ベルトルト(サンドイッチ!)(217)

あれからまたしばらく経った。

結構な人数の男連中に、割とシャレにならない類の理不尽な嫉妬を受けていた僕だったが、

なんだかよくわからないけれども、一応ソレはナリを潜めていた。

もしかすると裏でライナーとかアルミンが動いていたのかもしれない。

ライナーはどうでもいいけど、アルミンには何らかの形でいつかお礼をしたいと思う。

まあなんだかんだで平穏な日常が戻ってきたらしく、

僕は今ままでのように適当に日々を生きることが出来るようになった。

ライナーはなんか僕に対して大人しくなった。

というよりもなんかオドオドしてる。

一度彼に怒りを示したのがよほど堪えたのかもしれない。

確かに普段僕ってあんま怒ったりとかしないけど、

ちょっとキツくあたっただけでそうなるってどんだけメンタル脆いんだよ君。

というか先に喧嘩ふっかけてきたのはライナーのほうだ。

まさか僕が怒るとか思いもしなかったのか。どんだけお花畑なんだ君は。

まあ相変わらずライナーは脳みそお花畑のうんこ野郎だ。

今日も元気にウホウホと生きている。

まあ正直僕はあんま考え事とか得意じゃないし、

正直適当に生きていければそれでいいので、

まあうん。いつもいつまでも、僕の横でライナーがウホウホいいつつ、

クリスタとは適当な距離感を保ちつつ適当に付き合いつつ、

エレンは僕の天使で聖人アルミンはなんか怖い。あとマルコが隅っこのほうで体育座りしてる。サシャは、うん。

そんな日々がいつまでもぼんやりとアホみたいに続いていけばいいんじゃない? 知らね。

食堂 昼食

ベルトルト(今日の主食はトーストか。これは2枚ある)

ベルトルト(それとパンに塗るバター、野菜スープ、サラダ、それと棒状のサラミだ)

ベルトルト(……)

ベルトルト(なんだろ、このサラミ)

ベルトルト(いや、肉が出たのは正直嬉しい。肉自体そんな頻繁に出るもんじゃないし)

ベルトルト(生の肉は保存性とかの問題でそんな簡単に出回ってこないし、塩漬け肉の方が提供する側としてはぶっちゃけ楽だ)

ベルトルト(……あー、いつもはアレか。食卓で見るもんじゃなくて、露天とかでオヤツとして買ったりするもんだもんな)

ベルトルト(違和感でなんかビックリしたのか、うん)

ベルトルト(……)

ベルトルト(なんだろ。どういう役目で使ったらいいんだろ。このサラミ)

ベルトルト(アレか。油っこいピクルスかなんかだと思えばいいのかな。塩っけ的な意味合いで)

ベルトルト(……うーん。まあとりあえずピクルスはおいといて、他のヤツから見てくか)

誤字ありました

×ベルトルト(……うーん。まあとりあえずピクルスはおいといて、他のヤツから見てくか)

○ベルトルト(……うーん。まあとりあえずサラミはおいといて、他のヤツから見てくか)

ベルトルト(スープ。見た目はやたら黄色くて透き通ってる)

ベルトルト(表面にちょっとだけ油が浮いてるな。なんとなくサッパリしてそう)

ベルトルト(具はブロッコリーと人参、それからキャベツか)グルグル

ベルトルト(……)ズズッ

ベルトルト(! へー、ほんとスッと入るな)

ベルトルト(いや。ちゃんと油のコッテリした感じはする。なんだろうこの感覚)モムモム

ベルトルト(味付けは鶏ガラと、これはごま油か。やっぱり塩は薄いけど、これは地味に当たりだ)ズズッ

ベルトルト(……ん)


ライナー「……」サッ

ベルトルト「……」

ライナー「……」

ベルトルト「……」

ライナー「……」チラ


ベルトルト(なんかライナーが横目でこっちチラチラ見てるな)

ベルトルト(なに? トマトでも食ってほしいの? それとも生のキュウリがちょっと生臭いのがイヤなの?)

ベルトルト(どうでもいいや。無視しよう)

ベルトルト(ライナーのせいでテンポが狂っちゃたな。気を取り直して次いこう)

ベルトルト(サラダ。これは本当にオーソドックスなタイプ)

ベルトルト(キャベツの千切りにプチトマト。斜めに薄切りしたキュウリ)

ベルトルト(この薄いオレンジ色のドレッシングは……)チョビ モムモム

ベルトルト(ケチャップとマヨネーズを混ぜてある。オーロラドレッシングってやつか)

ベルトルト(まあこのサラダは単なる箸休めだな)

ベルトルト(さてトースト。焼きたてでアツアツだ)

ベルトルト(バターが付いてるからこれを塗って……)

ベルトルト(待てよ。トーストが二枚あるわけだから、先にバターを割る必要があるのか)

ベルトルト(ちょっと面倒だな……。ベタベタするし……)

ベルトルト(……)

ベルトルト(!)

ベルトルト(二枚のトースト。バター)

ベルトルト(千切りキャベツとプチトマト、薄切りのキュウリ。オーロラドレッシング)

ベルトルト(そしてサラミ……)

ベルトルト(うん。思いついた)

ベルトルト(まずはサラミを薄切りにする)ナイフサクサク

ベルトルト(……)サクサク

ベルトルト(……)サクサク

ベルトルト(……結構手間かかるな)サクサク

ベルトルト(ようやく終わった)

ベルトルト(一枚のトーストにバター全部塗って)ヌリヌリ

ベルトルト(満遍なくサラミを載せる)ノセノセ

ベルトルト(こうすればバターとサラミの塩気がよく馴染む筈だ)

ベルトルト(んで、サラダからプチトマトとキュウリを取り出して)ヒョイ

ベルトルト(かき混ぜる!)グルグル

ベルトルト(オーロラソースとキャベツが馴染んだら、プチトマトだけ戻す)ヒョイ

ベルトルト(で、プチトマトを軽く押しつぶす)ギュ

ベルトルト(理想なら薄切りがいいんだけど、プチトマトじゃ難しいんで、これは苦肉の策)

ベルトルト(潰したプチトマトとキュウリをトーストの上に均等になるようにのせて)ノセノセ

ベルトルト(この上にオーロラソースの馴染んだキャベツを覆う感じかけて)ノセノセ

ベルトルト(最後に残ったトーストで挟む!)ペタシ

ベルトルト(……できた)

ベルトルト(なんか……、えーと)

ベルトルト(……)

ベルトルト(……サラミ? サラミのサンドイッチ!!)

ベルトルト(凄い出来だ! さすが僕!!)

ベルトルト(やばい! なんか凄いテンションあがってきた!!)

ベルトルト(凄い達成感だ……!)

ベルトルト(……)

ベルトルト(……)フゥー

ベルトルト(落ち着こう。なんでこんなにテンションあがってんだ僕)

ベルトルト(なんだろ。冷静に考えると今の僕ってちょっと。うん、なんかちっちゃい子みたい)

ベルトルト(ちょっと恥ずかしい。でもワクワクが抑えきれない……!)

ベルトルト(……)

ベルトルト()ザクッ

ベルトルト(……)モグモグ

ベルトルト(……)モグモグ

ベルトルト(……)ゴクン

ベルトルト(……おお)

ベルトルト(まず噛んだときの歯ごたえがザックリ)ザクッ

ベルトルト(トーストが焼きたてで、しなってないから、凄く爽快な噛みごたえだ)モグモグ

ベルトルト(そのあとサラミの塩気と旨み、バターのコク、オーロラソースのまろやかさが一気にくる)モグモグ

ベルトルト(何度も噛むと、キャベツの千切りのサクサクとした歯ごたえが見えてくる)モグモグ

ベルトルト(時々くるトマトの酸味、薄切りのきゅうりを噛んだ瞬間に弾ける独特の水っぽさ)モグモグ

ベルトルト(これは旨いというか……、食べてておもしろい!)ゴクンッ

ベルトルト(あ……)

ベルトルト(しまった。スープを忘れてた)ズズッ

ベルトルト(あー、ちょっと冷めちゃってる)

ベルトルト(どうせならあったかいうちに飲んじゃいたかったな。これ美味しかったのに)

ベルトルト(まあいいや。一気に飲んじゃおう)ゴクゴク

ベルトルト(……ん?)ズズッ


ライナー「……」モソモソ


ベルトルト(また真似してるな。いいんだけどね)

ベルトルト(……あれ)


エレン「……」モソモソ

ミカサ「……」モソモソ

アルミン「……」モソモソ

アニ「……」モソモソ

ジャン「……」モソモソ

マルコ「……」モソモソ

コニー「……」モソモソ

サシャ「……」モソモソ

クリスタ「……」モソモソ

ユミル「……」モソモソ

ベルトルト(……)

ベルトルト(皆やってるの?)

ベルトルト(……)

ベルトルト(なんだ。皆同じこと考えるのか……)

ベルトルト(なんだよ。凄い思いつきだと思ったのに……)

ベルトルト(あんなに舞い上がって、僕バカみたいじゃないか……)

ベルトルト(……)ショボン

ベルトルト(もういいや。さっさと食べちゃおう……)ザクザク モグモグ

ベルトルト(……)ザクザク モグモグ



今日は終わり 酒飲んで寝る
今日もいつも通り全く勉強進んでない
これからは主に勉強とかソッチ系の質問とか愚痴とかは前のスレでいいます
なのでもっと僕に優しくしてください

ベルトルト(まあもう充分反省しただろうし、許すか)

ベルトルト(というかひっきりなしにチラチラ見られて僕が落ち着かなくなってきた)

ベルトルト(……)

ベルトルト(あーもう。普段戦士戦士言ってるくせにほんとメンタル弱いんだよな)

ベルトルト(割と八方美人なとこあるし。そういうとこほんと直しなよ、もう)

ベルトルト(……)

ベルトルト「……ライナー」

ライナー「! お、おお! なんだ!?」

ベルトルト「まず落ち着きなよ。声おっきい」

ライナー「お、おお」

ベルトルト「もう今回の件は水に流す。正直僕もそんなに怒ってる訳じゃない」

ベルトルト「僕もちょっと厳しかったかもしれない。変な態度とってごめん」

ライナー「! いや! そもそも俺が悪かった! 本当にすまん!」

ベルトルト「まああれだよ。君は、うん」

ベルトルト「んー……」

ライナー「?」

ベルトルト「……まずさ」ヒソ

ライナー「? おお」

ベルトルト「確認するけど、君クリスタが好きなんだよね?」

ライナー「……」

ライナー「!?!???!?」

ベルトルト(いや、今更そんな反応するのか君は)

ライナー「い、いや……」

ライナー「お、俺はそんな。そんな大それた……」

ベルトルト(それは大それたことなのか)

ベルトルト「いや、まあうん。じゃあそれはあんまり重要じゃないから置いとくとして」

ライナー「おお……」

ベルトルト「何度も言うけどさ。もうちょっと考えて行動しなよ」

ベルトルト「君は責任感とかが強いし、それはとってもいいことだと思うよ。でもね」

ベルトルト「それと先のこと考えて行動することは別の話でね」

ベルトルト「偉そうなこと言うけどさ。なにやったらどうなるかとか、ちゃんと考えて行動しないと」

ライナー「……」

ベルトルト「まあいきなり考え方変えるのは難しいとは思うし」

ベルトルト「今すぐなんとかしろって言ってるわけじゃないんだ」

ベルトルト「まあ頭の隅っこにでも置いといてよ」

ライナー「……ああ」

ベルトルト「よし! じゃあもうこの話はなしだ!」

ライナー「……すまんな」

ベルトルト「いいよ。ライナーの脳筋っぷりには慣れてるし」

ベルトルト「基本君どうしようもないけど、まあそこが君のいいとこでもあるから」

ライナー「……それは褒めてるのか?」

ベルトルト「本音言ってるだけだよ」

ライナー「そ、そうか」

ベルトルト「よし。じゃあ寮に戻ろう」

ライナー「ああ」


男子寮

ライナー「」ガチャ

ライナー「それはおっぱいの大きさの問題じゃないのか?」テクテク

ベルトルト「いや、性的な衝動を喚起させるうえで、それは重要な要素じゃない」テクテク

ベルトルト「むしろ重要なのは、受け手側の問題。要は男の側だ」テクテク

ライナー「ふむ」ベッドニスワル

ベルトルト「例えばね。仮に君がちっちゃなパイオツが好みだったとする」ベッドニスワル

ベルトルト「皆で集まっておっぱい談義を始めると、君はちっぱい、ちっぱいと連呼するわけだ」

ベルトルト「次に、じゃあ何故そもそもライナーの好みが脆弱なパイナルティーだったかって考える」

ベルトルト「で、また仮定として、君はクリスタが好きだったとしよう」

ライナー「おお……」

ベルトルト「またまた仮定を追加して、君は自分がクリスタを好きだということを自覚してなかったとする」

ベルトルト「そうすると、君はどんなおっぱいが好きなのかって聞かれたとき」

ベルトルト「自然と頭に浮かぶのは、クリスタの小さな双丘。ってことになる」

ベルトルト「他にも巨乳好きとか、他のフェティシズムも似たような理屈で説明がつく」

ベルトルト「重要なのは、なんで自分は、はたまた何故この人は」

ベルトルト「これを見たとき、変態衝動を抱くのか。それを見抜くことの出来る目を磨く」

ベルトルト「常に自己批判することと、それからなんでも深く観察することを忘れない気持ちが大事ってことだね」

ライナー「なるほどな。……ベルトルトには敵わないな。いつも勉強させられる」

ベルトルト「やめてよ。大したことじゃない」

この時僕は、普段あんまりしない説教のせいでなんか完全に変なテンションになっていて、

今にして思い返すと、自分でもあの時なに考えてあんな発言したのかわかんないくらい訳わかんないこと喋ってた。

なんだ、あのなんかライバル同士が殴りあったあととか、夫婦喧嘩のあとに以前より仲良くなるあの現象は、多分こういうことなんだと思う。

もう勢いに任せて思ったこと全部ベラベラ喋っちゃうの。なにをそんなに熱弁しているんだ僕は。

ていうかこんな口の回る人間だったのか僕は。かつてないほどにスムーズかつ語彙の豊富な喋りだったぞ。主に淫語が。

直前にライナーにもっとよく考えて行動しろとか偉そうに説教しといて、なんなんだ僕は。

ライナーは僕の発言に対して、いかにも納得した風でうんうんと頷いていたが、

実際はどういう目で僕のこと見てたんだろう。考えたくない。

ていうか普段僕らはあんまこういう話はしない方なので、アレか。凄いムッツリスケベだと思われたのか。

まあ確かなことは僕の変態衝動をライナーが知ったという事実である。なんだこれ死にたい。

しかもこの話をしてたのが、皆で共同で生活する寮のベッドの上だったのもアレだ。

このあとしばらくしてエレンとアルミンが僕達のとこにやってきて、

話してるうちになんか段々冷静になってきてた僕は凄いドキッとした。

幸いエレンとか他の人達は少し離れたとこでまとまって話してて、多分聞かれなかったとは思う。

でも何故かアルミンが例の生暖かい目で僕をじっと見てきた。

アルミンには色々恩があって感謝してるけど、この目だけはホントやめて欲しいと思う。

どういう意図で見てきてるのか、原因に心当たりがありすぎて特定できなくて困惑する。

まあ要は、今回色々あったけど、僕が疲労困憊するに至ったもとは大体ライナーに起因するので、

でもライナーは僕に既に僕に許されたので僕の隣でワハハと朗らかに笑っているので、

なんなのこの理不尽な関係性。こいつ得しすぎだろ。腹立ってきた。横っ腹蹴りたい。



フゥーでサシャ の顔のベルが頭をよぎる

投下

>>56
このベルトルさんも原作と同じで、表情が2・3パターンしかないです
基本なにしてる時もずっと例のあの顔です

午後 立体起動訓練

ベルトルト「……」ボーッ

ベルトルト(あー。死にたい)

ベルトルト「……」ボーッ

クリスタ「あ、いたいた」

ベルトルト「……」ボーッ

クリスタ「ねえ。一緒に組もうよ」

ベルトルト「……」ボーッ

クリスタ「ねえ」

ベルトルト「……」ボーッ

クリスタ「あの……」

ベルトルト「……」ボーッ

クリスタ「……」

ユミル「おいこら」ドスッ

ベルトルト「えふっ」ヨロッ

クリスタ「ユミル!?」

ベルトルト「ゴエッホッ!! エッホ!!」ゲッホゲッホ

ベルトルト「ホホ、グエッホッ!!」ゲッホゲッホ

クリスタ「あ、あの、大丈夫?」サスサス

クリスタ「もう! ユミル!」

ユミル「やっべ。強くしすぎた」

ベルトルト「……あー、苦しかった」

ユミル「すまんベルトルさん」

ベルトルト「ああうん。……で、どうしたの?」

クリスタ「あ……。ええと、一緒に組まないって話しかけたんだけど」

ベルトルト「ああ、ごめん。ちょっとボーッとしてた」

ベルトルト「いいよ。一緒にやろう」

クリスタ「やった! ありがとね!」

ベルトルト「いやいや。こっちこそ声掛けてくれてありがとね」

ベルトルト「あのままボーッとしてたら余っちゃってたし」

ユミル「なあベルトルさん。一体何考えてボーッとしてたんだ?」

ベルトルト「ええ。いや、まあ……」

ベルトルト「……あの、えーと、政治とか、内政問題とか。うん」

ユミル「へー。ベルトルさんってそんなマルコみたいな真面目ボーヤなこと考えるんだな」ニヤニヤ

ベルトルト「まあ、ほら。ね。うん」

ユミル「……」ニヤニヤ

クリスタ「ほらユミル! 始めるよ!」

ユミル「あー、へいへい」スタスタ

ベルトルト「……」スタスタ

ベルトルト(はあ……)スタスタ

ユミル「んで、どうするよ」

クリスタ「誰から飛ぼっか」

ベルトルト「えっと、じゃんけんでもする?」

ユミル「おー……」

クリスタ「じゃあそうしよっか」

ユミル「あー、じゃあ負けた奴が先な」

ベルトルト「うん」

クリスタ「……いくよ? じゃーんけん……」グッ

ユミル「……」グッ

ベルトルト「……」グッ

クリスタ「ぽん!」バッ

ユミル「」バッ

ベルトルト「」バッ

ユミル「うわ、私からかよ」

クリスタ「ふふ。頑張ってねー♪」

ベルトルト「……」

ていうかこの時間帯だれもいないのか
なんかさみしいんで時間置いて投稿し直すね

やっぱ今投稿するわ
途中で雑談とか入ると何か嫌だし

ユミル「あー、あの旗んとこまで行って戻ってくりゃいいんだっけか」

ベルトルト「え? あれ、どうだろ」

クリスタ「もう。二人とも聞いてなかったの?」

ベルトルト「ごめん」

ユミル「眠かったから仕方ないな」

クリスタ「もー……。えっとね。コースがあってね。番号のついた旗が目印に置いてあるから……」

ユミル「んじゃ、行ってくる」バッ

ユミル「……」プシュッ シュー

ユミル「」ビューン


ユミル「」ビュン

ユミル「」プシュ ギュン


クリスタ「……わあ。やっぱりユミル速いなぁ」

ベルトルト「うん」

ベルトルト「あれかな? コースの取り方が上手いのかな」

ベルトルト「なんかユミルって視野が広い印象があるからさ」

クリスタ「どうだろ……? あー、でも。そうだね、確かに」

クリスタ「ほら、私なんかは。こう、ひとつのことしか見れないとこあるから」ジェスチャー

ベルトルト「そうなの? ……あ、あー速い。もうuターンしてきた」

ユミル「……あー、あいつ危なっかしいな。いつもながら」

ベルトルト「そうかな? 結構上手くいってない?」

ユミル「馬鹿、全然なってねえよ。目の前のもんしか見えてねえじゃねえか」

ベルトルト「でも小回りのよさでカバー出来てるじゃない」

ベルトルト「慣性の制御とか楽そうで正直羨ましいよ。カーブとかで体振り回されたりしないし」

ユミル「あいつちっこいからな。……うわほら見ろ。またぶつかりそうになってんぞ」

ベルトルト「あ、あー……」

ベルトルト「……ふう」スタッ

クリスタ「おかえりー」

ユミル「相変わらずの優等生っぷりだなあおい」

ベルトルト「……」

ベルトルト(前髪引き抜きたい)

ベルトルト「タイム大丈夫?」

クリスタ「バッチリ」

ベルトルト「よし。これで一通り終わったね」

ユミル「んじゃ、戻るかー」

ベルトルト「……」ダラダラ

ユミル「……」ダラダラ

ベルトルト「……」テクテク


クリスタ「」ペチャクチャ テクテク

ユミル「」ペチャクチャ テクテク


ベルトルト「……」テクテク

ベルトルト(……)テクテク

ベルトルト(あー……)テクテク

ベルトルト(そういや、クリスタと組んじゃったな)テクテク

ベルトルト(いや。ソッチ系のしがらみとかはもう、多分ライナーがなんとかしてくれるだろうからいいけど)テクテク

ベルトルト(……)テクテク

ベルトルト(……)テクテク

ベルトルト(……)ムー テクテク

ベルトルト(……冷静に振り返ると、僕って割と女子と話せてる方なのかな?)テクテク

ベルトルト(……いやいや。やっぱそうでもないだろ。ほら、フランツとか……)テクテク

ベルトルト(……)テクテク

ベルトルト(まああの人のことはおいといて、でも……)テクテク

ベルトルト(ああでも、うん。やっぱり一部にはいかにも童貞力の高そうな連中とかいるし。主にライナーを筆頭にした)テクテク

ベルトルト(それとか、あとはその場のノリと雰囲気で動く連中とか。これもライナーとか)テクテク

ベルトルト(しっと団の構成は、多分こんな感じの奴らの集合体なんだろう)テクテク

ベルトルト(なんて業が深そうな連中なんだ……。近づきたくない)テクテク

あざーす

ユミル「おい」

ベルトルト「へ?」

ユミル「なに黙ってんだ?」

ベルトルト「あ、ご、ごめん」

クリスタ「また考え事? ちゃんと前向かないと転んじゃうよ」

ベルトルト「あー……」

ユミル「まあベルトルさんもお年頃だからな」

ユミル「物思いに耽っちまうのも仕方ねえよ。なんせこんな美人に囲まれてるわけだし」

クリスタ「び、美人って……」

ユミル「お? なんだクリスタ? 私はともかくなんでこいつがってか? えーおい」フクツマミ

クリスタ「ひ、引っ張らないでー……。そんなこと思ってないよ……」

ベルトルト「……」

ベルトルト「ねえ」

ユミル「お?」

クリスタ「なに?」

ベルトルト「君たちってさ、割と男子とかとは話す方なの?」

クリスタ「へ」

ユミル「……なんだよ突然」

ベルトルト「いやさ。僕たちこうして訓練で組んだりするようになったじゃない」

ベルトルト「他の男の人たちと組んでるの見たことなかったからさ」

ベルトルト「例えばほら、僕以外の人とは訓練で組んだりしないの?」

クリスタ「えっと……」

クリスタ「ええと。ベルトルトとは勉強一緒にするようになって、それから組むようになったんだよね」

ベルトルト「うん」

ユミル「私がその流れに乗っかった感じだな」

クリスタ「えっとー……」

クリスタ「あの、そうだね。そういえばベルトルト以外と組んだことないよね。私たち」

ユミル「別にいいだろ」

ベルトルト(そうなのか……)

ベルトルト「そうなんだ。エレンとかどうかな? 熱心だし、組みやすいと思うけど」

クリスタ「え、っと……」

ベルトルト(? これは……)

ベルトルト「ひょっとして、その、怖かったりするの?」

クリスタ「……えっと、うー」

ベルトルト「! いやごめん! その、責めてるつもりじゃないんだ」

ベルトルト「……で、どう?」

クリスタ「……」コクリ

ユミル「……」

ベルトルト「……」

ベルトルト(おお、これは……)

ベルトルト(割と根が深い問題なのか……?)

ベルトルト「まあ、うん。正直荒っぽいとこあるもんね。僕もたまに怖いし」

ベルトルト「でもエレンとかアルミンなら大丈夫だと思うけどなあ」

ベルトルト「エレンは天使だし」

クリスタ「なにそれ」クスッ

ベルトルト「彼は尋常じゃない程無垢な心の持ち主なんだ」

ベルトルト「休日は公園で満開の花に囲まれながら子犬と戯れたりしてるよ。これ僕の妄想だけど」

クリスタ「」ブフッ

ユミル「まあお戯れはそのへんにして、おらさっさと行こうぜ」ガシッ

クリスタ「ちょ、ちょっと引っ張らないでよぉ」ズルズル

ベルトルト「……」テクテク

ベルトルト(今はユミルがいるし、まあこのへんが限界か)テクテク

ベルトルト(でもまさか、僕以外と組んだことがなかったとは。そりゃ連中に絡まれる訳だ)テクテク

ベルトルト(……)テクテク

ベルトルト(僕は彼女にとって安牌だった訳だ。だから彼女が最初に交友関係をもったのが僕だった)テクテク

ベルトルト(……)テクテク

ベルトルト(エレンは中身は優しいんだけど、ちょっと荒っぽいからな……)テクテク

ベルトルト(アルミンはアレだな。自らの性衝動をどれだけ冷静にコントロール出来るかにかかってるのか)テクテク

ベルトルト(まあアルミンなら大丈夫だと思うけど)テクテク

ベルトルト(マルコはどうだろ……。そういう話したことないからわかんないな)テクテク

ベルトルト(ライナーはどうでもいいや。完全に希望が無いだろ)テクテク

ベルトルト(……)テクテク

ベルトルト(まあ、クリスタは割と物怖じしないとこある感じだし)テクテク

ベルトルト(自分から歩み寄る気配がないわけじゃないかな。僕にも自分から話しかけたし)テクテク

ベルトルト(ただ話したことないからちょっと抵抗あるだけだろ。多分)テクテク

ベルトルト(僕もミカサとか正直怖いし。なにあの人のあの目。そういやユミルにもそういう印象あったな)テクテク

ベルトルト(……)テクテク

ベルトルト(ていうか、なんで僕がこんなこと考えなきゃいけないんだ)テクテク

ベルトルト(何事も無くまったり生きていきたいだけなのに……。恋愛とか割と本気でどうでもいい)テクテク

ベルトルト(……)テクテク

ベルトルト(まああれだな)テクテク

ベルトルト(今回も全部ライナーが悪いな。うん)テクテク



あーうん、多分今日の夜くらいにベルトルさんの寝る前の妄想編やるわ

アレじゃないの?
ほら、ユミルさんってちょい恥ずかしがり屋さんじゃない?
男の子を本名で呼ぶのに抵抗あるんだよ 多分
ほら、そう思うと可愛げが出てくるじゃない? 知らねーけど

エレンとライナーは呼び捨てで呼んでたよーな…
まあ長くて舌かみそうだからってのが一番しっくりくる

このメンツでそれやると凄い倒錯した感じになりそう 僕が書くと

不安感と被虐心と逃避行動により泣きながら激しく体求めてくるクリスタとか
対象的に退廃的な感じでお互い別に好き合ってる訳じゃないんだけど、何となく体だけの関係になってたユミルとか こいつは最中で執拗に体に傷つけてきます

こんなん書くと僕が死にたくなってくるし、確実にオチがバッドエンドになるけど、見たい人いんの? 絶対書かないけど

むしろ僕以外の誰かに書いてほしい 見る分には問題ないんで

>>100
ライナーはユミルの中で大型動物とかそういうカテゴリーなんじゃない
エレンはほら
ごめんわかんないわ 何となくだろ

爛れた関係の話に戻すけど、
今勉強する気全く起きなくて部屋でゴロゴロしてたんだけど、何となく案っぽいの思いついたんで書く

アレだよ クリスタとユミルって、割と致命的な感じで歪な関係に陥ってるじゃないですか

多分クリスタにとっては、クリスタも鈍い子じゃないから、ユミルが自分の為に体に張って動いてくれてること知ってると思うし、
そもそも行動原理からして破滅願望がある感じの子じゃん

ユミルなんて、クリスタのためにアレしちゃうような子だし

だから例えば、訓練中の事故でどっちかが死んじゃえば、植物状態とかでもいうけど
そうしたら、割と自然な感じでくっつけると思うんだけどどうかな

これ書いてる途中で思ったんだけどやっぱ絶対書きたくない
こういうの嬉々として書ける人は凄いと思いました(白目)

ほのぼのしたのがいいよね!
やめろ! 僕は変態じゃない! そんな目で見るな!
うんこぶん投げるぞ! おらっ! うわっ! 食べた!
……ちょっとにがすっぱくて割とおいしい? ……ふーん おいしいのか
……ちょっとだけ食べてみてもいい? え? いや、それもともと俺のじゃんか!
……もういいよ! もうお前なんかと遊んでやんねーかんな! 明日学校でお前がスカトロ野郎だって言い触らしてやる!
……あー、泣くなって
……ごめん 俺も言いすぎた

……よし、帰るか!

僕らは二人、お互い競うようにして帰路を駆けた。
景色はオレンジ色に染まり、影法師はすっかり長く伸びていて、
それがごつごつしたアスファルトやコンクリートの電柱にあわせてくるくると形を変える。
そこらじゅうでセミの鳴き声がジリジリとうるさくて、僕らはそれを笑いあった。

僕らはこれからどんな大人になるのだろうか。どんなふうに変わっていくのだろうか。
僕はふとそう思って、だけど、このとき感じた、笑ったり、悔しかったり、喧嘩して、でも仲直りしたとき感じたよろこびとか、
大人になって、そういった感情も忘れてしまうとしたら、少し寂しいな、と、僕は部屋でひとり、なんとなくそう思った。

ファミレスで勉強してきます

今帰ってきた ファミレス超楽しくて勉強はかどる 今すごいいい感じの気分
なので正直今ちょっと眠くて僕の中で酒飲んで寝る空気ができつつあるんだけど書かなきゃ駄目? まあ書くわ
結構遅くなるかもしれないです 待ってくれていた人はすいません

じゃあ思いついたこと書くけど

アルミン「うおぉおおおおおおおおおおおお」ムリムリムリ

ライナー「うあぁああアルミンが脱糞した!」


って感じのよくある絵面って、実際にはすごく迷惑だよね。臭いし

でもこういったキチガイじみたことが日常的に起こって
皆で「うわああああああ脱糞だ!」とか言える世界って
一種の楽園だと思うんだよ

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