咲「私、気になるよ…」 (53)


主人公咲ちゃんが、気になっている疑問や不満をみんなにぶつけていくお話

一瞬で終わった前スレ
咲「前から疑問に思ってたけどおかしい」
咲「前から疑問に思ってたけどおかしい」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1368203924/l50)
を引き継ぐような感じ

思いついたときに気ままに書く予定


※咲ちゃんは設定を無視して今更で不粋なツッコミをしまくるので注意
 また、かなり性格がひねくれてます。そういう咲ちゃんやこのような内容(メタ、キャラ崩壊)が苦手な方は回避推奨
 


前スレを3行でまとめると

咲「みんなの髪の色はおかしい。高校生なら普通は黒だよね?私はそうだし」

咲「部長は朱色、染谷部長は緑、優希ちゃんはオレンジ、和ちゃんはピンク、京ちゃんは金髪」

咲「こんなの絶対おかしいよ」


以上。
知りたがり咲ちゃんのマジレスの旅が始まります

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1368719146


<東横桃子の存在>


咲「東横桃子さん、こんにちは」

桃子「宮永、咲さんっすよね。どうしたんっすか、鶴賀に何か用でもあるんすか?」

咲「ううんあなたに用事」

桃子「へ?」

咲「いきなりですが質問です」

桃子「え」

咲「消えるって何?」

桃子「い、いきなりなんすっか…」

咲「消えるって?ステルスモモって何?私、気になるよ」

桃子「私の必殺技の説明っすか?それを知ってどうす…」

咲「はよ」

桃子「…私は極端に影の薄い人間っす。その影の薄さ、存在感のなさは牌も巻き込んで…」

咲「ふんふむ」


桃子「相手が強いと少し時間はかかるけど、実力のある相手だとしても『消える』ことができるんっす」

咲「ほー」

桃子「…で、リーチをかけても警戒されなかったり、振り込んでも和了り牌を無視させたりすることが可能になるわけっす」

咲「なるほどね。でもそれっておかしくない?」

桃子「え?」

咲「なんで時間がかかることで存在感が薄くなるの?」

桃子「え、ええ!?」

咲「普通逆じゃないかな…?時間が経てば経つほど、存在を意識するようになるのが普通だよね?」

桃子「え、えと…」

咲「有名なバスケットの漫画でもそうだよ、だんだん陰が薄くなるなんて…」

咲「お か し い よ !」ドン

桃子「は、はい…」ガクガク

桃子「ごめんなさい、ごめんなさい…そういう設定なんっす…」ブルブル

咲「ごめんね。怖がらせるつもりはなかったんだけど…どうしても気になっちゃって」

咲「設定かー設定なら仕方ないよねー」

咲「あ、これ質問に答えてくれたお礼です。どうぞ」

桃子「は、はい…」ブルブル

咲「桃です。東急百貨店で買ってきました。熟れてからが美味しいですよ、冷やして食べてくださいね」ニッコリ

桃子「あ、ありがたくいただくっす…」

咲「じゃあ、今日はありがとう!疑問が晴れてすっきりしたよ。ばいばい!」

桃子(うう…存在感が薄いことを責められたことはこれまでにもあったっすけど、その本質にツッコミを入れてきた人は初めてっす…)

桃子「失礼するっす…」スー

咲「あっ、消えちゃった…本当に消えるんだなあ」

咲「『東横』って苗字、日本に桃子さんとその家族だけらしいね…それも存在感が薄いことを暗示してるのかな?」

咲「とにかく、疑問が一つ解決して、スッキリだよー!」

咲「さっ、次は誰に会いに行こうかな~~」ウキウキ



東横桃子の存在 おわり

次回→臼沢塞の髪

<臼沢塞の髪>


咲「さて、次は臼沢さんだね。あっ、都合よくあんなところに赤い髪が…」

赤髪「」ヒラヒラ

咲「こんにちは、臼沢さん」

塞「え、ええ?宮永咲??」

咲「私、気になるよ…」

塞「な、何?いきなり何?」

咲「あっ、順番間違えちゃった…ええと」

咲「臼沢さんにはいろいろ聞きたいことがあるんだけど…今はこれが知りたいかな」

塞(??わけが分からない…)

咲「赤髪って、どうなの?」

塞「へ?」

咲「なんで髪赤いの?髪型も、気になるけどやっぱり色が…」

咲「気になって、仕方ないよ!!!!!!!!!」ドン

塞「ふぇ?」

咲「髪の色は清澄も人のこと言えた義理じゃないんだけど…でも、私は黒だし、いいよね?」

塞「あ、あの…」

咲「宮守って岩手だよね?その真っ赤な髪で、浮いたりしないの?」

塞「ええと…あれ?もしかして私、ディスられてるのかな?」

咲「いえいえ、赤の髪だと、生活に支障はないのかな、って…単純な疑問ですよ」ニコ

塞(ほとんどディスられてる気がするんだけど…まあいいや。このまま帰らせて変な風に周りに言われるのも嫌だし…)

塞「実はこれは、じ「自毛、とか言わないよね?」」

塞「え…?」


咲「『これは自毛よ』って前、竹井部長に言われたけど…でも、そんなの絶対おかしいよ!今度は騙されないもんね!」

塞「ちょ、ちょ、ちょっと待ってよ!」

塞「自毛で、赤髪の人も、この世にはいるよ!?」

咲「そうなの?」

塞「そうだって。生え際が赤の人とか、先端に赤みが入った髪の人とか、ザラにいるよ?」

咲「そうなんだ…でも、それだと一つ疑問が湧くんだよね」

塞「…何?」

咲「いやあ…今の説明じゃ不十分じゃないかなって…だって臼沢さん」

咲「髪の毛、全部、赤いじゃん」

塞「……あっ」


咲「生え際とか、赤みの入った茶髪とかなら、まだ納得いくんだ…」

咲「でも、全部、赤いじゃん!!!!!」

咲「ほら、説明してみせてよ!私を納得させて?!気になるよ!!!!!!」バンバン

塞「あ、あう……」

咲「ほら、ほら!」

塞「う、うううう…」

咲「まだ?まだかな?!」

塞「ゆ、許して…もう許してよう…」ポロポロ

咲「あっ…」

咲(またやっちゃった…そんなつもりなかったのに…)

咲「あ、あの…言い過ぎました。赤くても、別に問題ないんです」

塞「……」グス

咲「むしろ…髪の色はいろんなイメージをその人に与えて、印象を強くする効果があります」

咲「赤なら目立つ色だし、情熱的で、攻撃的で…ってやっぱりおかしいよ!!!」

塞「!」ビクッ

咲「臼沢さんはどっちかと言うと冷静な方だし、その塞ぐ技は守備的だよね!?」

咲「ああああああ、やっぱり納得いかない!!これは再審を……はっ」

塞「あう……私が、私がいけないんです…この私が、全部…」ビクビク

咲「ごめんなさいいいいいい。違うんです、本当にそんなつもりじゃなかったんです。気になっただけなんです」オドオド

塞「…」ブルブル

咲「あ、あの…これ、質問のお礼に準備してきたんですけど…」

咲「自分で臼で引いて、作った赤いパンです…別に血とか入ってませんよ?味はみかん味です」

塞「は、はい…」

咲「良かったら、食べてください、一生懸命こねて作ったので」

咲「では、失礼します」ペコリ

塞「さ、さようなら…」ガクガク

咲「ちょっと熱くなりすぎちゃったかなあ…泣かせるつもりはなかったんだけど…」

咲「今度から、気を付けよう、うん」

咲「また一つ疑問が解決…あれ?さっきのは解決してないような…そうだ」

咲『一本の毛が赤みを帯びている可能性があるなら、それが集まり全体が赤毛となって現れても不思議ではない』

咲「これなら、臼沢さんが髪が赤くてもおかしくないよね!」

咲「箱のそこにくさったみかんがあったら、他のみかんも腐るって言うし…一本が赤毛があれば、全部赤くてもおかしくないよね!」

咲「あれ?ちょっとたとえが変かな…?みかん美味しいから、まあいいや…あのパンも美味しかったなあ、喜んでくれるかな、臼沢さん」

咲「え?赤の色のイメージと、臼沢さんの実際の食い違い…?ええと、理想と現実の違い、ってことで!これでうまくまとまったかなー?」


咲「よし、じゃあまた誰かに会いに行くぞー」



臼沢塞の髪 おわり

次回→薄墨初美の服装

こんな内容でいいという方は暇つぶしにどうぞ

ではまたそのうちに



ちょっぴり続き


<薄墨初美の服装>

初美「あれ、宮永さんですかー?」

咲「こんにちは、薄墨さん。私、みやながさきって言います」

初美「こんにちはですよーどうして鹿児島にいるんですかー?」

咲「もちろん、はっちゃんに会いにきたんだよ~」

初美(慣れ慣れしいですよー…)

初美「はぁ…で、どういったご用件でー?」

咲「ねえ、薄墨さんって何歳だっけ?」

初美「はい?」

咲「あれ、通じなかったかな…How old are you?」

初美(完全に喧嘩売られてるですよー)

初美「あ、ちなみに高校三年生で、18歳ですよー」

咲「じゃあ私年下だ…もし失礼な物言いをしてたらすいません」ペコリ

初美「……」

初美「まあ、いいですよ。で、それがどうかしたですかー?」

咲「薄墨さん、なんで服、はだけてるんですか?」

初美「巫女服、のことですか?」

咲「ええ。18歳ともなれば思春期成長期を通り越して、性の魅力も高まってくる時期…」

咲「そんな大人の階段を上り始めた女子高校生が」

咲「そんなはだけた服装で、メディアに露出!」

咲「どういうつもりですか!問題だと思いませんか!!!」ドドン

初美「確かに」

咲「冷静!?」

初美「私も前々からそんな気はしてたんですよー」

咲「あの…薄墨さん、当事者ですからね?第三者の話をしてるわけじゃないんですよ?なんか混乱してきたよ…」

咲「ええと、言い逃れされたときの追求ポイントを一応言っとくと…」

咲「はだけまくりの白衣に、緋袴は普通の長さのなんと5分の1…スク水で焼けたあとに褐色肌、そしてロリ体型」

咲「まあ、後半は置いておいて、問題は前半!」

咲「普通に放送事故ですよね?深夜番組じゃないんですから!」

咲「さあさあ、納得のいく説明を、私にくださいっ!」バーン

初美「そうですねー…まず先に言っておきますと、その件に関しては私も気になったのでインハイの事務局に問合わせたところ苦情の電話は一切かかってきてないらしいですよー」

咲「ええええええええええええ、嘘だあああああ!」

初美「だから、まず他人に迷惑は(おそらく)かけてない、ということがまず一点…」

初美「二点目なんですけど、宮永さん。自分が男になったと仮定してくださいですー」

咲「お、男…?分かったよ」

初美「で、温泉か銭湯に行ったと想像してください…で、お父さんと一緒に男湯に入ってる4歳くらいの女の子がいたとします」

咲「う、うん」

初美「そのぺったんこの胸に欲情しますか?そういうことですよ」

咲「いや、その理屈はおかしい」

咲「いやいやいや、だって薄墨さん、何歳?」

初美「ピチピチの18ですよー」

咲「だよね?さっき確認したもんね?薄墨さん実は4歳だったの?それなら私納得して帰るよ!」

咲「18歳がメディアに放送事故級の露出だよ!その事実が問題なんだよ!」

咲「そこの説明になってないじゃん!」

咲「あ、すいません、熱くなって敬語忘れちゃって…」

初美「どっちにしろ敬意感じてないんで、気にしなくていいですよー」


初美「で、『18歳がメディアに放送事故級の露出だよ!その事実が問題なんだよ!』って言ってましたけど…」

初美「それは一点目の『苦情はなかった』で論破できますよー?」

咲「あ…」

初美「放送事故が起こりそうな服装が問題だ、でもその問題が問題にならない社会が問題なわけで」

咲(頭痛くなってきた…)

初美「つまり、私は悪くない」ドン

咲「………」

咲「……なんか釈然としないけど、少し納得しちゃったよ…そっか、社会が悪かったんだ。薄墨さんにこれ以上当たり散らしてもダメなんだ…」

初美(自覚はあったんですねー…)

咲「なんもかんも社会のせい…」トオイメ

初美「そう気を落とさないでくださいですー少し私も自分を見つめ直せましたし」

咲「そっか…私もまた一つ、疑問が一応解決したよ…」

咲「あ、質問に答えてくださった方にお礼をお渡ししてるんですけど…」

咲「どうぞ、中野本舗で今日買ってきた、『薄墨羊羹』です。作りたてで美味しいですよ」

初美「これはこれはどうもーありがたくいただくですよー」

初美「じゃあ、私はこれでー意外と楽しかったですよー」

咲「ありがとうございました」ペコリ

咲「うーん…必ずしも納得のいく回答は得られるとは限らない、ってことだね…」

咲「誰か、ふーむ、なるほどなるほどーってなる回答を言ってくれる人はいるのかな」

咲「落ち込んでられないね。よし、次も頑張ろう!私の好奇心はこんなもんじゃないよ!」


薄墨初美の服装 おわり

次回→文堂 星夏の細目

今日はここまで
またそのうち暇ができたら書きます

<文堂星夏の細目>


咲「こんにちは」

星夏「あっ…宮永、咲…?だよね」

咲「どうも。最近暑いですね」

星夏「そうですね」

咲「……夏だね」

星夏「……そ、そうですね」

咲「……」

星夏「……」

咲「…ほら、星夏だけにって言わないと!間が持たないよ!」

星夏「ええっ!?」



星夏「今日はどうされたんですか?風越に何か?」

咲「いや、ちょっと私用で…」

星夏「はあ…私用とは?」

咲「文堂さんに用があって」

星夏「私ですか?」

咲「うん」

咲「あれ?文堂さんって…2年生ですか?もし年上だったら言葉遣い悪くてごめんなさい」

星夏「同級生ですよ」

咲「あーならいいや。ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いい?」

星夏(露骨に態度変わったなあ…)


咲「いや、なんで目をつぶってるのかなって」

星夏「えっ?」

咲「なんで目つぶってるの?」

星夏「おっしゃる意味が…」

咲「だって、明らかにつぶってるようにしか見えないもん」

星夏「と、言われましても…」

咲「ほら、証拠画像!ほら!」


星夏「なんか画像選択に悪意を感じるんですが…」

咲「論点ずらした!はい、認めたね」

星夏「いやいや」


咲「ちゃんと説明してくれたら納得するよ」

星夏「…しなかったら?」

咲「するまで帰らない」

星夏「私、ずっとここにいるわけじゃないんですけど…」

咲「お泊まりする準備してるから、安心して!」

星夏「安心とは一体……もういっか、宮永さん口堅そうだし…」

咲「何!?やっぱり秘密があるの!?」ガタッ

星夏「た、大したものでは…ただ、普通と『逆』なだけで…」

咲「逆?」


星夏「宮永さん、瞬きしますか?」

咲「そりゃあ…するよ。人間だもの」

星夏「ですよね。私もするんですよ」

咲「してないじゃん」

星夏「してるんですよ、それが」

咲「…どういうこと?」

星夏「私にとっては目を開けることが瞬きなんです」

咲「…??あれ、私国語は得意なんだけどな…」

星夏(遠まわしに言語力を馬鹿にされた?!)


星夏「私は、普段目をつぶっています」

咲「え」

星夏「で、たまに目を開くんですけど…それが瞬き」

咲「…」

星夏「普通の人は瞬きをしてるにも関わらず、常に目が空いてるように見えますよね?途中途中確実に目をつぶっているのに」

咲「うん」

星夏「私はその逆で、たまに目を開けるんですけど、瞬きの感覚とスピードでしか目を開けないので、常につぶってるように見えるらしいです」

咲「…なんか理屈は分かったけど」

咲「それじゃ目に入る光の量が少なすぎて、見えないんじゃ」

星夏「そこは心配なく。普通の人と違って目に取り込める光の量が、星の光のように多いらしいです。お医者さんによると」

咲「そこで夏とつなげちゃうんだ」


星夏「以上です」

咲「なるほど。世の中にはいろんな体質の人がいるから…そういう人がいてもおかしくないのかも。なんか納得した」

星夏「それは良かったです」

咲「ちなみに、福路さんが常に片目をつぶってるのもそうなの?」

星夏「ああ…あれは自分で意識してつぶってるみたいですよ」

咲「そうなんだ。しんどそうだよね、いつも見てて思うんだけど」

星夏「私も思います」

咲「ね」


咲「あーあ、お泊まりセットが無駄になったなあ…」

星夏(無駄になってよかった)

咲「あ、これ。お土産です。星の王子様。文庫本サイズでどうぞ」

星夏「ど、どうも…」

咲「私本を読むの大好きなんだけど、それはイチオシだよ!」

星夏「そ、そうなんですね。ありがとうございます」

咲「今日はありがとう。また来るね」

星夏(何しに来るんだろ…)




文堂星夏の細め おわり

次回→松実玄の名前


細め→細目


遅くなってごめんなさい
これからは週1で2エピソードくらいでできればいいな…
全キャラコンプが目標

ではおやすみなさい



<松実玄の名前>


咲「るんるん~」スキップ

咲「今日はいい天気だなー誰かにぱったり出会ったりしないかな?」

咲「…曲がり角でごっつんこ、なんてありえないの分かってる~」

玄「あっ」

咲「あっ」

玄「あ、あなたは…」

咲「こんにちはぁ」

咲「松実玄、さん」ニッコリ





玄(宮永さん…私たちのインハイ優勝に立ちふさがる壁だよね…)

咲(ちょうどいいところに会ったよ、松実さん…あなたには聞きたいことが一つある…)

玄(今年は先鋒戦で何回も足を引っ張っちゃった……)

咲(文堂さんのときは比較的納得いく回答が得られた…なかなか調子がいいよ。きっと今回も大丈夫!)

玄(…!?こっちの出方を伺ってる?どうしよう。こっちから話しけるべきなのかな…)

咲(なんか松実さんだんまりだな…どう切り出していくべきか)


玄、咲「「あ、あの」」

玄「もしかして、私たちの視察に来たんですか?」

咲「なんで玄って名前なんですか?」

玄「え?」

咲「え?」


玄「えっと…私の名前、ですか?」

咲「うん」

玄「い、いきなりそんなこと聞かれるなんて思わなかったのです。あ、ちなみに宮永さんは視察ですか?」

咲「え?違うよ。気分よく歩いてたら、松実さんにばったり会ったから、日頃の疑問を投げかけてみたの」

玄「ここ奈良なんだけど…もしかして、阿知賀にご旅行ですか?ぜひ、うちの旅館をご利用ください!」フンス

咲(……早く、知りたい)

咲「あのー」

玄「あ、なんですか?」

咲「なんで玄って名前なんですか?」

玄「??」

咲(……まったく会話が進まないよ)



玄「あっ、私の名前ですね!私は松実玄と言います!以後お見知りおきを」ペッコリン

咲「わざわざどうも…私はみやながさきといいま…じゃなくて!」

咲「それは知ってるよ!さっさと本題に入ろうよ!」

玄「ええと…私の名前の由来が知りたいんでしたっけ?」

咲「そうだよ!なんで玄って名前になったのかが知りたいの!だって珍しいじゃん!」

玄「ふむふむ。いいでしょう!教えてあげるのです!」

咲「……よろしくおねがいしまーす」イライラ

玄「じゃあ、まずはおねえちゃんの名前の復習から!!」

咲(……落ち着け、私。あくまでこっちは教えてもらう立場だよ…)イライラ


玄「…………というわけで、おねえちゃんの『宥』は『なだめる』や『ゆるす』といった意味があります!」

玄「実際に、おねえちゃんはすごく優しいのです!えへへ…おねえちゃん大好き!」

咲(…………)

玄「あ、宮永さんにもチャンピオンのお姉さんがいるんですよね!私はぼこぼこに負けちゃいましたけど」

玄「普段はどんな方なんですか?」

咲「……」

玄「…宮永さん?」

咲「あ、ごめんね。松実さんはお姉さんのことが大好きなんだね」

玄「そうなのです!」

咲「…そっか」


玄「はい、ここまではいいですね。何か質問は?」

咲「えっと……そうだなあ。特にないや」

玄「わかりました!では、いよいよ私の名前の説明です!」

咲「…やっとかよ…」

玄「…え?今なんと…?」

咲「…はっ!」

咲(い、いけないいけない。いろいろ重なってついついお下品な言葉づかいになっちゃった…)

咲「こほん…よろしくお願いします」ニコ



玄「おまかせあれ!『玄』とは色でもあり、ある種の根源でもあり、真理でもあります!」

咲「うんうん」

玄「色は黒。思想の天地万象の根源。そして、深遠な趣です!」

咲「ふんふむなるほど。なんかカッコいいね」

玄「黒はどっしりとして、神秘的なイメージを表します。そして後半の二つから想起できる深い深ーい真理…それらから導かれるものは!」

咲「そ、それは何?!」ワクワク

玄「私の名前は、世界一!」

咲「…………」

咲「……お、おう」

玄「なのです!」ドヤア



玄「ふふっ、私の名前の魅力、わかってもらえましたか?」

咲「うん。わかった」

玄「はい!じゃあこれで終わりですが、最後に質問は?ある人は手を挙げて!」

咲「はい」スッ

玄「はいっ、宮永咲さん!どうぞ!」

咲「……その名前をからかわれたことはありますか」

玄「えっ」

咲「もいっこ、Q。松実さんって全然どっしりって感じでも神秘的でもないし、深い真理を持ってるとも思えないんですが、それはどうお考えですか」

玄「えっ?ええっ??」

咲「…もいっこ、Q。松実玄って待つ身苦労とかかってるけど…苦労しそうな名前をつけられてしまったとは思わないんですか?」

玄「う、ううっ……」ジワッ

咲「さあさあ。答えて、どうぞ」

玄「う、うう……うわーーーーーーーーん!おねえちゃーーーーん!」ダッ

咲「ああっ!?逃げた!!!」

咲「追いかけなきゃ!!まだ納得してないよ!!」ダッ




松実玄の名前 おわり

次回→松実宥の体質



次号、怒涛の解決編(適当)

ではまたそのうちに

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