穂乃果「ポイントカード?」 (220)

雪穂「そう!ウチでも作ってみない?」

穂乃果「おもしろそうだけど…急にどうしたの?」

雪穂「うちって常連さんは多いけど新規のお客さんって少ないでしょ?」

雪穂「だからここらでちょっと顧客獲得に向けて動いてみようかと」エッヘン

穂乃果「お、おお…雪穂がやる気だ…」

雪穂「ふふふ。お客さんが増えれば売上も増える。売上が増えれば家計が助かる。家計に余裕ができれば私たちのお小遣いが…」

穂乃果「!!」ハッ

穂乃果「や、やろう雪穂!!名案だよ!!」

雪穂「でっしょ~?もっと褒めてくれてもいいんだよ?」ムフフ

穂乃果「よっ!大統領!総理大臣!!」

雪穂「えっへん」






ほのえり、不定期です
お付き合いいただける方はよろしくお願いします

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-次の日-

穂乃果「って事があったの」

絵里「ふーん。やっぱり穂乃果と違って雪穂ちゃんはしっかりしてるわね」

穂乃果「違わないよ!?私もしっかりしてるよ!?」

絵里「はいはい」ナデナデ

穂乃果「ぶー…バカにして…」

絵里「バカになんてしてないって。そんなに拗ねないの」

穂乃果「拗ねてなんかないよーだ」プイッ

絵里「ごめんごめん」クスクス

穂乃果「むむむ…」

絵里「ま、何にせよ完成したら一枚頂戴ね?一常連として手に入れておきたいから」

穂乃果「絵里ちゃんの分なんてありませーん!」

絵里「えー…」

穂乃果「そもそも新規のお客さん向けに作るのに絵里ちゃんにあげても意味ないよね?」

絵里「いやいや。例えばだけどあと10円でもう1ポイントかぁ…ってなったらもう一品買っちゃうでしょ?」

絵里「つまり常連の私にも効果抜群なの。どう?くれる気になった?」

穂乃果「な、なるほど…」

穂乃果「うーんでもなぁ…あ!じゃあもう私に意地悪なこと言わないならあげる!」

絵里「それは無理」

穂乃果「ちょっとは悩もうよ!?」ガビーン

絵里「だ、だって私のは意地悪じゃなくて…」ゴニョゴニョ

穂乃果「ん?何か言った?」

絵里「!!」

絵里「な、なんでもない!穂乃果はいじり甲斐があるわ~って言ったの」

穂乃果「ぶー…」

キーンコーンカーンコーン


穂乃果「げっ!?もうこんな時間!?」

絵里「あら。早く行かないと海未が怒るんじゃない?」

穂乃果「もう手遅れかも…」ガタガタ

絵里「あっ…」

穂乃果「と、とにかく私はもう行くね!じゃあまた後で!!」

絵里「はいはい。またね」クスクス

穂乃果「…あ、そうそう」

絵里「?」

穂乃果「カード、明日には出来上がるからね!」ダダダダダダ

絵里「…」

絵里「まったく」クスクス




希「…はてさて、いじり甲斐があるのはどっちやろね~」

絵里「!?」

絵里「の、希!?聞いてたの!?」

希「2人のラブラブ空間邪魔しちゃ悪いと思ってな~廊下で終わるの待っとったんよ」

絵里「そんなの気にしないで入ってきなさいよ…」

希「え~…本当によかったん?」ニヤニヤ

絵里「…」

希「なあ、えりち」グイッ

絵里「!?」

希「卒業まで、もう時間も無いんよ?」

絵里「な、何!?やめてよ急に…」

希「その辺りしっかり…悔いのないように、な?」

絵里「…」


・・・


海未「穂乃果ー!!」ウガー

穂乃果「ひいっ!ご、ごめんなさい…」プルプル

海未「まったく…絵里に会いたい気持ちはわかりますが授業に遅れるなど言語道断です!」

海未「次また遅刻したら…教室に軟禁しますからね?」ゴゴゴゴゴ

穂乃果「うへぇ…」

ことり「…まあまあ海未ちゃん。そんなに嫉妬しないで?」

海未「!?」ガタッ

海未「し、ししし嫉妬!?だ、誰が嫉妬なんて…」アタフタ

ことり「絵里ちゃんに穂乃果ちゃんを取られちゃって寂しいのはわかるけど…ね?」

海未「なななな何を言っているのですか!そ、そんなわけ…」オロオロ

ことり「うふふ♪」

穂乃果「???」

海未「と、とにかく!次はありませんからね!」

穂乃果「はぁい…」シュン

ことり「よしよし♪」ナデナデ

穂乃果「うぅ…ことりちゃんは優しいなぁ。それに比べて」ジー

海未「…なんですか?」

ことり「あ、あははは…」


――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-放課後-

穂乃果「じゃ、まったね~」

ことり「うん!また明日♪」

海未「ええ。また学校で」トゲトゲ

穂乃果「…まだ怒ってらっしゃる?」

ことり「ううん。『一緒に帰れなくて寂しいです…穂乃果のバカ』だって」ニコニコ

海未「ことりー!!」////

穂乃果「え~…そうなの~」ニヤニヤ

海未「調子に乗らないでください!あと、ことりにはお仕置きですっ!!」

ことり「あははは、じゃあね~」タッタッタ

海未「待ちなさーい!!」ダダダダ

穂乃果「ふふっ。ばいばーい!」クスクス

穂乃果「あっ…もうこんな時間だったんだ。急がなきゃ!」タッタッタ


・・・


穂乃果「よしっ!到着…ってあれ?絵里ちゃんと…誰かいる?」



「おねがいしますっ!」

絵里「えっと…」アタフタ



穂乃果「!?」サッ

穂乃果(とっさに隠れちゃったけど…あのリボンって1年生だよね?)

穂乃果(も、もしかして…)



「せめて…コレだけでも受け取ってください!」

絵里「…」

絵里「…ごめんなさい」

「な、なんで!?」

絵里「貴女の気持ちは嬉しいし…私が酷いことを言っている自覚も…あるわ」

絵里「でも…ごめんなさい。それを受け取るわけにはいかないの」

「…」プルプル

「うっ…ぐすっ…」ポロポロ

絵里「…」

穂乃果「…」



「…ぐずっ」

「…高坂先輩ですか?」

絵里「えっ!?」

「それくらい…教えてくれてもいいじゃないですか」ウルウル

「最近、仲が良いって噂ですし…」

絵里「な、何言ってるの!?私と穂乃果はもともと…」

「それにしても、です。最近はいつも一緒にいるじゃないですか」

絵里「そ、それは…」

絵里「…」

「…」

「…なんて。すみません」

絵里「えっ!?」

「フられた私が聞いても仕方ないですよね。絢瀬先輩のおかげでいい夢が見られました!ありがとうございました!」ニコッ

絵里「貴女…」

「し、失礼…しますっ!」ダッ

絵里「あっ…」



穂乃果「…」ドキドキ

絵里「…はぁ」


穂乃果「えっと…絵里ちゃん?」スッ

絵里「!?」

絵里「ほ、穂乃果!?いつから…」

穂乃果「…」

穂乃果「えへへ…ホントはさ、聞かなかったフリとか出来ればいいんだけどね…私ってバカだから」

絵里「…そう。聞いてたのね」

ほのえり「…」

穂乃果「あの…さ、しばらく会うの止める?」

絵里「!?」

穂乃果「私のせいで変な噂になって絵里ちゃんに迷惑がかかっちゃうなら…そうした方がいいのかなぁって」

絵里「…バカ。穂乃果は余計なこと考えなくていいの!」

絵里「そもそも貴女は明日、私にカードを渡すっていう大事な使命があるのよ?会わないわけにはいかないでしょ」

穂乃果「お、おお…そんなに楽しみにしてくれてたんだ」

絵里「そうそう。それに迷惑なんてことは全くないわ」ナデナデ

絵里「むしろ穂乃果との噂なら大歓迎…ってね?」ドヤァ

穂乃果「もー」////


絵里「ふふふ。じゃ、帰りましょうか」

穂乃果「…うん!」

・・・


穂乃果「ただいまー!」

雪穂「おかえりお姉ちゃん…」ズーン

穂乃果「何事!?」

雪穂「カードね…作っちゃダメだって」シクシク

穂乃果「…」

穂乃果「えー!!なんで!?」

ほのママ「なんでもへったくれもないわよ…だって作る必要がないじゃない」

穂乃果「あるの!新規のお客さんが常連さんで売上がお小遣いなの!!」ウガー

ほのママ「何言ってるかわからないけど欲望が漏れたのはわかったわ」

雪穂「お姉ちゃーん!!」

ほのママ「とにかく、何円引き~とかそういうのはかなり面倒くさいの!だからダメ!!」

穂乃果「で、でも!お客さんが増えるんだよ?やらない手は無いよ!!」

ほのママ「だったら普通に呼び込みでもしなさい!そもそもロクに手伝いもしないくせに何がお客様よ!」ウガー

ほのゆき「ぐふぅ…」ガクッ

雪穂「酷い親だよ…娘達が無い知恵絞って考えたっていうのに」オヨヨ

ほのママ「小遣いのためでしょうが」

雪穂「…」

穂乃果「…あ!」

ほのママ「?」

穂乃果「だ、ダメだよ!私、絵里ちゃんにあげるって言っちゃったもん!!」

ほのママ「あのねぇ…捕らぬ狸の皮算用って知ってる?」

穂乃果「知らない!!」フンスッ

ほのママ「あ、うん…そうよね」

穂乃果「とにかく作らないとダメなの!ね?お願い…」ウルウル

ほのママ「ダメです!それを見た別の常連さんとトラブルにでもなったらどうするの!」

穂乃果「大丈夫大丈夫。ウチにそんな事で揉めるようなお客さん来ないし」

ほのママ「そりゃそうだけど…でも、ダメ」

穂乃果「なんでー!絵里ちゃんに嫌われちゃったらどうするのさ!!」ウエーン

ほのママ(その程度で嫌われるって…)

穂乃果「そうなったらお母さんのせいだからね!お母さんのこと嫌いになるんだからねー!!」ウガー

ほのママ「はいはい。わかったわかった」ナデナデ

雪穂「ん?お姉ちゃんが絵里さんに…?」

穂乃果「そうなの!助けて雪穂ー!!」ウエーン

雪穂「…」

雪穂「あ、宿題あるんだった!やってくる!」ダッシュ

穂乃果「…」

ほのママ「…」

穂乃果「えー!?裏切り者ー!!」ガビーン

ほのママ(雪穂…あんたまさか…)


・・・


穂乃果「うぅ…」シクシク

穂乃果「お母さんには怒られるし雪穂には裏切られるし散々だよ…」ズーン

穂乃果「これで明日絵里ちゃんに嫌われちゃったら…」

穂乃果「…」

穂乃果「…」モヤモヤ

穂乃果「…はぁ。それにしても…やっぱり絵里ちゃんってモテるんだなぁ」

穂乃果「いかにも漫画に出てくるお姉さまって感じだもんねぇ…海未ちゃんもだけど」

穂乃果「…」

穂乃果「やっぱり…甘えすぎちゃいけないのかな…」

穂乃果「…ってダメダメ!」

穂乃果「そんなこと考えてる場合じゃないよ。今は明日の事を…だね」ウンウン

穂乃果「でもカードはダメだって言われたし…素直に謝るしかないか」トホホ

穂乃果「あーあ!いい案だと思ったのにな~」ボフッ

穂乃果「…」チラッ

穂乃果(絵里ちゃん達が卒業するまであと一ヶ月とちょっと…か)

穂乃果(なるべく考えないようにはしてるけど…やっぱり…)ジワッ

穂乃果「…っ!」ゴシゴシ

穂乃果「…」

穂乃果「…眠れそうにないしちょっとだけゲームしよ」ポチッ

<ログインボーナス!!
<アシタハコレガモラエルヨ!!

穂乃果「…」

穂乃果「!!」ガバッ

穂乃果「こ、こ、これだ!!」

今回から終わる前に一言書こうと思います

というわけで今回分はここまでで終わりにします。ありがとうございました

前に書いた物を覚えていてくださった方もいらっしゃるようで…感謝感激です

最新話を観てつい見切り発車してしまったので、また長くなるのかそれとも短くなるのかはわかりませんが…お付き合いいただけたら幸いです

それでは!

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-次の日-

穂乃果「おっはよ~!絵里ちゃーん!!」ダキッ

絵里「うん。おはよ…うっ!?」

穂乃果「?」

絵里「…ねえ、昨日ちゃんと寝たの?クマがすごいわよ?」

穂乃果「!!」

穂乃果「あ、あはは…実はあんまり」

絵里「なんでこんな時期に…」ハッ

絵里「まさか徹夜でカードを作ってたとかじゃないでしょうね?」ジー

穂乃果「うっ…」

絵里「…あのねぇ。頑張りすぎて体調崩しちゃったら元も子もないのよ?わかってる?」

穂乃果「だ、だって…」モジモジ

絵里「?」

穂乃果「絵里ちゃんに…喜んでもらいたかったんだもん」ウルウル

絵里「」

絵里「えい」モギュー

穂乃果「!?」

穂乃果「え、絵里ちゃん!?どうしたの!?」

絵里「なんでもないから大人しく抱かれてなさい」ギュッ

穂乃果「う、うん…」

絵里(あーもう!可愛いんだから!!)キュンキュン

穂乃果(そんなにカード欲しかったんだ…どうしよう…趣旨は変わっちゃってるんだけどな…)

穂乃果(いや、これなんにもなかったら絶交されてたレベルだよ。作って来ただけマシ!うん!セーフセーフ!!)

穂乃果「で、でね?受け取って欲しいんだけど…」

絵里「うん」ニコニコ

穂乃果「…」

穂乃果「ごめん。絵里ちゃんが想像してたのと違うと思う…」

絵里「え?」

穂乃果「いろいろあって…こんな感じになっちゃったの!」スッ

絵里「?」

絵里「『絵里ちゃん専用ほのカード』…?」

穂乃果「え、えっとね…実は穂むらでカードを作るって話が無しになっちゃったの」

穂乃果「でもね、個人的に絵里ちゃんには何かあげたいなぁって思って…これを昨日の夜思いついたんだ」

絵里「絵里ちゃん…専用…」ゴフッ

穂乃果「絵里ちゃん!?」

絵里「…聞いてるから続けて?」ハァハァ

穂乃果「う、うん」

穂乃果「あのね、絵里ちゃんと私が会った日はそのカードに1ポイントずつ追加していくの」

穂乃果「で、ポイントが満タンになったら私から豪華景品をプレゼント!…っていう感じにしようかと」エヘヘ

絵里「…」

絵里「つまり…穂乃果に会えば会うほどポイントが溜まるのね」

穂乃果「うん。でも1日1ポイントまでだよ!」

絵里「…」

絵里(えっ…それじゃまるで…)

穂乃果(そう。1日1ポイントなんだよ)

穂乃果(こうすればカードを理由に絵里ちゃんと毎日会えるもん)

穂乃果(ふふふ…)

絵里「あ、あの…穂乃果?」

穂乃果「なに?」

絵里「もしかしてだけど、私と毎日会えるようにこのカード作ってくれた…とか?」

穂乃果「」

絵里「あ、いや…考えすぎよね!ごめんごめん!!忘れて!!」////

穂乃果「…」

穂乃果「ウン。ワタシ、ワスレルヨ」

絵里「!?」

穂乃果「と、とにかく!!」

絵里「?」

穂乃果「それ、今日の分は押してあるから」

絵里(なるほど。ハンコを押していくスタイルなのね)

穂乃果「明日からも…続けてくれたら嬉しいな」エヘヘ

絵里「…」

絵里「続けるに決まってるでしょ?」ナデナデ

穂乃果「!!」パァァァ

絵里「…ただし、本当に豪華な景品を用意してよ?私は全力で取りにいくんだから」フフフ

穂乃果「うっ…お、お任せあれ!!」

絵里「期待、してるからね?」ニヤニヤ

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


絵里「…」ポケー

絵里「…」

絵里「…」ニヤニヤ

絵里「…」

希「…」

希「えりち…大丈夫?」

絵里「!!」

絵里「の、希!?いつからそこに!?」

希「ずっと居たんやけど、えりちがずっとうわの空でにやにやしとったから…」

絵里「こ、声くらいかけてよ!」

希「いや…あまりにも気持ち悪くて」

絵里「ストレート!!」

希「なんかいい事があったみたいやん?」

絵里「え、あ…うん」////

希「乙女やねー…ウチもそんな感じになってみたいわ」クスクス

絵里「!!」

絵里「ダ、ダメだからね!いくら希でも…ダメだからね!!」

希「何を心配しとるん…」



希「で、具体的に何があったん?」ニヤニヤ

絵里「うぇっ!?」////

希「なぁ…少しくらい教えてくれてもええやろ?ウチら親友なんやし」

絵里「う、うーん…」

希「…」ワクワク

絵里「…」

絵里「…今日の朝なんだけど―」

今回はここまでで終わりにします
相変わらず全然進みませんが…ご容赦ください

それでは、お付き合いありがとうございました

・・・


希「ほのカード…穂乃果ちゃんらしいね」クスクス

絵里「…あげないわよ?」ジー

希「流石にそれを頂戴とは言えんよ」

希「…でも、頼めばウチにも作ってくれそうやんな」ニヤニヤ

絵里「!!」

絵里「ダ、ダメよ!ダメダメ!!」

希「そんな芸人さんおるよな」

絵里「心底どうでもいい!とにかく、ダメ!」

希「え~…なんで~?」ニヤニヤ

絵里「そ、それは…」

絵里「…」ウーン

絵里「あ!そうそう!このカード作るのに一晩かかるらしいから、穂乃果の健康のために、ね?」

希(必死やね)クスクス

希「…ま、えりちがそこまで言うなら穂乃果ちゃんの為に遠慮しておこうかなぁ。穂乃果ちゃんの為に」ニヤニヤ

絵里「…何よ」ジー

希「別に~」ニヤニヤ

絵里「むむむ…」

希「…」

希「ねぇ、えりち」

絵里「?」

希「穂乃果ちゃんとお幸せに…な」ニコッ

絵里「////」ボンッ!!


・・・


穂乃果(絵里ちゃんに嫌われなくてよかった~)ニコニコ

ことり「穂乃果ちゃん、楽しそうだね!」

穂乃果「えへへ、わかる?」

ことり「うん!」

海未「穂乃果は感情がすぐ顔に出ますからね」クスクス

ことり(海未ちゃんもね)

穂乃果「えへへ…」

海未「と、ところで今日のお昼は…?」

穂乃果「ごめん。絵里ちゃんと約束してるんだ…」

海未「…そうですよね」シュン

穂乃果「あわわ…本当にゴメンね」

海未「大丈夫です。絵里ももう卒業ですし…いい思い出をたくさん作ってあげてください」

ことり「海未ちゃん…」

海未「その代わり!!」

ほのこと「!!」ビクッ

海未「来年度はずっと…3人、一緒ですからね?」プイッ

ほのこと「…」

海未「…」////

ほのこと「…」ニヤニヤ

・・・


キーンコーンカーンコーン

穂乃果「絵里ちゃーん!お昼食べよー!」ダダダダ

絵里「はいはい。そんな急がなくても逃げたりしないわよ?」クスクス

穂乃果「えへへ。ちょっとでも長く一緒に居たいからさ」

絵里「穂乃果…」キュン

穂乃果「ちなみに今日のパンは新作なんだよ!美味しそうでしょ?」ジュルリ

穂乃果「早弁?早パン?しなかった自分を褒めたいよ」エッヘン

絵里「偉い偉い」ナデナデ

穂乃果「♪」

穂乃果「じゃあ早速!いただきまーす!」

穂乃果「ほふひえはえひはんはおへんほうひふんへふふっへるほ?」モフモフ

絵里「そうよー」

穂乃果「!?」ゴクンッ

穂乃果「よくわかったね…」

絵里「ふふん。『そういえば絵里ちゃんはお弁当自分で作ってるんの?』よね?」

絵里「私ってね、穂乃果の事なら何でもわかっちゃうの」ドヤァ

穂乃果「お、おぉ…」

絵里(あれ?思ってたリアクションと違う…)シュン

絵里「っていうか自分でもそう思ってるなら飲み込んでから話なさいよ」

穂乃果「えへへへ…」

絵里「で、私のお弁当で何か食べたいものでもあるの?」

穂乃果「ギョーザ!!」

絵里「ペリメニだってば」クスクス

・・・


穂乃果「ごちそうさま!お腹いっぱい」フイー

絵里「またそんなに食べて…いろいろ大丈夫なの?」ジー

穂乃果「うっ…」

穂乃果「だ、だってパンもペリ…ペリーザ?も美味しかったんだもん!!」

絵里「混ざった!」

穂乃果「あれっ!?」

絵里「戦闘力53万くらいありそうじゃない…絶対ワザとでしょ…」

穂乃果「で、でも本当に美味しくて…毎日でも食べたいくらいだよ!」

絵里「!!」

絵里(え、それって…)////

穂乃果「これならいつお嫁に行っても問題ないね!」

絵里「そ、そう?」

穂乃果「うんうん。あ!」

穂乃果「なんなら…ウチに来てくれてもいいんだよ?」モジモジ

絵里「!!」////

穂乃果「…」

穂乃果「…ねぇ、絵里ちゃん!」ガシッ

絵里「は、はいっ!?」

穂乃果「私の為に…毎朝、お味噌汁を作ってください」キリッ

絵里「」ズキューン




絵里「あ、え…あ…こ、こんなふつつk…」////

穂乃果「なーんちゃって!どう?ドキドキした?」

絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「…」

穂乃果「あ、あれ?」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


雪穂「で」

穂乃果「しくしくしくしく…」

雪穂「それから口も聞いてもらえなくなった、と」

穂乃果「確かに調子には乗ったけどあんなに怒ることないと思わない!?」ウエーン

穂乃果「一緒に帰ってるのに会話無しとか完全に罰ゲームだったよ!!」シクシク

雪穂(あ、でも一緒に帰って来たんだ…)

雪穂「まあ…それは100%お姉ちゃんが悪いよ」

穂乃果「うえっ!?」

雪穂「私も絵里さんの立場だったらブチ切れだもん」ウンウン

穂乃果「…そんなに?」

雪穂「うん。だから明日は本気で謝った方がいいと思うよ?手遅れになる前に」

穂乃果「う、うぅ…」

雪穂「…」

雪穂「大丈夫だって」ギュッ

穂乃果「えっ!?」

雪穂「絵里さんだって明日には仲直りしたいと思ってるよ」ナデナデ

穂乃果「そうかなぁ…」

雪穂「そうそう。だから何にも心配いらないの」

雪穂「まぁ、万一何かあったら…私の豊満な胸の中で泣いていいからさ」ニヤッ

穂乃果「雪穂…ありがとー!!」ダキッ

雪穂「…」////

穂乃果「ん?でも豊満とはとても言い難い感触が…」

雪穂「!!」

雪穂「な、なんだと!そんな事言って自分はどうなのさ!」ガバッ

穂乃果「ちょっ!?」

雪穂「ほら!私と大差ないじゃん!」モミモミ

穂乃果「ぎゃー!!」




ほのママ「雪穂ー!あんた学校からプリントとかもらっt…」ガチャッ


シーン


ほのママ「雪穂。お話があります」

雪穂「」

・・・


穂乃果(雪穂が連れてかれたから部屋に戻って来たけど…やっぱり不安だなぁ)モヤモヤ

穂乃果(どうしよう…今日はさすがに寝ないとなんだけど…)


ブーブー


穂乃果「ん!?…絵里ちゃんからメール!?」アワアワ

穂乃果「え、えっと…『今日は怒りすぎちゃったわ。ごめんなさい。明日の朝はいつも通りで』…」

穂乃果「…」

穂乃果「…よ、よかったー!!これで安心して眠れるよ」ウルウル

穂乃果「あ!返信しなきゃ!絵里ちゃん大好き…と、えいっ!」

穂乃果「えへへ…本当によかった…」

穂乃果「そうだ!雪穂にも報告しよう!!」スッ


テクテクテクテク


穂乃果「ん?」

ほのママ「近親はダメです!」

雪穂「だーかーらー!そんなんじゃないって!!」

ほのママ「確かに私も思いっきり抱きしめたくなる時とかはある。でもね、私のそれは雪穂の感情とは違うの」

雪穂「違わないよ!同じだよ!!」

ほのママ「少なくとも押し倒して胸揉んだりしようなんて思わないです!!」

雪穂「あ、あれは事故で!!」

ほのママ「嘘おっしゃい!最近の雪穂、ちょっと変よ!?」

雪穂「変なのはお母さんだよー!」ウエーン

ほのママ「私を不安にさせる行動をとるからいけないんでしょうが!!」

雪穂「だから誤解なんだよー!!」




穂乃果「…」

穂乃果「なんか難しい話してるし、寝よう」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-次の日-

絵里「穂乃果ー!」タッタッタ

穂乃果「絵里ちゃん!!」

絵里「ご、ごめん…待たせちゃった?」

穂乃果「ううん。私もちょうど今来たところだよ」

絵里「そう?ならいいんだけど…」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「…」

絵里「あ、あのっ!!」

穂乃果「!?」

絵里「昨日は本当にごめんなさい。ついカッとなって…」

穂乃果「…ううん。いいの!私も調子に乗りすぎたよ」テヘ

絵里「穂乃果…」

穂乃果「えへへ」

絵里「…」

絵里「あのさ。仲直りの印ってわけじゃないけど…これ、押してもらってもいい?」スッ

穂乃果「…喜んで!」


グッ


穂乃果「はい。これで2ポイント!」

穂乃果「先は長いけど…頑張ってね!」

絵里「…ええ!」

今回はここまでで終わりにします
お付き合いありがとうございました

・・・


絵里「あ!そういえば…」

穂乃果「?」

絵里「休みの日はどうしたらいい?会いに行ってもいいの?」

穂乃果「それはもちろん!私は休日もバッチリ準備してるからね」フフフ

絵里(印を押すのに準備がいるのかしら…)

穂乃果「だから絵里ちゃんさえよければいつでもどうぞ!」

絵里「いつでも…ねぇ」

穂乃果「うん。私は毎日がエブリデイだからね!」ドヤァ

絵里「…」

絵里「まあ、ホリデイよりはマシか」

穂乃果「思ってたツッコミと違う!!」ガビーン

絵里「じゃあ、遠慮なんてしないわよ?」

穂乃果「うんうん!あ、そうだ。カード貸して」

絵里「ん?はい」スッ

穂乃果「ありがと。えっと…マジックマジック」ゴソゴソ

穂乃果「あった!で、ここをこうして…」カキカキ

絵里「?」

穂乃果「完成!ほのカード+!!」ババーン!!

絵里「2日目でもうアップデート!?」

穂乃果「科学とは常に進歩するものです!」

絵里(科学っていうか図工よね。これ)

穂乃果「絵里ちゃんが休みの日も私に会いたくなるようにしてみました…」フフフ

絵里「えっ!?」ドキッ

絵里「どれどれ…」

穂乃果「…」ワクワク

絵里「こ、これは!!」

穂乃果「…」ニヤリ

絵里「…」

絵里「ど、どこが変わったの?」

穂乃果「」ズコー

穂乃果「なんでー!絶対気づいたリアクションしてたよね!?」

絵里「お約束かなぁって」エヘヘ

穂乃果「ぶー!ここだよここ!」

絵里「?」

絵里「あ、ちょうど折り返しのところに変なマークが…」

穂乃果「変な!?」

絵里「…可愛らしいマークが」

穂乃果「もう遅いよ…」シクシク

絵里「ごめんごめん。で、これは何?」ナデナデ

穂乃果「…よくぞ聞いてくれました!これは『勤続ボーナス』だよ!」

絵里「?」

絵里「えっと…つまりこの日まで連続して穂乃果と会えばいいってこと?」

穂乃果「そう!つまりそれをゲットしたいなら休日も私と会うしかないのです!」フンスッ

絵里「な、なるほど…」

絵里(あれ?休日も遠慮しないって私言ったわよね?まあ、何かくれるって言うならもらって…ん?)

絵里「ねぇ、ちなみに何がもらえるの?」

穂乃果「!!」

穂乃果「そ、それは…」モジモジ

絵里「!?」

穂乃果「その時の…お楽しみ、だよ?」ウルウル

絵里「」

絵里(え?何?その意味深な感じ…ま、まさか!!)

穂乃果「…」

穂乃果(い、言えない!つい勢いで言っちゃっただけだから何も考えてないなんて…)ダラダラ

絵里「ほ、穂乃果?」ガシッ

穂乃果「!?」

絵里「優しく…優しくするからね」ハァハァ

穂乃果(何を!?)

短いですがごめんなさい。今回は終わりにします

一応、何ポイントで埋まるのかは後ほど…ということで。すみません

それでは、お付き合いありがとうございました

穂むらに永久就職する権利かな?

穂乃果「と、とにかく!私は休みの日も暇だから変な心配とかしないでね?」

絵里「休みの日『も』なのね…」

穂乃果「えへへ…」

絵里「…」

絵里「じゃあさ、今度の休日…どこか遊びにでも行く?」ドキドキ

穂乃果「ホント!?行く行く!!」

絵里(よしっ!)グッ

絵里「ふふっ。じゃあ今度の休日は空けておいてね?」

穂乃果「うん!絵里ちゃんとお出かけだ!やったー!!」クルクル

絵里「ってこら!道路でそんなことしたら危ないでしょ!?」

穂乃果「えへへ…ごめんごめん。つい嬉しくって」

絵里「まったく」

絵里(でも、こんなに喜んでくれるなんて…)キュン

・・・


絵里「えへへへ…」ポワワワワ

にこ「…何アレ」

希「触れない方がいいってカードが告げとる」

にこ「よし。今回は信じるわ」

希「毎回信じてよ」

にこ「しっかし久しぶりに学校来たけど…何もする事ないわね」

希「授業も無いし、卒業式の練習も長い時間はやらないからなぁ…」

にこ「…なのにアンタらはよく毎日学校来てるわよね。大学だって推薦で決まってるんでしょ?」

希「それはそうやけど…家にいても暇やし」エヘヘ

にこ「…」

にこ「ま、そういう事にしといてあげるわよ」

希「ん?」

にこ「なんでもない」

絵里「はっ!」

のぞにこ「!!」ビクッ

絵里「…」

絵里「あ、あれ?希とにこ?いつの間に…」

にこ「…ずっと居たけど?」

絵里「えっ!?」

希「重症やね」

にこ「真姫ちゃん家、行く?」

絵里「それ病院の方でしょ!?大丈夫よ!!」

希(行った方がいいと思うけどなぁ…)

絵里「ねぇ、それより聞いて!今度ね、穂乃果とデートなの!デート!!」

にこ「現役アイドルだったら炎上する発言よね。これ」

希「いや、むしろ美味しかったかもよ?」

にこ「考えがいやらしい!!」

にこ「でもホント、浮かれ過ぎて問題起こすんじゃないわよ?」

絵里「大丈夫よ。にこじゃあるまいし」

にこ「本人!目の前!!」

希「えりちならその辺しっかりするやろ。にこっちじゃあるまいし」

にこ「アンタはどっちの見方なのよー!!」ウガー

希「強い方」

にこ「つまり私は弱いと!?」

絵里「ごめんね?」ドヤァ

にこ「ぐぬぬ…」

希「…」クスクス

にこ「ま、でも楽しそうで何よりだわ」

希「どうしたん?急に」

にこ「卒業したくないよー!うえーん!って2人で泣きじゃくってると思ってたからさ」

絵里「そんな…にこじゃあるm」

にこ「その下りもういいから」

希「…」

希「ねぇ、にこっち」

にこ「?」

希「久しぶりに…ワシワシしていい?」グイッ

にこ「いいわけ無いでしょ!?いきなり何!?」ガビーン

希「いやぁ…なんか慎ましいのをワシワシしたい気分なんよね」

にこ「慎ましっ!?」

希「と、いうわけで…」ワシワシ

にこ「ちょ…まっ…」

希「…」ニジリニジリ

にこ「ぎゃー!!」

にこ「」ビクンビクン

希「ふぅ」テカテカ

絵里「容赦無いわね…」

希「まあね。しかしにこっちは鋭いんだか鋭く無いんだか…」

絵里「?」

希「…なんでもない」

希「それより、デート…楽しんで来てな?」

絵里「うん!ありがと」エヘヘ

希「…」

にこ「」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

例のごとく短いですが今回は終わりにします
お付き合いありがとうございました

>>73-75
言い方が違うだけ!

-数日後、休日-


穂乃果「おはようございます…」

絵里「…何か言うことは?」ジー

穂乃果「ち、遅刻してすみませんでしたぁ!!」ドゲザ

絵里「…」ゴゴゴゴゴ

穂乃果「っ!」プルプル

絵里「なんてね。怒ってないわよ。電車が遅れたんでしょ?」

穂乃果「そうだけど…遅刻したことには変わりないよ。本当にごめんなさい」シュン

絵里「…確かに。この寒い中待たされた恨みは一生忘れないわ」

穂乃果「やっぱり怒ってらっしゃる!!」ガビーン

絵里「…」

絵里「ま、これで許してあげるとするか」スッ

穂乃果「絵里ちゃん…」ウルウル


グッ


穂乃果「えへへ。折り返しの…折り返しくらいは来たかな」

絵里「先は長いわね…」

穂乃果「さて、今日はどこに行くの?」ワクワク

絵里「…本当なら適当にウロウロしながらショッピングとかランチとかしたかったんだけど」

穂乃果「けど?」

絵里「…」


ザー!ザー!
ヒュォォォォ!!


絵里「この天気じゃ無理でしょ」

穂乃果「…電車が遅れるレベルだもんね」

絵里「こうも荒れてると駅ナカしかない…かな」

穂乃果「えー!せっかく絵里ちゃんと遊べるんだからもっと色んな所に行きたい!!」

絵里「ワガママ言わないの」ナデナデ

穂乃果「…」

穂乃果「はっ!!」

絵里「!?」ビクッ

穂乃果「そうだよ!私にはこの必殺技があった!!」

絵里「…まさか」

穂乃果「ちょっと行ってくる!」ダダダダ

絵里「ま、待ちなさい穂乃果!アレをここでやったら…!!」






穂乃果「…」スゥ

穂乃果「雨やめぇぇぇぇぇ!!」

・・・


穂乃果「…」シクシク

絵里「…」

絵里「こんな場所であんなこと大声で言ったら…そりゃあ変な目で見られるでしょうよ」

絵里「しかも…」


ゴロゴロ!!
ズァァァァ!!!
ビュオオオオ!!!!


絵里(さっきより酷くなってるし…)

穂乃果「穴があったら…入りたい…」シクシク

絵里「ったく…ランチ奢ってあげるから元気だしなさい」ナデナデ

穂乃果「…ホント?」ウルウル

絵里「うん。美味しいもの食べて、元気出しましょ?」

穂乃果「やったー!絵里ちゃん大好き!!」ダキッ

絵里「もぅ。現金なんだから」////

穂乃果「えへへへ」

・・・


穂乃果「ふぃー…お腹いっぱい」

絵里「美味しかった?」

穂乃果「うん!とっても!」

絵里「ならよかった」ナデナデ

穂乃果「えへへ。でもここって駅の中なのに何でもあるんだね」

絵里「デパートとか百貨店と繋がってるからね。その分割高感はあるけど…」

穂乃果「あ!映画館まである!」

絵里「…」

絵里「じゃあ映画でも観る?どうせ時間はたっぷりあるんだし」

穂乃果「うん!」


~~~~~~
~~~~~~

絵里(といった具合で私達は時間を忘れて遊びました)

絵里(その結果)

~~~~~~
~~~~~~


穂乃果「今日は楽しかったー!」

絵里「ふふっ。ならよかったわ」

穂乃果「明日はどうする?また何処か行くの?」

絵里「天気次第ね。また荒れるようなら家でゆっくりでもいいし」

穂乃果「了解!」

絵里「じゃあまたあしt…えっ!?」

穂乃果「ん?どうしたの?」チラッ




『降雪のため運転見合わせ』

ほのえり「」

穂乃果「え、えーっ!?帰れないの!?」

穂乃果「どどどどうしよう絵里ちゃん!もう日が暮れちゃうのに!」

絵里「い、いや、地下鉄なら動いてるハズ…ちょっと遠回りになるけどそっちから帰りましょう」

穂乃果「そ、そうだよね…急に雪なんて言われてビックリしちゃった」エヘヘ

絵里「でも何かしらの影響は出ているでしょうから…急ぎましょう」

穂乃果「だね」タッタッタ


・・・


ザワザワ
ガヤガヤ

穂乃果「うわ…やっぱり人がすごいや」

絵里「この中帰るのは結構堪えるわね…」トホホ

穂乃果「…ん?」

絵里「どうしたの?」

穂乃果「ねぇ、あれ…」

絵里「?」





『運転見合わせ』

ほのえり「」

絵里「運行するのは危険って判断したのね。どうしたら…」

穂乃果「ね、ねぇ!それなら何処かに泊まらない?急がないと近くのホテルとかも…」

絵里「ホ、ホ、ホテル!?」////

穂乃果「え?じゃあ旅館?」キョトン

絵里「…ごほん!」

絵里「そうね。このままだと駅で一晩…なんて事になっちゃいそうだし、急いで探しましょう」

穂乃果「うん!」


・・・


「すみません…本日は満室となっております」

絵里「…そうですか。失礼しました」

穂乃果「だ、ダメだよ絵里ちゃん!やっぱりどこも満室だって…」

絵里「困ったわね…私達は未成年だからカラオケとか漫画喫茶で一晩って訳にもいかないし」

穂乃果「どうしよう…やっぱり駅で…」

絵里「…」

絵里(出来ればあそこだけは避けたかったんだけどな…)

穂乃果「?」

絵里「…ついて来て」

・・・


ボフッ

穂乃果「よかったー!お部屋が空いてて!!」エヘヘ

絵里「…そうね」////

穂乃果「ん?どうしたの?」

絵里「な、なんでもない!!」////

穂乃果「…変な絵里ちゃん」

絵里(18歳未満禁止って書いてなかったからセーフ18歳未満禁止って書いてなかったからセーフ18歳…)モンモン

穂乃果「それにしても凄いホテルだよね…ここだけじゃなくて周りもだけどお城みたいn」

絵里「ストーップ!!それ以上はダメよ!?」

穂乃果「え?うん…」

穂乃果「あ、そうだ。写真撮っておいて後でみんなに自慢しy…」

絵里「ダメダメダメ!絶対ダメ!!」

穂乃果「えー!なんでー!」ブー

絵里「お願いします…なんでも言うこと聞くから…」ウルウル

穂乃果「そんなに!?」

穂乃果「なら、家には連絡していい?」

絵里「それなんだけど…穂乃果はウチに泊まってる事にしてくれない?」

穂乃果「え?なんで?」

絵里「ホテルに泊まってるなんて言ったら余計な心配かけちゃうでしょ?だからお泊り会をしてるってことで…」

穂乃果「えー…でもバレたら…」

絵里「それは大丈夫。私が亜里沙にお願いしておくから」

穂乃果「ホント?」

絵里「うん。だから安心して」ナデナデ

穂乃果「…わかった」

絵里「ごめんね。ワガママ言っちゃって」

穂乃果「ううん気にしないで。いつもは私が言ってるんだもん!」

絵里「…ありがと」

穂乃果「よし。じゃあ電話してくるね」

絵里「うん」

・・・


穂乃果「お待たせ~」

絵里「大丈夫だった?」

穂乃果「うん。絵里ちゃんによろしくだって」

絵里「はい。承知しました」グッ

絵里「あ、そうそう。お風呂は沸かしておいたからね?」

穂乃果「おお、ありがとう!…でもお風呂入る前にちょっとだけニュース観てもいい?」

絵里「え!?穂乃果がニュース!?」

穂乃果「むむ!私だって明日の天気くらいは気になるもん」

絵里(天気だけかい)

穂乃果「というわけで」ポチッ


<アンアン!!


穂乃果「」ポチッ

穂乃果「…」ゴシゴシ

穂乃果「あ、あはは…今の時間て結構際どいドラマやってるんだね。ビックリしちゃった」

絵里「」

絵里「はっ!?…そ、そうね」

穂乃果「よ、よーし。気を取り直して別のチャンネルで確認するよ!」

穂乃果「えいっ!」ポチッ


<アンアン!!


穂乃果「…」ポチッ


<アンアン!!


穂乃果「」ポチッ


<キモティィィ!!


ほのえり「」

穂乃果「え、え、絵里ちゃぁん…」ウルウル

絵里「」ハッ!!

絵里「テレビが壊れてるのよ!そうよ!そう!だからもう観るのやめましょう!!」

穂乃果「う、うん…」////

絵里「さあ!お風呂にどうぞ!テレビの事は忘れてどうぞ!!」

穂乃果「わかった…行ってきます…」テクテク

絵里「…」

絵里(油断してた…そういうギミックに溢れてるのよねこの建物は…)

絵里(ん?ってことは…)


ウワー!!


絵里「穂乃果!?」

絵里「どうしたの!?大丈夫!?」バタンッ

穂乃果「え、絵里ちゃん!これ見て!!」

絵里「ごふぁ!!」ハナヂブー

穂乃果「!?」

絵里「は、はだ…はだ…」ボタボタ

穂乃果「はだ?そうじゃなくてこれ!これ!!」

絵里「…?」

穂乃果「こんな大きいお風呂にジャグジーがついてるんだよ!しかも光ってて綺麗!!」キャー

絵里「…そうね」////

穂乃果「ねえ絵里ちゃん!折角だから一緒に入ろうよ!!」

絵里「!?」

絵里「え、あ、いや…」////

穂乃果「嫌?」ウルウル

絵里「違う違う!入る入る!!」

穂乃果「やったー!」


・・・


絵里「…」ドキドキ

穂乃果「あぁ…生き返る…気持ちいい…」

絵里「…」ドキドキ

穂乃果「それにしても何でこんないいお部屋が空いてたんだろう…世の中って不思議だよ」ウンウン

絵里「そ、そうね…」ドキドキ

穂乃果「…」

穂乃果「うがー!!」バシャッ

絵里「!?」

穂乃果「せっかく一緒にお風呂入ってるんだからもっとお話しようよ!」

穂乃果「さっきからボケーってしちゃっててつまんない!」

絵里「だ、だって…」////

穂乃果「だってもへったくれもないよ!!」

絵里「えー!!」ガビーン

穂乃果「もしかして…やっぱり嫌だったの?」ウルウル

絵里「!!」

絵里「だから違うって!」

穂乃果「じゃあなんで…?」

絵里「それは…その…」

穂乃果「?」

絵里「…秘密」ブクブク

穂乃果「…」ジー

絵里「…」プイッ

穂乃果「…ま、嫌じゃないならいいや」エヘヘ

絵里(よかった…引き下がってくれて)

穂乃果「そういえばさ、この入浴剤使ってみてもいい?」

絵里「入浴剤?」

穂乃果「うん。珍しいやつだから気になってたんだよね」エヘヘ

絵里「いいけど…体に悪いやつじゃないでしょうね」ジー

穂乃果「そんなのホテルに置かないでしょ…というわけで遠慮なく」ドボドボ

絵里「あーまたそんなに沢山…」

穂乃果「えへへ…って、ん?」

絵里「?」

穂乃果「なんか玉になっちゃったね…」

絵里「しっかりかき混ぜなきゃダメなのかしら?」

穂乃果「よーっし!」バシャバシャ

絵里「おお…お湯がピンク色に…」

穂乃果「ホントだ!よし、もっともっと!」バシャバシャ

絵里「頑張って」クスクス


・・・


穂乃果「」

絵里「」

穂乃果「…え?なんでこんなヌルヌルに?」ヌルヌル

絵里「…」

絵里(うかつだったわ…そういう場所ってことをすっかり忘れてた…)

絵里「と、とりあえず一回流さない?これじゃ体を拭けないし」

穂乃果「だね。ちょっとシャワーを…」ザバッ

穂乃果「ってうわぁっ!!」ツルン

絵里「危ないっ!!」


バシャーン!!


絵里「いつっ…大丈夫?」

穂乃果「う、うん。ありがとう絵里ちゃ…」ハッ

絵里「!!」

絵里(顔…近い)////

穂乃果「う、うわぁぁ!ごめんごめん!!」////

絵里「え、あ、うん…」////

穂乃果「と、とにかくシャワーで流してくるよ…慎重に慎重に…」ソロリソロリ

絵里「そっちで転んだらシャレにならないわよ…気をつけてね」

穂乃果「うん。大丈夫大丈b」ツルン

穂乃果「」ドテッ

絵里「…」

穂乃果「…」

穂乃果「絶対おかしいでしょー!!テレビで芸人さんがやってるやつ並みに滑るよー!!」ウエーン

絵里「あーもう!言わんこっちゃ…」ハッ

絵里(こ、この角度…)ゴクリ

穂乃果「…」プルプル

絵里(あ、まずい…もう理性が…)

穂乃果「うう…痛いよぉ…」シクシク

絵里「…」

絵里「ねぇ、穂乃果」

穂乃果「?」

絵里「私が…体流してあげようか?」ハァハァ

穂乃果「え?大丈夫だよ」

絵里「いいからいいから…遠慮しないで?」ハァハァ

穂乃果「遠慮なんてしてな…」ハッ

絵里「…」ハァハァ

穂乃果「え、絵里ちゃん…?なんか目が怖いんだけど…」

絵里「ごめんね…でももう我慢が…」ハァハァ

穂乃果「!?」

絵里「優しく…優しくするからね!!」ガバッ

穂乃果「!!」






ツルン
ゴチンッ!!

絵里「」

穂乃果「…」

穂乃果「絵里ちゃーん!!」

・・・


絵里「う、うーん…」パチッ

穂乃果「絵里ちゃん…よかった…よかったよぉ」ダキッ

絵里「!?」

穂乃果「お風呂で倒れて気絶しちゃったから…どうなる事かと」ウルウル

絵里「…」

絵里(う、うわぁぁぁぁ!情けない!情けなさすぎる!!)

絵里(穂乃果だから別にいいけど全裸で気絶って何されても文句言えな…あ、あれ?)

絵里「ねぇ。このバスローブ…」

穂乃果「…うん。とりあえず裸じゃマズイかなぁって思ったからヌルヌルを洗い流して勝手に…」

穂乃果「ダメだった?」

絵里「…」

絵里「ううん。ありがと。心配かけちゃってゴメンね」ナデナデ

穂乃果「気にしないで!困った時はお互い様だよ!」

絵里「ふふっ。じゃあ今度は私が穂乃果を助けなきゃね」クスクス

穂乃果「いえいえ。日頃からお世話になっておりますゆえその必要はございませぬ」

絵里「なんで急にそんな喋り方に…」

穂乃果「えへへへ」

絵里「…」

絵里「…で、私の体をいじくりまわした責任は取ってもらえるのかしら?」

穂乃果「!?」////

絵里「だって…洗い流したってことはそういうことよね?」ニヤニヤ

穂乃果「い、いや…!そのような事は決して!!神に誓って!!」

絵里「本当かしら」ジー

穂乃果「うんうん!確かに絵里ちゃんのぷわをぷわーおしたくはなったけど…こう…グッと堪えて!!」

絵里(どういうこと…)

穂乃果「…」

絵里「…」

絵里「なんて。冗談よ冗談」クスクス

穂乃果「!!」

穂乃果「も、もー!ビックリしちゃったよ!!」プンプン

絵里「ごめんごめん。助けてもらって何様って感じよね」エヘヘ

穂乃果「そこまでは言ってないけど…あ!」

絵里「?」

穂乃果「日付、変わってた」

絵里「ってことは…」

穂乃果「うん!じゃあそれで責任をとったって事で!!」

絵里「…」

絵里「ま、いっか」クスクス

今回はここまでで終わりにします

漢字のミスや内容の矛盾については申し訳ないのですが見逃すか脳内補完していただけたらと思います…
読み返してみたら結構やらかしてました…すみません

それでは、お付き合いありがとうございました

グッ


絵里「1日で2ポイントもらった気分ね」

穂乃果「むむっ!1日1ポイントは厳守だからね!!」

絵里「はいはい」ナデナデ

絵里(まあ、そっちの方が私も…ね)


・・・


穂乃果「ふぁ~!」ノビー

絵里「ん?眠いの?」

穂乃果「えへへ…さすがにちょっと眠くなっちゃったかも」

絵里(そっか。私は寝てたけど穂乃果は…)

絵里「じゃあそろそろ寝ましょうか。夜更かしはお肌にもよくないし」

穂乃果「でも入浴剤のおかげ?で今はスベスベだよ!」

絵里「それは…うん」////

穂乃果「?」

絵里「と、とにかく!眠いなら無理しないのが1番!寝るったら寝る!!」

穂乃果「はぁい…」フアー

穂乃果「…あ!」

絵里「?」

穂乃果「そういえばお願いがあるんだけど…」エヘヘ

絵里「お願い?」

穂乃果「うん!折角だし…聞いてもらえないかな?」

絵里「まあ、私にできることなら」

穂乃果「やった!あのね…」

・・・


絵里「ほ、穂乃果?」

穂乃果「?」

絵里「えっと…これは…」////

穂乃果「腕枕だよ!ずっと憧れてたんだー」エヘヘ

絵里「そ、そう…」////

穂乃果「重かったら遠慮なく言ってね?」

絵里(言えるわけないでしょ…)

穂乃果「えへへ…気持ちいいなぁ…」

絵里「…」

穂乃果「…」

穂乃果「どうしよう…寝るのが勿体無い…でも眠い…」ウツラウツラ

絵里「ふふっ。いいから今日は寝なさいって。またいつでもしてあげるから」ナデナデ

穂乃果「本当?」

絵里「うん。だから…ね?」

穂乃果「…わかった。おやすみなさい」

絵里「おやすみ」ナデナデ

穂乃果「…」

穂乃果「…すぅ…すぅ」Zzz

絵里「…」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


穂乃果「んっ…」パチッ

絵里「…おはよ」ナデナデ

穂乃果「絵里ちゃ…ん…?」

穂乃果「…」

穂乃果「はっ!おはようございますっ!!」ガバッ

穂乃果「も、もしかして一晩中…?」

絵里「…よく寝たわね」クスクス

穂乃果「あわわわ…腕は大丈夫?壊死してない!?」

絵里「そんなわけないでしょ!?…まぁ、ちょっと痺れてはいるけど」

穂乃果「ご、ごめん…」シュン

絵里「気にしないで。私もそれなりの対価はもらったから」フフフ

穂乃果「え?」

絵里「寝顔、可愛かったわよ」ニコッ

穂乃果「!!////」ボンッ!!

穂乃果「も、もー!絵里ちゃんはもー!!」////

絵里「無防備に寝てる穂乃果が悪いのよ」ドヤァ

穂乃果「ぶー…」

絵里「ふふっ」ナデナデ

穂乃果「…あ、でも約束は守ってよ?」

絵里「約束?」

穂乃果「また…いつでもしてくれるんだよね?」ニヤリ

絵里「うっ…確かにそんな事も言ったような…」

穂乃果「言いました!というわけで…覚悟しててね?」ムフフ

絵里「…はいはい」クスクス


・・・


絵里「…じゃあそろそろ帰りましょ?」

穂乃果「えー!!もうちょっと居ようよ!」

絵里「だーめ。家族だって心ぱ…」ハッ!!

穂乃果「絵里ちゃん?」

絵里「あ、ああああ…!!」ガクガク

穂乃果「!?」

絵里「ほ、穂乃果…ちょっと…携帯みてもらってもいい…?」

穂乃果「携帯がどうしたの?」チラッ


着信25件

お母さん
雪穂
お母さん
雪穂
雪穂
お母さん
雪穂
雪穂
雪穂
雪穂
お母さん
雪穂
雪穂



穂乃果「」

穂乃果「うわぁぁ!!なんかすごい着てる!」

絵里「や、やっぱり…」ガタガタ

穂乃果「絵里ちゃん…まさか…」

絵里「亜里沙に連絡するの忘れてた…」

穂乃果「」

穂乃果「えっと…つまり…?」

絵里「多分だけど…私が家に帰らないから亜里沙が雪穂ちゃんに連絡、雪穂ちゃんは私の家に泊まってるって聞いてる、じゃあ私達は何処に…って流れよね」

穂乃果「じゃ、じゃあ…」

絵里「みんな激おこね…」

穂乃果「」

穂乃果「え、え、絵里ちゃん!!どうしよう!!」ガタガタ

絵里「とにかく無事って連絡だけ入れておいて?」

絵里「…こうなった責任は私にあるんだし、謝りに行くわ」

穂乃果「で、でも雪が降って帰れなかったのは本当だし…」

絵里「私が穂乃果に嘘をつかせたんだもの。責任は取るわ」ナデナデ

穂乃果「絵里ちゃん…」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


絵里「というわけでして…」

ほのママ「…」

雪穂「…」ゴゴゴゴゴゴ

ほのママ「まあ、私達に余計な心配させないようにって配慮してくれたのよね?」

絵里「そのせいでまたややこしく…本当にすみませんでした」

ほのママ「まあこうして無事に帰ってきてくれたわけだし、私もこれ以上とやかく言うつもりはないけど…」

穂乃果「ホント!?」

ほのママ「ええ。それに絢瀬さんも早く自分の家に帰った方がいいんじゃないかしら…」

ほのママ「親御さんも心配してるでしょうに」

絵里「はい…ご迷惑をおかけしました」ペコリ

穂乃果「絵里ちゃん…」ウルウル

絵里「ごめんね。私のせいで」

穂乃果「ううん。気にしないで…」

絵里「では、すみません。失礼します」テクテク

穂乃果「…」

雪穂「…」ゴゴゴゴゴゴ

ほのママ「しかしまあ、しっかりしてる子ねぇ…」

雪穂「…」ムッ

穂乃果「ごめんなさい…心配かけて」ウルウル

ほのママ「ったく。次は無いんだからね」ナデナデ

穂乃果「はい…」シュン


・・・


雪穂「ねぇ、お姉ちゃん」

穂乃果「どうしたの?」

雪穂「昨日はホテルに泊まったんだよね?どんな所だったの?」

穂乃果「どんなって…お城みたいな所」

雪穂「!!」

穂乃果「他のホテルはほとんど満室だったのに、そこは空いてたの。運が良かったよ」エヘヘ

雪穂「…」

雪穂「ねぇ、お姉ちゃんと絵里さんって…付き合ってるの?」

穂乃果「!?」////

穂乃果「つ、付き合ってなんてないよ!ただの友達だよ!!」////

雪穂「へぇ…」

雪穂「ただのお友達とそんな場所に…ねぇ」ボソッ

穂乃果「?」

雪穂「…」

雪穂「ま、お姉ちゃんだし仕方ないか」フッ

穂乃果「どういう意味!?」

雪穂「そのまんまの意味だよ」クスクス

穂乃果「むー…」


・・・


穂乃果「あ、そうそう」

雪穂「?」

穂乃果「雪穂さ、何か欲しい物ってある?」

雪穂「え!?くれるの!?」グイッ

穂乃果「うっ…そ、それは…またの機会に」アセアセ

雪穂「なんだ…期待させないでよ」

穂乃果「ごめんごめん。出費がかさんだもんで持ち合わせが…」シュン

雪穂「…で、何でそんなこと聞くわけ?」

穂乃果「ちょっと参考にさせていただきたいなぁ…なんて」エヘヘ

雪穂「…」

雪穂「…お姉ちゃん」

穂乃果「えっ!?私だけじゃ不満なの!?」

雪穂「違うよ。その人はね、高坂穂乃果が欲しいんだと思うよ」

穂乃果「えっ!?」////

雪穂「体にリボン巻いて私を貰って~ってやれば喜ぶよ。絶対」

穂乃果「そそそそんなこと出来るわけないでしょ!?」////

雪穂「…お泊まりデートはするくせに」ボソッ

穂乃果「え?」

雪穂「なんでもない!お姉ちゃんのバカ!!」

穂乃果「いきなり暴言」ガビーン

雪穂「とにかく、それくらい自分で考えなよ」

穂乃果「だよねぇ…」トホホ

雪穂「…」ムカムカ

穂乃果「うーん…うーん…」

雪穂「…」

穂乃果「お金は無いから…何か作って…」ブツブツ

雪穂「…」ハァ

雪穂「もうさ、肩叩き券でいいんじゃない?お父さんとお母さんなら泣いて喜ぶよ」

穂乃果「いや、さすがにそれは…」ハッ!!

穂乃果「そ、そ、それだ!!」

雪穂「えっ」

穂乃果「ありがとう雪穂!ビビッときたよ!!」ダキッ

雪穂「ええええ!?今ので!?」////

穂乃果「うん!さすが雪穂!!大好きっ!」モギュー

雪穂「ちょっ…止め…」////

穂乃果「えへへ~」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-数日後-


絵里「ついに…この時が来たわね」

穂乃果「うん。いくよ?」


グッ


穂乃果「おめでとう!ボーナスをゲットです!!」

絵里「…」ドキドキ

穂乃果「というわけで…絵里ちゃんにはこれをプレゼント!」ババーン

絵里「!!…これは?」

穂乃果「名付けて『ほのかけん』!福岡にありそうでしょ?」エヘヘ

絵里(知らないけど…)

穂乃果「はい、どうぞ」スッ

絵里「あ、ありがと。えっと何々…『この券を使うと1日穂乃果を好きにできる』…!?」

穂乃果「そう!私が1日絵里ちゃんの言うことを聞く券だよ。いつ使うかはまかせるけど」フフン

絵里「え…じゃあ死ねって言ったら死ぬの?」

穂乃果「中学生!!」

穂乃果「絵里ちゃん…私、信じてるからね?」ウルウル

絵里「…」

絵里「ご期待には…そえないかも」フッ

穂乃果「そんなー!!」

絵里(だ、だってこれさえあれば穂乃果と…)ドキドキ

穂乃果「とにかく、それで焼きそばパンなりメロンパンなり私に買わせるといいよ!」

絵里「パシリ!?」

穂乃果「それが多分一番有意義な使い方です」ウンウン

絵里(これの恐ろしさに全く気がついてない…相手が私でよかったわね)ハァ

穂乃果「何はともあれおめでとう!そして、いつもありがとう!!」

絵里「穂乃果…」

穂乃果「残り半分だけど…よろしくね?」エヘヘ

絵里「ええ!」

今回はここまでで終わりにします
お付き合いありがとうございました

・・・


絵里「…」ボー

絵里「…」ニヤニヤ

にこ「…」

希「…」

希「さて、今日は帰ろうかな」スッ

にこ「ちょっ!?逃げる気!?」

希「まさかそんな」ハハハハ

にこ「ざけんな!絶対帰さないからね!!」ウガー

希「いやホラ…カードもそう告げてるし」

にこ「どこにカードがあんのよ!!」

希「…スピリチュアルやろ?」

にこ「それ言ってればいいと思ってない!?」


ギャーギャー!!


絵里「…はっ!!」ビクッ

のぞにこ「」

絵里「ねぇ!聞いて聞いて!穂乃果からこんなの貰っちゃったの」エヘヘ

のぞにこ(始まったよ…)

絵里「1日穂乃果を好きにしていいんだって!どうしよう…理性を保てるかしら」ハァハァ

希「…」

にこ「うわぁ…」

希「もうアレはえりちやない…えろちや」

にこ「エロチカおうちに帰れ」

絵里「なんか今日当たりがキツい!!」ガビーン

にこ「大体ねぇ!あんたらのバカップル自慢なんて聞き飽きてんのよ!!」

絵里「ばっ…!?」////

絵里「で、でも付き合ってるとかそういうわけじゃないし…」モジモジ

にこ「…」

にこ「えっ!?そうなの!?」

絵里「うん。仲はいいんだけど」エヘヘ

希「…」

にこ「ちょ、ちょっと!聞いてないわよ!?」ヒソヒソ

希「だって聞かれてないし…それに事実上付き合ってるようなもんやろアレ」ヒソヒソ

にこ「そうだけどさぁ…」ヒソヒソ

絵里「?」

にこ「…」

にこ「じゃあ穂乃果とそういう関係になる気は無いの?」

絵里「えっ!?あ、いや…それはその…」////

にこ「な、い、の!?」

絵里「…」

絵里「…あります////」プシュー

にこ「そう。ならもうちょっと頑張んなさいよ」

にこ「あの子、ライバル多いんだからね?」

絵里「…」

にこ「気づいたら他の誰かと…なんて」ウヒヒ

絵里「!?」


穂乃果(希)「絵里ちゃん!私、◯◯ちゃんと結婚する事になったから!」

◯◯(にこ)「そういう事なんで。もう穂乃果に近づかないでくださいね」

穂乃果(希)「◯◯ちゃん…カッコいい」ポッ

◯◯(にこ)「ほら、行くわよ穂乃果」

穂乃果(希)「うん!じゃあね絵里ちゃん!」


にこ「なーんて事に」

絵里「」

絵里「いや、まさか、そんな…」ガクガク

希(効果抜群やん)

にこ「だから、そうなる前に根性みせなさいよ?」

絵里「…」

希「そうそう。ウチらにはもう時間が無いわけやし」

絵里「…」

絵里「…わかった」

のぞにこ「!!」

絵里「卒業するまでに…私…告白する!!」

のぞにこ「おお~!!」

にこ「そういえば卒業式って…アレが貰えるわよね」ニヤニヤ

希「最高のタイミングかもね」ニヤニヤ

絵里「…」////

にこ「…さて、そろそろ邪魔者は退散するとしますか」

希「穂乃果ちゃんと仲良くな」ニヤニヤ

絵里「も、もー!!」////


・・・


絵里「…」

穂乃果「?」モグモグ

穂乃果「えひひゃんほうひはほ?」モグモグ

絵里「!?」ビクッ

絵里「べ、別にどうもしてないわよ?」

穂乃果「…」ゴックン

穂乃果「そう?なんか考え事してるみたいだったから…」エヘヘ

絵里「!!」ギクッ

穂乃果「…」

穂乃果「パン、食べる?」スッ

絵里「えっ!?」

穂乃果「私に言えないことなら無理に聞かないけど…やっぱり元気がない絵里ちゃんは見たくないからさ」

穂乃果「美味しいパンを食べて、元気になりましょう!!」フンスッ

絵里「穂乃果…」

絵里「…」

絵里(そうよね。こういう事は早く決着つけた方が…)

絵里「っ!」グッ!!

絵里「ねぇ、穂乃果。大事な話g」







海未「こらー!!」バタンッ!!

ほのえり「!?」

海未「今日は大事な打ち合わせがあると言いましたよね!?」

穂乃果「え…いつ?」

海未「朝!教室で!!まさか上の空で聞いてなかったなんて事は…」ゴゴゴゴゴゴ

穂乃果「…」ダラダラ

海未「ええい!とにかく早く来なさい!!先生方を待たせているんですよ!?」

穂乃果「わ、わかった!!今すぐ行くよ!!」

海未「あーもう…こんな事ならもっとしっかり見張っておくべきでした…」トホホ

絵里「???」オロオロ

海未「…ごめんなさい。穂乃果は回収させていただきます」

絵里「え?う、うん…」

穂乃果「ごめん絵里ちゃん!そういうことだから…」

絵里「が、頑張ってね」

穂乃果「行ってきまーす!!」ダダダダダ

絵里「…」





絵里「ま、まあ…卒業まであと20日近くあるんだし、焦らずいきましょう」ウンウン

すみません…今日はここまでで終わりにします
お付き合いありがとうございました

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-次の日-

絵里「穂乃果!大事な話g」

海未「穂乃果ー!!」ウガー


-次の日-

絵里「穂乃果!大事n」

ことり「穂乃果ちゃん!!」ピーピー


-次の日-

絵里「穂乃k」

理事長「高坂さん。ちょっといいかしら?」



-数日後-

絵里「」ズーン

のぞにこ「…」

絵里「何か…見えない力が働いている…」シクシク

にこ「…今まで振ってきた子の怨念とかじゃない?」

絵里「生霊!?」

希「怖っ」

絵里「え…そういうの得意分野じゃないの?」

希「ちょーっとベクトルが違うかなぁ」エヘヘ

絵里「…」

にこ「ま、何にせよ根に持つタイプに狙われたら大変って事よ」

希「あれー?狙われたことあるの?」ニヤニヤ

にこ「!!」

にこ「そ、そりゃあ何回もあるわよ!にこはみんなのものだけど、独占欲をかきたてちゃうのも事実だし?」アタフタ

希「はいはい」クスクス

絵里「…」

希「えりち?」

絵里「あ!うん…なんでもない」エヘヘ

にこ「…」

にこ「じゃあそろそろ行くわね。穂乃果によろしくどうぞ」

希「またね~」


・・・


絵里「…はぁ」

絵里(このカードも…もう少しで埋まっちゃうわね)スッ

絵里(あんなに長く見えたのに、こんなに短いなんて)

絵里(…)

絵里「穂乃果…」ギュッ






穂乃果「絵里ちゃーん!!」

絵里「うひぁっ!?」ビクッ!!

絵里「ほ、穂乃果!?」


ポロッ


穂乃果「?」

穂乃果「そんなに慌ててどうしたの?」

絵里「な、なんでもない!それより今日は遅かったじゃない」ナデナデ

穂乃果「そうなの!聞いてよ!海未ちゃんってば酷いんだよー!!」

絵里「…また怒られるようなことしたの?」ジー

穂乃果「うっ…で、でも今回は私だけが悪いって訳じゃ…」

絵里「言い訳?みっともない」ジトー

穂乃果「…」シュン

絵里「…」

絵里「…なんてね。次からは怒られないように頑張りましょ?」ナデナデ

穂乃果「うん!」パァァァ

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

-同室、放課後-


「あーあ。ついてないなぁ…居残りで掃除とか」

「こんな教室誰も使ってないでしょ。掃除したフリして帰っちゃお…ん?」

「何これ『絵里ちゃん専用ほのカード』…」

「絵里ちゃんって…絢瀬先輩!?ってことは…」

「…」

「へぇ」

「やっぱり…やっぱりそうだったんだ…っ!」ギリッ

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――

-翌日-


穂乃果「ふぁ~…」パチッ

穂乃果「うぅ…さぶっ…」

穂乃果「あれ?絵里ちゃんからメールだ。『ごめん。先に学校に行ってるわね』…?」

穂乃果「え…何かあったのかな?」


・・・


穂乃果「いってきまー…」

雪穂「あれ?今日は1人なの?」

穂乃果「うん。絵里ちゃん用事があるみたいなの」シュン

雪穂「へ、へぇ…」

穂乃果「?」

雪穂「そ、それならさ…途中まで…一緒に行かない?」モジモジ

穂乃果「ホント!?行く行く!!1人で寂しいなって思ってたんだよ~」エヘヘ

雪穂「ま、待ってて!すぐ支度するから!」

穂乃果「うん。そんなに急がなくてもいいよ?」クスクス

雪穂「そういうわけには~…」ダダダダダ




ほのママ「…」ジー

・・・


テクテクテクテク

穂乃果「えへへ。雪穂と登校なんていつぶりだろ」

雪穂「だよね~…てか2人っきりなら初めてじゃない?いっつも海未さんとことりさん居たし」

穂乃果「そうそう!ことりちゃんが雪穂を妹にしたい~って毎日言ってたよね」クスクス

雪穂「あの目はガチだったからね…今でもトラウマだよ」ガタガタ

穂乃果「ふふっ…懐かしいなぁ…」

雪穂「…」

雪穂「あの頃から…お姉ちゃんの周りにはいっつも誰か居たよね」

穂乃果「?」

雪穂「妹としてはさ…それが誇らしくもあり、寂しくもありって感じだったんだ」エヘヘ

穂乃果「雪穂…」

雪穂「しかも最近じゃ絵里さんにゾッコンだし…」

穂乃果「え、あ、いや…!////」アタフタ

雪穂「ったく…我が姉ながらわかりやすすぎ!」ツン

穂乃果「う、うぅ…」////

雪穂「…」

雪穂「べ、別にそれが悪いとは思わないし、絵里さんは私も素敵だとは思うけど…けど…!」

穂乃果「?」

雪穂「たまには…私も構ってよね」////

穂乃果「」

雪穂「もうちょっと一緒に遊びに行ったりとかさ…」ゴニョゴニョ

穂乃果「雪穂ー!」モギュー!!

雪穂「!?」////

雪穂「う、うわぁぁぁ!何してんのぉぉぉ!!////」ジタバタ

穂乃果「駄目なお姉ちゃんでごめんね…」ギューッ

雪穂「だー!なんでそう両極端かなぁ!!」

穂乃果「ゆーきーほー!!」ギュー!!

雪穂「うわぁぁぁ!!」


・・・


雪穂「お、落ち着いた…?////」ハァハァ

穂乃果「ごめんごめん…私の中の何かが爆発しちゃったよ」エヘヘ

雪穂(何それ怖…)

雪穂「とにかく!そういうことだから!」ダッシュ

穂乃果「あっ…」

雪穂「私がオトノキ入ったらまた一緒に…ね!!」ダダダダダ

穂乃果「…うん!」

・・・


穂乃果「…あ!」

にこ「…」

穂乃果「にこちゃんおはよー…う?」

にこ「ねぇ。ちょっと話があるんだけど」

穂乃果「?」

にこ「ここじゃなんだから…場所を変えましょう」

穂乃果「う、うん…」


・・・


穂乃果「どうしたの?」

にこ「…」

にこ「単刀直入に聞くけど…絵里とケンカでもした?」

穂乃果「絵里ちゃんと?ないない!仲良しだよ!!」

にこ「そう…嘘じゃないわよね」

穂乃果「なんで嘘なんてつく必要があるの!?」

にこ「…」

穂乃果「?」

にこ「着いてきなさい」テクテク

穂乃果「え?でも朝のホームルーム…」

にこ「いいから!」

穂乃果「は、はい…」テクテク


・・・


にこ「…ここよ」

穂乃果「ここっていつもの…」

…ック

穂乃果「ん?」

ヒック…グスッ…

穂乃果「!!」

にこ「だからアンタに聞いたのよ。朝も別々に来てたし」

穂乃果「そ、それは絵里ちゃんがメールで…」

にこ「…」

希「ウチらが来た時からずっとあんな感じなんよ…」

にこ「だからてっきりアンタと揉めたんだと思ってたんだけど…」

穂乃果「そ、そんなわけないよ!昨日だっていつも通りだったし!」

希「じゃあ何でなんやろ?」

穂乃果「ごめん…本当にわからない」シュン

のぞにこ「…」

にこ「…ま、ここからは任せる方がいいのかもね」

希「そうやね」

希「えりちの事…頼んだよ?」

穂乃果「…うん」

ガラガラガラ

絵里「!!」ビクッ

穂乃果「え、絵里…ちゃん?」

絵里「あ…あぁっ…」ポロポロ

絵里「ほの…ごめっ…ごめんっ…」ポロポロ

穂乃果「と、とりあえず落ち着いて!」ナデナデ

絵里「っ…ぐすっ…」

穂乃果「…」

穂乃果「何が…あったの?」

絵里「…しちゃった」

穂乃果「え?」

絵里「カード…なくしちゃったの…」ウルウル

穂乃果「…」

ガバガバですみません…
今回はここまでで終わりにします

それでは、お付き合いありがとうございました

絵里「ごめん…なさい…」ウルウル

絵里「せっかく作ってくれたのに…せっかく…ここまで…」ウルウル

穂乃果「…」

穂乃果「てい」ムニッ

絵里「!?」ビクッ

穂乃果「もー!心配して損した!!」

穂乃果「物を失くしたくらいで泣くんじゃありません!もうすぐ大学生なんでしょ!?」

絵里「…」グスッ

穂乃果「それよりみんなに迷惑かけた事を反省しなさい!まったく!!」プンプン

絵里「…はい」

穂乃果「カードなら明日にでも作り直すから心配ないよ!ポイントも引き継いであげるし」

絵里「…」

穂乃果「これでも不満!?」ウガー

絵里「ち、違うの…私が心配してたのは…その…」

穂乃果「?」

絵里「幻滅…されちゃうんじゃないかって…」

穂乃果「…」

穂乃果「絵里ちゃん?」

絵里「?」

穂乃果「私がその程度で絵里ちゃんのことを嫌いになると思った?」ニコッ

絵里「…えっ?」

穂乃果「私はね、むしろそんな心配をされる事の方にガッカリだよ?」ニコニコ

絵里「あ、あれ?穂乃果…?」

穂乃果「ホント、絵里ちゃんの中で私ってそんな人間だったんだなぁ…って」ニコニコニコニコ

絵里「ほ、穂乃果さーん…?」

穂乃果「今私が話してるんだけど」ニコニコニコニコニコニコ

絵里「」

穂乃果「…しょうがないなぁ」グイッ

絵里「!?」

穂乃果「お仕置きです」

絵里「」

穂乃果「希ちゃん直伝…」ワシワシ

絵里「ご、ごめ…穂乃果…」

穂乃果「問答無用!!」ワシワシ

絵里「ちょ…まっ…あーっ!!」


・・・


<アーッ!!

希「さすがや穂乃果ちゃん…ウチが教えられることはもう…」ウルウル

にこ「…」

にこ「っていうか結局バカップル見せつけられただけじゃない…口ん中が甘ったるくてしょうがないわ」ウエー

希「まあまあ、今日も平和でよかったって事で」

にこ「…」ハァ

にこ「ま、そういう事にしといてあげるわよ」



??「…見つけました」ゴゴゴゴゴゴ

のぞえり「!?」

希「さ、さーて!ウチはアルパカの世話でもしてこようかなー!」ダッシュ

にこ「あ!ちょ!まっ!!私も行く!!」ダッシュ

??「…」ゴゴゴゴゴゴ

・・・


穂乃果「ふぅ」テカテカ

絵里「」ビクンビクン

穂乃果「はい。これで全部チャラ!」

穂乃果「また明日からも…よろしくね?」エヘヘ

絵里「は…はひぃ…」ビクッビクッ



<ニゲロー!!
<オニガデター!!

穂乃果「!?」

穂乃果「え?にこちゃん!?希ちゃん!?」


ガラガラガラ!!


海未「…」

穂乃果「あ、あれ?海未ちゃー…」

海未「探しましたよ…」ゴゴゴゴゴゴ

穂乃果「!?」

海未「おかしいですよねぇ…靴があるのにクラスには居ないんですから」

穂乃果「そ、それは…」

海未「そんな人がまあ何をしているのかと思えば…」チラッ

絵里「」ビクンビクン

穂乃果「」

海未「どういう事か…説明してもらえますか?」

穂乃果「い、いや、コレには深いわけが…」

海未「うるさい!!」

穂乃果「えー!?」ガビーン

海未「武士ならおとなしく腹を切りなさい…」ゴゴゴゴゴゴ

穂乃果「武士じゃないし!罪重すぎるし!!」

海未「ならば私がこの手で…」

穂乃果「いやいやいや!いくらなんでも急すぎるでしょ!!」

海未「覚悟!!」ダッ

穂乃果「ひぃっ!!」

海未「…」

海未「なんて。ほら、貴女にお届け物ですよ」スッ

穂乃果「…えっ?」

海未「名前は聞きそびれてしまいましたが1年生の子からです。中身は確認していないのでわかりません」

穂乃果「???」

海未「では私はこれで。早く先生のところに行くのですよ?今なら遅刻で済みますから」テクテク

穂乃果「あ、ありがとう…」

穂乃果「…?」

絵里「」グテー


・・・


ことり「えへへ。海未ちゃんも素直じゃないよね」

海未「…何がですか?」

ことり「ことりはそんな海未ちゃんも好きだよ?」ニコニコ

海未「!!」////

海未「か、からかうのは止めてください。いくらことりでも怒りますよ!?」ウガー

ことり「はぁい♪」

・・・


穂乃果「私に届け物?何だろう…」

穂乃果「はっ!もしかしてついに私にもラブレターが…」

絵里「えっ!?」ガバッ

穂乃果「…」

絵里「…」ドサッ

穂乃果「とにかく開けてみよう」ガサゴソ

穂乃果「中身は…あっ!!」

絵里「…」チラッチラッ

穂乃果「え、え、え、絵里ちゃん!これ!!これ!!」

絵里「う、うーん…」モゾモゾ

穂乃果「そういうのいいから!これ!!」

絵里「…」

絵里「な、何かしr…」ハッ

絵里「そ、それってもしかして…」プルプル

穂乃果「カ、カードだよ絵里ちゃん!!」

絵里「あ…あぁ…」ポロポロ

穂乃果「だー!また泣いてる!!」

絵里「だ、だって…嬉しくて…」ポロポロ

穂乃果「さっきは私に幻滅されるのがー…って言ってたのに?」ジー

絵里「で…でもやっぱり…思い出とか…やっぱり…っ!」ポロポロ

穂乃果「…そっか」ナデナデ

絵里「…」グスッ

穂乃果「でもなんで私の所に届けられたんだろう…?」

絵里「…そういえば…そうよね」

穂乃果「ほのカードでわかったのかな?でも絵里ちゃん専用って書いてあるし…あ!」

絵里「?」

穂乃果「1年生で…絵里ちゃんと会いづらいのって…」

絵里「!!」ハッ

・・・


「我ながらお人好しだよなぁ…」ハァ

「…」

「…お幸せに」


・・・


ほのえり「…」

穂乃果「お礼…言えないね」

絵里「…」

絵里(そうよね…もう…)ギュッ

絵里「…ねえ、穂乃果」

穂乃果「?」

絵里「大事な話があるの。聞いてくれる?」

今回はここまでで…すみません

ありがとうございました

穂乃果「うん」

絵里「ずっと…ずっと言おうと思ってたんだけど…」

穂乃果「…」

絵里「…」


絵里「私ね、穂乃果のことが好きなの」

絵里「友達としてじゃなくて、そういう意味で…ね」

穂乃果「」

絵里「だから…私と…」ギュッ

穂乃果「…」プルプル

絵里「…」

絵里「穂乃…果?」

穂乃果「…」ポロポロ

絵里「!!」

穂乃果「絵里ちゃんの…絵里ちゃんのバカ…!!」ポロポロ

絵里「」

穂乃果「なんで今なの!?なんで…なんで…」ポロポロ

絵里「え…あ…」

穂乃果「カードが返ってきて…もうちょっとで埋まるのに…なんで…」

絵里「…」

絵里「ごめ…なさい…」ウルウル

絵里「そんなに嫌われてるなんて…思ってなくて…」

絵里「私…私…」ポロポロ

穂乃果「ち、違う!」

穂乃果「嫌ってなんて…ないよ…大好きに決まってる…」

絵里「え…」

穂乃果「だから…」

穂乃果「だから私から…言おうと思ってたのに…」ポロポロ

絵里「!!」

絵里「えっ…それじゃあ…」プルプル

穂乃果「わ…私も…私も絵里ちゃんが好きなの!そういう意味で!」

絵里「あ…あぁ…」

穂乃果「だから…絵里ちゃぁん!!」モギュー!!

絵里「穂乃果…穂乃果ぁっ!!」ギューッ!!


――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


にこ「で?」

ほのえり「…」/////

希「おめでとう…えりち、穂乃果ちゃん」ニコッ

にこ「ったく…簡単に別れたりするんじゃないわよ?」

ほのえり「大丈夫!!」

にこ「…」

希「にこっち」ヒソヒソ

にこ「何よ?」ヒソヒソ

希「ウチらが心配しなきゃいけないのはそこやないって」ヒソヒソ

にこ「え?何よ…」ハッ

にこ「も、もしかして卒業するまでずっと…」

希「うん。目の前でイチャコラされるんやろうな…」チラッ

ほのえり「えへへへ」イチャイチャ

のぞにこ「…」

のぞにこ「うげー…」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


-数日後、卒業式-


絵里(このカード…今日に合わせてたのね)

絵里(通りで毎日会う事にこだわってたわけだわ…)

穂乃果「…」

穂乃果「おはよう。絵里ちゃん」

絵里「おはよ」

絵里(目…真っ赤じゃない)

ほのえり「…」

穂乃果「今日で…最後だね」

絵里「うん…」

穂乃果「…」ウルウル

絵里「穂乃果…」

穂乃果「じゃあ、押すね」

絵里「…お願い」スッ


グッ


穂乃果「おめでとう絵里ちゃん。最後まで…ありがとう」

絵里「…」ウルウル

絵里「そ、そういえば何が貰えるのかしら?」ゴシゴシ

穂乃果「…」

穂乃果「…ごめん」

穂乃果「ちょっとだけ…待ってほしいの」

絵里「ちょっと?」

穂乃果「うん。出来れば式が終わってから…時間、あるかな?」

絵里「穂乃果の為なら」フンス

穂乃果「ふふっ…ありがと」

穂乃果「…」

穂乃果「じゃあ、そのお詫び」グイッ

絵里「えっ」


チュッ


絵里「」

穂乃果「ほ、ほら!学校行こ?////」

絵里「あ…う、うん…」////

・・・


絵里「…」

にこ「何物思いにふけってるのよ?寂しいの?」ニヤニヤ

絵里「いやいや。目が真っ赤の人に言われてもねぇ…」

にこ「!!」

にこ「べ、別に!?寝不足なだけだし!!」

絵里「はいはい」クスクス

希「あっという間だったね…3年間」

絵里「そうね。とりわけこの1年は、ね?」

希「ね」クスクス

希「…」

希「…」ウルウル

にこ「泣かないでよ?」

希「にこっちじゃあるまいし」

にこ「アンタは…最後まで…」ウルウル

絵里「だーもう!私達は散々泣いたじゃない!最後の最後くらいは笑って卒業するわよ!!」

のぞにこ「…うん!」

・・・


-卒業式後-


にこ「あーおかしかった!散々言ってたくせに答辞であんなに泣くって」クスクス

希「穂乃果ちゃんもえりちも号泣してわけわからんことになってたやん」クスクス

絵里「め、面目ない…」////

希「ふふっ。最後まで楽しませてもらったよ」

にこ「まあ、それに最後最後って言ってるけど…コレっきり疎遠にって仲でもないでしょ?私達」

のぞえり「いや、にこ(っち)とは…」

にこ「ちょっとー!!」


アハハハハ!!

絵里「あ…ごめん。そろそろ行かなきゃ」

にこ「えっ!?もう帰るの!?」

絵里「ううん。穂乃果に呼ばれてるのよ」

希「なるほど、つまりウチらとの友情より彼女との愛情をとるわけだ…と」

にこ「薄情者ー!!」

絵里「もっと言い方があるでしょ!?言い方が!!」

希「いやほら…幸せな人って憎いやん?」

にこ「出た!ブラック希!!」

絵里「何そのいつものみたいなノリ!初めて見たんだけど!?」

にこ「そりゃあホラ…主に…」

絵里「あっ…」


希「そんな事より…これ、忘れんようにな?」スッ

絵里「…うん」

にこ「イニシャルは?」

絵里「掘った」

希「じゃあよし!ゴー!!」

絵里「…」

絵里「行ってきます!」

にこ「…」

希「…」

にこ「…はい。私のあげる」スッ

希「!?」

にこ「アンタにはお世話になったし…そのお礼」

希「…いいの?」

にこ「いいって!むしろ貰ってくれない方が困る」

希「…ありがと。じゃあウチのも貰ってよ」

にこ「うん。絵里が悔しがるわね」クスクス

希「そうかなぁ…それよりまた惚気話聞かされてそれどころじゃなくなると思うんやけど」

にこ「それもそうか」

のぞにこ「あははは!」クスクス

・・・


絵里「穂乃果ー!」

穂乃果「絵里ちゃん遅いよー!!」ブー

絵里「ごめんごめん。ちょっと…ね」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「プレゼント…持ってきたよ」

絵里「超豪華で売ったら遊んで暮らせるほどの財が手に入るという例の?」

穂乃果「私そんなこと言ったっけ!?」

絵里「冗談。穂乃果から貰えるなら何だって私の宝物よ」ナデナデ

穂乃果「絵里ちゃん…」

穂乃果「…」

絵里「…」ゴクリ

穂乃果「受け取って…ください!!」スッ

絵里「…スクールリング?」

穂乃果「うん。やっぱりオトノキならコレかなぁって」エヘヘ

絵里「…穂乃果には高かったんじゃない?」

穂乃果「私にはって言い方が引っかかるんだけど!」

絵里「ごめんごめん」ナデナデ

穂乃果「ま、まあ?ちょーっとお手伝い増やしたりはしたけど」ゴニョゴニョ

絵里「…」クスクス

絵里「じゃあ、はめてくれる?」

穂乃果「…喜んで」


スッ


絵里「…」ウルウル

穂乃果「えへへ。似合ってるよ」

絵里「ありがとう…一生…大事にする」ギュッ

穂乃果「絵里ちゃん…」ウルウル

絵里「だってコレ…結婚指輪も兼ねてるんでしょ?」ニヤニヤ

穂乃果「!?」

穂乃果「ま、まあ、そうかな!」////

絵里「うぇっ!?冗談で言ったんだけど…」

穂乃果「いいや!ダメです!もう遅いです!それが結婚指輪ってことで!!」

絵里「え、ええっ…」

穂乃果「残念でした!ちなみに私にはダイヤモンドの大っきいやつ買ってね?」エヘヘ

絵里「…」

絵里「それなんだけど…」

穂乃果「?」

絵里「これ」スッ

穂乃果「え、え、絵里ちゃん!?なんで…」

絵里「元々は卒業記念の品よ?コレ」

穂乃果「そういえばそうだった…」ワナワナ

絵里「というわけで、私からもプレゼント」

穂乃果「!!」


スッ


絵里「…えへへ。本当に結婚指輪みたいじゃない?お揃いだし」

穂乃果「でも…同じのをみんな持ってるんだよね?」

絵里「台無しになる事言わないでよ!」

穂乃果「だ、だから…」

絵里「?」

穂乃果「次は…私達だけの、ね?」

絵里「…うん!」

穂乃果「そういえば…ほのかけんは使わないの?前にあげたやつ」

絵里「…使うわよ?いつかは」

穂乃果「いつっていつ!?」グイッ

絵里「そ、それは…」

絵里「穂乃果と…ゴニョゴニョしたくなった時、とか」

穂乃果「…」

絵里「…」

穂乃果「帰る」テクテク

絵里「」

絵里「ま、ま、待ってー!!」

――――――――――――――――――
―――――――――――――
――――――――
―――


穂乃果(あれから数年が経ち…)

穂乃果(μ′sのメンバーは全員卒業。それぞれの道を歩むことになりました)

穂乃果(昔と変わらず、仲の良い、私の最高の仲間たちです)

穂乃果(私も特に変わりありませんが、指輪がちょっと高いやつになりました。頑張ってくれたみたいです)

穂乃果(もちろんスクールリングは大事にしまってあります。私の卒業記念と合わせて3つ)

穂乃果(それを見るたび、あの頃の記憶が蘇ってきます)

穂乃果(…なんて思いにふけっていると下の階下から声が聞こえてきました)


絵里「穂乃果ー!薄力粉ってどこにストックあるのー!?」


穂乃果(そう。絵里ちゃんはウチに住み込みで働いているのです。住み込みで)

穂乃果(まあ、住み込みというかなんと言うかゴニョゴニョ)

穂乃果(ほのかけんも結局使われてしまいましゴニョゴニョ)


穂乃果「裏の倉庫ー!!」

絵里「見てきたんだけど無かったのー!」

穂乃果「…」

穂乃果(私は重い腰をあげて下に向かいます)

穂乃果(別に太ったとかそういうわけでは無く、ね?)


穂乃果「もー!ちゃんと探してくれたの?」

絵里「探したって!絶対無いから!」

穂乃果「あったらどうする?」

絵里「何でも言うこと聞く!」

穂乃果「言ったな~」ニヤニヤ

絵里「うっ…そ、その代わり無かったら私の言うこと聞くのよ!?」

穂乃果「はいはい」クスクス


穂乃果(こんな生活も、悪くないものです)

穂乃果(穏やかな時間を穏やかに過ごす)

穂乃果(これが…これこそが…)


穂乃果「ねぇ…絵里ちゃん」

絵里「何?」

穂乃果「私、幸せだよ」ニコッ






おしまい

お付き合いありがとうございました!
最後が駆け足になったのはお許しください

次もほのえりを書けたらと思います
また見かけた際は、よろしくお願いします

それでは!

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