八幡「相模南はどうしようもないマゾである」 (1000)

これは『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』のSSです


◇注意点◇

・メインは八幡と相模
・台本形式
・キャラ崩壊するかも
・たまにエロ描写あり
・パロネタ多め
・戸塚は天使
・更新は不定期

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1402042620

相模「あんたなんかと一緒にしないでよ!」

八幡「同じだよ、最底辺の世界の住人だ」

相模「」ビクン

八幡「よく考えろよ、お前に全く興味のない俺が一番早くお前を見つけられた」

八幡「つまりさ、誰も真剣にお前を捜してなかったって事だろ?」

相模「ううっ」ビクンビクン

八幡「わかってるんじゃないのか? 自分がその程度の―――――」


葉山「比企谷!」グイッ


八幡「……ッ」

葉山「少し黙れよ」

八幡「へっ」


相模「…………っと……」


八幡「ん?」

葉山「……?」

相模「……もっと……罵って……///」

八幡「」

葉山「」

ゆっこ&遥「」

相模(やばい! あの濁った目で見られて罵られるとウチ……)ハァハァ

八幡「……ぇ……ぉ……?」チラッ

葉山「……ぅ……ぇ……?」チラッ

ゆっこ「み、南……?」

遥「ど、どうしたの……?」

八幡(なんだ? 相模は何を言ってるんだ?)

葉山(相模さん、一体どうしたんだ?)

相模「///」ハァハァ

八幡(なぜ、そんな潤んだ瞳で俺を見つめる!?)

相模「ねぇ、何か言ってよ。ヒキタ―――比企谷///」

八幡「ひっ……」

葉山「相模さん、一体どうしたんだい?」

相模「……ウチ、目覚めちゃったみたい……」

葉山「何にかな?」

相模「……マゾに……」ポッ

葉山「」

ゆっこ&遥「」

八幡(魔族? 相模は幽助と一緒で先祖がS級妖怪なの?)

相模「せ、責任取ってよ。比企谷///」

八幡「いや、そんなこと言われてもな。俺、魔界に連れて行けないし。食われるのも嫌だし」

相模「喰われるっ!? ていうか喰われるのは私の方で///」

八幡「え? 本当に何言ってるんだ?」

葉山「比企谷」グイッ

八幡「んだよ?」

葉山「どうやら相模さんは君に罵られたせいでMに目覚めたみたいだ」

八幡「」

八幡「え、M? アイツ、織斑千冬のクローンなの?」

葉山「ISの話じゃない。マゾって意味だ」

八幡「お前もIS見てたのかよ……ってマゾ!?」

葉山「さっき彼女自身がそう言っていただろ」

八幡「いや、魔族って聞こえたんだが……」

葉山「……まぁいい。それより時間がないぞ。どうする?」

八幡「どうするって……」

葉山「君の作戦は失敗した。俺としては彼女達が傷つかなくなりそうだからよかったけどね」

八幡「……」

葉山「どうする比企谷」

八幡(確かに葉山の言うとおり俺の計画は失敗だ。計画って程のもんじゃないけどな。さて……)

相模「比企谷ぁ……」モジモジ

八幡(相模の性癖は後回しだ。ここは雪ノ下からの依頼を優先する)

八幡「相模」

相模「は、はいっ!」

八幡「早く体育館に行ってスピーチして来い。それが終わったら好きなだけ罵ってやる」

相模「本当に!?」

八幡「本当だ」

相模「約束だからね? 嘘ついたら比企谷を殺して私も死ぬ!!」

八幡(ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!! マゾ属性だけじゃなくてヤンデレ属性も目覚めさせちゃったよぉぉぉぉぉぉぉ!!)

相模「それじゃ行ってくる!」タタタッ

ゆっこ「あ、待ってよ南!」

遥「南!!」

ギー バタン


八幡「はぁ――――――――――――――」ズルズル

葉山「お疲れ様」

八幡「本当に疲れたぞ。なんだよあれは」

葉山「あれが彼女の本性ってことだろう。本当、君は色んな人を変えてしまうな」

八幡「今、初めて実感してる……」

葉山「さて、俺もそろそろ行くよ。相模さんのフォローをしなくちゃね」

八幡「……いいのか?」

葉山「面白いものを見せてもらったからね」

八幡「いや、面白くないから」

八幡(結局、相模が遅れた理由は『お腹を下してずっとトイレに篭っていた』『携帯を誤ってトイレに落としてしまい、連絡が取れなくなった』ことにしたらしい。葉山が)

八幡(あいつ、結構Sだな。それとも今月の超電磁砲でも見たのか)

とりあえず今回はここまで
最近、いろはのSS多くてさがみんのSS少なくなったと思うの

-体育館-


八幡「ふぅ」ガチャガチャ

八幡(何とか無事終わったな。まだ問題が一つ残っているが……)

平塚「お疲れ様、比企谷」

八幡「っす」

平塚「この文化祭が成功したのは君のおかげと言っても過言じゃないだろう」

八幡「それは過大評価ですよ。俺は何にもしてません」

平塚「謙遜するな。それより……」


相模「///」ジー


平塚「相模はどうしたんだ? あんな乙女の表情をしながら比企谷のことを30分以上見つめているが……」

八幡「あれは気にしないで下さい」

平塚「しかしあれは完全に雌―――恋する女の顔だ」

八幡「今、雌って言いました? 言ったよね?」

平塚「まさか比企谷、相模と一線を越えてっ!?」

八幡「何でそうなるんですかね……」


葉山「ある意味一線を越えたと言っても間違いじゃありませんよ」


八幡「……葉山」

平塚「なんだ、葉山。君は何か知っているのか?」

葉山「はい。詳細は言えませんけど、彼が相模さんを変えたということです」

八幡「おい」

平塚「そ、そうか。くそ、羨ましい。私だって後10歳若ければこのようなイベントで……っ!!」

八幡「だから違いますって」グイッ

八幡「……ん?」クルリ

相模「比企谷、早くしてよぉ。ウチ、我慢出来ないってぇ///」

平塚「」

八幡「おい」

葉山「何が我慢出来ないんだい相模さん」ニコッ

相模「葉山君は知ってるでしょ。ここで言わせる気?」

葉山「ヒキタニ君が君の口から再度聞きたいそうだよ」

八幡「ねえ、俺に喧嘩売ってるの? いや、号外新聞並にばらまいてるの?」

相模「……もう、比企谷のえっち///」

八幡「うっ」ドキッ

平塚「」プルプル

八幡「お、お前、何言ってんの!? それにエッチなのはお前だろうが!!」アセアセ

葉山「つまりお互いエッチってことだね」ニッコリ

八幡「お前、俺に恨みでもあるの? 親でも殺されたの?」

平塚「比企谷」

八幡「ひっ」ビクッ

平塚「不純異性交遊は感心できんなぁ」

八幡「ち、違います! そもそも俺は交遊自体してませんから!」

平塚「衝撃のぉ」

葉山「」REC

平塚「衝撃のファーストブリットォォォォォォォォォォォ!!」ドスッ

八幡「ぐふぇっ!」

平塚「撃滅のセカンドブリットは勘弁してやる。だが次はないと思いたまえ」

八幡「ぼ、暴力反対……」ガクッ

葉山「」REC

相模「比企谷、大丈夫?」

八幡「これが大丈夫に見えたらお前の目は腐っているぞ……」

相模「腐ってるっ///」

八幡「いや、何顔を赤くしてんだよ……」

葉山「それじゃ俺はそろそろ行くよ。クラスでお疲れパーティやるからよかったら来てくれ」

八幡「俺が行くわけないだろ」

相模「そうよ、葉山君。比企谷はこの後、ウチを罵らないといけないんだから」

八幡「そうじゃないから……」

葉山「そうだったね。それじゃ」スタスタ

- 1時間後 屋上 -


八幡「悪い。遅くなった」

相模「本当遅いよ。1時間半も屋上で放置ってどういうこと?」

八幡「奉仕部で用があったんだよ。てかずっと屋上にいたのかよ……」

相模「まさか放置プレイ? 比企谷、初日から高度すぎ///」

八幡「ちょっと意味がわからない」

相模「それより約束覚えている?」

八幡「……ああ」

相模「それじゃお願いします」

八幡「……なあ、相模」

相模「なに?」

八幡「お前、これでいいのか?」

相模「何が?」

八幡「友達の前であんなこと言って。今までお前が築き上げてきたものが一気に崩れるぞ?」

相模「人間関係やクラスの地位のこと?」

八幡「それ以外になにがあるんだよ」

相模「……そうだね。昔のウチなら考えられないかも。けど……」

八幡「……」

相模「比企谷に罵られて目覚めちゃったんだから仕方ないでしょ」

八幡「なんであれでMに目覚めるんだよ」ハァ

相模「そんなのウチだってわからないよ。でも比企谷に罵られてるうちに体が熱くなってきたんだもん。それであそこも濡れて///」

八幡「っ///」

相模「大丈夫。ドライヤーで下着は乾かしてきたから」

八幡「何が大丈夫なんですかね……」

相模「それより早くっ!!」ハァハァ

八幡「本当にやらないと駄目か?」

相模「やらないと比企谷を殺して私も死ぬ」

八幡「ねえ、なんでそんな急に重たい女になってるの?」

相模「はうっ///」ビクッ

八幡(え? 今のも罵るうちに入るの?)

相模「やっぱ比企谷の目いいよぉ///」ハァハァ

八幡「こんなに自分の目を褒められたのは生まれて初めてである」

相模「よく結衣ちゃんに目が腐ってると言われてるもんね」スリスリ

八幡「そこ、股擦るな。変態」

相模「あぅっ///」ビクン!

八幡(やべ。ナチュラルに罵ってしまった)

相模「そう。ウチ、変態なんだよ。罵られて感じちゃう変態なの///」

八幡(なにその台詞。この子、肉みたいにエロゲやりまくってるの?)

相模「だからウチをもっと貶してよ。ボロクソに貶してよぉ」ウルッ

八幡「うっ……」

八幡(やばい。俺の中のSEEDが弾けてしまう!!)

八幡「……こ、この……能無し……」

相模「んんっ///」

八幡「お前、本当にこんなこと言われて嬉しいの?」

相模「嬉しいし気持ちいいよ。サドの比企谷にはわからないと思うけど」サワサワ

八幡「いや、俺サドじゃないから。ていうか何スカートに手突っ込んでやがる!?」

相模「だって気持ちいいんだもんっ///」ズリズリ

八幡「お前、ここ学校だぞ? そういうのは家に帰ってからやれよ///」

相模「家に帰ってからもするよ? 比企谷をおかずに」チュバチュバ

八幡「」

相模「ねえ、今のウチを見てどう思う?」

八幡「もの凄い変態でどうしようもない女だと」

相模「……め、雌犬みたい……?」

八幡「…………は?」

相模「ウチ、雌犬みたい?」

八幡「……まあ、そうだな」

相模「なら言って」

八幡「何を?」

相模「『お前、どうしようもない雌犬だな』って」ハァハァ

八幡「い・や・だ」

相模「お願い! 言ってくれたらそれでおしまいでいいから!!」

八幡「本当だな? それ言ったらもう解放してくれるんだな?」

相模「うんっ! だから早く!!」

八幡「……お前、どうしようもない雌犬だな」

相模「ぁんっ///」ビクン!!

八幡「これで終わりだ。もういいんだよな?」

相模「ハァハァ……、うん……今日はね……」

八幡「き、今日……?」

相模「だってこれだけでウチが満足出来るはずないじゃん」

八幡「いや、知らねえから」

相模「比企谷はウチの面倒を見る義務がある」

八幡「どういう理屈だよ。それに俺と一緒にいてもデメリットしかないだろ」

相模「なんで?」

八幡「俺は最底辺カーストの人間だぞ。そんな俺と一緒にいたら―――」

相模「だからそういうのは今のウチには関係ないんだって」

八幡「相模。一時の感情に流されるな。後で後悔することになるぞ」

相模「感情に流されることは悪くないでしょ。今のウチは比企谷を求めてるんだから」

八幡「くっ///」

八幡(くそ。変態のくせに人をドキっとさせるようなこと言いやがって……そこに痺れない!!)

相模「もしかしたら友達も周りからいなくなるかもしれない」

八幡「だから――――」

相模「そうなったら、結局その程度の付き合いだったってことでしょ」

八幡「―――ッ!」

相模「ならそんな薄っぺらい関係なんて今のウチには必要ないよ」

八幡(なにこのカッコいい相模さん……)

相模「ていうか比企谷は優しいね。こんなウチのことを思ってくれるなんて」

八幡「は?」

相模「葉山君に聞いたよ。ウチを罵った時もウチを早く体育館に行かせる為なんでしょ?」

八幡「……」

相模「葉山君を利用して、ゆっこと遥を証人にして、ウチを悲劇のヒロインにしようとしたんでしょ?」

八幡「違う」

相模「そして自分を悪役にすれば……」

八幡「違うな、それは間違っているぞ相模」

相模「……」

八幡「暴言を吐いたのは単純にお前にムカついたからだ。あれ以外でもお前を体育館に行かせる手段はあったんだ」

相模「例えば?」

八幡「そ、それは……」

相模「まあ、比企谷の言うとおりだとしてもウチは暴言吐かれるくらいのことはしちゃったからね」

八幡「……」

相模「文実の皆には謝ったけど、比企谷にはまだ謝ってなかったね」

八幡「謝った?」

相模「うん。ウチ、生まれて初めて土下座した」

八幡(相模が土下座? あの相模が……)

相模「あれで比企谷に足で頭を踏まれたら最高だったんだけど///」ハァハァ

八幡「おい、少しでも感心した俺の気持ちを返せ」

相模「ふふ。ごめん。……比企谷」キリッ

八幡「は、ひゃいっ!」ビクッ

八幡(急に真面目な顔すんなよ。びっくりするだろ)

相模「今まで迷惑掛けてすみませんでした」ペコリ

八幡「……」

相模「本当にゴメンなさい」

八幡「……頭、上げろよ」

相模「許してくれるの?」

八幡「許すも何もこっちにも非があったからな」

相模「え?」

八幡「お前からの依頼はお前の手助けすることだったからな。雪ノ下は明らかに介入しすぎていた」

相模「……」

八幡「俺も仕事を優先して、相模のことをないがしろにしてしまったからな」

相模「それはウチがクズだったから……」

八幡「そうだな。あの時のお前はクズだった」

相模「っ///」ビクン

八幡「ねえ、こういう時くらい我慢出来ないの?」

相模「ご、ごめんっ///」

八幡「はぁ―――、でも今のお前は違うだろ。自分の非を素直に認められる。それは中々出来る事じゃない。そこだけは誇っていいんじゃないか?」

相模「比企谷」ジーン

八幡「それじゃ俺は帰るぞ」

相模「あ、待って!」ガシッ

八幡「んだよ」

相模「メアド、教えてよ」

八幡「メアド?」

相模「駄目?」チラッ

八幡「」ドキッ

八幡(コイツといい、由比ヶ浜といい計算してやってるのか?)

八幡「ほらよ」スッ

相模「え?」

八幡「俺、登録の仕方わからないからやってくれ」

相模「いいの?」

八幡「別に見られて困るものはないからな」

相模「そっか。ねえ、比企谷」

八幡「ん?」

相模「スマホとオナホって発音似てるよね」

八幡「ハイソウデスネ」

相模「反応が薄い。でもそれもいい///」

八幡「もうやだこの子……」

相模「てかスマホならLINE出来るじゃん」

八幡「LINE? そういえばゲームやる為に落としたな」

相模「誰ともLINEしてないの?」

八幡「ぼっち舐めるな。する相手がいねえよ」

相模「結衣ちゃんは?」ポチポチ

八幡「由比ヶ浜はガラケだからな。来るとしたらメールか電話だ」

相模「雪ノ下さんは?」ポチポチ

八幡「そもそも連絡先を知らない」

相模「そうなんだ。終わった。登録完了」

八幡「早いな」

相模「普通だと思うけど。LINEだけじゃなくて番号もメアドも登録しておいたから」

八幡「ん」

相模「あっ!」

八幡「どうした?」

相模「私のスマホをあそこに入れて、比企谷から電話してもらってバイブ鳴らせば……」ゴクリ

八幡「よし、相模の番号もメアドも全部消そう」

相模「冗談、冗談だから!!」アセアセ

- 19時 ライブハウス -


葉山「愛が愛を重すぎるって理解を拒み、憎しみに変わっていく前に~♪」


ワーワー
ネライウツゼェェェェ


葉山「憧れを今ぁぁぁぁぁ、掴んだぁぁぁぁぁぁぁぁ♪」


ハヤトクーン
カミノイロダケアリババクーン


葉山「願いは誰にも打ち落とせなぁぁぁぁぁぁぁぁい♪」


葉山「ふぅ、歌いきった」

戸部「隼人君の歌唱力ッパネーっしょ」

大和「だな」

大岡「」コクリ

葉山「そうか? ありがとう。戸部のベースも澪並だったぞ」ニコッ

戸部「え? 誰?」

葉山「いや、何でもない!」アセアセ

戸部「それより隼人君のラルク久しぶりっしょ!」

葉山「いつもカラオケで歌ってるだろ」

葉山(まさかライブハウスでアニソンが歌える日が来るなんて)ジーン

葉山(こいつらはきっと知らないんだろうな。あれが全部アニソンだなんて。姫菜やクラスのアニオタは気付いてるだろうけど)チラッ

海老名「ふひっ」

葉山(本当は放課後ティータイムとか健全ロボのOP歌いたかったけど仕方ないな)

葉山(今度、ヒキタニ君を誘ってカラオケ行ってみたいな。ヒキタニ君には是非『DT捨テル』を歌ってもらいたい。戸塚君を餌に誘ってみよう)

葉山(今は20時か。明日は部活休みだからシドニアと悪魔のリドルとデート・ア・ライブは録画して明日ゆっくり見るかな)

三浦「隼人、こっちこっち~」

葉山「ああ、今行くよ」

葉山(最近考えていたことがある。優美子の目を椎茸にしてドリルをやめてもらえば食蜂さんに見えるんだろうか?)ジー

三浦「は、隼人、見すぎだしっ///」

葉山「ああ、悪い」ニコッ

三浦「別に悪くないしっ///」

葉山(声ははがないの夜空に似てるんだよな)

葉山(まあ、俺は理科派なんだけどね)

今回はここまで
葉山も出番多めになるかな

葉山「いつから千葉はTOKYO MXが受信出来ないと錯覚していた?」

八幡「むしろ千葉市内ならテレ玉とtvkも映るまでである」

- 月曜 教室前 -


八幡(はぁ――――、とうとうこの時が来てしまったか)

八幡(正直、相模の行動が読めない。もし教室内でもあの言動をされると俺のぼっちライフが崩れてしまう)

八幡(昨晩、練りに練った作戦を実行する。俺のぼっちライフを守る為に!!)

八幡(まずは……)


ガラガラ


八幡(ステルスモード発動)


ワーワー


八幡(存在感を最大限になくし、物音を最小限に抑える)

八幡(見ろ。誰も教室に入った俺のことを見ていない。まるでいないもののようである)

八幡(ぬ?)


戸部「昨日の試合ハンパないっしょー。隼人君、マジで和製香川だわー」

葉山「はは、そんなことないさ」

葉山(香川は元々和製だぞ、戸部)

大和「だな」

葉山(大和、君は俺達の試合見てないだろ)

大岡「」ポチポチ

葉山(大岡、ベランダとはいえ、教室でエロ画像検索するのはやめるんだ)

八幡(朝からベランダで楽しく談話とはよくやるな)

八幡(アナザーなら手すりによりかかってる戸部が落ちて死んでいるぞ)

八幡(まあ、いい。それより次は……)


女子「今日、南遅いねー」

女子「確かに。寝坊したんじゃない?」


八幡(ミスディレクションを活用し、他人の視界に極力入らないようにする)スタスタ

八幡(いずれ2年F組幻の6人目と言われることだろう)ササッ

八幡(元々クラスに30人以上いるけどな)

- 5分後 -


八幡「」グテー

葉山「やあ、ヒキタニ君」

八幡「」ピクッ

葉山「今朝は遅刻しなかったんだね」

八幡「俺に話しかけるな。注目されちゃうだろ」

葉山「悪いけど俺の『鷹の目』に君のミスディレクションは通用しないよ」ニコッ

八幡「俺なんかじゃなくてサッカーに活かせよ……」

葉山「ははっ。それにもうすく君のミスディレクションはオーバーフローする」

八幡「……は?」



ガラガラ


相模「おはよー」

女子「あ、南。おはよう」

女子「遅刻ギリギリじゃん」

相模「いやー、寝坊しちゃってさ~」

女子「文化祭の疲れでも残ってるんじゃないの?」

相模「そうかも」

相模(本当はオナりまくって寝るのが遅かっただけなんだけどね)

相模(そういえば比企谷は……)キョロキョロ

相模「……!」


タタタッ


相模「比企谷、おはよう!」

八幡「げっ……」

葉山「ほら言っただろ?」

相模「葉山君もおはよう」

葉山「おはよう、相模さん」ニコッ


ザワザワ


女子「なんで南がヒキタニに?」

女子「ていうか比企谷?」

結衣「さがみんがヒッキーに挨拶してる?」

海老名「ヒキタニ君に隼人君に相模さんって珍しい組み合わせだね」

三浦「」ポカーン


相模「ていうかげって何よ。そんな反応されたらウチ……///」

八幡(仕方ない。作戦を第2次移行する)

八幡「……えっと、誰ですか……?」

相模「……え?」キョトン

八幡「」ジトー

葉山「……っ!」

相模(比企谷ったらどれだけウチのこと苛めたいのよっ///)

葉山「相模さん、実はヒキタニ君は月曜日になると記憶がリセットされるんだ」ゴニョゴニョ

相模「……へ?」

葉山「それも愛玩奴隷の記憶だけを……」ゴニョゴニョ

八幡「おい……!」

相模「愛玩奴隷っ///」ボソッ

八幡「おい相模。真に受けるなよ? 今のは冗談だからな?」

相模「う、うん、わかってるよ」

八幡「後、教室で昨日みたいな言動するなよ?」

相模「わかってる。教室だと比企谷に迷惑が掛かっちゃうからね。我慢するから安心してよ」

八幡「教室以外でも迷惑掛かるんですがね」

葉山「ご主人様のことを気遣えるなんて、流石だね相模さん」ニコッ

相模「あ、ありがとっ///」

八幡「誰がご主人様だ誰が」

八幡(ていうかこいつらのせいでもの凄く目立ってるじゃねぇか……)

八幡(由比ヶ浜なんかもの頬を膨らませ睨んでるし。それと獄炎の女王も)


結衣「」プクー ジー

三浦「」ゴゴゴゴ

八幡「おい、葉山」

葉山「なんだい?」

八幡「三浦がこっち睨んでるぞ。お前が相模と仲良さそうに話してるから」

葉山「大丈夫。優美子は見たものを石に変える能力なんて持ってないからね」

八幡「メドゥーサじゃねぇか、それ」

葉山「ゆみこメドゥーサ」

八幡「やめろ。三浦の髪が蛇に見えてきちゃうだろうが……。それより、この前も思ったがお前、アニメ好きなのか?」

葉山「まぁね。おっと、そろそろ時間だ。席に戻るよ」

相模「ウチも。また後でね」

八幡「ああ、また2年後な」

相模「もう卒業しちゃってるよウチら!?」

- 昼休み -


八幡(さて、今日もベストプレイスで優雅にぼっち飯と)ガタッ

相模「比企谷、一緒にお昼食べよう!」

八幡「何……だと……!?」


ザワザワ


相模「屋上行こうよ、屋上」

八幡「いや、俺は一人で――――」

相模「まあまあ。ほら行くよ」グイッ

八幡「おい放せ! 俺は一人で飯を――――」


ガラガラ


女子「南、本当にヒキタニと仲良くなったんだ……」

女子「なんでヒキタニなんかと……」

結衣「」

三浦「相模、急にどうしたん?」

葉山「まあ、色々あったんだよ。色々とね」

海老名「隼人君、何か知ってるの?」

葉山「まあね。でも詳細は言えないかな」

戸部「えー? そこは教えてよはーやーとーくーん!」

葉山「はは。さて俺達もお昼にしよう」

大和「だな」

大岡(三浦は今日もいい匂いするな。由比ヶ浜のメロンも相変わらず健在だぜ!!)

結衣「」

葉山「結衣?」

結衣「」

葉山(返事がない。ただの屍のようだ)

今回はここまで
ちなみに千葉県民のアニオタは日曜夜10時から7本連続でアニメがある為、月曜の朝はきついのである

- 屋上 -


相模「それじゃいただきます」

八幡「……」

相模「食べないの?」

八幡「何でお前と一緒に食べないといけないんだよ……」

相模「ウチと一緒に食べるの嫌?」

八幡「ああ」

相模「っ///」

八幡(しまった。逆効果だった!?)

相模「ほんと、比企谷ってSだよね。ウチと相性ばっちり!」

八幡「ばっちりじゃねえから。てか何で俺と一緒に昼飯食べたいんだよ」

相模「そりゃ二人っきりになれるのって昼休みくらいじゃん」

八幡「俺と二人っきりになっても何もいいことねえだろ」

相模「あるよ。だって比企谷と二人っきりになるとウチ……」

八幡「……」

相模「性的興奮するから」

八幡「ですよねぇ」

相模「それより比企谷もパンなんだ。ウチと一緒だね」

八幡「弁当なんか小学生以来作ってもらってねえからな。中学の運動会の日は弁当箱に500円玉が入っていただけである」

相模「そ、そうなんだ……」

八幡「相模は弁当作ってもらってないのか?」

相模「ウチも両親共働きだからね。いつもパンなんだ」

八幡「ほーん」

相模「平日は夜遅くまで帰ってこないんだ」

八幡「夕食はどうしてんだ?」

相模「自分で作ってるよ」

八幡(料理出来るのか。意外だな)

相模「意外だと思った?」

八幡「あ、ああ」

相模「だよね。あ、今度お弁当作ってきてあげようか?」

八幡「いや、遠慮します」

相模「なんでよ!?」

八幡「何か変なもの入られそうだし」

相模「入れないから! 生爪や髪なんて入れないから。入れたとしても私の愛液くらいだから!」

八幡「思いっきり入れるつもりじゃねぇか!」

相模「」ムスー

八幡「てか早く食べろよ。時間なくなるぞ」

相模「あっ、いいこと思いついた。ウチのパンに比企谷のザーメンを掛けてザーメンパンにっ!」

八幡「ごめんなさい気持ち悪いです一生話しかけないで下さい」

相模「冗談、冗談だよ! まだそういうのは早いよね!」

八幡「早い遅いの問題じゃねぇから」

八幡(クソ。相模と葉山のせいでなんだか俺が突っ込みキャラになってきてるじゃねぇか)

八幡「とりあえず今日は付き合ってやるが明日からはまた友達と食べろよ」

相模「何で?」

八幡「俺は一人で昼休みを過ごしたいんだよ」

相模「じゃあ、明日から一緒に登下校しよう。それで妥協する」

八幡「なんでそうなるんだよ」

相模「だって比企谷と一緒にいたいんだもん!」

八幡「だもんって……」

相模「お願い、比企谷……」ウルッ

八幡「うっ……」

相模「」ジー

八幡「お、俺と一緒にいたら変な噂立てられるだろ。だから俺の近くにいないほうが―――」

相模「そんなの気にしない。それよりそういう噂なら立ってもらった方が都合がいいし」

八幡「なにが都合がいいんだ?」

相模「比企谷がウチみたいな隠れマゾを目覚めさせる機会が減るでしょ」

八幡「」

相模「やっぱりSとMって1on1がベストだと思うんだよね、ウチは」

八幡「だから俺はSじゃねぇから」

相模「Sだよ。はらたいらさんに3000点賭けてもいい」

八幡「魚住かよ」

相模「比企谷の栄光時代はいつ? お母さんのお腹にいた時?」

八幡「胎児の時が栄光時代とか俺の人生悲しすぎるだろ」

相模「ウチは…………ウチは今なの!!」

八幡「やめろ。名言が汚れる」

相模「……どうしても駄目……?」

八幡「……」

相模「」グスッ

八幡「……昼休みだけだぞ……」

相模「……え?」

八幡「昼休みだけ時間作ってやる。それでいいな?」

相模「う、うん!!」

八幡(はぁ―――――――――、気負けてしまった……)

相模「あ、やば。もうこんな時間!」アセアセ

八幡「だから早く食べろって言ったろ」

相模「急いで食べないと!!」

八幡(まあ、コイツといるのは疲れるけど)

相模「」モグモグ!!

八幡(そこまで嫌じゃない……のか……?)

八幡(―――いや、勘違いをするな。ただ新たなと人種との接触を新鮮に感じているだけだ)

八幡(どうせいずれ飽きてくれるだろう。そうすれば俺から離れてくれるはずだ)

- 放課後 奉仕部 -


結衣「ヒッキー、一体どういうこと!?」

八幡「いきなり大声出すなビッチ」

結衣「ビッチじゃないし!」

八幡「どうどう。落ち着けビチヶ浜」

結衣「あたし、馬でもビッチでもないから!」

雪乃「由比ヶ浜さん、落ち着きなさい。非常に耳障りだわ」

結衣「ゆきのんも酷い!?」ガーン

雪乃「それで一体どうしたのかしら?」

結衣「聞いてよゆきのん! さがみんがヒッキーを誘って一緒にお昼食べてたんだよ!」

雪乃「相模さんが?」

結衣「うん! 教室でも親しく話していたし!」

雪乃「相模さんと比企谷君が……。相模さんに比企谷菌が移ってしまったのかしら。ワクチンは接種したはずなのに……」

八幡「おい、いつのまに俺のワクチン作ったんだよ? もしかして比企谷菌ってメジャーなウイルスなの?」

雪乃「ええ。千葉市稲毛区で猛威を振るっているわ」

八幡「千葉市内ならまだしも稲毛区限定かよ……」

結衣「ていうかヒッキー、さがみんと何があったの? 隼人君もさがみんと仲良さげだったし」

八幡(まあ、あの光景を見ればそう思うよな。だが本当のことを言うと雪ノ下から『れいとうビーム』を喰らってしまいそうなので言えねぇな。八幡お口チャック)

結衣「教えてよヒッキー!」

八幡「まあ、ちょっとな」

結衣「ちょっとじゃわからないし!」

八幡「高校生には色々あるんだよ」

結衣「むー、絶対教える気ないでしょ!?」

八幡「さあな」

結衣「」プクー

雪乃「」ウーン

結衣「ゆきのんからも何か言って―――、ってゆきのん?」

雪乃「そういえば文化祭最終日に相模さんが文実全員の前で土下座していたわね」

結衣「それあたしも知ってる! あたしにも謝ってきたよ」

八幡(アイツ、由比ヶ浜にも謝罪していたのか)

雪乃「それにスピーチの時もはきはきとしていたわ。実行委員長の責務を放棄していた人間とは思えないくらいに」

結衣「何か心変わりすることでもあったのかな?」

八幡「」ギクッ

雪乃「そうね。それにしても変わりすぎだと思うけれど」

結衣「タイミング的にはヒッキーがさがみんを探しにいった後からだよね」

八幡(なんでそんな鋭いんですかねガハマさん)

雪乃「……比企谷君」

八幡「ふぁいっ!?」ビクッ

雪乃「あなた、相模さんに何を言った――――――」


ガラガラ


「」ビクッ

平塚「失礼するぞ」

雪乃「……平塚先生、入る前にノックを……」

相模「はーなーしーてー!!」ジタバタ

結衣「さがみんっ!?」

八幡「なんで相模を担いでるんですか?」

平塚「ああ、紹介しよう。新入部員の相模南だ」

「」

相模「だからウチは入らないって言ってるじゃないですか!!」ジタバタ

平塚「駄目だ。君は比企谷同様に奉仕部に入部し更正してもらう」

雪乃「更正? どういうことですか?」

平塚「実は……」

「」ゴクリ

平塚「駐輪場で相模が比企谷の自転車のハンドルをしゃぶって――舐めていたのを目撃してしまってね」

「」

相模「っ///」

八幡「今、完全にしゃぶってるって言おうとしましたよね?」

結衣「しゃぶるって……ヒッキーのエッチっ///」

八幡「俺じゃなくて平塚先生だろうが!」

雪乃「……え、えっと……」

平塚「雪ノ下、相模の面倒を見てやってくれないだろうか? 相模が手遅れになる前に」

八幡「いや、十分手遅れじゃないですかね」

相模「え? ウチって手遅れの変態?」ドキドキ

八幡「嬉しそうに質問してくんじゃねぇよ。変態女」

相模「っ///」

雪乃「な、なぜ相模さんは変態谷君に変態と言われて嬉しがってるのかしら?」

八幡「おい、俺まで変態扱いしてんじゃねぇよ」

相模「そりゃ、ウチがマゾだからだよ」

「」

結衣「マゾ?」

雪乃「由比ヶ浜さん、マゾとは肉体的精神的苦痛を与えられたり、羞恥心や屈辱感を誘導されることによって性的快感を味わったり、そのような状況に自分が立たされることを想像することで性的興奮を得る性的嗜好の一つよ」

相模「つまりウチはマゾヒストってわけ!」ドヤッ

八幡「そのドヤ顔うぜぇ」

相模「あはっ///」

雪乃「」ピクッ

平塚「ふむ。確かに手遅れかもしれないな……」

雪乃「比企谷君」

八幡「な、なんだ?」

雪乃「あなたが相模さんにしたことを包む隠さずに言いなさい」

八幡「あ、いや、その……」

雪乃「いいから早く!!」ギロリ

八幡「は、はひっ!」

- 5分後 -


雪乃「なるほど。比企谷君に罵倒されたのが原因ということね」

八幡「うっ……」

結衣「ヒッキー!」

八幡「し、仕方ないだろ。あの時、相模を早くステージに戻すにはああするしか……」

相模「そうだよ。ウチが悪いんだから比企谷を責めないであげてよ。責めるならウチを責めて」

結衣「さがみん」

相模「ウチ、受け専門だから」

八幡「おい」

雪乃「はぁ……。平塚先生」

平塚「なんだね?」

雪乃「相模さんの性癖を治す。これが依頼内容でよろしいでしょうか?」

平塚「そうだ」

雪乃「かしこまりました。お受け致します」

平塚「よろしく頼む」

相模「いや、ウチは入部する気は……」

平塚「相模、君に拒否権はない」

相模「うっ……」

平塚「それじゃ相模は明日までに入部届けを私に提出するように。失礼する」


ガラガラ


「……」

相模「はぁ―――――――――」

八幡「てかお前、俺の自転車に何してんだよ……」

相模「何って……ナニ……?」

八幡「くっ///」

雪乃「そこの変態二人。少し黙りなさい」

相模「はい?」

八幡「だから俺は変態じゃない。ノーマルだ」

雪乃「まず相模さんに奉仕部の活動内容について説明するわ」

- 説明後 -


相模「なるほど。大体わかったよ」

雪乃「そう。理解が早くて助かるわ」

相模「迷惑掛けるかもしれないけどこれからよろしくお願いします」ペコリ

雪乃「よろしく、相模さん」

結衣「頑張ろうね、さがみん!」

八幡「……」

相模「うん(まあ、性癖は治すつもりはないけど)」

雪乃「全く比企谷菌は侮れないわね。私達も気をつけないと」

八幡「安心しろ。俺の菌は人間以外には感染しねぇから」

雪乃「私が人間じゃないと言いたいの?」ピクッ


相模「結衣ちゃん」

結衣「なに?」

相模「依頼がこない時はナニをしてるの?」

結衣「うーん、ヒッキーとゆきのんは読書。あたしは携帯弄くったり漫画読んだりしてるよ」

相模「それじゃ依頼が来ないときは自由時間ってことでいいの?」

結衣「そうなるかなー」

相模「つまりトイレにオナっていても問題ないってことでいい?」

結衣「お、オナっ///」

相模「聞いた話だと依頼も毎日来るわけじゃないようだし……。学校でオナるとはヤバイ興奮してきた」ハァハァ

雪乃「相模さん、それは認められないわ」

相模「なんで!?」

雪乃「学校でお、オニャ―――自慰行為をすることは平塚先生からの依頼内容に背くことになってしまうもの」

雪乃「あっ」

八幡(噛んだな)

結衣(噛んだ)

相模「そっか。それじゃ仕方ないか(仕方ない。黙ってやろ)」

雪乃「相模さんんは物分りが早くて助かるわ」

相模「てか、雪ノ下さんって意外とウブ?」

雪乃「え?」

相模「だってオナニー言うのもの凄い恥ずかしそうにしていたし」

雪乃「そ、そんなことないわ。ただ学校で発言するのにそぐわない言葉だから言い直しただけよ」アセアセ

相模「そうかな?」ジー

雪乃「そ、そうよ。保健体育だって5以外取ったことないもの」

結衣「ゆきのん、すごーい。あたしはいつも3だよ」

八幡(保健体育の5はあまり自慢出来ないけどな)

相模「そうなんだ。ウチは比企谷のおかげで次からは5取れそうかな」チラッ

八幡「」ビクッ

雪乃「相模さん、変態だからと言って保健体育の成績がよくなるわけではないのよ?」

相模「それはわかってるんだけど、保健体育に対する意欲が沸いてきたっていうかさ」

雪乃「そう。理由はどうであれ勉強に対する意欲が出るのはいいことね」

相模「うん、そうだよね! あ、ウチ、ちょっと花を摘みにいってくるね」

雪乃「ええ」



スタスタ ガラガラ


雪乃「……」

結衣「なんかさがみん、別人みたいだね。あ、悪い意味じゃなくて……」

雪乃「そうね。性癖はあれだけど私も嫌いじゃないわ」

八幡「あれで変態じゃなければ問題なかったんだけどな」

雪乃「あなたが原因でしょう……。それより、相模さんの様子を見てくるわ」

結衣「どうして?」

雪乃「恐らく彼女、お手洗いでお、オナ――自慰行為をするつもりよ」

結衣「そうなの!?」

雪乃「彼女の目を見ればわかるわ。二人はここで待ってて頂戴」

結衣「う、うん……」

八幡「わかった」


ガラガラ


結衣「……」

八幡「奉仕部のビッチが二人になったな」

結衣「だからビッチじゃないし!!」

八幡「キャラが被るから今のうちにキャラ変更を考えておいたほうがいいぞ。喰われるぞ」

結衣「キャラも被ってないから! ウチはビッチでも変態でもないし!!」ウガー

八幡「ほいほい」

結衣「」ムー

八幡「……その悪かったな」

結衣「え?」

八幡「相模と一緒だと気まずいだろう」

結衣「そ、そんなことないよ。確かに前までのさがみんはアレだったけど、今のさがみんは嫌いじゃないし……」

八幡「そうか。そう言ってもらえると助かる」

結衣「うん。そ、その……」

八幡「あん?」

結衣「あたしのこと気遣ってくれたんだよね? ありがとう」ニコッ

八幡「」ドキッ

結衣「えへへ///」

八幡「くっ……」

- 18時半 駐車場 -


平塚(今日もラーメン屋寄って帰ろう)

平塚(はぁ……。今宵も一人でラーメンか)


葉山「お疲れ様です、平塚先生」


平塚「葉山か。君も今から帰りか?」

葉山「はい」

平塚「そうか。葉山、いい加減セグウェイで通学するのはやめろ」

葉山「何故です? 校則にはセグウェイで通学禁止とは記載ありませんが」

平塚「当たり前だろう……」

葉山「なら問題ありませんね。それでは失礼します」

平塚「待ちたまえ、葉山!」

葉山「すみません。自分を待ってくれてる人がいるんです。だから早く帰らないと!」ポチッ


ウィーン


平塚「あっ……」

平塚(待ってくれてる人がいるだと……? 彼女か? 彼女だな? 彼女に決まってる!!)

平塚「リア充爆発しろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおお!!」


葉山(待っててくれ。七咲! 早く帰って君の競泳水着姿を!!)ウィーン!!

今日はここまで
また今度

誰か折本のSS書いてくれる人いないかな
全然ないよね

  -=  ∧_∧

 -=≡  ( ´∀`)
   -= ( つ┯つ
  -=≡ / / //
 -=≡ (__)/ )

  -= (◎) ̄))
      ̄ ̄ ̄

ブレーキかけられるように改造してあるんじゃね(適当)

  -=  ∧_∧

 -=≡  ( ´∀`) <皆!山本君を苛めるのはもうやめにするんだ!
   -= ( つ┯つ
  -=≡ / / //
 -=≡ (__)/ )

  -= (◎) ̄))
      ̄ ̄ ̄

明日投下するよ
いろはすはマゾというよりヤンデレの方があいそう

- 一週間後 教室 -


相模「比企谷、お昼行こう」

八幡「ん」ガタッ


ガラガラ


戸部「なーなー、あの二人って付き合ってるん?」

大和「付き合ってるにしか見えないな」

大岡「ヒキタニ君に先越された!!」

葉山「いや、付き合ってはいないと思うぞ」

戸部「でも毎日一緒にお昼食べてるじゃーん? ってことはやっぱり……ヒキタニ君。ハンパないわー!」

三浦「別にどうでもよくない? そんなことよりあーし。香水変えたんだよね。隼人気付いた?」

葉山「そうなのか? 全然気付かなかったよ」

葉山(そっちの方がどうでもいいんだけど)

三浦「」ムスッ

- ベストプレイス -


相模「比企谷」

八幡「何だ?」

相模「ウチ、今日弁当作ってきたんだ」

八幡「そうか。毎日パンだと飽きるもんな」

相模「うん。だからはい」スッ

八幡「……は? 俺に?」

相模「うん」

八幡「……」

相模「大丈夫。変なもの入れてないから」

八幡「本当か?」

相模「本当。嘘ついたらウチの初めて比企谷にあげる。両方の穴使ってオッケー」

八幡「いや、使わないから……。それより初めてってお前、処女だったのか……」

相模「そうだよ。ビッチだと思った?」

八幡「」コクリ

相模「」ガーン

相模「ま、まぁ確かに前のウチは化粧濃いめだったし、ピアスもしてたし……」ショボーン

八幡「そういえば文化祭の時と比べて化粧が薄くなってるような。まあ、どうでもいいけど」

相模「どうでもっ///」

八幡(もう慣れてきたな。慣れとは怖いものである)

八幡「弁当、頂いていいのか?」

相模「う、うん!!」

八幡「それじゃいただきます」パカッ

相模「」ドキドキ

八幡「……まともだ……」

相模「どんなの想像してたの?」

八幡「いや……」

相模「まあ、いいや。食べてみてよ」

八幡「ああ」パクッ モグモグ

相模「ど、どう?」ドキドキ

八幡「いや、まだ白米しか食べてねぇから。感想求めるの早すぎだろ」

相模「うっ……」

八幡「」モグモグ

相模「……」

八幡「……まあ、美味しいんじゃねぇの……」

相模「」ニパァ

八幡「材料費いくらだ?」

相模「いらないよ!」

八幡「俺は人の施しは受けない主義なんだよ」

相模「でも一人も二人分も全然変わらないし……」

八幡「しかしな……」

相模「あっ、それじゃ……」フフフ

八幡「」ビクッ

相模「お金はいらないから何か一つお願い聞いてもらえる?」

八幡(しまった!!)

八幡「いや、お金で……」

相模「ウチ、他人からお金貰わない主義だから」

八幡「うっ」

相模「えっとね……」

八幡(コイツ、どんなお願いしてくる気だ……)

相模「ウチのお尻叩いて欲しい///」

八幡「」

相模「お願い///」

八幡(……意外とまともなお願いだったな……。いや、よく考えたら女子のお尻ペンペンってまともじゃないな。八幡、相模に毒されちゃってるの!!)

八幡「いや、それセクハラになっちゃうだろ……」

相模「ウチがお願いしてるんだからならないよ」

八幡「しかしな……」

相模「してくれないと教室でも比企谷に引っ付いてやる」

八幡「くっ……」

相模「比企谷ぁ///」

八幡「弁当食べてからな」

相模「はい!!」

- 10分後 -


八幡「本当にするのか?」

相模「お願い」ハァハァ

八幡(確認するまでも既にお尻突き出して臨戦態勢だったのでござる。てかパンツ見てるから!!)

相模「思いっきりね!!」フゥフゥ

八幡「一発だけだからな……」

相模「うん!」

八幡「いくぞ」

相模「」ドキドキ


パンッ!!


相模「あんっ///」ビクン!!

八幡「お、おわり!」

相模(やばっ。痛気持ちいい……)ジュン

八幡(なんだこの感じ……)

相模「あ、ありがと……」

八幡「お、おう……(何で色っぽい顔してるんですかね)」

相模「比企谷」

八幡「んだよ」

相模「今ので凄い濡れてきちゃったぁ///」

八幡「」


相模「下着がやばい。どうしよう///」

八幡「し、知らねぇよ」アセアセ

相模「責任取ってよぉ」

八幡「お前がお願いしてきたんだろうが!!」

相模「うーん、仕方ないからノーパンで過ごすかなぁ」

八幡「それ何のTo LOVEる?」

相模「何かスリルあってやばそうだし。でも比企谷以外に見られたくないしなぁ」

八幡「俺には見せてもいいのかよ。どれだけ俺のこと好きなんだよ……」

相模「比企谷に体を欠損されてもいいくらいに///」

八幡「ひっ」ゾクッ

八幡(いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! この子、愛が重すぎて憎しみに変わっちゃぅぅぅぅぅぅぅぅ!!)

相模「ウチ、トイレ行ってくるね。ついでにオナってくる」

八幡「あ、ああ……」

- 5分後 -


八幡(変態って二次元なら面白いけど、実際近くにいると迷惑以外なんでもないな)

八幡「はぁ―――――――――――」


戸塚「八幡」


八幡「あっ」

戸塚「今日もここで食べてたんだね」ニコッ

八幡「と、戸塚ぁ……」ウルッ

戸塚「どうしたの? そんな泣きそうな声しちゃって……」

八幡「パトラッシュ、僕はもう疲れたよ……」

戸塚「僕はパトラッシュじゃないよ。それに一体どうしたの?」オロオロ

八幡「ちょっとな」

戸塚「そっか。もし僕に力になれることがあるなら言ってね」

八幡「ああ。戸塚は優しいな。俺の心のオアシスだ」

戸塚「も、もう。変なこと言わないでよ///」

八幡「悪い。戸塚はテニスの練習か?」

戸塚「うん。急いでお弁当食べないと」

八幡「そうだな。後20分しかないぞ」

戸塚「八幡、ここで食べていい?」

八幡「……っ! もちろんだ!!」

戸塚「ありがとう。八幡も今日はお弁当だったんだね」

八幡「ん? ああ。相模が作ってきてくれたんだ」

戸塚「相模さんが?」

八幡「ん」

戸塚「へぇ。最近、相模さんと仲がいいよね」

八幡「あっちが勝手に絡んでくるだけだ」

戸塚「そんなこと言って。相模さんが可哀相だよ」

八幡「そうだな。俺が間違ってた」

戸塚「うん」ニコッ

八幡(そうだ。戸塚が言うことが正しい。戸塚こそが全て。オールハイルトツカァァァァァァァ!!)

戸塚「それじゃいただきまーす」ペコリ

八幡「」ホケー

戸塚「」パクパク

八幡(なんだ。食べ方がそこら辺の女子より女子っぽい)ジー

戸塚「……は、八幡。そんなじっと見ないでよ。食べ辛いよぉ……」

八幡「あ、悪い」

八幡(しまった。俺は何てことを……。折角の戸塚のランチタイムなのに気分を害させてしまった……)

相模「ただいまーって戸塚君だ」


戸塚「お邪魔してます、相模さん」

八幡「チッ」

相模(やだ。比企谷に舌打ちされちゃった///)

相模(ノーパンなのにまた濡れちゃったらどうするのよ///)

相模「戸塚君、今からお昼?」

戸塚「うん。テニスの練習してたら遅くなっちゃった」

相模「そうなんだ。偉いね」

戸塚「そんなことないよ。あ、八幡」

八幡「なんだ?」

戸塚「申し訳ないんだけど飲み物買ってきてもらっていい?」

八幡「勿論だ。何がいい?」

戸塚「ポカリお願い」スッ

八幡「あいよ。相模は?」

相模「ウチは水筒あるから大丈夫」

八幡「わかった。それじゃ行ってくる」

戸塚「ごめんね?」

八幡「気にするな。戸塚のためなら自転車で何処までも行けるまでである」

戸塚「ありがとう」ニコッ

八幡「」ドキッ

相模「」ドキッ

八幡「」スタスタ

戸塚「……」

相模(やば。ウチ、今ときめいちゃった……)

戸塚「相模さん」

相模「な、なに?」

戸塚「八幡と仲良くしてくれてありがとう」

相模「え?」

戸塚「僕、嬉しいんだ」

相模「嬉しい?」

戸塚「うん。八幡ってあまり人と関わろうとしないでしょ?」

相模「そ、そうだね」

戸塚「僕が知ってる中だと由比ヶ浜さん、雪ノ下さん、座椅木馬君位しか親しい人いないから」

相模「……」

戸塚「八幡って勘違いされやすいと思うんだ。八幡の傍にいてくれてるってことは八幡のことをしっかりと見てくれてるってことだよね?」

相模「そ、そうなのかな?」

戸塚「だから嬉しいんだ。八幡に友達―――関わってくれる人が増えて」

相模「戸塚君」

戸塚「何様かと思われるかもしれないけど、これからも八幡のことよろしくね」

相模「う、うん! よろしく!」

戸塚「それと僕とも仲良くしてくれると嬉しいな」

相模「もちろんだよ!」

戸塚「ありがとう」ニコッ

相模「うっ」

相模(眩しい。眩しすぎる)

- 自販機 -


八幡(戸塚、大丈夫かな。相模菌が移らないといいんだが……)ポチッ

葉山「やあ、比企谷」

八幡「ん? なんだ葉山か」クルリ

葉山「なんだとは随分な挨拶だな」

八幡「別にいいだろ」

葉山「クラス中で君と相模さんの話題で持ちきりだ」

八幡「まだ続いてんのかよ……」

葉山「一応否定はしておいたんだが信じてくれなくてね」

八幡「高校生もおばさん連中も変わらないってことだな」

葉山「はは。人間、噂話は大好きってわけだね」

八幡「それで何か用か? 用がないなら戸塚が待ってるから行っていいか?」

葉山「用ならある」

八幡「ならさっさと言ってくれ」

葉山「今週の土曜に一緒に映画見にいかないか?」

八幡「行かない」

葉山「そう言うと思ったよ」

八幡「当たり前だ。何で貴重な休日をお前と一緒に映画鑑賞しなきゃいけねぇんだよ」

葉山「ここにガンダムUCの無料券が三枚ある」スッ

八幡「……ッ!」

葉山「つまり無料で見れるわけなんだけど。どうかな?」

八幡(ガンダムUC。つまりエピソード7がただで見れるってわけか。レンタル出るまで我慢しようと思ってたんだが……)

葉山「比企谷、少し脅していいかな?」

八幡「……は? 脅す……?」

葉山「来てくれないと相模さんにスクイズのDVDを貸してしまうよ」

八幡「なっ!?」

葉山「もっと相模さんのヤンデレ度を加速させてみたくないか少年」

八幡「卑怯だぞ。相模のヤンデレ度が加速したら比例して俺の寿命が加速するだろうが」

葉山「どうかな?」ニコッ

八幡「……わかった。行ってやるよ」

葉山「ありがとう」

八幡「んでもう一人は誰が来るんだ? 海老名さんか?」

葉山「いや、戸塚だ」

八幡「」

葉山「実はHR前に誘っていたんだ」

八幡「お前、早く言えよ。戸塚がいるなら考えるまでもなかったじゃねぇか!」

葉山「それは悪かった」

八幡「そうか。戸塚とまた映画に……」

葉山「本当に戸塚のことが好きなんだな」

八幡「戸塚は天使だからな。それより戸塚はガンダム見たことがあるのか?」

葉山「いや、全くないそうだ。でも安心してくれ」

八幡「……?」

葉山「既にエピソード1からエピソード6のブルーレイを貸してある」ドヤッ

八幡「準備がいいな」

葉山「まあね。今日は火曜だから見る時間もあるだろう」

八幡「戸塚とガンダムトークとか最高じゃねえか(俺、神様信じる!!)」

葉山「俺も混ぜて欲しいんだけどね。それとアマガミトークも」

八幡「アマガミも見てたのかよ」

葉山「ああ。ゲームもしているよ」

八幡「ギャルゲもやってるのかよ……」

葉山「なあ、比企谷」

八幡「んだよ」

葉山「銚子の学校にいけば、七咲に会えるのかな……」

八幡「」

葉山「俺、七咲の弟とも上手くやっていけそうな気がするんだ」

八幡「お、おう……」

葉山「……すまない。大分引き止めてしまったな」

八幡「いや、それじゃまたな」

葉山「ああ。戸塚から俺の連絡先を聞いておいてくれ」

八幡(ん? またな?)

八幡(あれ? なに自然に葉山にまたな、とか言っちゃってるの俺?)

八幡(やだこれじゃ友達みたいじゃない)


海老名「ぐ腐腐腐……」ポタポタ

今回はここまでである
これ終わったら折本⇒ヤンデレいろはでいいかな

- 土曜7時 比企谷家 -


八幡「おはよう」

小町「どうしたのお兄ちゃん!?」

八幡「ん?」

小町「まだ7時だよ。17時と勘違いしてない?」

八幡「流石に10時間も勘違いしねぇよ」

小町「だってお兄ちゃんが休日にこんな時間に起きるなんて……。青天の霹靂だよ」

八幡「今日は出かける予定があるんだよ」

小町「本でも買いに行くの?」

八幡「……クラスメイトと映画見にいってくる……」

小町「」

八幡「んだよ」

小町「もしかして由比ヶ浜さん!?」

八幡「何でそこで由比ヶ浜が出てくんだよ……。戸塚と葉山だよ」

小町「なーんだ、戸塚さんか。後、葉山さんって確かキャンプで一緒だった?」

八幡「ああ」

小町「お兄ちゃん、あの人と親しいの?」

八幡「まさか。ただ趣味が一緒なだけだ」

小町「趣味って?」

八幡「アニメ」

小町「」

八幡「まあ、俺も意外と思ったけどな。下手したら俺より詳しいかもしれん」

小町「そこまで?」

八幡「うん。お兄ちゃん嘘つかない」

小町「へえ。人は見かけによらないって本当だったんだね」

八幡「お兄ちゃんだって自分から言わなければオタクだってわからないだろ」

小町「んーどうだろう……」

八幡「え? 外見からしてオタクってまるわかりなの?」

小町「そこはノーコメントってことで」

八幡(マジかよ。ぼっち生活が長すぎてオタク臭もあふれ出るようになったのか……)

小町「ていうかお兄ちゃん……」ジー

八幡「なんだよ。そんな見つめて」

小町(何だか眼の腐り具合が減ってるような……)

小町「ううん、何でもない。お兄ちゃん、食パンでいい?」

八幡「おう。小町が作ってくれるものなら何でもいいぞ。あ、今の八幡的にポイント高い」

- 土曜10時 海浜幕張駅前 -


戸塚「八幡、おはよう!」

八幡「おう」

八幡(朝から戸塚の笑顔が見られるなんて今日はついてるな)

戸塚「後は葉山君だけだね」

八幡「まだ来てないのかよ。あいつが誘ったのに」

戸塚「まだ5分時間あるから」

八幡「5分前行動を心がけるよう小学校の先生に言われなかったのか」


葉山「悪い。遅くなかった」


戸塚「僕たちも今来たところだよ」

八幡(何か学校より眩しく見えるぞ。つい『綺羅星ッ!』と言ってしまいそうだ)

葉山「それじゃ行こうか」

戸塚「うん」

八幡「おう」

葉山「……ん?」

戸塚「どうしたの?」

葉山「あれは……Gファルコン!!」

八幡「いや、ただの飛行機だから……」

- シネ○レックス幕張 -


戸塚「僕、ここの映画館に来るの初めてだよ」

葉山「そうなのか。いつもは千葉の方に?」

戸塚「そうだね。京成とか」

葉山「比企谷は?」

八幡「禁書の映画以来だな」

葉山「比企谷も見にいってたのか。誘えばよかったな」

八幡「去年は違うクラスだから接点なかっただろ」

葉山「そういえばそうだったな。特典小説は読んだのか?」

八幡「当然」

葉山「……早く3期やって欲しいんだけどな……」

八幡「気長に待つしかないだろ」

戸塚「えっと……」

葉山「おっと、悪い。戸塚は貸したBD見てきてくれたのかな?」

戸塚「うん。ガンダムは初めて見たけど面白かったよ」

葉山「それはよかった」

八幡「時間があれば1stも見て欲しかったんだけど仕方ないか」

葉山「流石に5日じゃ厳しいと思うな」

八幡「だな。それより思ったより人少ねぇな」

葉山「公開されてから日にち経ってるからね」

戸塚「葉山君は7のBDも買うの?」

葉山「当たり前じゃないか」

戸塚「そ、そっか。当たり前なんだね。八幡は?」

八幡「俺は買わんなぁ。買う金もない」

戸塚「高いもんね。葉山君はお小遣い結構貰ってるの?」

葉山「いや、ネットビジネスで稼いでるんだ」

戸塚「へえ、凄いね!!」

八幡「お前、何処の無色透明のカラーギャングのボスだよ」

葉山「はは。後輩をボールペンで刺したりしないから安心してくれ」

八幡「最終巻は銃で親友を撃ってたぞ」

戸塚「何の話?」

八幡「ラノベの話だよ」

戸塚「ラノベって八幡がよく読んでる小説のことだよね?」

八幡「ああ」

戸塚「面白いの?」

八幡「俺は面白いと思ってる」

葉山「俺もかな。合わない作品もあるけどね」

戸塚「へえ。今度、借りてもいいかな?」

八幡「もちろんだ。むしろ戸塚の為なら家にあるラノベ全部を宅配で送るまでである」

戸塚「ありがとう」ニコッ

葉山(よし。戸塚もこっち側に来てくれそうだ。計画通り)ニヤリ

八幡(葉山がデスノート所持者のような顔してるが無視しておこう)

葉山「そろそろ時間だ」

- 映画鑑賞後 -


戸塚「面白かったね!」

八幡「ああ」

葉山「そう言ってくれると、思い切って誘ったかいがあるかな」

戸塚「うん。今日は誘ってくれてありがとう!」ニコッ

八幡・葉山「うっ」ドキッ

戸塚「趣味が増えそうで嬉しいな」

葉山(まさか三次元でときめくことがあるなんて……)

八幡(戸塚と趣味を共有出来るとは至福の極みである)

戸塚「この後どうするの?」

葉山「よかったらサイゼでお昼にしないか?」

戸塚「うん、いいね」

八幡「ほう。サイゼをチョイスするとはわかってるじゃねぇか」

葉山「まぁね。ファミレスと言えばサイゼじゃないかな」

八幡「そうだな」

- サイゼ -


戸塚「何を食べようかな」

八幡(サイゼ来るまでにジロジロ見られていたな。特に女から)チラッ

葉山「辛味チキンは欠かせないかな」

八幡(まあ、主にコイツのせいだろう。戸塚? 戸塚は天使だから人間には見えないはず。あ、俺も人間だった。てへぺろ☆)


折本「あれ? 比企谷?」


八幡「…………折本」

折本「うわ超ナツいんだけど! レアキャラじゃない?」

八幡(会いたくない人上位ランカーに遭遇してしまった……。転移結晶使ってどっか行ってくれねぇかな……)

葉山「比企谷、知り合いかい?」

八幡「中学の同級生」

葉山「君にも同級生がいたのか」

八幡「何でだよ。そりゃいるだろ。お前、俺のことなんだと思ってんだよ」

葉山「冗談だよ」

折本「」ポカーン

八幡「……どした?」

折本「いや、中学の時と印象が……。比企谷、そんなはっきり喋るやつだったっけ?」

八幡「そうか? あまり変わらないと思うけどな」

折本「そんなことないよ。あ、折本かおりです」

葉山「比企谷の同級生の葉山隼人です」

戸塚「同じく同級生の戸塚彩加です」

折本「葉山君ってあのサッカー部の葉山君?」

葉山「一応、サッカー部だけど……」

折本「比企谷って葉山君と友達だったんだ!?」

八幡「いや、その……」

葉山「」ニコニコ

八幡「クラスメイト以上友達未満っていうか……」

折本「なにそれマジウケる」

八幡「いや、ウケねーから……」

折本「戸塚さんは比企谷か葉山君の彼女?」

戸塚「」

八幡「おい、折本」

折本「なに?」

八幡「戸塚は男だ」

折本「」

戸塚「うん。僕は男だよ。折本さん」

折本「……う、うそ……?」

八幡「まあ、戸塚はそこら辺の女子より可愛いからな。疑うのも無理はない」

戸塚「八幡!」

葉山「そうだな」

戸塚「葉山君まで!」

折本「本当に?」

戸塚「うん」

折本「はぁ……。本当に美少年っているんだね」

八幡「戸塚は銀河美少年だからな」

葉山(颯爽登場、銀河美少年!!)

折本「なにそれマジウケる。ていうか比企谷、中学の時と変わりすぎだから」

八幡「だから変わってねぇって」

八幡(意外と普通に話せるもんだな。相模で耐久がついたのか)

折本「あのさ、よかったら同席してもいい?」

葉山「……ッ!?」

八幡「……は? 席なら沢山空いてるだろ」

折本「ちょっと来て」グイッ

八幡(なんだよ引っ張るなよ。意識しちゃうだろ)

折本「外にいる連れの子が葉山君のファンなんだよね。だからその子の為にもお願い!」ゴニョゴニョ

八幡「葉山のファンって何? アイツ、ジャ○ーズなの?」

折本「いや、うちの学校に葉山君とおな中の子がいてね。それで有名なんだよね」

八幡(中学生の時からああなのか、アイツは。おな中と聞いてオナニー中毒と連想してしまうのは完全に相模の影響である。俺は悪くない)

折本「駄目?」

八幡(なんで女子ってこういう時上目遣いでお願いしてくんだよ。断れねえじゃねえか……)

八幡「……二人が了解したらかまわん」

折本「マジ? ありがとう! 比企谷、話わかるじゃん!」パンッ

八幡(別にわかってねぇよ。それと背中を叩くな。痛いから)

- 5分後 -


仲町「えっと、仲町千佳です」

葉山「初めまして。葉山隼人です」

戸塚「戸塚彩加です」

八幡「……」

八幡(葉山が不機嫌になされてらっしゃる。何故わかるかって? 俺の足を踏んでるからである)

葉山「」グリグリ

八幡(痛ぇよ。別に新しいバッシュ履いてるわけじゃないから! そんな入念に踏まなくていいから!!)

折本「ほら、比企谷も千佳に挨拶してよ」

八幡(ちっ、うっせーな。挨拶しまーす)

八幡「比企谷八幡です」

仲町「ど、どうも」

- 5分後 -


折本「へえ、映画見に来てたんだ」

葉山「まあね」

折本「比企谷が男子三人で映画鑑賞とか……ウケる」

八幡「お前、さっきからウケすぎだから……」

戸塚(由比ヶ浜さんの『やっはろー』みたいに口癖なのかな?)

折本「何見たの?」

八幡「……っ!」

八幡(さてどう答えるか。素直に言っていいものか。だがこいつらの葉山に対するイメージが……)

葉山「ガンダムだよ」

八幡(さらっと言いやがった。俺の思考した時間を返せ)

仲町「ガンダム……」

八幡(ほら見ろ。あの葉山君がアニメ? えー? みたいな顔してんじゃねぇか)

折本「あー、男子ってそういうの好きだよねー」

葉山「まあね」

戸塚「かっこいいもんね」

折本「比企谷も好きなの?」

八幡「ああ。好きじゃなかったらわざわざ映画まで見に行かないだろ」

折本「何でそう捻くれた言い方するかなー」

戸塚「八幡はいつもこんな感じだからね。折本さん達も映画?」

折本「うん」

仲町「恋愛映画見てきたんだ」

葉山(恋愛なんかギャルゲだけで十分だ。折角、男三人でガンダムやアマガミトークが出来ると思ってたのに!!)グリグリ

八幡「痛っ!」

折本「比企谷。どうしたの?」

八幡「いや、何でもない」

折本「そう」

八幡(仕方ないだろ。女子の上目遣い苦手なんだよ!!)チラッ

葉山(仕方ない。もう少し我慢してこの子達と別れた後にオタクタイムするとしよう)

仲町「戸塚君ってテニス部なんだ」

戸塚「うん。一応、部長してます」

折本「部長? 凄いね」

戸塚「そんなことないよ。それに弱小校だし」

仲町「葉山君はサッカー部の部長だよね?」

葉山「よく知ってるね」

折本「比企谷は部活してるの?」

八幡「ああ」

折本「何部?」

八幡「……奉仕部」

折本「なにそれ、意味わかんない! ウケるんだけど」

仲町「どういうことしてるの?」

八幡「生徒の問題を解決する手助けをしている」

仲町「へえ。何か凄い」

八幡「そうでもないぞ」

葉山「だが実際いくつも問題を解決してきたじゃないか」

折本「そうなの?」

葉山「うん。クラスの揉め事を解決したのも比企谷だし、文化祭が成功したのも比企谷のおかげと言っても過言じゃないよ」

戸塚「テニスの練習にも付き合ってくれたよね」

折本「比企谷、テニス出来んの?」

八幡「そこそこな。それと文化祭は実行委員なだけだからな」

戸塚「八幡は運動神経がいいからね。何でもそつなくこなせるんじゃないかな?」

折本「そういえばスポーツテストで表彰されてたよね」

八幡「昔の話だろ。ていうかお前ら、俺のこと褒めすぎだから。恥ずかしいから……」

仲町「照れてる。可愛い」

八幡「」

八幡(……は? 何言ってんだコイツ。眼が俺みたいに腐ってるんじゃねぇの?)

葉山「それと結衣から聞いたんだけど、国語は学年三位だったよな」

折本「へえ、比企谷って頭よかったんだ。まあ、総武高だから当たり前か」

仲町「すごーい!」

葉山「PCも詳しいみたいだし。比企谷は何でも出来るな」

八幡「何でもは出来ねぇよ。俺に出来ることだけだ」

八幡(なんなのコイツ。さっきから俺のこと褒めちぎって。俺に奢らせる気なの? 手持ち少ないから奢らないぞ。あっても奢らないけど)

葉山(これでいい。話題を比企谷を中心にすれば彼女が俺に質問攻めにすることはないだろう)

仲町「かおりって比企谷君と仲良かったの?」

八幡「」ギクッ

葉山(実際、彼女は俺より比企谷に関心を寄せているようだし。学校外なら校内のカースト何て関係ないからね。頑張れ比企谷。三次元は君に任せるから二次元は俺に任せろ)

八幡「あ、いや、その……」

折本「クラスメイトなだけであんま話したことなかったよね?」

八幡「……ああ、そうね(俺の中では話したことある人上位ランカーなんですけどね。俺の中ではな)」

仲町「そうなんだ。何か仲良さそうに見えたから意外」

折本「そうー?」

八幡(あの事は言わないのか。俺に気を遣ってんのか?)

八幡「……飲み物おかわりしてくるけど、どうする?」

葉山「それじゃオレンジお願いするよ」

戸塚「僕は大丈夫だよ」

八幡「そっちの二人は?」

仲町「あ、それじゃヤシの実サイダーで」

八幡「折本は?」

折本「あたしも手伝うよ」

八幡「別に四つくらい持てるぞ」

折本「いいからいいから」

折本「ねえねえ」

八幡「んだよ(だからボディタッチしてくるな。氷落としちゃうだろ)」

折本「比企谷と食事とか、マジ中学の友達聞いたら絶対ビビるよねー?」

八幡「だろうな……」

折本「だよねっ」

八幡「それより連れの子いいのか?」

折本「何が?」

八幡「俺にばかり話しかけてきて。葉山とあんま話せてないだろ」

折本「……比企谷は鈍感だねー」

八幡(何でだよ。超敏感だろ)

折本「千佳。葉山君より比企谷のこと気に入ってるみたい」

八幡「」

折本「今の比企谷を見ても、中学の友達絶対ビビると思う」

八幡「お前何言ってんの? 眼腐ってるんじゃないの?」

折本「腐ってないから! 女の子に腐ってるとか失礼なんだけどー」グイッ

八幡「痛い痛い。耳引っ張るな!」

折本「しかも自分が好きだった子に」

八幡「」ビクッ

折本「いやー、あの時はマジびっくりした」

八幡「…………何でさっき言わなかったんだ」

折本「千佳に比企谷との関係聞かれた時?」

八幡「それしかねぇだろ」

折本「うーん、言ってもよかったんだけど。……千佳、比企谷のこと気に入ってるっぽいから気にするかなと思ってねー」

八幡「……」

折本「あの子、そういうの気にしちゃう子だからさー」

八幡「……ないだろ。俺のこと気に入るとか……」

折本「そんなことないって。比企谷は否定してるけど、変わったじゃん。昔とか超つまんないと思ってたもん」

八幡(……ふ、ふーん。俺ってそう思われてたんだ。その情報いらなくない?)

折本「でも比企谷の言うとおり変わってないって言うんなら、あたしの見る目がなかったのかもね」

八幡「」

折本「もっと話してくれればよかったのに」

八幡「あ、いや……」

折本「まーいいや。そろそろ戻ろうよ」

- テーブル席 -


折本「あ、今度どっか遊びに行かない? 皆で!」

仲町「あ、それいい!」

戸塚「うん、いいね」

葉山「そうだね(ドタキャンしよう。理由はペットが急病。ペット飼ってないけどね)」

八幡(みんな、か……。その"みんな"に俺は含められているんだろうか。いや、今回は含められているんだろう)

仲町「比企谷君は何処か行きたいところある?」

八幡「ふぁっ!?」

八幡(おい、急に質問してくんじゃねぇよ。準備出来てねぇだろうが。準備は大切。サッカーの本田がよく言ってるだろ)

葉山・折本「」プププ

八幡(笑ってんじゃねぇよ。お前ら、絶対許さないノートに書いてやる。絶対にだ)

八幡「……そ、そうだな……。ららぽとかでいいんじゃないか?」

仲町「ららぽ……」

八幡(へっ、どうせないわー、とか言うんだろ。ないないとか言ってたくせに俺が意見した場所に言った○○さんはツンデレだったんですかねー?)

仲町「うん、いいね!」

八幡「……は? いいの?」

折本「いいんじゃない。遠くもないし。ららぽなら色々あるし」

戸塚「楽しみだねー」

葉山「ららぽか。最近行ってなかったらな。楽しみだ(まあ行かないけどね。それに俺がいない方が男女二人ずつになってバランスがいいだろう)」

仲町「えっと、それじゃメアド交換しない?」

折本「しようしよう!」

葉山「ついでだ。比企谷、俺にも教えてくれないか?」

八幡「ほらよ」スッ

葉山「……俺が登録するのか……」

葉山(よし。比企谷の連絡先ゲッツ&ターン&リバース)

折本「え? 葉山君、比企谷のメアド知らなかったの?」

葉山「まあね」

折本「なにそれウケる」

八幡「機会がなかったんだよ。機会がな」

仲町「比企谷君、スマホなんだね」

八幡(スマホで悪いかよ。俺にはらくらくホンで十分ってか)

仲町「私、ガラケーなんだよね」

八幡「スマホに変えないの?」

仲町「親がまだ使えるからって買ってくれないんだ」

八幡「まあ、スマホは高いからな」

折本「比企谷と私のスマホ、色違いなんだけど。ウケる」

八幡「別にウケねーから。てか葉山はスマホじゃないのか」

葉山「俺もガラケーだよ。タブレットも持ってるけどね」

八幡「あー、なるほどな」

戸塚「僕もスマホ欲しいな。スマホあれば八幡とライン出来るのにね」

八幡「よし。戸塚の誕生日プレゼントはスマホにしよう。葉山、5万出せ」

葉山「何故俺が……」

八幡「今日、映画に付き合ってやっただろ」

葉山「対価が高すぎる……」

折本「何か二人、いいコンビだよねー」

仲町「うん」

八幡「いや、それはないだろ……」

- 20分後 -


折本「それじゃメールするからー」

仲町「またね」

八幡「お、おう(何でこの子、俺の眼を見ながら言うの? 腐り具合にはまったの?)」

戸塚「また今度」

葉山「……」

八幡「……ふぅ、疲れた……」

戸塚「まさか八幡の元同級生に会うなんて。偶然だね」

八幡「望ましくない偶然だったけどな」

葉山「なあ、この後どうする?」

八幡「そりゃ帰るに決まって――――」

戸塚「まだ時間あるし、何処かで遊ぼうよ」

八幡「ないな。よし、遊ぼう」

葉山「それじゃカラオケでも行かないか?」

- 20時 比企谷家リビング -


八幡「疲れた……」ドサッ

小町「お兄ちゃん、おかえりー」

八幡「おう」

小町「楽しかったー?」

八幡「戸塚がいたからな。幸せの時間だった」

小町「どんだけ戸塚さんのこと好きなのかなお兄ちゃんは……」

八幡「小町と同等位に好きだぞ。あ、今の八幡的にポイント高い」

小町「別に高くないよ……。それより、お風呂か夕食どっちが早くすませてよ」

八幡「ごめんな、小町。お兄ちゃんのHPがレッドゾーンに到達してるからそれは無理なんだ」

小町「いいから早くすませてよ。ごみぃちゃん」

八幡「ごみぃちゃん、今日は頑張ったんだよ小町……」

- 22時 自室 -


八幡(疲れた。精神的にも肉体的にも疲れた……)

八幡(まさかカラオケでアニソンオンリー3時間とかないわー。葉山、マジはんぱねーわ。やべ、口調が戸部になってる……)

八幡(それに1時間もアマガミの話しやがって……。比企谷は引っ張ってくれる人が合うと思うから薫かラブリー先輩が妥当だと? 俺は伊藤さん派だ)

八幡(戸塚には高橋先生を押してたな。戸塚には俺で十分だろうに)

八幡「……」

八幡(葉山もオタ話したいのなら学校のオタク共に話しかけ―――いや、無理だな。葉山みたいなカーストの頂点が話しかけてもビビって逃げられるのがオチだろう)

八幡「」ポチポチ

八幡「ひっ!」

八幡(なんだよ。折本の連れの子……棚町じゃなくて仲町さん? 何で由比ヶ浜みたいに登録してんだよ。メール来たらスパムと勘違いするだろうが)

八幡(仲町さんも馬鹿な子だったらどうしよう。……よし、葉山に押し付けよう)

八幡(さて、早いけど今日はもう寝るか。劣等生もメカクシも明日見るとするか)

- 翌日11時 -


八幡「……ん……」サワッ

「ひゃんっ!」ビクッ

八幡「……?」モミュ

「あんっ///」

八幡(なんだこれ?)モミモミ

「ちょっ……比企谷、もっと強く……」ハァハァ

八幡「……ッ!!」ガバッ

「あっ」

八幡「……何でお前がいるんだ相模……?」

相模「おはよ、比企谷」ニコッ

おまけ


いろは「先輩、大変です。鍵が掛かっていて私が中に入れませんよー?」ドンドン!!

八幡「お前、トイレ位一人でさせろよな!」

いろは「ごめんなさい、それは無理です」ドンドン!!

八幡「何でだよ!?」

いろは「先輩の体は私のものなんですから、先輩の体から放出させる液体も私の物ってことです」カチャカチャ

八幡「その理屈はおかしい。大体、俺の放尿してる姿見てどうするんだよ?」

いろは「何言ってるんですか。見るんじゃなくて飲むに決まってるじゃないですかー」ガチャ

八幡「」

いろは「あ、そろそろ開きそうです!」

今回はここまで
次は相模無双だから……

おまけはソフトヤンデレだとこんな感じかな

八幡「……」

相模「初めて揉んでくれたね///」

八幡(あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ! 俺はいつも通り一人で寝ていたと思ったら同級生の女子と一緒に寝ていた)

八幡(何を言っているのかわかると思うが俺もわかっている。俺、結城リトになったわけじゃないよね!?)

相模「///」

八幡「……あー、とりあえず質問に答えてくれないか相模」

相模「うん。何でウチが比企谷の家にいるかってことだよね?」

八幡「そうだ」

相模「遊びに来たからに決まってるでしょ。昨日、ラインしたじゃん」

八幡「マジで?」ポチッ

八幡(あ、本当。寝てる時に来てたのか。でも俺返信してないよね?)

八幡「後、何で俺の家がわかったんだ?」

相模「結衣ちゃんに教えてもらったから」

八幡(あの馬鹿、勝手に人ん家の住所教えてんじゃねぇよ)

相模「いやー、インターフォン押すとき緊張したわー」

八幡「部屋は小町―――妹が案内したのか」

相模「うん。比企谷の妹とは思えないほどのコミュ力だよね」

八幡「俺はコミュ力低いんじゃなくて、コミュニケーションを取らないだけだ」

相模「はいはい」

八幡(流されてしまった。相模に流されるとプラチナむかつくぅぅぅぅぅぅぅぅ!!)

相模「いい子だよね。ウチのこと比企谷のお嫁さん候補とか言ってくれたし///」

八幡「あー、そう……」

相模「ウチなんて肉便器で十分なのに///」

八幡「」

相模「あ、今のトキめいちゃった?」

八幡「今のでトキめくほど、俺の精神は歪んでない」

相模「残念」

八幡「てか、俺ん家遊びに来てもやることないだろ」

相模「あるよ」

八幡「何があるんだよ? 本かゲーム位しかないぞ」

相模「ウチの調教///」

八幡「しないから。何が悲しくて貴重な休日に同級生の女子を調教しないといけねぇんだよ……」

相模「そこはほら、ウチと比企谷の主従関係だし」

八幡「そんな関係はない」

相模「相変わらずつれないんだから///」

八幡「はぁ――――――、それに妹と両親がいるのにそんなこと出来るわけがないだろ」

相模「いないよ」

八幡「……は?」

相模「1時間前には三人で出掛けていったけど」

八幡「……」

相模「ウチ、小町ちゃんと比企谷のお母さんに比企谷のこと任されたし」

八幡「なん…だと…」

相模「後、お父さんは八幡殺すって言ってたよ」

八幡「あのクソ親父」

相模「仲良いよね。ウチは家族であまり出かけないから羨ましいかも」

八幡(一応、俺も家族なんですけどね)

八幡「それより何時にウチに来たんだ?」

相模「9時」

八幡「2時間前には来てたのかよ」

相模「うん。比企谷の寝顔を堪能させてもらいました///」

八幡「……」

相模「とにかく、今日は比企谷の面倒はウチが見るから。よろしくね!」

八幡「なんでこうなった……」

- リビング -


八幡(なんなのこれ? クラスメイトの女子が押しかけ女房とかなんてラノベ?)

相模「ねえ、比企谷見て見て!」

八幡「ん?」クルリ

相模「裸エプローン♪」

八幡「ぶほぉっ!?」

相模「どうかな? 結構恥ずかしいんだけど///」

八幡「何て格好してんだお前!?」

相模「だって男子って裸エプロン好きなんでしょ?」

八幡「ソースは?」

相模「葉山君」

八幡「いいか相模? アイツの言うことは信用するな。痛い目見るぞ」

相模「……比企谷はこういうの好きじゃない……?」

八幡「好き嫌いじゃなくてだな。平気で男子の前でそんな格好するのはよくないだろ」

相模「平気じゃないよ。ウチだって結構勇気出したんだから!」

八幡「」ビクッ

相模「それにいくらウチが変態だからって好きな男の前じゃなきゃこんな格好しないよ……」

八幡「うっ」

相模「」シュン

八幡(え? なに? 今のは俺が悪いの? 俺、何も間違ったこと言ってないよね?)

相模「」グスッ

八幡「……あー、なんだ。眼福ではあるが、そんな格好してると風邪引くだろ。だから、その……」

相模「が、眼福っ///」

八幡「……?」

相模「比企谷がデレた///」

八幡「デレてねぇよ」

相模「それとウチのことを気遣ってくれた。やっぱ優しい///」

八幡(いや、普通だろ。チョロイン思考過ぎるだろ)

相模「わかった。服着てくる!」

八幡「ああ」

- 30分後 -


八幡「」モグモグ

相模「どうかな?」

八幡「普通に美味しい」

相模「よかった」ホッ

八幡(てかコイツ、結構エプロン似合うな。裸エプロンじゃないよ?)

相模「ウチ、他人に手料理振舞うの初めてなんだ」

八幡「そうなのか」

相模「ウチの初めて、比企谷にあげちゃった///」

八幡「お、おう……」

八幡(もう突っ込むの疲れたよ)

相模「もう少し経ったら買い物に付き合ってくれる?」

八幡「嫌だ。今日は家でゆっくりすると決めてんだ」

相模「えー? すぐ済むから付き合ってよー」

八幡「女の買い物は長いからな。すぐとか信用出来ん」

相模「買い物って比企谷ん家の食材のことだよ?」

八幡「……え?」

相模「小町ちゃんに頼まれちゃって。お母さんからもお金も渡されたし」

八幡(他人に大切な食費渡してんじゃねぇよ。他人を信用し過ぎだろ。うちの親、借金の保証人とかになってたりしないよね?)

相模「……駄目?」

八幡「わかった。付き合う」

相模「」ニパァ

八幡「というより付き合ってもらうのは俺の方だろ。うちの食材の買出しなんだし」

相模「細かいことはいいじゃん。近くにスーパーあるの?」

八幡「ああ。歩いて10分位掛かるけどな」

相模「十分近いじゃん。ウチ、洗濯物干してくるね」

八幡「洗濯物まで頼んでるのかよ」

相模「ううん、比企谷の寝間着だよ」

八幡「」

相模「やっぱジャージはナイキだよね」

八幡「何で洗ってんだよ」

相模「駄目だった?」

八幡「駄目じゃないが、そこまでしなくてもいいんだぞ」

相模「確かに洗濯しないで比企谷の臭いを堪能しておきたかったけど」

八幡「しなくていいから。比企谷菌移っちゃうぞ」

相模「もう移ってる///」

八幡「あ、そう……」

相模「寝間着でもいいから、好きな人の服を洗濯してみたかったんだよね」

八幡「」ドキッ

相模「あ、今の南的にポイント高い」

八幡「高くないから。てかそれも小町から伝授でもされたのか?」

相模「うん。それじゃ食べ終わったらそのまま置いといていいから」

八幡「いや、自分で洗うからいい」

相模「わかった」

八幡「それと相模」

相模「なに?」

八幡「もしかして俺の部屋の掃除もしてくれたのか? 少し片付いていたような気がしたんだが」

相模「う、うん」ギクッ

八幡「何から何まで悪いな」

相模「ううん!」

八幡「ま、洗濯物干し終わったらくつろいでくれ」

相模「うん!」

- ベランダ -


相模(危なかった。比企谷、結構目ざといんだ)

相模「……」


- 2時間前の10時 -


八幡「」スースー

相模「よく寝てるなー」

八幡「……」

相模(小町ちゃん達は出かけちゃったし、何しようかな)

相模「あっ」

相模("あれ"を探そう。比企谷が寝ている今がチャンスだし!)

相模(男子の部屋なら必ずあるはず。見つけたら持って帰ろうっと)

相模(まだ起きないでよ、比企谷)

- 10:15 -


相模「……ない……」

相模「何でないんだろ? 比企谷のザーメンティッシュ」

相模「」チラッ

八幡「」Zzz

相模「上手く隠してるのかな? それとも性欲がないとか……ううん、比企谷だって健全な男子高校生だもん。オナニーしてないはずがない」

相模「きっと家族にもばれないように後処理してるんだよね。妹だっているわけだし」

相模「仕方ない。ザーメンティッシュは諦めよう」

相模(次は比企谷の歯ブラシで歯磨こうっと♪)

- 10:20 -


相模「」ゴシゴシ

相模(うん。名前が書いてあってよかった。お父さんのと間違えたらどうしようかと思ったもんね)

相模(てか比企谷、毎日これで歯磨きしてるんだよね?)

相模「////」

相模(やばい。これ間接キスじゃん! きゃー!!)

相模(そうだ。比企谷に新しい歯ブラシ買わせて、これ持って帰ろう。ウチ、頭いい!)

相模「うへへへ」ジュルリ

相模「やばっ、涎と歯磨き粉垂れてきちゃった」アセアセ

- 10:30 -


八幡「」グーグー

相模「まだ起きないか。ウチが変態じゃなくて超変態なら逆レイプされてたよ?」

相模「……」

八幡「」グーグー

相模「……一緒に寝ちゃおうかな……」

相模「いいよね? 別に襲うわけじゃないし」

相模(それに比企谷の布団で寝れる機会を逃すわけにはいかないし!!)

相模「し、失礼しまーす」

八幡「……」

相模「うへへ///」ピト

八幡「」スヤスヤ

相模(顔近っ! てか比企谷ってやっぱ顔整ってるよね。腐った眼で台無しになってるけど)ジー

相模(まあ、ウチはあの腐った眼が好きなんだけどね。腐ってなくても別にいいけど)

相模(もう少し愛想振りまけばモテるだろうに。まあ、ライバル少なくてすむから助かるけど)

相模(抱きついてもいいよね? ばれたらお仕置きしてもらえるからもしれないし!)

相模「ふひっ、ふひひ///」ギュッ

八幡「ん……」

相模「」ビクッ

八幡「……」

相模「」ホッ

相模(暫く堪能しよう)

- 現在 -


相模(今日はいい日だ。休日まで比企谷を堪能出来るなんて)

相模(しかも家に比企谷と二人っきりだし)

相模(上手くいけば既成事実をっ!!)

相模(でも比企谷、理性の塊だもんねー。そこがいいんだけど)

相模(比企谷と葉山君以外の男子なら絶対手を出されてるよね。戸塚君? 戸塚君は性別が戸塚君だから別だし)

相模(そういえば昨日、戸塚君と葉山君の三人で映画行ってたんだよね。いいなー。ウチも比企谷と映画見に行きたい)

相模(映画館であそこを弄られて声を出さないよう命令されたい!!)

相模(やばい! 想像してきたら興奮してきた!!)ハァハァ

- 12:30 -


八幡「……」

相模「比企谷、何見てんの?」

八幡「アニメ」

相模「アニメはわかるけど、何て作品?」

八幡「魔法科高校の劣等生」

相模「ラノベ?」

八幡「そうだ」


<学生に戦いの意味を問うとは、ナンセンスだな!
<流石ですお兄様!
<おーす、大将! お宝本持ってきたぜ
<……頼れる友だ
<私、気になります!
<それでこそだ美月!!
<私、一週間で友達の記憶がなくなっちゃうの
<抱きしめたいな! ほのか!! まさに、巨乳姫だ
<お兄様ブチ殺しますよ?


相模「ふーん。葉山君も見てるのかな?」

八幡「見てるんじゃねーの?」

相模「何で学校だとアニメ好き隠してるのかな?」

八幡「隠してるんじゃない。空気を読んでるだけだろ」

相模「そっか。前のウチと同じだね」

八幡「まー、あのグループが嫌ってわけでもないみたいだからいいんじゃねぇの」

相模「比企谷と話してたほうが生き生きしてるけどね」

八幡「……」

相模「ま、いいっか。これ見終わったら買い物行く?」

八幡「もう一本見てからでいいか?」

相模「いいよ」

- 13:30 スーパー -


相模「比企谷、今晩何が食べたい?」

八幡「何でも―――って、夕食もお前が作るのか?」

相模「うん、そうだよ。小町ちゃん達、外食してくるって言ってたし」

八幡「そうか」

相模「叙○苑行くみたい」

八幡(嘘だと言ってよ、バーニィ)

八幡「俺、泣いていいか?」

相模「いいよ。ウチの胸で思いっきり泣いて!」ハァハァ

八幡「やっぱり泣かない」

相模「残念。それじゃウチが勝手に決めちゃうけどいい?」

八幡「ああ。お前が作る料理なら何でも上手そうだしな」

相模「そ、そうかな///」

八幡「ああ。まさかお前があそこまでの家事スキルを持ってるとは思わなかった」

相模「なんか照れちゃうんだけど///」

八幡「照れろ照れろ。変態キャラやめて照れキャラに変更しろ」

相模「キャラじゃないから! ウチ、進撃の変態だから!」

八幡「駆逐されてしまえ!」

- 19:30 風呂場 -


八幡(今日も疲れた)

八幡(昨日は肉体的、今日は精神的に疲れた)

八幡(相模と葉山のせいで一生分の突込みをしたと感じるまでである)

八幡「ふぅ」

八幡(そういえば初めてかもしれない。小町以外の女と一日過ごすなんて)

八幡(まさか相模と一日過ごすなんて文化祭前では考えられなかったな)

八幡(文化祭前の俺に言っても、鼻で笑われるだろう)

八幡(しかし、相模の料理は中々である。専業主夫希望の俺も見習いたいレベルだ)

八幡(どうせ付きまとわれるなら料理教えてもらうとするか)


相模「比企谷ー」


八幡「」ビクッ

相模「湯加減どうー?」

八幡「問題ない。そもそも温度設定してんだから当たり前だろ」

相模「そうだけどさー」

八幡(てかアイツ、乱入してくる気じゃないだろうな?)

相模「」クンカクンカ

八幡「……?」

相模「」スースー

八幡「相模?」

相模「は、はひっ!?」ビクッ

八幡「何してんだ?」

相模「な、ナニもしてない! 湯加減聞きにきただけ!」

八幡「そ、そうか。ならリビングで待っててくれ。そこに居られると落ち着かん」

相模「わかった。ごめん!」

八幡「おう」

相模(もう少し比企谷のパンツ顔に擦りつけたかったのに!!)

- 20:30 -


八幡「まだ帰って来ないのか。遅いな」

相模「だね。ウチ、そろそろ帰るよ」

八幡「送っていく」

相模「いいよ。湯冷めしちゃうし」

八幡「問題ない。俺が湯冷めするより女の子がこの時間に一人で帰るほうが問題だ」

相模「……それじゃお願いします」

八幡「おう」

相模「駅まででいいから」

八幡「わかった」

- 20:40 -


八幡「そういえばお前ん家って何処なんだ?」

相模「蘇我駅の近くだよ」

八幡「それじゃ稲毛海岸から二駅か」

相模「そう。近いでしょ」

八幡「だな」

相模「今度は比企谷がウチん家来てよ」

八幡「機会があったらな」

相模「あ、でも休日だと親がいるから調教出来ないか……」

八幡「いなくてもしないから」

相模「今日は何もされなかった」ムスッ

八幡「当たり前だろ。何を期待してたんだよ」

相模「そっか。比企谷は家じゃなくて学校じゃないと燃えないタイプなんだね」

八幡「どの場所でも燃えないから。逆に絶対零度まで冷めてるまでである」

相模「ウチの火照った体を冷めしてくれるってことだね///」

八幡「お前、どんだけポジティブ思考なんだよ……」

相模「」ドヤッ

八幡「褒めてねぇよ」

相模「なら貶して///」

八幡「はいはい。てか駅に着いたぞ」

相模「あ、本当だ。結構あっという間だったな」

八幡「今日は迷惑掛けてすまなかったな」

相模「ううん。ウチが押しかけたんだし。今日は楽しかったよ」

八幡「そうか」

相模「比企谷は?」

八幡「あん?」

相模「比企谷は楽しかった?」

八幡「……」

相模「……」

八幡「……まあ、楽しくなかったらとっくに追い出しているだろ」

相模「」ホッ

八幡「それじゃまた明日な」

相模「うん。また明日! 明日もお弁当作ってくからね!」

八幡「無理しなくていいからな」

相模「じゃーね!」

八幡「おう」

- 22時 洗面所 -


八幡「あん?」

小町「どうしたのお兄ちゃん?」

八幡「俺の歯ブラシ知らないか? 昼過ぎまであったはずなんだが」

小町「小町が知るわけないじゃん。小町は高坂桐乃じゃないんだよ?」

八幡「だよな。新しいの出すか」

小町「それより南さんとどうだった?」

八幡「別に」

小町「またまたー。お兄ちゃんったら新たにフラグ建てちゃって!」

八幡「建ててないから。付きまとわれてるだけだから」

小町「小町は誰が彼女になっても応援するからね。あ、今の小町的にポイント高い!」

八幡「お兄ちゃんは小町が彼氏作っても応援しないから。むしろ破局させるから。今の八幡的にポイント高い」

小町「本当お兄ちゃんシスコンだねー」

八幡「千葉の兄妹はそんなもんだろ」

小町「小町はそこまでお兄ちゃんのこと好きじゃないけどね」

八幡「」ガーン

- 22時半 自室 -


八幡「あれ?」

八幡(何かパンツと靴下が少なくなってるような……。気のせいか)

八幡「まあ、いいか」


ボクニDTステサセテヨ♪


八幡「また密林からお勧め商品のメールか?」ポチッ

八幡「葉山かよ」

葉山『ブリュンヒルデ見てるかい? 黒羽の鼻歌が可愛すぎる件について』

八幡「知らねぇよ。録画してんだからネタバレすんなよ……」


ボクニDTステサセテヨ♪


八幡「またかよ。今度は誰だよ……って仲町さんか」ポチッ

仲町『こんばんは! 今暇? 暇なら少しメールしない?(。・_・。)ノ』

八幡「……いい子だな。暇かどうか確認してくれるなんて。雪ノ下と由比ヶ浜は俺が暇前提で予定入れてくるからな」


ボクニDTステサセテヨ♪


八幡「」ポチッ

結衣『やっはろー(・∀・) 今日、ゆきのんと二人で買い物してきたんだー(^O^) ヒッキーは家でまったり?』

八幡「なんだこの事後報告は。遠まわしに同じ部員の俺をハブしてますアピールなのか?」

八幡「てか三人同時でメールとかどうすればいいんだよ……」

今回はここまで


次回予告


葉山「比企谷は妹に歯磨きしてあげたことあるのかい?」

八幡「あるわけねーだろ」

葉山「そ、そうか……。それじゃ妹のおっぱい揉んだことは?」

八幡「ない。ちなみにキスもないからな」

葉山「」ショボン

「まである」を「までである」って書いてるのが何か気になるな
八幡が使ってるのは「まである」だよね?
細かいところが気になるのが僕の悪い癖

葉山「僕もいつか駆逐男子にっ!?」
相模「くちゅくっ!?」
比企谷「お前を駆逐してやるっ!!」
逆効果を求めるならこうか?

この葉山なら仲良くなれるっ!!ただ優美子さんには愛想尽かされること請け合い-w-w

- 10月上旬 教室 -


八幡「」グテー

葉山「比企谷」

八幡「……なんだ?」

葉山「球技大会の話なんだけど」

八幡「あー、そんなイベントあったな。それがどうかしたのか?」

葉山「一緒にバスケに参加しないか?」

八幡「時代はハイキューじゃないのか?」

葉山「残念ながら今回はバスケ、セパタクロー、卓球の三種目なんだ」

八幡「そうか。別にいいぞ」

葉山「本当か?」

八幡「役割は永遠の秘密兵器で頼む」

葉山「試合に出る気ゼロじゃないか……」

八幡「だって疲れるだろ」

葉山「たまに運動するのもいいと思うんだけどね」

八幡「……」

葉山「スクイズ、ひぐらし」ボソッ

八幡「……出ればいいんだろ。出れば」

葉山「助かるよ。これで優勝を狙える」

八幡「相変わらず真面目だな、お前は」

葉山「真面目というより負けず嫌いなだけだ」

八幡「ほーん。んでいつだっけ?」

葉山「明後日だ」

八幡「結構近いな」

葉山「ああ。今日の放課後少し時間をくれないか? 作戦会議をしたい」

八幡「いいぞ」

葉山「それじゃまた後で」

八幡「……」

相模「比企谷、葉山君と何の話してたの?」

八幡「球技大会」

相模「あー、近いもんね。何に出るの?」

八幡「バスケ」

相模「比企谷、バスケ出来るの?」

八幡「さーな。自宅の庭でシュート練習をしていたことはあるが活かす機会はなかったな」

相模「さすがぼっち」

八幡「まーな」

相模「ちなみにウチはバレーだよ」

八幡「お前、運動出来るの?」

相模「当然! ウチ、中学の時バスケ部だし!」

八幡「ふーん」

相模「今度、ユニフォームの上着一枚になってあげようか? 結構興奮すると思うんだよね!」

八幡「しないから」

八幡(ちなみに神原さんのユニフォーム姿に少し興奮したことは内緒である)

相模「相変わらずつれないなー。ま、そこがいいんだけど」

八幡「それよりそろそろ授業始まるぞ」

相模「うん、またね」

八幡「ん」

八幡(最近、休み時間に話しかけられることが多くなったな。由比ヶ浜も教室内でも遠慮しなくなっているし)

八幡(寝たフリするのも馬鹿らしく感じるまである)

- 放課後 -


葉山「よし、まずはポジションを決めよう」

戸部「お、隼人君マジ監督っぽいしょ!」

八幡「戸塚もバスケだったのか」

戸塚「うん。一緒に頑張ろうね」

八幡「ああ。目標はウインターカップだ」

戸部「いやいや、目標高すぎっしょ。ヒキタニ君!」パシッ

八幡(痛ぇよ。叩くなら相模にしろよ。アイツ喜ぶから)

戸塚「戸部君、八幡の名字はヒキタニじゃなくて比企谷だよ」

戸部「え? マジ?」

戸塚「うん」

戸部「マジかー。ずっとヒキタニ君だと思ってたわ! ワリー、比企谷君」

八幡「お、おう……」

八幡(いや、わかってたけどね。それより戸部に比企谷と呼ばれると新鮮に感じてしまう)

葉山「はは。そろそろ本題に入っていいかな?」

戸部「隼人監督、よろしくー!」

葉山「それじゃ戸塚は宮城リョータだな」

八幡(……あん?)

戸塚「え? 僕が?」


葉山「ああ。体育の授業で見たところドリブル得意そうだし。どうだろう?」

戸塚「うん、頑張ってみるよ」

葉山「次に大和はゴリだな」

大和「わかった」

八幡(ちゃんと赤木って言ってやれよ。これじゃ大和がゴリラみたいじゃねぇか。顔はゴリだけど)

葉山「戸部は桜木だ」

戸部「マジ? 俺、主人公いっちゃう系ー?」

葉山「ああ。ゴール下の覇者になってくれ。そして俺は三井かな」

八幡(流川じゃないのか。二年間何か無駄にしてたことがあるのかコイツ)

葉山「比企谷は黒子」

八幡「おい、何で俺だけ違う作品なんだよ」

葉山「君のプレイスタイルにぴったりだろ」

大岡「隼人君、俺は!?」

葉山「大岡は…………………………大楠」

八幡(もはやバスケ部じゃねぇ)

大岡「つまり乱闘要員か。……よし!」

八幡(何納得してんだこの童貞風見鶏は)

葉山「皆、優勝目指して頑張ろう!」

- 奉仕部 -


八幡「うす」ガラガラ

雪乃「あら今日は遅かったのね」

八幡「球技大会のことでな」

雪乃「球技大会は学校行事よ。あなたに関係ないと思うのだけれど」

八幡「いや、俺この学校の生徒だから。なに? 俺いない者になってるの?」

雪乃「私は見える人だから」

八幡「勝手に人を幽霊にするんじゃねぇよ」

結衣「あはは。隼人君、凄いやる気だったもんね」

八幡「全くいい迷惑だ」

相模「でも結構楽しそうに見えるけど」

八幡「そんなわけないだろ。やっぱりお前の眼は腐ってるんじゃないのか」

相模「腐って///」

八幡「あっ」

相模「うん。ウチ全身が腐ってるから。比企谷の視線でもっとウチを腐らせて///」

八幡「俺にそんな能力ないから。それに腐ってるのは海老名さんだけで十分だ」

雪乃「はぁ……」

結衣「さがみんは相変わらずだね」

相模「まあね!」

雪乃「褒めていないのだけれど」

結衣「そういえばゆきのんはどの種目に出るの?」

雪乃「私はテニスよ」

結衣「ゆきのん、テニス上手いもんねー」

雪乃「そんなことないわ。由比ヶ浜さんはどの種目に出るのかしら?」

結衣「あたしはバレー。さがみんと一緒なんだ」

相模「頑張ろうね、結衣ちゃん」

結衣「うん。がっばろー!」

八幡「由比ヶ浜、お前、運動出来るの?」

結衣「出来るけどなんで?」

八幡「いや、運動音痴っぽく見えるから」

結衣「はー? 失礼だし! あたし、ちゃんとできるから!」

八幡「ほーん」

結衣「ヒッキー、信じてないでしょ?」

八幡「ああ」

結衣「むー。絶対、バレーで活躍してみせるんだから!!」

八幡「おう。頑張れ頑張れ」

相模「比企谷、バスケの試合ないとき応援に来てよ」

八幡「別にいいけど」

相模「ウチの体操服姿で色々想像してね///」

八幡「いや、しないから」

結衣「ヒッキーのエッチ!」

八幡「だからしないって言ってるだろ……。人の話を聞きなさいな由比ヶ浜さんや」

30分後 -


結衣「さがみん、結構髪伸びたよね!」

相模「そうかな?」

結衣「うん。てか髪伸びるの早くない?」

相模「ウチ、エロエロだから」

結衣「それ関係あるの!?」

八幡(こいつら、いいコンビだな)

雪乃「由比ヶ浜さん、髪の伸びる早さにエロさは関係ないわ」

結衣「そうだよね?」

雪乃「ええ。私も早いほうだけれど、相模さんみたいに下品じゃないもの」

相模「実は雪ノ下さんも変態なんじゃないの? 自覚してないだけで」

雪乃「あなたと一緒にしないでくれるかしら。私はノーマルよ」

相模「ノーマルってことはたまにオナニーはするの?」

雪乃「そ、それはその……」

相模「だよね。全くしなかったらノーマルじゃないってことだもんね」

雪乃「うっ……」

八幡(相模が雪ノ下に攻撃を仕掛けた。雪ノ下は5のダメージをくらった)

相模「ちなみにウチの昨日のおかずは比企谷だよ。昨日というより毎日だけど」

結衣・雪乃「なっ///」

八幡「」

相模「昨日はバックで犯されながら便器に顔を突っ込まされる鬼畜プレイだったんだけどね」

結衣「ヒッキーのドS!」

雪乃「最低ね。鬼畜過ぎて引いてしまうのだけれど」

八幡「相模の妄想の話だよね? 俺、悪くないよね?」

相模「まったく比企谷ったら///」

八幡「お前の中で俺はどれだけ酷い男になってんだよ……」

相模「それは……///」

八幡「あ、言わなくていいです。永遠にその口を閉じてくれ」

相模「いいよ。比企谷のナニでウチの口を閉じて!!」

八幡「……」

相模「比企谷、トイレに行こう!」

八幡「一人で行ってろ」

相模「わかった。とりあえず一人でイってる!!」タタタッ


ガラガラ


雪乃「待ちなさい、相模さん!」タタタッ

八幡「はぁ―――――――――、アイツ、更正どころか悪化してないか」

結衣「バック、フェラ、鬼畜プレイ……」ブツブツ

八幡「由比ヶ浜?」

結衣「やっぱいきなりは無理だよ……」

八幡「……?」

- 女子トイレ -


相模「雪ノ下さん、離して! パンツが脱げない!」ジタバタ

雪乃「離さないわ。絶対、お、オナニーなんてさせないのだから!」ガシッ

相模「我慢のしすぎは体によくないの!」

雪乃「しすぎるほど我慢してないでしょう?」

相模「……そっか、わかった」

雪乃「わかってくれたのね」

相模「つまり、パンツを脱がずにオナればいいわけね!」

雪乃「全然わかってないわ」

- 17時半 駐輪場 -


八幡「今日も疲れた……」

葉山「やあ」

八幡「おう」

葉山「今から帰りかい?」

八幡「ああ。まあ、待ち合わせもあるんだが……」

葉山「なんだか疲れてるようだね」

八幡「相模がいつもより暴走してな」

葉山「そうか。見たかったな……」

八幡「見なくていいから。それよりお前も自転車通学だったのか」

葉山「最近になってからだけどね。今まではセグウェイで通学してたんだ」

八幡「なんでセグウェイ……」

葉山「阿良々木先輩や小野田君を見習って、俺もママチャリで通学しようと思ってね」

八幡「別に見習う必要ないだろ」

葉山「それに自転車通学の方が楽しいんだ」

八幡「そうか? セグウェイの方が愉快に思えるが」

葉山「そんなことないさ。七咲と二ケツしてることを妄想しながら通学した方がはるかに楽しいだろ」

八幡「」

葉山「俺が立ち漕ぎをすると怖がるんだ。だからなるべく立ち漕ぎはしないようにしている」

八幡「お、おう……」

八幡(こいつのパーソナルリアリティやばすぎだろ。もしかして学園都市第六位ってコイツじゃないの)

葉山「それより比企谷に聞きたかったことがあるんだけど」

八幡「んだよ」

葉山「比企谷は妹に歯磨きしてあげたことあるのかい?」

八幡「あるわけねーだろ」

葉山「そ、そうか……。それじゃ妹のおっぱい揉んだことは?」

八幡「ない。ちなみにキスもないからな」

葉山「」ショボン

八幡「何でがっかりしてんだよ」

葉山「やはり比企谷八幡でも阿良々木暦にはなれないか。残念だ」

八幡「勝手に失望してんじゃねぇよ」

葉山「おっと、そろそろ帰らないとな。また明日」

八幡「ああ。病院寄ってから帰れよ」

葉山「……ッ!」

八幡「……?」

葉山「…………ばれていたか。流石、比企谷だ」

八幡「……は?」

葉山「俺が切れ痔だと見抜いたのは君が初めてだよ」

八幡「」

葉山「病院は週末にでもいってくるよ。心配してくれてありがとう。それじゃ」

八幡「」

- 10分後 -


仲町「比企谷君?」

折本「比企谷?」

八幡「……」

折本「比企谷!」

八幡「はっ!」ビクッ

折本「何固まってんの? ウケる」

八幡「お、おう。てか何でお前らここにいるの?」

折本「いや、三人で夕食食べにいくって約束したじゃん。それで校門で待っていても全然来ないから迎えに来たんだけど」

八幡「そ、そうだったな」

仲町「具合悪いの? 大丈夫?」

八幡「そんなことない。遅くなって悪かった」

仲町「ううん。それよりさっき葉山君を見かけたんだけど……」

八幡「」ビクッ

折本「なんかもの凄い笑顔で走り去っていったけど。何かいいことでもあったのかな?」

八幡「……あいつのことは放っておいてやれ。それがあいつの為だ」

仲町「え?」

折本「ん?」

今回はここまで
折本もいろはすも違うスレでやります
これ終わってからだけど

>>353
指摘ありがと
気をつける


次回予告


大岡「比企谷君が他校の女子と3Pしてた!!」

相模・結衣「……っ!?」

今晩投下します!

- 翌日 教室 -


葉山「おはよう」

戸部「隼人君、おはーっす!」

大和「おはよう」

葉山「大岡はまだ来てないのか?」

大和「ああ」


ガラガラ


大岡「おはよー!」

戸部「おいーっす!」

大和「ああ」

葉山「おはよう、大岡」

大岡「みんな、ビックニュースだ!」

戸部「なになに? なんかあったん?」

大岡「比企谷君が他校の女子と3Pしてた!!」

「」


相模・結衣「……っ!?」


戸部「ま、マジで……?」

大岡「」コクリ!!

葉山「何かの間違いじゃないか?」

大岡「本当だって。昨日、駐輪場で比企谷君が他校の女子と待ち合わせしてて……」


<他校の女子と待ち合わせだと……?
<あいつ、人間か!?


結衣(嘘? ヒッキーが他校の女子と? あ、小町ちゃんが迎えに来たんじゃ……)

大岡「あれは海浜総合の制服だった!」


結衣「」

相模(海浜総合に知り合いいたんだ)

三浦「まったく、また下らない話してるし。……って結衣?」

海老名(固まってる)


大岡「しかも美少女二人!」

男子共「」ガタッ!!

葉山(恐らく折本さんと仲町さんかな。どうやら順調にいってるようだね)

戸部「それでそれで!?」

大岡「その後、仲良く話しながら校門を出て行ってさ!」


ガラガラ


八幡(体がだるいな。学校の前日に外で遊ぶもんじゃない。いい教訓になった)

「……ッ!」

八幡「」ビクッ

八幡(な、なんだ。何か注目されてるような……。あ、そうか。後ろに戸塚がいるのか。天使が降臨したら注目するもんな)クルリ

八幡(……誰もいない。てことは見られてるのは……俺の守護霊か!?)

相模「比企谷!」

結衣「ヒッキー!」

八幡「な、なんでしゅか!?」ビクッ

相模「童貞風見鶏が言ってたんだけど……」

大岡「童貞じゃねーし!!」


<は? 童貞じゃねぇの?
<また見え張ってるだけだろ。あの顔は童貞だろ
<冗談は顔だけにしろよな


大岡「うっ」グスッ

八幡(何て酷い言われようだ。こいつ、本当にトップカーストの一員なのか?)

結衣「ヒッキー、あのね……」

八幡「んだよ……」

相模「海浜総合の女子と3Pしたって本当?」

八幡「」

結衣「ど、どうなの……?」

「」ドキドキ

八幡「……な、何言ってんのお前ら……」

相模「本当のことを言ってよ、比企谷!」

結衣「そうだよ、ヒッキー!」

大岡「比企谷君!」

八幡(本当に何言ってんだこいつら……。てか大岡がイカ臭い。近寄ってくんな)

相模「この童貞風見鶏が言ってたの。比企谷が海浜総合の女子二人と3Pしてたって!」

大岡「だから童貞じゃ――――」

相模「黙ってろ」

大岡「はひ」

八幡「……は? 海浜総合って……」

八幡(折本と仲町さんのことだよな。昨日のあれ見られてたのか。そりゃ校内に他校の生徒がいたら注目されるよな。迂闊だった)

結衣「ねえ、ヒッキー」

相模「比企谷」

八幡「お前ら、これから何処まで話を聞いたんだ?」

大岡(これって……)

相模「駐輪場って待ち合わせしてたところまで」

結衣「うん」

八幡「そうか。とりあえず待ち合わせしていたのは本当だ」

結衣「」ガーン

相模「そ、そっか……」

八幡「だがその後はゲーセンで少し遊んでサイゼで飯を食っただけだ」

相模・結衣「…………へ?」

八幡「それで古手川さん風に言うと、何故俺が破廉恥なことをしたことになってるわけ?」

結衣「えっと……」チラッ

相模「だからそれはこの童貞風見鶏が……」チラッ

大岡「へ、へへ……」

葉山「大岡、どういうことだい?」

大岡「いや、ほら他校の女子の待ち合わせ⇒遊ぶ⇒最後までいく、と普通考えるじゃん?」

「」

大岡「だから比企谷君も最後までいったのかなと……」

八幡(なにその方程式? リア充ってそこまで頭おかしいの?)

葉山「大岡……」

大岡「は、ははは……」


<考えが童貞過ぎるだろ
<そういえば葉山君のグループいるけど女子と全く喋ってないよな
<可哀相に……


大岡「」ショボーン

葉山「今度からは早とちりしないようにな」ポンッ

大岡「う、うん」

葉山「比企谷も悪かったな。大岡が迷惑を掛けて」

八幡(本当だ。朝から俺の貴重なHPを減らしやがって)

大岡「ご、ごめん。比企谷君」

八幡「……まあ、過ぎたことだし別にいいけど……」

相模「比企谷」

結衣「ヒッキー」

八幡「……まだ何か?」

結衣「他校の女子と遊んだってどういうことだし!?」

相模「ウチの比企谷が他校の女子と遊ぶわけがない!」

八幡「別にお前らには関係ない。それに俺は相模のものじゃない」

相模・結衣「むー!」

葉山「結衣、相模さん、落ち着いて。俺が説明するよ」

結衣「隼人君が?」

相模「なんか知ってるの?」

葉山「ああ。比企谷、待ち合わせした他校の女子って折本さんと仲町さんだろ?」

八幡「そうだ。てか校門で見なかったのか?」

葉山「昨日は集中してたから」

八幡「あ、そうだったな(七咲とどういう会話してたのか、私、気になります!!)」

結衣「折本さんと仲町さんって?」

葉山「折本さんは比企谷の同じ中学の同級生。仲町さんは折本さんの友達だ」

相模「比企谷の中学の同級生?」

結衣「ヒッキー、同級生いたんだ……」

八幡「なあ、お前も葉山も俺が学校通ってなかったと思ってたの? 結構、中学の時の話したよね?」

相模「てかなんで葉山君が知ってるの?」

葉山「前に比企谷と戸塚の三人で遊んだ時に偶然知り合ったんだ」


海老名「はやはちキター! しかもはやはちの戸塚添え!」ブシャー

三浦「海老名、擬態しろし」


結衣「そうなんだ」

相模「比企谷、その折本さんと友達だったの?」

八幡「……違う。クラスメイトなだけだ」

相模「でも今じゃ遊ぶ仲ってことだよね?」

八幡「そういうことになるな」

相模「そっか」

八幡「んだよ」

相模「別に」

結衣「それじゃ別に付き合ってるわけじゃないの?」

八幡「当たり前だろ。俺のことを好きになる女子がいるわけないだろ」

結衣「だ、だよねー!」ホッ

葉山「よかったな、結衣」

結衣「うん、よかった―――――って違うから! よかったとか思ってないから///」

葉山(なんてわかりやすい子だろう)

相模「てか比企谷のこと好きな女子ここにいるし」ボソッ

八幡「変態はカウントしてない」

相模「変態っ///」

結衣「さがみん、ここ教室だから。ヒッキーも気をつけてよ」

相模「ご、ごめん!」

八幡「なんで俺まで注意されないといけないんだよ……」

葉山「まあ、誤解が解けてよかったじゃないか。ここは二階だけどね」

八幡「つまらねぇよ」

大岡「比企谷君!」


八幡「んだよ」

大岡「その女子二人、俺に紹介してくれよ!!」

八幡「いやだ」

大岡「なんで!?」

八幡「面倒くさい」

大岡「」ガーン!

結衣「ヒッキー、もう少しオブライトに包んで断ってあげなよ……」

八幡「オブラートな。オブライトさんを包む役目はレミさんだから」

結衣「わ、わかってるし! てかレミさんって誰!?」

八幡「SHR始まるからそろそろ席に戻ろうぜ」

葉山「そうだな」

相模・結衣「うん」

八幡(朝からこんな注目されるとは……。このままじゃ俺のミスディレクションの効果が完全に切れてしまう)ガシッ

八幡「……ん?」

大岡「頼むよー比企谷くーん!!」

八幡「……」

大岡「お願いだよー。付き合ってないなら紹介してくれよー! 結構好みだったんだよー!」

八幡「うぜぇ……」

葉山「大岡、席に戻るぞ」グイッ

大岡「比企谷くーん……」ズルズル

葉山(大岡が重症だ。ここまで彼女を欲しがっていたとは……。いや、単純に童貞を捨てたいだけか)

葉山(仕方ない。大岡にアマガミを紹介して―――――いや、彼女達が大岡に汚されるのは好ましくない)

葉山(18になれば風俗に行ってくれるだろう。つまり俺が大岡にしてやれることは何もない)

大岡「隼人君も知り合いなんだよね? なら隼人君が紹介してくれよー!」

葉山「悪いな。俺は連絡先を知ってるだけでそこまで仲良くないんだ」

大岡「そんな……」

- 昼休み ベストプレイス -


八幡(一人で昼飯食うの久しぶりだな)

結衣「ヒッキー」

八幡「なんだ由比ヶ浜、パシリか?」

結衣「違うし! 一緒にお昼食べようかなって……さがみんは?」

八幡「相模は委員会の集まりだ」

結衣「そっか。隣座ってもいい?」

八幡「どうぞご勝手に」

結衣「それじゃお邪魔します。えへへ」

八幡「雪ノ下と一緒に食べなくていいのか?」

結衣「うん。今日はヒッキーと一緒に食べようかなって。ゆきのんも誘ったんだけど断られちゃった」

八幡「その情報いらなくない?」

八幡(つまり俺とは一緒に食べたくないってことだよね?)

結衣「ヒッキー、今日もさがみんが作ったお弁当?」

八幡「ああ。断ってるんだけど勝手に作ってくるからな」

結衣「そっか……。ねえ、今度あたしも作って――――」

八幡「遠慮します」

結衣「何で!?」

八幡「ダークマターなんて食べたくないに決まってるだろ」

結衣「うー!」

八幡「いいから早く食べようぜ」

- 15分後 -


結衣「ねえ、ヒッキー」

八幡「ん?」

結衣「本当に付き合ってないんだよね?」

八幡「ああ」

結衣「そっか……。てか、あたしとの約束より先に違う女子と遊ぶってどういうことだし!」

八幡「」ギクッ

結衣「まだハニトーのお返ししてもらってない!」

八幡「え、えっと……」

結衣「」ジー

八幡「そ、それは今度の機会に……」

結衣「今度っていつ?」

八幡「今度はその……」

結衣「今週の土曜日」

八幡「は?」

結衣「あたしと一緒に遊ぶこと!」

八幡「いや、土曜は予定が……」

結衣「嘘。予定ないことは小町ちゃんから聞いてるから」

八幡(あいつ、お兄ちゃんのスケジュール勝手に教えてるんじゃないよ。八幡的にポイント低いぞ)

結衣「約束だからね!」

八幡「……」

結衣「……ヒッキーは、あたしと出かけるのいや……?」

八幡「」ドキッ

結衣「……」

八幡「……わかった。けど遠出はしないからな」

結衣「うん!」ニパァ

八幡「それで何を奢って欲しいんだ?」

結衣「えっとね……」

大岡「……」

大岡(じゃんけんで負けて飲み物を買いに行く途中で不快な光景を見てしまった)


結衣「何にしようか?」

八幡「俺に聞くなよ……。まあ、当日ぶらついて決めればいいんじゃないの?」

結衣「うん!」


大岡(くそ、くそ、くそ!!)

大岡(何で比企谷君ばっかり! 俺の何がいけないってんだ!?)


結衣「あっ」

八幡「どした?」

結衣「ヒッキー、髪に埃がついてる」

八幡「どこだ?」サワサワ

結衣「待って」ズンッ

八幡「ちょっ!」

八幡(近いから! 顔近いから!!)

結衣「取れた…………ん?」

八幡「悪いな。……由比ヶ浜?」

結衣「」ジー

八幡「お、おい……」

大岡(何か見つめあってるし!!)


結衣「ヒッキー、眼が……」

八幡「眼?」

結衣「何か濁りが薄くなってる」

八幡「そうか?」

結衣「うん。眼、どうかしたの?」

八幡「いや、どうかしたから腐ってるんだけどな。それより顔近いから。そろそろ離れてくれないか?」

結衣「あっ」

八幡「……」

結衣「ご、ごめん///」

八幡「いや、別に」

結衣「///」


大岡(いいなぁ。羨ましい)

大岡(……よし、決めた。紹介してくれないなら自分から会いに行こう)

大岡(五時限目終わったら早退して海浜総合に行こう)

大岡(そこでどっちが折本さんか仲町さんかわからないけど、パーマかかった子を待ち伏せして……)

大岡(そして今日で童貞を返上してやるぜ!!)

大岡(冬を通り越して春を越させてみせる!)

今回はここまで
また今度


次回予告


相模「試合で手を抜いたらチンコもいじゃうから♪」

八幡「ひっ!」ゾクッ


葉山「男なら…やってやれ!」

返上と献上を間違えたのでござる
次回は金土辺りに投下します

大岡と大和ってトップカーストだけど顔は……

- 球技大会当日 教室 -


戸塚「八幡、いよいよだね!」

八幡「ああ。今日は戸塚の為に頑張る」

戸塚「あ、ありがとう///」

八幡(この笑顔ならご飯3杯はいける)

戸塚「……それより昨日、折本さんからメールが来たんだけど……」チラッ

八幡「……俺にもラインが来た……」チラッ


戸部「大岡、その顔どうしたん?」

大和「半分腫れているじゃないか」

大岡「いや、その……」

葉山(原因を俺は知っているんだけどね)

戸塚「セクハラって何したのかな?」

八幡「さぁな。抱きついたりしたんじゃねぇか」

戸塚「停学処分にならなくてよかったね」

八幡「折本もそういう面倒事は嫌だったんだろ」

八幡(それより何故、俺が怒られないといけないんだ。解せぬ)


葉山「その状態じゃ球技大会に参加するのは厳しそうだな」

大岡「大丈夫。元々乱闘要員だから!」

葉山「…………は?」


八幡(まだそれ引きずってたのかよ。言った本人の葉山も忘れてるじゃねぇか)

戸塚「そういえばJ組はバスケには参加しないんだね」

八幡「男子が少ないからな」

戸塚「そっか。確か10人もいなかったもんね。うちのクラスは3回勝てば優勝だね」

八幡「3試合もしないと優勝出来ないのか。疲れるな……」

戸塚「そんなこと言わないで頑張ろうよ。ね?」

八幡「うん。八幡頑張る!」


相模「比企谷、戸塚君、おはよう!」


八幡「おう」

戸塚「おはよう、相模さん」ニコッ

相模(うっ、朝からなんて眩しい笑顔!?)

戸塚「今日はお互い優勝できるように頑張ろうね」

相模「うん! それと二人に渡したいものがあるんだけど……」

八幡(大人の玩具でも渡すつもりじゃないだろうな)

相模「これ」

戸塚「リストバンド?」

八幡(意外に普通だったな)

相模「うん。ウチのお古なんだけどよかったら使ってくれる?」

戸塚「ありがとう。是非使わせてもらうね!」

相模「うん。戸塚君は赤いのね。比企谷は黒いの」

八幡「悪いな」

相模「ううん。それと比企谷」

八幡「ん?」

相模「試合で手を抜いたらチンコもいじゃうから♪」

八幡「ひっ!」ゾクッ

相模「それじゃーね」

戸塚「またね」

八幡「」ブルブル

結衣「さがみん、やっはろー!」

相模「結衣ちゃん、やっはろー!」

結衣「今日は頑張ろうね―――って何ニヤついてるの?」

相模「え? ウチ、ニヤついてた?」

結衣「うん」

相模「そっか。何でもないよ!」アセアセ

結衣「そう?」

相模(いけないいけない。あれを比企谷にスムーズに渡されたから顔が緩んでたんだ)

相模(ウチのマン汁たっぷりのリストバンド)

相模(比企谷のこと思ってたっぷり出したマン汁だもんね///)

相模(ばれないようにドライヤーで乾かしたけど……。あれを比企谷が腕にはめてくれると思うと)ゾクッ

相模「ハァハァ///」

結衣「ちょっ、さがみん!?」

相模「ごめん。ウチ、トイレ行ってくる」タタタッ

結衣「……」

- 女子トイレ -


相模(やばっ。思い出したら体が火照ってきちゃった)

相模(今日は球技大会なんだから我慢しないと)

相模「ひぃひぃふぅ。ひぃひぃふぅ」

相模(……よし!)

相模「……」

相模(この密室で比企谷に犯されたらなぁ)

相模(責め続けられるも声を出すのは禁じられて///)ジュルリ

相模(おっふ、いけないいけない。早速妄想しちゃった)

相模(我慢我慢)

- 教室 -


葉山「やあ、おはよう」

戸塚「おはよう、葉山君」

八幡「うっす」

葉山「折本さん、散々な目にあったようだね」

戸塚「葉山君にも連絡あったんだ」

葉山「ああ。まさか大岡があそこまでするとは予想外だった」

八幡「誰にも予想出来ないだろ。まさか早退してまで待ち伏せしているとはな」

葉山「そこまで女に飢えていたなんて……」

八幡「流石、童貞風見鶏と言われるだけあるな」

戸塚「そんなこと言っちゃ可哀相だよ」

葉山「二次元こそ至高だと言うのに。ラブプラスでも貸してあげたほうがいいかもしれないな」

八幡「お、おう……」

戸塚「葉山君は七咲さん一筋だもんね」

八幡(二次元キャラにまでさん付けするとは流石戸塚。あ、俺も絢辻さんと上条さんにはさん付けしてたわ。てへっ☆)

葉山「ああ。今日は七咲の為に優勝するよ。それよりアマガミSSどうだった?」

八幡「……ん?」

戸塚「うん。結構面白いかな。付き合った後の話も見てみたいけど」

葉山「そこはアマガミSS+ですよ。旦那」

八幡「おい、戸塚にアマガミ貸したのか?」

葉山「そうだけど」

八幡(おいおい。徐々に戸塚もこっちの世界に引きずり込まれてるじゃねぇか)

葉山「オタ話はこれくらいにしてそろそろ体育館に行こうか」

戸塚「そうだね」

八幡(まぁいいか。アマガミも健全?なアニメだしな。流石にヨスガノソラはアウトだが)

- 1回戦終了後 -


戸塚「圧勝だったね」

八幡「そうだな」

八幡(うちのクラスへの女子の声援が凄かったな。まあ、葉山と戸塚がいるからだろうが)

葉山「こんなに楽に勝てるとは思わなかったな」

戸部「余裕で優勝いけるっしょ!」

葉山「油断大敵だぞ、戸部」

大和「だな」

戸部「この面子なら余裕だってー」

八幡(レイアップ外しまくってたくせにうるせーな、こいつ)

八幡「外行ってくる」

葉山「準決勝は30分後だ。遅れないように頼むよ」

八幡「わかってる」

- ベストプレイス -


八幡「ふぅ。やっぱ運動は疲れるな」

相模「比企谷」

結衣「ヒッキー」

八幡「……おう」

相模「お疲れ様」

結衣「ヒッキー、凄い活躍してたね!」

八幡「そりゃ誰かさんに脅迫されたからな」

相模「」ギクッ

結衣「脅迫?」

八幡「なんでもねぇよ。お前らの試合はまだなのか?」

結衣「うん。1回戦はシードだったから」

八幡「なるほど」

相模「それより試合見てて思ったんだけど、何であんまシュート打たなかったの?」

八幡「俺のポジションは黒子だから」

結衣「黒子? ジャンプの?」

八幡「そうだ」

相模「なるほど」

八幡「まあ、戸塚の役に立てればそれでいいんだよ。つまり俺は戸塚の影ってことだ」

結衣「ヒッキーは彩ちゃんのこと好きすぎだから!」

八幡「ばっか、当たり前だろ。この世は戸塚中心に回ってるんだよ」

結衣「キモい! ヒッキーの馬鹿!」

八幡「試合後で疲れてるんだから大声出すな、ビッチ」

結衣「ビッチじゃないし! あたしは処女―――――あっ///」

相模「結衣ちゃん、処女だったんだ」

結衣「うっ///」

相模「ウチも処女だから仲間だね。てかウチのクラスの女子は大体、処女じゃない?」

結衣「そうなの?」

相模「うん。ウチの予想からすると処女率78%とみた」

結衣「そっか。結構してないんだね」

八幡「あの、そういう話は男子がいないところでしてくれませんかね?」

結衣「あっ///」

相模「ごめん」

八幡「んじゃ、そろそろ行くわ」

結衣「あたしも行く」

相模「ウチも」

八幡「別についてこなくていいんだけど……」

結衣「別にヒッキーについてくわけじゃないから。たまたま一緒のタイミングなだけだし!」

相模「結衣ちゃん、中途半端なツンデレは全く効果ないと思うよ」

結衣「ふぇっ!?」

- 女子バレー観戦中 -


八幡「9人もいんの? バレーって6人じゃないのか?」

葉山「ママさんバレーは9人制らしい」

八幡「へえ」

葉山「しかし9人もいたら、日向が相手を振り切るのが大変そうだな……」

八幡「安心しろ。うちの学校に日向翔陽はいないから」

戸塚「相模さん、活躍してるね」

八幡「元バスケ部らしいからな。運動神経はいいんだろう」

八幡(それより……)

戸部「IPPAI♪」

大岡「OPPAI♪」

大和「ボク元気♪」


八幡(こいつら、由比ヶ浜の胸見すぎだろ。いや、気持ちはわかるが)

葉山「結衣の胸には夢がつまっているんだろうな」

八幡「それ三浦の前では言うなよ」

戸塚「あはは。でも由比ヶ浜さんも頑張ってるね」

八幡「そうだな」

葉山「そろそろ決勝の時間だ。行こうか」

八幡「やれやれ。後一試合でやっと終わりか」

葉山「次も頼んだよ」

八幡「ま、やれるだけやるだけだ」

- 球技大会終了後 教室 -


八幡「はぁ――――――――」グテー

八幡(疲れた。本当に疲れた……)

八幡(葉山が徹底マークされたせいで、倍以上動くはめになってしまった)

戸塚「八幡、大分疲れてるね」

八幡「まぁな」

戸塚「決勝、大活躍だったもんね」

八幡「そうでもないだろ」

戸塚「でも3P連発してたじゃない。凄かったよ」

八幡「まぐれだ、まぐれ」

戸塚「ううん、まぐれじゃないよ。だって試合中にカッコいいこと言ってたし///」

八幡「それは忘れてくれ。あの時は変な空気にあてられてどうかしてたんだ……」

- 決勝戦 -


葉山「くっ、10点差か……」

戸部「もう無理っしょ」

大和「……」

八幡(まあ、こんなもんだろう)

戸塚「ここまできたのに……」

八幡「……ッ!」

戸塚「負けるのは嫌だよ」

八幡「……戸塚、俺にボールを回してくれ」

戸塚「八幡?」

八幡「相手は俺をパスカットとDF要員しか思ってないだろう。マークされてないうちに俺が点を取って一気に追いつく」

葉山「比企谷」

戸塚「わかったよ、八幡。でも大丈夫なの?」

八幡「安心しろ。戸塚からのパスなら……落とす気がしねぇ」

戸塚「八幡っ///」

葉山「よし、やろう。大岡、出られるか?」

大岡「俺!?」

葉山「戸部と交代だ」

戸部「隼人君?」

葉山「戸部も疲れてるだろう。いけるか大岡?」

大岡「よっし、やってやるぜ!」

葉山「頼むぞ、大岡」

大岡「合点承知!」

葉山「みんな、俺から一言言わせてくれ」

「……」

葉山「男なら…やってやれ!」

八幡(なんでそこで某セクシーコマンド部部長の台詞を……)

大岡「おっし!」

大和「やってやるか」

戸塚「頑張ろう!」

八幡(まあ、いいか)

葉山「比企谷」

八幡「ん?」

葉山「相手の9番」

八幡「9番? ああ、お前を徹底マークしてる奴か」

葉山「俺達が勝ったら彼の額に肉と書いてやろう!」

八幡「書かないから」


<お、2-Fが動いたぞ
<大岡だ! 童貞に定評がある大岡を12番のマークに!


葉山「よし、逆転するぞ。」

9番「逆転?」

葉山「ああ。今から連続得点させてもらうよ」

9番「おまえにゃ無理だ。葉山」

葉山「俺じゃない。うちの比企谷がやる」ポンッ

9番「ほう」

八幡「まいったな。……って何やらせんだよ」


海老名「ぶはっ!」ブシャー

結衣「姫菜っ!?」

三浦「隼人、カッコいい///」

- 放課後 教室 -


相模「比企谷、戸塚君、お疲れ様!」

八幡「お前もな」

戸塚「お疲れ様、相模さん」

相模「男子バスケと女子バレー共に優勝なんて凄いよね!」

戸塚「そうだね。相模さんもかっこよかったよ」

相模「ありがとう。戸塚君もドリブル凄かったよ」

戸塚「そうかな。照れちゃうな」

相模「それより比企谷が3Pが得意だとは思わなかった」

八幡「シュート練習なら一人でも出来るからな」

戸塚「学校でやってたの?」

八幡「まさか。学校に俺の居場所があるわけないだろ。家でやってたんだよ」

相模「自宅にバスケゴールあったの?」

八幡「今は取り外してないけどな」

相模「そうなんだ」

戸塚「そういえば八幡」

八幡「どうした?」

戸塚「さっき他のクラスの女子に取り囲まれたけどどうかしたの?」

相模「……っ!?」

八幡「……ああ。何か名前を聞かれた」

戸塚「それだけ?」

八幡「ああ」

八幡(恐らく戸塚と葉山を差し置いて活躍した俺のことが気に食わなかったのだろう)

八幡(DETHE NOTEに書かれたらどうしよう……)

相模(まさか他のクラスにもウチみたいなマゾっ子が……)

- 決勝戦試合中 -


相模「……いいなぁ」

結衣「何が?」

相模「ボール」

結衣「ボール?」

相模「うん。ほら、比企谷がドリブルしてるでしょ」

結衣「うん。ヒッキー、本当に運動神経いいね」

相模「思いっきり床にボールを叩きつけてるでしょ」

結衣「ドリブルだから当たり前じゃないの?」

相模「ウチも比企谷に思いっきり床に叩きつけられたい!」

結衣「」

相模「あ、ビンタをするようにワンタッチで捌いた。いい! ウチも思いっきりビンタされたい!」

結衣「さがみーん、少し黙ろっか」グイッ

相模「んぐっ!?」

- 放課後 教室 -


相模「そういえば今日は部活なしだって」

八幡「助かった」

相模「なんか雪ノ下さんが全身筋肉痛で早退したみたい」

八幡「相変わらず体力ねぇな」

戸塚「大丈夫かな?」

八幡「大丈夫だろう。すぐに筋肉痛になるのは若い証拠だ」

相模「そういえば比企谷」

八幡「んだよ」

相模「あのリストバンド、やっぱり返してもらっていい?」

八幡「わかった。洗って明日返す」

相模「ううん、そのままでいいから」

八幡「でも汗臭いぞ」

相模「いいの。ウチが洗うから!」

八幡「そ、そうか。ほらよ」スッ

相模「ありがとう。後、戸塚君のもいいかな?」

戸塚「うん。僕のも洗わなくていいの?」

相模「うん。ウチが洗うから」

戸塚「わかったよ。汗臭くてごめんね」スッ

相模「ううん、逆にうれし―――何でもない!」アセアセ

戸塚「……そう?」

相模「うん。それじゃウチ帰るね! またね!」

戸塚「またね」

八幡「じゃーな」

- 17時 相模宅 -


ゆっこ「南、戸塚君のゲット出来たの?」

相模「うん!」

遥「よくやった!」

相模「まぁね。約束通りランチ奢ってもらうからね」

ゆっこ「わかってるって♪」スーハースーハー

遥「ちょっと何先に臭い嗅いでるのよ!?」

ゆっこ「いいでしょ。早いもの勝ち!」

遥「くっ!」

相模「それじゃウチは比企谷ので」クンカクンカ!!

相模「はぁん///」

遥「……比企谷って言えば、決勝戦活躍してたね」

相模「だね」ハムハム

ゆっこ「なんかウチのクラスの女子が話してたよ。はぁ、戸塚きゅん///」レロレロ

相模「なんて?」ペロペロ

ゆっこ「結構カッコいいんじゃないかって」

相模「」ピキッ

遥「まあ、確かに顔の作りは悪くないかもね」

ゆっこ「うん。何か文化祭の時よりかっこよくなってる?」

遥「あ、わかる。何か印象が違うというか……」

相模「眼かな」

「「それだ!」」

相模(やばい。このままじゃ本当にウチ以外にも比企谷の奴隷候補が……)

相模(何かアクション起こさないといけないかな)

今回はここまで
また今度

DEATH NOTEのスペル間違えた
書いてた時少しうとうとしてたから仕方ない

今の八幡の眼は原作4巻位まで戻ってる感じ

次は金曜位に投下します
四輪自転車ネタやろうと思ったら野崎くんでやられてしまったのでござる

今期は董香ちゃんと千代がいいっすな

- 土曜 比企谷家 -


八幡「」スヤスヤ

小町「お兄ちゃん、お兄ちゃん」ユサユサ

八幡「ん……なんだよ……まだ寝させてくれよ……」

小町「駄目だよ。今日は結衣さんとデートなんだから早く起きないと」

八幡「……なんでお前が知ってんだよ……」

小町「小町はお兄ちゃんのことなら何でも知ってるのです。あ、今の小町的に超ポイント高い♪」

八幡「嬉しいはずなのに少し寒気がしちゃったよ」ブルッ

小町「いいからさっさと起きて! 洋服も用意してあるから」

八幡「服用意してるとかお前は俺の母親かよ」

小町「お兄ちゃんは小町がいないと駄目駄目だからね。あ、今のも小町町的にポイント高いよ」

八幡「はいはい、起きるから退いてくれ」

- リビング -


八幡「」モグモグ

小町「しかしお兄ちゃんも成長したね。色んな女の子と週末にデートなんて」

八幡「デートじゃない。ハニトーのお返しをするだけだ。それに色んな女子ともデートしたこともない」

小町「あれ? 海浜総合の女子とちょくちょく遊んでるって小町聞いたんだけどなー」

八幡「誰から聞いたんだよ。そいつの口をホチキスで閉じてやるから教えろ」

小町「戸塚さん」

八幡「戸塚なら仕方ないな。むしろ小町に俺の情報を提供してくれて感謝するまである」

小町「……」

八幡「そうだ、戸塚も誘ってみるか」

小町「駄目だよ! そんなことしたらお兄ちゃんとは絶縁するからね!?」

八幡「テンペストの台詞言えば許してくれるのか?」

小町「そっちの絶園じゃないからね。今日は結衣さんと二人でデートすること! わかった!?」

八幡「……へーい」

小町「それで何処で待ち合わせなの?」

八幡「蘇我駅」

小町「アリ○だね」

八幡「正解」

小町「まー、近場なら妥当かな。それに……」

小町(結衣さんはお兄ちゃんと一緒なら何処でもよさそうだし)

八幡「小町は勉強か?」

小町「うん。小町は健気に受験勉強に励むよ」

八幡「まー、気負わずにな」

小町「ありがと、お兄ちゃん」

- 10時 蘇我駅前 -


八幡「……」

結衣「ヒッキー!」

八幡(おい、大声であだ名で呼ぶんじゃねぇよ。これじゃ引きこもりがリハビリの為に外出してると思われちゃうだろ)

結衣「ごめん、遅くなっちゃった」

八幡「丁度だろ。俺も今来たところだから」

結衣「そっか、よかった」ホッ

八幡「……」

結衣「それじゃ行こっか」

八幡「ああ」

結衣「アリ○とか久しぶりだから楽しみ」

八幡「別にそこまで楽しめる場所じゃないだろ」

結衣「違うよ。場所じゃなくてヒッキーと一緒だから楽しみなんだよ」

八幡「」ドキッ

結衣「ほら、行こう」

八幡「お、おう……」

- アリ○蘇我 -


結衣「うわー、凄い人多いね」

八幡「だな。帰るか」

結衣「帰らないし! また一軒もお店入ってないからね!」

八幡「んじゃ俺は本屋で待ってるから」

結衣「ヒッキー!」

八幡「冗談だよ。朝から怒鳴ると体に悪いぞ」

結衣「誰が怒らせてるんだし! ほら、行くよ!」グイッ

八幡「おい!?」

結衣「」スタスタ

八幡「由比ヶ浜、手を離してくれ。ちゃんとついていくから」

結衣「駄目。手を離したら勝手に何処かに行っちゃいそうだし」

八幡「大丈夫だ。アリオを熟知している俺が迷子になるなんて有り得ない」

結衣「駄目ったら駄目なの!」

八幡「……」

結衣(う~! つい手を繋いじゃったよ~///)

八幡「はぁ……」

結衣(でもいいよね。これくらいしないとヒッキーは気付いてくれないし///)

- 雑貨屋 -


結衣「うーん、どれがいいかなー」

八幡(なんだこのお店は。ファンシー過ぎるだろ)

結衣「これもいいし、あれもなかなか……」

八幡(そしてこんなファンシーなお店の門番にニャンコ先生の等身大のぬいぐるみが)

八幡(原作は少女漫画だし店長さんあたりがファンなんだろうか)

八幡(そういえば5期まだかよ。首長くして待ってるんだけど)

結衣「ねえ、ヒッキーはどれがいいと思う?」

八幡「ん? お前が欲しいのを買うんだから俺の意見を聞いても仕方ないだろ」

結衣「むー!」

八幡「な、なんだよ……」

結衣「ならこっちとこっち、どっちがあたしに似合うと思う?」

八幡「……右の方かな」

結衣「こっちか」

八幡「……」

結衣「……」

八幡(おい、聞いておいて何故黙る。やはり俺のセンスは間違っているのか)

結衣「うん、これにしようっと!」

八幡「いいのか?」

結衣「うん。駄目?」

八幡「駄目じゃないが、色々見て回るんじゃなかったのか?」

結衣「ハニトーのお返し以外にも服とか色々見て周りたいしねー」

八幡「…………え?」

結衣「あ、ヒッキーの服も見て周るから安心してね」

八幡「そこじゃねぇよ」

結衣「……?」

八幡「服買うなんて聞いてない」

結衣「別にいいじゃん。駄目?」

八幡「だ、駄目じゃないが女の買い物は長いから。特に服は……」

結衣「……なんか、女の子と一緒に買い物に行ったように感じる」ジー

八幡「」ギクッ

結衣「」ジー

八幡「い、いや、ほら、あれだよ。小町とだ。あいつ、服に関してはもの凄い時間掛かるんだよ」アセアセ

結衣「そっか、小町ちゃんか」

八幡「」ホッ

結衣「てっきり例の海浜総合の女の子達かと思った」

八幡「」ギクッ

結衣「ヒッキー、どうしたの? 顔色悪いよ?」

八幡「な、なんでもないでしゅ。会計してくる」

結衣「う、うん」

- 会計後 -


八幡「ほれ」スッ

結衣「ありがとう」

八幡「本当にこれでよかったのか? もう少し高いものでも」

結衣「ううん、これでいいの。ありがとう、大切に使うね」ニコッ

八幡「……お、おう。物を大事に使うのはいいことだからな」

結衣「そだね。それじゃ次は服屋にレッツゴー!」

八幡(半日で帰れると思ったけど無理そうだな)

結衣「ほら、ヒッキー」

八幡(……まあ、いいか)

八幡「あいよ」

- 12時半 フードコート -


結衣「次はヒッキーの番だね」

八幡「いや、俺のはいいから」

結衣「でも小町ちゃんからお金貰ってるし」

八幡「」

結衣「1万円」

八幡(あいつ、何やってんだよ。確かに由比ヶ浜がお金の管理ならしっかりしてるようだが)

結衣「大丈夫。あたしがコーディネートしてあげるから安心して」

八幡「由比ヶ浜がコーディネートとか不安しかないんだが」

結衣「なんでだし!」

八幡「何か馬鹿そうな服を選びそう」

結衣「失礼すぎるから! サブレのだってあたしが選んでるんだからね!」

八幡「俺と犬を一緒にするなよ……」

- 1時間後 -


八幡(結局、1万も洋服代に注ぎ込んでしまった)

結衣「結構いいのあったね」

八幡(まあ、思ったより地味なのを選んでくれたらよかったが)

結衣「次にデート―――出かけるときに着てきてよね」

八幡「機会があればな」

結衣「あるし!」

八幡「それよりそろそろ帰ろうぜ。ちょうど無料バスが出る時間だし」

結衣「えー? まだ13時半だよ。もう少し遊んで行こうよ」

八幡「馬鹿。もうメレンゲの気持ちが終わってる時間だろ。つまり帰宅する時間ってことだ」

結衣「意味わからないし!」

八幡「ほら行くぞ」

結衣「むぅ……」

- 蘇我駅前 -


八幡「由比ヶ浜、何してんだ。置いてくぞ」

結衣「ヒッキー」

八幡「んだよ」

結衣「最後にカラオケ寄ってかない?」

八幡「却下」

結衣「1時間だけでいいから! お願い!」

八幡「歌うと俺のHPが減る」

結衣「ヒッキぃ……」ウルッ

八幡「うっ……」

結衣「おねがぃ……」ウルウル

八幡「……………………一時間だけだぞ」

結衣「うん!」ニパァ

- カラオケ -


結衣「機種はプレミアダムでいいよね」

八幡「いいんじゃない」

結衣「適当だなー」

八幡(こいつ、西野カ○とか歌いそうだな。俺、会いたくて震える曲くらいしか知らない)


葉山「比企谷、結衣?」


結衣「隼人君!?」

八幡「……」

葉山「奇遇だな。デートかい?」

結衣「っ///」

八幡「ハニトーのお返しだ。お前は戸部達とカラオケか?」

葉山「いや、一人だけど」

八幡・結衣「」

葉山「今流行の一人カラオケってやつかな」ニコッ

結衣「隼人君が一人カラオケ……」

八幡「お前、一人で歌ってて虚しくならないの?」

葉山「別に。それに……」クイッ

八幡「……?」

葉山「七咲が聞いていてくれてると思えば楽しいものだよ」ボソッ

八幡「」

葉山「それじゃ邪魔すると悪いから」

結衣「そ、そんなことないよ。よかったら隼人君も一緒にどう?」

葉山「いいのか?」

八幡「由比ヶ浜がいいって言うのならな」

葉山「それじゃお言葉に甘えてお邪魔させてもらおうかな」ニコッ

- 部屋 -


結衣「会いたくて 会いたくて 震える♪」

八幡(本当に歌ってるよ。震えるというより揺れてるけどな。どこがとは言わないけど)

葉山「結衣と優美子は西野カ○が好きなんだ。よく歌っているよ」

八幡「今時のJKだな」

葉山「結衣の声なら中川かのんの歌なんてぴったりだと思うんだけどね」

八幡「絶対知らないだろ」

葉山「そうだな。……いつか結衣のかのん100%が聞ける日を待つとしよう」

八幡「その日は絶対来ないと思うぞ」

葉山「比企谷が命令――お願いすれば絶対歌ってくれると思うが」

八幡「俺には絶対遵守の力なんてない」

- 3分後 -


結衣「次は隼人君の番だよ」

葉山「ああ。さて何を歌おうかな」ポチポチ

結衣「隼人君ってね……」ピト

八幡(なんで密着してくるんですかね)

結衣「ラルク、シド、UVER、アクアタイムズ、ユニゾン、FLOWとかバンド系をよく歌うんだよ」

八幡(見事にJ POPだがアニメの主題歌をよく歌っている連中だな)

結衣「優美子が三代目好きだからおねだりするんだけど歌ってくれないんだよね。あたしも好きなのに」

八幡(三代目ってなんだよ。げんしけんは二代目までだぞ)


葉山「……………………今日はいいか」ポチッ


八幡「……………………ん?」






葉山「ゆりゆららららゆるゆり ゆりゆらららゆるゆり♪」

結衣「…………へ?」

葉山「ゆりゆらららゆるゆり 大事件!!」

結衣「」

八幡「」

葉山「よっしゃいくぞー!」

 
 
 
 
 
 

葉山「ゆりゆらららゆるゆり 大事件!!」

結衣「」

八幡(本当に大事件だ。由比ヶ浜が完全に固まっている。ていうか俺から離れてから固まってくれませんかね)

葉山「いやー、今日は声の調子がいいな」

八幡「……なあ、葉山」

葉山「なんだい?」

八幡「こいつの前でそれ歌ってよかったのか?」

葉山「ああ。結衣一人なら大丈夫かと思ってね」

結衣「えっと……」

葉山「結衣、実は俺は比企谷と同じアニオタなんだ」

八幡「別に俺と同じとか必要ないだろ」

結衣「隼人君が!?」

葉山「ああ。今まで隠してて悪かった」

結衣「……う、ううん……」

葉山「引いたかい?」

結衣「そんなことないよ! ただ意外すぎて……」

葉山「俺がオタクだと知ってるのは比企谷、戸塚、姫菜、相模さん、……雪ノ下さんの五人だけだからね」

八幡(雪ノ下も知ってたのか。まあ、顔見知りのようだからな)

結衣「そうなんだ。でもなんで皆に言わないの?」

葉山「少しね。まあ、これから機会を見て打ち明けようと思う」

結衣「うん」

葉山「だからこのことは優美子達には内緒にしてくれないか」

結衣「うん、内緒にしておくから安心して!」

葉山「ありがとう、結衣」

結衣「それじゃガンガン歌おう。次はヒッキーね!」

八幡「受信してくれるのかなと♪」

葉山「心配もしてるんです♪」

結衣「」


八幡「僕にDT捨てさせてよ 男になりたいな♪」

結衣「て、手伝おうか///」ボソッ


葉山「んでっ! んでっ! んでっ!」

結衣「にゃあっ///」

八幡「にゃ~んでっ!」


葉山「家畜どもが集まって~♪」

八幡「ピーキャーピーキャー騒いでる♪」

葉山「肉便器! 肉便器! 肉便器!」

八幡「M奴隷ども喜べ ワハハハ! ……はっ!?」

結衣「」

- 17時 -


葉山「今日は沢山歌ったな」

結衣「……うん」

八幡「そ、そうだな……」

葉山「二人は電車だろう。俺は自転車だから」

結衣「うん、またね」

八幡「じゃーな」

葉山「また月曜に」ニコッ

結衣「……やっぱりヒッキーはSなんだね」

八幡「は? 何言ってんだよ?」

結衣「だってさっきの曲でノリノリだったし」ジトー

八幡「いや、あれはノリで……」

結衣「ヒッキーがノリとか有り得ないし」

八幡「うっ」

結衣「……まあ、いいや。それより今日の隼人君は流石に優美子に見せられないかな」

八幡「そりゃそうだろ。笑顔で肉便器連発してたからな」

結衣「なんかさがみんが聞いたら嬉しがりそう」

八幡「……だな」

結衣「帰ろっか」

八幡「ああ」

- 相模宅 -


相模「うーん……」

相模(今、私のオナニーアイテム、略してオナテムは……)

相模(比企谷の歯ブラシ、靴下、パンツ、リストバンド、Tシャツ一枚、枕に落ちてた髪の毛)

相模(足りないなぁ……。また自転車のサドルをしゃぶろうかな。でもまた平塚先生に見つかったらヤバイし)

相模(また比企谷の家行って拝借させてもらうしかないかな)

相模(でも明日バイトだし、来週行こうかな。小町ちゃんにメールして予定空いてるか教えてもらわないと)

相模(そして駄目もとで月曜にお尻叩いてもらうようお願いしてみよっと♪)

相模(ウチのお尻って叩きがいがあると思うんだよね。なんならバットで叩いてもいいくらいだし)

相模「」ジュルリ

相模(うへ、想像したら二つのお口から涎が///)

- 18時 -


葉山(今日は楽しかったな。結衣にも打ち明けられたし)ギコギコ

葉山(七咲もそう思うかい? ふふ、なるほど)

葉山(今日はなんだか気持ちが高ぶったままだ。こういう時は……)

葉山「」キョロキョロ

葉山(誰も居ない。裏道だし大丈夫だろう)

葉山「……アブ」

葉山「アブ! アブ! アブ! アブアブアブ! ブー!」

葉山「アブゥゥゥゥゥゥゥ!!」


警官「ちょっとそこの君」


葉山「……っ!?」

御堂筋クンだなww

- おまけ -


大岡「」キョロキョロ


折本「」スタスタ


大岡(いたーっ!!)

大岡「あ、あの!」

折本「」ビクッ

折本「……な、なに……?」

大岡「この前、うちの学校で比企谷君と話してた子だよね?」

折本「そ、そうだけど……。あたしに何か用?」

大岡「好きです。俺と付き合ってセックスして下さい!」

折本「」

大岡「お願いします!!」

折本「な、何言ってんの……。マジウケない……」

大岡「お願いだよー! 俺に童貞させてくれよー!」ガシッ

折本「ちょっ! 離してよ!!」

大岡「先っぽだけでいいから!」

折本「……この……離せって言ってるだろ!!」ゲシッ

大岡「がふっ!」

折本「はぁはぁ」

大岡「……赤か。結構エロイ下着をお履きで……」

折本「くっ、死ねっ///」ゲシゲシ

大岡「あふんっ///」

今回はここまで
また今度


>>611
× 大岡「お願いだよー! 俺に童貞させてくれよー!」ガシッ
○ 大岡「お願いだよー! 俺に童貞捨てさせてくれよー!」ガシッ


>>610
泉田君でしゅ

木曜くらいに投下します

黒執事と東京喰種のOPカッコいい
野崎くんのOPもいい曲

- 奉仕部 部室 -


八幡「」ペラペラ

八幡(やっぱりホーンテッド・キャンパス面白いな)

八幡(CMの主人公の声が俺に似てるだけある。ヒロインの声が雪ノ下に似ているのは気のせいだろ)

相模「ねえ、比企谷」

八幡「今、読書中だから話しかけんな」

相模「はいっ///」

結衣「ゆきのん、見て見て」スッ

雪乃「由比ヶ浜さん、どうしたのかしら?」

結衣「この前アリ○で雑貨屋に入ったんだけど可愛いの沢山あるでしょ」

雪乃「……ッ!」

結衣「ゆきのんにも似合いそうな―――――」

雪乃「由比ヶ浜さん!」ガシッ

結衣「な、なに?」ビクッ

雪乃「この猫のぬいぐるみについて教えて欲しいのだけれど」

結衣「え? 猫?」

雪乃「ええ。この端っこに映っている猫ちゃんのぬいぐるみのことよ」

結衣「えっと……なんだったけ、ヒッキー?」

八幡「……ニャンコ先生だろ」

雪乃「ニャンコ先生? 比企谷君、ニャンコ先生について詳しく教えなさい」

八幡「夏目友人帳のキャラだよ。見た目は猫だけど妖怪だ」

雪乃「夏目友人帳?」

相模「少女漫画だよ、雪ノ下さん」

雪乃「そう。漫画のキャラなのね」

八幡「アニメもやってたぞ」

雪乃「アニメもやっていたのね」

八幡(まさかニャンコ先生のこと気に入ったのか)

雪乃「悪いけど用事が出来たので先に帰らせていただくわ」ソワソワ

結衣「用事?」

雪乃「ええ。TSUTAY○に寄らないといけなくなったわ」

八幡(借りるのか)

結衣「それじゃあたしも行くよ。ヒッキーとさがみんは?」

八幡「俺はもう少し残っていく」

相模「ウチも」

雪乃「それじゃ戸締りをお願いしていいかしら?」

相模「了解」

雪乃「ありがとう。ではまた明日」

八幡「ああ」

結衣「またね!」

相模「お疲れー」


ガラガラ


相模「……雪ノ下さん、ニャンコ先生のこと気に入ったのかな?」

八幡「だろうな。雪ノ下が猫好きなのは知っていたが、まさかニャンコ先生を気に入るとは思わなかったがな」

相模「多軌さんと仲良くなれそうだよね」

八幡「だな。それよりお前は帰らなくていいのか?」

相模「うん。ウチはもう少し比企谷を見ながら今日のオカズネタを考えるよ」

八幡「……あ、そう……」

相模「比企谷」

八幡「……んだよ」

相模「今、部室には比企谷とウチしかいません」

八幡「そうだな」

相模「つまりウチのことを乱暴し放題です」

八幡「……」

相模「さーどうする?」

八幡「どうもしないから」


コンコン


八幡「……どうぞ」

海老名「はろはろー」ガラガラ

葉山「やあ」

相模「海老名さんと葉山くん」

八幡「何か用か?」

海老名「うん。奉仕部に依頼をしに来たんだけど」

八幡「依頼か。雪ノ下と由比ヶ浜が不在だけど」

海老名「そっか。なら都合いいかも」

相模「海老名さん、どうしたの?」

海老名「うん。実は――――――」

- 3分後 -


相模「なるほど。戸部が海老名さんに告白する予定だと」

海老名「うん」

八幡「修学旅行で告白するってのは本当なのか?」

葉山「ああ。本人が『修学旅行で決めるしかないっしょ』と巻島先輩風に言っていたよ」

八幡「本当かよ」

海老名「東堂×巻島先輩は熱いよね!!」

相模「ご、ごめん。ウチはBLはちょっと」

海老名「残念。相模さんならこっちの世界に合いそうなのに」

相模「ウチは比企谷のM奴隷だから///」

八幡「した覚えはない」

相模「え? でもこの前、葉山君が動画見せてくれたんだけど」

八幡「……なんの動画だよ」

相模「比企谷のカラオケの」

八幡(あの時のか!?)

相模「比企谷がウチのこと思いながら歌ってくれたって///」

八幡「おい、葉山」

葉山「なにかな?」ニコッ

八幡「相模に嘘を言うな。いいか、相模。俺はお前のことなんてこれっぽちも思っていないからな」

相模「そ、そんなぁ……///」

海老名「相模さん、凄い嬉しそう」

葉山「二人を見ていると落ち着くよ」

八幡「なんでだよ」

相模「ありがとう///」

八幡「それより依頼の話に戻るぞ」

海老名「うん」

八幡「海老名さんは戸部に告白されないようにしたいんだな」

海老名「そう」

八幡「答えはわかっているが一応聞かせてもらう。戸部と付き合う気はないんだな?」

海老名「うん。今は誰とも付き合うつもりはないよ」

八幡「そうか」

相模「葉山君から戸部に告白しないようにお願い出来ないの?」

葉山「ああ。何度もやめておけ、と言ってるんだがあいつの意思が固くて……」

相模「比企谷のあれ並に固いの?」

葉山「……ああ」

八幡「おい!?」

海老名「ぶはっ!」ブシャー

八幡「ティッシュ、ティッシュ!」アセアセ

相模「葉山君、まさか……」

葉山「安心してくれ。俺は二次元にしか興味はない。今のは姫菜の鼻血吹きを見たかっただけだよ」

八幡「そんなことの為に俺を使うな」フキフキ

海老名「あ、ありがと。ヒキタニくん」

葉山「悪い。今日は一回も鼻血を出していなかったからね」

八幡「別にいいでしょ……」

- 5分後 -


八幡「海老名さんの鼻血が止まったことで本題に戻るぞ」

葉山「ああ」

海老名「うん」

八幡「戸部の告白を止める方法だが……」

相模「あるの?」

八幡「ある」

相模「どんな?」

八幡「戸部の目の前で俺が海老名さんに告白する」

「」

葉山「……」

八幡「海老名さんはきっぱり断ってくれ。今は誰とも付き合うつもりはないと」

海老名「えっと……」

八幡「これが一番確実で効率的な方法だ」

葉山「……それは駄目だ、比企谷」

八幡「理由は?」

葉山「その方法ではみんなが傷つく」

八幡「みんなって誰だよ」

葉山「聞かなくても分かるだろ。そのやり方じゃ誰も守れないまま傷跡を増やすだけだ」

相模「……」

八幡「……それじゃ他に方法があるのか?」

葉山「……ある。一週間時間をくれないか」

八幡「構わない。告白は修学旅行で行うからな」

葉山「姫菜もそれでいいかな?」

海老名「うん」

葉山「それじゃ失礼するよ」

海老名「またね」


ガラガラ


八幡「……」

相模「……ねえ、比企谷」

八幡「……」

相模「本当に海老名さんに告白するの?」

八幡「葉山の作戦が失敗したらな」

相模「……ウチ、やだな。比企谷が海老名さんに告白するの……」

八幡「真剣に告白するわけじゃない」

相模「それでもいやなの! 結衣ちゃんだってウチと同じだと思う」

八幡「なんでそこで由比ヶ浜が出てくるんだよ」

相模「そんなの比企谷が一番わかってるでしょ」

八幡「……」

相模「比企谷」ウルッ

八幡「……………………考えておく」

相模「…………ふぇ?」

八幡「他に方法がないか考えておくって言ったんだ。そろそろ帰るぞ」

相模「う、うん。でもなんで……」

八幡「なんでってお前が嫌だって言ったんだろ」

相模「そ、そうだけど」

八幡「いいから帰るぞ」

相模「は、はい!」

八幡(そんな悲しい顔されたら他の方法を考えるしかないだろ)

- 3日後 教室 -


戸部「やっぱ絢辻さんは裏表のない素敵な人っしょ!」


八幡「」

相模「」

結衣「」

海老名「」


葉山「そうだな」ニコッ

三浦「絢辻さんって誰?」

戸部「優美子、絢辻さん知らないの? 遅れてるってー」

葉山「ギャルゲーのキャラだよ」

三浦「……は? 戸部、ギャルゲーなんかやってんの?」

戸部「当然。アマガミ最高っしょ!」

三浦「」

戸部「マジ隼人君、ハンパないわー」

三浦「え? 隼人もしてるの」

葉山「ああ。女子の気持ちを勉強する為にね」

三浦「……そ、そうなんだ……」


八幡(葉山、お前……)


<葉山君がギャルゲ?
<いや、ギャルゲってなに?
<僕はそれでも響先輩


戸部「隼人君、俺、マジで絢辻さんを落とすから」

葉山「ああ。頑張れ」

- 放課後 奉仕部 -


八幡「葉山、一体どんな魔法を使ったんだ?」

葉山「魔法なんて使ってないよ。魔術さ」

結衣「葉山君って魔術使えるの!?」

葉山「ああ。実は俺は聖人でね」

相模「ウチも性人だよ!」

八幡「お前ら、黙ってろ……」

葉山「冗談はこれくらいにして――――それより、雪ノ下さんはどうしたのかな?」

雪乃「」モフモフ

葉山「さっきからニャンコ先生のぬいぐるみをモフモフしてるけど」

八幡「あれは気にしなくいい。それより教えろ」

葉山「ああ。比企谷は戸部を姫菜に告白させないようにした。間違いないね?」

八幡「それが依頼だからな」

葉山「俺は戸部の姫菜への好きな気持ちを失くさせたんだ」

八幡「それがアマガミか」

葉山「ああ」

- 3日前 葉山家 -


戸部「隼人君の家、ハンパなく広いわー」

葉山「そうでもないよ。紅茶でいいかな」

戸部「どうもー」

葉山「それじゃ作戦会議をしようか」

戸部「うっす!」

葉山「まず戸部は女子の気持ちについて勉強する必要があると思うんだ」

戸部「うんうん」

葉山「戸部は女子と付き合ったことはないんだろ?」

戸部「いいところまではいくんだけどねー」

葉山「それでこれだ」スッ

戸部「ゲーム?」

葉山「そう。これはアマガミというギャルゲーだ」

戸部「ギャルゲー?」

葉山「そうだ。女の子を攻略していくゲームで、恋人になればゲームクリアだ」

戸部「隼人くーん、流石にゲームじゃ……」

葉山「なあ、戸部。比企谷が今、学校で人気なのは知っているな?」

戸部「比企谷君? ああ、球技大会以降に急に……」

葉山「比企谷が何故モテるようになったと思う? そして俺も」

戸部「顔がいいからっしょ」

葉山「いや。確かに俺も比企谷も整った顔をしていると思うが、俺達よりイケメンなんて沢山いるだろ」

戸部「……」

葉山「正解はこれだ」

戸部「アマガミ?」

葉山「ああ。俺も比企谷もこれでモテるようになった」

戸部「マジでっ!?」

葉山「マジだ。ギャルゲだからって馬鹿にしちゃいけない。女の子の気持ちを勉強するにはギャルゲが一番だ。ソースは俺と比企谷」

戸部「……わかった。ここは隼人君と比企谷君を信じるしかないっしょ!」

葉山「信じてくれ。それでPS2は持っているのか?」

戸部「いや、ウチはPS3しかないわ」

葉山「それじゃPS2も貸すよ」

戸部「マジで? 隼人君、マジ感謝だわー」

葉山「それよりゲームをするにあたって忠告がある」

戸部「なになに?」

葉山「七咲は攻略しては駄目だ」

戸部「七咲ってどれ?」

葉山「この子だ」

戸部「へー、結構可愛いじゃん。なんで?」

葉山「まー、攻略が難しいキャラだからね」

葉山(それに俺の嫁だからね)

戸部「りょうかーい。七咲以外のキャラを攻略するわー」

葉山「頑張れ、戸部」

戸部「それよりなんで隼人君、ギャルゲなんて持ってるの?」

葉山「……それは……」

戸部「まっ、いっか。比企谷君もやってるってことは結構流行ってるんしょ?」

葉山「そ、そうだな……」

戸部「危ねー。もう少しで流行から遅れるところだったわー」

葉山「は、はは……」

- 現在 -


葉山「そして戸部から絢辻ルートにすると連絡を受けてから、毎日絢辻さんの魅力について変態紳士風に戸部に教えたんだ」

八幡「お、おう……」

葉山「恐らく戸部は軽いMだったんだろう」

結衣「戸部っち……」

葉山「とりあえずこれで問題は解決した。だから依頼は取り消しさせてもらうよ」

八幡「……わかった。雪ノ下、依頼は取り消しだ」

雪乃「なんて可愛いのかしら。パンさんに匹敵する可愛さだわ」ハァハァ

八幡「……」

相模「それより凄いね。葉山君」

葉山「俺が凄いんじゃないよ。絢辻さんが凄かっただけさ」ニコッ

八幡「それよりいいのか。ギャルゲをしているなんて暴露して。……三浦も軽く引いていたろ」

葉山「ああ、優美子はあまりオタク文化に免疫はないからね。でも……」チラッ

雪乃「」モフモフ

結衣「ん?」

相模「どしたの?」

葉山(彼女達が傷つくより断然マシだ。姫菜は絢辻さんなら仕方ないと納得していたし)

葉山「……なんでもない」

八幡「んだよ……」

葉山「それより修学旅行の班なんだけど」

結衣「あー、次のLHRで決めるって言ってたね」

葉山「比企谷。俺と戸塚の三人で組まないか?」

八幡「別にいいけど。戸部達はいいのか?」

葉山「ああ。男女三人ずつだろうから、俺が抜けたほうがいいだろう」

八幡「ま、お前がいいならいいけど」

結衣「ヒッキー、あたし達とも組もうよ」

八幡「え? 由比ヶ浜、お前男だったの?」

結衣「違うし! 男女6人でしょ。だからあたしと優美子と姫菜と組もうって言ってるの!」

相模「ちょっと待って。比企谷と組むのはウチ達だから!」

結衣「さがみんはいつもヒッキーと一緒にお弁当食べてるんだからいいじゃん!」

相模「それと修学旅行は関係ないっしょ。それに比企谷と違う班になったら発情した時どうすれば……」

八幡「知らねぇよ……」

結衣「ヒッキーはどっちと組むの!?」

相模「そうだよ。どっち!?」

八幡「うっ……」

葉山「結衣、相模さん」

結衣・相模「なに!?」

葉山「多分、男女の組み合わせはくじ引きだと思うけど」

結衣「」

相模「」

八幡(助かった)ホッ

- 翌日 昼休み -


八幡(今日は大雨か。何処で食べるかな)

相模「比企谷、今日は教室で食べる?」

八幡(部室には雪ノ下がいるだろうし……)

八幡「そうだな」


結衣「ちょっと待ったぁぁぁぁぁぁ!!」


「「」」ビクッ

結衣「今日はあたしも一緒に食べる」

八幡「お、おう……」

相模「う、うん……」

結衣「それでね、今日はあたしもお弁当作ってきたんだ」

八幡「うぇっ!?」

結衣「さがみんの分もあると思うけど、ヒッキーは男子だから沢山食べれるよね?」

八幡「いや、流石に二個は……」


三浦「ヒキオ」


八幡「」ビクッ

三浦「なにアンタ? 結衣が作った弁当は食べれないワケ?」ギロリ

八幡(やべ、睨みで動けなくなっちまった。こいつ、やっぱりメドゥーサじゃねぇの?)

結衣「ヒッキー」

八幡「……わかった。食べる、食べるからそんな顔するな」

結衣「」ニパァ

三浦「最初から言えっつーの」スタスタ

八幡(怖かった……)

相模「三浦さん」

八幡「ん?」

相模「ああ見えてベットの上ではドMだと思う。言葉攻めに弱いタイプだね」ゴニョゴニョ

八幡・結衣「」

相模「それより結衣ちゃん」

結衣「え?」

相模「前もって言ってくれれば、ウチは作ってこなかったのに」

結衣「ご、ごめん」

相模「ううん。次からは前もって言ってね。それじゃ食べよっか」

結衣「うん!」

八幡「……」

結衣「それじゃヒッキー、どうぞ♪」パカッ

八幡「」ゴクリ

八幡(見た目は普通だ。卵焼きが若干焦げているが、問題はなさそうだ)

相模「へー、結構美味しいそうだね。結衣ちゃん、料理出来るじゃん」

結衣「えへへ。ヒッキーの為に頑張ったから」


大岡(くそくそくそくそ!!)

戸部(流石、比企谷君。アマガミ全ルート制覇しただけあるっしょ!)

大和「いいな」

葉山「モテモテだな」


八幡「」チラッ

結衣「」ワクワク

八幡(いくしかないな)スッ

八幡「」パクッ モグモグ

結衣「ど、どうかな?」ドキドキ

八幡「……ああ。普通に食べれ――――――――かはっ……」ドサッ

結衣「ひ、ヒッキー!?」

相模「比企谷っ!?」

- 放課後 保健室 -


八幡「……ぅ……」

結衣「ヒッキー!」

八幡「……ここは……」

結衣「保健室だよ。隼人君が運んでくれたの」

八幡(……ああ、そうか。由比ヶ浜の弁当を食べて……)

結衣「……ごめんね」グスッ

八幡「……いや、泣かなくても……」

結衣「あたし、知らなかった。ヒッキーが人間じゃなくなっちゃったなんて……」ポロポロ

八幡「……………………はぃ?」

結衣「もう人肉とコーヒーしか美味しいと感じないんでしょ。だからあたしのお弁当を食べて気絶して……」

八幡「」

結衣「ヒッキー、可哀相……」

八幡(え? 俺、いつから喰種になっちゃったの?)

結衣「……でもね……」パチッ

八幡「なっ!?」

結衣「あたし、ヒッキーが喰種になったとしても離れたりしないよ」シュル

八幡「お、おい。なぜ上着を脱いでる!?」アセアセ

結衣「……いいよ。ヒッキーになら少しくらい食べられても///」ギュッ

八幡「」

結衣「怖いけど、ヒッキーがこれで満足してくれるなら///」

八幡「……落ち着け。由比ヶ浜」

結衣「あたしは落ち着いてるよ」

八幡「俺が人間じゃないって言ったのは誰だ?」

結衣「隼人君」

八幡(またお前かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!)

八幡「いいか、由比ヶ浜。葉山が言ったことは――――――」


平塚「比企谷、大丈夫か?」ガラガラ


八幡「あっ」

結衣「え?」クルリ

平塚「」

結衣「きゃっ///」バッ

平塚「……比企谷、神聖なる学びやで何をしているのかね?」ピキピキ

八幡「……あ、いや、違うんです。これはその……」

結衣「そ、そうです。あたし達なにもやかましいことはしてないです!」

八幡(由比ヶ浜。やかましいじゃなくやましいだ)

平塚「由比ヶ浜……」

結衣「今からヒッキーがあたしのことを少し食べるだけで///」

八幡「おい」

平塚「……比企谷、由比ヶ浜……」ゴゴゴゴ

八幡「うっ」

結衣「ひぃ」

平塚「二人とも、生徒指導室に強制連行だ」

- グランド -


葉山「戸部、5番チェック!」

戸部「イエス・マイロードっしょ!」

葉山(悪いな、比企谷。これも結衣を傷つけさせないい為だ)

葉山(自分の弁当が原因で気絶させるなんて知ったら……)

葉山(まあ、半分面白そうだからだけど)テヘッ

葉山(それより戸部がこうもあっさりこっちの世界の住人になってくれるなんて)

葉山(これで俺、比企谷、戸塚、戸部、オタク軍団3人の7人が新世界の住人になったわけだ)

葉山(上手くいけばクラスの男子全員こっちに引きずり込めるんじゃないか?)

葉山(……いや、欲張っては駄目だ。今のままで十分じゃないか)

葉山(小学生の時に雪ノ下さんに拒絶された時に比べれば)

おまけ ヤンデレゆきのん


八幡「雪ノ下、なんで俺は手錠で拘束されているんだ?」

雪乃「あなたがいけないのよ。他の女ばかり目がいくから」

八幡「何を言ってるんだ。冗談が過ぎるぞ」

雪乃「冗談ではないわ。私はあなたを愛しているもの」

八幡「俺を愛してるって……?」

雪乃「ええ。これからはあなたは私が守ってあげる」

八幡(本当にどうしたんだ、雪ノ下……)

雪乃「まず手始めにあなたを傷つけた相模さんと折本さんだったかしら? その二人に罰を与えたわ」

八幡「罰?」

雪乃「ええ。相模さんは文化祭の件で、折本さんは中学の時にあなたに傷跡を負わせた。その罰よ」

八幡「な、なにをしたんだ……?」ゴクリ

雪乃「これよ」ポトッ

八幡「……ッ!?」

雪乃「指をつめさせてもらったわ。後は今頃、うちの社員達に犯されてるんじゃないかしら?」

八幡「お、お前……」

雪乃「さあ、愛し合いましょう。比企谷君―――いいえ、八幡///」

今回はここまで
また今度

次回は仲町さんのターン

今晩董香ちゃんします

- 金曜 昼休み -


戸塚「来週はいよいよ修学旅行だね」

結衣「そだねー。京都は初めてだから楽しみかも」

八幡(かもってなんだよ。かもって。楽しみじゃない気持ちもあるわけ)

相模「ウチ、中学の時も京都・奈良だったんだよねー」

戸塚「そうだったんだ。違う場所の方がよかった?」

相模「ううん。比企谷と一緒なら何処でもいいかなー」

結衣「」ムッ

八幡「一緒じゃない。違う班に決まったろ」

結衣「そうだよ。ヒッキーはあたしと一緒だもんね」

八幡「お前だけじゃないけどな」

相模「ぐぬぬ」

戸塚(リアルでぐぬぬって言う人初めて見たよ)

相模「でも三日目は自由行動だし」

結衣「うん。その時は奉仕部の皆で行動しようよ。あ、彩ちゃんも一緒にどう?」

八幡「」コクリコクリ!!

戸塚「ごめん、由比ヶ浜さん。三日目は先約があるんだ」

八幡「」ガーン!!

結衣「そっか、残念」

相模「もしかして遥とゆっこ?」

戸塚「うん」

八幡「誰だよそいつら。俺と戸塚の時間を奪いやがって」

相模「いやいや、文実でいたでしょ。ウチと一緒にいた女子だよ」

八幡「顔を見ればわかるかもしれないが、名前まで覚えていない」

結衣「ヒッキーらしいなぁ」

八幡「別に関わることないんだから覚える必要ないだろ」

結衣「そうだけどさー」

戸塚「駄目だよ八幡。二人が可哀相だよ」

八幡「だよな。俺が間違ってた。ゆっこさんと遥さんな。完全に覚えたぞ」

結衣・相模「はぁ……」

八幡「それより由比ヶ浜」

結衣「なーに?」

八幡「戸部の奴をどうにかしろよ。アマガミの話ばかりしてきてうざいんだが」

戸塚「あー、僕にもよく話しかけてくるよ」

結衣「あたしに言われても困るし! 隼人君に言ってよ」

八幡「葉山に言ったら七咲についてうんちくが始まるから嫌なんだよ」

戸塚「葉山君は七咲さんが大好きだからね」

結衣「隼人君……」

相模「葉山君のこと好きな子結構いるからね。なんだか可哀相」

八幡「仕方ないだろう。葉山にとって七咲が一番魅力がある女子なんだ」

戸塚「可愛いもんね。弟さん思いだし家事も出来るし」

結衣「……」

戸塚「由比ヶ浜さん、どうしたの?」

結衣「ううん。なんだか彩ちゃんがヒッキーに汚されてた気がして……」

八幡「何でだよ。戸塚は全く汚れてないだろ。それに汚しているとすれば葉山だ」

相模「確かに。結衣ちゃんも葉山君に結構騙されてるもんね」

結衣「うっ……」

八幡「そうだぞ。この前の保健室の時も―――――」

結衣「ヒッキー!!」

八幡「あっ、悪い」

結衣「う、ううん……///」

相模「……?」

結衣「それより今日、金曜だし部活終わったら皆でカラオケでも行こうよ」

相模「いいね!」

八幡「悪いな。今日は予定が入ってるんだ」

結衣「ヒッキーに予定が!?」

八幡「なんでそんな驚くんだよ。最近は結構予定入ってるんだぞ」

戸塚「八幡、プライベート充実してるよね」

八幡「充実はしてないと思うが……」

結衣「ちなみに予定って?」

八幡「予定は予定だ。教える必要はない」

結衣「教えてよ!」

相模「教えてよ!」

八幡・戸塚(その仕組みを♪)

八幡「嫌だ」

結衣「むぅ……。何かやましいことあるの?」

八幡「やましくはない。戸塚も一緒だしな」

相模「そうなの?」

戸塚「うん」

結衣「彩ちゃん、教えて!」

戸塚「八幡が言ってないから、僕からも教えることは出来ないかな」

結衣「えー」

相模「もしかして海浜総合の子と?」

八幡・戸塚「」ギクッ

相模「ビンゴだね」

結衣「ヒッキーが女たらしになってるー!」

八幡「な、なってねぇよ」

相模「まぁ、先約があるなら仕方ないよ。三人で遊びに行こう」

結衣「うん。でもゆきのんも来てくれるかなー」

相模「雪ノ下さんも予定あるの?」

結衣「予定というかなんだろ……。ゆきのん、最近ずっと夏目友人帳見てるんだよね。夜通しで」

八幡「だから目の下のクマが凄かったのか」

結衣「この前、遊びに行ったら延々とアニメ見せられたもん」

相模「そうだったんだ。ウチはてっきりオナニー中毒になったのかと」

戸塚「オナっ///」

八幡「おい、戸塚の前で卑猥な発言するんじゃねぇよ」ビシッ

相模「あんっ///」

八幡(あ、やべ……)

結衣「ゆきのんはさがみんと違って正常だからそんなことないよ」

相模「そっかぁ」

戸塚「そ、そろそろ教室に戻ろうか///」

結衣「そだね」

八幡「ああ」

相模「……」

戸塚「次は現代文だね」

結衣「眠たくなりそう」

八幡「相模、行かないのか?」

相模「……比企谷」

八幡「なんだ? 真面目な顔して」

相模「雪ノ下さんなんだけど」

八幡「雪ノ下がどうした?」

相模「ウチの予想だとニャンコ先生のぬいぐるみを股に擦ってオナニーしてると思うんだよね」キリッ

八幡「」

相模「それで部室で自分のマン汁が染みこんだぬいぐるみの臭いを嗅いで発情してると思うの」

八幡「さて、行くか」

相模「あ、待ってよ!!」

- 17時半 千葉駅前 -


八幡「……」

八幡(戸塚とも現地集合か。一緒に来たかったが仕方ない)

八幡(しかし金曜だからか人が多いな)

八幡(知り合いに会いませんように。お願いします、神様、界王様、界王神様)

八幡(それよりまさか折本と遊ぶようになるとは。人生何が起こるかわからないな)


仲町「比企谷君」


八幡「あ、仲町さん」

八幡(なんで呼ばれると反射的にあって言ってしまうんだろうな。八幡ワカラナイ)

仲町「ごめん、待った?」

八幡「いや、俺もさっききたばかりだから」

仲町「そっか、よかった」ホッ

八幡「折本は一緒じゃないのか?」

仲町「かおりは都合悪くなって来れなくなったの」

八幡「あ、そう」

仲町「戸塚君は?」

八幡「戸塚は……」


ブルブル


八幡(何か嫌な予感が……)ポチッ

戸塚『ごめんね。急用が出来ていけなくなりました。三人で楽しんできてね』

八幡「」

仲町「比企谷君?」

八幡「……戸塚も急用で来れないって……」

仲町「そ、そうなんだ」

八幡(さてどうする。相手が相模か由比ヶ浜なら気軽に帰宅を提言出来るんだが……)

仲町「……」

八幡(この子には言い辛い。なんか傷つきやすそうだし。だって彼女は硝子の十代だもの)

仲町「ど、どうしよっか?」

八幡「あー、折角、千葉まで来たから少し遊んでいく?」

仲町「うん、そうしよっか!」

- 5分後 -


仲町「比企谷君は行きたいお店とかある?」

八幡「特にないから仲町さんが行きたいところでいい」

仲町「いいの?」

八幡「いいよ」

八幡(この子、あまり自分から物事を言わないんだよな。折本とは正反対だ)

仲町「それじゃパル○行きたいんだけどいいかな?」

八幡「パル○か。服?」

仲町「うん。冬物買おうかなって」

八幡「あー、もうそんな時期か」

仲町「うん」

八幡「それじゃ行きますか」

- パル○ -


仲町「うーん……」

八幡「……」

八幡(この子、優柔不断なのか買い物長いんだよな。前に来た時も2時間位悩んでいたし)

八幡(その間、戸塚と二人っきりになれたからもの凄く感謝しているが。仲町さん、ナイスアシスト)


仲町「比企谷君、これとこれどっちがいいと思う?」


八幡(俺に聞かれてもわからんぞ。だがこういう時は……)

八幡「仲町さんならどっちも似合うんじゃないか。可愛いし」

仲町「えっ///」

八幡(葉山直伝、女子に服の意見を求められた時の返しだ)

仲町「え、えっと///」

八幡(※ただしイケメンに限ると言われたが、俺でも通じるのか?)

仲町「……ぁ、ありがと……」

八幡「……うす」

八幡(どうやら通じたようだ。これで引かれたらどうしようかと思ったぜ)

- 海浜幕張駅前のサイ○ -


折本「戸塚君、今日は協力してくれてありがとねー」

戸塚「ううん。二人で仲良くしてくれてるといいね」

折本「うーん、千佳って消極的だからねー」

戸塚「確かに折本さんが引っ張ってる感じはするよね」

折本「あの子、気を使い過ぎなところもあるからさー」

戸塚「そうなんだ。そういえばあれから大岡君には付きまとわれてないの?」

折本「うん、大丈夫。マジあれはありえなかった。足にしがみついてくるし、下着は覗かれるし……」

戸塚「そ、そうだったんだ……」

折本「戸塚君ってそいつと友達だったりする?」

戸塚「クラスメイトだけであまり話したことはないかな」

折本「そっか。あたしって好き嫌いはしないんだけど、あれは駄目だね」

戸塚「まー、そうだよね」

折本「それより戸塚君は好きな人いないの?」

戸塚「いないよ」

折本「そうなんだ。戸塚君なら直に彼女とか出来そうだけどねー」

戸塚「そんなことないよ。折本さんこそどうなの?」

折本「あたしもいないなー。休日もバイトとサイクリングばかりしてるし」

戸塚「バイトしてるなんて偉いね」

折本「そんなことないって。ただのお小遣い稼ぎだし」

戸塚「僕は部活があるし、バイトは大学入ってからかな」

折本「部活引退したら受験勉強だもんね」

戸塚「折本さんも進学希望?」

折本「一応ね。一流大学とか無理だけど」

戸塚「僕もかな。そろそろ行こうか」

折本「あ、もうそんな時間?」

戸塚「うん。19時からだからそろそろ行かないと」

折本「映画まで付き合ってもらって悪いねー」

戸塚「そんなことないよ。僕も見てみたかったんだ。『ガンダムVSジェイソン』」

- 19時 マッ○ -


仲町「比企谷君も少女漫画結構読むんだ」

八幡「漫画じゃなくてアニメで見てるだけだけど」

仲町「何見てたの?」

八幡「『君に届け』や『となりの怪物くん』とか」

仲町「面白いよね。他になにかある?」

八幡「最近だと『アオハライド』だっけか」

仲町「あ、それ凄い面白いよ」

八幡「そうなの。まだ二話しか見てないからよくわからんけど」

仲町「よかったら原作貸そうか?」

八幡「……あー、アニメ終わったら借りるかな」

仲町「そっか。原作読んだらアニメつまらなくなっちゃうもんね。ごめん……」

八幡「いや、別に謝らなくてもいいんだけど。……まあ、アニメ終わったら借りるからその時はよろしく」

仲町「うん!」


女子A「あれ? 仲町じゃん」

女子B「本当だ。懐かしい~」


仲町「あっ……」

八幡(ん? 知り合いか?)

女子A「中学卒業以来じゃねー?」

女子B「確かに。地元で全然見ないもんねー」

仲町「……」

八幡(んだよ。香水臭ぇな。ファブリーズかけてやろうか)

女子A「学校帰りにイケメン君とデートとか羨ましいわー」

八幡(いい人じゃねぇか。おら、なんだかポテト一個あげてもいい気分になってきたぞ!)

女子A「ねえ、イケメン君」

八幡「……?」

女子A「この子、男の前ではいい子ぶるけど気をつけたほうがいいよ」

女子B「そうそう。平気で友達の好きな人を奪っちゃうからさー」

仲町「」ガクガク

八幡(仲町さん?)

女子A「しかもすぐ振っちゃってるし、マジありえないよねー」

女子B「ほんとほんと。少し可愛いからってさー」

八幡(……なるほど、そういうことね)

八幡(これが他を貶めて自分の優位を保とうとする輩か)

仲町「……」

女子A「仲町、あたし達は心配してるんだよー。中学の時みたいにやらかさないかさ」

女子B「そうそう。仲町がもう痛い目にあわないように心配してるの」

八幡(さて、どうする。正直うざい。何処かに行く気配もない)

八幡(ここは某情報屋みたいに携帯を奪い取って笑いながら携帯を踏み潰すか―――無理。そんな勇気はないし、弁償代請求されたら困るし)

八幡(このまま黙ってやり過ごすの一番だな)

仲町「………………ぃ……」

八幡「……?」

仲町「……ごめんなさい……」

八幡「……」

仲町「……ごめんなさい……比企谷くん……」

八幡(何故、仲町さんが謝る? 彼女が俺に謝る必要はない)

八幡(何故、彼女がこいつらの優位性を保つ為の犠牲にならないといけない)

八幡(そんなの…………間違っている)

女子A「何ブツブツ言ってんの?」

八幡「はんっ」ガタッ

女子A・B「……!?」

八幡「心配? 違うな。あんたらは仲町さんに嫉妬しているんだ」

女子A「はー!?」

八幡「自分より容姿が整っていて、男子にも人気がある女子を僻んで、妬んでいるだけだろ」ニヤッ

女子B「何言ってんのこいつ!?」

仲町「比企谷君……?」

八幡「今もイケメンの俺とデートしている仲町さんを貶めて自分達の優位を保とうとしているんだ。その方が楽だからな」

八幡(今、自分でイケメンって言っちゃったけどあっちも認めてるからいいよね)

女子A「意味わかんないんだけど!」

八幡「あんたらがしていることは、何も生み出さない、何も得られない。他人を貶しめるんじゃなく自分を磨いた方がいいんじゃねぇの」

女子A「くっ……。なんなのこいつ!?」

女子B「キモイんだけど!」

八幡(なんでだよ。さっき俺のことイケメンって褒めてたじゃねぇか)

八幡「最後に一言。かわいいは正義だ。地獄へ堕ちても忘れるな」

八幡(つまり戸塚が正義そのものだということだ)

女子A「もう行こう!」タタタッ

女子B「う、うん!」タタタッ

仲町「……」

八幡「はぁ――――――――――――」

仲町「ひ、比企谷君、大丈夫?」

八幡「なんか疲れた……。悪かったな、仲町さん。あんなことして……」

仲町「ううん、そんなことないよ」

八幡「でももの凄い目立ってるし……」

仲町「あっ……」

八幡「店変えるか」

仲町「う、うん」

- スタ○ -


仲町「さっきの子達、中学の同級生なんだ」

八幡「だろうな。あれで他人だったら怖い」

仲町「あはは。……それで友達の好きな人を奪ったことなんだけど……」

八幡「あー、言いたくないなら言わなくていいぞ」

仲町「ううん。比企谷君に聞いて欲しいから」

八幡「そ、そうっすか」

仲町「うん。えっと、奪ったわけじゃなくて告白されただけなの」

八幡「友達の好きな人に?」

仲町「うん。断ったんだけどその人がしつこく付きまとってきて……」

八幡「……」

仲町「そのせいで周りからは付き合ってると誤解されちゃって。友達にも説明したんだけど信じてくれなくて……」

八幡「……」

仲町「それで噂が一人歩きして私から告白したことになっちゃってて……」

八幡(噂って怖いな。本当に怖い。ほん怖倶楽部)

仲町「それが中二の三学期の出来事だったんだけど、それから卒業するまで全員に無視されて……」

八幡「全員ってクラス全員か?」

仲町「ううん。学年全員かな」

八幡「マジか」

仲町「他にも友達はいたんだけど私を無視しないと自分が無視される内容のチェーンメールが回ってたみたいで」

八幡(出たチェーンメール。俺には縁のないメールだったな)

仲町「そんな感じ」

八幡「……」

仲町「ごめんね、何か重たい話しちゃって」

八幡「このこと、折本は知ってるのか?」

仲町「ううん、知らないよ」

八幡「そうか」

仲町「……」

八幡(うん、こんなときどうすればいいかわからない。笑えばいいの?)

八幡(でも俺が笑ったところでキモイ表情を見せるだけになってしまう。俺には風早君のような笑顔は無理)

仲町「比企谷君」

八幡「ひゃいっ!?」ビクッ

仲町「さっきはその……ありがと……」

八幡「……」

仲町「私のこと助けてくれて嬉しかった」

八幡(そうだ。普段ならあんな目立つことはしなかった。静かにやり過ごそうとしたはずだ)

仲町「本当に嬉しかった。比企谷君が私の為に……」

八幡「違う。それは違うんだ仲町さん」

仲町「え?」

八幡「仲町さんを助けたかったんじゃない。あの二人のせいで仲町さんが苦しんでいたのが許せなかっただけだ」

仲町「……」

八幡「だから俺は……」

仲町「それって私の為に怒ってくれたってことだよね?」

八幡「……あれ? そうなるのか……?」

仲町「だから素直に私のお礼を受け取って欲しい……です……」

八幡「あ、いや、その……」

仲町「ありがとう、比企谷君」

八幡「……どういたしまして」

- 20時 千葉駅 -


仲町「それじゃ私、総武線だから」

八幡「ああ。その一人で大丈夫か?」

仲町「大丈夫だよ。比企谷君って心配性?」

八幡「どうでしょう」

仲町「大丈夫。一人で帰れるから心配しないでいいよ」

八幡「あ、そう」

仲町「……」

八幡「それじゃまた」

仲町「比企谷君」

八幡「ん?」

仲町「その……今日は……」モジモジ

八幡「……?」

仲町「凄いカッコよかった!」

八幡「」ドキッ

仲町「ま、またねっ///」タタタッ

八幡「……」

八幡(女の子に初めて面と向かってカッコいいと言われてしまった)


葉山「やあ」ポンッ


八幡「ひゃっ!」ビクッ

葉山「うわっ!」

八幡「んだよ。葉山か。驚かすなよ……」

葉山「すまない。驚かすつもりはなかったんだが」

八幡「お前も千葉で遊んでたの?」

葉山「ああ。優美子にしつこく誘われてね」

八幡「その三浦は?」

葉山「もう帰ったよ。それよりかっこよかったじゃないか」

八幡「……は?」

葉山「かわいいは正義だ。地獄へ堕ちても忘れるな」キリッ

八幡「み、見てたのかよ……///」

葉山「偶然だけどね」

- 19時 マッ○ -


三浦「隼人とマッ○とか久しぶりじゃん?」

葉山「そうだね」

三浦「ん?」

葉山「どうした?」

三浦「あれヒキオじゃん。何か他校の女子といるし」

葉山「比企谷?」

葉山(なんだ? 仲町さんが責められているのか)

三浦「……なんかああいうの胸糞悪くなるんだけど」

葉山「……」


八幡『心配? 違うな。あんたらは仲町さんに嫉妬しているんだ』

八幡『最後に一言。かわいいは正義だ。地獄へ堕ちても忘れるな』


葉山(比企谷)

三浦「へー、ヒキオ。やるじゃん」

葉山「そうだな」

三浦「……隼人、なんで嬉しそうな顔してんの?」

葉山「はは。何でかな。それより優美子、10分程席を外していいかな」

三浦「いいけど」

葉山「悪い。10分で戻るから」

- 路上 -


女子A「アイツ、マジ意味わかんないし!」

女子B「ホントだよね!」

女子A「仲町のやつ、地元で見かけたらシメて……」


葉山「やあ、ちょっといいかな」ニコッ


女子A「へ?」

女子B「あ、あたし達?」

葉山「そう。今暇してたりする?」

女子A(うわ、マジイケメン!)

女子B(生徒会でハーレム作れそうなイケメン!)

女子A「う、うん。暇だけど///」

葉山「ならよかった。よかったら俺と――――――いや、やっぱりいいかな」

女子A・B「……へ?」

葉山「よく見たらそんなに可愛くなかったから。悪いね」

女子A・B「」

葉山「君達より素敵な女の子を待たせているから。それじゃ失礼するよ」

女子A・B「」

葉山(依頼完了)

- 現在 -


八幡「お前、なに追い討ちかけてんの!?」

葉山「いや、彼女達を制裁するよう依頼が入ってね」

八幡「いつからナイトレイドの一員になったんだよ」

葉山「セルフ依頼なんだけどね」

八幡「それは依頼って言わねぇよ」

葉山「ハヤトが斬る!」

八幡「うるせぇよ」

葉山「まあ、冗談はこれぐらいにして。俺も流石に怒りを感じてね」

八幡「……」

葉山「仲町さんとは親しくはないけれど、流石に知り合いが貶められるのを見せられるとね」

八幡「……そうか」

葉山「蘇我経由で京葉線だろう。一緒に帰らないか?」

八幡「そうだな」

- 18時 カラオケ -


結衣「結局、二人でカラオケになっちゃったねー」

相模「だね。まあ、仕方ないよ」ジー

結衣「そだね。じゃんじゃん歌おう!」

相模「うん」ジー

結衣「さっきからマイク見つめてどうしたの?」

相模「いや、ちょっと想像しちゃって///」

結衣「な、なにを?」

相模「比企谷にマイクをあそこに挿入したままフロントまで行くよう命令されて……///」

結衣「はい、アウトー!!」

おまけ 戸塚ハードモード


戸塚「八幡、次の体育のテニス、一緒に組もうね」

八幡「もちろんだ。むしろ俺以外の男と組んじゃ駄目だ」

戸塚「わ、わかったよ///」


ゴツッ


戸塚「あうっ!」ガクッ

八幡「戸塚っ!?」

八幡(いけない。戸塚の後頭部にボールが直撃して……)

大岡「悪い悪い! 大丈夫か!?」

戸塚「……」

八幡「おい、お前――――――」

戸塚「いいよ、八幡」スッ

八幡「戸塚」

大岡「戸塚、悪かったな」

戸塚「ううん。大丈夫だよ。でも……」ガシッ

大岡「」ビクッ

戸塚「次、僕と八幡の時間を邪魔したら殺すから」ボソッ

大岡「」

八幡「」ゾクッ

八幡(戸塚……ハードモード!!)

大岡「わ、悪かった……」ガクガク

戸塚「気をつけてね」

八幡(堕天使の戸塚もなかなか)ゾクゾク

今回はここまで
なんか少女漫画風になってしまったけど気のせい

原作7巻友達に貸してて手元にないから修学旅行すっ飛ばすか検討中

お願いがあるんですけど7巻の修学旅行で行った場所(具体的な寺とか観光地とか)だけ教えてくれませんかね?
ある程度は脳味噌とまとめサイト頼れば何とかなるんだけど、場所まで思い出せなくて

1日目 団体行動で清水寺→地主神社(→南禅寺→銀閣寺)
2日目 グループ行動で映画村→洛西(仁和寺、龍安寺、金閣寺)
3日目 自由行動で伏見稲荷→東福寺→北野天満宮→嵐山

>>823
ありがとうございます
週末には投下出来る様頑張ります

- 修学旅行 初日 -


八幡「それじゃ行ってきます」

小町「行ってらっしゃい、お兄ちゃん」

八幡「ああ。暫くお兄ちゃんと会えなくて寂しいと思うが我慢してくれ」

小町「小町は別にお兄ちゃんの顔を見なくても平気だよ」

八幡「あ、そう……」

八幡(今の八幡的に超ポイント低い)

八幡「んじゃ」ギー


相模「おはよう!」

八幡「」

小町「あ、南さん。おはようございます!」

相模「おはよう、小町ちゃん!」

八幡「……なんで、お前がいるんだよ」

相模「一緒に東京駅まで行こうと思って」

小町「わざわざすみません。愚兄の為に」

相模「そんなことないって。ほら、行こう」グイッ

八幡「あ、ああ。別に引っ張らなくていいから」

- 電車 -


八幡「お前、蘇我だろ。わざわざ途中で下車したのか」

相模「うん。もう旅は始まってるからね。ぶらりと途中で下車するのもありかなって」

八幡「一駅しか変わらないでしょ」

相模「別にいいじゃん。比企谷と一緒に行きたかったんだもん///」

八幡「」ドキッ

相模「うち、比企谷と一緒に電車に乗って……」

八幡「……」

相模「痴漢プレイして欲しくて」ハァハァ

八幡「言うと思ったよ。だからいつもよりスカートの丈短くしてるのか」

相模「うん。どう?」

八幡「どうって……。本当に痴漢されたらどうするんだよ」

相模「その時は比企谷が助けてくれるでしょ?」

八幡「……そんな信頼されても困るんだが……」

相模「ここで耳寄りなお知らせを」

八幡「んだよ」

相模「今日は紐パンだから簡単に脱がせるよ///」

八幡「全然耳寄りな情報じゃなかった」

相模「そんなぁ///」

八幡(こいつ、本当に面倒臭ぇな。新幹線に移動するより疲れそう)

相模(まあ、比企谷が痴漢プレイしてくれるなんて少ししか期待してなかったからいいけど)

相模(痴漢プレイが駄目なら向かい合い続けて……壁ドンが起きるのを期待するしかない!)

相模(東京駅まで長いから電車が大きく揺れることもあるはず!)

相模(壁ドンついでに運よくキスまでしちゃったりして。きゃー///)

八幡「おい、相模」


ウィーン


相模「あれっ?」グラッ ガシッ

八幡「ったく。ドア開くのに寄りかかってるんじゃねぇよ」

相模「あ、ありがと」

八幡「ん」

相模「……えっと、その腕……」

八幡「悪い。強く握りすぎたか?」

相模「……ううん。もっと強く握って。骨が軋むほどに///」

八幡「……電車から突き落としてやろうか……」

相模「それもいいっ///」

八幡「はぁ――――――――――――――――」

- 10分後 -


八幡「しかし、あれだな」

相模「なに?」

八幡「何故、東京駅で集合なんだ。普通、学校でバスを用意するもんじゃないの?」

相模「きっとうちと比企谷が二人っきりになれるよう配慮してくれたんだよ」

八幡「そんなわけないでしょ……」

八幡(なんで俺達中心に物事が決まってると思ってるんだよ。この世は戸塚中心に回っていると前にも言っただろ)


ウィーン ゾロゾロ


相模「なんか人多いね」

八幡「仕方ないだろ。東京に近づけば近づくほど乗車する人が多くなる。京葉線とはそういうものだ」


グイグイ


相模「わっぷ」

八幡「お、おい」

相模「ごめん。押されちゃって」

八幡「いや。大丈夫か?」

相模「大丈夫。それに合理的に比企谷に密着出来たからラッキーだよ///」

八幡「お、おう……」

相模(壁ドンは駄目だったけどこれもありだよね。ここで仕掛ける)ムニュ

八幡「」ビクッ

相模「」スリスリ

八幡「何やってんだよ」

相模「いや、押されて仕方なく///」

八幡「それと上半身擦り付けるのは関係ないだろ」

相模「うっ」ギクッ

八幡「人前なんだからそういうことはやめろって」

相模「それじゃ人前じゃなきゃいいんだね。わかった!」

八幡「いや、違うから……」

- 5分後 -


相模「……」

八幡「……」

相模(い、いい! 東京駅に着くまでずっと比企谷とくっついていられるなんて!!)ハァハァ

相模(胸に顔をうずめられるし。これは流石の比企谷もうちのこと意識してるはず)

八幡(こいつ、さっきから息荒いな。涎垂らしてないよね)

相模(これで我慢出来なくなった比企谷が……)


八幡『相模、来い』グイッ

相模『え? まだ東京駅じゃないよ?』

八幡『いいから来いよ』グイッ

相模『ちょっと比企谷?』

相模『ねえ、男子トイレに連れ込んでうちをどうするつもり?』

八幡『そんなのお前もわかってるだろ?』ムニュ

相模『ちょっ、ここでっ///』

八幡『悪いな、我慢出来なくなっちまった』

相模『う、ううん。うちもずっと電車の中であそこを濡らして……///』

八幡『相模、声出すなよ。出したらばれちゃうからな』

相模『うち、自信ないよぉ』

八幡『声出したら、お仕置きだからな』

相模『お、お仕置き///』


相模(なんちゃって、なんちゃって!!)ハァハァ

八幡(こいつ、また妄想してるな……)

- 東京駅 -


相模(結局、何も起きなかった)ズーン

八幡「おい、置いてくぞ」

相模「待ってよ……」

八幡(相変わらず大きい駅だ。以前、京葉線に乗り換えする時に500メートルも歩かされたっけ)

八幡(駅構内で半キロも歩くとか有り得ない。京葉線に優しくない駅。千葉に何の恨みがあるんだよ)

八幡(SADSも歌ってたけど、やはり狂ってる街だな、TOKYO)


戸塚「あ、八幡!」


八幡「戸塚!!」

戸塚「おはよう。相模さんもおはよう」

相模「おはよ、戸塚君」

戸塚「相模さんと一緒に来たんだね」

八幡「まぁな」

戸塚「相変わらず仲がいいね」

八幡「そんなんじゃねぇよ」

相模「そうよ、戸塚君。うちはただの愛玩奴隷だから///」

戸塚「愛玩?」

八幡「相模、戸塚の前で変なこと言うんじゃねぇよ。口を縫うぞ」

相模「それいいっ!!」ゾクゾク

八幡「……っ!?」

戸塚「そんなことより僕、東京駅久しぶりなんだ」

八幡「そうか。相変わらず広くて嫌に―――――」

戸塚「うん。相変わらず広くて凄いよね!」

八幡「だな。凄い駅だ、東京駅は」

相模「……」

- 集合場所 -


結衣「ヒッキー、さいちゃん、さがみん、やっはろー!」

戸塚・相模「やっはろー!」

八幡「うす」

葉山「やあ、おはよう」

八幡「おう」

戸部「っべー、比企谷君、テンション低すぎでしょ?」

八幡「そうか? 普通だと思うが」

結衣「そうだよ、戸部っち。それにヒッキーがテンション高かったらキモイし」

八幡「別にキモイは関係ないだろ……」

戸部「でもー修学旅行なんだからもっとテンションあげあげしたほうがいっしょ」

八幡(うぜぇ)

八幡「朝からテンション上げると京都まで持たないぞ」

戸部「あ、それあるわー」

大和「だな」

大岡「あるある」

八幡(お前ら、もう少し自分の意見を持てよ……)

海老名「はろはろ」

八幡「あ、うす」

三浦「おはよ、ヒキオ」

八幡「」

三浦「……なに?」

八幡「い、いや、三浦に挨拶されるとは思わなかったから」

三浦「あーし、挨拶はしっかりする方だし」

八幡「いや、そういう意味じゃないんだ。まあ、いい。おはよう」

三浦「ん。結衣、海老名、あっち行かない?」

結衣「うん。それじゃ後でね」

葉山「ああ」

八幡「……」

葉山「そんなに意外だったかい?」

八幡「まあな」

葉山「優美子もそれなりに君の事を評価してるってことさ」

八幡「ほう。それは光栄なこった」

葉山「それより行き先は京都か……」

八幡「他の場所がよかったのか?」

葉山「まぁね。五島列島に行ってみたかったんだ」

八幡「行ってもそこに若手書道家はいないからな」


女子「あの、ちょっといいかな?」


葉山「……なんだい?」ニコッ

女子「私、撮影係なんだけど。写真撮ってもいいかな?」

葉山「もちろん」

八幡「んじゃまたな」

女子「あ、比企谷君と戸塚君もお願い!」

八幡(俺もかよ。俺なんか写しても意味ないだろ)

戸塚「うん、いいよ」

戸部「やっべ、髪崩れてなーい?」

女子「あ、戸部君はいいや」

戸部「」ガーン!!

- 車中 -


八幡「戸塚、窓側と通路側どっちがいい?」

戸塚「どっちでもいいよ。八幡が好きな方に座って」

八幡「いや、戸塚が好きな方に座ってくれ」

戸塚「そう? それじゃ窓側でいいかな?」

八幡「ああ。もちろんだ!」

戸塚「ごめんね」

八幡「謝る必要はない」

八幡(そう。戸塚が京都に着くまでに快適に過ごしてもらう。それが俺の戸塚の為に出来ること)

結衣「あ、ヒッキーとさいちゃん、そこの席なんだ」

相模「隣同士だねー」

八幡「げっ」

結衣「何か今、嫌な顔された気がするんだけど……」

相模「そんな顔されてもぉ///」

八幡(五月蝿そうなのが来てしまった。戸部からは離れられたから安心したのに)

八幡「気のせいだろ。それより座れば」

結衣「うん」

相模「だね」

- 5分後 -


結衣(じゃんけんで負けて窓側になっちゃった)ショボン

相模「」ホクホク

戸塚「八幡、お願いがあるんだけど」

八幡「どうした主?」

戸塚「主じゃないよ。えっと、実はアニメ録画し忘れちゃったのがあって」

八幡「何を録画し忘れたんだ?」

戸塚「金曜の全部」

八幡「金曜か……。金曜だとペルソナ、黒執事、東京ESP、六畳間、ジョジョの五つか」

戸塚「うん。八幡、録画した?」

八幡「ああ。全部してるぞ」

戸塚「今度、見に行ってもいい」

八幡「もちろんだ。むしろこのまま引き返していいまである」

戸塚「あはは、ありがとう」

- 10分後 -


相模「比企谷、戸塚君、これあげる」

八幡「ジュースか?」

相模「うん。オレンジ」

戸塚「いいの?」

相模「うん、貰って。うちん家、沢山あってさ」

八幡「それじゃ遠慮なく頂くか」

戸塚「ありがと、相模さん」

相模「ううん。結衣ちゃんもあげる」

結衣「ありがと、さがみん」

相模「比企谷はこっちね」

八幡「同じ飲み物なんだからどっちでもいいだろ」

相模「駄目なの!」

八幡「あ、はい」

- 30分後 -


相模「飲み終わった?」

八幡「ああ」

戸塚「うん」

相模「それじゃゴミはうちが回収するから」

戸塚「流石にそれは……」

八幡「ああ。自分達で捨てるから大丈夫だ」

相模「いいのいいの。うち、ゴミ女だから」

結衣「さがみん、自虐的過ぎるよ……」

相模「ほら、早く寄越して」

戸塚「」チラッ

八幡「……それじゃ、頼む」

戸塚「ありがとう、相模さん」

相模「ううん」

相模「」ニヤッ

結衣「……っ?」

相模「結衣ちゃん、どうしたの?」

結衣「う、ううん。なんでもない」

結衣(気のせいかな? 今、邪悪な笑みを浮かべたような……)

相模「うち、他のクラスの子に会ってくるね」

結衣「わかったー」

- 5分後 トイレ -


相模「お待たせー」

遥「待った待った!」

ゆっこ「それで物は回収出来た?」

相模「出来たよ。これ、戸塚君が飲んだペットボトル」

遥「きたー!」

ゆっこ「流石、南ちゃん!」

遥「それじゃ早速……」

ゆっこ「まってここはじゃんけん!」

遥「……仕方ないね」

相模「はぁぁぁぁぁぁん。比企谷と間接キス///」ペロペロ

相模(比企谷の唾液とうちの唾液が交差する時、セクロスが始まる。なんちゃって)ジュルル

相模「ハァハァ///」

ゆっこ「やった、私の勝ち!」

遥「ガッデム!!」

ゆっこ「はぁはぁ、戸塚きゅん///」フーフー

ゆっこ「いただきましゅ」ゴクリ

ゆっこ「」チュッ

ゆっこ(戸塚きゅんと間接キス、間接キス、間接キス!!)

ゆっこ「」レロレロ

遥「きぃぃぃぃぃぃ!!」

ゆっこ(戸塚きゅんが口つけたペットボトルを私が犯して……)

結衣「あ、見て見て。富士山だよ!」

戸塚「あ、本当だ」

八幡「ああ、そうだな」

結衣「大きいね」ムニュ

八幡(その大きい山を二つ押し付けてくるのやめてくれませんかね。わざとなの?)

八幡「由比ヶ浜」

結衣「なに?」

八幡「圧し掛からないでくれないか? 重たいんだが」

結衣「あ、ごめんっ! てか重たいとか女の子に失礼だし!」

八幡「別にお前の体重が重たいって意味じゃない。お前がスタイルがいいのは知って――――あっ」

結衣「っ///」

戸塚(八幡ったらいつこんなスキルを身につけたんだろう?)

結衣「す、スタイルいいって……///」

八幡「……つ、着くまで音楽聞くかな……」ガサガサ

戸塚「八幡、僕も聴きたいな」

八幡「……ッ、いいぞ!」

八幡(戸塚とイヤホンを片方ずつつけて。なにこれカップルみたい)

結衣「あ、あたしも聞きたい!」

八幡「それだと俺が聞けなくなるでしょ」

結衣「あっ」

葉山「結衣、心配ない」


結衣「隼人君?」

葉山「分配器~☆」ジャジャーン

八幡(こいつ、大山のぶ○の物真似も出来るのかよ)

葉山「これを使えば三人で聞けるよ」

結衣「ありがとう、隼人君!」

葉山「いや。それじゃ俺は七咲が―――優美子が待ってるから帰るよ」

結衣「うん、またね」

戸塚「後でね」

八幡(何しに来たんだ、あいつは)

- 5分後 -


八幡(狭ぇ。なんで席を詰めてきてまで聞きたいんだよ)

結衣「これ何? よくわかんない……」

八幡(それに近い。何か柔らかいものも当たってる)

戸塚「東京喰種のOPだよ。時雨の人のソロなんだ」

結衣「時雨? 飛影の師匠?」

八幡「なんで知ってんだよ」

結衣「幽白はパパが原作全部持ってたから」

戸塚「そうなんだ。八幡、由比ヶ浜さんにも合いそうな曲流してあげたら?」

八幡「ああ、俺もそう思ってたところだ。俺と戸塚は以心伝心だな」

戸塚「だね」

結衣「むー」

八幡(しかし俺のウォークマンには由比ヶ浜が好きそうな会いたい系や人数多いグループの曲は入ってない)

八幡(まあ、適当にClariSや藤宮さんの曲を流せばいいか。長谷君のは入れてません。ごめんね)

- 10分後 -


相模「ただいま」ツヤツヤ

戸塚「おかえり」

相模「うん……って何で結衣ちゃん、比企谷の隣で寝てるの!?」

結衣「」スヤスヤ

八幡「色々あったんだよ」

相模(しまった。トイレでオナってる間に……っ!!)

戸塚「着くまで僕が隣になるけど、ごめんね」

相模「ううん!」

相模(駄目。戸塚君の顔を見るとゆっこと遥のアヘ顔思い出しちゃう)

結衣「……ん……」スリスリ

八幡「」ビクッ

相模(いいなぁ)

相模(仕方ない。これも性欲を満たしてしまった代償)

- 京都駅 -


戸塚「やっと着いたね」

八幡「ああ」

結衣「ヒッキー、ごめんね」

八幡「本当だよ。まさか涎垂らしてくるとは思わなかった」

結衣「うぅぅ///」

相模(うちは比企谷に唾を吐きかけられたい!!)

戸塚「まずは清水寺だね」

八幡「まあ、メジャーだな」

- 清水寺 -


葉山「やはり京都はいいね。歴史を感じるよ」

八幡「そうだな」

葉山「それより京都につくまでの間に結衣とイチャイチャしてたみたいだね」

八幡「してない。由比ヶ浜が居眠りしてただけだ」

葉山「君の方を借りてね。クラスの男子達が藁人形購入するか話してたよ」

八幡「おい、抜け毛に気をつけないといけないじゃねぇか」

葉山「安心してくれ。こう見えて俺は土御門―――」

八幡「夜光の生まれ変わりとか言うなよ」

葉山「残念。禁書の方でした!」ドヤッ

八幡「」イラッ

葉山「なあ、ヒキやん、陰陽師といえば安倍晴明。この安部晴明を祀る神社が京都にはあるんだぜい」

八幡「うぜぇ……。清明神社だろ。知ってる」イライラ

葉山「流石、比企谷だ」


結衣「ヒッキー、隼人君、写真撮ろう!」


葉山「いいね」

八幡「わかったからそんな大声出すな。目立っちゃうだろう」

葉山「俺と一緒にいる時点で十分目立ってると思うけど」

八幡「自分で言うなよ……」

葉山「姫菜も鼻血を豪快に垂らしてるからね」


海老名「ぐ腐腐……」ポタポタ


八幡「……」

葉山「うん。やはり姫菜は鼻血を垂らしているのが一番だね」

八幡「お前、海老名さんを失血死させたいの?」

- 10分後 -


相模「ねえ、比企谷、写真撮ろう」

八幡「さっき撮っただろう」

相模「今度はうちと二人で撮ろう」

八幡「写真撮られると魂を抜き取られるから駄目だ」

相模「明治時代の考えじゃん! それにさっき撮ったし!!」

八幡「写真なら由比ヶ浜達と撮ればいいだろ」

相模「うちは比企谷と二人で撮りたいの!」

八幡「……わかった。わかったらそんなに見つめないで……」

相模「うん!」

結衣「あ、ヒッキー、次はあたしと二人でね!」

八幡「うへぇ」

女子A「比企谷君、私もいいかな?」

女子B「その私も……」

八幡(何なんだ? 相模と由比ヶ浜は、まぁわかる……。他の女子達は罰ゲームでも流行ってるの?)

- 20時 ホテル -


八幡「何か疲れた……」

戸塚「お疲れ、八幡」

八幡「ああ。戸塚も大変そうだったな」

戸塚「遥さんとゆっこさんかな?」

八幡「ああ。あれが肉食系女子っていうんだな」

戸塚「あはは。でも悪い人たちじゃないよ」

八幡「そうか」

戸塚「八幡も女子達にモテモテだったじゃない」

八幡「違うだろ。あれは罰ゲームか何かで……」

戸塚「八幡は自分の評価を改めた方がいいと思うよ」

八幡「わかった。今晩、徹夜で自分の再評価をする」

戸塚「そこまでしなくても……」

八幡「売店でなんか買ってくる。買ってきて欲しいものあるか?」

戸塚「うーん、ポカリお願いしていい?」

八幡「わかった」

- ロビー -


八幡「」ゴクゴク

八幡(マッカンは3日後まで我慢か)

相模「比企谷、隣いい?」

八幡「駄目」

相模「そんなぁ///」

八幡(もう座ってるじゃねぇか)

相模「結構楽しめた?」

八幡「戸塚が一緒なら何処でも俺は楽しめる」

相模「本当に戸塚君好きだね」

八幡「好きってレベルじゃない。愛しているまである」

相模「うわっ」

八幡「引くなよ。お前に引かれると何か傷ついちゃうだろ」

相模「ごめん。お詫びにうちのこと傷つけていいよ」ピタ

八幡「何でくっつくんだよ」

八幡(風呂上りだからいい匂いがする。それに湿った髪の毛が……いけない。意識するところだったぜ)

相模「比企谷、お願いがあるんだけど」

八幡「嫌だ」

相模「えっとね、うちにも肩貸して欲しいなって」

八幡「人の話聞いてる?」

相模「少しでいいからお願い!」

八幡「嫌だって言ってるんだけど……」

相模「してくれないと、うち泣くから!」

八幡「それ脅しだよね?」

相模「お願い、比企谷」

八幡(普通なら断るところだろう。だが断ったら本気で泣きそう)

八幡(それに俺には戸塚にポカリと持っていく使命がある。ここは……)

八幡「ここじゃ一目につくから違う場所ならいいぞ」

相模「本当に!?」

八幡「少しだけだからね!? 五分も肩貸してあげないんだから!」

相模「うん!」

八幡(いや、突っ込めよ。恥ずかしいじゃねぇか)

- 階段 -


相模「それじゃ……」ドキドキ

八幡「……」

相模「」ピト

八幡「こんなのどこがいいんだか」

相模「いいの。多分、男子でいうと好きな女子に膝枕させてもらうレベル」

八幡「なら膝枕でいいだろ」

相模「うちは肩がいいの!」

八幡「首痛くならないか?」

相模「そういうんじゃないって」

八幡「あ、そう」

相模「……」

八幡(こいつ、髪伸びたな。肩くらいまであるじゃないの)

八幡(意外と綺麗な髪をして……)

相模「ぐへへ……」ジュルリ

八幡(台無しだ)

今回はここまで
また今度

6.5は中の人ネタが多かった
海老名さんのところは若干違ってたけど
あとがき見る限り10巻が来年になる可能性が……

明日投下します

アオハライド見てたら結衣が主役のSS書きたくなってきてしまった
結衣視点にしてラブコメ要素を若干投与すれば俺ガイルが少女漫画になると思うんだ
面倒くさい性格の相手役に頼りになる親友とかいるし

- 2日目 早朝 -


戸塚「」スヤスヤ

八幡「」カシャカシャ

八幡「ふぅ」

八幡(なんて寝顔してやがる。久しぶりにスマホのカメラ起動してしまったぜ)

戸塚「……ん……」

八幡「この寝顔は影響保存するしかないっしょ」

八幡(やべ、戸部の口癖が移っちまった)

八幡(まだ5時半か。外の空気でも吸いにいくか)

- ホテル外 -


八幡(今日はグループ行動。戸塚と一日中一緒に行動出来るとは至福の極みである)

雪乃「あら、誰かと思えば……………………」

八幡「……おい、間違ってもいいから名前を言ってくれよ」

雪乃「ゴメンなさい。ネタが尽きてきたの」

八幡「あ、そう」

八幡(とうとう尽きてしまったのか)

雪乃「それより早いわね。まだ五時半よ」

八幡「昨日、早く寝たからな。お前も早いな」

雪乃「私も同じよ。ガールズトークというのに参加したくなかったから布団に包まっていたら寝てしまったわ」

八幡「なるほどな」

雪乃「それより相模さんはどう? 暴走はしていないかしら」

八幡「……ああ、暴走はしていない」

雪乃「本当に?」

八幡「本当だ。流石に修学旅行では自重しているだろう」

八幡(昨日のは暴走じゃないよね? ただ、肩を貸してあげただよね?)

雪乃「ならいいけれど……」

八幡「それよりなんでニャンコ先生のぬいぐるみを抱えてるんだ?」

雪乃「それはニャンコ先生が私の相棒だからに決まっているじゃない」

八幡「……」

雪乃「そろそろ私は部屋に戻るわ。ここにはよくないものがいるみたいだし」

八幡「え? 俺のこと?」

雪乃「いいえ。あなたは妖ではないでしょう?」

八幡「」

雪乃「それじゃ」

八幡(え? あいつ、いつからそんな力身につけたの?)

- 朝食 -


相模「比企谷、おはよう」

結衣「ヒッキー、おはよう」

八幡「おお。朝から元気だな、お前ら」

相模「普通だけど」

結衣「ヒッキー基準だとこれでも元気のうちに入っちゃうんだよ、さがみん」

相模「なるほど」

八幡「おい、それじゃ俺が元気ない人みたいじゃねぇか」

八幡(地球のみんな! オラに元気を分けてくれ!!)

戸塚「八幡、おはよう!」

八幡「戸塚、おはよう!!」

八幡(元気百倍! ハチマンマン!!)

戸塚「今日はグループ行動だね」

結衣「だね。映画村楽しみだなー」

八幡「映画村か」


葉山「映画村といえば、東映アニメミュージアムだね」


八幡「いや、違うだろ。楽しみだけど」

結衣「隼人君、おはよう」

戸塚・相模「おはよー」

葉山「おはよう。比企谷、セル画が見えるんだぞ。これは行くしかないだろう!」

八幡「お、おう。別に行かないとは言ってないぞ」

戸塚「でも三浦さんも一緒だと葉山君がアニオタだってことばれちゃうんじゃないの?」

葉山「大丈夫だ。少しの間トイレに閉じ込めさせればいいさ。結衣がやってくれる」

結衣「あたし、そんなことやらないよ!?」

葉山「それじゃ相模さんが」

相模「いや、うち違う班だから」

葉山「くっ、ブルータス。お前もか!」

八幡「30分位、男女別で行動すればいいんじゃねぇの?」

葉山「なるほど、その手があったか」

八幡「お前、馬鹿だろ」

戸塚「そこもいいけど、僕はお化け屋敷に行ってみたいな」

八幡「了解だ。半日はお化け屋敷に居よう」

結衣「いすぎだし!」

葉山「お化け屋敷もいいね。結構怖いと評判のようだし」

結衣「へ、へぇ、そうなんだ……」

相模「結衣ちゃん、怖いの苦手なの?」

結衣「う、うん……」

葉山「結衣は怖がりだからな。比企谷、守ってやれよ」

八幡「なんで俺なんだよ」

結衣「ヒッキー、頼りにしてるね」

八幡「……まあ、一緒に回るくらいなら……」

相模(いいなぁ)

- 映画村 -


結衣「ここが映画村かー」

三浦「隼人、何処からいくー?」

葉山「そうだね、とりあえず適当に回ってみようか」

八幡「そうだな」

海老名「戸塚君、昨日ってヒキタニ君と葉山君、一緒の布団に寝てた?」

戸塚「えっ!?」

海老名「もしかして一線を越えたり?」ハァハァ

戸塚「え、えっと……」

三浦「海老名、戸塚が困ってるっしょ。いい加減にしろっつーの」ゴツッ

海老名「痛っ」

戸塚「あ、ありがと。三浦さん」

三浦「別に。いつものことだし」

葉山「それじゃ行こうか」

- お化け屋敷 -


八幡(なんで一発目からお化け屋敷なんだよ)

八幡(三浦め。怖がったふりして葉山に抱きついたりするつもりだな)

八幡(まあ、精々頑張ってくれ。それより……)

結衣「」ギュー

八幡「由比ヶ浜、くっつきすぎ。それに力入れすぎ。腕が痛い」

結衣「だって怖いんだもん! 出るまで我慢してよ」

八幡「そんな怖いんなら入らなければよかっただろ」

結衣「だって一人だけ待つとか有り得ないし」

八幡「いや、一緒に待ってやったけど」

結衣「……え? 本当?」

八幡「ああ」

結衣「そ、そっか。えへへ///」


ドン!!


結衣「きゃっ!!」ギュー

八幡(痛い痛い!!)

結衣「ヒッキー……」

八幡「さっさと進むぞ」

戸塚「由比ヶ浜さん、大分怖がってたね」

海老名「そうだね。戸塚君はこういうの平気なの?」

戸塚「うん。実はこういうの好きなんだ」

海老名「へー、意外」

戸塚「心霊特集の番組もよく見るんだよ。勉強にもなるしね」

海老名「勉強? ……戸塚君って実は見えたりする?」

戸塚「……うん。ほら、海老名さんの後ろにもゴーグルをつけた女子中学生の霊が……」

海老名「えっ!?」ビクッ

戸塚「なんてね」ニコッ

海老名「だ、騙された……」

三浦「隼人、めっちゃこわーい」ギュッ

葉山(俺はその演技で通じてると思っている優美子の方が怖いよ)

葉山「大丈夫。どうせ作り物だろうし」

三浦「そうだけど……。何かあったら、あーしのこと守ってくれる?」

葉山「ああ、もちろん」

三浦「流石、隼人。頼りになるし」

葉山(結構、口だけのところがあるんだけどね)

三浦「つーか昨日はよく寝れた? 戸部あたりうるさかったんじゃない?」

葉山(もう怖がった演技はいいのか)

葉山「そうだね。戸部がうるさくて中々眠れない夢を見たよ」

三浦「しっかり寝てるし!?」

- 11時 -


葉山「それじゃ11時半まで男女別で行動しよう」

三浦「えー……。あーし、隼人と一緒がいいんだけど……」

葉山「悪い、優美子。男だけで周りたいところがあるんだ」

三浦「……」

結衣「優美子、行こう」

海老名「そうそう。30分だけだし」

三浦「……わかった」

葉山「」ホッ

結衣「それじゃまた後でね」

葉山「ああ。30分後にここに集合だ」

- 東映アニメミュージアム -


八幡「あれだな、三浦は完全に束縛するタイプだな」

葉山「ああ。まったく俺のことを束縛していいのは七咲だけと決まっているのに」

戸塚「決まってるんだね……」

葉山「当たり前だろ。それより声優の仕事を体験出来るみたいだ!」ワクワク

八幡「そんな時間ないだろ」

葉山「……そうだな。仕方ない、明日一人でまた来よう」

戸塚「一人で?」

葉山「ああ。京アニショップも行かないといけないからね」

八幡「三浦に誘われてないのか?」

葉山「お腹痛いって断る」

戸塚「外行ったら仮病だってばれちゃうんじゃないの?」

葉山「大丈夫。優美子は俺の言うことなら何でも信じてくれるから」ニコッ

八幡「うわっ」

戸塚「笑顔が怖いよ、葉山君」

- 17時半 ホテルロビー -


八幡(あの後、色々寺を回って何だかんだで疲れたな)

八幡(由比ヶ浜の寺を見ての感想が「古い建物だねー」だけだったのは誰にも言わないでおこう)

八幡(明日は奉仕部の四人で回るのか)

八幡(戸塚は確か遥さんとゆっこさんだったか。羨ましい。……遥さんとゆっこさんが)

八幡(戸塚が襲われたりしないか心配だ。いや、流石に相模みたいなのが何人もいるわけないし、大丈夫か)

八幡(明日は小町に御守り買ってやろう。それと仲町さんと折本にお土産も買わないといけないか)

八幡(はっ、まさかこの俺が修学旅行のお土産を家族以外に買うことになるとは)


相模「比企谷、何してんの?」


八幡「……相模か。何かしてるように見えるか?」

相模「うちの今夜の調教メニュー作り?」

八幡「それはない」

相模「えー? そろそろいたぶってほしいのに。前みたいに」

八幡「俺がいつお前をいたぶったんだよ」

相模「お尻を叩いてくれたじゃん。それに言葉攻めも///」

八幡「1,2回だけだろ」

相模「そろそろしてくれないと、暴走しちゃう」

八幡「具体的に?」

相模「夜這いしちゃう!」

八幡「それだと俺が襲われる立場じゃねぇか」

相模「そう。それで調子に乗ったうちに比企谷が切れて……あぁぁん///」

八幡「お前の妄想力に脅威を感じる」

相模「あ、ありがと///」

八幡「褒めてないから……。俺はそろそろ部屋に戻る」

相模「うちも戻る!」

- 5分後 部屋 -


八幡「ん?」

八幡(なんかポケットに入って)

八幡「」

八幡(な、なんで女物の下着がっ!?)

八幡「」ポンポン

八幡(スマホはある。どうやら等価交換はされていないようだ)

八幡(誰か神龍にギャルのパンティをお願いをして、たまたま俺のポケットに入り込んだのか)

八幡(……いや、心当たりは他にある。恐らく……)

- 18時半 夕食 -


相模「」パクパク

八幡「相模」

相模「なに?」

八幡「話がある。食べ終わったら一緒に来てくれ」

相模「わかった」

結衣「……っ!」

結衣(話ってなんだろ? まさかヒッキーがさがみんに?)

結衣「……」

戸塚「由比ヶ浜さん、どしたの?」

結衣「……う、ううん。なんでもにゃい!」

戸塚「そう?」

- 19時 階段 -


相模「それでうちに話って何? 調教メニュー決まった?」

八幡「相模、これはお前のか?」スッ


結衣「」ジー


相模「……うん。それうちのだよ」

八幡「やはりお前か。さっき二人で話してたときに入れたんだな」

相模「うん、そうだよ」

八幡「なんでこんなことしたんだよ」

相模「いや、おかずがなくて困ってるかなって///」

八幡「」

相模「それ、うちの脱ぎたてだから……その……///」

八幡「いや、そこでモジモジされても困るんだが……」

相模「と、とりあえず修学旅行中はそれで凌いでね!」

八幡「いや、いらないから」

相模「いらないの?」

八幡「当たり前だろ。何が悲しくてクラスメイトのパンツで自慰しないといけねぇんだよ。しかも修学旅行中に」

相模「いや、うちは比企谷をおかずにしてるけど」

八幡「」

相模「あ、もちろんトイレでね。流石に皆がいるところじゃしないよ」

八幡(駄目だこいつ。もう更正のしようがない)


結衣「さがみん、何してるんだし!」


八幡「由比ヶ浜っ!?」

相模「ゆ、結衣ちゃん!?」

結衣「このことはゆきのんに報告するからね!」

相模「ま、待って結衣ちゃん。雪ノ下さんには言わないで!」

結衣「駄目! ゆきのんからさがみんが何かしでかしたら報告するように言われてるし!」

八幡「俺も言われてるな」

相模「えっ!?」

結衣「とにかくこれはあたしが没収します!」パシッ

八幡「いや、相模に返せばいいだろ。なに? 相模の下着に興味あるの?」

相模「え? うち、そっちはちょっと……」

結衣「違うし! 今のは勢いで言っただけだからー!!」アセアセ

相模「結衣ちゃん、雪ノ下さんに結構抱きついてたりしてるし。もしかしてまじゆり?」

結衣「違うから!!」

- 20時 -


結衣「疲れた……」グテー

三浦「結衣、どしたん?」

結衣「なんでもなーい。先にお風呂行ってていいよー」

三浦「そう。それじゃあーし、先行ってるから」

結衣「うん」


ガラガラ


結衣(まさかさがみんが強硬手段に出るなんて……)

結衣(あたしもさがみんみたいに……ってだめだよ。そんなことしたら絶対ヒッキー引くし)

結衣(海浜総合の子もいるし、なんか急にライバル増えちゃった……)

結衣(……でも負けないもん。ヒッキーを一番好きなのはあたしだし!!)

- 男湯 -


八幡「ふぅ……」

戸塚「いい湯だね」

八幡「だな」

八幡(戸塚と一緒にお湯につかっている。これがどれだけ幸せなことか)


葉山「やあ、俺もいいかな」


戸塚「もちろん」

八幡(ちっ、俺と戸塚の放課後バスタイムが終わってしまった。あ、別に放課後じゃなかった。てへっ☆)

葉山「比企谷と戸塚は明日何処に行く予定なんだ?」

戸塚「僕は遥さんとゆっこさんにお任せだよ」

八幡「俺もだな」

葉山「そうか。本当は三人で京アニショップ行きたかったんだけどな」

八幡「仕方ないだろ」

戸塚「ごめんね。先約が入っちゃってるから」

葉山「いや、気にしなくていい。また千葉に帰ればアニメイトに行けばいいだけさ」

八幡「またそこかよ。たまには秋葉原とかだな……」

葉山「秋葉原か。うん、いいね。それじゃ次は秋葉原に行こう」

戸塚「うん。僕、行ってみたかったんだ!」

八幡(ん? なんで俺はナチュラルに遠出することを提言してんだ?)

葉山「ここは小野田君を見習って三人で自転車で――――」

八幡「行かねぇよ。そんな疲れることしてたまるか」

戸塚「流石に自転車だときついかな」

葉山「はは、冗談に決まってるじゃないか」

八幡「……いや、自転車で行ってもいいぞ」

葉山「え?」

八幡「三人乗り自転車でお前がこいでくれるなら」

葉山「何を言ってるんだ、比企谷!?」

戸塚「それいいね!」

葉山「戸塚まで!?」

八幡「頑張れ、葉山。お前なら月刊少女になれるぞ」

戸塚「裾は僕が握ってあげるよ」

葉山「素直に電車で行こう! ちょうど電車アニメもやってることだし!」

八幡(ま、こういうのも悪くはないか)

- 30分後 -


葉山「ただいま」

戸部「ちょっ、隼人君、聞いてくれよー!」

葉山「どうしたんだ戸部?」

戸部「大岡がアマガミのことディスってくんだわー」

葉山「」ピクッ

大岡「いや、ディスってないって。ただこの七咲だっけ?」

葉山「七咲がどうしたんだい?」

大岡「何か性格悪そうな顔してるっつーか」

葉山「」ピクッ

大岡「生意気そうな顔してるっつーか」

八幡(つーかつーかうるせぇな。とっくに携帯業界から消えてるっつーの)

大岡「でもそんな生意気な子をお仕置きして服従させるのはありかなって!」

葉山「」ピキピキ

八幡(あ、葉山が切れた)

戸塚(大岡君、死体はとある喫茶店に持って行くからね。死体を有効活用してあげるよ)

葉山「……大岡」

大岡「ん?」

葉山「馬鹿なことを言ってないでトランプでもしないか?」

八幡(流石に表には出さないか)

大岡「お、いいね!」

大和「大貧民でもするか」

戸部「あ、俺パース。今、絢辻さんに怒られてる最中だからー」

- 2時 -


大岡「」グーグー

葉山「……」

葉山(大岡、君は言ってはいけないことを言ってしまった)

葉山(悪口だけならまだいい。好き嫌いは人それぞれだからね)

葉山(だがいけないのは七咲を君の妄想で汚したことだ)

葉山(その罰をしっかり受けてもらう)

葉山(とりあえず……)

葉山「額に『肉』だな」キュッキュッ

葉山(頬にてぃんこも書いておこう。確かサイコメトラーEIJIの話だと……)

- 翌朝 -


大岡「おーっす」

戸部「おい―――――っすっ!?」

大和「」

大岡「どうした?」

戸部「い、いや。なんでもない……」

大和「あ、ああ……」

八幡「」プルプル

戸塚「」ププッ

大岡「比企谷君に戸塚もどうしたんだ?」

八幡「いや、なんでもない」

戸塚「う、うん。なんでもないよ」

大岡「……?」

- 20分後 朝食 -


大岡「おはよーっす!」

三浦「ん? おは――――――」

大岡「三浦、どうした?」

三浦「この変態!!」ドスッ

大岡「ぐはっ!?」

三浦「朝からセクハラとか最低だし! 死ね!!」


<え? 大岡君がセクハラ?
<マジ? いつややると思ってたのよね
<嫌だわ、早く磨り潰さないと


大岡「」ピクピク

葉山(人・誅・完・了!!)

八幡(哀れなり大岡。合掌)チーン

今回はここまで
また今度

今期アニメは良作が多くて困っちゃうよ

今日の夜に投下します
次スレも一緒にたてます

次スレ八幡「相模南は本当にどうしようもないマゾである」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407417972/)


レス数が足りなかったから次スレに今夜の分は投下済です
このスレは皆で優雅に埋めてくれると有難いです

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年06月14日 (土) 12:30:49   ID: JYh3AohS

このSSの葉山めっちゃ好きだわwww

2 :  SS好きの774さん   2014年06月14日 (土) 14:47:16   ID: Vo4TJvfI

三浦あれだな。自転車なら二人乗りできるし、徒歩なら一緒に帰れるが。
まさか葉山がセグウェイとはなぁ……残念。

3 :  SS好きの774さん   2014年06月14日 (土) 18:51:37   ID: U5OPD5ad

いつもなら葉山がうざいのにこのssの葉山はなんかいい

4 :  SS好きの774さん   2014年06月16日 (月) 01:54:12   ID: m0pdVSgr

このかSS 最高におもしろい

5 :  SS好きの774さん   2014年06月17日 (火) 22:34:27   ID: 4zOCKd2R

いいとも

6 :  SS好きの774さん   2014年06月21日 (土) 01:46:40   ID: fHjYKTKf

期待

7 :  SS好きの774さん   2014年06月21日 (土) 21:26:38   ID: 9e8lEqJI

期待してます!

8 :  SS好きの774さん   2014年06月23日 (月) 19:52:30   ID: xczKQ2Wh

すごう面白い

9 :  SS好きの774さん   2014年06月26日 (木) 19:01:45   ID: xWg8tZRp

これめっちゃ面白い!期待!

10 :  SS好きの774さん   2014年06月27日 (金) 17:39:44   ID: 3OFZwaxh

期待!

11 :  SS好きの774さん   2014年06月29日 (日) 04:11:06   ID: tCef66IR

きたい!

12 :  SS好きの774さん   2014年07月05日 (土) 04:16:52   ID: I3k6v53y

このSS物凄くおもしろいわ!

13 :  SS好きの774さん   2014年07月09日 (水) 05:26:23   ID: zS-hXDhW

めっちゃ面白いです!
更新頑張って下さい

14 :  SS好きの774さん   2014年07月09日 (水) 20:18:46   ID: uqv6ScNt

面白い!!

15 :  SS好きの774さん   2014年07月15日 (火) 00:15:42   ID: aQi_BAxw

面白いです‼︎

16 :  SS好きの774さん   2014年07月16日 (水) 20:27:20   ID: Woe5KsJY

これは面白い

17 :  SS好きの774さん   2014年07月17日 (木) 19:17:42   ID: sqGrQEHZ

はよ〜~_~;

18 :  SS好きの774さん   2014年07月19日 (土) 16:13:19   ID: zAU3WugX

良作

19 :  SS好きの774さん   2014年07月19日 (土) 22:13:07   ID: sH-vtcBa

これは最高だ

20 :  SS好きの774さん   2014年07月20日 (日) 18:33:12   ID: SLWhtEDO

このさがみん、好きやわ〜

21 :  SS好きの774さん   2014年07月21日 (月) 02:42:45   ID: LQjPgvBy

ニャンコ先生等身大ぬいぐるみ三体といつも寝ています。
(羨ましいだろ!?ゆきのん!)

22 :  SS好きの774さん   2014年07月22日 (火) 00:11:23   ID: h5dE-oY2

これはいい

23 :  SS好きの774さん   2014年07月22日 (火) 03:55:22   ID: lxKBjaQU

面白いですねw

24 :  SS好きの774さん   2014年07月22日 (火) 17:36:07   ID: p2_q3dbo

ヤンデレ戸塚…アリだな!

25 :  SS好きの774さん   2014年07月22日 (火) 23:05:45   ID: sg_FgBK6

最後のは東京グールのパロ?もっさ面白いっす

26 :  SS好きの774さん   2014年07月23日 (水) 23:27:37   ID: kEAEPbos

ちょwww葉山www
面白いわこれw

27 :  SS好きの774さん   2014年07月28日 (月) 00:33:31   ID: gVfgyKhh

葉山よく今までボロが出なかったな…

28 :  SS好きの774さん   2014年07月28日 (月) 00:39:04   ID: oinPxU29

ClariSを適当に流すとかいうんじゃねえよ。傾聴しろ。
話面白いのでがんばって下さい!

29 :  SS好きの774さん   2014年07月31日 (木) 07:05:13   ID: GU-Tj2XB

この葉山俺ガイルssの中で一番おもしろいし好きだわw

30 :  SS好きの774さん   2014年07月31日 (木) 16:54:18   ID: ihkkEhvO

土御門ネタのところ
めっさ吹いた笑笑笑

31 :  SS好きの774さん   2014年07月31日 (木) 17:53:23   ID: g4Hhnmtl

面白いです!期待して待ってます!

32 :  SS好きの774さん   2014年07月31日 (木) 23:22:53   ID: iIydQlsV

面白いです! 頑張ってください!

33 :  SS好きの774さん   2014年08月01日 (金) 15:02:21   ID: 1fMc2O_E

葉山くんサイコーだわwww

34 :  SS好きの774さん   2014年08月02日 (土) 14:30:45   ID: j6xz_Ve_

いちいちパロネタで吹くw
なんかこれ楽しいわww
続き期待してます!

35 :  SS好きの774さん   2014年08月10日 (日) 18:44:04   ID: AIBk7sfK

葉山くん残念すぎて激ワロタwww
続きにモーレツ期待!!!!!

36 :  SS好きの774さん   2014年11月08日 (土) 17:35:17   ID: xBCvRj-X

これは良作www
期待!!!

37 :  SS好きの774さん   2015年01月27日 (火) 00:05:51   ID: LIE93-UK

とても楽しませてもらいました
元気になれたわwww

38 :  SS好きの774さん   2015年02月06日 (金) 18:34:38   ID: enwHT2Hc

セグウェイは卑怯

39 :  SS好きの774さん   2015年04月17日 (金) 20:28:31   ID: Qj6zhVTt

時雨の人で艦これだと思ってしまった

40 :  SS好きの774さん   2015年10月11日 (日) 04:02:54   ID: Wx5NHoLD

今まで見たSSの中でここまで葉山が輝いてるのは見たことないわw

41 :  SS好きの774さん   2017年07月09日 (日) 00:53:55   ID: dayAfnz_

八幡「葉山隼人はどうしようもないオタクである」

42 :  SS好きの774さん   2019年05月22日 (水) 18:09:26   ID: evTZ2uYk

こっちの葉山有能過ぎるだろ

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