小鳥「あっつい……」舞「あぢぃ……」 (21)


小鳥「舞さん女としてダメなつぶやきしましたね」グデー

舞「暑いもんは暑いもん」グデー

小鳥「そうやって女子力がなくなって私たち年老いてくんですね」

舞「女子力なんか時代によって変わるもん。あぢぃよぅ……」

小鳥「ジャンケンで勝った方がアイスを買ってくるというのはどうです?」

舞「熱さで頭が回らなくなってるわよ? どうして勝った方がアイス買ってくるのよ?」

小鳥「ほら、勝つと気分いいから、勝った人はその分しっかり気分悪いことしなきゃダメなんですよ」

舞「意味分かんない。私行ってくるからいいわもう」ガタッ

小鳥「行ってらっさーい」テフリテフリ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1402058457



舞「買ってきた。チョコアイス」

小鳥「うげぇ……なんでそんな喉カッラカラになりそうなものを」

舞「ほれ、食わせてやるからそのままでいなさい」ピリッ

小鳥「ヤダー。バニラがいいー」

舞「どのみち喉渇くって。ほれほれ、あーんしなさい、鳥のように」

小鳥「ヤダーン」

舞「ほい」

小鳥「」パクッ

小鳥「」ペロペロチビチビ

小鳥「」ゴクン

小鳥「一時の快楽って素晴らしい」ヒャー

舞「よかろう、よかろう」ニヤニヤ


小鳥「けど、よく考えたらこれからステージですよね? こんなんでいいんですか?」

舞「よくねーよ」ペロパク

小鳥「そういう言葉遣いやめてください、ファンが泣きますから」

舞「大人になったら考える」ペロパク

小鳥「もう我々お姉さんなお年頃ですゆえ」

舞「それ何年か前に言ったり言われたりしたわね」

小鳥「このお姉さんの時期もあっという間に過ぎ去っていずれはおばさんと呼ばれるんでしょうねー」

舞「いいじゃない、おばさん。私は言われても誇らしい自信があるな。年取ってもまだお姉さん呼ばわりされてる方が恥ずかしいわよ」

小鳥「ですよねー」

小鳥・舞「アハハハハハ!」バンバン!

 ズルッ ベチョッ!

小鳥・舞「……」

小鳥「食べます?」

舞「食べたら負けよ。私のアイス……」



―――
――


舞「……あっぢぃ」

小鳥「なんでエアコンが故障してるんでしょうね」ダラー

舞「1、会場の熱気。2、舞ちゃんに恐れをなして。3、小鳥が嫌いだから。個人的には3番かしら」

小鳥「エアコンに恨まれるようなことなんてしてませんよ」

舞「嘘おっしゃい。あんたここ入って来る時「よろしくお願いします」ってエアコンに言ってないでしょ」

小鳥「楽屋は道場じゃないでしょー。挨拶はお部屋と人間とペットにだけするって決めてるんです。エアコンは対象外」

舞「奇遇ね。私も」

小鳥「あぁ、分かった。舞さんが嫌いなんだ。謝ってください」

舞「この天下無双のスーパーアイドル日高舞ちゃんのことが嫌いなエアコンなんて存在しないわ」

小鳥「エアコンまでひれ伏す舞さんパネェっす」

舞「ひれ伏した結果が、故障よ。魅力が過ぎるのも考え物ね」フゥ…


舞「閃いたわ」

小鳥「寿司ですか?」

舞「他の楽屋に引っ越しましょう」

小鳥「他の楽屋に人が入ってたらどうするんです?」

小鳥「その時は溢れ出る舞ちゃんの魅力で出て行ってもらうわ」ミブリテブリ

小鳥「舞さんすごーい」

舞「小鳥、親鳥に電話なさい」ピッポッパ

小鳥「なんでです?」

舞「親子の最後の会話を許す程度の慈悲は持ってるのよ」



舞「……ええ――そう、故障してんの。……最初からよ。……はぁ? そもそもなんであんた知らなかったのよ!」

小鳥「そう、どうして知ってくれなかったのか。私があなたを好きだということを」

舞「あんた私のプロデューサーでしょ? 大切なアイドルを放ってどこほっつき歩いてんの?」

小鳥「構ってほしい。だけどこんな言い方しかできない私が憎い……」

舞「とにかく、楽屋変えて。お願い、早く」

小鳥「本当はあなたの所に行きたい。すぐ飛び込みたい」

舞「嘘心情を垂れ流してるピヨピヨがそろそろイラっとくるから切るわね」

小鳥「これからいいところなのに」


小鳥「何言われたんです?」

舞「なんでそんなとこでジッとしてるのって言われた。アイドルが楽屋で待機して何が悪いのよ」

小鳥「ホイホイ外に出るわけにはいきませんもんね」

舞「出ちゃう?」

小鳥「はい?」

舞「まだ時間あるし、いつまでもこんなとこにいる理由なんてないのよ、よく考えたら」ガシッ

小鳥「」バッ

舞「ないのよ」ガシッ

小鳥「一人で行ってください。お願い私を巻き込まないで」グググ

舞「あんたいないと退屈なのよ、色々と」グググ


―――
――


舞P「舞、扇風機持ってきたからこれで我慢……」

 ガラ~ン

舞P「……舞? 舞~?」

舞P「……」

舞P「……」ピッポッパ

舞P「こちらプロデューサー! 腹を空かせたライオンが暑さのあまり逃げ出した模様!」ダッ!


―――
――


舞「あっ、あの子かわいいわね」ブンブン

小鳥「新人アイドルに手を振らないでください。ほら、怖がってますよ?」

舞「ちょっとショックー」

小鳥「舞さん、そろそろ戻らないと……」

舞「このまま客席に紛れ込んでそのままステージ上がろうかしら」

小鳥「お願いやめてください。関係者の胃が……」


スタッフA「いたぞ!」

スタッフB「確保ーーーーー!」

スタッフC「音無小鳥も一緒だ! 人質のつもりか、日高舞め!」


舞「あんたが言う関係者って人を犯罪者扱いするあの連中?」

小鳥「勝手に抜け出したのが悪いんですから、戻りましょう。もう楽しみましたよね?」

舞「何言ってるの。お楽しみは、これからよ」

小鳥「丁度時間というわけですか?」

舞「さぁ、最高の舞台を目指しましょうか。あんたも、特等席で見てるからね」

小鳥「……はい。私も」


―――
――


舞「みんなーーーーー! 今日も楽しんでるわよねーーーー!」

「おおおおおおおおお!」

舞「よーーーーし! テンション上げていくわよーーーー!」


―――
――


現代、765プロ


小鳥「そんなこんなで、舞さんはそのあとがっつりプロデューサーに怒られて、私もとばっちりです」チャプチャプ

P「なんというか、本当に凄まじい人ですね……」チャプチャプ

小鳥「今でこそ人の親になって落ち着いていますけどね」チャプチャプ

P「落ち着いて戦車を出したりするわけですか」チャプチャプ

小鳥「無茶やるにも考えてやるようになったんですよ」チャプチャプ

P「余計タチ悪い気が……ところで、バケツの水がそろそろぬるくなりましたね」ザバー

小鳥「こう暑いと滅入りますよねぇ」ザバー

P「外行きますか?」

小鳥「いいえ、今はお仕事です」

P「ご立派です。バケツの水取り替えますね」

小鳥「あっ、私やりますよ」

P「いえ、こういうのは任せておいてください」


P「そういえば、今日は春香たちは876の子たちと一緒でしたね」

小鳥「今日ほど暑いと、エアコンなしじゃキツイでしょうねー」

P「舞さんの娘さん、同じようなことをしていたりして」

小鳥「愛ちゃんならやるかもしれませんねー」

P「ハハハ……そこは似ないでいてくれるといいですねー」

小鳥「今頃、納涼!愛ちゃんルンバとか作って歌ってるんじゃないでしょうか?」

P「日高舞の未発表曲にそういうのありましたね」

小鳥「私歌えますよ。楽屋で聴かされてますから」


某所 楽屋

愛「エアコンが壊れてても大丈夫です! 必殺の日高扇風機でこの通り!」パタパタパタ!

春香「愛ちゃん、あと一分経ったらうちわ扇ぐ係交代するからね……」

絵理「」グッタリ

響「今年はけっこー暑いなー。エリーゼ、しっかりしろー」パタパタ

涼「扇風機持ってきましたー」


おわり

おわりです
舞さんは自宅でエアコンきかせながらアイス食ってます

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom