まどか「怪異の物語」 (631)

注意
・ほむらの性別が変わっています。しゃべり方も変わっています。
・タツヤの年齢が大きく上がっています。
・メインキャラの年齢も少し上がっています。
・苗字だけのキャラ・名前だけのキャラにフルネームがついてます。
・他のアニメキャラやオリジナルキャラが登場しています。
・登場人物紹介でキャストを大きく入れ替えました。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1400328934

怪異とは世界そのものなのだから。生き物と違って世界とつながっている。
怪異と魔法が交差するとき、鹿目まどかの物語が始まる。
これは女子高生の鹿目まどかと、怪異と魔法にまつわる事件に関わった少年少女たちの物語である。

第0話 魔法少女になれなかった私はしぶしぶ進学を決意しました

マミ「後輩に、あんまり格好悪いところ見せられないものね」

まどか「マミさん頑張って」

マミ「惜しかったわね」

マミ「ティロ・フィナーレ!!」

私は魔法少女になるために頑張って戦闘の訓練をしていた、のだが・・・


杏子「これで終わりだ!」

ドーン

杏子「やった!ワルプルギスの夜を倒したぞ!」


西暦紀元前2011年の開始以来、数々の魔法少女や伝説を輩出し、
長きに渡る人類と魔女との戦いにおいて多大なる実績をあげて参りました我が国の魔法少女制度ですが、
魔女結界の実質的崩壊という現状を踏まえた協議の結果、当初の役割を終えたものとして、
本日を持って廃止が決定致しました。

これまで魔法少女制度をご支援頂きました国民の皆様におかれましては、我が国の厳しい財政状況も併せまして、
何卒ご理解を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。

なお来月初めに予定しておりました第40XX回魔法少女選抜選考会も中止になりますので、
併せてご了承の程を宜しくお願い申し上げます。

まどか「嘘でしょ?」

マミ「本当よ。魔女やられちゃったらしいわよ。」

まどか「信じられない。私たちどうなるの一体?」

マミ「笑うしかないわね」

まどか「わああ」

というわけで魔法少女になれなかった私は、しぶしぶ勉学に勤しむのであった。

第0話 終わり

第0.5話 魔法少女ほむら☆キャット

中学校を卒業し、高校入学前の春休み、入学する高校の近くを散歩していた。
風見野健康福祉大学付属見滝原育英高校の近く。

そこで1人の女の子と出会った。
いや、そのときはまだ女の子だと思ってたのだけれど。

魔術師A「お嬢ちゃん。ちょっと俺と遊ばない?」

ほむら「わ、私に絡まないほうがいいですよ。」

ほむら「こう見えても私、魔法少女ですから。」

魔術師B「あぁ? 魔法少女だと?」

魔術師A「何言ってんだ。強がっちゃって。」

魔術師B「俺たちは君みたいに、男たちが守ってくれるわけじゃないんだよ。」

ほむら「あぁ!」

ほむら「や、やめてー。」

ほむら「あ、エイミー・・・」

ほむら「エイミー!」

魔術師A「なんだお前は」

魔術師B「お前も酷い目に遭いたいの?」

魔術師A「おりゃー」

ドン!

まどかが殴られて倒れこむ

まどか「このくらい大したことないね」

まどか「お返しだー」

ドン ドン

魔術師が倒れこむ

魔術師A「何しやがるー」

ドン ドン

魔術師B「な、何だこいつ!」

魔術師A「逃げろー!」

まどか「大丈夫?」

ほむら「はい。」

ほむら「エイミー・・・」

ほむら「私を一人にしないでよ・・・」

ほむら「エイミー・・・」

まどか「その猫は何?」

ほむら「使い魔のエイミーです。私の大事な友達の・・・」

まどか「あなたは魔法少女なの?」

ほむら「はい。まだ魔法少女候補生ですけど。」

まどか「ごめんね。あなたの友達助けられなかった。」

ほむら「いいえ、私がバカだったんでし。一人で魔術師を倒せるなんて思い上がってたから。」

少女は瞳に涙を浮かべながら顔をあげる。

ほむら「助けてくれてありがとうございました。」

ほむら「う・・・」(グス)

まどか「泣かないで。エイミーの心が残っていればまだ蘇生できる。」

ほむら「本当ですか?」

まどか「私の知ってる魔法少女の先輩なら蘇生できる。」

ほむら「なんで、そこまでしてくれるんですか?」

まどか「誰も悲しんでほしくないから」

まどか「私は鹿目まどか。あなたは?」

ほむら「暁美ほむら。」

まどか「私も魔法少女を目指してたんだけど、魔女がみんな倒されちゃって、魔法少女制が廃止されちゃって、魔法少女になれなくなっちゃったの。」

ほむら「あなたは高校生なんですか?」

まどか「4月から高校に入学するんだけど、今はまだ中学生ってことになるのかな。」

ほむら「そうですか。」

ほむら「私は4月からこの高校に入学するの」

まどか「そうなの?私と一緒の高校だ。」

まどか「友達になれるといいね。」

ほむら「そうね。」

まどか「ほむらちゃん。」

ほむら「なんですか?」

まどか「魔法少女って報酬ばかりが目当ての奴が多いんだよね。マミさんはいい人だけど。」

まどか「私も誰かからはそう見られてるみたいで。」

ほむら「鹿目さんはいい人です。私を助けてくれたから!」

まどか「そう行ってくれると嬉しいな。ありがとう。」

マミホーム

まどか「お邪魔します。」

マミ「いらっしゃい、鹿目さん。今お茶とケーキの準備をするわね。」

マミ「その子は誰? 鹿目さんの友達かしら。」

まどか「いや、近くで知り合っただけなんで。」

マミ「初めまして、巴マミです。」

ほむら「初めまして、暁美ほむらです。」

マミ「独り暮らしだから遠慮しないで。ろくにおもてなしの準備もないんだけど」

ほむら「巴さん。すっごく美味しいです」

マミ「ありがとう。」

まどか「実はほむらちゃんの使い魔が悪い魔術師に襲われて死んでしまったんです。」

まどか「マミさんなら蘇生できると言ってたんで。」

マミ「そうね。できるけど、蘇生するには蘇生アイテムがないとね。」

マミ「魔法少女の結界に行くことになるんだけど、大丈夫?」

まどか「大丈夫です。」

ほむら「巴さん、そのアイテムはなんですか。」

マミ「ミラージュ・スフィアっていうのよ」

ほむら「うわぁ、綺麗」

ボタンを押すと、光が現れ、それは球体を描く。

マミ「ここが市街区、ここが思い出の丘、でこの道を通るんだけど......」

まどか「じゃあほむらちゃん、行こう」

ほむら「はい」

そこは一面花に囲まれた街だ。

ほむら「うわぁ、夢の国見たい」

まどか「ここはフラワーガーデンと呼ばれていてフロア全体に花が咲いてるんだ」

まどか「どうしたの?顔赤いよ」

ほむら「いえ、なんでもありません」

まどか「それじゃあ、行くよ」

ほむら「はい」

ほむら「これは?」

まどか「もし、予想外のことが起きて私が離脱してって言ったら必ず元の世界に飛ぶんだ」

まどか「じゃあ、行こう。この道をまっすぐ行けば思い出の丘だよ」

ほむら「きゃあぁぁ!!」

ほむらが花の使い魔に足を取られている。

まどか「落ち着いて、ほむらちゃん、そいつすごく弱いよ」

ほむら「鹿目さん!!助けて!!見ないで!!助けて!!見ないで!!」

まどか「それは無理」

まどか「この、いい加減にしなさい!」

ほむらは裾を押さえていた左手で一本のツルを掴み、右の銃で切り裂く、続けてもう一本、そして本体にソードスキルを放ち、倒す。

ほむら「見ました?」

まどか「見てない」

まどか「私、魔法少女を目指してばかりで、家族に何もしてあげられなかったなって思って。」

5歳下の弟の話をする。

まどか「弟は私のことが大好きだったんだよ。だから弟は魔法少女に熱中してる私の分まで頑張って。」

まどか「でも弟にばかりいろいろ押し付けちゃって、あの子はできる弟なのにダメな姉だなって。」

まどか「弟は他にもいろいろやりたいことあっただろうに、私を恨んでるだろうなって思う。」

まどか「今となっては魔法少女制が廃止されて魔法少女になれなくなって、後悔するしかないのかな、って。」

ほむら「弟さん、鹿目さんを恨んでなんかいないと思います。」

ほむら「きっとお姉ちゃんが好きだから頑張れるんだと思います。」

まどか「あなたには慰められてばかりだね。」

まどか「そうかな。そうだといいな。そうだといいな」

くっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっっさ

クロスオーバーじゃないなら紛らわしいタイトル付けんなよ

まどか「これが蘇生の花だよ」

その花を手に取る。

まどか「手にとってご覧」

ほむら「これでエイミーが生き返るんですね」

ほむら「ああ よかった」

まどか「でも、この世界は強い使い魔やモンスターが多いから街に戻ってから生き返らせよう。エイミーだってきっとその方がいいだろ」

マミホーム

ほむら「今日は楽しかったです。ありがとうございました。」

ほむら「巴さんもありがとうございました。」

マミ「よかったですね。」

まどか「ほむらちゃん、次は学校で会おう。それでまた友達になろうね。」

ほむら「はい。」

まどか「さぁ、エイミーを呼び戻してあげよう」

ほむら「はい!!」

ほむら「エイミー、いっぱいいっぱいお話してあげるからね。」

ほむら「今日1日の冒険のこと」

ほむら「私の新しい友達の話を」

第0.5話 終わり

第1話 怪異少年ほむら☆キャット

ほむらと出会った翌日

自動販売機

まどか「2000円しかない・・・」

仕方なく2000円を投入

しかしボタンを押しても出てこない。

まどか「あれ?故障?」

返金もできなくなっていた。

まどか「勘弁してよ。私のお金返して。」

?「買うの?買わないの?」

?「買わないならどいて」

?「こちとら一刻も早く水分補給しないとやってられないんだから。」

誰?

まどか「その自販機、どうもお金を飲むっぽいよ。」

?「知ってるよ。」

?「裏技があるんだよ。お金入れなくてもジュースが出てくる裏技が。」

というと自販機を勢いよく蹴った

?「この自販機古いからジュース固定してるバネ緩んでるんだよ。」

?「何が出てくるか選べないのが難点だけど」

まどか「いつもやってるの?」

?「うん。」

まどか「こんなことしてるから、自販機が壊れちゃったんじゃないの?」

?「何怒ってるんだよ。別に君に実害あるわけじゃないし。」

?「一体いくら飲み込まれたの?」

まどか「・・・2000円」

?「2000円?ひょっとして2000円札?まだ絶滅してなかったんだ。そりゃ自販機だってバグるよ。」(ハハハ)

?「じゃあ取り返してあげる」

まどか「どうやって?」

?「こうやって」

その少年は自販機に魔法をかける。

?「あれ、いっぱい出てきちゃった。」

?「2000円札出てこなかったけど間違いなく2000円以上出てきたから、これでOK?」

?「ちょっとなんで逃げるんだよ。」

?「何逃げてんだよ。人がせっかく飲まれた金額分取り返してしてやったのに。」

まどか「これ受け取ったら私も共犯者になっちゃう。」

まどか「それよりあなた誰なの?やけに馴れ馴れしいけど。」

?「そうだな。この状態の僕には会ったことないか。」

ほむら「僕は昨日会った暁美ほむらだよ。」

まどか「ほむら・・ちゃん? 男の子になっちゃったの?」

まどか「昨日は女の子だったじゃん。」

ほむら「元々男だよ。でもあるときから毎日性別が変わっちゃうんだ。」

まどか「・・・」

ほむら「信じてくれないと思うけど、本当だ。」

ほむら「怪異の一種みたいなんだけどね。」

まどか「マミさんなら怪異にも詳しいんだけど、またマミさんに相談しようか。」

ほむら「マミさんに会ったらこの怪異現象が治るのか?」

まどか「わかんないけど、可能性はある。」

ほむら「2日連続で巴さんにお世話になるのか」


ピンポン

まどか「あの、マミさんいますか?」

マミ「あ、その声は鹿目さんね。」

まどか「お邪魔します。」

マミ「あら、今日は男の子をつれてきてるのね。」

マミ「友達? もしかして彼氏?」

まどか「昨日きた暁美ほむらくんです。」

マミ「え?昨日は女の子だったじゃない」

ほむら「事情はこれから話します」

まどか「怪異に関する相談があって、マミさんのところにきました。」

マミ「怪異の相談?」


マミホーム

ほむら「実は僕は、1日おきに性別が変わるようになっちゃったんです。」

マミ「へえ。性別が変わる。」

マミ「怪異現象、ふたなりの一種かしらね。」

ほむら「ふたなり、ですか。」

マミ「猫の怪異にそんなのがあったわね。」

マミ「残念ながら私には助けられそうもないわ。」

マミ「でも性別が変わる間隔を伸ばすことはできるかもしれないわ」

マミ「これが暁美さんにとりついてる怪異ね」

まどか「倒すんですか?」

マミ「倒すんじゃないの。お願いするのよ。」

マミ「暁美さんから怪異が逃げていくように。」

マミ「ティロ・フィナーレ!」

まどか「そのセリフだとまるで倒したみたいですね」

・・・
マミ「これで1週間おきくらいにはなったと思うけど」

ほむら「ありがとうございました」

マミ「鹿目さん、あなたは将来何になりたい?」

まどか「うーん、魔法少女になれなくなっちゃったし、何になろうか迷ってます。」

マミ「私はまだ諦めてないわよ。魔法少女。」

まどか「なんでですか?」

マミ「魔女は倒されちゃったけど、また新たな敵が現れるかもしれないし、いずれまた魔法少女は必要になる。そう信じてるわ。」

マミ「今日みたいに怪異を相手にすることだってあるし。」

まどか「そうですね。じゃあ私もまだ魔法少女になれるのかもしれないのかな。」

きもちわる

ほむら「鹿目さん」

まどか「まどかでいいよ。」

ほむら「まどか」

ほむら「僕は今スーパーオリンピック・オンラインというゲームをやってるんだけど。」

まどか「それ私もやってる。」

ほむら「あれ楽しいよね」

まどか「よかったら今度はゲーム内で会おう」

ほむら「うん」


ほむら「あの、僕、まどかのことが・・・」

まどか「私、ほむらちゃんが女の子だったらよかったって思うんだ。」

ほむら「え?」

まどか「ほむらくんが女の子だったらいい友達になれたと思う。」

ほむら「そう、なんだ・・・」

ほむら「僕のことは、男の子して見てくれないのかな?」

まどか「そうだね。ほむらくんは男の子のときも女の子みたいだし。」

ほむら(そうか。僕は男として見てくれてないんだ。)

杏子「よう。」

まどか「あ、杏子ちゃん。」

まどか「この子、最強の魔女ワルプルギスの夜を倒した魔法少女、佐倉杏子ちゃん。」

まどか「この子は暁美ほむらくん。」

ほむら「初めまして。」

杏子「初めまして。」

まどか「杏子ちゃんの活躍で魔女が全滅しちゃって、そのおかげで魔法少女制が廃止されて私は魔法少女になれなかったんだけど。」

杏子「でも第二第三の敵が現れるかもしれないし、まだ終わってねえよ。魔法少女は。」

スーパーオリンピック・オンライン ゲーム内

まどか「ここではオリンピックで行われる全ての競技が体験できる。」

まどか「まあサッカーとか団体競技は一定以上の人数がいないとできないんだけど」

まどか「杏子ちゃんに、さやかちゃんもいるんだ。」

さやか「こいつらみんな魔法少女の関係者? 私だけ無関係じゃん。」

ゲーム内の武道館

まどか「というわけで柔道をやることになりました」

マミ「今日は暁美さんは女の子なんだ」

まどか「階級が発表されてる」

まどか「私は48kg級みたいだね」

ほむら♀「私も48kg級」

杏子「あたしも48kg級みたい」

さやか「あたしは52kg級」

まどか「マミさんは?」

マミ「63kg級」

マミ「これおかしいんじゃないの?」

さやか「アテネオリンピックと北京オリンピックで金メダルが出た階級ですし、縁起がいいじゃないですか。」

くさいと思ったらオリンピックの奴か

こないだから2本程臭いSAOスレ立ててた奴だと思ってたけど

女子48kg級決勝

鹿目まどかvs暁美ほむら

まどか「決勝で対戦しちゃったね。」

ほむら「正々堂々やりましょう」

ドン!

組み合いが始まった。

開始1分30秒でほむらが一本背負投をかけてまどかが仰向けになる

「一本!」

「暁美ほむら一本勝ち。」

まどか「うわー、ほむらちゃん強いな。」

杏子「全部一本勝ちだもんな。あたしもほむらにやられたわ。」

ほむら金メダル、まどか銀メダル。

まどか「52kg級のさやかちゃんはどうだったの?」

さやか「銀メダルだった。あとちょっとで金メダルだったんだけどな。」

まどか「マミさんはどうだったんですか?」

マミ「1回戦敗退。」

マミ「63kg級って私にあった階級じゃないわよ」

さやか「じゃあ減量しましょうね」

ほむら「私は男の状態のときの、男子の競技でもそれなりに強い。」

まどか「え?男子って確か一番軽い階級でも60kg級だよね?」

ほむら「男のときの方が多少体重が重いけど、それでも50kgくらい。」

さやか「へえー、10kgも重い相手に勝ってるんだ。」

まどか「このスーパーオリンピックオンラインの柔道競技には無差別級もあるんだけど、ほむらちゃん今度は無差別級に出てみる。」

ほむら「さすがに通用しないよ。」

まどか「ほむらちゃんなら100kgくらいの相手にも勝てそうだけどな。」


ここでスーパーオリンピック・オンラインの丁度1週間前に発売されたラブプラス・オンラインの話もしよう。
かつて大ヒットしたラブプラスの進化版、オンラインゲーム内で3人の女の子と恋愛体験ができる恋愛シミュレーションゲームだ。
しかし男性にしか需要がなかったのか、リアルで彼女がいる男性にはやりにくかったのか、
バカ売れしたスーパーオリンピック・オンラインとは対照的にまさかの大爆死となってしまった。

ほむら「ラブプラス・オンラインって買った人いるのかな?」

まどか「まさかあんなに売れないとはね。前のラブプラスは売れてたんでしょ?」

マミ「あれリアルに恋愛するのは怖いと思ってる人が多いんじゃないかしら?」

・・・
詢子「まどか!、朝だぞ、起きろ!今日は入学式だろ」

タツヤ「お姉ちゃん、朝~、起きて~!」

詢子「おっきろ~!」

第1話 終わり

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第-1話 恋物語 まどかラブストーリー

和子「今日はみなさんに大事なお話があります。心して聞くように」

和子「目玉焼きとは、固焼きですか?それとも半熟ですか?」

和子「はい、諏訪君」

諏訪「えっ、えっと…どっどっちでもいいんじゃないかと」

和子「その通り!どっちでもよろしい!」

和子「たかが卵の焼き加減なんかで、女の魅力が決まると思ったら大間違いです!」

和子「女子のみなさんは、くれぐれも半熟じゃなきゃ食べられないとか抜かす男とは交際しないように!」

さやか「ダメだったか…」

まどか「ダメだったんだね」

和子「そして、男子のみなさんは、絶対に卵の焼き加減にケチをつけるような大人にならないこと!」

鹿目まどか、中学2年生。

それまで男の子には何の興味もなかった。

小学校1年生のときから近くに上条恭介君という子がいたけど、上条君はさやかちゃんと仲がよかったし、私の恋愛対象ではなかった。

私の憧れの男の人はパパだった。

幼い頃はパパのお嫁さんになるなんて言っていた。

まどか「ママ」

詢子「なんだい?」

まどか「私、今好き、っていうか気になる子がいるんだよね。」

詢子「何?まどかも恋をしたのか。」

まどか「恋かどうかはわかんないの。」

まどか「相手に対して抱く感情はどの時点までが普通で、どの時点からが好きになるのかな?」

詢子「これって恋かな~って、まどかは乙女だな。ははは。」

詢子「どんな子が好きなんだ?」

まどか「クラスメートで、サッカー部のエース。」

まどか「まあ対象を仮にS君としよう。」

詢子「S君? なんだか具体的だね。」

まどか「4月に同じクラスになってから、どうも私はS君のことばかり考えてるみたいなの。」

まどか「頭の中のことだけじゃない。授業中とか、ふと黒板から視線を泳がせれば、S君の席を見てしまっている。」

まどか「学校の中のことだけじゃない。登下校中も何となくS君を探しちゃったりしてるの。」

まどか「S君は部活があるから会えるわけないのに。」

まどか「買い物に行っても、狭い街だから偶然会えたりしないかなとか思っちゃったりするんだよね。」

詢子「ずいぶん赤裸々に語るね。」

詢子「まどか、それって恋でしょ。」

まどか「それがわかんないんだよ。だって私、人を好きになったことなかったから。」

詢子「ないの?」

まどか「ないよ。」

まどか「ママはどうしてパパを好きになったの?」

詢子「それはなんとなくだよ。」

まどか「なんとなく?」

詢子「まあこじつけることはできるよ。かっこいいとか、やさしいとか、背が高いとか、お金持ちとか。」

まどか「えー。じゃあいつ、どの時点でパパのことを好きだと判断したの?」

詢子「それもなんとなくだよ。」

詢子「あいまい。適当。」

まどか「なんかいまいち頼りないな。」

・・・
中学2年生のときだった。私は恋をした。

名前は「諏訪京太郎」。サッカー部のエースだった
スポーツ万能で、成績もトップクラスで、まさにパーフェクトな男の子を私は好きになってしまった。

その子は2年生で初めて同じクラスになった。2学期になって席が隣になったこともあった。

一緒にいるうちに好きになっていったけど、ほとんど一目惚れだったのかもしれない。

当然ながら諏訪君は女子から人気があった。私なんかが好きなわけがないと思ってた。

私は、今まで人を好きになったことがなかったので、呆れたことにこれが恋なのか最初はわかんなかった。

・・・
まどか「パパ」

知久「なんだい、まどか」

まどか「恋の相談なんだけど。」

まどか「私、今好きな子がいるんだよね。」

知久「そうか。昔はまどかもパパのお嫁さんになる、なんて言ってたけど、まどかにも好きな男の子ができたか。」

まどか「パパはどうしてママを好きになったの?」

知久「パパは仕事を頑張ってるママが好きなんだ。」

まどか「ママって不思議なくらい仕事が好きだよね」

知久「う~ん…。ママは、仕事が好きなんじゃなくて、がんばるのが好きなのさ」

まどか「え?」

知久「嫌なことも辛いこともいっぱいあるだろうけど、それを乗り越えた時の満足感が、ママにとっては最高の宝物なのさ」

知久「そりゃあ、会社勤めが夢だったわけじゃないだろうけどさ」

知久「それでもママは自分の理想の生き方を通してる。そんな風にして叶える夢もあるんだよ」

まどか「生き方そのものを夢にするの?」

知久「どう思うかは人それぞれだろうけど、僕はね、ママのそういうところが大好きだ。尊敬できるし、自慢できる。素晴らしい人だってね」

まどか「うん」

・・・
まどか「タツヤ」

弟のタツヤ、5つ下の小学校3年生。

まどか「タツヤは好きな女の子とかいる?」

タツヤ「いるよ。」

まどか「え?誰?」

タツヤ「お姉ちゃん」

まどか「なんだ。」

まどか「クラスメートとかで、好きな子いないの?」

タツヤ「いない。」

まどか「そうだよね。まだタツヤの年齢じゃ。」

これほどまどマギでやる意味がわからない作品に出会ったのは久しぶりです

どうせ中キチだろ

・・・
2月11日、バレンタインの3日前だった。

まどか「告白しよう。」

バレンタインデーにチョコを渡して告白する。古臭いやりかたかもしれないけど。
告白するならこの日しかないと思った。

まどか「マミさん。チョコ作り方教えて下さい。」

マミ「チョコ?そういえばもうすぐバレンタインデーだったわね。」

マミ「あげる人いるの?」

まどか「はい」


まどか「さやかちゃんはチョコ渡す人いる?」

さやか「特にいないよ。」

まどか「え? 上条君がいるじゃん。」

さやか「いや、別に好きでもなんでもないし。」

さやか「まあまどかが誰かにチョコ渡すなら、あたしもチョコ作ろうかな。」

さやか「義理だけど。」

マミホーム

まどか「お邪魔します。」

マミ「いらっしゃい、鹿目さん。」

マミ「あら、今日は美樹さんも一緒なのね。」

さやか「お久しぶりです。マミさん。」


マミ「チョコの形が完成したら、冷蔵庫に入れて1時間ほど待つのよ。」

さやか「チョコ作りって初めてやってみたけど結構難しいんだね。」

さやか「まあ今回はまどかの恋を応援するためだから」

マミ「そういえば鹿目さんは誰に渡すの?」

まどか「クラスメートです」

まどか「さやかちゃんは上条君だよね」

さやか「義理だけどね」

2月14日

昨晩はどきどきしてあまり眠れなかった。

今日は一番お気に入りの下着を着けてきた。自分にとっての勝負下着かもしれない。

私は今日傷つくかもしれない。

だって初恋だもの。

フラれるのか怖いよ。

詢子「まどか、今日はこっちをつけて行けよ」

それは赤いリボンだった

詢子「今日はまどかにとって勝負の日だからな」

まどか「え~。派手過ぎない?」

詢子「それぐらいでいいのさ。女は外見でナメられたら終わりだよ」

詢子「ん、いいじゃん」

詢子「完璧だ。今日のまどかは最高に可愛い。」

詢子「これならまどかの初恋の相手もメロメロだ」

>>1
死ね

まどか「さやかちゃん、おはよう」

さやか「お?可愛いリボン」

まどか「そ…そうかな?派手過ぎない?」

さやか「勝負の日だからってリボンからイメチェンですかな?」

まどか「ちがうよぅ、これはママが」

さやか「さては、ママからモテる秘訣を教わったな?」

さやか「可愛いやつめ!でも男子にモテようなんて許さんぞー!まどかは私の嫁になるのだー!」

さやか「でも今日は許す!行ってこい!」

さやか「これは義理なんだからね! って渡しちゃだめだぞ。」

まどか「うん、ありがとう。さやかちゃん。」

私は魔法少女の卵だけど、恋に関しては魔法でもどうにもならない。
私の恋は実るのか。それとも儚く散るか。

まどか「諏訪君、あとで屋上に来て」

諏訪「わかった。」

まどか(諏訪君、あまり話したこともない人。)

ドキドキする。心臓が最高潮に達した。

諏訪「お待たせ」

諏訪「鹿目、なんの用だ。」

まどか「・・・」

まどか「諏訪君、これ、私の本命チョコ。」

諏訪「本命チョコ?」

まどか「私、あなたのことが好きです! 付き合って下さい!」

諏訪「・・・」
長い沈黙

諏訪「ごめん、俺、お前のことそれほど好きじゃない。」

まどか(そんな・・・)

・・・
とても辛く、悲しかった。
今まで生きてきた中で一番悲しかった。

さやか「まどか、チョコ渡した?」

まどか「さやかちゃん、私、フラれちゃった。」

まどか「チョコは受け取ってくれたからよかったけど。」

さやか「そうか。まどかをフったなんてあいつもったいないことしたな。」

まどか「さやかちゃんはどうだったの?」

さやか「ちゃんと渡せたよ。」

まどか「それはよかったね。」

まどか「さやかちゃん」(グス)

まどか「うわーん」

家に帰ってからも部屋で1人で泣いていた。
こんなに泣いたのは生まれて初めてだった。

知久「まどか」

知久「まどかの好きなもの作ってやったから」

知久「お腹すいたらリビングにきな」

食欲もなかった。

そんなとき

タツヤ「そっとしておいてあげたほうがいいのかもしれないけど、僕は女の子が泣いてるのを見ると放っておけないんだ。」

タツヤ「お姉ちゃん、今日は僕がそばにいてあげるよ。」

タツヤ「お姉ちゃんはいつかきっと幸せになれると思うよ。」

タツヤ「泣かないで、お姉ちゃん。」

まどか「タツヤ優しいね」

タツヤ「僕の大好きな人が悲しんでいると僕も悲しいから。」

私は弟に慰められた。

それでも数日間落ち込んでいた。

マミ「鹿目さん、フラれちゃったみたいね。」

マミ「元気出して。」

「はい。ありがとうございます。マミさん。」

マミ「まあ初恋は儚いものね。」


まどか「パパ、私、もう人を好きになることないかもしれない。」

知久「今は、失恋した直後はそう思うかもしれないね。でもいつかまた新しい恋に巡りあえるよ。」


こうして中学2年生の、鹿目まどかの初恋は失恋した。

でもいつかあいつを後悔させてやるんだと。

あとで振り返ってみれば、諏訪京太郎のことなんか好きでもなんでもなかったと思えると思う。

諏訪君のことを好きだなんて、もう一生言うことはないんだから。

私はいつか、諏訪君以外の誰かを好きになるだろう。

諏訪君以外の誰かと恋に堕ちる日がきっとくる。

エピローグ

まどか「私、もう人を好きになることないことないかもしれない。」

さやか「やっぱりそう思う?」

まどか「BLっていいなって思って」

まどか「今は自分が付き合うより男の子同士の恋愛を見てる方が好きなんだ。」

さやか「え、まどかそういう人になっちゃったの?」

まどか「結構前からそうだったんだけど」

まどか「私みたいなのを腐女子っていうみたいだけど。」

まどか「失恋から立ち直れたのもBL漫画を見てなんだよね。」

さやか「なんだよ。」

実はあのあと諏訪君が強力な魔術師であることを知った。

私の初恋の相手は魔術師だったのだ。

第-1話 終わり

全部オリキャラでやれ

最初の三行で察したわ、
内容はどうでもいいがタイトル詐欺だけはするなよ

次から本編スタートなので

第2話 怪異少年ゆうき☆トータス

入学式の日

さやか「まーどか。高校でもまた一緒のクラスだね。」

まどか「そうだね。」

恭介「さやか、鹿目さん、久しぶり。」

まどか「あ、上条君。」

さやか「また一緒のクラスみたいだよ。」

・・・
卓「2050年までに日本サッカー界が掲げる目標はなんですか?」

卓「はい鹿目さん!」

まどか「え? 知らないです。」

卓「そうか。知らないのか。君はサッカーファンじゃないのかな。」

まどか「いや、サッカーも嫌いじゃないですけど。」

卓「じゃあ暁美君!どうだ。」

ほむら「え? 知りません。」

卓「じゃあ上条君!」

恭介「・・・知りません」

卓「知ってる人、手をあげろ。」

卓「いないのか。」

卓「じゃあ教えてやろう。」

卓「2050年までに、日本のサッカーを愛する仲間、サッカーファミリーを1000万人にします。」

卓「2050年までに、FIFAワールドカップを日本で開催し、日本代表はその大会で優勝します。」

さやか「確かオリンピックが日本で開催されますよね。ワールドカップもやるんですか?」

卓「そうだ。前回は韓国との共同開催だったから、今度こそ日本で単独開催するのだ。」

ほむら「日本って女子はワールドカップで優勝しましたけど、男子が優勝できる日が来るんですか?」

卓「やればできる。必ず出来る。絶対できる。」

まどか「どちらかといえばオリンピックの金メダルの方が近そうですよね。ロンドンオリンピックでベスト4まで行ったし。」

卓「そうだな。」

卓「というわけで初めまして。1年1組の担任、越谷卓です。」

さやか「自己紹介が後回しかよ。」

卓「出身は岡山県津山市の田舎町。」

卓「小学校と中学校はあわせて全校生徒5人くらいしかいなくて、しかも周りはみんな女子で男子は自分1人しかいませんでした。」

卓「いつも女子同士で行動してるので僕だけ孤立してましたね。」

まどか「へー何それ。」

卓「一方高校は男子校に行ってました。」

卓「というわけで僕は女だらけの学校も男だらけの学校も経験してるというある意味すごい人なのです。」

さやか「自慢かよー」

卓「ちなみに出身高校は灘高校で出身大学は東京大学です。」

恭介「すげー。」

実は学校に気になる人がいる。
たまに廊下の隅で座って泣いてる少年だ。その子には友達もいないみたい。
私は泣いてる子を見ると放っておけない。

ちょっと声をかけてみた

まどか「どうしたの?なんで泣いてるの?」

まどか「私でよかったら相談に乗るよ」

まどか「困ってること、悲しいことがあるなら私が力になってあげるよ。」

中沢「ほっといてよ。君に乗ってもらう相談はない。」

まどか「私、泣いてる子を見ると放っておけないんだ。」

中沢「うるさい。ほっといてくれ。」

中沢「毎日美味いもん食って、幸せ家族に囲まれて、そんな何不自由ない暮らしをしてる奴に俺の気持ちがわかるか。」

仕方なく立ち去る。するとその少年はまた1人で泣き出し始めた。

入学から数週間後

タツヤ「お姉ちゃん。朝、朝~。起きてぇ。お姉ちゃん起きて。」

詢子「ほら、早く起きないと遅刻だぞ。」

まどか「え?」

まどか「あ!」

まどか「おはようパパ、ママ。」


まどか「仁美ちゃんにまたラブレターが届いたよ。今月になってもう2通め。」

詢子「ふん。直にコクるだけの根性もねぇ男はダメだ」

まどか「うわー遅刻だ!」

食パンをくわえながら走って登校するまどか。

まどか「あ!」

ドスン

曲がり角でクラスメートの男子生徒とぶつかった。

まどか「ごめんなさい」

中沢「大丈夫ですか?」

まどか「う、うん」

まどかがその少年の下敷きになった。

そのとき感じたのは・・・

まどか(重い・・・)

なんなんだあの重さは。100kg以上はある。まるでお相撲さんのよう。
あの体格からは想像できない体重だった。

これがクラスメート、中沢祐樹との出会いだった。

まどか「急がないと!」

なんとかギリギリセーフで間に合った。


卓「にゃんぱすー。では出席を取るのん。」

卓「やべー。誰かのしゃべり方がうつってしまった。」

さやか「誰だよー」

まどか「でね。ラブレターでなく直に告白できるようでなきゃダメだって」

さやか「相変わらずまどかのママはカッコいいなあ。美人だしバリキャリだし」

仁美「そんな風にキッパリ割り切れたらいいんだけど・・・はぁ」

さやか「うやましい悩みだねえ」

まどか「いいなぁ。私も一通ぐらいもらってみたいなぁ・・・。ラブレター」

・・・
まどか「そういうわけで、ワルプルギスの夜が倒されたことで魔女がみんな倒されちゃって、魔法少女制が廃止になって、私は魔法少女になれなかったんだよね。」

仁美「それは残念でしたね。」

まどか「不運だよ。」

さやか「でも魔法少女って大変じゃない? 命懸けなんでしょ?」

さやか「死ぬかもしれなかったんだから、逆に幸運なのかもしれないよ、まどかは。」

昼休み、小学校からの友達の美樹さやかちゃんと、
中学校は別だったけど小学校以来4年ぶりに同じクラスになった志筑仁美ちゃんとお弁当を食べていた。

まどか「ねえ、うちのクラスに中沢君っているよね?」

仁美「中沢? 中沢祐樹さんがどうかしましたか?」

まどか「なんか気になって。」

まどか「あの子いつも1人でいるよね。誰かと仲良くしてるってわけでもないし。」

まどか「なんか暗いし」

さやか「珍しいね。まどかが男子に興味もつなんて。まどかも思春期か。」

まどか「そんなんじゃないけど」

さやか「中2のバレンタイン以来かな? あのときはフラれちゃったもんな。」

まどか「そんなこともあったね。」

仁美「私、中沢さんと同じ中学でしたわ。」

まどか「そうなんだ。どんな子なの?」

仁美ちゃんは見滝原第二中学の出身だ。

仁美「中学1年のときに転校してきて、孤児院から通ってるみたいです。」

まどか「え?孤児院にいるの?」

仁美「はい。両親がいないみたいで。」

さやか「両親がいないってかわいそうだね。」

仁美「中学のときもいつも1人でいましたね。友達も全然いないみたいです。」

仁美「1人で泣いてるのを見たことあります。」

まどか「最近も1人で泣いてるよね。私それ見て声をかけたことあるんだけど、ほっといてって言われて。」

仁美「私もよくわからないんです。中学で同じクラスになったの1回だけでしたし。」

仁美「でも優等生なほうだと思います。成績もいいですし。」

仁美「休みが少ないのも優秀なんでしょうけど。」

放課後

まどか「今日はマミさんの家に行くことになってるんだよね。」

さやか「へえ、マミさんのところに。」

仁美「マミさんって誰ですか?」

まどか「巴マミ。1つ上の先輩で、魔法少女仲間なの。」

さやか「今は魔法少女じゃないんでしょ?」

まどか「力は少し残ってるんだよ。」

さやか「マミさんによろしくねー」

教室のドアの前

中沢「なあ、ちょっと顔貸してくれるか?」

まどか「え?」

中沢「今朝は悪かったな。ぶつかっちゃって。」

まどか「こちらこそごめんなさい」

中沢「バナナの皮に滑って転んじまった。」

中沢「うっかりしてたよ。あんなところにバナナの皮が落ちてたなんて気づかなかった。」

まどか「バナナの皮が落ちてたんだ。」

中沢「鹿目さん、知ってるんだろ?俺の秘密」

まどか「え? なんのこと?」

中沢「俺は異常に体重が重いってことだよ。」

まどか「うん・・・、そうみたいだね・・・。」

中沢「中1くらいのころだったかな。一匹の亀に出会って、こんな状態にされたのは。」

中沢「俺は君に、秘密を黙っててもらうには何をすればいいんだ?」

中沢「土下座でもすればいいのか?」

まどか「そんなことしなくったって、誰にも言わないよ。」

中沢「口が裂けても言わないか?」

まどか「うん」

中沢「そう。ありがとう。」

中沢「じゃあ君と話すのはこれで最後」

中沢「明日からは今までどおり無視してくれ。」

まどか「待って」

中沢「なんでついてきてるんだよ。」

私は、中沢君の力になってあげたかった。

まどか「私、中沢くんの助けになれないかと思って。」

中沢「ふざけんなよ。君に何ができるって言うんだ。」

中沢「ほっといてくれよ。」

まどか「私、魔法少女の先輩がいるの。」

まどか「その人、こういう怪異現象に詳しいから。」

まどか「巴マミ、1つ上の2年生で、魔法少女の先輩。」

まどか「実は私、魔法少女を目指してたの。」

まどか「だけどワルプルギスの夜が倒されたことで魔女がみんな倒されちゃって、魔法少女制が廃止されて魔法少女になれなくなっちゃったの。」

中沢「魔法少女制が廃止されたってのは聞いたことある。」

まどか「マミさんは私の尊敬する先輩だから、失礼のないようにね。」

中沢「わかってる。」


マミホーム

まどか「こんにちは、マミさん。」

マミ「鹿目さん、いらっしゃい。今お茶とケーキの準備をするわね。」

マミ「あら鹿目さん、また男の子を連れてきたのね。」

まどか「人をそんな安いキャラ設定にしないで下さい。」

マミ「初めまして。巴マミです。」

中沢「初めまして。中沢祐樹です。」

ほむら「こんにちは、まどか。」

まどか「ほむらくんも来てたんだ。」

中沢「暁美さんもいるんだ。」

まどか「ほむらくんがときどき性別が変わるのは知ってると思うけど、マミさんの助けで1日おきだったのを1週間おきに伸ばせたんだよね。」

中沢「そんなことがあったんだ。」

ほむら「だからマミのこと信頼していいよ。僕の証言もあるから。」

まどか「中沢君、ケーキの味はどう?」

中沢「こんな美味しいもの食べられたのは久しぶりです。」

マミ「そう。ありがとう」

まどか「マミさん、中沢君は・・・」

中沢「いいよ。自分で説明する。」

中沢「中1のころからなんですけど、体重が異常に重たくなったんです。」

それから中沢は事情を話した。

マミ「亀の怪異、重い亀ね。」

マミ「地域によっては重い亀ではなく想い神だと言ってるところもある。」

マミ「今回は暁美さんのときと違って悪意をもって取り付いたんじゃない。」

マミ「だからこれから神様にお願いするの。」

まどか「お願いしたら中沢くんの体重を元に戻してくれるんですか?」

マミ「おそらくね。今回は私じゃなくて鹿目さんにやってもらおうと思うわ。」

それから別の部屋で

まどか「台本通りにやるように言われた。」

まどか「まず中沢君が私に質問して。」

中沢「わかった。」

中沢「君の名前は」

まどか「鹿目まどか。」

中沢「通ってる学校とクラスは」

まどか「風見野健康福祉大学付属見滝原育英高校、1年1組。」

中沢「血液型は」

まどか「A型」

中沢「一番好きな小説は」

まどか「ライトノベルだけど、BL学園。」

中沢「好きな音楽は」

まどか「うたプリのマジLOVE1000%」

中沢「中学校を卒業するときどう思った」

まどか「友達とのお別れが辛くて泣いちゃった。」

中沢「初恋の人はどんな子だった?」

まどか「サッカー部にいた同級生のかっこいい人だった。」

まどか「バレンタインの日に手作りチョコを作って告白したけどフラれちゃった。」

中沢「今までの人生で一番辛かった思い出は?」

まどか「いろいろあったけど、やっぱり中2のバレンタインの日の失恋かな。」

まどか「あの日はずっと泣いてたけど、みんながなぐさめてくれたな。弟が泣いてる私に真っ先に声をかけてくれて、その夜ずっとそばにいてくれたんだ。」

まどか「卒業式のときの友達とのお別れも辛かったけど。」

まどか「次は私が中沢君に質問するよ。」

まどか「あなたの名前は」

中沢「中沢祐樹」

まどか「通ってる学校とクラスは」

中沢「風見野健康福祉大学付属見滝原育英高校、1年1組。」

まどか「血液型は」

中沢「A型」

まどか「一番好きな小説は」

中沢「ソードアート・オフライン」

まどか「好きな音楽は」

中沢「音楽はあまりたしなみません」

まどか「中学校を卒業するときどう思った」

中沢「単純に高校に移るだけだと思いました。」

まどか「初恋の人はどんな子だった?」

中沢「今まで好きになった人はいません。」

まどか「今までの人生で一番辛かった思い出は?」

中沢「・・・」

まどか「どうしたの? 一番辛かった思い出、記憶について聞いてるんだけど。」

中沢「お父さんが浮気して、浮気相手と駆け落ちして家を出て行ったこと。」

まどか「そう」

中沢「いやそれだけじゃなくて」

中沢「お母さんが死んだこと」

中沢「お姉ちゃんが死んだこと」

中沢「そして孤児院に預けられて、一人ぼっちになったこと。」

まどか「中沢君・・・」

・・・
中沢祐樹の回想

小さい頃、俺の名前は斎藤祐樹だった。

人生最初の不幸は4歳のとき。
父が浮気をした。相手の女は既に妊娠していた。

祐樹「お父さん、行かないで・・・。」

父「お父さんも男なんだよ。」

父は浮気相手と駆け落ちした。
お母さんに慰謝料と養育費を払って離婚、家を出て行った。

このとき名字が斎藤から中沢に変わった。
それからは母と4つ年上の姉と3人暮らし。

いろいろなことがあった。小学校4年生の春。
俺と同い年の女の子が白血病になったとき、母がドナーになった。
母は20歳のとき骨髄バンクに登録していた。

「ありがとうございました。あなたは娘の命の恩人です。」

母はその子の両親から感謝されてとても嬉しそうだった。

人生2度目の不幸は11歳、小学校5年生の終わりだった。

その日俺はクラスメートの一条楽と喧嘩をした。
生まれて初めての殴り合いの喧嘩だった。止めてくれた友達に「なんで止めるんだ」と八つ当たりするほどだった。

結局喧嘩は決着がつかず引き分けにおわり、授業が始まるころには先生にばれなくてよかったな、と思ってた。
しかしそのあと校内アナウンスで俺だけ職員室に呼ばれた。
喧嘩のことが先生にばれて怒られるんだと思い最悪だなと思ったのと、なぜ俺だけなんだ、一条はなんで呼び出されないんだと不満に思いながら職員室に行った。
職員室で待ってたのは深刻な顔をしたお姉ちゃんだった。

何がなんだかわからなかった。

祐樹(たかが喧嘩したことくらいで家族を呼び出されるのか?呼び出されるにしてもなんでお母さんじゃないんだ?)

そんなことをと考えていると

先生「お母さんが倒れたんだって。今日は早退してお母さんのところに行ってあげなさい。」

ますます訳がわからなかった。喧嘩の言い訳しか考えてなかったのに。

姉「早く荷物取ってきて。詳しくは移動しながら話すから。」

病院

母「ごめんね心配かけて。全然大丈夫だから。学校早退して大丈夫だった?終わってからで良かったのに。 」

その後病名が発覚した。ガンだった。
発見が遅かったらしく、この状態になると助かる可能性は100人に1人だと言われた。

祐樹「どうしてお母さんがこんな目に。」

祐樹「白血病の女の子を助けたのに、なんでお母さんがガンにならなきゃいけないの?」

母「あの女の子生きてるかな。」

母「私、生きてるとき何もできなかったけど、あの女の子を救えたことがただ1つの自慢なんだ。」

母「だからあの子が生きててくれたら、少しでも私がこの世に生きた意味を残せる。」

春休みは、毎日のように病院に行った。

そして

姉「お母さん、大丈夫?」

祐樹「早く退院してまた楽しく暮らそう」

ピコーン ピコーン ピコーン ピーーーー

祐樹「お母さーーーん」

医師「ご臨終です。18時54分です。」

姉「嘘でしょ? お母さん、嘘って言って。」

お母さんは死んだ。

母の葬儀の後

親戚「2人を引き取ることはできない。」

親戚「2人とも孤児院に預けようと思うんだが。」

姉「私、祐樹と離れたくありません。祐樹は私が育てます。」

姉「バイトでもなんでもして。大学まで行かせます。」

姉「だって私と祐樹は、2人きりの家族だから、一緒にいなきゃダメなんです。」(グス)

祐樹「お姉ちゃん・・・」

それからは姉と2人暮らし。

そして人生3度目の不幸は、俺が12歳で中学1年生、姉が高校2年生のときだった。

姉が修学旅行で海外に行ったとき。

姉「修学旅行に行ってる間、1人で大丈夫?」

祐樹「大丈夫だよ。俺ももう中学生なんだから。」

姉が修学旅行に行った日、クラスメートが家に遊びに来ていた。

一条楽(友人)「どうしてるかな、中沢のお姉ちゃん」

祐樹「今頃みんなで盛り上がってるんじゃない」

祐樹「行けてよかったね。」

修学旅行が終わり、帰ってくるとき事故は起きた。

夕方、テレビを見ていたとき。

それからは姉と2人暮らし。

そして人生3度目の不幸は、俺が12歳で中学1年生、姉が高校2年生のときだった。

姉が修学旅行で海外に行ったとき。

姉「修学旅行に行ってる間、1人で大丈夫?」

祐樹「大丈夫だよ。俺ももう中学生なんだから。」

姉が修学旅行に行った日、クラスメートが家に遊びに来ていた。

一条楽(友人)「どうしてるかな、中沢のお姉ちゃん」

祐樹「今頃みんなで盛り上がってるんじゃない」

祐樹「行けてよかったね。」

修学旅行が終わり、帰ってくるとき事故は起きた。

夕方、テレビを見ていたとき。

テレビの画面上
ニュース速報

XXで飛行機墜落事故。日本人80人が乗車しているとのこと。

祐樹「え?飛行機事故?」

祐樹「ここってお姉ちゃんが行ってたとこ」

祐樹「ま、まさか・・・」

画面

ニュース速報
XXで飛行機墜落事故。修学旅行の○×高校の生徒が死亡。

『番組の途中ですが、ここで飛行機墜落事故のニュースです。』

『日本時間17時ごろ、XXで飛行機が墜落し、乗っていた日本人80人が死亡しました。』

『その中には修学旅行に行っていた○×高校の生徒も含まれるとのころです。』

祐樹「え?」

祐樹「嘘だろ・・・」

祐樹「お姉ちゃーん」

数日後、姉の遺体が帰ってきた。

祐樹「お姉ちゃん・・・。」(グス)

「可哀想。まだ12歳なのにひとりぼっちなんて。」

引き取り手はなく、祐樹は孤児院に預けられることになった。
学校も転校した。このとき見滝原第二中学へ。

孤児院でも新しい学校でも友達はできず一人ぼっち。
1人で泣いてることが多かった。

祐樹「お母さん、お姉ちゃん・・・」(グス)

祐樹「早く僕をそっちに連れてって・・・」(グスグス)

・・・
まどか「大変だったんだね。辛かったんだね。中沢君。」(グス)

話を聞いて思わず涙を流すまどか。

つまんね

中沢「は! あ、あ、あ・・・・」

マミ「何か見えるの?」

中沢「見えます。あのときと同じ、大きな亀が、見える」

マミ「私に全くは見えないけど。鹿目さんは?」

まどか「私にも見えない。」

中沢「でも俺にははっきり見えます。」

マミ「だったら、言うべきことがあるんじゃないの?」

中沢「はい。」

中沢「ごめんなさい。それからありがとうございました。」

中沢「でももういいんです。」

中沢「自分には無理でした。3人分生きるなんて。」

・・・
中沢祐樹の回想

かつて母も中学生のとき両親をなくし、親戚に育てられた。
その後結婚して子供もできて、ようやく幸せになったと思ったら夫に逃げられ、若くしてガンで死んだ母。

父に捨てられ、母もなくし、弟のために必死に頑張ってきながら飛行機事故で死んだ姉。
最後まで幸せになれないまま死んだ2人。

そのとき中沢祐樹は1匹の亀に出会った。
この世に未練を残しながら命を落とした2人。
自分は2人の分まで生きていくと誓った。3人分生きていくと誓った。
体重が3人分、3倍になったのだ。
・・・
まどか「そりゃ3人分も生きたら疲れちゃうよ。」

中沢「本当はもう生きてたって仕方ない。早くお母さんとお姉ちゃんのところに行きたい。」

まどか「そんなこと言っちゃダメだよ。」

まどか「まだまだ人生楽しいことあるよ。」

中沢「15年生きてきていろんなことを経験して、もう十分だよ。」

中沢「う・・・う・・・」

また泣き出す中沢

まどか「私にもあなたの気持ちがわかる。」

まどか「わかったつもりになってるだけかもしれないけど。」

まどか「私、中沢君と友達になってあげる。」

まどか「中沢君に幸せになってもらいたいもん。」

まどか「だからもう泣かないで。」

中沢「鹿目さん、ありがとう。」

中沢「うん、泣きやむ」

中沢「今日はもう時間だからこれで失礼します。」

中沢「あの子、生きてるかな?お母さんがドナーになって助けた白血病の女の子。」

中沢「あの子が生きててくれたら、お母さんがこの世に生きた意味を残せる」

まどか「どうだろうね。」

私は中沢くんのお母さんの話を聞いて、心当たりがあることがあった。

中沢「お母さんみたいに、俺も誰かのために生きて、誰かの身代わりになって死にたい。」


その日の夜

まどか「パパ、私が小学校4年生のときの話をしてほしいんだけど。」

まどか「ちょっと気になることがあって。」

知久「わかった。」

・・・
鹿目まどかの回想

小学校4年生のとき 私は白血病になった。

パパやママもドナーになれず、なかなか見つからなかったとき、1人の女性と適合した。

その人の骨髄移植によって私は一命を取り止めた

知久「ありがとうございました。あなたは娘の命の恩人です。」

・・・
まどか「私のドナーになった人の名前って知ってる?」

知久「確か中沢さんって言ったような」

まどか「そう。教えてくれてありがとう。」

知久(一体なんだったんだ?)

・・・
翌日 学校の屋上

まどか「ねえ、中沢くんって血液型ってA型だよね?」

中沢「うん。昨日言った。」

まどか「中沢くんのお母さんは何型なの?」

中沢「A型。うちの一家はみんなA型だ。お母さんも、お姉ちゃんも、俺たちを捨てて別の女のところに行っちゃったお父さんも。」

まどか「やっぱり」

まどか「私もA型なんだよね。」

まどか「実は私、小学校4年生の春、白血病になったんだよね」

中沢「何?小学校4年生って確かお母さんがドナーになったとき。」

まどか「中沢さんって女性がドナーになった。」

中沢「まさか・・・」

まどか「私が中沢くんのお母さんに命を救ってもらった女の子なの。」

中沢「そうか。君だったんだ。」

まどか「その人はもういないけど、代わりに中沢くんに言うね。」

まどか「ありがとう。私に命をくれて。」

中沢「俺の方こそ、生きててくれてありがとう。」

中沢「君が生きててくれたから、お母さんの人生は決して無駄じゃなかったってわかった。」

中沢「体が軽くなったみたい。」

母が助けた女の子が生きてたことがわかって、母の未練がなくなった。
その瞬間、中沢祐樹の未練もなくなったことで元の体重に戻った。
怪異は解決したのだ。

中沢「俺、もう泣かないよ。だって大切な友達が1人できたから。」

まどか「私のことだよね?」

中沢「そう、君のことだよ。」

中沢「今まで酷いこといったのは謝ります。ごめんなさい。」

中沢「それから・・・」

中沢「ありがとう鹿目さん。俺は君にとても感謝しているよ。」

中沢「これからも仲良くしてくれたら、俺とても嬉しいな。」

まどか「私も、仲良くしてくれたら嬉しい。」

ほう

・・・
詢子「まどか、朝だぞ、起きろ!」

タツヤ「お姉ちゃん~、朝~、いい加減に起きなきゃダメだよ。」

まどか「さっき寝たばっかりなのに。」

詢子「さてはまた夜更かししてやがったな」

タツヤ「朝ごはん食べてないのお姉ちゃんだけだよ。」

詢子「おっきろ~!」

・・・
中沢「おはよう。鹿目さん。」

まどか「おはよう。中沢君。」

仁美「あの、まどかさん。中沢さん、最近一体どうしちゃったんですか?」

仁美「中学時代から見てますけど、あんな楽しそうな中沢さん見たことがありませんよ。」

さやか「人が変わったみたいだよね。」

まどか「さて、何があったんだろうね。」

さやか「まどかとだけ話すようになったから聞いてるんだよ」

まどか「そうかな?」

さやか「絶対あいつと何かあったな。」

まどか「実は中沢君の相談に乗って上げたんだよね。」

さやか「それだけ?」

第2話 終わり

第2.5話 バイオリン!
きょうすけミュージック

まどか「私の今日の下着の色は何色でしょう?、はい中沢君」

中沢「そんなのわかるか」

まどか「答えは黄色でした。あと上下同じ色ね。」

まどか「ちなみに中沢君とぶつかって中沢君に出会った日は一番お気に入りのピンクのブラだったんだよね。」

まどか「中2のバレンタインの日に失恋したときもこのブラだったんだよね。」

まどか「そういえばあれ以来私ブラのサイズ変わってないんだな。」

中沢「そう」

まどか「じゃあ私がブラをつけ始めたのはいつ頃からでしょうか?」

中沢「わからん」

まどか「私の場合は小学校6年生、卒業する直前くらいだったかな。」

まどか「でも実際は中学に入ってからだったんだよね。」

まどか「ブラデビューの時期って一番多いのは小学校5年生からみたいだよ。」

まどか「さやかちゃんがブラ着け始めたのも小学校5年生くらいだったかな。」

まどか「マミさんはもっと早く小学校4年生になる前からみたい。」

中沢「そこまで女子のプライバシーを言われてもコメントに困る」

まどか「まあ胸の成長期はブラを着けてないと胸が服にこすれて痛かったんだけど、今は特に必要ないんだよね。」

まどか「私は胸が揺れることないし、支える胸もないし。」

まどか「だから普段家にいるときはノーブラだったりする。」

中沢「え?」

まどか「だって窮屈だし。」

中沢「そういう話よく男子の前でできるな」

まどか「私は変態ですから」

まどか「男の子ってこういう話好きなんでしょ?」

中沢「まあ嫌いではない」

まどか「やっぱり中沢君も思春期の男の子なんだね。」

中沢「そう思うんならそう思っていいよ。」

中沢「鹿目さんの名前、俺の姉と同じ名前なんだよな。」

まどか「そうなの?」

中沢「うん。お姉ちゃんの名前、中沢まどかっていうんだ。両親が離婚する前は斎藤まどかただったんだよな。」

中沢「それに母の血をもらってるってことは、鹿目さんには母と姉の面影があるのかな、って思って。」

中沢「バカだな俺」

まどか「中沢君が私に亡くなった2人の面影を感じるなら感じていいよ。」

中沢「鹿目さんと話してると嫌なことも忘れられる。姉が死んでからこんな生きてて楽しいと思えることなかったよ。」

私は軽音楽部に入部した。

軽音楽部には私と、仁美ちゃん、上条君、ほむら君など多数。
そして今日中沢君も入った。

仁美「この部に入れば放課後にティータイムが楽しめると思ったのですが」

まどか「それは部員が5人しかいないからでしょ。この学校の軽音部は部員が多いからそんなのんびりしていられないよ。」

ほむら♂「軽音部って文化系のクラブじゃ吹奏楽部あたりとならんで人気あるクラブでしょう。あのアニメが異常なんですよ。」

恭介「この軽音部はサバイバル。例のアニメで言えばジャズ研みたいなものだ。」

中沢「俺はあまり部活に出れなくて悪いな」

まどか「仕方ないよ。中沢君には色々事情があるんだし。」

仁美「上条さんはギターじゃなくてバイオリンなんですね。」

恭介「そうだよ。」

まどか「バイオリンのバンドって珍しいけど。」

恭介「たまにはいいんじゃないか。」

まどか「仁美ちゃんはピアノを習ってたんだよね」

仁美「はい、幼稚園のころから10年以上ピアノをやってます。」

まどか「中沢君はギターができるんだっけ」

中沢「母と姉がギターをやっていたからな。」

恭介「それだと僕とは別のバンドになりそうだね。」

まどか「私はボーカル志望だからどこでもいいんだけど」

まどか「これを機会にギターも習っておきたいな」

恭介「じゃあ鹿目さんと志筑さんとさやかと女の子のときの暁美さん、それと女子2人くらいでガールズバンドを組んでみるのはどうだろう?」

まどか「なんでさやかちゃん? さやかちゃんは軽音部じゃないでしょ。」

恭介「ゲストってことでいいじゃん。」

恭介「鹿目さんとさやかは小学校からの友達で仲がいいから、いいバンドが組めると思うけどな。」

恭介「名づけて魔法少女バンドなんて」

まどか「さやかちゃんは魔法少女でもないから」

ある日の朝

ジャーンプ

恭介「よ、鹿目さん。奇遇だな!」

まどか「こんな仕組まれた奇遇がありえるか!」

恭介「うんうん」

まどか「さっきからどうしたの?」

恭介「こんな仕組まれた奇遇がありえるか、か」

恭介「思いつきそうで思いつきそうにない、見事に状況に即した一言だったな、と。」

恭介「當意即妙とはこのことだ。」

恭介「うん、そうなのだ。実は僕は鹿目さんを追いかけてきたのだ。」

まどか「だろうね。知ってたよ。」

恭介「そうか!知っていたか!」

恭介「さすがは鹿目さんだ! 僕のような若輩がやることは全てお見通しなのだな。」

恭介「気兼ねが悪くて面映い限りではあるが、しかし素直に感服するばかりだぞ。」

まどか「ねえ上条君、今日は何の用なの?」

恭介「鹿目さんは魔法少女なんだよな?」

まどか「そうだともいえるし、そうでないともいえる。私は魔法少女になれなかったんだよ。」

恭介「魔法少女に関する知識はあるんだよね?」

まどか「うん。魔法少女の先輩がいるしね。」

恭介「今日時間あるかい?2人で話がしたい。」

まどか「放課後でいいじゃん。同じ部活なんだし。」

恭介「そうか。じゃあ放課後な。」

仁美「今の方、上条さんですよね?」

まどか「そうだね。」

仁美「突然2人きりで話がしたいだなんて」

仁美「もしかして上条さん、まどかさんのことが好きなんじゃないですか?」

まどか「え? そんなわけないよ。」

まどか「仁美ちゃんじゃないんだから、ある日突然モテモテになったりするわけないよ。」

仁美「私の乙女の感では、今日上条さん、まどかさんに告白するでしょう。」

仁美「どうしますか?」

まどか「私はそういう、なんでもかんでも恋愛感情で説明しちゃう風潮っていうのはあんまり好きじゃないんだよね。」

まどかまどか(男の子同士なら好きだけど)

まどか「上条君は昔からさやかちゃんと仲がいいんだし、ありえないよ。」

まどか「で話って何?」

恭介「実は僕も魔法少女なんだ。」

まどか「そうだったの?」

恭介「いや、僕は男だから正しくは魔法少年か。」

まどか「そうだね。」

恭介「君も魔法少女になろうと思ってたってことは、キュゥベえのことは知ってるんだよね?」

まどか「え?」

恭介「君はどんな願い事で魔法少女になろうと思ったんだ?」

まどか「願い事って? それにキュゥベえって何?」

恭介「キュゥベえを知らない? 魔法少女はみんなキュゥベえと契約して魔法少女になるはずだよ。」

まどか「え? 違うよ。」

まどか「魔法少女の養成所、魔法学園に行って、魔法少女選抜試験に合格して魔法少女として認められるんだよ。」

恭介「魔法学園? 選抜試験? そんなのがあるのか?」

恭介「僕のときはなかったけど」

まどか「そろそろ部活行かなくちゃ」

恭介「そうだね。」


恭介「じゃあ行くよ」

仁美「1・2・3・4」

こうして練習がスタートした。

第2.5話 終わり

>>1
死ねとまでは言わないから交通事故に遭って二度とそのキモい文章打てないように両手全指複雑骨折してくれ

主人公・メインヒロイン

鹿目まどか CV:米澤円
見滝原小学校→見滝原中学校・魔法学園→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
魔法少女候補生。魔法学園で常にトップクラスの成績だったが、佐倉杏子によって魔女が倒されて魔法少女制度が廃止されて魔法少女になれなかった。
現在は風見野健康福祉大学見滝原育英高校の生徒や親族にまつわる怪異の事件を解決している。
初恋は中学2年生のとき。小学校4年生のときに白血病になったが祐樹の母がドナーとなって骨髄移植をし一命を取り止めた。
実は腐女子で変態という面を持っている。泣き虫で感動モノに弱い。

中沢祐樹 CV:松岡禎丞
見滝原第二中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
亀に行き会った少年。まどかのクラスメイト。
4歳のときに父が浮気をして浮気相手と駆け落ちし、小学校5年生のときに母をガンでなくす。
その後4つ上の姉と2人暮らしをしていたが中学校1年生のときに姉も飛行機事故で死亡し、僅か12歳で独り身となり児童養護施設に預けられた。
それから一人ぼっちで泣いていたが、まどかと出会って生きる希望を取り戻した。

暁美ほむら CV:男 水島大宙 女 川澄綾子
魔法学園→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
猫に魅せられた少年。魔法少年候補生。
生まれたときの性別は男性だが、猫の怪異にかかって1日おきに性別が変わるようになった。その後まどかとマミによって1週間おきくらいに間隔が伸びた。

メインキャラ
上条恭介 CV:間島淳司
見滝原小学校→見滝原中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
バイオリンの名人。軽音楽部の部員。まどかの小学校からの同級生。

巴マミ CV:戸松遥
見滝原中学校・魔法学園→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
魔法少女。怪異マニア。まどかたちに怪異への対処法をアドバイスする。

美樹さやか CV:竹達彩奈
見滝原小学校→見滝原中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
まどかの小学校からの同級生。女子サッカー部の部員。

まどかの親族
鹿目 知久 CV:安元洋貴
まどかの父。専業主夫。知識が豊富。
優しく穏やかな性格で、詢子を心から尊敬して陰から支えていくことに誇りを持っている。

鹿目 詢子 CV:後藤邑子
まどかの母。キャリアウーマン。
夫の知久によれば仕事が好きなのではなく、頑張ることが好きなのだとされる。

鹿目 タツヤ CV:豊崎愛生
まどかの5つ下の弟で愛称は「たっくん」。小学校5年生。
失恋したときのまどかを慰めた。

その他
佐倉 杏子 CV:生天目仁美
最強の魔女「ワルプルギスの夜」を倒した魔法少女。魔法学園を飛び級で卒業しそのまま最強の魔法少女になった。彼女の活躍によって魔女結界が崩壊し、魔法少女制度が廃止された。

志筑 仁美 CV:下屋則子
見滝原小学校→見滝原第二中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
まどかのクラスメート。軽音楽部の部員。まどか・さやかとよく話をしている。
祐樹とは中学校の同級生。

諏訪 京太郎 CV:福山潤
まどかの初恋の相手。見滝原中サッカー部のエース。
中学2年のバレンタインの日にまどかに告白されたが「それほど好きではない」と言って断った。
タツヤ編のメインキャラ。

越谷 卓 CV:杉田智和
旭丘分校→灘高校→東京大学
健大育英高校1年1組の担任。
小・中学校時代はクラスメートは女子ばかりで、高校は男子校。
女だらけの学校も男だらけの学校も経験してるというのが自慢。

もはやSSですらない

元からSSなんて呼べる代物じゃなかったろ

こいつ安価スレでクソ安価出したりエタってるスレ保守しまくったりしてる荒らしじゃん

第3話 怪異少年ユーノ☆フェレット

とある日曜日

私は1人で公園にいた。散歩に出て、たまたまこの公園に行き着いてしまった。
しかし日曜日の公園に私しかいないなんて、まるで世界に私1人しかいないみたい。
というのはいくら大げさだとしても、まるでこの公園の所有権が私にあるみたいだった。

そこに小学生くらいの男の子がいた。でもすぐに走っていってしまった。
また1人か。

そのとき

「よう!鹿目さん。」

「中沢くん?」

「こんなところで会うなんて奇遇だね。」

「何してたの?」

「ちょっと散歩。中沢くんは?」

「俺も散歩。」

「鹿目さん、ちょっと隣に座っていい?」

「君と話がしたい。」

「あ、いいよ。」

「ベンチを1人で独占していることに、若干の心苦しさを感じていたところだから。」

「そう。それなら遠慮なく。」

「この間のこと、改めてお礼を言わせてもらおうと思って。」

「巴さんにもお礼言わないとね。」

「お礼だなんて別にいいよ。私は何もしてないし、中沢くんが1人で助かっただけだから。」

「私に関して恩を感じるとか、そういうのはやめにしとこうよ。」

「私も中沢君に恩を感じてはいるけど。」

「これから仲良くやって行きにくくなるでしょ。」

「仲良く、ね。」

「俺は鹿目さんのこと親しく思っていいのかい?」

「そりゃもちろん」

「でも俺はあまり友達を作る人間ではないからな。」

「ついこの間まで。もっと言うと鹿目さんに出会うまでは。」

「つまりね、鹿目さんがなんと言おうと、俺は君にお返しがしたいという思うんだ。」

「それが終わって初めて俺たちは・・・。」

「対等な友達同士になれると思うの。」

「そういうわけで鹿目さん、何か俺にしてほしいことはないかい?」

「本当になんでもいいぞ。1つだけなんでも願いを叶えてあげる。」

「金銀財宝でも不老不死でも満漢全席でも」

まどか(いや、最後のはちょっと・・・、というより)

まどか「あなたは神をも越える力を持ってるというの?」

ちょっと書き直します

クソスレageんなカス

第3話 怪異少年ユーノ☆フェレット

とある日曜日

私は1人で公園にいた。散歩に出て、たまたまこの公園に行き着いてしまった。
しかし日曜日の公園に私しかいないなんて、まるで世界に私1人しかいないみたい。
というのはいくら大げさだとしても、まるでこの公園の所有権が私にあるみたいだった。

そこに小学生くらいの男の子がいた。でもすぐに走っていってしまった。
また1人か。

そのとき

中沢「よう!鹿目さん。」

まどか「中沢くん?」

中沢「こんなところで会うなんて奇遇だね。」

中沢「何してたの?」

まどか「ちょっと散歩。中沢くんは?」

中沢「俺も散歩。」

まどか「鹿目さん、ちょっと隣に座っていい?」

中沢「君と話がしたい。」

まどか「あ、いいよ。」

まどか「ベンチを1人で独占していることに、若干の心苦しさを感じていたところだから。」

中沢「そう。それなら遠慮なく。」

中沢「この間のこと、改めてお礼を言わせてもらおうと思って。」

中沢「巴さんにもお礼言わないとね。」

まどか「お礼だなんて別にいいよ。私は何もしてないし、中沢くんが1人で助かっただけだから。」

まどか「私に関して恩を感じるとか、そういうのはやめにしとこうよ。」

まどか「私も中沢君に恩を感じてはいるけど。」

まどか「これから仲良くやって行きにくくなるでしょ。」

中沢「仲良く、ね。」

中沢「俺は鹿目さんのこと親しく思っていいのかい?」

まどか「そりゃもちろん」

中沢「でも俺はあまり友達を作る人間ではないからな。」

中沢「ついこの間まで。もっと言うと鹿目さんに出会うまでは。」

中沢「つまりね、鹿目さんがなんと言おうと、俺は君にお返しがしたいという思うんだ。」

中沢「それが終わって初めて俺たちは・・・。」

中沢「対等な友達同士になれると思うの。」

中沢「そういうわけで鹿目さん、何か俺にしてほしいことはないかい?」

中沢「本当になんでもいいぞ。1つだけなんでも願いを叶えてあげる。」

中沢「金銀財宝でも不老不死でも満漢全席でも」

まどか(いや、最後のはちょっと・・・、というより)

まどか「あなたは神をも越える力を持ってるというの?」

中沢「当たり前だ」

まどか(肯定した!)

まどか「孤児院の中沢くんには無理でしょ。」

中沢「でもまあ確かに俺としてはもっと個人的なお願いのほうが助かるのは事実だな。」

中沢「単純になんか困ってることとかない?」

まどか「困ってることね。」

まどか「実は昨日、弟と喧嘩したんだ」

中沢「そうか。それはいまいち力になってやれそうもないな。」

まどか「あんなこと言っといてそれか」

まどか「じゃあ今日1日私といろいろ見て回ってよ。」

中沢「え? そんなことなら。」

まどか「近くのクレープ屋さんいかない?」

中沢「行く。クレープ食べたい。」

クレープ屋
まどか「ここのクレープ美味しいでしょ」

中沢「そうだね。」

まどか「これじゃまるでデートみたいだね。」

中沢「もうデートってことでいいんじゃないかな。」

中沢「デートして下さいって言ったようなもんじゃん。」

まどか「私たち恋人同士みたい・・・」


まどか「ん?」

目に入ったのはさっき公園にいた男の子

まどか(あの子さっきもいたよね。もしかして迷子)

まどか「ちょっとここで待ってて」

中沢「いいけど、どこかに行くの?」

まどか「小学生に話しかけてくる。」

中沢「小学生が好きなのか? ロリコンかショタコンなの?」

まどか「そんなんじゃないよ!」

まどか「あの子迷子みたいだから」

まどか「ねえどうしたの?道にでも迷ったの?」

「話しかけないで下さい。あなたのことが嫌いです。」

まどか(初対面でいきなりそれ?)

まどか「ねえ君迷子なんでしょ?どこに行きたいの?そのメモ貸してよ。」

「・・・」

まどか「私、鹿目まどかっていうの」

「まどかさんですか。」

まどか「君はなんて名前なの?」

ユーノ「僕はユーノ・スクライアです。お父さんとお母さんがくれた大切な名前です。」

まどか「そうだね。私の名前もパパとママがくれた大切な名前だよ。」

まどか「ユーノ君ってもしかして外人かハーフ?」

ユーノ「まあ外国人っていえば外国人ですね。どこの国から来たかは言えないですけど。」

ユーノ「日本名だと田中翔って言います。」

まどか「そうなんだ。」

ユーノ「とにかく話しかけないで下さい。僕はお前のことが嫌いだ。」

まどか「なんで? 私は君に危害を加えたりしないよ。」

まどか「この街に住んでる人間で、私くらい人畜無害な人間なんていないよ。」

ユーノ「わかりました。警戒のレベルを下げましょう。」

ユーノ「では鬼畜さん」

まどか「鬼畜さん! 誰のことよそれは!」

ユーノ「怒鳴られました。」

まどか「怒鳴ったのは悪かったけど、でも鬼畜さんは酷いって。誰でも怒鳴るって。」

ユーノ「ではなんとお呼びしましょう?」

まどか「そりゃ普通に呼べばいいよ。」

ユーノ「ならばまどかさんで」

まどか「普通でいいな。普通最高。」

ユーノ「僕はまどかさんのことが嫌いです。」

ユーノ「迅速にどっか行っちゃって下さい。」

まどか「いや、君迷子なんでしょ?」

ユーノ「この程度の事態、僕は全く平気です。」

まどか「強がらないで。」

ユーノ「強がってません。」

中沢「どうかしたか?」

まどか「この子道に迷ってるっぽいんだよ。」

まどか「なんか力になれるかなって思って。」

中沢「そう。なるほど。」

中沢「事情はわかった。」

まどか「さっきメモをお姉ちゃんに見せてよ。」

まどか「うーん、ここ隣町の風見野だね。」

中沢「そこなら俺が昔住んでた近くだ。」

まどか「そうなの?じゃあ中沢くんはこの住所とかわかる?」

中沢「わかると思う」

まどか「それは助かる」

中沢「細かいところまではさすがに無理だけれど、その辺はたどり着けばフィーリングでわかるでしょ。」

中沢「じゃあ行こう」

まどか「ユーノ君行くよ」

ユーノ「どこへですか?」

まどか「だからこのメモの住所。あのお兄ちゃんがわかるから案内してくれるって。」

まどか「よかったね。」

ユーノ「はー、案内ですか。」

まどか「あんた迷子なんでしょ?」

ユーノ「迷子です。僕、フェレットの迷子です。」

まどか「フェレット?」

中沢「ユーノ君っていうのか。俺は中沢祐樹。」

ユーノ「話しかけないで下さい。あなたのことが嫌いです。」

中沢「なんだよ。生意気だな。」

まどか「ユーノ君、こうみえても私は魔法少女を目指してたんだよ。」

まどか「最強の魔女ワルプルギスの夜が倒されちゃって、魔法少女制が廃止されて魔法少女になれなかったんだけど。」

ユーノ「そうなんですか。」

中沢「この次の停留所から風見野市だよ。」

『次は・・・』

中沢「違う!。ここは左に曲がるはずなのに。」

まどか「乗るバスを間違えたってこと?」

中沢「そんなはずはない。確かに風見野駅行きに乗っただろ。」

まどか「次のバスで引き換えしましょ。今度こそ間違えないように。」

中沢「これで間違いないよな。」

・・・
まどか「ねえユーノ君」

ユーノ「なんでしょうまどかさん」

まどか「この住所の場所には一体何があるの?」

ユーノ「ふーんだ。話しません。黙秘権を行使します。」

まどか「教えないと連れてってやらないよ。」

ユーノ「別に頼んでません。1人で行けます。」

まどか「でも迷子でしょ?」

ユーノ「だったらなんですか?」

まどか「いやユーノ君、向学のために教えてあげるけど、そういうときは誰かを頼ればいいんだよ。」

ユーノ「自分に自身がもてないまどかさんあたりはそうすればいいです。気の済むまで他人を頼ってください。」

ユーノ「でも僕はそんなことする必要がないんです。僕にとってはこの程度日常自販機なんですから。」

まどか「わかりましたよお坊ちゃま。お願いです。この住所の場所に一体何があるのかどうかわたくしめに教えてくださいませ。」

ユーノ「言葉に誠意がこもってません。」

まどか(たっくんならこの手で確実に落ちるけど、ユーノ君はバカな子供をあしらう様には行かないというわけか。)

まどか「お坊ちゃん。飴玉をあげよう。」

ユーノ「わーい、なんでも話します。」

バカな子供だった。

ユーノ「その住所は高町さんという方が住んでいます。」

まどか「で? どういう知り合いなの?」

ユーノ「親戚です。」

まどか「親戚ね」


中沢「今度こそ次の停留所から風見野市だ」
『次は・・・』

中沢「え?」

中沢「どうなってるんだよ! おい!こら!」

中沢「こんなのってありか」

まどか「今度は歩いて行ってみよう」

まどか「途中で通り過ぎた三叉路を左。それで風見野につくはずだよね。」

ユーノ「ところでかもめまどかさん」

まどか「私の名前を鳥みたいに呼ばないでよ。私の名前は鹿目まどかだよ。」

ユーノ「失礼、噛みました。」

まどか「違う。わざとだ。」

ユーノ「かみまみた。」

まどか「わざとじゃない?」

ユーノ「仕方がありません。誰だって言い間違いをすることくらいはあります。」

ユーノ「それともまどかさんは生まれてから一度も噛んだことがないというのですか?」

まどか「ないとは言わないけど、少なくとも人の名前を噛んだりはしないよ。」

ユーノ「では、バスガス爆発と3回言ってみて下さい」

まどか「それ人の名前じゃないじゃん」

ユーノ「いえ人の名前です。知り合いに3人ほどいます。」

まどか「バスガス爆発 バスガス爆発 バスガス爆発」

ユーノ「夢を食べる動物は?」

まどか「バク?」

ユーノ「残念!夢を食べる動物それは。」

ユーノ「人間です」

まどか「うまいこと言ってんじゃないよ。」

中沢「なああの三叉路までこんなに距離あったっけ。」

まどか「もうとっくについてなきゃおかしいよ」

中沢「う・・・?」

まどか「あなたも私も、あんな大きな三叉路を気付かずに素通りするほどバカじゃないはずだよね。」

中沢「こいつは幻覚か何かか?」

まどか「何をしているの?」

中沢「GPSのナビゲーションシステムを使ってみようと思って」

中沢「え?」

まどか「どうしたの?」

中沢「急に圏外になってしまったぞ」

中沢「なんでだろう?」

ユーノ「多分無理だと思います。」

まどか「え?」

ユーノ「何度言ってもたどり着けないんですから。」

ユーノ「僕はいつまでもたどり着けないんです。お母さんのところにはたどりつけません。」

ユーノ「僕はフェレットの迷子ですから。」

電話

マミ『マヨイタチね。フェレットはイタチ科。人を迷わせる怪異で数え切れないくらいにいっぱいいるけど、そのタイプでフェレットというならマヨイタチで間違いないでしょ。』

どうしてもたどり着けないので、私たちはマミさんの家に相談に行くことにした。

まどか「ねえユーノ君」

まどか「そういえばさっきお母さんって言ってたけど、高町ってのは親戚の家じゃなかったの?」

ユーノ「母親だって親戚のうちでしょ。」

まどか「そりゃそうだけど。」

ユーノ「それにお母さんといっても残念なことにもうお母さんじゃありませんから。」

ユーノ「高町ってのは母親の旧姓です。」

ユーノ「母の誕生日の日に母の家に行こうと思って、道に迷ってしまって」

まどか「そのときフェレットに会ったってわけか」

ユーノ「会ったというかよくわかりませんが。」

ユーノ「それと僕のことはできれば翔君とお呼び下さい。」

まどか「そう」

まどか「こんにちは、マミさん。」

マミ「いらっしゃい鹿目さん。お茶とケーキの準備はできてるから。」

マミ「あら鹿目さん、今日はまた別の男の子を連れてきたのね。それに中沢さんと2人も。」

まどか「またその台詞ですか。」

まどか「この子はユーノ・スクライア君。日本名は田中翔君。」

マミ「初めまして、巴マミです。」

ユーノ「は、初めまして。」

中沢「巴さん、この間はありがとうございました。」

中沢「お礼を言っといてなんですけどまたお世話になることになりました。」

マミ「それにしてもよくもこんな短期間にいろいろな怪異と男の子に出会えるものね。鹿目さんは。」

まどか「怪異に行き会ったのは私じゃないですよ。」

マミ「そうなの?」

まどか「フェレットに行き会ったのはこのユーノ・スクライアって名前の子供ですよ。」

マミ「ユーノ・スクライアって外人かハーフなの?」

まどか「外国人みたいです。」

マミ「今回のマヨイタチ対策は風見野市に詳しい中沢さんに伝えておこうと思うの。」

まどか「対策ってそれだけ? 中沢君のときみたいなことはやらないんですか?」

マミ「必要ないわよ。フェレットは亀ほど厄介じゃない。神様じゃないからね。どちらかというとお化けね。」

マミ「幽霊というべきか」

まどか「幽霊・・・ですか?」

マミ「鹿目さんとユーノ君には別室で待っててもらえないかしら。」

マミ「まあ鹿目さんにはいてもらっててもいいんだけど、その子1人だと心配だと思うし。」

まどか「わかりました。」

ユーノ「ところでゆりかもめまどかさん」

まどか「私の名前をお台場の乗り物みたいに呼ばないでよ。私の名前は鹿目まどかだよ。」

ユーノ「失礼、噛みました。」

まどか「違う。わざとだ。」

ユーノ「かみまみた。」

まどか「わざとじゃない?」

ユーノ「仕方がありません。誰だって言い間違いをすることぐらいはあります。」

ユーノ「それとも、まどかさんは生まれてから一度も噛んだことがないというのですか?」

まどか「ないとは言わないけど、少なくとも人の名前を噛んだりはしないよ。」

ユーノ「では」

ユーノ「生ムミ生モメ生ママモと3回言って下さい。」

まどか「あんたが言えてないじゃん。」

ユーノ「生モメだなんていやらしいです」

まどか「言ったのはあんただからな。」

ユーノ「生ママモだなんていやらしいです」

まどか(そのいやらしさは私にはわからないが)

中沢「お待たせ。」

中沢「あのな、マヨイタチから開放される方法はとても簡単なのだそうだ。」

中沢「鹿目さん、フェレットについていくから迷うのであって、フェレットから離れれば迷いはない、だって。」

まどか「ついていくから迷う?」

中沢「フェレットの場合、対象となっている人間のほうから怪異のほうによっているらしいんだ。」

中沢「だから鹿目さんがカタツムリから離れればそれでいいというわけ」

まどか「いや私じゃないでしょ。翔君がだよ。」

まどか「でもそれなら、おかしいよ。翔君は別に自分からカタツムリについていってるわけないよ。」

中沢「わかってるの鹿目さん。その子、そこにはいないんだよ。」

中沢「そこにはいないし、どこにもいない。」

中沢「ユーノ・スクライア君っていうんだっけ。」

中沢「その子、もう死んでるんだよ。」

中沢「だからその子は怪異に取り付かれてるんじゃなくて、怪異そのものなんだ。」

・・・
ユーノ・スクライア 田中翔の回想

20年以上前、あるところで1組の夫婦がその関係に終焉を迎えました。
1人息子は父親が引き取ることになりました。
時が過ぎ、男の子は自分の母親の顔が思い出せなくなっていたのです。
母親の写真を見ても、本当にそれが自分の母親なのかどうかわからなくなっていました。
だから男の子は母親に会いに行くことにしました。
母親の誕生日の日に
けれど男の子はたどりつけませんでした。母親の家にはたどりつけませんでした。
なんででしょう? どうしてでしょう? 信号は確かに青色だったのに。

1997年11月16日のことでした。
・・・・

ユーノ「その男の子というのが僕です」

まどか「以来、ずっと迷ってるっていうの?」

中沢「目的地にたどりつけなかったものが、他者の帰り道を阻害する。」

中沢「それがマヨイタチだそうだ。」

中沢「巴さんがこう言っていたよ。」

中沢「マヨイタチび会うための条件というのは、家に帰りたくないと望んでいること、なんだって。」

中沢「まあ魔法少女にも見えるみたいだけど。」

中沢「俺は孤児院が家だけど、いつも一人ぼっちだから帰りたくないと思ってたのはあったな。」

まどか「そういえば私もタツヤと喧嘩して家にいずらくなって、帰りたくないと思っていたかも。」

中沢「マヨイタチへの対処はとても簡単なんだ。最初に言ったように、ついていかずに離れればいい。」

中沢「それだけのこと。」

中沢「そんな悪質な怪異じゃないし、そこまで強力な怪異ではない。まず大きな害はない。」

中沢「そう言ってた。」

まどか「それで?」

まどか「私が聞きたかったのはこの子を、翔君をお母さんのところに一体どうやったら連れていってあげられるかってことだよ。」

まどか「この子は私に対して、初対面でいきなりとんでもないことを言ったんだよ。」

まどか「話しかけないで下さい。あなたのことが嫌いです、って。」

まどか「わかる? ついてほしくないからって会う人間全員にそんあ台詞を言わなくちゃいけない子の気持ちがあなたにわかるの?」

まどか「私には全くわからないよ。でも道に迷ってるときに、一人でいるときに、そういうことを言わなくちゃいけない気持ちを、私もあなたも違うかたちで経験してきているはずでしょ?」

まどか「たとえここにいなくても、どこにもいなくても、この子を無事に母親のところに送り届けるのが私の役目だ。」

中沢「そういうと思ったよ。ようやく実感できた。」

中沢「鹿目さんに俺の抱えていた問題がバレちゃったとき、鹿目さんはその日のうちに俺に声をかけてくれたよね?」

中沢「鹿目さんはひょっとして俺だから助けてくれたのかな?」

中沢「でもそうじゃなかった。」

中沢「単純に鹿目さんは誰でも助けるだけなんだよ。」

まどか「助けるって大げさだよ」

中沢「でも怪異に行き会ってから、もっと言うと姉が死んでから3年近く、俺の抱えている問題に気付いた人はたくさいんいたけど、鹿目さんみたいなのは初めてだったから。」

中沢「俺が1人で泣いてるのを見て優しく声をかけてくれたのも鹿目さんだけだったし。」

まどか「そりゃ、そうだけど。」

中沢「巴さんからの最後の伝言だ。今回に限り使える裏ワザが1つあるって。」

まどか「裏ワザ?」

中沢「行くぞ」

・・・
中沢「あいつから離れればいい。それだけ・・・」

マミ「そう。」

中沢「あいつを母親のところに連れて行く方法はないんですか?」

マミ「多分鹿目さんならあの子をお母さんのところに送っていきたいって言うと思うの。」

マミ「だから今回に限り使えるだろう裏ワザを1つ伝授しておくわ。」

マミ「これはユーノ君に聞かれちゃまずいから、だからユーノ君は別室に待機してもらったの。」

・・・
マヨイタチの、怪異としての属性が幽霊であるのなら、そこには情報的記憶が蓄積しない。
情報的記憶とは、つまり知識だ。
私のような土地勘のない人でも迷わせることができる。
だが知らないことは知らないのだ。いや、知っていても対応は出来ない。
例えば区画整理。新しく作られた道ばかりを選択したルートを使えば、マヨイタチでは対応できない。
バス停から徒歩で15分くらいの距離を1時間以上もかけて、私たちは目的地にたどりついた。

中沢「ついたぞ」

まどか「え?」

でも、そこには何もない空き地だった。

まどか「中沢君、ここで間違いないの?」

中沢「ええ、間違いない。」

まどか「こんなことってあるの・・・」

まどか「せっかくたどりついたのに・・・」

ユーノ「う」

ユーノ「う・・・・」(グス)

涙を流している

ユーノ「ユーノ・スクライア、ただいま、帰りました・・・」

中沢「お疲れ様でした。鹿目さん。」

まどか「いい話だな・・・」(グス)

まどか「感動した・・・」

中沢「鹿目さん、こういう話弱いね」

まどか「うん・・・」(グス)」

まどか「今回頑張ったのは中沢君だよね」

中沢「そうかもな」

まどか「ねえ中沢君、これからは私のこと名前で呼んでよ。」

まどか「まどかって。」

中沢「名前で?」

まどか「うん。だから私も中沢君のこと祐樹君って呼んでいい。」

中沢「・・・鹿目さんがいいなら」

中沢「ま、まどか・・・」

まどか「祐樹君!」

・・・
詢子「まどか、朝だぞ!起きろ!」

タツヤ「お姉ちゃん、朝~。起きて~。お姉ちゃん」

詢子「おっきろ~!」

・・・
まどか「うわー遅刻だー!」

ユーノ「おはようございます、鹿目まどかさん。」

まどか「あれ? 何してるの?」

まどか「成仏したんじゃなかったの?」

ユーノ「なんといいますか。」

ユーノ「僕、無事に自爆霊から浮翌遊霊へと出世いたしました。二階級特進というわけです。」

ユーノ「あの、しばらくはこの辺りをうろうろしていると思いますから、みかけたら話しかけて下さいね。」

まどか「そう。それはよかったね。」

まどか(成仏したんじゃないんだ。)

まどか(私の涙返してよ!)

第3話 終わり

自爆霊とか怖すぎわろた

第4話 シューきゅーぶ 新世紀蹴球娘
さやかなでしこ
マスミサムライ

さやか「まどかは魔法少女の卵だよね?」

まどか「魔法少女の卵っていうか、魔法少女を目指してたのが魔女がみんな倒されちゃったから魔法少女になれなかった女の子だけど。」

さやか「校長がサッカー部を廃部にするっていうんだよ。」

まどか「サッカー部が廃部?」

さやか「うん、男子サッカー部、女子サッカー部両方とも。」

さやかちゃんは女子サッカー部の入部希望者だ

まどか「そんなの魔法で解決できる問題じゃないと思うけど。」

さやか「え~、頼むよ。校長を説得させるだけでいいんだよ。」

まどか「一体なんで廃部なの?」

まどか「部員不足とか?」

さやか「いや、部員はいっぱいいるよ。他の運動部並に。」

まどか「じゃあなんで廃部なの?」

さやか「校長がサッカー嫌いなんだよ。」

まどか「何それ自分勝手じゃん。」

まどか「どっちにしてもこんなこと私に相談されても困るよ。」

さやか「奇跡か魔法でもあれば」

まどか「これに関しては奇跡も魔法もないんだよ。」

さやか「暁美って子と中沢って子は助けたじゃん。」

まどか「それは怪異だよ。サッカー部の問題は怪異じゃないじゃん。」

さやか「怪異より簡単な問題だと思うけど」

冬木「君が魔法少女の鹿目まどかさんばいか。」

まどか「誰?」

さやか「男子サッカー部の冬木真澄君。」

さやか「校長がサッカー部を廃部にするって言うんだばい。部員は揃ってるっていうのに。」

冬木「是非魔法で我がサッカー部を救ってくればい。」

まどか「だから魔法でどうにかできる問題じゃないんだって。」

まどか「それに私もう魔法少女じゃないし」

さやか「こういうのは生徒会に相談したらどう?」

さやか「生徒会も頼りないんだよね。」

まどか「そうなの?」

まどか「同じ魔法少女ならマミさんに相談してみようよ。あの人の方が頼りになるし。」


マミ「サッカー部が廃部、ですか。」

さやか「なんとか校長を説得して廃部にさせないでほしいんですけど。」

マミ「とりあえず校長に話を聞いてみましょうか。」

校長室

まどか「失礼します」

風見野健康福祉大学付属見滝原育英高校の校長、北和也がそこにいた。

マミ「サッカー部のことについて質問があるのですが」

校長「君はサッカー部の部員か?」

まどか「いえ、違いますけど。」

校長「じゃあ関係ないだろ。」

さやか「あの、私はサッカー部員です。」

まどか「一体なんでサッカー部が廃部なんですか? 部員不足でもないのに。」

校長「俺がサッカーが嫌いだからだ。」

まどか「なんでサッカーが嫌いなんですか?」

校長「俺の息子がサッカーが嫌いだからだ。」

まどか「息子が、ですか?」

校長「そうだ。息子がサッカーが嫌いなら俺もサッカーが嫌いだ。」

マミ「親バカなんですね。」

まどか「息子さんはなんでサッカーが嫌いなんですか?」

校長「聞きたいか?」

まどか「聞きたいです。なんで校長先生の息子さんはサッカーが嫌いなんですか?」

校長「息子が1993年10月28日生まれだからだ。」

まどか「1993年10月28日、ですか? それがサッカーが嫌いなのと何が関係あるのですか?」

校長「1993年10月28日が何の日か知らないのか?」

さやか「今聞きました。校長先生の息子さんが生まれた日ですよね。」

校長「そうじゃなくて、1993年10月28日に何が起こったか、何かピンとこないのか。」

まどか「わかりませんよ。私にとっては生まれる前ですし。」

まどか「マミさんわかりますか?」

マミ「わかりません」

まどか「さやかちゃんわかる?」

さやか「なんか聞いたことある気がするけど忘れた。」

校長「そうか、君たちは知らないのか。知らないならいい。」

校長「帰れ」

まどか「その日に何があったんですか? 教えて下さい。」

さやか「サッカー部を廃部にしないで下さい」

マミ「そんなんじゃ納得できません。」

マミ「校長先生の息子さん、なんでサッカーが嫌いなんでしょう。」

まどか「10月28日って何か特別な日でしたっけ?」

マミ「祝日でもないですしね。」

マミ「強いていえばハロウィンが近いですけど、ハロウィンは10月31日ですし。」

まどか「ちなみに私の誕生日は10月3日です。」

さやか「1993年といえばJリーグが開幕した年だけど、Jリーグが開幕したのは5月15日だし。」

まどか「あ、冬木君、だっけ?」

まどか「校長先生になんでサッカーが嫌いなのか聞いたけど教えてくれなかった。」

冬木「僕は校長がなぜサッカーが嫌いなのか知ってるばい。」

まどか「え?知ってるの?」

冬木「校長の息子、北あきらも今年からこの学校の先生に就任したばい。」

まどか「そうなんだ。」

冬木「その北あきら先生がサッカーが嫌いだから校長もサッカーが嫌いなんだばい。」

まどか「それは校長先生から聞いた。」

冬木「北あきら先生が生まれたのが1993年10月28日なんだばい。」

まどか「それも聞いた。」

まどか「1993年10月28日って何の日か知ってる?」

冬木「鹿目さんは知らないばいか?」

まどか「知らない。」

冬木「1993年10月28日は、ドーハの悲劇の日だばい。」

まどか「ドーハの悲劇? なんか聞いたことあるような・・・」

冬木「ドーハの悲劇とは、1994年ワールドカップアメリカ大会のアジア最終予選の最終戦、日本対イラク戦のことばい。」

冬木「日本代表は最終戦の1つ前の試合で韓国に1-0で勝利して首位に立ち、最終戦のイラク戦に勝てば悲願のワールドカップ初出場が決まるところまできたばい。」

冬木「迎えた最終戦、2-1で日本がリードして後半ロスタイムに入り、ワールドカップ初出場まであと少し。」

冬木「しかし後半ロスタイム、イラクにヘディングゴールを決められてしまい、2-2の引き分けになってしまったばい。」

冬木「最終戦に勝利したサウジアラビアと韓国に抜かれて3位に転落し、日本代表はあと一歩のところでワールドカップ初出場を逃してしまったのだばい。」

まどか「へえ、そんなことがあったんだ。」

まどか「そういえばパパから聞いたことあったな。」

冬木「あの同点ゴールを決められた瞬間は日本代表選手はピッチに倒れこみ、テレビを見てた人はみんな我が目を疑い、試合後は日本中が悔し涙を流したらしいばい。」

冬木「そしてその試合が行われたのが1993年10月28日だばい。」

まどか「でもその日に生まれたことがなんでサッカー嫌いになるの?」

冬木「色々なところで過去の名勝負としてドーハの悲劇のことを振り返られる。そのたびに1993年10月28日という日付もでてくる。」

冬木「だから1993年10月28日といえばドーハの悲劇の日というのは当時をリアルタイムで見てた人はみんな知ってるし、見てなかった人でもサッカーに詳しい人なら知ってるんだばい。」

冬木「北あきら先生は子供のころからドーハの悲劇の日生まれという理由でいじめられてきたばい。」

冬木「北先生はサッカーではなく野球をやってたそうだが、それでも試合に負けたりミスしたりすると周りからドーハの悲劇の日生まれのせいだと言われ続けてきた。」

冬木「そして自己紹介で生年月日を言えばいつもドーハの悲劇の話になってしまう。」

冬木「ときにはドーハの悲劇生まれだとバカにされることもある。」

冬木「北あきら先生の人生はドーハの悲劇と、ドーハの悲劇の日生まれという理由で苦しいものだったんだばい。」

冬木「これが北あきら先生がサッカーが嫌いになった理由ばい」

まどか「つまり校長先生の息子さんは、ドーハの悲劇の日生まれという理由でいじめられて、それが原因でサッカーを憎むようになったということか。」

まどか「ドーハの悲劇を憎むならまだしも、サッカーを憎むなんて。」

冬木「日本は4年後についにワールドカップ初出場を果たし、その後5大会連続でワールドカップ出場を決め、ドーハの悲劇なんて今となっては過去の苦い思い出の1つに過ぎないわけだ。」

冬木「しかし日本代表がここまで強くなってサッカー人気が高まったからこそドーハの悲劇が色んな人に知られ、北あきら先生がドーハの悲劇の日生まれだといじめられる原因になったのは皮肉だろう。」

まどか「でも校長先生がサッカー嫌いになった理由知ってるなら私に頼らないで何とかできるんじゃないの?」

冬木「そうかもしれないばい。魔法に頼るべきじゃないね。」

祐樹「まどか」

まどか「あ、祐樹君」

祐樹「サッカー部が廃部になる理由って校長先生がサッカー嫌いだからだよな?」

まどか「そうみたい」

祐樹「校長先生の息子が1993年10月28日、ドーハの悲劇生まれだかららしいぞ。」

まどか「冬木君から聞いた」

祐樹「俺も冬木から聞いたんだ」

祐樹「でも一歩間違っていれば、あの同点ゴールを決められていなければ日本がワールドカップ初出場を決めた栄光の日となっていたわけで、そしたら校長先生の息子は栄光の日生まれとなって逆にサッカーが好きになっていただろうね。」

祐樹「たらればを言ってはいけないだろうけど。」

まどか「そうだね。」

祐樹「ちなみにその4年後、日本は悲願のワールドカップ初出場を決めるわけだが、その試合をなんと言うか知ってるか?」

まどか「知らない。 なんとかの歓喜だっけ?」

祐樹「ジョホールバルの歓喜だ。日付は1997年11月16日。」

祐樹「この日に生まれた人もいるだろうからその人はまさに栄光の日生まれだろうな。」

まどか「そういえばユーノ君が事故で死んだのが丁度その1997年11月16日って言ってたな。」

祐樹「そんないい日に事故に遭ってしまったのか。不幸だな。」

まどか「ちなみに魔法少女が魔女との戦いに敗れて死ぬことを「円環の悲劇」って言うんだよ。」

まどか「由来は知らないけど魔法少女の間での俗称。」

祐樹「そんな言葉があるのか」

恭介「僕としてはこのままサッカー部が廃部になってくれたらいいなーと思う。」

まどか「え?それはダメだよ。」

恭介「さやかを軽音部に入れたい」

恭介「僕とバンドを組みたいっていうのもあるけど、鹿目さんと暁美さんとの魔法少女バンドも見てみたいな。」

まどか「さやかちゃんは昔からサッカー少女だったんだし、夢を奪っちゃ可哀想だよ。」


マミ「私思うんだけど、ドーハの悲劇も一種の怪異じゃないかしら?」

まどか「なんでドーハの悲劇が怪異なんですか。」

マミ「ワールドカップ出場目前のロスタイムにゴールを決められて出場を逃すなんて、呪われてるとしかいいようがない。呪いは怪異を生む。」

まどか「なんでもかんでも怪異にしないで下さい。怪異マニアをマミさん。」

まどか「これだからマミさんは中二病って言われるんですよ。」

・・・
北あきらの回想

j教師「名前は?」

あきら「北あきらです。」

教師「生年月日は?」

あきら「1993年10月28日です。」

教師「1993年10月28日 あーあの ドーハの悲劇の日ね?」

クラスメートA「あのときの日本代表可哀想だったな。」

クラスメートB「うわー、すげー不吉な男がいるー」


クラスメートA「おーい、ドーハの悲劇生まれー!」

クラスメートB「あのとき日本代表の帰国したときみたいに水かけてやるー」

クラスメートC「あるいは北朝鮮みたいに炭鉱送りがいいか」

野球部

野球部員A「お前のエラーのせいで負けた」

野球部員B「そうか、お前ドーハの悲劇生まれだったな。」

野球部員A「ドーハの悲劇生まれの奴がいるから負けたんだ」

野球部員C「お前なんか消えちゃえ」

野球部員B「退部しろ」

あきら「待ってよ。ドーハの悲劇はサッカーだろ。野球とは関係ねえ!」


あきら「何がドーハの悲劇だ。結局あれからずっと日本はワールドカップに出場し続けてるじゃねえか。」

あきら「そのおかげでここまで日本でサッカーが人気スポーツになったんだ。」

あきら「日本のサッカー人気がここまで高くならなければ俺がドーハの悲劇生まれだってバカにされずに済んだのに。」

あきら「全部サッカーのせいだ。」

あきら「この世からサッカーを、一匹残らず駆逐してやる!」

あきら「全てのサッカーを生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全てのサッカーを、この手で!」

観客「日本!」 「日本!」 「日本!」

実況「なでしこ勝った!世界一!」

「つくづく女は強いですな。男はだらしないけどねえ」

「日本では女性のほうが男性より優秀だ。その証明が1つ加わった。」

あきら「何が男はだらしないだ! 何が女性の方が優秀だ。サッカーだけで何がわかる!」

あきら「これだからサッカーは!」

クソスレageんなカス

・・・
まどか「さやかちゃん、校長を説得に行っていい?」

さやか「まどか、行ってくれるの?」

まどか「さやかちゃんも来てよ。私1人じゃなんの権限もないんだから。」

私は再び、校長室へ。

まどか「校長先生」

さやか「校長先生」

校長「なんだ。」

まどか「校長先生と、校長先生がなんでサッカーが嫌いなのか、冬木君から聞きました。」

校長「そうか。」

まどか「1993年10月28日、つまりドーハの悲劇の日に生まれたことをいじめられてたんですね。」

校長「そうだ。だがそれだけじゃないぞ。」

まどか「それだけじゃないんですか?」

校長「あきらが高3の年(2011年)、女子サッカー日本代表なでしこジャパンがワールドカップで優勝した。」

校長「そしたら著名人が揃いも揃って日本の男は情けないだの、女性のほうが優秀だの言い出した。」

校長「あのときの俺たち男の肩身の狭さは女には分かるまい。」

校長「そしてその年の高校野球や他の男子スポーツはなでしこブームのせいで全然盛り上がらなかった。」

校長「あれであきらはますますサッカー嫌いになった。俺もだ。」

まどか「だからってサッカー部を廃部にすることないんじゃないですか?」

校長「お前に何がわかるっていうんだ。」

校長「日本のサッカー人気がここまで高くならなかったら、ドーハの悲劇生まれくらいでいじめられたりしなかったんだ。」

校長「この世からサッカーを、一匹残らず駆逐してやる!」

校長「全てのサッカーを生まれる前に消し去りたい。全ての宇宙、過去と未来の全てのサッカーを、この手で!」

さやか「何言ってんのかさっぱりわかりません」

まどか「サッカー部の人が可哀想じゃないですか。あの人たちはサッカーが好きなんですよ。」

まどか「1回くらいチャンスをあげたらどうですか? 廃部にしない条件とか?」

校長「廃部にしない条件?」

まどか「条件をクリアできなかったら、今度こそ廃部にしていいですから。」

まどか「さやかちゃん、いいよね?」

さやか「う、うん。」

校長「わかった。じゃあ大学生チームと試合をして勝ったらサッカー部の存続を許そう。。」

校長「本当はJリーグのプロチームって言いたいところだが、それはあまりに厳しすぎるだろという以前に試合を組んでくれないだろうからな。」

まどか「ありがとうございます。」

校長「あと面倒くさいからうちは男子サッカー部と女子サッカー部男女混合チームな。」

校長「相手はもちろん全員男子だ。」

・・・
さやか「まどか、ありがとう。」

まどか「まだお礼を言うのは早いよ。」

まどか「試合に勝ってからだよ。」

そうして組まれた京王大学との試合

風見野健康福祉大学付属見滝原育英高校男女合同サッカー部先発

徳島真司
岡山慎司
大阪勇也
青森敏弘
本田圭太
中村雅史
南拓実
川澄あや
岩淵梓
川口永嗣

・・・
序盤から京王大学ペースで健大育英高校サッカー部は劣勢
しかしなんとか健闘している。

前半25分、カウンターから京王大学が先制。
そのまま1-0京王大学が1点で前半折り返す。

川澄「このまま負けたら廃部よ」

徳島「絶対に逆転するぞ!」

後半15分、健大育英高校がスローインから南のパスを徳島がシュート。
健大育英高校が同点に追いついた。

しかし後半25分、健大育英高校がフリーキックのチャンス。
本田のフリーキックが直接ゴールに突き刺さった。
2-1、健大育英高校が逆転した。

このまま終われば試合に勝てる。
しかし後半ロスタイムだった。京王大学のショートコーナーからのヘディングシュートがゴールネットを揺らした。
2-2、勝利目前で同点に追いつかれてしまった。
まるでドーハの悲劇・・・。

そのまま後半は終わり、90分では決着がつかず延長戦へ。
今回は同点ならPK戦まで行って決着をつける。

健大育英2-2慶応大学
前半0-1
後半2-1

徳島「追いつかれちゃったけど、また勝ち越せばいいんだ。」

川澄「絶対勝つよ!」

・・・
延長戦、健大育英高校が選手交代。
南に代わって投入されたのは、冬木真澄だった。

冬木「まさか1年の俺に出番があるとは」

1年生で既にエース級の期待をされている冬木だ。

延長前半5分、京王大学のロングシュートはオフサイドラインを出ている選手にパスされゴール。

徳島「今のはオフサイドだろ!」

しかし抗議は認められない。
今回は校長の圧力で判定は極端な京王大学寄りで、中盤は京王大学のラフプレーにファールをとってもらえる苦しんだ。
試合が進むにつれてその傾向はますます強くなっていった。

3-2、延長戦で京王大学が勝ち越した。

このまま終われば試合に負け、サッカー部は廃部になる。
誰もが健大育英の負けと思った延長後半ロスタイム、
健大育英のコーナーキック。本田のパスを冬木がシュート。そしてゴールネットを揺らした。
交代出場の冬木が見事に期待に応えた。

3-3 今度は健大育英が土壇場で同点に追いついた。

健大育英3-3京王大学
前半0-1
後半2-1
延長前半0-1
延長後半1-0

試合はPK戦へ

京王大学が先攻。京王大学の1人目は成功。
健大育英の1人目。なんと大きく外してしまった。

京王大学は2人目も成功。
健大育英の2人目。またしても外してしまった。

京王大学は3人目も成功。これで3-0。
これを失敗すると負けが決まってしまう健大育英の3人目。
プレッシャーがかかる中落ち着いて決めた。

決めれば京王大学の勝利となる京王大学の4人目。
GK川口がコースを読みセーブ。止めた。
失敗できない健大育英の4人目。キーパーの逆をついて決めた。

決めれば京王大学の勝利となる京王大学の5人目。
またもGK川口がコースを読みセーブ。止めた。
失敗すれば負け、成功すれば同点に追いつける健大育英の5人目。見事に決めた。

京王大学○○○×× 3
健大育英××○○○ 3

3人では決着がつかずサドンデスへ。
6人目、7人目、8人目は両チームとも成功。

京王大学○○○××○○○ 6
健大育英××○○○○○○ 6

京王大学は9人目も決めた。
健大育英の9人目は冬木。

冬木「右に蹴るか。左に蹴るか。」

1.右に蹴る
2.左に蹴る

5人では決着がつかずサドンデスへ。
6人目、7人目、8人目は両チームとも成功。

京王大学○○○××○○○ 6
健大育英××○○○○○○ 6

京王大学は9人目も決めた。
健大育英の9人目は冬木。

冬木「右に蹴るか。左に蹴るか。」

1.右に蹴る
2.左に蹴る

1.右に蹴る
冬木は右に蹴った。
キーパーの逆をついて決めた。

京王大学の10人目はGK川口が好セーブで止めた。
健大育英の10人目が成功し、激闘に決着がついた。
健大育英の勝利。

京王大学○○○××○○○○× 7
健大育英××○○○○○○○○ 8

健大育英3-3京王大学
前半0-1
後半2-1
延長前半0-1
延長後半1-0
PK 8-7

これで風見野健康福祉大学付属見滝原育英高校サッカー部の廃部は免れた。

さやか「まどか、本当にありがとう。」

冬木「鹿目さんのおかげです。本当にありがとうございましたばい。」

まどか「私は何もしてないよ。」

まどか「冬木君の活躍のおかげだよ。」

さやか「でもまどかが校長先生に直談判してチャンスをもらったんだし。まどかがいなければあの試合もなかったんだから」

さやか「困ってる人を見ると放っておけない、誰にも悲しんでほしくないっていつもまどかが言ってるもんね。」

マミ「結局今回の怪異も鹿目さんが解決しちゃったわね」

まどか「だから怪異じゃないですから。」

・・・
詢子「まどか、朝だぞ!起きろ!」

タツヤ「いい加減に起きないとダメだよ」

詢子「パパ、今日はシーツを洗濯するって」

タツヤ「お姉ちゃんが起きれば洗濯始められるのにって言ってるよ。」

まどか「ん・・・・」

詢子「おっきろ~!」

Happy End

2.左に蹴る
冬木は左に蹴った。キーパー正面だった。
キーパーに止められ、激闘に決着がついた。
京王大学の勝利。

京王大学○○○××○○○○ 7
健大育英××○○○○○○× 6

健大育英3-3京王大学
前半0-1
後半2-1
延長前半0-1
延長後半1-0
PK 6-7

その場に泣き崩れる冬木。

これで風見野健康福祉大学付属見滝原育英高校サッカー部の廃部が決定した。

まどか「残念だったね、さやかちゃん。」

さやか「せっかくまどかが校長に直談判してチャンスもらったのに、本当にごめん。」

まどか「別に私に謝ることないよ。」

まどか「そういえば冬木君はどうしたの?」

さやか「転校した。」

さやか「私も転校しようかな。でもまどかと離れ離れになるの嫌だな。」

恭介「なあさやかー」

まどか(あー上条君、さやかちゃんを軽音部に勧誘しに来たな。)

恭介「軽音部に入らないか?」

さやか「興味ない」

Bad End

クソスレageんな

>>1
死ね

第5話 怪異少女まどか☆ラッキー

昼休み、祐樹君と一緒にお弁当を食べている

祐樹「こうやって一緒に弁当を食べる相手って今までいなかったから、こういう友達がいるのはいいなって思って。」

まどか「そうだよね。」

祐樹「中学のときはトイレで弁当を食べる奴もいたみたいだけど、俺はそういうことはしなかったな。」

祐樹「別に1人でいることが恥ずかしいってわけでもなかったし。」

祐樹「それにしてもまどか、何か浮かない顔をしてるよ。」

まどか「そう?私そんな浮かない顔してた?」

祐樹「まるで映像化不可能としていた物語が何かの間違いでうっかりアニメ化された上に、円盤が8万枚も売れちゃったみたいな、そんな気まずさを感じさせるお顔をしているよ。」

まどか「そんな具体的な顔してないよ。」

祐樹「シャフトの某物語のことだけどね。」

まどか「『何かの間違いでうっかり』ではないよ。」

祐樹「そういえばシャフトの某魔法少女アニメはオリジナルアニメだけど、もし原作があったら同じように映像化不可能って言われたんじゃないかしら?」

まどか「まあ、そう言われてみればそういう気がする。」

祐樹「ちなみにこのSSは映像化不可能じゃないから」

まどか「映像化する気なの!」

祐樹「まあ映像化不可能な作品ってのは全く人気がない作品のことだろうね。」

祐樹「こういう楽しい掛け合いを誰かとするのも初めてだな。」

まどか「本当寂しい人生だったんだね。」

祐樹「まどか、君いなくなったりしないよな?」

まどか「何?」

祐樹「いやほら、俺のお父さんはどっかいっちゃって、お母さんもおねえちゃんもいなくなっちゃったし、あんな風にお前もいつかいなくなっちゃうんじゃないかって。」

まどか「そりゃ永遠の命なんてないもん。私もいつかは死ぬんだよ。」

まどか「でも私は祐樹君のお母さんに命を救われたから、それに感謝して命を大切にしないといけない。」

まどか「だから神様がいいというまで、私はいなくなったりしないよ。」

祐樹「じゃあまどか、もしもまた俺がどうしようもなく困っていたら、そのときは助けてくれる?」

まどか「助けるよ。当たり前でしょ。他の人にあなたを助ける暇なんて与えない。」

まどか「まあマミさんにも助けてもらうけどね。」

祐樹「相談してもいいと。」

まどか「ていうか私に相談しなかったら怒るからね。」

祐樹「まどからしい言葉だね」

まどか「まあいつか私がいなくなるとしても、そのときはきちんと祐樹君にはご挨拶させていただきますよ。」

祐樹「そうか。じゃ是非、そうしてくれ。」

まどか「怒られるのは怖いからね」

ほむら「まどか」

まどか「何、ほむら君?」

ほむら「君は自分の人生が、尊いと思う?家族や友達を、大切にしてる?」

まどか「大切だよ。家族も、友達のみんなも。大好きで、とっても大事な人達だよ」

ほむら「本当に?」

まどか「本当だよ。嘘なわけないよ」

ほむら「そう。それが本当なら魔法少女になんてなるべきじゃなかったんだよ。」

ほむら「魔女が倒されて魔法少女制が廃止されたのは幸運だと思いなさい。」

まどか「えー?やっぱり魔法少女になりたかったな、って思うよ。」

ほむら「でもまどかは幸運だよ。」

ほむら「別の世界の不運なまどかは魔法少女になって死んでた、あるいは世界からいなくなってまどかがいた記憶もなくなってた予感があるもん。」

まどか「いや、いくらなんでも記憶まではなくならないよ。」

ほむら「この世界のまどかは幸運」

ほむら「例えるなら、運動会でビリになりそうだったのが、ゴール直前で前の人が全員転んで1等になっちゃった、くらいに幸運だよ。」

まどか「そんな運動会で全員転ぶとかありえないし、あったとしても気まずすぎて素直に喜べないんじゃないの?」

ほむら「昔オリンピックでそういうことがあったそうだよ。」

まどか「オリンピックで?」

ほむら「なんの競技だったか忘れたけど」

まどか「ないよ。運動会でもないのにましてやオリンピックでって。」

まどか「そんなことがあったら世界中の笑いものだよ。」

まどか「それどころか八百長疑惑が出るよ。」

ほむら「陸上じゃなかったような・・・。」

まどか「陸上じゃないの?」

ほむら「というより、夏じゃなくて冬のオリンピックだったような。」

まどか「冬?」

まどか「冬にそんな競技あったかな?」

まどか「ねえパパ」

知久「なんだ?」

まどか「ほむら君から聞いたんだけど、ビリになりそうだったのが、ゴール直前で前の人が全員転んで1位になっちゃった、ってことがオリンピックであったって聞いたんだけど本当?」

知久「あー、あれのことか。あったぞそんなこと。」

まどか「本当にあったの? 何の競技?」

知久「ショートトラックというスケート競技なんだけど」

知久「あれは2002年のソルトレイクシティオリンピックの男子ショートトラック1000m決勝で、オーストラリアのスティーブン・ブラッドバリー選手が開始早々出遅れてダントツビリだったのに、ゴール直前で優勝争いをしていた上位選手が全員転んで、唯一上位陣から離れてたブラッドバリー選手だけが転ばずにゴール、金メダルを取っちゃったってことがあったんだよ。」

知久「ニコニコ動画にそのときの動画があるよ。」

http://www.nicovideo.jp/watch/sm291203
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7808

まどか「うわー、なんか頑張ってきた選手が可哀想。」

まどか「金メダルの選手は本当ラッキーだね。一生分の運を使っちゃったんじゃないの?」

知久「ちなみにこの金メダルは南半球初の冬季オリンピック金メダルだったんだ。」

まどか「そうなんだ。パパはなんでも知ってるね。」

知久「なんでもは知らないよ。知ってることだけ。」

タツヤ「そうだお姉ちゃん、いいこと教えてあげるよ。」

まどか「いいこと?」

タツヤ「僕の口癖のプラチナむかつくのことなんだけど、あれ元々はプチむかつくからの変化だから、プラチナって言葉から連想されるほど強くむかついてるわけじゃないの。」

まどか「あんたの口癖がプラチナむかつくだってことが初耳だけどね。」

タツヤ「何で知らないんだよプラチナむかつく!」

まどか「明らかに激怒してるじゃん」

タツヤ「あと昔サッカーにプラチナ世代ってのがあったみたいだよ。」

まどか「へえ」

タツヤ「どの世代だったか忘れたけど。」

まどか「忘れたのかよ」

まどか「ねえほむら君」

まどか「昨日言ってたビリになりそうだったのが、ゴール直前で前の人が全員転んで1位になっちゃった、っていうの。」

まどか「あれ2002年のソルトレイクシティオリンピックのショートトラックのことだったんだね。」

まどか「パパから聞いた。」

ほむら「そう。そこまでは僕も覚えてなかったよ。」

まどか「っていうか私が魔法少女になれなくて命拾いしたのが、こんなたまたまの金メダルと同じくらい幸運なの?」

ほむら「まあまあその選手も金メダルであることには変わりないけどね」

まどか「ところで私が幸運なのだとしたら、不運なのは祐樹君だよね。」

ほむら「祐樹君っていうのは中沢のことか?まどかは名前で読んでるんだな。」

まどか「そう。祐樹君は幼いころにお父さんが浮気して家を出て行っちゃって、小学生のころお母さんがガンで亡くなっちゃって、中学生のころおねえちゃんも事故で亡くしてひとりぼっち。」

まどか「中学生で家族をなくすなんて、ものすごい不幸だよ。」

ほむら「世の中には中沢くんより不運な人もいるんだよ。」

ほむら「例えばドーハの悲劇とか」

まどか「ああ、1993年の日本代表のことでしょ。でもロスタイムにゴールを決められることはよくあることだし、不運というより単なる実力不足だったような気がするな。」

ほむら「あと14歳にしてオリンピックで金メダルを取って、今まで生きてきた中で一番幸せですと言った競泳選手とか。」

まどか「知ってる。岩崎恭子さんのことでしょ。なんで岩崎選手が不運なの?」

ほむら「そこからの競泳人生は成績が伸び悩み不幸だったんだよ。」

まどか「1度金メダル取れただけでも幸運だと思うけど。それも14歳で。」

ほむら「それから100歳で流行語大賞を取った双子のお婆さんとか。」

まどか「えーっときんさんぎんさんだっけ?」

まどか「なんできんさんぎんさんが不運なの?」

ほむら「100歳で注目集めるなんて、どう考えても遅すぎでしょ。」

まどか「100歳まで生きられたなけでも幸運だと思うけど。」

ほむら「それから宇宙に行った毛利衛さんとか。」

まどか「なんで毛利さんが不運なの?」

ほむら「結局月には行けなかったからね。」

まどか「宇宙に行けただけで幸運だと思うけど。宇宙飛行士になれない人、なれても宇宙に行けない人だっているんだから。」

まどか「岩崎さんも、きんさんぎんさんも、毛利さんもどう考えたって幸運でしょ。」

まどか「少なくとも私たちより。」

ほむら「あれ? この3人に共通する年が不運なんだっけ?」

ほむら「忘れちゃった。」

まどか「忘れちゃったのかい。」

まどか「ねえパパ」

まどか「クラスに祐樹君っていうすごく不幸な子がいるんだよね。」

まどか「中学生で両親も兄弟もなくして、孤児院に預けられた子だったよね。ひとりぼっちで可哀想だからまどかが友達になってあげたっていう。」

まどか「そしたらほむら君がもっと不運な人がいるとか言ってたんだよ。」

まどか「ドーハの悲劇と、14歳で金メダルを取った岩崎恭子さんと、100歳で流行語大賞を取ったきんさんぎんさんと、宇宙に行った毛利衛さんが不運だとか。」

まどか「なんで不運なのかわからないけど。」

知久「それはその人の出来事があった年に生まれた人が不運なのの間違いではないかな」

知久「ドーハの悲劇だけは違うけど」

まどか「これらの出来事があった年に生まれた人?」

まどか「ドーハの悲劇は1993年だけど、競泳の岩崎選手が金メダルを取った年と、きんさんぎんさんが流行語大賞を取った年と、毛利さんが宇宙に行った年は何年だっけ?」

知久「ドーハの悲劇以外は平成4年、1992年だ」

>>1死ね

まどか「1992年か。じゃあ1992年生まれの人が不運ってこと?」

知久「そうだよ。」

まどか「なんで不運なの?」

知久「こちらのサイトに詳しく書いてあるが」

1992年生まれは不運すぎる?【恋占ニュース】
http://cocoloni.jp/love/koiura/15215/
平成4年生まれが迎えた成人式までの道程がひどいと話題に
1992年生まれ(ゆとり教育世代)の悲劇とは?
http://news-trend.jp/799.html
月曜から夜更かし
http://veohdownload.blog37.fc2.com/blog-entry-16709.html

知久「まず1992年生まれの人は生まれたと同時にバブルが崩壊した。」

まどか「バブルか。もう20年以上前だね。」

知久「それから物心がついた5歳のころ、1997年に消費税が3%から5%になった。」

まどか「消費税か。今は10%だっけ。」

知久「それから小学校に入学したころにゆとり教育が始まり、ゆとり世代のレッテルを貼られることになってしまった。」

まどか「私たちも小学校のころはゆとり教育だったみたいだけどね。」

知久「それから2008年4月、高校の入学式の日に爆弾低気圧が直撃し大雨になる。」

まどか「ああ、入学式の日に雨が降ったら写真が取れないよね。新しい制服もびしょびしょになっちゃうし。」

知久「さらに2009年、高校の修学旅行の時期に新型インフルエンザが大流行し修学旅行が中止になる。」

まどか「確かに新型インフルエンザってあったね。修学旅行が中止か。それは残念だったね。」

知久「さらに2011年3月、高校卒業時期に東日本大震災が発生し、卒業式が延期になったり、大学の入学式も中止になったりする。」

まどか「あの巨大津波がきたり原発事故が起こったり某魔法少女アニメの最終回が延期になったりしたあの大地震ね。」

まどか「それが高校卒業時期にきたんだ。それは不運だね。」

知久「そしてしまいには2013年1月14日、成人式の日に全国で大雪か大雨。晴れの日は大変な日になってしまった。」

まどか「2013年の1月中旬って確かに雪が降ってたね。」

まどか「成人式の日に雪か。振袖だと歩きにくくなっちゃうね。」

知久「でもそれまでの苦難を乗り越えてきた1992年生まれの人の間では『ホワイト成人式』なんていう前向きな言葉も誕生したのだった。」

知久「以上が1992年生まれの悲劇と言われるものだ。」

まどか「円環の悲劇にドーハの悲劇に1992年生まれの悲劇か」

まどか「あるいは黒子のバスケのキセキの世代をもじって、悲劇の世代とか。」

まどか「今の話を聞いてるとこれだけ楽しいイベントが台無しにされたら確かに不運だね。」

知久「それだけではなく、1992年生まれはスポーツでも厳しい状況だ。」

知久「1992年生まれの選手が中心だった2009年のU-17ワールドカップは、予選リーグ3戦全敗。」

知久「3戦全敗か。そのころの日本代表のレベルならもう少しやれてもよかったような気がするね。」

知久「2010年、高校3年生のときの高校野球はプロのスカウトから不作の年と言われ、マスコミからは1・2年生ばかりが活躍した大会だと言われた。」

知久「その年評価が高かった2年生は聖光学院の歳内選手や東海大相模の渡辺選手、九州学院の山下翼、1年生は報徳学園の田村伊知郎選手や九州学院の萩原英之選手などで、特に歳内選手はベスト8止まりでしたが春夏連覇した興南高校の島袋選手よりスカウトの評価が高い選手だった。」

知久「僕もその年の高校野球を見てたけど、確かに優勝投手の島袋投手より歳内投手の方がいい投手に見えたな。」

知久「とにかくその年のナンバー1投手は3年生を抑えて2年生の歳内投手だったってことで、それだけ3年生は不作だったってことだ。」

知久「ちなみにこれが当時の記事と2ちゃんに立てられたスレッドだ。」

【高校野球】夏の甲子園、好投光った2年生投手の逸材たち
http://sportiva.shueisha.co.jp/clm/baseball/2010/08/20/article53/
大味なイメージを残した今夏の甲子園
今大会は下級生の活躍も目立った。
【総括】田尻 賢誉【レベルの低い大会】|
http://unkar.org/r/hsb/1282736421
1992年生まれがこの先プロで生き残るには
http://unkar.org/r/hsb/1284640818
92回選手権は低レベル大会が確定
http://unkar.org/r/hsb/1282198820
1992年組は史上最弱世代が確定
http://unkar.org/r/mlb/1283842453
ゆとり世代・スター不在・アスリート不作の最悪世代
【真性ゆとり世代】ゆとり世代の底辺1992年度生まれ
下級生ばかりが目立った大会
ゆとりに生まれてしまったオレらが語り合うスレ(年代別板)

まどか「うわー、酷い言われっぷりだね。なんかこの年の3年生が可哀想。」

知久「高校野球好きが集うyahoo掲示板の各都道府県別知名度調査トピでも1992年生まれは酷評され、1・2年生の活躍がすごかったと言われていたそうだ。」

知久「そしてその年のドラフトでは高校生の1位指名はゼロ、外れ1位が3人いただけだった。」

まどか「高校生のドラフト1位がゼロの年なんかあったんだ。それは不作と言われても仕方ないかもね。」

知久「このSSが書かれた時点ではプロ野球で活躍してる1992年生まれの選手は巨人の宮国椋丞選手くらい、今でも不作と言われ続けているからスカウトの評価は正しかったとしか言いようがない。」

知久「2010年は軟式野球でも2年生の活躍が目立ち、決勝でサヨナラヒットを打ったのが2年生の佐藤佑亮選手だった。」

知久「高校サッカーでも2年生の活躍が目立ち、インターハイの得点王は市立船橋の2年生の高校サッカーでも2年生の活躍が目立ち、インターハイの得点王は市立船橋の2年生の和泉竜司選手だった。」

まどか「2010年はまるで高校2年生イヤーだったんだね。」

知久「野球やサッカー以外でも1992年生まれのスポーツ選手は不作で、このSSが書かれた時点ではオリンピックの個人競技のメダリストは1人もいない。」

知久「団体競技なら卓球の石川佳純選手の銀メダルがあるが、学年ではなく、年区分だと、1992年生まれは個人競技はおろか団体競技のメダリストもいないことになる。」

まどか「そこまで不作なんだ。」

知久「さらに1992年生まれは学力も最低クラスで現役東大合格率は過去最低、数学オリンピックでは高校3年生のとき僅か2つしかメダルを取れなかった。」

知久「そして1992年生まれは芸能界にも有名な人があまりいない。」

知久「CMに出てる剛力彩芽と家政婦のミタで主演ではないが視聴率40%を記録した忽那汐里と2013年AKB総選挙1位の指原莉乃と2013年のYoutube年間再生回数1位のきゃりーぱみゅぱみゅがこの年代の自慢かな。」

知久「さらに声優も不作。1992年生まれの有名声優は皆無といっていい。1つ上の1991年生まれは早見沙織・寿美菜子・上坂すみれ・悠木碧、1つ下の1993年生まれは大坪由佳、石原夏織、佐倉綾音、2つ下・3つ下の1994年生まれも日高翌里菜、3つ下の1995年生まれも小倉唯がいるが1992年生まれは完全に取り残されている。」

知久「以上が悲劇の世代、1992年生まれの記録だ。」

ちなみに最近のスレ
92年生まれ足引っ張んなよ
92年生まれとか言う谷間世代
http://unkar.org/r/livejupiter/1350100259
【悲報】1992年生まれが谷間
http://unkar.org/r/livejupiter/1375361675
なぜ1992年生まれは何をやらせてもダメなのか?
なぜ1992年生まれは何をやらせてもダメなのか?
92年度生まれのプロ野球選手って不作とか谷間とか言われたけど
【AKB48】峯岸みなみ(20)、個性豊かな92年生まれを「スルメ世代」と命名
http://unkar.org/r/mnewsplus/1359534450
年代別声優覇権 1992年度生まれが不作
【新黄金世代】92年生まれの選手を見守る

知久「そして2014年、1992年生まれの不運の歴史に新たな1ページが加わろうとしている。」

知久「それは大学4年生時のプロ野球ドラフトは、高校生が大豊作ということだ。」

知久「思えば2010年の高校3年生のときに高校生のドラフト1位指名がなかったのは当時の大学4年生がハンカチ世代、田中世代と言われる大豊作の世代だったことも原因の1つなのだが、その4年後、1992年生まれが大学4年生となって迎える2014年のドラフトは今度は高校3年生が近年最大の豊作の年となった。」

知久「その筆頭は済美高校の安楽智大投手、それに続くのが前橋育英の高橋光成投手、浦和学院の小島和哉投手に、明徳義塾の岸潤一郎投手、野手は横浜高校の高濱祐仁選手に履正社の吉田有輝選手など、1996年生まれはあのハンカチ世代をも上回る黄金世代になりそうな逸材揃いだ。」

知久「これに1992年生まれの大学4年生は早稲田大学の有原航平投手や甲子園春夏連覇投手である中央大学の島袋洋奨投手で対抗するが、やはり高校生に比べると見劣りすると言わざる得ない状態。」

知久「2014年のドラフトは大豊作の高校生や社会人が1位指名を独占することが予想され、大学生は下手すると2010年の高校生の再来で外れ以外の1位指名ゼロも考えられる状態だ。」

知久「高校生のときは大豊作のハンカチ世代と同じ年のドラフトになり、大学生のときは大豊作の安楽世代と同じ年のドラフトになるという、2つの豊作世代とぶつかった1992年生まれは不運としか言いようがない。」

まどか「そうなんだ。」

まどか「もう悲劇というレベルじゃないね。」

知久「実は1992年生まれの悲劇は人間だけじゃない」

まどか「人間だけじゃない?魔女とか?」

知久「鉄道車両だ。東急田園都市線の2000系電車。」

知久「3本しかないのとGTO素子のVVVFインバーター制御ということで誘導障害が懸念されてか、東武乗り入れ非対応車となっている。」

知久「そのため日中や休日の運用につくことが少なく、車庫で寝てることが多い。」


知久「ちなみにさきほど1992年生まれはまだオリンピックメダリストがいないと言ったが、実はソチオリンピックが終わった時点では平成生まれでオリンピック金メダリストを出した世代は1994年生まれしかないんだ。」

知久「このSSが書かれた時点で、1989年生まれから1993年生まれまでは、日本人のオリンピック金メダリストは個人競技・団体競技を通じて出ていない。」

まどか「フィギュアスケートの羽生結弦選手だっけ」

知久「そう。ちなみに1994年生まれはフィギュアスケートの羽生結弦選手の他、野球の藤浪晋太郎選手と大谷翔平選手、サッカーの南野拓実選手と石毛秀樹選手、競泳の萩野公介選手と瀬戸大也選手など、スポーツ選手が大豊作の世代だ。」

まどか「すごいね。1992年生まれとは対照的だね。」

まどか「そういえばタツヤがどこの世代かは忘れたけどサッカーにプラチナ世代っていうのがあるって言ってた。」

まどか「プラチナ世代ってどの世代なの?」

知久「プラチナ世代とは元々は1992年生まれのサッカー選手につけられた名前だ。」

まどか「え?1992年生まれってU-17ワールドカップで3戦全敗した世代でしょ?」

知久「2005年の第1回世界幼少年サッカー大会で優勝したU-13日本代表がこの1992年生まれなんだ」

知久「その実績が評価されプラチナ世代と呼ばれるようになった」

まどか「優勝? 男子サッカーが世界大会で?」

知久「うん。ブラジルやフランスなど強豪国を破って世界一になった。」
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/brz2014fm/article/11

まどか「女子サッカーがワールドカップで優勝したのは有名だけど、男子も世界一になったことあったんだ。」

知久「これがプラチナ世代に関する記事」

【スポーツ深層】高校サッカーを“プラチナ世代”が席巻 ... - Naverまとめ
高校サッカーを1992年生まれ中心の「プラチナ世代」が席巻 「黄金世代」

知久「ちなみに野球では1988年生まれの選手をプラチナ世代ということもあるそうだ。前の名前は『ハンカチ世代』だったんだけどね。」

まどか「そうなんだ。」

まどか「パパはなんでも知ってるんだね。」

知久「なんでもは知らないよ。知ってることだけ。」

どこにも需要ないからさっさと終われ

まどか「ほむら君」

まどか「昨日言ってた祐樹君より不運な人って、あれ1992年生まれの人だったんだね。パパから聞いた。」

ほむら「そう。そこまでは僕も覚えてなかったよ。」

まどか「なんで不運なのかはこのSSを読めばわかるから。」

まどか「でもやっぱり祐樹君のほうが不幸だと思うけどね」

マミ「私は1992年生まれの悲劇も一種の怪異だと思うの」

まどか「だからなんでも怪異にしないで下さい。怪異マニアのマミさん。」

マミ「ちなみに80年代生まれでオリンピック個人競技の金メダリストがいないのは1983年生まれと1989年生まれだけなんだけど、この2つの世代も呪われてるのかしら?」

まどか「どうでしょうね。」

マミ「1983年生まれはソチオリンピックでスノーボードパラレル大回転の竹内智香選手がこの世代初の金メダルに挑んだけど、決勝で大コケして金メダルを逃してしまったのよ。」

まどか「あれは不運でしたね。」

マミ「ちなみに60年代・70年代・80年代生まれは全学年から最低でもオリンピック銅メダリストは輩出しているのだけれど、90年代生まれはどうなるかしらね。」

ほむら「1992年生まれだけが銅メダリストすら出せないかもしれないな。」

第5話 終わり

ゴミスレ

1992年生まれと言うのは悲劇の世代って言われてるの知ってます
【ゆとり世代】1992年生まれが悲惨すぎて笑えない

知久「その年評価が高かった2年生は聖光学院の歳内宏明選手や東海大相模の渡辺勝選手、九州学院の山下翼選手、1年生は報徳学園の田村伊知郎選手や九州学院の萩原英之選手などで、特に歳内はベスト8止まりながら春夏連覇した興南の島袋洋奨選手よりスカウトの評価が高い選手だった。」

支援

支援ありがとうございます。

もうすぐ上条編を投下します

第6話 魔法少年きょうすけ☆ラビット

まどか「祐樹君って今まで好きになった人いないの?」

中沢「いない。強いてあげれば、飛行機事故で死んだお姉ちゃんかな。」

まどか「なんか私の弟みたいだね。」

まどか「私も中二のときにある人に恋するまでは、パパのお嫁さんになるなんて言ってたっけ。」

まどか「バレンタインの日に手作りチョコを作って告白したんだけど、フラれちゃって。」

まどか「あれから、人を好きになることがないっていうか、人を好きになるのが怖いんだよね。」

まどか「また誰かを好きになったら、フラれて自分が傷つくのが嫌なのかな。」

まどか「だから今は自分が恋愛するより、他の人の恋愛を眺めてる方が好きなんだよね。」

まどか「特に男の子同士の恋愛が」

中沢「それって腐女子ってことか」

まどか「そうなんだよね」

間があいたが、上条君との魔法少年に関する会話。
・・・
恭介「実は僕も魔法少女なんだ。」

まどか「そうだったの?」

恭介「いや、僕は男だから正しくは魔法少年か。」

まどか「そうだね。」

恭介「君も魔法少女になろうと思ってたってことは、キュゥベえのことは知ってるんだよね?」

まどか「え?」

恭介「君はどんな願い事で魔法少女になろうと思ったんだ?」

まどか「願い事って? それにキュゥベえって何?」

恭介「キュゥベえを知らない? 魔法少女はみんなキュゥベえと契約して魔法少女になるはずだよ。」

まどか「え? 違うよ。」

まどか「魔法少女の養成所、魔法学園に行って、魔法少女選抜試験に合格して魔法少女として認められるんだよ。」

恭介「魔法学園? 選抜試験? そんなのがあるのか?」

恭介「僕のときはなかったけど」

ある日の朝

上条君がジャンプしてくる

恭介「よ、鹿目さん。奇遇だな!」

まどか「こんな仕組まれた奇遇がありえるか!」

恭介「うんうん」

まどか「さっきからどうしたの?」

恭介「こんな仕組まれた奇遇がありえるか、か」

恭介「思いつきそうで思いつきそうにない、見事に状況に即した一言だったな、と。」

恭介「當意即妙とはこのことだ。」

まどか「前にもこんなやりとりしたよね」

恭介「うん、そうなのだ。実は僕は鹿目さんを追いかけてきたのだ。」

まどか「だろうね。知ってたよ。」

恭介「そうか!知っていたか!」

恭介「さすがは鹿目さんだ! 僕のような若輩がやることは全てお見通しなのだな。」

恭介「気兼ねが悪くて面映い限りではあるが、しかし素直に感服するばかりだぞ。」

まどか「ねえ上条君、今日は何の用なの?」

恭介「今朝の新聞のスポーツ面読んだかい?」

恭介「今年のプロ野球について 鹿目さんの意見を聞きたいんだ」

まどか(野球ネタ?)

恭介「ああ、Jリーグの方が鹿目さん好みだったかな?」

まどか「今朝は新聞読んでないよ」

まどか(いつも読まないけど。)

恭介「そうだったか。」

恭介「ところで 今日は何か変わったことはなかったか?」

まどか「別に 普通だけど」

恭介「前に魔法少女に関する話をしたよね?」

まどか「ああ、あなたと私で、魔法少女に対する知識がいろりろ食い違っていたね」

恭介「そこで、魔法少女の先輩とも話がしたいんだが、紹介してくれないかな。」

まどか「マミさん? いいけど。」

まどか「ねえ、私のことはまどかって呼んでよ。」

恭介「名前で?」

まどか「うん、小学校から一緒なんだからそろそろ名前で呼んでほしいなって。」

まどか「だから私も上条君のこと、恭介君って呼んでいい?」

恭介「好きに呼んでいいよ。」

ユーノ「こんにちは、かもめまりかさん。」

まどか「鹿目まどかだ。」

ユーノ「失礼。噛みました。」

まどか「違う。わざとだ。」

ユーノ「かみまみた。」

ユーノ「ところであの方はどなたなのでか?」

まどか「上条恭介君。私のクラスメートで、同じ部活の人でもある。」

まどか「よくわかんないんだけど、最近露骨に私につきまとってくるんだよね。」

まどか「正直何がしたいんだかさっぱり。」

ユーノ「もしかしてあの方、まどかさんのことが好きなんじゃないですか?」

まどか「仁美ちゃんもそんなこと言ってたけど・・・。」

まどか「そんなわけないでしょ。乙女ゲームの主人公じゃないんだから、ある日突然モテモテになったりするわけないよ。」

ユーノ「僕の男の感が間違いないと告げています。」

ユーノ「近いうちにあの方、まどかさんに告白するでしょう。」

ユーノ「どうします? どうします?」

まどか「私はそういう、なんでもかんでも恋愛感情で説明しちゃう風潮っていうのはあんまり好きじゃないんだよね。」

まどか(男の子同士なら好きだけど)

まどか「上条君は昔からさやかちゃんと仲がいいんだし、ありえないよ。」

・・・
上条君と2人で話している。

恭介「鹿目さん、僕はどうすればいいんだろう?」

まどか「何?」

恭介「さやかは、僕にとって大切な人だった。」

恭介「小さい頃から一緒にいて、かわいくて、かっこよくて、憧れの存在だった。」

恭介「さやかは僕のことをどう思ってくれてるんだろうと思ってた。」

恭介「僕のことを、男として好きでいてほしかった。」

恭介「でもさやかは僕のことをただの幼馴染としか思ってなかった。幼馴染とも思ってなかったのかもしれない。」

恭介「さやかといつも一緒にいたのは鹿目さんだった。」

恭介「さやかは鹿目さんとはいつも楽しそうに話している。」

恭介「鹿目さんには僕に見せたことがないような幸せそうな笑顔で。」

恭介「僕はいつしか鹿目さんに嫉妬していたのかもしれない。」

恭介「鹿目さんにはできて、なんで僕にはできないのか。」

恭介「僕が男だからダメなのか。僕が女だったらよかったのか。」

恭介「女友達はいいけれど、男友達はいらないのかと・・・」

恭介「鹿目さんに嫉妬して、そしてそんな自分に呆れ果てて、自分が嫌いになった。」

まどか「恭介君・・・」

恭介「ごめん、鹿目さんは別に悪くないよ。」

とりあえずお前が九州地方を馬鹿にしているってことはよくわかった
ばいばい言ってりゃ方言になると思ってんなよ

恭介「巴マミっていうのか。」

まどか「私の1つ上の先輩」

恭介「ところで巴さんとはどういう関係なんだ?」

まどか「え?」

恭介「魔法少女の先輩と後輩だけど、それ以上の愛があったりするんじゃないか?」

まどか「愛って?」

恭介「まどかは巴さんのことが好きなんじゃないか?」

恭介「この場合まどかが攻め、タチか」

まどか「何言ってるのかよくわかんないよ。」

まどか「マミさんは尊敬する先輩だから、好きとか、別にそんなこと思ったりは。」

>>224
みなみけのスタッフとフユキに言ってくれ

恭介「さやかのことはどう思ってる?」

まどか「小学校からの友達で、上条君の幼馴染でしょ。」

恭介「まどかは、さやかのこと好きかい?」

まどか「まあ、さやかちゃんのことは・・・、好きだけど。」

恭介「それは女の子としてかい?」

まどか「友達として。」

恭介「まどかが攻めか。」

恭介「でも一番いいのはまどかと女の子の暁美さんのまどほむだな。」

まどか「だから何言ってるのかよくわかんないよ。」

恭介「そうか。まどかは百合の素養がないのか? 意外だな」

まどか「クラスメートの男子と百合の話とかしたくないよ。」

恭介「百合とは女の子同士の恋愛のことだよ」

まどか「意味は知ってるよ。そこで勘違いはしていない。」

まどか(そういえば恭介君って百合漫画とかよく読んでたっけ)

まどか(私だって似たようなもの、BLが好きだけど)

恭介「勘違いはしていないのか。ならまどかは一体何に怒っているのだろう?」

恭介「そうか、ひょっとしてまどかは受け、ネコなのか。」

まどか「うるさい。この話はもう終わりだよ。」

恭介「まどか、男子と百合の話を楽しめないようでは、社会に出てからやっていけないと思うぞ。」

恭介「流行に乗っていけないよ。」

まどか「そんなこと男子に言われたくないよ」

恭介「鹿目さんが主人公で、さやかと、巴さんと、女の子のときの暁美さんと、あともう1人、ワルプルギスの夜を倒したっていう伝説のヒーロー佐倉杏子さんで、すごい面白い魔法少女アニメが作れそうだね。」

恭介「そのとき僕もチョイ役くらいで出してくれたらな。」

まどか「どうでもいい。」

恭介「それではまどかが今日はブラを着けているかどうかという話をしようか」

まどか「ちゃんと着けてるよ。」

まどか「家にいるときは着けてないことが多いけど」

恭介「家ではノーブラなのか?」

まどか「まあ私、胸小さいし。ブラは必要ないのかもしれないけど、ママがノーブラはよくないって言うから。」

まどか「というより女の子にブラを着けているかどうかなんて聞くのはセクハラだよ。」

まどか「私は別に気にしないけどね」

恭介「それもそうだな。」

まどか「無駄口叩いてないで行こうよ。」

恭介「そうだな。」

まどか「こんにちは、マミさん。」

マミ「鹿目さん、いらっしゃい。今お茶とケーキの準備を・・・」

マミ「あら鹿目さん、今日はまた別の男の子を連れているのね。」

マミ「あなたは会うたびに違う男の子を連れてきているわね。」

まどか「同じ台詞を何度も言わないで下さい。」

マミ「全くなんで鹿目さんばっかり。」

マミ(私の方がおっぱい大きいのに・・・)

まどか「マミさん。心の声も全部聞こえてますよ。」

恭介「初めまして。上条恭介です。」

まどか「上条君は私のクラスメートで同じ部活の友達、それと小学校のときから同じ学校なんです。」

まどか「あとさやかちゃんの幼馴染です。」

マミ「初めまして。巴マミです。」

まどか「実は上条君も魔法少女、というより魔法少年なんです。」

まどか「でも魔法少女になった経緯が私の知ってるものと違うんです。」

マミ「え? 何それ? 是非聞かせて。」


恭介「さやかも巴さんの家に来たことあるのか。」

まどか「うん。このケーキ美味しいでしょ?」

恭介「そうだね。」

恭介「本題に入るけど、巴さんはどんな願い事をして魔法少女になったんですか?」

マミ「願い事? 願い事なんてしてないけど・・・」

恭介「願い事をしてない? じゃあキュゥベえって知ってますか?」

マミ「知らないわね。 もしかしたら聞いたことあったかもしれないけど。」

恭介「巴さんも知らないんですか。」

恭介「キュゥベえっていうのは猫かウサギみたいな生き物で・・・」

恭介「キュゥベえは僕の恩人なんだ。」

恭介「再びヴァイオリンの演奏ができるようになったのはキュゥベえのおかげなんだ。」

恭介「鹿目さん、僕が交通事故にあったのは知ってるよね?」

まどか「うん」

恭介「そのとき手と足を痛めた。足はリハビリで治ったけど、手の指は治らなかったんだ。」

まどか「治らなかったの? さやかちゃんは治ったって言ってたけど。」

恭介「さやかにはそう言っておいたが、本当は治らなかったんだ。」

恭介「現代の医学では無理だと、もうヴァイオリンは諦めろと医師に言われたんだ。」

恭介「僕はすごく落ち込んで、もう生きる望みを失っていた。」

恭介「僕からヴァイオリンを取ったら何が残るんだろうと思った。」

恭介「いつもお見舞いに来てくれていたさやかにも会わせる顔がなかったね。」

ほう

恭介「そんなときキュゥベえが現れて、こう言ったんだ。」

恭介「僕と契約して、魔法少年になってよ、って。」

恭介「キュゥベえは、なんでも一つだけ願いを叶えてくれると言ったんだ。」

恭介「僕はすぐに願い事を決めたよ。」

恭介「手を治してくれ。もう一度ヴァイオリンの演奏がしたい、と。」

恭介「その瞬間、僕はキュゥベえと契約して魔法少年になったんだ。」

まどか「そうなんだ。上条君も大変だったんだね。」

マミ「そういえば上条さん、円環の悲劇って知ってるかしら?」

恭介「円環の悲劇、ですか?知りません。ドーハの悲劇の仲間ですか?」

マミ「知らないの? 魔法少女が魔女との戦いで命を落とすことの俗称なんだけど。」

マミ「魔法少女なら知らない人はいないはずよ。

マミ「じゃあ2000円札って見たことある?」

恭介「見たことないです。ていうか2000円札なんてあるんですか?」

マミ「魔法少女なら必ず使ったことがあるはずだけど・・・」

まどか「ちなみにここはほむらキャットの伏線回収です。」

マミ「やっぱりあなたは私たちと同じような魔法少女、魔法少年ではなく、別の系統の魔法少年のようね。」

マミ「もしかしたらこれも怪異の一種なのかも。あるいは都市伝説の・・・。」

マミ「ちょっと魔法大辞典で調べてみるわ」

数分後

マミ「やっぱこれね。間違いない。」

マミ「上条君、それはおそらく契約サイドの魔法少年よ。」

恭介「はい?」

まどか「契約サイド?」

マミ「魔法少年・魔法少女には選抜サイドと契約サイドがあるの。」

マミ「私たちのような選抜選考会で選ばれた魔法少女や魔法少年は選抜サイド。」

マミ「そして上条さんのような神と契約した魔法少女や魔法少年は契約サイドというの。」

マミ「契約サイドの魔法少女はウサギの怪異、インキュベーターとの契約によって生まれる魔法少女なのよ。」

まどか「インキュベーター、ですか。」

まどか「これも怪異なんですか、マミさん。」

マミ「キュゥベえってのはおそらく神よ。」

マミ「そりゃなんでも叶えてくれるわよ。魂と引き換えなんだもの。」

恭介「え?」

まどか「魂と引き換え?」

マミ「魂と引き換えに1つの願いを叶えてやる。」

マミ「当たり前のことよ。神なら。」

・・・
上条恭介の回想

恭介「手は治らないんですか?」

医師「残念ながら現代の医学では指の回復の見込みはない」

医師「演奏は諦めなさい」

恭介「そんな・・・」

恭介「僕はヴァイオリンができなくなったら、何をすればいいんだ・・・」


恭介「ヴァイオリンが弾けないなら、もう死んだっていいよ。」

QB「その言葉は本当かい?上条恭介」

恭介「誰?」

QB「戦いの定めを受け入れてまで、叶えたい望みがあるなら、僕が力になってあげられるよ。」

QB「だから上条恭介。僕と契約して、魔法少年になってよ。」

恭介「え?魔法少年?」

QB「僕はなんでも一つだけ願いを叶えてあげるよ。」

QB「それと引き換えに魔女と戦う使命を課される」

恭介「その魔法少年とはどんなものなのか詳しく教えてくれないか?」

恭介「見てから決めたい。」

その後

恭介「君と契約すればどんな願いも叶えられるんだね?」

QB「そうとも。教えてごらん。君はどんな祈りで、ソウルジェムを輝かせるのかい?」

恭介「僕の手を治してくれ。僕はもう一度ヴァイオリンの演奏がしたい。」

恭介「うわっ・・・」

QB「契約は成立だ。君の祈りは、エントロピーを凌駕した。さあ、解き放ってごらん。その新しい力を!」


さやか「手が治ったって本当?」

恭介「本当だ。是非さやかに僕のヴァイオリンを聞かせたい。」

そうしてヴァイオリンの音色を奏でた。

恭介「僕の願いは叶った。後悔なんてあるわけない。」

QB「これが君の祈りがもたらしたソウルジェム。契約によって生み出す宝石だ。」

QB「普段は指輪にでもしておけばいい。」

魔女との戦い後

QB「お疲れ様」

恭介「魔女がこれを落としていったけど」

QB「それはグリーフシード。魔女の卵だ。」

恭介「ま、魔女の卵?」

QB「大丈夫、その状態では安全だよ。むしろ役に立つ貴重なものだ。」

恭介「え?どういうこと?」

QB「君のソウルジェム、魔女との戦いで少し濁っただろ?」

QB「でもグリーフシードをソウルジェムにかざせば」

恭介「あ、キレイになった」

QB「これで消耗した君の魔翌力も元通りさ。」

・・・
マミ「私も聞いたことあったのよ。魔法少女には契約サイドというものがあるってのを。」

マミ「誰かは契約サイドなんて都市伝説だって言ってたけど、やっぱり実在したのね。」

マミ「怪異や魔法があるなら都市伝説だって実在するって、」

マミ「私も少しは知ってるわ。契約サイドの魔法少女について。」

まどか「どうなんですか?」

マミ「契約サイドの魔法少女、魔法少年はソウルジェムに魂を抜き取られるということよ。」

恭介「それってどういうことですか?」

マミ「魂の本体はソウルジェムで、元の身体は外付けのハードウェアみたいなものになるってこと」

マミ「つまりゾンビみたいなものね。」

恭介「僕は、ゾンビにされた・・・。」

まどか「マミさん、ちょっと残酷すぎませんか?本人の前で。」

マミ「事実を言ったまでよ。」

マミ「だからあまり契約サイドの魔法少女になることはお勧めできないのよね。」

マミ「主に選抜サイドの魔法少女になれなかった人が契約サイドになることが多いって聞くわ。」

まどか「つまり契約サイドは選抜サイドの滑り止めってことですか。」

マミ「契約サイドの魔法少女に関しては、それ以上のことは私もよく知らないの。」

マミ「魔法少女に詳しい佐倉さんなら知ってるかもしれないけど。」

まどか「杏子ちゃんですか? じゃあ杏子ちゃんに聞けばいいんですね。」

マミ「最近どこにいるのかわからないのよね。連絡もつかないし。」

マミ「私も契約サイドの魔法少女について調べてみるわ。」

・・・
恭介「キュゥべえ、巴さんって先輩から僕の魂はソウルジェムに抜かれたって聞いたぞ。」

恭介「本当なのか?」

QB「本当だよ。」

恭介「僕を騙してたのか!」

QB「僕は魔法少年になってくれって、きちんとお願いしたはずだよ?」

QB「実際の姿がどういうものか、説明を省略したけれど」

恭介「何で教えてくれなかったんだよ」

QB「聞かれなかったからさ。知らなければ知らないままで、何の不都合もないからね」

QB「そもそも君たち人間は、魂の存在なんて、最初から自覚できてないんだろう?」

QB「そこは神経細胞の集まりでしかないし、そこは、循環器系の中枢があるだけだ」

QB「そのくせ、生命が維持できなくなると、人間は精神まで消滅してしまう」

QB「そうならないよう、僕は君たちの魂を実体化し、手に取ってきちんと守れる形にしてあげた」

QB「少しでも安全に、魔女と戦えるようにね」

恭介「大きなお世話だよ!そんな余計な事!」

QB「君は戦いという物を甘く考え過ぎだよ」

QB「例えば、お腹に槍が刺さった場合、肉体の痛覚がどれだけの刺激を受けるかって言うとね」

QBソウルェムを触る

恭介「ぐっ…」

QB「これが本来の痛みだよ。ただの一発でも、動けやしないだろう?」

QB「君が魔女との戦いで最後まで立っていられたのは、強過ぎる苦痛がセーブされていたからさ」

QB「君の意識が肉体と直結していないからこそ可能なことだ」

QB「おかげで君は、あの戦闘を生き延びることができた」

QB「慣れてくれば、完全に痛みを遮断することもできるよ」

QB「もっとも、それはそれで動きが鈍るから、あまりオススメはしないけど」

恭介「何でよ。どうして僕をこんな目に」

QB「戦いの運命を受け入れてまで、君には叶えたい望みがあったんだろう?」

QB「それは間違いなく実現したじゃないか」

・・・
さやか「恭介、今日学校休みか。」

さやか「まどか、どうしたんだ?」

まどか「いや、なんでもないよ。」

まどか(恭介君がああなっちゃったの、私の責任でもあるんだよね。)

さやか「そういえば恭介、最近ヴァイオリンが上手にひけなくなったって嘆いてたな。」

まどか「え? そうなの?」

・・・
恭介「確かに僕はヴァイオリンが弾けないならもう死んでもいいと思った。」

恭介「だけどこんなのってないよ。」

恭介「魔女が倒せなくなってきた。」

恭介「グリーフシードが集められない。」

恭介「ソウルジェムがどんどん濁っていく・・・」

恭介「ソウルジェムが濁るとどうなるんだろう?」

恭介「そのせいか最近ヴァイオリンがうまくひけなくなったし。」

さやか「恭介に電話してみよう」

プルルル

さやか「もしもし、あたし、さやかだよ。」

さやか「恭介、大丈夫?」

恭介「体、だるい。」

さやか「最近元気ないなーと思ってたらいきなり学校休んじゃうし」

さやか「明日は学校きなよ」

恭介「わかった」

・・・
恭介(憎い。一番憎いのは鹿目まどかだ。)

恭介(いつもさやかのそばにいるのはあいつだ。)

恭介(本当は僕がさやかと一緒にいたいのに)

恭介(しかも最近は怪異とか魔法とかで男にモテモテで調子に乗ってる。)

恭介(そして次に憎いのは佐倉杏子だ。)

恭介(あいつが一番の獲物、ワルプルギスの夜を倒しちゃったから刈るものがなくなっちまった。)

恭介(おかげでグリーフシードが集められない。)

恭介(いつも僕の獲物を横取りするのはあいつだ)

恭介(そしてさやかだ。なんで僕に振り向いてくれないんだ。)

恭介(なんで僕のことを選んでくれないんだ。)

恭介(そしてなにより、自分自身が憎い。)

・・・
杏子「マミ、元気だったか。」

マミ「あ、佐倉さん、丁度よかったわ。こっちから連絡しようと思ってたの。」

杏子「なんだ、どうしたんだ?」

マミ「佐倉さん、契約サイドの魔法少女について知ってる?」

杏子「契約サイド? ああ知ってるぞ。」

マミ「鹿目さんの友達に契約サイドの魔法少女、いや魔法少年がいたのよ。」

杏子「なんだって!?」

マミ「契約サイドの魔法少女について、詳しく教えてもらえないかしら。」

杏子「マミ、それはすごく大変なことになるかもしれないぞ。」

マミ「大変なこと?」

・・・
電話

まどか「もしもし」

マミ「鹿目さん、大変よ」

まどか「マミさん。どうしたんですか?そんなに慌てて」

マミ「契約サイドの魔法少女について佐倉さんから聞いたら、とんでもないことを知ってしまったわ。」

マミ「詳しくは佐倉さんに説明してもらうから私の家に来て」

・・・
マミさんの家に向かう途中

公園

まどか「あれ?恭介君? こんなところでどうしたの?」

恭介「結局僕は、一体何が大切で何を守ろうとしてたのか、もう何もかも、わけ分かんなくなっちゃった」

恭介「自分の幸せを祈った分、他の誰かを呪わずにはいられない。僕たち魔法少年って、そう言う仕組みだったんだね」

恭介「僕って、ほんとバカ」(ポロリ)

まどか「恭介君どうしたの?」

まどか「わー!」(まどか、突き飛ばされる)

まどか「何これ?怪異?」

まどか「いやこれは怪異というより、魔女?」

まどか「一体なんで?」

第7話に続く

第7話 魔法少年きょうすけ☆マギカ

マミホーム

マミ「鹿目さん、来てくれたわね。」

まどか「マミさん、さっき公園で恭介君が大変なことに」

マミ「大変なことってまさか?」

まどか「上条君の近くで怪異が、いや怪異というか魔女みたいなんですが、出たんです。」

杏子「遅かったか・・・」

マミ「暁美さんも呼んでおいたわ。人数は多いほうがいいから。」

マミ「鹿目さん、佐倉さんの話を落ち着いて聞いてね。」

杏子「あんたが今見た魔女は、上条恭介のソウルジェムが変化した姿だ。」

杏子「彼のソウルジェムは、グリーフシードに変化した後、魔女を生んで消滅したんだ。」

まどか「どういうこと?」

第7話 魔法少年きょうすけ☆マギカ

マミホーム

マミ「鹿目さん、来てくれたわね。」

まどか「マミさん、さっき公園で恭介君が大変なことに」

マミ「大変なことってまさか?」

まどか「恭介君の近くで怪異が、いや怪異というか魔女みたいなんですが、出たんです。」

杏子「遅かったか・・・」

マミ「暁美さんも呼んでおいたわ。人数は多いほうがいいから。」

マミ「鹿目さん、佐倉さんの話を落ち着いて聞いてね。」

杏子「あんたが今見た魔女は、上条恭介のソウルジェムが変化した姿だ。」

杏子「彼のソウルジェムは、グリーフシードに変化した後、魔女を生んで消滅したんだ。」

まどか「どういうこと?」

杏子「契約サイドの魔法少女、魔法少年のソウルジェムは、濁りきって黒く染まる時、グリーフシードになり、魔女として生まれ変わる。」

杏子「それが、契約サイドの魔法少女、魔法少年になった者の、逃れられない運命」

まどか「そんな・・・。恭介君、魔女になっちゃったってこと?」

杏子「グリーフシードは私たち選抜サイドの魔法少女は魔翌力回復アイテムとして使ってたよな?」

まどか「うん」

杏子「選抜サイドの魔法少女はソウルジェムが濁っても魔翌力が弱くなるだけで別に呪いを生むことはないのだが」

杏子「契約サイドの魔法少女はソウルジェムが濁りきると呪いを生んで魔女になる。」

杏子「契約サイドの魔法少女はソウルジェムが濁りきるのを防ぐためにグリーフシードを使っていたらしい。」

杏子「だがいつかは濁りきって魔女になる。それは逃れられない運命だ。」

まどか「じゃあ一体どうすれば・・・」

マミ「鹿目さん、上条君の願いって本当に手を治してほしいってことだけかしら?」

マミ「他になにか言ってなかった?」

まどか「えーっと、そういえば上条くんはさやかちゃんが好きで、でもさやかちゃんはいつも私といるから、私に嫉妬してるって。」

マミ「わかったわ。呪いの原因は鹿目さんね。」

まどか「そうなんですか?」

マミ「今回の状況を解決する方法はとりあえず2つあるわ」

マミ「1つは、鹿目さんが魔女化した上条君に殺されること。」

まどか「え?」

マミ「もう1つは私たちで魔女化した上条君を倒すことよ。」

まどか「倒すって、倒したらそのあと上条君は元の人間に戻れるんですか?」

杏子「そんな都合のいいことあるわけねえだろ。」

杏子「魔女を倒したら、上条恭介は死亡する。」

まどか「そんな・・・。私、人を[ピーーー]ことなんてできないよ。」

杏子「人間1人殺そうとしてるんだぜ。そのくらい当然の代償じゃないねえか。」

まどか「ちょっと待って下さいマミさん、杏子ちゃん。」

まどか「私を殺そうとしてるって、それは上条君が望んだことじゃないよ。」

まどか「恭介君はただ、さやかちゃんのそばにいたいだけ・・・。」

マミ「そばにいたいだけ?鹿目さんは本当に優しいわね」

マミ「本当にそばにいたいだけだなんて、そんな甘ったるい言葉をそのまま信じたの?」

まどか「違うって言うんですか?」

マミ「さっきも鹿目さんがそばにきたことで魔女化したんでしょ?」

マミ「鹿目さんを呪うことで魔女化したのよ。」

杏子「あたしは魔女になった契約サイドの魔法少女を何人か見たことがある。」

杏子「そのたびに誰かを呪ってきたんだ。」

杏子「あたしさっき上条恭介のソウルジェムをこっそりチェックしてきた。」

杏子「穢れの原因はまどかで間違いない。」

私は魔法少女に変身して、魔女となった恭介君と戦うことになった。

マミ「もちろん私と佐倉さんも手伝うけど、なるべく鹿目さんが前線で戦うようにしなきゃいけないわね。」

杏子「今回はそんな勝率の高い勝負でもないからな」

まどか「契約か。それでインキュベーターが大人しく、宇宙だかに帰ってくれればいいんだけどね。」

杏子「インキュベーターは宇宙の未来のために感情エネルギーを収集してるらしい。それを収集し切るまで帰らないだろう。」

杏子「願いが果たせなくても、契約は無効にはならない。そもそも最初のである手を治してほしいという願いは叶っちゃったからな。」

マミ「1つだけ質問してもいい?」

まどか「何ですか?」

マミ「どうして自分を殺そうとしてる相手まで、鹿目さんは助けようとするの?」

マミ「上条君は無意識とはいえ、鹿目さんのことを憎むべき恋敵ととらえているのよ。」

まどか「恭介君は私の大切な友達だもん。私の友達で、さやかちゃんの大切な友達だし。」

まどか「生きてれば誰かを憎むことくらいはあるよ。」

まどか「殺されるのはそりゃ御免だけど、恭介君がさやかちゃんを好きなのが私を憎む理由だっていうなら、別に許せるよ。」

マミ「そう。それが鹿目さんの気持ちなら別にいいわ。」

マミ「じゃあ魔女の結界に入るわよ。」

まどか「世話かけますね」

魔女の結界

まどか「こんばんは。恭介君。」

杏子「いいな、打ち合わせ通りに」

まどか「う…うん」

恭介の魔女はまどかに襲い掛かる。

まどか「うわー。」

まどか「恭介君ごめん」

ドン

マミ「鹿目さん大丈夫?」

まどか「大丈夫。このくらい。」

ドン

まどか「恭介君。やめて。こんなこと、恭介君だって嫌だったはずだよね。」

杏子「聞き分けがねぇにも、程があるぜ、上条!」

恭介「いいんだ。鹿目さん、僕を殺してくれ。」

杏子「魔女が喋った!」

まどか「恭介君?」

恭介「僕は鹿目さんを殺そうとしているんだ。それくらい当然の代償だよ。」

マミ「私の魔法なら痛みを感じることなく殺せるわよ」

マミ「私ならあなたを[ピーーー]ことくらい朝飯前よ」

まどか「やめて!マミさん!」

恭介「もういい。さやかのことはあきらめるから。」

まどか「うわー!」

まどか「いいよ恭介君。私を殺して。」

マミ「鹿目さん、何バカなこと言ってるのよ!」

まどか「私が原因で恭介君がこんなになっちゃったんなら、私死んでもいい。」

マミ「鹿目さん、そんなに思いつめることじゃないわよ。あなたが責任を感じることなんてちっともないわよ。これは全部、インキュベーターという怪異が元凶で」

杏子「インキュベーターは願いを叶えたけだよ。」

まどか「構わない。恭介君。私、あなたのためなら[ピーーー]るから。」

マミ「何言ってるのよ!」

恭介「いいんだ。僕はさやかのことは諦めるんだ、」

マミ「上条君の魔翌力だけじゃなく、上条君自身が鹿目さんを攻撃しようとしているわ。」

マミ「無意識に、上条君は拒否しているのよ。」

マミ「2つ目の願い、鹿目さんを殺さないことを。」

まどか「恭介君は、さやかちゃんを諦める気はない。」

恭介「憎い!憎い!憎い!」

恭介「憎い!憎い!憎い!憎い!憎い!」

まどか「うぎゃー!」

ほむら「どうしたの? まどか」

中沢「ずいぶんとはしゃいでいるな。まどか。」

ほむら「僕抜きで楽しそうだな。まどか。」

まどか「祐樹君、ほむら君! 魔女の結界に入ったら危ないよ!」

中沢「まどか、どうせお前のことだから死ぬ気で戦ってたんだろ?」

中沢「それどころか、自分が[ピーーー]ば全部解決するとか思ってたんじゃないか?」

中沢「冗談じゃねえよ。」

中沢「まどかが死んだら俺はまた一人ぼっちになっちゃうじゃねえか。」

中沢「お前は俺にまた寂しい思いをさせるつもりか!」

まどか(祐樹君、お見通しだったの?)

中沢「まどか、俺に嘘ついたのか? いなくなったりしないって言ったじゃないか。」

まどか「ごめんなさい。」

中沢「わかればいいよ。」

中沢「上条、一人ぼっちは寂しいもんな。」

中沢「お前も俺たちの仲間になろうよ。」

まどか「マミさん、なんとか恭介君を救う方法はないんですか?」

マミ「それがわかれば苦労しないわよ」

ほむら「契約を無効にする方法を知ってる人がいるよ。」

まどか「え?契約を無効に?」

ほむら「うん、契約を無効にする方法を知ってる人がいる。」

まどか「誰?」

ほむら「越谷卓。健大育英高校1年1組の担任。彼はなんでも知っている。」

ほむら「魔法少女のことなら何でも。」

まどか「じゃあ今すぐ聞こうよ。」

まどか「越谷先生、確か今週はお休みしてたよね。」

まどか「ほむら君、越谷先生の連絡先知ってる?」

ほむら「知らない。でも彼の友人である一条蛍の電話番号なら知ってる。」

ほむら「彼女なら越谷卓の連絡先を知ってると思う。」

まどか「じゃあまず一条蛍さんにアプローチを取ればいいんだね。」

ほむら「すぐに連絡する。」

まどか「ほむら君、携帯電話のアンテナはどう?」

ほむら「細い。圏外じゃないだけマシか。」

まどか「一条蛍さんからの返事は来てる?」

ほむら「来ない。」

ほむら「やはり直接電話したほうがいいのかも。」

ほむら「どっかの民家に行って電話借りようかな?電波は弱くても、固定電話がないわけではないだろうし。」

まどか「もしも一条蛍さんに連絡ついたら、そのまま越谷先生に連絡できるかな?」

トントン

まどか「すいません。旅のものです。電話を貸してもらえませんか?」

まどか「すいません。旅のものです。」

卓「はいはーい。」

卓「お待たせー。」

卓「つーか、お待たせっつーか、待っていたのは僕のほうだけどね。」

卓「にゃんぱすー。越谷卓、なんでも知ってるお兄さんだのん。」

卓「蛍ちゃんなら今バンドの指導で忙しいんだ。だからほむら君のメールを無視した。」

卓「何があってもほむら君だけで対処できると思ってたんだろうね。」

卓「でも僕は知っていた。この件が君たちだけで対処できる問題ではないことを。」

卓「だからこうして助けにきた。ヒーロー気取りでね。」

まどか(なんか説明されればされるほど謎が増えていく感じだ。)

卓「なんだいまどかちゃん。僕の説明になにか足りないところがあったかな?」

まどか(まどかちゃんってやけに馴れ馴れしいな。いつもなら鹿目って呼ぶのに。)

まどか「説明というなら、どうして私たちがここにいるのがわかったんですか?」

卓「僕はなんでも知ってるんだよ。お見通しの千里眼って奴だ。」

まどか「越谷先生は契約サイドの魔法少女について知ってるんですか?」

卓「知ってるよ。魔女化しない方法、契約を無効にする方法も。」

卓「できればあまり知りたくもない情報なんだが、残念ながらそんなことでさえ知ってるのがこの僕なんだな。」

卓「困ったものです。」

卓「しかし僕は一方的に頼られる関係というものを好まない。バランスが悪いからね。」

卓「だから僕にもまどかちゃんを頼らせてほしい。」

卓「とりあえず僕からまどかちゃんに有益な情報をもたらす前に、3つお願いしたいことがある。」

卓「人は助け合うことで生きているのさ。生きていけるのさ。」

まどか「わかりました。3つですね。約束します。」

卓「おや、内容も聞かずに受け入れてしまっていいのかい?」

まどか「どんな頼みごとだろうと聞くしかない状況ですから。」

まどか「性的な行為だろうと。」

卓「君にとってそれくらい大切な存在なのかね?恭介君は」

まどか「はい。そりゃ友達ですから。」

卓「別にエッチなことなんか要求しないよ。」

卓「よし、じゃあちゃっちゃと話そう。」

卓「まず1つ目、紹介してほしい人がいる。」

まどか「誰のことです?」

卓「鹿目タツヤ。君の弟だ。」

まどか「紹介しろと言われればしますけど、その前にタツヤの許可を取ることになりますよ。もしもあいつに断られたら。」

卓「それでいい。タツヤ君が嫌だというなら別の手段を考える。」

卓「さて、それでは2つ目の願いだが、今やっている旭丘分校のバンドの指導を手伝ってもらえないかな。」

まどか「わかりました。」

卓「3つ目は、タツヤ君にもバンドに参加してもらいたいということだ。それももちろんタツヤ君の意思次第だ。彼がいやだというなら、そこはすぐに引き下がる。」

卓「もっともまどかちゃん、君の手伝いだけは絶対に必要なんだけどね。」

まどか「わかりました。そういうことなら。」

まどか「これでこちらもまどかちゃんを助けることができる。卓お兄さんは安心したよ。よかった君の力になれて。」

卓「これでこちらもまどかちゃんを助けることができる。卓お兄さんは安心したよ。よかった君の力になれて。」

卓「契約サイドの魔法少女の契約を無効にするには、魔法少女の結界にある円環の丘というところに行って蘇生アイテムを取ってくればいいのだ。」

まどか「円環の丘、ですか。」

卓「前に君とほむらちゃんで思い出の丘に行っただろ。そこの近くだ。」

まどか「わかりました。そのアイテムを使えば恭介君は元に戻るんですね。」

卓「だがその場合、もちろん願いも無効になる・当然のことだ。」

まどか「ということは・・・」

卓「彼の手は動かなくなるってことだ。手だけじゃないかもしれないね。」

卓「最悪契約する前より酷くなるかもしれない。」


まどか「円環の丘にはあのときと同じく私とほむら君で行きます。」

ほむら「じゃあ行きましょう」

まどか「はい、これ」

まどか「もし、予想外のことが起きて私が離脱してって言ったら必ず元の世界に飛ぶんだ」

まどか「でも今回は急がないと、恭介君の命がかかってるから。」

ほむら「そうだね」

・・・
まどか「ここが円環の丘ね」

ほむら「これで恭介君を元の人間に戻せる、はずだけど。」


まどか「さあ急ぎましょ」

まどか「蘇生アイテム取ってきました。」

卓「それをあの魔女に向かって打つんだ。」

まどか「わかりました。」

まどか「恭介君、行くよ。」

私は蘇生アイテムを魔女化した恭介君に投げた。

ドカーン

マミ「倒した、の?」

グリーフシードの代わりに元の恭介君が落ちてきた。

卓「契約する前と同様に手は動かなくなる。」

卓「手だけでなく、足も動かなくなるだろう。」

まどか「恭介君、可哀想・・・」

杏子「仕方ないよ。生きて帰れただけマシ。」

杏子「あたしの友達が、前に契約サイドの魔法少女になって同じように魔女になって死んだんだ。」

杏子「同じようにインキュベーターと契約し、絶望して魔女になった魔法少女をあたしは何人も見てきた。」

杏子「それを見て、あたしは選抜サイドでよかったなと思いながら、こいつらをなんとかして救えなかったのかと思ってきたんだ。」

杏子「越谷さんがいれば、今回の上条みたいに救えたのかな。」

マミ「目覚めたかしら?」

まどか「恭介君、落ち着いて聞いてね。恭介君は・・・」

卓「いや、今回のことは僕が話す。」

卓「恭介君、契約サイドの魔法少年はソウルジェムが濁り切ると魔女に生まれ変わるんだ。」

恭介「そうだったんだ。」

卓「君も魔女になっていたんだよ。」

恭介「それは知ってる。そのときの記憶あるから。」

卓「魔女になった君を元の人間に戻すために、まどかちゃんとほむら君が円環の丘まで行って蘇生アイテムを取りにいってくれたんだよ。」

恭介「そうだったんだ。」

卓「2人は君の命を救ってくれたんだ。感謝しておきなさい。」

卓「だが魔法少年から人間に戻ったってことは契約も無効になったんだ。」

卓「君はもう、バイオリンは弾けないんだ。」

卓「さらにアイテムの副作用で、足も動かなくなるかもしれない。」

恭介「そう、なんですか・・・。」

卓「命が助かっただけでもいいだろ?」

恭介「はい・・・」

まどか「恭介君、大丈夫?」

恭介「大丈夫だよ。」

まどか「これがあなたの望んだことじゃないなら、謝ります。ごめんなさい。」

恭介「いいんだよ。まどか、僕を助けてくれてありがとう。」

恭介「あんな風になるくらいなら、演奏ができなくても生きてることが一番だって気付いたから。」

恭介「でも、僕はこれからどんな顔してさやかに会えばいいのかな・・・」

恭介「こんな僕のことなんか、さやかも嫌いだろう。」

まどか「恭介君・・・」

中沢「上条、バイオリンはあきらめても、まだ恋はあきらめちゃダメだと思うぞ。」

恭介「恋、か・・・」

中沢「今まで人を好きになったことがない、強いてあげれば好きだったのは今は亡き姉だったっていう、俺が言うのもなんだけどな。」

まどか「ねえさやかちゃん」

まどか「恭介君のことなんだけど」

さやか「なんだまどか、恭介のこと名前で呼ぶようになったのか?」

さやか「最近のまどかは色んな男子と仲がいいよな」

まどか「さやかちゃん、恭介君は実は手は治ってなかったんだよ。」

さやか「何冗談言ってるんだよ?恭介は手が治ったからバイオリンも弾けるようになったんでしょ?」

まどか「それについてはこれから話すね」

まどか「実は恭介君は契約サイドの魔法少年だったの。」

さやか「恭介が魔法少年だって? 嘘だろ。恭介は魔法学園に行ってないじゃん。しかも契約サイドってなんだ?」

まどか「恭介君は、医師の先生にもう手は治らないって言われちゃって、インキュベーターっていう兎の神様にお願いして手を治してもらったの。」

まどか「そのとき恭介君はインキュベーターと契約して魔法少年になったんだって。」

まどか「それが契約サイドの魔法少女や魔法少年。私みたいな魔法学園に通って選考試験を受けて魔法少女は選抜サイドって言って、恭介君とは違うの。」

さやか「なんかよくわからないな」

まどか「そうだよね。さやかちゃんにはわかりずらいよね。」

まどか「それで恭介君は魔女になっちゃって、私とほむら君で助けたんだ。」

まどか「そのとき契約は無効になって、恭介君は普通の人間に戻ったとともに手が動かなくなっちゃったの。」

まどか「手だけでなく足も・・・。」

さやか「それじゃあ恭介はもうバイオリンは弾けないってこと?」

まどか「うん。」

まどか「さやかちゃん、恭介君を励ましてあげてくれないかな。」

まどか「さやかちゃんは恭介君のことどう思ってるの?」

さやか「恭介のこと?」

まどか「さやかちゃんは、恭介君とは幼馴染だったよね?」

さやか「あーまあ、その。腐れ縁って言うか何て言うか」

まどか「本当にそれだけ?」

さやか「それだけって?」

まどか「恭介君のこと、好きじゃないの?」

さやか「え。いや、幼馴染なんだからいまさら好きとかないよ。」

まどか「恭介君はさやかちゃんのこと大切に思ってるみたいだよ」

さやか「え? 恭介があたしのこと?」

まどか(これは言わないほうがよかったかな。)

まどか「さやかちゃんは恭介君のこと好きじゃないの?」

さやか「いや、好きか嫌いかで言えば・・・、好きだ。」

まどか「それは友達として? それとも異性として?」

さやか「友達としても、異性としても。」

まどか「その言葉は本当?」

さやか「・・・本当だ。」

まどか「本当なら、恭介君に伝えなよ。」

さやか「何? あたしが恭介に告白するって?」

さやか「幼馴染に告白するってなんかおかしいし」

まどか「おかしくないよ。」

まどか「告白するとかがダメなら、恭介君を励ましてあげて。」

さやか「わかった。」

恭介「軽音部はやめようと思う。」

恭介「今日限りで退部だ」

恭介「さすがに指が動かないんじゃ何もできないからな」

中沢「指が動かなくっていいよ。上条がいてくれたほうが楽しいし。」

中沢「上条にだってできることはあるはずだ」

中沢「運動部じゃないんだから軽い気持ちで参加しようぜ」

中沢「お前、美樹のこと好きなんだよな?」

恭介「大好きだよ」

中沢「だったら美樹に本当の気持ちを伝えるんだ。」

恭介「何?僕がさやかに告白するって?」

恭介「幼馴染に告白するってなんかおかしいし」

中沢「おかしくないよ。」

恭介「それにどうせさやかは僕のことなんか嫌いなんだ」

中沢「なんでそうやって否定するんだ。」

中沢「美樹はお前の幼馴染なんだろ。だったらきっとお前の気持ちは届く。」

中沢「美樹に気持ちを伝えよう」

恭介「ありがとう。中沢君。僕、頑張るよ。」

下駄箱

さやか「休み時間に屋上に来て・・・、誰だろう?」

恭介「休み時間に屋上に来て・・・、誰だろう?」


屋上

まどか「2人ともきたよ」(小声)

中沢「さてどう出る」(小声)

まどか「ほむら君も来たんだ」(小声)

ほむら「うん」(小声)

マミ「私も見に来たわよ」(小声)

恭介「さやかじゃないか」

さやか「恭介か。下駄箱に屋上に来てってメモがあったから来たんだけど、あのメモ恭介が書いたの?」

恭介「僕はそんなメモ書いてないよ。ていうか僕の下駄箱にも屋上に来てってメモがあったけど、あれ書いたのさやかじゃないの?」

さやか「書いてないよ。」

恭介「一体誰だろう?」


中沢「上条の下駄箱にメモ入れたのは俺。美樹の下駄箱にメモ入れたのはまどかだ。」(小声)


恭介(そんなことどうでもいいや。今こそ僕の思いを伝える。)

恭介「僕、実はさやかに嘘をついてた。」

恭介「本当は手は治らなかったんだ」

さやか「まどかから聞いた」

恭介「ある生き物にお願いして手を治してもらったんだけど、その契約も無効になっちゃって今は手は動かない。」

恭介「僕はもうバイオリンの演奏はできないんだ。」

恭介「足はなんか動くけど、もう歩くのも辛い。」

さやか「そうなんだ。」

恭介「小さいころからずっと一緒にいたけど、今までさやかに伝えられなかったことがあるんだ。」

恭介「僕はさやかのことが好きだ。」

さやか「きょ、恭介・・・」

恭介「結婚を前提に付き合ってくれ、とまでは言いたいところだけど」

恭介「僕はもう家事も洗濯もできない。それどころか1人じゃ何もできない。」

恭介「迷惑ばかりかけてる、こんなお荷物と、誰が結婚してくれるかな。」

恭介「神様って酷いよね。僕の幸せ、全部奪っていったんだ。」

さやか「そんなことないよ。」

恭介「じゃあ誰が結婚してくれるって言うんだよ。」

さやか「あたしが結婚してやるよ。」

さやか「これがあたしの本気だ」

恭介「僕でいいのか?もうバイオリンは弾けないよ。それどころか歩けないよ。何もできないよ。」

さやか「歩けなくても、何もできなくてもいいよ。」

さやか「あたしは恭介のことが好きだ。」

さやか「小さいころからずっと一緒で幼馴染だから、今まで本当の気持ちに気付けなかった。」

さやか「というより本当のことを言うのが恥ずかしかった。」

さやか「でもわかったんだ。あたしは恭介のことが大好きなんだって。」

さやか「恭介がどんな姿になろうと、あたしがもらってやる。」

恭介「ありがとう。さやか・・・」

さやか「恭介・・・」

抱き合った2人

まどか「よかったね。恭介君」(グス)

中沢「まどかは本当にこういう話に弱いな」

まどか「うん」(グスグス)

マミ「あの2人がなんか羨ましいわ」

ほむら「不愉快だ」

恭介「僕を助けてくれたまどか、巴さん、暁美さん、ここにはいないけど佐倉さん、本当にありがとう。」

さやか「それからまどかと中沢君。私たちがお互い気持ちを伝えられたのは2人のおかげだよ。」

恭介「2人は僕たちの恋のキューピッドだね。」

中沢「そんな、キューピッドなんて・・・。」

まどか「照れるよ・・・。」


・・・
詢子「まどか、朝だぞ起きろ!」

タツヤ「お姉ちゃん、朝~、いい加減に起きないとダメだよ。」

詢子「おっきろ~!」

まどか「というわけで、さやかちゃんと恭介君はめでたく結ばれたってこと」

知久「そのあとどうなったんだ?」

まどか「それから2人の関係がどこまで行ってるかはわからないよ。」

知久「まどかはどうしたんだ。バンドの手伝い。」

まどか「ああ。約束通り越谷先生の学校、旭丘分校のバンドの指導を手伝ったよ。タツヤと一緒に。」

まどか「そっちは大して事件じゃなかったな。」

知久「そうか。今日はいい話を聞かせてもらったよ。」

まどか「おはよう、さやかちゃん、恭介君。」

さやか「おはよう。まどか」

まどか「相変わらずラブラブだね。」

恭介「そう思う?」

さやか「ところでまどかの方はどうなってんの?」

まどか「え?私?」

さやか「中沢君との関係だよ。」

まどか「いや、祐樹君はただの友達だし。」

さやか「えー、付き合ってるんじゃないの?」

まどか「そんなんじゃないから。」

恭介「それとも暁美君と付き合ってるのかな?」

まどか「どっちとも付き合ってないから。」

第7話 終わり

これ誰か読んでるの?
どうも荒らしが立てたスレっぽいけど

>>294
このスレの>>1荒らしなの?荒らしは何種類かいるがどの奴?

上げてしまったすまんな

まどか「そんな・・・。私、人をころすことなんてできないよ。」


マミ「私ならあなたをころすことくらい朝飯前よ」


まどか「構わない。恭介君。私、あなたのためならしねるから。」


中沢「それどころか、自分がしねば全部解決するとか思ってたんじゃないか?」


ピーが入ってたところ訂正

>>295
中沢スレ乱立してるカスだろ
速報だけじゃなくて深夜とか2ちゃんの一部板も被害に遭ってる

第8話 魔法少女まどか☆ドリーム

まどか「あ、タツヤ」

タツヤ「最近この辺りに悪い魔術師が出るんだって」

タツヤ「だから僕が退治しようと思って。」

まどか「タツヤは魔法少年でもない普通の男の子なんだから、あまりそういう奴に立ち向かうのはやめたほうがいいよ。」

タツヤ「大丈夫だよ。正義の味方、タツヤスターズだから。」

まどか「正義の味方ごっこじゃん。しかも1人なのにズって。」

タツヤ「ごっこじゃないよ。正義の味方で、正義そのものだよ。」

まどか(どうもお姉ちゃんの真似したくなっちゃったのかな。)

ユーノ「これは中沢さんじゃないですか。こんにちは。」

中沢「あ、ユーノ。こんにちは。」

ユーノ「今日はどちらへお出かけですか?」

中沢「まどかの家に。」

ユーノ「え?年頃の女の子の家に? どんな用で?」

中沢「まどかに勉強を教えることになってるんだよ。」

ユーノ「まどかさんは中沢さんの恋人さんなんですね。それで彼女の家に遊びに。」

中沢「いや、まだそこまでいってないから。」

ユーノ「だってすごく仲よさそうでしたよ。」

ユーノ「しかもまどか、ってもう下の名前で呼んでるじゃないですか。」

中沢「そりゃ、友達だし・・・」

中沢「まどかが名前で呼べって言ったから。」

中沢「お邪魔します。」

知久「いらっしゃい。」

中沢「初めまして。中沢祐樹です。」

知久「初めまして、まどかの父です。いつもまどかがお世話になってます。」

知久「悪いね、中沢君。まどかの勉強見てもらって。」

中沢「大丈夫ですよ。あまり時間取れないですけど。」

タツヤ「お姉ちゃんのお友達ですか?」

中沢「君が鹿目さんの弟さん?」

タツヤ「はい。鹿目タツヤです。」

中沢「何年生?」

タツヤ「小5です。」

中沢「いい子だな。」

中沢「それにしても勉強を教えるって難しいな。」

まどか「勉強を教えるのって初めてなの?祐樹君くらい成績がいい子ならそれくらい普通だと思うけど。」

中沢「俺はずっと友達がいなかったんだよ。」

まどか「あ、そうだったね。」

中沢「まあ小学生のころは中のいい子はいなくてもクラスに普通に馴染んでたんだけど、一人ぼっちになっちゃったのは中学1年生で転校してからかな。」

まどか「中学1年生って確かお姉ちゃんが亡くなったときだっけ?」

中沢「そう。あれから3年近くひとりぼっちになっちゃったからな。」

中沢「そういえばまどかは中学のときは誰に勉強を教わってたんだ?」

まどか「マミさんかな。」

中沢「でも巴さん学年違うだろ?」

まどか「そうなんだよね。だからだいたい教えてもらうことはなかった。」

中沢「そういえば最近この辺りに魔術師が出ていて色んな人に暴力を振るってらしいぞ。」

まどか「そういえばそんな噂聞くね。」

中沢「1人は高校生くらいで、もう1人はおっさんだって。」

中沢「まどかも元魔法少女候補生だったとはいえ、女の子なんだから気をつけろよ。」

別の日

プルルル

ほむら「暁美ほむらだ。暁美ほむら、主な特技は時間停止魔法だ。」

まどか「あなた、超能力者だったの?」

ほむら「お、その声と突っ込みはまどかだな。」

まどか「そうだけど、ほむら君、あなた今家だよね?」

ほむら「うん、そうだ。あー、ちょっと待って、まどか。すぐに裸になるから。」

まどか「なんで?」

ほむら「うん?何を言ってるのまどか?電話でとは言え、まどかと言葉を交わすんだよ。ならば裸になるのが礼儀というものだ。」

まどか「こっちが然るべき常識をわきまえていないような言い方をしないで。そして事あるごとに機会をみつけて脱ごうとしないで。」

ほむら「甘いな、どうやらまどかは僕のスピードを軽く見ているようだ。既に僕は全裸だよ。」

まどか「全裸だよって!」

まどか「いよいよあなたの変態度合いは私の手に終えなくなってきているみたいだね、ほむらくん」

ほむら「おいおいここは僕の家だ僕の部屋だよ。僕がたとえどんな格好でいようと、それは僕の自由のはずだ。」

まどか「あ、確かに。悪かった。家の外でまっぱになったわけでもないのに、責めてごめん。」

ほむら「いや、わかってもらえればいいよ。いくら開放感ある格好が好きな僕でも、外でまっぱになる事など、たまにしかない。」

まどか「たまにはあるの?」

ほむら「そりゃ、まあ銭湯とかで。」

まどか「なんだ。」

ほむら「あと中学で」

まどか「もう騙されないよ。水泳の着替えとか、修学旅行の風呂でとか言うんでしょ。」

ほむら「惜しい!修学旅行というところまでは正解だ。」

ほむら「僕のグループが企画した全裸体験というがあってだな。」

まどか「逮捕されろ!」

ほむら「ハハハ、まどか、何言ってんの。冗談に決まってるだろ。」

ほむら「こんな戯言を信じるなんて、もしやまどかの方が僕より変態なのではないか?」

まどか「な、なんだって!」

ほむら「あー!」

まどか「どうしたのほむら君?」

ほむら「うっかりカーテンを閉め忘れていた・・・。通行人がものすごく驚いた目で通り過ぎていった・・・」

まどか「ほむら君今日女の子の体なんでしょ?それはかなりまずいんじゃないかな。」

ほむら「あーあー、僕はもうおしまいだ。これから僕はどんな顔して街を歩けばよいのだ。」

まどか「大丈夫だよ。男の子になったら同一人物だと思われないだろうし。」

まどか「ねえほむら君、ショック受けてるとこ悪いけど・・・」

まどか「前ほむら君の家で遊ぶ約束してたよね? 今日あたりどうかな?」

ほむら「うん、いいよ。むしろ今日じゃないとダメなくらい。」

まどか「私が来るまでにはちゃんと服着てよ。」

ほむら「わかった。」

ユーノ「しかめまどかさん」

まどか「たしかに鹿に目って書くけど、そのまま訓読みで読まないでよ。私の名前は鹿目(かなめ)まどかだ。」

ユーノ「失礼噛みました。」

まどか「違う。わざとだ。」

ユーノ「かみまみた。」

ユーノ「しかしそれはそれとしてまどかさん、今日はどちらへお出かけですか?」

まどか「お出かけっていうか」

ユーノ「まどかハーレムの新メンバー探しですか?」

まどか「そんな悪趣味なグループ組織しちゃいないよ。」

ユーノ「あんまりメンバーを増やしすぎると物語が展開しずらいですから気をつけて下さいね。」

まどか「今日はほむら君の家に遊びに行くの。」

まどか「ほむら君は性別が変わっちゃう怪異にかかってる子なんだけど。」

ユーノ「本当まどかさんは色んな男の子と仲がいいですね。」

まどか「私にとってほむらちゃんは女の子みたいな存在だけど。」

まどか「今日は女の子みたいだし。」

まどか「今日はほむらちゃんと遊ぶ約束してるんだ。」

まどか「ねえユーノ君、あなたが死んで確か20年経つんだよね?」

ユーノ「はい」

まどか「じゃあもし生きてたら何歳になるの?」

ユーノ「死んだのが10歳のころでしたから、30歳ですね。」

まどか「私より大分年上だね。」

ユーノ「もし生きてたら僕はホストをしてるような気がします。」

まどか「なんでホストなの?」

ユーノ「だってかっこいいじゃないですか。ホスト、田中翔って。」

まどか「別にかっこよくないけど。」

まどか「そろそろ行かなくちゃ。またね。」

ほむホーム

まどか「じゃあ何をしようか。」

まどか「ここにトランプがあるね。」

ほむら「まどか、王様ゲームしよう。」

まどか「ほむら君、王様ゲームってどんな遊びか知ってる? トランプのキングは何も関係ないんだよ。」

ほむら「知ってるよ。王様の命令は絶対なんでしょ。」

まどか「まあ私もやったことがないから詳しくは知らないけれど、多分2人でやるような遊びじゃないよ。」

ほむら「え?そうなの?」

まどか「王様ゲームはやめにしよう。」

ほむら「そういえば麻雀の台もあるんだよね。」

ほむら「麻雀やろうか?」

まどか「ほむらちゃん、麻雀って4人でやるゲームだよ。」

ほむら「え? そうなの?」

まどか「それに私麻雀のルール全然知らないし。」

ほむら「アニメでやってたじゃない」

まどか「アニメ見ただけじゃわかんないよ。」

まどか「トランプがあるんだし、ババ抜きとかどうかな?」

ほむら「まどかがいいなら、それで。」

まどか「まあトランプも2人じゃあまり盛り上がらないけどね。」

まどか「ほむら君、最近なんか変わったことない?」

ほむら「特になにもないよ。」

まどか「そう。」

ほむら「でも最近この近くに悪い魔術師がいるらしいね。」

まどか「ほむら君もその話題?」

ほむら「色々な人が被害にあってるとか。」

ほむら「もしかしていよいよ魔法少女の出番かな?」

まどか「魔術師って言っても魔女と違って普通の人間だから倒すわけにはいかないよ。」

ほむら「多分今、たっくんが何かやってる。」

まどか「タツヤが・・・。」

まどか(心配だな。あいつ本当に魔術師やっつけるつもりなの?)

ほむら「春休みに魔術師に襲われた僕を助けてくれたときのまどかは格好よかったよ。」

ほむら「あのときからもう、僕はまどかのことを好きになっていたのかもしれないな。」

まどか「こんなときに告白?」

ほむら「それにしてもまどか、何か浮かない顔をしてるよ。」

まどか「そう?私そんな浮かない顔してた?」

ほむら「まるで主人公を成仏させて終了にするはずだった映画を、続編を作るために無理矢理成仏させなかったのに、続編が作られないことが決定した、そんな不満そうなお顔をしているよ。」

まどか「そんな具体的な顔してないよ。」

ほむら「シャフトの某魔法少女アニメの映画のことね」

ほむら「戦犯は新房ね」

まどか「いやあれ一番悪いのはほむ・・・いや何でもない」

ほむら「それよりまどか、僕はとても楽しみにしているの。」

ほむら「オープニングとエンディングでまどかがどんな歌を歌うのか」

まどか「私が歌うの?」

ほむら「金太の大冒険みたいな曲がいいよね」

まどか「下ネタはダメでしょ!」

まどか「ババ抜きも飽きたから、次は神経衰弱をしよう。」

ほむら「まどか、今度は罰ゲームを決めよう。」

まどか「罰ゲーム?」

ほむら「負けた方は服を脱ぐってのはどうだ?」

まどか「それはまずいよ!私たち年頃の異性だし。」

ほむら「だって僕のことは男として見てないんだろ? それに今は僕、っていうか私も女だし。」

まどか「そうだけどほむらくんの前で脱ぐの恥ずかしいよ。でもほむらくんが見たいって言うなら・・・」

ほむら「僕は恥ずかしくないけど。」

ほむら「まどか、いいこと教えてあげる。」

ほむら「なんでも頭に「進撃」とつけるとどんな弱いものでも強くなる。」

まどか「そんなバカな? 日本語はそんな単純な構造にはなってないよ。」

ほむら「じゃあやってみる?」

まどか「やってみて」

ほむら「もしもまどかを納得させるとができなかったらこの場で裸になってやる」

ほむら「その代わりまどかを納得させるとができたら、君がこの場で裸になれ。」

ほむら「僕がいいというまで、まどかの全裸を衆目に晒してもらうよ!」

まどか「いいよ!その勝負受けて立つよ。」

ほむら「さあなんでも言って。」

ほむら「じゃあ最初に」

ほむら「進撃の横浜!」

まどか「横浜ってプロ野球の?それとも高校野球の?高校野球なら強いけど、別に進撃ってつけたところで強くなってないよ。」

ほむら「おかしいな?」

ほむら「進撃の広島」

まどか「広島は広島だよ。強くも弱くもなってない。」

ほむら「え?なんでだろう?」

ほむら「進撃のPL」

まどか「PLってPL法のことかPL学園のことか。どっちもそんなに強くなってない。」

ほむら「あれ?そんなはずは。」

ほむら「進撃のBL」

まどか「それは私好みだね。そんな本があったら是非読んでみたい。でも強くはないよ。」

ほむら「進撃の巨乳」

まどか「で?巨乳に進撃ってつけても全然強くなってないよ。」

ほむら「え?じゃあ」

ほむら「進撃の貧乳」

まどか「ちょっと!それ私のこと言ってんの?別に強くなってないから」

ほむら「進撃のペッタンコ!」

まどか「ちょっと!それ気にしてるのに!ていうか女の子のときのほむらちゃんだってペッタンコじゃん。」

ほむら「進撃のまな板」

まどか「あなた私を怒らせたいみたいだね。全然強くなってないしいい加減にしなさいよ。」

ほむら「進撃の理」

まどか「わけがわからないよ。何進撃の理って?ほむら君の造語?」

まどか「ふざけるのはこのくらいで終わり。」

まどか「さあほむら君、私を納得させることができなかったから裸になってもらうよ。」

ほむら「いいだろう。進撃の全裸だ!」

まどか「いやー、男の子の裸だったらちょっと萌えるけど、今の女の子のほむらちゃんじゃね。」

まどか「もう服着ていいよ。」

まどか「ていうか服着て下さい。」

ほむら「いや、この開放感が好きだなって。」

まどか「結局脱ぎたいだけじゃん!」

ほむら「まどか、怪異というのはいわば舞台裏なんだよ。」

まどか「舞台裏?」

ほむら「普通舞台の上だけ見てればいいの。それが現実というもの。知らなきゃ、知らないほうがいいことなんだよ。」

ほむら「むしろ怪異を知ることで、知らないは増えただけのことなんだよ。」

まどか「そうか」

ほむら「だからまどかはもしもご家族が不幸にも舞台裏に足を突っ込んでしまったとき、そのときにはそっと導いてあげればいいんだよ。」

ほむら「それまでは何もしないのが正解だよ。」

まどか「そうか。」

ほむら「まどか、君いなくなったりしないよね?」

まどか「何?祐樹君もそんなこと言ってたけど」

ほむら「僕、とても怖い夢を見たんだ。」

ほむら「君がもう二度と会えないほど遠いところに行っちゃって、なのに世界中の誰もかもがそのことを忘れちゃって、僕だけがまどかのことを覚えているたった1人の人間として取り残されて・・・」(グス)

ほむら「寂しいのに、悲しいのに、その気持ちを誰にもわかってもらえない・・・」

まどか「それはとっても嫌な夢だね」

まどか「でも大丈夫だよ。私だけが誰にも会えなくなるほど遠くに一人で行っちゃうなんて、そんなことありっこないよ。」

ほむら「どうして? なんでそう言い切れるの?」

まどか「だって私だよ。ほむら君でさえ泣いちゃうような辛いこと、私が我慢できるわけないじゃない。」

ほむら「君にとってもそれは我慢できないほど辛いこと?」

まどか「そうだよ。ほむら君、クラスのみんな、パパやママやタツヤ、誰とだってお別れなんてしたくない。」

まどか「もし他にどうしようもないときだったとしても、そんな勇気私にはないよ。」

ほむら「じゃあまどか、もしもまた僕がどうしようもなく困っていたら、そのときは助けてくれる?」

まどか「助けるよ。当たり前でしょ。他の人にあなたを助ける暇なんて与えない。」

まどか「まあマミさんにも助けてもらうけどね。」

ほむら「相談してもいいと。」

まどか「ていうか私に相談しなかったら怒るからね。」

ほむら「まどからしい言葉だね」

まどか「まあいつか私がいなくなるとしても、そのときはきちんとほむら君にはご挨拶させていただきますよ。」

ほむら「そうか。じゃ是非、そうして」

まどか「怒られるのは怖いからね」

まどか「私、そろそろ帰る」

ほむら「じゃあまたね!」

まどか「またね!」

まどか「もし他にどうしようもないときだったとしても、そんな勇気私にはないよ。」

ほむら「じゃあまどか、もしもまた僕がどうしようもなく困っていたら、そのときは助けてくれる?」

まどか「助けるよ。当たり前でしょ。他の人にあなたを助ける暇なんて与えない。」

まどか「まあマミさんにも助けてもらうけどね。」

ほむら「相談してもいいと。」

まどか「ていうか私に相談しなかったら怒るからね。」

ほむら「まどからしい言葉だね」

まどか「まあいつか私がいなくなるとしても、そのときはきちんとほむら君にはご挨拶させていただきますよ。」

ほむら「そうか。じゃ是非、そうして」

まどか「怒られるのは怖いからね」

まどか「私、そろそろ帰る」

ほむら「じゃあまたね!」

まどか「またね!」

・・・
斎藤「お前はこの家の子供か?」

まどか「いいえ、違いますけれど。」

斎藤「すまない、名乗り忘れた。」

斎藤「見ず知らずの人間に対するその警戒は清く正しい。大切にするがいい。」

斎藤「俺は斎藤翔という。」

まどか「斎藤さん?」

斎藤「そう。斎場の斎に藤色の藤、羊に羽の翔だ。ホストをやっている。」

まどか「私は鹿目まどかです。動物の鹿に体の目、ひらがなでまどかです。高校生です。」

斎藤「別に字と職種まで説明する必要なかったけどな。」

まどか「その、もしも暁美さんの家に用があるのでしたら」

斎藤「お前は最近の若者にしては礼儀正しいな。それに気遣いのできる女だ。」

斎藤「面白い。だが俺に対してはそこまでの気遣いは無用だ。」

斎藤「この家にも特に用があったというわけでもない。」

斎藤「ただし、魔法少年がここで暮らしていると聞いてしまったのでな、何をするわけでもないが少し様子を見てみようと思っただけだ。」

斎藤「しかし無駄足だったな。ほとんどオーラを感じない。佐倉杏子の10分の1も行ってないな。」

斎藤「これならば放置しておいていいだろう。いや放置しておくしかあるまい。戦う気にはなれん。」

斎藤「今回の件から俺が得るべき教訓は真実などたとえ思い通りであったところで場合によっては下らないということだ。」

まどか(直感だけど、この男の人、もしかして魔術師?)

まどか(不吉というレベルではない。)

まどか「あ、祐樹君。」

中沢「まどかか。どこ行ってたんだ?」

まどか「ほむら君の家に。祐樹君は?」

中沢「用事があって学校に行ってた」

まどか「そういえばほむら君の家の前で変な男の人に会った」

中沢「暁美の家の前でどんな奴に会ったんだ?」

まどか「変な人というか不吉な人なんだけど、まるで魔術師みたい。」

まどか「ホストをやってるって言ってたな。」

中沢「ホスト?魔術師?」

まどか「名前は・・、斎藤翔って言ってたかな」

中沢「な、なんだって!!!」

中沢、まどかの手をとって走り出す。

まどか「祐樹君痛いよ」

中沢「あ、ごめん」

まどか「その反応はこの名前の人に何か心辺りあるみたいだね。」

中沢「・・・」

まどか「斎藤翔って男の人、あなたの知り合いなの?」

中沢「俺が4歳までの名前が、斎藤祐樹って名前だったのは言ったよな。」

まどか「斎藤・・・っていうことはもしかして祐樹君と何か関係あるの?」

中沢「斎藤翔、俺とお母さんとお姉ちゃんを捨てた、俺の実の父親だ。」

まどか「祐樹君のパパ、お父さん・・・」

中沢「ホストって言っていたなら間違いない。あれほどホストが似合う男を俺は他に知らない。」

中沢「そう、まどかが何も知らないように。」

まどか(私が何も知らないって失礼しちゃうわ)

中沢「まあ魔術師かどうかはわからないけど。」

中沢「まさかこの街にいたとはね。意外というか不可解というか実際思いもしなかったよ。」

中沢「俺はまどかにあの男と関わってほしくないんだ。」

中沢「俺はもう二度と大事なものを手放さない。なくしたくない。だから」

中沢「だからまどかは俺が守る」

まどか「斎藤翔って人はそんなに問題があるの?どうして私に会わせたくないと思うの?」

中沢「そうだね。正義の味方のまどかには刺激が強すぎる相手だ」

まどか(正義の味方ってタツヤじゃあるまいし)

まどか「私、魔法少女だよ。なれなかったけど。」

まどか「たとえ相手が不吉なホストでも魔術師でも大丈夫だよ。」

中沢「そうか。」

解放してもらって家に帰った。

第9話に続く

第9話・第10話製作中

自演しないと乙レスすら付かないか
読んで面白いと思う奴はいないだろうけど>>1は自分で書いてて面白いのか?これ


ROMってるのもいるからがんばれ

>>328
そんなスレにわざわざ顔見せるとかいい奴だなお前

一々自演扱いしたがるバカいるよなー
長屋長屋もどきマミアンチ辺りの得意技だったな

残念ながら中キチが自演しているのは確定事項ですので…

>>330のレスも正しいからこのカス荒らし共に加えて>>331が上げた奴もいれるかー

中沢スレの乱立と保守荒らし
数々の安価スレの私物化
SS速報に留まらず2ちゃんねる等外部の板でも同様の行為
到底擁護し切れんな

タツヤ・諏訪京太郎の声優変更

登場人物紹介
魔法少女まどか☆マギカとキャストを大きく入れ替えています(一部キャラは同じ。)

主人公・メインヒロイン

鹿目 まどか CV:米澤円
見滝原小学校→見滝原中学校・魔法学園→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
魔法少女候補生。魔法学園で常にトップクラスの成績だったが、佐倉杏子によって魔女が倒されて魔法少女制度が廃止されて魔法少女になれなかった。
現在は風見野健康福祉大学見滝原育英高校の生徒と見滝原市にまつわる怪異の事件を解決している。
初恋は中学2年生のとき。小学校4年生のときに白血病になったがある女性がドナーとなって骨髄移植をし一命を取り止めた。
本作のツッコミ役。実は泣き虫で感動モノに弱い。

中沢 祐樹 CV:松岡禎丞
見滝原第二中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
亀に行き会った少年。まどかのクラスメイト。
4歳のときに父が浮気をして浮気相手と駆け落ちし、小学校6年生のときに母をガンでなくす。
その後4つ上の姉と2人暮らしをしていたが中学校1年生のときに姉も飛行機事故で死亡し、僅か12歳で独り身となり児童養護施設に預けられた。
それから一人ぼっちで泣いていたが、まどかと出会って生きる希望を取り戻した。

暁美 ほむら CV:男 水島大宙 女 川澄綾子
魔法学園→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
猫に魅せられた少年。魔法少年候補生。
生まれたときの性別は男性だが、猫の怪異にかかって1日おきに性別が変わるようになった。その後まどかとマミによって1週間おきくらいに間隔が伸びた。
実は真性の変態という一面を持っている。

メインキャラ
上条 恭介 CV:間島淳司
見滝原小学校→見滝原中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
兎に願った少年。ヴァイオリニスト。まどかの小学校からの同級生でさやかの幼馴染。
中学生のとき交通事故に遭い指が動かなくなる。インキュベーター
医師からは「現代の医学では指の回復の見込みはない」と宣告され絶望していたところにインキュベーターが現れ、手を治すという願いで契約する。
契約サイドの魔法少年となったが、さやかへの恋心とまどかへの嫉妬で魔女化する。
円環の丘の蘇生アイテムで元の人間に戻ったが、それによって指が動かなくなっただけでなく足も動かしずらくなる。
その後さやかに告白して結ばれた。

鹿目 タツヤ CV:瀬戸麻沙美
見滝原小学校
悪夢を見た少年。まどかの5つ下の弟で愛称は「たっくん」。小学校5年生。
運動神経がよく姉よりできる弟。失恋したときのまどかを慰めた。
魔法少女のまどかに対抗して「タツヤスターズ」という正義の味方ごっこをしている。

巴 マミ CV:戸松遥
見滝原中学校・魔法学園→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
魔法少女候補生。怪異マニア。まどかたちに怪異への対処法をアドバイスする。

美樹 さやか CV:竹達彩奈
見滝原小学校→見滝原中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
まどかの小学校からの同級生。女子サッカー部

ユーノ・スクライア(日本名 田中 翔) CV:水橋かおり
イタチに迷った少年。10歳の小学校4年生。
10歳のときに交通事故で命を落とし、幽霊になった。
まどかの名前を毎回のように間違えてしまう。

その他
佐倉 杏子 CV:生天目仁美
最強の魔女「ワルプルギスの夜」を倒した魔法少女。彼女の活躍によって魔女結界が崩壊し、魔法少女制度が廃止された。

志筑 仁美 CV:下屋則子
見滝原第二中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
まどかのクラスメート。まどか・さやかとよく話をしている。
祐樹とは中学校からの同級生。

諏訪 京太郎 CV:中村悠一
まどかの初恋の相手。見滝原中学サッカー部の元エース。
中学2年のバレンタインの日にまどかに告白されたが「それほど好きではない」と言って断った。
魔術師になって色々な人に魔法や怪異をかけている。

斎藤 翔 CV:飛田展男
祐樹の実の父親。
祐樹が4歳のときに浮気をして浮気相手と駆け落ちした。
魔術師になって色々な人に魔法や怪異をかけている。
越谷 卓 CV:福山潤
旭丘分校→灘高校→東京大学
健大育英高校1年1組の担任。
きょうすけ☆マギカでは契約サイドの魔法少女の契約を無効にする方法をまどか達に教えて恭介を救った。

まどかの親族
鹿目 知久 CV:安元洋貴
まどかの父。専業主夫。知識が豊富。
優しく穏やかな性格で、詢子を心から尊敬して陰から支えていくことに誇りを持っている。

鹿目 詢子 CV:後藤邑子
まどかの母。キャリアウーマン。
夫の知久によれば仕事が好きなのではなく、頑張ることが好きなのだとされる。

祐樹の親族
中沢優子 CV:川澄綾子
祐樹の母。祐樹が小学校4年生のとき、白血病になった当時小学校4年生でまどかの骨髄移植のドナーとなりまどかの命を救った。
祐樹が小学校5年生の終わりにガンが見つかり、彼が6年生になった直後に亡くなった。死ぬ間際に白血病の少女を救ったことが自分の唯一の自慢で、自分が救った少女が生きていたら少しでも自分が生きた意味を残せると言い残した。

中沢まどか CV:下屋則子
祐樹の4つ上の姉。母の死後祐樹と2人で暮らしていた。
自身が高校2年生、祐樹が中学1年生のとき修学旅行で乗っていた飛行機が墜落事故を起こして死亡した。

斎藤 翔 CV:飛田展男
祐樹の実の父親。
祐樹が4歳のときに浮気をして浮気相手と駆け落ちした。
魔術師になって色々な人に魔法や怪異をかけている。

越谷 卓 CV:福山潤
旭丘分校→灘高校→東京大学
健大育英高校1年1組の担任。
きょうすけ☆マギカでは契約サイドの魔法少女の契約を無効にする方法をまどか達に教えて恭介を救った。

第9話 都市伝説少年ゆうき☆テイク

鹿目タツヤ 私の5つ下の弟で、小学校5年生。
子供のころから運動が得意で、いつも姉よりできる弟だった。
お姉ちゃんが大好きで、私の魔法少女としての活躍を応援してくれていた。
最近姉の私に対抗して、1人で「タツヤスターズ」という正義の味方ごっこをしてるらしい。
タツヤは

タツヤ「ごっこじゃないよ。正義の味方だよ。お姉ちゃん。」

と言っている。
しかし私は声を大にして言う。
鹿目タツヤ、「タツヤスターズ」の活動はやはり、正義の味方ごっこでしかないと。
「タツヤスターズ」はどうしようもなく、偽物なのだ。

・・・
学校

ほむら「これは先輩の友達が実際に遭遇したっていう話です。」

ほむら「ある蒸し暑い夏の夜、その人が人気のない公園を通りかかったときのこと。」

ほむら「一人たたずんでいた男の人に駅までの道を聞かれたんです。」

ほむら「その人が快く道順を説明していると、どこか虚ろなその男の人が、ふわーっと手をあげて・・・」

まどか「うんうん・・・」

ほむら「突然がばーっと・・・」

まどか「がばっと?」

「・・・」

ほむら「ブラウスとズボンを脱いだんです。」

まどか「うん?」

まどか「って、全然全く怖くないじゃん!」

中沢「せっかく雰囲気を作っても、そんな話じゃね」

ほむら「えー、実際遭遇したら怖くないかな?」

ほむら「見滝原都市伝説、いきなり脱ぎだす脱ぎ男!」

まどか「怖くない!」

まどか「というより、それってただの変質者じゃないの?l

恭介「じゃあこんな話はどうかな?」

恭介「見滝原神社の鳥居の間でジャンプすると、異世界に行ける。」

まどか「異世界ってなんなの?」

ほむら「夕方5時55分55秒に県境・市境をまたいではいけない。円環の悲劇に導かれる。」

まどか「魔法少女でもないのに円環の悲劇に導かれるわけないじゃん。」

恭介「使うだけで超能力者になれる道具、エスパーマミる!」

中沢「はー。そんなくだらない情報を集めるのはやめろよ。」

まどか「ほむら君や恭介君もマミさんみたいになっちゃったの?」

まどか「大体都市伝説なんて非科学的な話、ここは天下の見滝原だよ。」

ほむら「もうロマンがないね。」

恭介「それに本当に起きた出来事が形を変えて噂になってることもあるんだから」

恭介「風見野健康福祉大学見滝原育英高校には、死んだ人たちが入部するクラブ、死んでたまるか部がある、とか見滝原ならではって感じじゃない。」

まどか「死んでたまるか部?」

中沢「そんなふざけた部活あるわけないよな、ねえ、まどか」

まどか「マミさんが魔法少女には契約サイド、選抜サイドの他に、死んだ人たちがなる死んでたまるかサイドってのがあるって言ってた。」

中沢「マジ?」

まどか「ただの都市伝説だよ。マミさんもそんなのにハマってるみたいで。」

ほむら「でも契約サイドは実在したんでしょ?上条君が現にそうだったし。なら死んでたまるかサイドも・・・」

まどか「実在したとしても、私が何するってわけでもないし。」

・・・
まどかが斎藤翔と出会った翌日、俺中沢は上条の家に向かっていた。

さやか「あ、中沢君じゃない。今日はどこに行くの?」

中沢「上条の家に」

さやか「へー恭介の家に?何の用?」

中沢「ちょっと、恋の相談を。」

さやか「へー、中沢君って好きな人いるんだ。もしかしてまどかでしょ?」

中沢「べ、別に誰だっていいだろ。」

さやか「まどかしかいないよな。あたしはまどかのことならよく知ってるから相談にのってやってもいいよ。」

さやか「まどかと中沢君のおかげであたしと恭介は恋人になれたし、今度はあたしが2人のキューピッドになってやってもいいんだよ。」

中沢「いいんだ。男同士で話したほうがいいし。」

さやか「ボーイズトークってことですか」

中沢「って変な言い方すんな」

上条の家

中沢「今日は恋の相談があって来たんだ。」

恭介「恋の相談? 好きな人がいるのか?」

中沢「好きな人っていうか、俺の恩人っていうか、母の生きた証っていう感じなんだけど。」

恭介「誰だ? まあ大体想像つくけどな。」

中沢「まどかのことだ。」

恭介「やっぱりな。母の生きた証ってなんだ?」

中沢「俺が小4のとき、当時小学4年生の女の子が白血病にかかって、お母さんが骨髄移植のドナーになってその子を助けたんだ。」

中沢「母は死ぬ間際、その子が生きててくれたら生きた意味を残せるって言ってたんだ、」

中沢「その女の子がまどかだったんだ。」

恭介「そういえばまどかは小4のとき白血病になったんだよな。」

恭介「でもなんでまどかのことを僕に相談するんだ。」

中沢「上条はまどかと小学校のころから一緒なんだろ」

恭介「それはそうだけど、だったらさやかの方がまどかには詳しいよ。」

中沢「こういう相談は男同士じゃなきゃダメなんだよ。」

恭介「そうなのか。僕は何をアドバイスすればいいのかな。」

恭介「まあ僕とさやかは中沢君とまどかのおかげでこうやって恋人になることができたし、今度は僕たちが2人のキューピッドになってやればいいのかな。」

中沢「そこまでは思ってないけど。」

恭介「思い切って告白しちゃえばいいんだ。」

中沢「告白って。まだ別に好きってわけじゃ・・・」

恭介「好きだから僕に相談したんじゃないのか?」

中沢「いや、それはそうだけど。」

恭介「そういえば中学のころ、すげーむかつく男がいたな。」

恭介「サッカー部のエースだったんだけど。」

恭介「バレンタインデーの日にチョコをもらって告白された話を僕にしてきた」

恭介「あのときも鹿目さん絡みだったな」

僕は諏訪京太郎の話をした。

・・・
上条恭介の回想

諏訪「恋の相談があるんだ。」

恭介「なんだ?」

諏訪「俺学校中の女子に好かれてるみたいだけど、誰かと付き合う気はないからどうにかしたいんだが、どうすればいいかな?」

恭介「わからん。僕にどんな答えを求めてるんだ。」

諏訪「本題なんだが、こないだのバレンタインデー、俺の下駄箱とか鞄の中にチョコがいっぱい入ってたな。」

諏訪「直にコクるだけの根性もねぇ女はダメだな、って思った。」

諏訪「まあ何人か手渡しでチョコをくれた女もいたけど、ほとんど「受け取って下さい」って言うだけで行っちゃうんだよな。」

諏訪「しかもみんな買ったようなチョコだ。」

諏訪「これだと本当に俺のことが好きなのかわからなくなってくる。」

恭介(本気でお前と付き合いたい女の子なんていないんじゃね?お前みたいなむかつく男とはね。)

諏訪「でも1人だけ俺にチョコを渡してマジ告白してきたクラスメートの女子がいてな。」

諏訪「その女子の名前は鹿目まどかっていうんだっけ。」

恭介「『私、あなたのことが好きです! 付き合って下さい!』って言われちゃったよ。」

諏訪「もちろん俺は断った。」

諏訪「そしたらあの子泣いちゃってさ。ちょっと悪かったかなって思っちゃった。」

諏訪「あとそのチョコが豪華な手作りチョコだったよ。これは本気だなって思った。」

諏訪「そしてそのチョコがすごく美味かったわけだよ。」

諏訪「これは惜しいことしたかな、って思ったけど結局鹿目まどかと付き合う気はないんだよな。」

諏訪「でもあいつがまた俺にアタックしてきたらどうしようって思って、鹿目まどかと小学校からの同級生だっていうお前に相談してるんだけど。」

恭介「相談? これのどこが相談だ。」

恭介「お前は鹿目さんに手作りチョコをもらって告白されてフったことを自慢したいだけだろ?」

諏訪「図星か・・・」

恭介「認めるのかよ!」

恭介「っていうかなんで鹿目さんじゃダメなんだ?」

恭介「すごくいい子じゃん。かわいいし、優しいし。」

恭介「諏訪にはもったいないくらいのいい子だよ。」

恭介(そうだ。僕はさやかのことが大好きだけど、さやかがいなかったら僕が付き合いたいくらいだよ。)

諏訪「だってあいつおっぱい小さいじゃん。ペッタンコじゃん。ペチャパイじゃん。」

恭介「それを言うか!」

諏訪「それに可愛くないし、魔法少女らしいけど力弱いし、俺の好みじゃない。」

諏訪「まあ最大の理由は・・・」

諏訪「俺はホモなのだ」

恭介「・・・」

恭介「・・・は?」

諏訪「いや、これじゃちょっと表現が露骨だったか。言い直そう。」

諏訪「俺は薔薇なのだ。」

諏訪「俺はBLなのだ。」

恭介「どれも同じだ!」

恭介「なんだ、お前そういう性癖だったのか。 もしかして僕のこと・・・」

諏訪「いや、お前は恋愛対象外だ。お前みたいなバイオリンしか取り得がない男はな。」

恭介「まあそうだろうな。」

恭介「こんな自慢話をしたら嫌われるのは間違いないしな。」

・・・
恭介(あれ以来恋の相談で鹿目さん絡みだと条件反射でいらってするんだよな。)

恭介(鹿目さんもあんな無神経な男を彼氏にしなくてよかったと思うな。)

恭介「とはいえ僕からアドバイスできることはあまりないよ。」

恭介「中沢は普通にまどかに好きって伝えればいいんだ。」

中沢「わかった。」

・・・
上条の家からの帰り

諏訪「お嬢さん、大森山田バイオリン教室はどこにあるか知ってるかい?」

杏子「大森山田バイオリン教室ですか、知らないな。」

中沢「君、こないだ会った魔法少女の佐倉だよな?」

中沢「そういえば小学校のとき同級生だったことがあったな」

杏子「あー、まどかのクラスメートの中沢だっけ?確かに小学校のとき同級生だったな。」

杏子「お前今暇?」

中沢「上条の家に行ってきたところで、時間ならあるな。」

杏子「じゃあ大森山田バイオリン教室探すの手伝ってくれない?」

中沢「は?」

諏訪「大森山田バイオリン教室という塾を探してるんだけど、どこかにあるか知ってるかい?」

中沢「え?ちょっと、なんで俺が」

杏子「あたし、行かなきゃならないとこがあってさ。」

杏子「お前暇なんだからいいでしょ?」

中沢「よくないっつーの。大体俺とお前は大した縁があるわけじゃないのに、なんでそう馴れ慣れしいんだ。」

京太郎が上着とズボンを脱ぎ始める

諏訪「それにしても暑いな」

中沢「え?」

杏子「うわ・・・」

中沢「な、何をしているんですか?」

諏訪「炎天下の中、ずいぶん歩いたからね。汗びっしょりだ。」

中沢「なんだよこの人」

杏子「あたしもさっき知り合ったばっかりだぜ」

杏子「とにかく、服を着て下さい!」

通行人「あ、あの人襲われてるの? あの女が脱がしたの?」

杏子「ち、違う・・・」

杏子、服を中沢に渡す

杏子「誤解だー!」(逃げ出す)

中沢「ちょっと待てよ」

諏訪「君、シャツとズボンを持っていかれるのは困るんだが」

通行人「あの人、何脱いでるの?」

中沢「とにかく、服着て下さい!見られてます!見られてますから、ほら早く!」

中沢「なんなんだこの人。人前で突然服脱ぎだして。」

中沢「あ!」

・・・
ほむら「えー、実際遭遇したら怖くないかな?」

ほむら「見滝原都市伝説、いきなり脱ぎだす脱ぎ男!」
・・・
中沢「って、まさかね。」

諏訪「俺は諏訪京太郎という。言遍と取に言遍と方、京都の京、一姫二太郎の太郎だ。」

中沢「俺は中沢祐樹です。真ん中の中に、さんずいに尺の沢、示す偏に右の祐に樹木の樹です。」

諏訪「そうか。」

諏訪「ということで、大森山田バイオリン教室ってどこにあるか知ってるかい?」

中沢「えーっと、ちょっと待ってください。」

中沢「俺の友達にバイオリンを習ってた男子がいるんで、そいつに聞いてみます。」

プルルル

恭介「もしもし、上条です。」

中沢「俺、中沢だ。」

中沢「なあ、大森山田バイオリン教室って知ってるか?」

恭介「大森山田バイオリン教室?知らないな。」

恭介「なんでいきなり大森山田バイオリン教室なんか探してるんだ?」

中沢「実は変な人に会って、道案内をしてるんだけど。」

恭介「変って?」

中沢「突然服を脱ぎだしたんだ。」

恭介「突然服を脱ぎだした?」

恭介「えー、それってきっと脱ぎ男だよ!」

恭介「写真撮ってあとで見せてよ!」

中沢「あのな、面白がって都市伝説につなげるなよ。」

中沢「それより、大森山田バイオリン教室のことなんだけど。」

恭介「大森山田バイオリン教室ね。鹿目さんのお父さんなら知ってるんじゃないかな。まどかのパパはなんでも知ってる人だから。」

中沢「わかった。電話してみる。ありがとうね。」

中沢(じゃあ電話だ!まどかちゃんに電話だ!やった!)

プルルル

まどか「もしもし、鹿目まどかです。」

中沢「俺、中沢祐樹だ。」

まどか「あ、祐樹君。」、

中沢「まどか、大森山田バイオリン教室ってバイオリン塾、まどかのお父さんが知ってるって聞いたんだけど。」

まどか「大森山田バイオリン教室かー、パパに聞いてみるね。」


まどか「パパ、大森山田バイオリン教室って知ってる?」

知久「大森山田バイオリン教室か。うん知ってるよ」

まどか「パパはなんでも知ってるね」

知久「なんでもは知らないよ。知ってることだけ。」

知久「まどかが前に行ったっていう、風見野市のなでしこ荘の3階に入ってるバイオリン教室だ。」

知久「知り合いにそこのバイオリン教室に行ったことがある人がいてね。」

まどか「そうなんだ。確かあそこ祐樹君が昔住んでたマンションだね。ありがとう。」

まどか「パパから聞いた。ていうか、大森山田バイオリン教室なら祐樹君なら知ってるはずじゃないかな。」

まどか「だって、風見野市にある昔祐樹君とそのママとお姉ちゃんが住んでたってなでしこ荘ってマンション、そこの3階に入っていたバイオリン教室がそうなんだって。」

まどか「私も一度行ったことがあるとこ。」

中沢「大森山田バイオリン教室か。そんな強そうな名前のバイオリン教室だったんだ、あそこ。」

中沢「ありがとう。」

まどか「別にこんなの、お礼を言われるほどのことじゃないよ。」

まどか「でもなんで祐樹君が大森山田バイオリン教室を探してるの?」

中沢「実はさっき変な人に会って道を聞かれたんだ。」

まどか「変な人って?」

中沢「突然服を脱ぎだしたんだ。」

まどか「突然服を脱ぎだした?」

まどか「もしかしてほむら君が言ってた脱ぎ男?」

中沢「そんなわけないだろ。ちょっと変わってるけど不通の人間だよ。」

諏訪「変わってるというのは、俺のことかな?」

中沢「うわー!」

まどか「どうしたの?」

中沢「なんでもないよ。それじゃまどか、またな。」

まどか「祐樹君、またね。」

中沢「そんなわけないだろ。ちょっと変わってるけど普通の人間だよ。」

諏訪「変わってるというのは、俺のことかな?」

中沢「うわー!」

まどか「どうしたの?」

中沢「なんでもないよ。それじゃまどか、またな。」

まどか「祐樹君、またね。」

諏訪「わかったんかい?お坊ちゃん」

中沢「はい、大森山田バイオリン教室は隣町の風見野市にあるみたいです。」

中沢「なでしこ荘の3階」

諏訪「ほうなるほどな。そっちだったのか。」

中沢「何の用があるんですか?」

諏訪「知り合いがそこに通っていてね」

中沢「そうですか。」

諏訪「はい、付き合ってもらうお礼だ。」

中沢「いただきます」

ジュースをもらう

諏訪「何年生?」

中沢「高1です。」

諏訪「あ、俺と同じだ。」

諏訪「サッカーをやっているんでいつもはポカリスエットかアクエリアスなんだけど、たまにはこんなジュースもいいな。」

中沢「サッカーをやってるんですか?」

諏訪「ああ、中学のときはサッカー部のエースだったよ。」

諏訪「今は怪我でサッカーできないけど」

少女「わーい」

通りかかった少女にジュースをかけられる

少女「ごめんなさい」

諏訪「ああ、気にすることはない」

諏訪「すぐに洗えば大丈夫だ」

諏訪「え?」

中沢「だから脱ぐなって!」

諏訪「は?」

コインロッカー

諏訪のズボンを洗濯するのを手伝った。

諏訪「面倒かけて申し訳ないね」

中沢「乗りかかった船ですよ」

諏訪「そうそう、あの少女にもお礼を言っておいてくれ」

中沢「少女?」

中沢(佐倉杏子のことか?)

諏訪「知り合いなのだろ?」

諏訪「途方にくれていた俺に声をかけてくれたのだよ。」

諏訪「へー、あいつが」

諏訪「でも自分から声をかけて人に押し付けるなんて無責任ですよ。」

中沢「知り合いって言ったら知り合いですけど、小学校のときの同級生で。」

中沢「今は友人の友人って言ったほうがいいですね。」

諏訪「その友人とは誰だ?」

中沢「あいつの友人は、実は」

中沢「クラスメートの女子で、俺の恩人なんですよ。」

中沢「俺、中学生のころに両親も兄弟も亡くして、孤児院に預けられたんです。」

中沢「学校も転校して、新しい学校では友達もできなくて、一人ぼっちで毎日泣きながら過ごしてたんです。」

中沢「俺が一人で泣いてるときに彼女が声をかけてくれて」

中沢「いろいろ相談に乗ってくれたんです。」

中沢「『私にもあなたの気持ちがわかる。私が友達になってあげるからもう泣かないで:』って言ってくれて。」

中沢「彼女と出会ってから楽しい学園生活を取り戻せたんですよね。」

諏訪「君は彼女のことが好きなのか?」

中沢「まあかわいいし、優しいし、嫌いじゃないですけど、変態で腐女子だし。」

諏訪「君はあれなのかな、好きな相手には冷たくしてしまうという、あの、ツ・・・ツ・・・ツンダラ?、いやツンデレか」

中沢「そんなんじゃないから!」

諏訪「俺は好きな人はいないんだが、中2のバレンタインデーでクラスメートの女子にチョコをもらって告白されたんだよ。」

諏訪「『私、あなたのことが好きです! 付き合って下さい!』って言われちゃったよ。」

諏訪「俺は断った。」

諏訪「そしたらあの子泣いちゃってさ。ちょっと悪かったかなって思っちゃった。」

諏訪「そのチョコが豪華な手作りチョコだったよ。これは本気だなって思った。」

諏訪「そしてそのチョコがすごく美味かったわけだよ。」

諏訪「これは惜しいことしたかな、って思ったけど付き合う気にはなれなかったな。」

諏訪「そいつおっぱい小さいし、ペッタンコだし、かわいくないし。」

中沢(自慢かよ。そういえばさっき上条もバレンタインにチョコもらって告白されたことを自慢したうざい男がいたって言ってたな。)

中沢「俺だったら女子にチョコもらって告白されたら他に好きな子でもいない限りOKしちゃいますけどね。」

中沢(俺が誰かに告白されることなんて永遠にないだろうな。)

・・・
一方そのころ、私まどかは買い物にでかけていた。

その道中、タツヤが逆立ちして歩いてきた。

タツヤ「お姉ちゃんか。敵かと思った。」

まどか「あなたには敵がいるの?全く、こんな人目につく場所であんな格好して、はしたないにもほどがあるよ。、」

まどか「あんた何してるの?こんなところで」

タツヤ「奉仕活動だよ。いわばボランティアだ。」

まどか「何がボランティアだ。この言葉がかっこいいとでも思ってるの?」

まどか「あんた今何やってるの?危ないことしてるんでしょ?」

タツヤ「だから奉仕活動だって。お姉ちゃんは僕を誰だと思ってるの?」

まどか「私の弟だよ。」

タツヤ「見滝原の平和を守る、正義の味方、タツヤスターズのリーダー鹿目タツヤだ。」

まどか「うわ、かっこいい」

タツヤ「そう?」

タツヤ「クールな豪腕、エプロン王子鹿目タツヤ」

まどか「いや、その性格だと少なくともクールではないよ。」

タツヤ「そりゃ僕は萌える男だし」

まどか「萌えるの意味知ってるの?」

まどか「しかしそのかっこいい台詞だけは認めてあげてもいい。」

タツヤ「そうかそうか。じゃあこれからはこれを僕の持ちネタとして使っていこうかな。」

まどか「せっかくだからなんかかっこいいことを言ってみてよ。」

タツヤ「ここを通りたければ僕を倒してからにしろ!」

まどか(予想以上にかっこいい)

タツヤ「逆パターン。ここは任せて先に行け!」

タツヤ「とにかくさ、今僕は、いろいろやらなきゃいけないことがあって忙しいんだよ。」

タツヤ「お姉ちゃん、話なら夜にでも、家でパパやママと一緒にするからさ。それで勘弁してくれない?」

(着メロ:ナイショの話)

タツヤ「はい、もしもし」

タツヤ「うん、わかった。」

まどか(誰と話してるの?)

タツヤ「お姉ちゃん、大丈夫、これで本当にもうすぐ終わりそう。」

まどか「へー」

タツヤ「夜にお姉ちゃんに披露する話は、どうやら僕の武勇伝になりそうだぜ。」

タツヤ「ハハハハ」

まどか「はいはい、楽しみに待ってるよ。」

タツヤ「ではさらばだ!」

・・・
なでしこ荘

中沢「ここが大森山田バイオリン教室です」

諏訪「いろいろとありがとう。それじゃあ。」

中沢「まったく。なんで俺がこんなに疲れなきゃなんないんだよ。」

中沢「すべてはあいつのせいだ。今度会ったら絶対・・・」

杏子「あーーー!」

杏子、転んで卵割る。

杏子「全滅だ。重要なたんぱく源が・・・。せっかく、せっかく2時間も並んだのに・・・」

杏子「不幸だー!」

杏子「あ」

中沢「あ」

目が合う

中沢「さっきはよくも俺を置いて逃げたな!人に厄介ごと押し付けておいて自分はお買い物か!」

杏子「貧乏学生にとって特売品を手に入れられるかどうかは死活問題なんだ!」

杏子「見滝原のお坊ちゃまにはわかるまい!」

中沢「いや、俺は孤児院育ちなんだけど。」

中沢「こっちだって大変だったんだから。汚れたズボン脱ぎだすわ、しょうがないから洗ってやるわ。」

杏子「ちょっとお金貸してくれないかな。」

中沢「俺も金持ってねえよ。」

風見野からの帰り、まどかを見かける。

中沢「よう、カルメンまどかちゃん。」

まどか「私の名前をフランスの小説かオペラみたいに呼ばないでよ。私の名前は鹿目まどかだ。」

まどか「ってこれはユーノ君のお家芸でしょ。」

中沢「失礼、噛みました。」

まどか「違う、わざとだ。」

中沢「神マミさん。」

まどか「わざとじゃない?」

中沢「神まどか」

まどか「やっぱりわざとだね。」

中沢「まどか、どこか行く途中なのか?」

まどか「買い物を終えて家に帰る途中」

まどか「祐樹君はどこ行ってたの?」

中沢「風見野。」

まどか「ああ、大森バイオリン教室に道案内してたんだっけ。」

中沢「佐倉杏子っていう魔法少女に会った」

まどか「杏子ちゃんに会ったの?」

中沢「うん、そいつに道案内押し付けられた。」

中沢「変な男だったよ。突然服を脱ぎだすわ、汚れたズボンを洗ってやるわ、挙句の果てに自慢話をされるわ。」

まどか「自慢話?」

中沢「中2のバレンタインのときにクラスメートの女の子に手作りチョコをもらって告白されたんだって。」

中沢「胸が小さいからフったんだって。そしたら泣いちゃったとか。」

中沢「そのチョコがすごく美味かったって。」

まどか「そういえば私もフラれて泣いちゃったんだっけ。その人にフラれた相手の女の子も辛かっただろうな。」

中沢「その人俺と同い年でサッカーやってたんだって。」

まどか(サッカー?しかも同い年で中2のときのバレンタインに告白された、私が好きだったあいつと一緒だ。)

中沢「名前は・・・諏訪京太郎って言ってたな」

まどか「な、なんだって!!!」

まどか、中沢の手をとって走り出す。

中沢「まどか、痛いよ。」

まどか「あ、ごめん。」

中沢「その反応はこの名前の人に何か心辺りあるみたいだな。」

中沢「昨日と逆だな。」

まどか「・・・」

中沢「諏訪京太郎って男、お前の知り合いなのか?」

まどか「そうだね。私の知り合い。中学のときの私のクラスメート。」

まどか「嫌いだね。大嫌いだよあんな男。」

まどか「できれば聞かないでほしいけど。」

中沢「どういう奴なんだ?」

中沢「誰にでも優しいまどかが、そこまで毛嫌いする相手なんて珍しい。よっぽどの奴なんだろうな。」

まどか「諏訪は魔術師だよ。」

中沢「ん?」

まどか「私は中学のとき5人の魔術師に出会っている。諏訪はそのうちの1人、最初の1人だよ。」

まどか「中学3年生のとき問題起こしてたんだよね。街を暴れたり。」

まどか「魔術師としては一流だからね。」

まどか「私は祐樹君にあの男と関わってほしくない。」

まどか「私はもう二度と大事なものを手放さない。なくしたくない。だから」

まどか「だから祐樹君は私が守る」

中沢「諏訪って奴はそんなに問題があるのか?どうして俺に会わせたくないと思うんだ?」

まどか「魔法少女でも魔法少年でもない祐樹君には危険な相手だよ。」

中沢「魔法少年じゃないけど、俺は数々の試練を乗り越えてきた男だからな。」

中沢「魔術師にやられるほど弱くない。」

(着信音:ルミナス)

まどか「あ、メールだ。」

from:タツヤ
助けて

まどか「助けて、だって、何があったんだろう?」

中沢(それにしてもサッカー部、同い年、中2、バレンタイン、共通点が多すぎる。)

中沢「なあまどか、ひょっとしてだけど、まどかが中2のバレンタインに手作りチョコを贈って告白した相手って、もしかして諏訪なんじゃ・・・」

まどか「そうだよ。諏訪は、私の初恋の人。」

まどか「でもあんな男もう好きでもなんでもないから。むしろ大嫌いだよ。」

まどか「パパが呼んでるから私帰る。」

まどか「あなたが私を守りたいと言ってくれたように、私にも守りたい人がいるから。」

まどか「祐樹君にしても、タツヤにしても。」

着信音:コネクト

まどか「電話だ」

まどか「もしもし」

ほむら「まどか、早く帰ってきなさいよ。たっくんが大変だよ。」

まどか「え?タツヤが?」

まどか「わかった。すぐ帰るよ。」

まどか「帰る。祐樹君も帰っていいよ。」

中沢「あのまどか、ちなみに今の電話の相手って誰だったの?」

まどか「ほむら君」

第10話に続く

まどか「タツヤが呼んでるから私帰る。」

>>333
ほんとこれ

なんか中キチやら中沢厨とかいうのにされてるみたいだけど、俺はそいつらとは無関係なんで。

コロコロID変わるくせに正体隠す気全然ないよなお前

第10話 怪異少年タツヤ☆ドリーム 前編

タツヤ「僕は正しい」

まどか「とりあえず何があったのか話してよ」

まどか「あんたの武勇伝を、私は聞かせてもらえるはずじゃなかったの?楽しみに待ってたんだから」

タツヤ「ほむらさんに協力してもらって、いろいろあった。」

タツヤ「それ以上は話せない。」

まどか「ほむら君に迷惑かけたの!」

ほむら「まどかって弟さんをそんな風に怒鳴って威嚇する人だったの?意外だね。」

ほむら「まどか、たっくんに協力したのは僕の意思なんだから、たっくんを責めるのは筋違いだよ。。

まどか「わかった。怒らない。約束する。だから早く説明して。何があって、どうなったの?」

タツヤ「さーて、どうなったのかな?」

まどか「じゃあもういいよ。ほむら君に聞く!ほむら君、私の部屋までいい?」

ほむら「いいよ、行こう。大丈夫だよ、たっくん。君は正しいことをしたんだから、まどかも僕の話を聞けばわかってくれるよ。」

ほむら「ちゃんと話すから心配しないで。」

タツヤ「ほむらさん」

ほむら「僕はこのお姉ちゃん、信頼してるからね。」

まどか「ねえタツヤ。」

まどか「なんだよお姉ちゃん。」

まどか「確かにあんたはいつも正しい。それは否定しない。だけど、正しいだけだ。あんたはいつも強くない。強くないから負けるんだよ。」

まどか「正義の第一条件は正しいことじゃない。強いことだよ。」

まどか「だから正義は必ず勝つんだ。いい加減それをわかってよ。」

まどか「それがわからないうちは、あんたがやっていることはただの正義の味方ごっこで、ごっこ遊びだよ。」

まどかの部屋

ほむら「なんか新鮮」

ほむら「弟に対する心配の仕方って、僕とか、中沢とか、上条とか、美樹とか、ユーノくんとかに対してするのと全然違うなって思って。」

ほむら「どう言えばいいのかな?より必死な感じがする。」

ほむら「さっき厳しいこと言ってたよね。正しいだけで強くないって。それ自分に言ってるようにも見えたけど。」

ほむら「あと僕に言ってるようにも見えた。」

まどか「そうだね。私はマミさんみたいに強くない。」

まどか「ほむら君、あなたはたっくんとの付き合いが1ヶ月そこそこだろうからわからないかもしれないけど、僕はたっくんとは11年間一緒に暮らしてるんだよ。」

ほむら「ウフフ」

まどか「何?ほむら君」

ほむら「いや、ごめん。まどかって、弟さんのことたっくんって呼んでるんだね。」

まどか(あ、うっかり・・・)

ほむら「気にしなくていいよ。ほら僕もたっくんって呼んでるし。」

まどか「違うよ。今は、ほむら君の言い方をマネただけで、いつもはタツヤって呼び捨てで。」

まどか「まあそんなことより、本題に入ろうよほむら君。ことは一刻一秒を争うかもしれないし。」

ほむら「そうだね。」

まどか「タツヤがやってたこと、少しは知ってるんだよ。最近この街で暴れてる魔術師を探してるって。」

まどか「ほむら君も言ってたからね。」

まどか「たっくん・・・タツヤは小学生の間では有名人で、いろいろ噂になってるとか。」

ほむら「たっくんでいいよ。」

まどか「ところでどれくらいあの子と行動をともにしてた。」

ほむら「行動をともにしてたってほどじゃないよ。たまに臨時で手伝ってたってくらいで。」

ほむら「いつごろからって質問に答えるとすれば、この1週間くらいかな。」

まどか「へー。」

まどか「あなたが手伝ったんでしょ。多分犯人を突き止めたんでしょ。」

まどか(あのときタツヤの携帯を鳴らしたのは、他ならぬ、暁美ほむらだったんだ。)

ほむら「僕のせいみたいに言われても困るな。」

まどか「マミさんはあなたのそういうところを警戒してたよ。有能そうで、絶対に答えを見つけちゃうところ。」

ほむら「そうだね。でも手を抜くわけにはいかないし。」

まどか「私やタツヤが自分の弱さを受け止めなければならないように、ほむら君は自分の強さを受け止めなければならない。」

まどか「で、タツヤが突き止めた魔術師に直談判して、何かされたってこと?」

ほむら「そういうこと。僕は別行動を取っていて現場にはあとから呼ばれたから、その犯人に直接は会ってないんだけどね。」

ほむら「せめてたっくんが会いに行く前に合流できてれば、力になれたとは思うんだけど。」

まどか「タツヤは、犯人はどんな人だったって言ってたの?」

ほむら「確か2人いて、1人は斎藤翔っていう名前の40代か50代くらいの人で、もう1人は諏訪京太郎っていう名前の男子高校生らしいよ。」

まどか「え?」

ほむら「心当たりあるの?」

まどか「斎藤翔は昨日私が会って、諏訪京太郎は今日祐樹君が会ったって。」

まどか「あと諏訪京太郎は私の中学校のときの同級生でもあるんだけど。」

ほむら「そうだったんだ。」

中キチ死ね

・・・
鹿目タツヤの今日の回想

斎藤「ようこそお坊ちゃん。俺は斎藤翔。斎場の斎に藤色の藤、羊に羽の翔だ。ホストをやっている。」

諏訪「俺は諏訪京太郎。言遍と取に言遍と方、京都の京、一姫二太郎の太郎だ。高校1年生だ。」

斎藤「お前の名前を聞こうか。」

タツヤ「僕は鹿目タツヤだ。動物の鹿に体の目、カタカナでタツヤだ。見滝原小学校5年生だ。」

斎藤「いい名だな。親に感謝しておけ。」

斎藤「お前は何しに来た。魔術をかけてほしいのか、魔術を解いてほしいのか、前者なら1万、後者なら2万だ。」

タツヤ「どちらでもねえ。お前を殴りに来た!」

諏訪「殴りに来た。つまり、俺たちをウソのメールで呼び出し罠にハメたというわけか。」

諏訪「なるほど、見事な手際だ。」

斎藤「もっともお前の手柄とは思えないな。」

斎藤「お前のような短絡的な人間が、俺の地点までたどり着けるとは思えない。」

斎藤「そうはいないはずなんだ。こうして俺たちと対面できるところまで到着するなどやや常軌を逸している。」

タツヤ「お前のやってることはすげー迷惑なんだ。いちいち説明しなくてもわかるよな。」

諏訪「何が迷惑だ。俺はお前たちの望んだものを売り渡してるだけだぞ。その後は自己責任だ。」

タツヤ「自己責任?何が自己責任だ!ふざけんな!」

タツヤ「人間関係を引っ掻き回すようなことばかりしやがって。何のつもりだ?」

諏訪「金と魔法のためだ。世の中というのは金と魔法がすべてだからな。」

斎藤「お前はどうやらくだらん正義感でここに来たようだが惜しいことしたな。その行為、依頼人から10万は取れる。」

斎藤「今回の件からお前が得るべき教訓はただ働きは割に合わない、だ。」

タツヤ「依頼人なんているか!僕は誰かに頼まれてこんなことをしているわけじゃない。」

斎藤「じゃあ誰かに頼まれておくべきだったな。」

タツヤ「頼まれたとしても金なんかいらない。」

諏訪「どうした?震えてるぞ、鹿目。」

タツヤ「震えてなんかいない。」

斎藤「これは自慢話じゃないが、俺の前妻は6年ほど前に白血病の女子小学生のドナーになって命を助けたそうだ。」

斎藤「彼女の両親から感謝されたそうだがそれなら金を取ればよかったのにな。」

斎藤「1人の命を救ったんだ。1億、いや100億は取れたはずだぞ。」

斎藤「前妻はそいつからなんの恩返しもされないまま今度は自分がガンになって死んだ。元も子もないな。」

斎藤「そいつ、今生きてたら中学生か高校生くらいかな。いつかそいつに会ったら金を取ってやろうと思う。」

諏訪「これも自慢話じゃないが、俺は中2のバレンタインデーのとき同級生の女子が俺に手作りチョコを贈って告白してきたんだ。」

諏訪「『私、あなたのことが好きです! 付き合って下さい!』って言われちゃったよ。」

諏訪「俺は断ったな。そしたらそいつ泣いちゃった。」

諏訪「そのチョコが豪華な手作りチョコだったよ。これは本気だなって思った。」

諏訪「そしてそのチョコがすごく美味かったわけだよ。」

諏訪「これは惜しいことしたかな、って思ったけど付き合う気にはなれなかったな。」

諏訪「そいつおっぱい小さいし、ペッタンコだし、かわいくないし。」

諏訪「まあなんといっても、俺は魔法少年にしか興味ないからな。」

諏訪「まあ雑談はこのくらいにして。」

斎藤「鹿目、お前は俺の目的を聞いたな。今度はお前の番だ。お前の目的はなんなのだ?」

タツヤ「だからお前たちを殴りに来た。というより倒しに来たんだ。」

諏訪「殴るだけか?」

タツヤ「蹴りもいれる」

諏訪「暴力か」

タツヤ「武力だ。それで僕はお前がやってることをやめさせる。」

タツヤ「子供相手に乱暴な魔法使いやがって。何考えてんだ。それでも大人か。」

斎藤「これでも大人だ。」

諏訪「お前は魔法少年か。」

タツヤ「魔法少年ではないけど、正義の味方だ。」

諏訪「鹿目よ。俺たちがやってることをやめさせたければ、殴るのも蹴るのもとりあえずは無駄だ。それより魔法の力を得るのが手っ取り早い。」

斎藤「お前は善行を積むことで心を満たし、俺は悪行を積むことで心を満たす。そこにどれほどの違いがある?」

タツヤ「違いって」

斎藤「そう。違いなどない。お前はお前の行為によって誰かを幸せにするかもしれない。」

斎藤「しかしそれは俺が稼いだ金を浪費して資本主義経済を潤すのとなんら変わりはないのだ。」

タツヤ「いいから結論を出せ。僕に殴られたいのか、それとも蹴られたいのか。」

諏訪「殴られたくはない。蹴られたくもないな。痛いのは嫌いだ。」

諏訪「だから、お前にはナイトメアをプレゼントしよう。」

こうして斎藤と諏訪はタツヤに魔法かけた。タツヤは夢の怪異に侵された。

タツヤはその場に倒れこみもがいた。

タツヤ「う・・・・ハアハア」

斎藤「俺が許しを請うとでも思ったのか?だとすれば愚かだ。俺たちを改心させたければ金と魔法を積め。」

斎藤「今回の件からお前が得るべき教訓は、人を見たら魔術師と思えということだ。」

斎藤「人を疑うというのを少しは覚えるのだな。」

タツヤ「な、何をした・・・。僕に何をした・・・」

諏訪「怪異だよ。もちろん有料だ。金はもらう。」

諏訪「2000円か。まあいいだろう。バス代として小銭くらいは残しておいてや・・・。」

諏訪「なんだSUICAがあるのか。ならば小銭も不要だな。」

斎藤「少しすれば毒が定着し動けるようにはなる。携帯を使って助けを呼ぶことを薦めるよ。」

斎藤「俺たちはその間にとんずらすることにしよう。」

斎藤「もちろん仕事は続けさせてもらう。だが直接顧客というのもこれからは避けたほうがよさそうだな。」

諏訪「あと俺の中学時代の知り合い鹿目という名字の厄介な奴がいたな。こいつも鹿目。鹿目という名字はブラックリストに登録しておいたほうがいいな。」

諏訪「いい教訓になった。ではさらばだ。」

斎藤「さらばだ。」

・・・
斎藤「言い訳とかさせちゃダメっしょ。稼いできた分は全額きっちり貢がせないと。子供って馬鹿だからさ。ちょっと金持たせとくとすぐ、くっだらねぇことに使っちまうからねぇ」

諏訪「いや~ほんと小学生は人間扱いしちゃダメっすねぇ。犬かなんかだと思って躾けないとね。アイツもそれで喜んでる訳だし、顔殴るぞって言えば、まず大抵は黙りますもんね」

斎藤「けっ、ちょっと油断するとすぐ付け上がって助けてとか言いだすからさぁ甘やかすの禁物よ 。ったくテメーみてーな子供が10年後も同じ額稼げるかってーの。身の程わきまえろってーんだ。なぁ?」

諏訪「捨てる時もさぁホントウザいっすよね。その辺翔さん巧いから羨ましいっすよ。俺も見習わないと。」

・・・
もう日が暮れていた

まどか「じゃあタツヤは今怪異に侵されてるってこと?」

ほむら「そういうことだね」

・・・
タツヤ「お姉ちゃん、なんでいつも僕に相手してくれないんだ・・・」

タツヤ「お姉ちゃんのバカ!」
・・・
まどか「あ、タツヤの部屋から何か不穏な空気が・・・」

まどか「タツヤ!」

まどか「タツヤ、起きて!大変」

タツヤ「あ、お姉ちゃん」

まどか「ほむら君、この怪異って何?」

ほむら「確かナイトメアっていう怪異をかけられたって言ってた、僕も詳しいことはわからない」

ほむら「巴さんの力を借りないとわからないね」

まどか「タツヤ大丈夫?」

タツヤ「体だるい。熱っぽい。」

まどか「熱もあるんだ。」

タツヤ「不覚だよなこういうの。お姉ちゃんに言われなくても正しさより強さが大切なことくらいわかる。」

タツヤ「でも急に強くはなれないじゃん。だからって強くなるまでは目の前で起きてる不正を見逃す、なんてことはできないし。」

タツヤ「僕に流れる正義の血が、悪を許さないんだよ。」

まどか「私から見たらあんたは暴れたいだけだよ。」

タツヤ「そりゃお姉ちゃんから見ればごっこ遊びなんだろうけどさ。」

タツヤ「斎藤翔と諏訪京太郎、そいつがどうして子供に魔法をかけたりしてるのか、お姉ちゃんももうほむらさんから聞いたんだろ?」

タツヤ「金と魔法のためだってさ。」

タツヤ「悪意を煽って、不安を煽って、そこに付け込んで金を取るんだ。」

タツヤ「恥ずかしくないのかって責めたら、諏訪は僕に言ったぞ。悪びれることなく言ったぞ。子供が相手だから魔法をかけやすいって。」

タツヤ「あいつが原因だと知らず、諏訪と斎藤に助けをもとめて、要求された金を払うために万引きして捕まった子だっている。」

タツヤ「お姉ちゃんならそんなの許せるのか。そんな子を前にして、自分はまだ強くないから何もするなって、そんな台詞を言えるのかよ」

タツヤ「お姉ちゃん、僕はマジなんだよ。これに懲りたりなんかしねえ。僕は結果的に負けたけど、精神的には負けてねえ。次は絶対勝つ。」

タツヤ「勝つまでやる。勝てなくてもやる。大事なのは結果じゃない。」

まどか「試合に負けて勝負に勝つって奴?スポーツ少年の言うこととは思えないね。」

タツヤ「試合に負けて勝負に負けても自分に負けなければ負けじゃねえ。それが僕のスポーツなんだよ。」

まどか「だけどあんたがそういう姿勢でいる限り、迷惑するのは周りなんだよ。そんなことだからあんたはいつまで経っても大人になれないんだよ。」

タツヤ「僕まだ小学生だし。」

まどか「とりあえずマミさんの力を借りないとね。マミさんの家に行こう。」

・・・
まどか「マミさん、夜遅くにすいません。また怪異のことで相談したいんですが。」

マミ「いいわよ。」

マミホーム

マミ「鹿目さん、暁美さんいらっしゃい。」

マミ「鹿目さんは会うたびにいろいろな男の子を連れてきてるのね。しかもこの子小学生?」

まどか「この子は私の弟です。」

タツヤ「初めまして。鹿目タツヤです。小学校5年生です。」

マミ「鹿目さんの弟さんだったの。初めまして。巴マミです。」

まどか「タツヤは今日2人の魔術師に怪異をかけられたそうです。」

マミ「夢の怪異、ナイトメアね。この怪異は遠くの場所からも感知できるの。」

マミ「この近くでナイトメアの反応があったから、既に佐倉さんを呼んでおいたわ。」

マミ「まさか鹿目さんの弟さんだったとはね。」

マミ「弟さんはとりあえずケーキでも食べてゆっくりして。」

タツヤ「いただきます」

マミ「ナイトメアは強力な怪異だけど、私と佐倉さんは過去にナイトメアの退治をしたことがあるから大丈夫よ。」

さやか「あ、まどかに暁美君」

まどか「さやかちゃん。マミさんの家に来てたんだ。」

さやか「ちょっとマミさんに用事があってね。」

マミ「そうだ。今回のナイトメア退治は美樹さんにも同行してもらおうかしら。」

さやか「え?私魔法少女じゃないけど?」

マミ「魔法少女じゃなくても手伝うことあるから。」


杏子「こんばんは。佐倉杏子だぜ。」

マミ「佐倉さんも来たところで、はじめるわよ。」

マミ「行くわよ。みんな。」

まどか・ほむら・杏子・さやか「はい。」

ナイトメアとの戦闘が始まる。

まどか・マミ「ティロデュエット」

まどか「さあ、ほむら君」

ほむら「はい。」

杏子「魔術師に襲われたんだっけ。あんたの弟も大変だね。」

まどか「今回の件に関してはタツヤの自業自得だけど、まあ正しいことをしたんだからあとは私たちが正しい方向に導いてあげよう。」

まどか「動きが止まった。」

マミ「お見事。さあみんな仕上げよ。」

マミ「美樹さんも行くわよ」

さやか「はい」

まどか・マミ・ほむら・杏子・さやか「ケーキ。ケーキ。まーるいケーキ。まーるいケーキはだあれ。」

まどか「さやかちゃん」

さやか「ちーがーう。あたしはラズベリー。まーるいケーキは赤い。ケーキは杏子。」

杏子「ちーがーう。あたしはりんご。まーるいケーキは黄色が好き。ケーキはマミ。」

マミ「ちーがーう。私はチーズ。まーるいケーキは転がる。ケーキは暁美さん。」

ほむら「ちーがーう。僕はかぼちゃ。まーるいケーキは甘いです。ケーキはまどか。」

まどか「ちーがーう。私はメロン。メロンが割れたら甘い夢。」

まどか・マミ・ほむら・杏子・さやか「今夜のお夢は苦い夢。お皿の上には猫の夢。丸々太って召し上がれ。」

ナイトメアの退治が終わった

ほむら「台本通りにやったけど、これでいいんですか?」

マミ「そうよ。」

まどか「ずいぶん変な戦い方でしたね。」

こうしてタツヤの怪異の問題は解決した。・・・のだが。

事件はまだ終わらなかった。

第11話に続く

第11話 怪異少年タツヤ☆ドリーム 後編

翌日、私は祐樹君のいる孤児院の前に向かっていた。

祐樹君に会うために。

その途中ユーノ君と出会って

ユーノ「こんにちは、カメルーンまどかさん。」

まどか「私の名前をアフリカのワールドカップ常連国みたいに呼ばないでよ。私の名前は鹿目まどかだ。」

ユーノ「失礼、噛みました。」

まどか「違う、わざとだ。」

ユーノ「かみマミさん。」

まどか「わざとじゃない。っていうかそれ昨日祐樹君が言ったわ。」

ユーノ「中沢さんに僕のお家芸取られちゃったんですか。」

まどか「そもそもこのお家芸は八九寺さんのだけどね。」

ユーノ「ところでまどかさん、今日は十分深刻な顔してますが、どうしたんですか?」

まどか「弟のタツヤが魔術師にナイトメアって怪異をかけられちゃってね、私と魔法少女で退治したんだけど、まだ熱があって。」

ユーノ「そうなんですか。それは大変でしたね。」

まどか「弟はバカでさ」

ユーノ「まどかさんよりもですか」

まどか「私がバカって前提で話さないでよ。」

まどか(いや、本当は私の方がバカなんだろうけど。)

まどか「やってることは正しいし、それについては尊重したいと思うけど、やりかたがわかってないんだよ。そんな風に見える。」

ユーノ「それはまどかさんも同じではないですか。それで救われてる人がいるように、タツヤさんによって救われてる人もいるんですよ。」

まどか「だけど子供っていうか、自分のやりたいようにやろうとするんだよね。」

まどか「ねえユーノ君、人はいつ大人になるんだろう?」

ユーノ「どうでしょう。成人が二十歳といっても、そんなの国によって違いますしね。」

ユーノ「年を取れば誰でも大人になれるんじゃないでしょうか。」

まどか「まあ小学校5年生の男の子に大人になれって言ってもそれは無理なのかな。」

まどか「実年齢はまだ子供なんだし。」

まどか「ちなみにユーノ君は子供なの?大人なの?」

ユーノ「体は子供、頭脳は大人です。」

まどか「名探偵かよ!」

まどか「ねえブイノ君」

ユーノ「アルファベットが1つずれてます。」

まどか「失礼。噛みました。ダブルノ君。」

ユーノ「僕の名前を呼ぶごとに、アルファベットが1つずつ進んでいくシステムなのですか?」

まどか「エックスノ君、私はそろそろ用があるので。」

ユーノ「そうですか。ではまどかさん、お元気で。」

まどか「またね。」

孤児院の前

まどか「昨日、私の弟のタツヤが斎藤翔と諏訪京太郎の被害に遭ったの。」

まどか「あの2人にナイトメアっていう怪異を無理矢理押し付けられて、悪夢と高熱にうなされたの。その上お金も取られたって。小銭も含めて全部。」

まどか「私とマミさんとほむら君と杏子ちゃんの魔法少女4人と、そこに偶然いたさやかちゃんとでナイトメアは退治したんだけど、まだ熱はあるみたい。」

中沢「そうなんだ。それは大変だったな。お大事に。」

まどか「ねえ祐樹君、斎藤翔の居場所知ってる?」

中沢「知らないけど、連絡先なら知ってる。お母さんが養育費の支払いをうけるために離婚してからも何度か会ってたからな。」

まどか「私は諏訪京太郎の連絡先知ってるはずなんだけど、もう中学のときの連絡網なんてどこにあるかわからないし。」

中沢「なんで2人の居場所を探してるんだ?まさかまどか、あいつらに会いに行く気なのか?」

まどか「うん。私は魔法少女なんだから、放っておけないよ。弟が被害にあったんだから。」

中沢「弟が絡んでるから引き下がるわけにはいかないってことか。」

まどか「それだけじゃない。あなたも絡んでるんだよ。あなたのお母さんも。」

まどか「私の友達と、私の命の恩人を見捨てた男に、私は復讐しに行きたい。」

中沢「気持ちはありがたいけど、そんなこと別に俺は望んでないよ。」

中沢「俺はもうお父さんを恨んでなんかいないって言ったら嘘になるけど。」

まどか「タツヤが被害に遭った子供のために頑張って戦いに行って、やられたんだよ。今度は姉の私が戦いに行く番だと思う。」

中沢「タツヤ君も正義の味方なんだな。」

まどか「いや、正義の味方ではないけど。」

中沢「見滝原小学校の正義の味方タツヤスターズ。俺も噂に聞いたことがある。」

まどか「知ってたんだ。」

まどか「私の初恋の相手の魔術師とも、ちゃんと決着をつけなければならないと思ってる。」

まどか「フラれた恨みってわけではないけど。」

中沢「お前がそこまで言うなら俺も行くぞ。」

中沢「俺のためにまどかが1人で斎藤と諏訪と対決しようなんて、そんなの俺が許さない。」

中沢「行くなら一緒に行こう。」

まどか「わかった。一緒に行こう。」

まどか「あなたは私を守って。私はあなたを守ってあげるから。」

中沢「超絶かっこいい。できればそんなセリフは男の俺に言わせてほしかったな。」

中沢「お前が男で俺が女だったら絶対惚れてる。」

中沢「あの日言った、お互いに今までの人生で一番辛かった思い出の相手だからな。」

中沢「俺は今回斎藤翔との対決で、自分の過去と決別するんだ。」

まどか「私は諏訪京太郎との対決で、自分の過去と決別するよ。」

まどか「今までの人生で一番辛かった思い出と決別するんだ。」

中沢「奇跡的にお父さんの連絡先が残ってた。」

中沢「お姉ちゃんが死んだとき、お父さんに引き取ってもらったら、って言われたけど、一度捨てられた父親に引き取られるのは俺のプライドが許さなかったな。」

中沢「何より今は父にも家族がいて、子供もいる。俺が入ったらその子が嫌な思いをするかもしれないと思ったからな。」

まどか「自分を捨てた父と自分の父を取られた相手の子供のこと考えるって、祐樹君優しいんだね。」

そして祐樹君は斎藤翔に電話する。

中沢「数年ぶりに電話したけど、昔と全然変わってないな。あの親父。」

中沢「今日の午後6時に会う約束をした。そのとき諏訪京太郎も連れてくるようにと。」

まどか「じゃあ私はいったん家に帰るね。」

中沢「6時に備えてゆっくりしろ。」

着信音:コネクト

まどか「あ、電話だ。パパからみたい。」

まどか「もしもし」

知久「大変だ、タツヤがいなくなった。」

知久「僕が寝てるうちにどっか行ったみたい。まだ熱があるのに。」

知久「靴もないんだ。」

まどか「どこに行ったか、心当たりはないの?」

知久「ないよ。昨日言ってた、斎藤翔と諏訪京太郎って人のところだとだと思うけど、そもそもその人の居場所がわからないし。」

まどか「ということはタツヤは斎藤と諏訪の居場所を知ってるの?」

知久「知らないと思うけど。一度逃がしてるんだし。」

知久「今から探してくる。」

まどか「わかった。私も探すよ。」

まどか「あ、ほむら君。」

まどか「タツヤがいなくなったの。」

ほむら「たっくんが?」

まどか「ほむら君はタツヤがどこに行ったかわかる?多分斎藤翔と諏訪京太郎のところだと思うけど」

ほむら「わからないよ。たっくんがその2人の居場所を知ってるとは思えないし。」

ほむら「見かけたら連絡する。」

まどか(とりあえず、バス停にいるかもしれない。)

バス停

まどか「いた!」

まどか「ここにいるって思ったよ。思った通りだ。」

まどか「タツヤ、どこに行こうとしてるの?」

まどか「どうせ斎藤翔と諏訪京太郎のところに行くんだろうけど。」

タツヤ「止めるなよ。ちゃんと言っただろ。僕がどれだけ悔しい思いをしたか。」

まどか「無茶しないで。あんたは病人なんだよ。今は大人しく休むときでしょ。」

タツヤ「話し合いじゃ話にならない。どうせお姉ちゃんは僕の話なんか聞いてくれないんでしょ。」

まどか「あとで聞いてあげるよ。」

タツヤ「仕方ないね。ここは久々に姉弟喧嘩といこうか。」

まどか「殴り合いの喧嘩をする気はないよ。」

タツヤ「何を言ってんだ!」

そうしてタツヤは私に殴りかかってきた。
何度も。私も反撃する。

タツヤ「正義は必ず勝つんだろ。勝ったほうが正しいんだよな。お姉ちゃんに勝ったら僕は行ってもいいんだよな。」

タツヤ「正義は強い事だって、偉そうに言ったじゃないか。」

タツヤ「だから僕は負けないように・・・」

まどか「その通りだよ。あんたは正しい、でも強くない。」

タツヤ「強いだろ。少なくともお姉ちゃんよりは。」

まどか「力が強くても意味がない。本物の強さとは意思の強さだ。」

まどか「本当に斎藤と諏訪のことを許せないと思ってるの?私にはそうは見えないね。」

まどか「正義ってのはね、徹頭徹尾自分だけの望みを叶えるためのもんなんだよ。」

まどか「他人のために動いたところで、ロクなことにはならないの。」

まどか「あんたは斎藤翔と諏訪京太郎の被害に遭った子供のために戦ってるだけ。それの一体どこにあんたの意思があるの。」

まどか「あんたはいつだって他人のために、誰かのために動いてる。そこにあんたの意思はない。」

タツヤ「違う。僕は自分の意思で動いてる。みんなのことは理由にすぎない。」

まどか「理由を他人に求める奴が正義であってたまるものか。」

まどか「あんたは正義でもなければ、正義の味方でもない。正義の味方ごっこで、ごっこ遊びで戯れる子供だ。偽物だ。」

まどか「あんたたちが戦ってるのは、いつも悪人ではなく、悪役だ。」

タツヤ「違う。何も知らないくせに勝手なことを言うな。」

まどか「私の友達に上条恭介って人がいるんだけどね。」

まどか「彼は契約サイドっていう私とは別の種類の魔法少年だったんだよ。」

まどか「彼は交通事故に遭って、指が動かなくなってバイオリンの演奏ができなくなった。」

まどか「でももう一度ヴァイオリンの演奏がしたくて、インキュベーターっていう神様の怪異と契約して魔法少年になったんだ。」

まどか「マミさんや杏子ちゃんは契約サイドの魔法少年とか魔法少女にはなるべきじゃないって言ってた。」

まどか「でも私は自分の願いために魔法少年になる覚悟をもった恭介君を尊重したい。」

まどか「私だって同じだよ。私は自分のために魔法少女になりたいと思った。」

まどか「もし自分のためではなく、誰かのために魔法少女やら魔法少年になろうとする者がいたら、そんなの私が許さない。いの一番にぶっ潰してやるさ。」

まどか「あんたは誰かのために魔法少年になろうとしてるようなもんだ。」

まどか「自己犠牲ばっかり。自分のために戦う気がないのなら、正義なんて言葉を口にしないで。」

タツヤ「他人のために戦って何が悪い。自己犠牲の何が悪い。弱くて何が悪い。それでお姉ちゃんに何か迷惑をかけたか。」

まどか「別に悪いとは一言も言ってない。自分の弱さと向き合う覚悟があるなら、たとえ偽物でもそれは本物と同じだよ。」

まどか「私はあなたが大好きだよ。あなたは私の誇り。私の大切な弟だよ。」

まどか「悔しいって言ったね。でも私のほうがもっと悔しいよ。」

まどか「私の大切な弟をいじめた男を、私は絶対に許さない。」

まどか「いくら私の初恋の人だろうと、いくら私の友達の実の父親だろうと、絶対に許さない。」

まどか「あとは私に任せて。」

まどか「私はこれから、斎藤翔と諏訪京太郎と戦うの。」

まどか「勘違いしないでよね。別にあんたのために戦うわけじゃないんだから。」

まどか「私はあいつらを倒したいんだ。」

タツヤ「だったら僕にも戦わせてよ。お姉ちゃんに守られるなんて、情けないよ。」

タツヤ「男が女の子に守られるなんて、情けなくてできないよ。」

まどか「あんたは私の弟でしょ。姉なら弟を守るもんだよ。」

まどか「でもそこまで言うなら、タツヤも来てもいいよ。」

まどか「でもタツヤには戦わせない。」

まどか「私の姉としての、魔法少女としての勇士を見ておいてね。」

まどか「今回はお姉ちゃんのかっこいいところを見せてあげる。惚れないように気をつけるんだね。近親相姦になっちゃうよ。」

タツヤ「もう惚れてるよ。僕はお姉ちゃんが大好き。」

その後パパにタツヤが見つかったことを連絡した。

まどか「ほむら君、タツヤ見つかったよ。」

ほむら「そう。それはよかったね。」

まどか「ねえほむら君、人はいつ大人になるんだろう?」

ほむら「それは難しい質問だね」

ほむら「ある女の子がブラジャーを着け始めたら大人になった気分になったって言ってたけど、それもあるのかもね。」

ほむら「まどかは胸は全然大人になってないみたいだけど、ブラは着けてるのかな?」

まどか「な・・・」

まどか「今は着けてない」

ほむら「休みの日は着けてないんだっけ」

ほむら「胸が窮屈だとか言ってたね」

まどか「ママがノーブラはよくないって言ってるから外出するときは着けたほうがいいんだろうけど」

まどか「私、このあと斎藤翔と諏訪京太郎と対決するんだ」

ほむら「そう。弟の敵討ちってとこ?」

まどか「それもあるけど、単純に私があいつらを許せないだけだよ。」

夕方、とある公園

諏訪「久しぶりだな、鹿目。たいして久しぶりでもないか。相変わらず胸は成長してないし。」

諏訪「隣にいるお前はこないだ道案内してくれた男だな。お前が翔さんを呼んだのか。」

斎藤「久しぶりだな、祐樹。大きくなったものだ。」

斎藤「隣にいるお前は暁美の家の前であった女じゃないか。」

斎藤「もしかして鹿目タツヤの姉か?弟の意趣返しに来たのか。今時珍しい立派な姉だな。」

斎藤「というよりお前が京太郎君に中2のバレンタインの日に手作りチョコを贈って告白してフラれたっていう少女か。」

諏訪「そうか。お前が翔さんの実の息子か。今は一人ぼっちで孤児院にいるんだっけr?可哀想に。」

まどか「諏訪、あんたになんか二度と会いたくなかったね。というより、あんなことになるくらいなら一度として会いたくなかったよ。」

まどか「だけど今は会えてこういうべきだね。会いたかったよ、諏訪君。そして斎藤さん。」

まどか「よくも私の弟に酷いことをしたわね。あんたたちは絶対に許さないんだから。」

諏訪「俺は会いたくなかった。何の魅力もないお前になど決して会いたくなかった。」

諏訪「前に会ったときのほうがもっと可愛かったぞ。大して変わらないけどな。」

中沢「自分の元妻と実の娘が亡くなったっていうのに葬式にも来なかった上にみじんも悲しい思いをしてないんだな。」

中沢「俺がどんだけ辛い思いをしたかもわかってないんだな」

斎藤「そりゃ俺には新しい妻と子供がいたからな」

斎藤「今はいろいろあって単身赴任中だけど」

中沢(単身赴任じゃなくて別居だろうな)

中沢「かつて父さんに捨てられ、その後母さんと姉ちゃんも死んで、独りぼっちになって辛い思いをしたけど。」

中沢「俺は今日お前を倒して自分の辛い過去と決別するんだ。」

斎藤「そうか」

まどか「私は諏訪に恋をして、バレンタインデーに告白してフラれて、その日の夜はずっと泣いて辛い思いをしたけど。」

まどか「私も今日あんたを倒して自分の辛い過去と決別するの。」

諏訪「そうか」

まどか「魔法少女の私が相手になったからにはただではすまないよ」

中沢「覚悟!」

そうしてまどかは諏訪に襲い掛かる
中沢は斎藤にこぶしを振り上げる

ドスン

まどかは諏訪の魔術によってやられる。
中沢は斎藤に殴られて倒れこむ。

2人はもう一度襲い掛かるがまたあっさりと跳ね返される。

斎藤「お前、全然強くなってないな。」

諏訪「お前は俺に弟をいじめられているのに全然大したことないな。もっと恨みに満ちた攻撃をしないのか?」

まどか「いや、これからだー」

まどか「うわ!」

またしても跳ね返される

諏訪「お前は俺に何の攻撃もできないのか?」

斎藤「俺を殴ることなんてできないんだろうな」

タツヤ「お姉ちゃん、何やってるんだろう?こんな奴お姉ちゃんなら倒せない相手でもないのに。中沢さんも変。」

まどか「そうだよ。私はあんたを攻撃することなんでできないよ。」

まどか「だって私、今でも諏訪君のこと好きだもん・・・。」

まどか「フラれたって、諏訪君のこと忘れることはできない。初恋だったんだもん。」

そう言ってまどかは泣き出し始める。

タツヤ「お姉ちゃん・・・」

タツヤ(そうか。この人がお姉ちゃんの初恋の人。)

バレンタインデーの日、あんなに泣いたお姉ちゃんを僕は初めて見た。
泣いてる女の子を放っておけない僕は、優しくお姉ちゃんの隣に寄り添った夜。
今のお姉ちゃんはそのときと同じくらい悲しそうだ。

中沢「俺も父さんを殴ることなんてできない。一度捨てられたとはいえ、母さんと姉ちゃんを捨てて俺が一人ぼっちになる原因を作った奴だとはいえ、実の父親を殴ることなんてできない。」

中沢「そして今は俺と血のつながった唯一の身内だし。」

斎藤「そうか。お前ら俺達を攻撃できないのか。」

斎藤「じゃあこっちからお前らを・・・、と思ったが」

斎藤「喧嘩はやめだ。話し合いで解決しよう。」

まどか「そう。だったらもう子供に魔術をかけるのはやめなさいよ。」

諏訪「わかった。もう子供を襲うのはやめよう。これ以上の魔術を広めることはもうしない。」

諏訪「あの元気のいいお坊ちゃん、弟のことなら心配することはない鹿目。あれは瞬間催眠といってな、3日もすれば治る。」

斎藤「それから祐樹、お前とお母さんとお姉ちゃんを捨てて家を出て行ったことは正式に謝罪しよう。これからは養育費を払ってやってもいい。」

斎藤「悪かったな。実にすまない。悔いるばかりだ。」

まどか「タツヤの怪異はもう私と魔法少女で治したよ。」

中沢「ずいぶんと潔いんだな。そんな言葉を信じられると思う?俺には父さんが反省してるようには見えない。」

中沢「別に反省してもらわなくたっていいよ。今更反省してくれたって、もう俺の家族は戻ってこない。お母さんやお姉ちゃんは帰ってこない。」

中沢「養育費だって払わなくっていいよ。」

斎藤「そうか。それは助かった。お前に金を払うために新たな魔術を働かなければならないところだった。」

斎藤「だがお前に金を払うなら、代わりに協力してもらいたいことがある。」

斎藤「お母さんがドナーになって命を救ったっていう白血病の少女。」

斎藤「彼女の両親から感謝されたそうだが、ならばその少女、あるいはその少女の家族から100億は取れるはずだ。」

斎藤「その少女はお前と同級生らしいな。」

斎藤「お前もその少女を探してくれないか。俺はそいつに会って絶対金を取る。」

中沢「その女の子なら知ってるよ。俺の友達だ。」

斎藤「何?知っているのか?誰だ?」

中沢「今父さんの目の前にいる子だ。」

中沢「この人だよ。お母さんが命を救った女の子は、鹿目まどかのことだ。」

斎藤「何?お前だったのか!だったら・・・」

まどか「私の命を救ってくれたのは祐樹君のお母さんであって、あんたではない。」

まどか「あんたに払うお金なんてない!」

諏訪「そういえば鹿目タツヤの怪異はお前が既に解決したって言ったっけ。金ももらわずよくそんなリスキーなマネをする。」

まどか「弟を助けるのにお金なんていらないよ。私は色んな人を助けてきたけど、報酬がほしいと思ったことなんてない。」

中沢「俺は姉ちゃんが死んで一人ぼっちになって、3年近くの間毎日寂しくて泣きながら過ごしてたけど、今の俺はもう寂しくないぞ。」

中沢「俺にはまどかがいるからな。」

まどか「私も、祐樹君がいるから、もうあんたにフラれたことなんか悲しくもない。」

斎藤「そうか。お前たちはそういう関係だったのか。」

まどか「勘違いしてる?別にあんたたちが思ってるような関係じゃないよ。」

斎藤「そうか。よくわかんないな。」

諏訪「俺は今寂しいよ。怪我でサッカーができなくなって、他に何やればいいのかわからないんだよ。」

まどか「だからこんなことやってるって言うの?」

諏訪「そうだよ。」

まどか「それはいけないことだよ。私の友達であんたも知ってる上条君、実は交通事故に遭ってヴァイオリンが弾けなくなったんだよ。」

諏訪「そうだったのか?あいつ手も治ってたじゃないか。」

まどか「上条君は契約サイドっていう私とは別の種類の魔法少年で、インキュベーターっていう神様と契約して手を治してもらったんだって。」

まどか「だけど魔女になっちゃったことで私達で契約を無効にしたの。」

まどか「それで上条君はヴァイオリンが弾けなくなったんだけど、今はヴァイオリンの指導とかやって、新しい目標を見つけて努力してるよ。」

まどか「諏訪君もこんなことやってないで、新しいことを見つけようよ。」

諏訪「まあ俺の場合は怪我もまた治るからな。そしたらまたサッカーはできる。」

斎藤「祐樹、鹿目、俺はこれ以上の魔術は広めない、それでいいんだよな??」

斎藤「俺もあまり金にならないことはしたくないからな。」

中沢「そうしてくれ」

斎藤「今回の件からお前たちが得るべき教訓は、人生に劇的なことを期待してはならないということだ。」

諏訪「心配するな、鹿目。お前がかつて俺に惚れていたことなど別に浮気には値しない。せいぜいそこの男と幸せに過ごせ。」

斎藤「お前もそこの女と幸せに過ごせ。」

斎藤「ではさらばだ。」

諏訪「さらばだ」

中沢「なあ、まどか」

中沢「もし他の誰かが俺を助けていてくれていたなら、俺はそいつと友達になって、そいつに惚れていたかもしれない。」

中沢「俺を助けてくれたのがまどかで、本当によかった。」

まどか「そう。でもあなたが1人で助かっただけだよ。」

中沢「そうか。」

中沢「お前、今でもあいつのことが好きなんだな。俺には大嫌いだって言ってたのに。」

まどか「私の強がりだった。諏訪を嫌いになることはできない。初恋の人を忘れることはできない。」

まどか「初恋はやっぱり叶わないんだね。」

まどか「でもこれからは祐樹君を好きになれるようにするよ。」

まどか「タツヤ、ごめんね。情けないお姉ちゃんで。」

まどか「タツヤを襲った魔術師だっていうのに、相手が初恋の人だからって何もできなかった。」

まどか「お姉ちゃんも強くないね。タツヤのこと言えないよ。」

タツヤ「かっこよかったよ。お姉ちゃんも、中沢さんも。」

タツヤ「僕はお姉ちゃんの、鹿目まどかの弟で本当によかったよ。」

まどか「そう。ありがとう、タツヤ。」

翌日

タツヤ「僕もお姉ちゃんに負けないように頑張るぞ!」

まどか「正義の味方ごっこもほどほどにしなよ。」

タツヤ「正義の味方ごっこじゃなくて、正義の味方、いや正義そのものだよ、お姉ちゃん。」

タツヤ「今日も行ってくるよ!」

まどか「じゃあ私もタツヤに負けないように頑張らないと」

こうして私と鹿目タツヤは、今日も出撃していくのだった。

第11話 終わり

魔法少女まどか☆マギカSS談義スレその105
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401512985

女の子のために戦う魔法少年アニメ

内容どうこう以前に文章が下手糞すぎて読む気が失せる

談義スレで話題になるまでは中沢が主役だとは思わなかった

いいね

怪異の物語って話ごとに区切りがあって、前の話に伏線を張ってるし、
作者の文章力が悪いんだろうがストーリーは悪くないよな。
もっといいラノベ作家に書かせたらいい小説になりそうだ。
やっぱり中沢が嫌われているのか?

でも中沢が出てくるのは4話目からだし、中沢を叩いてる奴は少なくともそこまでは読んでるってことだよな。

このSSはまどかが主人公で、中沢はラノベのメインヒロインのポジションなんだよな。
化物語でいえば戦場ヶ原ひたぎ、SAOでいえばアスナ。
タツヤは化物語でいえば火憐、SAOでいえば直葉。

sage入れたくらいで他人になりすませると思ったら大間違いやで?

とりあえずSSLと末尾Oが全員同一人物なのはわかった

マジでいい加減にしろよ中キチ

明日あたり第12話投下

ここのまどかって乙女ゲームの主人公みたいなもんなんだよね

(終)12話 ゴットまどか大勝利!希望の未来へレディーゴー!!

前回までのあらすじ
デビルホムラの成体コアにされたほむらと取り込まれた群馬県を救うべく、魔法少女同盟達だったが、暗黒魔女四天王の猛攻により全滅してしまう。たった1人を除いて… まどか!お前が最後の希望だ!
ほむらを救うべく鬼神の如く戦うまどかだったが、黒幕はなんとほむら自身だった??友よ…いや、愛しい人よ…何故だ!何故なんだ??

まどか 「ほむらちゃん…帰ろう…ほらみんなの声がする…」

まどかー!おかえり!
ほむらも早こいよー!メシが冷めちまう
早くしないとゆまとキョーコが食べちゃうよー!
2人とも…よくやったわ!
あの惨劇を回避するなんて…
愛の力は無限に無限大だったのか! そうね…そうよね!
さてはスイートロールを盗まれたんだろう

ほむら「ありがとう…みんな…ありがとう衛兵さん…そしてまどか」
まどか「なに?」
愛してくれて…ありがとう…

なぎさ「やっぱりハッピーエンドが一番!」

くぅ~疲れましたwこれにて完結です!

まどか「少し腹黒かったかな…」
さやか「さやかちゃん可愛かったでしょー」
京子「劇中で言ったことは本心たぜ!」
ほむら「ありがとう…(ファサア

ま、さ、き、ほ、俺「皆さんありがとうございました!」
「って、なんで俺君が!? それじゃあみんなまたどこかで!」
本当の終わりの終わり

和也君達はどうなったかというと、
獄中で朽ち果てました。

二度とスレ立てんな

ここまでくると周りも酷いな

他を荒らさないのならば応援するから頑張れ
他を荒らすなら知らん

この>>1は既に色んなスレ荒らしまくってるから死んだほうがいいよ

第12話 魔法少年タツヤ☆マジカル

夏休み、さやかちゃんと偶然会ったときのこと

さやか「それにしても大変だよね。まどかは。」

さやか「いろんな人のいろんな面倒を見なくちゃいけなくて。」

まどか「いろんな人?」

さやか「暁美君とか、中沢君とか、恭介とか、こないだのたっくんとか、あと田中翔君って幽霊もだっけ?」

さやか「男の子ばっかし」

まどか「そ、そうだね」

さやか「全部怪異絡みだったんだね。」

まどか「高校入学前の春休みに、ほむら君に出会ったところから始まったのかな。4月に祐樹君に出会ってからのほうがもっと劇的だったけど。」

まどか「怪異自体はずっと当たり前のようにそこにあるものであって、ある日突然現れたわけじゃないけどね。」

さやか「ここのところまどかが男子にモテモテなのは、魔法少女の力なのかな?」

まどか「別にモテモテでもないよ。」

まどか「だいたいほむら君は私にとっては女の子みたいなものだし、恭介君はさやかちゃんと付き合ってるし、タツヤは弟だし、翔君・ユーノ君は幽霊で彼も別に恋愛対象として見てくれてるわけじゃなさそうだし。」

さやか「中沢君は?」

まどか「祐樹君は・・・」

まどか「私の命の恩人なの。正確にいえば祐樹君のお母さんがだけど。」

さやか「まどかの白血病になったとき祐樹君のお母さんがドナーになったんだよね。」

まどか「うん。だから私はずっと祐樹君のお母さんに感謝して生きていきたいと思ってる。」

まどか「祐樹君のお母さんはもういないから今は祐樹君に恩返ししたいと思ってるんだけど。」

さやか「で?まどかは中沢君のことを命の恩人としか思ってないの?好きとか、付き合いたいとか思わないの?」

まどか「もう好きを越えちゃってるのかもしれないね。一生恩返ししていきたい大切な存在。」

夏休み、祐樹君に会ったときのこと。
久々に会ったし、ちょっと過激なスキンシップでもしてみるか。
私は祐樹君に抱きついた。

まどか「祐樹君、会いたかったよー!」

まどか「最近会えなくて寂しかったよー!」

まどか「さあもっと触らせてよ、もっと抱きつかせてよ、もっと舐めさせてよー。」

中沢「誰だー!」

まどか「私だよ私、まどかだよ。」

中沢「ってまどかじゃないか!抱きついてきたらびっくりするじゃないか。美樹みたいなセクハラ女になっちゃったのか?」

まどか「スキンシップだよ。」

まどか「今日はどこに行ってるの?」

中沢「ただの散歩」

まどか「そう。私も散歩かな。」

中沢「弟さん、タツヤ君の症状はもう治ったんだよな?」

まどか「うん。だいぶ前に熱も下がった。」

まどか「最近何も変わったことない?」

中沢「ないよ。」

まどか「そう。でも何かあったら相談に来てね。とはいえ、本当に困ったときは私よりマミさんのところに行ったほうが手っ取り早いんだけどね。」

中沢「そうでもないだろ。少なくとも俺の問題はまどかが解決したんだし。」

まどか「そうだけど、マミさんに教えてもらってやっただけだしね。」

まどか「いつまでもマミさんに頼ってばかりいるわけにはいかないんだよね。」

まどか「妹の憂ちゃんにばかりに頼ってると、平沢唯ちゃんみたいになっちゃう。」

中沢「そうだね。実際巴さんのケーキ、本当に憂ちゃんの料理みたいだったもんね。」

中沢「まどかのキャラは田井中聡君みたいだよね。」

まどか「どうして1期13話と2期16話、18話、ブルーレイ特典の番外編27話と劇場版にちょっとしか出てこないようなマイナーなキャラに例えるの?」

まどか「あずにゃんとか澪ちゃんとかで例えてよ。」

まどか「ってツッコミがこんなに長くなっちゃった。」

中沢「欲しいところに欲しい突っ込みを入れてくるよね。まどかは。」

中沢「聡は2期3話にも声だけ出てるな。」

中沢「ちなみに劇場版ではついにOPにも登場したよな。友人とともに電車の前で。」

まどか「そうだったね。」

・・・
私、さやかが偶然スーパーでまどかのパパとママに出会ったときのこと。

さやか「まどかのパパさんとママさん、こんにちは。」

知久「これは美樹さん、こんにちは。」

詢子「最近のまどかはどう?」

さやか「そうですね。中沢君といいところまで行ってるみたいですよ。」

知久「そうか。ついにまどかにも恋人ができたのか。」

さやか「まだ恋人ではないみたいですけど。」

詢子「私は以前まどかの恋愛相談に乗ったことがあるんだよね。」

詢子「確か中学2年生のとき。好きってどういうことなのか?とかそういうことを聞かれたよ。」

知久「そういえばそんなこともあったな。僕にはどうしてママを好きになったのって聞かれた。」

さやか「へー。それはつまり中沢君のことでパパとママに相談したってことなのかな?」

知久「中沢君って中学のときもまどかと同じ学校だったのかい?」

さやか「いえ、違う学校でした。」

知久「じゃあ中沢君ではなく違う人だよ。もうだいぶ前のことだからまどかがどんなことを言ってたのか忘れちゃったけど。」

詢子「私は覚えてるぞ。確か中学2年生のバレンタイン、まどかが初恋の男の子に手作りチョコを贈って告白してフラれちゃったときのことだ。」

詢子「あの日の夜はまどかが泣いちゃって慰めるのが大変だったな。」

知久「あー、あのときか。」

さやか「まどかの初恋の男の子ね。確か私も一緒にチョコを作って恭介に渡したんだけど、まどかの渡した相手って誰だったんだろう?」

・・・
別の日

タツヤ「お姉ちゃん、お姉さま!」

まどか「どうしたの?そんなに改まって。しかもお姉さまなんて」

タツヤ「お姉ちゃん、今日の僕の服かっこいい?」

まどか「え?」

まどか(確かに。今日はまるで誰かとデートに行くかのような気合いの入った服装だ。)

まどか「うん、かっこいいしかわいい。」

タツヤ「えへっ」

タツヤ、まどかに抱きつく。

まどか「タ、タツヤ!?」

タツヤ「ありがとう。お姉ちゃんが褒めてくれて嬉しいな。とても嬉しいな♪」

まどか「どうしたの?もしかして好きな人ができたの?」

まどか「それで今日彼女とデートにでも行くの!?」

まどか「えー、あんたまだ小学校5年生なのに彼女いるのかー。」

まどか「私は小5のころまだ恋すらしてなかったのに。」

タツヤ「いや、別に彼女はいないよ。」

タツヤ「強いてあげればお姉ちゃんが彼女になってくれたら嬉しいな、って思うけど。」

タツヤ「僕、これからはお姉ちゃんを誰よりも愛する姉御ラブの弟というキャラでいくんだ。」

まどか「それけいおんの平沢憂ちゃんとキャラ被ってる。」

タツヤ「お姉ちゃんって魔法少女だから当然女の子とは仲いいよね。」

タツヤ「黄色髪のお姉さんのことはどう思ってるの?好きなの?」

まどか「マミさんのこと?マミさんは尊敬する先輩だから、好きとか、別にそんなことは思ってないよ。」

タツヤ「この場合お姉ちゃんが攻めだね」

タツヤ「じゃあ青髪のお姉さん、さやかさんのことはどう思ってるの?好きなの?」

まどか「さやかちゃんは大好きだけど、それは友達として好きってことで、それ以上のことはないよ。」

タツヤ「でも一番いいのはお姉ちゃんと女の子のほむらさんのまどほむだね。」

まどか「さっきから何言ってるの?」

タツヤ「あれ?お姉ちゃんには百合の素養がないのかな?意外だね」

まどか「今度は恭介君とキャラ被ってるよ」

タツヤ「恭介・・・」

まどか「ああ、恭介君は私の同級生で。」

タツヤ「そう、上条恭介」

まどか「あれ?まだ私フルネームは言ってないけど・・・」

まどか(まあこないだちょっと言っちゃったけど)

タツヤ「僕、今日はお姉ちゃんにお願いがあって来たんだ」

まどか「お…おねがい?」

タツヤ「お姉さま、どうか僕に、上条先生を紹介して下さい」

タツヤ「僕は上条先生にヴァイオリンを教わりたいんです。」

まどか「え?あんたがヴァイオリン?意外だな。」

まどか「タツヤがヴァイオリンを習いたいなんてね。」

まどか「でも恭介君は事故にあって指が動かなくなって、今はヴァイオリンを弾けないんだよ。」

まどか「恭介君はこれからはヴァイオリンの先生になるって言ってるけど、やっぱ自分が弾けない人に教わるのはあまりお勧めできないな。」

まどか「ヴァイオリンを習いたいなら恭介君じゃなくて、他の先生にしなよ。」

タツヤ「いや、上条さんがいいんだ。」

まどか「え?なんで恭介君がいいの?」

タツヤ「昔は天才ヴァイオリニストだったって聞いたから。上条さんに教えてもらえば僕も優秀なヴァイオリニストになれる。」

まどか「だからもっといい先生いると思うけどな。」

まどか「そこまで言うならいいけど、ただ私は一方的に頼まれるのは嫌いなんだよね。」

タツヤ「え?いつもは一方的に頼まれて人助けしてるじゃん。」

まどか「あれは頼まれてやってるわけじゃないよ。私が助けたいからだよ。」

タツヤ「じゃあ僕の童貞あげるよ。」

まどか「いや、弟の童貞なんていらないよ。それに私の処女をタツヤにあげるのも嫌だし。」

タツヤ「僕のこと好きじゃないの?」

まどか「大好きだけどそれとこれとは別だよ。」

まどか「それに12歳以下の小学生とエッチしたら法に触れるというか。」

タツヤ「お姉ちゃんは13歳以上だし、男が相手なら少なくとも強姦罪にはならないよね。」

まどか「確かにそうだけど他の罪になるから、」

まどか「タツヤが私にそこまでお願いするなら、私と勝負しようよ。」

タツヤ「勝負?」

まどか「私の出すクイズに答えられたら恭介君に会わせてあげる」

タツヤ「いいよ。どんな問題だ?」

まどか「あれれ?クリスマスプレゼントを2こもらった人がいるよ。なんでかな?」

タツヤ「クリスマスが誕生日だから。とか言うんでしょ?」

まどか「正解・・・」

元ネタ
http://contents.kids.yahoo.co.jp/quiz/backnum/q.html?d=20031218

タツヤ「お姉ちゃんの考えてること幼いね」

まどか「もう1問」

まどか「くじらより大きくて、めだかより小さい生き物はなんでしょう?」

タツヤ「いるか。そんなのいるか!、だから」

まどか「正解」

タツヤ「やったー!これで上条さんを紹介してもらえるね。」

タツヤ「お姉ちゃんのクイズ簡単すぎるよ。」

タツヤ「お姉ちゃんが可哀想だから今度は僕からクイズ出してあげるよ。」

タツヤ「広い日本には、足でタクシーを止める人も結構たくさんいる。○か×か。理由も答えなさい。」

まどか「×。足をあげてタクシーを止める人なんているわけない。足あげにくいじゃん。」

タツヤ「残念。正解は○。タクシーの運転手さんは足でペダルを踏んでタクシーを止めます。」

まどか「あー、運転手さんか。」

元ネタ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%B8%E3%82%AB%E3%83%AB%E9%A0%AD%E8%84%B3%E3%83%91%E3%83%AF%E3%83%BC!!%E3%81%AE%E3%82%AF%E3%82%A4%E3%82%BA%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%A0

タツヤ「じゃあ次の問題。」

タツヤ「放送局に10年間勤めてる人でも、画面に自分が映ってるところを一度も見たことがない人もいる。○か×。理由も答えなさい。」

まどか「ニュースは生放送だから自分は見れない。だから○って言わせようとしてるでしょ。簡単には引っかからないよ。」

まどか「答えは×。いくら生放送とはいえ収録中に目の前に画面あるし、録画して見ることだってできるし。みんな記念として初めて出たニュースは録画してるんじゃないかな。」

タツヤ「残念。正解は○。なぜなら、放送局といってもテレビだけではありません。」

タツヤ「ラジオの放送局の人は一度も画面には映ったことありません。」

まどか「あー、そうか。」

タツヤ「じゃあ次の問題。」

・・・
穂乃果「この中で一番かわいいのはことりちゃんではない」

ことり「この中で一番かわいいのは海未ちゃんではない」

海未「この中で一番かわいいのは私です」
・・・

タツヤ「さて、1人だけ真実を言ってる。それは誰か?理由も答えなさい。」

タツヤ「ちなみに誰か一番かわいいかではなく、誰が真実を言ってるかだからね。」

まどか「海未ちゃん」

タツヤ「なぜ?」

まどか「1人だけ自分がかわいいと言ってるから。」

タツヤ「残念。正解はことり。なぜなら」

タツヤ「穂乃果が真実を言ってるとしたら、海未も真実を言っている。海未が真実を言ってるとしたら、穂乃果も真実を言っている。」

タツヤ「だから1人だけ真実を言っているなら正解なのはことりだけだ。」

まどか「なるほど。って消去法かよ。」

元ネタ:ttp://ttkworld.blog60.fc2.com/blog-date-20070425.html

タツヤ「もう1問。」

・・・
Aグループ:2,3,4,5,6,7,8,9,10,14,20,24

Bグループ:1,11,12,13,15,16,17,18,19,21,22,23,25,26,27,28,29
・・・

タツヤ「では、30と31はAとBどっちのグループに入るでしょう?理由も答えなさい。」

まどか「30はAグループで31はBグループ」

タツヤ「なぜ?」

まどか「なんとなく」

タツヤ「なんとなくじゃダメだよ。」

まどか「ごめんなさい。わかりません。」

タツヤ「答えはどちらもBグループ。なぜなら」

・・・
Aグループ:2日(ふつか)、3日(みっか)、4日(よっか)、5日(いつか)、6日(むいか)・・・

Bグループ:1日(ついたち)、11日(じゅういちにち)、12日(じゅうににち)、13日(じゅうさんにち)・・・
・・・

タツヤ「『日』をつけると「か」で終わるのがAグループ、『ち』で終わるのがBグループ。」

タツヤ「ということは30日(さんじゅうにち)、31日(さんじゅういちにち)なのでBグループでした。」

まどか「なるほど

まどか「なるほど」

タツヤ「では簡単な問題を1問。簡単なので5秒で答えなさい。」

タツヤ「自動販売機、自動改札機、両替機、お金を入れないのは?」

まどか「えーっと・・・」

タツヤ「時間切れ! 正解は自動改札機。」

まどか「そうだね。」

タツヤ「ではこの問題も5秒で答えなさい。」

タツヤ「東京タワー、富士山、東京スカイツリー、エベレスト」

タツヤ「日本で一番高い建物は?」

まどか「富士山!」

タツヤ「ブッブー、残念!」

まどか「え?日本だからエベレストではないよね?」

タツヤ「建物だから、東京スカイツリー。」

まどか「そ、そうだね。」

元ネタ:http://www.youtube.com/watch?v=Jwy2SDExxKg

タツヤ「ではこの問題も5秒で答えなさい。」

タツヤ「北海道、青森、沖縄。日本で一番北にある県は?」

まどか「北海道!」

タツヤ「ブッブー、残念。北海道は県じゃありません。日本で一番北にある県は青森県です。」

タツヤ「お姉ちゃんはこんなクイズにも答えられないんだね。」

タツヤ「お姉ちゃんってほんとバカ」

まどか「反論できない・・・」

まどか「じゃあ私からもう1問。この問題は5秒で答えなさい。」

まどか「日本で一番人口が多い県は?」

タツヤ「神奈川!」

まどか「正解・・・」

タツヤ「東京って答えると思った?僕の問題と同じネタじゃん。」

タツヤ「お姉ちゃんは人を引っ掛けるのも下手だね。」

結局クイズ対決はタツヤの圧勝で終わり、私はタツヤを恭介君に会わせることにした。

まどか「でもなんでそこまで恭介君にこだわるのかな。」

まどか「もしかしてバイオリンなんて二の次で、恭介君に惚れちゃったんじゃないの?」

タツヤ「う!」

まどか「顔が赤くなった!図星なんだね。」

タツヤ「上条さんって、かっこいいなーと思って。」

まどか「男の子同士だからダメとは言わないよ。私そういう漫画好きだし。」

まどか「禁断の愛の形もいいんじゃないかな。」

まどか(恭介君とタツヤのカップリング。悪くないね)

まどか「まあ恭介君には彼女いるんだけどね。さやかちゃんなんだけど。」

タツヤ「そうだったのか。まあ仕方ないよね・・・。」

まどか「そう落ち込まないで。恭介君とは友達でもいいじゃん。」

タツヤ「そうだね・・・。

私は恭介君に電話することに

恭介「まどか、それは困るな。」

まどか「え?なんで」

恭介「確かに僕はまどかの弟さんには会ってみたいと言ったことはあるけど、それはあくまで冗談として言ったわけであって、決して本気だったわけではないのだ。」

まどか「別にタツヤに会わせることくらいそんなに深刻なことではないよ。」

恭介「だって、まどかの心遣いは本当に嬉しいと思うけど、でも、だからって・・・」

恭介「弟さんの童貞なんてもらえないよ!」

まどか「なんであなたにタツヤの童貞をあげなきゃいけないのよ。ていうか小学生の童貞もらったら法に触れるでしょ。」

恭介「まあ相手が男なら強姦罪にはならないからな。せいぜい強制わいせつだ。」

まどか「強制わいせつでもダメだよ。」

恭介「お気持ちだけ頂戴しておく」

まどか「気持ちもやらない。弟に関してあんたにやるものは何もない。」

というわけで紆余曲折あった末、今日の午後タツヤを連れて行く約束を私は無事に取り付けたのだった。

まどか「そういえばタツヤ、こないだ怪我したときの傷、もう治ったんだ。」

タツヤ「そうみたいだね。」

まどか「2週間くらい治らないと思ってたのに、不思議だね。」

タツヤ「ねえお姉ちゃん、じゃんけん必勝法って知ってる?」

タツヤ「この必勝法を知ってるのと知らないのとではその後のじゃんけん人生ががらりと変わっちまうだろうね。」

タツヤ「この必勝法を知っていれば、AKB48のじゃんけん大会でセンター間違いなしだよ。」

タツヤ「そしてもしじゃんけんがオリンピック種目になったら金メダル取れるよ。」

まどか「じゃんけんがオリンピック種目になることはないし、じゃんけんが種目になったらメダル取る国が他の競技じゃ考えられないくらい入れ替わりそうだね。」

タツヤ「chakuwikiの『もしあの競技がオリンピックの正式種目に選ばれたら/ゲーム』にもそう書いてあるね。」

タツヤ「とにかく必勝法、本当は僕だけの秘密なんだけど、お姉ちゃんのおかげで上条さんに会えるから特別に教えてやろうと思うんだ。」

タツヤ「パパやママにだって教えてないんだよ」

まどか「わかった。聞いてあげる。優しいまどかお姉ちゃんがたっくんの話を聞いてあげる。」

タツヤ「ようし、お姉ちゃんがそこまで頼むなら教えてやる。実践してみようか。」

タツヤ「でもただじゃんけんするだけじゃお姉ちゃんのモチベーションが上がらないか。何か賭けた方がいいな。」

まどか「いいよそんなの。面倒くさいから。」

タツヤ「いや、何か賭けておけないとあとでお姉ちゃんがわざと負けてあげたんだとか、そんな負け惜しみを言い張る可能性があるだろ・」

まどか「じゃんけんでわざと負けるって、必勝法と同じくらいの難易度だと思うけど。」

タツヤ「よし、こうしようお姉ちゃん。体育会系罰ゲームだ。」

タツヤ「じゃんけんで負けた方がじゃんけんで勝った方をここからおぶっていく。」

まどか「おぶる?」

タツヤ「おんぶだよ。目的地までおんぶだ。」

まどか「それっておんぶされてる方が恥ずかしいんじゃないの?」

まどか「5年生にもなってお姉ちゃんにおんぶされたいの?」

タツヤ「僕は別に恥ずかしくないよ」

まどか(まあいいか。タツヤをおんぶするくらい安いものだ。)

まどか「よしわかった。その条件でいいよ。」

タツヤ「やけにあっさり飲むな。」

まどか「何も企んでないよ。お姉ちゃんを信頼して。あなたのお姉ちゃんは約束は決して破らない女でしょ?」

タツヤ「そうだったな。お姉ちゃんは僕の誇りだ。」

まどか「でも必勝法ってもしかして、最初はグーって出すところを最初はパーって出すんじゃないでしょうね?」

タツヤ「それはやらないよ。ていうか最初はグーもやらない。」

まどか「そうなんだ。」

まどか「じゃあ行くよ。じゃんけん・・・」

タツヤ「あー待った待った。既にそこから勝負は始まってるんだよ。」

タツヤ「その掛け声は自分でかけること。これがまず必勝法の第一段階だ。」

まどか「第一段階って、たかがじゃんけんでずいぶん大仰だね。第何段階まであるの?」

タツヤ「第二段階まで!」

まどか「しょぼ・・・」

まどか「掛け声を自分で出すことで、場を制するってこと?」

まどか「わかった。じゃああんたが掛け声かけて。」

タツヤ「おお、行くぜー。」

タツヤ「じゃんけん・・・」

私は適当にパーを出した。すると

タツヤ「ポイと出すバカがいる。」

タツヤは右手を後ろに隠した。

タツヤ「ハハハ」

タツヤ「ポイと出すバカがいる、この場合出した人の負けで出さなかった人の勝ち。」

タツヤ「つまり、グーだろうがチョキだろうがパーだろうが、出してしまったお姉ちゃんの負けってこと。」

タツヤ「さあお姉ちゃん、僕をおぶってもらおうか。」

まどか「バッカモーン!」

私はフジテレビで日曜夕方6時30分からやってる某アニメのおじいさんみたいな声を出した。

まどか「卑怯すぎるでしょ。どこの誰がそんなんで負けを認めるの?」

まどか「卑怯というより幼稚だよ。あんた5年生にもなってそんな幼稚な手を使ってるの?」

タツヤ「1年生のとき友達がよく使ってた方法だったのに」

まどか「1年生のころかよ!」

まどか(そういえばさやかちゃんと恭介君が小学校3年生くらいまで同じやり方をやってたな。世代を超えて受け継がれるやり方なのか?)

まどか(ちなみに「"ポイと出すバカがいる"」で検索したら7件しか出てこなかった。あまり広まってる手じゃないみたい・)

まどか「タツヤってほんとバカ」

まどか「さっきのあんたの言葉そっくりそのままお返しするよ。」

まどか「たっくん、あんたの反則負けだよ。おんぶじゃ済まない。罰として、私を肩車しなさい。」

タツヤ「仕方ねえな。」

タツヤ「よしお姉ちゃん、僕の肩に乗れ。」

まどか「あ、やっぱやめとこうかたっくん。最近私運動してくなくて太ったし。」

タツヤ「平気だよ。100キロまでは僕にとっては重さじゃないし。」

まどか「あんたは月の住人か!」

タツヤ「じゃあお姉ちゃん、肩車だ。肩車ー肩車ー♪」

まどか(なんで肩車する方が乗り乗りなの?このドM弟が!。やっぱりこれって私に対する罰ゲームでしかないでしょ。)

私はしゃがんでるタツヤの肩に乗った

タツヤ「じゃあ立つぞ」

まどか(うわうわうわうわ、怖い怖い怖い怖い!この高すぎる視点超怖い!)

まどか(下ろして下ろして今すぐ下ろせ!すいません下ろして下さいタツヤさん!いやタツヤ様!)

タツヤ「お姉ちゃん、あんま揺れるとバランス崩れるからじっとしててくれない。」

まどか「こんなキリンみたいな姿勢でバランス取れないよ」

タツヤ「しょうがないな。ちょっと神経使うと思うけど、お姉ちゃん、重心を前方に傾けて、僕の首から頭にかけて上半身を乗っけろ。」

タツヤ「胸を頭につける形で」

タツヤ「それでブラブラさせてる足を脇の下に通せよ。遊園地のバーみたいに固定するから。」

まどか「こう?」

タツヤ「ガッシャーン!」

タツヤ「よし、これで大丈夫だ。」

タツヤ「お姉ちゃんの平らな胸なら当たっても痛くないや」

まどか「平らって!」

タツヤ「じゃあ行こうか」

タツヤ「にっしっし」

それから恭介君の家に向かって少し進んだところだった。

ある女の人に出会う

?「そこの魔法少女のお嬢さん、」

まどか「ん?」

宮間「ちょっと聞きたいことがあるんだけど、構わないかしら?」

宮間「なんていうか、明豊義塾というところを探してるんだけど、それどこにあるか知ってるかしら?」

まどか「えーっと」

宮間「なんや魔法少女のお嬢さん」

宮間「困ってる人を見たら親切にしなさいって、子供のころに教えてもらってないの?」

まどか(なんで私が魔法少女ってわかったの?)

宮間「私は宮間さやというんだ」

まどか「私は鹿目まどかといいます」

タツヤ「僕は鹿目タツヤといいます」

宮間「魔法少女のお嬢ちゃんにナイトメアのお坊ちゃん、おもろいな。」

まどか(ナイトメアって言った?)

宮間「まあその辺は終わってるみたいだし、別に構わないけど。」

宮間「で、どうなの?質問繰り返させてもらうけど、明豊義塾って知ってる?」

まどか「ちょっと待ってください。日本中にある学習塾の位置の把握してる父に聞いてみます。」

電話

プルルル

知久「もしもし、鹿目です。」

まどか「パパ、私、まどかだよ。」

知久「ああ、まどかか。」

まどか「ねえ、明豊義塾ってどこにあるか知ってる?」

知久「明豊義塾? 知ってるよ。もう潰れちゃったけどな。」

知久「巴さんのマンションの3階にあった学習塾が明豊義塾だ。まどかも知ってるだろ?」

まどか「明豊義塾ね。そんな強そうな名前だったんだ、あそこ。」

知久「潰れた学習塾に何の用なんだ?」

まどか「わからない。通りかかった人に聞かれただけだから。」

まどか「じゃあパパ、ありがとう。」

宮間「わかったの?魔法少女のお嬢さん」

まどか「はい」

そして私は宮間さんに明豊義塾の場所を説明した

宮間「ほうなるほどな。そっちだったのか。」

まどか「でも宮間さん、もうその塾、潰れちゃってるんですけど、何をしに行くんですか?。」

宮間「何をしに行くいうわけでもないんだけど、まずは拠点作りかな。」

宮間「じゃあありがとう魔法少女のお嬢さん」

宮間「あ、そうだ。ひょっとしたら、このお坊ちゃんと同じくらいの男の子に同じように道聞かれるかもしれないけど、そのときは同じように親切にしてやって。」

まどか「どうしたの?タツヤ?」

タツヤ「いや、すごい強そうな人だなと思って、構えちゃってた。」

まどか「強そう?そうか、そうは見えなかったけど。」

まどか「どこにでもいる綺麗なお姉さんって感じだったけど?」

タツヤ「あの人、相当鍛えてるよ。拳の形、完璧に人を殴るための仕様になってたし。」

まどか「そうなの?」

タツヤ「うん、僕の師匠でようやく互角ってところかな。ありゃ、少なくとも僕じゃ勝てない。」

まどか「おやおやたっくん、ずいぶん弱気じゃない。」

タツヤ「戦力差くらいちゃんとわかるさ。相手が悪じゃなければな。」

まどか「なるほど。」

タツヤ「っていってもあの人が悪じゃないとは、まだ決まったわけじゃないけどさ。」

私は上条家で双方を紹介した。

まどか「こちら、風見野健康福祉大学付属見滝原育英高校1年生の上条恭介君、変態だから気をつけて。」

まどか「こちら、見滝原小学校5年生の鹿目タツヤ君。バカだから気をつけて。」

恭介・タツヤ「変態でバカのお前が言うな!」

まどか「息ぴったりだね・・・」

第13話に続く

番組の途中ですが、お詫びと訂正のお知らせです。

まどか「怪異の物語」シーズン2:12話「ゴッドまどか大勝利!希望の未来へレディーゴー!!」のあらすじ内にて

獄中で朽ち果てた中沢様の氏名を和也と誤表記していました。ごめんなさい。

なお続報によればユーノ、タツヤ、ほむらと名乗る男性、祐樹、斎藤が投獄中朽ち果てた模様です。

記者会見内にて偉大なるバルグリーフ氏は「当然の報いだ」と述べていました。

罪状について詳細は

まどか「怪異の物語」シーズン1 18話「創設☆ミニエンジェル社」をご視聴くださいませ。
では引き続き 

(再)まどか「怪異の物語」シーズン1:12話「魔法少年タツヤ☆マジカル 」をお楽しみください。

第13話「第3勢力!?進撃の完璧魔獣!」

ここまでのあらすじ

獄中で灰になった諏訪だったが、なんとすべてはトリックだったのさ!

なんと自らを諏訪キングと名乗り、弟子の諏訪マン、ホーカーマン、マンモスメン、加速男、ザ・オメガモンで

完璧魔獣軍を結成し、ホワイトランに復讐をはたしに進撃しようとしていた!

魔法少女同盟達が応戦しようとすると、なんとマンモスメンが諏訪キングと諏訪マンを粉砕!

なんと完璧魔獣軍は失態をした諏訪キング、諏訪マンを許しはしなかった!

力、技、プライド共にまどか達を凌駕する完璧魔獣軍を倒せるだろうか!?

「「マギカ・ドッキング!!」」

まどかとほむらの合体技が決まり、魔獣閻魔とまどか☆スーフェニを倒した!

フェニ「そ、そうか、これが、お互いの想いから生まれる火事場の相互依存な、なのか…」

ほむら「死なないで!スーフェニ!!」

フェニ「ゆ、ゆるすのか…私は上条や宮間を…」

まどか「許すことなんか何もないよ…」

フェニ「もっと早くあなた達と出会えていたら…」

フェニ「私はもうだめだ…しかし…私の金銀のソウルジェムを使えば!」

イリヤ「あれ…私は一体…」凉子「…なんとかなったみたいね」初瀬「俺…何してたんだ?」ロキール「やったー自由だー」

さやか「ありがとう…スー」杏子「さようなら…フェニ」

ほむら「私たちはこの日を忘れない、決して」まどか「そうだね。ほむらちゃん!」

愛情は成長の遅い花である。それが花を咲くまでは度重なるの苦難の打撃を受けて堪えねばならぬ。

なぎさ「ベンキじゃなくてオメガの話が読みたかった…」

続きマダー?
15話が書けなくて困ってるんだ。

第13話 怪異少年タツヤ☆デビル

恭介「まあ作者はヴァイオリンにあまり詳しくないということで、ヴァイオリンに関してはこちらのSSを参考にして下さい。」
http://blog.livedoor.jp/ikaros73-sss/archives/53381446.html

タツヤ「丸投げですか。」

タツヤ「そういえば上条さん、彼女いるってお姉ちゃんから聞いたんですが。」

恭介「いるよ。僕の幼馴染でもある美樹さやかなんだけど。」

タツヤ「さやかさんか。」

タツヤ「お姉ちゃんの彼氏は中沢さんだよね。」

恭介「まだ彼氏ではないんじゃないか。それっぽいけど。」

恭介「僕とさやかがこうして恋人同士になることができたのはまどかと中沢君のおかげだから、今度は僕とさやかで2人をくっつけようかと思ってるんだけどな。」

タツヤ「タツヤスターズは正義活動だけでなく、恋愛相談も受け付けてるよ。」

恭介「そうなんだ」

タツヤ「うん。だからお姉ちゃんの恋愛相談に乗ってあげてもいいんだよね。」

タツヤ「そういえばお姉ちゃん、前パパとママに恋の相談をしてきたことがあるみたいだよ。」

タツヤ「僕が小学校3年生、お姉ちゃんが中学2年生の、1月ごろだったかな。」

タツヤ「僕にも好きな女の子いる?って聞かれた。」

恭介「それはつまり中沢君のことでお父さんとお母さんやタツヤ君に相談したってことなのかな?」

タツヤ「中沢さんって中学のときもお姉ちゃんと同じ学校だったの?」

恭介「いや、違う学校だった。」

タツヤ「じゃあ中沢さんではなく違う人だよ。確かバレンタインのあたりで・・・」

タツヤ「そうだ思い出した。お姉ちゃんがバレンタインの日に初恋の男の子に手作りチョコを贈って告白したんだけど、フラれちゃったんだよね。」

タツヤ「それでその日の夜お姉ちゃん泣いちゃって、僕が慰めてあげたんだ。」

タツヤ「あのときなんて言ったかは僕覚えてるよ。」

・・・
タツヤ「お姉ちゃん、今日は僕がそばにいてあげるよ。」

タツヤ「お姉ちゃんはいつかきっと幸せになれると思うよ。」

タツヤ「泣かないで、お姉ちゃん。」
・・・
恭介「って、すげーかっこいいな。できる弟だ。」

タツヤ「いやー、僕は女の子が泣いてるのを見ると放っておけないんだ。それがお姉ちゃんであっても。」

タツヤ「そのときのお姉ちゃんをフったのは、多分僕がこないだ会った、諏訪京太郎って人のことだと思う。」

タツヤ「僕が退治に行って怪異をかけられちゃって、お姉ちゃんと中沢さんで戦いに行った魔術師の2人のうちの1人。」

タツヤ「その人が自分からお姉ちゃんに告白されてフったって言ってたし。」

恭介「そうだ。僕にもまどかに告白されたことを自慢しにきた男だ。」

タツヤ「僕はなんか腹立ったね。なんでお姉ちゃんをフるんだろうって。」

タツヤ「姉じゃなかったら僕が付き合いたいくらいだよ。」

タツヤを上条家に送り届けた後家路につく途中

ユーノ「こんにちは、鹿目まどかさん。」

まどか「あら、今日は噛まないんだね。」

ユーノ「勘違いしないで下さいよ。別にネタ切れってわけじゃないんですから。」

まどか(どう考えてもネタ切れでしょ)

ユーノ「それはそうと要まどかさん。」

まどか「ついにただの誤字になっちゃったか。」

ユーノ「失礼噛みました。」

まどか「違う。わざとだ。」

ユーノ「かみまみた。」

まどか「わざとじゃない?」

まどか「そろそろネタ切れなら別に無理して噛まなくていいんだよ。ウフフ」

ユーノ「うるさい!」

結弦「ねえ魔法少女のお姉ちゃん」

結弦「知ってるんだったら教えてよ。俺の知りたい道のこと。とユヅルは道を聞きます。」

まどか「え?」

結弦「明豊義塾って名前の、今はもう潰れちゃってる学習塾があるらしいんだけど、魔法少女のお姉ちゃん、それがどこにあるのか知らないかな? とユヅルは道をたずねます。」

結弦「俺の名前は斎藤結弦。とユヅルは自己紹介します。」

まどか(最後のユヅルはなんちゃらは余計でしょ。)

まどか「私は鹿目まどかだよ。」

結弦「よろしく、魔法少女のお姉ちゃん。とユヅルは挨拶します。」

まどか「まあよろしく。明豊義塾なら・・・」

私はさっき宮間さんに言ったように明豊義塾の場所を説明した。

結弦「ふーん、そうかありがとう。助かったよ魔法少女のお姉ちゃん、それとフェレットのお坊ちゃん。とユヅルはお礼を言います。」

そうして結弦は去っていった。

まどか「ねえあいつ今、あなたのことフェレットのお坊ちゃんって言ったよね?」

ユーノ「ああ、そうですね。」

まどか「あれ?なんかおかしくない?なんでわかるの?」

まどか「しかも苗字が斎藤って、こないだの斎藤翔、祐樹君の実のお父さんと関係あるの?」

まどか「そういえば宮間さん、宮間さや、彼女もまた私を魔法少女と呼ぶだけでなく、タツヤのこともナイトメアって言ってたような。」

ユーノ「しかしまどかさん、僕の見るところ、あの子なかなかできますよ。僕の師匠で、ようやく互角くらいでしょう。」

まどか「あなたに師匠いるの?」

タツヤが恭介君の家に行った翌日

電話

まどか「もしもし、鹿目まどかです。」

ほむら「まどか、大変だよ。」

まどか「ほむら君、どうしたの?」

ほむら「な、なんと・・・」

まどか「なんと何?」

ほむら「ミスタードーナツが全品100円セールだよ。」

まどか「なんだ。そんなことか。てっきりまた怪異絡みの話と思った。」

ほむら「なんだとはなんだ!せっかく教えてあげたのに。」

まどか「わかった。教えてくれてありがとう。後で行ってみるよ。」

ほむら「今から僕と行こうよ。早く行かないと売り切れちゃうよ。」

まどか「わかった。今から行くよ。」

ということでほむら君とミスタードーナツに向かうことに。
ミスタードーナツの近くで

まどか「あ、祐樹君。」

中沢「まどかか。また会ったな。」

まどか「祐樹君もミスタードーナツに?」

中沢「うん、ちょっと行ってみようかと」

まどか「奇遇だね。」

ミスタードーナツ

ほむら「ブロッキーシュー。なんじゃこれありえなくない?」

ほむら「ボンデリングとフレンチグローラをあろうことか合体させてしまうなんて、ものすごく最強ではないか。」

ほむら「ゴールドファッション。これは見ただけでおいしいことがわかってしまう。」

ほむら「豆腐ドーナツというのもネーミングだけでそそられてしまうな。」

ほむら「ていうかここに宝石のごとくずらっと並べられたマフィン系、なぜ今までこられのマフィン系の存在を僕に隠していたのだ。」

ほむら「憎いやつらめ。全くもって許しがたい。」

ほむら「まあ言うまでもないことだが、ゴールデンチョコレートをはじめとする数々の選ばれ市ドーナツたちがこうも展示されてるこうも大量に展示されておるというところから既に圧巻だ。半端ないね。」

ほむら「これ全部食べてもよいか?」

まどか「よいわけないでしょ!」

ほむら「って冗談だよ。」

ほむら「とりあえず5個くらいでいいよ。」

まどか「5個も多すぎだと思うけど」

まどか「ほむら君はドーナツが大好きなんだよ。」

中沢「そうなんだ。俺のお母さんを思い出すな。あとお姉ちゃんも。」

中沢「だから俺もなんだかんだでドーナツが好きなんだよね。」

まどか「まあ私もドーナツ好きだよ。」

まどか「そういえば昨日、恭介君の家に行く途中と帰る途中、2人の人に道を聞かれたんだよね。」

まどか「えーっと1人は宮間さやっていうお姉さんで、もう1人は斎藤結弦っていう小学生くらいの男の子。」

まどか「まあお姉さんっていうかおばさんなのかもしれないけど」

まどか「聞いたことある?」

中沢「知らないね。」

まどか「宮間さやは知らないと思うけど、もう1人は斎藤ってことは祐樹君のお父さんと何か関係あるんじゃないかって。」

中沢「斎藤って苗字は別に珍しくないし、案外関係ないんじゃない。」

中沢「あ、あいつがいる!」

まどか「どうしたの?」

まどかが振り返るとそこには・・・

諏訪「たまにはドーナツもうまいな」

諏訪京太郎がいた。

まどか「諏訪君、あれだけ大見得を切って勝ち逃げみたいな感じで去っていっておいて、なんでこんなところでドーナツ食べてるの?」

諏訪「そりゃ俺はこの近くに住んでるからな。このドーナツ屋にはよく来てる。」

諏訪「鹿目と、中沢と、もう1人は誰だ?」

ほむら「暁美ほむら。魔法少年だよ。」

諏訪「その体格で魔法少年か。弱そうだな。」

ほむら「ほっといてよ。」

諏訪「中沢、最近この彼女とはどうだ?お前もこんな奴が彼女で大変だな。」

中沢「だから彼女じゃないって。それにまどかはいい子だよ。なんでお前はフっちゃったのかと思うよ。」

まどか「宮間さやと斎藤結弦って人、知ってる?」

諏訪「知りたいか?教えてやる。金を払え。」

まどか「わかったよ。」

まどか「いくら払えばいいの?その2人の情報を教えてもらうには。」

というと諏訪は財布を奪った。

諏訪「鹿目。お前と中沢、若い男女の前途を祝する意味で2000円くらいで許してやる。」

まどか「教えてよ。宮間さやと斎藤結弦のこと。」

諏訪「宮間は旧姓だ。彼女の本名は斎藤さやっていうんだ。」

まどか「斎藤さや・・・。じゃあもしかして・・・」

諏訪「斎藤翔の妻だ。」

諏訪「中沢、お前にとっては父親を奪われた憎き女だろうな。」

中沢「・・・」

まどか「祐樹君、知らなかったの?」

中沢「知らないよ。会ったこともない。お母さんですら会ったことがあるのかどうかわかんない。」

まどか「じゃあ斎藤結弦はもしかして?」

諏訪「斎藤翔とさやの息子、長男だ。ちなみに下に妹がいる。」

まどか「じゃあ祐樹君の義理の弟ってこと?」

諏訪「そういうことになるな。義理というより異母、腹違いだな。」

諏訪「ちょうど前の妻と離婚したときに既にお腹の中にいた子のようだ。」

中沢「そうだ。お母さんは浮気相手に既に子供ができていたから泣く泣く離婚に承諾したんだ。」

・・・
中沢母「お願い。私を捨てないで。」

斎藤翔「子供ができたんだよ。」

中沢母「そう、なんだ。じゃあ仕方ないわね・・・」
・・・

諏訪「斎藤さやさんは怪異の専門家だよ。それで元魔法少女だ。」

諏訪「もっとも俺が本物であるなら彼女は偽物だ。」

諏訪「俺と翔さんが魔術師であるなら斎藤さやさんは陰陽師だ。」

まどか「陰陽師?」

諏訪「一方斎藤結弦君は呪文の唱えるだけの無能力者だけどな。」

まどか「知り合いなの?」

諏訪「知り合いってほどでもない。まあ翔さんの妻と息子だからね。名前くらいは知ってる。」

諏訪「斎藤さやと斎藤結弦、あくなき現代の陰陽師。」

諏訪「なあ鹿目よ、専門家とはいえ連中の専門は非常に狭い。」

諏訪「あの親子の専門は、神と悪魔の怪異なんだぜ。」

まどか「神と悪魔の怪異を専門にする陰陽師か。標的は私とマミさんなのかもしれないな。」

まどか「私とマミさんは魔法少女の中で神って呼ばれてたこともあったから。」

中沢「そうだったの?まど神か。」

中沢「でもそうとは限らないよ。俺や上条も神の怪異に関わったからな。」

まどか「そうだね。怪異はほとんど神が関わってるからね。」

中沢「君が知らないだけで、この街に体内に怪異を宿した人が他にもいるかもしれないよ。」

まどか「確かに。私の周囲だけに限って観察してみても、怪異を体内に宿しながら生きている人はいるんだよね。」

例えば体に猫を宿した暁美ほむらがそうだし、精神にフェレットを宿したユーノ・スクライア、田中翔がそうだ。
ならば他にも体内に怪異を宿した、私の知らない人間がいても不自然じゃない。

宮間さんと結弦君、あのマンションの学習塾を根城にするあたりがマミさんを狙ってるって感じか。
早め早めに対処しといたほうがいいかもね。

祐樹君は今日は私に勉強を教えることになりうちにきた。

鹿目家

ピンポン ピンポン ピンポン

誰かがうちのインターホンを鳴らしてる。

宮間「お前」

そこのいたのは宮間さやと斎藤結弦だった。

まどか「どうも。」

宮間「まずはお礼を言っておかないとね。お前の言うとおりに進んだら、明豊義塾にはちゃんとつけたわ。」

宮間「その上、本当に結弦にも教えてくれたそうだね。」

まどか「その、すいません。はっきりさせておきたいことがあるんですけど。」

まどか「あなたたちは私とマミさんを退治するためにこの街に来たんですよね?」

まどか「魔法少女界の神として、私たちを殺しに来たんですよね?」

まどか「2人続けて道を聞いてきたのも、偶然なんかじゃなくて、あれは様子見みたいなものだった。」

宮間「魔法少女のお嬢さん。そんなの知らないよ。お前勘違いしてるみたいだな。」

宮間「ワルプルギスの夜や他全ての魔女が倒されて魔法少女制は廃止になったことになってる。」

宮間「魔法少女に対して戦いを挑むほど、私達の業界は閑古鳥は鳴いてないよ。」

この会話をしてる最中も結弦君はインターホンを押し続けている。

まどか「じゃあ私が目当てとして来たのではないなら、なんであなたたちはここに来たんですか?」

宮間「それはな・・・」

タツヤ「あーもううるさい!うるさいうるさいうるさい!」

タツヤ「一体いつまでインターホン鳴らしてるんだよ!居留守を使ってるのがわかんないの?」

結弦「アルティメットサヤ。とユヅルは呪文を唱えます。」

結弦君が何か呪文のようなものを唱えると宮間さんがタツヤに向かってビームを発射した。

タツヤ「うわ!」

タツヤは倒れこんで気を失った。

まどか「あーあ!なんてことを!」

宮間「落ち着け魔法少女のお嬢さん。」

宮間「そう怒るなや。こういうとき翔ならこう言うのかな。」

宮間「元気いいな。なんかいいことあったの?」

まどか「ふざけないで!あんたたち、私の弟に、タツヤに何をする! 許さない!」

宮間「ん?そうだったのか。あいつお前の弟だったな。」

宮間「あ、そうか。そういえばお前も鹿目だったな。ただの同姓かと思ってたけど。」

宮間「そうか。だとするとお前にとってはショッキングな映像だっただろうな。すまんすまん。」

まどか「謝ってすまないよ」

宮間「見てみろ」

まどか「き、傷がない?」

結弦「魔法少女のお姉ちゃん、あなたはよくよく怪異に縁があるみたいだね。」

結弦「あなたの弟は悪魔の怪異に犯されている。」

結弦「あれははなっからあなたの弟ではなく、人間であって人間でない。」

結弦「あそこのあれは世にも珍しい悪魔の鳥、邪悪なるアルティメットだよ。とユヅルは説明します。」

中沢「やめろ。これ以上の狼藉は許さないぞ。お前たちも、ここでこれ以上の騒ぎを起こすことを望んではいないだろ。」

宮間「私は別に構わないけど?ときと場合を考慮するほど私はお利口さんじゃないからな。」

宮間「ていうか許さないとか言って、今のお前に何ができるの?魔法少女。元魔法少女!」

宮間「能力の弱いお前なんぞ、私にとってはまるで脅威じゃないよ。」

中沢「そういえば自己紹介が遅れたな。初めまして。俺は中沢祐樹。旧姓斎藤祐樹という。」

宮間「そうか。」

中沢「なあ、斎藤って聞いて何かピンとこないか?お前の苗字も斎藤なんだろ?」

宮間「どこで私の本名知ったんだ?」

中沢「さっき諏訪京太郎って人に教えてもらったんだよ。」

宮間「そうか。じゃあお前も翔と何か関係あるのか?もしかして翔の隠し子か?」

中沢「斎藤翔とその前妻の中沢優子の息子だよ。」

宮間「ああ、翔が私と結婚する前に奥さんだった人の子か。」

宮間「つまりお前は私に父親を取られたことで恨んでいるのか?」

中沢「いまさら恨んでなんかないよ。第一初対面なんだし。」

結弦「ってことはあなたは俺のお兄ちゃんってことだね。とユヅルは驚きます。」

中沢「そういうことになる。」

中沢「俺は何も、お前らの邪魔をしようというわけではない。ただいったん引けと言ってるんだ。」

中沢「その程度の頼みなら、聞いてくれてもいいんじゃないか?」

中沢「お前たちにとっては、時間は重要な問題ではないだろ?」

宮間「まあいいわ。お言葉のとおりいったん引くわ。引かせてもらいましょう。」

宮間「時と場合に無頓着言うても、さすがの私も、まさか姉の前で弟を回収する気はないからな。」

宮間「と言っても、本当の弟じゃないんだけど。」

まどか(本当の弟じゃない?偽物の弟?)

宮間「魔法少女のお嬢ちゃんにも、精神の整理と、偽物の弟とのお別れの時間は必要だろ。」

宮間「神の魔法少女に敬意を表して、その時間を与えてやるわ。」

宮間「心の準備でも体の支度でもなんでもしとけ。」

宮間「明日、また来るわ。そして私たちと戦いだ。」

宮間「もし私たちが勝ったら鹿目タツヤをこっちに渡してもらう。」

宮間「逃げても無駄だぞ。言っとくけど私たちは翔ほど甘くはない。」

宮間「狙った獲物は逃さないのだ。」

宮間「ではまた明日な。」

まどか「なんでタツヤを狙うの? タツヤは、あなたたちから狙われる理由なんか・・・」

宮間「あるよ。あれは怪異だ。悪魔だ。悪魔の子孫が、人間の家族に混じって、人間のふりして、人間を騙して生きてるんだ。」

宮間「そういうのを私たちは悪っていうんだ。」

宮間「私たち正義の味方としては、見過ごせないよ。」

宮間「そんな詐欺は許さんよ。」

第14話に続く

>>1
死ね

このゴミクズ>>1のせいでSSLの肩身が狭いったらないわ
ホント消えて欲しい

前回までのあらすじ
メガ宮間との戦いに打ち勝ったまどか
だったが、その時の傷がげいいん何故か変換されないで概念化してしまう。
そして魔法少女同盟のリーダーの証マギカリスクは斬月に引き継がれた!
しかし間を置かずして、ガル宮間が襲いかかる!!

ゆがったっちゃんす!ゆがったっぱ、わー はい!
ガイム「世界を一つに!」
ユニプルギス「バ、バカナ…余が滅びるだと…」
龍玄「ワシはどこか見所のある若者だと信じてたぞ!」
こうして戦いは終わった…
ガイムイボンコ「私は今日この日を記念日にしたい!世界を一つに!」
まどか怪異 お わ り
次回からはデモンへイン2010をお送りします。

ちなみにナイトメアはキリカあたりがちゃんと始末しました。

宮間「ん?そうだったのか。あいつお前の弟だったな。」

宮間「ん?そうだったのか。あいつお前の弟だったか。」

第14話 怪異少年タツヤ☆アルティメット

マミさんに電話して、説明してもらった。

マミ「魔女ならぬ魔鳥、ホトトギスの怪異ね。」

マミ「鳴かぬなら 鳴くまで待とう ホトトギス、のホトトギスよ。」

マミ「ホトトギスには托卵という性質があるの。多種の鳥の巣から親鳥が離れたときを見計らって巣にある卵を押し出して落とし、そして代わりに自分の卵を産んでおき、多種の親鳥にその卵を温めさせ、孵させるそうよ。」

マミ「怪異としてのホトトギス、魔鳥の習性もそれを引き継いでいるの。」

マミ「つまり托卵よ。魔鳥は人間に托卵する。」

マミ「アルティメット、悪魔の鳥として子を孕んだ母親の胎内に転生する。」

マミ「今回魔鳥がついたのは鹿目さんの弟さん、タツヤ君ではなく、鹿目さんのお母さんということになるわね。」

マミ「鹿目さんのお母さんが12年前に胎内に怪異を宿したということよ。」

そして1年後に生まれたのが鹿目タツヤということになる。
生まれ変わったのだ。魔鳥が。

マミ「魔鳥は世界の法則を捻じ曲げることもある怪異よ。しかしほとんどは怪異としては無害な部類よ。人に害を為すということはない。」

マミ「ただ、偽物ということだけよ。そして不死身というだけよ。」

マミ「どのような怪我をしても回復し、どんな病気もすぐ治癒し、寿命まで生ききる。」

マミ「そして死に、また転生する。そうやって現代まで行き続けてきたということよ。」

まどか「マミさんは気付いてたんですか?」

マミ「こないだタツヤ君が私の家に来たときに何となく感じたわね。」

乙。やっと完結したのか

まどか「悪魔の鳥、アルティメットか。突然すぎてついていけないな。」

まどか「私はもしあの陰陽師に負けたら、タツヤはあいつらに奪われる。」

まどか「私、タツヤのお姉ちゃんじゃなくなっちゃうんだ。」


まどか「チュ」

私がタツヤに口づけすると、タツヤは目を覚ました。

タツヤ「あー!何するんだよ!」

タツヤ「なんで僕のファーストキスがお姉ちゃんになっちゃうんだよ!」

まどか「あんた、私のこと好きなんじゃないの?」

タツヤ「そりゃそうだけど、ファーストキスは本当の恋人に捧げたかったのに。」

まどか「あんたとキスしてもドキドキもしないし、嬉しくもない。やっぱりあんたは私の弟だよ。」

まどか「知ってる、たっくん?私はあんたのお姉ちゃんじゃなかったころがあるんだよ。」

タツヤ「どういうこと?」

まどか「生まれてから最初の5年間、私は一人っ子だった。」

まどか「5年待って、ようやく私はあんたのお姉ちゃんになったんだ。」

タツヤ「そうだね。」

まどか「だけどたっくん、鹿目タツヤは生まれたときからずっと私の弟だったんだよ。」

まどか「私の弟だった。そうじゃなかったときはひと時もない。」

まどか「私とのチューなんて数えなくていいんだよ。姉弟なんてそんなもんだよ。」

まどか「そんなこと言い出したら、私はたっくんと一体何回結婚の約束したと思ってるの。私もパパと結婚の約束してたけど。」

まどか「重婚ってことになっちゃうな。」

タツヤ「バカみたい。そんな昔のこと持ち出して、何かを誤魔化せるとでも思ってるの? プラチナむかつく。」

まどか「私の中学2年生のときのバレンタイン、私がフラれちゃって泣いてたとき、たっくんが慰めてくれたね。」

まどか「私、本当に嬉しかったよ。失恋の傷が少しは癒されたな。」

まどか「たっくんみたいな優しい子が弟で本当によかった。」

まどか「タツヤのお姉ちゃんで本当によかった。だから・・・」

まどか「離れ離れになっても私のこと忘れないでね。」

タツヤ「何?急に別れの言葉?僕たち離れ離れになっちゃうの?」

まどか「そりゃいつかはそうなるだろうな、って思って。」

まどか「でもあんたは永遠に私の弟だよ。」

まどか(私、何言ってるんだろう?お別れの言葉なんか言っちゃって。)

まどか(まだ負けるって決まったわけじゃないのに・・・。)

まどか「ちょっと出かけてくるから。」

私は祐樹君、ほむら君とともに、あの陰陽師たちのところに行くことにした。
できればマミさんにも同行してほしかったけど、今マミさんは旅行中でさらに魔法がスランプ状態だということで代わりにほむら君が行くことになった。

ほむら「今回の戦いは、魔女との戦いと同じくらい大切なんだよね。」

まどか「もし負けたら、タツヤをあの宮間さやに渡さなければいけなくなる。」

まどか「私は、タツヤとお別れしなくちゃいけなくなる。」

中沢「そんなことさせるか。」

中沢「家族と別れる辛さは俺が一番よく知ってる。俺は人生でそれを3回も味わってきた。」

中沢「まどかにその辛さを味あわせてたまるか。」

ほむら「絶対に僕がまどかとたっくんを離れ離れにしないから。」

まどか「ありがとう。頼もしいよ。」

明豊義塾

宮間「そっちから乗り込んでくるとはいい度胸だな。」

宮間「死なぬなら 殺してしまえ ホトトギス」

中沢「タツヤ君は、俺たちが守る。」

宮間「そっちは昼間のときともう1人増えてるみたいだが」

ほむら「暁美ほむらです。魔法少年です。」

宮間「そうか。魔法少年か。」

宮間「それでどうするんだ?私らのバトルは基本的にウェルカムだ。」

宮間「お前らが3人ということは、私たちも翔に加わってもらって3人で戦うことにする。」

宮間「幸いどっちも男子2人女子1人だし、男子2人は能力者と無能力者のコンビだし、」

宮間「ここは宮間さや対鹿目まどか、斎藤翔対暁美ほむら、斎藤結弦対中沢祐樹というマッチメイクで、対戦カードはいいかな?」

まどか「・・・」

宮間「ん?不満か?なんなら宮間さや対中沢祐樹、斎藤翔対鹿目まどか、斎藤結弦対暁美ほむらという組み合わせでもいいんだよ。」

宮間「祐樹君には父親を奪われた私への恨みもあるだろうし、まどかちゃんはもう一度翔と戦ってみたいかもしれないしね。」

宮間「全部で6通りあるがなんでもいいぞ。」

まどか「いや、最初の方でいいよ。タツヤをぶっ飛ばしたのはあなただし、私は魔法少女のあなたと戦いたい。」

中沢「俺も最初の対戦カードに賛成だ。異母の弟と戦ってみたい。」

ほむら「僕も最初のでいい。」

宮間「そうか。」

中沢「よし、じゃあ結弦、俺たちは隣の部屋だ。俺たちのバトルに相応しい部屋がある。そこで思う存分戦おうではないか。」

中沢「お前に兄の意地というものを見せ付けてやる。」

結弦「いいよ。わかった。そこまで言ったところで、あなたは俺より下だ。」

結弦「そこまで兄の意地を見せ付けたいというなら、せっかくだから付き合ってやるよ。お兄ちゃん。とユヅルは対戦を受け入れます。」

中沢「このガキが。兄は常に弟の先を行くものだ。」

結弦「じゃあちょっと兄弟喧嘩に行ってくるよ。お母さん。とユヅルは立ち去ります。」

斎藤翔「じゃあ俺達も行こうか。暁美。」

ほむら「はい。」

宮間「そういえば今は亡き翔の前の奥さんが、前に白血病の女子小学生の骨髄移植のドナーになって命を救ったことがあるらしいな。」

宮間「その子がいわゆるお前なんだってな。」

まどか「そうです。祐樹君のお母さんには今でも命の恩人だと思って感謝してます。」

宮間「私はそんな無駄なことはしないけどな。自分に何の見返りもない無駄なことは、正義の味方であってもする気にはなれん。」

まどか「無駄なことじゃありません。祐樹君のお母さんは自分が命を救った女の子が生きててくれたら自分が生きた意味を残せると言ってました。」

まどか「私が生きてたから、家族をなくした祐樹君も生きる希望を取り戻せた。」

まどか「自分の生きた証を残せる。決して無駄なことではありません。」

宮間「何が生きた証だ。結局自分が死んだら何の意味もないだろ。」


まどか「宮間さん、失礼なことお聞きしますが、斎藤翔さんとはどこで知り合ったんですか?」

宮間「そんなことお前には関係ないだろ。私にそんなことを話す義務はない。」

まどか「そうですか。ならば翔さんには妻も子供もいると知ってて付き合ったんですか?」

宮間「そうだ。不倫であることは知ってた。でも翔は私を選んでくれると思ってた。」

宮間「念には念を押して子供ができて翔が離れられないようにしてやろうと思ったな。」

まどか「祐樹君の幸せな家庭を壊しておいて、申し訳ないという気持ちもないようですね。」

宮間「ないね。翔は慰謝料を払ったはずだ。それで十分だろう。」

まどか「そして今度は私の家庭を壊そうとしてるんですね。」

宮間「何言ってる。あんな偽物の弟がいるほうが家庭が壊れるだろうが!」

宮間「私は魔法少女の先輩だ。もう少女といえる年齢じゃないけどな。お前に先輩の意地を見せてやる。」

まどか「宮間さん。私は弟の味方です。」

宮間「その弟は偽物だ。本物の弟じゃない。本物だと思ってた弟が偽物だと知っても、お前はこれまでと同じように弟を愛せるのか?」

まどか「愛せるよ。むしろこれまで以上に愛してあげるよ。義理の弟なんて、萌えるだろうが!」

そう言って私は宮間に襲い掛かる。しかし宮間の魔法に跳ね返される。

宮間「お前の気持ちはわかった。それはそれで尊重しなきゃいけないな。」

宮間「だけどどうなんだろうな。お前はそれでいいとしても、他の家族はどうなるんだろうな?」

宮間「お前は魔法少女だ。だから怪異で悪魔、偽物の弟をケアすることもできるかもしれない。」

宮間「だけど魔法や怪異となんの関係もない他の家族はどうなるんだ。」

宮間「例えばお前のお父さんは、自分の息子が怪異だと知って、お前と同じことが言えるのか!」

宮間「お前のお母さんは、自分が腹痛めて産んだ子供が悪魔だと知って、お前と同じことが言えるのか!」

まどか「うわー!」

いくら限界まで魔法少女の能力を高めたところで、この魔法少女の先輩の陰陽師に勝てるわけがなかった。
次々と来る宮間の魔翌力に苦しめられる。

宮間「そして誰より本人はどうだ?偽物の弟本人は、自分が悪魔だと知っても、それまで通りに暮らせるのか!」

宮間「今は自覚がないからいいだろ。でもそれを知ったとき、本人は傷つくんじゃないか?」

宮間「悪魔の怪異が環境に適応できるわけないよな。それはお前が一番わかってるだろ!」

宮間「それとも人ならぬ正義の味方でも目指すのか?タツヤスターズだったっけ?」

宮間「悪夢の化物は世界の法則をも捻じ曲げる力があるんだ。」

宮間「どれほど傲慢でどれほど残酷になるか、それもお前が一番よくわかってるよな!」

まどか「うわー!」

また宮間に殴られる。

宮間「そうなる前に始末をするのが私らの仕事だ。」

宮間「私らならタツヤ君を安全な状態で保護してやる。タツヤ君が人や世界に害を与えないように育ててやる。」

まどか「私はタツヤと離れたくない。」

宮間「お前がどんな価値観持とうと、正義感持とうと勝手だけど、すんなりそう他人に押し付けるな!」

・・・
一方その頃

中沢「どうだ。これが格闘技というものだ。」

中沢「所詮弟は兄には勝てないんだよ。」

結弦「まだまだこれからだ!とユヅルは反撃を誓います。」

中沢「家族を失って一人ぼっちになって、ずっと泣いてた俺に優しい声をかけてくれて、手を差し伸べてくれたのはまどかだ。」

中沢「今の俺があるのはまどかのおかげ。」

中沢「家族を失い辛さは俺が一番よく知ってる。」

中沢「まどかに俺と同じ思いをさせるわけにはいかねえ!」

中沢「タツヤ君はお前らには絶対に渡さねえ!」

ドーン

結弦「お母さんの仕事を、あなたみたいな泣き虫男に邪魔させるわけにはいかねえ! とユヅルは酒煮ながら攻撃します。」

中沢「大したことねえな。」

中沢「お前は知らないだろうけど、俺には上にお姉ちゃんがいたんだぜ、」

中沢「お前の姉でもある。」

結弦「そうなんだ。」

中沢「もう死んじゃったけど、生きてたらお前にも会わせてやりたかったぜ。」

結弦「お姉ちゃんも亡くしちゃって、本当つまらない人生だったね。」

中沢「俺の人生はつまらなくなんかない。確かに最初はそう思ってたけど、まどかと出会ってから毎日が楽しいんだ。」

中沢「お前にも分けてやりたいくらいだぜ。」

・・・
斎藤翔「やっぱりお前は所詮レベルの低い魔法少年だな。」

ほむら「う・・・。」

斎藤翔「お前みたいなのが魔法少年を名乗ってたら、魔法少年の名が廃るんだよ!」

ほむら「僕だって魔法少年だー!」

・・・
ドーン

まどか「うわー!」

宮間「まだ終わりじゃないぜ。」

宮間「翔や結弦のことも気になるしな。ちょっと見に行こうか」

斎藤翔「勝ったぜ。さや。」

ほむら「う・・・」

宮間「そうか。翔は勝ったか。」

中沢「なんだ勝てないのか?まどか。」

まどか「う・・・」

宮間「なんだ巨大な口を叩いておいたわりにはえらく苦戦してるようじゃないか、結弦。」

結弦「これから大逆転するところだったんだよ。余計な世話を焼かないでくれるかな、お母さん。とユヅルは強がります。」

宮間「まあ既にお父さんとお母さんが見せ場を見せたからな。」

宮間「ということでお前ら、結弦が負けたとしてももう勝負はついておる。」

宮間「2勝1敗で私らの勝ちということだな。約束通り鹿目タツヤを渡してもらおうか。」

中沢「ハハハ。アハハハハハハ。」

中沢「いや、何を言ってる。2勝1敗だと?可笑しなことを言うんじゃない。」

中沢「まどかはまだお前ごときには負けてないぞ。そうだろ、まどか。」

まどか「そうだよ。私はまだ負けてない。私はまだあなたに屈してなんかいない。」

まどか「あなたの魔法にも、あなたの言葉にも。」

まどか「私は全く納得なんてしていない!」

宮間「言ってるだろ。お前がどんな価値観持とうと、どんな正義感持とうと勝手だけど、そんな理想を他人に押し付けるな。」

まどか「他人じゃないよ。他人じゃありません。家族です。」

まどか「家族には私は理想を押し付けますよ。」

まどか「家族なんだから嘘もつきます。迷惑もかけます。面倒もかけます。借りを作ることもあるでしょう。恩を返せないこともあるでしょう。でもそれでいいと思ってます。」

まどか「宮間さん、偽物であることが悪と言うなら、その悪は私が背負います。偽ることが悪いことなら、私は悪い奴でいいんです。私は最低の人間でいい。」

まどか「あいつがお姉ちゃん、って呼んでくれるなら私はすべてそれでいい。」

まどか「私はあいつがたとえ悪魔であっても、怪異であっても、偽物であっても、タツヤのことが大好きです。」

まどか「タツヤのことが大切です。」

まどか「父と母もきっと同じことを言ってくれるはずです。タツヤは私たちの大切な家族の1人です。」

中沢「そうなんだよ。まどかとタツヤ君は誰よりも熱い絆で結ばれているんだよ。タツヤ君とそのお父さんとお母さんもだ。お前はそれを引き裂こうとするのか!」

中沢「お父さんとお母さんを引き裂いておいて、今度はまどかとタツヤ君を引き裂こうとするのか!」

中沢「お姉ちゃんと俺から大切な父親を奪っておいて、今度はまどかから大切な弟を、まどかのお父さんとお母さんから大切な息子を奪おうとするのか!」

中沢「そんなの許さんぞ。」

宮間「性悪説か。性善説についてはもう習ったかな。」

宮間「性善説が理想論であるなら性悪説は現実論だ。」

宮間「これは昔翔がよく言っていたことなんだけどな、本物とそれと全く同じ区別のつかないような偽物、どっちのほうが価値があると思う?」

まどか「本物と偽物?」

宮間「これに対する私の答えは、当然本物の方が価値がある。だった。」

宮間「京太郎君は同価値だと言っていたけどな。」

宮間「けど翔は、偽物の方が圧倒的に価値があるって言ってたわ。」

宮間「そこに本物になろうとする意思があるだけ、偽物の方が本物より本物だ、と。」

宮間「翔はどうしようもない小悪党の癖に、言うことだけはかっこいいんだ。」

宮間「強いていうなら、それが今回の件から私らが得るべき教訓ってことか。」

宮間「帰るで。私らの負けだ。」

まどか「宮間さん?」

宮間「白けたわ。お前の弟への思いに負けたよ。ここまで偽物の弟のことを大切に思っているなら、お前から弟をとってしまうのは残酷だろうからな。」

宮間「お前の弟は私らの正義の例外ということにしておいてやる。」

宮間「魔法少女のお前が、せいぜい導いてやれ。」

宮間「それと祐樹君、お前から父親を取ったことも謝罪しておくよ。すまなかった。」

斎藤翔「暁美、お前俺とのバトル本気じゃなかっただろ?」

斎藤翔「殺気を感じなかったぞ。手を抜いていたわけじゃないだろうけど、正直あれはあれで気が抜けたわ。」

ほむら「もしも僕から殺気を感じなかったのだとしたら、あなたが僕を男扱いしてくれたからですよ。」

ほむら「言ったでしょ?お互い男子2人女子1人だって。今まで僕のことを男の子だと言ったのは両親と巴さんだけなんです。」

ほむら「だから僕のほうこそあれで気が抜けていた。変な気分にさせられて、白けてしまっていた。」

宮間「巴さんとキャラが被ってしまったか。どんなキャラか知らないけど。」

宮間「じゃあ最後に祐樹君のお姉ちゃんが言えなかった台詞で締めくくろうか。」

宮間「さようなら。」

まどか「私たち、勝ったんだ。タツヤを渡さなくて済んだんだ。」

中沢「そうだよ。」

まどか・中沢・ほむら「やったー!」

タツヤ「お帰り。どこ行ってたの?」

まどか「実はあんたのために怪物みたいな魔法少女と、怪物みたいな小学生と、怪物みたいな魔術師と戦ってきたんだよ。」

タツヤ「へー、それはお疲れ様、ありがとう。」

タツヤ「あんま無理しないでね。」

まどか「無理させてよ。好きでやってるんだから。」

タツヤ「お姉ちゃんは僕のことが大好きなんだね。」

まどか「うん。私はタツヤのことが大好き。」(グス)

タツヤ「何?お姉ちゃん泣いてる?」

タツヤ「どうしたの?なんか悲しいことでもあったの?」

まどか「ううん、嬉しいの。これからもタツヤと一緒に暮らせることが嬉しいの。」

まどか「タツヤ、これからもずっと一緒だよ。」

タツヤ「一体どうしたの?さっきは別れの言葉を言ったかと思ったら、今度はこれからも一緒だとか、一体何があったのかな?」

タツヤ「そうだ。お姉ちゃん、彼氏とはうまく行ってる?」

まどか「私彼氏なんていないよ。」

タツヤ「中沢さんって彼氏じゃないの?」

まどか「まだ彼氏ってではないよ。」

タツヤ「じゃあ僕が彼氏になってあげえようか?」

まどか「それは無理だと思う。私たち、姉弟なんだし。」

タツヤ「姉弟じゃダメなの?プラチナむかつく。」

こうして、私とタツヤの絆は、これからも続くのだった。

第14話 終わり

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>>1
しね

第15話・16話製作中です。ちなみに第16話で第1シリーズ完結かな、と思います。
ちなみに叛逆の物語並に予想外の結末を用意しました。
叛逆の物語よりは皆さんの望む決滅になると思います。

第15話・16話製作中です。ちなみに第16話で第1シリーズ完結かな、と思います。
ちなみに叛逆の物語並に予想外の結末を用意しました。
叛逆の物語よりは皆さんの望む結末になると思います。

>>522
誰も望んでないから書かなくていいよ

では予告通り16話はじまります
15話までのあらすじ

ナイトメア(宮間)と悪魔タツヤとを倒したキリカとおりこ

その数日後、2人の結婚式が行われていたが、完璧魔獣の出現の一報を聞き、

まどか達とともにこれを打倒し、うち倒すものの。なんと魔獣閻魔が知性のQBと結託し、

世界を食らう怪異”アルドゥイン”を復活させた!

アルドゥインの圧倒的な力の前に魔法少女達はなすすべがなかった!

そして、まどかはアカトシュと融合しデビルホムラを倒したゴッド化するも

アルドゥインに勝つこができない!しかし、それはただの時間稼ぎだった!

その間にほむらは狂乱の王シュオゴラスを秩序を司るジャガラグに戻した!

ジャガラグの力で魔法も怪異も消えていく、アルドゥインも例外ではなかった…そして…

京子「だからさー5千円しか持ってないだってばー!おっ!そこのお前!このバスのるか?
このカネクズせる?偽金じゃねーぜ。このバスお釣りがでねーから、ってバスいっちまったじゃねーか!」

キリコ「今さ…私達の車、ガス欠なんだ…そ、そのガソリン代とか払ってくれるんなら乗せてもいいけど…」

おりか「怪しいものじゃないわ。あなたご両親はどうしたの?私達もこれからお父様のところにお会いしに行くところなの

    どうなるか解らないけど、お父様が許してくれれば結婚するかも…私たち…

    風邪をひいてしまうわ。乗りなさい。あなた名前は?」

「ゆま…です。…私の名前はゆまです。」


シュホムラ「いやはやww一期一会とはいうけどww世界というのはジョークが好き。いやジョークそのものねww」

ゴッドなどか「そうだね…ほむらちゃん」

二人の神が定命の者達を見守っている…永遠に…

こうして世界は救われた!そして魔法は決して消えることはない!魔法少女よ永遠なれ!!

まどか「怪異の物語」 完

…さて、この物語にはまだ続きがあります。
主人公は誰ですかって?

それはこのssを読み切ったあなた方1人1人です

今の世の中、たくさん辛いこともある。たくさん嫌なこともある。もう誰も信じられない、信じたくない。そう思っている人がたくさんいるでしょう。

だからこんなクソスレで時間を無駄にせず面白いssを探してきなさい。

中キチ死ね

怪異少年きょういちろう☆フィッシュ

季節は秋

今日、私はさやかちゃんと恭介君と山に来ていた。

そのとき、私は中学時代の同級生の男の子と再会した。
それは中学のとき一度も同じクラスになっていない子だった。
だから最初彼に再会したとき、彼が誰なのかすぐにはわからなかった。
もし私がもっと早く彼に気づいていれば、この物語はあんな結末にはならなかったのかもしれない。
だけどそんな後悔は彼に対しても、自分に対しても、怪異に対しても、きっと何の意味もないのだろう。

恭介「こんな山道で人とすれ違うとは意外だね。それにずいぶんとかっこいい子だった。」

まどか「いいから登るよ。」

まどか「それと足気をつけてね。恭介君は怪我の後遺症が残るんだし。あとこの山、やたら蛇が出るそうだから。」

恭介「うん」

さやか「ねえまどか、そういえば聞いてなかったけど、この山で一体何をするの?」

まどか「仕事。マミさんからの。」

まどか「この上に今はもう使われていない神社があるそうなんだけど、そこの本殿にお札を一枚貼ってきてって。」

恭介「そんなの巴さんが自分でやればいいんじゃないか?」

まどか「マミさんも忙しいからね。仕事だよ。」

まどか「私はマミさんから助けられてるからね。恭介君だってそうなんだよ。」

まどか「あの人はああ見えても怪異の専門家だからね。ただで力を貸してくれるほど甘くはないよ。」

恭介「ああ。それで。」

まどか「それにしても2人ラブラブだね。なんか私が邪魔みたい。」

さやか「じゃあまどかも中沢君を連れてくればよかったじゃん。」

まどか「そうなんだけど、今日は祐樹君に用事があったみたいだし。」

さやか「まあまどかならいいよ。それに恭介はまどかハーレムのメンバーの1人でもあるもんね。」

まどか「いや、そんな悪趣味なグループないって。」

まどか「恭介君、指が動かなくて生活には困ってない?」

恭介「いつも誰かの助けを借りないといけないね。一度は治ってたから両親や病院に本当のことを話すのが大変だった。魔法なんていっても信じてくれないし。」

恭介「医師が言うに、医学が進歩すれば指を治せるかもしれないって。」

まどか「それはよかったね。そしたらまたヴァイオリン弾けるんだ。」

恭介「あまり期待しないほうがいいだろうな。魔法とはいえ一度治っちゃったからそんなこと言えるのかもしれないし。」

まどか「足のほうはどう?こんな山道を登って辛くない。」

恭介「大丈夫だ。むしろいいリハビリになる。」

まどか「本当はさやかちゃんだけを誘ったのに、さやかちゃんが恭介君も呼びたいって言うから・・・。」

さやか「まあ確かにいいリハビリになるだろ。」

山の頂上に登ったとき

さやか「恭介、どうしたの?」

恭介「ちょっと疲れた」

さやか「疲れた?じゃあその辺で休む?」

恭介「うん。」

さやか「私も恭介とここで休む。」

まどか「じゃあ私、その間にこのお札貼ってくるね。」

恭介「悪いね。仕事のほうはまどかに任せることにする。」

まどか(あの子誰だっけ?こないだの諏訪君?いやちょっと違うような。)

まどか「これが本殿かな?」

私はお札を貼った。

まどか「これでよしっと

まどか「ねえさやかちゃん、恭介君、どこ?」

まどか「おーいさやかちゃん、恭介君」

まどか「あ、いた。さやかちゃん。」

さやか「うわー。」

さやか「なんだまどかか。」

まどか「なんだとはなんだ」

恭介「いやごめん。つい気が動転してて。」

まどか「2人とも顔色悪いよ?そんなに気分悪いなら、本殿の縁側とか、軽く掃除すれば横になれそうだよ。」

さやか「いや、まどか、そうじゃなくて・・・」

恭介「あの木を見てくれ・・・」

まどか「木?」

まどか「あ、あ・・・」

そこにあったのは五等分にされた鰻の死体だった。

そのとき思い出した

まどか(そうだ。さっきの子は諏訪京太郎の双子の弟の、諏訪京一郎。)

その鰻はさやかちゃん、恭介君と穴を掘って埋めてあげた。

しかしさらにその周辺は魚の死体だらけだった。まさに地獄絵図。

あまりに不気味だったので急いで山を降りた。

さやか「一体なんであんなところに魚の死体があったんだろう?食べ残し?ではないよね。」

まどか「そういえばここの神社は魚神の信仰をしてたって聞いた。」

恭介「魚神信仰をしてた場所で魚殺し?何かの儀式なのか?」

本屋

まどか「あ、あの子は京一郎君。」


電話

まどか「もしもし、恭介君、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど。」




恭介「昨日のグロいあれを見てから、もうこの山には暫く来たくないと思ってたのに、なんでまた来なくちゃいけないんだよ。。

まどか「ごめんね。」

恭介「で、何の用なんだ?」

まどか「昨日この山を登る途中にすれ違った男の子、覚えてる?」

恭介「うん」

まどか「あの子中学のときの同級生だと思ったんだけどさ、さっき本屋でみかけてはっきりしたよ。諏訪京太郎君の双子の弟の、諏訪京一郎君。」

恭介「僕も思い出したよ。で、そいつ今日もここの神社に来てるのか?」

まどか「そうなの。で、私あまりあの子と話したことないんだよね。あの子も私のこと覚えてないだろうし。」

まどか「恭介君なら確か同じクラスになったことあったよね?」

恭介「うん、中学1年生のとき。」

まどか「だから私よりあなたの方が京一郎君のこと知ってるかな、と思って。それに男の子には強いよね?」

恭介「君の言いたいことはわかった。確かに僕は男には強いぞ。」

まどか「だろうね。あなたを呼んで正解だった。」

恭介「まどかがそう言う以上、手伝うつもりではあるが、この件には当然昨日のあれが関係あるんだよね?」

まどか「うん」

恭介「じゃあ、そういうことなんだな。」

京一郎は鰻を殺そうとしていた

まどか「京一郎君!」

恭介「・・・」

まどか「やめて!京一郎君!」

京一郎「鹿目さん・・・」

京一郎君を私の家に案内した

京一郎「お邪魔します。」

恭介「ここがまどかの部屋か。さやか以外の女の子の部屋に入るのは初めてだ。」

恭介「まどかは百合同人誌とか持ってないのか?」

まどか「ないよ。」

恭介「まあBLでもいいよ。」

まどか「なんであなたに見せなきゃいけないの。」

恭介「まあそれより本題に入るか。」

京一郎「鹿目さん、上条さん、ちょっと後ろを向いててください。」

まどか「わかった」

京一郎「もういいです。こっちを向いてください。」

まどか「これはなんだろう?」

まどか「これはうろこの跡?」

全身に魚に巻き付かれたような跡があった

京一郎「僕、こんな体嫌だ・・・」

京一郎「嫌だよ、助けてよ、まどかちゃん。」

まどか「お兄ちゃんの京太郎君はこのこと知ってるの?」

京一郎「京太郎君でも対処できないって言われて・・・」

私はまたマミさんの家に助けを求めることにした

マミ「こんにちは。鹿目さん。」

まどか「マミさん、またお世話になってすいません。」

私はマミさんに京一郎君のことを説明した。

マミ「魚切縄。それなら魚切縄で間違いないでしょう。まどかちゃん。」

マミ「鰻の怪異ね。」

まどか「まどかちゃん!」

まどか「いきなり名前で、いつもは苗字で読んでるのに。」

マミ「2人きりのときくらいいいでしょ?」

まどか「まあ、マミさんの呼びたいようにすればいいけど。」

まどか「魚切縄ってどんな怪異なの?」

マミ「人の悪意によって使わされた怪異よ。悪意とは限らないけど、魚切縄を使わされたとなればこれは悪意としか思えない。」

まどか「私もそれは京一郎君から聞いた。かけた相手はクラスメートで、魔術師だって。」

マミ「そうだろうね。魚切縄は素人には扱えるような怪異じゃないわ。」

マミ「クラスメートはなぜ諏訪君に呪いをかけようとしたの?」

まどか「色恋沙汰だって。京一郎君が好きな女の子が京一郎君に告白して、フったって。その女の子に逆恨みされてかけられたらしい。」

まどか「呪いをかけられたと知った京一郎君は、魚の呪い全集を読んで呪いを解く方法を調べ、解呪の儀式を行っていたらしいよ。」

まどか「鰻を殺せば鰻の呪いが解けるなんて、うそ臭い話だけどね。実際鰻を殺して、前より状況は悪化してるし。」

マミ「いや、鰻のぶつ切りは魚切縄の撃退法として間違ってないわ。」

まどか「だったら何で?」

マミ「手順が間違っていたのよ。」

マミ「呪いを解くのは、呪いをかけるより難しいのよ。生半可な知識でやったら、状況が悪化するのは当然よ。」

京一郎「おかえり、鹿目さん。」

恭介「どうだった?」

まどか「呪いを解く方法わかったよ。これで京一郎君にかけられた呪いを解くことができるそうだよ。」

京一郎「本当?」

まどか「その鱗の跡も消せるんだよ。ただ、あの神社で儀式をしなければならないって。今晩にも儀式をしたいんだけど、今晩遅くなっても大丈夫?」

京一郎「お母さんには友達の家に泊まるって伝えておく」

まどか「儀式にはまだ必要な物があるみたいだから、私はそれを集めてくる。京一郎君はその間に連絡を済ませておいて。」

まどか「あと荷物が多くなるかもしれないから恭介君にも一緒にきてほしいんだけど。」

恭介「わかった。」

まどか「あ、でも恭介君指が動かないんだっけ。」

恭介「軽いものなら大丈夫だ。」

まどか「京一郎君はかなり危ないらしい。今夜にでも手を打たなければ命に関わる。」

恭介「そうなのか?」

まどか「魚切縄は見えない巨大な鰻の姿をしていて、今も京一郎君の体を締め付けている。鱗の跡はその証拠だって。」

まどか「マミさんが言うには、鱗の跡が顔まできたらおしまいだって。」

恭介「そんなに締め付けられて、痛くないのか?京一郎君は」

まどか「痛いはずだって。マミさんは言ってた。多分我慢してるんだろうって。」

恭介「しかしそのクラスメート、京一郎君にフラれたからって、何も。」

まどか「呪い自体は大したことない。素人の魔術師の術だから本来は発動しないはずだって。。」

恭介「だったらなんで?」

まどか「呪いを解く手順が間違っていたらしい。それと運も悪かったって。」

・・・
マミ「諏訪君が鰻をぶつ切りにしたあの神社、あそこは本来なんでもないはずの場所だったんだけど、この街にワルプルギスの夜が来たじゃない。その影響であの神社によくないもの集まり始めていたのよ。」

マミ「ワルプルギスの夜は佐倉さんが倒したけど、そのよくないものは残った。」
・・・

まどか「恭介君とさやかちゃんの気分が悪くなったのも、そのせいだ。」

恭介「じゃあ・・・」

まどか「あの神社で鰻殺しをしたから、魚切縄は発動した。」

まどか「あそこでさえなければ、何も問題はなかった。」

恭介「京一郎君は自分から傷を深くしたようなものなのか。」

恭介「じゃあまどか、そんなよくない神社で呪いを解く儀式をするのは危なくないのか?」

まどか「いや、ちゃんと手順を踏みさえすれば、あの場所は魚切縄の存在を際立たせるから、むしろ都合がいいんだよ。」

まどか「あの京一郎君」

京一郎「何鹿目さん。」

まどか「本当はその鱗の跡痛いんだってね。大丈夫なの?」

京一郎「締め付けられるようで痛いけど、我慢できないほどじゃない。」

まどか「我慢しなくていいんだよ。痛いときは痛いでいいんだよ。」


まどか「京一郎君、その女の子からの告白、なんでフったの?」

京一郎「それは・・・他に好きな人がいたから。」

神社の上

まどか「恭介君、気分は大丈夫?」

恭介「思ったより平気。あらかじめ覚悟を決めてきたからね。」

まどか「じゃあ準備を始めよう。」


まどか「シートの真ん中に座って。そのお守りを力いっぱい握って、目を閉じて、呼吸を整えて祈ればいいんだって。」

京一郎「わかった頑張る。」

京一郎「鹿目さん、ちゃんと見ててね。」

まどか「まかせて。」

そうして儀式は始まった。

恭介「また巴さんに借りを作っちゃったな。こんな強力なものなら、代償をかなり要求されたんじゃないか?」

まどか「いや、あれに関しては借りはないんだ。」

まどか「ここがよくないものの吹き溜まりになってるって話はしたよね?」

恭介「うん」

まどか「あれ、ワルプルギスの夜より強い魔女が孵化するかもしれない、危険なものだったんだよ。」

まどか「この神社にお札を貼ったことで、私たちはそれを未然に防ぐことができたんだよ。」

恭介「そんな大事だったのか」

まどか「うん。あのお守りはその、お釣りだって。」

恭介「解呪の儀式はかなり時間がかかるものなんだな。」

まどか「うん。気長に待つしかないでしょ。」

恭介「京一郎君、もう疲れ始めてる。あの魚切縄、一気に剥がすことはできないのか?」

まどか「マミさんがいうには、私なら魚切縄に触れて、引き剥がすことができるらしいけど。」

まどか「それはやめておいたほうがいいって。そんなことをしたら間違いなく魚切縄は私に襲い掛かるだろうって。」

まどか「それに、それを回避しても、今度は呪いをかけたそのクラスメートのところに返ってしまうらしい。」

恭介「人を呪わば穴二つということか。」

タイトルは

第15話 怪異少年きょういちろう☆フィッシュ

です

恭介「まどか!」

まどか「え?何があったの?」

恭介「わからない。」

京一郎「う・・・」

京一郎「うわー・・・」

恭介「失敗したのか?」

まどか「いや、そんなはずは・・・。」

まどか「そうか。勘違いしてたんだ。」

まどか「恭介君、魚切縄が私たちにも見えていれば、こんなのすぐわかることだったのに。」

恭介「どういうことだ?」

まどか「魚切縄は一匹じゃなかったんだ。二匹いたんだよ。」

まどか「恭介君、離れてて。」

まどか「私が自分で剥がすしかない。」

まどか「見えなくても触れるはずなんだ。」

そうして私は京一郎君の体に巻きつけられてる魚切縄を剥がした。

魚切縄自体は見えないけど、移動した痕跡ははっきり残る。
土の埃や草の動きを見れば。

恭介「まどか、ごめん。」

恭介「まどか、大人しくして。興奮すれば、毒が回るぞ。」

恭介「鰻は臆病なんだ。大人しくやりすごせば、どこかに行ってしまう。」

まどか「でもそれじゃ京一郎君にフラれたっていうあの女の子のところに魚が・・・」

恭介「まどか、助けるべき相手を間違えないでくれ。」

まどか「ごめん。辛い役目をやらせて、ごめん。」

魚は帰る。使わしたもののところに、呪いを持ち帰るために。

魔法少女もどきの私が、怪異そのものに対応できるわけがない。
恭介君の判断は正しかった。ただ諦めきれなかっただけ。

京一郎「まどかちゃん、助けてくれてありがとう。」

やめて。私はあなたからありがとうなんて言ってもらう資格はない。
私はあなたを呪った人まで助けようとしてたんだから。

この日は夜遅かったので、私と恭介君と京一郎君はマミさんの家に泊まった。

マミホーム

恭介「でもさ、まどかは家近いんだし帰れるんじゃないか?」

まどか「女の子を1人で男の子と寝かせるわけにはいかないよ。」

恭介「おい、そこまで僕のこと信用してないのか?」

まどか「信用してないってわけじゃないけど、一応京一郎君のことも心配だし。」

恭介「じゃあ僕は京一郎君と寝るから。おやすみ。」

まどか「おやすみ。」

まどか「ほむら君、祐樹君、ユーノ君、恭介君、タツヤ、そして今日の京一郎君、高校生になって色んな怪異に遭遇してきたけど、私って怪異に縁があるんですかね。」

まどか「いや、恭介君のは怪異じゃなくて魔法か。」

マミ「あなたが人を助けたいと思うからじゃないかしら。ねえ、まどかちゃん。」

まどか「また名前で・・・」

まどか「マミさんに下の名前で呼ばれるとなんか照れるな。」

マミ「女の子同士で何照れてるのよ。あなたはいろんな男の子に下の名前で呼ばれるくらい仲がいいじゃない。」

まどか「それはそうですけど。」

まどか「私、魔法少女制が廃止されて魔女を倒す夢がなくなったことで落ち込んでいたけど、怪異っていう別の目標ができたみたいで、喜んでいいのかどうかわからないです。」

マミ「確かに怪異はあまりいいことじゃないから喜んじゃいけないのかもしれないわね。」

マミ「怪異ってのは意図的に関わっていいものじゃないのよ。だけどまどかちゃんはほっといていいものまでどうにかしようとする傾向があるわよ。」

マミ「優しすぎるのよね、まどかちゃんは。」

まどか「でも知ってしまったら、どうしようもないでしょ?見てみぬふりはできないよ。」

マミ「いじわるを言っちゃったかしらね。」

マミ「人を呪わば穴二つ。」

マミ「まどかちゃん、この言葉をよく覚えて、この言葉の意味もよく考えておいてね。」

マミ「私は高校を卒業したらこの街を出ていくかもしれないわ。」

マミ「そうなったとき、私はもうまどかちゃんの相談にのってあげることはできないのよ。」

まどか「いなくなっちゃうんですか。それは寂しくなりますね。」

マミ「まあ安心して。ここまで深い仲になったんだから、ある日突然挨拶もなしに姿を消したりはしないわ。」

マミ「私も大人だからね。その辺はわきまえてるわ。」

まどか「私も祐樹君やほむら君にはそう言ってます。いつかいなくなるときは、必ず挨拶するって。もちろんマミさんにも。」

まどか「おやすみなさい、マミさん。」

マミ「おやすみ」

・・・
京一郎「上条君って事故に遭ったけど手も足も回復したんじゃなかったのか?」

恭介「それはいろいろ理由があって、手は治らなかったんだよ。」

京一郎「そうか。」

京一郎「上条君、君は鹿目さんのことが好きなのか?」

恭介「好きか嫌いかで言ったら好きだ。友達以上恋人未満の関係かな。」

恭介「でも僕には彼女がいるからね。」

京一郎「彼女いるの?」

恭介「うん。君も知ってると思うけど、美樹さやかのことさ。」

京一郎「美樹さん、あまり覚えてないな。中学のとき1度も同じクラスにならなかったし。」

恭介「そうだったな。さやかとまどかは3年間同じクラスだった。」

京一郎「そういえば美樹さんに片思いしてるって言ってなかったか?」

恭介「そうだったんだよな。ずっと片思いだった。中学2年のときのバレンタインデーにさやかからチョコをもらったときは嬉しかったけど、はっきりと義理だって言われたしな。」

恭介「あのときは確かまどかが君のお兄ちゃんに恋をして手作りチョコを贈って告白したいって言ったから、そのついででさやかもチョコを作ったらしい。」

恭介「ただの幼馴染って関係のまま高校生になって、ずっとこのままなのかなって思ってたけど・・・。」

恭介「まどかと僕の友達の中沢君に背中をおされて、さやかに告白しようって決めたね。」

恭介「でも告白したあとつい本音が出ちゃった。もうこんな手で、何もできない僕と誰も結婚してるわけがないだろうって。」

恭介「そしたらさやかは、あたしが結婚してやるって、言ってくれた。」

恭介「初めてさやかが僕のことを好きって言ってくれた瞬間だった。」

京一郎「それはよかったね。」

京一郎「でも彼女がいるんだったら、別の女の子と一緒にいたらあまりいい気しないんじゃないか?」

恭介「それは、さやかもまどかとだったら別にいいって言ってる。まどかには他に仲のいい男の子がいるから僕を寝取ったりはしないだろうって、信用してるんだよ。」

京一郎「鹿目さんって彼氏いるの?」

恭介「まだ彼氏はいないんじゃないかな。それっぽい子が1人いるけど。」

恭介「さっき言った中沢君だ。」

恭介「彼は両親も兄弟もなくして孤児院に預けられ、ずっと一人ぼっちだった。」

恭介「よく一人で泣いてたんだっけな。それをまどかが慰めてやって仲良くなったらしい。」

恭介「まどかは前からよく言ってるんだが、泣いてる人を見たら放っておけないらしい。」

京一郎「優しいんだね」

恭介「君もまどかが優しいから助けてくれたんだぞ。」

京一郎「そろそろ眠くなってきた。おやすみ、上条君。」

恭介「おやすみ。」

・・・
翌朝

京一郎「おはよう」

まどか「おはよう、鹿目さん。」

京一郎「なあ、鹿目さんに言いたいことがあるんだ。」

まどか「何?」

京一郎「僕、鹿目さんのことが好きだ。」

まどか「・・・え?」

京一郎「だから僕と付き合ってほしい。」

京一郎「ダメかな?」

まどか「突然すぎてちょっと答えられない」

まどか「・・・ちょっと考えさせえて」

第16話に続く

もしかして読んでる人いない?

居るぞ
頑張れ

今時ガラケーで自演とか原始人か

冒頭の20レスくらい読んだ俺の感想

碌に推敲していないと思しき雑な文章
>>1が日本人かどうか疑わしいレベルの怪しげな日本語
ただの自己満足のための走り書きのようなものであって読む人の事は考えていない、そんな印象を受けた
とにかく目が滑る悪文で目を通すだけで疲れるので続きは読みたくない

以上。

>>551
決めつけるなって。荒らしかよお前


支援するから完結させてくれよ

やはり自演だったか

自演で何が悪い

無様だな

第16話(最終話) 悲劇少年ゆうき☆ウィズドロール

11月上旬

卓「転校生を紹介する。」

さやか「へえ、転校生か。」

卓「それでは諏訪、いらっしゃい。」

京一郎「諏訪京一郎です。よろしくお願いします。」

まどか「京一郎君!」

中沢「何?まどか、知り合いなの?」

まどか「中学のときの同級生で、こないだこの子の怪異を解決したの。」

さやか「そういえば中学にいたな。一度も同じクラスにならなかったけど。」

まどか「まさか転校してくるなんて思わなかったよ。」

京一郎「突然で悪かったな。びっくりさせようと思って。」

まどか「ところでこないだの答えなんだけど・・・」

京一郎「ああ、どうなんだ?」

まどか「私、京一郎君とだったら付き合ってもいいかな・・・。」

まどか「ううん、私、京一郎君のことが好き。是非私と付き合って。」

京一郎「そうか。よかった。断られたらどうしようかと思って。」

京一郎「でも中沢って人と付き合ってたんじゃないのか?」

まどか「別に付き合ってないよ。ただの友達だから。」

京一郎「僕でいいのか?どうして僕を選んでくれたの。」

まどか「笑わないって約束するなら言う。」

京一郎「笑わないよ。」

まどか「あなたが私の初恋の人に似てるから。」

京一郎「ハハハハ、それ京太郎君のことだろ?そりゃ似てるよ、双子なんだから。」

まどか「う・・・・」

京一郎「笑ってごめん」

京一郎「君が中沢君か」

中沢「ああ、俺が中沢祐樹だ。」

京一郎「僕、まどかちゃんと付き合うことにしたんだ。」

中沢「え?」

中沢「まどか、どういうことなんだ?」

「京一郎君のこと好きになっちゃったんだ。」

「でも祐樹君ともずっと友達だよ」

中沢「そうか・・・」

京一郎「ということでよろしくな。」

京一郎「どうだまどかちゃん。いっそあの邪魔な男を二人で殺して埋めてしまおうか」

まどか「それはダメだよ!」

京一郎「君が中沢君か」

中沢「ああ、俺が中沢祐樹だ。」

京一郎「僕、まどかちゃんと付き合うことにしたんだ。」

中沢「え?」

中沢「まどか、どういうことなんだ?」

まどか「京一郎君のこと好きになっちゃったんだ。」

まどか「でも祐樹君ともずっと友達だよ」

中沢「そうか・・・」

京一郎「ということでよろしくな。」

京一郎「どうだまどかちゃん。いっそあの邪魔な男を二人で殺して埋めてしまおうか」

まどか「それはダメだよ!」

京一郎「中沢、お前まどかのこと好きなのか?」

中沢「好きだ。」

京一郎「中沢、まどかはあんなこと言ってたけど、正直僕はもうお前にまどかに関わってほしくない。」

京一郎「今後一切まどかに近づくな。話しかけるな。」

中沢「そんな・・・」

京一郎「少しでもまどかにちょっかい出したら[ピーーー]ぞ」

まどか「祐樹君、ごめん。もう私に話しかけないで。」

中沢「え?まどかまで・・・」

それからというもの、俺は諏訪京一郎から酷いいじめを受けた。
しかも、俺が大好きだったまどかも俺をいじめるのを手伝った。
それと暁美ほむらも俺をいじめる側に回った。

ある日学校に来ると、机に「史上最強バカウンコ 中沢[ピーーー]」と書かれていた。
そして椅子の上に大量の画鋲が貼り付けられていた。ボンドのようなものでとめられていたらしく剥がせなかった。

卓「始めるぞ」

卓「早く座れ!早く座る!」

卓「はい。・・・中沢、何やってるんだ?早く座れ。」

中沢「あの・・・」

京一郎「さっさと座れよ。みんな待ってんだろ。」

まどか「学年ワーストバカは座り方も知らないの?」

ほむら「学年じゃなくて学校、いや県内、いや日本、いや世界、いや宇宙一頭が悪い中沢君。」

卓「おーい、早く座りなさい。」

仕方なく画鋲がお尻に刺さらないようにして座ろうとしたら

中沢「痛い!」

俺の前の席のまどかに机を押されて椅子にお尻がつき、お尻に大量の画鋲が刺さった。
お尻が血だらけになった。

靴の中に画鋲を入れられたこともあった。
下駄箱に「バカ」「[ピーーー]」の張り紙をつけられ、靴を泥だらけにされたこともあった。

そしてある日は

京一郎「いって!」

京一郎に無理矢理ぶつかられた。

まどか「携帯落ちたよ!」

京一郎「あー、壊れた!」

京一郎「どうしてくれるんだ?」

中沢「え?」

京一郎「え、じゃねえよ。携帯が壊れたって言ってるんだよ。」

中沢「でもぶつかってきたの・・・」

京一郎「は?俺のせいだって言うのかよ?」

京一郎「どうしてくれるんだよ。これ限定モデルだぞ。」

京一郎「チッ、しょうがねえな。3万でいいよ。」

中沢「え?」

京一郎「明日までに3万持ってこい。」

京一郎「無理ならお前の親に払ってもらうから」

まどか「いやこの子は親も兄弟もいないよ。」

京一郎「あ、そうだったか。」

京一郎「絶対持ってこいよ!」

京一郎「行こうぜ」

まどか「じゃあね」

靴の中に画鋲を入れられたこともあった。
下駄箱に「バカ」「しね」の張り紙をつけられ、靴を泥だらけにされたこともあった。

まどか「本当に限定モデルなの?」

京一郎「そんなわけねえだろ。ていうかこれ本当は壊れてないし。」

まどか「酷いね。」

京一郎「あいつから金を取るくらい安いって。」


中沢「友達の携帯を壊しちゃったんだ。弁償しなきゃいけないから、3万円貸して下さい。」

中沢「働いたら返します。」

家政婦「承知しました。」

孤児院に勤めてる家政婦に友達の携帯を壊したことを正直に話して3万円貸してもらった。翌日京一郎にちゃんと払った。

ある日の休み時間には京一郎とまどかとほむらに鞄を回し投げされて、鞄を窓の外に捨てられた。

またある日の昼食の時間には、京一郎に弁当に泥を入れられた。まどかもそれを手伝った。

京一郎「調味料でーす」

まどか「それ食べなさいよ」

掃除のとき、まどかにトイレの水をかけらてた。

まどか「ハハハハハ」

またある日は砂を投げられた。

京一郎「おりゃー」

あんなに優しかったまどかが、あんなに俺の味方になり、俺の味方をしてくれていたまどかが俺の敵になった。

そして俺はまた一人ぼっちになった。
またまどかと出会う前みたいに毎日一人で泣く日が続いた。

こんなこともあった

京一郎「中沢、今日もよろしく。」

中沢「え?何を?」

京一郎「テストに決まってるだろ。小テスト。」

京一郎「またばっちりに教えてくれよ。」

中沢「でもバレたら・・・。今回はやめといたほうが・・・」

京一郎「大丈夫だって。うちの担任とろいしよ。」

俺にカンニングの手伝いをさせようとしていた。

京一郎「お前の大好きなまどかちゃんが困ってるんだぜ。」

中沢「まどかは関係ないだろ。」

京一郎「教えなきゃまたお前を酷い目に合わせるぞ。」

中沢「・・・わかった。」

卓「じゃあテスト始めるから、机のものをしまって。」

それでも俺はまどかが好きだった。
俺の気持ちを伝えたい。

中沢「まどか、話があるんだ。」

「私には話しかけないでって言ったよね。」

中沢「これだけは伝えておきたいんだ。」

「何よ、中沢君。」

中沢って・・・。もう俺のこと名前で呼んでくれないんだ。

中沢「俺、まどかのことが好きだ。」

まどか「バカなこと言わないで。私には彼氏がいるんだよ?」

中沢「わかってる。」

まどか「ごめん。あなたの気持ちには答えられない。」

まどか「私は京一郎君のことが好きだから」

まどか「あんたのことなんか大嫌い」

まどか「わかったらもう私に話しかけないで。」

まどか「あと私のこと馴れ馴れしく下の名前で呼ぶのもやめて。」

ということで俺は見事にフラれた。
当然だよね。まどかはもう俺のことなんか好きでもなんでもないんだ。

俺がまどかに告白したことが京一郎に知られたら当然京一郎は激怒した。

まどか「京一郎君から」

そこのメモに書いてあったのは

「終わったら体育倉庫に来い。バックレたらマジ[ピーーー]。」


京一郎「来いよ!」

中沢「やめてよ!」

京一郎「来いって!」

京一郎「これ結構効くんだよな」

中沢「うわー!」

スタンガンで攻撃された。

中沢「やめろ!やめろ!」

中沢「うわー!」

中沢「うわー!」

まどか「今日はこのくらいでいいんじゃない?」

京一郎「そうだな」

まどか「でも明日もやるからね」

中沢「ウウッ」

その日の夜は大声で泣いた。もちろん失恋の涙だ。

別の日も

中沢「痛い痛い痛い!お願いやめてよ!やめろよ!」

中沢「死にたくないんだよ!」

まどか「死ぬの怖い?」

中沢「怖い!死にたくない!」

中沢「死にたくないんです!」

まどか「死んだらあんたの大好きなお母さんとお姉ちゃんに会えるよ?」

まどか「まあ私は死刑になりたくないから殺したりはしないけどね」

まどかにもスタンガンで攻撃された。
というより、スタンガン自体まどかの提案だったようだ。


まどか「私が京一郎君にアドバイスしたんだよね。もっと酷いいじめじゃないと祐樹君は屈しないよってね。」

ほむら「でもなんでそこまで」

まどか「あいつは両親とお姉ちゃんを失った人だからね。これくらいやんないとダメなんだよ。」

ほむら「さすがにやりすぎじゃないか?死んでたかもしれないし。」

まどか「護身用だよ。死にはしないでしょ。」

まどか「でも結構バチバチ言ってたよね。フフフ。」

京一郎「なあ、いじめを手伝ってもらって悪いな。」

まどか「手伝ってないよ。私が自分からあの中沢って男をいじめてるんだよ。」

まどか「まあ私は愛する京一郎君のためならなんでもするよ。」

京一郎「じゃあ今度デートに行かない?」

まどか「うん、行こう」

恭介「なあ中沢君、お前いじめられてて大変だな。」

中沢「上条と美樹か。お前ら、俺がいじめられてるのを見ててそんなに面白いか」

さやか「面白くはないけど、いじめを止めさせる気にはなれないね。」

恭介「中沢君には悪いけど、見てみぬふりってとこかな。」

さやか「中沢君、今でもまどかのこと好き?」

中沢「好きだよ。大切な存在だ。」

さやか「もうまどかには彼氏もいて、しかもその彼氏と一緒にいじめられてるのに好きだなんて、あんたってほんとバカ。」

中沢「バカだよ。笑いたければ笑えばいい。」

中沢「まどかは、俺の初恋の人だった。」

中沢「やっぱり初恋は叶わないんだな。」

中沢「だけど俺はまどかに幸せになってほしいんだ。」

中沢「まどかが京一郎といて幸せなら、俺はそれでいい。俺が付きあわなくったっていい。」

中沢「まどかが幸せなら俺も幸せだ。」

上条「そうなんだ。」

中沢「京一郎は酷いいじめっ子だけど、まどかのことは幸せにしてくれると思ってる。」

さやか「へえ、なかなかかっこいいこと言うじゃん。」


別の日、志筑さんに声をかけられた。

中沢「そういえば中学のとき、君にも俺の秘密バレたっけ。体重が3倍になってたこと。」

仁美「そうでしたわね。でも私は中沢君に何もできなかった。」

仁美「まどかさんにはできて、私にはできなかった。やっぱり魔法少女の力なんでしょうか。」

仁美「まどかさんのこと、好きなのですか?」

中沢「好きだよ。」

仁美「私でよかったら、まどかさんの代わりになれると思いますわ。」

中沢「ごめん。君はまどかの代わりにはなれないよ。」

仁美「いつまでも片思いでいいのですか?」

中沢「それでいいんだ。俺のまどかへの思いは永遠に片思いだと思うけど・・・。」

中沢「片想いをずっと続けられたら、それは両想いよりも幸せだと思う。」

中沢「今の俺は幸せだよ。」

仁美「申し訳ないけどあなたの価値観はわかりませんわ。」

そしてある日

孤児院

家政婦「中沢祐樹さん、お友達からお電話です。」

中沢「誰?」

家政婦「鹿目まどかという方です」

なぜまどかから?
まどかからの電話、ちょっと前なら喜んで出たけど今は話したくない・・・。

中沢「いないって言ってよ」

家政婦「『いないって言ってよ』と仰っております。」

・・・
まどか「いないって言ってよと仰っております、だって。じゃあいるってことじゃん、バカだね中沢の奴ww。」
・・・

中沢「ちょっとなんてこと言うんだ!」

この家政婦も何を考えているのかわからない。

中沢「わかったよ、俺が出る。」

中沢「もしもし」

まどか「中沢君?私はあんたと話したくないんで、今京一郎君に代わるから。」

京一郎「明日学校が終わったら、まどかの好きな漫画買ってほしいんだけど。」

中沢「そんなの自分で買えよ。俺、あまりお金持ってないし。」

京一郎「誰が金払えって言った?」

中沢「どういうこと?」

京一郎「払わないで帰っちゃえばいいんだよ。」

中沢「万引きってこと?」

京一郎「バレなきゃ犯罪じゃないんだよ」

中沢「でも、明日俺用事あるんだ。」

京一郎「逃げたらどうなるかわかってんだろうな?」

そこで電話を切られた。

翌日

京一郎「今だぞ」

中沢「嫌だよ万引きなんて」

京一郎「はあ?やらなきゃただじゃすまないぞ。」

中沢「・・・」

京一郎「さあ行け」

見つからないように本を持って逃げた。すると

店長「こら!」

店長「君、その本持って逃げようとしただろ。」

店長「君の名前は?うちの電話番号を言いなさい。」

中沢「ごめんなさい。」

店長「わかってるのかい?万引きはれっきとした犯罪なんだよ。」

中沢「ウチに連絡するのだけはやめてください。」

結局警察に通報され孤児院に知られる結果になった

その夜

「おりゃー」

バシン(ビンタ)

中沢「ごめんなさい!」

結局万引きがバレて孤児院のおじさんに何発も殴られた。
さらに学校で俺の処分が決められた。
最初俺は京一郎から命令されてやったと言ったが、京一郎がそれを一切否定。

さらに京一郎によってカンニングもバレた。あいつに裏切られたのだ。
審議の結果、俺は退学になった。京一郎は事件への関与はなしとしてお咎めなしだった。


中沢「退学・・・」

中沢「いじめから開放されたのは助かったけど、これでまどかとはお別れか。」

中沢「なんでこんなことになっちゃったんだろう?」

中沢「俺ってほんとバカ」

まどか視点

別の日

今日は私と京一郎君のデートの日

京一郎「あいつも退学になったし、これでずっと一緒だね。」

まどか「うん。」

京一郎「まどかちゃん、大好きだよ。」

まどか「私も京一郎君のこと大好き。」

怪異の物語第1シーズン 終わり

というわけでこの最終話を読んだら、
俺が中沢厨でも中キチでもないことがわかるだろう?

誰も読んでないのか?
誰か感想言ってくれよ

続きを書いてくれ

>>578
自演かな?

こいつ中キチじゃないなら長屋もどきかマミアンチ辺りだろ

感想は>>552に書いた
これ以上書く事はない

まぁこの最終回のせいで2シーズン目からキャラと脚本を一新して
脚本家()がベゼ〇タ信者でスカイ〇ムも絡むようになったわけだが

>>576
中キチ死ね

この続きを書く前に別のSSを書いてます

中キチ交通事故に遭って五体不満足になれ

自演

登場人物紹介
魔法少女まどか☆マギカとキャストを大きく入れ替えています(一部キャラは同じ。)

主人公・メインヒロイン

鹿目 まどか CV:米澤円
見滝原小学校→見滝原中学校・魔法学園→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
魔法少女候補生。魔法学園で常にトップクラスの成績だったが、佐倉杏子によって魔女が倒されて魔法少女制度が廃止されて魔法少女になれなかった。
現在は風見野健康福祉大学見滝原育英高校の生徒と見滝原市にまつわる怪異の事件を解決している。
初恋は中学2年生のとき。小学校4年生のときに白血病になったがある女性がドナーとなって骨髄移植をし一命を取り止めた。
本作のツッコミ役。実は泣き虫で感動モノに弱い。

中沢 祐樹 CV:松岡禎丞
見滝原第二中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
亀に行き会った少年。まどかのクラスメイト。
4歳のときに父が浮気をして浮気相手と駆け落ちし、小学校6年生のときに母をガンでなくす。
その後4つ上の姉と2人暮らしをしていたが中学校1年生のときに姉も飛行機事故で死亡し、僅か12歳で独り身となり児童養護施設に預けられた。
それから一人ぼっちで泣いていたが、まどかと出会って生きる希望を取り戻した。
しかしまどかが京一郎と付き合うことになったことで再び一人ぼっちになり、さらにいじめに苦しむことになった。

メインキャラ
暁美 ほむら CV:男 水島大宙 女 川澄綾子
魔法学園→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
猫に魅せられた少年。魔法少年候補生。
生まれたときの性別は男性だが、猫の怪異にかかって1日おきに性別が変わるようになった。その後まどかとマミによって1週間おきくらいに間隔が伸びた。
実は真性の変態という一面を持っている。

上条 恭介 CV:間島淳司
見滝原小学校→見滝原中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
兎に願った少年。ヴァイオリニスト。まどかの小学校からの同級生でさやかの幼馴染。
中学生のとき交通事故に遭い指が動かなくなる。インキュベーター
医師からは「現代の医学では指の回復の見込みはない」と宣告され絶望していたところにインキュベーターが現れ、手を治すという願いで契約する。
契約サイドの魔法少年となったが、さやかへの恋心とまどかへの嫉妬で魔女化する。
円環の丘の蘇生アイテムで元の人間に戻ったが、それによって指が動かなくなっただけでなく足も動かしずらくなる。
その後さやかに告白して結ばれた。

鹿目 タツヤ CV:瀬戸麻沙美
見滝原小学校
悪夢を見た少年。まどかの5つ下の弟で愛称は「たっくん」。小学校5年生。
運動神経がよく姉よりできる弟。失恋したときのまどかを慰めた。
魔法少女のまどかに対抗して「タツヤスターズ」という正義の味方ごっこをしている。

巴 マミ CV:戸松遥
見滝原中学校・魔法学園→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
魔法少女候補生。怪異マニア。まどかたちに怪異への対処法をアドバイスする。

美樹 さやか CV:竹達彩奈
見滝原小学校→見滝原中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
まどかの小学校からの同級生。女子サッカー部

ユーノ・スクライア(日本名 田中 翔) CV:水橋かおり
イタチに迷った少年。10歳の小学校4年生。
10歳のときに交通事故で命を落とし、幽霊になった。
まどかの名前を毎回のように間違えてしまう。

諏訪 京太郎 CV:中村悠一
まどかの初恋の相手。見滝原中学サッカー部の元エース。
中学2年のバレンタインの日にまどかに告白されたが「それほど好きではない」と言って断った。
魔術師になって色々な人に魔法や怪異をかけている。

斎藤 翔 CV:飛田展男
祐樹の実の父親。
祐樹が4歳のときに浮気をして浮気相手と駆け落ちした。
魔術師になって色々な人に魔法や怪異をかけている。

諏訪京一郎 CV:中村悠一
京太郎の双子の弟。まどかに告白し恋人になった。

その他
佐倉 杏子 CV:生天目仁美
最強の魔女「ワルプルギスの夜」を倒した魔法少女。彼女の活躍によって魔女結界が崩壊し、魔法少女制度が廃止された。

志筑 仁美 CV:下屋則子
見滝原第二中学校→風見野健康福祉大学見滝原育英高校
まどかのクラスメート。まどか・さやかとよく話をしている。
祐樹とは中学校からの同級生。

越谷 卓 CV:福山潤
旭丘分校→灘高校→東京大学
健大育英高校1年1組の担任。
きょうすけ☆マギカでは契約サイドの魔法少女の契約を無効にする方法をまどか達に教えて恭介を救った。

冬木真澄 CV:福山潤
サッカー部員。

まどかの親族
鹿目 知久 CV:安元洋貴
まどかの父。専業主夫。知識が豊富。
優しく穏やかな性格で、詢子を心から尊敬して陰から支えていくことに誇りを持っている。

鹿目 詢子 CV:後藤邑子
まどかの母。キャリアウーマン。
夫の知久によれば仕事が好きなのではなく、頑張ることが好きなのだとされる。

祐樹の親族
中沢優子 CV:川澄綾子
祐樹の母。祐樹が小学校4年生のとき、白血病になった当時小学校4年生でまどかの骨髄移植のドナーとなりまどかの命を救った。
祐樹が小学校5年生の終わりにガンが見つかり、彼が6年生になった直後に亡くなった。死ぬ間際に白血病の少女を救ったことが自分の唯一の自慢で、自分が救った少女が生きていたら少しでも自分が生きた意味を残せると言い残した。

中沢まどか CV:下屋則子
祐樹の4つ上の姉。母の死後祐樹と2人で暮らしていた。
自身が高校2年生、祐樹が中学1年生のとき修学旅行で乗っていた飛行機が墜落事故を起こして死亡した。

登場人物紹介
シーズン1とキャストを大きく入れ替えています(一部キャラは同じ。)

主人公・メインヒロイン

鹿目 まどか CV:まつらい
ただの修道女だったが、実はセプティム皇帝と血縁があった。
昔は熱心なデイドラ信者だった。
よくある気弱で芯が強い子

メインキャラ
暁美 ほむら CV:のと
偽物を倒して登場した本物のほむら。
今まで女囚で、看守(女)と囚人仲間(女)で盛りあってたらしい


巴 マミ CV:ゆず姉さん
トランスフォーマーでいうプライムのレーザーウェーブぐらいの強さ
さみしがりや過ぎてたびたびとんでもないことを起こしてしまう

美樹 さやか CV:ろみ姉
なんかイケメン度が4割増しになっているがそれ以外は普通のさやか

佐倉 杏子 CV:ベンとマーセリンの人
年上の女性にルミナスして稼いでる。一方で妹に対するトラウマから小学生を無理やりルミナスしてたが
さやかとゆまのおかげで改心した。

ゆま ちよちゃんの人
かわいい

おりことキリカ 結婚式の準備で忙しい

上条 恭介 音楽が盛んな花の都ウィーンへ渡米した

志筑 仁美 あまり思い出したくない事があった…

鹿目 タツヤ いつのまにか存在していなかった

中沢 祐樹 人食い虫に捕食される

ユーノ・スクライア(日本名 田中 翔) ハーシーンに捕まる

諏訪 京太郎 ミスターハンキー2世になった

斎藤 翔 なんやかんやで逮捕

諏訪京一郎 ついでのように偽ほむらと共に瀬戸内海でタコのエサに

越谷 卓 岩手あたりに転勤

冬木真澄 ギリシャ戦に勝つための生贄にされる。

誰も読んでないぞ

面白いから負けんなよ

保守

セルフ保守とか痛いからやめろよ

今回のがセルフかは知らんがセルフ保守してる奴山の様にいるだろ

保守

QBがついてきたスレで◆098PR7A.iIが
結構な量を書き溜めてたんだけど
途中で話が矛盾していることに今さら気づいて修正中

ごめんもうちょっと待ってください
とかふざけたセルフ保守してたな
>>594
痛いよなセルフ保守するアホは

保守

これ中キチのスレだぜ
自演以外ありえんだろ

自演

自演と決めつけ良くない
支援

保守

正直に言おう
面白くない

僕じゃない

おもしろい

最近までこっちを書いてました
キリト「叛逆の物語」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1404219803

第17話 怪異悲劇少年ゆうき☆ファイナル

そしてある日

孤児院

家政婦「中沢祐樹さん、お友達からお電話です。」

中沢「誰?」

家政婦「鹿目まどかという方です」

なぜまどかから?
まどかからの電話、ちょっと前なら喜んで出たけど今は話したくない・・・。

中沢「いないって言ってよ」

家政婦「『いないって言ってよ』と仰っております。」

・・・
まどか「いないって言ってよと仰っております、だって。じゃあいるってことじゃん、バカだね中沢の奴ww。」
・・・

中沢「ちょっとなんてこと言うんだ!」

この家政婦も何を考えているのかわからない。

中沢「わかったよ、俺が出る。」

中沢「もしもし」

まどか「中沢君?私はあんたと話したくないんで、今京一郎君に代わるから。」

京一郎「明日学校が終わったら、まどかの好きな漫画買ってほしいんだけど。」

中沢「そんなの自分で買えよ。俺、あまりお金持ってないし。」

京一郎「誰が金払えって言った?」

中沢「どういうこと?」

京一郎「払わないで帰っちゃえばいいんだよ。」

中沢「万引きってこと?」

京一郎「バレなきゃ犯罪じゃないんだよ」

中沢「でも、明日俺用事あるんだ。」

京一郎「逃げたらどうなるかわかってんだろうな?」

そこで電話を切られた。

だが俺は逃げた。京一郎からは酷い仕打ちを受けたけど。
実際に万引きをしてたらどうなってたかと思うと、それよりマシだ。

俺はクリスマスもお正月も一人ぼっち。毎日泣いて過ごしてた。

・・・
幼稚園のころ

祐樹「ねえ、ここ僕がいつも遊んでた場所なんだけど。」

まどか「そうなの?私もここでよく遊んでたんだけど」

祐樹「なんだよ。僕の場所とって」

まどか「そんなこと言ったって。」

祐樹「じゃあ僕と一緒に遊んでくれるなら、ここにいていい。」

まどか「本当?」

祐樹「うん」

まどか「私もあまり友達いないから嬉しいな」

まどか「私、鹿目まどか。あなたは?」

祐樹「僕は斎藤祐樹。」

まどか「じゃあ祐樹君って呼んでいい」

祐樹「うん」

あのときは父が家を出ていく直前だった。

幼稚園のころから小学校1年生のころまで、よく遊んでいた。
それぞれ別の幼稚園で、小学校は同じところに通ったが別のクラスだった。

しかし小学校1年生のとき、母の仕事の都合で引っ越し、転校することになった。

祐樹「転校することになったんだ。」

まどか「そうなんだ。」

まどか「お別れだね。」

祐樹「また会えるよ。だって君は、僕の最高の友達なんだから。」

まどか「そうだね。」

祐樹「さよならは言わないよ。」

まどか「じゃあ私も言わない。」

祐樹「またきっとどこかで」

・・・
それからは前にも言ったように、小学校4年生のとき、母がある白血病の女の子のドナーになった。
それがあのまどかだった。

実は小学校6年生の終わりにも偶然再会した。
事あるごとによく会っていた。

高校に入って初めて同じクラスになり、より近い存在になった。

・・・
正月明け 1月上旬

京一郎「別れてくれ」

まどか「え?」

京一郎「元々女子に好かれてるけど俺は誰かと付き合う気とかないから、寄ってこないようにお前と付き合ってたフリしてただけなんだ。」

京一郎「でもそれも今日で終わりだ。代わりはいくらでもいるからね。」

まどか「京一郎君、私のこと嫌いになっちゃったの?」

京一郎「だからもともと好きじゃなかたったんだよ。付き合うフリをしてただけだからな。」

まどか「そんな・・・」

・・・
中沢「まどか、こんなところでどうしたんだ?」

まどか「私、京一郎君にフラれちゃったんだ。」

中沢「え?」

まどか「もともと好きじゃなかったって。女子が寄ってこないように付き合ってたフリをしてただけだって。」

中沢「そう、なのか」

まどか「祐樹君、私のこと恨んでるよね?」

まどか「そりゃそうだよね。あんなに酷いことをしたんだから。」

まどか「私のこと嫌いになっちゃったよね。」

まどか「自分で傷ついて、大切な友達まで傷つけて。」

まどか「私、本当バカだよ。」

中沢「恨んでないって言ったら嘘になるけど、別に嫌いになんかなってないよ。」

まどか「ねえ1人にさせてよ」

まどか「今は1人で泣きたい。」

中沢「・・・」

中沢「俺は女の子が泣いてるのを放っておけないよ」

まどか「ほっといてよ」

まどか「失恋した女の子の気持ちなんてあなたには分からないでしょ」


中沢「1人で泣いてちゃダメだよ」

中沢「そんなのものすごい悲しいんだから。俺がよく知ってるんだよ。」

まどか「ちょっと前までいじめてた人の前なんかで泣けるわけないでしょ。」

まどか「あなたが離れてくれないなら、私がどっか行く。」

まどか視点
私は、それから何日かは1人で座り込んで泣いていた。まるでかつての中沢君のように。

・・・
京一郎君のこと、大好きだったのにな。
彼は私のことなんか、遊びにしか思ってなかった。
ラブラブだと思ってた私がバカだった。

もう中沢君が私のことを好きでいてくれるわけがない。顔も見たくないだろう。
京一郎君とあんないじめをしてたんだから。
中沢君にまで嫌われた。

私は何もかも失ったんだ。
私って、ほんとバカ。

まどか「うえーん」

私は一人で泣き続けた。

・・・
数日後

中沢「やっと見つけた。まどか。」

中沢「お前さ、いつまで俺のこと避けてるのかな?」

まどか「悪いね。手間かけさせちゃって。」

中沢「避けられてても、俺の大切な人が泣いてるのにほっておけないよ。」

まどか「大切な人?私のことが?私、あなたをいじめたって言うのに。」

中沢「いじめられたのは辛かったけどさ、嫌いになることなんてできないよ。」

中沢「初めて好きになった女の子だったから。」

中沢「それに今のまどかを見てると、かつての俺みたいで余計にほっとけない。」

中沢「俺もこないだ失恋したんだよな。好きな子に告白してフラれた。」

中沢「その好きな子が今俺の目の前にいる子ってわけなんだけど。」

まどか「う・・・」

中沢「俺にも君の気持ちはわかるよ。」

中沢「俺はまどかとまた友達になりたい。まどかに幸せになってもらいたい。」

中沢「だからもう泣かないで。」

まどか「・・・それ前に私が言った台詞。」

中沢「いや、違うな。」

中沢「泣くなっていうのは今のまどかには辛いだろう。」

中沢「一人で泣いてちゃダメだよ。まどかには俺がいるんだから。」

中沢「だから泣いてもいいから、せめて人前で泣こうよ。」

中沢「ほーら、悲しいの、辛いの、飛んでけー。涙と一緒に、流れてっちゃえ。」

まるで小さい子をあやすような中沢君

中沢「いっぱい泣いて、泣いて、泣きやんだら、またいつものまどかに戻ってね。」

中沢「明るくて、優しくて、いつも笑ってて、俺が大好きなまどかに。」

まどか「う、うえーん。」

私は中沢君の胸で泣いた。
中沢君は私の頭を撫でてくれた。
中沢君に慰めてもらえるのがこんなに心地よかったなんて。

まどか「今までごめん。そして、ありがとう。」

まどか「私、中沢君が友達でよかった。」

中沢「泣き止んだ?」

まどか「うん、私もう泣かないよ。」

まどか「中沢君の前ではいつも笑顔でいる。」

中沢「いつものまどかだね。」

中沢「できれば前みたいに名前で呼んでほしいな。」

まどか「そうだね。祐樹君。」

中沢「なあ、俺は昔、幼稚園くらいのころ一度まどかに会ってるんだよ。」

まどか「うん。最初はわからなかったけど、私も思い出した。」

まどか「私たち、ずっと前から友達だったんだね。」

・・・
そのころだった

中沢母「祐樹」

中沢「お母さん!?」

中沢「お母さんの幽霊?」

中沢母「いや、そもそもこれはあんたの夢の中だから」

中沢「なんだ夢か。それ先に行っちゃうと夢オチにならないけど。」

中沢母「まあいいじゃない。」

中沢母「ここに現れたのはあんたの相談に乗りたいな、って思って。」

中沢「そうか。俺、今好きな子がいるんだ。」

中沢母「そうなの。」

中沢「一度告白してフラれたんだけど、その子付き合ってた彼氏にフラれたって。」

中沢「俺はその子のこと慰めてあげて、今ちょっぴり前より仲良くなれたかなって。」

中沢「その子、今度は俺のこと好きになってくれるかな。」

中沢母「そうね。また告白すればいいじゃない。」

中沢「え?」

中沢母「きっとその子、祐樹への好感度がアップしてると思うよ。」

中沢母「思い切って今、祐樹から告白するのよ。」

中沢「うん。わかったよ。」

中沢「お母さん。」

中沢「お母さんがドナーになって助けたあの白血病の女の子、今の俺の片思いの相手なんだ。」

中沢母「そう。天から見てたから知ってたわ。」

中沢姉「祐樹、久しぶり。」

中沢「お姉ちゃん?」

中沢姉「祐樹、今好きな女の子がいるんだね。」

中沢「うん。」

中沢姉「前は私のことが大好きって言ってたのに、なんか寂しいな。」

中沢姉「まあ仕方ないか。」

中沢「今でもお姉ちゃんのこと好きだよ。」

中沢姉「そう。ありがとう。」

中沢姉「その子のことが好きなら、やっぱ祐樹の方から告白するべきじゃないかな。」

中沢「そうだよね。俺頑張る。」

この夢を見た翌日、俺はまどかに告白することを決めた。

・・・
まどか「あの、マミさん。」

まどか「今度のバレンタインに、私の好きな人にチョコを渡して告白しようと思うんです。」

まどか「今回は2回目なので1人で作れるかな、って思うんですけど、またマミさんのアドバイスを聞こうと思って。」

マミ「そうね。鹿目さんもお菓子作りは上手になったし、もう私からアドバイスできることは何もないと思うわ。」

マミ「ちなみにあげる相手、鹿目さんの好きな人は、・・・多分あの人よね。中沢君。」

まどか「うん。」


まどか「マミさんは好きな子には自分から告白するタイプですか?それとも告白されたい方ですか?」

マミ「私は、告白されたい方かな。」

まどか「やっぱりマミさんも告白されたい方なんですね。」

まどか「クラスの女子のほとんどがそうだったな。告白は男子からするもんだって。」

まどか「私は自分から告白するタイプですよ。」

まどか「だって幸せは自分でつかまなくっちゃ!」

まどか「中二のバレンタインで、初恋の人に告白してフラれて、それ以来ちょっと告白するの怖くなった気もしますけど。」

まどか「でも今回はフラれてもいいかな、って思ってるっていうか。」

まどか「とにかく彼に思いを伝えたいんです!」

マミ「中沢君には家族はいないのよね。」

まどか「はい。今生きてる彼の肉親は、魔術師になったお父さん。」

まどか「夏に諏訪京太郎とグルで、タツヤにナイトメアをかけた、斎藤翔って人。」

まどか「今となってはその人も祐樹君にとっては家族ではないんだけど。」

マミ「そうね。」

マミ「結婚しちゃえばいいじゃない。」

まどか「え?」

マミ「鹿目さんが中沢君と結婚しちゃえばいいじゃない。」

マミ「そうすれば中沢君が一度失って、ずっと手に入らなかった家族を持つことができるじゃない。」

まどか「結婚・・・だなんて」

マミ「いいアイデアだと思うけどね。中沢君のお母さんに命をもらった恩返しとしては丁度いいんじゃないかしら。」

まどか「祐樹君の気持ちってのがあるでしょ」

マミ「そりゃあるでしょう。」

マミ「多分中沢君は鹿目さんが結婚してくれたら嬉しいと思うわ。」

まどか「そうなのかな」

マミ「鹿目さんの気持ちはどうなの?」

まどか「私の気持ち?」

マミ「鹿目さんは、中沢君のこと好きなんだよね?」

マミ「鹿目さんは、中沢君に恋してるんだよね?」

まどか「はい。私は祐樹君に恋してる。」

まどか「祐樹君のお嫁さんになれたら嬉しいな、って思ってる。」

・・・
2月14日

中沢(今日だ。今日しかない。)

今日、俺はまどかに告白することを決めた。

放課後

まどか「祐樹君に言いたいことがあるの。」

中沢「俺もまどかに言いたいことがあって来た。」

中沢「俺はちゃんと告白しようと思って」

まどか「私に告白させて」

中沢「いや、告白は男からするもんだろ。」

まどか「今回は私が言いたいの。今日はあの日だし、渡すものがあるから。」

中沢「そうか。じゃあ言って。」

まどか「私は、祐樹君をお母さんが自分の命を救ってくれた恩人だと思ってて、好きだとは思わなかったみたい。」

まどか「というより、好き以上の大切な存在だった。」

まどか「京一郎君に恋したことで、祐樹君への気持ちを忘れかけてた。」

まどか「でもやっと気づいたの。私は祐樹君のことが大好きなんだって。」

まどか「まあ泣いてるところを慰められて惚れちゃったってのもあるかもしれないけど。」

まどか「祐樹君・・・」

まどか「私、祐樹君のことが好きです。友達としてじゃなくて、一人の男の子として、あなたのことが好きです。」

まどか「これが、私の気持ち。本命チョコ。」

私はチョコを渡した。

まどか「祐樹君の言おうとしてたこと聞きたいな。」

中沢「うん。」

中沢「好きな子にこんな告白されて、俺は幸せだよ。」

中沢「俺は、まどかのことが好き。友達としても、一人の女の子としても、君のことが好きだ。」

中沢「俺と付き合ってくれる?」

まどか「わたし・・・、かわいくないし、おっぱい小さいし、なりそこないの魔法少女で、痛い腐女子だけど・・・」

まどか「こんな私が彼女でよかったら、喜んで。」


中沢「夢みたいだ。まどかが俺の恋人なんて。」

まどか「夢じゃないよ。」

中沢「ぐす・・・」

中沢「ダメだな俺。まどかの前では泣かないって決めたのに。」

この日、お互いに告白した。

まどか「祐樹君、私のどんなとこが好き?」

中沢「全部好きだ。嫌いなところはない。」

中沢「まあ強いてあげるなら、かわいいとこ、優しいとこ、俺が困ったとき助けてくれる天使みたいなとこ。」

まどか「かわいいかな?」

中沢「まどかは十分かわいいよ。」

中沢「女子は胸の大きさとか気にするものなの?」

まどか「うーん、近くにマミさんがいるからかな。」

中沢「俺は胸が小さくても別にいいと思ってるし。」

まどか「それならよかった。ありがとう。」

中沢「まどかは俺のどんなとこが好き?」

まどか「かっこいいとこ、優しいとこ、私が悲しいときに慰めてくれる王子様みたいなとこ。」

中沢「嬉しいよ。ありがとう。」

まどか「あの・・・、祐樹君が私のこと以上に、私は祐樹君のことが好きなの。」

まどか「私は、祐樹君のお嫁さんになりたいって、思うくらいに大好き。」

中沢「え?」

まどか「いじめてきたお詫びとか、祐樹君のお母さんに命をもらった恩返しとか、祐樹君に家族がいないから同情ってわけじゃないんだけど・・・」

まどか「私は祐樹君の家族になりたいな、って。」

中沢「ちょっと大胆すぎるよ。」

中沢「まだ俺にはそういう覚悟とか、君を幸せにしてあげられる自信がない。」

中沢「だから、俺にまどかを幸せにしてあげられる自信がついたら、そのときは俺から言いたい。」


マミ「それからは中沢君とよくデートに行ってるの?」

まどか「はい。」

マミ「なんか美樹さんとか鹿目さん周りの人に彼氏ができて、私置いてかれてる気分。」

まどか「大丈夫ですよ。きっとマミさんにも・・・。」

まどか「1つアドバイスすることがあるとすれば、やっぱり自分から告白しなきゃダメですよ。」

さやか「そういうまどかも前に中沢君に告白されてたよね。あと諏訪君にも。」

まどか「それはそうだけど。」

おわり

自分のスレに自分で乙って書きこむのってどんな気持ち?

まどかじゃなくてマミだった場合のとか見てみたいな

>>628
それ見てみたい

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