ウルトラマンゼロ「俺はゼロ! ウルトラマンゼロ! きらりの兄貴だ!」 (54)


モバP「お引き取りください」

ゼロ「ちょっ、おまっ」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1401030111


※モバマス

※ウルトラマンシリーズ

※短編

※タイトルで落ちてる感あります

※地球は狙われている……。今、宇宙にただよう幾千の星から、恐るべき侵略の魔の手が……。


ゼロ「あっ、扉閉めやがった! 開けろ、おい、地球人!」

モバP「ドンドン叩かないでくれませんか」

ゼロ「本当なんだって、俺はきらりの兄貴なんだよ!」

モバP「すみませんが、そう言ってくるファンは結構いるんですよ。お引き取りください」

ゼロ「きらりに伝えたいことが、っておい、聞いてるのかーっ!」

千川ちひろ「どなたですか?」

モバP「いや、それがなんか、きらりのお兄さんとか名乗ってて」

ちひろ「きらりちゃんの?」

モバP「聞いたことないんですけどね。顔も全然似てないし」

ちひろ「どんな方でした?」

モバP「あー、そうですね、宮野真守そっくりで……」


諸星きらり「Pちゃんちひろちゃん、おっすおっす☆」

モバP「お、きらり。いたのか」

きらり「休憩室で杏ちゃんとテレビ見てたーっ☆ なんか扉ドンドン叩いてる人がいるゆ?」

モバP「あー、ちょうど良かった。きらりのお兄さんだって人が来てるんだよ」

きらり「おにーちゃんー?」

モバP「ああ。宮野真守そっくりの顔して、宮野真守そっくりの声で喋る……」

ちひろ「それ宮野真守じゃないんですか?」

きらり「おにーちゃんだにぃ」

モバP「……マジで?」

きらり「マジだゆ☆」

ゼロ「おーい、疑うならきらりに確認してみてくれって! おーい!」

モバP「すみません、いま開けます! ちひろさん、すみませんけど」

ちひろ「あ、はい。お茶入れてきますね」


ゼロ「酷い目にあったぜ」

モバP「すみませんでした!」

ゼロ「いやいや、よく考えたら急にアイドルの兄貴なんて言い出すやつが来たら警戒するよな。当たり前だ」

モバP「遅れましたが、俺はこの事務所できらりのプロデューサーをさせてもらってます。えーと」

ゼロ「ああ、改めて自己紹介するぜ。俺はゼロ! ウルトラマンゼロ! きらりの兄貴だ!」

モバP「ウルトラマン……ゼロ?」

きらり「おにーちゃん、そのかっこの時はちゃんとした名前で名乗んないとめっ、だゆ?」

ゼロ「あ、ああ。そうか、すまん。あんまり普段名乗らないもんでな。えーと、諸星シンだ」

モバP「諸星、シンさん」

ゼロ「ってもな、最初に名乗っちまってるからな。ゼロでいいぜ」

モバP「えーと、じゃあ、ゼロさん、で。それで、ゼロさんはどうしてこちらに……」

ちひろ「粗茶ですが」

ゼロ「あ、すみません」

モバP「すみません」


ちひろ「ええと、ゼロさんはきらりちゃんのお兄さん、なんですよね?」

ゼロ「ああ。俺ときらりは兄妹でな。親父はウルトラセブンなんだが……」

ちひろ「ウルトラ……セブン?」

モバP「ウルトラセブンって、あの? モロボシ・ダン?」

ゼロ「ああ。親父の地球人としての名前は諸星ダン。で、俺が諸星シン」

きらり「諸星きらりだゆ☆」

モバP「あー……まあ、納得しました。いや全然できないけど、納得します」

ちひろ「あの、ゼロさん」

ゼロ「ああ」

ちひろ「ウルトラセブンって、特撮、ですよね」

ゼロ「あー、こっちだとそういうことになってるのか」

きらり「そーなんだにぃ。なってゆ☆」

赤と銀と光の戦士状態じゃなかったのか


モバP「あの、そういうこと、とは?」

ゼロ「んー、どう説明したもんかな。ちょっとデカい話になるんだが、宇宙ってたくさんあってな」

ちひろ「宇宙が、たくさん……?」

ゼロ「宇宙がたくさんあれば、もちろん地球もたくさんあるんだ」

モバP「あー、つまり、たくさんの宇宙は全部並行世界になってる、ってことかな」

きらり「Pちゃんあったまいー☆」

ゼロ「そういうことだ。理解が早くて助かる。そんなたくさんの宇宙の中には、怪獣や宇宙人、ウルトラマンが実際にいる世界もあるんだ」

ちひろ「私たちの世界のテレビ番組が、実際の出来事になっている地球もある……?」

ゼロ「ああ。同じように、たくさんの宇宙の中にはあなたたちがフィクションの登場人物として認識される地球もあるかもしれない」

モバP「なるほどなあ」


ちひろ「でも、それとゼロさんが事務所に来たこととどんな関係が?」

ゼロ「ああ、それなんだが。なあきらり、この宇宙の地球には、元々怪獣とかいなかったんだな?」

きらり「ぜーんぜんいなかったにぃ」

ゼロ「そうか……」

モバP「いたらいいな、と思ってる人はたくさんいると思うけどなあ」

ゼロ「俺の仲間が教えてくれたんだが、この地球に現在、かなりの宇宙人・怪獣が潜伏してるらしくてな。ざっと150以上か」

モバP「……はい?」

きらり「きらり、見逃しちゃった?」

モバP「……きらり?」

ゼロ「いや、きらりは元々宇宙警備隊の任務で来てるんじゃないんだ、気づかなくてもしょうがないだろ」

きらり「でもでも、きらりもウルトラ一族だからにぃ」

ちひろ「話の流れ的にそうなりますけど、凄い違和感ありますね」

モバP「ですね」


ゼロ「今日来たのはそれで、なんだ」

モバP「ああ、そう言えばどうして今日来たのか、でしたっけ」

ゼロ「ああ。潜伏中の宇宙人や怪獣が何をたくらんでるかはわからないが、俺は別の宇宙に行かなくちゃいけなくてな」

きらり「てゆーとぉ?」

ゼロ「そうだ。すまないが、この地球のことはきらりに任せたい……頼めるか?」

きらり「おっすおっすばっちし! みんなのためなら、きらり、すごくすごーく頑張っちゃうよ☆」

モバP「いや、しかしきらりはアイドルで……」

ゼロ「宇宙人や怪獣は恐ろしい力を持っている。この地球で、奴らに対抗できる力を持っているのはきらりだけなんだ」

モバP「しかし、女の子を戦わせるのは」

きらり「Pちゃん、きらりならだいじょーぶ!」

モバP「……まあ、テレビみたいな事件が本当に起きるなら地球人でどうにかできる話じゃないが」

ゼロ「残念だが、この地球には怪獣に対抗できる兵器もあんまりないみたいだしな」

ちひろ「怪獣だと、軍隊でどうにかなる相手、でもないですよね……」


モバP「わかったわかった。でも、俺もできる限りのバックアップはするからな。いつでも頼れよ、きらり」

きらり「うぇへへ、Pちゃんあんがとー☆」

ゼロ「悪いな、きらり。よろしく頼むぜ、プロデューサー」

モバP「はい、きらりはお預かりしますので」

ゼロ「さて、話しこんじまったな。俺はもう次の宇宙に行かないと」

きらり「おにーちゃん、もう行っちゃうのかにぃ?」

ゼロ「またいつでも会えるさ。……きらり」

きらり「なーに?」

ゼロ「いいプロデューサーを持ったな」

きらり「うぇへへへ、照れゆー☆」

ゼロ「ハハハ。じゃ、またな!」

きらり「まったにぃー☆」

ZAT「時代が俺に追い付いてないのか」


ちひろ「……行っちゃいましたね」

モバP「ウルトラマンゼロって言ってましたけど、一度も変身しませんでしたね」

きらり「んー、地球だと3分しかウルトれないから、今日みたいななっがーいお話には向かないんだゆ☆」

ちひろ「ウルトる?」

モバP「ウルトラマンの姿でいる、ってことですかね。きらりが時々宇宙語話す理由はなんとなくわかったな」

ちひろ「ああ、なるほど」

きらり「もー、Pちゃんもちひろちゃんもひどいにぃ!」

モバP「ははは。まあ、宇宙人も怪獣も今日明日って話じゃないだろ。仕事に戻るか」

浜口あやめ「ただいま戻りましたー。ニンッ!」


モバP「おう、おかえりあやめ。撮影だったな、お疲れ様」

ちひろ「おかえりなさい」

きらり「あやめちゃんおっつおっつ!」

あやめ「これ程労っていただけるとは、このあやめ、忍としてこれ以上ない光栄です……!」

モバP「あやめはいつも大げさだなあ。今日はもう予定ないだろ。よければお茶でも入れるからゆっくりしてけ」

あやめ「はっ、有難き幸せ。しかし、なぜ御三方とも応接テーブルに?」

モバP「ああ、それがさっきまできらりのお兄さんが来ててなあ」

あやめ「はあ」

ちひろ「プロデューサーさん、さっきの話、みんなに話しちゃっていいんですか?」

モバP「何かあったときには連絡して欲しいですからね。その方がいいでしょう」

あやめ「?」

モバP「折角だ、説明しとこう。あやめ、ちょっとそこ座ってくれ」

あやめ「あ、御意」

モバP「実はな……」


説明の間、ウルトラゼロファイトの公式サイトでお楽しみください。

http://blog.m-78.jp/zerofight/


モバP「……と、いうわけなんだ」

あやめ「ええと、きらり殿?」

きらり「Pちゃんの言うとおりなんだにぃ」

あやめ「……ウルトラマンとしての名前などはおありで?」

きらり「ウルトラウーマンキラリだゆ☆」

モバP「あ、そのままなんだな」

あやめ「なるほど。いや、俄かには信じがたい話ですが」

モバP「まあなあ。だってこれがアリなら、あやめも宇宙忍者とかになるもんなあ」

あやめ「フォッ!? ぴぴぴぴ、P殿!?」

ちひろ「もう、何言ってるんですかプロデューサーさん」

モバP「いやほら、あるじゃないですか。身近な人が実は地球征服を狙っていた宇宙人で、みたいな話」

ちひろ「定番ではありますけど」

モバP「それに、忍者と云えばほら、いるじゃないですか。宇宙忍者。バルタン星人」

あやめ「フォッ!?」

ちひろ「ああ、聞いたことはありますね」


あやめ「……フォ、フォッフォッフォッフォ」

モバP「あやめ? どうした?」

あやめ「まさか、このわたくしの正体まで知られているとは。やはりP殿は恐ろしい御方です」

モバP「……おーい、あやめ? まさか?」

きらり「あやめちゃん、宇宙人だったにょわー?」

あやめ「確かにこのあやめ、宇宙忍者バルタン星人であります。アイドル活動を通し忍びやかに地球征服を狙っておりました! ニンッ!」

ちひろ「プロデューサーさん、なんでわかったんですか?」

モバP「……え? え? いや、俺は冗談でだな」

あやめ「正体が知られたからにはもはや戦わざるをえますまい! きらり殿、いや、ウルトラウーマンキラリ殿! いざ! 尋常に!」

きらり「んー、あやめちゃんと戦うのはちょーっと悲しいけど、地球を護るためだにぃ☆ ウルトラキラリアーイ☆」

モバP「う、うわぁ!」

あやめ「……」

きらり「……」


あやめ「……」

きらり「……」


あやめ「……」

きらり「……」

ちひろ「……?」

モバP「……?」

あやめ「……あの、P殿?」

モバP「あ、ああ。なんだ?」

あやめ「P殿は地球人なので御存じないかも知れませんが、わたくしたち宇宙人や怪獣にとって、正体を晒すというのはその……」

モバP「ああ、うん」

あやめ「は、裸になるようなものでして! そ、その……お慕いする殿方には……恥ずかしく……」

モバP「……あ、その、すまん。えーっと、きらりもか?」

きらり「実はそーなんだにぃ……」


あやめ「いえ、もちろん不肖あやめ、いつかはP殿にはすべてお見せするつもりではおりましたが、その、心の準備が」

モバP「あー……それなら……」

ちひろ「あ、休憩室空いてますよ?」

あやめ「は、ではそちらで。きらり殿もよろしいでしょうか」

きらり「おっすおっす☆」

モバP「いや、あの、巨大化とかしないの?」

あやめ「フォッ!? P、P殿はあやめに公衆の面前で全裸になれと!?」

モバP「あ、いや、そういう意味じゃなくてだな!」

あやめ「そ、それがP殿のお望みであれば、もちろんあやめは、あやめは……」

きらり「Pちゃん、きらりはパパリンとおんなじで小さいままでも変身できるにぃ。多分あやめちゃんもおんなじだゆ?」

モバP「あ、そうなのか。ウルトラマンっててっきり巨大化するもんだと……まあいいか。それなら休憩室でな」

あやめ「はっ」

きらり「はーい☆」


ニョワッ!

フォッフォッフォッフォッ フォッフォッフォッフォ

デュワッ! ヘヤッ! ニョワッ!

フォッフォッフォッフォッ フォッフォッフォッフォッ

ちひろ「……止めなくて、よかったんですかね」

モバP「……あ、止めればよかったですね」

ニョワッ!

フォッフォッフォッフォッ

モバP「ところで、なんかあやめ、さらっと俺に告白していきませんでしたか」

ちひろ「今そこ聞きますか」

フォッフォッ

ニョワッ デェヤッ ニョワッ!

フォッッフォッフォッフォッ

ピコーン ピコーン ピコーン ピコーン

モバP「あ、この音カラータイマーですかね」

ちひろ「きらりちゃんピンチですかね」

モバP「いえ、多分、ここから光線技じゃないですかね」

ニョ、ニョワッ

ビビビビビビビッ

モバP「出ましたね、光線」

ちひろ「あ、これ光線の音なんですね。何光線なんでしょう」

モバP「……ハピハピウム光線、とかですかねえ」

フォッ……フォッフォッ!!

チュドーン!!

モバP「……爆発音、しましたね」

ちひろ「しましたね」

ニョワッ!


あやめ「……負けました……」

きらり「きらりん、だいしょーり☆ ぶいっ☆」

ちひろ「えっ!?」

モバP「ぶ、無事だったのか!? 爆発音は!?」

あやめ「あ、はい、爆発しましたがなんとか無事で」

モバP「いや、死んだかと……ウルトラマンってそういう話だし……」

きらり「きらり、そんなことしないにぃ☆ それに、殺したりしたら逮捕されちゃうゆ?」

モバP「あ、そういうもんなの……?」

あやめ「殺人とか普通に宇宙刑務所沙汰ですよ、P殿」

ちひろ「なんかちょっと安心しました」

モバP「俺も凄い安心しましたよ! 状況に流されてましたけど! きらりやあやめに何かあったらえらいことでした!」


あやめ「P殿……」

モバP「よし、一段落したところできらりもあやめも今日はもう帰っていいぞ!」

きらり「はーい☆」

あやめ「え、いや、その、P殿?」

モバP「なんだ?」

あやめ「わたくしはまだここにいてもよろしいのでしょうか」

モバP「え? そりゃ当たり前だろ。バルタン星人なら帰るとこないだろうし、もう地球征服とか言わないんだろ?」

あやめ「は、ええ、確かにバルタン星はもうありませんが、しかし」

モバP「だったらいいじゃないか。きらりもちひろさんもそう思いますよね?」

ちひろ「そうですね、別に悪いことしたわけじゃないですし」

きらり「あやめちゃんも一緒にアイドル頑張るにぃ☆」

モバP「な!」

あやめ「ちひろ殿、きらり殿……。そ、それならばP殿、この浜口あやめ、一生お側にお仕えします!」

モバP「おう、よろしくな!」

ちひろ「(あれ、これまたさらりと告白してないかしら)」


 こうして事務所、じゃない、地球の平和は守られた!

 だが気をつけろ、この事務所、じゃない、地球にはまだたくさんの怪獣と宇宙人が潜んでいるぞ!

 いけ、ウルトラウーマンキラリ!

 たたかえ、ウルトラウーマンキラリ!


双葉杏「ぷ、ぷ、プロデューサー、大変だよ!」

モバP「おう、どうした杏?」

杏「杏が寝てる間に、なんか休憩室が爆発してたんだ!」

モバP・ちひろ・きらり・あやめ「「「「あ……」」」」


登場宇宙人解説

◆ウルトラウーマンキラリ(諸星きらり)

身長:ミクロ ~ 55メートル

体重:0 ~ 3万トン

出身地:M78星雲 光の国

必殺技:ハピハピウム光線、アンズラッガーなど

 ウルトラセブンの娘。ウルトラマンゼロの妹にあたる。珍しい女性ウルトラ戦士。

 この地球へはアイドルになるためにやってきたため、正式には宇宙警備隊のメンバーではない。

 しかし、この地球に多くの宇宙人・怪獣が潜伏していると兄であるゼロから知らされ、戦うことを決意した。

 なお、巨大化するとゼロより大きい。


◆バルタン星人(浜口あやめ)

身長:ミクロ ~ 50メートル

体重:0 ~ 1万5,000トン

出身地:バルタン星

必殺技:分身能力、赤色冷凍光線、白色破壊光線など

『ウルトラマン』第2話「侵略者を撃て」で初登場。以降数々のウルトラシリーズに登場したシリーズを代表する敵役宇宙人。

 セミに似た顔と両腕の大きなハサミが特徴。宇宙忍者の異名を持つ。

 なおウルトラセブンとは戦ったことがないと思われがちだが、『ウルトラファイト』で何度もやりあっている。

『ウルトラマンマックス』では魔法少女になったりもした。


『ウルトラウーマンキラリ』第1話「侵略者をこらしめろ 宇宙忍者バルタン星人登場」

おしまい。

おつきあいありがとうございました。


HTML化依頼しました。

思いついたらまた別スレで続きを書こうと思いますので、よろしくお付き合いください。

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