エレン「これがセクシーコマンドーだ」(84)


アルミン「いよいよ今日から、僕の新しい生活が始まる」


アルミン「今までは巨人達にやられて散々な人生だったけど、ここで訓練に励んで立派な兵士になってやる」


アルミン「目指すは討伐数100!!」


アルミン「それに、ここには親友のエレンがいるはずだ」


アルミン「二年前、彼だけは開拓地に行かずどこへ旅立ってしまったからな」


アルミン「でもエレンなら必ず訓練兵団に志願している筈…」

アルミン「うわぁ…強そうな人が一杯いるなぁ…」


アルミン「い、いや駄目ダメだ!僕は僕の長所を活かしていかないと」


アルミン「…ん?」


あんたセクシーじゃ、あ~ん……


死ぬな~おじいちゃ~ん…


アルミン(な、何だ…この歌は?)



エレン「もうお酒はやめなはれ〜」


アルミン「あの人か…」


アルミン(…なんか変なのも混じってるなぁ…。かかわらないようにしなきゃ…)

マルコ「あの、君」

マルコ「これ君のだろう?落としたよ」

エレン「ん?」

アルミン(あ、話しかけた…)

エレン「だ、誰だ貴様はコンチクショーーーーーッ!!」

マルコ「え、えええぇぇ!?」

マルコ「い、いやね、僕は君が落とし物をしたから…」

エレン「え?落とし物?」

エレン「何だ、それならそうと言ってくれたら!」

エレン「俺はてっきり さ る 」

エレン「あ、いや、ゲフンゲフン!失礼!何でもないよ、ゲフンゲフン!」

アルミン(さ、さるって何だ!?さるって何だーーーー!?)

アルミン「ふぅ…。到着早々奇行種を目撃してしまった…」

アルミン(それよりエレンはどこだろう…。彼がいないはずが…)

エレン「ん…?」

エレン「おーい!アルミーン!」

アルミン(え?さっきの人?)

エレン「あははははは!おーい!アルミーン!あははははは!」

アルミン(す、凄い楽しそうにこっちに来てるーー!?)

アルミン「に、逃げなきゃ!」

エレン「おーい!俺だよー!エレンだってばー!あははははは!」

アルミン「え、な…何だって!?エレン!?君がエレンだって言うのか!?」

エレン「おいおい、何言ってるんだよ!俺たち幼馴染だろ!」

アルミン(嘘だろ…。さっきの変人がエレンだなんて…)

エレン「いやー、久しぶりだな!元気にしてたか!」

アルミン「う、うん…まあボチボチかな…」

エレン「二年振りくらいかい?前より背が伸びたな!」

アルミン「…え?」

アルミン(あれ?もしかして性格が明るくなっただけなのかな?)

アルミン「う、うん!エレンも逞しくなったね!」

エレン「ああ、毎日牛乳で体を洗ってたからな!」

アルミン「…!?ああ、そういえばミカサも来てるから、後で会ってあげなよ」

エレン「ええ!本当か?!」

アルミン「うん、きっと喜ぶ筈だよ」


おーい!

集まった訓練兵は広場に集まれー!

アルミン「あ、集合の合図だ」

アルミン「じゃあエレン!また後でね!」

エレン「ウォンチュ!」ビシィ

アルミン「!?」

キース「逆だ…コニー・スプリンガー。貴様の心臓は右にあるのか?」ギュウウウウ

コニー「ぐああああああああああああああああッ!!
股間が締まるぅああああああああああッ!!」

アルミン(うわぁ…怖そうな人だなぁ…。僕も気合をいれて行かなきゃ…)

アルミン「…ん?」

エレン「zzzzzzzzz…」

アルミン「」

アルミン(う、うおおおおおおおおお!?)


おい、なんだ…あいつ…


立ったまま寝てるぞ…


キース「おい、貴様…」

エレン「zzzzzzz…」

キース「おい!聞いているのか!?貴様だ貴様!何者なんだ貴様は!!?」

エレン「zzzzzzz…」

キース「おい!貴様!!」

エレン「zzzzzz…」

アルミン「あ、あわわわ…」

ジャン(何だあいつ…)

ライナー(何だあいつ…)

プエルトリコ(なんだあの人…)

ユミル(てかなんであいつだけ普通に白シャツなんだよ)

アニ(肩にはめてる金色の輪っかは何なんだ…)

マルコ(さっきの人だ…)

ミカサ(あ、エレン発見)

クリスタ(おっきな鼻ちょうちん…)

エレン「zzzzzzz…」

エレン「」パチン

エレン「ん…」

エレン「………」

エレン「モ、モンテスキューーーーー!!!?」

一同「」ビクッ

エレン「…………」

エレン「・・・・・・・・」

エレン「なんだ夢か…」

アルミン(な、何の夢だーーーー!!?)

サシャ「あー、お芋美味しかったです」

コニー「おい、見てみろよあいつ」

ジャン「ああ…凄いな…五時間ぶっ通しか…」

マルコ「あ、終わったみたいだよ」

エレン「いやー、いい汗かいたぜー!」ビッショリ

アルミン(な、何故か全身くまなく濡れてるーー!?)

エレン「お、アルミンじゃないか!あはははは!また会ったな!」

アルミン「う、うん…。そうだね…」

ジャン「お、おい、行こうぜ…」

コニー「そうだな」

アルミン「それより大丈夫かいエレン?晩御飯が抜き何だろう?」

エレン「え?俺かい!?ははははは!大丈夫大丈夫!」

エレン「さっき川の水飲んで来たから…」

アルミン(め、滅茶苦茶不満そうーーー!)

アルミン「えっと…良かったら僕のパン半分いるかい?」

エレン「え!?悪いよ、でも本当にいいのか!? 
やったぁアルミン!お前って親切だな!うん、凄く美味しいよ!
こんなに美味しいご飯を食べたのって二年振りかな! 二年間ろくなもの食べてなかったから!
兎に角この二年間は色んなことがあったっけ!何しろ二年間だから!うん、二年間は長いよ!」

アルミン(め、めちゃくちゃ話したがってる…。嫌だなぁ…気が進まない…。でも仕方ないよね…)

アルミン「に、二年間何があったのエレン?」

エレン「え?!何だい急に!?二年間!?」

アルミン「う、うん」

エレン「そればっかりは言えないな」

アルミン(チクショー!!)

エレン「でもしょうがない…。アルミンには特別に教えてやるよ。実は、ある秘密の修行をしていたんだ」

アルミン「修行?」

エレン「そう…二年前のあの日・・・。巨人に対抗するために俺は色んな格闘術を習得したけど、どれも俺の求めていたものとは違っていた」

アルミン(そりゃあ素手じゃ無理だよ・・・)

エレン「だけど、3ヶ月前のあの日、遂に見つけたんだよ…」

エレンそれがセクシーコマンドー…」

アルミン「セ、セクシーコマンドー…」


……コマンドー……


・・・…コマンドー……

アルミン「・・・・エ、エレン。その格闘技って一体・・・」ゴクリ

エレン「ああ・・・・」


エレン「そこで出来たのが、この服だーーーーー!!!」

アルミン「…………」

エレン「…………」

アルミン「…………」

エレン「…………」


スバル(い、言ってることが何一つ理解できないーーーーー!!)ガビーン

ミス

スバル×
アルミン○

エレン「アルミンには本当にお世話になったから、ニックネームの一つでも考えなきゃな」

アルミン「えぁっ!? いいよそんなの、ってもう考えてる!」

エレン「う~ん…」

エレン「げろしゃぶか・・・・・フーミンかな」

スバル(ど、どっちも嫌だけど、げろしゃぶだけは絶対に嫌だ!)

エレン「よーし今日から君はげろ」

アルミン「ああああああ!フーミンがいいな! フーミンが気に入ったよ!!」

エレン「え、そう?じゃあ今日からアルミンはフーミンだ!!」

アルミン(久しぶりに再開した幼馴染が変態になっていた…)

ミカサ(エレンは相変わらず格好良いなぁ…)

アルミン「ふう・・・。さっきの適性試験・・・・結構難しかったな」

アルミン「そういえばエレンはどうしてるんだろう・・・。また問題起こしてなきゃいいけど」

アルミン「ん?あっちで何かもめてる・・・?」

キース「おい!イェーガー訓練兵!!一体お前は何をしているんだ!!!」

エレン「はい?何か?」ギチ…

アルミン(ロ、ロープにギチギチに絡まってるーーー!?何をしたらあんな事に!?)

エレン「あのすみません、これ臭いんで他のに代えてもらえますか?」

キース「何だと貴様!?使っている機材は全員同じだ!!」

エレン「いえ、先程から教官の頭皮の臭いがキツいんで教官を代えてください」

アルミン「う、うわぁあああーーーーーーー!!」

キース「いい加減にしろイェーガー訓練兵!開拓地に送り返されたいのか!?」

エレン「うるさいなぁ…。
はいはい、やればいいんで…」

エレン「しょっと!」グルングルングルン

アルミン(凄い勢いで回り始めたーーーー!?)

キース「誰が高速で回れと言った!今すぐやめろ!」

エレン「え?でも今更止まりませんけど」グルングルン

キース「いいから止めるんだ!イェーガー訓練兵!」

エレン「ったくしょうがないなぁ…」

エレン「よっ…」

エレン「あ」

キース「ぐぁあああああああ!!」

アルミン「教官も巻き込まれたーーーーーッッッ!!?」

アルミン「うう…何だか最近身体が重いや…。エレンと再開してからずっと気に掛けてるのがいけないのかな…」

エレン「おーい!フーミーン!!」

アルミン「あ、ああ…エレンじゃないか…」

エレン「1人かい?良かったら格闘術の訓練、俺と組まないか!」

アルミン「え?ああ…そ、そうだね…」

アルミン「」チラッ

ミーナ「………」サッ

トーマス「………」サッ

サムエル「………」サッ

アルミン(か、顔を逸らされた)

エレン「じゃあ、先ずは俺がならず者をやるよ!」

アルミン「う、うん…。あんまり慣れてないから、軽くお願いね」

エレン「軽くだな!よし分かった!」

エレン「せーの」

エレン「邪ッッッ!!!」

アルミン「ーーーーぉッ!!?」


ゴヒュンッ!!

ドッッッッ!!!

ゴォォオオオオオンッッッ!!

バキバキバキバキ…←アルミンの背後の木が倒れる音

ズゥン…!!

パラパラパラ…

アルミン「………」

エレン「…………」

アルミン「…………」

エレン「…………」

エレン「軽いジョーク」

アルミン「重いよーーーーッッッ!!?」

エレン「あっはっはっは!ごめんごめん!」

アルミン「も、ももももう付き合ってられないよ!僕は違う人と組むからね!」

エレン「あ!おーい待てよフーミーン!」

アルミン「つ、ついて来ないでくれ!」

エレン「綺麗な石やるからー」

アルミン「いらねぇえええ!!」

ドンッ

アルミン「わっ!?」

アニ「……いたっ…!」

アルミン「あ、アニ…!ごめんよ…」

アニ「ったく…なんなんだい…」

アニ「…次からは前を見て歩きなよ・・」

アルミン「う、うん」

エレン「おーい!フーミーン!」

アルミン(し、しまった…!)

アニ「あんたは…確か噂の奇行種…」

エレン「ん?おお!アニじゃないか!相変わらずちっこいなお前は!あはははははは!」

アニ「…あ?」

アルミン「ちょ、ちょっとエレン!?失礼だろ!」

アルミン「ごめんねアニ!ほら早く謝りなよエレン!」

エレン「はははは!あはははははは!ぷりー!さばばー!」

アルミン「わ、笑うなーーー!!いや!笑ってるのかそれはー!!?」

アニ「なんだいアンタ…」

アニ「…私と喧嘩がしたいんなら、はっきりとそう言いなよ」

アルミン(う、うわぁ…!アニの顔滅茶苦茶怖い!!)

エレン「おお!次はアニが相手をしてくれるのか!」

アニ「相手…?ああ…それでいいよ」

アニ「あんたのそのヘラヘラしたツラは前から気に入らなかったんだ…」

アニ「怪我しても文句言わないでね」

アルミン(なんだか大変なことになっちゃったぞ・・・)

アニ「始めるよ・・・」

エレン「俺はいつでもいいぞ!」

アニ「じゃあ遠慮なく…」

アニ「ふッ!!」

アルミン(速い!)


バギィッ!!


エレン「ぎょぼえふんっほじぃ!!」

アルミン(な、何その悲鳴)

アニ「ふぅ…これで満足かい…っ!?」

アニ「・・・・ん?」

エレン「…………」ダラダラダラ

アニ(あ、足を蹴ったのに何故か顔からどっぷり血が出ている・・・!?)

アニ(な、何だこいつ…)

エレン「やるじゃねぇかアニ…」

エレン「お前のキックを食らって倒れなかったのは、俺が初めてだぜ…!!」

アニ「………」

アニ「……え」

エレン「だが、遊びは終わりだぜ…。そろそろ本気でいかせてもらう…!」

エレン「はぁああああああ…!」

カチャカチャ・・・・ズルッ

アニ「は?」

アルミン「うわっ…!ズボン脱いだーーー!?」

アニ「え、ちょ…あ、あんた…」

エレン「ぬぅああああああああ!!」ピヨピヨピヨ

アルミン「ヒ、ヒヨコ走り!?き、気色悪ーーーー?!!」

アニ「や…待っ…!ちょ、来ないで…!来ないでってば!」

エレン「今だ!必殺!!」

エレン「ラブ・ミー・ドゥー!!」


バギャーーーン!!


アニ「ごはぁ!?」


ヒューーーーッ


ドサッ


アニ「ぎゃふん!」

エレン「これがセクシーコマンドーだ」

アルミン「す、凄い…あのアニを一発で…。なんて凄いパンチだ…。これがセクシーコマンドーなのかい?」

エレン「青いなフーミン(笑)。あれはただのパンチ。セクシーコマンドーの極意は攻撃に非ず」

エレン「あのヒヨコ走りがセクシーコマンドーだ!」

アルミン「ええええええぇえ!?」

エレン「いいかフーミン(偽)、どんなに強い相手でも、こちらから隙を作ってしまえば幾らでも倒せるって事なんだよ」

エレン「油断大敵。弘法も筆の誤り。ヒゲ長き訓練兵に勝るもの無し…ってな」

アルミン(何言ってんだこの人・・・)

アルミン(いや、でもこれは確かに凄い格闘技なのかもしれない…)

アルミン「凄い!凄いよエレン!」


きゅっきゅっ…


ゴロン…


アニ(髭)「う……」

アルミン「ア、アニーーー!?」

エレン「ふぅ、いい髭描いた♪」


エレンは巨人の17倍怖いと思うフーミンだった


アルミン(17倍怖い・・・・)

アルミン(僕が訓練兵になってもう半年…)

アルミン(変態のエレンとつるんでいるせいもあって、僕は順調に孤立し始めていた…)

エレン「zzzzzz…」

アルミン(例によってエレンは今日も居眠りか…)

アルミン(こうやって一日中静かだと嬉しいんだけどな…)

眼鏡教官「では、点呼を開始する」

眼鏡教官「アルミン・アルレルト」

アルミン「あ、はい」

眼鏡教官「ミカサ・アッカーマン」

ミカサ「はい」

眼鏡教官「ライナー・ブラウン」

ライナー「はい」

眼鏡教官「ジャン・キルシュタイン」

ジャン「はい」

教官「エレン・イェーガー」


エレン「」カッ!

エレン「」ガタッ

エレン「」パンパン!←手拍子

エレン「」グッ!

エレン「エイジョリアァーーーーーーーーーーーーーーーーンッッッ!!!!」

教官「…………」

アルミン「………」

エレン「………」

エレン「……なぁん、ちゃって」

アルミン「・・・・・・・」

教官「クリスタ・レンズ」

クリスタ「はい」

教官「マルコ・ボット」

マルコ「はい」

トロスト区


キース「今日は壁上の整理工程を一通り覚えてもらう!主に雑だが、これも兵士になるためには必要な事だ!」

アルミン(ほっ…良かった…。正直今日はキツイ訓練にはついていけそうになかったんだ…)

アルミン(何故か知らないけどエレンも見当たらないし…)

アルミン(今日は普通の人たちと交流を深めるとしよう!)



オルオ「ああ畜生…今回の遠征も疲れたぜ…」

エルド「全くだ」

オルオ「ん…あいつは…?」


アルミン「〜♪」

路地裏


ダンッ!


アルミン「ひっ…!な、何でしょう…?」

オルオ「何でしょうじゃないんだよ…」

オルオ「テメェ、エレン・イェーガーと友達らしいな?」

エルド「お、おいオルオ…」

オルオ「うるせぇ!俺はムカついてんだ!イェーガーの代わりにぶっ殺す!」

???「待て!」

オルオ「…なに!?」

エルド「ま、まさか…!?」

???「訓練兵をいじめるのはその辺にしておけ…。先輩さん達よ…」

???「どうしても殴りたいのなら…」

ジャン「この俺を殴れ!!」


オルオ「オラァッ!」バギィ!

ジャン「ぶっふぉ!!」

ジャン「お…おぶぉ…っはぁ…」

オルオ「び、ビビらせんじゃねーよ!誰だよテメェはでしゃばりやがって!!」

ジャン「な、何て奴らだ…。ちょっと言ってみたかっただけなのに…」

ジャン「本当に殴るなんて…」

ジャン(でも…後悔なんてしてない…)

ジャン(何故なら俺は今、最高に輝いている男だからだ…!)

ジャン「勝負だ!!悪党ども!!」バッ


オルオ「あ〜すっきりした」スタスタ

エルド「なんか得したよな」スタスタ

オルオ「本当だな」スタスタ


ジャン「……………」

アルミン(…………)

アルミン「あ、あのすいませんでした、僕のせいで…」

ジャン「い、いやぁなに、大した事はない」

ジャン「同じ訓練兵として、当然の事をしたまでさ」

ジャン「困っている人を助けるのは、兵士としての、いや…男の使命だからな」

アルミン「男の使命…」

ジャン「そういえば君は、エレンの友達だったな」

アルミン「えッッッ?!あ、いや…その…」

ジャン「今日は一緒じゃないのか?」

アルミン「エレンですか?そういえば今日は見ませんね…」

ジャン「おいおい、俺たちは同期だろ?敬語なんかやめてくれよ」

ジャン「俺の名はジャン・キルシュタイン。ジャンと呼んでくれよな!」

アルミン(見た目は怖いけど、人当たりの良さそうな人だなぁ…。もしかしてエレンの知り合いなのかも…)

アルミン(…ん…ジャン?)

アルミン(…そういえばミカサから聞いた事があるぞ…)

アルミン(立体起動がすごく上手い人が、ある日エレンに喧嘩を売って全身隈なく肉の字を書かれたって話を…)

アルミン(その日以降からその人のあまりいい噂を聞かないけど…)

アルミン(もしかしたらジャンが…)

パカラッパカラッ…


アルミン「ん?」


パカラッパカラッ…


アルミン(馬の足音…?)


エレン「恋のシ・グ・ナ・ル 〜赤信号〜…」

エレン「夜の王都にゃ〜…」パカラッパカラッ

エレン「危険な〜香り〜」パカラッパカラッ

エレン「ゲッチュ!」


アルミン(エ、エレンーーーー!?何で馬に乗ってんのーーー!!?)

ジャン「お前は…エレン…!」

エレン「思い出すなぁあの頃…」

エレン「ところで僕はね…」

エレン「ソーセージよりウィンナーの方が」

エレン「好き」

エレン「むっ!?」

ジャン「ようエレン」

ジャン「ひさしぶ」


ドンッッッ!!


ジャン「はぅッッ…る!?」

エレン「………」

ジャン「流石だぜエレン…。普通なら止まるところを、そのまま突っ込んでくるとは…。やはり俺の見込んだ男だ…」

エレン「久し振りだなジャン」

アルミン(やっぱりだ…。前にエレンと揉めた訓練兵はジャンだったんだ…)

アルミン(だったらジャンの評判が悪くなったのも十中八九エレンが原因!)←被害者その1

ジャン「なあエレン」

ジャン「お前に」

エレン「断る」

ジャン「………」

エレン「………」

ジャン「ふ…。言葉で言っても無駄か」

ジャン「ならば仕方ない」スッ

アルミン(紙とペン…?)

ジャン「エレンへ」カキカキ

アルミン(書き出したーーッ!?)

ジャン「ふふふ!待ってろよエレン!もうすぐ書き終わるからな!」カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ

アルミン(な、何だろう…。ジャンの様子がおかしい…。奇行種色に染まって来ている…)

エレン「なになに…」

アルミン(あ、出来たんだ)

エレン「『エレンへ。
お久しぶりです。その節はどうも。
ところで今、僕の内地への夢は壊滅寸前です。
何故なら三ヶ月前貴方が僕に行った全身ボディペイントのせいで教官に目を付けられ、
周囲からも変態扱い。基本リア充だった僕は一瞬で孤立してしまいました。
僕は君が憎い。
しかし卑怯な手で勝っても僕のプライドが許さない。
ので、ここに正々堂々決闘を申し込みます』」

エレン「ふん、回りくどい事しやがって」

エレン「いいだろう。かかってくるがいい」ポイッ

ヒラリッ

アルミン(…あ。あれはジャンが書いた…)

『コマネチ』

アルミン(全然違うじゃないかーーーーーッ!!?)

ジャン「さあいくぜエレン!お得意のセクシーコマンドーとやらを見せてみろ!」

エレン「いいだろう・・・・。セクシーコマンドーの恐ろしさ…とくと味わうがよい」

エレン「はあぁあああああ…」ジィイイイイ…

アルミン(チャックをおろした…。また始まるのか…変態パレードが…)

エレン「行くぞ!しかとその目に焼き」

ジャン「シャアッ!!」


バギィッ!!


エレン「おぶへァッ!?」

アルミン「な…!?」

ジャン「オラぁ↑!!」バギィ

ジャン「ソラ↓ソラ↓!!」ドゴォドゴォ

ジャン「ソォ↑ラァ↓!!」ズギャァ

ジャン「ダッ↑シャァアアアアア↓ッ!!」ゴバァァン


エレン「ぶるっはぁあああ!!」


ズザァアアアアッ


ジャン「ふん…!」

アルミン(つ…強い!)

ジャン「どうしたエレン?お前らしくないな。隙だらけだったぞ?」

エレン「お、おのれジャン…」


エレン「卑怯だぞコンチキショーッ!!」


ジャン「・・・・な…何ィ!?」

ジャン「何故俺が…!」

エレン「…何故?確かに何故かと言われると俺にもわからん…」

エレン「だが巨人ライダーの悪役を思い出してみろ…」

エレン「奴等は悪の軍であるにもかかわらず、隙だらけなのに、ライダーの変身中には決して手出ししなかった…」

エレン「それはすなわち男の掟!!男の証ではないのか!?」

ジャン「お、男の証…!!?」

ジャン(た、確かにその通りだ…。俺は勝つ事ばかりを考えて、男の証を捨てたも同然…!)

ジャン(ああ…俺は何て馬鹿なんだ…!人類のクズともいうべきダメダメ人間の代表だ・・・!)

ジャン(こんなアタイを笑うがいいさ…!)


エレン(あ、隙だらけ)




エレン「エモノヲ・hofuる・イェェエーーーーガァァアーーーーッ!!!!」


ズギャァアアアアアアンッ!!


ジャン「ぐぁっばぁ!!」

アルミン「汚ねぇえええーーーーーーッ!!!?」ガビーン

ヒューーーーーッ

スダァンッ!


ジャン「おぶッ!」

ジャン「ワ…ワイの完敗や…」

エレン「ジャン…」

ジャン「ワイのアホやってん…。きさんに仕返ししてもなにも変わらん事は承知しとったんや…」

ジャン「これからもワイは変人扱いやけど、負けてせいせいしたわ…。ほんまにスッキリや…」

エレン「ばっきゃろう!まだ勝負はついてないぜ!勝手に諦めるなジャン!」

ジャン「エレンゥ…」

エレン「また、熱い試合をやろうぜ」


ガシッ!


アルミン(どうでもいいけど、何で訛ってんのーーーッ!?)

アルミンの討伐数100体計画
討伐数0
奇行種プラス2

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