バナージ「せっかくの休みだ。今日は部屋でゆっくりしよう」 (28)

バナージ「せっかくの休みだ。今日は部屋でゆっくりしよう」

マリーダ「バナージはミネバ様を好きみたいだが、女性を楽しませることができるのか?」

バナージ「わあ! なんですか朝から急に! ってかどうやって部屋に入ったのですか!!?」

マリーダ「いいから、質問に答えなさい。そもそも女性を楽しませることができるのか、ときいている」

バナージ「いや、そりゃ学生ですから年相応の恋愛は経験していますよ」

マリーダ「ほ、ほう。いうじゃないか。ど、どれ。その自身が本当に実力が伴っているか、
私が判断してやろうじゃないか」

バナージ「え、つまりどういうことですか?」

マリーダ「いや、だからミネバ様のことをよく知っているこの私が、
バナージと一緒に街に出て、本当にミネバ様が楽しんでくれるか実験してやろうというわけだ」

バナージ「ああ、なんだ。マリーダさん僕とデートしてくれるんですか?」

マリーダ「ば、ばかもの! 私はあくまでミネバ様を思えばこそ、こういう行動に出ているのだ。
決して私も人並みの恋愛というものを経験してみたいとか、そういうのでは……」

バナージ「そうですね。この前のアイスの約束もありますし、いきましょうか。デート」

マリーダ「だからデートなどではないといってるだろう」


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バナージ「あ、でも僕お金ないや。インダストリアル7はあんなことになっちゃうし、
ご存じのとおり連邦に居たり、ジオンに居たり、
それも給料なしでやっているから手持ちのお金なんて1円も」

マリーダ「心配するな、金なら私が出そう。だから今日はいけないとかいうな。
せっかくバナージがあいているであろう日を一か月も前から調査した努力が無駄になる」

バナージ「え、今なんかいいました? 早口で聞き取れなかったんですが」

マリーダ「いや、なんでもない気にするな。とにかく予算については私が何とかするから、
バナージは思う存分私をミネバ様と思って、デ、デートしてみろ」

バナージ「はいはい。それじゃあ出かけましょうか。(そうか予算はマリーダさんが持ってくれるのか……にやり)」

市街地にて

マリーダ「ここは、デパートだな」

バナージ「はい。丸井といいます」

マリーダ「ははん。読めたぞ。さてはバナージ、デパートでウィンドウショッピングをしながら
喫茶店でパフェでも食べようというのだな。なかなか素敵なプランだが、
私は18歳だ。中学生や高校生のデートコースでは満足するかどうか(ワクワク」

バナージ「え、オードリーを想定してのデートなら年相応でいいと思いますが」

マリーダ「ぐっ、ミネバ様はああ見えて早熟でいらっしゃる。だから私に合わせるくらいでちょうどいいのだ」

バナージ「(といったって2歳しかかわらないじゃん……)大丈夫です。
マリーダさんのいったプランははずれですから。まずは3階にいきますよ。ほら早く」

マリーダ「ちょっ、バナージ、手をつかむな! そんな……人前で……」

バナージ「さぁ、つきましたよ。まずはここで買い物しましょう」

マリーダ「ここは……服屋だな」

バナージ「ええ。婦人服売り場です」

マリーダ「バナージ、女装はよくないぞ」

バナージ「マリーダさん、僕の服を買うんじゃないですよ。マリーダさんの服を買いましょう」

マリーダ「ははは。私の服はまだやぶれてないぞ」

バナージ「いや、だから服ってのは破れるとかまだ着れるとかそういうんじゃないんですってば。
マリーダさん今の私服ってどう思います?」

マリーダ「帽子が深くかぶれて尾行に向いているな。それに一回り大きいコートは
いろいろと収納に便利だ。何を隠そうバナージの部屋に忍び込んだピッキングツールもこのコートに……」

バナージ「そんな物騒なもの持たないでください。
というかマリーダさんは今日は仕事で来たんですか? 僕とデートしているんですよね。
だから今日はマリーダさんにぴったりの服を買いましょう」

マリーダ「い、いいよ。その、はやりとかわからないし……」

バナージ「今日のマリーダさんはオードリーなんですよね」

マリーダ「あ、ああ。その通りだ」

バナージ「オードリーはちゃんとTPOに応じた服装ができると思うなぁ。フランス料理を食べに行くのにジャージでは来ないと思うなぁ」

マリーダ「ぐっ、わかった。ただし服選びはバナージに任せるからな!」

バナージ「任せてくださいって、マリーダさんの落ち着いた雰囲気を損なわない程度に、カジュアルな服を探しましょう」

30分後

マリーダ「ス、スカートというのはまたがスースーして、不安な気持ちになるな」

バナージ「マリーダさんすごくかわいいですよ!」

マリーダ「こ、こらバナージ! あまり年上をからかうものではない!」

バナージ「いや、まさかここまで化けるとは……。なんか僕が緊張してきちゃいましたよ」

マリーダ「そ、そんな照れるじゃないか……」

一方近くの本屋にて

ミネバ「もう! バナージが休日だって聞いたから適当に理由こじつけて
デートしようと思ったのに……。こうなったら、今日使う予定のお金で
Free! のブルーレイ全巻大人買いしてやるんだから!!
って、あら。あれは、バナージとマリーダ……?」

今日の投稿はここまでにしますー

期待するがバナージの一人称は俺の筈だぞ

バナージ「さあ、マリーダさん。せっかくおしゃれしましたし、次はブランチとでも洒落込みましょうか」

マリーダ「ああ、そういえばお互い朝から何も食べていなかったな。バナージは何が食べたい?」

バナージ「オードリーに一回ホットドックを食べてもらったことがあるけど、
喜んでいた気がする。マリーダさんはああいう庶民的な食べ物って平気ですか?」

マリーダ「問題ない。あえて言えばバナージが普段食べに行くようなところに行ってみたいな」

バナージ「え、そうですか……。そうなると、ファミレスとかあまり面白味のないところになっちゃいますよ」

マリーダ「構わない。そもそも私の食生活といったら パラオ居住区ではギルボア家の手料理か、
最近はコンビニ弁当がメインだから、外食自体が新鮮だ」

バナージ「マリーダさん……。行きましょう。ファミレスだけど、すごくおいしいお店がありますから!」

マリーダ「あ、こらバナージまた勝手に手を握るな……。ダメだったら……」

ミネバ「なに? なんなのあれは!? マリーダがワンピース着て
私のバナージと手をつないで……。あれじゃあまるで恋人同士じゃないの……」

店員「いらっしゃいませー。ただいまのお時間は禁煙席しかございません。こちらへどうぞ」

マリーダ「ほう、ここがファミレスか」

バナージ「メニューも豊富で価格もそこそこ。チェーン店ですけど、
試験終わりによくミコットたちとファミレスに来てだべっていましたねー」

マリーダ「そういう普通の学生生活というのは少しうらやましいな。おお、本当にいろいろメニューがあるな」

バナージ「おすすめはハンバーグ系ですね」

マリーダ「それじゃあ私はこの和風ハンバーグのセットにしよう」

バナージ「俺は日替わりパスタとサラダのセットで」

店員「和風ハンバーグと日替わりパスタセットですね。かしこまりましたー」


店員「いらっしゃいませー。ただいまのお時間はって、お客様! 勝手に席に座られては……」

ミネバ「バナージたちに見つからない程度に様子をみれるところは……あそこね!」

店員「あ、あのうご注文は……」

ミネバ「(な、なによバナージとマリーダったら! 
二人で肩を寄せ合って一つのメニューをのぞき込んじゃってぇえぇ! 
いったいどういうつもりなの!?)」(鬼の形相)


店員「ひっ! お客様、ご、ご注文を」

ミネバ「アイスコーヒー! 大至急ね!」

店員「か、かしこまりまひたぁああー」

マリーダ「しかしどれもおいしそうなものばかりだな。こ、これは!?」

バナージ「なにかほかに食べたいものがありましたか?」

マリーダ「なあバナージ。今日の私はミネバ様の代わりだったな」

バナージ「ええ。建前はですけど」

マリーダ「ということは、バナージはミネバ様を楽しませる義務があるわけだ。デートなんだし」

バナージ「義務かどうかはわかりませんが、デートは二人で楽しむものですね」

マリーダ「さて、話は変わって食べ物は頼んだが、飲み物はまだだったな」

バナージ「何ですか突然」

マリーダ「いや、せっかく二人で来ているのに別々に飲み物を頼むのも
経済的によくない。というわけで、こ、これとかどうかな」

バナージ「こ、これですか。いや、これはさすがに」

マリーダ「べつにやましい思いがあるのではないぞ!?
 あ、あくまでコストパフォーマンスを意識して頼むのであってな。それ以上のことは」

バナージ「わかりましたよ。今日の僕はマリーダさんを楽しませる義務があるんですからね。仕方ないです」

マリーダ「だから私ではなくミネバ様のためといっているだろう。馬鹿者」

バナージ「すいませーん。このラブラブストロー付カップルトロピカルジュースを一つ」

店員「かしこまりましたー」


ミネバ「(そ、そんなバナージ! いけないわ! 
カップルジュースだなんて……。私だってまだそんなことしたことないのにぃぃいいい!)」

店員「トロピカルジュースお待たせいたしました」

バナージ「きましたね……」

マリーダ「ス、ストローがハートだな……」

バナージ「飲みますか?」

マリーダ「来たのだから仕方あるまい。バナージからいいぞ」

バナージ「いやいや、せっかくだから最初の一口はマリーダさんから」


ミネバ「(このままじゃいけないわ。こうなったらこのストローで……)」


マリーダ「(な、何を緊張しているのだ。私は。ただジュースを飲むだけじゃないか)
バナージ。私たちはただジュースを飲むだけだ。
意識すること自体がおかしいのだ。わかったな。せーので同時に飲むぞ」

バナージ「(十分意識しているじゃないですか……)
わかりました。それじゃあいきますよ。せーの!」

マリーダ(目をつむりながら)「(あ、意外とジュース美味しい。
でも目をあけたらバナージがすぐ近くにいるのか……。
なんかすごく目をあけたい。けど目をあけるのは恥ずかしい……。でもみたい!!)」

バナージ(目をつむりながら)「(今日のマリーダさんなんかどことなく可愛いというか、
すごく新鮮だなぁ。思えばマリーダさんの顔を近くでまじまじと見る機会ってあまりなかったな。
せっかくだし目をあけてみようかな……。って、あれ。もうジュースがなくなったぞ。マリーダさん飲むの早いなぁ)」

マリーダ「!!?」

バナージ「ブーーーーー!!」

ミネバ「ごくっごくっごくっ! ハァハァ」

バナージ「オードリー!? なんでこんなところに!?」

ミネバ「うううっ。バナァジィの浮気ものぉ!!」(涙目)

>>12
ありがとうございます。
SS自体初めてなのでいろいろ指摘してくれるとうれしいです。

あ、今日はここまでにします。
あとおちについても何となくこんな感じというイメージしか持っておらず
後は脳味噌の思いつくままに書いてしまっています。
あとガンダム知識がスパロボとユニコーンをみた程度なので
細かいところがあっていないかもしれませんが、なにか間違いがあったら指摘していただけると
うれしいです。

マリーダ「ひ、姫様!? いつからここに!?」

ミネバ「二人が丸井の婦人服売り場でいちゃいちゃしていた時からずっとみてました!」

バナージ「(これはまずいな)」

ミネバ「ひどいわ! おれのこと、必要だって言ってくれ。っていったじゃない!
それから私バナージのこと本気だったのに」

バナージ「(いや、オードリーは必要ないっていってたじゃないか。
ってそんなこと考えている場合じゃない。オードリーをごまか、もとい説得しないと)」

ーーーバナージの脳内ーーー

カーディアス「バナージ……。バナージ……」

バナージ「はっ! 父さん!!」

カーディアス「落ち着けバナージ。今こそ人は、自らを律し、尊厳を取り戻さねば……」

バナージ「そんなこといったって、この修羅場をどうすればっ!!」

カーディアス「"内なる可能性を以て……人の人たる力と優しさを世界に示す"」

バナージ「"今を超える力……可能性という内なる神を"な、なんだ。勝手に言葉が」

カーディアス「それこそ我らがビスト一族を百年にわたり縛り続けてきた呪縛。
だが使いようによっては、この修羅場に光明をもたらす」

バナージ「な、なんなんですか。その使いようっていうのは!?」

カーディアス「アンナは……」

バナージ「か、母さんは?」

カーディアス「この呪縛にお前を取り込ませたくないと、私の前から……」

バナージ「父さん!? 呪縛っていったい!!?」

カーディアス「我らがビスト一族を百年にわたり縛り続けてきた呪縛……
それは”すけこましの血統”だ」

バナージ「す、すけこまし」

カーディアス「祖父サイアムも浮気性でな……。かくいう私の浮気性もこの呪縛によるものだ。
バナージ、悲観するでないぞ。この浮気性がなければお前は生まれていないのだから」

バナージ「そ、そんな……。でも父さん。ビスト家がそういう血筋だとして、
今の修羅場を打開する方法になんのつながりが……!?」

カーディアス「バナージ。可能性を信じろ。私も妻とアンナとの間で何度修羅場を経験したことか。
だが、どんな時でも私は言い訳をし、その場を取り繕い、泣き落とし、
開き直り、時には土下座をしてどうにかこうにかごまかしてきた。
可能性を信じていれば、二人を悲しませることなく
進む道が……おや、どうやら時間のようだ」

バナージ「まって! 父さん!! あんた最低なことしかいって……」

カーディアス「バナージ。楽しみにしているぞ。お前が世界に示す、可能性を……」

ーーー脳内終了ーーー

ミネバ「さあ、バナージ!? マリーダと二人きりで会って……。どういうことか
ちゃんと説明してもらいますからね!!」

バナージ「(可能性を……。信じる!!)」

ミネバ「やっぱり! 何も言えないってことは、きっとやましいことがあるのね!?
そうなのね。そうに違いないのね!」

バナージ「ははは。いやだなぁオードリー。僕らを見かけたら声をかけてくれればよかったのに」

マリーダ「!?」

ミネバ「!?」

バナージ「今日はね、以前からおいしいアイスクリームを食べようとマリーダさんと約束していたから
その約束を果たそうとしていただけなんだよ」

ミネバ「あ、アイスクリーム。でも洋服屋にいたじゃない」

バナージ「そりゃ、せっかく外に出かけるっていうのにマリーダさんったら尾行用の服しか
もっていないっていうんだもの。それに、アイス以外にも二人で出かける理由が理由だったしね……」

ミネバ「理由? なんなのそれは」

バナージ「実はね、オードリーとのデートコースの下見にマリーダさんには付き合ってもらっていたんだよ。
ですよね、マリーダさん」

マリーダ「あ、ああ。その通りです。姫様。
バナージが姫様にふさわしい相手なのか今一度見極めるため、
僭越ながら私のことをミネバ様と思って、エスコートしてみるようバナージをけしかけたのです」

ミネバ「じ、じゃあそのハート形のラブラブストロー付カップルトロピカルジュースは?」

バナージ「そこまでいわせるなよ。もちろんオードリーとのデートを想定していたに決まっているさ。
ほら、オードリーって育ちがいいから、あまり庶民的なデートって経験ないだろう?
逆にこういうのが新鮮かなぁとか、いろいろ考えていたんだよ」

ミネバ「そ、そんな。私はバナージといれれば、どこだって(ぽーっ」

バナージ「(キタ! 父さん! 可能性ってこういうことなんですね!!)」

ミネバ「こ、こほん。私も早とちりしすぎて少々取り乱しましたね。まぁ、誤解も解けましたし、
よしとしましょう。マリーダ、今日はもう下がってよろしい」

マリーダ「ひ、姫様!?」

ミネバ「デートコースの下見大義であった。ここからは代役などではなく私自身が、バナージとデートしようというのだ。
マリーダとしても問題あるまい?」

バナージ「オードリー? それは、いくらなんでも」

ミネバ「私はミネバ・ザビである! バナージは不服か?」

バナージ「(出たー! オードリーってばフルネームをいう時は、やたら強気になるからなぁ。
でもそういう強気のところも好きなんだよなぁ)」

マリーダ「(そっとミネバには見えないようバナージの袖をつかんで)
バナージ……。私まだアイス食べてないぞ」(上目使い

バナージ「(だめだ! オードリーも大切だけど、マリーダさんも悲しませるわけにはいかない!!)

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月04日 (木) 21:40:55   ID: WdX6evZZ

最高ですw 
続きが早くみたいw

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