八幡「野球はミニゲーム」 (24)

結衣「最近ヒッキー部室でゲームばっかしてるね」

八幡「それな。この間材木座とBOOK・OFFに行った時、昔ハマってたシリーズが全作揃って売ってたんだよ」ピコピコ
 
雪乃「・・・」

八幡「しかも安売りでさ、思わず衝動買いしちまったよ。おかげで財布から諭吉が消えて今週は昼飯抜き」ピコピコ

雪乃「・・・ハァ。愚かね」

八幡「あ?うっせ。俺の金をどう使おうが勝手だろうが」

雪乃「元はご両親からの貰ったものでしょう?もう少し有意義に使うべきだと思うのだけれど」

八幡「パンさんに貢いでるお前に言われたかねぇよ」

雪乃「私とパンさんは永遠の愛で結ばれているのだけれど。あなたの上っ面だけの情熱と一緒にしないでもらえるかしら」

結衣「ま、まあまあ。・・・ん?そういえばヒッキー、諭吉って誰?」

八幡「・・・は?」

雪乃「・・・由比ヶ浜さん?」

結衣「ん?」

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結衣「福沢諭吉くらい知ってるし!!ヒッキーの言い方が変なのが悪い!!」

八幡「雪ノ下は理解してたぞ?」

雪乃「話の流れでお札ということは察していたわ。あなたと在庫くんは時々不自由な日本語喋るから、変に慣れてしまったのね」

八幡「誰だよ在庫くんて。売れ残り確定させるんじゃねぇよ、流石に可哀想だろ。広い世界の中には材木座マニアがいるかもしれないだろうが」

雪乃「儚い希望ね・・・」

結衣「あの変な口調止めない限り無理だと思うけどなあ」

八幡「・・・否定出来ねぇな」

バターン!!

材木座「八幡!?何故反論しない!?たった今まで流れていた我の感涙を返すでおじゃる!!」

八幡「うわっ。お前いたのかよ」

雪乃「座椅子くん?盗み聞きなんて比企谷くんがすることよ?同じ所まで堕ちたくないのなら今すぐ止めるべきよ」

結衣「ゆきのん、座椅子じゃなくて中二だよ」

材木座「ちがああああう!!!!我は剣豪将軍、材木座義輝であるぞ!!足軽よこの無礼者共に天誅を下せ!!」

八幡「俺かよ・・・。雪ノ下に勝てるわけねーだろ。とっとと用事済ませてとっとと失せろ。ちなみに設定集の朱入れだったら追い出すからな」

材木座「はぽん!!見くびるなよ、八幡!!」

雪乃「どちらかと言えば見下してるわね」

結衣「この前も愚痴こぼしてたよね。街中でうるさいから置いてきたって」

材木座「なあんだと!?」

八幡「もういいから、話進めようぜ」

材木座「ぬぅぅぅ・・・いずれまた尋問するからな!!」

八幡(テキトーにバックレよ)

材木座「ムホンヌ、今日は借りていたパワポケ3を返却しに、わざわざ足を運んでやったのだ。感謝するが良い」

八幡「おお、どうだった」

材木座「4回ほど深海に沈められたがなんとかクリアはしたぞ!!」

八幡「どれどれ・・・ん?弱くね?」

材木座「な、なんじゃとー!!我の分身を愚弄することは許さんぞ!!」

八幡「いや、でもこれ彼女作ってないだろ」

結衣「ん?」ピクッ

雪乃「・・・」

材木座「なにを言う八幡。のたまの道に女は不要でござる。坊主の癖に可愛い子とおてて繋いで駅前デートしてる連中など爆発すれば良いのだ!!」

八幡「私怨かよ・・・。パワポケやるなら超特取るのが醍醐味みたいなもんだろうが」

材木座「笑止!!我に必要なのは金目のもの(大
)のみ!![切腹]の魔の手から免れるためにどれだけの苦労があったと思っておる!!」

八幡「あれは時期決まってるから回避出来るんだが・・・それにこれ、二年目生き残るために一年目のパーツ売ってるよな?これじゃ全然楽しくないだろ」

材木座「う・・・確かに選手の出来に満足している訳ではないが」

八幡「30分後にまた来いよ。俺が本当のパワポケ3を見せてやるよ」

材木座「・・・いいだろう。お主の力量、魅せてもらおうか」

結衣「・・・二人は何の話してるのかな」ソワソワ

雪乃「・・・・・・・・・さあ」チラッ

結衣「ねえヒッキー」

八幡「んー?」デテレテレテレ

結衣「それって何のゲームなの?」

八幡「あー。お前、パワプロって知ってるか?か」ピコピコ

結衣「うん。大岡くんとかはやってるって」

八幡「童貞・風見鶏のことだからウイイレの話に乗れなくて悔しいから無理矢理持ち出したんだろうな。で、誰も知らなくて話が弾まなくて気まずくなる」ミョンミョンミョン

結衣「そ、そんなことないよ!!た、確かにいつもより静かだったけど・・・」

八幡「まあ、誰でも自分の土俵は語りたいもんだよ。そのうちにわか晒して恥かくだけだとわかっててもな」ピコピコ

雪乃「比企谷くんはいつも自爆しているから、説得力が違うわね」ニッコリ

八幡「へーへーそうですね」ピコピコ

結衣「じゃあヒッキーがやってるのはパワプロなの?」

八幡「いや違う」

雪乃「?では一体何なの?」

八幡「これはな、KONAMIから絶賛発売中のパワプロクンポケットシリーズの第3作目、パワプロクンポケット3だ。携帯機で出来るパワプロを売りにしていて、シリーズ平均20万本の中堅作品だな。本家とは違ったブラックなネタやSERO:Aを掻い潜ることを生き甲斐にしていて根強いファンがいる。特徴はさっき言った明らかにアウトな内容から凄いメタ発言、野球がどんどん関係無くなる、エアプレイヤーが多くてスタッフがネットでぶちギレるなど、色々と話題に事欠かない」

八幡「俺は4からハマって123と遡り、567を発売日に買って8からは買わなくなった」ピコピコ

結衣「どうして?」

八幡「8からはGBAじゃなくてDSの専用ソフトになったんだよ。俺らの世代は中学でPSPに移り気味だからな。そこできっぱり止めた」ピコピコ

雪乃「ちょっと待って。一体全部でいくつあるの?中古とはいえ一万円分もあるのかしら?」

八幡「派生を含めて15、6作品あるらしい。今回買ったのはナンバリングだけだがな。かなり運が良いんだぞ?13と14の中古は未だに新品同然の値段だからな」ピコピコ

結衣「ほえー」

雪乃「それは凄いわね・・・」

八幡「俺は今9やってるんだが、育成に関しては彼女が1択なんじゃねぇかな?って感じであんまり好きじゃないな。主人公のヒモスキルは尊敬に値するが」ピコピコ

結衣「は!!そうだった!!ねぇそれ野球ゲームなんでしょ?何で彼女なんて作るの?」

雪乃「そうね・・・。考えようによっては、この男は私達のいる部屋で不埒な内容のゲームをしていたことになるのよね」

八幡「不埒ってなんだよ。別に疚しいことなんてねぇよ」

結衣「じゃあ今やってる奴の彼女候補ってどんな子なの?」

八幡「はあ?なんでんなことお前らに話さなきゃなんねぇんだよ」

雪乃「比企谷くん、これは既に質問ではないのだけれど」

八幡「・・・まず、主人公の元同級生だ」

結衣「その子とはどうなるの?」

八幡「そいつは選択肢次第で上司に殺される」

雪乃・結衣「!?」

八幡「それか逆に上司を殺して組織を乗っ取る」

雪乃「あの・・・比企谷くん?」

八幡「なんだよ」

結衣「それ野球ゲームなんだよね?」

八幡「さっきからそう言ってるだろ」

結衣「ハッピーエンドは?」

八幡「ねぇよんなもん。甘えんな」

結衣「フィクションなのに!?」

雪乃「他にはどんな人がいるのかしら?」

八幡「しつこいねお前も。後は研究に熱中し過ぎて放射線浴びまくる研究者と面白外人が兄貴の元3Aピッチャーと存在がバグの看護婦とサイボーグだ」

結衣「や、やきう・・・?」

雪乃「・・・楽しいのかしら?」

八幡「俺としては面白いよ」ピコピコ

雪乃「・・・・・・少し見せてもらえるかしら」

八幡「あ?今は駄目だよ。後でな」ススッ

雪乃「・・・・・・そう言われると余計気になるわね」

八幡「あっ!!やめっ・・・・・・て」



ゆかり『おにいちゃん!!』



雪乃「・・・・・・・・・」

八幡「・・・・・・・・・」

結衣「?」

雪乃「由比ヶ浜さん、やはりこの男が私達と同じ空間に存在するのは許されないわ」

結衣「ゆきのん!?ヒッキーどういうこと!?」

八幡「・・・せめて言い訳を聞いて下さい」

雪乃「手短にね、ロリがやくん」ニッコリ

結衣「ロッ!?・・・・・・ヒッキー?」

八幡「確かにゆかりちゃんも彼女候補の一人だ」

結衣「え?この子も?小学生位だよね」

雪乃「最低ね。通報するわ」

八幡「まぁ聞けよ、実はゆかりちゃんは重い病気を患っていてな・・・。作中では主人公の資金で手術を受けなきゃ死んでしまう可哀想な子なんだ」

雪乃「・・・・・・えっ」

八幡「ガキの頃、ゆかりちゃんを助けると金が足りなくなるからと見捨てた後の罪悪感は半端じゃなかったよ・・・」

結衣「グスッ優しいね、ヒッキー」ウルウル

雪乃「・・・では何故さっきの説明でゆかりさんは省かれたのかしら?」

八幡「簡単なことさ、ゆかりちゃんを紹介しなかったのはお前らの邪推が怖かったからだ。お前らが俺の話をここまで聞くとは思ってなかったしな」

雪乃「・・・・・・」

結衣「・・・・・・ねえ、ヒッキー」

八幡「なんだ?」

結衣「私にも一つ、貸してくれない?」

八幡「パワポケをか?」

結衣「うん。野球はあんま興味ないけど、ヒッキーの話聞いてたら、ちょっと面白そうに思えてきて・・・・・・駄目?」

八幡「構わねぇよ。ただ一つ条件がある」

結衣「なに?」

八幡「たかしくんみたいに借りパクすんなよ?」

結衣「しないよ!?」

八幡「冗談だよ。でも今日3と9しかねぇし、今日金曜だしなぁ。来週でいいか?」

結衣「うん、いい・・・やっぱ駄目」

八幡「は?じゃあどうすんだよ」

結衣「土日はヒッキー暇でしょ」

雪乃「・・・・・・」

八幡「断定すんな。つーかお前が取りに来るのか?別にいいぞ。むしろ手間が省けて楽まである」

結衣「そうじゃないよ」

八幡「じゃあなに」

結衣「遊びに行くから一緒にやろう!!」イエーイ

八幡「ごめん、無理」

結衣「即答しちゃうの!?ゆきのーん!!」

雪乃「何故そこから私に飛び火するのかしら・・・」

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