【ストパン】エイラ「8月18日を忘れない」 (56)

・ストパンSSです


1947年、第二次ネウロイ戦争は終結に近づいていた。

そう、カールスラントを奪還したのだ。そこから人類は勢いづき、ネウロイとの戦力差は逆転されつつあった・・・。

7月にはオラーシャ奪還が本格的に行われる事となった。スオムスとカールスラント、オストマルク、オラーシャの西側がほぼ全て奪還されたためである。

勿論、私とサーニャは最前線に申し込んだ。501の多くの仲間はカールスラントから進軍する道を選んだが、カールスラントらしいお堅い空気に馴染めないであろう私達は、私の原隊での仲間もいることもあり、スオムス部隊に志願した。

ニパは久々にサーニャに会えて喜んでいた。ネーチャンはあんまし変わってなかった。

そんな事が4月の出来事だった。世界中の皆が私たち2人のラジオを待っているから、私たちが一緒にいる事を誰も不思議に思わなかった。

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そんで、スオムスでサーニャと共に過ごす日々も、もう4ヶ月になろうとしていた。

エイラ「ふぅ・・・おっと、もうこんな時間カ」

ニパ「イッルー!サーニャさんが待ってるよ。哨戒行かないと」

エイラ「いや、私は今日の哨戒はナシだ。ま、見送りには行くんだけどナ」

親友のニパと共に私はハンガーへと向かった。私とサーニャはペアで夜間哨戒に出撃するのが常だった。でも、その日は違った。

そう、8月18日。今日はサーニャの誕生日。私はちょっとしたイタズラ心でサーニャにつっけんどんな態度を取っていたんダ。こっそりサプライズの準備をしながらナ。

きっとサーニャは気付いていただろうナ。

でも

1日くらい大丈夫だと思っていた。

サーニャはベテランのナイトウィッチだったし、皆その腕を信頼していた。

私は誰よりもサーニャの強さを知っていた。

でも、その日

サーニャは帰ってこなかった。

8月17日・早朝

エイラ「サーニャを・・・サーニャを探しに行かないと!ネーチャン!出撃許可を出してくれ!」

アウロラ「・・・エイラ、良く聞け」

エイラ「頼む!そんな事は後で良い!サーニャを早く助けないと!きっとネウロイに撃墜されて、ユニットが破壊されて帰って来れないんダ!」

ニパ「私もお願いします!絶対にサーニャさんを見つけてすぐ帰ってきます!」

アウロラ「だから聞け。昨日のリトヴァク中尉からの通信がある」

エイラ「どこダ!サーニャはどこで交戦したんダ!」

アウロラ「だから落ち着けと言っているだろうが!!」バンッ

ニパ「ッ・・・」

アウロラ「リトヴァク中尉は死んだ。昨日、新型のネウロイの襲撃を受けてな。単機良く奮戦したが・・・」

ニパ「そんな・・・サーニャさんが・・・」

アウロラ「死体を探しにいくか?はっきり言って、顔見知りのお前らにそんな事させるわけにはいかない。別の奴に探させる」

アウロラ「遺品は・・・いや、こんな話、今はしたくないか・・・っておい!エイラ!」

そんな筈は無い。

エイラ(そんな、そんな筈は無い!サーニャは絶対に生きてるんダ!)ダッ

何も考えて無かった、きっと。

いや、何か考えたら悪い方に行っちゃうんだ。だから、何も考えられなかった。

私は格納庫へ行った。運悪く私のストライカーは整備中だったから、代わりにニパのを使った。

整備兵が何か叫んでたが、そんな事は関係なかった。

結局、ネーチャンから交戦場所を聞くのを忘れていた。

~~

ニパ「そんな、サーニャさんが・・・でも、このままイッルがサーニャさんを見つけたら・・・」

アウロラ「あぁ、不味いな。おいニパ、取り敢えずは、間違った場所を通信で教えろ。私がアイツに言ったら嘘だと勘ぐられるかもしれん」

ニパ「りょ、了解」

ニパ「こちらカタヤイネン」

エイラ『・・・ニパか。どうした?』

ニパ「あ、イッル。サーニャさんの場所なんだけどね。現在地を教えてくれないか?」

エイラ『いや、その必要は無いよ』

アウロラ「まさかエイラ、お前・・・!」

エイラ『あぁ、こちらエイラ・イルマタル・ユーティライネン中尉ダ。サーニャ・V・リトヴァク中尉の死亡を確認し・・・』

ブツッ

ニパ「つ、通信、遮断されました!」

アウロラ「何・・・!?もしかして、ネウロイか!」

~~

報告を終えても、サーニャが死んだという事実を受け止め切れていなかった。

サーニャの体は上半身だけで針葉樹に引っ掛かっていた。きっとネウロイのビームだろう。吹き飛ばされて下がどこに行ったか分からないが、服が焦げている。

エイラ「サーニャ・・・サーニャ・・・」

エイラ「・・・」

きっとすぐにでも他の魔女が来てサーニャを連れて行くだろう。

私はサーニャになんて声を掛ければ良いか分からなかった。

恋人が死んだら、なんて声を掛けるのだろう?分からない。

伝えられなかった愛の言葉?昨日1人にさせた事の謝罪?私の悲しみ?

このサーニャはもの言わぬ死体なんかじゃない。でも、かける言葉は見つからない。

どれくらいの時間が経ったか分からなかったが、私はただ呆然としてそこに立っていた。

『ザッ・・・おい、エイザザッ・・・こえザッ・・・か』

エイラ「・・・こちらエイラ」

アウロラ『やっと繋がったか。エイラ、ネウロイがそちらに接近している。お前1人ではどうにも出来ん。撤退しろ』

アウロラ『敵機は爆撃機タイプだ。いいか!逃げられなくても隠れるなりしてやりすごせ!こちらもすぐ援軍を向かわせる!決して遠くは・・・』

ブツッ

エイラ「サーニャ、ここに敵が来てるらしいんだ。近くの岩陰で隠れよう」

私はサーニャを木から下ろすと、近くの大きな岩の近くまで運んだ。小さくて、軽かった。

未来予知で敵の来る大体の時間は把握していたから焦る必要は無かった。私たちは無事に近くの岩まで着いた。



今日はここまで。近い内に続き投下します。

訂正あります。

>>4

8月17日・早朝→8月19日・早朝 ね。18日の晩エイラはサーニャを待ってる間に寝てしまったという解釈でお願いします。

ちょっと続き投下します。

そうそう、今更かって話かもしれんが、何て言ったら良いか分からんが変な書き方に感じる人もいるかもしれないので、肌に合わなかったらそっ閉じお願いしやす。

あと、結構展開早いので!展開早くね?とか思った人もそっ(ry

戦闘描写は全面的にカットします。

~~

帰って来るなり私は意識を失った。

目覚めたのは自分と・・・サーニャの部屋。これからは私1人の部屋になるのだろうか、新しく誰かが入ってくるのだろうか。

戦場を離れてやっと気付いたのだろう。

1人には広すぎる部屋で、私は泣いた。

サーニャを失った悲しみか、守れなかった事の無力感か、1人にさせた事の後悔か、自責の念に駆られてか、それら全部か、それは分からなかった。

その日はずっと、泣いていた。

~~

ニパ「どうするんですか?」

アウロラ「エイラの事か?決まってる。辛いだろうが戦って貰うしかないだろう」

アウロラ「お前は辛くないのか、ニパ」

ニパ「辛いですよ。でも、サーニャさんはエイラの生き甲斐だったから・・・」

アウロラ「そうか・・・まぁ、落ち着くまで出撃は禁止する。お前もな」

ニパ「分かりました・・・失礼します」

アウロラ「エイラ・・・お前は・・・」

~数日後~

アウロラ「おいニパ。エイラが復帰してからもう1週間が経つな・・・どうだ?」

ニパ「丁度その事で話があったんです。聞いてないですか?」

アウロラ「無茶な戦いをしてるってのは聞いた。僚機のお前から聞いておきたいんだ、ここ数日のアイツを見ての様子をな」

アウロラ「何も戦いに限った事じゃない、何でもだ」

ニパ「・・・前より前に行くようになりました。僚機の私を置いて、単身突っ込むように」

ニパ「イッルに聞いたら、私は少しでも多くのネウロイを殺すために生きている、サーニャの為にも私は戦場で死ななくちゃいけないんだ、って」

アウロラ「・・・そうか。もう大丈夫だって私に言った時、少し危ない感じがしたが」

アウロラ「もう少し謹慎させておくか」

エイラ「その必要は無いゾ」

ニパ「・・・ッ。イ、イッル、いつの間に」

エイラ「あの言葉は私の覚悟だ。戦場で死ぬとは言ったがそれはすぐにでも死にたいわけじゃあナイ。突っ込みすぎならこれからは控えるヨ」

エイラ「じゃあナ」

ニパ「イッル・・・」

~~

謹慎なんてされたく無かったから、あんな事を言ってしまった。

まぁ、突っ込みすぎなのはホントに無意識だったし、すぐにでも死にたいってわけじゃない。サーニャの仇を討ちたいからな。

でも、サーニャを見殺しにした私には平和な世界で生きる資格なんてないから、戦いの中で死にたいってのはマジだ。

そう、ここオラーシャに巣くう悪魔を一体でも多くぶっ殺すために今の私は居るんだ。

私の全てはそのためにある。

数日後

やはり私は死ぬために戦いをしているのだろう、無茶な戦い方をニパやネーチャンに咎められたし、営巣にも何度もブチこまれた。

次第に私は自分1人で突っ走る事でまた仲間を殺しかねない事を悟った。それからは自然と営巣入りも減ったし、前より沢山の奴を守れるようになった。

これが良い事なのかは分からない。

でも

赦してくれるか?サーニャ・・・。

死ぬのが怖くなったわけじゃあ無いんダ。死ぬ覚悟なら出来ているつもりダ。

サーニャが死んでから数ヶ月の時が流れた。

私は相変わらず死を求めていた。でも仲間を守る事も必要だった。ニパやネーチャンに頼まれたからじゃあない。や、それもあるっちゃあるけど・・・。

エイラ「ハァッ、ハァッ・・・こちらユーティライネン。敵機の殲滅を確認」

アウロラ「よし分かった。増援が来る前に戻ってこい」

戦いを終えた魔女達がぞろぞろと帰っていく。少しずつではあるが私たちはオラーシャのネウロイを押し返しつつあった。

今日は戦死者はゼロだった。でも、今まで何人かは死んだ。全然知らない魔女、話した事のある魔女、一緒に飛んだ事のある魔女。

沢山死んだけど、今日は誰も死ななかった。皆嬉しそうな顔してた。

ニパ「イッル・・・ボーっとしてないで帰ろう」

エイラ「そうダナ」

この日は何月の何日だったカナ・・・そんなことは覚えてないけど、この日は特別な日だった。

私はあの日以来、死ぬために戦ってきた。でもこの日、ちょっと気まぐれに点けたラジオが私を変えたんダ・・・と思う。

この日は誰も死ななかったから、きっと少しだけ落ち着いていたんだろう。

エイラ「あの日以来、ラジオずーっとやってねーナ」

他愛のない話が流れる。プロパガンダじみた会話。皆を元気づける会話。ネウロイを撃退した地域での復興の様子なんかも言ってる。

エイラ「どいつもこいつも平和ボケしやがって・・・」

でも良いんだ。私はコイツらの為に戦ってるわけじゃあない。

エイラ「・・・ん?この曲、どっかで聞いた事があるな」

途中で流れてきたのはピアノの曲だった。さして有名な曲でも無いような、でも凄く良く聞いていたような・・・。

エイラ「・・・あ」

エイラ「あ、ああ!この曲・・・!」

忘れるはずがない。

サーニャの!

サーニャの親父さんが作った、あの!

エイラ「もしかして弾いてるのは・・・!」

この曲に込められた特別の意味。

私とサーニャと、あとほんのちょっとの奴しか知らない。

エイラ「サーニャの為に作られた、あの・・・」

私はラジオに食い入るように顔を近づけた。それで特別良く聞こえるなんて事は無かった。

当たり前か。

でも

エイラ「サーニャ・・・!サーニャ!」

今まで思い出す事が無かった、ずっと封じ込めていたサーニャの

サーニャの顔、サーニャの身体、サーニャのピアノ、サーニャの歌、サーニャとの思い出。

全部、全部思い出した。

ああ

私は、私たちは何のために戦っていたのか。

エイラ「平和な世界で、サーニャの、両親を・・・!」

捜すために


エイラ「そうだ・・・!そうだよ!私はその為に生きてたんだ!」

サーニャは死んだ、けど

サーニャの両親はきっとまだ生きている。

私が今まで生かされてきたのには理由がある。

エイラ「サーニャの両親を、捜さないといけない」

そうだよナ?

誰も答える奴なんかいない。でも良いさ。

サーニャの両親に会って、全てを伝えるんだ。

これからはその為に生きていく。そっから先の事なんざ知らねー。

今日が何月の何日だったかは覚えてないけど、今日は凄く大切な日だったんだ。

ここで区切りつけます。続きは後日。

サーニャを殺しておいてなんですが自分としては鬱展開は挟まないよう注意しています。

引きずる描写を入れなかったのにはそういう意図があります(長すぎてだらけさせたくないのもありますが)ので、何かエイラがあっさりしすぎじゃないか?と思われてもやむなしかと。話が単調なのでオチまで短く短く切りつめていきたいのです・・・。

ちょっとだけ続き投下するよ~
ホントはあとちょっとなんで一気に終わらせたいけどキツイので途中までにします。

それから私は、少しずつ取り戻されたオラーシャの土地を廻ってサーニャの両親らしき人を捜して回った。

見つからなかったのだが、まぁ広大な土地な訳だし、気長に捜すっきゃねーとか思ってた。

もしかしたら解放されてない土地にいるのかもしれない。そう思ってからは積極的に奪還作戦で前線を志望した。

丁度半分ほどの土地を開放してからだろうか、ネウロイ共の勢いは急に弱まった。

それから人類側の勢いは相対的に増していった。やっと戦いが終わる、そういう希望が皆にはあった。

いつしか人類はネウロイを恐れなくなった。力の差がひっくり返ったからだろう。

そしてこの日、ついに人類は最後の作戦に乗り出した。

作戦開始は8月18日

これは何かの運命なのか。

1948年8月18日。第二次ネウロイ戦争は終わりを迎えんとしていた。

アウロラ「作戦の内容は今朝のブリーフィングで言われた通りだ。ベストを尽くせ」

エイラ「そんなの分かってるッテ。わざわざ名指しで呼んだのは何でダ?」

今日が何の日かネーチャンも分かっているのだろう。もしかして、気遣ってくれているのだろうか。

アウロラ「・・・作戦にはまだ時間があるからな」

アウロラ「あの娘の墓参りに連れて行ってやろうと思ってな。まだ時間がある。ゆっくり話とはいかんが、挨拶くらいはどうだ?」

エイラ「ネーチャン・・・」

アウロラ「しみったれるなよ、エイラ」

アウロラ「あと・・・死ぬなよ」

エイラ「分かってるッテ、今日の占いはかつて無いほどのラッキーだ。私は歴史に残るほどの大活躍、作戦は大成功サ」

アウロラ「・・・ふっ。ニパはどうだ?」

エイラ「事故はするけど、死にはしないみたいだゾ」

アウロラ「そうか・・・じゃ、すぐにでも出発しようか」

サーニャの墓はスオムスのある場所に、この戦いで亡くなった他の魔女と同じ場所にある。

スオムスにはキレイな所がいっぱいあるけど、ここは一際キレイな場所だった。

今は多くの魔女がここに眠っている。

ネーチャンは気を利かせてくれたのか、1人に・・・いや、2人にしてくれた。

エイラ「サーニャ・・・」

エイラ「ゴメン、サーニャ。もっと話したい事があるんだけど、また来るよ」

エイラ「今度はサーニャの一番会いたかった人に会わせてあげる。だから、それまでは・・・」

アウロラ「エイラ!すまんがもう時間だ!すぐにでも出発するぞ!」

エイラ「じゃ、じゃあな!サーニャ」

絶対に、また来るから。




ホントに短いけど今日はここまで。続きはまた後日投下します。

作者の言葉を本編と区切らず入れるのはどうかと思うぞ しかも地の文続きで

>>43
読み返すと確かに滅茶苦茶分かりにくいですね・・・大変申し訳ないです。
そして指摘して下さってかんしゃベリマッチです。次からは気を付けます!

あと、他にも鬱路線が良かったとかこのままで良かったとか色々な意見もらえて嬉しいです。精進します。
(今後新にSS書くかは分かりませんが)

続き投下しますね~。

~~

最後の戦いとはいっても残ってるのはちょっとのネウロイとデカイ巣だけ。こっちには大量の魔女が居るし、余程の事が無い限り成功間違いなしだった。

ニパ「あの大きな巣が最後なんだね」

エイラ「あぁ。未来予知の私と超再生のお前が先陣切るって事は、私たちがこの戦いに終止符を打つかもしれないわけダ」

エイラ「ははっ、さながら英雄ダナ」

ニパ「そうだね・・・ねぇイッル、戦いが終わったらどうするの?」

エイラ「んなモン決まってるダロ、サーニャの両親を捜すんダヨ」

ニパ「そっか・・・イッル、それ、私も手伝って良いかな?」

エイラ「え・・・何だよ急に?」

ニパ「ダメかなぁ?」

エイラ「まぁ良いケド・・・オラーシャはすっっごく広いんダゾ。何年かかる事やら」

ニパ「構わないさ、何年かかってもね。サーニャさんのご両親を捜しながら、オラーシャの復興を、と思ったんだ」

エイラ「お前はマジメな奴だな・・・胸のデカいペリーヌみたいな奴だ」

ニパ「ふふっ、ペリーヌさんが聞いたら怒りそうだ」

エイラ「戦いが終わったら一度アイツに会いに行くかなぁ~、ってそろそろ突入の時間ダナ。援軍がちらほら見えてきたゾ」

ニパ「緊張してきたな~」

~~ ~~

最後の戦いが終わった。とどめを刺したのは私でもニパでも無い魔女だった、エースではあったみたいだけど。

きっとアイツは戦いを終わらせた英雄として語られるのかな・・・ま、別に羨ましくも何ともねーけど。

アイツには魔女の1人として戦いの辛さや平和の大切さを人々に語って欲しいかな・・・とは思った。

それは今日まで生き残ってきた全ての魔女の指名なのかもしれない。

サーニャ、今日は最後の戦いの日だったけど、誰も死ななかったよ・・・

私が守ったって訳じゃあないケド、手の届く範囲の人たちだけでも守れて良かったって思う。

でも私の戦いは終わらない。

~~

1948年8月18日は次の日を迎えようとしていた。

オラーシャの東側の巣が破壊され、世界から全てのネウロイが消滅した事が確認された。

ま、新しいネウロイの軍団がまたやって来るかもって事で警戒もされてるけど、世界中の人々が喜んだのではないだろうか。

ラジオ等で終結の報せが人々に届いたのはこの日の夕方頃かな。沢山の魔女でたった一個の巣を総攻撃するってのは、まぁ歴戦の戦士・・・皮肉かな。とにかく私にはそんなキツイ事じゃあなかった。

世界は今、どうなっているのだろうか。浮かれているのかな、疲れているのかな、それとも・・・。

ニパ「う~、流石に夜は冷えるね~」

エイラ「・・・」

エイラ「ギリギリだった。はっきり言って、アガリを迎える前に戦いを終わらせられて良かったよ」

ニパ「そうだね」

エイラ「こうして平和な世界を迎える事が出来たんだ・・・ま、色んな国がまだ復興出来てねーから、こっからなのかな」

アウロラ「既に復興がほとんど終了しているガリアやブリタニア、被害を殆ど受けていない扶桑、リベリオンからの他国への援助が予定されているらしい」

エイラ「本当の平和が来るのも、そう遠くないのかもな・・・なぁ、サーニャ」

私たちはサーニャの墓に来ていた。平和を愛した1人の女の子。戦う事が嫌いだったのに、戦い続ける事を選んだ勇気ある少女、サーニャ。

エイラ「・・・いや、確かにサーニャは勇敢だったけど、こういう言い方は何だか嫌がられそうダナ」

ニパ「ん?何か言った?」

エイラ「何でもネーヨ」

とにかく、世界はこれから平和への道を歩んでいくのだろう。

私はこれから、オラーシャという広大な土地を回ってサーニャの両親を捜すのだ。

サーニャ、待っててくれ・・・。きっとご両親は生きてるから。

エイラ「私が必ず、会わせてみせるから」

~~

1948年8月18日 第二次ネウロイ大戦は終結した。

戦いは世界に大きな傷を残したが、その痛みもいつかは和らぐ。

多くの人が戦いから解放される事だろう。

そして、1人の少女、エイラ・イルマタル・ユーティライネンもこれから新しい一歩を進んでいくのだ。

これでオシマイです。

ホントはサーニャの両親を連れてくる所まで書くつもりだったんだけど・・・何かここまでだと消化不良みたいだし。書いておいて何ですがこういうシメ方はあまり好きではないのです。ただ、投げた訳では無いのであしからず。

でもまぁ良く分からないです。後日談投下する事も考えてますが、書かないかもしれないです。書かない方が良い気もするし・・・。

あと、ホントはエイラを最後に[ピーーー]つもりでした。なのでシメはニパとネーチャンがエイラの代わりにサーニャの両親を捜すっていうオチでしたが・・・
何となくこっちに変更しました。書いてみて今回のシメの方が個人的にしっくり来たのです、何となく。

あとハッセ等スオムスの魔女も出したかったのですが・・・正直ワールドウィッチ組はどこまで出して良いのやら・・・。色々変更ありました。

あと同じ事何回言わせてるんだって思いました。クドいのレベルを通り越してるかも・・・これもまた申し訳ないです。

あんまり書いた本人が自分の作品に色々言っても皆さんの気分を害する事になりかねんのでこれくらいにしておきます。

まぁ、何はとも終わらせる事が出来て>>1は満足です。読んでくれた方ありがとうございました。

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