八幡「そうか…死んだのか」 (180)

俺ガイル×AB
立て直しますよ。

前のはクッキーがどうのこうので
書き込めなくなりました。
最後のスレは恐らく佐藤一樹です

はいじゃあいきます

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今日は高校の入学式、新しい生活にわくわくしていた俺は
家を1時間も早く出ていた。

道中犬の散歩をしていた女の子のリードが離れ、
そこへ折悪しく金もってそうなリムジンが来た。

気が付いたら全力で走り出していた。しかしその途中
俺の景色が急にゆっくりになっていた。
そして走馬灯が見え始めた、

小学生の時ヒキガエルと呼ばれたり、ヒキガヤ菌のなすりあいを
見せられたり、中学の時告白して振られたり、
俺を置いて家族が旅行に行っていたり…

え?なんなの?俺の思い出トラウマしかないじゃん。
あれれ?走馬灯ってトラウマ掘り返し機だったの?

そんなアホな物思いをしてるうちに容赦なく
リムジンは突っ込んでくる。
そういやリムジン結構スピードでてたよな…

そこで俺の意識はなくなっていた。



八幡「ここは…」


目が覚めた俺は状況が読み込めなかった。
ここはどこだ?なぜここにいる?
と、いうか俺は何をしていた?


うまく頭が回らないうちに声がした


ゆりっぺ「目が覚めた?」


声のするほうを向くとそこには
女の子が座っていた 銃を構えて。


は?銃?なんで?ここは戦場かなにかですか?
え、でもこの女の子制服きてんじゃん。
わけがわからないよ。


八幡「おいあんt」


ゆりっぺ「ようこそ死んでたまるか戦線へ」


俺は絶句してしまった。そして俺が絶句している間に
更に彼女は続けた。


「唐突だけどあなた入隊してくれないかしら?」


八幡「あん?入隊?」

ようこそ の時点ですでに
唐突なんだがなぁ…
と思っているととんでもない
発言を言い渡された。


ゆりっぺ「ここにいるってことはあなた死んだのよ。」


それを聞いて俺は全て思い出した、
俺は高校の入学式に日に事故にあったのだと。
そうか…俺は死んだのか…


でもなんでこんな所にいるんだ?



ゆりっぺ「ここは死んだ後の世界よ、何もしなければ消されるわよ。」


八幡「消される? 誰に?」


ゆりっぺ「そりゃ神様でしょうね。」


八幡「じゃあ入隊ってのはなんだ?」


ゆりっぺ「死んでたまるか戦線によ、まぁ部隊名はよく変わるわ。」


ゆりっぺ「最初は死んだ世界戦線、でも死んだ世界戦線って
死んだことを認めてることになるんじゃね?ということにより破棄。」


ゆりっぺ「以降変遷を続けてるわ。」


ゆりっぺ「今は死んでたまるか戦線、その前は
 生きた心地がしない戦線、ま、ネタだったから一日で変わったけど。」

…帰っていいですか?俺は中二病設定を
語られた気がしている。すいぶんと縁起の悪い名前だなおい。
とりあえず俺は素朴な疑問を投げかけた。




八幡「えっと…その銃は本物なのか?」


ゆりっぺ「ハァ…ここに来たやつはみんなそんな反応するのよね。」


なんで俺が呆れられなければならないのか。


ゆりっぺ「順応性を高めなさい、あるがままを受け止めるの。」


八幡「受け止めたらどーすんだよ。」


ゆりっぺ「戦うのよ。」


八幡「なにとだよ。」


ゆりっぺ「あれよ。」


ゆりっぺ「あれが死んだ世界戦線の敵  天使よ。」


ゆりっぺ「やっぱ死んでたまるか戦線はとっととかえたいわ。
      あなた考えておいて。」


ふぁ!? なんで俺が縁起の悪そーな
部隊の名前を考えなきゃならんのだ。


ていうか天使?だっけ?どう見ても
普通の女の子じゃん…何言ってんのこいつ。



八幡「あの、俺もう帰ってもいいかな?」


ゆりっぺ「はぁ? 分けわかんないわ、どうしたら
      そんな思考にいたるの?あんたヴァッカじゃないの?
      いっぺん死んだら?」


ものすごい勢いで怒鳴られた、
てか罵倒しすぎでしょ…
一応初対面だよ。


ゆりっぺ「これは死ねないこの世界で
よく使われるジョークなんだけど、どう?笑えるかしら?」
 

なんだ冗談か驚かすなよ、
え?死んだら 以外のところも
ちゃんと冗談ですよね?


八幡「いや、銃をもったやつに
   いきなりそんなことを言われてもだな。」


ゆりっぺ「あたしはあなたの味方よ私を信用しなさい。」


無茶苦茶いってんなこいつ





日向「おーい、ゆりっぺそっちはどうだ
    こっちは新人一人獲得してきたぜー。」


今度は二人組の男がやってきた
厄介なやつが増えたちゃったよ。
しかも片方銃持っちゃてるし
てか、ゆりっぺってなんだよ百合っぺ?


音無「おい、俺は別に日向を信用したわけじゃないからな。」


そう銃を持ってないほうが言い放った。
ですよねー。


日向「なんでよ!? 信じてついてきたんじゃないの!?」


音無「仲間がいるっていうからついてきたんだ
   だけど仲間まで銃を持ってるじゃないか、俺はあっちにいくからな。」


そういうと彼は天使とかいうやつの方へ
歩いて行った。


ゆりっぺ「アホ日向しっかり勧誘しなさいよ。」


日向「痛っ たたかなくてもいいだろ。」


八幡「え…っと じゃあ俺も帰りますわ。」


そう言って俺もこの場を去ろうとする
でも帰るつったってどこに行きゃいいんだか。
とりあえずあいつについって行って
天使?とやらの話でもきくか。






ゆりっぺ「ぬぁー! 勧誘に失敗したー!」


日向「あー! ゆりっぺだってダメじゃんかよー!」


天使?とあいつのところまで向かい
会話が聞こえてきた。


音無「あーアホだ俺は日向にからかわれていたんだ。クソッ!!
    自分が誰かもわからないし…病院にでも行くよ。」


天使「病院なんてないわよ。」


音無「え?どうして?」


天使「誰も病まないから。」


音無「病まないって、どうして?」


天使「みんな死んでるから。」


音無「え?」


そうだった。俺は死んでるんだった。
ちゃんと死ぬ前の事を覚えている。
高校の入学式の日に車に轢かれたのだ。




音無「あー 分かったお前もグルなんだな
   俺を騙そうとしてるんだろ、この記憶喪失もお前らの仕業か!?」


記憶喪失?どういう事だ?あいつには
死ぬ前の記憶がないのか?


天使「記憶喪失はよくあることよ、
ここに来たとき事故死とかだったら頭もやられるから。」


あれ?俺?事故死なんですけど?なんで?


八幡「あの、俺事故死だけど記憶があるんですk」


音無「じゃあ証明してくれよ、俺はもう死んでるからもう死なな…いって…」


天使「ハンドソニック」


え、手からなんか出てんだけど
すごく物が切れそうデスネ…
そしてそのままあいつの
心臓を一刺しにした。






八幡「ううぉぉぉぉぁぁぁーーー」




八幡「お、おま、いきなりなにしてんだよ!!」


八幡「きゅ、救急車呼ばなきゃ、救急車!?」


天使「救急車なんてないわ、さっき言ったでしょ誰も病まないのよ。」


天使「あなたも信じていないの?」


そういって刃物のようなものをこちらに
向けてきた。ヤバいヤバい


八幡「落ち着け大丈夫だ、俺は事故死で
   死んでるのが分かっているしちゃんと覚えている。」


八幡「だからその刃物をしまってください、お願いします。」


天使「事故死なのに記憶があるの? おかしな人ね。」


そういいながらも天使は刃物をしまってくれた。


なんとか自分が刺される危険は
無くなったようだ。しかし目の前で
倒れて血を流しまくっているこいつを
どうにかしなきゃならん。




八幡「あの…救急車ないならこいつは
   どうしたらいいんでしょうか…」


天使「ほうっておけば勝手に元に戻るわよ、
   それまでどこかで寝かせればいいわ。」


そういうと天使は去って行き、さっきの銃を
持った二人がきてベッドのある部屋に
彼を連れって行った。


保健室とか書かれていたがここは
学校かなにかだろうか?


こいつを寝かせた後ゆりっぺから
あなたも今日は疲れただろうから寝ておきなさい、
と言われ素直に寝ることにした。
起きたらこれが夢でありますように…




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_____________


音無「ここは…  うわぁっ‼ ふわぁっ‼」


隣が大声を上げたので流石に目が覚めた、
そんなに驚かないでよ… こっちがおどろいちゃうでしょ…


音無「生きてる… あんな…激痛だったのに…」


さぞ驚いているのだろうなぁ… 心臓刺されたのに生きてるんだもん。
どうしよう、とりあえずカーテン越しに会話するか…






八幡「あの、大丈夫か?」


音無「うわぁっ‼ 誰だ‼」


八幡「落ち着け、昨日勧誘されてたやつだよ、あんたが刺されるちょっと前にそばにいただろ。」

音無「あ、ああ、そういえばいたな、で、お前もあいつらの仲間なのか?
   ここはどこだよ? 何が起きてるんだよ? 何で俺は生きてるんだよ?」


八幡「そんなに一辺に訊くな、状況が呑み込めてないのは同じだ
   ただ俺は銃持ってたやつの仲間じゃないしあんたの敵でもないよ。」


音無「そ、そうか…」


八幡「ただ何でお前が生きているかは大体見当がついているけどな。」


音無「本当か!?」


八幡「ああ、あんたが生きている理由それはここが死後の世界だからだ。」


音無「お、お前、やっぱりあいつらの仲間じゃないか‼ 
ここが死んだ後の世界ってどういうことだよ。」






八幡「まぁ落ち着つけ、俺にはあるんだよ死ぬ前の記憶がな。 
  たしかあんたは記憶が無いんじゃなかったか?」


音無「そうだが、お前はあるのか記憶が?」


八幡「あるよ 高校の入学式の日に車に轢かれたんだ。 それで気が付いたらここにいた。」



音無「でも、事故死じゃ記憶が無くなるんじゃ?」


八幡「ああ、俺も不思議だよ。 天使にもおかしな人だと言われたよ。」


八幡「とにかく、ここは死後の世界だ ということは理解してくれたか?」


音無「あ、ああ。でも、これから俺たちどうするべきなんだ?」


八幡「そうだな、この世界のことを分かってる人を探すのがいいかもな。」


そう言い終わると突然勢いよく扉が開きピザが現れた。いや、ピザじゃなくてデブだ。





材木座「ケプコン、ケプコン  お前ら起きたか、さぁ我についてくるのだぁ‼」


ピザは扉の前で仁王立ちし、そう言い放った。 いや、唐突すぎでしょ、なんなの? 
この世界の人はみんないきなり仕掛けなきゃ気が済まないの?
呆然としながらもとりあえず答えておいた。


八幡「は?」


音無「えっと、どちら様ですか?」


材木座「ぬぅ? 我の名は剣豪将軍こと材木座義輝である‼ 足かg……


長くなりそうだから聞くのをやめた。 というか、中二病もこの世界の掟かなにかかよ…


八幡「で、あんたはここに何しに来たんだ?」


材木座「ぬぅ? お主らの案内だが?」


そうきたか。たぶんあいつも銃持ってたやつらの仲間なんだろうな…





音無「おい、どうする?」


八幡「どうするって言われてもな… この世界に事を知ってるようだし、ついて行きたいが
   あいつも多分仲間だろうからな。」


八幡「ゆりっぺとかいうのは一応俺たちの敵ではない、とは言ってたが…信用はねぇけど。」


音無「そうだな、日向も敵じゃないとは言ってたからな。 何か分かるかもしれないから
   ついて行ってみるか?」


八幡「そうするか。 おい、材木座?だったか?ついていくよ。」


そう言って俺たちはベッドから降りた。  え?なんで上半身裸なの?誰か襲うの?
保健室なだけに? と、まぁアホなこと考えてると相手が俺の顔を見て驚いていた。


音無「お前目大丈夫か!? 死んだ魚のような目をしてるぞ。」


ああそうですか、この目は死んでも変わらないんですね。はい。


八幡「大丈夫だ、腐ってんなら正常だこれがデフォだよ。」


そう言って俺たちは材木座についていった、道すがら俺たちは互いに聞いたことを
話し合っていた。この世界で何もしなければ消えることや変な部隊の名前について。
大体同じ事を言われたようで大した情報はなかった。

え?なんだって? 野田?だれそれ?




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材木座「ケプコン、ケプコン 見ろここが我々の本部でありマザーベーs…


はいはい、要するに本拠地みたいなものね。材木座が言い終わりドアノブに手をかけた瞬間だった。

ガコン‼

と妙な音がした。


材木座「あ、しまった!」


え?どうしたの? ていうか今素の声がでてたよね?


音無「うわっ‼」


どうしたんだと思い、声のしたほうを見ると巨大なハンマーが目の前に迫っていた。
ファッ!?ハンマー!? いやいやいや、だから唐突すぎでしょ、もうヤダこの世界。


八幡「うげぇーーーー」


三人そのまま吹っ飛ばされました。はい。  そういやあいつ刺されたり飛ばされたりで、
踏んだり蹴ったりだな…ご愁傷様です。




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藤巻「…あ、こうい…うだ? 死ぬのはおま…」



ゆりっぺ「それじゃ…で私たちが…みたいじゃない。」


…なんだ? 意識が戻ろうとしている。どうなったんだっけ?


材木座「ならば我はうつつと天界の支配者を提案するぅ‼」


ああ、そういえば吹っ飛ばされたんだったな。 意識がだんだんとハッキリしていく中で
聞き覚えのある声が聞こえた。


音無「それはまた急に飛んだ名前を提案したな…」


あれ?なんか打ち解けあってないか?  そう思いながら体を起こしながら
まわりを見渡した。




ゆりっぺ「ダメよそんなの、ただの中二病じゃない。   
いい?最後は戦線なのよこれは譲れないわ。」


死んだ世界シリーズも十分中二病じゃないでしょうか…


ゆりっぺ「私たちはこの戦場の第一線にいるのよ。  もっとマシな案はないの?」


大山「ねぇ、その人もう起きてるんじゃない?」


そう言われまわりが一斉にこっちに注目した。


ゆりっぺ「え?  あら、気が付いた?  あ!そうそうこいつにも考えさせておいたのよ
     時間はたっぷりあったわ、聞かせていただきましょうか。」


やはり相変わらず唐突にくるのである。 お、だんだん慣れてきた気がするぞ。


八幡「何をだよ。」


ゆりっぺ「死んだ世界戦線にかわる新しい部隊名よ。」


八幡「唐突中二病戦線」


藤巻「ほぉう、お前ゆりっぺを馬鹿にするとはいい度胸じゃないか。」


音無「まってくれ、とりあえずこいつにも話をしてくれないか、 話せば俺みたいに
   入隊してくれると思うんだ。」


八幡「気を失う前とはずいぶんと違ったことをいうんだな。」


こうして俺はあいつやゆりっぺから様々な説明を受けた。来世は人でなくミジンコだったり藤壺だったり、天使を倒してこの世界つまり死んだ世界を手に入れることを。
まぁ詳しくはアニメでもみてくれ。





ゆりっぺ「わかった? あなたも我が、あー、えっと…今なんだっけ?」


藤巻「藤壺戦線」


ゆりっぺ「そう!我がこのふじつb   ってそれはさっきもやったでしょーが‼」

バチン‼  

藤巻「いー蹴りだったぜ…」


ゆりっぺ「元に戻す。死んだ世界戦線」


日向「結局戻るのかよ。」


ゆりっぺ「で、あなたはどうするの?入るの?はいらないの?」


八幡「ゆっくり考える時間は…ないんだよな。」


ゆりっぺ「ここ以外ならどうぞ。」


どうしたもんかね、俺としてはこんな人が集まって騒がしくすることは
まっぴらごめんなんだがな… しかもさっきからずっと踊ってる外人いるし
陰で浅はかなりとしか言わない人もいるし…怖ぇよもう。





八幡「俺は…止めとくよ。」


高松「つまりあなたはミジンコになってもいいというのですか。」


八幡「いいよ別に、今までミジンコや藤壺みたいな扱いだったし、それに負けることには
   慣れてるからな。」


藤巻「てめぇ、ゆりっぺの誘いを断るというのか!」
   

ゆりっぺ「いいのよ。  それがあなたの決断であり答えなのね。」


八幡「ああ。」


そう言って俺は部屋から出ようとした。が、呼び止められてしまった。


松下「おい、待て、過去に何があったかは知らんがあまりいいものじゃなかったようだな。
   そんな終わり方をするよりちょっとは楽しんでおいてもいいんじゃないのか?」


大山「そうだよ、みんなんといっしょに楽しもうよ!」


八幡「いや、集団で何かするのがあまりすきでないしな、それに戦いたくないし…」


ゆりっぺ「別に常にみんなでいるわけじゃないわ、 椎名はよく一人でいるし
     材木座君なんてだれからも相手されてないのよ。」


材木座「ぬぷぉぁ!?そうだったのでござるか!?」


椎名「あさはかなり」


日向「そーそー戦いなんて大げさなもんじゃないし、バカやってるほうが多いよ。」


八幡「まぁ、それならいいけどよ…」


どうせ消えるのだから最後くらいちょっと変わったことをしてみるのも
いい機会かもしれない。そう思い入隊することを決めたのである。






ゆりっぺ「決まりね、 私はゆり、この戦線のリーダーよ。」


ゆりっぺ「彼は日向君、見た目通りちゃらんぽらんだけどやるときにはたまにやるわ。」


日向「フォローになってないぜ!?」


たまにですか…


ゆりっぺ「彼は松下君、柔道5段だから敬意をもって松下5段とよぶわ。」


松下「よろしくな。」


そういって彼は俺に握手をしてきた。


ゆりっぺ「そしてかれが大山君特徴がないのが特徴よ。」


大山「ようこそ戦線へ。」


そう言い彼も握手をしてきた。


TK「kamo-nn lettu da-nnsu」


八幡「おい、なんでローマ字なんだよおかしいだろ。」


ゆりっぺ「カタカナじゃ変だし英語は書けないのよ、彼はTK本名は誰も知らない謎の男よ。」


そんなのが仲間でいいのかよ。




ゆりっぺ「そこのデブじゃないメガネが高松君よ、知的に見えるけど本当はバカよ。」


高松「よろしく。」


そう言ってメガネを持ち上げた、ホントだバカがしそうな仕草デスネ。


ゆりっぺ「彼が藤巻君。」


藤巻「よろしくなぁ坊主。」


あ、怖い人かな。かかわらないでおこう。


ゆりっぺ「陰であさはか言ってるのが椎名さん。」


椎名「…」


……


ゆりっぺ「こっちに座ってるのが岩沢さん、陽動部隊のリーダーよ。」


そう紹介された彼女は軽く会釈をしてきた。


ゆりっぺ「で、あなたと一緒にいたのが…


音無「音無だ、よろしくな。」




ゆりっぺ「あとここにいないだけで何十人もが校内に潜伏してるわ。」


ゆりっぺ「そういえばあなた名前は?」


八幡「えっ…と ひき…ひき…あれ?」


ここにきて衝撃の事実が判明されたのである。俺の名前なんだったっけ?
どうしよう、この際でっち上げてしまおうか?かっこいい名前がいいな。


日向「名前が思い出せないパターンか安心しろ時期に戻るさ。」


八幡「いや、名前以外は覚えてるんだが…」


ゆりっぺ「いいわ、あなたはヒッキーね。」


八幡「なんでだよ。」


ゆりっぺ「ひき までは覚えてたじゃない。」


しまったうかつにしゃべるんじゃなかった、せっかくかっこいい名前つけようとしたのに。


松下「おい、制服渡さなくていいのか?」


ゆりっぺ「ああ、そうね、忘れてた。」


音無「そういえば、なんで俺たちはお前たちとは違うんだ?」


ゆりっぺ「あんたたちが違うんじゃないわ、わたしたちが違うのよ、
     それは模範生のかっこう、これが私たち3Sの格好ってわけ。」


そう言って自己紹介タイムが終わり制服をもらった。
え?誰か忘れてないかって?気のせいでしょ?
ん?野田?ダレソレ?




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____________________
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俺は今この学校と思わしき場所の屋上にいる。 
ちなみに音無は日向に連れられてどこかへ行ってしまった。
今はゆりっぺと二人きりだ。


八幡「でかいところだな… ここは学校か何かか?」


ゆりっぺ「ええ、総生徒数2000人強 
全寮制のマンモス校よ。いったいどk」


八幡「おい、こんなとこで話してても大丈夫なのか?」


ゆりっぺ「ああ、作戦の話以外ならね。」


八幡「さいで。」


八幡「で、それは缶コーヒーか?」


ゆりっぺ「MAXコーヒー、甘いわよ。」


八幡「なん…だと…」


それはかの有名なMAXコーヒーだというのか、
コーヒーだというのに甘く
つらく苦い人生を中和してくれるという
至高の一品じゃないですか‼


MAXコーヒーはこの世界にも
進出していたとは…





ゆりっぺ「どうしたの?アホな顔しちゃって。それが質問?」


八幡「ああ、いや、 あいつらは?」


そう言って俺は校庭で
走ったり飛んだりしてるやつらを指さした。


ゆりっぺ「ん? 今は部活やら帰宅やらの真っ最中ね。」


八幡「あんたらはやんないの?」


ゆりっぺ「そんなことしたら消えちゃうじゃない?」


八幡「は?」


ゆりっぺ「天使の言いなりになって
授業や部活を受けると私たち人は消えちゃうの。」


八幡「人は? なんだそりゃ、
あいつらは人じゃないとでもいうのかよ。」




ゆりっぺ「その通り、彼らはNPCよ。」


八幡「え?なにそれ?AIとかなにかですか?」


ゆりっぺ「例えよ、連中はこの世界に最初からいる模範という意味。」


八幡「じゃああれか、感情が無かったり
会話のパターンが決まってたりするのか?」


ゆりっぺ「試してみたら? 
来たばかりのあなたには、私たちの違いは見抜けないと思うわ。」


八幡「ってことはまともな会話ができんのか?」


ゆりっぺ「女の子にいきなり浣腸してみなさいよ。」


八幡「は?浣腸?」


ゆりっぺ「逃げるか蹴られるかするわよ。(笑)」





そんなもんで終わると思うか、そんなことをすれば一発で
警察よばれて捕まるにきまってんだろ。
ソースはちょっと手に触れただけで変態扱いされ先生にチクられた俺。
しかもなぜか先生は俺が悪いみたいになってるし…
そういったことがいじめにつながると思います。


あと、小中の教員は女子にひいきしないでほしいです。(切実)
文部科学省はそろそろ教師になるための構造を改革すべきです。(懇願)


八幡「先生もか?」


ゆりっぺ「そ、ちなみにNPCは歳をとらない、
それはわたしたちも同じ。  他には?」




八幡「天使の凶暴性は?」


八幡「音無は出会ってすぐに刺されてたけどあいつ結構やばいんじゃないの?」



ゆりっぺ「あれは彼が悪いわよ。」


ゆりっぺ「死なないことを証明してくれなんて言うんだもの。」


ゆりっぺ「彼女からしたら職員室の場所を聞かれて答えるようなものよ。」


八幡「天使はこの世界のルールに従ってんのか…」


ゆりっぺ「不器用ってことよ。」


八幡「あん?自意識でもあんの?」


どうしよう自意識高い系(笑)とかだったら親近感持っちゃうんだけど。


ゆりっぺ「さあね、謎。無感情、不愛想、
     言葉数が少なすぎる点ではNPCより個性的ね。」


八幡「じゃあ、音無みたいに突然刺しころs」


八幡「あ~いや、倒されることはないのか?」


ゆりっぺ「模範通りに校内活動を行わない生徒に対しては
     まず口頭注意、逃げれば追ってくるし先回りしてゆく手を阻む。」


八幡「実力行使は?」


ゆりっぺ「目には目を、こっちがしかけた時わね。」


歯には歯を悪には悪を…てか、今後一切関わらないと心に決めたのである。




ゆりっぺ「あと模範通りにはフリだけでもしないことね。」


ゆりっぺ「それで消えた奴もいるわ。」


八幡「はいよ。」


八幡「じゃあ最後にいいか?」


八幡「神についてだ。 存在するのか?」


ゆりっぺ「私は信じるわ、まだ見たことはないけど。」


八幡「天使に訊いてみたりとかしなかったのか?」


ゆりっぺ「この世界の根幹に関することについてはノーコメントだそうよ。」


ゆりっぺ「以上、お勉強会は終終わりね。」



正直なところ俺は団結などする気はさっぱりない。
別に一人でいいっていってたし。
そもそも俺が一番重要だと思ってんのは
最後くらいちょっと楽しもうということであって、
わざわざ嫌なことをする必要はないだろ。



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俺と音無は今作戦本部に戻っている、あいつも日向から色々聞いたのだろう。


ゆりっぺ「はい、音無君にヒッキー、初めてでも撃てるわ。」


そういって彼女は窓から外に試し打ちをした拳銃を渡してきた。
いやいやいや、そんな気軽に言わないでくださいよ…
ハワイで親父に…なんて経験は毛頭ございませんよ?


音無「…効くのか?」


え、なに素直に受け取っちゃってんの? もしかして経験あるんですか…


ゆりっぺ「ほらヒッキーも。」


俺が受け取るのを渋っていると、ホレと言わんばかりの顔で銃を差し出してくる。


ゆりっぺ「足を狙いなさい、とりあえず追ってこなくなるわ。」


音無「女の子相手にか?」


いや、そこは男だろうが女だろうが関係ない気もすんですがね…
人に銃口向けちゃダメだって先生に教わらなかったの?
え?あ、教わってない? すいません。
てかこいつもあれか、女子にひいきするタイプなのか…





音無「傷は癒えるのか?」


八幡「つーか使えても当てれんのかよこれ、使ったことないんだけど?」


ゆりっぺ「そういうのは経験して覚えなさい。」


ゆりっぺ「私たちがそうしてきたのだから。」


八幡「ハァ…」


音無「…いいだろう。」

ガコン!

音無がそう言い終わると急に部屋の電気が落ち、暗くなった。
て、敵襲か?ヤバい、どうしょうもう拳銃使う時がきちゃったの?


そう思い身構えてしまったが、どうやら違うらしい。
彼女がスクリーンを降ろし周りのパソコンが起動していく。


ゆりっぺ「いい返事ね、音無君。」


彼女は帽子を被りながらそう言った。


ゆりっぺ「まず、あなたたちには慣れてもらうために、
     いつもやっている簡単な作戦に参加してもらうわ。」


ゆりっぺ「作戦名、オペレーショントルネード。」


彼女は声を若干低くしそう言い放った。大層な名前だこと。




大山「ええ!?」


松下「こいつはでかいのがきたな。」


あれ?簡単な作戦なんですよね?周りの反応がちょっと思ってたのと違うんですが…
もっとこう薬草を取ってこいみたいなアレじゃないんですかね。
そう思いまた少し身構えていたが彼女の口からは意外な言葉が出てきた。


ゆりっぺ「生徒から食券を巻き上げる‼」


八幡「はぁ!?」


音無「その巻き上げるかよ‼」


音無「しかもでかくねぇよ、いじめかよ、失望したぜ‼」


音無「しかも武器や頭数だけ揃えやがってよぉ‼」


彼が言いたいことを代わりに全部言ってくれました。はい。
ホント何なの?こいつら輩かよ… 





松下「我ら藤壺絶滅保護戦線は、数や力で一般生徒を脅かすような真似など決してしない。」


大山「あれ?絶滅するの?」


松下「いつかはするだろ。」


突っ込むとこそこじゃない気がするんだが?戦線名変わっちゃてるよ…
てかいつかは絶滅すんなら俺も絶滅危惧種じゃん。まじ俺レッドデータボーイ、略してRDB


音無「でも巻き上げるって言っただろうがぁ‼」


ゆりっぺ「ええ、文字通り巻き上げるわ。」


ゆりっぺ「いい、あなたたちは天使の進行を阻止するババリケード班。」


ゆりっぺ「作戦ポイントである食堂を囲むようにそれぞれ指定のポジションで武装待機。」



ゆりっぺ「安心しなさい、楽な所に置いてあげる。
     あと、今回は二人とも同じ場所にしておくわ。」


盾になる時点で楽とかそういう問題じゃないんですがそれは…





ゆりっぺ「細かい位置は後で高松君か大山君に確認して。」


ゆりっぺ「岩沢さん、今日も期待してるわ。」


岩沢「ああ。」


ゆりっぺ「天使が現れたら各自発砲、それが合図になるわ。」


ゆりっぺ「どこかで銃声が聞こえたらあなたたちも駆けつけるように。」


ゆりっぺ「作戦開始時刻は1830オペレーション スタート‼」


八幡「あの、これって俺も参加しなきゃいけないの?」


ゆりっぺ「あたりまえじゃない、今更何言ってるのよ
あなたたちのためにやってるんだからね。」


マジかよ…天使こっちきませんように。
あ、でもどっちみち銃声の方に行かなきゃならんのか…
やだなぁ、しかも拳銃いきなり実戦でつかうのかよ…
様々な不安をもったまま作戦は開始された。



__________
_____

俺と音無は今、橋のまえで待機している。


音無「この状況でどうやって平和的に食券を巻き上げるんだ?  なぁ、どう思う?」


八幡「いや、聞かれても困るんだがな…  正直全く見当がついていない。」


音無「だよなぁ…」

___
_______




―――食堂内―――
遊佐「こちら遊佐です、証明班音響班共にスタンバイ完了。」


遊佐「そろそろ頃合いかと、気が付いたファンも集ってきています。」


岩沢「オッケー、じゃ、始めるとするか。」

―crow song―



_________
_____

ん?ライブか何かしてるのか?後ろの食堂でコンサートか何かが始まったようだ。
俺たちのいる場所からはわりと遠いのにもかかわらず声が聞こえる。
つかあの食堂広すぎだろ…流石はマンモス校なだけはあるな。


ぼーっと聞いてると不意に音無が身構えた。え?嘘でしょ?嘘だと言ってよ?
しかし橋の向こうには天使が現れていた、最悪じゃないですかー、もーやだー


音無「クッ、今の戦線の弱点ってことかよ。」


八幡「完全に見くびられてるなこりゃ。」


クッソ、どうすりゃいいんだよ。いや、まぁこの為に拳銃を持ってきたんだから
この拳銃で撃たなきゃならないんだけどさ…
いやもう怖えぇよ、当てれる気がしないんだけど…
ん?まてよ、当てなくても銃声で仲間が来るんだったな。
よ、よしとりあえず引き金を引こう。




そう意を決したときだった、音無が先に拳銃の引き金を引いていた。

パン‼

するとその弾丸は天使の腹に直撃した。


音無「あ、当たった‼」


なんだあんたも当たるかどうかわかってなかったんだな、よかったちょっと安心した。
じゃなくて、


八幡「お、おい、足でよかったんじゃないのかよ。」


音無「し、しかたないだろ。」


天使「ガードスキル、ハンドソニック」


すると天使の手から音無を刺した時と同じ物を出してきた。
やばいって、あれ絶対よく切れる刃物じゃん。
うわうわうわ、こっち向かって歩いてきてんじゃん。





音無「そんな…そんな…」


そういうと音無は逃げ出した。 ちょっとーー置いてかないでー(白目)


音無「どうして?どうして止まらないんだよ!?」


八幡「知らねーよ‼! てか置いていくなよぉー‼」


音無「クッ」


音無が振り返りもう一発放った。

パン‼

しかし天使は例の刃物でその銃弾をはじいたのである。
ファ!? なにそれ?斬鉄剣か何かですかそれは?




音無「な、なんだよそれぇー‼」


八幡「クッソ、チートもいいとこだなおい。」


そう言って俺たちは逃げ続ける。


音無「―っ」


音無がまた振り返って拳銃を構えた時だった。
後ろから竹刀が飛んできた。しかしそれも天使の刃物にはじかれてしまった。


材木座「ぬぅ、我としたことが外してしまったか。」


日向「またせたな。」


TK「hukdhfhwfiuwrgh」


藤巻「一番よえーとこ狙われたんじゃーねぇか?」


大山「まだハンドソニックだけだよ。」


日向「広い場所へ」


松下「交代してやる。」


高松「荷重攻撃。」


味方のお出ましである。よかったーーこれで助かったーー
少し安堵していたが天使がまた奇妙なことを始めた。
いや、もうマジで勘弁してください。




日向「いくぞ!」


天使「ガードスキル ディストーション」


そう言うと天使の体を何かが包んだ気がした。
え、これもしかしてあと3回変身が残ってたりするやつなのか?
なるほど、じゃあ天使の戦闘力は53万か。うわーつよーい(小並感)


日向「てぇーー‼」


味方の銃が一斉乱射し始めた、しかし驚くことに天使には傷一つ与えられていない。
どうやら第二形態は無敵のバリアーみたいだ、
あれか?体の臓器がバラニウムの機械になってるのかな?




藤巻「クソー‼」


日向「遅かったか。」


材木座「ぬぅ、これだから銃はだめなのだ。」


なおも味方の一斉乱射は続く、しかし全くと言っていいほど効いていない。
ここで松下がジャベリンのような対陸戦車用ランチャーをぶっ放した。
おお、これはいけんじゃないの? しかし噴煙が吹き去る中彼女は悠然と立っていた。
…おいおいマジかよ、もう打つ手ないんじゃないの?


まさか時間稼ぎがこんな壮絶なものになるとは思ってもみなかった。
隣の音無も目を開き呆然とこの戦場を見ている。


その時だった食堂から何かが降ってきた。これは…?食券か?
降りそそぐ大量の食券の中から適当に拾ってみた。
なになに…タイ風グリーンカレー?なんだそりゃ?
隣の音無は肉うどんを拾ったようだった。


日向「それでいいのか?いくぞ。」


そう言われ俺たちは食堂に全員逃げ込んだ、天使は追ってはこなかった。

______
_____________




「はいよ」

そう言って食堂のおばちゃんから渡されたものは鼠色のような緑のようなカレーだった。
これ食えんのか? しかしそれしか食券を持っていないので他のものが食えないわけで…
くそぅ、もうちょっと探せばよかった…


カレーを持って戦線のメンバーが座っているテーブルまで足をはこんだ。
あいてるのは音無の横か、ん?あれ?材木座だけ席違うとこにいるんだけどなんで?
気になりつつもとりあえず腰を掛けた。


音無「いいのか?こんなとこで呑気に食ってて、あいつは襲ってこないのか?」


あいつとは天使の事だろう。 てかこのカレー意外といけるな、めっちゃ辛いけど…




ゆりっぺ「ただご飯たべてるだけじゃない。」


音無「そういうもんなのか。」


ゆりっぺ「あら、それ学食激辛ランキング第3位のカレーじゃない、
     よくそんなもの食べようと思ったわね。あなたもしかしてマゾなの?」


ひどい言われようだ。


八幡「仕方ないだろ、知らなかったんだしこれしかとってなかったんだよ。」


ゆりっぺ「そう、次からは気をつけなさい。」


まったく… 
しかしこれだけ統率力と力があるならやりたい放題できそうなもんなんだがな、
こんな地味に飯食ってくらしてんのか。
それにしても敵は天使たった一人なのだろうか?戦っているのはあいつだけなのか?
どうも後ろになにかついていそうである。


…まぁいい、俺にはあんまり関係のないことだ。ちょっと楽しくできればそれでいい。
ん?あれれー?おかいいなー?怖い思いしかしてないんですけどー。
この先これで大丈夫かよ・・



ここまで  ss初投稿なので察してください。
とりあえす1話分だけ。
書き溜めた分は休んだらさっさと投下します

あと、クッキー対策と前のスレの削除依頼の
方法を教えてもらえるとありがたいです。


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_____________________
―――体育館―――


ゆりっぺ「高松君、報告をお願い。」


高松「はい、武器庫からの報告によると弾薬の備蓄がそろそろ尽きるようです。」


高松「次一戦交える前には補充しておく必要があります。」


大山「新人も入ったことだし、新しい銃もいるんじゃないの?」


ゆりっぺ「そうね、わかったわ。」


ゆりっぺ「今回の作戦はギルド降下作戦にするわ。」


音無「降下作戦…」


日向「どうした? 音無?」


音無「いや、高いところが得意じゃなくてな。」


ゆりっぺ「何言ってるの、空からの降下じゃないわ。」


ゆりっぺ「ここから地下への降下よ。」


音無「な~んだぁ地下か~  地下ぁ!?」




ゆりっぺ「私たちがギルドと呼んでる、地下の奥深くよ。」


ゆりっぺ「そこでは仲間たちが武器を作っているの。」


音無「じゃあ天使にばれないようにか。」


ゆりっぺ「そうね。」


ゆりっぺ「ギルドを押さえられたら武器支援は無くなり
私たちの勝ち目はなくなるわ。」

Prrrrrrrr

電話「へーい?」


ゆりっぺ「私だ、今夜そちらに向かう、トラップの解除を頼む。」


電話「了解―、降下だな?待ってるぜ。」


ゆりっぺ「よし、今回はこのメンバーで行きましょ。」


大山「あれ?ねぇ材木座君はいいの?」


日向「あいつに誰か声かける奴がいるか?」


ゆりっぺ「ところで。」





ゆりっぺ「ヒッキーはどこにいったの?誰か知らないかしら?」








八幡「…」ペラ


俺は今屋上で本を読んでいる。
なんでかって?決まってるだろ。
授業をサボって一人でいるとしたら
ここか図書室か保健室しかないでしょ。


保健室と図書室は人の目があるから
消去法でここになる。
読んでる本は図書室のものだけど。


遊佐「対象を発見しました。」


あん?声のするほうを見ると一人の
女の子が立っていた。





無線「わかったわ、彼を体育館まで連れてきてくれるかしら。」


遊佐「了解しました、ゆりっぺさん。」


ゆりっぺということは彼女も戦線のメンバーだろうか。


八幡「なんか用か? あんたも戦線のメンバーか?」


遊佐「はい。そうです。あなたを体育館まで案内します。」


八幡「なんで俺が行かなきゃならないんだ?」


遊佐「ゆりっぺさんからの命令です。」


八幡「断る。もう危ない目に会うのはごめんだ。」


遊佐「今回は降下作戦なのでギルドに行くだけです。」


遊佐「比較的安全なミッションだと思われます。」


八幡「それでもだ、俺はあんたらとかかわりたくないし
    こうして本読んでるほうが楽でいいんだよ。」


遊佐「…」


すると彼女は耳に手を当てて話し始めた。
おそそらく通信しているのだろう。



遊佐「すみません、対象が命令を聞いてくれないのですが。」


無線「はぁ!? どうしてよ?」


遊佐「かかわりたくないとのことです。」


無線「いいから連れてきなさい! 彼にも銃が必要なのよ‼
   この際実力行使を許可するわ。彼を連れてきなさい。」


遊佐「了解しました。」


八幡「なんて言ってたんだ?」


遊佐「あなたに銃が必要だと。」


遊佐「あと、実力行使の許可が出ました。」


遊佐「あなたを強制的に連れていきます。」


八幡「その実力行使ってのはなんだ?」


遊佐「あなたを気絶させて連れていきます。」


そう言って彼女はスタンガンを構えていた。
おそらくここの連中が作ったスタンガンだ、生半可なものではないだろう。
どうもこれは逃げる術がなさそうだ。
仕方なく俺はついて行くことにした、まぁ、楽って言ってたしいいか。


遊佐「こちらです。」


そう言われ体育館へ足を運んで行った。






体育館へたどり着くと、ステージの下のある大量の椅子を
外へ引き出していた。みんな揃っているようだ。


遊佐「それでは。」


そう言って彼女は帰って行った。


八幡「あん?あんたは行かないのか?」


ゆりっぺ「彼女は連絡班よ、ここで待機してもらうわ。」


八幡「え、じゃあ俺もそういうのがいいんだけど?
   わざわざ銃とか取りに行きたくないし。」


ゆりっぺ「バカね、彼女だって銃くらい持ってるわ、文句言ってないで行くわよ。」


八幡「さいで。」


そのままゆりっぺについて行った。




日向「ほら、突っ立ってないで行くぜ。」


音無「こ、この中にか?」


音無「これが入口かよ…」


大山「ギルドに入るのも久しぶりだね。」


音無「暗いなぁ…」


藤巻「おい‼誰かいるぜ。」


懐中電灯を奥へ照らすとそこにはある人物が立っていた。


材木座「ふっ、」


日向「うわぁ…バカがいた。」


材木座「ケプコム、ケプコム。我を置いていくなど
    断じて許さんであろう。」


日向「こいつ誰だ?」


大山「さぁ?」


材木座「え、そんなこと言わないd…」


彼がそう言ってこっちへ一歩踏み出した瞬間だった。
巨大なハンマーが彼を吹っ飛ばし、壁に打ち付けたのである。
またハンマートラップかよ…ここのトラップってハンマーしかないの?




材木座「ぬるぽごげぇー」


彼は悲鳴と共に消えていった。


ゆりっぺ「臨戦態勢!」


藤巻「トラップが解除されてないのか‼」


音無「なにごとだ?」


日向「見てのとうりだ。」


日向「ギルドへの道のりには対天使用の即死トラップがいくつも仕掛けてある。」


日向「そのすべてが今もなお稼動中というわけさ。」


音無‹ということは…」


大山「トラップの解除忘れかな?」


藤巻「俺たちを全滅させる気かよ!」


ゆりっぺ「いいえ、ギルドの独断でトラップが再起動されたのよ。」


松下「なぜ。」


ゆりっぺ「答えは一つしかない、天使が現れたのよ。」


松下「この中にか!?」


TK「this wa-rudoenndo」


椎名「不覚。」


音無「ギルドの連中は俺たちがいるのを知っててこんな真似をするのか?」





高松「あなたはまだわかっていないようですね。」


高松「何があろうと私たちは死ぬわけじゃない、
   死ぬ痛みは味わいますが。」


音無「それが嫌なんだが…」


それは俺も嫌だよ。つか、もう帰っていいかな?


高松「しかしギルドの所在がバレ、陥落すれば銃弾の補充も
   壊れた武器の補填も効かなくなる。」


高松「それでどう天使と戦うというのです。」


ゆりっぺ「ギルドの判断は正しい。」


日向「天使を追うか?」


藤巻「トラップが解除されてねぇ中をかよ!」


音無「天使はそのトラップでなんとかなるだろ、戻ろうぜ。」


八幡「ああ、それがいいと思う、さっさと撤退したほうがいいんじゃないか?」


ゆりっぺ「トラップはあくまで一時的な足止めでしかないわ。」


ゆりっぺ「追うわ、進軍よ。」

マジですか…これ比較的楽なミッションじゃなかったのかよ…
おい、誰かこの中に天使を引き寄せるやつでもいんの?
勘弁してくれよ…


こうして俺たちはゆりっぺを先頭に警戒しながら進んでいった。





音無「そういやぁ、どんなトラップがあるんだよ?」


日向「いろんなのがあるぜ、楽しみにしてな。」



椎名「‼」


椎名「まずい、くるぞ‼」


音無「え?何が?」


すると、ゴゴゴゴゴという地響きが始まり
次の瞬間鉄球が落ちてきてこっちに突っ込んできた。
これはまたベタなトラップがきたな…
インディジョーンズかよ。



椎名「走れ‼」


一同「おうわぁぁぁーーーーー‼!!」


椎名「こっちだ、早く。」


そこには鉄球から逃れられる程のスペースがあった。
が、そこにたどり着ける気がしねぇんだけどぉぉーーーー‼


八幡「うぐ、よっと!」


八幡「……はぁ~」


なんとか間に合った… マジで死ぬかと思った…
あ、この世界じゃ死ねないんだっけ? 
おい、さっき楽しみにしなとか言ったの誰?
全然楽しくないれす。


音無「うおぉ‼ ってて。」


高松「うおわぁぁーーーー‼」


日向「高松の声… やられたか。」


ゆりっぺ「高松君以外は無事みたいね、行きましょう。」


音無「いいのかよ、助けなくて。」


日向「死ぬわけじゃない、ほっといても自力で抜け出して地上に戻るさ。」


音無「そうなのか?」


日向「ほらよ。」


音無「ああ、悪い。」


そう言って彼は音無にてを差し伸べていた。
あいつらよく助かったな…


音無「さっきは助かったぜ。」


日向「いいってことよ。」


日向「俺さ、お前のこと結構気に入ってんだ。」ウィンク


音無「ホモなのか…?」


日向「ちげぇよ‼」


俺たちはさらに進んでいった。







進んでいくと小部屋のようなところに入った、
すると後ろの扉が閉まった。え?あれ?


ゆりっぺ「開く?」


藤巻「もち、無理だぜ…」


大山「ぬわぁ! しまった忘れてたよ、ここは閉じ込められるトラップだったよ。」


音無「そんな大事なこと忘れるなよーーー‼」


椎名「浅はかなり。」

ガタン

音がすると暗かった通路が急に明るくなった。


ゆりっぺ「ここからヤバいのがくるわよ。」


ゆりっぺ「ふせて‼」
藤巻「よけろ‼」


音無「なんだ?」


椎名「ふんっ」

ボンッ‼

彼女が何か投げたようだが、これはスモークグレネードか?
あたり一面が煙で包まれてしまった。


八幡「げほっ、げっほ。」


すると赤いレーザーのようなものが見えてきた。




音無「あたるとどうなんの?あれ。」


日向「最高の切れ味で胴体を真っ二つにしてくれるぜ。」


おおう、また物騒なトラップだな。急に科学の進歩が感じられました。まる。


藤巻「第2射くるぞ。」


音無「どうすりゃいいんだよ。」


ゆりっぺ「くぐるのよ。」


藤巻「第3射くるぞ。」


ゆりっぺ「第3射なんだっけ?」


藤巻「エックスだ。」




音無「あんなのどうすりゃいいんだよ。」


八幡「ちゅ、宙に浮くとか。」(震え声)


ゆりっぺ「それぞれなんとかして。」


ジジジジーーーとレーザーが容赦なく近づいてくる。


藤巻「クッ。」ジャンプ


松下「早く開けろ‼」


音無「よっ。」ジャンプ


日向「ヘッ。」ジャンプ


八幡「ひぃー」ドゲザッ


大山「うわぁ」マトリックス


松下「うおぉえdぉえおgx―――」


日向「見るなっ。」


ふえぇぇ~グチョグチョってなんかヤバい音聞こえちゃったよ~
振り返りそうになる衝動を、日向の声によって何とかかき消した。
危ない危ない、振り返ったらまた両親豚になるとこだった。




日向「みちゃいけねぇ…」


音無「なんなんだ?」


藤巻「開いたぞ! 急げ。」


なんとか逃げれた。でたところで大山が吐いていた。


大山「ううおおぉぉぉええぇーーーー」


ああ、みちゃったんだな…ご愁傷様です。


ゆりっぺ「今度の犠牲は松下君か。」


ゆりっぺ「あの体じゃ仕方ないわね。」


藤巻「少しはダイエットしろってもんだ。」


日向「つれーもん見ちまったんだろーな、あいつ目の前で。」


日向「俺はお前が生きていてくれて助かったぜ。」


日向「ああ、切り刻まれてもしばらくすれば元の戻るぜ。」


音無「ハハハ。」


俺たちはさらに進んでいった。




椎名「!」


今度はガガガガという音と共に天井が落下してきた。


ゆりっぺ「トラップが発動してるわ!」


大山「しまった忘れてたよここは天井が落ちてくるトラップだった―。」


音無「だからそんな大事なこと忘れるなよー!」


ヤバい全員潰され______なかった。


TK「huuu」


一同「TK‼」


TK「Hurry up 今なら間に合う、Oh… 飛んで行って抱きしめてやれ。」


ゆりっぺ「ありがとう。」
藤巻「じゃあな。」
日向「たっしゃでなー。」
大山「うわわわ。」


いや、みんな軽すぎでしょ…と、思いつつ俺もそそくさと出ようとする。




八幡「あー、悪いな。」
日向「…ソーリー。」


TK「ううう、ああ、あ。」

ダーン

天井が落ちてしまった。


ゆりっぺ「TKが、犠牲に…」


音無「したんだろ、お前らが。」


日向「いや、だから大丈夫だって、平気平気。」


ゆりっぺ「犠牲を無駄にしないようにね、行くわよ。」


俺たちは更に進んでいった。






ゆりっぺ「あ」


日向「どうした?」


ゆりっぺ「なんか…」


広めの部屋に出ていた、明らかに罠であると予想できる。
とりあえず出口に急ごう。
そう思いダッシュしていたら地響きとともに床が落下していった。


大山「しまった、忘れてよ。ここはぁぁぁ…」


そう言いながら彼は落ちていった。




音無「だから忘れんなよー!」


ゆりっぺ「クッ、重すぎて、もたない。」


日向「俺と音無も落ちるか?」


音無「ちょっと待て、勝手に決めるなぁ。」


椎名「ここで一気に戦力を失うのは得策ではない。」


ゆりっぺ「わかってるわよ、早く登んなさいよ。」


日向「音無いけるか?」


音無「やるしかないだろ!」


大変そうだな、頑張ってください。(小並感)


俺はというとダッシュしたおかげかどうかは知らんが
彼らとは反対側につかまることができ、よじ登ったところだ。
あ、危なかった。いや今回はホントよく助かったな…
超高校級の幸運でも持ってんのかな?




ゆりっぺ「ちょっとどこ触ってるのよ‼」


日向「あ、バカァァーー・・・」


音無を引き上げるのを手伝っていたら日向が悲鳴と共に落ちていった。
哀れな… まぁゆりっぺの変なとこ触ったのが悪いんだが。



全員登ったところで音無が口を開いた。


音無「ええっと、日向の奴は?」


ゆりっぺ「尊い犠牲になったわ。」


音無「あ、そう…」


ゆりっぺ「はぁ、ついに5人になったわね。」


藤巻「よくもまぁ新入りのてめぇらが残ってるもんだな。」


八幡「俺も不思議だよ…」


音無「まあな。」


藤巻「次はてめぇらの番だぜ。」


あ、それはあの、まぁ、違うよね?


俺たちは更に進んでいった。




ゆりっぺ「水責めね。」


音無「こいつかなづちだったか。」


藤巻が水死体となって浮いている。あ、やっぱりさっきのフラグでしたか。


椎名「プハ 出口はこっちだ、こい。」


そう言われ彼女の後ろを泳いでついて行った。


椎名「ゆり、こっちだ。」


水中から出るとすぐに彼女の声がした。


ゆりっぺ「椎名さん?」


ゆりっぺ「行きましょ。」



彼女の声がしたほうに向かっている途中で
変なものが流されてきた。

キュキュキュキュキュ、キュキュキュキュキュ

あん?ぬいぐるみか? 犬の形をした恐らくぬいぐるみであろうものが
鳴き声を出して流されてきたのである。


音無「ああ?なんであんなもんが?」


ゆりっぺ「あれは!」


椎名「あああーーーー、子犬が流されているーーーー」


椎名「とうっ。」


掛け声とともに彼女はぬいぐるみであろう物に
飛び込んでいった。




音無「えええーー」


ゆりっぺ「椎名さんダメー‼」


八幡「たぶんそれぬいぐるみだと思うぞー?」


椎名「ぬぅぅー  はっ。」


そう叫び彼女は流されていた物を拾い上げた、…救い上げた?


椎名「しまった、ぬいぐるみだったぁぁーーーー」


でしょうね。 彼女はそのまま流れの先のあった滝から落ちていった。




ゆりっぺ「っく、椎名さんまでもが天使用トラップの犠牲に。」


音無「あれも天使用トラップかよ!」


八幡「一目で気づけるだろ普通…」


ゆりっぺ「かわいいものに対するのは彼女の弱点よ。」


音無「へぇ~、意外とかわいいとこあんだな。」


音無「でも大丈夫なんだろ?彼女も。」


八幡「いままでの奴らが無事ならね。」


俺たちは更に進んでいった。





ゆりっぺ「残ったのはあなた達だけね。」


音無「そうみたいだな。」


八幡「よくここまでこれたもんだな…」


正直生き残っていることに自分が一番驚いている、
もう何とか補正がかかっていることを疑うレベルである。


ゆりっぺ「ホントの軍隊ならみんな死んで全滅じゃない。」


ゆりっぺ「酷いリーダーね。」


自虐的な発言をする彼女はどこか悔しそうであった。
戦線を率いる彼女にとって生き残っているのが
新人二人であるのには思うところがあるのだろう、
さらに運が良かっただけだというのも彼女自身の
力量でないということになってしまっている。



音無「…仕方ないだろ、対天使用のトラップだ。」


音無「これぐらいじゃなや意味ねーよ。」


ゆりっぺ「……」


八幡「あー、あれだ、リーダーが生き残っているんだからいいじゃないのか?」


八幡「あんたがいなけりゃ戦線は統率できないと思うから全滅と同じだ。」


八幡「だから、その、なんだ、自分が今生き残っていることに
   自信もってもいいんじゃないか?」


ゆりっぺ「……」


フォローとまではいかないと思う言葉をかけてみるが、
彼女は黙ったままだ。




音無「…あー、ちょっと休んでいかないか?」


ゆりっぺ「そうね。 服も乾かしたいし。」


俺達は腰を下ろせそうな場所で休んだ。





音無「あんな連中をよく統率していられるな、どうしてあんたがリーダーに選ばれたんだ?」


ゆりっぺ「初めに歯向かったから、それだけの理由よ。」


音無「天使にか?」


ゆりっぺ「そう。」


ゆりっぺ「兄弟がいたのよ。」


音無「え?」
八幡「は?」


ゆりっぺ「音無君にはない記憶の話よ。」


音無「この世界に来る前の、生きていたときの話か?」


ゆりっぺ「そう。」


そう彼女は答えると、自分の生前の記憶を語り出した。



ゆりっぺ「私を含めて4人兄弟よ、私が長女で下に妹が二人弟が一人いた。」


ゆりっぺ「両親の仕事がうまくいってたこともあって、凄く裕福な家庭だった。」


ゆりっぺ「自然に囲まれた、まるで別荘のような家で暮らしてた。」


ゆりっぺ「夏休みだったわ、両親が留守の午後見知らぬ男達が家の中にいたの。」


ゆりっぺ「真夏なのに暑そうな目だし帽を被ってね。」


ゆりっぺ「一目見て悪いことしに来たんだってわかったわ。」


ゆりっぺ「私は長女として絶対にこの子たちを守らなくちゃって思ったわ。」


ゆりっぺ「でも、叶いっこないじゃない。ね。」


ゆりっぺ「連中はもちろん金目の物狙いよ。」


ゆりっぺ「でも奴らは見つけだせなかったの、
無暗にテレビや窓ガラスを壊したりして苛立ちを見せ始めた。」





ゆりっぺ「そして連中は私たち兄弟にとって最悪のアイディアを思いついたのよ。」


ゆりっぺ「長女の私に金目の物を持ってこさせようとしたの。」


ゆりっぺ「急いで持ってきてね、じゃないと10分ごとに兄弟を殺すと脅してきたわ。」


ゆりっぺ「私は必死に家の中を探し始めた、頭がひどく痛かった。」


ゆりっぺ「吐き気がした、倒れそうだった。あの子たちの命がかかっているんだ。」


ゆりっぺ「けど、あいつらが気に入るものなんてわからない。」


ゆりっぺ「私は重い壺を選んだわ、でも重くて壺と一緒に階段で落ちて割れてしまったわ。」


ゆりっぺ「警察が来たのは30分後、生きていたのは私、一人だった。」


音無「…」
八幡「…」


俺たちは絶句してしまった、彼女の壮絶な経験に出せる言葉が見つからなかった。
そして俺はさっきの言葉をひどく後悔してしまった。




ゆりっぺ「別にミジンコになったって構いはしないわ。」


ゆりっぺ「私は本当に神がいるのなら立ち向かいたいだけよ。」


ゆりっぺ「だって理不尽すぎるじゃない、悪いことなんて何もしてないのに。」


ゆりっぺ「あの日までは立派なお姉ちゃんであった自身もあったのに。」


ゆりっぺ「守りたいもの全てを30分で奪われた、そんな理不尽なんてないじゃない。」


ゆりっぺ「そんな人生なんて、許せないじゃない。」


八幡「…あんたは強いんだな。」


ゆりっぺ「え?」


八幡「俺にも妹がいるんだが、もし同じようなことになったら諦めて消えたくなる。」


八幡「でもあんたは抗おうとしている。」


ゆりっぺ「そうよ。」


彼女が戦線を引っ張れる強さが分かった気がした。



八幡「あと、さっきは悪かった。」


ゆりっぺ「なんのことかしら?」


八幡「知らなかったとはいえ生き残っているのがいいとか無責任なこと言っただろ。」


八幡「俺の言葉で嫌なこと思い出させてしまったし…」


ゆりっぺ「いいわ、あなたは間違ってはいなかったわ。それに嫌気がさしたのは
      あなたの言葉じゃなくて守れなかった私自身のせいだもの。」


八幡「そうか。」


間違っていなかった、そう彼女は言ったが正しくもなんともないことはわかっている。


音無「なぁ、一つ聞いていいか、ゆりはどうして死んだんだ?」


ゆりっぺ「ああ、バカね自殺なんかじゃないわよ、自殺した人間が抗うわけないじゃない。」


ゆりっぺ「それにこの世界には自殺した人間なんかいないわ。」


ゆりっぺ「さ、行きましょ、あなたたちは私が守るわ。」


彼女はそういうと進んでいった。俺たちもそれについっていった。





音無「ここがギルド!?」


八幡「でかいな。」


俺たちはギルドにたどり着いた瞬間に度肝を抜かれた、
ギルドが想像以上にでかいのである。 ギルドというより工場であった。


音無「ここで銃を作ってるのか。」


八幡「銃どころか大型兵器も作れそうな勢いだな。」


作業員A「ゆりっぺだ。」


作業員B[無事だった。]


作業員たちが彼女のもとへ集まってくる。


作業員A「あの罠の中たどり着いたかゆりっぺ。流石だな。」


ゆりっぺ「そんなことより天使は?」


作業員C「さっきまで進行は止まっていたが、また動き出したようだ。」


作業員C「!またかかった。」


音無「近いな…」




ゆりっぺ「ここは破棄するわ。」


作業員一同「ええっ!?」


作業員D「そりゃないぜゆりっぺ。 武器が作れなくなってもいいのかよ。」


ゆりっぺ「大切なのは場所や道具じゃない、記憶よ。」


ゆりっぺ「あなたたち忘れたの。」


作業員D「ああ、いや…」


音無「どういうことだ?」


ゆりっぺ「この世界は命あるものは生まれない、けど形だけのものは生み出せる。」


ゆりっぺ「それを構成する仕組みと作り出す方法さえ知っていれば本来何も必要ないのよ。」


ゆりっぺ「土塊からだって生み出せるわ。」




ちゃーさん「だが、いつからか効率優先になって
こんな工場でレプリカを作ることに慣れきってしまった。」


ゆりっぺ「本来私たちは形だけのものに記憶で命を吹き込んできたはずなのにね。」


ちゃーさん「なら、オールドギルドへ向かおう。 あそこなら土塊なら山ほどある。」


ちゃーさん「あそこからなら地上にも戻れる。」


作業員C「ここは?」


ちゃーさん「爆破だ。 天使はオールドギルドへ渡らせん。」


ちゃーさん「あそこは俺たちが帰れる唯一の場所だ。」


ちゃーさん「持っていくのは記憶と、職人としてのプライドそれだけだ、違うか?お前ら。」


作業員一同「押忍‼」


ちゃーさん「よし、爆薬尾仕掛けるぞ。チームワークを見せろ。」


作業員一同「おおーーー‼」


作業員たちは各自散らばって作業に入って行った。
するとゆりっぺが別の場所に駆け出しって行った。





音無「ゆり、どこへ?」


ゆりっぺ「時間稼ぎよ。」


とりあえず彼女についって行った。



ゆりっぺ「あら、きたの?  怖くないの?」


音無「あそこにいてもやることないからな。」


八幡「暇そうにしてたら作業手伝わされるかもしれないからな。」


音無「きやがった。」


みると天使が一歩一歩近づいてきている。


ゆりっぺ「いくわよ。」


そう言うと同時に発砲していた、そして見事に足に命中した。
流石、慣れている人は扱いがうまい。続いて俺たちも撃ち始める。



天使「ガードスキル、ディストーション」


天使に銃弾が当たらなくなってしまった。ついでに足に当たった弾が取り除かれる。


ゆりっぺ「対応が早すぎる。」


すると彼女は銃を捨てて天使に向かって駆け出した。
そしてナイフで天使のあの切れ味の高そうなやつと
接近戦をはじめた。


音無「すごい、あいつ接近戦でもやりあえるのか。」


八幡「ダメだ、天使の動きが圧倒的に早い。」


天使の動きが圧倒的だった、あれ?テレポートでもしてんの?
人の動きじゃないですよ… あ、人間じゃなかった。


音無「くっそー!」


八幡「くそっ、狙えない。」


すると彼女のナイフが手から弾かれてしまった。まずいな…


音無「うおおーーーー」


気が付くと音無が天使に突っ込んでいっていた。いつの間に!?
そしてそのまま天使にダイレクトアタック、効果は抜群だ‼




ゆりっぺ「音無君!」


作業員「お前らそこをどけー」


後ろから声が聞こえたので振り返ると、大砲が
準備されていた。


ゆりっぺ「あんたたち、やればできるじゃない。」


ゆりっぺ「そんなの簡単に作れないわよ。 音無君こっち。」


作業員「いくぜー  総員退避ー」


俺は急いで音無の後を追っていった。


作業員「撃てー!!」


そして大爆発を起こした、大砲が。 ええー大砲ダメじゃん…
もっとこう、天使だけのつもりがギルドごと吹き飛ばした
みたいな波○砲を期待してたのに。



作業員「大砲大破… やっぱ記憶にないもの適当に作れないな。」


ゆりっぺ「適当に作るな‼」


音無「天使が起きるぞ。」


ちゃーさん「お前たち、これでなんとかしろ。」


そう言って大量のグレネードを渡された。
この前ジャベリンで無理だったから期待できないんですが…
それでも足止めくらいにはなった。


作業員「総員撤退完了。」


ちゃーさん「ようしギルドを爆破する。いいな?」


ゆりっぺ「やって。」


ちゃーさん「爆破。」


すると爆音とともにギルドが崩れ去り、
天使も一緒に飲み込まれていった。




ちゃーさん「何年ぶりだろうな。何もないひでぇねくらだよ。」


ゆりっぺ「また一つよろしく。」


ちゃーさん「ああ、とっとと始めるぞお前ら。」

作業員一同「おおーーー」


ゆりっぺが無線を取り出した、恐らく途中退場した仲間に
オールドギルドに移動した旨を伝えるのだろう。


伝え終えた後も彼女は現場に指示をとばしていた、
ギルドに着く前に休んでた時とは大違いだ。


八幡「さっきとは大違いだな、しっかりしたリーダーじゃないか。」


ゆりっぺ「そうかしら?」


八幡「ああ、みんなが慕う理由がよくわかったよ。」


八幡「あんたはやっぱりすごいな。」


ゆりっぺ「な、なに変なこと言ってるのよ。」

バシン

と俺は背中をたたかれてしまった。


ここまで  ss初投稿なので察してください。

2話分が終了。削除依頼出しときます。


____________________________
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――――校長室――――


ギルドから帰ってきて数日たった後、俺はまたここへ呼び出されていた。
また何かすんのかよ、と思いつつ部屋の扉を開けた。
よし、合言葉も大丈夫だった。


ゆりっぺ「遅い、どこに行ってたのよ。」


八幡「屋上だよ、つかなんでまた集まってんの?」


ゆりっぺ「もちろんミッションよ、今は岩沢さんの新曲を聞いてたの。」


八幡「新曲?」




ゆりっぺ「トルネードの時聞いてなかったの?」


ゆりっぺ「彼女は校内でロックバンドを組んでいて、一般生徒の人気を勝ち得ている。」


ゆりっぺ「私たちは彼らに直接危害を加えないけど時には利用したり、
      妨げになるときはその場から排除しなくちゃならない。」


ゆりっぺ「そういう時彼女たちが陽動するの。」


音無「NPCのくせにミーハーだな。」


日向「つまり彼女たちのバンドには、それだけの実力と魅力があるってことだ。」


八幡「なるほどな。」


岩沢「で? だめなの?」


ゆりっぺ「バラードはちょっとね、しんみり聞き入ったら
私たちが派手に立ち振る舞えないじゃない。」


岩沢「そう、 じゃあボツね。」


そんなに人気があるのか…トルネードの時に天使と出会ったとき
食堂付近に誰もいなかったのはそのせいか。
それにしてもそれだけ人気ならば聞きたかったな。




ゆりっぺ「それじゃあ気を取り直して総員に通達する、音無君カーテン閉めて。」


こうして気が付いたら会議のようなものが始まっていった。


ゆりっぺ「今回のオペレーションは、天使エリア侵入のリベンジを行う。」


ゆりっぺ「決行は三日後。」


高松「その作戦ですか、 ですが前回…」


すると彼女は手で制し、彼の発言を途中で止めた。


ゆりっぺ「今回は、彼が作戦に同行する。」


???「よろしく。」


声の主は彼女の後ろから出てきた。おい、いつからいたんだよあいつ。




大山「椅子の後ろから!?」


高松「メガネ被り…」


材木座「ぬぅ、またメガネであるか。」


藤巻「そんな青瓢箪が使い物になんのかよ。」


ゆりっぺ「まぁまぁ、そう言わないでくれる?」


材木座「ゴラム、ゴラム、ならば我が貴様の実力を見ようではないか‼」


そう言って彼は竹刀を構え前へ躍り出てきた。


音無「おまえ、友達少ないだろ。」


八幡「それはみりゃわかるだろ…」


すると謎の男は材木座に怯えることもなく息を吸い込んで何か唱え出した。




???「高瀬舟は京都の高瀬川を上下する川である。徳川時代に京都の罪人が
     遠島を申しわたされると、本人の親類が牢屋室に呼びd…」


材木座「ふぬぅ!?」


???「そこで暇乞いをすることを許された。それから罪人は高瀬舟に乗せらr…」


材木座「ぬ、ぬぅー やめて、やめてくれー」


材木座がダウンしてしまった。なにが起きているかわからないと思うが、
俺自身何が起きているかさっぱりわからない。




松下「あれはまさか、高瀬舟‼」


高松「メガネ被り。」


大山「止めてあげて‼その人は中二病でアホなんだ‼そんなまともな文章受け付けないよ。」


は?何言ってんの?森鴎外は対中二病効果があるのか?


藤巻「それにしても芥川龍之介にこんな効果があるとは…」


八幡「いや、森鴎外だよ…」


日向「あ、知ってるぜ、坊ちゃんとか草枕書いた人だろ。」


八幡「全然知らねぇじゃねぇか、それは夏目漱石だよ‼」


高松「私は本を読みますが、村上春樹以外よく知りません。
   あ、ちなみに一番好きなのは、ねじまき都市冒険記です。」


八幡「おい、それはドラえ○んの映画のタイトルだ、ホントは全く知らないだろ。」


ゆりっぺ「そう、見てのとおり私たちの弱点はアホなこと。」


音無「リーダーが言うなよ。」




ゆりっぺ「前回の侵入作戦では、我々の頭脳の至らなさを露呈してしまった。」


ゆりっぺ「しかし! 今回は天才ハッカー名を欲しい侭にした彼。」


ゆりっぺ「ハンドルネーム 佐藤一樹君を作戦チームに登用、
      エリアの調査を綿密に行う。」


高松「今のは本名なのでは?」


すると佐藤一樹はドヤ顔で自信満々にこう言い放った。





佐藤一樹「僕の事は、イケメンエリートとお呼びください。」




藤巻「はっはっは、みろ、カッコいいハンドルネームが台無しだ。」




音無「で、天使エリアってのは?」


日向「天使の住処だ。」


音無「天使の住処?」


八幡「そこにハッカーは関係あるのか?」


日向「中枢はコンピューターで制御されてんだよ」。」


音無「えっ、機械仕掛けか?」


ゆりっぺ「そのどこかに神に通じる手段があるの。」


大山「こいつはとんでもない作戦だ。」


ゆりっぺ「二度目ということもある、天使も前以上に警戒してるはずよ。」


ゆりっぺ「ガルデモにはいっちょ派手にやってもらわないとね。」


岩沢「ふふ、了解。」


こうして会議のようなものは終了した。





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自動販売機で飲み物を買い、屋上へ向かう途中
ふと掲示板に目が移った。
そこにはガルデモのチラシみたいな張り紙が貼られていた。


八幡「派手に宣伝してるな、つか貼りすぎだろ…」


掲示板にはこれでもかというくらい貼られていた、
ざっとみても10枚以上は貼ってある。


八幡「ガールズデッドモンスターin体育館ねぇ、大丈夫なのかこれ?」


遊佐「いえ、告知ライブですので教員たちが放っておかないので
どんな邪魔が入るかわかりません。」


八幡「うおっ!?」


急に背後から声をかけられた。全く気配を感じなかったぞおい。




八幡「あんたか、脅かすなよな…」


遊佐「すみません…  あの、あなたに伝えることがあります。」


遊佐「作戦の話なので場所を変えましょう。屋上でいいですか?」


八幡「ああ、俺も向かう途中だったから大丈夫だ。」




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―――屋上―――


遊佐「先ほども言いましたがどんな邪魔が入るかわかりません。」


遊佐「なのでライブ中の警護を頼みたいです。」


八幡「ん?俺は天使エリアにいくはずなんだが?」


八幡「ゆりっぺの新しい命令か?」


遊佐「いえ、私からの頼みです。ゆりっぺさんには私から伝えておきます。」


八幡「なんで俺なの?」


遊佐「あなたはいてもいなくても変わらなさそうなので、
ゆりっぺさんに承諾してもらえると思いまして。」


八幡「ああ、そうですか…」


なんとも悲しい理由だなおい、まぁ今までを振り返れば妥当なんだが。




八幡「じゃあ、19時までに体育館に行けばいいんだな?」


遊佐「はい、よろしくお願いします。」


遊佐「・・・・・・・」


八幡「ん?まだなんかあんのか?」


遊佐「いえ、あなたが承諾してくれたことに少々驚いています。」


遊佐「侵入作戦もやる気でいましたし、どのような心変わりですか?」


八幡「…さぁーな。」


遊佐「…そうですか、わかりました。 では19時にまた。」


そういって彼女は去って行った。



彼女が去った後飲み物(MAXコーヒー)を飲んでいると
ふと聞き覚えのある曲が聞こえてきて、
俺は自然とそこへ足を運んで行った。




足を運んだ先で音無と岩沢が話をしていた。


岩沢「誰かの記憶聞いた?」


音無「ああ、ゆりのを。 あいつと一緒に。」


そういってこっちを指さしてきた。


八幡「よお、すまん邪魔だったか?」


岩沢「いや、大丈夫。記憶の話をしてただけよ。」


岩沢「ゆりのか、  あれは最悪ね。あたしのはそこまで酷くない。」


音無「そこまで?」


岩沢「大した話じゃないさ、『好きな歌が歌えなかった』それだけ。」


ひさ子「岩沢―」


岩沢「あ、ひさ子、OK―?」


ひさ子「待ちくたびれてるよ。」


岩沢「記憶なし男。」


音無「ん?おっと。」


岩沢「やるよ。」


彼女は飲んでいたペットボトルを彼に投げた。
そしてバンドの練習に戻って行った。





音無「…さっきの目、人生を呪ったような目だったな。」


八幡「ん? ああ、あの時のゆりっぺと同じような目だったな。」


音無「彼女にも陰惨な人生がある、誰もミジンコになることを
    恐れているんじゃなく、ここにいる連中は神に抗おう
    としていて、理不尽な人生を受け入れることなく
    抗おうとしているんだな。」


八幡「…かもな。」




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―――体育館―――


19時が来たので俺は今体育館にいる。正確にはステージの裏だが。


遊佐「少ない。」


八幡「そのうちくるだろうよ、ガルデモを信じとけ。」


そして一曲目のcrowsongが終わった。


遊佐「少ないですね…」


八幡「まだまずいのか?」


遊佐「はい、これでは天使がくるかどうか。  …これはアルケミー?」


すると二曲目が始まった。そして人も次第に増えていった。
サビに入ると遊佐がそわそわしていた。


八幡「ノリノリだな。」


遊佐「あなたこそ。」


どうやら俺も無意識のうちにリズムに乗っていたらしい。


さて、むこうは順調に侵入できているだろうか。




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―――女子寮―――


ゆりっぺ「よし、まずは侵入成功ね。」


音無「はぁ?」


ゆりっぺ「天使エリアへの侵入よ。 佐藤君コンピュータをお願い。」


佐藤一樹「イケメンエリートとお呼びください。」


音無「いや、これって。  ただの女子の部屋荒らしじゃねぇかよ‼犯罪じゃねぇか。」


松下「落ち着け、女子寮だぞ。」


音無「しかもコンピュータで制御だぁ? パソコンが一台あるだけじゃねぇかよ‼」





佐藤「パスワード。」


ゆりっぺ「前は誰もわからなかったの。」


佐藤「なるほど、僕に任せてください。解析に入ります。」


材木座「うむ、役に立つではないか。」


佐藤「一番役立たずのあなたに言われたくありませんねwww」


音無「こらこら、プライバシーの侵g」


松下「おい」クビシメ


材木座「騒ぐな、この竹刀で喉の骨折るぞ。」


音無「おまえキャラと声違わくねぇか!?」


ゆりっぺ「さっき煽られてスイッチ入ったのよ。ちなみに何故かイケボになるわ。」


音無「なんだよその無駄な機能、常にこっちでいろよ‼」




無線「天使出現しました。」


ゆりっぺ「了解。佐藤君。」


佐藤「今ssの釣りスレ立てたり荒らしたりしています、すぐ終わります。」


佐藤「あと、僕の事はイケメンエリートとお呼びください。」


佐藤「入れました。」


ゆりっぺ「よくやったわ、佐藤君。すべてのデータを移して。」


佐藤「時間が足りない、少なくとも1時間はかかります。」


佐藤「あと、僕の事はイケメンエrfczhんてゃ」


日向「ハードごと引っこ抜くか?」


ゆりっぺ「ばれるじゃない。」


日向「どうする?」




ゆりっぺ「とにかく怪しいデータをすべて見せて佐藤君。」


佐藤「イケメンエリートです。」カタカタ ッターン


日向「学生リスト?」


ゆりっぺ「NPCいや、私たちも混ざってるわ。」


音無「単なる名簿だろ、怪しいデータなんてどこにもねぇ、
    やっぱりただの犯罪行為じゃねぇかy」


材木座「黙れ、竹刀でも銜えてろ。」


無線「陽動班取り押さえられました、天使が戻ります。」


ゆりっぺ「チッ、ここまでね。」


日向「今回も得るものなしか。」


ゆりっぺ「退散するわよ。」




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―――体育館―――


NPC「やめてあげて。」


NPC「俺たちのためなんだよ、離してやってくれよ。」

捕まりました、捕まりましたとも。
だって仕方ないじゃん?あっちは数の暴力ですよ。
一人でどうこうできるレベルじゃねぇよ…



糞体育系教師「今までは大目に見てやってただけだ、図に乗るな‼」


糞体育系教師「学園祭でもないのに、楽器はすべて没収する。」


糞体育系教師「これは捨ててもいいな。」



岩沢「触るな… それに、それに触るなぁーーーーー‼‼」



彼女はそう叫ぶと教師を振りほどき、ギターを持っていた
糞へ突撃しギターを奪い返した。


するとひさ子も教師を振りほどきどこかへ向かっていった。
おそらく二階の音響室だろう。
しかし気が付くと岩沢に教師が迫っていっていた。
しかたねぇ。




八幡「そらよっ…と」


俺を捕まえている教師の足を踏んで背中で体当たりをし、
そのまま倒れこんで何とか振りほどいた。


八幡「痛ってぇ… クソ。」


そしてそのまま俺は岩沢のほうへ駆け出した。


教師「ま、まて!」


やだねと思いつつ俺は岩沢を取り囲もうとしている
糞へ突撃した。八幡のダイレクトアタック、効果は抜群だ‼
あれ?これ前にもやったかな?


岩沢「お前っ‼」


糞は吹っ飛んでいったがすぐに別の教員に取り押さえられてしまった。
まぁ、しかし時間稼ぎには十分だろう。


そして彼女は歌い始めた。彼女が持てるすべてを。彼女が抱えている思いを。
彼女が伝えたいことを。これらを全て歌にのせて・・・・・
___My song___





彼女の歌を誰もが聞き入っている。取り押さえようとした教員を含め
学校にいるすべての人間が足を止め、彼女の歌を聞いている。
何故か俺はそのような気がしていた。





彼女が歌い終わり伴奏の中話しかけてきた。


岩沢「なに泣いてんの。」


八幡「え?」


気が付くと俺は泣いていたらしい。どうやら彼女の歌に飲み込まれていたようだ。


八幡「いや、歌詞に感動しちまってな、無意識に涙が出てきたみたいだ。」


八幡「心がちょっと救われたよ。いい歌だな、ありがとう。」


岩沢「そう…あたしの歌で救われたのね…」




岩沢(やっと……見つけた…)




彼女はそう言い終わると消えてしまった。そしてギターだけがその場に残っていた。





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―――校長室―――


次の日俺たちは集まっていた。侵入の結果を聞いている。


日向「わかったことをまとめてくれゆりっぺ。」


ゆりっぺ「天使は自分の能力を自分で開発してた、それは私たちが
      武器を作る方法と同じだったのよ。」


大山「それってどういうこと?」


ゆりっぺ「確信がないの、今はまだ言えない。」


藤巻「なんでだよ、水くせぇぜゆりっぺ。」




高松「では、もう一つの案件です。岩沢さんはどこへ消えてしまったのか。」


松下「天使に消されたんじゃないのか?」


日向「ライブ中にだぞ。」


藤巻「じゃあ、なにが起きたっていうんだ。」


大山「誰が一体、岩沢さんを… ヒッキー目の前にいたんでしょ?何が起きたの?」


八幡「わからん。消えて気が付くとギターしか残ってなかった。それだけだ。」


ゆりっぺ「誰も、あの子が自分で納得しちゃった。ただそれだけよ。」


このことから消える条件が、天使の言いなりになって正しい学生生活を送る
それだけじゃないってことだ。





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―――校長室―――


岩沢が消えてから2,3日した後、
俺たちはまたここへ集まっていた。


材木座「こやつが岩沢の後釜であるか。」


藤巻「ありえねーぜ。」


ユイ「ユイって言います、よろしくお願いしまっす☆」キャピッ


空気が…凍った…


日向「誰こいつ?」


音無「お前何も聞いてなかったのか?」


音無「ガルデモの新しいボーカル候補だよ。」


高松「いいですか、ガールズデッドモンスタ―は
    ロックバンドですよ。」


松下「アイドルユニットにでもするつもりか。」


ユイ「ちゃんと歌えますからぁ‼」


ユイ「どうか聞いてから判断してください。」


材木座「うむ、形だけは様になってるのだ。」


そうして彼女は歌いだした。
声が全く違うのはこの際気にしないでおこう。



彼女は歌い終わり、最後のパフォーマンスであろう物に入っていた。


ユイ「今日は皆来てくれてありがとぉうー イヤハッァーウ  グェッ」


彼女が蹴ったスタンドマイクが
天井に突き刺さり、コードが彼女の首を絞め
首つり状態になってしまった。


一同「うわっ‼」


高松「何かのパフォーマンスですか?」


松下「デスメタルだったなぁ。」


TK「クレイジーベイビー」


ユイ「ㇱㇴ…」


音無「事故のようだぞ。」


八幡「アホか…」


とりあえず彼女を皆で救出した。




ゆりっぺ「とんでもないお転婆娘ね。」


ゆりっぺ「クールビューティーだった岩沢さんとは正反対。」


高松「ガールズデッドモンスターの
リードボーカルとしてはいかがなものかと。」


松下「別の者を探さないか?」


日向「そーするか。」


ユイ「こらー‼ ちゃんと歌えてただろ、
   これでも岩沢さんのファンで全曲歌えるんだからな。」


日向「心に訴えるもんがなかったなぁ。」


高松「ありませんね。」


藤巻「ねぇな。」


ユイ「くぉらーーー! そんな観点で若い芽を
   摘み取ろうとするなー」


ユイ「それでもお前ら先輩かー」


日向「うるさいやつだなぁ」


材木座「すでに言動に難があるではないか。」


八幡「お前が言うなよな…」




大山「どうするの?」


ゆりっぺ「やる気だけはありそうね。」


藤巻「単にミーハーなだけだぜ。」


ゆりっぺ「あとはバンドメンバーにまかせましょ。」


ユイ「本当ですか。やったー」


ユイ「ギターのひさ子さんと組めるー」


ユイ「ひさ子さんのあの殺人的な捌きたまんないですよねーー」


一同「・・・・・・・」


日向「クビだな。」


高松「クビですね。」


ユイ「ええーーー‼ なんか悪いこと言いましたかー?」


ゆりっぺ「バンドがこんなのじゃ球技大会で外来的な作戦はできないわね。」


音無「球技大会?そんなものがあるのか。」


ゆりっぺ「そりゃあるわよ、普通の学校なんだから。」


日向「大人しく見学か。」




ゆりっぺ「もちろん、参加するわよ。」


音無「参加したら消えてなくなるんじゃないか?」


ゆりっぺ「もちろんゲリラ参加よ。


ゆりっぺ「いい、あなたたち、それぞれメンバーを集めてチームを作りなさい。」


ゆりっぺ「一般生徒より劣る結果を残したチームには…」


ゆりっぺ「死よりも恐ろしい罰ゲームね。」


音無「なにもできないからって自棄になってないか?」


日向「日々の鍛錬も俺たちの役目、それのチェックさ。」




日向「音無、俺にはお前が必要だ。」




音無「ホモなのか?」


日向「ちげぇよ‼ チームの話だよ‼」


日向「頼むぜ音無、負けt…」


彼らは二人でひそひそ話を始めた。
さって、どうするかな…チームを組めか。
まぁどうせ余ったところ行きかな。



ここまで  ss初投稿なので察してください。

アニメ見ないとつまらないと思います。
下手なssで申し訳ないです。



と甘いことというか毎度のことを考えていたのだが。


八幡「誰も誘いに来ない。」


そりゃそうだよな、余りで選ばれるのって
絶対にどこかに参加できることが前提だったもんな…


ゆりっぺ「だからってなんで戻ってきたのよ。」


ゆりっぺ「誘われないなら自分で作ればいいじゃない。」


八幡「無茶を言うなよ、難易度上がってるじゃねぇかよ。」


八幡「そういえば種目ってなんなんだ?」




ゆりっぺ「野球よ、わかったらさっさと9人集めるのね。」


八幡「さらっと集める方向にしないでもらえますかね…」


ゆりっぺ「ああもう、まどろっこしいわね。 遊佐?」


無線「はい。なんでしょう。」


ゆりっぺ「どこかに8人もしくはそれ以下の戦線チームはないかしら?」


無線「現状では日向さんのチームが8人です。」


ゆりっぺ「了解、ありがとう。  ヒッキー、あなたは日向チームに行きなさい。」


ゆりっぺ「よかったわね、日向君のチームだからどうせアホしかいないわ。」


八幡「ちっともよくないだろ… 他チームないの?」


ゆりっぺ「 い い か ら さっさと行きなさい!!!」


八幡「わ、わかった、わかったから。」


こうして彼女に言われるがままに従って日向のチームに
入ることにした。


あれ、そういえばどこにいるんだろ? まぁグラウンドに出れば
分かるか。  とりあえずグラウンドに足を向けた。




しかし野球か、野球は知ってるしルールも大体わかっている。
ただ9人でやったことないんだよなぁ、
しかもキャッチャーフライ以外ボール捕れるのかな…
等と不安を募らせながら歩いていると、日向たちが見つかった。


八幡「えーと、音無にユイに うわ、材木座かよ…」


ゆりっぺの言うとおりアホばかりである。
ついでに椎名さんもいるが何故か箒を立てて指で支えている。
何でかはわからないが、アホなことしているということはわかった。


あと俺の知らない女子が3人いるがどうせアホだろう。
類は友を呼ぶのである、アホの友人はアホである。
この理論で行けばボッチの友人はボッチである。
あれ?じゃあもうボッチじゃなくね?なんだこれ?


とにかく、チームに入れてもらおう。




日向「ドスきかせてどーするんだよ!」


ユイ「あだだだ、関節が砕ける。」


八幡「あの、ちょっといいか?」


音無「あれ?どうしたんだ?」


八幡「いや、チームに入れてもらえないかと思って。」


日向「おお!お前入ってくれるのかー」ポイッ


ユイ「ぐえっ、いきなり放り投げるなーー!」


日向「ようし、これで9人そろったぞ、俺たちの勝利は目の前だ。」


音無「いや、人数揃っただけで勝てるなら苦労しないんだが…」


材木座「ゴラム、ゴラム、我らは勝てる。弱くても勝てます。」


八幡「お前それ言いたかっただけだろ…」





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日向「ここで負けたら罰ゲーム決定だかんな。初戦は気合入れねーと。」


日向「一番お前な。」


音無「俺かよ。」


日向「で、二番が俺、椎名が三番。」


日向「そして四番がお前だ、走者一掃期待しているぞ。」


そう言って彼は材木座の肩をたたいた。
いやいや、それで大丈夫なのかよ。




音無「おいおい、こいつに任せて大丈夫なのかよ。」


日向「だーい丈夫だって、ちゃんと考えてあんよ。」


日向「で、五番がヒッキーな、後は適当でいいぞ。」


日向「7点以上でコールドだ、天使が来る前に片付けちまおうぜ。」


日向「ファイトーーー‼」


音無「お、おー」


八幡「おー」(棒)


日向「驚くべき団結力の無さだな…」


こうして俺たちは試合に臨むことになった。
勝てんのかこれ、罰ゲームコースまっしぐらだろ。






主審「プレイボール!」


試合は俺たちが先行で始まった、今は音無が打席に立っている。


それにしても材木座にどんな仕掛けがあるのか、
こいつがホームランもとい長打を打てる気がしないのだが。


八幡「なあ、あんた野球とかやってたのか?」


材木座「ぬぅ?我はここに来てらから剣道しかやってないぞ?」


材木座「もちろん生前もやってはおらぬ。」


八幡「そうか。」


いったい日向はこいつに何を仕込んだのだろうか。


カキーンといい音が響いた、音無が撃った打球は
平凡なレフトフライだった。




音無「先頭打者が出れなくて悪いな。」


八幡「気にするな、俺もヒット打てる気がしねーよ。」


カキーンとまた音が響いた、今度は日向がヒットを
打ったのである。 そして椎名が打席に入った。


材木座「フム、次は我の番か。ではいってくる。」


はいはい。あれ?あいつ竹刀もっていったぞ。


八幡「おい、バットじゃないぞそれ。」


無視かよ… 聞いちゃいねーすよ




八幡「なぁ、あいつどんな仕掛けがあるんだ?」


音無「わからない、ただ、あー、いやなんでもない。」


八幡「?」


何か言いたそうな音無だったが、椎名がヒットを打ったので
俺もベンチから出なければいけないから詳しくは聞かなかった。


さてと、いったいどんな仕掛けが出るのだろうか。


捕手「いいのかそんなんでww、打てるわけないだろwww」


材木座「ほう、ならばみせてやろう。」


ピッチャーが振りかぶってボールを投げた。


材木座「材木座ァーー」


ファ!?声がなんか違うんですが!?
そして謎のオーラを醸し出してるんですが…


材木座「クラーーッシュー」


ベチーンと鈍い音がしたが、ボールは
みるみる伸びていきスタンドにはいっていった。




主審「ホームラーン」


八幡「おいおい、嘘だろ…」




日向「俺の思った通りだったぜ。」


八幡「何が起きたんだよ。」


日向「ああ、後で教えてやんよ。」


日向「お、ナイスバッティングだったぞ材木座。」


材木座「ふっ、こんなの朝飯前よ。」


八幡「おい、こいつ誰だよ。」


日向「それも後で説明すっから、とりあえず打ってこい。」


日向に言われた通り説明は後で聞くとことにして
打つことに集中して打席にたった。




八幡「よっ」


キャッチャーフライがあがった、
幼き日のトレーニングの結果である。
いや、トレーニングじゃないんだけどね。


八幡「悪い、ダメだったわ。」


日向「いーよいーよ、コイツも出れなかったんだから。」


八幡「で、どういう仕掛けなんだ?」


音無「ああ、煽られると人が変わるんだとさ。」




八幡「なんだよそれ… 常にそっちでいろよ。」


日向「ハハ、音無と同じこと言ってんな、ただそれだけじゃないぜ。」


音無「まだなにかしてたのか?」



日向「竹刀にコルク詰めたんだよ。」



彼は得意そうにそう言い放った。


八幡「え、それだけ。」
音無「それだけかよ。」


おいおい、コルク凄すぎるだろ…


主審「ストラーイク、バッターアウト。」


日向「チェンジだ。」

ここまで ss初心者なので察してください。

4話なかなか進まないです。
だいぶ時間かかりそうです、すいません


音無「で、なんで俺がピッチャーなんだ?」


日向「お前以外できる奴いないだろ。」


音無「日向が投げないのか?」


日向「俺はセカンド固定なんだわ。」


音無「なんだよその理屈…」


八幡「じゃあ俺は外野でいいか?」


日向「ああ、頼むぞ。」


さてと、外野に着いたのはいいが左右女子かよ…これは結構走らないといけないみたいだな。



材木座「さぁこい‼」


音無「あいつまだスイッチ入ってるのか、好都合だな えいっ」


おお、サイドスロー ルーキーズかな?


主審「ストラーイク」

音無のピッチングは見事なもので、次々と打者を切り捨てていった。


主審「アウト チェーンジ」


日向「ナイスピッチングだったぜ音無、このまま無失点で切り抜けようぜ。」


音無「ああ、そうだな。」




八幡「ところで材木座、野球はやってなかったみたいだが剣道はやってたのか?」


材木座「いや、死んでからこっちで始めてな。もうするつもりはない。」


八幡「ああ、そう。」


しゃべり方が違うとこれはこれで変な感じがするな、なんかこう菊蔵ラーメンが美味いみたいな?あと声がカッコいいのが腹立つ(小並感)


八幡「なんで剣道はじめたんだ?」


材木座「ん?まぁいろいろあってな。」


日向「こいつ勧誘したときに何故か最初から竹刀持っててさw」


材木座「やめてくれ日向wあれは何故かこっちで目覚めたら隣に置いてあったんだよ。」



日向「んで勧誘断って天使の言いなりになってたわけよ。」


材木座「わかった、自分で話すからもうやめてくれ。」


材木座「最初天使に言われるがままあるクラスに入ったんだ。そしたら何故か初心者剣道部という設定になっていな、わけもわからずそのまま流されていたら気が付いたときには剣道が上達していた。」


材木座「今考えると2週間そこらしかやってないのにな、おかしな話だと自分でも思う。」


材木座「するとある大会に出ることになったんだ、二番手だったがな。」





材木座「だがそんなとき、こいつらに怪我をさせられたんだ。」


八幡「おい、なにやってんだよ。」


日向「ま、まあ昔のことだし、ゆりっぺの命令だったし?」


材木座「気にするな、そのおかげでおかしいことに気が付くことができたからな。つまり怪我の治りが早すぎたんだ。」


材木座「大会に間に合わない怪我だったのに治った。このことを踏まえて彼女に説得されたよ、あなたはこんな作られた青春で満足するの?   ってな。」


材木座「で、いろいろ考えたが妙に吹っ切れた俺は剣道をやめここに来たわけだ。」


日向「吹っ切れた時ネジが3本ほど飛んでったけどな。」


材木座「何か言ったか?」


日向「いやぁ、なんでもない。気にスンナ。」




試合は進んでいき結構な量走ると思っていたが、ぶっちゃけ外野にボールが飛んでこなかった。こんな調子で初戦は7-0で3回コールドで終わった。


俺たちの試合が終わり移動していると天使チームと出会った。


天使「あなたたちのチームは参加登録していない。」


日向「別にいいだろ、参加することに意義がある。」


参加することに意義がある、近代オリンピックの父ピエールドクーデルド男爵が演説で取り入れ、広く知られた言葉だが、この言葉はしばし誤用され参加の脅迫文句となっている節がある。世の中行くだけ無駄だなもんは腐るほどあるだろうに。



日向「お前は三振しただけだろーがーー‼」


ユイ「あだだだだー」


アホなこと考えてたら終わってた。何話してたんだろ。


ここから天使チームの猛攻がはじまっていた。ほかのSSSのチームがことごとく負けていき、ついに残ったのは俺たちのチームだけになってしまった。



八幡「おい、これもう勝てないだろ。佐藤チーム33-4で一回コールドだったぞ…」


音無「生徒会チームの野球部流石だな。」


日向「やれるだけやってやんよ。」


名目上生徒会チームなのか、さておきついに俺たちと生徒会チームの試合が始まった。







だが、俺が試合に出ることはない。なぜなら松下五段と取引をしておいたからだ。
食券の代わりに試合に出てくれと頼んだら一発OKで承諾してくれた。だって野球部相手じゃ絶対に外野に飛んでくる回数多いもん。


遊佐「責任放棄ですか。」


八幡「いーや、アウトソーシングだ、ジョブローテーションだ、ワークシェアリングだ。」


遊佐「…そうですか。」


無表情だがこれは呆れているな。







遊佐「試合、勝てそうですね。」


八幡「そうだな、これも俺が松下五段と交代したおかげだな。俺が出てたらもう終わってたぞ。」


遊佐「…自慢そうに言うことではないと思います。」


はい、そのとおりです。


無線「この調子なら勝てる‼ やるじゃない連中、天使の思うままにならないことなんてかつてあったかしら。いい気味ね。ウフフ、ウフフフ、アーハッハッハッハッ。」(爆笑)


八幡「おいこれどこの悪党だよ。」


遊佐「ゆりっぺさん悪役のようですよ。」


そしてリードしたまま最終回を迎えついに2アウトまできた。




遊佐「ギリギリですね。」


八幡「だな、材木座のスイッチ切れてるし一点差だし、最悪サヨナラだ。」


「カーン」
相手の打った球は平凡なセカンドフライだった。


八幡「これで勝ちだな。」


だがしかし、球場はカオス化した。音無が全力で日向に駆け寄っている。
次の瞬間!ユイが日向にダイレクトアタック、効果はry そしてなぜか駆け寄っていた音無が止まってしまった。いや、はやくバックホームしてやれよ。何を言っているかわからないと思うが俺自身何を言っているかわからない。



主審「ホームイン ゲームセット。」


無線「二人とも、消えてくれ。」


ゆりっぺはご乱心のようで、無理もない。なんだこの最後



ふざけんな




ここまで ss初投稿なので察してください。
4話終了。 これいつ終わるんだろう・・・


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―――校長室―――


ゆりっぺ「ついに、この時期がやってきたか。」


音無「なんだ?なんかはじまるのか?」


ゆりっぺ「天使の猛攻が始まる。」


音無「天使の猛攻…」


音無「も、猛攻ってどうしてなんだ。」


ゆりっぺ「テストが近いから。」


音無「あー・・・なぜ?」


高松「考えればわかるでしょ。」


高松「授業を受けさせることも大事ですが、テストを受けさせていい点を取らせること、
    それも大事なことです。 天使にとっては。」




ゆりっぺ「けどこのテスト期間、逆に天使を陥れる大きなチャンスになるかもしれない。」


藤巻「何か思いついたようだなゆりっぺ、聞かせてもらうぜ。」


ゆりっぺ「天使のテストの邪魔を徹底的に行い、赤点を取らせまくる。」


ゆりっぺ「そして校内順位最下位に叩き落とす。」


大山「それが何になるの?」


ゆりっぺ「名誉の失墜、生徒会長として彼女の威厳を保っていられるかしら。」


八幡「それで天使が弱くなるのか?」




ゆりっぺ「少なくとも教師や一般生徒の見る目が変わるわ。その行いには、今までなかった変化が生じる。」


松下「どんな?」


ゆりっぺ「さぁ?そこまで私には読めない。」


松下「じゃあ意味がないんじゃないか?」


松下五段の質問には答えることはなかった。ただ何か考えているようで、彼女なりに思うところがあるのだろう。そしていつもの会議が始まった。



ゆりっぺ「まずは今回の作戦メンバーを決める、天使のクラスでテストを受ける根回しは既に完了してるわ。」


藤巻「じゃあメンバー全員で固めちまったらいいんじゃねぇか。」


ゆりっぺ「じゃねぇか  じゃないわよ!ミスは許されないんだから。」


ゆりっぺ「作戦が途中でばれたら私たちはすぐに別の教室に移されて、天使に赤点を取らせる細工ができなくなるのよ。」


材木座「なるほどなるほど、ならば我はパスさせてもらう。」


ゆりっぺ「言われなくても最初からそのつもりよ。あなた使えないもの。」


材木座「ぬべらっ!?」


椎名「浅はかなり。」




ゆりっぺ「今回のメンバーは、ヒッキー、高松君、日向君、大山君、佐藤君、音無君。」


音無「また俺かよ。」


佐藤「僕の事はイケメンエr」


ゆりっぺ「見た目が普通な奴らを選んだだけよ。」


藤巻「コイツが普通に見えないんだが?」


そういってこっちを指さしてきた。


ゆりっぺ「大丈夫よ、クラスに一人はいるのかいないのか分かんないような奴がいるじゃない?」


ゆりっぺ「ヒッキーのボッチオーラを全身に漂わせているのを利用するのよ。」


藤巻「なるほどな、確かにコイツなら存在感0だから紛れていても違和感はないな。」


八幡「おい、お前らちょっとはオブラートに包むとかしろよ、一応悪口だからな。」


音無「普通に悪口だろ・・・」




八幡「いや、まぁそこまで酷いわけじゃなかったから。」


日向「お前も結構苦労してたんだな。」


大山「だ、大丈夫だよ、無個性の僕からしたらすごいことだよ。ちょっとあれだけど。」


高松「ええ、なにもないよりかはマシだと思います。ただマイナスですが。」


八幡「あげて落とすなよ‼ フォローする気ないだろ・・・」


ゆりっぺ「いいから始めるわよ、オペレーション、スタート!」


こうして俺たちは教室へ向かった。




教室に入ると何かしらの違和感があった。それにしても教室なんて久々に入ったな、こっちに来てから使ってないからか。


ゆりっぺ「テストの席はその日の朝、くじ引きで決定される。これで天使の近くの席でないと細工は一気に困難になるわ。」


ゆりっぺ「いい?今天使が座っている席の前を引き当てなさい。」


音無「んな無茶言うなよ。」


まずは日向からくじを引いて行った。


日向「よっと…20か、はずれた―」


高松「11、天使からは遠いですね。」


大山「33、全然だめだ―」

八幡「5か、真反対かよ。」


音無「俺か、25っと、俺も遠いな。」


ゆりっぺ「キャー‼ 一番よー!  ってなによ、このっこのっ」




ゆりっぺ「近くに誰かいないの?横でも前でもどこでもいいから。」


佐藤「一つ前です。」フッ


ゆりっぺ「いよっしゃー」


佐藤「で、なにをすればいいんですか?」


ゆりっぺ「答案用紙が配られる際二枚とっておきなさい、その一方を回収するときに天使のものとすり替える。」


ゆりっぺ「そっちの答案用紙は白紙に…いえ、白紙じゃ怪しまれるわね。バカみたいな答え並べといて。」


佐藤「と言われましても・・・」


ゆりっぺ「上から材木座君が作ったssの名前を書き連ねておきなさい。」


佐藤「余裕ですけど物理のテストですよ。」


ゆりっぺ「いいのよ、剣豪物語とかザ・スパイラルソードとか書いときなさい。」


八幡「何で知ってんだよ・・・」





高松「回収の時はどうするのですか?」


ゆりっぺ「日向君、タイミングを見計らってアクションを起こしなさい。全員がそっちに注目するように。」


日向「んな無茶な。」


ゆりっぺ「あなたを何のために入れたと思っているのよ。」


日向「えっ、まさかそんな道化師役とは。」


ゆりっぺ「で、その瞬間を見計らって佐藤君が後ろの席の回収されてきた天使の答案用紙を引き抜き偽物とすり替える。」


ゆりっぺ「とにかく、想定外の事がおこっても慌てず、みんなでフォローしていくのよ。いい?」


佐藤「あ、待ってください。天使の名前はなんですか?」


一同「・・・・・・・・」




八幡「え、知らないのかよ。」


高松「天使。」


日向「アホかっ、生徒会長で通るんじゃね?」


大山「そうだよね、どうせ剣豪将軍とか答えちゃうバカなんだから。」


音無「いやいや、自分の名前ぐらいかけなきゃアホすぎるだろ。つーかお前らが名前知らないのが驚きだよ。」


ゆりっぺ「知る機会なんてなかったんだもの。」


八幡「そんなことはないだろ、どっかで耳にするだろ、仮にも生徒会長だぞ。」
音無「なんでないんだよ。」


ゆりっぺ「じゃああんた調べなさいよ、職員室行って名簿見てきて。」


音無「チッ ったく。」


そう言って教室の外に向かっていった。




が、入り口で天使に呼び止められていた。


八幡「名前うまく聞き出せるといいな。」


戻ってきた。どんな名前だったのだろう


音無「橘奏。」


ゆりっぺ「ああ、そんな名前だったわ。」


音無「知ってたんじゃねぇかよ!」


ゆりっぺ「忘れてただけよ。」


教員「ほら、はじめるぞ、席につけ。」


こうしてどうにか天使の名前を知ることができ、テストを無事に始めることができた。


ここまで

ボチボチいきます

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