最後のラブレター(181)

男「よいしょっと」

引っ越し屋「荷物はこの辺でいいですかー??」

男「ああ、お願いしますー」
ガサガサ

男「ふぅー・・・こんなとこかな・・・ん?」

男「これは昔の写真か?」


ミーンミーンミーンミー

俺は
今年の夏


交通事故に遭って死んだ

回想


男「ん・・・」

??「ん?目が覚めたようだな」

男「んあ・・・あ、あんたは?」

??「私か?私はみての通りの幼女だ」

男「ああ、見た目はな・・・いつつ・・・」

男「って・・・たしか俺は車に轢かれてそのまま・・・」

??「ああ、死んだな」

男「いやいや、嘘だろそれ」

??「お前に嘘をついて私になんの得がある?」

男「・・・確かに」

男「け、けどよ・・・じゃあなんで俺はお前と喋れてるんだよ!?」

??「それは私が人じゃないからだ」

男「とすると・・・霊的ななにか・・・」

??「ハズレではないが近いとも言いがたいな」

男「はっきりしてくれよ・・・気になって歯みがきできねぇじゃねぇかよ」

??「虫歯になるからしろ。で、お前は死んだのだが・・・」

??「ふむ・・・どうやら死期が違うようだな」

男「ん?なんだそれ??」

??「死期だよ。いわばいつ死ぬべきなのかというやつだ」

男「寿命みたいなもんか?」

??「少し違うが・・・まぁそんなものでいい」

??「お前はどうやら死期を早められたようだな」

期待

男「早められたって・・・俺は殺されたってことか!?」

??「いや・・・通常殺されてもそいつの死期は決定つけられているから、殺されたのであればその時期がそいつの死期だったということになる」

??「しかしお前は死期事態がいまよりも数十年以上も先となっている」

男「なんだ?どういうことなのかさっぱりパー子だぞ」

??「ようは無理矢理存在を抹消されたということだ」

男「俺がなにしたっていうだ」

??「心配するな単なるバグのようなものだ」

男「バグで俺は殺されたのかよ・・・」

さっぱりパー子わろた
あっ、続けて

??「ふむ…しかしお前のような例は初めてではないが…お前に干渉した死が気になるな」

男「何を…」

??「取引しないか?お前を蘇生させてやる。その代わりお前に干渉した死の正体を探るのを手伝え」

男「交換条件にしちゃあ、リスクが高いな」

??「蘇生させてやるんだ、それくらい手伝ってもらわないとな」

男「また俺が死ぬ可能性もなきにしも」

??「あらずだな」

男「…言うとおりにするっきゃないってことっすか」

??「安息の死を受け入れるでもいいんだぞ?」

男「協力しますよ、まだ死にたくないっすからね。それに…」

??「…?どうした?」

男「いや…なんでもないっす」

そして現在


俺と妹は都会を離れ
小学校のころ住んでいた田舎町へ越してきた

俺の事故は都合良く周囲の目撃者達の記憶を操作してなかったことにしたらしい


男「なぁ?これからあんたの子とはなんて呼べばいい?」

??「そうだな好きに呼べばいい、みた目通り幼女でもいいし」

男「なんか呼び名はないのか?」

??「呼び名か・・・ん、そういえばあったな」

男「なんだなんだ?」

??「最初で最後であったが・・・」



「死神と呼ばれたことだけはあったな」

ミス訂正

男「なぁ?これからあんたのことはなんて呼べばいい?」

男「そんな呼び名で呼べるかよ・・・縁起でもない」

男「結局幼女さんと呼ぶことになったが・・・」

男「はぁ・・・」

男「これから生活も大変だってのに・・・俺どうなるんだろう・・・」

男「考えても仕方ないか・・・昼飯でも作るかな!」

ーーーーー

男「よーしできた。さて妹を呼んでくるか」

タタタタタッ

男「妹~昼飯ができたぞー」

男「おかしいなぁ、部屋で荷物整理してるはずなんだけどな」

男「妹~~?」

チリンチリン

男「風鈴?下からだな」

タタタタタッ

妹「・・・・」ボーッ・・・

チリンチリン

妹「うん・・・いい響き・・・」

男「なんだ下にいたのか、返事くらいしてくれれば良かったのに」

妹「ごめんなさい・・・お兄ちゃん・・・風鈴を付けてたら夢中で・・・」

男「ははは、そっか。確かに綺麗な音だな」

妹「うん・・・」

チリンチリン

男「昼飯できたし、食べようか」

妹「うん・・・」

トテトテ

そう言えば幼女の定義って何歳からなんだろうな

翌日
先生「というわけで、今日からうちのクラスの一員となる・・・」

男「男です、よろしくお願いします」

幼馴染「!!」(男!!)

女子「はいはーい、男くんは彼女はいるんですかー??」

男(越してきたばかりでいるわけないだろ・・・)

男「いやぁ・・・そういう子は特に・・・」

先生「あ、こいつか彼女いるぞ」

男「はぁ!?」

クラス女子「えぇえええ!?越してきたばかりなのにいるのおお!?」


先生「狼狽えるな!!貴様ら!!」

先生「いくらうちの男子共が不細工ばかりだからって都会からきた謎の転校生にむらがるんじゃない!」

女子a「いいじゃーん!!」

女子b「たまにはあたしたちにもこういう役回りをやらせてよー!!」

ぶーぶー

男(色々とひでぇ・・・)

先生「群がるのもほどほどにしろ!!」

男子共「・・・・」

男(男子がいたたまれない・・・)

最後のプレデターに見えた

先生「とりあえずめんどくさいから幼馴染のとなりにでも座ってくれ」

男「あんた色々適当すぎるんすけど…って」

男「幼馴染…?」

先生「ん?どうかしたか?」

男「いえ…」

男子a「幼馴染さんのとなりかよ~~~」

男子b「俺たちの天使に手ぇだすんじゃねぇぞ~~転校生~~」

男(幼馴染って…もしかして)
トコトコ

幼馴染「…や、やぁ」

男「お、おう…やっぱお前だったか」

幼馴染「う、うん…」

女子a「何なに!!二人は知り合いなの!?」


男子共「何ィィィ!?」

先生「狼狽えるなぁああ!!!」



~~~~~~~~


中等部

先生「え~では、このクラスの新しい仲間を紹介します…」

男子共「yheeeeeeeeeeeee!!」

先生「ひ、ひぃ」

委員長「男子共静かにしてよ!!」

先生「じゃ、じゃあど、どうぞ~」

トコトコ

妹「妹です…よろしくお願いします…」

男子「う…う…」

うおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!

先生「ひ、ひぃぃ」


委員長「黙れえええ!!!」

ぎゃーぎゃーー

高等部



男「ていうか…一気に質問攻めにあって、一瞬で去っていったぞ」

幼馴染「そんなもんでしょ?」

男「あ、幼馴染。ったく…女子は薄情だねぇ…」

幼馴染「全く…あんたは変わらず能天気ね」

男「能天気だけが売りなんでね」

幼馴染「なにさ、それ~」

男「あはははは」

キーンコーンカーン

期待

キーンコーンカーン
昼休み
食堂

妹「ん~~…」
ガヤガヤ
妹「すごい人だかり…どうしよう…」

ドン

妹「きゃっ…」

上級生「おばちゃん早くパンくれよー!!」

妹「……」

??「ちょっとあなた」

上級生「あ?なんだお前」

??「今女の子を突き飛ばしたでしょう、今すぐ謝罪しなさい」

上級生「あぁ!?何言ってんだお前、ここにいればそんなもん仕方ねぇだろう」

上級生「大体お前、2年のくせして生意気だな」

妹(あの人……、えっと…たしか同じクラスのお嬢…さん?)

お嬢「それが何か問題でも?注意を促すことに年上も下も関係ないのでは?」

上級生「女だからって調子に乗るのもいい加減に…」

先生「なんだなんだこの騒ぎは」

上級生「やべぇ」


お嬢「こっちへ!!」

妹「え…」

タタタタタッ

屋上にて

ガチャン

妹「はぁ…はぁ…はぁ…」

お嬢「はぁ…全く女の子を突き飛ばして謝罪すらしないなんて…」

お嬢「ここの上級生の質もたかが知れてるわね」

妹「はぁ…はぁ…」

お嬢「ごめんなさい、走らせちゃって。大丈夫?」

妹「う、うん…はぁ…はぁ…」

お嬢「本当に大丈夫なの?」

妹「うん…お薬を飲む前だから…はぁ…」

お嬢「病気なの…?」

妹「大したことはないから…ただ、人より体力を消耗しやすいだけで…」

お嬢「そう…とにかく落ち着けるよう日陰に移りましょう」

~~~~~~

妹「先ほどはありがとうございます…」

お嬢「いいのよ気になさらないで。か弱き者の味方ですからね」

妹「クスッ」

お嬢「な、何!?」

妹「ううん…なんだか正義のヒーローみたいで」

お嬢「むぅ…なんか扱いが子供みたいね…」

妹「そんなことないよ…ありがとう…お嬢さん…」

お嬢「お嬢でいいわよ」

お嬢「あなたは他の連中と違うみたいだし」

妹「他の…??」

お嬢「気にしないで妹さん」

妹「私も妹でいいよ…」

キーンコーンカーン


男「ふぅ~~やっと帰れるなぁ~~」

幼馴染「なんか意外ねぇ」

男「何が??」

幼馴染「男って結構真面目に授業受けるのね」

男「失礼にもほどがあるだろ…」

幼馴染「え!?だってほらさ大体男子って寝てたりとかそういうの多いじゃない?」

男「いや、転校したてだし授業についていけなくて赤点とか取りたくないし」

幼馴染「へぇ…なんかヤンキーっぽそうな見た目してる割には真面目なんだねぇ」

男「ヤンキーじゃありませーん」(まぁ…都会にいた頃はしょっちゅう絡まれてたけど…)

ガヤガヤ

正門
トコトコ
妹「…」

お嬢「どうしたの?」

妹「お兄ちゃんを待っていようかなって…」

お嬢「あら…お兄様がいるの?」

トコトコ

男「お、妹~~~」

妹「お兄ちゃんっ…それに…」

幼馴染(あの子…もしかして妹ちゃん?)

男「わざわざ待っててくれたのか?」

妹「うん…」

男「ありがとうな、それとそっちの子はもしかして友達か!?」

お嬢「はじめまして、お嬢と申します。どうぞよろしくお願いします」

男「ああ、俺は男。妹の兄だよろしくね」

男「それでこっちは…」

お嬢「幼馴染さん…?ですよね」

幼馴染「え、ええ」

男「ん?二人はなんだ知り合いか??」

幼馴染(この子は理事長の娘さんで理事長は私の父さんと親友なの)ヒソヒソ

男(なるほど…)

お嬢「???」

妹(となりの綺麗な人って…もしかして幼姉ちゃん??)

トコトコ

男「へぇ~じゃあ妹のことを助けてくれたのか~」

お嬢「そんな大したことじゃありませんわ、それに3年生の態度に頭が来ただけですし」

幼馴染「けど助けてくれたんじゃない」

妹「ちょっとドキドキしたけど…なんだか頼もしかったよ…」

男「ははは、転校初日に頼れる友達ができて良かったな」

妹「うんっ…」

お嬢「友達…」

幼馴染「ん?どうかした??」

お嬢「いえっ!なんでもありませんわ。それじゃあ私はこちらですからこれで…」

幼馴染「私もこっちだから、じゃあね二人共。また明日」フリフリ

男「おお!!またな~」

お嬢「ごきげんよう」フリフリ

妹「ばいばい…」フリフリ


~~~~~~~~

自宅夕食時

男「しかし…さっそく友達ができるなんてよかったなぁ~」

妹「うん…男の子からの質問攻めはちょっとビックリしたけど…」

男「男子に質問攻めにされたのか!?」

妹「う、うん…でも…最初の休み時間だけだったから…」

男(う~~ん…妹も男子にモテる年頃になってきたかぁ…)

男(まだ彼氏とかはちょっとなぁ…)

妹「??お兄ちゃん…??」

男(いやいや、妹だって年頃だし…彼氏くらいできてもおかしくないが…)

男(う~~ん…)

妹「お兄ちゃん…??ご飯食べないの…??」

男「え、ああ食べるよ」

もぐもぐ

男「そういえば…お嬢ちゃんはいい子そうだな」

妹「うん…優しくて頼れる子だよ」

男「だな」

男(まぁ彼女がいるし…当面が心配の必要はないか)

妹「このスープ美味しいね」

男「ああ、それ自身作なんだっ!」


~~~~~~~
部屋にて

男「ふぅ~~~風呂気持ちよかった~~~」

男「はぁ~~一日無事に終わったなぁ…」

男「クラスも不良っぽいやつはいないし、平和な日々が送れそうだな」

死神「さぁ?それはどうかな?」

男「うわおっ!!!」

男「って…あんたかよ」

死神「どうだ?蘇生後の心地は?」

男「う~~ん…あんまり変わらないな。強いて言うなら私生活が平和になったってとこかな」

死神「それは良かった。が、それも今日までかもしれんな」

男「今日までって…ど、どういうことだよ」

死神「お前と私の目的…忘れているわけではないな?」

男「死の原因の究明…だっけか?」

死神「ふむ…まぁそれはこの際も良い」

男「いや俺にとっては良くないんだけど…」

死神「誰かが干渉したことによる修正が入ったと思われる」

男「干渉…?」

死神「よくあるであろう?死を回避するために未来を変える的な行動」

男「いや…そんな頻繁にはないと思うが」

死神「割とよくあるぞ?この世にはお前が思っているほど未来予知をしている人間が多数存在する」

死神「当然彼らは不幸な未来を回避するために行動を起こす」

死神「まぁそれが成功することはほんの数%だがな」

男「で…それがなんの関係が」

死神「仮に成功してもその未来の結果が他者に影響することなどほとんどない」

死神「それこそ、未来回避が成功する確率なんかよりもはるかにな」

男「そ、それで?」

死神「その天文学レベルの確率でお前に影響したというわけだ」

男「え?つまりどういうことなんだ??」

死神「お前の死は『偶然』だったことがわかった」

男「はぁあああああああああ!?」

死神「私も正直驚いている。こんなことそうそう起こることじゃないからな」

男「どんだけ不運なんだよ俺」

死神「こればかりは運の無さを恨むしかないな、だから私が救済措置を行ったのではないか」

男「ああ、そのことには感謝してるよ。ていうかそれじゃあ俺たちの契約は」

死神「ふむ…確かにこのままでは契約は果たされない。しかし私も死神だタダで命をくれてやるつもりはない」

男「さすが死を司る方っすね…」

死神「お前には代わりに『生』と向き合ってもらう」

男「『生』??」

死神「生きるということがどういうことなのか、本当にお前は生き返ることを望んでいるのか…」

死神「向き合えば生き返るべきか死ぬべきかわかるし、一石二鳥ではないか」

男「むちゃくちゃ言うな…まぁさすが死神ってとこっすね」

死神「そりゃ、私にも見返りがないとな」

死神「偶然とはいえ一度死を回避してやったんだ」

死神「お前のように生きたくても、寿命で早死する人間もいるんだ」

男「…寿命で死ぬのは蘇生できないのか?」

死神「これはできない、寿命は死期と違って定められているものだからこればかりはどうしようもできない」

男「…そうか…」

死神「死期は主に病気や事故なんかも含まれる、しかし毎度毎度蘇生させていてはこっちの身も持たないからな」

死神「だから大体の魂はそのまま安息を受け入れているよ」

男「ホント俺は例外なんだな」

死神「全くだ…面倒な手間をかけさせる」

男「なんかものすごい申し訳ない気持ちになるんだが・・・」

死神「気にするな、お前には役にたってもらいたいだけだからな」

男「ていうか・・・俺が生と向き合うことにあんたにとって何の得がある?」

死神「いずれわかるさ」

死神「時が来ればまた会いに来る。じゃあな」
フワッ

男「映画に出てくる、心霊系のように消えるな・・・」

男「まぢで死神なんだな・・・」

男「生と向き合う・・・かぁ」

男「具体的に何すればいいんだろうなぁ」

男「うーん・・・」

男「・・・」

男「zzz」

続けて?

「起きて…」

「起きなさいってば!!」


男「う、うああ?なんだなんだ?」

幼馴染「もう昼休みよ」

男「ああ、なんだ俺寝てたのか…」

幼馴染「どうしたの?昨夜眠れなかったの?」

男「いや…そんなことはないんだが、気づいたら寝てて」

幼馴染「もう…しっかりしなさいよ」

男「わりぃわりぃ…」


トコトコ
委員長「君が男くんか?」

男「ん?誰だ??」

幼馴染「ああ、紹介するねこのクラスの委員長」

委員長「よろしくね、男くん」

男「ああ、よろしくお願いします」

委員長「そんなにかしこまらなくてもいいよ」

幼馴染「学校内での質問があったら彼女か私にしてね。まぁほかに友達ができたらその子でもいいけど」

男「できるまではアテにさせてもらうよ」

委員長「ふふ、よろしくね」

男「こちらこそ」

気になる④

昼休み
キーンコーンカーン

男「よっしゃよっしゃ、昼休みだな!」

幼馴染「男は今日は弁当なの?」

男「うんにゃ、妹には作ったが俺は購買だよ」

幼馴染「自分の分も作ればいいのにー」

男「中学のころ散々食べてたから飽きてきたんだよ、それでここの購買はどんな感じなのかなぁって」

幼馴染「ふーん・・・そう」

男「そうと決まれば早速戦場に行ってきます!幼少佐!」

幼馴染「うむ、死ぬなよ」

男「さーイエッサ!!」


タタタタタッ

幼馴染「勇敢に挑みにいったけどなかったと」

男「以上・・・報告書です」

幼馴染「うん、レシートだね」

男「なんであんなに倍率激しいんだよ」

幼馴染「安いからねぇ、それに手作りで出来立てだし」

男「卵サンド一個は寂しいなぁ・・・」

幼馴染「その戦果を称えてお弁当を分けてあげましょうかね」

男「少佐ああああ!!」

幼馴染「伍長おおお!!」

委員長「小学生か・・・君たちは」

男・幼馴染「委員長おおお!!」

委員長「そのノリはいいから」

男「委員長も一緒に食べる?幼弁当」

幼馴染「なんかそれ嫌」

委員長「ふむ、ご一緒させてもらおうかな」

男「よしきた」

幼馴染「アホなノリでごめんね、昔からこんな感じだったから」

委員長「普段おとなしい君がはじけた姿は貴重だったね」

男「ハジケリストの風上にもおけないやつだな」

幼馴染「あたしゃ金髪アフロじゃないよ」

委員長「首領のほう?」

男「委員長もノリいいよね」

委員長「やっぱり君の料理は美味しいね」

幼馴染「委員長の味付けもいいよね、すごい好みなんだ~」

男「二人ともすぐにでも嫁さんにいけるよな」

委員長「ははは、それは口説いてるのかい?」

幼馴染「いつからそんなチャラ男になったのよぉ」

男「都会で磨きあげたスキルさ」

幼馴染「チャラ男ーチャラ男ー」

委員長「そうか・・・気を付けないといけないな」

男「いや、冗談だから。そんな機会これっぽちもないよ」

幼馴染「どーだかー」ジトー

委員長「あはははは」

男「~~~」

??「やぁやぁ、新入り転校生くん」
ガシッ
男「んあ!?な、なんだ!?」

??「いやいや、お前さん委員長と幼馴染と仲良いねぇ~」

男「ああ…仲良いっていうか、委員長とは昨日今日話すようになっただけだけど…」

??「ほほう、幼馴染とは仲良しなのか??」

男「幼馴染みだしな」

??「なんと!!」

男「で?あんた誰だ?」

友「友とでも呼んでくれ」

男「心の?」

友「そう呼びたければ呼んでくれても構わないぜ、心の友よ」

男「うんにゃ全然」

友「さいですか」しょぼん

男「で、その友だ何のようだ?」

友「ふむ、実は委員長との仲を取り持ってほしくてな」

男「随分ストレートだな…」

友「一目惚れしててな…。けど中学の時から同じクラスになることがなくて」

友「同じクラスの奴に頼んでも仲良くないからと言われるし」

男「苦労してんな」

友「だからお前さんに頼んでるんじゃないかよ」

男「けどなぁ…初対面だしな」

友「頼む!!せっかく知り合ったんだ!!これも一期一会だと思って!!」

男「縁ねぇ…」

男(頼られるのは好きだが…アテにされるのはなぁ…)

男(まぁ…悪い奴じゃなさそうだし…)


男「いいだろう、お前たちの仲取り持ってやろうじゃないか」

友「おおお!!ありがとうよ!!心の友よ!!!」

男「わかったからそれ言うのやめろ」


~~~~~~~~~~

翌日
4人で昼飯を食べることになった

男「ってことで友達になった友だ。せっかくだし4人で食べようってことで誘ってきた」

友「よろしくっす!!」

委員長「人数が多い方が活気があるし、これから昼休みがたのしみだね」

幼馴染「お弁当の作る量増やさなきゃね」

友「そんな気を使ってもらわなくても大丈夫だよ!!俺パンで十分だから」

男「自分でつくるっていう発想はないのかよ」

友「だって台所が爆心地になるし」

幼馴染「男は作ってこないの?」

男「そうだな、人数も増えてきたし、みんなで交換しながら食べるっていうのも悪くないな」

幼馴染「それいいかもね」

委員長「ふふふ、少し本気を出さなきゃだね」

男「まだ完全体じゃなかったのか…!?」

友「お、俺どうしよう…パンしかあげられない」

男「お前は審査員役で」

友「なんかそれはすごい申し訳ない気分になる」

委員長「ならみんなで教えよう。そうすれば友くんも楽しく料理できるしね」

幼馴染「今度男の家でね☆」

男「いいぜ、妹もきっと喜ぶと思うし」

友「お、お、お、お前妹いるのか!?」

男「おいこら、お前はいいん…」

友「だーーーーだーーー聞いてみただけですーーー!!」

ガヤガヤ

休日
男の家にて


男「~~~」

妹「お兄ちゃん他に必要なものとかある…?」

男「そうだな~…あとは人数分の食器にコップと…」
ピンポーン

妹「私出てくるね…」
トテトテ

男「ふふふ、楽しみにしてるんだな」

お嬢「お邪魔いたしますわ」

男「おや、お嬢ちゃん」

妹「今日の話をしたら彼女も来たって…」

お嬢「べ、別にそういうわけではありませんわっ。妹にせっかくお誘いいただいたから無下に断るわけにもいきませんからです」

男(ツンデレだねぇ…)

ピンポーン

男「お、来たみたいだな」

友「ちわーっす!!」

委員長・幼馴染「お邪魔しまーすっ」

男「おう、上がってくれ。悪いなこんな格好で」

幼馴染「エプロン似合ってるわよ」

委員長「できる夫みたいだね」

男「嫁に来てくれるならいつでも」

委員長・幼馴染「あはははは」

友「俺のところにも歓迎だよ~~~」

男「じゃあ…こっちだよ」

タタタタタッ

友「シカトすんなよぉ…」

一気に飛んで
食事

妹「はい、どうぞ…」

委員長「ありがとうね」

友「しかしお前にこんな可愛い妹ちゃんがいるなんてなぁ」

男「口説くなよ」

友「そんなことしねぇやい」

幼馴染「そこらへんでナンパしそう~」

友「俺どんな目で見られてるの!?」

委員長「まぁまぁ、そんなこと言ったら悪いよ二人共」

お嬢「ま、そんなことになったら私が始末いたしますけど」

友「お嬢ちゃんまで…」

あははははは

男「じゃあ揃ったところで…」

いただきまーす!

~~~~~~~

一同「お邪魔しました~~」

男「また来てくれよな~~」

友「今日はありがとうな」

委員長「またこういう機会を設けたいものだな」

友「今度は俺たち二人でやりません?」

委員長「はははは、機会があったらね」

幼馴染「随分ストレートなアプローチねぇ…」

男「ははははは」


お嬢「じゃあまたね妹」

妹「うん…ばいばい…」

男「よし、余った分は今日の晩御飯にしようか」

妹「うん…そうだね」

妹「みんないい人そうな人達ばかり」

男「ああ、向こうで暮らしてたときとはこうはいかなかったからな」

妹「そうなの…??」

男「え、ああ、うんそうなんだ」

男(向こうじゃ頭狂ったdqnやヤンキーばっかに絡まれてたことは妹は知らなかったな…)

妹「??」

男「さてお風呂沸かすから、洗濯物取り込んでくれないか?」

妹「わかった…」
トテトテ

~~~~~~~
………


「ん…なんだ…やけに暑いな…」

わぁぁあああああ!!!

熱いよおおおお!!!

助けてくれえええ!!!!

委員長「男…くん…」

友「男ぉ…助けてくれぇ…」ダラダラ…

男「うわあああああっ!!!!」
ガバッ

男「はぁはぁ…はぁ…ゆ、夢か…」

死神「どうした?悪夢でも見たか?」

男「死神さん…」

男「なんだろう…うる覚えでハッキリしないんだけど…」

男「辺りはものすごくあつくて…まるで火の中にいるみたいで…」

男「苦しむ声が聞こえるんだ…けどそれがものすごく生々しくて…」

男「それで委員長が…友が…血まみれになって俺に助けを求めてきたんだよ…」

死神「ふむ…」

死神「それは予知夢だな」

男「予知夢ってあの?」

死神「何一度死を垣間見た者にはよくある。映画でよくあるだろ?自分の死の瞬間にビジョンが見えるような」

男「ああ…けどあれはフィクションだろ?」

死神「なぜそうと言い切れる?夢で見たことを無意識の内に行っていてそれが夢で見たことあると…いうふうにつながる」

死神「夢というのは一種の願望でもある。そうある未来を見たい、そんな未来にしたいと無意識の中思うこともある」

男「俺は誰かの死なんて望んじゃいねぇよ!!!」

死神「それはわかっている。あくまでたとえだ。何も夢で見るものは見たいものだけどは限らない」

死神「見たくないものをみるということもあるのだ、それがたとえ人の死に関わることでもな」

男「!?じゃあ俺は自分から予知夢を見たいと望んだ…と?」

死神「それはわからない、だがこの予知夢を見たのにはなにか理由があるのではないか?」

男「理由って…」

死神「それは自分で考えることだ。私の出る幕ではない」
フワッ

男「お、おいっ!!」

男「……理由って言われても…」

それから数日間
委員長と友の周りで何かが起こるんじゃないか心配で二人と過ごすことが多くなったが
特に大きな事件は起こらず、せいぜい友が寝ぼけて机に頭を強打した程度だった
単なる思い過ごしだろうか…

夢の記憶が薄れた頃であった…

当日

男「しかしまぁ…揃いも揃ってで動物園か」

幼馴染「いいじゃない?妹ちゃんも来たかったって言ってたし」

男「あまり直射日光を浴びせるのは良くないんだけどな…」

お嬢「だからこうして私たちで日傘を差していますわ」

妹「なんかごめんね…」

友「とはいえ、せっかく仲良くなったんだし交流深めなきゃ損じゃないか」

委員長「友くんの言うことも一理あるな」クスッ

男「お前は委員長と…」

友「さ~~ライオンでも見に行こうか~男~~」
グイグイ
男「わ、悪かったって!!」

委員長「二人は仲が良いね~」

友「ったくお前はなんでそうしゃべるだよ」

男「ホントのこと言っただけじゃないか、大体お前ら進展してるのか?」

友「それは…まぁぼちぼちだよ」

男「せっかく知り合う場を設けたのに、進展しなきゃ意味ないじゃないか」

友「わかってるよ、そう焦るなって。進展あったら必ず報告するからさ」

男「いやしろとは言ってないけど…まぁ頑張れよ」

友「おう!任せとけって」

委員長「二人共~~~お昼にしよ~~」

友「いや~~女子組が作ってくれた飯を食べるっていいね~~」

友「こういうのって大体基本男が一人で独占するような感じだよな~」

男「俺のハーレムじゃないんだから…」

友「けどそういうの多いじゃんか」

委員長「あははは…」

幼馴染・お嬢「…」ジトー

妹「????」

男「けど美味しいな、このコロッケ誰が作ったんだ?」

幼馴染「あ、それは私、それでこっちのかにクリームが委員長」

委員長「幼馴染さんにはかなわないけどね」

幼馴染「バリエーション豊富な委員長が羨ましいよ」

お嬢「こちらはどうでした?」

男「ああ、このサンドイッチもうまいな、お嬢ちゃんが作ったの?」

お嬢「ま、まぁこれくらう簡単でしたし」

男「いやぁ意外と美味しいサンドイッチ作るのって大変だよ、ツナだったり卵だったり単純な奴になっちゃってバリエーションが薄く感じるし」

友「これ一番うまいな!!」

男「ん?卵焼きか。パクパク」

幼馴染「あ、それは…」

男「うん、うまくなったな妹」

妹「え…、うんっありがとう…お兄ちゃん」

委員長「すごいな…一発でわかるなんて」

お嬢「むむむ…」(私でもわからなかったのに…)

男「ほらほら、長年食べてきてるからさ、少しの違いでもわかるんだよ」

友「女子力高いアピールか?」

男「お前も食べつつけてればわかるよ」

委員長「ほう友くんでも違いのわかる男にできるのか、恐るべき卵焼きだね」

友「俺は違いのわからない男なのか…」

お嬢「単純そうではありますわね」

幼馴染「だね~」

友「なんだとぉ」
あはははははは

自然動物館
幼馴染「男男~~~ほらほら早く~自然動物館だよ~~~」

男「夜行性の動物が多いから暗いんだよなここ」

幼馴染「ちっちゃい頃一番の楽しみだったじゃん~~」

男「馬鹿野郎、今でも一番の楽しみだ~」

幼馴染「見に行こう~~~」

友「子供か…あいつらは」

委員長「そう?私も結構ここ好きだよ」

友「暗いからよく見えないんだよなぁ…けどあの雰囲気は確かに好きかもなんか落ち着く」

委員長「そういうふうに作られてるからね」

お嬢「妹!!なんでこここんなに暗いの!?」

妹「そういうエリアだからだよ…」

お嬢「そうなの…!?てっきりお化け屋敷かなんかだと…」

友「ものを知らないって凄いな…」

友「しかし、ここってホント動物の種類多いよなぁ」

委員長「規模もかなり大きいしね」

お嬢「そうなのですの?」

幼馴染「だってだってアナコンダもいるんだよ~」

お嬢「あんな大きい蛇どうやって飼ってるの!?」

友「飼ってるんじゃなくて…まぁ似たようなもんだけど」

委員長「ここにいる動物や爬虫類は大人しいからね、あくまで一般公開できるくらい大人しいレベルだから」

お嬢「そうなんですか…わ、ナマケモノだ」

友・幼馴染「間抜けそうな顔してるなぁ~」

委員長「可愛いじゃないか」
あはははは

妹「…」ジー…

男「ハリネズミか…土に潜って中々出てこないな」

妹「あ、お兄ちゃん…」

男「妹はハリネズミのところでいつも砂から出てくるのを待ってることが多かったよな」

妹「恥ずかしがり屋だからね…」

男「同じ恥ずかしがり屋?」

妹「どうかなぁ…」

モコモコ

妹「あ、出てきた…」

男「おお、出てくるところ初めて見たよ。ボーッとしてそうな顔してるなぁ」

妹「あははは…動作が可愛いよ…」

男「あ、また潜った」

妹「恥ずかしかったのかな…?」

男「ははは、どうだろうな?」

友「お~い、次行こうぜ~」

男「遊園地も寄ってくか~」

幼馴染・委員長・友「さんせ~~」

妹「お兄ちゃん…お金大丈夫?」

男「大丈夫大丈夫、余分に持ってきてあるし、そんなに乗り物も多くないからいくつか乗ったら帰ろうか」

幼馴染「乗りまくるぞ~~」

委員長「ジェットコースターがいいなぁ」

友「マジっすか…」

委員長「なんだ?ジェットコースター苦手なの?」

友「ま、まぁね」



お嬢「…そういうことでしたら…」

男「いえいえっ」

委員長「ははは、私がとなりに座ってあげるから安心して」

友「マジっすか!?それならめっちゃ乗るっす!!」

男(わかりやすい奴だな)

お嬢「あの…私持ち合わせが…」

男「ああ、いいよ、俺が出しといてあげるから。好きなの乗ってきな」

お嬢「けれど…」

男「妹と一緒に乗ってあげてくれないか?」

お嬢「え?」

男「せっかく遊びに来たんだしみんなで楽しめなきゃさみしいじゃないか」

男「妹も楽しみにしてたしさ、ね?」

お嬢「…」

お嬢「わかりましたわ、そういうことでしたらお言葉に甘えさせていただきます」

男「いえいえ」ニコッ

友「締めは観覧車にするか~」

男「ちょうど6人だし、2人ずつで乗るかっ」

委員長「どういうふうに分けるんだい?」

男「そうだなぁ」

男(俺は誰と乗っても大丈夫だが…お嬢ちゃんはきっと妹と乗りたいだろうと思うし)

男(友の気持ちも考慮して委員長と乗せてやりたいな)

男「よし、とりあえずこうするか」


友&委員長

男&幼馴染

妹&お嬢

友&委員長

友「いやぁ~…今日は疲れたね~」

委員長「はははは、私は疲れたというより楽しかった方が大きいかな」

友「すごいな委員長、俺も楽しかったけどたくさん騒ぎすぎたかな」

委員長「私はいつも学校で仕事をしてることが多いから、こういうイベントが楽しく思えて仕方ないんだ」

友「ああ、そういえばよく職員室付近で見かけるような」

委員長「先生方に頼まれることが多くてね、本来なら先生がするような仕事も頼まれてしまうことも多くて」

友「ダメだよ委員長。そういうことはちゃんとハッキリしなきゃ」

委員長「なんだろうね、どうしても断れないというか…私が断って相手が嫌な思いをするのが嫌でね…」

委員長「どうしてもそういう頼まれ事は断れないんだ」

友「けどそれじゃあ…もし告白とかされたときとかどうするのさ?」

委員長「ははは、そういうことはちゃんと断っているよ。そこまで私も馬鹿じゃないからね」

友「じゃあ委員長、俺が委員長の手伝いをするよ」

委員長「違うクラスの君が?」

友「だって違う学年の先生からも頼まれることだってあるんだろ?それなのに一人でこなすのは大変じゃないか」

友「だから俺も手伝うよ!」

委員長「けど、楽しいことなんて一つもないよ?」

友「友達が困っているときに助けないわけにはいかないだろ」

委員長「ふふふ、君は変わってるね」

友「変人とは確かに言われることもあるかな?」

委員長「あははははは!!」

~~~~~~~~


男&幼馴染

男「っと…結構揺れるな」

幼馴染「ここもできて随分経つからねぇ~、メンテナンスは行っててもやっぱりガタつくところはガタつくみたいだし」

男「ネジが外れて、ガシャーン!!なんて勘弁してくれよ」

幼馴染「その時は自分の不運を呪うねっ」

あははははは

男「笑い事で済ませれればいいけどな~」

幼馴染「何さ~?」

男「いやぁ~、ちょっとな」

幼馴染「ちょっとって?」

男「内緒☆」

幼馴染「幼馴染みでも教えられないのか~?」

男「おうよ~」

幼馴染「むむむ~」

男「はははは」

幼馴染「男って変わらないよね」

男「うん?」

幼馴染「小さい頃からさ、私と馬鹿なことやってて、いつも陽気で」

幼馴染「男が引っ越しちゃってからはすごくつまんなくてさ」

幼馴染「男とばかり遊んでたから女の子の遊びなんて知らないし、その男がいなくなって遊び方がわからなくなって」

幼馴染「いつの間にか、こういう単純な楽しみ方までわからなくなってさ…」

男「そこまでか?」

幼馴染「けどほんとにつまらなかったんだよ?」

幼馴染「楽しみが奪われたっていうか…おもちゃを取り上げられた子供みたいでさ」

男「俺はおもちゃかよっ」デシッ

幼馴染「例えだyo♪」デシッ

幼馴染「けど、男も帰ってきて、友達もできたし、他にも遊び方がわかったし」

幼馴染「結果オーライでいいんだけどねぇ~」

男「やったじゃねぇかよ」

幼馴染「だねっ」

~~~~~~~~

妹&お嬢

妹「ふぅ…」

お嬢「なんだか今日は色々ありましたわねぇ…」

妹「こういうことは初めて…?」

お嬢「ええ、動物園なんか生まれて初めてですわ」

妹「反応が初めてみたいだったしね…」

お嬢「た、確かに驚くことは多かったけれどこれくらい経験の一つですわっ」

妹「楽しかった…?」

お嬢「ま…まぁ楽しめましたわ!」

お嬢「妹とも過ごせましたし…」

妹「私もお嬢と過ごせて楽しかったよ…」

お嬢「それに…男さんのおかげで遊園地も楽しめましたし」

妹「ごめんね気を使わせちゃって」

お嬢「それはこちらのセリフですわ。私の方こそわざわざこのようなことまでしていただいて申し訳ないです…」

妹「気にしないで…お兄ちゃんもみんなと楽しみたかったと思うし…」

妹「きっと私たちのこと考えてこうしてくれたんだと思う…」

お嬢「妹…」

妹「また遊びに来ようね…」ニコッ

お嬢「もちろん、妹さえよければ」ニコッ



~~~~~~~~~~~~

帰り
男「ん~~~~~あとは帰るだけか」

友「今日は楽しかったな」

委員長「良い息抜きになったよ」

幼馴染「またみんなで来れるといいね~」

お嬢「そうですわね」

妹(静かなのも好きだけど…こうやってみんなと過ごすのもいいなぁ…)

男(みんな楽しんでくれたみたいだな…来たかいはあったかな?)

プップー

男「お、バスがきたか」

ガヤガヤ

男「さてと…」

ピタッ

ドクンッ


男「!?」

男(なんだ…!?)


ザザザ…
委員長『男…くん…』

友『男ぉ…助けてくれぇ…』ダラダラ…



男(これは…夢で見たビジョン…!?)

ドクンッ

男(どういうことだ一体なんで…)

男「!?」
クルッ



死神「言ったろ?平穏な日々を遅れるとは限らないと」

男「はぁ…はぁ…!!」





男「はっ…」

幼馴染「男?どうしたの??」

友「はやく乗ろうぜ!あとがつっかえてるぞ」

男「……」

男「みんな悪い!!家の鍵落としちまったみたいでっ…」

友「んあ!?」

お嬢「どうかしましたの?」

委員長「それは大変だ、どこで落としたんだい?」

男「た、多分動物園内だと思う」

幼馴染「私たちも探すの手伝うよ!!」

妹「お兄ちゃんっ…私たちも」

男「すまん!!」

男(なんだかわからないが…あのバスに乗るのは危険な気がする…!!)

男「俺は係員の人に落し物でないか聞いてくるよ!!」

友「わかった、じゃあ俺たちは門周辺で探してみる」

男「頼む!!」

タタタタタッ

男「本当は持ってるんだけど…さっきのバスに乗ったら何か嫌なことが起こるような…」

男「適当に時間が経ったら戻ろう…」


ガシャーン!!!

キャーーーー

男「!?」

男「今の悲鳴は!?」
タタタタタッ

男「おい!!何があったんだ!?」

幼馴染「た、大変なのさっき発車したバスから煙が上がって…いきなり火が」

男「え!?」

友「とにかく乗車してる人たちを助けなきゃ!!」

男「待て!!友!!俺が中に入って避難させるから、みんなは避難した人たちの手当を頼む!!あと警察と救急・消防車を呼んでくれ」

委員長「わかった!!私たちで手当を」

友「待てよ!!お前一人だけ危険な目に合わせるわけにいくかよ!!俺も行く!!」

男「じゃあ俺が避難させた人たちを安全なところまで連れてってくれ!!」

友「けどそれじゃ…」

男「いいから!!!頼む!!」

友「わ、わかったよ…」

~~~~~~~~~~~~~


帰りの車
お嬢「ありがとう執事。ごめんなさいねわざわざ迎えに来てもらって」

執事「いえいえ、それよりみなさまお怪我はございませんか?」

友「大丈夫っす、男が手際よく指示してくれたんで」

委員長「しかし驚いたよ、まさか乗ろうとしていたバスが事故に遭うなんて」

友「こう言っちゃなんだけど男が鍵を落としてくれなきゃどうなってたことか」

幼馴染「あははは…だねぇ…」

男「…」

男(けどまさか…あんなことになるんなんて…)

死神(お前も気づいてはいたろう?)

男(!?)

死神(心配するな、お前の脳内に直接会話している、そのまま脳内で答え続けろ)

男(あ、ああ…けどなんであんなことに?)

死神(あのバスに触れた瞬間、夢のビジョンが見えただろ?死に接触をすると一瞬ではあるがそう言ったものが見えるようになる。いわば警告のようなものだ)

男(それは俺にだけ見えるのか…?)

死神(人にもよりけりだ、お前のも見えない時はあるだろうし、他の誰かに見えることもあるかもしれないし。そもそもあの夢も他人が見るということもある)

男(そういうときはどうすればいいんだよ…)

死神(さぁな、それは見た奴が止めてくれるんじゃないか?今回のお前のように)

男「…」

死神(よかったじゃないか、お前のおかげで死傷者が出ることがなくて)

男(それがいいって…言えるのか…?)

アイドルの人だったのか…
支援です

妹「お兄ちゃん?」

男「ん?なんだ??」

妹「どうしたの…?ボーッとして…」

男「あ、ああいや、あっという間の出来事だったからなんか…な」

友「あの時はてきぱき動いてたのに今は放心状態ってか?」

委員長「けどわからなくもないよ、あんなことに立ち会ったのだから」

幼馴染「結構怖かったしね…」

男「ああ、なんか悪いな、せっかく楽しむはずだった時間が…」

友「なんでお前が謝るんだよ?あんなこと誰も予測できたことじゃないだろ?」

お嬢「どうしようもないことだってありますわ、運が悪かったとしか言い様がありませんもん」

幼馴染「そうそう」

男「あ、ああ。そうだな」

その夜

男「はぁ…」

男(この先こんなことがまたあるのかなぁ…)

死神「そうだな、ないとは言い切れないな」
フワッ
男「し、死神さん。いるならいるって言ってくれよ夜そんな登場されたらビビるって」

死神「恐怖を感じることは面倒だな」

男「死神のあんたにはわからないだろうけどさ」

死神「ふん…しかし今後このようなことはまた起こるだろうな」

男「だよなぁ…ヘビーだぜ」

死神「なんだ?体が重いのか?」

男「体も気も重いわ…」

死神「どのような選択を選ぼうがお前の自由だが、私はいつでもお前を見ているからな」

男「忍び寄るのだけは勘弁してくれよ…」

死神「考えておくよ…」フワッ

~~~~~~~~~~
学校にて


男「…」ポケ~~

幼馴染「男!!」

男「んあっ!?なんだ幼馴染か…ビックリしたじゃないか」

幼馴染「どうしたのさ、ポケーっとしちゃって」

男「あ、ああちょっと考え事しててさ…」

幼馴染「こないだのこと?」

男「ああ…まぁな」

幼馴染「もう、気にしちゃダメ。確かにショックだったけど怪我だけですんで良かったよ」

幼馴染「それもこれも男のおかげなんだよ?」

男「俺のおかげ?」

見てるぞ

幼馴染「そう!!男がみんなを助けてくれたのっ」

男「そ、そうか。俺のおかげかぁ…」ポリポリ

幼馴染「照れるなよ~」

男「照れてないやい~」

ありがとうございやす…
男と不良娘のほうもストックが書けたら書きます…

委員長「あ~夫婦の営み中悪いんだけど」

男・幼馴染「誰が夫婦じゃ!!」

委員長「違うの?てっきりそうだと思ったんだけど」

幼馴染「で、委員長どうしたの?」

委員長「ああ今度の三者面談のプリントをね、ここに拇印と空いてる日程をお願いしたいんだけど…」

男「ボイン?いや…委員長の胸は魅力的だと思うけど…」

幼馴染「アホか誰が胸のことを評価しろと言った」

委員長「ははは、褒められていると受け取っていいのかな?」
モミモミ

幼馴染「委員長は冷静すぎよ、それと自分のをモミモミしないの」

委員長「ははは、サービスサービス♪」
モミモミ

男「さすが委員長、君が委員長でこのクラスは安泰だ!」

委員長「ということだから頼むね」

男「あいあいよー」

トコトコ

幼馴染「はぁ…行っちゃった」

幼馴染「ていうか…三者面談どうするの?」

男「あー…適当に…もできないか」

幼馴染「だれか変わりの人とかいないの?」

男「ああ…うんまぁ…いないっす」

俺と妹には保護者がいない
厳密に言えばいるが今はいない

今住んでいる家はじいちゃんの物でじいちゃんは引っ越してくる1週間前に事故死してしまった
いろいろと準備がかかり転校日も数日ずらしてもらっていた

今思えばあの時から俺のおかしな出来事は始まっていたのかもしれない…

自宅

妹「お兄ちゃん…はいこれ学校でもらってきたプリント」

男「おう、どれどれ~…」

男(やっぱ三者面談のプリントあるよなぁ…)

妹「…」

男(どうしたもんかなぁ…俺が出ても大丈夫なのだろうか…)

妹「お兄ちゃん…無理に出なくても大丈夫だよ…」

男「妹…?」

妹「先生も話せばわかってくれそうな人だし…高等部と中等部も三者面談同じ日だし…」

男「何言ってんだ、お前はそんなこと考えなくていいんだよ」

妹「でも…」

男「ちゃんと俺が一緒に出るから、先生には俺から直接話しておくよ」

妹「お兄ちゃん…」

三者面談当日

妹「失礼します…」

男「失礼します」

ガラガラ

妹の先生「こんにちは。どうぞ」

男「失礼します」ストン

妹「よいしょっ…」ストン

妹の先生「兄妹で三者面談というのもなんだか変わった感じですけどね」クスッ

男「すみませんね~」

妹の先生「いえいえ、妹思いのお兄さんで」

妹「…」ポリポリ

男「それでどうでしょう、妹はクラスではうまくやっていますか?」

妹の先生「はい、クラスメイトとの仲はとても良好ですよ。特にお嬢さんとの仲が良いですね。でも分け隔てなくクラスメイトとは接していますので周囲からの評価は非常に高いものかと」

男「そうですかっ!!」

妹「お、お兄ちゃん…」

男「あ、悪い悪い」

妹の先生「ふふふ、成績も優秀ですしこないだの中間テストの結果です」
ペラ

男「うむ、5教科平均90以上か。非常にまぶしい成績ですね」

妹の先生「ええ、学年順位も10位以内ですよ♪」

男「非常に喜ばしいことです」

妹「…」ポリポリ

妹の先生「お兄さんはどうでしょう?成績のほうは」

男「トップシークレットとしておきましょう」

妹・妹の先生(良くなかったんだ…)

妹の先生「ま、まぁ…この調子でいけば県内有数の高校に進学することもできますし」

妹の先生「思い切って、県外へ出て有名高校へ行くことも…」

妹「先生…高校はここの高等部に進学するつもりなんですが…」

妹の先生「そ、そう?」

男「妹…?いいのか?もっと上のレベルを目指せるんだぞ?」

妹「私は…ここでいい…」

妹の先生「そう…けれどまだ春先だし、志望校を変えることはいつでもできるからその時は先生いつでも相談に乗るからね」

妹「はい…お願いします」

男(妹…)

~~~~~~~~
男「よかったのか?」

妹「何が…??」

男「せっかく上の高校に行けるのに…」

妹「でも…お金結構かかるよ…?」

男「その時はバイトしまくって工面するさっ」

妹「お兄ちゃんだけにそんなこと…」

男「いいんだよ、兄ちゃんは妹に楽させてやれればそれでいいの」

妹「そんなぁ…」

男「それに今はじいちゃんの遺産でなんとかやりくりしてるけど、いずれはそれも底が尽きるからなぁ」

男「どっちにしろバイトは始めないとな」

妹「お兄ちゃん…」

妹「じゃあ、正門待ってるね」

男「おう」

トコトコ
男(妹との時間は交渉でなんとかずらしてもらったけど…)

男「結局出るやつなんか誰もいないんだよなぁ…まいったなぁ…」

男「うまいことごまかすしかないか…」
コンコン
男「失礼しまーす」

ガラガラ

先生「うむ、ん?男一人か?」

男「ああ、そ、それが…」

ガラガラ

??「申し訳ない、遅れてしまいました」

男「!?」(んなぁ!?)

まさかやつか・・・

来たというのか・・・奴が!?

支援

先生「ん?あなたは…?」

死神(大人女)「男の従姉です。遅れて申し訳ありません」

男「…」パクパク

先生「いえいえ、どうぞお掛けください」

男(…)

以下死神
死神「で、どうでしょう?」

先生「うむ…まぁ対人関係は良好でしょう。委員長に幼馴染と仲良くやっていますよ」

死神「そうですか~」

男「……」(うぅ…腹痛くなってきた)

先生「それで成績なんですが…」

男「話題移るの早くないっすか!?」

先生「グダグダと遠回しの世間話するよりはるかにいいだろ」

男「ぶっちゃけちゃったよこの人」

死神「出来の悪い従弟を持つと大変で大変で」

先生「頭は残念ですが、人間がまぁ…出来てるほうだと思いますよ」

男「これ三者面談でする会話じゃねぇよ!!てか出来てるほうってなんでそんな曖昧かつ見下すような発言!?」

死神「はぁ…うちでも手を焼いているのですが何かと言うとこんな態度で」

先生「全く…従姉さんに面倒をかけさせるようなことはするなよ」

男「う、うっす…」

死神「して…成績のほうはどうでしょうか?」

先生「残念な結果ですが…」
ペラ

死神「ほう…」

~~~~~~~~

男「なんであんたが出てきてんだよ…」

死神「良かったではないか、うまいことごまかしが効いて」

男「ホントだよ…生きてる心地がしなかったわ」

死神「お前自身は死んでるのにな?」

男「洒落になってねぇよ…」

幼馴染「お~い男~~」

男「あ、幼馴染、今終わったのか??」

幼馴染「そうそう、まぁ対したこと話してないんだけどね…ってそちらに人は?」

男「ああ、えっと…」

死神「男の従姉です、今日はこいつに泣きつかれて仕方なくな」

男「そんなこと一言も言ってねぇっすよ!!」

幼馴染「はじめまして、幼馴染です。えっと男とはクラスメイトで幼馴染みってところですね~」

死神「幼馴染みか…敗北フラグビンビンだな」

幼馴染「敗北??」

男「何の話してんだよ…ていうか幼馴染の付き添いの人は?」

幼馴染「あー…うん、用が終わったからって先に帰っちゃった」

男「なんだよそれ、冷たいなぁ」

幼馴染「仕方ないよ、あの人忙しいし」

男「あの人…?」

幼馴染「ううんっ、なんでもないっ」


死神(…ふむ…)

死神「じゃあ私は失礼するぞ」

男「え、あ、ああ」

死神「またな、さようなら、幼馴染さん」
ツカツカ

幼馴染「さようなら~」

男「…」(結局何しにきたんだよあの人…)

幼馴染「すごい綺麗な人だったけどなんか変わった人ねぇ…」

男「ああ、俺も良くわかんねぇ~」

幼馴染「何それ~」

男「よっしゃ、帰ろうぜ。妹も正門で待たせてるし」

幼馴染「おうおう、そうだね~~帰るか~~」


ん・・・


妹「お、お兄ちゃん・・・」

ん?
妹か・・・

妹「お兄ちゃんっ・・・」


なんだ・・・
水着なんか着てどうしたんだ?

兄ちゃんを誘惑してるのか・・・?

妹「お兄ちゃんっ・・・大変なのっ・・・」


大変なのはお前の格好だぞ・・・
そんな姿他の男供に見せられないぞ

妹「お兄ちゃん・・・っ!」

あれ・・・

妹・・・??

妹「お・・・ちゃ・・んっ・・・」

よくきこえないよ・・・
妹・・・・

~~~~~~~~~


男「また変な夢を見てしまったなぁ…」

男「なんなんだろうなあれは…」

男「ん?」

委員長「申し訳ないけど…」

男子a「そ、そうですかぁ…」

トボトボ

委員長「はぁ…」(また振ってしまった)

あら
トリがなかった…

男「モテモテだねぇ委員長」

幼馴染「だねぇ~…」

男「いつからいたのよあんた」

幼馴染「あによ、文句あるの?」

男「忍び寄るなよ、ビビるだろ。おまけにちびるだろ」

幼馴染「え…」

男「いやそんなマジで引くなよ、冗談だからな」

~~~~~~~

男「委員長ってそんなにモテるのか?」

幼馴染「うん、でね毎回断ってるんだよ。結構格好良い男子からも告白されても断るし」

男「格好良い男子だとぉ?何を基準にそんなこと決めてるんだ」

幼馴染「か・お・だよ♪フェイスフェイス」

男「くっ…これだから女子というやつは」

幼馴染「でも私は顔で決めないもーん」

男「じゃあ何で決めるんだよ」

幼馴染「え…そ、それは…」

男「それは…??」

幼馴染「……」

男「ん~~?」

幼馴染「へ、変態!!男の変態!!」

男「なんでそうなる!?」

友「よ~~何夫婦漫才やってんだ~?」

男・幼馴染「黙れ!!」

友「orz」

友「なにぃ!?委員長告白されたって!?」

男「ああ、偶然見ちゃってな」

幼馴染「そうそう偶然であって、決してのぞき見てたわけじゃないのよ」

男「お前は怪しいが…っておい友どこへ行く」

友「いや、告った男子aをちょっとヤキ入れに」

男「早まった真似をするな!!大体そいつは振られたんだぞ。その上身体にまで傷を負わせてるとかお前は鬼か!!」

友「じょ、冗談だよ…ちょっと軽くな」

男「やめなさい」

幼馴染「私も手伝うよ~♪」

男「やめろお前ら、ていうかそんな話をしていたんじゃないだろ」

幼馴染「委員長が振った理由だっけ?」

男「そうそう、それだよ」

友「そんなもん気に入らなかったからに決まってんだろ、はい終了」

男「お前ちょっと黙ってろ」

幼馴染「相手の子もいい子そうだったのにね~」

男「まぁ…好きな人じゃないと付き合えないとかっていうならわかるが」

幼馴染「委員長の好きな人???」

友「はいはーい」挙手

男「はい、友くん」

友「委員長の好きな人を知りたいですっ」

幼馴染「そういえば友くんって委員長が好きなんだっけ」

男「そうそう俺をツテにして知り合ったんだよ」

友「やらしい言い方するなぁ…人脈を広めたって言ってくれよ」

男「まぁ、こいつの行動力は評価できるからよしとするけど…」

幼馴染「私がそれとなく聞いてあげようか?」

友「幼馴染さん、今日より僕はあなたの下僕となります」

幼馴染「うむ、苦しゅうないぞ」

男「そうじゃなくて!!それとなくってどうやって?」

幼馴染「そりゃあ、ガールズトークで?」

男「なんで疑問形なんだよ…」

キーンコーンカーン
委員長「ふぅ…今日も書類が多いなぁ」

幼馴染「委員長~やっほ~」

委員長「ああ、幼馴染さん今からお昼?」

幼馴染「うんっ、委員長も一緒にどうかなって思ったんだけど…」

委員長「はははは、ごめんね」

幼馴染「その様子じゃ無理そうだねぇ」

委員長「生徒会選挙を控えてるからこういった雑務が多くてね」

幼馴染「私も手伝うよっ」

委員長「ははは、それは悪いよ」

幼馴染「いいよいいよ、友達が困ってるのに放っておけないよ」

委員長「あははは、じゃあお言葉に甘えてもいいかな?」

幼馴染「うんっ、任せてよ」

幼馴染「しかし女の子にこの量の書類を持たせるってどうよ…」

委員長「私はこれくらいしかできないからね」

幼馴染「委員長も立候補するの~?」

委員長「いや、私はしないよ。手伝いだね今の生徒会長の」

幼馴染「そうなんだぁ、そういえば今の生徒会長さんってすんごい美人だよね」

委員長「はははは、あの人は美人だけじゃないよ。成績も学年トップだし学内事業にも学外活動でも貢献しているよ」

幼馴染「ボランティアを体現した人だねぇ…」

委員長「ああ、彼女は本当にすごい人なんだ」

会長「あ、委員長さん、ごめんなさいねこんな大仕事させてしまって」

委員長「あ、会長!!いえこのくらい私一人で平気です!!」

会長「ん?そういう割には後ろの子は…」

幼馴染「あははは…」(あちゃ~まずかったかなぁ)

委員長「あ…いえその…」

会長「ははははは、気にしない気にしないっ。私も君一人に押し付けて悪かったよ」

委員長「うぅぅ…すみません…」

幼馴染(普段はクールな委員長が…)

ガラガラ
イケメン「失礼しまーす、おや君たちは」

幼馴染(ウホッいい男)

委員長「あ、副会長お疲れ様です」

副会長「やぁ委員長さんお疲れ様。いつもご苦労さま」

委員長「いえ…私はただ会長のお手伝いができればと思いまして」

会長「わざわざそんな良いのに…」

副会長「君にはいつも助けてもらって感謝するばかりだよ」

委員長「そんな…」

ちょんちょん
委員長「ん?」

幼馴染(ねぇねぇ、あのイケメンいい男は?)ヒソヒソ

委員長(幼馴染さんェ…)ヒソヒソ

委員長「この子は幼馴染さん、私のクラスメイトです」

幼馴染「えへへへ、どうも」

イケメン「やぁ、はじめまして幼馴染さん」

会長「よろしくね」

委員長「で、この人はイケメンさん、今は副会長を勤めているんだ」

幼馴染「ほぇ~~」

副会長「やぁ、幼馴染さん今日はどうもありがとう」

幼馴染「いやぁいやぁそんな大したことしてないですよ~」

委員長(顔がにやけすぎだぞ…)

会長「じゃあもうすぐ授業も始まるし、また授業後に」

委員長「はいっ失礼しました」

副会長「またね、委員長さん」

委員長「お疲れ様でした~」




トコトコ
幼馴染「何やら副会長さんといい感じだったねぇ~」

委員長「幼馴染さん…」

委員長「そんなことはないよ、いつもあんな感じだよ」

幼馴染「まぁあんなイケメンさんに言い寄られたら、鋼鉄の委員長でも揺らいじゃうんじゃない?」

委員長「君と同じにしないでよ」

幼馴染「あら~?私は好きだなんて一言も言ってないよ~いい男って言っただけだよ」

委員長「卑怯だね」クスッ

幼馴染「それにあんな格好いい人に褒められたら女なら誰だってにやけるよ」

委員長「それは君が特殊なだけなんじゃない?」

幼馴染「そんなことないねっ!ウチのクラスのビッチちゃんなら間違いなく一発でころっと」

委員長「彼女と君はなんだか通ずるものがあるしねぇ」

幼馴染「なんだとぅこら」

幼馴染「私はそんな尻軽じゃないぞ~」

委員長「そう?素質はあるんじゃない?」

幼馴染「失礼な!まだ処女だわい!」

委員長「そういうことは大声でいうものじゃないでしょうが」
ペチン

幼馴染「あだっ!」

男「処女がどうかしたって?」

幼馴染・委員長「!!」

幼馴染「おおおお男今の話聞いてたのののの!!??」

委員長「盗み聞きとは関心しないね…」

男「あれだけ大声で公言されちゃあなぁ」

幼馴染「お、お、男には関係のない話だ、だけどね」

男・委員長(動揺し過ぎでしょ…)

幼馴染「ちょ、こっち見ないでよ!!お、お、男!!妊娠させる気!?」

委員長「ちょっと落ち着きなさいってば」

~~~~~~~~

男「なるほどねぇ…幼馴染がその人に惚れたと」

幼馴染「全然ちゃうわ!!」デシッ

男「ほげっ!!」

委員長「惚れかけていたかな」

幼馴染「惚れとらんっての」

幼馴染「むしろあの人、委員長に気があるような風に見えたんですけど?」

委員長「私に?」

男「まぁ…話を聞く限りじゃあな」

幼馴染「結構いい感じではあったんじゃない?」

委員長「けど、あの人とは生徒会という以外なんの接点もないんだよ?」

委員長「そんなこと」

幼馴染「生徒会の仕事でともに過ごしていくうちにって感じでさ」

委員長「そ、そうかなぁ…」

男(うむ…生徒会で一緒だったなら、友よりも分があるなぁ)

委員長「けどねぇ…」

幼馴染「あんなイケメンに言い寄られているんだぞ!?女ならここで受け止めずにいつ受け止める!?」

男「今でしょ!」

幼馴染「うるさい、ちょっと黙ってて」デシッ

男「ほげっ!!二回もぶちやがったな!!」

幼馴染「そのネタ聞くと妙にイラっとくるのよ」

男「お前のノリに乗ったんじゃないかよ…」

幼馴染「今はそんなことどーでもええんじゃい、委員長の恋路について会議を開いてるんだぞ」

委員長「会議って…」

男「けどよ、委員長の気持ちも尊重しないとまずいだろ…」

幼馴染「そんなの関係あるか!!いい?委員長。女の幸せは少しでも誠実でイケメンな男を捕まえることって相場が決まってるの!」

男「どこの相場だよ!!」

幼馴染「金持ちのブサイクなんかと付き合ったって何の特もないのよ!だって結局はお金だけの関係なんだもの」

男「妙にドロドロな関係だな!!」

幼馴染「けどね…誠実でイケメンならどんなに貧乏でも、この人のためなら一生ついて行ける」

幼馴染「たとえ三食藁になろうともね」

委員長「いや…一日三食はしっかり食べたいかな…」

男「正直だな!!」

幼馴染「いい?誠実でブサイクなんか論外よ、金持ちでもね」

男「お前さらっと最低発言してるぞ」

委員長「顔のよし悪しで決めるのは良くないだろう、顔に関係なく誠実な人だった場合はどうする気なの?」

男(さすが委員長、いいこと言った!)

幼馴染「顔が平均以下なら散れ!!この一言でok♪うふふ」

男「最低だな!!オイ!!てか俺地味にそのネタ嫌いなんだよ!!」

幼馴染「そう?男ならみんなころっといくかと思ってたのに」

男「俺は少なくとも無理」

委員長「はぁ…そういうことじゃないんだよ幼馴染さん」

幼馴染「むぅ~じゃあどういうことなのさ~?」

委員長「そもそも恋愛の価値観が違うんだからこんなこと話しててもしょうがないでしょ」

男「幼馴染はイケメンありきりだからなぁ、その点委員長は誠実さを重視か」

委員長「お互いの相性もないとそもそも恋愛は成立しないだろうしね」

男「さすがだな」

幼馴染「ちっがーーーーう!!結局はそんなこと言ってもイケメンになびいちゃうのが女なの!メスなの!!」

男「お前は自分たち女を批判したいのか!?」

幼馴染「男だって可愛い女の子がいればなびくわけでしょ~?」

男「それは長年連れ添った相手か、好きな相手にしか興味はないからな」

幼馴染・委員長「好きな相手!?」ガタッ

男「なんで急に二人して食いつくんだよ!!」

幼馴染「あによ幼馴染みに隠し事なんていい度胸してるじゃない」

委員長「あははは、他人のこととなるとついね…」

男「例えばだよ、例えば。転校したての俺にいるわけないだろうが」

幼馴染「いや、実は都会においてきた女が…」

委員長「既にここで手を出した女性店員が…」

男「お前ら俺をなんだと思ってんだ!!!」

幼馴染・委員長「男は野獣」

男「そうだけど…ってそうじゃなくて!!そんな女の子を取っ替え引っ替えするような鬼じゃないわ!!」

幼馴染「えーつまんなーい」

委員長「面白い話が聞けると期待していたのに」

男「ネタ代わりかよおい」

下校時間

男「ひでぇ目にあったよ」

妹「お兄ちゃん??」

男「ああ、ちょっと疲れただけだよ」

妹「今日体育あったっけ…?」

男「ああ、いや、そうじゃないんだけどな…」

委員長「男くーん」

男「げっ委員長」

委員長「げっ、とはなんだい」

男「いやついつい」

委員長「まぁ…今日は私も悪かったよ、半分冗談のつもりだったから」

男「半分は本気だったの!?」

委員長「ちょっとだけね」

男「ったく…抜け目ないなぁ…」

委員長「途中まで一緒してもいいかな?」

男「おういいぜ。妹、一緒でもいいか?」

妹「うん…。もちろん」

委員長「家族水入らずのところごめんね」

男「気にすることないって、大勢で帰った方が楽しいしな」

妹「うん…色々お話もできるしね」

委員長「男くんの面白い話とかかな?」クスッ

男「そいつはどうかな?」

イケメン「やぁ、委員長さん。今日もお疲れ様」

委員長「これは副会長お疲れ様です」

イケメン「あははは、イケメンでいいよ。副会長は役職名だからね」

男(ほうこの人が噂のイケメンさんですか。俺のほうが二枚目じゃないか)

イケメン「そちらの人は?」

委員長「ああ、彼はクラスメイトの男くんです」

男「どうもっす男くんです」

イケメン「ははは、面白いね君。てっきり委員長さんの好い人なのかと」

委員長「いえいえっ!そんなことありません、これっぽっちも」

男「そこまで全否定しなくても・・・」

イケメン「ははは、そうだったのか。それは勘違いをして申し訳ない」

イケメン「もし一人で帰るのならご一緒にどうかと思ったのだけどクラスメイトと一緒なら仕方ないね

委員長「すみません」

イケメン「いやいや、謝ることなんてないんだよ。僕も邪魔したね」

ビッチ属性持ち幼馴染か、幼馴染の株価が大暴落だな
妹がヒロインだと思っていた俺に隙はなかった

いや、これだけじゃあ幼馴染がビッチかどうかは分からないだろ。あくまでも現状は口だけだし。
しかしまあ・・・・メインヒロインではないと言うのには同感だな。まあ妹か死神のどちらかだと最初から分かっていたわけだが

会長「あら、イケメンくんに委員長さん今から帰りなの?」

委員長「はい、私は友達と帰るところです」

会長「隣の彼がそう?」

男「どうも、男です」

会長「どうも初めまして、話は委員長さんから面白い人だって聞いてるよ」

男「面白さが取り柄の男っすからねー」

会長「ははは、面白いね」

イケメン「ははは、会長、よかったら一緒に帰りません?」

会長「あら、君から誘ってくれるなんて珍しいね」

イケメン「そんなことないですよ」

委員長「では私は男くんたちと帰りますので失礼します」

ワイワイ


男「ほうほう、あれが噂のイケメンさんっすか」

委員長「あははは、そうだね。幼馴染さんお気に入りのね」

男「あいつも女だったってことかねぇ」

委員長「けど、彼にはもう先約があるからダメなんだ」

男「まぁだろうね、委員長とか?」

委員長「私じゃないよ、会長さんだよ」

男「ほぅ!美男美女カップルっすか」

委員長「まだカップルってわけじゃないけどね」

妹「お兄ちゃんあんまり人の事情にあれこれいうのはよくないよ…」

男「ははは、そうだな。気をつけるよっ」

委員長「ははは、妹さんは真面目だね」

妹「そんなこと…」

あはははははは

委員長「会長さんがね…イケメンさんのこと好きなんだって」

男「ほうほう、けどまぁ確かにあの人格好良いしな。俺ほどじゃないけど」

委員長「よくもまぁ、そんなビッグマウス」

男「笑いと愛で生きてる男だからな」

委員長「まったく、君を見てると飽きないよ」クスッ

男「俺もこの学校来て面白いやつらばっかで飽きないよ」

委員長「ははは、ちょっと変わり者ばかりかな?」

男「どうだろうな?」

イケメンがイケメンなのに今のところ良いヤツっぽそうな不思議

更新遅れて申し訳ないです…
これからはちょくちょく更新できそうです

では再開します。

委員長「けど会長さんはイケメンさんが格好良いから好きになったってわけじゃないんだよ」

男「嘘だぁ~」

委員長「二人はね…幼馴染み同士なんだって」

男「あらまぁ」

委員長「それで小さい頃から彼のことを想ってるんだって」

男「なるほどねぇ~そりゃ好きになってもおかしくないわ」

委員長「ははは、あの二人にはなんとか結ばれて欲しいんだ」

妹(幼馴染み…)

男「まぁそれは二人で決めることだし俺たちがとやかく言うことじゃないし、そっとしといてやろうぜ」

委員長「もちろんだよ、二人の行く末を見守るつもりさ」

男「だなっ♪」

幼馴染「ほうほう、幼馴染み同士はやっぱり萌えるねぇ~」

男「お前いつからいたんだよ」

幼馴染「ひどいじゃないか~チミの可愛い幼馴染をおいていくなんて」

男「え?可愛い??チープの間違いじゃあ?」

幼馴染「おいこら、私は安っぽいってか?」

委員長「そういえば君たちも幼馴染み同士だったね。どうなの?二人は?」

男・幼馴染「プリキュア?」

委員長「ネタが古いな……ってそうじゃなくて二人は幼馴染み同士なんだからそういう恋仲とかにはならないのかなぁって」

男・幼馴染「そそそそそそそんなわけないじゃない!!」

妹(動揺しすぎだよ二人共…)

委員長「あの…ふたり揃ってその否定の仕方ってどうなのよ…」

男「そそそそんなことねぇよ~」(確かにあったときちょっと可愛くなったなって思ったけど)

幼馴染「そ、そうそう!そんなことより委員長の方こそどうなのよ」(確かに思っていたより男らしくなっててドキドキしたけどさ…)


委員長「へ?私?私はそんないい人なんていないし、今はまだ恋人を作ろうとは思わないかな」

男(友ぇ…)
幼馴染(友くんぇ…)

妹「でも友さんって委員長さんに対して好意的だよね…」

男(妹おおおお今そのセリフはあかんぞおおおお)

幼馴染(妹ちゃああああああん友くんを追い込まないであげてえええええ)

委員長「ははは、確かに彼は面白いよね~」

妹「うん…私もそう思うよ。とてもいい人だし」

委員長「あははは確かに悪い人じゃなさそうだよねぇ~」

幼馴染「あら、委員長と妹ちゃん仲良いわねぇ~」

男「ぐぬぬぬ…いつの間に妹と仲良くなりやがった…」

幼馴染「いやいい人だって言ってるだけでしょーが」

~~~~~~

幼馴染・委員長「じゃーね~~」

男「おう~また明日な~」

男「今日も騒がしかったなぁ~」

妹「…ねぇお兄ちゃん」

男「ん?」

妹「お兄ちゃんも幼馴染み同士の…」

男「ん??」

妹「…ううん…なんでもない…」

男「そうか?」

トコトコ

翌日学校にて
ガヤガヤ
男「ん?なんか騒がしいな」

妹「生徒会選挙が始まるみたいだよ…」

男「生徒会か~」(そういえば会長さんとイケメンさんも生徒会メンバーだっけか)

委員長「やぁ、男くん」

男「おお、委員長~ハロー」

委員長「生徒会選挙で学校全体が賑やかになっててビックリしたんじゃない?」

男「ああ、ちょっとだけね。俺の元の学校じゃそういうことないからさ」

委員長「ウチの学校は生徒会が市と連携し、率先して行事に参加しているからね」

委員長「夏祭りとか、秋の収穫祭とかね」

男「収穫祭?」

委員長「ほらこの地域は農家が多いでしょ?その際に地元で一斉に収穫を行って地域全体で祝う祭りごとだよ」

男「へぇ~そんなものまであるのか~」

友「しかもその収穫祭には獲れたての作物をご馳走してもらえるんだぜ」

男「いつの間にいたんだよ」

友「今さっき☆」

委員長「そうそう友くんの言うとおりで獲れたて新鮮の作物を使ったもてなしは格別だよ♪」

男「まじかよ…なんかすげぇ楽しみになってきたじゃねぇか!!」

妹「けど…そんなご馳走してもらっていいのかな…。収穫した作物は市場に出荷するんじゃ…」

友「いいところに気がついたね妹ちゃん。そこは心配いらないよ!実は収穫祭のご馳走用と出荷用でちゃん農家の人たちは分けてあるんだよ」

委員長「ご馳走用して頂いた分今度は私たちがこの地域を盛り上げるのに一役買うというわけだよ」

友「そのおかげでここらは特産地として有名でね、観光地として訪れる人が年々増加してるんだよ。だから収穫祭が成り立ってるってわけ」

妹「すごいね…そんなご馳走してもらったらこちらも頑張らないとね…」

委員長「ははは、特に君たちふたりはこの地域に来て新顔だからね。みなさんも歓迎してくれるよ」

男「ここまで歓迎されるのもなんか悪いな」

友「いいんだよ、地元が活性化すれば俺らとしては言うことなし」

委員長「そうそう、基本的にここいら一帯は来客をおもてなしする神様が祀られてるからね」

男「神様?」

友「そういうサービス精神あふれる神様がいたって言い伝えがあるんだよ」

妹「なんか神秘的だね…」

委員長「まぁ、詳しいことは収穫祭のシーズンになったら教えてあげるよ。どうしても気になるのなら図書館に行けば地元にまつわる話が記載された文献があると思うから」

男「そうだな、夏休みにでも行ってみるよ。な?妹」

妹「そうだね…宿題をやるついでに行ってみたい…」

委員長「ははは、本当に君たちは仲がいいね」

友「このシスコンが~」

男「ぁあん?家族を大事にできないような奴が他人を大事にできるかっての!」

妹「お兄ちゃん…」

ハハハハハハ


~~~~~~~~

本日はここまで
また明日更新します~~

待ってた・・・待ってたよ!乙です!!

生徒会選挙後

女子a「お疲れ様でした会長!!圧勝でしたね~」

男子a「これで今年の夏祭りと収穫祭も盛り上がりそうですね!!」

会長「ありがとうみんな、今年も是非成功を収めたいものだね」

イケメン「お疲れさま会長」

会長「イケメンくん、あなたこそお疲れ様色々と大変だったんじゃない?」

イケメン「そんなことないですよ、俺よりも委員長さんのほうが何倍も働いてくれてますよ」

会長「そうねぇ~彼女には本当に迷惑をかけてしまったと思っているわ。本来なら私たちだけでしなきゃいけないような仕事まで押し付けてしまったし…」

イケメン「本当、彼女の存在は大きかったと思いますよ」

会長「ふふふ、随分と彼女を褒めてあげるのね」

イケメン「いえいえ、事実ですから」

ワイワイ

~~~~~~~
ザパ~ン


幼馴染「夏だーーーーー!!!」

男「海だああああ!!!!!!!」

友「この季節(しゅんかん)を待っていたんだあああああああ!!!!!」

うおおおおおおおおおおおおおおおおおお

委員長「彼らは子供か」

会長「あははは、いいじゃない?楽しんでもらえるなら一緒に来た甲斐があったわ」

イケメン「そうそう、せっかく大勢できたんだしね」

委員長「そうなんですけどねぇ…あの三人だと逆にハメ外しすぎるんじゃないか心配で」

妹「…」ポケー

お嬢様「妹?どうかしましたのですの?」

妹「あ、海が綺麗だなぁって…」

お嬢様「ふふふ、海に見とれていたのね」

妹「うん…。こうやって海水浴なんてあまりできなかったから」

委員長「肌が弱いんだよね?なるべくパラソルの下にいたほうがいいかもしれないね」

お嬢様「喉が渇いたら私に言ってね、すぐに買ってきますわ」

妹「そんなの悪いよ…その時は一緒に買いに行こうよ…」

男「何やってんだよー!!早く行こうぜー」

委員長「全くどっちが年上なのか分からないわよ…」

~~~~~~~~~


友「いやぁいいね~~水着のおにゃの子がごっさいるぜ!!」

男「お前は委員長一筋じゃねぇのかよ?」

友「もちろんだけど男だしさ、見る分にはいいじゃねぇかよ」

イケメン「ははは、魅力的な女性に惹かれることは男子として仕方ないと思うよ」

男「イケメンさんが言うとしっくりくるな」

友「おいこら、俺だと問題あるのか」

男「ホラ、彼にはイケメン補正見るからに主人公主人公してるじゃないか」

男「対するお前はヒロインをナンパするモブキャラっぽいし」

友「うるせぇな!お前なんか主人公に喧嘩売るチンピラレベルじゃねぇかよ」

男「喚いてな!!同じ穴の狢が!!」

友「てめぇと一緒にすんじゃねええ!!!」
ワーキャー

イケメン「はははは、おいおい…そのへんにしときなよ」

水着ギャルa「あのぅ~一緒に写真撮りません?」

水着ギャルb「あーあたしもあたしも~」

イケメン「いや…別に俺は有名人っていうわけでもないんで」

水着ギャルa「あははは、違いますよ~ちょっと格好良いなぁって思って」

水着ギャルb「ほらほらそこの二人に撮ってもらってさ~~」

男・友「え」

~~~~~~~~~~~~
友「…」

イケメン「あははは…まぁよかったじゃない一緒に写真撮ってもらってさ」

友「ほとんどイケメンさんだけじゃないっすか!!」

男「ちゅーちゅー、あ~ソーダうめぇ」

友「お前もお前でなんであそこで食い下がらねぇんだよ~」

男「えー、だって相手がイケメンさんだし仕方ないかなぁって」

友「諦めるなよ!!」

幼馴染「いや、イケメンさん相手ならしゃーないでしょ」

友「うおっ、って幼馴染サンその格好は…」

幼馴染「ふふ~ん、ビキニだぞ~~」

友「うおおおお、いいねいいねいいじゃないっすか~~!!」

幼馴染「むふふふ~♪だろ~♪だろ~♪」

委員長「そんなに自慢するようなことじゃないでしょ」

友「うおおおおお、委員長もグラマラスじゃないっすか~~」

委員長「ちょっと大胆だったかな」

男「いや~周りの女の子たちも結構大胆な水着が多いよ」

委員長「全く二人してそんなのを見てたのかい?」

友「なんでイケメンさんは含まれてないんだよ!?」

委員長「イケメンさんはそんな気はないだろうし」

友「そんなことないって!!ね?イケメンさん?」

イケメン「まぁ彼の言うとおりだよ♪」

幼馴染「イケメンさんが言っても『あ♡どうしよ~あたし食べられちゃうのかなぁ♡』って女の子はなるだけだしね~」

友「イケメンなら何したって許されるのか!!」

会長「イケメンくんまたそんなこと言ってたの~?」

男(あら、会長が一番グラマーだな)

友「すげぇ巨乳っすね…会長さん」

会長「あ、あははは…あんまりこういう水着は着ないからちょっと恥ずかしいなぁ」

イケメン「よく似合ってると思うよ♪」

会長「あははは、どうも♪」

友(さらっと言いおった…ちぃ…これがイケメン力って奴なのか!?)

幼馴染「いいな~~イケメンな人にあんなこと言ってもらったらイチコロだね」

男「幼馴染、お前も中々似合ってるぞ」

幼馴染「え~~…男に言われてもなぁ~」

男「チンピラレベルで悪かったな!!」

幼馴染「う~ん…焼きそば買ってくれたら喜ぶかも♪」

男「俺は財布かいっ」デシッ

幼馴染「違うもん!キープ君だもん」

男「余計に黒いわ!!最低だなおい!!」デシッ

幼馴染「あによぉ~冗談に決まってるでしょ~」

委員長「全く君たちは~…」

~~~~~~~~~~

友「ビーチバレーやろうぜ~!!」

男「俺のスマッシュを返せるかな?」

イケメン「面白そうだね!俺もやるよ」

幼馴染「私も私も~。男と同じチームがいい~~」

男「俺のスピードについてこれるか?相棒」

幼馴染「あの頃とは違うのさ、相棒☆」




お嬢をお嬢様に訂正しておくのを忘れてました…

委員長「ホント彼らは元気ですねぇ」

会長「こうやって海を眺めるだけでも十分楽しめるからいいよね」

委員長「あのパワーを行事にも取り組めればいいんですけどねぇ」

会長「出来るよきっと」

お嬢様「妹~砂のお城作りましょ~」

妹「うんっ…いいよ~…」

会長「あっちもあっちで楽しそうだしね」

委員長「あっちは見ていて微笑ましいですね」

会長「昔はイケメンくんとよく海で砂のお城つくってたなぁ~」

委員長「なんだか想像できないですね」クスッ

会長「私にだって小さい頃はあったんだから、そんな思い出もあるよ」

委員長「そういえばお二人は幼馴染み同士なんですよね」

会長「小さい頃からかな…?ずっと一緒にいたからね、ずーっと生徒会で彼は副会長で私は会長」

委員長「そんな小さい頃から会長だったんですね」

会長「でも彼とは一番最初は生徒会長の座を争っていたんだ」

委員長「あのイケメンさんとですか?初耳ですね」

会長「ずっと一緒にいたんだけどね、その時だけ些細なことで大喧嘩をしちゃってそれでお互い逆の立場でってことで」

委員長「喧嘩…ですか」

会長「笑っちゃうよね?喧嘩したからお互い会長に立候補だなんて」クスッ

会長「投票は僅差で私が勝って…そのあとすぐに謝って仲直りしたんだけどね」

会長「それからはずっと彼は私のサポートばかり」

委員長「そうだったんですか…」

会長「そんなところかな…」

ポテンポテン…

友「あ、悪い悪い!お二人もやりましょうぜ」

委員長「友くん…」

会長「んーっ!!ちょうど体動かしたかったところだし、いいよっ!」

委員長「会長っ!?」

会長「委員長さんもリラックスしようよ~」

委員長「もう…」

男「俺は上がるんで交代してくださいよっ」

会長「わかった~じゃあ男くんお願いね~」

ガヤガヤ

お嬢様「妹~そろそろ喉が渇いたから何か買ってきますわね」

妹「あ、私も一緒に行くよ…」

お嬢様「あなたはパラソルの下で休んでいて、結構日光にも当たってしまいましたし」

妹「なんかごめんね…」

お嬢様「いいのよ、気にしないの。私がそうしたくてしているのですから」
トコトコ

妹「ふぅ…」(ちょっとつかれちゃったなぁ…)

男「よっ!体の具合は大丈夫か?」

妹「お兄ちゃん…、うん大丈夫だよ…。みんなが気遣いしてくれるからなんか申し訳ないけど…」

男「気にするな気にするなっ。どんどんアゴで使ってやれ、特に友の野郎はな」

妹「そんなことしないよ…」

男「その水着、新しく買ったのか?」

妹「うん…幼姉ちゃんたちと一緒に買いに行ったんだけど…」

男「ああ、すごく似合ってるよ♪」

妹「あ…う、うん…ありがと…」(今聞こうとしたことを…)

男「あ、今聞こうとしてたのか?」

妹「う、うん…変じゃないかなぁって…」

男「変なものなんて選ばないだろ?それに普段から妹のセンスを見ていたら今着ている感じのものを選ぶのかなって」

妹「そんなにセンスがいいわけじゃないよ…?」

男「俺はいいと思うぜ。家具選びとか配置とかもいいしさ」

妹「あ、ありがとう…」

妹「…」

男「妹?どした?顔赤いけど大丈夫か?少し日に当たりすぎたとか?」

妹「う、ううん…違うの…」

男「そ、そうか??」

妹「お兄ちゃんに褒められて…嬉しかったから…」

男「ははは、なんだそうだったのか」

妹「それに…水着もやっぱりちょっと恥ずかしいな…」

男「あはははは、妹もなんだかんだで女の子なんだな」ナデナデ

妹「ん…お兄ちゃん…私ももう子供じゃないよ…」

男「悪い悪い、なんか急に撫でたくなってな」

妹「むぅ…」

男「はははは」




お嬢様「…」ジーッ

男・妹「!?」

男「お、お嬢様ちゃん!?いたのかよ!!」

お嬢様「もう入ってもよろしくて?」

男「あ、ああいいよ」(すげぇ怖い目で睨んでるんだが…)

お嬢様「妹…何か変なことされませんでした?」

妹「へ…?え、えっと頭を撫でてもらっただけだよ…」

お嬢様「ほ、本当にそれ以外は何もされていませんのですの?」

妹「う、うん…」

お嬢様「そ、そう…」(ううぅ~、私でも妹とそういったスキンシップなんてしてないのに…)

男「あ、はははは…俺みんなの分の焼きそばと焼き鳥買ってくるよ」
タタタタタッ

妹・お嬢様(逃げた…)



幼馴染「お~い二人とも~お腹空いてないかい~…ってあれ男は?」

妹「御飯買いに行ったよ…」

お嬢様「逃げるようにね」

幼馴染「へ?なんで逃げるように??」

イケメン「彼ひとりに任せるのは申し訳ないから俺も行ってくるよ」

会長「そう?なら私も一緒に行こうか?この人数だと結構な数になると思うし…」
委員長「あ、そういうことなら私が行きますっ!!」(会長にそんなことさせるなんてとんでもない!!)

イケメン「そうかい?なら一緒に頼めるかな」

委員長「はいっ!!」(はぁ…なんとか仕事らしい仕事ができそう)
トコトコ

幼馴染「じゃあこっちはこっちで準備しましょうか」

会長「ええ…そうね…」

幼馴染「???」

~~~~~~~~~~~

男「うぅぅ…もう食えない…」

幼馴染「食べすぎだよバーカ」

妹「お兄ちゃん大丈夫…??」サスサス

友「とりあえず…男はもうグロッキーなわけだがこのあとクルーザーに乗っけてもらえることになってるだよなぁ…」

イケメン「ダイビングできるように予約しておいたからね」

委員長「ほんとに行くんですか…?」

会長「あら?委員長さん潜るのは苦手だった?」

委員長「か、カナヅチなんです…」

友「はははは、それだけ立派なものを二つもつけてたらそりゃ沈むっすよ」

ボカボカバキバキ
幼馴染「黙れ変態」
お嬢様「下劣な」

イケメン「大丈夫ですよ。もし怖かったら無理に潜る必要はないですから」

委員長「いえ…せっかく予約まで取ってもらったから…が、がんばります…」

会長「よしよし、その意気だよっ」

男「安心しろ…荷物は俺が見ておくから…」

妹「私も残ってるね…お兄ちゃんひとりだけだと心配だし…」

男「妹…お前は行ってこい。滅多にない機会なんだから俺のことは気にするなよ…」

お嬢様「妹…」

妹「みなさんだけでどうぞ…」

友「どうします?」

イケメン「仕方ないねそれじゃあ、俺たちだけで行こうか」

幼馴染「じゃあお大事に~お土産にサンゴでも取ってくるよ~」

男「ああ…楽しみにしてるわ…」

お嬢様「…じゃあまたあとでね妹」(断るのも申し訳ないですし…仕方ないですわね)

妹「うん…感想いっぱい聞かせてね…」

お嬢様「!!もちろんですわ」

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