ユミル「友達って、いいな」(45)


クリスタ「ねえユミル、明日休みだし買い物行かない?」

ユミル「買い物?」

クリスタ「そう、欲しいものがあるの」

期待

超期待

ユミル「ふーん……ま、行くか。クリスタからの誘いだしな」

クリスタ「ありがとう!絶対だからね」

ユミル「クリスタはそんなに私とデートがしたいのかなるほど」

クリスタ「もう……ちゃかさないでよ」





アルミン「……」

アルミン(二人は明日出かけるのか)

アルミン「僕もエレンとか誘って遊びに行こうかな」

次の日



クリスタ(外出許可もとったし、準備もよしっ)

クリスタ「ユミル!行こう」

ユミル「なんかお前、今日は随分と張り切ってるな」

クリスタ「えっ?き、気のせいじゃないかな」

ユミル「……別にいいけどな、行くか」

クリスタ「うん!」

クリスタ(危なかったぁ)




ユミル(なんか企んでるなクリスタ)

ユミル(そのうち分かるか)

ユミル(なんかこうしてると本当に友達みたいだ)

ユミル(……なんてな)





ライナー「クリスタとデートなんてうらやましい」

ベルトルト「……ははは」

ライナー「俺も加わろうか、そうしよう」

ベルトルト「いや無理だから」
ベルトルト(何言ってるんだろうライナーは)



スタスタ


ユミル「で、最初はどこ行くんだ?」

クリスタ「うーん、ユミルはどこか行きたいところある?」

ユミル「は?あんだけ張り切ってたのに行き先とかは決めてないのかよ」

クリスタ「ごめんね……、そこまで考えてなかったの」シュン

クリスタ(やっぱ難しいな。どうすればうまくいくんだろう)

ユミル「おいおい、そんなことで落ち込むなよ」

ユミル「……」

ユミル「あーっ、なんかきゅうに腹減ってきた!」

クリスタ「え?」キョトン

ユミル「なんか食べてーな、クリスタも腹減ってるだろ?」

クリスタ「あっうん!ちょうどお昼頃だしね!食べよっか」

ユミル「おう」




クリスタ(ユミルに気を遣わせちゃった……やっぱり根は優しいんだな)

ユミル(やっぱりおかしい。欲しいもんがあるんじゃなかったのか?)





エレン「あれクリスタとユミルじゃねーか?」

アルミン「!本当だ」

エレン「なんか楽しそうだな」

アルミン「だね。僕たちも楽しもうよ、あーでもミカサも誘えばよかったね」

エレン「はぁ、また今度行くとき誘えばいいんじゃねーの」

アルミン「そうだね」



スタスタ


クリスタ「美味しかったぁ」

ユミル「そりゃよかった」

クリスタ「あ、ねえユミル!あそこのお店可愛い!」パァ

ユミル「ああ、アクセサリー屋か。見るからにクリスタが好きそうな」

クリスタ「好きだよ。ユミルは興味ないの?」

ユミル「あんまり……全然」

クリスタ「えーなんで?」


ユミル「私には華やかな装飾は似合わないし」

クリスタ「そんなことないと思うんだけどなぁ」

ユミル「とりあえず行くか?」

クリスタ「うん」



クリスタ(アクセサリーは興味ないのかな)





ライナー「楽しそう、やっぱ加わろうか」

ベルトルト(どうして尾行なんか。ライナーは戦士でもなく兵士でもなく変質者だったのか)ハァ

ライナー「なあベルトルト。クリスタってなんであんな可愛いんだろう」

ベルトルト「」

ライナー「やっぱ加わ」

ベルトルト「いや無理だから」

店内


クリスタ「あ、このブレスレット可愛い」

ユミル「へぇクリスタはこういうのが好みなのか」

クリスタ「買っちゃおうかな」



ユミル「……買ってやるよ」

クリスタ「えっ!?」


ユミル「どうせ私はあんまり金とか使わないし」

クリスタ「いやでもちょっ」

ユミル「これくださーい」

クリスタ「ユミルっ!?」





エレン「ライナーとベルトルトじゃん」

アルミン「奇遇だね」

ゆずりんって歌手知ってるか
その人の歌と全く同じタイトルだったから惹かれちゃったよ

支援


ライナー「なんだ二人もびこ……買い物か?」

アルミン(今絶対尾行って言いかけた)

エレン「たまにはな」

ライナー「ところであそこの店にクリスタとユミルがいるんだ」

エレン「は?」

ライナー「今きっと目を輝かせてアクセサリーを見ているに違いない。ユミルがうらやましい」

エレン「はぁ??」



アルミン(ライナーってクリスタが好きなのか?初耳だけど)

ベルトルト(帰りたい……)





クリスタ(どうしよう、このままじゃ)

クリスタ(私……)

ユミル「買ってきたぞ」

クリスタ(いやまだまだ今日は始まったばっかだ!それに目的もあるんだから)

ユミル「クリスタ?」

クリスタ(よしっ!)

ユミル「おいどうし」

クリスタ「ユミル!!」

ユミル「うおっ、なんだ?」

>>15

知らなかった
今度聞いてみようかな


クリスタ「本当にいつも無理矢理なんだから!……でもありがとう」

ユミル「ああ。せっかくのデートだしな、こんくらいはどうってことないだろ」

ユミル「……」チラッ


クリスタ「デートって、でも嬉しい。本当にお金払わなくていいの?」

ユミル「ああ……」ボー

クリスタ「ユミル?何か見てるの?」

ユミル「!」ハッ

ユミル「いや別に。店出るか」

クリスタ「う、うん」




クリスタ(今一瞬ユミル何か見てた、一体なにを)チラッ

クリスタ(……あ)



クリスタ「ねえユミルちょっと店の外で待ってて」





ライナー「ああクリスタと結婚したい」ポー

エレン「はっ?いきなり何を……お前頭大丈夫か?」

アルミン「」

ベルトルト「」

ライナー「おっ、ユミルが店から出たぞ。クリスタはまだか」



ベルトルト(本当に帰りたい)






クリスタ「おまたせー」

ユミル「何してたんだ?」

クリスタ「秘密!次はあのお店行きたいな」

ユミル「クリスタが私に隠し事か……」

クリスタ「うっ」


ユミル「ああでも隠し事のひとつやふたつくらいあるか。人間だもんな」ボソッ

ユミル「しっかしあの店もまた何というかクリスタらしいな」





ライナー「次は雑貨屋に入ったぞ」

アルミン「いちいち報告しなくていいから」

エレン「コソコソしないで声かければいいだろ」

ベルトルト「僕もそう思う」

アルミン「邪魔しちゃ悪いじゃないか、ライナーもそう思うよね?」

ライナー「女神だ……」

アルミン(聞けよ)

夕方



クリスタ(う、結局私が楽しんでユミルの興味ありそうなものとか全然分からなかった)

クリスタ「ユミル、楽しかったよ」

クリスタ「雑貨とかもたくさん買っちゃった。また行きたいな」

ユミル「食い物もうまかったしな、もうそろそろ帰るか」

クリスタ「うん。あっ、あ、あのねユミル」

ユミル「ん?」




クリスタ(頑張れ私……!)

クリスタ(言うなら今しかない!)





エレン「結局最後まで声かけなかったじゃねーか。クリスタたちの後つけてるだけで買い物できなかったしな!」

アルミン「まあまあ、いいじゃないか」

アルミン(このままライナーを放置できないし)



ライナー「はぁクリスタ」

アルミン(……)

エレン(ライナーってこんな奴だったか?)

ベルトルト(帰りたい帰りたい帰りたい)






クリスタ「私欲しいものがあるって言ったじゃない?」

ユミル「あー言ってたな。買えたのか?」

クリスタ「うん、ちょっとだけだけど」

ユミル「ちょっと?そんな大量に欲しいもんがあったのか?」

クリスタ「そうじゃないんだけど、その」

ユミル「?言いたいことがあんならはっきり言えよ」

クリスタ「う……あの、これ買ったの」



ユミル「!それって髪留め……か?でもクリスタにはちょっと似合わないような色合いだな」




クリスタ「違う、ユミルのために買ったの」

ユミル「は!?」ギョッ

クリスタ「アクセサリー屋で一瞬見てたでしょ?気になるのかなって」

ユミル「いやいやいや、み、見てねーし。それに話が繋がってないだろ」オロオロ

クリスタ「繋がってるよ!」


クリスタ「……私ね、いつもユミルに感謝してるの」

ユミル「え?」

クリスタ「いつも私のためにいろいろしてくれて」

ユミル「自惚れんな、全部私は私のために動いてるんだ。お前は関係ない」アセアセ

クリスタ「でも……それでも!いつも一緒にいてくれるし!私はユミルのこと友達だと思ってる」

ユミル「何だよ、友達か。私はクリスタと結婚したいのに」

クリスタ「今はふざけないで聞いて」キッ


クリスタ「だから日頃の感謝を込めて、ユミルに何かプレゼントしようとしたの。全財産使うつもりだった」

クリスタ「でもユミルはこれ以外興味なさそうだったから。ひとつしか買えなかった、本当はもっと買うつもりだったのに」

ユミル「クリスタ……」

クリスタ「この髪留め、受け取ってくれる?」スッ

ユミル「……ああ」ヒョイッ

クリスタ(受け取ってくれた)

ユミル「なあクリスタ」

クリスタ「なに?」


ユミル「私は、クリスタのくれたものなら何だっていい。ものじゃなくたって」

クリスタ「え?」

ユミル「つまりだなー……この髪留め、私の趣味じゃないがありがたく貰う」

クリスタ「喜んでくれたみたいでよかった」ニコッ

ユミル「!?」

ユミル「あ、当たり前だろ、クリスタ様から貰ったんだからな。周りに自慢してやろうっと」アワアワ

クリスタ(素直じゃないなぁ)クスッ




ユミル(まさかあの時見てたのがバレてたなんて)

ユミル(隠し事ってのはそれのことだったのか)

ユミル(それにしてもクリスタはそんなこと考えてたのは分からなかったな)



ユミル「友達……か」ボソッ

クリスタ「なんか言った?」

ユミル「独り言だ」

クリスタ「そう?」

ユミル「ところでクリスタは気付いてたか?」ジロッ





アルミン(!?ユミルがこっちを見た!)


アルミン(気付いてた……のか?けっこう離れてるのに)ゾクッ





ユミル「あそこ見てみろ」コソッ

クリスタ「え……エレンにアルミンにライナーにベルトルト?」コソコソ

ユミル「私たちずっとつけられてたみたいだ」

クリスタ「なんで?」

ユミル「さぁな」





ユミル「とりあえずプライベートを勝手に覗いた罰として一発殴るか」ダッ

クリスタ「駄目だよユミル!待って!」




アルミン「ユミルがこっちに走ってきた!逃げようエレン!」ダッ

エレン「なんで逃げるんだよ!ひっぱんな、服が破けちゃうだろ!」グググ

アルミン「破けないよ、伸びるだけだ!それより早く」

エレン「仕方ねぇな!」ダッ

ベルトルト「ライナー僕たちも逃げよう」アワアワ

ライナー「なぜだ、クリスタがこっちに来てるというのに」フラッ

ベルトルト「ライナー!?」



ユミル「よう、お二人さん。覚悟はできてるんだろうな?」


ベルトルト「」

ライナー「おおユミルか!なんでそんな怖い顔して」ゴッ

ライナー「」チーン

ベルトルト「ライナー!待ってユミル、僕は何も……」

クリスタ「ユミル!駄目だってば!!」

ユミル「……」ハァ


ユミル「チッ、よかったなベルトルさん。クリスタが優しい女神様で」

クリスタ「ごめんねベルトルト……ライナーも」シュン

ベルトルト「いや……」



ベルトルト(助かった)ホッ

ユミル(まあどうせ言い出したのはベルトルさんじゃないだろうし)

ユミル(逃げてった二人でもないだろうし)


ユミル「クリスタ、帰ろうぜ」スタスタ

クリスタ「ええでもライナーが、手当てしないと」

ユミル「んなもんベルトルさんにまかせりゃいいだろ。帰るぞ」

クリスタ「ユミル!」

ユミル「あ、そうだクリスタ言い忘れてたけど」






ユミル「ありがとな」ニコッ

クリスタ「!?」



クリスタ「…うん、どういたしまして!」ニコッ



ユミル(どさくさに紛れないと絶対に言えなかった。その点だけは四人に感謝する)



ユミル「友達って、いいな」





乙!

いやーこの二人ペアは可愛いわ

これで終わりです。
ありがとうございました。

おやすみ

乙 この二人はやっぱ安定だわ



うん、安心して読めた

よかった

好きだわー
乙!!

ほっこりした
幸せになって欲しい

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