ベルトルト「真夏の夜の淫夢」(157)

ユミル『・・・私をこんなところに連れてきて何の用だ?』

ユミル『え?し、シたいのか?昨日したばかりだろ!』

ユミル『わかった!わかったよ!就寝時間になるまでだからな・・・』

ユミル『っ、もう勃起させてるのかよ・・・ば、やめ、押し付けるなっ』

ユミル『あの、よ。今日こそちゃんと外に出せよ?』

ユミル『中はダメ?だ、ダメに決まってるだろ!子供・・・出来ちまう』

ユミル『す、好きじゃない!中に出されるのなんか好きじゃない!』

ユミル『いじわるだな・・・ベルトルさん!』

ムクッ

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「・・・」チラッ

ボッキーン

ベルトルト「なぁにコレぇ」

ベルトルト「・・・」バシャバシャ

ライナー「うートイレトイレ・・・ベルトルト、何してんだ?」

ベルトルト「! ら、ライナー!いや、これはね」

ライナー「何でパンツなんか・・・」ピコーンッ

ライナー「ははーん、お前・・・夢精したんだろ?なるほどなぁ」ニヤニヤ

ベルトルト(腹立つ顔してるなぁ・・・)

ライナー「俺らも戦士と言えども男だもんな。わかるぞ、非常にわかる」

ベルトルト「あのさライナー。今日たまたまそうだっただけだからね」

ライナー「で?相手は誰だ?誰の夢を見たんだ?ん?」

ベルトルト「聞けよ!」

ライナー「はっはっは悪かったよ。お前にもそういう所があると思ったらな」

ベルトルト「全くもう・・・」

ライナー「だが洗うなら急いだほうがいいぞ。そろそろ他の奴らも起きるからな」

ベルトルト「う、うん」バシャバシャバシャ

ライナー「んで、口止め料として誰の夢を見たのか教えろよ」

ベルトルト「しつこいな!誰だっていいだろ!」

ライナー「クリスタか?またはミーナ、ミカサ、もしくはアニ」

ベルトルト「・・・(無視だ無視)」バシャバシャ

ライナー「サシャ、ハンナ、あとはそうだな・・・大穴でユミルとかか?」

ベルトルト「」ビクッ

ライナー「・・・は?」

ベルトルト「・・・っ!」バシャバシャバシャバシャ

ライナー「おいベルトルト・・・今ユミルで反応・・・」

ベルトルト「知らない!知らない!」

ライナー「お前ユミルが好きだったのか!?たまげたなぁ」

ベルトルト「違う!たまたまユミルが出てきて・・・あっ」

ライナー「やっぱりユミルで淫夢を見たんじゃないか!」

ベルトルト「今の無し!ほ、ほら!パンツ洗い終わったし!僕戻るね!」

ライナー「なあいつの間にユミルとそんな」

ベルトルト「だから!ホントたまたま出たの!僕だって何でユミルか知らないよ!」

ライナー「落ち着け。俺も接点のない女子が出てビビることあるぞ」

ベルトルト「そ、そうなの?」

ライナー「ははっ!まあ気にしない事だ。そういう日もある」

ベルトルト「そういうもんなのかな・・・」

ライナー「気にするな。夢ってのは理不尽なものだからな」

ライナー「っと、俺はしょんべんしに来たんだった。そろそろ漏れちまう」

ベルトルト「あ、ごめん・・・。僕も部屋に戻るよ。また後でね」

ライナー「ああ。ユミルに宜しくな」

ベルトルト「そういう冗談やめてよ!もう!」

ベルトルト(くそ、普段ライナーと猥談とかしないから凄い食いつかれた)

ベルトルト(しかし何でよりによってユミル・・・ぶっちゃけタイプじゃないのに)

ベルトルト(口悪いし怖いしガサツだし、苦手なんだよな)

ベルトルト(それにあの目が、)

アルミン「あ、ベルトルトおはよ・・・何でパンツ持ってんの?」

マルコ「しかも濡れてるし・・・」

ベルトルト「!? こ、これは、違」

アルミン「濡れ・・・あ、ああー・・・ごめん聞いちゃ悪かったね」

マルコ「あ、なる。そういうこと?」

ベルトルト(いっそ殺せ)




ベルトルト「・・・」カリカリ

教官「・・して、ガス残量の確認方法としてガスボンベを叩いた時の音を・・・」

ユミル「・・・ふーん」カリカリ

ベルトルト(何でよりによって今日、僕の隣に座るんだ・・・!)

ベルトルト(クリスタはどうした!いつもはクリスタと一緒に居るじゃん!)

ユミル「・・・なあ」カリカリ

ベルトルト「! な、何」

ユミル「今消したとこ書いたか?一部書く前に消されちまった」

ベルトルト「あ、うん、書いたけど」

ユミル「あとで貸してくれ」

ベルトルト「僕のでいいの?」

ユミル「クリスタとは今気まずいんだ。あいつから借りるのはちょっとな」

ベルトルト(珍しい、喧嘩したのかな?)

ユミル「言っとくが喧嘩じゃない」

ベルトルト(言ってないのに・・・勘が良すぎだろ)

ユミル「キツいことを言ったあとなんでな。あいつが落ち着くまで離れている」

ベルトルト「意外だね。クリスタには優しいと」

ユミル「一緒にいるが別に甘やかしちゃいねーよ。ベッタリは好きじゃない」

ベルトルト「ふぅん」

カンカンカンカン

教官「今日ここまでだ。次回は授業初めに小テストをする。各自復習するように」

ベルトルト「終わったね」

ユミル「ああ」

ベルトルト「はいノート」

ユミル「ありがとな。明日には返す」

ベルトルト「・・・お礼もちゃんと言えるんだね」

ユミル「は?」

ベルトルト「いや、あの、ごめんそういう意味じゃなくて」

ユミル「私は施しを受けてふんぞり返るような恥知らずじゃないつもりだが」

ユミル「お前にはそう見えるか?」

ベルトルト「・・・ごめん。そういう印象を持っていた」

ユミル「もういい。慣れてる。誰だって、普段の印象でその人となりを想像するもんだ」

ユミル「そしれそれが悪印象なら、マイナス方面にな」

ベルトルト「本当にごめん」

ユミル「何度も謝られても困る。ノートであいこってことにしようぜ」

ユミル「それじゃあな」

ユミル「そしれそれが悪印象なら、マイナス方面にな」

→ユミル「そしてそれが悪印象なら、マイナス方面にな」

ベルトルト「・・・」

ベルトルト(酷いことを言った。慣れてると言ったけど、傷つくだろうに)

ベルトルト(いやらしい夢も見ちゃうし、今日はユミルが鬼門なのかな)

ベルトルト(今度ちゃんと謝ろう・・・いや、仲良くする必要なんてそもそも、)

エレン「おいベルトルト。まだ残るのか?」

アルミン「ライナー達も行っちゃったよ?」

ベルトルト「あ、うん」

ベルトルト(柄になく考えこんじゃったみたいだ)

ベルトルト(調子が狂うな)

ベルトルト「僕もご飯食べに行こうかな・・・」

ベルトルト(そして一日が終わってしまった)

ベルトルト(今日はあんな変な夢をみないといいなぁ・・・)

ライナー「よし明かりを消すぞ。おやすみ皆」

ベルトルト「おやすみなさい」

ユミル『ベルトルさん、何で胸ばっかり触るんだ・・・』

ユミル『も、もういいだろ』

ユミル『ひっ!し、尻を揉むなぁ!シたいって言ったのはそっちなのに何でっ』

ユミル『はむ、んう、んちゅっ』

ユミル『っはあ・・・都合が悪くなるとすぐそうするよな』

ユミル『何か、ずるい』

ユミル『可愛い?私のことをそう言うのはベルトルさんくらいだよ』

ユミル『さ、さっきより大きくなってる。な、慣れない、な。この大きさは』

ユミル『希望体位・・・し、知るか!好きにしろよそんなの!』

ユミル『え、じゃあ後ろからって・・・アレやだ。犬みたいで恥ずかしい』

ユミル『それがそそるってか。変態だな』

ユミル『好きにすればいいだろ。もう。・・・ベルトルさんのすけべ』

チュンチュン・・・

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「・・・」チラッ

フルボッキーン

ベルトルト「マジでなんなのコレ」

ベルトルト「・・・パンツも汚れてるし。洗いに行くか」ハァ

ベルトルト「・・・」バシャバシャ

ジャン「ふああ」

マルコ「ちょっとジャン、口臭い。昨日歯を磨き忘れただ・・・あっ」

ベルトルト「!?(またマルコかよ!)」ビクッ

マルコ「今日も何だ・・・」

ジャン「今日もって何・・・ああ。ベルトルト、その、悪い所に来てすまん」

ベルトルト「変に気遣われると余計に傷つくからやめて・・・」

マルコ「あのさ、もしかしてこういうの慣れてない?」

ジャン「そういや余り見ないよな。こういうのは前日に抜くといいぜ」

マルコ「ジャン!もっと包んで言えよ!」

ベルトルト「いや、あの」

ジャン「お前好きな子とか居ないのか?なら俺の秘蔵本を貸すけど」

マルコ「だからお前な!ベルトルト、気にしなくていいからな」

ベルトルト「はは・・・参考にはさせて貰うよ」

ベルトルト「それじゃ僕は戻るから・・・」

ガラッ バタン

ジャン「・・・落ち込ませちまったか?」

マルコ「ジャンが余計なことを言うからだろ」


スタスタ

ベルトルト(一応寝る前にライナーから借りた本で抜いてるんだけどなぁ)

ベルトルト(僕って性欲強いんだろうか・・・あ、なんか落ち込んできた)

ユミル「おい」

ベルトルト(そのうち他の女子の夢を見るんだろうか。さすがにそれはちょっとな)

ユミル「そこのデカブツ」

ベルトルト(女にうつつを抜かせられる余裕なんて無いはずなのに)

ユミル「ベルトルさん!無視すんな!」
            ユミル『ベルトルさんのすけべ』

ベルトルト「!?!?」バッ

ユミル「やっと気づいたか。昨日のノートだけどよ・・・」

ベルトルト「ゆ、ユミ、き、君・・・今、なんて」

ユミル「ノート?」

ベルトルト「名前の方!」

ユミル「ベルトルさんの方?前から呼んでたけど・・・知らなかった?」

ベルトルト「初耳だよ・・・!」

ユミル「んなことどうだっていいじゃねーか。早くノート受け取れ」ポイッ

ベルトルト「う・・・」パシッ

ベルトルト(君はどうでも良くてもこっちは夢のこと思い出すんだよ!)

ユミル「顔真っ赤だぞ。どうした、風邪か?」

ベルトルト「そ、そうかもね」

ユミル「今日も座学だからいいけど、養生しとけよ。明日は立体機動だからな」

ベルトルト「うん・・・あ、えとユミル」

ユミル「なんだよ」

ベルトルト「その、昨日は無神経なことを言ってごめんね」

ベルトルト「白状すると普段思っていたことが口に出た。でも口に出すべきじゃなかった」

ユミル「・・・別に気にしてねえよ。真面目だなお前」

ベルトルト「ちゃんと謝ってなかったと思うから、こういうのはちゃんとしないと」

ユミル「ま、ホントに気にしてないさ。だからこの話は終わりにしよう」

ベルトルト「うん」

ユミル「それよりベルトルさん、今日の座学は誰かと一緒の予定か?」

ベルトルト「特には・・・なんで?」

ユミル「ノートが綺麗に纏まってたんでな。ノート取りの参考にしたいんだよ」

ベルトルト「・・・勉強熱心なんだね」

ユミル「は?」

ベルトルト「わ、ご、ごめん!僕また・・・」

ユミル「いや今のは気を悪くした訳じゃないから。ベルトルさんは謝りすぎだ」

ユミル「と言うか、普段はそこまで謝ってまで人と関わるキャラじゃないだろうに」

ベルトルト「・・・なんでそう思うの?」

ユミル「そう思ったからだ。だがあながち外れていないと思うんだが」ジィ

ベルトルト「・・・」ゾク

ベルトルト(そうだこの目だ。僕はユミルのこの目が一番苦手なんだ)

ベルトルト(人の中身を見ようとしてくる目が)

ベルトルト(怖い)

ベルトルト(ユミルの目が、怖い)

ユミル「で、どうなんだ?ダメか?」

ベルトルト「・・・ごめん。ちょっと調子が悪いから一人で居たいかも」

ユミル「さっき顔赤かったしな。ん、わかったよ」

ベルトルト「ごめ、」

ユミル「だから謝りすぎだっての。なあ、私の何が怖いんだよ」ジィ

ベルトルト(また見てる・・・)フイッ

ライナー「ようベルトルt・・・ユミルも一緒か」ニヤニヤ

ベルトルト(出たな腹立つ笑顔!でも助かった!)

ユミル「ようライナー。朝から気持ち悪い顔してんな」

ライナー「お前は相変わらず辛辣だな。ベルトルトと話してるなんて珍しい」

ユミル「ノート借りたんだよ。んで今返したところだ」

ライナー「ほお~?」ニヤニヤ

ベルトルト(ホント腹立つ顔だなぁ。一発殴ってやりたい)

ベルトルト「ライナー、部屋に戻ろう。じゃあねユミル」

ユミル「ああ。またな」

ライナー「ほー?またな?ほぉー?」ニヤニヤ

ユミル「ライナーきめえ」

ベルトルト「ライナー!行くよ!」グイッ


ガチャッバタンッ

ライナー「ベルトルトいい加減手を離せ。俺にそういう趣味は」

ベルトルト「ライナー!ああいうのやめてくれよ!」

ライナー「ああいうのってのはどういうのだ?」ニヤニヤ

ベルトルト(また腹立つ顔してるし!これは一度言っておかないとダメだな)

ベルトルト「・・・」キョロキョロ

ベルトルト(今部屋には誰も居ない・・・ここで言うか)

ベルトルト「・・・最近の君は役にハマり過ぎてる。そんなのまるで、本当に兵士みたいだ」

ライナー「何を言っているんだベルトルト。俺達は兵士だろ?」

ベルトルト「本気で言ってるの?君もアニも可笑しい!」

ベルトルト「僕達は兵士じゃない!戦士だろ!」

ライナー「・・・! ああ、そうだった、な」

ベルトルト「その反応は何だよ・・・まさか、忘れていた訳じゃないよね?」

ライナー「忘れていた訳じゃない、だが、俺は・・・」

ベルトルト「ライナー?」

ライナー「大丈夫だ。悪い、昨日から少しからかい過ぎたな」

ベルトルト「それはいいけど・・・ねえ、本当に大丈夫なのライナー」

ベルトルト「僕は、僕らは君とアニしか信頼出来る人が居ないんだよ?」

ライナー「判っている・・・」

ベルトルト(ずっと前から違和感を感じていた・・・でも、確信しつつある)

ベルトルト(ライナーは可笑しくなっている)

ベルトルト(アニも最近は人と接することが多くなって、笑うようになった)

ベルトルト(戦士なのは、僕だけ?)

ベルトルト(・・・僕だけしか居ないのか・・・?)

ベルトルト(そしてまた夜になってしまった)

ベルトルト(ライナーに借りた本で空になるまで抜いてきたし、もう大丈夫!)

ベルトルト(あと今度はユミルじゃないといいな。三回目はさすがに)

マルコ「明かり消すぞ。明日も頑張ろうな・・・おやすみ」

ベルトルト「おやすみなさい」

ユミル『ベルトルさん・・・』

ベルトルト『そしてまた君が出るわけか・・・って、あれ?あそこに僕がいる』

ベルトルト『あ、コレはアレか。自分を第三者視点で見る夢だ』

ベルトルト『だけど目の前に居る僕の感覚もある。夢とはいえ変な感じだ』

ユミル『その、上から乗るのは、正直怖い』

ベルトルト『騎乗位なんだ・・・夢の中の僕はちょっとアレ過ぎないか』

ユミル『だって、深すぎる、から。それに、いつもこの体位だと最後に・・・』

ユミル『絶対中に出そうとする・・・』

ベルトルト『夢の僕は中出し好きすぎだろ!女の子を何だと思ってんの!』

ユミル『う、嘘だ。初めての時もそうやって中に出した』

ベルトルト『しかも初エッチで中出ししてんの!?避妊しろよ!!』

ユミル『好きじゃない・・・中出し好きじゃない!』

ベルトルト『何かこのユミル可哀想だなぁ。悪い男に騙されてる感がさ』

ベルトルト『・・・僕でしたね、はい。夢の僕ももっと優しくしてやればいいのに』

ベルトルト『僕だったらちゃんと避妊するし、ところ構わずなんて・・・』

ベルトルト『って、違う違う!?真面目に考えちゃダメだ!これは夢だから!』

ユミル『判った、挿れるよ。イタズラしたら怒るからな・・・!』

ベルトルト『あー挿れちゃうんだー・・・見ないように、は出来ないっぽいな』

ベルトルト『夢ってそういうところ理不―――うわっ!?』

ユミル『ふ、ううっ、苦し・・・っ』

ベルトルト『え、ちょ、こういう感覚まで共有してんの!?ちょ、これはやばい!』

ユミル『無理ぃ・・・うご、動け、ない・・・』

ベルトルト『動かなくていいよ!これヤバイ!変に僕が夢だと自覚してる分ヤバイ!』

ベルトルト『って、夢の僕がユミルの腰を掴んで・・・あああああ!!??』

ユミル『う、あっ、やだぁ!ベルトルさぁん!奥ぐりぐりしちゃ・・・ひぅっ!』

ベルトルト『お前何してんの!?お前何してんの!?やばい超気持ちいい!でもダメ!』

ユミル『ん、ふうっ、んむうっ』

ベルトルト『キスやめて!舌絡ますなよ!あ、くそ、視界共有も出来るんだコレ・・・』

ベルトルト『・・・ユミル、顔真っ赤だ。汗も凄いし。泣いてるのも初めてみた』

ベルトルト『可愛い』

ベルトルト『ハッ いやいや!?違う!これは夢!夢です!男って怖いなチンコで物考えちゃう!』

ユミル『おね、がっ、きゅうけ、頭変になる、からぁっ』

ベルトルト『うーわーめっちゃ激しくしてるし。子宮破れるんじゃないのアレ』

ベルトルト『てか客観的にこう見ると僕のチンコでかいな。どうやって入ってるんだ』

ベルトルト『・・・チッ、ここからじゃ見えないな』

ユミル『ダメ!ベルトルさん中はダメだ!今日は本当に危ない日・・・』

ベルトルト『いっそう激しくなったと思ったら、ラストスパートかけてるのかぁ』

ユミル『――――っ!!』

ベルトルト『あ、中に出した。中出しが嫌だと言った割には一番気持ちよさそうな顔してる』

ベルトルト『ユミル・・・中出し好きなのかな・・・』

ベルトルト『いや、夢の話。夢のユミルの話ね!あっぶね今リアルと混同しかけた!』

ベルトルト『ていうかさ、コレ現実の僕も夢精してそうな気がする。またパンツ洗うのか』

ユミル『あ、やだ、出したばっかりなのにまた』

ベルトルト『まさかの抜かずの二回戦・・・容赦無いなぁ』

ベルトルト『しかし・・・あれだな。しつこい上にあちこち触るし揉むし何かねちっこいし』

ベルトルト『夢の僕の攻め方がねっとりし過ぎてて正直キモい』

ベルトルト『・・・あ、また中に出した―――』


チュンチュン

ベルトルト「・・・」チラッ

フルボッキーン
ドロドローン

ベルトルト「ワーオ」

ベルトルト「・・・」バシャバシャ

ベルトルト(さすがに三日目になると偶然じゃない気がしてきたな)

ベルトルト(夢は今の状態やこれから起きることの予兆や暗示だと聞いたことがある)

ベルトルト(もしかしたらこれは何かを暗示してるのかも・・・)

アルミン「おはよ・・・あっ」

ベルトルト「!!??(今度はアルミンか!)」

アルミン「ええと、今日もなんだ・・・その、ごめんね」

ベルトルト「いや・・・(いっそ殺せ)」

ベルトルト(あ、そうだアルミンに話せば判るかも。少し気が引けるけど・・・仕方ない)

アルミン「じゃあ僕はこれで・・・」

ベルトルト「ま、待って!アルミンに・・・その、知ってたらでいいから教えて欲しい」

ベルトルト「アルミンは夢の内容でそれが何を暗示してるのかとか、わかる?」

アルミン「んー・・・少しなら」

ベルトルト(よし!)

ベルトルト「じゃあ教えてくれないかな!最近その、こうなる夢ばっかり見て悩んでる」

アルミン「それはその・・・溜まってるからじゃ」

ベルトルト「寝る前にちゃんと抜いてるのにこうなるんだよ」

アルミン「ストレートに言うね。欲求不満じゃなければ、人間関係に悩みがあるとかかな」

ベルトルト「人間関係に?」

アルミン「うん。寂しかったり、人間関係に悩みがあっても見る場合があるらしいよ」

アルミン「僕なりの解釈だけど・・・味方を求めているんだと思う」

ベルトルト「なるほど・・・」

アルミン「でもベルトルトにはライナーがいるし、関係ないかな。あはは」

ベルトルト「ううん、参考になったよ。ありがとう」

ベルトルト(全く心当たりがないわけでもないしな・・・問題は何故ユミルなのかだけど)

ベルトルト(僕は彼女に味方になってほしいのかな。うーん)

アルミン「えと、もう行っていいかな?顔洗いに来ただけなんだ」

ベルトルト「引き止めてごめんね」

アルミン「いいよ。ベルトルトは普段頼らないから、何か新鮮だったし」

アルミン「もっと周りを頼ればいいのに。でも一番頼れる兄貴分が傍に居ればそっちを頼るか」

ベルトルト「頼れる兄貴分、ね」

ベルトルト(本当に今のライナーは頼っていい存在なんだろうか)

ベルトルト(訓練兵になるまではそうだったけど、今はより掛かり過ぎると潰れそうだ)

ベルトルト(じゃあ、)

ベルトルト(僕が頼りにできる人って、誰なんだろう)

ベルトルト「・・・」バシャバシャ ギュッ パンパンッ

ベルトルト「部屋に戻ろう。今日は立体機動があるから、気を引き締めないと」

教官「今日の立体機動訓練は二人一組で行う。各自決められた相手と二人組になるように」

ベルトルト「・・・」

ユミル「最近ベルトルさんと良く会う気がするなぁ。ま、よろしく頼むよ」

ベルトルト(ちょっと遭遇率高くないか?前はここまで顔合わせることは・・・)

ベルトルト(というか、昨日の夢は濃厚だったから・・・顔が見れない・・・)

ユミル「まだ顔赤いな。風邪治ってないのか?」

ベルトルト「風邪じゃない、あの、暑いからさ」

ユミル「それもそうだな。真夏でこのジャケットは暑い・・・」グイッ パタパタ

ベルトルト「!!!??? ちょ、見える!やめなよ!」

ユミル「え、あ?あ、そっか。ベルトルさんの位置だと見えちまうんだな」

ユミル「悪い悪い。ベルトルさんほど背が高い奴、そう多くないからついな」

ベルトルト「・・・もっと、こう、お淑やかには出来ないの?慎みとかさ」

ユミル「あ~?」

ベルトルト「あ、ごめ」

ユミル「だから謝るなよ!でもベルトルさんからそんな言葉が出るとは思わなかった」

ベルトルト「だって、本当なら君は怒っていいはずだよ。胸・・・見られたんだし」

ユミル「こんなもん見たってな」

ベルトルト「そんなことないよ。男なんて単純なんだ。君にだって・・・」

ユミル「まあそういう目で見られたことがないわけでもないけどよ」

ベルトルト「!? あ、あるの?」

ユミル「ここに来るまで、治安の良い場所に居なかったからな」

ユミル「底辺には私みたいなのでもアリと言う奴もいるもんだ」

ベルトルト「・・・イラッ(そんな奴が居るのか)」

ユミル「だが襲われても男には判り易い弱点があるからなぁ?くく、あの顔が面白い」

ベルトルト「oh・・・」

教官「次!17組、18組、19組、準備をしろ!」

ユミル「お、19組は私らだな。ベルトルさん行こうぜ」

ベルトルト「うん」

ベルトルト(・・・さっき一瞬、苛ついた自分がいる。夢の影響とはいえこれは)

ベルトルト(早めに解決しないと。彼女と慣れ合ってはいけない)

ユミル「行こうぜ」パシュッ

ベルトルト「ああ・・・」パシュッ

ベルトルト(そして恒例のおやすみタイムだ)

ベルトルト(赤玉でるんじゃないかってくらい抜いたけど、さてどうなるか・・・)

エレン「皆、おやすみ」フーッ

ジャン「あっ、てめ!ちゃんと消すって言ってから消せよ!」

マルコ「まあまあ・・・皆おやすみ」

ベルトルト「おやすみなさい」

ユミル『ベルトルさん、寂しい?』

ベルトルト『・・・また主観に戻ったけど、思考は別物とかかなコレ』

ユミル『私が居るよ』

ベルトルト『今日はえっちなことはしない流れっぽい?よかった、淫夢回避成功だ』

ユミル『怖くないよ』

ベルトルト『しかしこれはどういうシチュエーションなんだろ』

ベルトルト『残念ながら夢の僕がどういう説定なのかがさっぱり掴めないんだよな』

ユミル『寂しくないよ』

ベルトルト『頭撫でられたし。でも気持ちいいなコレ』

ベルトルト『君もそんな優しい顔が出来るんだね』

ユミル『巨人でも受け入れるよ』

ベルトルト『あはは、今日の夢は何か都合がいいなぁ。夢ってのはこうじゃなきゃ』

ベルトルト『そんなことあるはずないのにねぇ』

ユミル『そんなことある、受け入れるよ』

ベルトルト『あ、何か意思疎通できた。いやーでも無理だろ。僕って君らの敵だよ』

ユミル『受け入れるよ』

ベルトルト『やめてよー。そういうのいいから。無理無理』

ユミル『好きだよ』

ベルトルト『はは、夢の中ならいいか。僕も夢の君は結構好きだよ』

ユミル『世界の誰がベルトルさんを憎んでも、私は愛しているよ』

ベルトルト『でも現実の君はそうじゃないでしょ?』

ユミル『でも現実のベルトルさんはそう望んでいるんだろ?』

ベルトルト『望んでないよ。だって君、タイプじゃないしこの夢だって何で君なのか、』

ユミル『ベルトルさん、夢の中の自分がどういう自分が知りたいか?』

ユミル『何故あんな風に私を求めるか知りたいか?』

ベルトルト『・・・言ってみてよ』

ユミル『この夢の中のベルトルさんはね、―――』

チュンチュン

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「・・・」チラッ

シューン

ベルトルト(勃ってない、夢精もない。だけど脂汗が酷い・・・まるで悪夢だ)

ベルトルト(これなら淫夢のほうがまだマシだ)

ベルトルト(気持ち悪い)

ベルトルト(まるで柔らかいところを抉られたようだ)

ベルトルト「・・・」バシャバシャ

コニー「ベルトルトおはよ・・・お前、顔色悪いぞ。どうしたんだ?」

ベルトルト「寝起きだからじゃないかな・・・ふう、さっぱりした」ゴシゴシ

コニー「怖い夢見たのか?」

ベルトルト「・・・よく判ったね」

コニー「兄弟がいるんでな。妹や弟が悪夢を見て飛び起きた時、そんな顔をしてんだ」

ベルトルト「じゃあコニーは長男なんだ」

コニー「まあな。いつも母ちゃんのポプリで落ち着かせたんだが・・・俺のを貸してやろうか?」

ベルトルト「いや、いいよ。ありがとうコニー」

コニー「あんまり無理するなよ。お前がいないと張り合いがねーし」

ベルトルト「・・・張り合いになるようなこと、したっけ?」

コニー「成績上位が凄い奴ってだけで張り合いがでるんだってことだよ。お前もその一人だぞ」

ベルトルト「ライナーとかミカサのほうが凄いじゃないか」

コニー「何で自分を含めねーのかなぁ。ベルトルトは謙虚なのか?なあ?」

ベルトルト「褒め言葉として受け取るよ。ありがとう」

コニー「もっと自信持てよな!じゃあ俺はうんこしてくる」

ベルトルト「いちいち報告しなくていいよ・・・僕は部屋に戻るね。それじゃ」

ガチャッバタン

ベルトルト「あ」

ユミル「お」

ベルトルト「・・・おはようユミル。それじゃあね!」ダッ

ユミル「あ、おいそっちは」

ベルトルト「え」ツルッ

ズデーン

ユミル「雨漏りして床が滑りやすいと言おうとしたんだが、遅かったか・・・」

ベルトルト「」チーン

ユミル「仕方がないやつだなぁ・・・運んでやるか」

ベルトルト?『寂しい、寂しい』

ベルトルト『なんだこいつ。僕そっくりじゃないか・・・あ、これが夢の中の僕なのか?』

ベルトルト?『一人は寂しい』

ベルトルト『こんなに情けない奴なのか。戦士としてはやっていけないな』

ベルトルト?『ライナーもアニも戦士ではなくなった』

ベルトルト?『もう僕しか居ない』

ベルトルト?『僕が頑張らないと、僕がやらないと、ダメなんだ』

ベルトルト『ふざけたこと言ってる』

ベルトルト『僕は一人なんかじゃない。ライナーもアニも、まだ戦士のままだ』

ユミル『おいでベルトルさん』

ベルトルト?『ユミル』

ユミル『壁の中はベルトルさんにとって辛いところだな。でも大丈夫、私が居るよ』

ベルトルト?『ユミル、抱かせて。君を抱いていると忘れられる』

ベルトルト?『君と一つになると一人じゃないって思える』

ユミル『いいよベルトルさん。寂しいのは終わりにしよう。もう怖くないぞ』

ベルトルト?『ユミル、愛してるんだ。君たちを愛してるんだ』

ベルトルト?『■■を愛してるんだ』

ベルトルト『おい何て言った』

ベルトルト『そんなこと僕は想っていない。■■は一人残らず滅ぼす、そうだろ?』

ユミル『さあおいでベルトルさん。私の中においで』

ベルトルト『ふざけるなよ』

ベルトルト?『君が好きだ君たちが好きなんだ。■■を好きになったんだ』

ベルトルト『気持ち悪い』



ベルトルト?『人類のことを、好きになってしまったんだ』



やめてくれ

死ぬほど眠いんで一旦寝ます

ガバッ

ベルトルト「っ!はぁ、は、は・・・あぁ・・・」

ユミル「・・・起きたか?随分とうなされていたようだが」

ベルトルト「ゆ、ユミ・・・は、あ、ああっ。ごめん!手が、どうしよう血が出てる」

ユミル「ホントにな。じゃあ手を離してくれないか?」

ベルトルト「ごめん、ずっと君の手を握ってたんだね。こんな、爪を立てて。今手当を、」

ユミル「まだ起きるなって。床に滑って頭を打ったんだぞ」

ユミル「自分でやるからお前はまだ寝てろ」

ベルトルト「うん・・・」

ベルトルト(傷、大丈夫かな。手が随分熱かったけど、まさか腫れたりしてないよな)

ベルトルト(太陽も大分上がっている。ずっと診ててくれたのか)

ベルトルト「・・・」

ベルトルト(ちょっと嬉しいと思ってる。良くない傾向だ)

ユミル「それじゃ私は行くぞ。意識はハッキリしているようだし、休めば平気だな」

ベルトルト「あ、うん、ありがとう」

ユミル「・・・あとよ、気になってたんだがベルトルさんさぁ」

ユミル「あ、やっぱいいや」

ベルトルト「??? え、なに?そこで止められると気になるんだけど」

ユミル「四日前にも同じ事言ってたからやめただけだ。じゃあな」

ベルトルト「四日前・・・(夢を見始めたのと同じ・・・偶然か?)」

ベルトルト「いいから言ってよ。ますます気になってきたじゃないか」

ユミル「大したことないんだがな。んじゃ言うよ」

ベルトルト(夢を見始めたヒントになるかもしれない)


ユミル「ベルトルさんって何でいつも一人なんだ、って言おうとした」


ベルトルト「え?」

ユミル「ほら、大した内容じゃなかっただろ?それで終わりだ。またな」

ガチャッ バタン

ベルトルト「思い出した」

ベルトルト「僕は夢を見た日に君にそれを言われてたんだ」



ユミル『お前っていつも一人だよな。何でだ?』

ベルトルト『え、と、君はユミルだよね。そう見える?一応友達は居るけど』

ユミル『友達と一緒にいても一人にしか見えない』

ベルトルト『そんなに一人の印象が強いのかな僕・・・』

ユミル『違う』

ユミル『お前は一人にならざるを得ないから一人なんだろ』



ベルトルト「一番触れられたくない所だった」

ベルトルト「だから、夢に出たのが、君だったんだな」

ライナー「ベルトルト、起きたか?朝食を取っておいたから訓練前に食べ・・・」

ライナー「おい、どうして泣いているんだ」

ベルトルト「ライナー」

ベルトルト「兵士になりたいかい?」

ライナー「何を言っているんだ・・・俺達は戦士だろ。兵士になんて」

ベルトルト「まるで遅効性の毒の風呂に頭まで浸かっている気分だ」

ベルトルト「僕まで毒に侵され始めた」

ライナー「しっかりしろベルトルト!まだ1年以上もあるんだ、その調子では・・!」

ベルトルト「僕はどうすればいいんだ」

ベルトルト「壁の中の人を殺したくない」

ベルトルト「どうしてここにいる奴らはいいやつしか居ないんだよ」

ベルトルト「こんなもの、どうやって殺せっていうんだ」

ライナー「・・・すまん」

ベルトルト「どうしてライナーが謝るの?」

ライナー「俺が不甲斐なさがお前をそこまで追い詰めていたんだろ。だから、すまん」

ベルトルト「いいや、ライナーがどうなっても僕はこうなった」

ベルトルト「好きなんだ」

ベルトルト「僕さ、壁の中の人達を、好きになってきているんだよ」

ベルトルト「もうこのままローズを壊さなくてもいいじゃないかって、本気でさぁ」

ライナー「いい、それ以上言うな」

ライナー「今度アニとも話そう。俺もそろそろ、必要な時期だと思っていた」

ライナー「・・・本当に人類を滅ぼすべきか、考えなければならないのかもしれん」

ベルトルト「ごめん、ライナーごめん」

ライナー「いいんだ。俺もずっと思ってたんだ」

ライナー「馬鹿みたいだよな。俺も、クリスタも他の奴らも、好きなんだ」

ライナー「散々殺しといて今更殺したくないなんて、ふざけた話だと思っていた」

ライナー「だから俺も言い出せなかった」

ライナー「アニも認めないだろうけど、そうだろう。だから皆で話しあおう」

ライナー「お前は今日はこのまま休め。俺から教官に説明しておく。アニにも、話す」

ベルトルト「・・・」

ライナー「そうだな、明日だ。明日話そう。それまで考えをまとめておけ」

ベルトルト「うん」

ライナー「じゃあなベルトルト」

バタン

ベルトルト「・・・」フゥ

ベルトルト「なんだか疲れちゃったな」

ベルトルト「もう一度寝よう」

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「君の夢だといいな、ユミル・・・」

巨人『アー』

ベルトルト『うわっ!?きょ、巨人!?何でこんなところ・・・あ、夢かコレ』

巨人『ウー』ガジガジ

ベルトルト『あの時の巨人か・・・何でお前がここにいるんだ?』

ベルトルト『誰を食ってるんだ?まさか、彼を、』

巨人『ウウウー』ガジガジ

ベルトルト『・・・違う。女性みたいだ。誰を食べているんだろう』

ベルトルト『女性・・・ユミル、か?』

ベルトルト『あいつユミルを食ってるのか!?』

ベルトルト『ふざけるなよ!夢とはいえ、そんなの許さない!ユミルを離せこいつ!』

巨人『アアーウウアー』フルフル

ベルトルト『離せ!くそ、この化け物!仲間だけじゃなくユミルまで食うのかよ!』

ベルトルト『あっ、これは』

ベルトルト『はは。夢って理不尽だけど凄くご都合主義だ。見ろよ、立体機動装置だ』

ベルトルト『うなじをそぎ落としてやる』

巨人『アアー…』

ベルトルト『夢の中で仲間の仇討ちか。悪くない夢だ』

ベルトルト『お前なんか僕の夢に要らない。死ね化け物め』

ザシュッ

ベルトルト『はあ、はあ、やったぞ。ユミル、大丈夫?』

女性『・・・』

ベルトルト『あれ、この人誰だ?見たことがあるし見たことがない顔をしている』

ベルトルト『まるで作り物のようだ』

巨人『イタイ』

ベルトルト『まだ生きてるのか。ならもう一回そぎ落としてやる』

巨人『…』ジィ

ベルトルト『・・・その目、』

巨人『…』ジュウウウウ

ベルトルト『お前、ねえ、君、その目。君なの?嘘だろ、おい、ねえ』

ベルトルト『ユミル』

医師「・・・バー。ベルトルト・フーバー、起きなさい。もう夜だぞ」

ベルトルト「はっ」

医師「うなされていたようだが大丈夫かね?」

ベルトルト「いえ・・・」

ベルトルト(何て夢だ。あの化け物がユミルだなんて。今までで一番酷い夢だ)

医師「もう夕方だ。身体に異常が無ければ医務室を閉めるつもりだが」

ベルトルト「はい、大丈夫です。ご心配をお掛けしました」

医師「そうか。お大事にな」

ガチャ バタン

ベルトルト「・・・まだ夕食前、だな」

ベルトルト「少し風に当たろう」

ザッザッ

ベルトルト「あ、」

ユミル「・・・」スヤスヤ

ベルトルト「こんなところで寝てるし。通り道だったけど、君の寝床だったのか」

ベルトルト「いつも散歩で通っていたのに気づかなかったな・・・」

ユミル「・・・」スヤスヤ

ベルトルト「本当に最近良く会うよね」

ベルトルト「いや、そう思うのは今まで君のことを全く気に留めてなかったからか」

ユミル「ん・・・んん・・・」モゾモゾ

ベルトルト「あ、ごめん。独り言にしては声が大きかった・・・」

ベルトルト「隣、失礼するよ。寝てるから聞こえないか」

ユミル「・・・」スヤスヤ

ベルトルト「寝顔は穏やかなんだね。もっと怖い顔で寝ているのかと思った」

ベルトルト「でも髪はボサボサだ。目やにはあるし、顔も油でテカってる。涎もだ」

ベルトルト「やっぱり君はタイプじゃない」

ユミル「んん~?」ガシガシ

ベルトルト「はは、寝ていても判るのかな。不機嫌そうな顔してる」

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「ねえ、何で夢の中で巨人になったの?君はあいつじゃない、よね?」

ベルトルト「君があの化け物だったら僕はどうすればいいのか判らなくなる」

ベルトルト「巨人なわけがないって言ってくれよ」

ベルトルト「好きなんだ」

ベルトルト「君が好きなんだ、ユミル」

ユミル「・・・」スヤスヤ

ベルトルト「・・・」ギュッ

ユミル「う、」

ベルトルト「・・・ごめん」パッ

ベルトルト「そろそろ夕食だ。僕は行くよ・・・またね、ユミル」

(そしてまた夜だ)

(今度はどんな夢をみるのか。出来ればちゃんとしたユミルで居て欲しい)

(そうじゃければ僕が出るだけの夢であるといいのに)

アルミン「火を消すね。おやすみなさい」フッ

ベルトルト「おやすみなさい」







その日、僕が夢を見ることはなかった。





.

チュンチュン

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「顔、洗うか」

ベルトルト「・・・」バシャバシャ

エレン「ようベルトルト。いつも早いな」

ベルトルト「おはよう。ふう、さっぱり」ゴシゴシ

エレン「今日の座学は歴史やるらしいぜ。俺、苦手なんだよなぁ・・・」

ベルトルト「エレンは立体機動とか、戦術的な座学以外は興味ないよね」

エレン「歴史を知ったって巨人を殺せるわけじゃないしな」

ベルトルト「でも大事なことだと思うよ。過去から学べることだってある」

エレン「ベルトルトは真面目だなぁ・・・」バシャバシャ

ベルトルト「そうかな」

エレン「なのにやる気無い感じだよな。変なやつだよ、お前」ゴシゴシ

エレン「あーさっぱりした。んじゃ俺は戻るわ」

ベルトルト「エレン」

エレン「なんだよ」

ベルトルト「巨人は今でも殺したい?」

エレン「当たり前だろ」

ベルトルト「巨人の正体は未だに判らない。でも、それが判った時でも、」

ベルトルト「エレンは殺せる?」

エレン「・・・んー」ボリボリ

エレン「悪いベルトルト。俺には質問の意図がわからねえ」

エレン「でも仮に・・・仮にだ。巨人が俺の思ったような存在じゃなかったとしたら」

エレン「その時どうするか考える」

エレン「その上で殺すよ」

ベルトルト「殺すことには代わりはないんだね。質問に答えてくれてありがとう」

エレン「どうも。じゃあなベルトルト」

バタン

ベルトルト「・・・とても、参考になったよ。エレン」

教官「・・・よって、立体機動装置の試作品を開発したアンヘル・アールは・・・」

クリスタ「・・・」カリカリ

ベルトルト「・・・」カリカリ

ベルトルト(今日はクリスタが隣か。ユミルは・・・居ないな)

ベルトルト(ユミルはどうしたんだろうか)

クリスタ「ベルトルト、開発者の名前はなんて言ってたか判る?」コソッ

ベルトルト「アンヘル・アールだよ」

クリスタ「ありがとうっ」カリカリ

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「クリスタ、僕も聞いてもいい?ユミルは今日、体調悪いのかな」

クリスタ「え?あ、うん。外で寝てたら風邪引いたんだって」

ベルトルト「そうなんだ・・・(起こせばよかったかな)」

クリスタ「でも仮病な気がするな。凄くわざとらしく咳をしていたもの」

ベルトルト「何で仮病なんかしてるの」

クリスタ「うーん・・・ごめんなさい、そこまでは判らないわ」

クリスタ「ユミルは自分のことを話したがらないから」

ベルトルト「君にも?」

クリスタ「私にもだよ。もっと頼ってくれると嬉しいんだけどな」

ベルトルト(・・・何だソレ)

ベルトルト(人のことはどうこう言っておいて、まるで僕と同じじゃないか)

ベルトルト(面白くない)

カンカンカンカン

教官「今日はここまでにしましょう。皆さん、解散してください」

ベルトルト「・・・」ガタッ

クリスタ「ねえベルトルト。良ければユミルの見舞いに来る?」

ベルトルト「え」

クリスタ「ユミルのことを聞いたってことは、心配してくれたからだよね?」

ベルトルト「最近よく話してたから、気になっただけだよ」

クリスタ「ふふ、やっぱり心配してるじゃない。遠慮なんてしないで」

ベルトルト「今はいいよ。本当に体調悪いなら、休んでいたいだろうし」

クリスタ「じゃあその気になったら声をかけてね」

ベルトルト「うん」

ベルトルト(仮病か。仮病なら別に行かなくてもいいだろう)

ベルトルト(それより、)

ベルトルト(今日はライナー達との話し合いの日だ。そっちを優先した方がいい)

ライナー「ベルトルト」

ベルトルト「ライナー・・・やるのか?」

ライナー「ああ、備品倉庫に行くぞ。そこなら人が居ない。アニも後からくる」

ベルトルト「わかった」

話し合いは淡々として行われた。


アニ「・・・私も、正直に言う。同期に仲間意識を持っている」

アニ「皆を殺したくない」


普段はポーカーフェイスを貫くアニ。

その時ばかりは年頃の少女だった。


ライナー「俺もだ」

ライナー「遅すぎるかもしれない。だが、俺にあいつらを手に掛けるなど」


不安定だったライナーも自分の心の中を話せたからか。

この日は以前の彼に戻っていたように、見えた。


ベルトルト「僕も」

ベルトルト「誰も殺したくない」


そして話し合いは、終了した。

ライナー「全員まだ迷いがあるだろう。だから今は中間案を出す」

ライナー「今後も隔月に一度、こうやって意思確認を行い、本音を言い合う」

ライナー「その時、人類を滅ぼさないと決意した奴は・・・計画から降りる」

ライナー「降りた後、開拓地に行くか兵士を続けるかは次回までに考えておく」

ベルトルト「それで構わないよライナー」

アニ「私も異論はない。いざとなれば逃げていい・・・それだけで十分」

ライナー「そう、俺達は逃げることを決めた」

ライナー「戦士として最低の選択であり、人としても卑怯者以下のクズの選択だ」

ライナー「だが・・・迷ったまま人を殺すより、まだマシだ」

ライナー「今の俺達には人類を殺せるほどの決意も、意志もない」

ライナー「そんな俺達が戦士であることを貫く。悪い冗談のような話だ」

ライナー「お前のおかげだ、ベルトルト」

ベルトルト「・・・僕はただ、一番初めにリタイア宣言しただけだよ」

アニ「違う。皆やめたかったけど、出来なかったんだよ」

アニ「私もライナーも、やめる勇気を持てなかった」

アニ「だから・・・ここまで来てしまった」

ライナー「俺達のせいで20万人が死んだ。・・・その中には同期の親族もいる」

ライナー「許されることではない」

ライナー「だからこそ、これ以上の犠牲を出す選択肢を行わない」

ライナー「綺麗事でも、人が死なないなら俺はそれでいいと思っている」

アニ「ただ問題として、私達がアクションを起こさなければ後続が来るかもね」

アニ「その時、巨人として戦うか人のまま戦うか」

アニ「また選択が迫られるだろう」

ライナー「そうだとしても、ここにいる三人は何があっても味方だ」

ベルトルト「ああ、勿論だ」

アニ「エレンには、話す?」

ベルトルト「僕は話すつもりはない。・・・言ってどうするって話だろ」

ライナー「謝ればエレンは許すか許さないかで苦しむ。それじゃ俺達の自己満足だ」

ライナー「出来るのは最期まで騙し通すか、バレた時に黙って殺されるか」

ライナー「それだけだ」

アニ「・・・そうだね。わかったよ」

ライナー「じゃあ解散とするか。」

ベルトルト「ああ」

アニ「うん」



ベルトルト(あっさりと終わってしまった)

ベルトルト(こんなもんなのか)

ベルトルト(・・・見舞いに行こう。どんな顔で仮病をしたのか見てやる)

クリスタ「ここよ。丁度他の子も今は部屋に居ないし、くつろいでいってね」

ベルトルト「うん、ありがとう」

クリスタ「・・・変なことはしないでね?」

ベルトルト「しないよ」

クリスタ「本当に?」ジィー

ベルトルト「しないって。大体、ユミルとはそういう関係じゃないから」

クリスタ「ふーん・・・私、ユミルのことなんて言ってないのになぁ?」

ベルトルト(しまった)

クリスタ「物色とかしないでねって意味だったんだけどなぁ?」クスクス

ベルトルト「・・・」ガチャ バタン

クリスタ「あ、無言で入った・・・図星だったんだねベルトルト・・・」

サシャ「ううう・・・眠い。夕食まで一眠りを・・・」

クリスタ「今部屋にゴキブリが500匹くらい出てるから駄目よサシャ」

サシャ「どうしてそんな地獄が形成されたんですか!?」

ユミル「・・・」スヤスヤ

ベルトルト「ユミル、起きてるんでしょ?」

ユミル「・・・バレてたのか。何だよベルトルさん、珍しいじゃないか」

ベルトルト「仮病の見舞いに来たんだ」

ユミル「クリスタがそう言ったのか?」

ベルトルト「うん。僕も君を見て、仮病だと確信したよ。顔色いいしね」

ベルトルト「どうして仮病なんて使ったの?」

ユミル「やる気が出なくてな。サボりたい気分だったんだよ」

ベルトルト「嘘だね」

ベルトルト「当ててみようか。君さ、僕を避けただろ」

ユミル「驚いた。思った以上に自意識過剰なことで・・・」

ベルトルト「あの時起きてたんだろ」

ユミル「・・・」

ベルトルト「起きてたんだろ?」

ユミル「そうだ、起きてた。人の横で好きだと告白されてびっくりしたんだ」

ユミル「いやー私も乙女だったんだな。愛の告白されて避けるなんて・・・」

ベルトルト「違うだろ」

ベルトルト「君が僕を避けたのは、そこじゃないだろ?」

ユミル「言っている意味がわからないなベルトルさん」

ベルトルト「ユミル、質問を変えようか」ギシッ

ベルトルト「どこから聞いてたんだ?ユミル」

ユミル「・・・女のベッドに上がるなんてマナーがなってないなベルトルさん」

ベルトルト「言えよ」

ベルトルト「自分が何者なのか言えよ、ユミル」

ユミル「大声を上げるぞ」

ベルトルト「当ててやる。君が何故僕を避けたのか、教えてやるよ」

ベルトルト「ユミル、君は巨人だろ」

ユミル「違う」

ベルトルト「証拠だって今すぐ用意できる。君の身体に傷をつけるだけで終わる」

ベルトルト「巨人の君は再生するだろう。蒸気を上げながらね」

ユミル「・・・お前、どこまで知っているんだ」

ベルトルト「どうして僕がやる気を出さないか知っている?何故全て程々になのか」

ベルトルト「怪我を避けてるからだ」

ユミル「お前、」

ベルトルト「やっと真の意味で理解した。何故君だったのか」

ベルトルト「君が僕と同じだからだ」

ユミル「離れろ。それ以上近づくんじゃない」

ベルトルト「君の巨人の姿はどんな姿だろうな。僕らは、元の姿の面影がある」

ベルトルト「君も同じかな?それとも、かけ離れた醜悪な姿かもな」

ユミル「離れろ」

ベルトルト「だったら言えよ。自分が何者なのか、自分の口で言え!」

ごめんうんこしてくる

うんこしてきた。再開します

ユミル「嫌だ」

ベルトルト「お前は僕の仲間を殺した巨人、そうだな?お前が彼を食ったんだ!」

ベルトルト「その後僕らも食おうとした!」

ベルトルト「僕の仲間は美味しかったか?この・・・」スッ

ユミル「・・・」ギュッ

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「教えてくれよ。君、巨人だった時、意識はあったのか?」

ベルトルト「制御できていたのか?」

ユミル「・・・」

ベルトルト「人間は、美味しかったか」

ユミル「・・・お前が同じ事をしたとして、お前はそう思うのか?」

ベルトルト「そうか」

ベルトルト「・・・笑い草だよね。人類を守る、兵士候補を育てる訓練兵団に」

ベルトルト「ここに二人も巨人が紛れ込んでるなんてさ」

ユミル「・・・四人だろ」

ベルトルト「他には誰がそうなのか、知ってるの?」

ユミル「お前が巨人なら必然的にライナーも怪しい。もう一人は勘だ」

ユミル「ベルトルさんの言うとおり、笑い草だ。巨人がこんなにいるなんてな」

ベルトルト「ユミル、寂しかった?」

ユミル「は?」

ベルトルト「僕は仲間が居たけど、君はそうじゃない」

ベルトルト「寂しかった?」

ユミル「・・・わかんねえ。寂しいとか、あまり考えなかった」

ユミル「でも、」

ユミル「好き勝手生きてるはずなのに、時々息苦しかったよ」

ユミル「そうか」

ベルトルト「うん、そういうことなんだ」スン

ベルトルト「・・・君さ、汗臭いし髪もまたボサボサだし、女らしくしなよ」

ユミル「うるせえなお前は母ちゃんか!」

ベルトルト「言葉遣いも悪いし、モテないよそれじゃ」

ユミル「じゃあそれを好きだというお前はゲテモノか。ゲテモノ食いか?ああ?」

ベルトルト「あー」

ベルトルト「そうか変に女らしくするとアレか、他の男が寄り付くのか」

ベルトルト「じゃあそのままでいいや」

ユミル「・・・つか態度違いすぎるだろ。ごめんごめん言ってたお前はどうした」

ベルトルト「それは君が怖かったからだよ」

ユミル「あーまあそんな感じはしてたけどよ」

ベルトルト「でも僕と似たようなもんだと思うと、案外怖くないなって思った」

ユミル「そうデスカー。つか暑いからさっさと離れろ」

ベルトルト「ん、わかった」パッ

ユミル「・・・おいベルトルさん。言っとくが私もお前がタイプじゃないぞ」

ベルトルト「あ、そうなの?」

ユミル「本当にタイプじゃないぞ」

ベルトルト「繰り返されると傷つくんだけど・・・何なの、振ってるの?」

ユミル「だから目をつぶって歯を食いしばれ」

ベルトルト「え、殴るの?どういう振り方なの!?」

ユミル「いいから瞑れっつってんだよ!」

ベルトルト「えええええっ」ギュッ

チュ

ベルトルト「・・・何かいまおでこに、」

ユミル「終わったぞ!!!早く出て行け!!!手前のイカくせえ部屋に帰れ!!」

ベルトルト「いや、今なんかしたよね?ちょっと説明・・・」

ユミル「帰らねーと大声出すぞ!」

ベルトルト「え、あの、そういうことなの?え?ちょっと説明を、」

ユミル「誰kむぐっ」

ベルトルト「本当に大声出そうとするのやめてよ!僕を社会的に殺す気!?」

ユミル「むぐぐー!」

ベルトルト「照れ隠しにしても酷いな!君ってホント・・・ホントさ・・・」

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「・・・君が悪い」ガバッ

ユミル「むぐううううう!!!????」

ベルトルト「好きだよユミル」

ベルトルト「だから、」

ベルトルト「夢の中みたいなことをしようよ」

ガチャ バタン

マルコ「ベルトルトおかえ・・・ほあああ!?」

ベルトルト「・・・」ボコボコ

ジャン「お前その顔どうしたんだ!?発禁レベルでボコボコじゃねーか!!?」

ベルトルト「前が見えない・・・」

ライナー「そりゃそんだけ殴られればな・・・おい大丈夫か?色んな意味で」

ベルトルト「頑張って再生は抑えてる」ボソッ

ライナー「そ、そうか」

エレン「誰だベルトルトをこんな目に遭わせたのは!許せねえ・・・!」

アルミン「教官に相談しよう。ベルトルトがここまでやられるなんてタダ事じゃ・・・」

ベルトルト「いや、それは、自業自得だからヤメテ・・・」

コニー「自業自得ってことはベルトルトから喧嘩売ったってことか?」

マルコ「そっちの方が信じられないな・・・」

ベルトルト「お願いだから触れないで・・・ホント、調子に乗った代償だからコレ」

ライナー「ユミル」ボソッ

ベルトルト「!!」ビクッ

ライナー「・・・お前まさか」

マルコ「え、ライナー今なんて言ったんだ?心当たりがあるの?」

ライナー「いや、触れないでやろう。ベルトルト、今日はもう寝ろ」

ベルトルト「そうする・・・おやすみ皆」モゾモゾ

エレン「明日、犯人探しをしようぜ。腹の虫が収まらねえ」

ジャン「同意見だ死に急ぎ野郎。同室の仲間をやったお返しをしてやるぜ!」

アルミン「僕も手伝うよ!こんなの許されるはずがない・・・」ギリリッ

コニー「女子にも協力してもらって明日から犯人探しだな!」

フランツ「僕達も手伝うよ!」

トーマス「皆で犯人を探そうぜ!」

ライナー「お前ら止めろ!本人が後で死ぬほど恥ずかしい思いするだけだから!」

その日、僕は夢を見た。

ユミルと一緒に手を繋いで平和な壁の中の世界を歩く夢を。


ユミル『ベルトルさん、寂しいか?』

ベルトルト『寂しくないよ』

ユミル『私も寂しくないよ』


空は快晴、世界は広く。

世界は美しくも残酷に。


夢の中の世界は、僕にとってとても美しくあった。




終わり

以上です。タイトルはぶっちゃけ完全にふざけています。ホモは帰ってどうぞ
ズッ友書いた後にベルユミ書きたくなったので書いたけど色々とアレだなって思いました

読んでくれた人はありがとうございました

本当はエロをもっと盛り込んでユミルペロペロしたかったんですが、
出来なかったのでおまけ頑張ってみます
ベルトルトがまた淫夢見たって説定になると思いますが

ただもしかしたら普段の文体になるかもしれません
最終的に自分にとって書きやすい文体で投下しますので、
ss文体でなかったらすみません

あと、もしまとめて頂ける場合はおまけだけまとめから外してくれると嬉しいです
ぶっちゃヶ・・・ハズかしぃょ・・・

書き溜めたら一気に投下しますね

ベルトルト「そっか」

ユミル「用はそれで終わりか?なら早く出て行けよ。それとも敵討ちするか?」

ベルトルト「いや、これで手打ちにする」

ギュッ

ユミル「・・・なんだこれ」

ベルトルト「寝ている間にこっそりやったけど、君ってやっぱり肉がないよね」

ユミル「いや、やられたのは知ってたが。そういう流れだったか?」

ベルトルト「言ったじゃないか。僕は君が好きって」

ユミル「言ったけどよ」

ベルトルト「敵討ちとか、僕も散々人を殺してる。やれる立場じゃない」

ベルトルト「君の言葉を借りて言うと、そこまでの恥知らずじゃないってことだ」

ユミル「その割には随分と私を責めたな」

ベルトルト「それくらいは許してよ。少しは怒りをぶつけないと整理つかないんだ」

何か足りないなと思ったら上の抜けてました。すまぬ・・すまぬ・・・

「ベルトルさん・・・」

浅い眠りの中で再会した彼女は、やはり扇情的だった。

初めて夢で出会った時も雌の匂いをさせていて、

あの時は戸惑っていたけど今思い返すと勿体無いことをしている。

でも、またこうやって現れた。

現実に出来ないことを君に何だってしてもいいんだ。

とても興奮した。

「ユミル、服を脱がすよ」

「自分で脱げるから、いい!」

「駄目だよ。人に脱がされる方が恥ずかしいじゃないか」

「・・・っ」

夢の中の君は現実よりもずっと従順で、

現実の君にこんなことをやればすぐに拳が飛ぶだろう。

それとも現実の君も何度も抱いて僕の匂いを染みつければ、

君のように従順な女になるのだろうか。

「君の胸って小さいよね。こうやって、僕の手にすっぽり収まる」

「う、五月蝿いな!だったら大きくしてみたらどうなんだ!」

「じゃあそうしようかな」

持ち上げるように胸を揉むと、釣り上げた君の眉が途端にハの字に下がる。

ライナーに借りた本では、胸が小さい子は感じ易いと聞いた。

君もそうなんだねえと呟くと、ユミルは顔を真赤にして身を捩る。

「逃げちゃダメだろ」

上にのしかかって抑えこむと、彼女は戦慄きながら下を見た。

既に存在を主張している下半身に気づいたらしい。

夢の中で何回も抱かれているだろうに、まるで生娘のようだ。

反応が面白くて太ももにソレを押し付け腰を回すと、

彼女はオロオロと視線を右往左往させる。

どうすればいいのか判らない、という顔だ。

「普段とのギャップが凄いよね、君。皆に見せてやりたい」

「ふ、ふざけ・・・んっ、お前が、そうしたんだろ・・・っ」

「あはは、夢の中の僕に散々犯されてたもんね」

「今日は僕が相手だけど、大丈夫。ちゃんといつも通りにするよ」

「いつも通り、って」

「最後はちゃんと中に出してあげる。好きなんだろ?」

かあっと真っ赤にした顔はこれ以上無く赤く、茹蛸のようだ。

その間も胸を責め立てると段々と声が甘くなっていって、

先端を吸い上げると抑え切れなかった声が漏れていく。

「もぉ、いやだぁっ」

涙を滲ませるユミルは先程から太ももをすりあわせていて、

ああなるほどと僕は納得した。

「ごめんね。こっちも触って欲しかったんだね」

ズボン越しに彼女の内ももを撫でるとわかり易いほどに反応して、

逃げようとする彼女の腰を掴んで更にその内側にたどり着くと、

そこをぐいっと押してやった。

「ひぅっ」

「今の声可愛いね。君さ、地声はもっと高いんじゃない?」

「いや、いやぁっ、押すなぁっ!」

「何で?ここを触って欲しかったんじゃないの?」

押せば押すほど湿っていくそこは彼女が感じていることを表していて、

押しこむように強く押すとユミルは快感を打ち消すように頭を振る。

直接触ったらどうなるんだろうか?という好奇心は直ぐに実行に移された。

気を紛らわすために唇を押さえ、

舌を絡ませるとユミルは直ぐにそちらに夢中になった。

ぴちゃぴちゃという音の中でタイミングを見計らうと、

彼女が油断した隙に下着ごとズボンを脱がし、下半身を裸にする。

「あ、うそっ」

「油断大敵だよユミル。上はもう脱がしてるし、これで丸裸だね?」

「もう邪魔なものがないから、全部触ることが出来るよ」

宣言通り、先程まで責め立てていた彼女の中心を触ると、

これ以上無く反応を返し僕は気を良くする。

「あ、ああっ、ああーっ」

「まだ僕は擦ってるだけだよ?これからもっとすごい事するのに」

そう言って隠そうとする彼女の手を無視して愛撫していた指を中へと滑らせる。

一本目はすんなり入って、入った瞬間に彼女の身体がびくびくと震える。

「指ぃ、指がぁ・・・っ」

「まだ一本だけなのにこんなになるんだ。じゃあ増やしたら?」

「や、だめ、やらっ、やぁっ」

「そうそう、もっと声だしていいんだよ。君って可愛いなぁ」

指を増やして中を広げてやると、ユミルは信じられないという顔をする。

このまま、一度イカせてみたいな、なんて考える。

思うより体は先に動いていて、中に入れた指を激しく、でも傷つけないように動かし、

もう一つの手で陰核を刺激してやると彼女の帝光は激しくなった。

多分、イキそうなんだろうな。

「やめ、やめてっ、おね、ベルトルさん、ベルトルさぁんっ」

遂に泣きじゃくる彼女が愛おしくてここでやめてあげようなんて思うけど。

「駄目だよユミル。ちゃんと見ててあげるから、ね?」

それ以上に湧くのは嗜虐心。

陰核をぎゅっと刺激してやると、彼女の体はびくびくと震え、

指を入れていた場所からは小さな噴水のように愛液が吹き出していく。

「ああああ―――っ!」

一際大きな嬌声を上げると、彼女はそのまま静かに震えながら動かなくなる。

暫く余韻に浸ると自分の体を抱きしめ始め、

こちらを小動物のような目で見ながらベッドの端まで逃げてしまった。

馬鹿だなぁ、そこは行き止まりじゃないか。

獲物を追い詰めた狼のような気分で舌なめずりをすると、

僕は彼女が逃げた先まで移動し、そのまま彼女を閉じ込めてやった。

「もう逃げられ無くなっちゃったね」

「ひ・・・」

「ふふ。僕もそろそろ気持ちよくなりたいなぁ。ね、もういいだろ?」

窮屈になっていたズボンの中からそれを取り出すと、

これ以上無く自己主張する僕の中心部は天高くそそり立っていて、

脈打つ男根は間違いなく彼女を求めている。

「無理、無理だ・・・」

「何言ってるの。これを君はいつも受け入れてるんだろ?」

「大丈夫、怖くないからね。大丈夫、大丈夫・・・」

落ち着かせるように頭を撫でてやると、ユミルはうっとりそれを受け入れた。

優しくされると弱いんだなぁ、と気を良くしてキスもしてやると、

ユミルはますますとろんとしていく。

横に寝て、彼女を後ろから抱きしめながら頭を撫でキスをする。

先程まで怯えてすらいたユミルはそれだけで緊張を解いていき、

次第に僕が尻の間に男根を押し付けても顔を真赤にするだけで、

抵抗する意志をなくしてしまった。

「ゆっくり、ゆっくり入れてあげるからね」

「うん・・・」

入り口に先端をあてがい、そのまま押しこむとユミルは辛そうに眉を潜め、

僕は負担が少しでもなくなるように頭や下腹部を撫でてやると、

ユミルはとても安心したように顔を緩ませる。

そのままゆっくり、ゆっくりユミルの膣内に男根を沈ませていくと、

そっと触った結合部はこれ以上無く広がっていて、

我ながら規格外だと、ユミルに対して申し訳なくなった。

「は、ぁ、苦し」

「ごめんね。もうすぐ奥まで入るから・・・」

更に押し込めると先端がこれ以上進めない所に到達し、漸く奥に到着した。

しかし全部入れることは無理だったらしく、

僕は少し欲を出してぐいっと押し上げると、ユミルから悲鳴のような声が上がった。

これ以上はユミルにとって辛いだけだろう。

僕は苦しそうに息を吐くユミルによく頑張ったねとを頭を撫でて労ってやる。

夢だからか、彼女の中でもそうするだけの余裕は僕にあった。

「動くよ」

ユミルの息も整い始めた頃、ゆっくりと男根を引き抜きまた差し込むと、

ユミルはボロボロと涙を流しながら僕をすがるように見つめてきて、

やめてとももっとして欲しいとも取れないその目に僕の熱は高まった。

思わず唇を奪い、そのまま腰を動かしてやると口の中で彼女の悲鳴がくぐもり、

何だか無理やりしているようで、無意識に腰のスピードを早めた。

「んふっ、ん、んんうっ!んうう!」

彼女の奥を何度も男根の先で殴りつけ、時には中をかき乱してやると、

その度に彼女は達してしまい、きゅうきゅうと僕を締め付ける。

まるで淫魔のようだと、精を全部搾り取ろうとしてくる彼女の中に、

僕はお望み通り子種を放ってやろうと考えた。

「ふ、はぁっ、ユミル、中に、中に出すからね」

「だめ、なかは、きもちよすぎるからぁっ」

「ちゃんと、奥に出して、子宮に注いであげる、から。僕の子、孕んでっ」

激しく腰を打ち付け、静寂な世界にいやらしい音だけが響いていく。

頭の中はユミルを孕ませたいと、そればかり。

現実世界でもいつかこうしてやりたいと思いながら限界が近づいてきて、

スパートをかけるとユミルはベッドのシーツにしがみつき、

快感の洪水に耐え切れないその顔で僕の射精の時を待っていた。

「ユミル、ユミルっ」

「ふあ、ああ、ああああ――――っつ!!」

限界が来て、僕は有言実行、子宮にそのまま注ぐように一番奥で精を放った。

射精の間、ユミルはずっとビクビクと痙攣していて、

僕はその痙攣を抑えるため、そして射精の快感に堪えきれず、彼女を抱きしめた。

最後の一滴も残らず注いでやると、結合部からはあふれた精液が流れ、

彼女の太腿を伝ってシーツに染みこんでいく。

そして抜いてやると、栓代わりだった男根が無くなったことで大量に出した精液が、

どろりと流れでていった。

「はは、は、これ絶対に子供できたんじゃない?」

「ばか、ばか」

「次、君が夢に出るときはお腹が膨らんでるかもね。それもいいかな・・・」

「知らないっ、知らないっ、ベルトルさんのおおばかっ」

「いつもより幼くなってるよユミル。ねえ、もっかいしたいなぁ」

まだ固さを残す男根を素股のように腿の間に挟んでおねだりすると、

ユミルは戸惑った目を向けてきた。

「ね、もう一回しよう?次はもっとよくするから」

おねがい、と耳元で囁くと、一度中出しされたせいなのか従順になったユミルは、

こくりと頷いて二回戦の許可を出してくれた。

「良かった。今度も絶対に気持ちよくするからね」

そう言って、僕はまたユミルの膣内にその男根を――――


「殺すぞこの野郎!!!!」


え?

ユミル「離れろ!おいてめ、ぶっ殺されたいのか!ああ!?」

ベルトルト「・・・ここは?」

ユミル「訓練場の近くだ!寝てると思ったらいきなり襲ってきやがって・・・!」

ベルトルト「え、どういうこと?言ってる意味が」

ユミル「自分の股間を見てから言え!」

ベルトルト「は?」ジロ

ボッキーン

ベルトルト「なにこれ!?」

ユミル「こっちのセリフだ!!!!!!」

ベルトルト「ええと、その、これは、違う!ちょっとやらしい夢を見ててね!?」

ユミル「ますますダメじゃねえか!」

ベルトルト「で、でも相手が君だから浮気とかじゃ」

ユミル「そもそもまだ付き合ってねーだろ!ふざけんな!!」

ベルトルト「それは君が返事をしないからだろ!僕は告白してるのに!」

ユミル「う、うるさい!うるさい!」

ベルトルト「それに好きな子のエロい夢を見て何が悪いんだ!」

ベルトルト「男はそういう生き物なの!悲しい生き物なの!」

ユミル「開き直りやがった・・・つか問題なのはお前が襲ったことだからな?」

ベルトルト「だから無意識だよ!覚えてないもん!」

ユミル「無意識なら胸揉んで服を脱がそうとしていいのかよ!」

ベルトルト「え・・・。そこまでやってたの?」

ユミル「抵抗しなければそのまま犯す勢いで襲ってきてたぞ」

ベルトルト「マジか」

ユミル「それで、私に言うことがあるんじゃないか?ああ?」

ベルトルト「・・・ごめんなさい」

ユミル「ったくよぉ・・・とんだ災難だ。この淫獣が!」

ベルトルト「何も言えません・・・」

ユミル「本当に覚えていないんだな?」

ベルトルト「はい!覚えてません!」ビシッ

ユミル「全部覚えていないんだな?」

ベルトルト「ぜ、全部です!」

ユミル「な、ならいいんだ。全部覚えてないなら仕方ないよな、うん」

ベルトルト「・・・?」

ユミル「今回は見逃してやる。次はその無駄にデカイそれ、踏み潰すからな」

ベルトルト「うへえ」

ベルトルト「ていうか、君なんでここに居るの?」

ユミル「・・・散歩」

ベルトルト「わざわざ僕の傍に近寄ってくる散歩?」

ユミル「ああ?おい加害者。何が言いたいんだ」

ベルトルト「・・・君さ、僕に何かしてただろ?」

ユミル「!? し、してねえよ」

ベルトルト「本当に?例えば・・・膝枕、頬を突く、ほっぺにチュウ」

ユミル「・・・ふん」

ベルトルト「ぎゅってしたり、髪触ったり、・・・あとちんこ触ったり?」

ユミル「!!!????」ビクッッ

ベルトルト「・・・おい」

ユミル「・・・」ダラダラ

ベルトルト「触ったろ」

ユミル「触ってない」

ベルトルト「いや絶対触った。言わないとアルミン流推理で秘密を暴くよ」

ユミル「だから触ってない!」

ベルトルト「あれだろ、興味本位で触ったんだろ?」ジリジリ

ユミル「何で近づくんだ・・・おい離れろ」ジリジリ

ベルトルト「君が散歩に来た頃、僕の股間はどうなっていたか・・・」ジリジリ

ユミル「知らないって言ってるだろ!」ジリジリ

ベルトルト「もしや勃起というものを初めてみたんじゃないの?」ジリジリ

ユミル「だから!触ってない!見てただけ・・・あっ」ピタッ

ベルトルト「へえ・・・」

ユミル「・・・」ダッ

ベルトルト「あ、逃げた!くそ、勃起してるから追いかけにくい・・・!」

ベルトルト「・・・あの初な反応、もしや男慣れしてないのかな」

ベルトルト「処女だったりして・・・」

ベルトルト「・・・」

ベルトルト「よし、抜くか」


空は快晴、世界は広く。

世界は美しくも残酷に。


現実の世界は、僕にとって程よく美しくあった。



おわり

以上です。重ねて言いますがまとめてくれる場合はこのおまけは抜きでお願いします
俺はとても恥ずかしい気持ちでいっぱいです

いやこれ思った以上に恥ずかしいな。凄い恥ずかしい。俺何やってるんだ
進撃の巨人読んで寝ます

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