上田「なぜベストを尽くさないのか?」エレン「え!?」(65)



山田「上田さーん、問題の村っていうのはまだ着かないんですかぁ?」

山田「私お腹空いたんですけど。肉奢ってくださいよ肉」

上田「相変わらず意地汚いな君は……もうすぐ着くはずなんだが」

山田「ってずーっと平地走ってるじゃないですか。村は森の中じゃ?」

上田「むーん……一体どこだここは?」

山田「はああ!?上田さんすごい余裕の顔してた癖に!どーすんですか!」

山田「とりあえず引き返しましょうよ」

上田「ぬ!あれはなんだ?」

山田「……か、壁?」

上田「君の胸のことじゃない、あっちだ」

山田「やかましいわ!あっちってどっち……え…」

上田「……あれは、巨人か?」



ドシンドシン


山田「ちょおおおおお!こっち走ってきますよ!なんですかアレ!」

上田「ブクブクブク」

山田「おい上田ァ!泡ふいてないで車運転しろ!どんと来い超常現象じゃなかったんですか!?」

上田「……ハッ!いかん……しかしなんだあれは?物理学的にあの大きさで人体のブツブツブツブツ……」

山田「いいからさっさと運転しろ!とりあえずあの壁に向かいましょう!!」


ブォォォオオオン

壁の上

兵士「……ん?なんか……変なものが巨人に追われてるぞ!?」

兵士「なんだあの箱?巨人は人しか狙わないはずじゃ!?」

兵士「よく見ろ!中に人が入ってる!どういうことだ?」

兵士「と、とりあえずあの巨人を倒そう!」




山田「わ、なんですかあの人たち…!?空を飛んでる!?」

上田「霊能力者か?」

山田「かもしれません。でもあの化け物倒してくれましたよ!やったあ」

上田「これは映画の撮影かなんかか…?」

山田「じゃあ上田さんが泡吹きながら気絶しちゃったところもバッチリ撮られちゃってますね」

上田「うるさい貧乳」

山田「だまれ巨根」



山田「あ。さっきの霊能力者たちがこっちにやってきます」



兵士「貴様ら!何者だ!?その箱から降りて敵意がないことを示せ!」

上田「箱…?彼らは車のことを知らないのか?」

山田「っていうか刃ものもってますよぉ!やばいやばい、上田さん早く投降しましょう」


兵士「貴様らは何者だ!」

上田「日本科学技術大学理工学部教授、上田次郎だ。こっちは19384番助手の山田だ」

兵士「に、にほ……え?」

上田「youこそ何者だ?もしかして、我々が調査に赴こうとしていた○○村の超能力者か?」

兵士「い、いや……違う」

山田「あのー。私たち道に迷っちゃって、ここどこですか?何県ですかね」

兵士「……なにを言っているんだ?」

山田「??」

兵士「??」



兵士「おい、ピクシス司令からの伝令だ。とりあえず壁を上らせて、牢に入れておけと」

兵士「わかった。じゃあ俺たちに掴まれ」

山田「うわぁぁ、まーたこのパターンですか。私たち何回牢に繋がれればいいんですか」

上田「しかしあの壁……なんなんだ?テーマパークか?」

兵士「じゃあ、立体機動装置を使って壁を上るぞ」パシュッ

上田「? 階段もなにもないのにどうやって……」グンッ

上田「ふんぬおおおおおおおおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉおぉおぉ!!!!!」ヒューー

上田「ひぃあああああああああああああああああっ!!!」


兵士「あ、あの男性は大丈夫か?」

山田「上田はでかい図体の割に高所恐怖症なんですよ」





山田「あのう…兵士さーん。カツ丼とかでないんですか?」ガシャガシャ

兵士「静かにしていろ…」

上田「恥ずかしいからやめろ山田。それより一体ここはどこなんだ?」

上田「壁の中にあった街……どう見ても大きすぎる」

上田「ここは本当に日本なのか?」

兵士「お前らさっきからニホンってなんのことだ?ここはウォール・マリア内のシガンシナ区だぞ」

山田「なにがなんやら」

上田「どうやらかなり突飛な世界に来てしまったようだな」

山田「っていうかここ外国なんじゃないんですかね。なんか文字も変だし」

山田「もしかしたら未発見の大陸?じゃあお土産たんまり持って帰れば……」

山田「かなり金儲けできるんじゃないんですかね?うひょひょ……」

上田「君はそればっかだな」


山田「そうと決まれば、脱獄しましょう上田さん!」

上田「しかし、どうやって」

山田「まかせてくださいよ。おいそこの兵士、ちょっとこっち来い」

兵士「偉そうだな……なんだ」

山田「ごほん。私には神から与えられし神聖な力があります」

兵士「あー?何言ってんだ」

山田「今からそれを証明しましょう。ここにカードが12枚あります……」

超期待

上田さんゴム人間になったりするからな



山田「……にゃむー!!」

山田「……あなたが今持ってるのは、5のカードですね?」

兵士「な、なんで分かったんだ!?お、お前らなにを企んでいる!?」

山田「私には透視能力があるのです。いま、私の目には……」

山田「あなたの家に、とんでもない災厄が降りかかっている光景が映っています……」

兵士「な、なにぃ!?一体どんな…!?」

山田「それは言えません……ですが、早く帰った方がいいですよ…」



兵士「いや、さすがにそれはできん。仕事中だし」

山田「………えーい!!」バゴッ

兵士「おうふっ!」バタン

山田「よし、鍵をゲットしました。さあ行きますよ上田さん」

上田「結局力技なのか……」


バタバタ…


―――カンカンカンッ!




上田「む、何の音だ?」

山田「警報? やばい、脱獄したのがバレたかも」


「な、なんだあの巨人はぁーーーー!!」
「壁が壊されたぁああああ!!逃げろーーーー!」



上田「……what?」



山田「うわあ!?壁からなんかグロイのが顔覗かせてますよ!?」

上田「ななんななんなんあんあな」ブクブク

山田「いちいち気絶しないで下さいよ!とりあえず、さっき殴った兵士を起こしましょう!」



兵士「な……え……壁が?そんなことあるわけ…」

山田「いいから早く行ってください!なんかやばいんです!」

兵士「わ、分かった!」ダダッ


上田「俺たちも逃げるぞ!とりあえず人の波を追っていこう!」

山田「うわああああっ さっきの化け物いっぱいいるううう」


ダッダッダッダ



エレン「母さん!母さんっ」

山田「え!?」

山田「ちょっ…上田さん!あの子たち、お母さんががれきの下に!!」

上田「ぬ!?まずい、巨人が迫ってきてるぞ!」

上田「い………いくぞ山田ぁ!!」ブクブク

山田「はい!」


エレン「うぅうぅう…!持ち上がらない…!」ググ

ミカサ「うう…っ」

カルラ「早く逃げて!!お願い!」

上田「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ」

エレン「えっ!?お、おじさんだれ!?」

上田「why don't i do my best!!!!!」

グググググッ!!

カルラ「え…!」

上田「さあ私の背におぶさって!行きますよ!」

山田「子どもたちも、ほら!」

エレン「あ、ありがとう!」

期待!!



ドシン ドシン


エレン「だ…だめだ!追いつかれるよ!」

ハンネス「おいお前ら!無事か!」

カルラ「ハンネスさん…!」

上田「ハンネスさんとやら!俺たちで巨人を足止めしよう!」ブクブク

山田「う、上田!?恐ろしさの余り白目むいてるくせになに言って!?」

上田「youは黙ってろ! この美しい女性を頼むぞ!」

カルラ「えっ え!?」

ミカサ「……」(困惑)

支援

エレン「おじさん、ハンネスさん、大丈夫なの!?」

ハンネス「あんた見たところ一般人のようだが…!?」

上田「一般人じゃない。iq240の天才物理学者だ!」

ハンネス「よ、よくわかんねえが、やったろうじゃねえか!ああ!!」


山田「上田ぁ!し……死んだらお前の下半身の秘密、みんなにばらすからな!!」

上田「言うんじゃない!山田、必ず避難先で会おう!じゃあな!」



ダダダダダ

巨人「」ドシドシ

上田「あんたらは霊能力で空を飛べるらしいな」

ハンネス「れいのうりょく?立体機動だが…」

ハンネス「とりあえず奴の弱点はうなじだ。そこ以外を狙ってもすぐ回復しちまうぞ」

上田「なるほど。じゃああんたがその刃物でとどめを刺してくれるか」

ハンネス「あんたは?」

上田「俺には……通信教育で会得した空手(免許皆伝レベル)がある!」

ハンネス「へっ そりゃすげえ!じゃあ頼むぜ!」ヒュッ



上田「ほぁぁぁぁあぁあ…!」ゴゴゴ

巨人「」ニヤニヤ



上田「よろしく―――――――――………ネッ!!!!!」


バッ!!






数日後

山田「はぁー。今日もパンいっこしか食べれないんですかぁ」モグモグ

エレン「明日はもらえるかどうかも分かんないし」モグモグ

ミカサ「……」

山田「まあ一日一食食べれるだけいいですよね。以前はそれすら危なかった生活だったし」

エレン「食糧難だからなぁ」

山田「我が家の家計だけね」


カルラ「…私を救ってくれたあの男の人は無事かねぇ」

山田「あのバカは何度でも蘇るんで大丈夫ですよ」


兵士「……」ウロウロ


山田「げっ どさくさに紛れて脱獄してたの忘れてた。まずいかな」

山田「とりあえず私ちょっと隠れてきます!」ババッ

カルラ「ヤマダさん!?あっ……」

ミカサ「行っちゃった」

川のほとり


山田「ここまでくれば大丈夫か?」コソコソ

山田「はぁ~なんか変なことに巻き込まれた。上田がいつも私に厄介ごとを持ち込むからいけないんだ」

山田「やっぱあのとき、断ればよかった……米俵に釣られた…」

山田「……上田、どこにいるんだろ」

山田「早く迎えにこないと、下半身の秘密ばらしますよー」

山田「…………」

山田「上田の巨根ーーーーーー!!!!!」

山田「弱虫!阿呆!馬鹿ーーーーーー!!!」


ちゃぷん


上田「youはこんなところで俺の秘密を大暴露して何が楽しいんだ」ポタポタ

山田「上田さん!?」

山田「なぜ川の中から!?」

上田「あれから俺はハンネスさんと一緒に化け物を殺した」

上田「しかしそれからハンネスさんと逸れてしまってな」

上田「仕方なく巨人どもを空手で撃退しながら、やっと大勢の人が避難しているところに辿りついた」

山田「私たちはそこから、舟で内側の壁の中に避難してきたんですよ」

山田「上田さんは何故舟に乗らなかったんですか?」

上田「俺もよく覚えてないんだ。確かに俺は舟を見つけて立っていたはずなんだが」

山田「まさか、上田…」

上田「なんだ」

山田「また気絶したんですか?」

上田「……」

山田「時間差で」

上田「……」

兵士「なんかこっちで話声がしなかったか?」ガサガサ

上田「! やばい隠れろ!」


兵士「んーいないなあ。絶対人の声聞こえたんだが……巨根がどうのウォール・バストがどうの…」

山田「胸のことは言ってないだろ!」

兵士「!! やっぱ人の声がするぞ!探せ!」

上田「you!なにをしてるんだ!」

山田「あわわ……!」

上田「動物の真似をしてごまかすんだ!」

山田「はいっ」


山田「う……ウヒャオォ~ン」


ざわざわ

兵士「なんだ!?人ではなく未確認生命体か!?」

兵士「やばいぞ、司令を呼んで来い!」


上田「一体君はなんの動物の真似をしたんだっ!余計おおごとになったじゃないか!」

山田「くっ じゃあ次はガッツ石マッ虫の真似を……!」

上田「もういい!君はなにもするな!」


山田「やばい、見つかる!こうなったら上田さん、以前やった『大きい根っこ』作戦しかないですよ!」

上田「あ、あれをやるのか!? く、やむをえまいか」


兵士「いたぞ!お前らそこで何をしている?」

兵士「あ、お前ら壁が破壊される前に、変な箱で侵入してきて牢に繋がれてた奴らじゃ!?」

兵士「まさか……壁が破壊されたのは、お前らのせいなんじゃ……」


山田「違いますよ!」

上田「気が立っているな…。みなさん、少し落ち着いてください!」

スタスタ


兵士「こっちに来るな!止まれ!」

上田「まあまあ……」ヌギッ

兵士「なぜズボンを脱いだ!?」

ワロタ



上田「どうです? これ……」

兵士「!?」

上田「ほーら、どうです?」

兵士「は、あわあ……あああ……!?」ガクガク

上田「大きいでしょう……」

兵士「ひぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」バターン


山田「気絶した!よっしゃ逃げるぞ上田あ!」

上田「待て!ズボンを履かせろ!」


ピクシス「貴様ら、わしの部下になにしておる!?」

山田「はっ…!」


ピクシス「貴様らが牢にいれたという者たちか……ゆっくり話を聞かせてもらおうかの」

山田「矢部さん!? なんでここに!?」

上田「山田違う!隠してないだろう、矢部刑事じゃない」

山田「ああっ」



ピクシス「あの者らを捕えろ」

兵士「ハッ!!」バッ

山田「わーー待った待った!」


ハンネス「待ってください!その人たちは俺たちを助けてくれました!敵じゃありません、司令!」

上田「ハンネスさん!」

隠してない...

支援


ピクシス「ほう?まことかの?」

ハンネス「一緒に巨人を前に戦いました。確かツウシンキョイクのカラテという術で戦ってました」

ピクシス「ふむ?……ならばひとまず落ち着いて、お主らとゆっくり話をしたい」

ピクシス「着いてきてくれるか?」

山田「はい、いいですよ」

ピクシス「ありがとう。じゃあ来てくれ」

上田「あ、ちょっと待ってくださいパンツを……」ゴソゴソ






ピクシス「……信じられないが、お主らはわしらとかなり違う世界からやってきたようじゃな」

上田「科学的ではないですが、俺たちは違う世界に迷い込んでしまったのかもしれない」

山田「えモグモグえ~、ハムムシャマジでモグモグすか?」

ピクシス「しかしお主のもつ様々な知識は大変興味深い」

ピクシス「壁外からやってきたということで、憲兵団や調査兵団にも話を通さなければならんが……」

ピクシス「もし許可が下りれば、対巨人兵器の改善にお主の知識を貸してくれんかの」

上田「ええ…ええ!勿論構いませんよ!ドンと来い、超常現象!」

上田「私にできることなら、なんでもしましょう!」

ピクシス「おお、ありがたい。では早速エルヴィンやナイルに伝令を送ろう」

山田「あのー、私はなにをすればいいでしょう?」


ピクシス「ふむ、お主はなにができるのじゃ」

山田「マジックができます。私は今大人気のマジシャンなんです」

上田「うそこけ」ボソ

ピクシス「マジック……?」

上田「あー、こいつは私の12893743番目の助手なんですよ!」

上田「山田には、私の研究を手伝ってもらいます」

ピクシス「了解した。ではの」ガチャ


山田「な、なに勝手に話通してんですか上田さん。この世界、どうやらマジックないみたいですし」

山田「ライバルがいない中で、私が人気絶頂マジシャンになれるチャンスだったのに」

上田「いいから黙って協力しろ!」

☆ 数年後


山田「いやあ~私がまさか軍人になるとは、人生なにがあるかわかんないな~」

上田「これをこの数値にして……次は……」

山田「ていうかこっち来て数年経っちゃいましたけど、家賃どうなってるんでしょう」

山田「帰ったらもう私の部屋なかったりして……うわあああ!」

山田「そうなったら上田さんも私の部屋探し手伝ってくださいよ!?」

上田「ここの角度が悪いのか?いやでもこっちの…」

山田「上田、聞いてるのか?」

上田「ええい!うるさいわ!君は助手というくせにちっとも役に立たないな」

山田「まあまあ。そうだ!今日はカルラさんの家に行きましょうよ!」

山田「エレンくんとミカサちゃんも今日は、く……くえ……なんとかも休みらしいですよ」

上田「訓・練・兵・団だ。いい加減覚えろ」


山田「よし行くぞ上田!」

上田「you…自分がヒマなだけだろう。まあいいか…」




山田「こんにちはー」

エレン「あ、ヤマダさんとウエダさん!久しぶり」

ミカサ「こんにちは…」

カルラ「おや!びっくりした。いきなり来るんだもの。ミカサ、お茶淹れてくれる?」

ミカサ「うん」

上田「やあこんにちは、相変わらず美しいですねカルラさん」

山田「人妻口説くのやめろ」


山田「まだお父さん行方不明なんですか?」

エレン「そうなんだ。全くどこほっつき歩いてるやら」

カルラ「……」

ミカサ「……」アセアセ

上田「大丈夫、きっと帰ってきますよ。あなたみたいな方を一人残していくわけありませんから」

エレン「一人じゃねーし、俺とミカサいるし」

カルラ「…そうよね。きっと帰ってくるって信じてる」

エレン「でも、俺、父さんに一回だけあの後会った気がするんだ」

山田「え?」

エレン「覚えてないんだけどさ……そのときこれ、たぶんもらった」チャリ

山田「鍵?」

エレン「俺んちの地下室の鍵だ。父さんは、地下室に巨人の秘密が眠ってるって言ってたような言ってないような」ズキズキ

エレン「……うっ、頭いってえ」



カルラ「じゃあ、またきてくださいね、お二人とも」

上田「ああ、見送りは結構ですよ。立つの辛いでしょう」

山田「じゃあカルラさん、また」



山田「でもエレンくんとミカサちゃんが、く…クエンサン兵団に入るなんてびっくりしたよ」

エレン「訓練兵団な」

ミカサ「私は…二人が東洋人と聞いたときの方が、びっくりした」

上田「ああ、こっちの世界では東洋人は君ひとりなのだったね」

ミカサ「…」コクリ

上田「同じ東洋人でも、ここまで差がでるなんてなあ。そこの山田と比べて月とスッポンだね」

山田「嬲り殺しますよ」


エレン「俺たち訓練兵のなかでも結構成績いいんだぜ?」

山田「そうなんだー、すごいね」

上田「もうすぐ訓練終了じゃなかったか?」

エレン「そうだよ。俺は調査兵団になって巨人を駆逐する!」

山田「九地区……?b地区?」

ミカサ「排除するという意味」

山田「へえ。それカルラさんには言ったの?」

エレン「い、言ってないけど」

山田「危ないんだからやめとけばいいのに」


エレン「でもそんなこと言って内地に留まってちゃ、人類は巨人に勝てない!」

エレン「またいつあの超大型巨人が現れるかも分からないんだ」

上田「山田の胸も、いつか壁を乗り越えて超大型になるといいな」

山田「黙れ上田」



ミカサ「エレン、ここでお別れしないと」

エレン「ああ。とにかくウエダさんは兵器の開発がんばってくれよ!俺たちも訓練がんばるから!」

上田「少年少女頑張れよ!はっはっは!ベストを尽くせ!」

山田「またねー」





上田「できた……ついにできたぞ!山田!おい起きろ山田っ」

山田「うーん……ウヌャニュペェィギュゥリュ星人が……待ってぇ…」

上田「起きろ!見ろ、できたんだ!」

山田「うるさいなあ…なんですか」

上田「これだ!砲撃の改良に成功した。精度はこのあいだ上げたから、今回威力をあげてみた」

上田「これで一発、巨人のうなじこと吹っ飛ばせるぞ!はっはっは、どうだ天才だろう」

山田「へーそうですか」

上田「次は軽量化だろうか…いやそれならいっそ携帯型も…」

山田「じゃあピクシスさんとかに連絡してきます?」


上田「待て。まだ試し撃ちしてないからな。一緒に付き合え」

山田「はあ?やですよ。一人でやってください」

上田「youはそれでも助手か!?ほら運ぶの手伝え!」

山田「家賃何カ月分?」

上田「…………3」

山田「7」

上田「ええい分かったから!ほら行くぞ!」

山田「えっへへへへへ!」


上田「ここらへんでいいか。ふう」

山田「じゃあババンと撃ちますか」

上田「よし。セット、と」


ドカーーーーン!


山田「…あれ?なんで壁の方に向かって」

山田「命中率は上げたんですよね」

上田「しまった。命中率は上げたが、砲撃手(俺)が未熟だったな」

山田「おい上田ァ!どーすんですか壁、穴あいちゃいましたよ!!」

上田「……に、逃げよう」

山田「最低ですね!」



山田「…あれ?」


山田「か、壁の中に……!?」

上田「」

山田「巨人……!?え。どういうことですかねアレ 上田さん?」

上田「」

山田「ってまた気絶かい!もういいやほっとこう」

山田「ハンジさーん、団長ー」ダダダ


上田「」


ハンジ「壁の中に巨人!?なにそれ!?ほんとなのヤマダ?」

山田「ええほんとです。とにかく来てください」

団長「信じがたいな、でもどういう経緯でそれを発見するに至ったんだい」

山田「かくかくしかじか」

団長「おい勝手になにしてくれてるんだ」

山田「まあまあ!ほら急ぎましょう!」

しまった
ネタバレ注意って1に書くの忘れてた。
すいません ネタバレあります


上田「」

ハンジ「………ッ!?」

団長「な………なんだ、アレは……!!」

ハンジ「ほんとに、巨人が…壁の中に!あれはたまたまあそこにいただけなの…?それとも…」


教会の人「アレに日光を当てるなぁぁぁぁ!!」

山田「うわっ」





山田「いやーそれにしてもなんだったんです?アレ」

ハンジ「私も問い詰めたんだけど、結局口を割らなかった」

上田「教会ぐるみで隠してたってことですね」

ハンジ「……はあ…。さっさと秘密を明かしてくれれば一気に巨人の謎に近づけるかもしれないのに」

上田「それにしても、恐ろしい光景だった……なんてショッキングな映像なんだ……」

山田「ソデスネ」

団長「その件については、私もいろいろ掛け合ってみよう」

団長「それはそうと、ウエダ、あの砲撃は完成したのかい?」

上田「ええ。今度はまともな砲撃手に撃ってみさせてください」

上田「以前より格段にパワーアップしてるはずですよ、ハッハッハ!」


団長「そうか。さっそく駐屯兵団に連絡して壁に取り付けてもらおう」

上田「次は携帯タイプの対巨人兵器を構想してるんですが……私の天才的頭脳でも、これは少し時間がかかりそうです」

団長「いや、構わない。期待しているよ」

ハンジ「いやーすごいねウエダ。巨人の実験に参加してみる気はない?」

上田「それは遠慮しておこう」ガクガク

山田「上田さん、膝めっちゃ震えてますよ」



山田「チッ なんか上田さんばっかりチヤホヤされてムカつくなあ」

上田「僻むんじゃない、そんなんだから膨らまないんだぞ」

山田「どこがだ?はっ倒しますよ」

山田「あーあ。私そろそろ『お前のやってることは~』って言いたいんですけど」

山田「なんか事件起きないかな~」

上田「不謹慎だぞ」





山田「とかなんとか言ってるうちにエレンくんたちが卒業か」

上田「早いな」

山田「なんか結構こっちの世界馴染みましたね」

山田「ていうかご飯おいしいし……あっちより待遇がいいかも…」

上田「うまいか?……ああ。youの……ご飯は」

山田「ええ…」

上田「…」

山田「…」


ドゴーーーーン!


山田「ふぎゃっ!?上田さん、なんですか今の音?」

上田「わからん!外に出てみるぞ!」

山田「気絶しないでくださいね!」

アンヘルみたく工房所属じゃないのね


「ぎゃああああああ!また超大型巨人だああ!」
「壁が壊された!巨人が入ってくるぞ!」
「住民を避難させろーーーー!」


上田「ぎゃああああああああああああああっ!」

山田「上田、落ちつけっ!」

山田「私たちもさっさと逃げましょう!」

上田「はあはあ…お前だけ先に行っててくれ」

山田「はい!?」

上田「まだ試作品段階だが、携帯型の対巨人兵器、散弾銃のようなものがいくつかできているんだ」

上田「これを届けてくる!」

山田「大丈夫なんですか!?」

上田「大丈夫だ!科学は勝つ!さらばっ」

山田「ああ……ほんとに大丈夫かな…」


山田「私はまずカルラさんのところに行かないと!足が悪いから、一人じゃ逃げ切れないはず…!」

キャーーー!
ウワアアアア タスケエクレーー


山田「ひぃぃ…やっぱ早く元の世界に帰りたいよぉぉぉ」

山田「おかあさーーーん!」


バタンッ

山田「カルラさん!大丈夫ですか!?」

カルラ「ヤ、ヤマダさん?」

山田「さあ!肩を貸しますから!行きますよ!」

カルラ「でも…私が一緒じゃあ、逃げ切れないんじゃ…!!」

山田「大丈夫ですからっ」

ドシン…ドシン……


山田「……うっ!」

カルラ「ヤマダさん、私はいいから……!」

山田「おっ おいこらぁ!このデカブツ!こっち来るなぁっ!」

巨人「」ニタニタ

山田「うわあああああああっ お母さーーーん!!!」

カルラ「ひ……っ!!」



巨人「ウアー」


ドシン…ドシン……



山田「うっ上田ぁーーーーー!なんとかしろーーーー!!」


「…………」

「……あー」

ガンッ ガンッ

「………」

「……チッ」


矢部「おい石原ァ!!このカーナビ壊れてんじゃないやろなあ!!」

石原「あ、兄ィ、そんな叩いた方が壊れると思うんじゃけえの!!」

矢部「機械なんつーのはこうすりゃ大体なおんじゃボケェ!」

矢部「どーなっとるんやコレほんま。さっきから変な画面ばっかやで」

石原「とゆーか東京にいたはずなのに、全然周りが東京っぽくないのぉ!」

矢部「どこじゃここ? んん?なんやアレ」

石原「ありゃーのー壁じゃな!兄ィ!」

矢部「んなの見りゃ分かるわボケッ」バシッ

石原「ありがとうございます!!」


ブォォォォン…


矢部「なんや、でっかい気色悪いものがうろうろしとるなあ」

石原「これ、もしかして、映画の撮影ってやつじゃなか、兄ィ!?」

矢部「なんやてえ!ハリウッドっちゅー奴か!?ほんならわしらも映画に映ったろやないかい!!」

石原「行ったれ兄ィーーーー!!」


ブォォォォォォーーーーン!!!ギャリギャリギャリィ!!


前衛兵士「……なんだあれは…?巨人じゃない…なにかが」

前衛兵士「あっ……穴通って行っちゃった」

前衛兵士「おい、よそ見してる暇はないぞ!!」


ブオーーーン


矢部「うわっ!?あ……死体いっぱい転がってるが……ありゃ偽物か?」

石原「おぼろろろろろろろろ」

矢部「ほ、ほんまに映画なんかこれぇ!?ワシこわなってきたで!?」

石原「おぼろろろろろろろろ」

矢部「ん!?あっこにおるんは貧乏マジシャン女か!?」



ギャリィィィッ


巨人「アー」

山田「うにゃーーーーーーーーーー!!!」


矢部「伏せぇ まな板女ぁ!!!」


バンッ バン!バンッ


巨人「アーーー」目がぁ

矢部「どんなもんじゃい!」


キキーーーッッ


山田「………や、矢部さん!?」


矢部「お前黙ってエキストラに応募しとるとか、ほんま卑怯な女やのぉ!」

山田「は?なに言ってんですか?」

カルラ「あ、あなたは……?」

石原「あ、兄ィ、あの化け物回復しとるけん、はやく逃げた方が」

矢部「せやな!二人ともはよ乗れや!生もんのカーチェイス体験できるでぇ!」

石原「俺ら追いかけられる側ですけんのぉ!!」

山田「よくわからんが、助かった!カルラさん、早く!」

カルラ「ええ…!」

ざわざわ ざわざわ

カルラ「ここまで来れば大丈夫だね。三人とも、本当にありがとう…」

カルラ「特にヤマダさんには、二回も助けてもらって……」

山田「いえいえ。あーそれにしても怖かった…死んだかと思った……」

矢部「しっかし最近の特撮っつーんはすごいなぁ」

石原「ド迫力やのぉ!」

山田「あの、最初から変だなって思ってたんですけど、なんか勘違いしてません?」

山田「これ映画じゃないですよ」

矢部「……あ?んなアホな!!」

山田「上田さん大丈夫かな…」

矢部「先生も来とるんか?」

山田「はい…まあ」


山田「………」

山田「カルラさんはここにいてください。私、ちょっと上田さんの様子見てきます」

カルラ「ええ!?危ないからよしなさい!」

矢部「おまっわし等がせっかくここまで連れてきたげたんに正気か!?」

山田「でも!」

矢部「……ハーッ。ほんまこのインチキ女は。乗れや!」

山田「え、連れてってくれるんですか?」

石原「さすが兄ィじゃ!!これがツンデレっちゅーもんなんですかいの!」

矢部「うrrっるせボケェ」ゴツンッ

石原「ありがとうございます!!!」


山田「よし、行くぞ!ボンクラ1号、2号!!」

矢部「テメ殺すぞゴラァ!!!」

かきだめなくなったんで今日はこれにて
方言むずかし

おつ!

トリック組の再現率の高さw
そいや矢部さん単独ドラマおめでとうw

懐かしいなーw
乙でした

おつです
また楽しみにしてます

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