海未「胸が大きくなる薬ですか」 (54)

海未「胸が大きくなる薬……ですか」


海未「…………」


海未「フリーマーケットで見つけて、つい衝動買いをしてしまいましたが」


海未「これ効き目あるのでしょうか」


海未「とりあえず開けてみましょう」パカッ



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海未「飲み薬なんですね」


海未「一日にどれぐらい服用すればよいのでしょうか?」


海未「ええと……」ペラッ


海未「………えっ。これで一日分なんですか!?」


海未「騙されました…!」


海未「きっと中身もジュースかなにかです」

海未「…………でもまぁ。飲んでみましょうか」


ゴクゴク


海未「味がしませんでした……」


海未「これ、ただの水なのでは…?」


海未「もういいです。明日も早いのでさっさと寝ましょう」カチッ


海未「…………すぅ」スヤスヤ

チュンチュン


海未「………ふぁあ」


海未「今日も良い朝です」


海未「さぁ、朝の稽古を………」


海未「ん?」チラッ


海未「………………えええっ!?」


海未「……胸が大きくなってます!」


海未「せめてことりくらいには…とは思っていましたが」


海未「もしかしたら希ぐらいあるのかもしれません……!」ゴクッ

海未「これは……本物なのでしょうか…?」モミモミ


海未「んっ……!///」


海未「ど、どうやら本物のようです」


海未「いったいどうして‥…あっ」


海未「まさか昨日飲んだ…!」


海未「この薬作った会社って……会社名も電話番号も書いてません……」


海未「どうしましょう……」

――――――――――――――――


海未「朝の稽古はできませんでしたが……」テクテク


海未「学校を休むわけにはいきません」


海未「さらしを軽く巻いてきましたが、あまり変わりませんね」


海未「制服もきついですし…」


海未「っと、少し遅れていますね。走りましょう」タッ


海未「………っ!」


海未「む、胸が痛いです…!」


海未「走るのは無理そうですね。早歩きで行きましょう」

海未「も、もう少しで待ち合わせ場所です…!」


海未「あっ、見えました。穂乃果ー!ことりー!」


海未「遅れて申し訳ありません」


穂乃果「あ、おはよう。………希ちゃん!」


海未「………え?」


ことり「おはよ~希ちゃん」

穂乃果「今日はシュシュつけてないんだね」


ことり「まるで海未ちゃんみたい」


海未「ち、違います!私は海未です!」


ほのこと「……」チラッ


穂乃果「あはは!今日は海未ちゃんのモノマネ?」


ことり「関西弁使わない希ちゃん新鮮だね」


海未「む、胸で判断しないでください!」

海未「こ、これを見てください!」


穂乃果「それ、海未ちゃんの携帯…」


ことり「まさか……」


海未「やっと信じてくれましたか」


穂乃果「海未ちゃん昨日部室に忘れたんだね」


ことり「さすが希ちゃん。海未ちゃんが困らないように持ってきてくれてたんだ」

海未「ち、違います!私が……!」


穂乃果「それにしても海未ちゃん遅いね」


ことり「そうだね。いつもなら穂乃果ちゃんより早いのに」


海未「私が海未ですが」


穂乃果「あ、希ちゃんは先行ってていいよ。この調子だともう少しかかりそうだし」

海未「だから私が海未だと何度言えば…!」


穂乃果「……希ちゃん。なんか今日しつこいよ?」


海未「ああもう!穂乃果、ことり!学校に行きますよ!」ガシッ


海未「学校に希がいるはずです!それでハッキリします!」グイ


ことり「ええ!?でも海未ちゃんがまだ…!」


海未「だから海未は私ですって!」

――――――――――――――――


ガチャ


海未「希!希はいますか!?」


絵里「あらどうしたの……海未?……いえ希ね」


海未「絵里!希はどこですか!?」


絵里「え?そこ?」


海未「わ、私を指差さないでください!」


穂乃果「今日おかしいよ?希ちゃん」


海未「だから私は……!」


希「おはよーさん、ってウチがいるやん!?」

絵里「え?希がふたり!?」


ことり「ど、どういうこと!?」


希「もしかして、これがドッペルゲンガーってやつなん!?」


穂乃果「ままままままさか……!?」ガクガク


海未「だから私は海未だって言っているじゃないですか!」


絵里「で、でも、それ………」ガクガク


海未「ちゃんと説明します!」


海未「説明しますから怯えないでください!特に絵里!」

――――――――――――――――


海未「……という訳です」


絵里「本当に海未なの…?」


海未「本物です!」


希「まるで作り話みたいやね」


ことり「ねぇ海未ちゃん、触ってもいいかな?」


海未「駄目です」


希「………」スッ


海未「わしわししたら殴りますよ?本気で」ニッコリ


希「あ、はい」


希(海未ちゃんの目…!人を殺す時の目やん……!)

穂乃果「それにしても、パッと見ただけじゃ希ちゃんか海未ちゃんか見分けつかないよね」


ことり「そうだね」


海未「な、何を言ってるのですか!?全然違うじゃないですか!」


絵里「そうよ、間違えちゃダメよ。ね?海未」


希「ウチ、海未ちゃんやないで……エリち」


絵里「………あら?」

海未「穂乃果もことりも絵里も今までどう判断していたのですか」


ほのことえり「胸」


海未「む、胸だけで判断してたのですか!?」


希「……ごめん海未ちゃん。ウチも胸で判断しとった」


海未「希!」

穂乃果「でもこのままじゃ、どっちがどっちか分からないよ」


海未「見て分かるじゃないですか」


ことり「と、言われても……う~ん」


絵里「そう………ねぇ」


海未「あなた達は今まで胸と接してきたのですか!?」


希「………あれ?これ地味にウチにもダメージきてるやん」

海未「顔立ちとか全然違うじゃないですか!」


穂乃果「う、うん……」ジー


海未「胸見ながら応えないでください!」


希「シュシュで判断すればええんやないかな?」


絵里「それよ!海未ナイスアイデア!」


希「………もういいもん」グス

ことり「シュシュをつけてる方が希ちゃんで……」


穂乃果「常に怒ってる方が海未ちゃんだね!」


海未「怒らせてるのはあなた達です!」


希「怒ってるのは否定しないんやね」


絵里「よし、それなら私でも判断できるわ」


希「エリち…」

ガチャ


花陽「おはよ~……って、ええ!?」


凛「希ちゃんがふたりいる!?」


海未「また説明しないといけないのですか」


花陽「の、希ちゃんがふたりってどういうことなの……!?」


凛「……いや、これは違うにゃ」


凛「希ちゃんの片方は海未ちゃんだよ!」

海未「凛……あなたは分かるのですね」


凛「もっちろん!海未ちゃんは怖いオーラを……はっ!な、なんでもないにゃ!」


海未「凛、最後まで言ってください」ニッコリ


凛「い、いや、その……」ガクガク


海未「凛?」ズズズ


凛「ご、ごめんなさ~い!」

花陽「そ、そっか。オーラか…」


穂乃果「なるほど」


絵里「確かに……オーラが違うわね」


希「せやね。さすが凛ちゃんやな」


ことり「これでもう間違えないね!」


海未「あーなーたーたーちーはー!」

ガチャ


真姫「おはようみん………な………」ピタッ


穂乃果「あ、真姫ちゃんが固まった」


絵里「思考停止してるわね」


ことり「なんだか斬新だね」


希「みんなウチがふたりいる!?ってリアクションやったしね」


海未「希、あなたもですよ」

穂乃果「おおーい真姫ちゃーん?」


真姫「…………」ブツブツ


穂乃果「ん?」


真姫「ノゾミガフタリナンテイミワカンナイ」ブツブツ


穂乃果「真姫ちゃんダメっぽい」


希「どれ、ウチがなんとかしてやるで」ワシワシ

真姫「きゃ、きゃあ!?」


希「ほれほれ~!」ワシワシ


海未「やめなさい希」ガシッ


希「もう、真姫ちゃんの滅多にわしわしできんのに……」


真姫「希がもうひとりの希を止めてる!?」


凛「さっくり言っちゃうと、片方が海未ちゃんだにゃ」

海未「私が海未です!」


真姫「海未ちゃん……?」チラッ


真姫「いえ、希ね」


海未「あなたも胸で判断してるんですかー!?」


花陽「嘘だと思うけど……」


凛「オーラで判断すればいいにゃ」


絵里「シュシュで判断してもいいわよ」ドヤッ


希「それはエリち威張るとこやないよ……」

真姫「オーラ……?」


真姫「ああ、分かったわ」


真姫「確かに海未ちゃんね」


海未「どうして分かるのですか!?」


穂乃果「海未ちゃん今日はキレ芸?」


海未「芸じゃありません!」


絵里「そうよ!海未はレズよ!」


海未「………レ、レズでもありません!」


凛「一瞬躊躇ったにゃ」

真姫「で、どうしてそうなったのよ」


海未「実は、かくかくしかじかで……」






真姫「ふーん……」


海未「思ったより反応薄いですね」


真姫「だって、こういう訳のわからない薬を飲まされるのはいつものことじゃない」


真姫「主に惚れ薬とか媚薬とか……」


海未「メタ発言はいけませんよ!怒られます!」

真姫「それにしても、よくフリマの薬とか飲めたわね」


海未「衝動に駆られて……つい」


希「それほどまで胸の事で悩んでたんやね……」


海未「同情の眼差しはやめてください!」

希「………あっ!」


海未「どうしました?」


希「そういや予備のシュシュ持ってるんや」ガサゴソ


希「海未ちゃん動かんといてね?」


海未「な、なんですか。唐突に……!」


希「こうして………ほら」


穂乃果「希ちゃんがふたり!?」


絵里「ホントね……!見分けがつかないわ……!」


海未「見分けついたんじゃなかったんですか!?」

ことり「あ!怒ったから見分けついた!」


海未「怒らないと分からないんですか!?」


希「ん~。それじゃシュシュ外して……」


希「こら!穂乃果!(裏声)」


穂乃果「ひぇ、ひぇえ~!海未ちゃんがふたり!?」


花陽「こ、こわいよぉ……」


海未「希はなんでややこしくしてるのですか!?」


希「面白くてつい……」

ガチャ


にこ「にっこにっ…‥‥…って、ええ!?希がふたりいる!?」


穂乃果「………」


にこ「大変じゃない!いったいどうなってるの!?」


凛「………」


にこ「なんで皆冷静なの!?ていうかなんでそんな冷めた目でにこを見てるの!?」


ことり「なんていうか……」


絵里「見飽きた反応っていうか……」


希「真姫ちゃんみたいな斬新な切り返しが欲しいっちゅうか……」


にこ「なんでダメ出しされるの!?」

――――――――――――――――


海未「……という訳です」


にこ「ゆ……許さない!」


にこ「なんで海未ちゃんだけいい思いしてるっていうの!?」


海未「な、なんですかいきなり」


にこ「にこだって巨乳になりたいわよ!」


希「にこっちの体系でウチみたいになったら……」


ことり「い、一部の人間に需要あるよ…!」

にこ「こんな作り物のおっぱいなんて!」ガシッ


海未「きゃあ!?」


にこ「こ、こんな作り物に……!にこが……!」ワシワシ


ドスッ


にこ「ぐふっ!?」ガクッ


にこ「な……なに……かはっ……」


海未「胸に触ったら殴るって言いましたよね?」


にこ「にこ………聞いて……ごほっ……!」ガクガク


希「海未ちゃん!アイドルが全力腹パンはあかん!」

ことり「理不尽な暴力がにこちゃんを襲う……」


海未「理不尽じゃありません!」


花陽「に、にこちゃんが明らかに危ない震え方してるよ…」


真姫「…‥‥……ねぇ、にこちゃん?」


にこ「な………に………?」ガクガク


真姫「私も殴っちゃダメ?」


真姫「にこちゃんのその表情癖になるわ」ゾクゾク


真姫「大丈夫よ。海未ちゃんの殴った所を狙うから」


希「あかん。真姫ちゃんが何かに目覚めた!」


にこ「や、やめっ………!」ウルウル

――――――――――――――――


にこ「やっと震えが治まったわ……」


海未「もう、真姫は!」


ことり「海未ちゃんが最初にやったんじゃ…?」


海未「と、とにかく!私は海未です!希じゃありません!いいですね!」


絵里「え、ええ……」


ことり「胸をわしわしするのが希ちゃんで」


穂乃果「胸をわしわしされると腹パンするのが海未ちゃんだね!」


海未「また話が戻ってます!」

希「と、こんな茶番しとる場合じゃないやん。いい加減朝練せんとな」


花陽「本当だ。もう結構時間たってるね」


にこ「じゃあ、着替えましょう」


海未「あ、その………私は見学でお願いします」


絵里「どうかしたの?」


海未「走ったり激しい運動をするとその……胸が……」


希「そんなん慣れでなんとかなるよ」

海未「で、ですが少しでも激しい運動をすると……」


絵里「困ったわね。もうすぐライブだし…」


にこ「どうにかする必要があるわね」


穂乃果「でも、どうすれば…?」


花陽「胸元をきつく締めるとか…?」


ことり「衣装変えないといけないね。間に合うかな…?」


真姫「………じゃあ揉めばいいじゃない」

海未「えっ?」


凛「どういうことにゃ?」


真姫「言葉通りの意味よ」


真姫「揉んで脂肪を燃やすのよ」


海未「なっ!なんてことを言うのですか!」

真姫「でも、動くと痛いんでしょ?」


海未「そ、そうですが…」


真姫「じゃあもう揉むしかないわね」


真姫「ここはこうするしかないわ」


真姫「それに読者はそういう展開を望んでるわ」


海未「だからメタ発言は怒られます!」


真姫「だったら怒られる前に覚悟しなさい」


真姫「凛、希、海未ちゃんを捕まえて!」


海未「えっ?きゃあ!?」

凛「しっかりホールドにゃ」


海未「は、離してください!怒りますよ!」


穂乃果「今日は常に怒ってるじゃん」


にこ「そうよ。それともおっぱいが大きくなったら怒りっぽくなるの?」


海未「あなた達わざと怒らせてるんですよね!?」


真姫「時間が押してるわ。さっそく始めましょう」


海未「え?ちょ、ちょっと待ちなさっ…!」

穂乃果「えへへ。じゃあいくよー」サワッ


海未「ひゃあ!?」


穂乃果「おおー……すごい重量感……」サワサワ


海未「ほ、ほの……んっ」ビクッ


海未「ん……くっ…///」フルフル


花陽「う、海未ちゃん……///」


絵里「エロいわね」

ことり「穂乃果ちゃーん。ことりもー」サワサワ


海未「こ、とりっ………やめっ…!」


ことり「おおー……!」サワサワ


海未「ほ、ほのか、ことり!ソフトタッチは禁止です!」


ことり「つまり……ソフトタッチじゃないならいいんだよね」


海未「そ、そういう意味で言ったのでは…!」


希「ほほう、それやったらウチの出番やね」


凛「それじゃー、凛もー」

ガシッ


海未「いっ…!?」


凛「ほほう、これはこれは……」ワシワシ


希「エリち以上やん……」ワシワシ


絵里「え?私以上なの?……ちょっと気になるわね」


海未「や、やめっ…!」

絵里「これは……すごいわ」サワサワ


凛「ほーら、かよちんとにこちゃんも」


花陽「ええっ!?は、花陽は………」


花陽「…ごめんね。海未ちゃん」サワサワ


にこ「にこはパス。なんだか後が怖いわ」


希(さっきの腹パンが確実に効いてるなぁ)


ことり(でもここで止めないから同罪になるんだよね)


海未「だ、誰でもいいから助けてくださーい!」

――――――――――――――――


海未「ど、どうして、こんなことに……」ゼーゼー


真姫「ひとつだけ分かったことがあるわ」


海未「な、なんですか……?」


真姫「それはね」

ことり「海未ちゃーん。ちょっとバスト測らせてー?」グイグイ


海未「ちょ、おもむろに制服を脱がさないでください!」


凛「海未ちゃん暴れたらダメだよー?」


穂乃果「みんなー、海未ちゃん押さえてー」


希「よっしゃ、海未ちゃん覚悟してなー?」


花陽「あわわっ……」カアァ






真姫「海未ちゃんはしばらくの間、皆の玩具ね」





おしまい

最後まで読んでいただきありがとうございました。
えりりんが思った以上に進まなかったので、だらだら書いていたこれを投稿しました。
次回投稿するって言ってたえりりんですがもう少しお待ちください。

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