステルスロックだ!」

エアームド「エアーッ」バサ

エアームド「エア」バラバラ

凛「!」

サンダース「ダ?」

フワフワ フワフワ

卯月「フィールドに、いくつも岩が浮いて……」

肇「ステルスロック……ポケモンがボールから出てきた際に反応して攻撃するトラップ岩を設置するわざですね」

菜々「まずは凛ちゃんの交代を封じようってことですか……」

凛(まずい、かな……これで迂闊に交代は出来なくなった……)

凛(いや、むしろ真奈美さんの狙いは私のポケモンを場に縛り付けること……?)

凛(……それなら蓄積すれば痛いけど、交代を選択肢から外す必要はない……?)

凛(ポケモンたちには悪いけど……)

凛(とにかく、有利な相手なことには違いない。今はこのまま攻める!)

凛「シャドーボール!」

サンダース「ダース!」バシュ

ドカッ

エアームド「エアッ」ヨロ

凛「良し! そのまま岩の影に入るようにして!」

サンダース「ダー!」

未央「しまむーは地形を利用したりするのがうまい感じだよね」

日菜子「そうですねぇ……でも、真奈美さんもそれは分かっているはず」

日菜子「どう攻略するんでしょうか……」

真奈美「さて、今度はこちらから攻めさせてもらうぞ」

真奈美「アイアインヘッド!」

エアームド「エアーッ!」ゴッ

凛「!」

エアームド「エアァァァ」ドガガガガガ

夕美「凄い、岩をものともせずに、粉砕しながら……」

スパパパパパパ

小梅「つ、翼は……岩を、切り裂いて……」

凛「ッ……ジャンプして躱して!」

サンダース「ダース!」ピョンッ

ドカァァン

真奈美「ふむ、もう一度だ!」

エアームド「エアーッ!」ゴォッ

凛「また……!」

ドガガガガガガガ

凛「なら…………引きつけて!」

サンダース「ダー」

スパパパパパ

エアームド「エアーッ!」ゴォ

凛「今だよ、躱してエアームドに飛び移って!」

サンダース「ダーッ!」バッ

エアームド「エア!?」ガシッ

真奈美「何!」

凛「かみなり!」

サンダース「ダース!」ゴロゴロゴロ

ドォォォォォォォン

クルクル

サンダース「ダー」スタッ

凛「良い調子だよ、サンダース」

サンダース「ダース♪」

エアームド「エァ……」ヨロヨロ

真奈美「なかなかに厄介だな。相性も悪い……ならば」



真奈美「ふきとばしだ!」

エアームド「エアー!」バサ

ブワッ

サンダース「ダース!?」

凛「!?」シュン

ムクホーク「ムク!?」ポンッ

ほたる「強制的に相手を交代させるわざ、ですね……」

裕子「そして交代したということは……」

ゴゴゴ

ムクホーク「ムク!?」ズバババ

凛「ムクホーク!」

真奈美「ステルスロックはいわタイプだからひこうタイプには当然効果抜群だな」

凛「……!」

真奈美「さて……お互いひこうタイプを持っているんだ、空中戦と行こうじゃないか」


ゴゴゴゴゴゴ……

真奈美「どうやらステージも……姿を変えるようだ」

ゴゴゴゴゴゴゴ……

ムクホーク「ムク!?」バサッ

エアームド「エア!」バサッ

卯月「フィ、フィールドが……」

未央「谷みたいに……」

ヒュオオオオオオオオオオ

凛「! 風が……」

真奈美「これは強い風が吹き乱れる『ひこう』のフィールドだな」

真奈美「さぁ、行くぞ!」

凛「! ムクホーク!」

短めですが今回はここまで

フィールドはあれですね、まんまスマブラの「ポケモンスタジアム」を想像していただければ

↓やっつけで作った大きさ比較
http://i.imgur.com/nSTRmZr.png

次回投下は明日の予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

乙 途中フィールドの使い方云々のところで凛がしまむーになってたよ
鋼使いなんで展開が楽しみです

申し訳ありません、時間に余裕はあったのですが、書き溜めが進まず……
最後のジムリーダー戦という事で、納得のいく出来に仕上げたいんです
次回の投下で決着まで一気に投下するので、それまでしばらく時間を貰いたいです

今週中、早ければ明後日には必ず投下するので、それまでお待ちください
遅れてばかりで本当に申し訳ないです

>>670
指摘ありがとうございます
次回投下分はきっちりと見直しをするつもりなので、ミスも減らせるかと思います

ようやっとバトル終了まで書き溜めが完了しました
量に関してはまたまた最長記録を更新しました
時間を空けた分に見合ったクオリティかどうかはわかりませんが、お楽しみいただけたらと思います

では、今から投下していきます

ビュオオオオオオオ

バサ

ムクホーク「ムクホ……」

バサ

エアームド「エアー……」

真奈美「エアームド、ブレイブバード!」

エアームド「エアー!」バッ

エアームド「エアアアア!」ゴォッ

凛「! 速い」

菜々「風に上手く乗ることで加速を……!」

ドガッ

ムクホーク「ムク……!」

凛「ムクホーク、インファイト!」

ムクホーク「ムクホー!」ドガガガガ

真奈美「守りを捨てて特攻か!」

卯月「エアームドが落ちてく!」

エアームド「エアッ」グン

凛(また、上手く風の流れに乗って体勢を……)

真奈美「さて……ブレイブバード!」

凛「! こっちもブレイブバード!」

ムクホーク「ムクホーク!」ゴォッ

エアームド「エアー!」ゴォッ

未央「うおぉっ」

ドガガ

ガガガ

ガッ

ほたる「凄い……」

ムクホーク「ムクゥ……!」

エアームド「エアアアアァァ!」

凛(ちょっと心配だったけど……流石はひこうタイプ、ムクホークも上手く風に乗れてる!)

凛(攻撃力、スピードともにムクホークが上、『いかく』の効果もあるけど……はがねタイプに効き目は薄い、か)

凛(もう一度インファイトで攻めたいところだけど、失敗したら……多分、やられる)

凛(……どうする!?)

凛(…………)

凛「ムクホーク、一気に決めるよ!」

凛「インファイト!!」

凛(もちろん、ポケモンを信じて攻める!)

ムクホーク「ムクホーッ」バッ

真奈美「随分と思い切りがよくなったじゃないか! ならばこちらも」

真奈美「エアームド、アイアンヘッドだ!」

エアームド「エアーッ!」

ドンッ

凛「……!」

エアームド「エア……!」ヒュルル

ムクホーク「ムク……」ヒュルル

凛「相打ち……か」

凛「戻って、ムクホーク!」

真奈美「お疲れ様だ、エアームド」

真奈美「……さっきのバトルで、よく分かった」

真奈美「あの事件を通じて君は……強くなった」

真奈美「ポケモンも、君自身も」

真奈美「…………君たちは強い」

真奈美「私もジムリーダーとして、一人のポケモントレーナーとして……全力で相手しよう!」

真奈美「行くぞ、ジバコイル!」

ジバコイル「ジババ」ポンッ

凛「お願い、サンダース!」

サンダース「ダース!」ポンッ

ゴゴゴゴゴッ

サンダース「ダーッ……」ズババ

ゴゴゴゴゴ

真奈美「……またフィールドが変化するな」

ゴゴゴゴゴ

凛「これは……」

サンダース「ダー?」フワ

ジバコイル「ジバ」フワ

菜々「う、浮いた?」

裕子「これは……『エスパー』のフィールドですね!」

真奈美「フィールド全体にサイコキネシスのような力が働いていると考えてもらえばいい」

真奈美「重力が弱くなっている感覚だな」

凛(重力が……? っていっても)

ジバコイル「ジバ」フワフワ

凛(アイツもともと浮いてるし……あんまり変わらないんじゃ……)

サンダース「ダース」フワフワ

凛(つまり、いかに早くこの空間になれるかが勝負のカギ……!)

凛「サンダース、動くよ!」

サンダース「ダース!」トンッ

フワッ

凛(やっぱり、普段に比べたらゆっくりになる……)

サンダース「ダース!」ザッ

凛「シャドーボール!」

サンダース「ダース!」ボッ

ググ

凛(軌道が……!)

ジバコイル「ジババ」

真奈美「ジバコイル、ラスターカノン!」

ジバコイル「ジバ」ビビビ

ググ

凛「! 躱して!」

サンダース「ダース!」フワッ

卯月「躱した!」

未央「でも……っ」

真奈美「空中では身動きがとれまい……! ラスターカノン!」

ジバコイル「ジバババ」ビビビ

ドォォォォォォォン

ドサ

凛「サンダース!」

サンダース「ダ、ダァ……」

凛「よ、よかった……」

凛(けど……)

凛(この街のジムリーダーっていうだけあって、真奈美さんはこのフィールドの特性を理解して、使いこなしてる)

凛(それを上回るには……)

凛「サンダース、もう一度シャドーボール!」

サンダース「ダース!」ボッ

ググッ

ジバコイル「ジバー」ササ

凛(駄目だ、躱される……)

凛(軌道の変化を呼んで、その上で相手の行動を先読みするくらいじゃないと……)

凛(真奈美さん相手に……できるの?)

凛(いや……できるかじゃない、やらなきゃいけないんだ)

凛(やってみせる!)

凛「サンダース、まだまだ、行くよ!!」

サンダース「ダース!」

真奈美「…………」

凛「シャドーボール!」

真奈美「甘い!」

ジバコイル「ジバ」ササッ

真奈美「ラスターカノン!」

ジバコイル「ジバ」ビビビ

サンダース「ダ!?」

ドンッ

凛「サンダース!」

サンダース「ダ……」バタンキュー

凛(……完全に、動きを読まれてた……)

凛「くっ……戻って、サンダース」

凛(やっぱり、相当強い……真奈美さん)

凛(どうにかして、突破口を……)

真奈美「…………」

凛「ドリュウズ! 頼むよ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ポンッ

ゴゴゴ

ドリュウズ「ドリュ」ズババ

凛「……」

真奈美「……」

凛「ドリルライナー!」

ドリュウズ「ドリュ!」ギュルルル

未央「はやい!」

肇「でも、本来のスピードよりは……」

ジバコイル「ジバ」サッ

凛「くっ……また、避けられ……」

真奈美「ラスターカノン!」

ジバコイル「ジバ」ビビビ

ドリュウズ「ドリュ……!」ガガガ

凛「……っ」

真奈美「まだまだ、畳み掛けるぞ! 」

真奈美「ラスターカノン!」

ジバコイル「ジババ」ビビビ

凛「避けて!」

ドリュウズ「ドリュッ……」サッ

真奈美「もう一発だ!」

ビビビ

ドリュウズ「ドッ……!」ガガガ

凛「ドリュウズッ……」

ドリュウズ「ドリュ……ッ」ザッ

凛(駄目だ、どうする……!?)

凛(残りのポケモンはゲッコウガ、ジヘッド)

凛(ここは一旦交換して……)

凛(いや、ゲッコウガは相性が悪すぎる。ジヘッドも決定打が無い)

凛(相性的にも、ドリュウズでケリを付けたい……!)

凛(……何か、手は……)

真奈美「……」

真奈美「凛君」

凛「…………」

真奈美「凛君っ!!」

凛「っ……は、はい!」

真奈美「……少し、肩の力を抜きたまえ」

凛「!」

真奈美「顔が怖いぞ?」

凛「……」

真奈美「まぁ、ずっと必死のバトルが多かったんだ。無理もないが……」

真奈美「ポケモンバトルとは、本来争いのためのものではいない」

真奈美「ポケモンバトルの本来のあり方……君はこのバトルを通じて、もう一度見つめ直して欲しい」


凛「……」

凛(ポケモンバトルの……本来の、あり方……)

凛(…………)

凛(確かに……真奈美さんの言う通り)

凛(思い返してみれば、ずっと、負けられない戦いが続いて……勝つために戦って……)






凛(……)

凛(そうだ、本来のポケモンバトルは……)

凛(ポケモンとポケモン、人と人、そして……ポケモンと人とが絆を深める為のもの)

凛(そして……)

凛(ポケモンバトルは……)



菜々「!」

未央「しぶりん……」





凛「……」ニッ

卯月「笑った……」

真奈美「…………いい顔だ」ニッ

凛「ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ!」バッ

真奈美「ジバコイル!」

ジバコイル「ジババ」フワ

凛「ありがとう、真奈美さん……おかげで、思い出せた」

真奈美「礼には及ばないさ」

真奈美「それが我々の役目だからな」

真奈美「そうだ、ポケモンバトルの本来のあり方とは」

凛・真奈美「……楽しむ為のもの」

真奈美「他の何にも囚われず……心から、本気でぶつかり合える」

真奈美「それがポケモンバトルだ!」

真奈美「楽しめ!」

真奈美「勝ちも負けも……楽しむんだ!」

真奈美「楽しんだものこそ……真の勝者だ!」



ジバコイル「ジババ」ビビビ

ドリュウズ「ドリュ!」フワッ

凛「……!」

凛(……ドリュウズも、この空間に慣れてきてる!)

凛(次で決める! ドリルライナーで、一撃で!)

凛「楽しんだうえで……勝って見せますよ!」

真奈美「それでいい! ジバコイル、ラスターカノン!」

凛「ドリルライナー! 全力全開!」

ドリュウズ「ドリュゥゥゥゥ!」ギュルルルルル

肇「! 凄い推進力です!」

凛「いけっ!」

ギュルルルルルルルルル

ジバコイル「ジバッ、ジバッ」ビビビ

ドリュウズ「ドリュ!」ギュルルルル

真奈美「弾いた!?」

ドリュウズ「ドリュゥゥゥゥゥゥゥゥ!」

ドォォォォォン

ドリュウズ「ドリュ!」ザッ

ジバコイル「ジ……バ」バタン

凛「やった!」

ドリュウズ「ドリュ!」グッ

真奈美「フフ……バトルとは、いいものだろう」

凛「……はい!」

真奈美「やはり、君たちは強い……だが私も、負けるつもりはさらさらない。全力で行くぞ!」

凛「望むところです!」

真奈美「ギルガルド!」

ギルガルド「ギル」ポンッ

ギルガルド はがね/ゴースト おうけんポケモン
歴代の王が連れていたとされるポケモン
王の素質を持つ者を見抜き、認められたものはやがて王になるという
霊力で人やポケモンの心を操り従わせる

未央「何? あのポケモン……盾……いや、盾と剣?」

卯月「変わったポケモンだね」

小梅「ギ、ギルガルド……か、かわいい……」

菜々「か、かわいい……?」

凛「このまま行くよ、ドリュウズ!」

ドリュウズ「ドリュ!」

凛「ドリルライナー!」

ドリュウズ「ドリュ!」ギュルルルルルルル

真奈美「フッ」

ガキンッ

未央「受け止めた!?」

日菜子「流石は盾、ですね……むふふ、日菜子も王子様に盾で守ってもらったり……?」

真奈美「せいなるつるぎだ!」

ギルガルド「ギル」スラ

ドリュウズ「ドリュ?」

ズバンッ

ドリュウズ「ドリュ……!」ドゴォッ

凛(……! 何て威力……)

凛「ドリュウズ、大丈夫!?」

ドリュウズ「ド……リュ……」グググ

凛(ギリギリだ……あと一発でも喰らえばもう持たない)

凛(交代ももうできない……なら!)

凛「ドリュウズ、いわなだれ!」

ドリュウズ「ドリュ!」ゴゴゴッ

ガラガラガラ

真奈美「落石の量は多いが、この弱無重力化だ! 捌き切れないことはない! せいなるつるぎ!」

ギルガルド「ギルガ」ズバズバズバ

バラバラバラ

ドリュウズ「ドリュ!」バッ

卯月「いわなだれを囮に!」

未央「上手いよ!」

真奈美「キングシールド!」

ギルガルド「ギル!」シャッ

ガンッ

ドリュウズ「ドリュ!?」

凛「まだまだ! アイアンヘッド!」

ドリュウズ「ドリュ!」ガツンッ

ギルガルド「ギッ……」

凛「怯んだ! 畳み掛けるよ、ドリルライナー!」

ドリュウズ「ドリュウウウウウ!」ギュルルルルル

真奈美「かげうち!」

ギルガルド「ギル……ガ!」ズバッ

ドリュウズ「……」

ギルガルド「……」




ドリュウズ「ドリュッ……!」ドサッ

凛「ドリュウズ!」

ドリュウズ「ド……」バタンキュー

凛「……お疲れさま」

凛「後は任せて……今はゆっくり休んで」

未央「いい感じだと思ったんだけどなー」

菜々「『キングシールド』は、相手の攻撃を防いだうえで、それが直接攻撃なら相手の物理攻撃力を大幅に下げる効果もあるんです」

菜々「それに加えて、戦況に応じて防御力の高いシールドフォルムと攻撃力の高いブレードフォルムを使い分ける……」

菜々「戦略性が高く、扱いづらいポケモンですが、上手く指示が出来れば……とても強力なポケモンですね……」

凛(やっぱり、真奈美さんはすごく強い)

凛(……)

凛「ゲッコウガ!」ポンッ

ゲッコウガ「ゲコォ!」

ゴゴゴ

ゲッコウガ「ゲコッ……」ズババ

凛「……っ」

ほたる「やっぱり、ステルスロックが効いてますね……」

夕美「流石、って感じだよねー……凛ちゃんは小さいダメージだって気にしないようにしてるけど、それでもやっぱり響いちゃうから」

凛「私の最後のポケモン……」

凛「いつも、助けられてきた……最高のパートナーです」



真奈美「さあ……きたまえ!」

凛「真奈美さんを倒して、ポケモンリーグへ……!」

凛(そして、さらにその先へと……!)

凛「ハイドロポンプ……!」

ゲッコウガ「ゲコォォォオ!」ブワッ

真奈美「このフィールドだ、そうそう当たらないぞ!」

凛(ギルガルドには当たらなくてもいい、狙った場所は……)

バシャァァァン

真奈美「! 地面か!」

ギルガルド「ギルガ?」キョロキョロ

真奈美「水飛沫で目くらまし……!」

凛「よく狙って、みずしゅりけん!」

ゲッコウガ「ゲコ!」シュビビビ

真奈美「! ギルガルドの素早さでは……」

ドガガガガ

ギルガルド「ギル……」ヨロ

奈美「まだまだだ! せいなるつるぎ!」

ギルガルド「ギルガァ!」グワッ

凛「もう一度、みずしゅりけん!」

シュビビビビビ

ギルガルド「ギル!」ズバズバズバ

ゲッコウガ「ゲコォォ!」シュッ

ドンッ

ゲッコウガ「……ゲコ」

ギルガルド「ギルッ」ドサッ

真奈美「……フッ」

凛「……」

ギルガルド「……ギル」バタンキュー

真奈美「戻れ、ギルガルド」

真奈美「私も……最後の一体だ」

真奈美「君の最高のパートナーには……私も最高のパートナーで応えよう」

真奈美「行くぞ……メタグロス!」

メタグロス「メタァ!」ポンッ

ズンッ

メタグロス はがね/エスパー てつあしポケモン
2匹のメタングが合体した姿
複雑なネットワークでつながれた4つの脳は、スーパーコンピューター並みの計算処理能力を持つ
4本の足を折り畳んで宙に浮かぶことができる

ゴゴゴゴゴゴゴ

真奈美「また、フィールドが変化するな……」

真奈美「恐らく、次が最後のフィールドになるだろう」

ゴゴゴゴゴゴゴ

ゴンッ

夕美「これは……草や木が沢山……それに」

卯月「綺麗な、花畑……」

未央「『くさ』のフィールド……?」

凛(……メタグロスは高い攻撃と防御性能を持ってるけど、素早さが高いわけじゃない……バレットパンチを除けば、だけど……)

凛(このフィールド……ゲッコウガが得意なフィールドだ)

凛(油断はしない……けど、いよいよ勝ちが見えてきた)

凛「いくよ、ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」

真奈美「来るぞ、メタグロス!」

メタグロス「メタ!」

凛「ハイドロポンプ!」

ゲッコウガ「ゲコォ!」ブワァァ

真奈美「コメットパンチ!」

メタグロス「メタ!」コォォォォ

ドパァァァァァァン

卯月「は、ハイドロポンプをパンチで打ち消した……!?」

未央「凄い威力……」

未央「バレットパンチ!」

メタグロス「メタ!」ボッ

凛(速い!)

凛「! みがわり!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

身代わり人形「」ドゴォッ

メタグロス「メタ?」キョロキョロ

真奈美「……木の上だ!」

メタグロス「メタ!」

凛「ハイドロポンプ!」

ゲッコウガ「ゲコ!」ブワァ

ドドドドドドド

メタグロス「メタ……!」

ゲッコウガ「ゲコ!」シュッ

メタグロス「メタ……!」

未央「おお、ゲッコウガがメタグロスを圧倒してるよ!」

卯月「凛ちゃん、凄い!」

菜々「けど、真奈美さんはこれくらいじゃ……」

真奈美「ここが君たちの得意フィールドだというのなら、それを打ち崩す!」

真奈美「アームハンマーだ!」

メタグロス「メタァ!」グワァッ

ドゴォォォッ

ズズンッ

ゲッコウガ「ゲコッ?」バッ

凛「木を、倒して……?」

メタグロス「メタ! メタ!」ドゴッ ボコォッ

凛「なら、草むらに隠れて!」

ゲッコウガ「ゲコ!」

真奈美「コメットパンチだ!」

メタグロス「メタ!」ボォッ

ブワァァァッ

卯月「こ、今度は草を薙ぎ払って……!」

メラメラ

未央「も、燃えたぁ!?」

ゲッコウガ「ゲ、ゲコ!」バッ

ゴォォォォォォォォォォォ

夕美「ああっ、綺麗な植物が!」ガーン

凛「……」

真奈美「隠れる草むらも飛び移る木々もない……」

真奈美「あるのは炎に包まれた花畑のみ」

真奈美「狭い場所でなら、メタグロスの方に分があるな」

メタグロス「メタ」ズン

ゲッコウガ「ゲコ……」

真奈美「バレットパンチ!」

メタグロス「メタ」ボッ

ドゴォッ

ゲッコウガ「ゲコ……!」

凛「ゲッコウガ……!」

真奈美「アームハンマー!」

ドゴォッ

凛「上へ! 跳んで!」

ゲッコウガ「ゲコッ……!」

真奈美「躱したか……だが!」

真奈美「着地点は限られている……そこにコメットパンチを合わせろ!」

メタグロス「メタ……!」キィィィィィン

ゲッコウガ「ゲコッ……!」ヒュー

メタグロス「メタァァァァァァァァ!」ドゴォッ

ゲッコウガ「ゲッ……!」

メタグロス「メタ!」ブンッ

ゲッコウガ「ゲコ……!」ドジャァッ

凛「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ……」ヨロ

真奈美「とどめだ……!」

真奈美「コメットパンチ!」

メタグロス「メタ!」キィィィィン

ゲッコウガ「ゲコ……」

凛「ゲッコウガ……!」

卯月「凛ちゃん!」

未央「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲコ……」




ゲッコウガ「ゲコォォォォォォォ!!」



凛「ゲッコウガ!」

凛(いつも私を助けてくれた……ゲッコウガのとくせい、『げきりゅう』!)

凛「ハイドロ……ポンプ!」

ゲッコウガ「ゲコォォォォォォォ!!」ドバァァァァァァ

メタグロス「メタ……!!」ガッ

グググググググ

真奈美「メタグロス!」

凛「ゲッコウガ!」

ゲッコウガ「ゲ……コ……!」

メタグロス「メ……タ……!」

ゲッコウガ「ゲコォォォ……オオオオオオ!」ブワッ

バァンッ

メタグロス「メタ……!?」

ドドドドドドドドド

メタグロス「メ……タァ……!」

ドパァァァァァァァァァァァン

凛「……!」

真奈美「……!」

サァァァァァァァァァァァァ

小梅「あ、雨……みたい……」

夕美「火が、消える……」

未央「決着は!?」

卯月「! 見て!」

メタグロス「メタ……」バタンキュー

ゲッコウガ「ゲコ……」ヨロ

凛「……やった」

凛「やった!」

ゲッコウガ「……ゲコ」グッ

凛「ゲッコウガ……ありがとう」

凛「本当に、ありがとう……」

ゲッコウガ「ゲコ」

凛「……後は、ゆっくり休んで」

真奈美「……完敗だ」

真奈美「強くなったな……本当に……」

真奈美「君も、君のポケモン達も……強くなった」

真奈美「もう私から言う事は何もない……」

真奈美「君こそ、このバッジを持つにふさわしい……受け取ってくれ」

凛はメタリックバッジを手に入れた!

凛はわざマシン「ラスターカノン」を手に入れた!

凛「……ありがとうございます」

凛「私は……一人では弱い存在です」

凛「真奈美さんや、卯月や未央、他にも、いろんな人に……」

凛「何より、ポケモン達に支えてもらったからこそ、ここまで来れました」

凛「そして、ポケモンバトルの楽しさ……」

凛「その事を思い出せたのは、真奈美さんのおかげです……ありがとう、ございました」

真奈美「ははは、言ったろう? 礼には及ばないさ」

真奈美「礼は、仲間やポケモン達に言ってやると良い」

真奈美「さて……これで君はついに、8つのバッジを手に入れたということになる」

真奈美「遂に、ポケモンリーグへの門が開かれたんだ」

凛「……ついに」

真奈美「強者が集う場所だ……今以上に、激しい戦いとなるだろう」

真奈美「私も応援している……全力で、戦って来い!」

凛「はい!」

凛「全力で戦って、全力で楽しんで……」

凛「そして……勝ちます!」

真奈美「良い心意気だ!」

卯月「凛ちゃーん!」

未央「しぶりーん!」

凛「卯月、未央」

卯月「おめでとう、凛ちゃん!」

未央「とうとうやったね、しぶりん!」

凛「ありがとう……2人とも」

未央「くぅー、負けてらんないね! 次は私達の番だよ、ねっ! しまむー!」

卯月「うん! きっと、追いついて見せるよ!」

凛「うん……待ってるよ」

未央「ほら、それじゃあそろそろポケモン達をポケモンセンターに連れて行かないと!」

凛「そうだね……」

凛「真奈美さん、本当に本当に、ありがとうございました!」ガバッ

真奈美「だから礼は良いって」ハハハ

日菜子「むふふ……素晴らしい勝負でした……むふふ」

夕美「あの凛ちゃんがここまで成長するなんて……なんか、感慨深いなぁ」

小梅「え、えへへ……そうだね、凄かった……」

裕子「エスパーユッコ、サイキック感動ですぅぅぅ」ダバー

ほたる「私達も、頑張らなきゃって思いました……」

肇「そうですね……このバトルで、私も……大切なことを再認識できました」

菜々「本当に、本当に……最高のバトルでしたっ!!」

未央「……あ」

卯月「? どうしたの、未央ちゃん」

未央「見て、アレ……さっきのハイドロポンプのせいかな?」

卯月「わぁ……」

凛「……!」

未央「綺麗、だね……」

凛「虹が……」

凛(スタジアムの中に掛かる、小さな小さな虹のアーチ)

凛(まるで何かを祝福するかのような、そんな輝きを放つ虹の中に……)

凛(昔見たあの輝きと同じ光を見たような気がした)

凛(ここまで長かった……)

凛(でも、まだまだ終わりじゃない……むしろここから)





凛(私の、私たちの冒険の旅は……まだまだ続く)

投下完了です

結局最後は気合と根性になってしまいました
書いている途中で観たアニメなどの影響が大きいんだと思います
やはり文字だけでの戦闘描写は難しいです
あと凛のキャラが行方不明

投下ペースは通常に戻れるかと思います
次回投下は明日の予定です
読んでくださった方、ありがとうございました

投下していきます

今回、凛の手持ち最後の1匹の自由安価があります

15番道路

ザッ

門番「止まれ!」

門番「この先はトレーナー達の栄光の場所ポケモンリーグへと続くチャンピオンロードである!」

門番「ポケモンリーグへと挑戦するならば、この道を通らなければならない!」

門番「そしてぇ! チャンピオンロードへと足を踏み入れたければ! 8つのバッジを示せ!」

門番「……むむっ!」

門番「それは、『スパークバッジ』!」

門番「『ディザスタバッジ』!」

門番「『ナイトメアバッジ』!」

門番「『ミラクルバッジ』!」

門番「『フラワーバッジ』!」

門番「『クレイバッジ』!」

門番「『レトロバッジ』!」

門番「『メタリックバッジ』!」

門番「確かに! 確認した……!」

門番「君はこの先に進む資格を有している!」

門番「さあ、進め! 栄光への道!」

凛「……」ザッ

チャンピオンロード前 ポケモンセンター

ボフッ

凛「ふぅ……」

凛(ようやく、始まる……チャンピオンロードへの挑戦)

凛(真奈美さんも言ってた。ここからは、もっと激しい戦いになる)

凛(私もポケモン達も、もっともっと強くならないと)

凛(この先、勝ち残って、バトルを最大限楽しむためにも)

凛(……そういえば……)

凛(あと1匹、ポケモンを連れられるんだった)

凛(ここ最近のゴタゴタでゲットする機会なんてなかったから……あ、アルセウスゲットしたんだっけ……すぐ解放したけど)

凛(チャンピオンロードで、最後の1匹……新しい仲間、ゲットしよう)

凛(…………)



翌日

凛「さて、と……」

凛「ロードって言う割にはロクに舗装もされてない洞窟や荒れ地みたいだけど……」

凛「これはトレーナーの知力・体力も試す、みたいなアレなの?」

凛「……まぁ、いいか……」

凛「さて、どんなポケモンがいるか……」

自由安価
幻・伝説・準伝説・御三家・捕獲済みを除くすべてのポケモンから1匹
>>749を捕まえます

チャーレム

チャーレム「チャー」

凛「!」

チャーレム かくとう/エスパー めいそうポケモン
瞑想の力で体の感覚が鋭くなり、第6感が発達した
相手の動きを先読みする
ふしぎな動きで攻撃をかわし、強烈な一撃を叩き込む

凛「エスパーにかくとう……うん、相性いいかも……」

凛「決めた、アンタをゲットするよ」

チャーレム「チャー」ビシ

…………

チャーレム「チャー」ヒラリ

凛「くっ……本当に、ふしぎな動きだね」

凛「でも、これで終わりだよ……モンスターボール!」

ポンッ

コロ

コロ

コロ

カチッ

凛「やった、ゲット!」

凛「これから、よろしくね……チャーレム」

凛「よし……」

凛「皆をレベルアップさせるためにも、野生ポケモンともトレーナーとも、ガンガン戦っていった方がいいよね」

凛「アイテムは買いこんであるし、遠慮せずにどんどん行こうか」

凛「……」

……………………

凛「結構奥まで来れたような……でも」

凛「うーん……結構複雑なんだね」

……………………

凛「あれ? ここさっき通ったっけ……」

……………………

オンバット「オンバー」バァ

凛「ひ!?」ビクゥ

……………………

凛「あっ、わざマシン」

……………………

ゴローン「」ドカァァァァァァァァァァン

凛「わぁっ!?」

……………………

格闘王「セイヤッ セイヤッ セイヤッ」ブンッ ブンッ ブンッ

凛「……」

……………………






凛(さすが最後の難関チャンピオンロード……一筋縄じゃいかないね)

凛(でも……だからこそ突破し甲斐があるのかな)

凛(きっと、あともう少し……頑張ろう)

ザッ

凛「……」ハァハァ

凛「見えた……」

凛「ポケモンリーグ……!」

凛「凄い……立派な建物……」

凛(ここで……バトルするんだ……)

凛(歴戦のトレーナーがしのぎを削り……)

凛(チャンピオンが、生まれる場所……!)

凛(この舞台に、私も……!)



ミナセシティ

幸子「ポケモンリーグに行きましょう!」

輝子「フ……フヒ?」

乃々「え……?」

美玲「いきなり何を言い出すんだ幸子……」

輝子「ポ、ポケモンリーグってあのポケモンリーグか……?」

幸子「そうです! そのポケモンリーグですよ!」

美玲「いや……ウチらにそんな実力があるわけないだろ……」

幸子「何を言ってるんですか! 参加するんじゃなくて、観戦ですよ! か・ん・せ・ん!」

美玲「ああ、そういう……。でも、何でそんないきなりなんだ?」

幸子「皆さん、凛さんというポケモントレーナーに手伝ってもらってポケモンを捕まえたんでしたよね?」

輝子「う、うん……おかげで、トモダチが増えた……フヒ」

キノココ「キノ」

幸子「その凛さんが、どうやらバッジを8つ集め、ポケモンリーグへと出場するそうなんです!」

美玲「ほ、本当か?」

幸子「ジムリーダーの夕美さんに聞いたんで、確かな情報ですよ!」

乃々「凄いですね……もりくぼにはむーりぃー……」

幸子「ボク、思ったんです」

幸子「ボクがポケモンをゲットできたのは皆さんのおかげですが、元を辿れば凛さんのおかげでもありますよね?」

幸子「そこで、お礼も兼ねて応援に行きたいなぁと!」

幸子「まぁ、ボクは直接面識があるわけではないですが……」

美玲「でも、ポケモンリーグに行くにはチャンピオンロードってとこを越えなきゃいけないんじゃなかったか?」

幸子「それはリーグへ挑戦するトレーナーだけで、その他の目的なら普通の道が用意されてるはずですよ」

幸子「たとえばこれ……」ピラ

幸子「ほら、ポケモンリーグまで繋がっている鉄道がありますよ!」

幸子「だから、プチ旅行気分で行けるハズです!」

乃々「そ、それなら、行ってもいいかも……」

輝子「そ、そうだな……」

美玲「ああ、もう一回ちゃんとお礼が言いたいし……行こうか!」

幸子「決まりですね! 早速計画を建てましょう!」

幸子「フフ……カワイイボクたちが応援するんです、凛さんには勝ってもらわないとダメですね!」

ワイノ ワイノ



ミウラシティ

ピロリロリン

晶葉「む?」

晶葉「ふむふむ……なるほど」

晶葉「凛がポケモンリーグに……フフフ、やるじゃあないか」

晶葉「彼女なら、あるいは……ふむ」

イーブイ「ブイ?」スリ

晶葉「……もしかしたら、君の親戚同士のバトルが見られるかも知れんな」ナデナデ

イーブイ「ブイ♪」

晶葉「これは……行かねばなるまい、ポケモンリーグに!」

晶葉「しかし……困ったな」

エーフィ「エフィ」

ブラッキー「ブラッキー」

ブースター「ブース」

シャワーズ「シャワ」

サンダース「ダー」

リーフィア「リーフィ」

グレイシア「グレ」

ニンフィア「ニン」

イーブイs「ブイ!」

晶葉「皆連れて行くわけにはいかないからな……どの子を連れて行くべきか……」

晶葉「……いや、私の開発した預かりシステムを使えば解決する話か!」

晶葉「自分で使うという発想はあまりなかったからな、失念していたよ。ハハハハ」

晶葉「……」

晶葉「それにしても……」

晶葉「私のイーブイが蘭子に渡り、その子が凛に渡る……」

晶葉「そして、その2匹のイーブイが戦うかもしれない」

晶葉「運命というものか? いやしかし、科学者としてはだな……」

イーブイ「……」

イーブイ「ブイ♪」




凛「エントリー完了っと……」

凛「ポケモンリーグ開催まで、まだ結構時間があるんだね」

凛「それまでに調整は済ませられそうだし」

凛「卯月や未央……もしかしたら、奈緒や加蓮も同時に出場できるかも」

凛「……もし皆が相手でも、私は負けないよ」

「お、凛ー」

凛「!」

「凛ちゃーん!」

凛「あっ……」

凛「杏、きらり!」

杏「やっほ、久しぶり」

きらり「凛ちゃん、はぴはぴしてゆー?」

今回はここまでです
MEMORIES OF IDOL WORLDなどを見ながらチマチマ書いてたらこんな時間になってしまいました

考えた結果、ポケモンリーグはアニメ準拠の大会形式にすることにしました
恐らくゲーム準拠にした場合よりだいぶ長くなるかと思われますが……
四天王も登場しますが、全員が凛と戦うとは限りませんので、ご了承ください

大会までしばらく時間があるという設定なので、ここから数回分は箸休め回になります

次回投下は明後日の予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

遅れましたが、投下していきます
あと初めに謝っておきます。美嘉Pごめんなさい!

凛「杏、きらり」

杏「凛も、ここまで来たんだねー」

凛「ってことは……杏ときらりも?」

杏「ふっふっふ、もちろん」ドヤ

きらり「きらり達も、ポケモンリーグに出るんだぁー☆」

凛「やっぱり……」

杏「ふふふ、もうすぐだよ……もうすぐ、杏の計画は完遂されるのだ!」

凛「計画?」

杏「そうそう、杏がチャンピオンになった暁には、自伝を出版して印税でウハウハな生活が待ってるという完璧な計画が……!」

凛「……ああ、そういう」

杏「……何? 何かダメなところでもあるの?」

凛「あるよ。根本的な部分でね」

きらり「?」

凛「チャンピオンになるのは私だからね」

杏「……」

きらり「……」

凛「……」

杏「さらっと真顔で凄いこと言ったね」

凛「……うん……」

凛(言わなきゃよかった……!)

きらり「凛ちゃん、凄い自信だにぃ」

凛「ま、まぁ、私は本気だから」

杏「ふふん、それを言うなら杏だって本気だよ」

杏「何せ、杏には『秘密兵器』があるからねっ」

凛「秘密兵器……?」

きらり「凛ちゃんも、きっとびっくりするよぉ!」

凛「……まぁ、その秘密兵器が何かは分からないけど」

凛「もし当たっても、負けないから」

杏「勝つのは杏だよ」

きらり「じゃあ、きらりも勝っちゃうよー!」

杏「……」

凛「……」

きらり「……」

凛「ふふっ」

杏「ま、皆本気ってことだねー」

凛「そうだね……」

きらり「にょわーっ! みんなみんな、頑張ろうねーっ☆」

杏「そんじゃま、また大会でってことで」

凛「うん」

きらり「またねーっ凛ちゃーん!」

凛(杏にきらり……)

凛(他の人もそう。皆、高い志や目標を持って大会に臨んでくる)

凛(杏の場合は目標が邪すぎるけど)

凛(負けられないって気持ちはみんな同じ、か……)

凛(…………)

少し前 
シジョウシティ バトルライブ

ワァァァァァァァァァァァァァァ

恵磨『おおっとォォォォ! 決まったァ!』

恵磨『卯月・未央ペア、ついに20勝を達成ィィィィ!』

瑞樹『ついにやったわね』

卯月「やったよ、未央ちゃん!」

未央「うん、ついに20勝……!」

瑞樹『20勝……ということは、とうとう彼女たちの出番ね』

恵磨『そう! 20勝したチャレンジャーには、このバトルライブが誇る最強のトレーナー、バトルアイドルへの挑戦権が得られるのだ!』

恵磨『チャレンジャーの2人! 準備は良いかな!?』

卯月・未央「もちろん!」

恵磨『いい返事だね! それじゃあ登場してもらおう! ライブアイドルの2人だァァァ』

ウォォォォオオオオオオオオ

卯月「……」

未央「……」

ボッ

ワァァァァァァァァァァァァァァ

「みんなーっ! ポケモンバトル、楽しんでるー!?」

イェェェェェェェェェェェェ

「いいねっ! それじゃ、今度はアタシ達のバトル、楽しんで言ってねー!!」

ウオオオオオオオオオオ

瑞樹『フフ……出たわね』

美嘉「美嘉だよーっ!」

莉嘉「莉嘉だよーっ!」

未央「うわぁ、凄い歓声……いつも以上にアウェー状態だよ!」

卯月「本当にアイドルって感じだね……」

美嘉「チャレンジャーの2人! いいカンジだね!」

莉嘉「うんうん! いいバトルが出来そうだよね、お姉ちゃん!」

恵磨『現役アイドルにして高いバトル能力を持つ姉妹! 高度なコンビネーションを見せてくれるか―!?』

未央「ここまで来たんだ……絶対に勝とう!」

卯月「うん!」

美嘉「それじゃあ、行くよ!」

莉嘉「イエーイ! 莉嘉達の事、見ててねーっ!」

恵磨『バトルスタァートォ!』

卯月「行きます! マリルリ!」ポンッ

マリルリ「ルリー」

未央「エレザード、行くよ!」ポンッ

エレザード「エレザー」

莉嘉「ヘラクロスー! 行っけー!」ポンッ

ヘラクロス「ヘラクロッ」

美嘉「スリーパー! 頼むよー!」ポンッ

スリーパー「スリ」

ヘラクロス むし/かくとう 1ぽんヅノポケモン
大好物の甘い蜜を求めて森に集まる
堅い皮膚と鋭い爪、強靭な足腰を持つ
その大きな角を相手のお腹の下にねじ込み、どんな重いものでも投げ飛ばしてしまう

スリーパー さいみんポケモン エスパー
夢を食べるポケモン
うっかり森で出会ってしまったら、目をそらさないと危険
振り子を目の前で揺らされると、一瞬で眠らされてしまう

美嘉「ヒィッ、ヘ、ヘラクロス!」

莉嘉「もー、お姉ちゃんってば、まだむしポケモンがニガテなの? こーんなにかわいいのにー」

美嘉「苦手なモノは苦手なの!」

莉嘉「うーん……」

美嘉「ホラッ、そんなことより、行くよ!」

莉嘉「オッケー☆」

未央「来るよ、しまむー!」

卯月「うん!」

短いですが、今回はここまで

いや、本当にごめんなさい
他に思いつかなかったもので……莉嘉はすぐに思いついたんですけどね……
決して貶める意図はないという事をご理解ください
2匹目はちゃんとまともな選出です

次回投下は明後日の予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

1日ほど遅れたときはたいてい寝落ちしてます
そして思いの外モバPのノリが良くて安堵する俺P

では、投下していきます

莉嘉「ヘラクロス、エレザードにインファイトだよ!」

ヘラクロス「ヘラッ」ザッ

エレザード「エレ!?」

未央「っ、躱して!」

エレザード「エレッ」バッ

美嘉「スリーパー、わるだくみ!」

スリーパー「スリッ、スリリッ」グフフ

卯月「マリルリ、ヘラクロスにじゃれつく!」

マリルリ「マリー♪」ドドドド

ヘラクロス「ヘ、ヘラッ」ブゥゥン

未央「ヘラクロスに10まんボルト!」

エレザード「エレェ!」ビリビリビリ

ヘラクロス「ヘラッ……!」

恵磨『おおっと、卯月・未央ペア、ヘラクロスに攻撃を集中!!』

莉嘉「あぁーっ、もう、何でヘラクロスばっかり!」

莉嘉「お姉ちゃん!」

美嘉「はいはい、任せなって……スリーパー、準備は良い?」

スリーパー「スリ」コクン

瑞樹『でもその隙に、残されたスリーパーはしっかりと力を蓄えたようね』

美嘉「よーし、さいみんじゅつ!」

スリーパー「スリ~」ユラユラ

マリルリ「マ……マリ?」

卯月「あぁっ、マリルリ!?」

マリルリ「……」zzz

恵磨『マリルリ、眠ってしまったぁ! これは痛い!!』

スリーパー「スリー」

美嘉「これで2対1だね★」

美嘉「あ、そうだそうだ……スリーパー、あくむ!」

スリーパー「スリー……」ミョンミョン

マリルリ「マ……リッ……」

卯月「マリルリ!?」

恵磨『さらにあくむで追撃! ライブアイドル美嘉、容赦なしだぁぁぁぁぁぁ!!』

瑞樹『文字通り眠っているポケモンに悪夢を見せる技ね。2対1の状況を作りつつ、もう片方にも確実にダメージを与える……うまいわ』

美嘉「さぁ、マリルリが起きるのが先か、力尽きるのが先か……試してみようよ!」

莉嘉「さっすがお姉ちゃん!」

卯月「ご、ゴメン未央ちゃん! 起きて、マリルリー!」

未央「任せて、マルチバトルなんだから、ガンガンフォローしていくよ!」

未央「エレザード、スリーパーにでんじは!」

エレザード「エレ!」ビリリ

スリーパー「スリッ?」バチチ

美嘉「そうくるかぁ……それじゃあ、サイコキネシス!」

スリーパー「スリ!」カッ

エレザード「エ、エレ!」フワ

美嘉「そのまま地面にぶつけちゃえ★」

ブンッ

エレザード「エレッ……!!」ドゴォッ

未央「エレザード!」

莉嘉「ヘラクロス、メガホーン!」

ヘラクロス「ヘラ」ドドドドドド

ドガッ

エレザード「エレ……!!」

恵磨『容赦ない攻撃がエレザードを襲う! さぁ、どうするー!?』

未央「パラボラチャージ!」

エレザード「エ……レ……ザァー!」ビリビリビリ

ヘラクロス「ヘラッ!?」バリリ

スリーパー「スリッ!?」バリリ

マリルリ「マリ……」

未央「うわっ、マリルリにも当たるところだった! ゴメンしまむー!」

卯月「大丈夫だよ、未央ちゃん」

エレザード「エレザー」ポワワワ

未央「よし、とりあえずは大丈夫!」

瑞樹『パラボラチャージは広範囲に電撃を繰り出し、当たったポケモンから体力を奪い取るわざね』

恵磨『どんな仕組みなんですかね!?』

瑞樹『わからないわ』

未央「まだまだ、エレザードは負けないよ!」

エレザード「エレ!」ザッ

ヘラクロス「ヘラ!」

スリーパー「スリ」

未央「でも、ジリ貧なのには違いないかも……」

未央「しまむー、マリルリはどう!?」

卯月「駄目……! マリルリ、まだ起きてくれない……!」

マリルリ「マリ……!」

卯月「マリルリ……!」

~~~~~~~~~~~~~~~~

卯月「マリルリー! こっちにおいで!!」ニコッ

マリルリ「マリー♪」タタタタタタ

マリルリ「マリーッ♪」バッ








卯月「うわっ、雑巾臭い!!!」

マリルリ「!?」ガガーン

卯月「やっぱりあっちいってて!!」

マリルリ「マリィ~~…………」

~~~~~~~~~~~~~~~~

マリルリ「マ……リ……」

卯月「お願い、マリルリ!」

マリルリ「マリ……!」

瑞樹『ここで起きられるかが、分かれ目ね……』

卯月「マリルリ……!」

卯月「お願い、マリルリ!」

マリルリ「マリ!?」パチ

恵磨『おおおおおっと、マリルリ、目覚めたぞ!!』

卯月「マリルリ……! ありがとう……!!」

マリルリ「マリ!」

卯月「よーし、マリルリ、アクアテールでスリーパーに攻撃!」

マリルリ「マリー!」ザバッ

ドゴォッ

スリーパー「スリッ!?」

美嘉「スリーパー!」

莉嘉「お姉ちゃん! ヘラクロス、ストーンエッジ!」

ヘラクロス「ヘラ!」ドガガ

ビュンッ

マリルリ「マリッ」ササッ

莉嘉「ああっ!」

美嘉「こうなったら……もう一度さいみんじゅつ!」

スリーパー「スリ!」サッ

バリバリバリ

スリーパー「スリ!?」

カンッ

美嘉「あぁ、コインが!」

未央「一度見たんだから、止めるのは簡単! もうやらせないよ!」

美嘉「なら、サイコキネシス!」

スリーパー「スリ……」

スリーパー「スリ!?」バチッ

恵磨『ここででんじはが響いてきた! スリーパー動けない!!』

卯月「未央ちゃん!」

未央「オーケーしまむー!」

卯月「ハイドロポンプ!」

未央「10まんボルト!」

マリルリ「マリー!!」ブワァァァァ

エレザード「エレー!!」バチバチバチ

スリーパー「スリリ!?」ドドドドドドド

美嘉「スリーパー!」

ドサッ

スリーパー「スリー……」バタンキュー

恵磨『スリーパーダウーン!!』

瑞樹『チャレンジャー側が勢いづいてきたわね』

美嘉「く……戻って」

莉嘉「もー、お姉ちゃん、しっかりしてよー」

美嘉「わかってるって……エレキブル!」ポンッ

エレキブル「エレキー!」

エレキブル でんき らいでんポケモン
相手の攻撃をものともしない頑丈さを持つ
2本の尻尾を相手に押し当てて、高圧電流を流して攻撃する
電気がたまると角の間に青白い火花が散る

恵磨『ライブアイドルの美嘉、2体目のポケモンはエレキブルだァァァァ!!』

美嘉「さぁ、まだまだライブはこれからだよ!」

ワァァァァァァァァァァァ

短めですが、今回はここまで

エレキブルの選出理由、何の脈略もなさそうですが、一応ちゃんと?理由はあります

スレの残り具合がちょうどいいので、このスレの最後まででサイドストーリー的なのをやって次スレに突入
そこからポケモンリーグ開始となりそうです

次回投下は明日の予定です。読んでくださった方、ありがとうございました

「美嘉に○○の要素があるからにエレキブル選出」じゃなくて「挑戦者が卯月と未央だからエレキブル選出」なのかな?その場合、卯月パーティ全滅は免れないな。

最近遅れ気味ですね……
その代り多めに書き溜めが出来ました、一気に投下していきます

>>819
理由といっても、大した理由じゃないんですけどね
ネタ寄りな理由でのガチ寄りなポケモンの選出です

未央「エレキブル……!」

エレザード「エレ……!」ピリ

エレキブル「エレキ……!」バチ

美嘉「それじゃ、ガンガン攻めていくよ!」

卯月「!」

美嘉「かみなりパンチ!」

エレキブル「エレ!」ドンッ

マリルリ「マリッ!?」

サッ

卯月「マリルリ……!」

莉嘉「メガホーン!」

ヘラクロス「ヘラ!」

ブンッ

マリルリ「マ、マリッ!?」サッ

エレキブル「エレ!」ブンッ

ヘラクロス「ヘラ!」ブンッ

卯月「マ、マリルリ! 避けて!」

恵磨『今度はライブアイドルの猛攻! 強烈な物理攻撃のラッシュでマリルリを攻め立てる!!』

未央「エレザード! ヘラクロスに10まんボルト!」

エレザード「エレ、ザー!」バリバリバリ

莉嘉「お姉ちゃん!」

美嘉「任せて! エレキブル!」

エレキブル「エレ!」サッ

バリバリバリ

恵磨『エレキブル、エレザードの攻撃からヘラクロスを庇ったぞー!?』

未央「!? あ、あれは……」

エレキブル「エレ……」ドルンドルン

エレキブル「ブルーッ!」ドン

マリルリ「マリ……!?」

卯月「は、速い……!」

ドゴォッ

マリルリ「マリ……!!」

卯月「マリルリ!」

恵磨『瑞樹さん、今のは……』

瑞樹『エレキブルのとくせい、でんきエンジンね』

瑞樹『でんきタイプのわざを無効にして吸収、自身のすばやさを上げるというとくせいよ』

恵磨『と、いうことはつまり……』

未央「エレザードのでんきわざが封じられた……!?」

卯月「未央ちゃん……!」

未央「大丈夫、それよりマリルリは……!?」

マリルリ「マリ……」バタンキュー

卯月「マリルリ……!」

恵磨『マリルリダウーン!』

ワァァァァァァァァァァァァァァァァ

美嘉「まだまだ盛り上がっていくよー!」

ウォォォォォォォォォォォォォ

卯月「マリルリ、頑張ったね……お疲れ様」

マリルリ「マリ……」

卯月「後は任せて……」

卯月「次は……お願い、バシャーモ!」ポンッ

バシャーモ「バシャ!」

莉嘉「これでお互い残りポケモンは3匹、互角だねっ☆」

未央「く……」

美嘉「でもでも! エレザードはでんきわざを使えない状態!」

莉嘉「こっちの方がちょっぴり有利かも!」

美嘉「それじゃ、バシャーモの方から行くよ! 莉嘉!!」

莉嘉「了解だよ、お姉ちゃん!」

エレキブル「エレー!」

ヘラクロス「ヘラクロッ!」

未央「舐めないでよ!」

未央「でんきタイプ以外のわざも、当然もってる! エレザード、きあいだま!」

エレザード「エ、レ、ザー!」ドンッ

ドガンッ

美嘉「おっ?」

エレキブル「エレ~……」シュー

美嘉「やるじゃん、でも、これくらいじゃアタシ達は止められないよ!」

美嘉「かみなりパンチ!」

卯月「バシャーモ、ブレイズキック!」

エレキブル「エレ!」バリバリバリ

バシャーモ「バシャ!」ボボボ

ガガッ

エレキブル「エレ……」グググ

バシャーモ「バシャ……!」ググク

ヘラクロス「ヘラッ!」バッ

バシャーモ「!」

莉嘉「やっちゃえヘラクロス! インファイト!」

ヘラクロス「ヘラッ」ドドドドドドド

未央「バシャーモが……エレザード!」

エレザード「エレッ!」バッ

卯月「未央ちゃん!? エレザード!?」

ヘラクロス「ヘラ!?」ドドドドドドド

エレザード「エレザー……!」

恵磨『な、なんとエレザード、その身を挺してバシャーモを守った!!』

未央「さすがに、1人で2人も相手にするのはきついからね……!」

未央「根性見せてエレザード、最後に一発、ドデカいのいくよ!」

エレザード「エレ……!」キッ

未央「はかいこうせん!」

エレザード「エレェェェェェ!」ドォォォォォォォォォォ

ヘラクロス「ヘラクロッ!?」ゴォッ

恵磨『うおおおお、強烈な光とともに、エレザードがはかいこうせんを放つ!』

瑞樹『とてつもない威力ね……!』

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

エレザード「エレ……」バタンキュー

ヘラクロス「ヘラクロ……」バタンキュー

恵磨『おおっとォォォ、エレザードも力尽きたか! ダブルノックアウトだー!!』

莉嘉「アタシのヘラクロスが……!」

未央「ゴメンね、無茶させて……お疲れ様っ」

瑞樹『これで残るは2匹ずつ……お互い、後がないわ』

恵磨『やっぱり、先に1匹を倒した方が有利なんですかね』

瑞樹『そうね……勝敗はそれだけでは決まらないけど、確実に勝利は近づくと言えるわね』

恵磨『さぁー、バトルもいよいよ終盤、どう決着がつくのか、目が離せないぞー!』

莉嘉「アタシの最後の一匹……! ブーバーン!」

ブーバーン「ブーバーン!」ポンッ

ブーバーン ほのお ばくえんポケモン
火山の火口を住処にするポケモン
腕の先から摂氏2000度の火の玉を発射する
その時ブーバーンの体は熱のためほのかに白くなる

恵磨『ライブアイドル莉嘉の最後のポケモンはブーバーンだ!』

ブーバーン「ブー」ズンッ

未央「ほのおタイプ……」

未央「……でも、私とここまで来てくれた、キミに託すよ……」

未央「私の最初のポケモン……私の相棒、ジュカイン!」

ジュカイン「ジュカ!」ポンッ

恵磨『これで、お互いのポケモンはすべて出揃ったー!!』

ブーバーン「ブー」ドン

エレキブル「エレ」ドン

バシャーモ「バシャ」ドン

ジュカイン「ジュカ」ドン

未央「……勝つよ!」

卯月「……うん!」

美嘉「そう簡単には」

莉嘉「勝たせないよ!」

ワァァァァァァァァァ……

未央「リーフブレード!」

ジュカイン「ジュカ!」ジャキン

ズバッ

美嘉「! 避けて!」

エレキブル「エレ」サッ

スパッ

エレキブル「!」

美嘉「すごい切れ味だね!」

美嘉「莉嘉!」

莉嘉「任せてお姉ちゃん! ブーバーン、だいもんじ!」

ブーバーン「ブーバァァァ!!」ゴォッ

ジュカイン「!」

卯月「バシャーモ、ブレイズキック!」

バシャーモ「バシャ!」バッ

ゴォッ

恵磨『お、おおおお!? バシャーモ、ブレイズキックでだいもんじを打ち消したァァァァ!?』

莉嘉「そんな!」

未央「ジュカイン、エレキブルにリーフブレード!」

ジュカイン「ジュカ!」ジャキン

美嘉「エレキブル、迎え撃つよ! クロスチョップ!」

エレキブル「エレ!」ビシッ

ガッ

恵磨『おっとこれは、白刃取り! エレキブル、ジュカインのリーフブレードを完璧キャッチ!』

美嘉「莉嘉、今だよ!」

莉嘉「オッケー、アレだね☆」

莉嘉「ブーバーン、1まんボルト!」

未央「えっ!?」

ブーバーン「ブー」バリ

卯月「ま、まさか! バシャーモ、ブーバーンを止めて! ブレイブバード!」

バシャーモ「バシャーッ!」バッ

ブーバーン「ブー!」バチチチチチチ

ジュカイン「ジュカ!」グッグッ

エレキブル「エレ!」

美嘉「は・な・さ・な・い・よぉ~★」

バリバリバリ

ジュカイン「ジュカ……!」ビリビリ

エレキブル「エレキー★」ビリビリ

卯月「やっぱり、エレキブルごと……!」

バシャーモ「バシャー!」ドゴッ

ブーバーン「ブーバッ……!」ドカッ

卯月「止められなかった……」

未央「くさタイプにでんきわざはあんまり通らないからジュカインのダメージは大丈夫だけど……」

エレキブル「エレ……!」ドルンドルン

未央「まだ素早くなるの……!?」

美嘉「かみなりパンチ!」

エレキブル「エレキー!」ドゴッ

ジュカイン「ジュカッ……!!」

未央「ジュカイン!」

瑞樹『流石ね……味方を巻き込みつつの攻撃……けれどエレキブルはダメージを負うどころか、さらにスピードアップ』

恵磨『まさにライブアイドル、息の合った姉妹によるコンビネーションだ!』

ワァァァァァァァァァァァァァァ

莉嘉「やったね、お姉ちゃん!」

美嘉「うん、このまま一気に片を付けるよ!」

未央「く……」

卯月「追い詰められちゃったね……」

未央「そうだね……こうなったら、あのわざ、使っちゃおうかな?」

卯月「! あのわざを……?」

未央「本当はポケモンリーグまで使わないつもりだったけど……」

未央「出し惜しみしてちゃ、このバトル、勝てない!」

卯月「……そうだね。うん、わかった!」

卯月「使おう! ……そして、勝とう!」







こずえ「うづきー、みおー、りんー」

未央「おや、どうしたんだいこずえちゃん」

こずえ「ポケモン、みせてー」

卯月「見せて……って、私達のポケモンを……?」

凛「別に、いいけど……どうしたの?」

こずえ「……かんじるのー。ポケモンたちと、みんなの、きずなのちからー……」

凛「絆の、力……?」

こずえ「みんなのポケモン……すごく、うれしそう……」

こずえ「ずっといっしょにいたいってきもちが、つたわってくるのー……」

未央「そういえばこずえちゃんって、ポケモンの言葉がわかるんだっけ」

こずえ「こずえはにねー、ふしぎなちからがあるんだってー」

こずえ「そのちからでみんなのポケモンに……あたらしいちからを、さずけるのー」

卯月「あ、新しい力……?」

こずえ「いくよー……それ、ぴぴぴぴー」ピピピピー

凛「……!」

卯月「こ、これって……」

未央「新しい、わざ……?」

こずえ「きずなのちからー……これからも、だいじにしてねー」




未央「よーし、それじゃぁ行くよ! ジュカイン、準備は良い!?」

ジュカイン「ジュカ!」

卯月「こっちも大丈夫? バシャーモ!」

バシャーモ「バシャ!」

美嘉「何を企んでるかは知らないけど!」

莉嘉「終わりだよ!」

美嘉「エレキブル、ワイルドボルト!」

莉嘉「ブーバーン、だいもんじ!」

エレキブル「エレキブ!」ドドドド

未央「速い!」

恵磨『圧倒的なスピードで、電気を纏ったエレキブルが迫る!』

未央「いっくぞー! ジュカイン、ハードプラント!!」

ジュカイン「ジュカ!!」ドドドドド

エレキブル「!?」

ブーバーン「!?」

恵磨『おおっとォ! アイドルの2匹のポケモンを、巨大なツタが絡め捕ったぞ!!?』

瑞樹『! このわざは……』

エレキブル「エ、エレ……!?」ギリギリギリ

ブーバーン「ブ、ブーバー!」ギリギリギリ

美嘉「そんな!」

莉嘉「脱出して!」

未央「もう遅いよ、しまむー!」

卯月「任せて! バシャーモ!」

卯月「ブラストバーン!!」

バシャーモ「バシャ……」ゴゴゴゴゴゴゴ

未央「これで……終わりだあああああ!!」

ドォォォォォォォォォォォォォォン

恵磨『うわわわわっ! は、激しい爆炎がステージを包み込む……!!』

恵磨『一体、バトルの結末は……!?』

瑞樹『……!』

瑞樹『……見事ね……』

バシャーモ「……バシャ」

ジュカイン「……ジュカ」

エレキブル「エレ……」バタンキュー

ブーバーン「……ブバー」バタンキュー

恵磨『……』

恵磨『き、決まったあああああああああああああああああ』

ワァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアア

恵磨『激しい攻防の末! バトルを制したのはァァァァ!』

恵磨『卯月・未央ペアーーー!!』

ウオオオオオオオオオオオオ

莉嘉「……あーあっ。負けちゃったー」

美嘉「アタシ達もまだまだだねー」

美嘉「とりあえず、おめでと! そしてありがと。いいバトルだったよ」

未央「こっちこそ、ありがとう……!」

美嘉「これ、アタシ達に勝った記念のシルバーコインね」

卯月「わぁ、綺麗……!」

莉嘉「良かったら、また挑戦してねっ! 『金』のコインもあるから!」

卯月「……え?」

美嘉「そ! バトルライブは、まだまだこれからなんだよ★」

莉嘉「次にアタシ達と戦えるのは、47連勝した時だからね!」

美嘉「その時はアタシ達も……本気で相手するから!」

未央「……!」

卯月「……!」

未央「しまむー」

未央「世の中には……まだまだ凄いトレーナーが沢山いるんだね」

卯月「……うん、そうだね」

未央「それだけじゃない、見たことのない場所に、見たことのないポケモン」

未央「世界には、まだまだ私たちの知らない未知の領域って奴があるんだ」

未央「……何だか、ますます火が付いちゃったよ!」

卯月「……私も」

卯月「バトルはあんまり得意じゃなくて……それでいいかなとも思ってたけど」

卯月「だけど、未央ちゃんと一緒にバトルして、強くなりたいって気持ちが、大きくなってきちゃった」

未央「うんうん! そうだね!」

未央「あの2人に更なる挑戦をするのもいいけど……まずは、ポケモンリーグだ!」

未央「バッジを8つ集めて、ポケモンリーグに出場!」

未央「そんで、優勝!」

卯月「まずは、そこだね!」

未央「強敵ぞろいだけど……負けないよ!」

卯月「私も……負けないよ! 未央ちゃんにも、凛ちゃんにも……!」

未央「いいね! そうでなくちゃ!」

未央「しぶりんにはちょっと先越されちゃってるけど、すぐに追い抜いてやるぞー」

卯月「おー!」

ここまでです

エレキブル選出理由ですが、「マルチバトルだし、対になってそこそこ強めのポケモンがいいなあ」→「ブーバーンとかよくね? 星人は焼却できるし、エレキブルと対になってるし」という感じです
星人焼却が主な理由ですごめんなさい

ロマン砲いいですよね。ゲームじゃ滅多に使わないけど
全体的におかしなわざ構成かもですが、ある程度対戦とは切り離して読んでいただければと思います

読んでくださった方、ありがとうございました
次回投下は1~2日内になるかと

乙。
ブーバーンの対ってのが理由か。強化マチス型のエレキブルの技構成(電気/冷パン/地震/クロチョ)がうづみおパにかなり刺さってたから、ここで二人を負かす目的で持たせたと思ってました。そして今回の技構成、ちひろの手持ちの技構成みた後だとヌルいお遊びにしか見えねぇ。

エレキブルとブーバーンは通信交換で進化だけどこれは元々莉嘉がエレブー・美嘉がブーバーを持っていて
通信進化後そのまま所有し続けてるのかな?それとも進化後再交換して元の持ち主の手に戻ったのかどっちなんだろう
個人的には前者の方が姉妹仲を表していて好きかな

遅くなりましたが、投下していきます
今回はあまりポケモンは関係ない、モバマスSSのノリになります

>>856
手厳しい意見、ありがとうございます
確かにちひろさんのはやっちゃった感があります
インフレを抑えられなかったのは力量不足ですね、精進します

>>857
そこまで考えてませんでしたが、確かに前者の方がいい感じですね
ブイゼルとエイパムみたいな?

凛「皆、出てきて」

ゲッコウガ「ゲコ!」ポンッ

ムクホーク「ムク!」ポンッ

ドリュウズ「ドリュ!」ポンッ

サンダース「ダース!」ポンッ

ジヘッド「ジヘ」ポンッ

チャーレム「チャー!」ポンッ

凛「新しくゲットしたチャーレムだよ、仲よくしてね」

チャーレム「チャー!」ビシッ



ワイワイ ワイワイ

凛(……この6匹が、私と共にポケモンリーグで戦う仲間)

凛(大会は予選・本線通じて登録した6匹以外のポケモンは使用できない。同種の別個体の使用も駄目)

凛(……まぁ、私はこの6匹以外は捕まえてないけど)

凛(わざやどうぐの変更は認められてるから、対策はそこで行うとして)

凛(……タイプのバランスは悪くないはず。どんな相手にも幅広く対応できる)

凛(ただ、スピード重視のアタッカーが多くて……打たれ弱く持久戦に弱い)

凛(まぁ、私自身のスタイルと合っているから上手く生かせれば……)



凛(……そういえば……)

凛(あの女……ちひろが使っていたメガシンカ)

凛(ヤツが言うにはカロスやホウエンの極一部でしか確認されてないみたいだけど……)

凛(かなり強力だったな……)

凛(やつがどうやってかは知らないけど手に入れたみたいに、他の出場者も切り札として隠し持っているかもしれない)

凛(蘭子は持ってなかったな……少なくとも去年の段階では)

凛(そもそも……メガシンカの存在はどれくらい知れ渡ってるんだろう)

凛(私もいろいろ勉強してきたつもりだったけど、全然知らなかったし)

凛(……)

杏「メガシンカ?」

凛「そう。聞いたことある?」

杏「あー……そんな言葉、聞いたことあるような、無いような……」

杏「駄目だ、思い出せん」

凛「きらりは?」

きらり「うーん……」

きらり「ゴメンね凛ちゃん、きらりは聞いたことないにぃ」

凛「いや、こっちこそごめん……いきなり訪ねてきて」

杏「てゆーか、そのメガシンカってのがどうかしたの?」

凛「別に、大したことじゃないんだけど……」

凛「それじゃもう行くよ」

杏「何か分かったら教えてあげよっか?」

凛「いいよ、別に……というかそもそも杏は調べようとはしないでしょ」

杏「よくわかってんじゃん」ドヤ

凛「それじゃ」

きらり「ばいばーい☆」



杏「……」

きらり「杏ちゃん? どーしたの?」

杏「いや……何かあるね、あれは」

きらり「?」



凛(……杏ときらりは知らなかったか……)

凛(……心配しすぎ、なのかな……)




幸子「さて! いよいよ出発の時ですね!」

美玲「そうだな」

幸子「皆さん、ちゃんと準備はしてきましたか?」

輝子「ポケモンオッケー……」

乃々「おこずかいもオッケー……」

輝子「マイフレンドもオッケー……フヒヒ」

幸子「って輝子さん、それ『おおきなキノコ』ですよね……」

輝子「こ、コイツはすごいんだぞ……食べてもよし、売ってもよしの……スグレモノだ」

美玲「トモダチ売るのか」

輝子「フ……フヒ」

幸子「まぁ、輝子さんがいいなら、いいでしょう」

幸子「乃々さんも、ちゃんと来たんですね。もしかしたら来ないんじゃないかと心配してましたよ」

乃々「え……ひどくないですか……。もりくぼも、約束ぐらい守りますし……」

美玲「乃々は普段アレだからな。そう思われてもしかたないんじゃないか」

乃々「ひ、ひどい……やっぱり帰りたくなってきました……」

幸子「ダーメーでーすーよっ。ホラ、行きましょう!」ズリズリ

乃々「あぅぅ……おかーさんですか、幸子さんは……」

幸子「さぁ、皆さんも行きましょう!」ズリズリ

美玲「なぁ、幸子」

幸子「? 何ですか?」

美玲「そっち、反対方向だぞ」

幸子「……」

輝子「フヒ……頼りにならないお母さん、だな」

乃々「むぅーりー……」

電車内

ガタンガタン ガタンガタン

美玲「ふぅ……何とか間に合ったな」

幸子「ぜぇ、ぜぇ……」

乃々「はぁ、はぁ……」

輝子「フ、フヒ……」グダー

美玲「まったく……誰のせいだと思ってるんだ?」

幸子「…………」メソラシ

美玲「幸子があの後駅の中で何回も道間違えたからだよな?」

幸子「ゴ、ゴメンナサイ……」

美玲「まぁあの駅は広いし、ちゃんと確認しとかなかったウチらにも責任はあるけどさ」

幸子「うぅ……」

輝子「まぁ、間に合ったし……これ以上イジるのもカワイそうだ」

美玲「ま、それもそうだな」



幸子「そうですよ……ボクはカワイそうじゃなくて……カワイイんですから……」ゼー

輝子「……」

輝子「キノココ、しびれごな」

キノココ「ノコー」ポンッ

幸子「!?」

輝子「フヒ……冗談」

幸子「もー! ビックリしたじゃないですか!」

輝子「なんか……ゴメン」フヒ

乃々「今のは……幸子さんが悪いんじゃないでしょうか……」

美玲「だな……」




ガタンガタン プシュー

晶葉「ふぅ。あとはこの電車で終点まで一直線だな」

晶葉「さて電車内で機械を弄るわけにもいくまいし、しばらくはイーブイをたっぷり愛でるとしよう」ムフフ

イーブイ「ブイ」



「おや?」

「……ふふ~ん♪」

「晶葉ちゃ~ん♪」

晶葉「うむ? ……キミは……何だ、志希か」

志希「何だ、ってヒドいな~、同じ研究者仲間じゃん!」

晶葉「分野が違うだろう分野が」

志希「まぁまぁ、仲よくしようよ~。あ、ここ座るね♪」ボフッ

晶葉「まだ何も言ってないんだがな……」

志希「この電車に乗るってことは、晶葉ちゃんもポケモンリーグに?」

晶葉「そうだ……見たい対戦があってな」

志希「へぇ~。珍しいね。晶葉ちゃんが外に出るなんて」

晶葉「私だって人並みに外くらい出るさ。むしろ意外なのは君の方じゃないか? ポケモンリーグなど興味なさそうなものだが」

志希「やだなーあたしだってポケモン研究者の端くれ、ポケモンバトルの祭典ともなれば見たくもなるもんだよ~、にゃふふっ」

晶葉「本音は?」

志希「色んな匂いが嗅げて面白いから!」

晶葉「……」ハァ

志希「晶葉ちゃんは~……ハスハス、うーんいい匂い♪」ハスハス

晶葉「そうか? あまり気にしたことはないが……」

志希「いい匂いだよ~イーブイ達の臭いにオイルや錆の臭いが混ざった感じがたまんないね~」

晶葉「全然いい匂いって感じじゃないんだが……流石に傷つくぞ」

志希「あはは、気にしなくても大丈夫だと思うよ。あたしやペロリーム、ガーディなんかの嗅覚の良いポケモンじゃないと気付かないレベルだし!」

晶葉「相変わらず凄い鼻だな」

志希「まぁね~」

志希「あ、それよりもさ! コレ、飲んでみない!?」サッ

晶葉「何だそれは?」

志希「ホラ、最近フレンドリィショップからエナジードリンクとスタミナドリンクが消えたでしょ? それであたしが独自にマネして試作してみたんだけど!」

晶葉「なるほどつまり実験台になれと……自分で飲めばいいじゃないか」

志希「飲んだよー。だけどホラッ、まだまだデータが欲しいし!」

志希「というわけでほ~れほ~れ♪」グイッ

晶葉「や・め・ろ馬鹿!」グググ

志希「ちぇー。いいもん、他に飲んでくれる人探すもんねー! にゃふふん」ガタッ

晶葉「あ、おい!」

晶葉「……知らんぞ私は」

イーブイ「ブイ?」



志希「さーって、と……」






幸子「だからですねー!」ワイワイ

輝子「フ、フヒ」

美玲「あのなぁ!」ワイワイ

乃々「で、電車内では静かにするべきなんですけど……」

志希「……ふっふっふ~♪」

短いですが……今回はここまで

ネタ出しに苦労して時間がかかってしまいましたが、ある程度纏まったので明日には投下できそうです
モバマスss色が更に強くなりそうですが、なんとかポケモンも絡ませられればと思います

読んでくださった方、ありがとうございました

乙。
果たして幸子は無事にリーグ会場に到着できるのだろうか。そして幸子が手に入れたポケモンやいかに?
そういえば道具の中で、第6世代でノーマル以外見つからなくなったジュエルとかはどうするんだろう。

遅れました、投下します

>>882
ジュエルはフェアリー以外全タイプ存在する設定です
効果は普通にわざの威力を上昇させる感じで。倍率はまぁ、数字で表すわけではないので適当に

志希「ねぇねぇ、君たち~♪」

幸子「?」

美玲「誰だ?」

志希「あたしは志希。一応ポケモン研究者なんだよ」

輝子「け、研究者……?」

乃々「……志希……? どこかで聞いたような……」

幸子「はぁ……それで、研究者さんが一体何の用ですか?」

志希「実はね~、あたしが新開発したドリンクの実験だ……にゃふん、テスターになってほしいんだ~」

輝子「い、いま実験台って」

志希「言ってない言ってない」

乃々「あ、怪しい……」

幸子「ていうか、何でボクたちなんですか?」

志希「ん~、何となく?」

美玲「随分適当なんだな……」


志希「ねね、良いでしょー? ちょびっとだけで良いからさ!」

乃々「そのドリンクは、一体どんな成分で出来ているんでしょうか……」

志希「成分? えっとね……タウリンやインドメタシンなんかに、ばんのうごなやふっかつそうみたいな漢方、それからふしぎなアメを砕いて……」

乃々「ま……混ぜすぎでは……」

幸子「ちょ、ちょっと待ってくださいね」

幸子「どうします?」ヒソヒソ

美玲「どうもこうも……怪しすぎだろっ」ヒソヒソ

輝子「だよね……フヒ」ヒソヒソ

乃々「きっとロクでもないことになりそうな予感がしますし……」ヒソヒソ

幸子「そうですね、ここはきっぱりとお断りして……」ヒソヒソ





志希「どうかな~♪」

キノココ「ココ」ゴクゴク

輝子「ノォーーーー! マイフレェェェェンズ!!?」

キノココ「キノ……?」

美玲「頼んできておいて勝手に飲ませるのはどうなんだ!?」

キノココ「キノ……」

輝子「だ、大丈夫なのか……?」

志希「大丈夫だって! ……多分」ボソ

幸子「多分て」

キノココ「キノ……」





キノココ「キノォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

美玲「おおっ!? キノココがハイテンションモードの輝子みたいにッ!」

幸子「しょ、輝子さんは……?」

輝子「お……おぉ? キ、キノココ……?」オドオド

幸子「あ、輝子さんはハイテンションモードにはならないんですね」

輝子「な、ならないよ……キノココ、どうしちゃったんだ……?」

美玲「なぁ、これ大丈夫じゃないだろ!」

志希「あ、あはは……ゴメン」

志希「そんな大した量じゃないし、その内おさまると思うから……」

美玲「乃々が飲んだらどうなるんだろうな」

乃々「の、飲みませんし……絶対に」

志希「じゃあ、次これ誰か飲んでみない?」スッ

幸子「え、今の流れで飲む人がいるとよく思えましたね!?」

幸子「しかもさっきのはあなたが勝手に飲ませたんじゃないですか!」

志希「細かいことは気にしない気にしない♪」

幸子「この人は……!」

志希「うーん、でもそうだねー。確かに自分で作っといてなんだけどこれはダメっぽいかもー!」



乃々「あ……思い出しました」

美玲「どうしたんだ、乃々?」

乃々「この人、結構有名な研究家です……テレビで見ました」

美玲「テレビで?」

乃々「色々と破天荒というか……常識外れというか、そんな風に言われていた……ような」

美玲「それは……見ればわかるな」

ギャー ギャー

晶葉「まったく……何をやっているんだ」

志希「ありゃ、晶葉ちゃん」

乃々「あの人は……」

美玲「知っているのか乃々」

乃々「あの人も研究家で……ポケモンの転送システムなどの開発もした……若き天才とか」

晶葉「すまんな、この馬鹿が迷惑をかけて」

志希「晶葉ちゃん、あたし一応年上だよ~?」

晶葉「年上ならもっと相応の姿勢でだな……」

晶葉「気になって来てみれば……何をやっているんだ全く」

志希「あはは~」




晶葉「なるほど、君たちもポケモンリーグに」

幸子「はい……晶葉さんたちもそうなんですね」

晶葉「うむ。知り合いが出場するんでな」

美玲「へぇー。どんな人なんだ?」

晶葉「ああ、凛と蘭子と言ってな……」

幸子「え?」

美玲「ん?」

輝子「フヒ?」

乃々「へ?」

幸子「り、凛さんってもしかして……」

晶葉「? まさか知り合いか?」

輝子「お、同じ名前の他人って可能性も……」

乃々「でも、そんな偶然……」

美玲「なぁ、その凛って人はこう、髪が長くて、クールな感じか……?」

晶葉「うん……? まぁ髪は長いな。クールかと言われれば・・・・…まぁ、クール……か?」

輝子「そ、それ多分、同じかも……」

志希「へぇ~、凄い偶然。珍しいこともあったもんだね」

晶葉「だな……」

志希「うん? でもさ、蘭子ちゃんとその凛ちゃんのバトルを見たいんだよね、晶葉ちゃん」

晶葉「そうだが」

志希「それって難しくない?」

幸子「と、いうと……?」

晶葉「……」

志希「だってさ、蘭子ちゃんはチャンピオンでしょ? この地方のリーグのルールじゃチャンピオンは決勝トーナメントには参加しないで……」

志希「トーナメントの優勝者とバトルをして、次のチャンピオンを決めるんだよね」

美玲「それって……」

幸子「つまり、凛さんがリーグで優勝しないと……蘭子さんと凛さんのカードは実現しないんですか」

乃々「やっぱり、蘭子さんって……チャンピオンの蘭子さんの事なんですか……」

晶葉「そうなるな」

晶葉「確かにポケモンリーグを勝ち抜くのは難しい」

晶葉「だが私は……」

志希「…………」

志希「……へぇ~、強いんだ」

晶葉「直接バトルを見たわけではないがな」

志希「晶葉ちゃんがそこまで言うのって珍しいよねぇ」

志希「ちょっと興味出たかも! ハスハスしてみたいなぁ~」

晶葉「止めろ馬鹿」

晶葉「まぁ、それはともかくこれも何かの縁だ。折角だから一緒に行かないか?」

乃々「え?」

志希「あ、それいいね! ね、いいでしょ?」ニャフフ

美玲「ま、まぁウチはいいけど……」

輝子「……フ、フヒ」ジリ

キノココ「キノ」ジリ

美玲「輝子……メチャクチャ警戒してるな……キノココは元に戻ったみたいだけど」

晶葉「安心してくれ、志希は私が抑えておく」グイ

輝子「フヒ……それなら……」

晶葉「決まりだな」

志希「よろしくね~」

乃々「何なんでしょうかこのパーティは……」

志希「それじゃ、お近づきの印に……」

志希「はすはす~っ♪」ガバッ

幸子「!?」

美玲「!?」

輝子「!?」

乃々「!?」

晶葉「……」ハァ

短いですがここまで
次回投下でこのスレは終了、最終スレに入ろうかと思っています

こちらでも考えておきますが、またスレタイのアイデアとかあれば、どんどん言ってください
まだ一応スレの残りに余裕アイドル・ポケモン談義もご自由にどうぞ

読んでくださった方、ありがとうございました

申し訳ありませんがサトシさんは出す予定はありません
手持ちポケモンや旅の仲間の関係が主な理由ですかね
以前金銀主人公をカメオ的に登場させましたが、あの程度で存在を匂わせるくらいならありかなとも思いますけど
存在はしていると思ってもらって結構です

リーグでのバトルは序盤3匹、後半6匹のバトルにするつもりです

投下はもうしばらくお待ちください

遅くなりました
投下していきます

ガタンガタン プシュー……

シュウテンデス…… オアシモトニー

晶葉「さて、着いたな」

幸子「疲れました……」

晶葉「どうした、まだ着いたばかりじゃないか」

幸子「……」

晶葉「どうした?」

幸子「いえ、なんでもないです……」

美玲「しかし……テレビなんかでは見たことあるけど、実際見てみるとすげーなっ」

輝子「ひ、人もポケモンもいっぱいだ……」

志希「そりゃある種の観光地みたいなものだからねー。しかも今はまさにホットな時期だし」

乃々「泊まる場所、空いてるんでしょうか……」

晶葉「まぁ、問題はないだろう。観光名所というだけあって宿は多いはずさ」

晶葉「確か、選手はポケモンリーグ側が用意した宿泊所があったはずだな」

美玲「じゃあ、あちこち探し回る必要はないんだな」

晶葉「そうなるな」

志希「じゃ、さっさと宿見つけて会いにいこー!」






凛「…………で」

凛「こんなに大勢で来たわけなんだ」

晶葉「急にすまんな」

幸子「あ、あの、初めまして……ボクは幸子って言います」

凛「あ、うん、初めまして」

幸子「えと……凛さんのおかげでボクもポケモンをゲットできたので、そのお礼を言いたくて……」

凛「……ふふ、私は何もしてないよ。ポケモンをゲットできたのは幸子ががんばったからだし、それに」

凛「友達が手伝ってくれたから、でしょ?」

幸子「……!」

凛「その事、忘れちゃだめだよ?」

幸子「……はい!」

凛「そうだ、よかったら捕まえたポケモン……見せてくれないかな」

幸子「いいですよ! 出てきてください!」ポンッ

ピカチュウ「ピッカ!」

凛「このポケモンは……」

晶葉「ピカチュウ、だな」

ピカチュウ でんき でんきネズミポケモン
ほっぺの両側に電気袋を持つ
怒るとため込んだ電気を一気に放出する
尻尾を周りの様子を探る際に、尻尾に雷が落ちてくることがあるという

凛「へぇ……カワイイね」

幸子「そうでしょう、なぜならカワイイボクのポケモンですからね!」

凛「えっ……あ、うん」

美玲「……いつもこんな感じだからな、あんまり気にしない方がいいと思うぞ」

幸子「ひどくないですか!?」

輝子「まぁ……か、カワイイのは確か、なんだけどな……」

幸子「フ、フフーン! そうですよね! さすが輝子さん、わかってますねっ!」

乃々「……単純ですか……」

美玲「まぁ、ウチらももう一回、お礼を言いたかったんだ……ありがとうな」

凛「さっきも言ったけど、捕まえたのは美玲たちが頑張ったからだよ。私はちょっと背中を押しただけ」

輝子「でも……凛さんが居なかったら、頑張ることもできなかった、と思う……」

乃々「だから……本当にありがとうございました」ペコ

凛「え、あぁ、うん……どういたしまして……」

晶葉「フフ、そうやって素直に受け取っておけばいいんだよ」

凛「……そうだね」

なるほど波乗りも空を飛ぶもできるからか…

晶葉「さて」

凛「……?」

晶葉「一応、先に言い訳をしておく。私は止めようと努力はした」

凛「え?」

晶葉「だが止められなかった……すまん」

凛「? 何の事? 話が見え……」

志希「凛ちゃぁぁぁぁぁぁぁん」ガバッ

凛「うわっ!?」

>>920
まさにその通りなんです
迷った末のチョイスですが


志希「君が凛ちゃんだねー! あたし志希っていうんだぁ~」クンカクンカ

凛「なななな、なに!?」

晶葉「はぁ」

幸子「出ましたよ……ボクたちも電車の中でさんざんやられましたからね、アレ」

美玲「見た目以上に凄いパワーで絡んでくるんだもんな……引き剥がせないくらいに」

乃々「あうう……思い出してしまいました……恥ずか死しそうです……」

輝子「フ……フヒ」

志希「ん~♪ なるほどなるほど」ハスハス

凛「んーっ、んーっ!?」

志希「にゃふふふふ~♪」ハスハスハス

凛「……っ」

パッ

凛「はぁっ、はぁっ……」ドサッ

志希「おっけーおっけー、ありがとうね!」

凛「い、いきなり何なの……?」

晶葉「すまんな、こいつの悪い癖なんだ。まったく……」

晶葉「本人が言うには『匂いでその人やポケモンの事はだいたい分かる』だそうだ」

凛「匂いで……?」

志希「本当だよ~。もちろんゼンブ分かるって訳じゃないけど、なーんとなくは分かるって感じ? あとは統計とか経験則とかからの推測かな~」

志希「そしてハスハスしてみて……何となくだけど分かった」

志希「晶葉ちゃんが高く評価するのも頷けるって感じの、不思議な匂い」

志希「これまで嗅いだことが無いような、そんな不思議な……」

凛「……」

凛「それにしても、意外な面子だね」

晶葉「あぁ、たまたま電車で会ったんだが……まさかお互い君目当てだとは思わなかったぞ」

晶葉「世界は意外と狭いものだな」

晶葉「私は君と蘭子の対戦を見たくてここに来た。期待しているよ」

凛「……うん、ありがとう」

幸子「ボクたちも!」

幸子「凛さんの事、応援します!」

美玲「だから……が、頑張れよっ」

輝子「トモダチも……お、応援してるぞ」

乃々「が、頑張ってください……」

凛「皆……ありがとう」

晶葉「それじゃあ、我々はそろそろ退散するよ。邪魔をしたな」

凛「ううん、本当にありがとう」

凛「……」

凛「そっか、私を、応援してくれている人もいる」

凛「……頑張らなきゃね」

それから……



未央「しぶりん!」バン

凛「未央!」

未央「へっへー、何とか追いつけたね!」

凛「泥まみれだよ、未央」

未央「あー、チャンピオンロードにちょっと手間取ってさ」

凛「卯月は?」

未央「別ルート。そろそろ来るんじゃないかな?」

卯月「凛ちゃん、未央ちゃん!」バン

未央「ほら」

凛「卯月も泥まみれだ」

卯月「え? あ、本当だ! 気づかなかった……」

凛「まだ時間に余裕はあるし、エントリーは先にシャワー浴びてからにしたら?」

卯月「そうだね」

未央「あー、靴の中までぐちょぐちょんなってるよこれ」

凛「…………」

未央「しぶりん、どうかした?」

凛「……ううん、なんでもない」





凛「…………」

さらにそれから……

凛「……」




凛(エントリー受付は今日で最後)

凛(……大丈夫なの? 奈緒、加蓮……)




凛「……」

凛「……あと、少し」

凛「…………あの2人と戦えないのは残念だけど、さすがに間に合わなかった、か……」



「誰が何に……」

「間に合わないって?」

凛「!」

凛「奈緒、加蓮……!」

奈緒「何とか……」

加蓮「間に合ったよ!」

凛「……遅いよ」

奈緒「仕方ねぇだろ、あたし達はそもそもあの時バッジなんか1つも持ってなかったんだからさ」

加蓮「テレポートで跳べる街が多かったのが良かったね」

加蓮「でも……さすがにチャンピオンロードは堪えたよ」

奈緒「ああ、加蓮だけじゃなくあたしもキツかったからな……」

奈緒「でもまっ……何とか間に合ったんだ、それでOKだろ?」

凛「……そうだね」

凛「あれ、そういえばこずえと文香さんは?」

奈緒「ああ、あの2人にチャンピオンロードは流石に酷だからな……菜々さんに送ってもらうことにしたんだ」

加蓮「ちょっと遅れるけど、ちゃんと来るよ」

凛「そうなんだ」

加蓮「あの時はこっぴどくやられたけど、今度は覚えてなよ、凛?」

凛「ふふ……勝つのは私だよ」

奈緒「いーや、あたしだ!」

加蓮「ふふふ……」






凛「……」

凛(…………いよいよ始まる)

凛(私の、ポケモンリーグへの挑戦が)

開会式

ザワザワ ザワザワ

未央「結構な人数がいるんだね」

卯月「そうだね……大丈夫かな」

凛「大丈夫だよ、自信を持って」

卯月「うん……」

奈緒「まずは予選でかなりの人数が落とされるんだよな。確か……」

加蓮「決勝トーナメントに残れるのは32名だけ。厳しいね」

卯月「あっ、始まるみたい!」

幸子「ふー、まだ開会式なのに、凄い数のお客さんですね」

晶葉「あぁ、だが何とか席は確保できたな」

輝子「す、凄い熱気だ……」

美玲「誰か出てきたぞ」

ザワザワ……

乃々「あれは……チャンピオンに、大会実行委員ですね……」

志希「蘭子ちゃーん!」

『これより、アイマス地方ポケモンリーグの開会式を執り行います』

『まずは現チャンピオン・蘭子より開会の宣言です』

『チャンピオン、どうぞ』



輝子「あれが、チャンピオン……」

幸子「ボク達と同じくらいなんですね……」

美玲「凄いな……」

乃々「……」

蘭子『こほんっ』

蘭子『闘いの都に集いし……』

『あ、できれば普通でお願いします』

蘭子『は、はいぃ……』カーッ

凛「……ふふっ」クス

蘭子『……』スゥッ






蘭子『只今より、ポケモンリーグを開催することを……ここに宣言します!』




ここまでです
まだまだスレは残っていますが、キリがいいので、今回でこのスレを終了して、次スレへ移行します

真奈美さんをはじめジムリーダーの格が落ちた風に感じるかもしれませんが、そこはポケモンの恒例ということで……

残ったスレは自由に雑談等でお使いください
次スレのタイトルはまだ未定ですが、決まり次第ここに記載しますし、ここを見なくてもわかるようなタイトルになるかと思われます
HTML化は時間をおいてから行います

それではここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました

凛「ああ、あこがれのポケモンマスターに」 
凛「ああ、あこがれのポケモンマスターに」  - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407859621/)


3スレ目になります
色々悩んだ結果、スレ名は「めざせポケモンマスター」の歌詞から取りました

このスレはHTML依頼を出しますので、以降の書き込みは上記のスレでお願いします

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