雪歩「私、真ちゃんのことが好き」 (195)


※百合、R18注意です

↓過去作です

【響×P】自分は今、プロデューサーに「恋」をしている
【響×P】自分は今、プロデューサーに「恋」をしている - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389719970/)
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3303355

響「さみしいぞ、プロデューサー、」
響「さみしいぞ、プロデューサー、」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1392/13920/1392048558.html)
http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3784565

今回も前回、前々回と同じ平行世界の予定です

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1401903660


放課後の体育館裏

オレンジ色の背景に、長い影が2つ伸びる

目の前には女の子

少し俯くその顔は、夕日の所為か赤く染まって見える

  そっか、ありがとう

告白されたのは、これで五回目

  でも、ごめん、ボク…

告白を断るのも

  女の子とは、つき合えないよ

女の子に告白されるのも

  だってボクも

  女の子なんだから

この言葉を口にするのも、五回目


彼女はそそくさと顔を隠して、陰から見ていた友達に駆け寄る

その姿を見送り、ボクも踵を返す

  ごめんね雪歩、待っててくれて

  ううん、全然

体育館の陰から、先程とは別の女の子が顔を出す

並んで歩きながら、女の子、雪歩が聞く

  それで、真ちゃん、どう…だった?

  うん、申し訳ないけど、断ったよ

気持ちはすごく、嬉しいんだけどね

そう言うと雪歩は、もう一度、心配そうな顔で聞く

  やっぱり、女の子から告白されるの…嫌?


そんなことはない、嫌だなんて

自分のことを好いてくれる、それは相手が誰であれ嬉しいこと

ただ、やっぱり

  女の子に、恋愛感情は…沸かない、かなぁ

誰かを好きになることは、決して悪いことではない

でも、ボクだって女の子なんだ

男の人と、普通の恋愛をしてみたい

ドラマで見るような恋じゃなくても

ただ、普通に出会って、普通に惹かれ合って…

  あ!でも、雪歩のことは大好きだよ!本当!

  あ…うん、ありがとう、真ちゃん

俯く雪歩を見て、慌てて付け加えた

しかし何故だろう、余計に空気が重くなった気がする


話を変えようと辺りを見渡すが、いつも通り変わり映えしない出社風景が広がる

先ほどの大きな夕焼けは雲に隠れ、淀んだ色の空に呑まれる

仕方なく視線を元に戻し、頭の中から話題を絞り出す

  そ、そういえばさ…

  う、うん!

待っていたかのように雪歩が反応する

右隣から眼差しを感じるが、生憎話題を思いついたわけではない

  …ごめん、なんでも…ないや…

  あ、うん…そっか…

また、重い空気が流れる

数秒の沈黙の後、次に口を開いたのは、雪歩

  あの、真ちゃん

少しの安堵、でも、その後に続く言葉が、ボクを混乱させる

  真ちゃんって、好きな人…いる?


好きな人?たくさんいるよ?

雪歩はもちろん、美希や、事務所の皆も好きだ

  えっと、そうじゃなくて…

  そうじゃない?…ってどういうこと?

  …ううん、急に変なこと聞いて、ごめんね?

  でも、何で、そんな…ん?

ぽつりと、何か冷たいものが顔に当たる


  あれ?雨……?

確認しようと空を仰いだ次の瞬間、バラバラと大粒の雨が降り出す

  うわっ!雪歩、走るよ!

さらに強くなっていく夕立から逃げるため、雪歩の手を引き、走る

走りながら雨宿り出来そうな場所を探すが、なかなか見あたらない

そこで一つ、思いつく

  雪歩!とりあえず、ボクの家に向かうよ!

ここからなら事務所よりもボクの自宅に向かう方が近い

それにシャワーだって浴びることか出来る

この時期の夕立なら、少ししたら止むだろう

そんなとっさの判断で、通学鞄を臨時の雨除けにし、駆ける

その間も雨はより強さを増し、ボクの家についてもなお、止むことはなかった


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  大丈夫?雪歩

家の玄関で真ちゃんが聞く

走ってきたので互いに少し、息が上がっている

呼吸を整えるため、深呼吸する

真ちゃんの家の匂い

  結構濡れちゃったね

そう言ってスカートの裾を絞ると、ぼたぼたと水が音を立てる

少し捲れて露わになる白い素足、濡れて黒いタンクトップと肌色が透けた制服

無意識なのは解るが、扇情的な彼女の姿に思わず目を反らす


  急に走っちゃってごめんね?手、痛くなかった?

こちらをのぞき込み、にへらと笑いながら謝る

濡れた髪を片耳にかけ、普段見せない額が顔を出す

その破壊力に一瞬息を飲むが、質問の意味を理解し、答える

声が少し裏返ったが、彼女は全く気にも留めない

そのまま次の言葉をさらりと口に出す

  とりあえず雪歩、シャワー使いなよ


突然の仰天発言に驚きの声を隠せなかった


この反応には流石に驚いたのか、濡れたままじゃ風邪引いちゃうしと、付け加える

その言葉で少し冷静になり、自分自身の思考回路に嫌気が差す

ありがとう、じゃあ、お借りするね?そう言って、お風呂場へ向かう

その背中に、真ちゃんが声をかける

  あ、今家には誰もいないから、気兼ねしないでいいよ

定番すぎるその台詞に、思わず振り返る

  親が海外に行ってて、ちょっとの間だけボク、一人暮らしなんだ

そう言って真ちゃんは自慢気に笑った


お風呂場に向かいながら一人考える

  どうしよう…嬉しいけど…

好きな人と二人っきり、最高のシチュエーション

漫画でよく見る、絶好のチャンス

主人公の中で、天使と悪魔が喧嘩をする

              「我慢なんかしないで、押し倒しちゃえよ」

「そんなことしちゃ、いけないよ」

主人公の心を揺さぶる甘い言葉

でも、これは漫画じゃない、現実

蛇口をきゅっと捻る

冷たい水が頭に降り注ぐ


それに、真ちゃんは只の女の子

私とは違う、普通の、男の子が好きな女の子

私の気持ちを受け入れて貰えるわけがない

  そうだ、そうだよ

わかっていたこと、私の気持ちは一方通行

これまでも、今も、そしてこれからも

この気持ちは、私の内に秘めたままで…



              それでいいの?



もちろん、良いに決まってる
 
              私だけ我慢して、気持ちを殺して…それで終わり?

そうだよ、だってこの気持ちを伝えたら、きっと真ちゃんは

              悲しむ?傷つく?だから気持ちを伝えないの?

…うん、そう、そうだよ

              違う、嘘

本当…だよ!私、真ちゃんを傷つけたくない、だから…!

              違う、私は、逃げてるだけ

逃げてなんか…

              私が傷つけたくないのは、真ちゃんじゃない


              私が守ってるのは


              私、自身でしょ?



ザアアアという音が、脳に響く

外の夕立の音か、直上から降り注ぐシャワーの音か

  私、逃げてるだけだ

ぽつりとつぶやく

それはすぐに水の音で掻き消される

  真ちゃんに拒絶されるのが、怖いんだ

焦点の定まらない目から、涙がこぼれる

その涙もまた、降り注ぐ湯と混じり、排水口へ流れて消えた

とりあえず今日はここまでで
また夜にでも投下していきます
今回は短く終わらせられたらいいなと思ってます
おやすみなさい

22時過ぎくらいからぽつぽつあげてきます

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  雪歩ーこれ、着替えおいておくねー!

雪歩からの返答はない、シャワーの音で聞こえてないのだろうか

とりあえず雪歩用に着替えを置いて、自分も濡れた服を着替える

  服、乾かさないとな…

きれいに畳んで置かれた雪歩の制服をハンガーに掛け、二人分のワイシャツと下着を洗濯機に放り込む

ふと、シャワーの音が続く風呂場をちらりと見る

すりガラス越しに肌色のシルエットが浮かぶ

顔がかーっと熱くなるのを感じた

すぐに目をそらし、脱衣所から出る

なんだかとても、いけないものを見ている気がしたから


  それにしても、さっきの……

自室の整理をしながら玄関での雨に濡れた雪歩の姿を思い出す

肌にじっとりと張り付くシャツ、走ったことで上がった息と、紅く染まった頬

  なんというか…色っぽかったなあ、雪歩

あの後の自分の台詞は、そんな雪歩を見ていられないと思ったからだった

あの雪歩を見ていたら、なんだかいやらしい気持ちになりそうだったから

  漫画みたい…だったな…

「今日家に…誰もいないんだ…」

昨日読み返した漫画のワンシーンを思い返す

  漫画だったらこの後…

漫画のキャラクターに、自分と雪歩を重ねる

自分と雪歩が裸で絡む、そんなシーンを想像してしまい、顔が発火する


  って雪歩は女の子だろ!

ぼすん、自分の代わりに枕を殴る

でも、雪歩だったら……

そんな考えが頭をよぎる

雪歩だったら……ボク……

さっき手に取った雪歩の下着と、磨り硝子越しの彼女の裸体を思い出す

そこで、はっと我に返る

  何でボクは雪歩にこんな気持ち抱いてるんだぁぁぁ!

ベットの上で枕を顔に押し当てごろごろと悶える

ひとしきり暴れて冷静になった後、ふと思う

  そういえば…

  雪歩、遅いな……大丈夫かな…


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  これ……まさか……

シャワーを借り、脱衣所に出た私の目に飛び込んだのは

  真ちゃんの……

着替え用に用意しておいてくれたのであろう、きれいに畳まれたスウェットと、

  真ちゃんが……普段つけてる…

その上にまた、きれいに畳まれて置かれる、女性用の下着だった

  ぱ、ぱん……つ……!?

私は、それを身につけるまでに五分程悶えることとなる



その後それが未使用の新品だと聞かされ、今度は途方に暮れることになるのだが


以前上がったことのある真ちゃんの部屋に入る

彼女は、ジャージ姿で自分の布団を整えていた

部屋の隅には二人分のスカートが干される

  あ、雪歩、おかえり、温まった?

  うん、ありがとう、それに着替えまで…

  ううん、ちょうど新しい下着があってよかったよ


真ちゃんはドライヤーを片手に、私をベットに座らせる

ゴーという音とともに、私の髪を彼女の細い指が通る

暖かくて、きもちいい

  雪歩の髪、やわらかくていいなあ…

  そんなことないよ、朝、大変なんだから

そんな他愛もない会話をしてるうちに、髪が乾く

  ありがとう、真ちゃん

ドライヤーの音が止み、雨音だけがざあざあと鼓膜に響く

外の様子とは違う、静かな部屋

家には自分しかいないというのは本当のようだった


  雨、止まないね…

真ちゃんが私の隣で、ぽつりとつぶやく

それに続く言葉を探すが、見つからない

なんとも気まずい時間が流れる

再び口火を切ったのは、真ちゃん

  雪歩…何か悩んでる…?

  え?

  なんだか、いつもと違う気がするから

どきり、お風呂場での自問自答が蘇る

自分は逃げてるだけ、その結論にはたどり着いた

だからと言ってそう簡単に次の一歩を踏み出せるものでもなかった

  そう…かな…?

  うん、元気がないっていうか…落ち込んでる?感じがする

  なにかあったの?ボク、話…聞くよ?

なんで彼女にはわかってしまうんだろう


  どうして…?

彼女が一番、相談出来ない相手だというのに

  どうしてそんなに気にしてくれるの?

  私なんてこんな…貧相で、ちんちくりんで…だめだめで…

  雪歩!

強い口調の声に、はっと振り向く

真面目な顔、それが、やわらかく暖かい笑顔に崩れた

  ボクの大切な友達のこと、悪く言わないでよ


  真ちゃん…

大切な「友達」、その一言に、心がずきりと痛む

  友達が困ってるなら助けたいよ、そのことに理由はいらないと思う

  でも、どうしてって言われたらやっぱり…

  雪歩が大切で…


  雪歩のことが、大好きだからかな  


ああ、彼女はなんて純粋なんだろうか

そしてその純粋さは、なんて残酷なのだろう

着かず離れずの場所から私の心を揺さぶる

私の心を暖かく溶かし、そこに純粋さというナイフを突き刺す

何度も、何度も繰り返す

今までも…そしてこれからも

決して自分の心は見せないまま


  真ちゃん…

  ごめんね、私…

真ちゃんを押し倒し、彼女の腰のあたりに乗る

何が起こっているかわからないという顔をする彼女に告げる


  私…真ちゃんのことが…好き


もう私の心は、限界だった

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ベットに押し倒され、ボクの上に雪歩がまたがる

目の前に、雪歩の顔が迫る

  真ちゃん、ごめんね

  私…真ちゃんのことが…好き

只ならぬ雰囲気に逃げ出したくなるが、体に雪歩が覆いかぶさり、動くことが出来ない

  なんで…何で謝るの?ボクだって…雪歩のこと…

  違う、違うの…私の「好き」はその「好き」じゃないの



雪歩は涙目のまま、頭を振り、否定する

好きだけど、好きじゃない…?

雪歩が頬に手を当てる

お風呂上りのはずなのに冷たい、少し、震えてる

  じゃあどういう……っ?!

それに続く言葉は、出てこなかった

ボクの口が、雪歩の口で塞がれた

突然のことに、全身が硬直する

なんだこれは、なにがおこってる?

ボクは今雪歩に


キス、されているのか?


状況を把握しきれないまま、事態が進んでいく


ぬるり


舌が入ってくる

無意識に一文字に閉じた唇を無理やりこじ開け、口の中を撫でる

隅から隅まで、でも優しく

舌と舌とが絡み合い、くちゅりくちゅりと卑猥な音が頭に響く


口の中が熱い、顔が熱い、頭の中が熱い

歯の裏を舌で、つーっと撫でられる、背中にぞくりとしたものが走る

なんだこれ、なんだこれ

雪歩の鼻息を肌で感じる、ぞわり

しらない、しらないこんなの

口で呼吸ができないため、自然と息が上がる

鼻息が荒くなる、恥ずかしい、恥ずかしい


いつの間にかジャージの前が開けられ、下着以外に肌を隠すものがなくなっていた

雪歩の顔が離れ、数分ぶりに呼吸が楽になる

しかし、呼吸のリズムは乱れたまま

頭がうまく回らない

唾液でいやらしく光る雪歩の唇が動く

何と言っているのだろう、聞こえない

雪歩の口は、同じ動きを繰り返す

…ご……め…ん…ね?



ごめんね、真ちゃん


なんで謝るの?雪歩

雪歩は、何も、悪くないよ

だから



だからそんな顔して、泣かないでよ


雪歩が視界から消える

ぬるっ

今度は、耳、右耳

軽く甘噛みした後、舌が耳を唾液に塗れさせる

耳の中に舌が侵入し、ぐちょんぐちょんといやらしい情報をnouni直に伝える

まるで、脳が舐められているかのような感覚

口には雪歩の左手が咥えさせられ、唾液が口外に垂れる

人差し指と中指で、舌を挟まれ、頬を内側から撫でられる


耳元から、雪歩の声がする

  ごめん…ね……真……ちゃん

息が荒く、途切れ途切れに甘い吐息が混ざる


  真ちゃん…………


  ………大好き


  ……ごめんね…


最後は、涙声だった


指がそっと引き抜かれ、口との間に、銀の糸が伸びた

雪歩の右手が、下着をずり上げ、胸を露わにする

白い肌に桜色が綺麗に映える

先端はすでに充血し、見たことがないくらいに膨らんでいた

手が胸に触れる、揉まれる、揉みくちゃにされる


敏感な部分を指でぬるぬると弄られ、電気が走る

雪歩の顔が、胸に近づく

  あっだめっ…!だめだっ…あ゛っ!!

先端を直に舐られる、背中が浮く

反対側を揉まれながら、舐められ、吸われ、弄られる

  ゆき…ほっ……それっ…ダメっ……っあ!

必死に訴えるが、責めは止まない


雪歩の舌は周りを焦らすようにチロチロと舐め

ぞわぞわと全身に痺れを広げると、時折先端を弾き、頭を真っ白にする

  んあっ!…んぅぅっ!

何でボク…こんな変な声だして…

聞いたことも無い様な自らの嬌声が、羞恥心を更に加速させる



ぬるり


びくりと体が反応する

今までになかった間隔

反対側の胸に添えられていた手は、いつの間にか股間をまさぐっていた

ぞりっとした感触、手は下着の内側

  すごい……こんなに…濡れて…

先程までの唾液より粘度の高い液体が、雪歩の指でくちゅくちゅと音を立てる

脳髄を駆け抜ける感覚に、シーツを握り必死に耐える


割れ目を指が上下する

二本の指で器用に割れ目を広げ、内側まで擦られる

ぬぷり

中に入ってきた

細い指がぬるぬるになった入口を出入りする

  真ちゃんのなか…吸い付いて…

恍惚の表情を浮かべる雪歩の顔が胸から離れ、下へ下へ移動する

  まって……だめ…だめだって…

願いも空しく、するすると脱がされるジャージと下着

足の間に雪歩が入り、閉じることが出来なくなる

恥ずかしいのに、抵抗しようとしても力が入らない


  これが…真ちゃんの…

荒い雪歩の息を感じる、見られてる

あそこが熱くなるのを感じる

ぴちゃっ

舌が大事なところに触れる

舐められる度におもちゃのように体が跳ねる、声が我慢できない

勝手に閉じようとする足を抑えられ、なおも舐められ続ける

背中が浮く、のけぞる


指で剥かれて肉芽が顔を出す

そのままチロチロと舐められ、ゾクゾクとした感覚が腰回りを支配する

腰が浮く、尿意に似たものがじわじわと迫る

股間がきゅっと収縮し、雪歩の指を絞め、その存在感を意識させる


だんだんと、指に動きがついてくる

前後に出し挿れするだけだった指が、内側を擦るように動く

くちゅくちゅと音を立てて、円を描く

分泌液が溢れ、つーっと下のすぼみまで垂れる

その間も、舌の動きは止まらない

反対側の手で器用に皮を剥き、舌で弾く

息が荒くなり、声がだんだん高くなる


陰核を内側から擦られる、外側と内側、同時に同じところを責められる

腰が浮き、がくがくと震え出す

何かが漏れそう、出る、出ちゃう

腰から背中に、ゾクゾクが走る

のどの奥から聞いたことがないような嬌声が搾られる


  真ちゃん…いいよ…イって?

腰の震えが最高潮となり、背中を仰け反らせる


ぷしゅっ


声にならない声とともに、透明な液が飛び出た


それは雪歩の指の動きと同調し、何度も何度も小分けに漏れる

止めることの出来ないそれは、みるみるうちに、シーツを、雪歩を濡らしていく

雪歩はそれを避けようともせず、それどころか、尿道に口を当て、こくりと喉を動かす


腰は宙に浮いたまま、びくびくと不規則に震える

頭が真っ白になる

力が抜け、涙、よだれが垂れ流しになっていることに気づく

これが、イクということなのだろうか

初めてのことに、脳がついて行かない


くちゅ…くちゅ…


どこからかまた、卑猥な音がする

しかし、自分の身体に触れられている感覚はない

動かない体で、目だけを動かす


雪歩が、自分で自分を慰めていた

ぽーっとした、焦点の合わない瞳でこちらを見つめる

息を荒く、潮で汚れた顔を真っ赤にし、涙を貯める

ひざ立ちで自分の股間に両手を伸ばし、くちゅくちゅと弄る


  真…ちゃん…

はあはあと息を荒げ、太ももで止まった自分の下着を更に下ろしながら、こちらへじりじりと近づく

逃げようとしても、体に力が入らない

  私も…イかせて…?

雪歩が僕の左足を肩に乗せ、股間と股間とを擦り合わせる

松葉崩し、確か、そんな名前

雪歩のあそこは信じられないくらい熱く、濡れていた


雪歩が動く度にくちゅくちゅと音が立つ

敏感なところ同士が擦り合わせられ、否が応にも反応させられる

先ほど達したたばかりで、敏感になっている秘所は、簡単に滑りを良くする

真ちゃん、真ちゃんという声とともに、徐々に腰の動きが早くなり、喘ぎが混ざる


部屋には汗や愛液のいやらしい匂いが充満する

時折、雪歩の指が股間へ伸び、蕾をきゅっと摘まみあげられる

そのたびに背中を反らせ、嬌声を上げさせられる

擦りあう股間同士はぐちゅぐちゅと音を立て、白濁したものが飛び散る

雪歩の声が大きく、高くなり、腰の動きも激しくなる


  あ…いぅ…イク…イっちゃ…っ!

抱え込んだ左足をぎゅっと抱きしめた後、びくんと背中を仰け反らせ、雪歩は達した

仰け反ったままぴくんぴくんと余韻に浸った後、こちらへ倒れ込む

背に手を回し、ぎゅっと胸に顔を押し当てる


息を整えながら、ぽつりぽつりと言葉を紡ぐ

  真…ちゃん……

  ごめん…ね……

雪歩は、泣いていた

胸に暖かい涙が落ちるのを感じる


  勝手に…こんな、酷いこと、して

  ごめんね…

  私……


  真ちゃんが好きで…ごめんね……


  真ちゃんを好きになって……


  ごめんね……


雪歩の泣き声が大きくなる

ごめんね、ごめんねと何度も謝り、泣く

ボクは、何も言えなかった

そのごめんねに、答えることも

雪歩の気持ちに、答えることも

今はただ、泣きじゃくる雪歩の頭を抱き、撫でてやることしかできなかった

今日はこの辺までで
書き溜めが進めばまた明日このくらいの時間に投下していきます
おやすみなさい

書き溜め進んできたので
ちょこっとだけ投下します
遅くなって申し訳ないです


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最悪の、目覚めだった


目を覚まして私が最初に思ったのは、ここはどこだろうということ

そして次に思ったのは、なんて事をしてしまったんだということ

自分は真ちゃんのベットの上で一人、

昨日の記憶がありありと蘇り、後悔と自責の念がつのる

  どうしよう…

あんな事を、してしまうなんて

座り込んだベットの上で頭を抱える


間違いなく、嫌われた

了承も無しに行ったあの行為は、強姦に等しいものだった

真ちゃんの胸で泣いたところまでは覚えているが

その後のことはよく覚えていない

今着ているジャージは、真ちゃんが着せてくれたのだろうか

少し余る袖で顔を覆う

真ちゃんの、匂いがした


ふと、気が付く


  真ちゃん…どこ…?


嫌な予感、ベットから音もなく、立ち上がる

どくん、どくんと心臓の音が速く、大きくなる

一歩一歩、何かを恐れるかのように階段を降りる

ぎし、ぎしと階段の軋む音が大きく聞こえる

階段を下りきると、もう朝になっていることが分かった

玄関扉のガラスから朝日が入り、玄関から廊下までを照らす

光源にそろりそろりと近づき、冷たいフローリングの床に、ぺたりと座り込む

照らされた玄関口



そこに真ちゃんの革靴は、無かった


どこへ行ってしまったのだろう

私を置いて行ったということは、すぐに戻るということなのだろうか

それとも、もう顔も見たくないということなのだろうか

ボクが出かけているうちにさっさと出て行ってくれと、そういう意味なのだろうか

何にせよ、この場に真ちゃんはいないということ、

もう既に、どこかに行ってしまったということは、確かだった


頭の中に、1つのビジョンが映る

玄関の扉を開け、何処かへ行ってしまう、真ちゃん

引き留めたいのに、体が動かない、声も出ない

彼女は何も言わず、去り際にこちらを一瞥するが、その表情は


嫌悪と軽蔑の感情で占められていた


ぞっとして、自らをぎゅっと抱く

こんな彼女は信じたくない、私の妄想で終わってくれ、そう願う

勿論、そんな表情を向けられたことはない

でも、そんな表情を向けられてもおかしくはない

そう思うと、胃が、心臓が縮み上がるのを感じた


  真ちゃんっ……!




  雪歩…?



真ちゃんの、声


ゆっくり、声のする方へ顔を向ける

玄関脇の扉、その先のリビングに、真ちゃんの姿があった

  真…ちゃん…?

  …?うん、真…だけど…?

  え?だって、靴…え?

  靴…?ああ!


ポンと手をたたき、自らが出てきた部屋の中を見せる

奥の方に、新聞紙にちょこんと乗る、二組の茶色い靴が見えた

  昨日濡れちゃったから、ね?

自分の靴も無くなっていたことに、今更気づいた

  靴が無くなってて、びっくりした?

私の気持ちなどつゆ知らず、悪戯っぽく笑う彼女

  おはよう雪歩、今、お茶入れるね

安心感と脱力感でいっぱいになった私にできたのは

その笑顔に対し、涙目のまま、力ない笑みを返すことだけだった

とりあえずここまでで
また書き溜めのメドがたったら投下します

いい感じになってきたんで
ちょっとだけ投下します


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  雪歩は"雪"なの

ぽちゃんぽちゃんと黒いコーヒーに白い角砂糖を落としていく

  綺麗で繊細で、脆くて儚くて、

  心の中には、隠した思いが降り積もってる

そうだね、美希に合わせて頷く

  でも、雪は…強いんだ、ボク達が思っているよりも、ずっと


その角砂糖と同じだよ、ボクは言う

  ただ手に乗せるだけなら、すぐに溶けて消えてしまう

  でもね、力を加えると、固く、強くなるんだ

一見、脆く、弱そうに見える心

しかし、内にぎゅっと握りしめられたその信念は

折れず、曲がらず、傷つかず、どんなものにも負けない


  そっか、そうだね

真くん、なかなか鋭いの、美希は感心したように前かがみになり、こちらをじっと見つめる

照れ隠しに目を逸らすと、美希は腕を組んで考え込み始めた

そして、頭から零れ落ちてしまったのか、ぽつりと言う


  じゃあ…でこちゃんとは逆…なのかな


  え?

  あ、ううん、何でもないの


にこりと笑い、カップを手にとる

コーヒーに映る自分と顔を合わせ、ふと、真面目な顔になる

  …でも、あんなに気持ちを積もらせたままにしたら

  いつか雪崩みたいに、崩れちゃうんじゃないかな

美希はそう言って窓の外を眺め、甘ったるいコーヒーを啜る

  ……これ、苦いの

べぇと舌を出し、机の上にカップを置いた

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とりあえずここまでで
続きは今晩にでもまた投下していきたいと思います
おやすみなさい

22時くらいから投下していきたいと思います


ソファの前のテーブルから、マグカップを手に取った

両手でカップを包み、やけどしないようにちびりちびりと飲む

おかしい

あまりにも普通に、いつも通り接してくる真ちゃん

その姿に、違和感を覚える

あんな事を…したのに、気持ち悪いって、友達の縁を切られてもおかしくないのに

それなのに彼女は今、マグカップを片手に私の横で笑っている

これは、夢なのだろうか

だってこんなこと、有り得ないから


もしかすると、もしかして…

頭の中に、いくつもの可能性が浮かんでは消える

もしかしたら、彼女は昨日のことは覚えていないのかもしれない

夢と思っているのかも

いや、昨日の出来事自体、私の夢だったのかも…



  あー…っと…雪歩?

  それで…昨日の…こと、なんだけど…さ


サーッと血の気が落ちるのを感じた

  あぁ!雪歩泣かないで!大丈夫だから!

大丈夫、という言葉に顔を上げる

真ちゃんはほっとしたような顔を浮かべる

  昨日のことはボク、怒ってないよ

  それに…むしろ謝らないといけないのは、ボクのほうだよ

  …え?

真ちゃんはカップを置いて、話し出す


  そりゃあ…突然でびっくりしたよ?

  あんな事、はじめてだったし…

目線をあらぬ方向に向け、頬を赤く染める

  でも、嫌…ではなかったんだ

  相手が、雪歩だったから

  ボクに、気持ちよくなってもらおうっていう気持ちが、伝わってきたから

真ちゃんはこちらに顔を向ける

顔はまだ、赤いまま  


  昨日したことがそういうことなんだってことは、わかる

  だから本当は聞くべき事じゃないのかもしれない

  でも、ちゃんと聞いておきたいんだ

  雪歩の気持ちを、昨日したことの、意味を

  雪歩の、口から

そこまで言い、口を結ぶ

彼女はじっと私の目を見つめ、返答を待つ


やっと、私の気持ちを伝えることが出来るのだろうか

それともまた、伝わるのは言葉だけなのだろうか

また、言われるのだろうか、大切な"友達"だと


いや違う、今回はいつもと違う


気持ちならもう、伝えてある

昨日の夕方、目一杯伝えた

文字通り私の全身全霊をかけて、私の目一杯の大好きを伝えた

だからあとは、言葉

最後に言葉を伝えるだけなんだ


真ちゃんの手に、私の手を重ねる

一度は落ち着いた心臓がまた暴れだす

呼吸が、乱れる

大丈夫

たとえ伝わらなくても、また伝えればいい

私の気持ちが、心が、彼女に届くまで、何度でも、何回でも

深呼吸し、真ちゃんを見つめ返す

  真ちゃん、私の話、聞いて…もらえる?

彼女は黙って頷いた

真剣な顔

その瞳に移る私も、同じ様な表情をしていた


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ガチャリ、事務所に誰か入ってきた

  ただいま戻りましたー

  あ、律子!…さん!

美希はソファから顔だけを律子に向け、営業から戻ってきたばかりの彼女を呼び止める

律子は、あんた達まだいたの、と呆れながらも耳を傾ける


  律子…さんは、真くんって…何だと思う?

そこまでの話を聞いていないと、全く意味のわからない質問

当然律子は、

  はぁ?何って、真は真でしょう?

質問の意味が分からないと、そんな感情を含ませて言う

  むー!ちーがーうーのー!例えばの話なの!

美希は先ほどボクにした話を、そのまま律子に聞かせるのだった



  人を物に例える…っていうか、その人を一言…一つの象徴で言い表すとってことね

  んー…よくわからないけど、きっとそうなの!

美希の説明を自分なりに噛み砕いて解釈した律子は、美希に聞く

  美希はどう思うのよ、真のこと

  うーんと…ミキね、やっぱり真くんは王子様だと思うな!

なんともいつも通りの美希に、苦笑いになる

  カッコ良くって、強くって、みんなをメロメロにするの!

ただし女の子限定だけど、頭の中で一人、ツッコミをいれ、一人悲しくなった


  そうね…その例え方なら、真は王子様っていうか…

少し考えた後、律子は口を開く


  人間そのもの、って感じかしら


人…間…?美希と二人、頭を傾げる

  …真くんは最初から人間なの

  …それを言うなら、あんたから見て真は最初から王子様でしょ?

  あ、そっか


反論になっていない反論に上手く納得させられる美希、うんうんと一人頷く

  でも、どうして人間?

耐えかねて律子に問う

  ボク、そんなに人間らしいかな?

  嫌?サイボーグとかの方がよかった?

  いや、それはないけどさ…


確かに、人間味が無いと言われるよりはいいのかもしれない

  んー…そうね、事務所の中では一番人間味帯びてるんじゃない?

そう言って律子は、ボクの人間味に溢れる箇所を上げていく

  よく感情的になったり…

  悪は許さない!ってところとか…

  女の子らしくなりたい!っていう目標に真っ直ぐなところとか…

  あと…

こちらをちらりと見て、口元にニヤリと笑みを浮かべる


  嘘が得意なところ…とかね?


美希は、意味が分からないといった風に首を傾げていた

━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━━━━


  真ちゃん、

彼女の目を見つめ、告げる

何回も何回も伝えてきた言葉

それでも伝わらなかった、私の気持ち

それが今なら伝わると信じて


  私、真ちゃんのことが好き


真ちゃんは、驚かない

思っていた通り、そう言いたげな顔で微笑む

でも、その顔に少し

悲しみの色が見えた気がした


真ちゃんの手が、私の手に重ねられる

私の手を、両手でぎゅっと握る

  ありがとう、雪歩

  それと、今まで…ごめんね

  何度も何度も伝えてくれたのに

  ボクが、弱虫だったから…

  ボクも…ボクの、雪歩への気持ち、しっかり伝えるね

深く息を吸い、こちらを見据える



  ごめん、雪歩


真ちゃんのこのセリフを聞くのは、六回目

  ボクは女の子とは付き合えない

こうやって断られるのを聞くのも

  だってボクも、女の子だから

この断り文句を聞くのも、六回目



でも


この言葉を真っ正面から受けるのは

この言葉を口にする彼女の顔を見るのは

これが、初めてだった

  うん……


彼女はとても、辛そうな顔をしていた

とりあえずここまでで
間隔があいて申し訳ないです
書き溜め進み次第また投下します
おやすみなさい

今晩にでも続きを投下していきたいと思います

22時くらいから投下していきまする


笑ってはいるが、目には涙が溜まっている

無理した笑顔だと、私でなくても分かるだろう

  そっか……

私の呟きを聞き、彼女は視線を逸らす

自らの膝に体を預け、首を垂れる

左手は重ねたまま、じとりと湿る


私の方も、もう限界だった

もう一度声を出したら、涙が溢れそうだった

でも、耐える

背を丸め、ぎゅっと服を握り、耐える

そして震える声で、言う

  ありがとう……真ちゃ…


  だけど!

私の声に被せられた、真ちゃんの声


…え?

おそるおそる、顔を上げる
こちらを見つめる、泣き笑い顔の真ちゃん



  ボクも…雪歩のことが、好きだ

  友達とか、そういうのを越えて、それ以上に



  雪歩のことが…大好きだ


彼女の声もまた、震えていた

その震える声には様々な色が混じる

目一杯の"愛情"の色が、それ以上の"覚悟"の色が

それと僅かばかりの

普通ではない世界に足を踏み入れることへの、"怖れ"の色

  本当は、少し前からわかってたんだ

  …え?

何かを思いだすように、背もたれに体を預けながら、真ちゃんは話す
  

  
  雪歩の言う"好き"が、ボクの言う"好き"とは違うってこと

  でも、わからない…ふりをして…

がばっとこちらに体を向け、頭を下げる

  ごめん雪歩、今まで…誤魔化してきて

  ボクは…逃げてたんだ、雪歩の告白から

  それと、ボク自身の気持ちから



真ちゃんは何より、自分が許せないようだった

現実を受け入れることが出来無かった、弱い自分が

彼女の言葉には、自らを責めるような言葉が多々混ざる

  本当はボクもずっと思ってた

  雪歩に対しての思いは、ただ友達としての好き、それだけじゃなくって

  もっと深くて、もっと大切な感情なんだって

  …でも

真ちゃんは目を逸らす


  それを認めたら、今のままではいられないって思ったんだ


彼女は続ける

  今の雪歩との関係を、壊したくなかったんだ

  一緒にアイドルをして、休みの日には一緒に出掛けて…

  そんな日々を、壊したく…なかったんだ

それに…、彼女はの口調は徐々に強くなる

  このボクの思いを認めちゃったら、今まで断ってきた女の子達に、なんて言えばいいの?


ぽたぽたと、ソファの上に彼女の涙が落ちる

彼女の顔は見えないが、くしゃくしゃの泣き顔が目に浮かぶ

  挙句の果てには雪歩を追い詰めて、

  好きになって……好きになってごめんなんて…言わせて

  こんなこと…何回謝っても、許されることじゃないよ…

私の手を両手で握り、泣き声で謝罪を繰り返す真ちゃん

その姿に、普段の凛とした佇まいはなかった

  ごめん…ゆきほ…ごめんね……ごめ…

  真ちゃんっ…!

ぎゅっと、彼女の体を抱いた

ミスです↑

>>123 続き

  女の子から告白される度に、ボクも女の子だから、つき合えない?

  女の子同士の恋愛なんて有り得ないって、そう言ってその子達を断ってきたのに

  彼女達になんて言えばいいの?

  やっぱり女の子同士でもいいと思います、でもあなたとは付き合えません?

  そんなの…傷つけるだけだよ

そこまで一気に話し、ソファにどっぷりともたれる

  彼女達も…ボク自身も…


  真ちゃん…

付き合えないっていうのは、そういうことだよ

力なく言うと、彼女は髪をくしゃりと掻き、天井を仰ぐ

  だからボクは、嘘をついた

  自分の気持ちに嘘をつき続けて来た

  雪歩はただの友達…ただ、それだけなんだって

  それが雪歩をどれだけ苦しめるのかも…知ってたのにっ…!


いらいらと頭を掻き、また私の方に向き直る

頭をこれでもかと下げて言う言葉には、徐々に震えが混ざる

  だからごめん…雪歩

  ボクは、雪歩の気持ちを散々踏みにじってきた

  一番大切な人なのに、全然大切にしてこなかった…!

  一番好きで、大好きで…!好きで好きでしょうがないのに!

  その気持ちを、無かったことに、しようとしてたっ…!


ぽたぽたと、ソファの上に彼女の涙が落ちる

彼女の顔は見えないが、くしゃくしゃの泣き顔が目に浮かぶ

  挙句の果てには雪歩を追い詰めて、

  好きになって……好きになってごめんなんて…言わせて

  こんなこと…何回謝っても、許されることじゃないよ…

私の手を両手で握り、泣き声で謝罪を繰り返す真ちゃん

その姿に、普段の凛とした佇まいはなかった

  ごめん…ゆきほ…ごめんね……ごめ…

  真ちゃんっ…!

ぎゅっと、彼女の体を抱いた


弱弱しい彼女を見ていられなかったのもあるが

何より伝えたいことがあった

  真ちゃん、謝らなくて…いいんだよ…?

いつの間にか、私の声も震えていた

  私…嬉しいよ?真ちゃんが、私のこと、好きって言ってくれて…嬉しいよ?

ぎゅっと、一層強く、抱きしめる

  だから…謝らなくて、いいんだよ…?だって私も…

私の目からも、涙が零れる


  私も真ちゃんのこと……大好きだもん…!


泣き声が、大きくなる

真ちゃんの腕が、私の背に回る

  雪歩ぉ…!ごめん…ごめんねぇ…

彼女が強く私を抱けば、私もそれ以上に彼女を抱きしめる

ずっと待ち望んでいた…手に入ることは無いと思っていた、この暖かさ

互いに好き同士という、この状況

それが何より、嬉しかった


しばらくして涙が落ち着くと、抱く力を緩める

二人顔を見合わせ、互いの顔を笑う

  雪歩……目、真っ赤だよ

  真ちゃんなんて、鼻水とか…すごいよ?

一瞬の間のあと、部屋には笑い声が広がる

嬉しくて、楽しくて、幸せで、仕方がなかった

ひとしきり笑った後、また目を合わせる

二人の顔が近づき、徐々に間が埋まっていく

あと数センチ、


真ちゃんが慌てて顔を覆った


  …嫌……だった…?

  いや、そうじゃなくて…その…

顔を赤らめ、視線を斜め下に逸らす


  ボク今…ほら、顔、汚いから……っ!!

彼女の言うことも聞かず、唇を合わせる

愛らしかった、彼女の、何もかもが

涙も鼻水も唾液も、すべてが愛おしかった


少しして顔を離すと、仕返しだといわんばかりに、真ちゃんがのしかかる

徐々に悪戯っぽく笑う彼女の顔が近づき、目を閉じる

闇の中で彼女を待つが、何も起こらない

しびれを切らして、瞼をあける

  好きだよ…雪歩

途端に耳元で囁かれ、ぞくぞくとする

  真ちゃ…っ!

間髪入れず、唇を奪われる

先程までは泣き声が響き、笑い声が広がったリビングに

いやらしい水音が染み渡る…


が、真ちゃんの携帯に事務所からの電話が入り、行為が中断されるのは
このすぐ後のことだった

すいませんもう少し続きます
今日の昼か夜かに続き書いていきます
頑張っておわらせます
おやすみなさい

すいません、あとエピローグだけなんですけど
書き上げにもう少しかかりそうです

それで先に真編の番外編があるんですけど
もし人がいれば上げてこうとおもいます

ありがとうございまする
エピローグもかきつつ、上げていきます


真番外編”少し前”の話です
一応オリキャラ、注意です

━━━━━━━━━━━━━━

"嘘つき"、とは少し違うのかもしれない

だって実際、最近までは知らなかったから

雪歩のボクに対する感情が、恋愛感情であるということは

それに、嘘は吐いていない

ボクはただ、答えているだけだ

以前の自分ならこう答えたであろうという模範解答を

ボクが嘘つきというのなら、それは雪歩に対して、じゃない


ボク自身に、だ


━━━━━━━━━━━━━━

告白してきた四人目の女の子

赤い縁の眼鏡をかけた、小柄な女の子

交際を断った後、その子に聞かれた

「好きな人とか、いるんですか?」

ボクはこう答える

「好きな人がいるからダメって訳じゃないよ」


言ってから、少し強い口調だったと気づく

傷つけてしまっただろうかと、彼女の反応を伺う

しかし彼女はボクの予想とは違った反応を見せた

落ち込み、項垂れるかと思った彼女は逆に、少し思案した後、背筋をしゃんと伸ばし

意を決したようにこちらを見据えてこう続けた

「萩原さんは、違うんですか…?」

思えば、俯きがちの彼女と目が合ったのはこの時が初めてだっただろうか

彼女の目は、何よりも純粋で、とても綺麗な色をしていた


先程の恐る恐るといった感じとは打って変わって

半分断定するような、はっきりとした言い方

それほど大きな声ではなかったにもかかわらず、鼓膜に突き刺さる

「雪歩は、友達だよ」

そんなこと、あるわけないだろう

そんな意味を含んだ笑みを混ぜながら、答えた

しかし彼女の表情は変わらず、視線が逸れる気配もない

「本当、ですか?」

眼鏡の奥に光る凛とした瞳

その瞳は純粋で、尚且つ

獲物を狙う梟のように鋭くも感じた


本当だよ、と重々しく答えた後も、小さな梟の圧力は減らなかった

プレッシャーをかけたまま、彼女は切り出す

「私のことを、気持ち悪いと思いますか」

唐突な問いかけ、なんと言えばいいのか分からず、声になり損ねた音が喉で鳴る

口をあんぐりと開けたままのボクに、じゃあ、と彼女は続ける

「同性から告白を受けるのは、不快ですか」

どういうことだろう、彼女は何を言わせようとしているのだろうか

質問の意図が読めないが、ここは正直に答える

「嫌…じゃない、けど、付き合うのは…」

「不快、ですか」


「いやそうじゃないよ、不快とかじゃなくて」

「女の子同士で付き合うっていうのはなんだか…違う気がするんだ」

「違う……そう…ですか」

最初とはまるで違う、彼女の淡々と刺していくような言葉

彼女は顎に手を添え、納得したような、しないような微妙な表情を浮かべた

「じゃあもう一つ、お聞きします」



「今回告白してきたのが萩原さんでも、同じように断れますか」


「そりゃあ…」

そこまで言って、口が止まった

雪歩の笑顔が頭に浮かぶ

出来るのか?雪歩を、拒むことが

現在のシチュエーションを頭の中で上書きしていく

目の前には、雪歩

顔を真っ赤にして、こちらを見つめる

深呼吸を数回、そして口を開き…



「断れ、ますか?」

その言葉で、現実に引き戻される


先程の自分の妄想に引きずられ、しどろもどろな返答しかできない

「え…あ、いや、だって…その…」

「顔、真っ赤ですよ」

「!!!」

慌てて腕で顔を隠す

そんなボクを見て。彼女は笑う

「冗談、ですよ」



何なのだろう、何でこの子はこんなにもボクを苛めるのだろう

フられた仕返しというやつだろうか、なんて理不尽な

思ったことをそのまま伝えると、彼女は以外にもしおらしく謝る

「あ、ご、ごめんなさい、悪気はなくって…」

「ただ、確かめたくなっちゃって…」

「確かめる…?」

「はい、でも、確信しました」

彼女は、あまりにも普通に、あまりに突拍子もないことを口走った



「好きですよね?萩原さんのこと」


「な!?」

「あ、もちろん恋愛対象として」

「いや…いやいや、だってほら、雪歩は女の子だよ?」

「私も女ですけど、菊地さんとキスしたいと思いますよ?」

「いや、だってボクは男の子っぽいし…ってそうじゃなくて」

「少なくとも萩原さんは菊地さんのこと好きですよ」

「いや、そうじゃなくて……え?」

「萩原さんは、菊地さんのこと、恋愛対象として、見てますよ」

なにを言っているんだこの子は


「まあ証拠はないですけど…ってそれより」

ボクの目の前で小さな梟が吠える

「萩原さんのこと…好きですね?」

好きですねってそんな

「自分に嘘ついたってしょうがないですよ?」

自分に嘘?

「本当は、気づいてるんでしょう?でも、認めるのが怖い」

ちゃっとまって

「なんで…」

なんでこんなに知ったようなことを言うんだ

「怖いのもわかります、同性愛なんてアブノーマルな…」

「だからぁ!」

自分の中で、何かが弾けた


「何で!何がわかるんだよ!!ボクの気持ちなんかボクしか…」

「私も、怖かったからです」

彼女は一歩も引かず、答える

「私も…私も怖かったから、だから、分かります」

「だから今、伝えてるんです」

相変わらず、小さくてもよく通る声だなと、思った

彼女は続ける

「確かにその感情は、世間的には、隠すべきかもしれません」

「でも」

「自分に嘘をついちゃ、駄目です」


「そんなの…わかってる」

「でももう、わかんない、わかんないんだよ」

いつの間にか、涙が溢れていた

「どれがボクの本当の気持ちかなんて…」



「ボクの気持ちなんか、ボクが一番わかんないよ…」


顔をうずめてしゃがみ込んだボクの前に、彼女が影を落とす

「さっき、菊地さん言いましたよね、ボクの気持ちなんかボクしかわからないって」

「あれ、本当は違うんですよね」

「気持ちって、人と関わって生まれるものだから、一人じゃ絶対わかんないんですよ」

「ずっと一人だったなら、寂しいって感情も無いだろうし」

「だから本当は、自分の気持ちは、他の人にしかわからない、が正解なんですよ」


顔を上げると、彼女もまた、頭の高さを合わせるようにしゃがみこんでいた

「菊地さんの気持ち、わかります」

「一般的ではない感情を認めて、悪い事がないとは、言えません」

「でも、人を好きになることは…」

「恋愛は、そんなに悪い事じゃ、無いと思いますよ」

そう言って、笑った

眼鏡をかけ、しゃがむ彼女の姿は

本当に、小さな梟のように見え、ボクも笑った

━ ━ ━ ━ ━ ━ ━


「ごめんね、色々と」

ハンカチは洗って返す、そう言ったのに、彼女はこのままでいいと、頑として譲らなかった

思えばこの時に一番、梟の眼光が鋭くなった気がする

「いえ、逆に色々と、失礼な発言、すいませんでした」

「…っていうか、今思うとそれっぽいこと言ってたけど…結局ボクに意見を押し付けただけだよね?」

「気のせいですよ」

「…まあ…いいけどさ」

「それで、自分の気持ち、固まりましたか」

「…ううん、やっぱり、わかんないや」

「そうですか」

そっけない返事、あれだけボクの気持ちを問い詰めてきたというのに

コロコロと変わる態度

この子の中に、いくつもの人格を見た気がした


「でも、今はこれでいいと思うんだ」

「いつか、わかるときが来れば、その時に、わかれば」

「…いつかボクのことを女の子扱いしてくれる人が来た時、ですか?」

「…え?」

「あ、いえ、なんでもないです」

「…?そっか」


最後に一つだけ、そう言って聞く

「なんでそんなに確かめたかったの?ボクの…雪歩への気持ち」

彼女はそんなこと、と言って笑った

「好きな人にフられたら、誰でも、気になっちゃいますよ」

それに私はあなたのファン一号ですし、そう言うと

くるりと僕に背を見せ、顔だけこちらに向ける

「あ…あと、私は菊地さんのこと、”ちゃんと女の子として”好きでしたよ」

彼女は最後に、悪戯っぽくクスリと笑い、駆けていった


━ ━ ━ ━ ━ ━ ━


「雪歩、お待たせ」

深呼吸してから、教室で待ってくれていた雪歩に声をかける

「あ、真ちゃん」

先程の会話の影響か、いつも通りの雪歩の笑顔にどきりとする

「ごめんね、少し話し込んじゃって」

「ううん、大丈夫…えっと、どう…だった?」

「うん、断ってきたよ、でも…」

「でも?」


去り際の悪戯っぽい笑みを、思い出す

「…ボクのことを、ちゃんと女の子としてみてくれる人だった」

「…?どういうこと?」

「ううん、なんでもない」

ボクの顔を覗きこむ、雪歩を見つめる

「え、ど、どうか…したの?真ちゃん…?」

雪歩は、ボクにとって大切な人

この気持ちがあの子の言う恋愛感情なのかはわからない

雪歩の気持ちも、ボクには分からないまま

でもそれを認めるとき、認めてしまったとき

そのときボクはまた、苦しむのだろうか


…でも、それはその時

「ううん、なんでもないよ、かえろっか」

その時が来たら、全てわかることなのだろう

夕日で染まった雪歩の顔に笑いかけ、歩きだす

沈み始めた夕日を見て、思った

あの子の目も、こんな色をしていたな、と



…でも、何でだろう?偶然…なのかな?

"あれ"はプロデューサーしか…

…ま、いいか


ボクはこの日以来

あの女の子を見ることは無かった

しかし不思議と、いつも彼女は近くにいるような気がした

傍にいて、見守ってくれているような

あの梟のように鋭く、凛とした瞳で、

赤い縁の眼鏡の、スクリーンを通して

…こんな言い方は無いのだろうけど、

遠い空から、ボクを見守ってくれているような

そんな、気がした



"少し前"の話   おわり

番外編、終わりです

本編はもうちょいかかりそうです、ごめんなさい
今日の夜くらいまでには頑張ろうと思います

22時くらいから本編最後、あげてきます


━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━

あれから時が経ち、最近は夏の暑さが狂気じみてきた

事務所までの道程も、50m先が揺らいで見える

額を流れる汗を手の甲で拭い、あの時律子に言われたことを思い出す

  やっぱり…ボクは"人間"だな…

  …えぇ!?

隣で雪歩が素っ頓狂な声を上げる


  真ちゃん…人じゃないの…?

暑さで頭がうまく働いていないのだろうか、とんでもないことを口にする

実際、雪歩はフラフラと、いつ倒れてもおかしくないような様子だった

このままでは事務所につく前に雪歩が息絶えてしまう

そう思っていると、数メートル先にある喫茶店が目に入った

考える余裕は、なかった


  アイスコーヒー、二つで

テーブル席に腰掛け、汗をぬぐう

汗で濡れたシャツが冷房で冷えて、しっとりと体に張り付く

雪歩も目の前で汗を拭う

彼女の前のお冷は、もう無くなっていた

そっとボクの分も差し出す

ありがとう、そう言ってくぴりと一口含んだ

  真ちゃん、さっきの…

雪歩が聞く、体調はもう回復したようだ


  さっきの"人間"って…どういうこと?

小説のセリフ?小さなコップを両手で包み、首をかしげる

  ああ…律子が言ってたんだ

ボクは人間なんだってさ、あの時の会話の内容をかいつまんで話す

雪歩も、美希とこの話をしたことがあるようだった

雪歩は運ばれてきたアイスコーヒーにミルクとガムシロップを入れ、カラカラと混ぜる

  真ちゃんは人間かぁ…

ストローをちうと吸いながら、ボクの顔をじっと見つめる

少し、恥ずかしい

ブラックのコーヒーを少し啜る


  でもボク、そんなに人間らしいかなあ…?

  うーん…でも、そうかも

雪歩はにへらとわらった

  だって私が雪なら…そうだよ



  雪を押し固めてくれる"人"は…

  真ちゃんしか、いないもの


雪歩は、続ける

  雪は、見てくれる人がいなかったら、ただ落ちて消えるだけなんだもん

  押し固めてくれる人がいるから、そこに存在できるんだよ

  見てくれる人がいるから…真ちゃんがいるから、私は…


ぴりりりりりりりりりりり


突然鳴り響くコール音

無機質なこの音は事務所からの電話だろう

良い所だったのに、そんな視線を雪歩から感じる

ごめんねと一瞥し、電話に出る

プロデューサーだった



・・・ええぇ!?


喫茶店であることを忘れ、大声を上げてしまう

他の客の目線を感じ、体を縮こまらせた


しばらくして、電話を切った

雪歩が何事かとこちらを見るので、今聞いた内容を簡潔に述べる


  なんか…この猛暑で熱中症が続出してるらしくて

  現場のスタッフが全滅で


  今日の仕事、無くなったって…


突然の休日宣言、驚きで時間が止まる

  休みに…なっちゃったね…

ぽつりと、雪歩が口を開く

  そ、そう…だね…

返答を返すが、何とも気まずい沈黙が流れる

互いに話しかけるタイミングを伺っているのが分かる

カラン、氷が解けて音を出す



  真ちゃ…!
  あのさ…!

二人の声が重なる

ニコリとほほ笑み、雪歩に譲る

彼女が何を言うかは、わかってた


  あの、えっと…今日、今から…

なぜならボクも、同じことを言おうとしていたから

  その…真ちゃんの家、行っても…いいかな?…って思って…  

徐々に小さくなっていく、雪歩の声と体

冷房の効いた店内だというのに、彼女の頬は赤く染まる

かわいいなあ、口から出そうになる言葉を必死に抑える

  そうだね、じゃあ…

  家についたら…まずはシャワー、浴びないとね

汗でぬれた襟を引っ張りながら悪戯っぽく笑う

すると彼女はまた、真っ赤になるのだった



ブーーーッブーーーッ


またもや突然鳴り始める携帯のバイブ音にびくりと体を震わす

今度は、雪歩の携帯

  あ、真ちゃん、ちょ、ちょっとごめんね

画面を確認し、携帯を耳に当てる

            もしもし…うん…今…喫茶店…

体を横に向け、小さな声でぼそぼそと話す

            うん…うん?…え、うん…一緒…だけど…
              
敬語でないことから、家族からの電話だろうか

            え?…そんな、いいよ!…あ、ちょっと!

通話終了の電子音とともに、雪歩がこちらに向き直る

口元には、なにやら苦々しい表情が浮かぶ


恐る恐る、聞く

  誰…だったの?

  えっと…お父さん…からだったんだけど…

嫌な予感が、してきた

  今近くにいるから、車で送るって…

  それで…あの…ね?お父さんが…

  真ちゃんに会いたいから…



  是非、家に寄って行ってくれって…


雪歩の、家に行く

雪歩のお父さんに、会う

自分のこれからの予定を頭の中で再確認する

冷房が効きすぎているというのに、背中を冷たい汗が伝う



どうやらボクの戦いは、まだまだ始まったばかりの様だった


━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━


数か月後、とある高校の屋上にて

制服姿が二つ並ぶ

秋晴れというものだろうか、空には晴れ晴れと雲一つない空が広がる

青空を背に、黒髪の女の子…菊地真は言う

  …ありがとう、すごく嬉しいよ

女の子から告白されるのは、これで7回目

  でも、ごめんね、ボクは君とは付き合えない

交際を断るのも、これで7回目

  …ううん、君が女の子だから、じゃないよ


でも今までのような断り方は、もうしないと決めた


  うん…前は、そうだった…

自分自身の気持ちに、気が付いたから

  でももう、逃げないことにしたんだ

自分自身の気持ちと、向き合う覚悟を決めたから

  ボクも…ボクにも好きな人が

にこりと微笑み、自分の気持ちを伝える

  大切な人が、いるから

その人の傍にずっといると、決めたから


  ボクは雪歩のことが、大好きだから!



雪歩「私、真ちゃんのことが好き」   おわり

ゆきまこ完結です
読んでくださった方々ありがとうございました

補足的に
結局二人は付き合ってはいないです
まあ付き合ってないだけでやることはやってますけど…
関係としては友達以上、恋人未満な感じです

きっとそのうち互いの前に素敵なパートナーが現れたら
その時は互いに相手のことを祝福してくれるんじゃないかなーと思ってます

またpixivにも上げたのでよろしければー
本編http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4011483
番外http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=4011572

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