苗木「超高校級のデビルバスター?」 (131)

ダンガンロンパ、スーパーダンガンロンパ2×女神転生のクロスSSです。

・作者は超高校級の遅筆&悪筆

・捏造てんこ盛り。多方面からの出張悪魔あり

・ちょくちょく選択肢・安価

・n番煎じかもしれない

・両作品の深刻なネタバレ

・メガテンは4ちょっぴりとImagine、ペルソナは3と4をプレイ済。2以前やライドウ…やりたいけどないんです!許してくださぁい!

・ネタに困ったら唐突に安価をとるかもしれない

・暴力・痛い表現あり

・エロは蹴り飛ばすもの

以上よろしければどうぞ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1400312383


……希望ヶ峰学園。

そこは現役高校生ながら各分野のエキスパートを集めた、まさに人類の希望の学園…

僕、苗木誠はその希望ヶ峰学園に一般の高校生から抽選で選ばれた【超高校級の幸運】として入学したんだ。
それが二年前のこと。
最初はそれはもう変わり者の集団のクラスメート達だったけど…
二年間も一緒に過ごして、彼らの人間性にも触れて…とても充実した学園生活を送っていたんだ。

だけど去年、世界はこんなにもおかしくなってしまったんだ。
ゲームや小説ではオーソドックスになってしまった話だけど、それが現実になったんだ。



ーー世界に、【悪魔】が溢れだしたんだ。


比喩でも冗談でもない、物語や神話の中に登場するあの、悪魔だよ。
といっても神とか、天使とかも【悪魔】と今は呼ばれてるんだけどね。
世界中で次元に変な穴が開いて、そこから溢れだしたらしい。
世界中の軍隊は悪魔に挑んで……負けたんだ。
結局世界中の偉い人と【悪魔】のリーダー達は話し合って、戦いは終わった。
もう世界は悪魔の魔力の影響で、変な水晶が生えた廃墟になっていたんだ。


【悪魔】は人々の感情の結晶……【マグネタイト】を、酷い奴は直接人間を襲う。
テレビでは悪魔に食い殺されるの事件も沢山流れた。【絶望集団】なんていうおかしい人間達も増えた。
もうとても外は歩けなかった。
だから希望ヶ峰学園はとうとう地下シェルターになって、僕らはそこに住むことになった。



そして希望ヶ峰学園の大幅な教育理念の転換……

人類と悪魔が共存できる世界を作る人材の育成…


【超高校級のデビルバスター】になるべく僕らは、教育を受けることになったんだ。

chapter1 トキキル


【希望ヶ峰学園地下2階・教室2】

キーンコーンカーンコーン……


苗木「ふう……今日も勉強は大変だったなぁ」


ガヤガヤ

アポォ…アポォ…
さくらちゃん、桑田が灰になってるよー
授業に置いていかれたのだろう……

兄弟!授業は終わったぞ起きるのだ!
ふええ…大和田くんのノート真っ白だよぉ

豚ァ!早くロイヤルミルクティー持ってこい!
ブヒィ只今ぁ!

白夜様白夜様白夜様白夜様……
うるさいぞ腐川、その汚い口を閉じろ
次の小テストの答え占ってやる、俺占三割!
……ふぅ、騒がしいわ


ガヤガヤ

苗木「……世界はおかしくなかったけど、みんなは変わらず賑やかだ」

苗木(自分勝手かも知れないけど、これを見ると僕はほっとする)

苗木(もう地下シェルターだから、窓から外は見えないし、家族との連絡はまだ取れない……)

苗木(カリキュラムも普通の教科はほとんどなくなった。悪魔学、魔法学、薬学……そんな小説みたいな教科と才能実験だけ)

苗木(それでも、この日常はとてもありがたいんだ)

舞園「苗木くん、今日常はいいなーとか考えてました?」

苗木「うわっ!舞園さん、またエスパーで僕の心を読んだの?!」

舞園「ふふっ、台詞取られちゃいました」

いつものようなやりとり。
でも僕には、その時の舞園さんの表情にどこか陰りが見えたんだ。

……。

苗木「舞園さん、何かあった?」

舞園「……えっ?」

苗木「ちょっと悩んでいるように見えるんだ。違うならごめん、でも僕に何か出来ることがあれば……」

舞園「……今日は苗木くんがエスパーなんですね……ここでは何ですし、ちょっと廊下で話しましょう」

苗木「うん、分かったよ」


ガララッ

舞園「……実は悩みというより、不気味なことが最近あるんです」

苗木「不気味?」

舞園「……誰かに付きまとわれている、んです」

苗木「えっ……!?それって」

舞園「部屋のドアに叩いた痕があって…先生にももう言ったんですが、止まらなくて……」

苗木(酷い……)

苗木(舞園さんは【超高校級のアイドル】
確かに熱烈なファンは生徒にいる。……このクラスなら桑田クンだね)

苗木(……でもこんなに舞園さんが怯えているということは、悪意をきっと感じたんだ。もしかしたら舞園さんに危害を加えようとする人かもしれない)

苗木(もし、仲魔を連れていたら)

苗木「舞園さん、君の仲魔で身を守れそうなのはいる?」

舞園「え…と、ちょっと呼んでみますね」

舞園さんは右腕のディスプレイ付きの機械腕輪……【希望ヶ峰comp】を操作した。


舞園「【オレアード】、来てください」



次の瞬間、ブンと音を立ててポリゴンのような光が組み上がり……緑色の妖精を生み出した。その大きさは50㎝くらいだ。

オレアード「ご主人様、お呼びですか!」

これが僕達の持っている悪魔召喚プログラム、通称【コトノハプログラム】だ。
悪魔のデータを【希望ヶ峰comp】に登録して、それを【仲魔】として使役する。去年、学園長から希望ヶ峰学園の生徒全員に配られたことで、僕ら生徒は最低一体、仲魔を連れているんだ。
この世界での僕らの自衛手段であり、学習の方法だ。

舞園「苗木くんにはまだ紹介してなかったですよね。私の仲魔です」

オレアード「貴方がご主人様の友達?うふふ!」

苗木(悪魔全書……【コトダマデータブック】によると、妖精【オレアード】はギリシャ神話のニンフの一種らしい)

苗木(ニンフの中でも特に山精のことを指すんだって。複数系はオレイアデス、ちょっとカッコいい…かな?)

苗木「オレアード、舞園さんが危険な人に狙われてるんだ。何とかやっつけることは出来ないかな?」

オレアード「うーん、ご主人様の友達サン、それはちょっとむつかしいな」

オレアード「あたしは回復とかなら得意だし、【トラフーリ】は使えるけど…」

苗木「【トラフーリ】って…えっと」

舞園「逃走魔法ですね。安全にその場からワープできます……でも、詠唱に時間がかかります…」

オレアード「そうなんですよ……あ、そうだご主人様!このニンゲンさんに依頼すればいいんじゃ?」

依頼、というのは主に悪魔の要求……いわゆるクエストだね。
仲魔も力試しとしてよく僕らに出してくるんだ。

舞園「え、でも苗木くんに迷惑が」

苗木「僕なら気にしないでよ舞園さん!」

苗木「僕の仲魔は戦えるし、必ず不審者を捕まえるよ!」

舞園「……苗木くん、ありがとうございます!」



依頼: 不審者を捕まえてください!

もしかして性欲ちーちゃんとか忍者の人?

【希望ヶ峰学園地下2階・寄宿舎シェルター 苗木の部屋】

舞園さんと別れた僕は一先ず部屋に戻ってきていた。
時刻は16時半。授業は終わって自由時間だ。
舞園さんはシェルターの女子エリアに帰った。男女でエリアは別れてるけど、消灯22時までは入り口は締め切られないから行き来は出来るんだよね。

苗木「何かあったらcompで連絡出来るしね、便利だよ」

苗木「……さて、あの後舞園さんから聞いた話もまとめよう」

コトダマ
【不審者について】
依頼者は舞園さやか。誰か不審者に監視(つきまとい)をされているらしい。不審者の姿は隠れられてしまい見てはいない。

【学園の防犯カメラ】
学園には防犯カメラがあるが、不審な悪魔はいないとのこと。外部からの人間の出入りはあるにはあるが、身元がしっかりしている研究者達が大半。

【部屋の鍵】
舞園の部屋は鍵がかかっているから授業中も自由時間も開かない。鍵は舞園のみ持っている。ピッキング防止加工済。これらは生徒には周知の事実だ。

【部屋のドアの痕】
授業から戻ると、ドアに二三個の打撃痕があった。弱冠凹みもあったが、ドアは頑丈で人間で凹ますのは難しい。

苗木「……分かること少ないよね」

苗木「誰かに力を借りて、早く解決しよう!舞園さんに危険が及ぶことも少なくなるはず……」

じゃあ、誰を頼ろう?

【唐突な選択肢】
メガテンらしく(?)選択肢で物語が進む場合があります。
今回の犯人はどのルートでも一緒ですが手に入る情報に偏りがあるかも。

1 本職・探偵に推理してもらおう、霧切さん!
2 十神クンなら何か知ってるかな……痩せてる方だよ!
3 大神さんに舞園さんを護衛してもらえばいいんじゃ?……交渉(物理)とか言わない!
4 ……こういうのは裏社会の人に聞いてみる?そういえば1学年下にそんな人いたね…
5 その他名案、人物名で指定してね!
余りにヘイトを稼ぐ行為とかは1の判断で下にするよ!

>>10

今回の更新はここまで。次回ルート決定~解決まで書きたい。あさってまでには。
そして全然説明したいことが出来てないでござるの巻。そもそも次回ちゃんと苗木は召喚できるのか!
質問あればどうぞ(小声)

1

2のやつらって1よりは年上だぞ

>>11

あれ、と思ったら誤字ですね、すみません! 1学年「上」に脳内修正お願いします。

1進行は明日には書けると思います。もう少しお待ち下さい。

しばらく来れなくて皆さんすみません……興味を持ってあれこれ予想して頂けるのは嬉しい限りです。

只今季節外れのインフルエンザという名のパンデミアブームが直撃しており、中々ディスプレイに向かえておりません…
私の体調管理能力と精神力が紙切れだと証明されましたね…(滝涙)

書き溜めはchapter2導入まで出来てはいます。が、生徒の仲魔見せとかその仲魔との交流とか、そもそも苗木くんの影が薄いとか世界観描写したいのに中々進まないとか……読みにくくてホント申し訳ない。
ですが丁度いいのでいくつか補足とか、皆さんの気にされてそうなことを幾つか。

・このお話は当然「コロシアイ生活?何それ?」な(外の世界はともかく)平和な学園生活を送れています。空白の学園生活をイメージしていただければ。
霧切さんの才能の話はもうカミングアウト済で苗木クンにはデレ済だし
白夜様はかませ眼鏡呼ばわりされている親しみやすい()御曹司様だし
石丸クンと大和田クンは既に兄弟だし
不二咲さんは不二咲クンだし
腐川さんがジェノサイダーということは何となく受け入れられてます。ご都合主義と言えばそれまでですが。
もちるん全ての人間関係が良かったり、過去のことを振り切れなかったり、外の世界に苦しんでいない訳はありませんが。
え、江ノ島さん?それはお話を進められれば分かりますが、少なくともこの学園に江ノ島さんはいません。残姉?はて、どこでしょうその人?
超高校級の才能を持つ先輩方として登場する2メンバーも仲良く生活してますよ?

>>1のスキル不足のせいですが、本スレは【選択肢安価】がちょこちょこ入ります。また本chapter(苗木クン主役本編)とは別になごやかな番外chapterも交えて進める予定です。世界観の補完とかifとか、あるいは仲魔との交流が中心です。
また>>1はサブキャラ好きというのもあって、ダンガンロンパ本編の主役級キャラ(いわゆる推理の中心キャラ)以外の描写やストーリーも重視することがあります。ご了承下さい。

・メガテン・ペルソナの要注意人物(一部はごめんなさい、誰のことか分からなかった)への警戒凄くて>>1は涙が出そうですw
えっと、基本的にダンガンロンパの世界にメガテンやペルソナ作品本編の「登場人物」は出てきません。出てきたら何とかなりそうじゃないですかーやだー
悪魔やペルソナ(から輸入した悪魔)は出ます。え、純粋で大天使なマンセマット様?意外なところで出てくるんじゃないかな(風呂敷ヒロゲー)
い、一応考えてますよ!本当ですって。

・属性予想をしてらっしゃる方もいらっしゃいますね、もちろんあります!
LAW-NEUTRAL-CHAOS+LIGHT-NEUTRAL-DARKの縦&横軸方式でいきます。生徒データとして公開していくつもりです。
そ、その……「何でこの子はこの属性なんだよ、この>>1はアポか!」と思われる方もいらっしゃったら、ごめんなさぁい!

>>1のゲーム経験は浅いです。ダンガンロンパもプレイはかなり前です……(遠い目)メガテンだってペルソナだって大好きや!でも殆ど手に入らないんや!
遅筆、設定の把握漏れ、ミスが多くなると思いますが、生ぬるい目で見てやってください。

と、とりあえず長くなりましたごめんなさい……質問確認あればお気軽に!早く治して更新します!

大亜「我が名は悪魔王ルシファー」(作画 雨宮慶太)

苗木「それは違うよ!かなり違うよ!見た目が!」




保守

いやあ……パンデミアブームは強敵でしたね……これも全部マンセmうわなにをするやめ

……お待たせしました。駆け足でchapter1後半戦投下したいと思います。


これからのあらすじ

霧切「あのアイドルに苗木くんを渡さないためにも働くわ」

苗木「えっ」

苗木「……こういうのはやっぱり本職の考え方があるよ」

苗木「霧切さんに話してみよう。何だかんだで霧切さんは優しいし、事件だと思って興味を持ってくれるよね」

入学直後は、才能を明かしてくれた直後はちょっと怖そうな人だったけど……
でも、頼りになるし、どこか不器用なところがある女の子だって分かってるよ。



【翌日、希望ヶ峰学園・食堂】

苗木「……というわけなんだ霧切さん」

霧切「何だか説明があっという間ね」

苗木「気にしちゃダメなんだ」ロンパ

霧切「そう……分かったわ。他ならない苗木の頼みよ、受けないわけにはいかないわね」

苗木「ありがとう、霧切さん!」

霧切「それに犯人の目星はおよそついたわ」

苗木「えっ」

霧切「考えてもみて、苗木くん……この事件の問題点を」

霧切「【防犯カメラに怪しい部外者はいない】……ここにいるのは生徒と教師、それと研究者だけ、そうね?」

苗木「そうだね…」

霧切「そして犯人は【鍵のかかっていると知られている丈夫な扉を凹ました】……」

霧切「私の情報と合わせれば、ここから犯人像はおおよそ絞られるわ」

苗木「霧切さん、それって犯人が僕ら生徒の中にいるってこと?」

霧切「その可能性は完璧には切れないわ、でももっと大きな可能性があるわ」

霧切「苗木くん、【希望ヶ峰学園の生徒であることを手っ取り早くアピールする方法】は何だと思う?今回犯人が使ったのはそれなのよ」

苗木「それは……comp?いや、そうだ、制服…!?」

苗木「僕らは授業に出る時は必ず制服を着てるよ!部屋に戻ってきて私服にはなるけど、制服は生徒であることの一番のアピールだよね」

霧切「そうよ、制服。例え部外者でも制服を着て大勢に紛れればカメラでは分からないわ。白衣でもいいかもしれないけど、そっちの方はよりセキュリティーが厳しいわ。生徒として紛れ込んでいるのよ」

霧切「ただ、今回の部外者はあながち部外者とは言えないかもしれないけれど」

霧切さんは、ボクの知らない情報を持っている?
ボクが出した情報なんて、とても犯人を絞り込めるものじゃないよね。

霧切「……これ以上は推論ね、後は直接犯人から話を聞きましょう」

苗木「…じゃあ」


霧切「苗木くん、戦う準備はしておいた方がいいわ。それと……下準備をするわ。今日中に終わらせましょう」

【希望ヶ峰学園地下3階・技術室】

苗木「……あれ、技術室?」

霧切「出来たばかりだったわね。今は先輩の一人が管理を任されてるの」

霧切「ちょっとその人に確認を取りたいのよ。確信はないけれど、聞いて損はないと思うわ」

ガラガラ

不二咲「あっ、苗木くんと霧切さんだぁ、こんにちは!」

左右田「ん?不二咲の同級生か」

霧切「こんにちは、不二咲くん、左右田先輩」

【超高校級のメカニック】左右田和一先輩だね。

左右田「俺はここでcompのメンテとか調整を頼まれることになったんだよ。不二咲はcomp内のシステムとかプログラムの調整出来るからよく来て貰ってるんだぜ」

左右田先輩の手元には、内部回路を剥き出しにしたcompがある。不二咲クンは何時ものようにパソコンだね。
そういえば悪魔召喚プログラムも悪魔全書も【超高校級のプログラマー】が関わってるって話だったよ。

左右田「で、オメーらはどうしたんだ?compぶっ壊したなら俺が手早くバラしてついでに直してやるよ!」

苗木(直すのはバラすついでなの!?)

霧切「compの修理は大丈夫よ、聞きたいことがあるの」

左右田「……ん?聞きてェこと?」

霧切「ここ最近、予備のcompの盗難はなかったかしら?もしくは部品でもいいけれど」

苗木(compの盗難が舞園さんのことと関係?……もしかして霧切さんは、犯人が)

左右田「あー!あったぜ。一週間前くれェによ、搬入口に来た新しい予備のcompの箱が変な奴らに盗まれたって先生が言ってたぜ」

一週間前。
舞園さんのドアの傷はそのあたりについたって、そう言えば言ってた……。

左右田「なんでも武装してたらしいし人の少ない時間だったからあっさり箱ごと持ってっちまったとよ」

左右田「……でも犯人の特徴とか聞いても、先生はすっとぼけて答えてくれねェんだよ」

不二咲「警備員さんの怪我は酷くらしいのは本当に良かったよぉ。面会謝絶だからお見舞いは出来なかったけど……」

苗木「面会謝絶だったの?」

不二咲「うん。石丸君に誘われてボクと大和田君で行ったんだよぉ」

不二咲「でも先生が面会謝絶だっておっしゃってねぇ。心配だったけど、もう警備員さんの怪我は大丈夫らしいよぉ」

霧切「そう。……ありがとう。あと一つ確認しておくわ」

霧切「左右田先輩は舞園さんのファン?」

左右田「へ?舞園は確かにすげェアイドルだけど、俺はソニアさん一筋なんで」

苗木(でも当の【超高校級の王女】ソニア先輩はもう仲魔と強すぎる絆を築いたって有名だよね……)

苗木(とにかく不二咲クンや左右田先輩が犯人なわけはないよ)

霧切「ありがとう。行きましょう、苗木くん」

苗木「分かった。忙しいところごめんね」

不二咲「ううん、大丈夫だよぉ。またねぇ、二人とも」

左右田「ケケケ、今度は修理させろよー」

ガラガラ…

苗木(そういえば左右田先輩自身はcompを付けてないんだよね。たまたまかなぁ)

霧切「大体は繋がったわ。あとは今夜分かる。」

苗木「今夜が勝負だね」

【夜時間、希望ヶ峰学園地下2階・寄宿舎シェルター出口付近 ロビー】

舞園は一人でふらふらと出歩いていた。
時折しゃがみ、ソファの下をせわしなく覗いたり、暗い床の上をじっと見たりしている。まるで探し物をしているかのように。

その背後で複数の人影がうごめいて、そのうちの小さい影の手にナイフが閃いた。
そして、舞園に一歩近付き……


ーーーーーーーーーーーーーーー




舞園さん、演技ありがとう。

今だ!

【Kotonoha - system start】

苗木「来てくれ、【タム・リン】!」

霧切「【アークエンジェル】!」

二つの光が閃いたのと、ロビーの電気が付いたのはほぼ同時だった。

そしてボクのcompからは薄緑色の鎧に槍を携えた青年、
霧切さんのcompからは鷹のような翼の騎士が現れた。

???「何だと!騙しやがったな……!」

霧切「こんな古典的な手法に引っかかるなんてね」

苗木「舞園さん、夜勤の先生を呼んできて!」

舞園「は、はい!二人とも気を付けて!」

舞園さんは教習棟の方へ走っていった。第一の目的は一先ず達成だ。
改めて不審者の青年を見る。体格は僕よりも大きい。年はそんなに違わないはずだ。霧切さんの推理通り、希望ヶ峰学園のものらしき制服を着ている。何か白黒の布で顔を覆ってて……だけどそこじゃない。

青年の腕にはアームターミナル……つまり【希望ヶ峰comp】があって、彼の足元には三体のナイフを持った妖精がいたんだ。

こんな生徒、見たことがないよ……!
この人は一体どこから来たんだ?

霧切「やはりね、学園側からcompを数台盗まれたって話……貴方達が盗んだのね。」

霧切「悪魔ならあのドアを凹ますのも容易でしょうし、部外者は鍵がかかっていることは知らないでしょうから破ろうとするわよね」

???「くそ、くたばれ本科の怪物ども!俺達の絶望をお前達にも味あわせてやる」

苗木(本科の怪物!?何のことなんだ……いや、それよりも!)

苗木「霧切さん、あの妖精は」

霧切「外道【ジャック・リパー】ね。生憎弱点の火炎の持ち合わせはないけれど…」

苗木「勝てなくは、ないんだね!タム・リン、頼むよ!」

タム・リン「……マスター、了解です」

霧切「アークエンジェル、タム・リンと協力してジャック・リパーを片付けて」

アークエンジェル「はっ」

キーキーと意味不明の声を上げて刃物を振り回す悪魔に、戦士が飛びかかる。


???「くそ、くそっ!本科の、本科の屑ども!悪魔の技術も、才能も、独り占めにしやがって!」


???「全部全部お前らから始まったのに!学園長とあいつらが、全部悪いのに!」


霧切「それで人に付きまとって挙げ句命まで狙う?笑わせないで」

霧切「才能があっても必ずしも幸福じゃない、努力がなかったわけじゃない、同じ人間よ。……罪を犯す貴方が罵倒する権利はないわ」ガッ!

???「ぎゃっ!」

逃げようとした青年の足に霧切さんの水平蹴りが入り、もんどりうって倒れ伏したところを腕を捻り上げられた。
マスターの方は問題なさそうだ。

タム・リン「ふっ!」ズガッ!

タム・リンの鋭い突きが一匹の頭に直撃して、ポリゴンの光となって弾ける。
同時にもう一体がアークエンジェルに一刀両断される。

だけど、三体目が寄宿舎の方に駆け出そうとしてる!

ジャック・リパー「キヒヒヒヒ!」

苗木「しまった、タム・リン!」

タム・リン「な、待て!」

槍の投擲は室内を壊してしまうから迂闊に出来ない!
アークエンジェルは小回りが利かない、逃げられてしま……!




カッ

次の瞬間、暗い靄がせりあがった。
バタリと重い音がしてジャック・リパーは倒れていたんだ。

アークエンジェル「フン!」

容赦なくアークエンジェルが踏みつけ、ばらばらになった後は、ポリゴンになって砕け散った。

霧切「呪殺……?【ムド】系統の魔法かしら」

次の瞬間カツカツと足音が出口から遠ざかっていた。
誰かが手助けしてくれたのか……?


舞園「苗木くん、霧切さん!怪我はありませんか!?」

入れ替わるように舞園さんと先生がやってきて、青年は連れていかれたんだ。


先生は青年の素性は教えてくれなかったが、霧切さんは後で少しだけ教えてくれた。
あの、謎な言い回しだったけど。


霧切「苗木くん……【予備学科】よ。今回のcomp盗難も、舞園さんのつきまといも、彼らが一枚噛んでる」

霧切「まだ危険な情報だから詳しくは言えないけれど、気を付けて。去年の事故から、きっと全ては繋がってるの」

霧切「だから私達は、あなたは、仲魔を使いこなさなきゃいけないの」

【予備学科】……?


……外の世界は危険で、学園の中は安全。
こんな日常はずっと続けばいい。そう思ってたのに。



舞園「苗木くん、本当にありがとうございました……苗木くんと霧切さんは命の恩人です」

舞園「……」

舞園「……私は彼に何を……」

舞園「いえ、何でもありませんよ苗木くん。ちょっと、怖かっただけです!」ニコッ


そうじゃないのかもしれない。
もしかしたら危険なのは、悪魔より危険なものは、まだいる。

僕はまだまだ勉強しなくちゃいけないみたいだ。



タム・リン「それにしてもマスターは女性を信じすぎなのでは?」

事件が終わった後で、タム・リンにそう愚痴られた。

タム・リン「女性は妖精も人間もよく男を振り回します。そう頼みをホイホイ聞いたり意味深な言動に悩むのは危険ですよ」

苗木「き、君の女性不信は相変わらずだね…」

タム・リン「いいですか!このままだとマスターは絶対女に呪われますよ!マスターはお優しすぎるから絶対騙されます。女は男を化かすものです!」

苗木「なんかもうそれお小言じゃないかい?!」

そうして僕はこの奇妙な依頼を、謎を少しだけ残して終えたんだ。





chapter1 トキk)&#■

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トキキル?


end

【通信簿の公開その1】

苗木誠【超高校級の幸運】
属性 neutral-neutral
(今のところ考え方は平凡そのもの。とにかく平和な学園生活を送りたいと願っている)

仲魔
幻魔【タム・リン】
スコットランド伝承に登場する元人間の妖精。9歳の時妖精の女王に見初められ、拉致られてしまった。その後、妖精の森の番人として、妖精の国の一員として生きていくことになるが、ある女性のお陰でハロウィーンの夜に人間の世界に帰還する。
本編の設定ではガチの女嫌いになっていますが、タム・リン自身、迷いこんで薔薇を折った女性にあんな事してますし、意外とゲスいんじゃ?と私は思うのです。

???

???

chapter1はここまで。初めて霧切さんのキャラが意味深なこと言わすのに便利だとおもいました(小並感)

またまら暗躍する予備学科生たちは何が目的だったのか、援護してくれたのは誰だったのか、霧切さんは何を知ってるのか……
とまあいろいろ転がした話でした。

そして2選択肢だったらかませの十神クンが真顔で推理してたんだなぁと冷や汗。
3選択肢なら朝日奈さんと舞園さんの水着で犯人釣って種族:大天使のさくらちゃんのゴッドハンド(物理)炸裂オチだったのでさらに冷や汗。
影の薄い苗木クンに追撃かけなくてよかった……(滝汗)
何気に先輩を頼る4番は霧切さんの次くらい真っ当だんたんじゃ……?

そんな感じの弾丸転生ですがこれからも読んでくれたら嬉しいです。
chapter2の内容は……
77、78期生はほぼ全員仲魔は考えてあるので「苗木クンが行く仲魔おひろめツアー」とかになりそうです。なのでchapter1よりかなりの長丁場になります。お付き合い下さい。

そろそろ短編も書きたいし!
あと安価もちょっとだけ。

明日chapter2冒頭安価まで行きたいと思います。

早めですが更新はここまで。パンデミアブームは尾を引きますね……

乙グローリアグローリア
タムリンワロタ あとソニアさんはどうなってんだww
さくらちゃんなら生身のままでも結構なランクの悪魔ともとやりあえると思うの・・・
先も楽しみにしてるけど無理はせんといてのー

そういえばどこかの田舎にアイドルや探偵を侍らせる番長がいたな

>>35
ソニアさんなら
「わぁ、これが東洋の神秘なのですね!よきにはからえ!」って言って王女オーラで仲魔増やしてましたよ
あとさくらちゃんは全員拳を交わして仲魔にしてます。まあその仲魔の原作ランクでだいたいさくらちゃんつえーと思ってもらえるのではないかと。まあ本人が殴ったほうが早いよね。

>>36
>あとお肉少女とムドオムライs次期女将も……
>そっとしておこう

そういやペルソナ4は澪田、終里、山田が中の人同じかな?見落としてたらごめんですが。

更新この後、安価まで行きたいのですが人はいらっしゃいますかー?

※3やゴールデンはそうでしたね。反省。

chapter2投下ー

僕の名前は苗木誠。
【超高校級の幸運】とは名ばかりの、人より少しだけ前向きな普通の高校生。
ただ世界は崩壊寸前で、僕ら生徒は悪魔を使役して生活している、という特大のオマケが付いている高校生だ。

今日は、そのことを久々に実感出来る日になりそうだ。
学園内は仲魔や魔法の勉強こそしているくらいで、特に不自由はしていない。
でも、だからって学園に引きこもっている訳には行かない。

今僕らの手には去年配られた冊子がある。
ちなみに僕らのcompにもデータチップが差さっていて、ディスプレイには冊子と同じデータが入っている、らしいんだ。
タイトルはこうだ。

【実地訓練のしおり】。





chapter2 地上と罪。罰と実地訓練


『実地訓練の狙い
・地上の危険性を理解し、正しく対応出来る能力を身につける。
・地上の資材、遺物を発掘し、生活を保つ助けにすることを学ぶ。
・悪魔がやってきた時の交渉・対話技術を身につけ、場合によってはcompを使用しての戦闘に慣れる。』

から始まり、地上で最近発見されている悪魔一覧とその傾向だとか、遺物ーー廃墟になる前の都市にあった物の分別と持ち込み先だとかそういったことが書いてある。
77、78期合同で開かれているから、先輩と活動することもあるね。


石丸「いいかね諸君!確かに我々は実地訓練の経験は重ねてきた。だが、こうして慣れてきたことは喜ばしいことである以上に油断をしやすい危ういことなのだっ!」

石丸「先生方の目にも限界がある!先輩方に迷惑をかけてもならないっ!各々ルールを守って行動をしてくれたまえっ!」

桑田「あーあ、またイインチョ熱くなってんなぁめんどくせ」

大和田「おう桑田、兄弟に文句付ける気ならかっ飛ばすぞ」

山田「まさに『野球しようぜ、お前ボールな!』ですな!」

桑田「ブーデーは黙ってろ!」

十神「愚民共、全員黙れ」

腐川「そ、そうよ、白夜様が迷惑されてるじゃないの……!」

石丸「話を聞きたまえ?!先生方からこの話を任されているのだ、しっかり伝えねばならないのだ!」


……えっと、そして今回の行き先は、シェルターの真西に1、2時間程移動したところにある廃墟ビル群ということだ。

さて、実地訓練には大きく分けて3つの仕事があるんだけど、

1つ目は【周囲警戒】。
悪魔や追い剥ぎなんていう怖いものが多いから、腕の立つ生徒を中心に活動場所の見張りをするよ。
え、ボクも参加して大丈夫なのかって?
まぁ武術はなくても仲魔で貢献出来るなら参加は出来るよ、多分。

2つ目は【遺物発掘】。
廃墟ビル群に入って何か役に立ちそうなものを拾って集めるよ。缶詰とか雑誌らしきものから、たまにすごいものまで出てくるよ。
ボクも一回だけ見たけど……うん、出てくる物は本当に凄いものもあるんだ。

3つ目は【分解作業】。
集めた遺物を機械や工具セットで分解して金属や繊維、中身を取り出すのが仕事だよ。
体力に自信がない人、もしくは働きたくな……いや何でもないよ。

さて、どういう順番で回ろう?


【安価タイム!】
1 周囲警戒
2 遺物発掘
3 分解作業

1→2→3みたいに苗木クンが回る順番を指定してください。
なお苗木クンは真面目なので同じところを繰り返してサボることは出来ません。
順番によっては会えるキャラの様子や、起こる事件に立ち会えるかどうかが決まります。
参加者は77 78期生なので、あのキャラはこの仕事やってそう、というメタ読みで決めてみましょう。
↓3で一番コンマの値が高かった選択で決定します。

質問があれば一緒に書いてくださればお答えしますー。

それではおやすみなさい。

3は多かったかなあ

上げがてら残り下2で3レス比べます

真Ⅳの真っ白い連中とダンロンの黒幕ってどっちも絶望の体現者だけど致命的に仲悪そうだよね
モノクマ「うぷぷぷぷ絶望した?前から絶望しっぱなしだって??それなんてご褒美!?うぷぷぷぷぷぷぷwwwwww」
ホワイト「その欲望・・・救い難いぞ・・・(オメーと違ってドMじゃねーんだよ!)」
こんな感じで

遅くなってすみませんでした

そしてお頭sが泣いてるんですが何かあったんですかねぇ(すっとぼけ)

>>50
ホワイトメン側からしたらモノクマは……下品で無秩序に見えそうですね、予想ですが。
モノクマ(の中の人)からみたら「テメーラ絶望に理屈こねてんじゃねーよバーカ!」なんですかね…

もう一回上げて安価残りやるか
でも1レス目が87……これで決定かな?

残り2レス94、86

ファッ!?何だこの接戦www

そして1をラストに全員持ってきてる……
皆さん勘強すぎません?もしくはメタ読み強いのか……(震え声)

というわけでコンマ94 3→2→1進行。
長丁場になるので更新ペース落ちますが、頑張って進めたいと思います。お付き合い頂ければ幸いです。

とりあえずちょっと更新しまーす。

苗木「よし、決めたよ」

苗木「まず分解作業に参加して、それから遺物発掘、周囲警戒に行こう。」

苗木「後半に連れて危険になっていくね……気を引き締めていこう」



【希望ヶ峰学園地上一階・シェルター外】

『外気の安全が確認されました。シェルターを開放します。装備を確認の上、生徒は出発してください』

ガコン!ウィーーン……

重い音と共に開いたシェルターの外。
そこは一面灰色の大地が広がっている……
遠くに幽霊のようにそびえているのは、かつてのトウキョウのビル群だ。
生ぬるい空気と、どんよりと重たい雲空。

苗木(母さん……父さん……こまる……)

苗木(世界は本当におかしくなっちゃったよ。でも皆は……)

苗木(どうか無事でいてほしい)

前向きなのが取り柄のボクにしては随分感傷的かもしれないけれど。
結局悪魔が現れてからずっと学園にいなくちゃいけなかったから、安否は分からない。携帯も通じないし……

…………





「……い…おい、苗木。俺を無視するとはいい度胸だな」

苗木「うわっ!?十神ク……」


振り向いたボクはさらに驚く羽目になる。
十神クンでありながら、ありえないその巨漢に気付いたからだ。


苗木「……ごめんなさい…豚神先輩」

豚神「己の不明を恥じるのは良い傾向だ。俺は十神ではない。愚民を導く為に存在するただ一人の者だ。敢えて近い者として豚神と名乗っているに過ぎない」

豚神「あくまでお前はその導かれる愚民の一員であることを自覚しろ。いいな?」

苗木「は、はい」

苗木(相変わらず本人のような凄いオーラだ。……本当に豚神クンって何者なんだろう)

苗木(同じクラスの先輩に聞いても教えてくれないみたいだし、十神クンは聞いても不機嫌になるし……希望ヶ峰学園の七不思議だよね)

苗木(……血縁の人、なのかなぁ)

豚神「さて、お前も確か分解作業に最初は向かうのだったな。お前は勤勉な愚民の一人だ。」

苗木「え……」

豚神「俺の代わりに汗水垂らして働く愚民を労うのも帝王の努めだ。……命令だ。煩わしい移動の中で愚民について理解を深めるために話をするのだ」

苗木「……移動がてらのお喋りでいいんだよね……じゃあ今回の作業について確認をしたいです」

豚神「ほう、賢明だな。お前なりに誤らないよう努力をしているのを認めてやろう。ありがたく聞くんだな」

豚神「最初の作業メンバーは知っているか?」

苗木「えーと、78期組は不二咲クン、山田クン、セレスさん、腐川さん、……十神クン、ボクです」

十神クンの名前にも、豚神クンは興味無さそうに頷く。

豚神「77期は俺、ソニア、花村、澪田だな」

こちらのグループは77期生は少ないみたいだ。

豚神「作業本部に到着したら、発掘チームが遺物を持ってくるのを待つ。来たら作業開始だ」

豚神「開封物は開けてから中身と外側を分け、骨類は丁重に扱えよ。それから石類は分けろ……」


豚神クンのしっかりした説明を受けながら移動した。

途中豚神クンは息を切らしていたが、最後まで注意する点を伝えてくれたよ……

【一時間後、識別番号K-13廃墟ビル群】


廃墟に、入る。
崩れ傾きかけた、多分20~30階くらいの高層ビルがそこらじゅうに広がってる。
瓦礫の隙間からは不気味な蔓やシダが生い茂ってるし、どこからかキイキイと鳴き声も聞こえるよ。
見ようによっては、ジャングルとも言えるよね。
ただ、まともな神経の人がここに住むことはないよ……


豚神「ちっ、これだから、体力を使うのは嫌いだ…!これでは体重が落ちてしまうではないか」

豚神「まぁいい。苗木、さっさと、行くぞ!あのブルーシートの、場所だ!」

苗木「豚神先輩、落ち着いて行った方がいいですよ!」

ブルーシートでは皆がもう揃ってた。
どうやらボクらが最後みたいだね。

不二咲「苗木君、豚神先輩お疲れさまだよぉ!怪我してない?だ、大丈夫……?」

澪田「本物白夜ちゃん!心配したっすよー」

十神「おい、本物はこの俺だぞ」

腐川「そ、そうよ…!その偽豚と白夜様を一緒にするんじゃないわよ、ツノ女!」

山田「いやいや……体格はともかくとして頼り甲斐というものはあちらの圧勝でしょう常考……」ぼそり

セレス「珍しく意見が合いましたわね、山田君」

十神「聞こえているぞ!」

花村「汗だくだね豚神くん!でも僕としてはそれも守備h」

ソニア「苗木さんは豚神さんの付き添いよきにはからえ!です!誉めてつかわします」

苗木(……あれ、かなり労働環境悪くない?主にメンバーの個性面で)

豚神「ふん、貴重な脂肪を不本意ながら消費してしまっただけだ。お前達ごときが気に病む必要などあるか」

豚神「遺物発掘を待つぞ、お前達!」

苗木「と、とにかく頑張ろう……!」





十神「……………」

澪田「ところで何か聞こえないっすか?」

え?

豚神「何の音だ?」

澪田「ブルルルーンっていうエンジンの音と……ごろごろっていう、タイヤの音っす!」

セレス「…本当ですわ、あまり聞かない音ですわね。車でしょうか?」

山田「そんな、車なんてまともに動いてるわけないでしょうに……ってギャアァアァァ!?あれ見てくださいぃ!」

ソニア「苗木さん、お逃げになって下さい!」

苗木「え!?」

廃墟ビル群の方向から、
瓦礫にタイヤを跳ね上げながらも、唸り声のようにエンジンを回しながらボクに襲いかかる……

「無人の」軽トラックががいたんだ……!

今回はここまで。

メガテンダンロンなんて俺得すぎる……

>>7

いつかやる
いつか

怪しいひとしりーずおいときますね

ルイ・サイファー「怪しくないぞ。さぼってなんかないぞ。雨宮死ね」

ゆりこ「誰?リーゼントとか言ったの?」

車椅子の紳士「魔人倒せ。あと雨宮死ね」

金髪の青年「ライドウ萌え。あと雨宮死ね」

金髪の少女?「出番ほしい。あと雨宮死ね」

ゴア隊長「何で白眼なん?」

最近でしゃばってる天使「グローリア!」

肩幅でかいひと「イゴールがペルソナ与えてるみたいな表現マジ勘弁」

科学の教師「プラズマで解決するのだ!」

みんなわかったら握手

バカが
作者でもないのにでしゃばるな

エンジンとタイヤって部分で一瞬ヘルズエンジェルかと思ってスーパーハードモードになるかと思った

>>57
俺得と言って頂けるのは作者としても嬉しい限りです。
ただ、他の方が不快に思われることは控えていただけると助かります……
考察予想の類いはレスしてくださっても構わないので!(ただしそれが当たってしまい後悔する可能性は否定できない)
らーぶらーぶ。

>>58
豚神クンは格好いいですから!
で、生徒にはあくまで「豚神白夜」って名乗ってます。しかし後輩の殆どは豚神クンの才能知りませんし……十神クンの親戚くらいとしか思ってないかと。
そして
スティーブン「ロードローラーだッ!」
が脳内アニメ再生された、訴訟。

>>60
ま、まさかぁ、いきなり序盤なのにそんな高ランク出すわけないじゃないか
……それの方がメガテンらしいし世紀末な地上っぽくててよかったじゃないか!(血涙)

更新します。無人軽トラ戦です。



豚神「致し方ない……!【グルル】!」

目の前に迫った暴力的な鉄塊から、ボクは何かによって上空に掬い上げられる。


苗木「……!?うわぁぁぁ!」

揺さぶられる視界は、さっきボクがいた地面を轢き潰して走り、瓦礫に衝突したトラックが見えたんだ。
肩を掴んでいるのは鳥の力強い脚だ。

豚神「グルル、安全な場所に下ろせ」

グルル「おら人間のガキ、感謝しろよー?」

少し乱暴だけど、ブルーシートの上に下ろしてくれた。改めて見ると、青くて巨大な骸骨の頭の鳥だった。
グルル、という悪魔は授業で聞いたな、確か……スリランカあたりの怪物だったっけ?
でも他に何か習った気がしたけど……


不二咲「あの車、まだ動いてるよぉ!」

ボンネットがへこんでいるけど、まだあの車がバックしてこちらに来そうだ!

苗木「生き物みたいだ……!」

山田「す、スタンドか何かでしょうかー?!」

セレス「んなことより車止める仲魔出せ、この豚ァ!」

山田「ハヒィ!えーっと、君に決めたァ!【フォーモリア】ー!」


山田クンのcompからは、山羊の頭をした巨人が現れる。……2メートルはありそうだね。
同時に軽トラックも方向転換してこっちに突っ込んできた!

フォーモリア「俺と力勝負する気かこのスクラップがぁ!」

ガシャアン!とすごい音がして、真っ向から止めに行ったよ!

ソニア「すごいです!これがスモウなのですね!」

セレス「押されてますわよ役立たず!」

山田「ちょwww連邦の軽トラは化け物ですかな!?」


苗木「そ、そんな……」

タム・リンにこんなパワー勝負なんて向いてない。運転手がいたら攻撃してもらえるけど……無人ならやっても意味がない!

澪田「ぶっ壊したらダメなんすか!?」

豚神「迂闊に攻撃してガソリンに
でも引火してみろ、お前達まで危険だ!」

豚神(…ましてや…奴に力など借りたくもない……!)

豚神(借りれば最後、いつか必ず俺達につけを払わせるに違いない。だが、どうすれば)



十神「……これだから愚民は手がかかる。腐川!あいつを出せ、命令だ!」

腐川「白夜様が私……にご命令…!!」カタカタ

腐川「承知いたしましたぁぁ!探ってきなさい、【モウリョウ】!」

続けて腐川さんのcompから現れたのは、赤い鬼火だった。
ゆらゆらしながら、軽トラックへと進入したよ!

フォーモリア「ぎぎ、何だァこのロウソクみてーな奴はよォ!」

モウリョウ「………ク」

フォーモリア「あぁ!?」

モウリョウ「ドウゾ、ク……臭う、臭うぞぉぉ!ドウゾクの臭いが、くるくる、くるくるのハンドルうぅぅにぃ!!」



十神「持ち主に似て喧しい悪霊だ」

腐川「さ、さっさと『引きずり出しなさい』よぉ!」

モウリョウ「きぃさまぁだなぁぁぁ!!」

ガシャガアン!!

山田「ギィヤァァ!軽トラが後ろに一回転しましたぞぉぉ!?」

花村「あばばばば!!」

不二咲「えっとぉ、車、止まったねぇ」

豚神「あ、あれは……!」

苗木「モウリョウと……もう一体悪魔が!」

澪田「なんか、『ラン、ランララランランラン♪』とか幻聴が聞こえてきそうな見た目っす!」

ソニア「めちゃんこ可愛いですね!」

セレス「こんな下等霊……【ポルターガイスト】に轢き殺されかけたのにですか?つくづく分かりませんわね貴方らは」

十神「失せろ」

ポルターガイストはぴょんぴょんと跳ねて、鳴きながら逃げていった……

十神「フン、やはり贋作程度には荷が重いか?」

豚神「………くっ」

十神「【グルル】といい奴といい……贋作の飼い主には似合いの悪魔だな?くっくっく……」

澪田「痩せてる白夜ちゃんは冬子ちゃんをこきつかっただけじゃないっすか!」

十神「奴には俺の命令は金言なのだ、当然だがな。それに【ポルターガイスト】の存在にいち早く気付いたのは俺だ。這いつくばって感謝の一言でも捻り出したらどうだ、『先輩』?」

グルル「さっきから聞いてりゃいい度胸してんな眼鏡ガキ?人のマスターにいちゃもんつけんのなら風穴開けるぞ、あぁ?」

不二咲「や、やめようよぉ!」

十神「やってみろ、貶められた元霊鳥サマ」

十神「だが俺はかつてのお前すら使役した。……対価にあの天使共のお守りを押し付けられたがな」

グルル「て、てめ」

豚神「……もういい!戻れ、グルル!」

襲いかかろうとしたグルルはあっという間に豚神クンのcompに吸い込まれた。

苗木「十神クン、君はさっきから何を言ってるの!?」

十神「苗木、お前のその愚民の中でもマシな頭脳を回すことだな。お前達は十神の名によっt」



「今日も貴方に会えていい日ですよソニアさん!ご機嫌いかがですかぁー!!」

十神「………」

豚神「………」

ソニア「………」

………

花村「そ、左右田くん!すごくイイ所にきたね!」

不二咲「と、とりあえず先輩が発掘してきたから作業をしよう、ねぇ?」

豚神「……そうだな。俺のやるべきことは一つしかないな」

豚神「輸送ご苦労だ、左右田」

十神「……興が削がれた」スタスタ

腐川「び、びゃびゃ白夜様!」タッタッ


……十神クンと腐川さんはその場を離れていった。




左右田「なんだよこの空気!見ろよソニアさんの物憂げな表情!テメーらのせいか?そうなのか!?」

山田「いや左右田和一先輩のせいでは?」

左右田「んなわけねーだろ!そうですよねソニアさん?」

ソニア「………」

左右田「その道の隅の石ころを見るような目……何か目覚めそうです!」

山田「へ、変態ですぞー!」

花村「そういうアブノーマルもそそるよ!」

セレス「鏡を見やがれですわ、ビチグソ豚共」

不二咲「な、苗木くん……こういう時、何て言えば……」

苗木「えーっと……霧切さんならきっと『個人の趣味嗜好だから放っておきなさい』って言うんじゃないかな」

豚神「それより左右田、さっさとそのカートから遺物を出せ、その醜態を晒しに来たならそれ相応の覚悟を決めているのだろうな?」

左右田「その前にソニアさんに贈り物があっりまーす!これ、受け取ってくださいーっ!」


左右田先輩の手には……黒い、石?
掌サイズで、ちょっと潰れたような丸みがあって、つやつやに磨かれたような表面に赤い筋が走っている、不思議な見た目だね。というか……見てると不安になる。
遺物なのかな?


ソニア「まぁ……これは?」

左右田「金メッキの箱にこれ見よがしに入ってました!きっと高貴な方への贈り物ですよ!きっとソニアさんの役に立ちますから!」

ソニア「………」


ソニア「素晴らしいですわ。ノヴォセリック王国にもこのような神秘の品はありませんでした」

ソニア「珍しいこともあるものです!誉めてつかわします!」



左右田「……ふぉぉおおぉ!もう何も怖くねぇぇー!!」


……左右田先輩はジェットエンジン搭載したロケットのように作業場所へ飛んでいってしまった。




澪田「和一ちゃんのおしりにふりふりワンちゃんのしっぽが見えたっすよ!たはー!!」

花村「しっぽ(意味深)」

豚神「……本来であれば、遺物の個人取得は認められんが、左右田が珍しく気を使ったのだ、まぁ認めてやろう」

セレス「ふふ、今日は一体空から何が降るんでしょうね?」

豚神「とにかく遺物は届いた!さっさと作業に移るぞ!」

そしてボクらはカートから遺物を取り出した。

錆びた缶、硝子のジョッキ、なにかの紙片……ガラクタばかりのようにも見えるよね。でもよく探せば、

不二咲「これは、パソコンかなぁ?」

苗木「そこまで壊れてると、不二咲クンでもどうにもならないんじゃ?」

不二咲「そうだね……でもパソコンとかの電子回路には、金やレアメタルが使われてるから、分解するのには向いてるよぉ」

そういうと不二咲クンは、重たそうにパソコンの残骸を持ち上げると、ブルーシートの上にある【抽出待ち】という箱に入れた。


『ご主人タマ、カソちゃんが遊びたいって』


苗木「久しぶりだね!アルターエゴ、元気だった?」


山田「エゴたん!」ガタッ

セレス「山田クンはさっさとそのタイヤを運びやがれですわ」


アルターエゴ「苗木君、うん、元気だよぉ!」

不二咲クンのcompには、もう一人不二咲クンの顔があった。成長する人工知能【アルターエゴ】だね。

不二咲「分かったよぉ、【カソ】、出てきていいよ!」

そしてポリゴンから実体化したのは、真っ白の毛と、真っ赤な瞳が対称的な、手のひら大の鼠だ。

小さい見た目に反してゆっくりとした動きで不二咲クンの肩に乗り、体を擦り寄せてるね。

不二咲「えへへ」



山田「ちーたんマジ天使!苗木誠殿、後で爆裂不可避ですぞ」

豚神「山田、そこに缶を落とすな、拾え」

アルターエゴ「転送完了、ご主人タマ!」



不二咲「………アルターエゴの動作に問題はないみたいだねぇ」

途端に不二咲クンは悲しそうな顔をする。

苗木「不二咲クン」

不二咲「ごめんねぇ……気にしないで、【あの子】をなくしちゃったのは僕のせいだよ。」

苗木「でも、一年前はネット世界だって電波異常のせいでバグだらけだったじゃないか。アルターエゴは繊細だから」

不二咲「それでも二号機を……【あの子】を作った僕にはちゃんと守ってあげる責任はあったよぉ」

不二咲「【超高校級のプログラマー】として、僕はなんにも守れなかったよ……」

苗木「……自分をそんなに追いつめちゃダメだよ」

不二咲「……ふぇ、ごめんねぇ」



山田「ぐぬぬ」ガチャガチャ

花村「凄いね、缶をあんな速度で開けちゃう人始めてみたよ!」

セレス「単なる嫉妬パワーでは?」

花村「何それ守備範囲」

セレス「ここに年代物のシュールストレミングの缶(遺物的な意味で)がありますわね」サッ

セレス「そしてわたくしの手にはガスマスクがあります。そこの豚も巻き添えですが構いませんわ」

花村「やめてぇぇ!?開けたら何かイっちゃいそう!」



ソニア「………」

豚神「ソニア、そんなにその石が気にいったのか」ガチャガチャ

ソニア「……そうかもしれません」

ソニア(私はこの石が何か分かります)

ソニア(いや、これは石などではありません)

ソニア(……私はまた素晴らしい悪魔と友情を結べます……!きっと!)

ここまで。

ニャルなんとかさん「はいはい私のせい私のせい」

個人的には「ニャル様出せばカオス展開は大体押し通せる」というのに頼らず進めてみたいですね。花形悪魔以外の活躍とか、低ランクの悪魔をクローズアップしてみたくはあります。

ほんの少しだけ進めます。

苗木「よし、ここにあったものは分別し終えたね、不二咲クン」

不二咲「そうだね、今回は平和な感じだねぇ」

不二咲「ティラノザウルスの骨も冒涜的な写本も出てこなかったしねぇ」

苗木「あれは……掘った先輩が不幸だったよね」

不二咲「苗木クンはこのあと移動するの?」

苗木「うん、この後遺物掘り、警戒の順で回るんだ」

不二咲「わぁ!じゃあ発掘では大和田君と石丸君が周囲警戒から帰ってくるころだよぉ!」

苗木「そっか、じゃ賑やかになってるだろうね……よいしょ」

不二咲「気を付けてねぇ」

アルターエゴ『苗木君、またねぇ』

ボクは二重の不二咲クンの声に送られながら、カートを引いて次の作業場所に向かったんだ。



苗木(………)


苗木(豚神先輩と十神クン、ソニア先輩の不思議な石、不二咲クンの消えてしまったもうひとつのアルターエゴ……)


苗木(この前の舞園さんの事件……)



苗木(ボクは、まだ何も知らない?)

苗木(やっぱりこの生活に、何か隠されてる)


腐川「な、苗木……白夜様にご挨拶もせず……!」

腐川「それにあ、あいつら……白夜様がいなければ、【こうして学園生活を送れない】のに……!」

十神「フン、愚民は愚民らしく甘ったるい日常を謳歌していればいい」

十神「どうせ南は【あいつら】がご機嫌をとっているだろう……こちらの北の偽善者共の相手はつまらんがな」

十神「だが世界が滅びようが、十神の名は不滅だ」


十神「十神財閥こそ、この世のメシアなのだ。すぐに分かるさ……クク…」


【識別番号K-13廃墟ビル群・発掘作業ポイント】


苗木「本当に、広いなぁ」

苗木「さて、みんなの声があっちから聞こえるね……行ってみよう」



石丸「おお、苗木くんではないか!」

小泉「ん?あなたが苗木なのね」

西園寺「おねぇ、あの凡人の中の凡人の名前覚えてるなんてやっさしー」

石丸クンと、【超高校級の写真家】小泉先輩、【超高校級の日本舞踊家】西園寺先輩だね。

苗木「こんにちは、石丸クン、小泉先輩、西園寺先輩。分解作業に一区切り付いたから、こっちを手伝おうと思って」

石丸「それは助かる!ここでは小泉先輩と僕とで班長を務めさせてもらっている」

小泉「説明軽くして、その後、発掘を手伝ってもらうわ」

西園寺「あ、副班長わたしだからね?逆らったら……潰させるよ?」

苗木(恐いよ!どうして西園寺先輩が副班長になることに誰も反対しなかったの!?)


小泉「で、廻ってもらうのはビル内と広場よ。まあ先に広場行ってみたほうが無駄がないわよ」

石丸「ちなみに広場には兄弟と葉隠くん、霧切くんが作業しているはずだ」

小泉「ビル内は……狛枝、田中、左右田、九頭龍ね。全く心配な面子だから、変なことしないよう見張ってちょうだい」

西園寺「ほんと、バカの見本市みたいなメンバーじゃん!その中でまともなの霧切おねぇぐらいじゃないのー?」

た、確かに個性的だよね……

苗木「そ、それじゃ行ってきます」

石丸「うむ、気を付けるのだぞ!」

特に深い意味はない判定をして今回はここまで。

↓2レスのコンマ合計が120以上で希望厨襲来、それ以下だと葉隠のちょっとしたお願いに付き合ってもらう羽目になるべ。

また書き溜めるべ、コメントとかあれば書いてくれれば1のモチベがモリモリだべ!

誰もやりたがらなかったんだとか他に本当に居なかったんだとおもうよ多分

31+58=89
次回は俺の主役回だbそれは違うよ!
あ、希望厨は出番が少し遅れただけです。今回は大人しくしててください。


>>82 班長が小泉おねぇ、つまりそういうことです。

タム・リンが出てこないお・・・
我がよm(ゲフンゲフン、相棒がタム・リンだから
何か悲しいな・・・(。>д<)

タム・リン「主、ケーキ作ったので機嫌直して、ね?

うん!直った!

タム・リン「良かった(ニコッ

>物陰
クー・フーリン「うん、良い空気だな(小声)
モー・ショボー「爆発しろ!とか言ってみるw(小声)
オオクニヌシ「二人とも何やってるの?(通りすがり)
クー&ショボー「さぁ、何でしょう?

狛枝が真4のNルートやったらルイズコピペ希望厨ver的なものをねっとり叫びたくなるほど興奮しそう
あと十神が彼らしく色んなフラグを出しまくってますな

更新遅くなってますがもう少しお待ち下さい。
主に葉隠クン、あなたのせいでちょっと書き直す羽目になったよ

>>85
タム・リンはもう少ししたら出てくるはず(願望)

>>86
凄く想像できた。希望の大魂という時点でアレですね、狛枝ホイホイ。
十神クンのフラグ……あんま大したことではないですが、十神クンですし。

何人かの通信簿をいくつか上げときます

登場した悪魔もしくは未登場でも公開できる悪魔も載せる


霧切響子【超高校級の探偵】
属性 neutral-law
(中立に、公平に、真実を追い求めたい。そしてこの世界を作り出した謎を解く)

天使【アークエンジェル】
天使の階級では八位の大天使(最下級である天使の上)に位置する天使。
女神転生シリーズでは赤い翼の剣を持った騎士のような姿で描かれてますよね。
chapter1ではまともに喋らせてあげられなくてごめんよ?

???



舞園 さやか 【超高校級のアイドル】
属性 neutral-neutral
(基本的には穏やかで争いは避ける。でも、自分の願いの為なら……いつか)

妖精【オレアード】
ギリシャ神話のニンフの一種。特に山精のことを指す。複数系はオレイアデス。
心優しく献身的。蛇が苦手だと伝えられる。
ニンフの関わる話は悲恋で終わる、と推察してくださった人がいて、1はとても満足です。

妖精【ローレライ】
ドイツの古い伝承に伝わる妖精(セイレーン)。もともとはライン川の岩の名前だったが、いつしかその岩の上に現れる妖精も指すようになった。ローレライの歌は人を狂わせ、船を沈めるとされるのは、この地点は川の流れが速く、事故が多発したことが元とも言われる。
ハインリッヒ・ハイネの詩にも詠われることでも有名

不二咲 千尋 【超高校級のプログラマー】
属性 light-neutral
(誰かが傷つくことを何よりも悲しい。この世界がいつか元通りになってほしい)

魔獣【カソ】
漢字では「火鼠」と書く、中国の妖怪。
南の果ての火山の決して燃えない木に棲むとされ、その体は火の中では真っ赤に、外に出ると真っ白になる。その革は決して燃えない【火鼠の皮衣】として知られる。
なお、不二咲クンの個体は未熟なカソらしく、自らの体を発火できるのはたった10秒ほどらしい。

???


山田 一二三 【超高校級の同人作家】
属性 neutral-chaos
(自分自身の世界が一番!でも率先して争うのも御免です)

夜魔【フォーモリア】
フォモールとも呼ばれる、ケルト神話の巨人の総称。怪力で、獣の頭を持つ姿で描かれることが多い。アイルランドに太古から住んでいた種族とも言われる。
一つ目の巨人【バロール】に率いられるがそのバロールは後々自分の孫に倒される。
メガテンでは結構可愛いもふもふな姿で登場するが、フォーモリアの種族・夜魔がいまいち腑に落ちないのは偏見だろうか?

???



腐川 冬子 【超高校級の文学少女】
属性 neutral-chaos
(びゃ、白夜様がいれば生きていけます!あ、ああいつは、その……)

幽鬼【モウリョウ】
成仏できなかった死者の霊(とくに水関連の)の総称。別名を【水の神】と言う。
魑魅魍魎という熟語で妖怪を表すことでも知られる。個人的にあの赤黒い鬼火の姿は好きです。

豚神 白夜 【超高校級の御曹司】……?
属性 law-light
(弱き愚民達を自らの力で統率し導くのが使命だ!何より、それは自分の為)
凶鳥【グルル】
スリランカでの、羅刹(ラクサーシャ)の鷲とされる怪物。
しかしその原形は、インドで信奉されている神の鳥【ガルーダ】。スリランカはインドと宗教的に対立しており、インドは羅刹、鬼達が棲む大地とされていたので、インドのガルーダが凶鳥とみなされグルルとなった。

???


左右田 和一 【超高校級のメカニック】
属性 neutral-neutral
(とりあえずcompや作業用エンジン弄れて幸せ……はっ、オレはソニアさん一筋ですよ!)

???


多分ここまで。

あと2日以内に続きをあげなきゃ(使命感)

2日以内に上げるといったな?あれは嘘だ
(訳・女神異聞録ペルソナ借りてやってましたすみませんでした)
なんじょうくんとゆきのさんが気に入りましたね。モチベ上がりました!
実は最初はこのスレメガテンじゃなくてペルソナクロスの予定だったと言ってみる。

では葉隠クンのターンからスタート。

【広場跡】

たぶん、ここはビル街の中の広場。
公園みたいな憩いの場所だったんだね……
あちこちにレンガが散乱してて、錆びたベンチがぽつりと置いてある。
花壇は壊れ果ててアスファルトとコンクリートに同化してて、花も木も生えてはない。蔦がしぶとく地面を這いずってるだけ。
灰色で、もう癒しひとつ残ってないなぁ。


「おーい、苗木っちか?」

……若干その場を逃げ出したかった。彼に声をかけられるのは不穏にも程があるからね、そう考えちゃうのは仕方ないじゃないか!

苗木「……やぁ、葉隠クン」

葉隠「何か身構えられてるべ!失礼じゃねーの苗木っち!!」

苗木「いや、そう身構えさせたのは君の過去の行動のせいじゃないかな?」

葉隠「心配すんなって!もう悪魔騒ぎで借金取りなんか俺の事を忘れてるべ」

葉隠「……それにしても全くよぉ、オカルト全否定の俺がこんなことになるなんてよ」

葉隠「なぁ苗木っち、ちっと話聞いてくれねえ?」

苗木「犯罪は駄目だよ、って何で腕引っ張るのさ!?やっぱり内臓?内臓なんだね!?」

葉隠「それは違うべ!ただの愚痴だべ!」

愚痴?
葉隠クンにしては珍しい……



とりあえず葉隠クンにビル裏に引っ張っていかれた。

とりあえず葉隠クンにビル裏に引っ張っていかれた。

葉隠「いや、実はな……ちょっと厄介なヤツに憑かれちまってな」

憑かれた!?

苗木「悪魔が……!?」

葉隠「つーか、勝手にcompに棲みつかれちまったんだよぉ!前持ってた仲魔は逃げ出したしよ!」

苗木「えぇ?!」

葉隠「でも名前聞いてもどんなヤツか分からないんだべ」

そりゃ授業真面目に聞いてないからでしょ……タム・リンのことだって、というか仲魔のことが取り上げられるんだから!
でも、もしかしたらボクの知ってる悪魔かもしれない。

苗木「葉隠クン、じゃあその取り憑いた悪魔の名前を教えてくれる?もしかしたら知ってるかもしれないし」

葉隠「恩にきるべ、苗木っち!」

葉隠「取り憑いたのは【緑色の水晶に包まれた閻魔みてぇな男】だべ……心当たりあるか?」

苗木「……うーん……授業じゃ聞いたこともないや」

苗木「葉隠クン、直接話は聞けないの?」

葉隠「何か一方的にべらべら喋って帰ってくるんだべ」


タム・リン「それは随分と厄介な悪魔に目をつけられましたね」

突然compから声が響いた。

葉隠「うえわぁぁ!いきなり喋ったぁぁ!?」

苗木「タム・リン、どうしたの?」

タム・リン「葉隠とやら、その仲魔と早く縁を切ることをお薦めします」

タム・リン「そのcompにいるのは……人間の生命を握れる存在のような……威圧感を感じます」

葉隠「人の生命ぃ……!?」

タム・リン「腕の立つ者にでも頼んで滅して貰うのがいいでしょう、私ではとても敵いません。それでは失礼しました」

苗木(タム・リンがこのくらい女子にも仲良く接してくれたらなぁ)


葉隠「っていってもどーすんだ、結構コワモテの悪魔だべ……勝てるわけないべ」

苗木「タム・リンも強いはずなのに敵わないって、どうすればいいのかな……」

「……げっ、テメーらここで何してやがる!?」



葉隠「……え?」

苗木「!?」

鋭い、覇気とでも言うんだろうか、頭を下げたい衝動に駆られる視線が、丁度道の向こうからボクらに突き刺さっていた。

【超高校級の極道】九頭龍冬彦先輩…?!

九頭龍「まさか、あれを聞いてやがったか……?葉隠ぇ、テメーまた!」

葉隠「ぎゃあああ!じ、実にはこれにはマリアナ海溝もドッキリの深い理由が」

九頭龍「汚染物質だらけの海に沈みてぇのか!こんな所で何してやがる!?」

葉隠「て、てかこれは何でもないべ!だから指だけは勘弁してくれー!占いに支障が出るからー!」

苗木「いやどうして何もしてないのにそうやって誤解招く言い訳するの葉隠クン!」



九頭龍「……?まさかこいつら何も……」

九頭龍「けっ………ったく、テメーらは極道を指取り妖怪か腹切らせる閻魔とでも思ってんのか、ボケが」

九頭龍「言っとくがよ、テメーを信用はできねぇな、葉隠。テメーには妹の件でマエあんだぞ、あぁ?」

葉隠「ヒィッ!」

苗木「あ、あの……その、ごめんなさ」

九頭龍「……苗木はどうせ葉隠にひきずられたんだろ、話には聞いてたけどひょろいヤツだな、ちっ」

何だろう、九頭龍先輩、何か慌ててる?

九頭龍「何も聞かなかったな?」

葉隠「だべ!」

九頭龍「テメーは黙ってろ」

苗木「な、何も聞いてません」

目を逸らしたらダメだ!
威圧感が凄い……悪いことをしてないのにやってもないことを吐き出しそうな……


九頭龍「……はっ、テメーに騙くらかされれたらオレは腹かっさばいた方がいいみたいだな」

九頭龍「命拾いしたな。……葉隠、テメーは後で面貸せや、改めて話付けるぞ。逃げたら分かってるな?」

葉隠「」

と、とりあえず……助かったのかな?

あれ、誰かがこっちにくる。

小泉「ちょっと九頭龍!何サボってるの!」

西園寺「あっ、汚ならしいウニ頭と凡人もいるよー」

葉隠「誰がウニ頭だべ!ドレッドヘアーを知らないんか?!」

西園寺「あんたの外も中もクズみたいな頭なんかそんなもんじゃーん」

九頭龍「……ちっ、うるせーのが来たな……別にもう用は済んだ。ガラクタ漁りはこれからやるから戻れよ」

小泉「全く、後輩いびりも大概にしなさいよ!あんたたちも早く戻りなさい、広場でちょっと厄介なことが起きたのよ」

厄介なこと?

西園寺「どーせウニ頭が苗木おにぃを騙くらかして九頭龍の後付けたんでしょ?うわーきもいよーストーカーだよ!」

葉隠「それは違うべ!?っつーかさっきから先輩方の印象がストップ安だべ!?」


……小泉先輩に叱られ、ボクは広場に戻った。
九頭龍先輩は葉隠クンを引きずって別の方向へ、気だるそうに歩いていった。



【廃墟ビル広場】

何だか何も発掘してないのに疲れてしまった……

って、あれ!?

苗木「な、何だ、これ……?」

広場の中心に、3メートルくらいの鉄骨の一部が転がってる……。
その周りにいたのは、霧切さんと石丸クンと大和田クンと、三面六臂の雄々しい悪魔。そして…


石丸「そのように自分を卑下なさらないでください!これは僕の責任なのです……風紀委員として周囲に気を配り、安全確保やわしなければならなかったのに……くぅっ」

石丸「し、しかもあのポルターガイストに、人を傷つけることの罪深さをしっかりと指導も出来ぬうちに……ぼ、僕は風紀委員失格だ、悪魔達に正しい指導が出来ないなんて……!」


「本当に、みんなに申し訳ないよ……ボクみたいなゴミクズ……いや、ゴミクズにも劣る存在の、ちっぽけな不幸の巻き添えにしちゃうなんてさ」

狛枝「いっそ鉄骨に潰された方が世の為だよね……」



大和田クンが凄く面倒そうな顔をしてる……そういえば狛枝先輩は苦手だって言ってたね。
石丸クンは大泣きしてる。


霧切「あら、苗木くん」

苗木「霧切さん、これ何があったの?」

霧切「ビルの上の階にあった鉄骨がポルターガイスト達に動かされてたまたま私達の上に落ちてきたのよ」

霧切「……狛枝先輩が来た時ね」

狛枝「やぁ苗木クン、こんなに超高校級の後輩のみんなに会えるなんて……今の不幸も苗木クンに会えたことでチャラだね。というか、ボクのような掃き溜めのゴミクズが君のような幸運を名乗らせてもらえるなんて……光栄の極みだよ!」

石丸「本当に、う、本当にすまなかった!僕は皆の安全を守れなかった!兄弟が、【アスラ】君が助けてくれなければきっと……」

大和田「あー……こればっかりは防ぎようがねぇよ兄弟。それにあんなポルターガイストみてぇな奴らは話なんか聞きやしねえ。ぶちのめした方がよかったんじゃねぇの?」

アスラ「………それに石丸とやら、お前は全く戦えない実力でもあるまい。しかも仲魔を連れておるくせに戦わせないのか?

石丸「暴力に訴えるのは許されない、人間も悪魔にも等しく心はあるのだ!あくまで言論でそれを認めてもらうべきだ」

石丸「それに……確かに僕にも仲魔がいるが、それでも率先して戦わせたくはない……」

アスラ「いつかお前は死ぬぞ」

大和田「もういい!【アスラ】、戻っとけ!」

無理矢理【アスラ】は、大和田クンのcomp に戻された。

霧切「とにかく、作業に戻るべきじゃないかしら、二人とも?」

石丸「そ、そうだ。まだ三個しかカートを分解させていない!すまない、作業に入らせてもらう!」

大和田「すまねーな、霧切」

霧切「狛枝先輩、貴方も確か田中先輩と左右田先輩を心配させてはいけないのでは?」

狛枝「本当だよね……ボク程度のゴミクズに心動かされるわけないけど、彼らは心配してくれる大海のような心の持ち主だしね」

狛枝「それじゃ、石丸クン、大和田クン、霧切さん、迷惑かけて本当にごめんね……そして苗木クン、また会えたらいいな」

苗木「あ、はい……」

そう名状できない不思議な笑顔で、狛枝先輩はビルの中へ行ってしまった。
彼は不思議な人だね、ボクには彼の考え方がよく分からないや……

霧切「……やり辛い相手ね……ここ数ヵ月で一段とあんな卑屈になってしまうなんて」

苗木「確かに……前はもう少し明るく話してたはずだよね?」

何かあったのかな?

霧切「……ところで苗木君、葉隠君はどこかしら?途中で見当たらなくて……」

苗木「あ、えっと……九頭龍先輩に呼ばれて別のところへ行ってたよ」

霧切「……はぁ」

何となく察したのかな、霧切さんだし。
いや、あっちが葉隠クンだし、かな……?

霧切「分かったわ、じゃあ苗木クン、さっそく作業をしましょう」

霧切「……といっても地面に落ちていた缶詰やタイヤや原石は大方拾って送ったから、仲魔を使うようだけれど」

苗木「よし、【タム・リン】、来てくれ!」

compから現れたタム・リンは……
機嫌が……悪いね……やっぱり


タム・リン「……またですか、本当に運が悪い」

霧切「私はどうも嫌われてるのかしら」

タム・リン「ご心配なく、女性は平等に嫌いですから……ゴホン、失礼しましたマスター、ご用は?といってもどうやら遺物の捜索中とお見受けしますが…」

苗木「近くに何かありそうかな?」

タム・リン「…………」

暫く目を閉じ、集中しているようだ。

タム・リン「広場のあの隅と、出口出て左にあるあのビルの中に天然の【マグネタイト】の気配を感じます」

タム・リン「いつも申し訳ありません、戦闘型の悪魔である私にはここまでしか分かりません。地霊や精霊ならハッキリお教えできたのですが」

苗木「気にしないでよ、場所が絞り込めるのが助かるし」

霧切「そうね……ありがとう」

タム・リン「…………」

タム・リン「私は女が大嫌いです。女はつまらない感情で、意地で、都合で……秘密で、翻弄するのですから」

霧切「秘密……ね」

タム・リン「霧切響子。貴方や……舞園さやか達がマスターにそうするなら許しません」

タム・リン「奇妙な技術の縁でこうして機械の腕輪に棲み着くことにはなりましたが、それでも現在の主は苗木という人間ですから」

霧切「……そう」

タム・リンは一礼してcompに戻って行った……

苗木「ご、ごめん霧切さん……タム・リンは……」

霧切「分かってるわ、気に病まないで」

霧切「スコットランドの伝承に嘘はないのね。彼は日常から理不尽に連れ去られた……不信感をもって当然よ」

霧切「力を貸してくれただけ有り難いわ。行きましょ」

その時、激しい破壊音がして……
出口の向こう、タム・リンが指したビルの壁が吹き飛んだ。

苗木「今度は何なんだ!?」

霧切「あそこには確か……左右田先輩と田中先輩がいるわね……!」

霧切「先行して、【アークエンジェル】」

霧切「………」

霧切「何故……?アークエンジェル、どうして?マグネタイト残量はあるはずなのに」

え?どうして霧切さんのアークエンジェルは出てこないんだ……?
だって、天使族はそういった忠誠を軽視する種族じゃないって習ったのに……

苗木「霧切さん、とりあえず行こうよ。先輩達が危ないかもしれない!それにアークエンジェルの具合が悪いだけかもしれないし」

霧切「………そう、ね。そうよね。行きましょう。心配かけてごめんなさい」

全力でボクらは走り出した……




【廃墟ビル・4F】

霧切「たしかこの階に爆発が……」

苗木「はぁっ、はあっ……さすがに、疲れた……」

霧切「頑張りなさい、男の子でしょう?」

ひび割れた階段を一気に駆け上がったボクはあっさり息が上がってしまった。
霧切さんは息一つ……切らしてない。何か自信無くなるなぁ。
このビルは会社だったのかな?会議室らしきドアが並んでる。

霧切「声が聞こえる……苗木君、一番奥の会議室よ!」

ここまで。

chapter2長すぎですが、折り返し地点でもあります。次辺りからバトル回が連続しそうです。
さて、異聞録やろうっとイソイソ

いやーびっくりした
まさか苗木→天田
大和田→荒垣
石丸→順平
までペルソナ使いとは

>>102
おつ


くちさけマハムド地獄はまだかな?

おお!タム・リン!そっちは女嫌いなんだぜ!

クー・フーリン(以後クー)「そうだな、こっちはドの着く天然なのにな
モー・ショボー(以後ショボー)「ホント、こっちのは超☆ド天然なのよねー
タム・リン(以後タム)「皆さん?お菓子出来ましたよ?折角作ったのに、食べないんですか?

3人「食べる!(即答)
オオクニヌシ(以後クニヌシ)「返事が早いな;
アマツミカボシ(以後アマツ)「ムド系発生予感ですね、即死ならテトラジャ石が必須ですね☆

遅くなりましたがバトルその1、再開です。

>>103
で、3は十神、4なら山田や終里もいるんですよね。個人的にテレッテ=石丸が全く分からなかったです……

>>104
もうマナの城には行きたくありません(涙目)

>>105
楽しんでくれるのは嬉しいのですが、他の人の迷惑にはならないように!「SS速報VIPに初めて来た方へ」を読むといいですよ。

会議室を開いたボクらを出迎えたのは、物凄い速さで迫るパイプ椅子だった!

苗木「うわぁっ!?」

霧切「苗木君!」

驚いて尻餅をついたおかげで、パイプ椅子はボクの頭の上を通過して通路の壁に激突した。
当たってたら痛い思いすること間違いなかったよ……

「な、苗木と霧切じゃねーか!おとかすなよ!」

「ほう、幸運の選択者と真実を探究せし者か。さては俺様の力に引き寄せられたか」

霧切「……左右田先輩も田中先輩もご無事でなによりです」

会議室の壊れかけの長机を立てた陰に二人は隠れている。
というより、投げたの左右田先輩だったのか……


「新たなる人の子か」

「才を与えられし、人の子よ」


二つの厳格な男と女の声に振り向くと、そこには
赤い甲冑、そして槍を構え、黒い翼を広げる厳めしい天使と、冠を被り、杖を掲げる白の衣の天使がこちらをじっと見つめていた!


霧切「……先程こちらで爆発が聞こえて、先輩の方々が心配になって来ただけなんです」

苗木「さ、騒がしくしてごめんなさい!」

苗木(そ、そうだ。別に戦いに来たわけじゃないんだ。霧切さんと一緒に説得して帰ってもらおう)

苗木(大丈夫だ、丁寧に話せば分かって)




甲冑の天使「成る程……ならその謝罪は無意味になるであろう」

田中「ちっ……最初からそうだった訳だ」

苗木「え」

杖の天使「あの爆発は私達の攻撃です。ですから貴方達を逃がすことは出来ません」

甲冑の天使「才ある者達よ、我らが主の下へ来るのだ。刃向かうのであれば……」

杖がぴりぴりとした光を、
槍がぎらりとした鋭さを、それぞれ放った。
天使達は一瞬で「敵の悪魔」に変わったように思えた。

甲冑の天使「主の全能に従う我と」

杖の天使「主の権威を支えし私が、神の名において制裁を下さん」

甲冑の天使「我等を祝福せよ、栄光あれ……グローリア!!」


苗木「来てくれ、【タム・リン】!!」

タム・リン「ここに、マスター」



霧切「……先輩方、今私は戦えません。苗木君をどうか」

田中「ふっははは!それ以上言う必要などない!真実の探求者とそこの雑種は大人しく下がり、己の立場を噛み締めるがいい」

左右田「うっせ!負けんなよ!」

田中「フン、誰に物を言っている。……聞くがいい、神の下僕とやら」


田中「俺様は【制圧せし氷の覇王】、田中眼蛇夢!」

田中「貴様らを打ちのめす為に俺様は、小指一本分だけ本気を出してくれよう。新たに加わりし我が王国のしもべ……その力を貸してやろう、苗木誠!!」


タム・リン「……ほう、堂々とした名乗り上げ。マスター、一体彼はどんな騎士なのです?」

苗木「え、えーと」

【超高校級の飼育委員】だよ、と言ったらどういう反応をされるか分からなかったからうやむやにした。
……あれ、天使も少し面食らってる?

田中「フハハ……さぁ来い、【破壊神暗黒四天王】に仕えし新将!【疾駆する混濁の獅子】、仮の名を、【ブンB】……あるいは」


田中「【キマイラ】!」

compから現れたのは、ライオンだ。
でも、そのライオンの左肩は鋭い角の黒山羊の頭、尻尾は鱗を光らせる大蛇になっている。


左右田「ぎにゃああ!?やっぱり天使よりてめーの悪魔の方が怖いわ!」

霧切「苗木君、気を付けて。私はアークエンジェルに呼び掛ける。動けたらすぐに加勢するわ」

苗木「分かったよ。タム・リン、時間を稼いで!悪魔全書で相手の弱点を探る!」

田中「往け、奴等を打ち倒し、俺様達に戦いを挑んだことを後悔させるのだ!」



甲冑の天使とタム・リンの槍が激しく打ち合わさる。
けど、押されてる!

苗木「タム・リン、上を!」

タム・リン「……!はっ!」

タム・リンが一歩突き放し、下がると、

パリィン!

とっくに消えている天井の蛍光灯を槍で割った!
パラパラと降る破片は甲冑のせいで刺さらない。けど気が一瞬逸れた!
そこに激しく吠え立てながらキマイラが噛みつきに行くのを、盾で弾く。
けど……!

田中「愚か者め、牙がそれだけと思ったか!」

キマイラ「ガァァ!」

すかさず山羊の角で盾を突き放すと、尻尾……大蛇がカッと口を開けて槍を構えた左腕に噛みついた!

甲冑の天使「背徳の蛇め……!」

籠手のせいで牙は刺さらない。キマイラを今度こそ突き飛ばした。

タム・リン「隙は出来ましたね!」

もう一度、タム・リンが突きを放った。
しかも今度は一撃、天使の頭に入った!


ピーピー!

compのアラーム音で、検索が終わったことに気づく。

苗木(……甲冑の方が天使【パワー】で杖を持ってるのは天使【プリンシパリティ】)

苗木(霧切さんの【アークエンジェル】より格上なのか!しかも……今突ける決定的な弱点がない!?)

その時、キラキラとパワーの周囲に光が降り注いでいく。……傷がふさがってる!

左右田「おい、後ろの奴がなんかしたぞ!?」

霧切「回復役……【ディアラマ】なんて上級魔法を使えるのね……!二人ともプリンシパリティに攻撃を!」

プリンシパリティ「人に使役されし魔の者よ……神の光に滅されよ!」

杖が激しく輝くと、その先から札のような光が飛んできた!

札はタム・リンとキマイラに張り付くと、タム・リンの方は弾かれたけど、キマイラのものは爆発するように光が増した!
グル、と悲鳴を上げる間もなく倒れ伏すと緑の光になって田中先輩のcompに戻っていった……

田中「ば、馬鹿な!」

霧切「破魔の魔法……【マハンマ】!?」

左右田「一撃で負けちまった!?」

左右田(くそっ!オレ、やっぱり役立ってねえ……やっぱり仲魔を……でも、でもよ!)


田中「おのれぇ!よくも我が魔獣を……」

左右田「田中!もう二匹いるんだろ、何で出さねーんだよ!」

田中「馬鹿者!このような矮小な部屋で奴等を解き放てば、貴様らに死のカタストロフィが降りかかるのだぞ!」

左右田「だからって、このままじゃ苗木が負けちまうじゃねーか!」

パワー「才ある子らよ、共に神の園に来るのだ。原罪を償い、永遠の秩序を築くために」

プリンシパリティ「抵抗は無意味です」

タム・リン「マスター、聞いてはいけません!私は戦えます」

苗木「う……」

霧切「……神の国が近くにあるというの」

時間稼ぎのためか、霧切さんが問いかけた。

パワー「共に来れば、エデンに到達できよう」


何故だろう……
天使達に着いていくのを心の奥が拒否してる。付いていったら多分二度と帰ってこれない、そんな予感がする。

でも、タム・リンだけじゃ押しきれない。逃げるにしても狭いビルの通路に四人で駆け込んだら危険なくらい想像がつく。

苗木(どうすれば……いや、こうなったら!)

左腕のcompがいつもより重たい。

苗木「……タム・リン、戻るんだ!」

タム・リン「!?お待ちください、マス……」

強制的に戻すと両手を上げた。

プリンシパリティ「……どういった意思表示ですか」

苗木「……ボクは【超高校級の幸運】だ」

苗木「希望ヶ峰学園の特別な生徒で、この人達は実は才能のない一般生徒なんだ」

左右田「おい、なえ……もごっ!?」

多分田中先輩に口でも塞がれたのかもしれない。そうして欲しい。

苗木「だから連れていくだけ無駄だ。ボクは側にいる人達に幸運を与えられる才能を持ってる。ボクが付いていくよ」

相手がボクらを希望ヶ峰学園の生徒として見ていないから、誰が才能を持ってるか分からないはず、うまく行けば三人とも逃がせる。
幸運の才能は、狛枝先輩みたいな劇的な才能はないからすぐばれるけど……
それでもマシなはず!

二人の天使の静かな視線が苦しい。

そして、パワーが口を開いた。

パワー「……【超高校級の探偵】、【超高校級の飼育委員】、【超高校級のメカニック】、そして【超高校級の幸運】」

苗木「!?」

何で、詳しく知ってるの……?

パワー「お前は嘘をついたな?我々が無知なる御使いと侮ったか?我らの下には、お前達才能の子を知る者がいるのを考えなかったか」

プリンシパリティ「薄汚い罪人、嘘つきの黒羊め。お前はここで消え去れ」

霧切「苗木君逃げなさい!」ダッ

田中「やめろ、そいつを殺すな!」

左右田「苗木いぃ!」


ボクの頭上には、槍。
体が動かない。怖いからか、な
やっぱりボクには何も、できな

パワー「幸運とは名ばかりの、愚か者め!死ぬがいい!」



「幸運とは名ばかり、だって?」



「全く節穴な眼で笑っちゃうね。それでも神様の使いなのかな?はっきり言っておこうか」



「それは違うよ」

視界に飛び出してきたのは、黒だった。
蛍光灯がなくたって昼の日差しが差し込んでいる会議室が、一段階暗くなって。

そして目の前の天使は一際濃い黒い闇に絡めとられていたんだ……!

「うおおおおお!?」
「闇、闇が……!」


二メートル近い巨漢の天使すらあっさりと会議室の奥の奥へ引きずり込まれていく。
プリンシパリティは既に悲鳴が途切れて、姿はどこにもない。

パワー「馬鹿な……このような【死神】……人間に扱えるわけ、が」

「そりゃあ、ボクも驚いてるよ」

「でも、ボクみたいなゴミムシにでも才能があるんだよ……ボクの唯一の取り柄、かな」

田中「この魔声……狛枝か!闇の奔流に貴様の身が隠れているとは」

左右田「つーか狛枝の仲魔なんて始めて見たぞ!?こんな意味不明な力持ってるのかよぉぉ!!」

「【超高校級の幸運】……ボクと彼の才能を並べるのは本当に申し訳ないけど」


狛枝「それが才能さ」

いつの間にか闇は綺麗に消え去っていた。
もちろん天使達はどこにもいない。

ただ、会議室の奥ににっこり微笑む狛枝先輩と、
金色の、それでいて禍々しい意匠の棺があったんだ。


霧切「助けて……下さったの?」

狛枝「ボクとしては希望であるキミ達の戦いをもっと見ていたかったんだけどさ、あんまり時間もないし助太刀をさせてもらったんだよ」

狛枝「ボクの力じゃあないよ。この【モト】のお陰だよ」

苗木「その、棺が?」

狛枝「そうだよ?だってキミ達も見たでしょ?モトの【腕】を」

どうも会話が噛み合ってないな……

左右田「待てよ狛枝!時間がないってどういうk……ぎゃああっ!?」

田中「おい喧しいぞ雑種……む?!」

悲鳴をあげた方を振り向くと、左右田先輩が転げ回ってる。
その拍子に何かが転がった。

霧切「左右田先輩?……これは」

苗木「……白い石だね?」

掌サイズで、ちょっと潰れたような丸みがあって、つやつやに磨かれたような表面に青い筋が走っている、石だ。

あれ?何だろう、この違和感……

田中「なんだ雑種。その白き大地の子は」

左右田「狛枝が出てきたら急に熱くなりやがった……くっそ、でも捨てねーぞ!これはオレのだ!」

霧切「……」

狛枝(……へぇ?)

狛枝「じゃあ、ボクはこの汚い姿をさっさと引っ込めるよ!ごめんね、本当に息しているのも申し訳ないよ……」

狛枝「それじゃ。あ、あと……下に早く降りた方がいいよ」

狛枝「このままだと……ボクら揃って学園には帰れないかもしれないよ?」

そういって不吉な雰囲気を残して、彼は部屋を出て行ったんだ。



chapter2 地上と罪。罰と実地訓練 非日常編

ここまで。ここからじゃんじゃん色々出すぞー

誰か私に田中語を教えて下さい(切実)

>>118

おつん

スッ
http://racing-lagoon.info/nomu/translate.php

乙っす
田中語は…雑談スレの紹介にあったノムリッシュ翻訳に一回かけてから翻訳で変わった部分をそれっぽい言葉に直して使ったり
他のキャラのツッコミなんかで遮ったり…とか?

ぼっち使えねーな
なにしに来たんだ

遅くなってます……(ぬけぬけ)
まずはコメント返信をば。

>>119 >>120
アドバイス&サイト紹介ありがとうございます!正直前回の投下分の田中クンの話し方はうまく表現できたか全く自信なくて…
私にもリアル友人に厨二病持ちがいるのですが、正直そういう人達のボキャブラリーは尊敬してます。


>>121
とりあえず説明不足で誤解させてしまったかも……
霧切さんが戦えなかったのは、
・主力仲魔のアークエンジェルが原因不明の召喚拒否。→悪魔についてはともかくcompについてそこまで詳しくはないよ!
でもって他の仲魔は諸事情により使えない。

・先輩がいるはずのビルが爆発してるのに悠長に考えてられない、だったら戦える苗木クン&タム・リンに頑張ってもらった方が効率的。→先輩方(今回は田中クンでしたが)の協力もあてにできるし。

・あと霧切さんの生身の戦闘能力。素人相手なら圧倒的、玄人相手なら何とか逃げられる、悪魔相手は無謀、ぐらいのレベルだと思ったので、戦闘能力高い天使に真っ向勝負は難しいと判断しました。メタな話、いくら護身術に長ける霧切さんでも即死魔法である破魔魔法回避は運ゲーでは、と。

左右田クンが戦わなかった理由は……うん、描写少なすぎですね。


スランプ中なので短編挟むかもです

まあ人間と契約してるからといって自分よりヒエラルキー上の天使に逆らおうとは普通思わんわな
神至上主義の縦社会で人間見下してる連中だし

>>124 >>125
結構ロウの皆さんってどーも胡散臭く見えるんですよ、1には。「平和」には見えますけど……

短編案としては、制圧せし氷の覇王のわくわく魔獣飼育日記という名の田中語練習か、葉隠クンの言ってた仲魔(一方的な)のエピソードを考えてます。どっちがいいですかね……
本編で仲魔を明かしてない生徒多すぎてネタバレになるからちょっと悩みますね。

他何か見たい物があればせひ。なお本編も少し書き進んでます。

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