渋谷凛「シェアハウスの恋敵」 (329)







ー道ー


凛(はぁー、今日もつかれたなぁ)

凛(シンデレラガールに選ばれたのは嬉しいけど…たまには休みも欲しい…かも、うん)


凛(はー……今日ははやく女子寮に帰ってゆっくりお風呂はいって寝よう、うん、そうしよう)

凛(…あれ?ていうかなんか騒がしい気が…?)



ボォォォォォォォッッ!!!!!!

ウゥゥゥゥーー!!

カンカンカンカンカン!!!





凛「………あー」

凛「……うん」




凛「女子寮燃えとるッッッッ!!!!?」



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1400037510




『次の日』

ー事務所ー



凛「………」ズーン…


卯月「凛ちゃん…大丈夫?」

未央「なんか火事の原因はガスもれだったらしいよ、被害はなんとか最小限に抑えられたから不幸中の幸い…かな?」

卯月「でもまさか…」

未央「…うん」




卯月、未央『まさか凛ちゃん(しぶりん)の部屋とその隣だけ燃えるなんて…』









卯月「他の部屋はまったく被害が無かったらしいよ…」ヒソヒソ

未央「らしいねー…ほんとなんだろ、運が無いのかもしれないね」ヒソヒソ

卯月「それも普段は凛ちゃん実家通いだもんね」ヒソヒソ

未央「うんうん、両親が結婚記念日で1ヶ月旅行にいってる間だけ女子寮に住む予定だったのが…」ヒソヒソ

卯月「まさかの二日目で…うん…」ヒソヒソ

未央「いやでもさしまむー、逆に二日だけだったからダメージも少ないかも…」ボソッ




凛「………」ズーン

凛「………もう死にたい」ボソッ




卯月、未央(重症だー!!!)




未央「ま、まぁまぁまぁしぶりん!!良かったじゃん怪我とかなくて!!」

卯月「う、うん!そうだよ凛ちゃん!外出中だったし逆にラッキーっていうかやっぱりシンデレラガールは一味違うって感じ!!」


未央「そりゃ服とか小物が燃えちゃったのは残念かもしれないけど大切なものは実家の方に置いてあるんでしょ?だったら替えだってきくし…」

パシーンッ!!


卯月「え…?」

未央(ビンタされた…)ヒリヒリ

凛「ふざけないで!かえなんて…かえなんてきかない!!」







未央「っ……そ、そうだよね…ごめんね、凛にしたら服だって小物だってかえなんてきかない大切なものだよね…ごめん、デリカシーなかったね…」

凛「あの服は……あのハンカチは……」プルプル

卯月「凛ちゃん……」




凛「あのプロデューサーが三日着てたブラウスとずっと使っててボロボロになったハンカチはもう戻ってこないんだよ!?」

凛「あの綺麗好きなプロデューサーが三日間徹夜続きで着替えられなかったブラウスとハンカチ……!!!あの鼻孔を直接駆け抜けるようなまるで草原にふく一陣の風のような匂いは……もう二度と嗅げないんだよ!!」



未央「あ、卯月このあとカラオケいかない?」テクテク

卯月「うん、全然大丈夫だよ、四時間くらい歌おうよ」テクテク






『二時間後』


凛「……だからあの匂いは他の匂いとは違う、完全に別格の匂いで嗅ぐだけでこんちきちんな気分に……あれ二人ともいない?」


ガチャッ


モバP「おお、凛いるかー?」

凛「あ、プロデューサー、三日間くらい使い続けてるブラウスとかない?」

モバP「ねぇよ、昨日は災難だったな」

凛「まぁね…失ったものはあまりにも大きいよ…」

モバP「まぁ…こんなことしか言えないが元気だしてくれ、ところで俺は他のアイドルのロケ付き添いだったからいなかったけど昨日は事務所で寝てたんだろ?今日はどうするつもりか決まってるか?」

凛「あぁ、しょうがないし実家でしばらくは一人で過ごそうかなって、ハナコもペットホテルに預けてるよりそっちの方が良いだろうから」

モバP「そうか、そこでな凛…頼みたいことがあるんだがいいか?」


凛「頼みたいこと?別に構わないよ」






モバP「おお、そうか!よかったよ」

凛「プロデューサーにはお世話になってるしね、どんな頼みだってきくよ」

モバP「じゃあパンツくれ」

凛「よいしょ」ヌギヌギ

モバP「ごめん冗談だから、お願いだからはいてくれ」



凛「それで頼みって?」

モバP「あぁ、今回の件で凛の部屋とその隣の部屋が燃えたっていうのは知ってるよな?」

凛「らしいね、でも隣の娘三日間ロケに行ってたみたいで誰なのか知らないけど」

モバP「それでソイツは実家も遠いから帰るわけにもいかなくてな…だから他の部屋の工面がつくまですまないが凛のご実家で少しの間寝泊まり…今風に言えばシェアハウスさせてやってくれないか?」





凛「なるほどね」

凛「いいよ、困ったときはお互い様っていうし」

モバP「本当か!?助かるよ、ありがとう凛!」

凛「まぁ事務所の娘なら皆知り合いだし断る理由もないしね」

モバP「いやー良かった良かった…」

凛「で、その娘って誰?」

モバP「ん?あぁ、さっきから俺の隣にいるだろ?」

凛「んー…?」ジーッ











まゆ「…………」ズーン

まゆ「………マジないですよねぇ……………」ボソッ

凛(さっきまでの私みたいなのがいる)





モバP「やっぱり相当ショックだったみたいでな……火災の報告を聞いてからずっとこんな感じなんだよ」




まゆ「マジ消えてぇ………」ボソッ


凛「もう口調からして違う人だね」



モバP「ほら、まゆ?凛が家に寝泊まりさせてくれるって言ってくれてるぞ」

まゆ「凛ちゃん……?」

モバP「あぁ、お礼しなきゃダメだぞ」



まゆ「凛ちゃん……凛ちゃんってあの語尾ににゃをつけて話すスクールアイドルのですかぁ…?」

モバP「そっちじゃない、ミューズじゃない、ニュージェネもしくはトラプリの凛だぞ」

まゆ「渋谷の凛ちゃんですかぁ……?」

モバP「そうそう!お前の仲間でライバルのシンデレラガール渋谷凛だ!」








まゆ「あぁ……わかりましたぁ……凛ちゃんですよねぇ…?」

モバP「あぁ!お前と同じ俺の自慢のアイドルの凛だ!」



まゆ「いつもいつもいつもまゆの邪魔をしてくるまゆの恋敵の凛ちゃんですよねぇ……?まゆのプロデューサーさんをいつもいつも誘惑するあの女狐の凛ちゃんですよねぇ…?まゆとプロデューサーさんの二人だけの世界をこわしにくるあの凛ちゃんですよねぇ…?まゆのプロデューサーさんなのにプロデューサーさんがいつもいつも見ている凛ちゃんですよねぇ……?」

モバP「」



まゆ「うふ…うふふふ…ありがとぉございますね凛ちゃん……まゆを家に寝泊まりさせてくれるなんて優しいですねぇ………自分の部屋も燃えてるのにまゆのことを気にかけてくれるなんてぇ………それにプロデューサーさんにも頼られててぇ……まゆ、すっごく凛ちゃんが羨ましいなぁ…♪これからしばらく……よろしくねぇ…?」




モバP「よっしゃあとは頼んだ」ダッ

凛「…OK、まゆ」

まゆ「はぁい…?」

凛「前からさぁ…いつかハッキリさせようと思ってたんだよねぇ」


凛「ハッキリ言うよ、プロデューサーのお嫁さんになるのは私以外ありえないから」

まゆ「うふ…うふふふ……凛ちゃんたら…芸人さんのほうが向いてるんじゃないですかぁ…?よくそんな面白い冗談が言えますねぇ♪」

バチバチバチッ!!!!


モバP(なにこれ火花でまた火事になりそう)

ブラウスってことはこのP女か





凛「へぇ…いいんだ、そんな口きいても?」

まゆ「何がですかぁ?」


凛「まゆは今から私の家に来るんだよ?つまりさ…家主には従わなきゃ、ね?」

まゆ「ふふっ…ワンとでも鳴きましょうかぁ?」

凛「ふーん、じゃあ鳴いてもらおうかなぁ…?」


まゆ「にゃー♪」

凛「」ブチッ



凛「オ?ヤンノカコラ?」

まゆ「ア?ヤッテヤンゾオラ?」



モバP「喧嘩するな!!!いまから一緒に暮らすのに…仲良くしなさい!!」


凛「誰のせいだと?」ギロッ

まゆ「思ってるんですかぁ?」ギロッ


モバP「ごめんなさい」ジョボボボ



>>19
ごめんシャツの間違い



凛「……」バチバチバチッ

まゆ「………」バチバチバチッ


モバP(なにこの一触即発な雰囲気、ジャックハンマーと刃牙?)


凛「…とりあえず、帰ろうか」

まゆ「はい、お邪魔させてもらいますねぇ…♪」

凛「……背後には気をつけなよ?」ギロッ

まゆ「わぁこわい♪……凛ちゃんこそ寝てる最中気をつけてくださいねぇ…?」ギロッ


凛「ふふふふ」

まゆ「うふふふ」


モバP「な、仲良くするんだぞー…?」






ー道ー


凛「……はい、いまいったことちゃんと聞いてた?」

まゆ「はいはい聞いてましたよぉ?」

凛「じゃあ復唱してみてよ」



まゆ「えぇ…こほんっ」


まゆ「渋谷家鉄則そのいち、凛ちゃんに逆らうべからず」

まゆ「そのに、凛ちゃんに服従すべし」

まゆ「そのさん、凛ちゃんをうらまない、凛ちゃんにうそをつかない、凛ちゃんをうやまう」


凛「…よろしい♪」フンスッ

まゆ「まぁ守りませんけど」ボソッ


凛「…なにかいった?」

まゆ「なぁーんにも?」ニコッ





まゆ「ところでこんな約束ごとを決めるなんて……なんですか?凛ちゃんはまゆをペットにでもしたいんですかぁ…?」

凛「ペットなら今から迎えにいくハナコで充分だよ、まゆはまぁ……」


凛「下僕?にしたい」


まゆ「…まゆのほうがお姉さんだって理解してます?」

凛「芸能界に歳なんて関係ないよ」

まゆ「ふふ……いつかその鼻をへし折るのが今から楽しみですねぇ…♪」


凛「やれるもんならね、ペットホテルついたよ」

まゆ「それじゃあまゆは待ってますねぇ」

凛「え、なんで?」

まゆ「べつに二人でいく理由もないですよねぇ…?」

凛「いやだけどこんなところで一人で立ってたら怪しまれるでしょ、ついてきなよ」

まゆ「いえいえ、凛ちゃんはまゆに遠慮せずはやくハナコちゃんを迎えにいってあげてくださぁい♪」



凛「ま…そこまでいうならいいけど、そんなに拒否するから犬苦手なのかと思った」

まゆ「そそそそそそそそそんなわけないですよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!?」

凛「え」






凛「……」ジーッ

まゆ「……なんですかぁ」

凛「……」ジーッ

まゆ「……」

凛「…苦手なの?」

まゆ「チゲーシ」

凛「昔犬に噛まれたとか?」

まゆ「ソンナンジャネーシ」

凛「単純にこわい?」

まゆ「シツケーシ,イヌトカゼンゼンコワクネーシ」

凛「ふぅぅぅん…」ニヤニヤ

まゆ「ナンスカナンナンスカゼェッーンスケド」


凛「ま、こわいなら待ってなよ、ま ゆ ち ゃ ん ♪」

まゆ「」ブチッ






まゆ「べつに怖くなんかないっていってるじゃないですかぁ!!」

凛「いやいや無理しなくていいんでちゅよー?」ニヤニヤ

まゆ「ワンちゃんなんてかわいいもんですぅ!!苦手なわけないですから!!わかりましたよ!まゆも入ればいいんですよねぇ!?」

凛「無理しちゃダメだって♪ほら、急に大型犬に吠えられて…パンツとかダメにしちゃってもかえのおしめなんてないし」

まゆ「入りますよぉぉぉ!!入ればいいんでしょお!!?」


凛「じゃ、いこっか」

まゆ「え」




凛「だって大丈夫なんでしょ?」

まゆ「いや大丈夫ですけどぉ……ここはもうちょっとねばるところじゃ…?」

凛「いやもうハナコ待ってるし」

まゆ「…やっぱりまゆはお外でまってますねぇ?」

凛「お姉さんなんでしょ?さっさっといくよー」ズルズル

まゆ「いやぁぁぁぁぁ!!!」







ハナコ「ワンッ!」

まゆ「ひうっ!?」

凛「………」


凛「ねぇまゆ」

まゆ「な、なんでしょうかぁ…?」ギュッ

凛「左腕があつい」

まゆ「……蘭子ちゃんのがうつったんですかぁ?」

凛「中二病じゃないから、まゆが抱きついてるからあついんだけど」

まゆ(…いや凛ちゃんって充分素質は………)

まゆ「まゆも抱きつきたくて抱きついてるんじゃないですからぁ…ね?」


凛「…べつにハナコは噛んだりしないって」

まゆ「それとこれは別なんですよぉ…!」

ハナコ「ワンッ!」

まゆ「ひぃぃっ!?」


凛「あーもう、そろそろ家つくからどいてくれる?」







ー凛の家ー

凛「はーい、ハナコは小屋に入っててねー」ガチャッ


凛「ふぅ…二日ぶりなのになんだか久しぶりな気がする…」

まゆ「……」キョロキョロ


凛「…なに見てるの?」

まゆ「いえ…本当に花屋さんだったんですねぇ」

凛「まぁね、といっても私はあんまり専門知識とか無いんだけどね」

まゆ「…?」

まゆ「あれ…?でも確か御両親は旅行中なんですよねぇ?」

凛「そうだけど?店ももちろん閉まってるしね」

まゆ「じゃあ誰がお花の世話をする予定だったんですかぁ…?」

凛「私だよ、家近いしね」

まゆ「…そもそもどうして女子寮を借りてたんですかぁ?いつも実家から通ってたんなら一人でここにいれば良かったんじゃ…」


凛「うーん、まぁ暇だからね、女子寮ならみんなもいるし」


まゆ「あらあら……つまり…」

まゆ「一人は寂しかったんですかぁ?」

凛「……そんなわけないでしょ、バカなの?」





まゆ「ふーん…♪」ニヤニヤ

凛「な、なに!?なにか言いたいことがあるなら言えば!?」///


まゆ「うふふ…寂しいならまゆお姉ちゃんが抱き締めてあげましょうかぁ?」ニヤニヤ

凛「…もう!!寂しかったとかじゃないから!!」

まゆ「強がらなくても大丈夫なのにぃ♪」

凛「あーもううるさいうるさい!!私よりもちっさいくせに!!」///

まゆ「し、身長は関係ないじゃないですかぁ!!」







凛「ほらもうさっさと家はいって」

まゆ「お邪魔しますねぇ…♪」




凛「ここがリビングね、適当にくつろいでて」

まゆ「ありがとうございます♪」


凛「あー、あと両親の部屋と私の部屋には入らないでね」

まゆ「…?親御さんの部屋はもちろん入りませんけどぉ…凛ちゃんの部屋もダメなんですかぁ?」

凛「うん、言っとくけど卯月たちでさえいれたことないんだからね」

まゆ「じゃあまゆはどこで眠れば…?」

凛「ここでいいでしょ?」

まゆ「…あのぉ」

凛「なに?」


まゆ「布団は……?」

凛「……いるの?」

まゆ「……いくらなんでもへこみますよ?」




凛「冗談だって、いくらまゆ相手でもそんなことしないよ」

凛「お金はある?通帳とかも燃えた?」

まゆ「いえ…通帳は事務所に預けてたので無事でしたねぇ」

凛「じゃあまだ時間あるし必要なもの買いにいくよ、下着とかパジャマもないでしょ?」

まゆ「…よかったぁ」ホッ

凛「…なにが?」


まゆ「まゆ…凛ちゃんのことだからパジャマも下着も無しで裸で寝させられるのかと思ってました…」

凛「…それがいいならそれでもいいよ」

まゆ「全力で拒否しますねぇ♪」




凛「とりあえずお茶でもいれるよ、紅茶でいい?」

まゆ「あ、まゆがいれましょうかぁ?」

凛「いいって、一応まゆでもお客さんなんだし」

まゆ「でもこれからお世話になるんだから悪いですよぉ…だからまゆがいれます♪」

凛「うーん…じゃあさ、お互い入れあう?」

まゆ「あ、じゃあそうしましょうか♪」

凛「じゃあ私コーヒーね」



コポコポ…



まゆ「はいどうぞ凛ちゃん♪」コトッ

凛「ん、まゆもはい」コトッ








まゆ「じゃあいただきますねぇ…♪」カチャッ


凛『よし…!!たっぷりと飲むといいよ、その塩大量紅茶をね!!!』

凛「私も…」カチャッ


ヌチャッ…


凛「!!?」


凛『これは…!!このとろみは…!?か、片栗粉…!?』カタカタカタ

まゆ「あ、ごめんね凛ちゃん…まちがえてこれ入れちゃったみたい♪」


【ローション】


凛「げほっ!!!ごほげほぐほっ!!!あついしとろみが気持ち悪い!!!」

まゆ「うふふ…♪」カチャッ




まゆ「海の味がするッッ!!!!」ブバッ!!!!









ーショッピングセンターー


凛「ゴホゴホッ……まだのどに引っ掛かってる…ゴホゴホ」

まゆ「舌から塩味がとれない…」

凛「コーヒーにローションってアンタ…そもそもどこにローションあったの…?」

まゆ「まゆの私物ですよ…カバンにいれてるんです…というより凛ちゃんも塩ってベタすぎじゃないですかぁ…?」





凛「まぁ過ぎたことは水に流すよ…」

まゆ「お互い…ね?」



凛『まゆ…!!やっぱり油断できない相手だね…』

凛『でもこの短期間のシェアハウス生活のなかで嫌っていうほど思い知らせてあげるよ…プロデューサーは私の嫁だって!!!』


まゆ『凛ちゃん…まゆを快く家に招いてくれたことは本当に感謝してますよ…でもプロデューサーの事とそれは別ですからぁ…』

まゆ『わからせてあげますよぉ…プロデューサーの嫁はまゆです…♪』









みく「まさか文香ちゃんがみくの買い物に付き合ってくれるとは思わなかったにゃー♪」

文香「前川さんと……あんまり話したことないですから…交流を深めようと思って……」

みく「ねぇねぇどこいくかにゃ?猫喫茶とか好き?」

文香「…猫は………好きです……」



みく「…にゃ?あれって…」ジーッ

文香「……?渋谷さんと……佐久間さん…?」ジーッ

みく「犬猿の仲のあの二人が一緒に買い物なんて珍しいこともあるもんだにゃ」

文香「なんでしょう………パジャマを…選んでるみたいですけど……?」

みく「パジャマ?なんでパジャマ…?」

文香「……お泊まり、でしょうか…?」

みく「あの二人がお泊まり!?にゃっ!?ま、まさか……!!?」








『みくの妄想』


凛『まゆ…今日はまちにまったお泊まりの日だね』

まゆ『うん…♪』

凛『事務所では私たちの関係がバレるといけないから…ごめんね、ひどいこといって』

まゆ『大丈夫…♪まゆは凛ちゃんと心で繋がってますから…ね?』

凛『ふふっ…ねぇまゆ、このパジャマなんてどうかな?』

まゆ『あら…素敵ですね凛ちゃん…♪』


凛『今夜は寝かさないよ、まゆ……まゆのままゆをまっゆまゆにしてあげる』

まゆ『まゆも凛ちゃんのりんりんをネバーセイネバー……♪』





みく「みたいな関係だったり!!?」

文香「……ありえますね…///」

みく「にゃーー!?事務所の皆に教えてあげるにゃ!!!」スマホポチポチ



ピロンッ♪


肇「ライン…?誰だろう?」

ミクニャン『凛ちゃんとまゆちゃんがお忍びデートしてるにゃ』

肇「ほぅ…」カカカカッ!!

ハジメ『写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp写真うp』








ー家具屋ー


まゆ「うーん…」

凛「なに迷ってんの?」

まゆ「いえ…布団って安い買い物ではないですから良いものを買いたいんですけどぉ…凛ちゃんの家にそんな大きなものはおけないですから…うーん…」

凛「べつにいいんじゃないの?他の部屋の段取りついたらそっちに持っていくわけだし」

まゆ「だとしても持ち運びに便利なものを……いっそ寝袋にしましょうか…?」

凛「……なんか寝袋で寝てるまゆって」

まゆ「はい?」


凛『本当の繭みたいだね』


凛(やめとこう、楓さんじゃあるまいし…)「ううん、なんでもない」

まゆ「…?そうですかぁ…」




まゆ「とりあえず寝袋にしますねぇ、新しい部屋の段取りがつくまでの辛抱ですからぁ…」

凛「…まゆって以外と女子力低いね」

まゆ「凛ちゃんにしか見せないのにかわいいものを選ぶ必要がないので♪」

凛(寝袋で寝てるまゆの写メ撮ってプロデューサーに送ってやろっと)





凛「あー、そういえばさまゆ」

まゆ「はい?」

凛「晩ご飯どうするの?なにか食べに行く?」

まゆ「あー…そうですねぇ、そうしましょうかぁ」

凛「ちなみに私はうどんの気分かな」

まゆ「まゆは…オムライスですかねぇ♪」


凛「ふーん、じゃあ今から別行動で1時間後にまたここに集合する?」

まゆ「………」

凛「…?」

まゆ「まぁ…いいですけどねぇ……それじゃまた1時間後に会いましょうかぁ」

凛「うん、それじゃね」



まゆ(…なんでしょう、べつに凛ちゃんの事は嫌いではないんですけどぉ……凛ちゃんはまゆのこと嫌ってますよねぇ…?)

凛(べつにまゆが嫌いってわけではないんだよね…私、まゆはどう思ってるんだろ…?たぶん嫌われてるだろうし…別行動のほうがいいよね…?)



まゆ、凛(なんか……うまくかみあわないなぁ…)



まゆ、凛(まぁもちろんプロデューサーは私(まゆ)のモノなのは確定事項だけど)





ー渋谷家ー


凛「ただいまー」

まゆ「度々お邪魔しますねぇ」


凛「お腹満たせた?」

まゆ「まぁ普通ですねぇ…」

凛「そっか」



凛「………」

まゆ「………」






凛、まゆ(…話題がない)






凛(やば…めちゃくちゃ気まずい…卯月はあろいろ話題もってるからこんなことにならないのに…!)

まゆ(なんでしょう…?話しかけたほうがいいんですかねぇ…?でも凛ちゃんっていつも静かですし……むしろ話しかけたら迷惑だったり…)


凛「あ…えっと…まゆ?」

まゆ「は、はい?」


凛「テレビ…見る?」

まゆ「…なにか面白いのやってますかぁ?」

凛「えっと…今やってるのは……」ジーッ





凛(危ないデカの再放送しかやってない…!!!?)







凛(くっ…!でもここで黙るとトーク力のない女だと思われる!!ここはなんとか盛り上がる話を持ちかけてトーク力があることを誇示しないと…!トーク力もないアイドルなんてプロデューサーにふさわしくないしね…!)


凛「まぁテレビは置いといて…この前蘭子の部屋にいったんだよね」

まゆ「蘭子ちゃんの部屋…ですかぁ」

凛「うん、それでさ案の定ドクロとか十字架とか置いてあったりして…」

まゆ「……」フンフン

凛「なんか…やっぱり蘭子だなーって感じだったよ」


まゆ「へ、へぇ……」


凛(うわ今の私めちゃくちゃつまんないだけど!?なに今のオチもなにもない話!?)

まゆ「あの凛ちゃん…それで…?」

凛「……ごめん、終わりです」


凛(全然ダメだ…今度川島さんに教わったトークのコツ…!!!)


川島『いい凛ちゃん?とりあえず困ったらわかるわ、よ!』


凛「わかるわ」

まゆ「は?」

凛「なんでもない」




まゆ「あー…そういえばですねぇ」

まゆ(ふふ…凛ちゃんはトークがダメダメですねぇ、ここはお姉さんがお手本を見せてあげますよぉ♪)


まゆ「さっき買った寝袋ですけどぉ…寝袋で寝るまゆって…」


まゆ「これが本当の『ま繭』ですよねぇ…♪」ドヤッ




凛「………ごめん、それ私が言おうとして言わなかったヤツなんだけど」


まゆ「…………」


まゆ(トーク……同レベルでした……)




まゆ「あー…そういえばですねぇ」

まゆ(ふふ…凛ちゃんはトークがダメダメですねぇ、ここはお姉さんがお手本を見せてあげますよぉ♪)


まゆ「さっき買った寝袋ですけどぉ…寝袋で寝るまゆって……」




まゆ「これが本当の『ま繭』ですよねぇ…♪」ドヤッ




凛「………ごめん、それ私が言おうとして言わなかったヤツなんだけど」


まゆ「…………」


まゆ(トーク……同レベルでした……)





凛「………」

まゆ「………」










凛「もうお風呂入って寝ようか…」

まゆ「そうですねぇ……」







ー凛の部屋ー



凛「ふぅ……」ボフッ


凛「スゥゥゥ……あぁーやっぱりプロデューサーの匂いは格別だね……」トローン


凛(これからまゆとずっと一緒かぁ……)

凛(別に嫌ってわけじゃないんだよね…うん、そこまでまゆのこと嫌ってないし)


凛(正直……プロデューサーの事さえなければいい友達になれたかもしれないし…)


凛(…あれ?じゃあ今の私とまゆって……どういう関係なんだろ)


凛(事務所の仲間…うーん…なんか違う)

凛(卯月や未央…加蓮に奈緒は友達…その他のアイドルのみんなは事務所の仲間…)


凛(でも……まゆはなんていうか…そのくくりに入らないんだよね…)


ガサガサッ


凛(下のリビングから物音が聞こえる…まゆが出してる音が)


凛「…まゆは私のことどう思ってるんだろ」






ーリビングー


まゆ「……」モゾモゾ


まゆ(…寝袋の寝心地の悪さをなめてましたねぇ……)モゾモゾ


まゆ「……」ボーッ


まゆ(凛ちゃんはいつも…ここで過ごしてるんですよねぇ…)

まゆ(まゆは…そんなに凛ちゃんも仲のいいわけではないですけどぉ……まゆは事務所の凛ちゃんしか知らないんですよねぇ…)



まゆ(事務所の凛ちゃん……プロデューサーのことを思ってて、他のアイドル達から頼られていて……シンデレラガールに選ばれたトップアイドル……)

まゆ(じゃあ家での凛ちゃんは……どんな人なんでしょう…?)

まゆ(……まゆ、凛ちゃんのことほとんど知らないんだなぁ……)


ゴソゴソ


まゆ「…上から音が…凛ちゃんもまだ寝てないんですねぇ……」







『プロデューサーさん!朝ですよ!朝!』



ピヨピヨ…ピヨピヨ!



まゆ「……んぅ?んむぅ……ふぁ…」


まゆ「朝……あぁ…そういえば凛ちゃんの家でしたっけ……」フワァ…


まゆ「凛ちゃんは…」キョロキョロ

まゆ「まだ寝てるみたいですねぇ……あ、そうだ」イソイソ






凛「………あさだ」

凛「ん…んぅー…」ノビー

凛「……した…さがろう…」


トテトテトテ…


凛「……?」クンクン

凛「いいにおいがする……」


テケテケテケ



まゆ「あ、おはよう凛ちゃん♪」

凛「……あぁ、まゆ…わすれてたよ…」フワァ


凛「んむ…?」チラッ


凛「あさごはん…?」

まゆ「ごめんなさい勝手にキッチン使わせてもらいましたぁ、昨日実は一人で材料を買っておいたんですよぉ♪」


凛「…ごはんー」テケテケテケ

まゆ(……寝惚けてる?)






まゆ「えっとぉ……まゆは朝は普段和食なのでそうさせてもらいました」

凛「ふんふん……」

まゆ「焼き魚にお味噌汁とご飯のオーソドックスな朝食ですけどぉ…よかったですかぁ?」


凛「…おかーさん、味付のりはぁ…?」

まゆ「…まゆは凛ちゃんのお母さんじゃないですよぉ?」

凛「のり……のりぃぃ…」ジタバタ

まゆ「あぁもう足をバタバタさせないでください…のりはどこにしまってるんでしょうか…」ゴソゴソ

まゆ「あ、ありましたよ凛ちゃん♪」コトッ



凛「ふわぁ…ありがとおかーさん…いただきます…」モグモグ

まゆ「あのだからお母さんじゃなくてまゆですよぉ?ままゆ、です」

凛「…ママゆ?」

まゆ「…なにか違うような気がしますけどもういいです」










凛「……」モグモグ

まゆ「…どうでしょうかぁ?」


凛「…おいしい」モグモグ

まゆ「あら…良かったです♪」


凛「でもおみそはしろみそがいい…」モグモグ

まゆ「…まぁ一応覚えておきますねぇ、さてまゆも食べましょうかぁ」






『30分後』


凛「ごちそーさまぁ…」

まゆ「お粗末様です♪……さて、まだ時間に余裕はありますけどそろそろ事務所にいく用意を……」

凛「…zzz 」クカー

まゆ「おい」



凛「……はっ…ねてないよ…うん、ねてない……zzz 」クカー

まゆ「………はぁ」


まゆ「ほら、凛ちゃん起きてください……目覚ましにシャワーでもしてきて」ユサユサ

凛「……はぁーい」ノソノソ



まゆ「ふぅ……本当にママになった気分ですよぉ…」







凛「…ふー、おはようまゆ」サッパリ

まゆ「おはようございます凛ちゃん、目は覚めましたかぁ?」

凛「うん、なんか気づいたらシャワー浴びてたんだよね…しかもお腹も満たされてるし、なんでだろ?」

まゆ「……そうですか」

まゆ(なにも覚えてないんですねぇ……都合のいい頭というか…なんていいますか…)


凛「まゆもシャワー浴びてくる?まだ事務所いくまで余裕あるし」

まゆ「うーん…じゃあお言葉に甘えさせてもらいますねぇ♪」

凛「いってらっしゃい、タオルは置いてあるやつ使っていいよ」






ー浴室ー


まゆ「ふぅー、すっきりしました…♪」フキフキ

まゆ「さてと…新しい下着を…」ゴソゴソ

まゆ「あ…そういえばバタバタして忘れてましたけど昨日まだ汚れ物洗濯してないんですよねぇ……入れさせてもらおうかなぁ」ヒョイヒョイ

まゆ「うふふ…これだと凛ちゃんと同じにおいが服についちゃいますねぇ」



まゆ(というよりも…)クンクン

まゆ(使ってるシャンプーが一緒だから…今のまゆと凛ちゃん…おんなじにおいなんですよねぇ…)クンクン

まゆ(…というか、まゆが凛ちゃんのにおいなわけですねぇ……)クンクン


まゆ「……ちょっと落ち着かない…かも…?」クンクン








ーリビングー



凛「まゆ遅いな……なにしてるんだろ」

凛「……あれ、ていうかまゆ今着る服なくない?」

凛「あー……うっかりしてた…まゆが昨日買ったの寝袋とパジャマと下着だけじゃん……」

凛「いくらなんでも同じ服着させるわけにも……いかないよね……」



凛「はぁ……仕方ないか」ゴソゴソ



ー浴室ー


まゆ(下着を着けたのはいいですけど……服……どうしよう……)

まゆ(今日私服も少し買いにいかなきゃいけないですねぇ……)

まゆ(……仕方ないですし…今日は昨日と同じ服を着ましょうか…ファブリーズ貸してもらいましょう……)ゴソゴソ


コンコン


まゆ「……?」

凛『まゆー、ちょっといいー?』





まゆ「凛ちゃん…?どうしたんですかぁ?」

凛『服、ないんでしょ?』

まゆ「あぁ……大丈夫ですよぉ?昨日のをファブリーズしますから」

凛『さすがにそれはダメだから』

凛『私の私服、置いとくから着なよ』

まゆ「えぇ!?」

凛『サイズは多分あわないだろうけどね、黒のワンピースだけどいい?』

まゆ「い、いいんですかぁ……?」

凛『私も滅多に着ないようなやつだし別にいいよ、じゃあ置いとくからね』

まゆ「……ありがとうございます」








まゆ「き、着替えました…///」ジーッ

凛「うん、サイズは……やっぱりブカブカだね」

まゆ「うぅ…黒なんて着たことないですよぉ…」ジーッ

凛「うん、あんまり似合わないね」

まゆ「そういわれると少しムカつきますねぇ……」ジーッ

凛「でも様にはなってるよ、さすがは元読者モデルだね」

凛「それじゃ時間も迫ってるしお互い用意して事務所向かおうか」

まゆ「…そうですねぇ」ジーッ




凛「…なんでかたくなに私を見ないようにしてんの?」

まゆ「い、いえ…気のせいですよ♪」






まゆ(言えない……洗濯機に汚れ物を入れるときにチラッと凛ちゃんの下着を見てしまったからだなんて…!!)

まゆ(…あのパンツ………布よりも紐のほうが多かった………)





ー道ー


凛「そういえばさ」

まゆ「はぁい?」


凛「まゆと私って付き合いそこそこ長いよね」

まゆ「まぁたいして遊びにいったりとかはしてませんけどねぇ、お互いを認識しあってはいましたね」

凛「確かに一緒にした仕事も……温泉ロケくらい?」

まゆ「ですねぇ」


凛「まゆと二人で事務所いくことになるなんて…想像もしてなかったよ」

まゆ「まゆもそうですねぇ」




凛「まぁ出来ることならプロデューサーと二人で事務所いきたいけど」

まゆ「例えそうなったとしてもまゆが全力で邪魔してあげますよぉ♪」






ー事務所ー


幸子「そこでボクはいってやったんですよ、俺のブーツにゃガラガラ蛇ってね!」

飛鳥「なるほど、無限の彼方にいきそうだね」


かな子「ねぇねぇ法子ちゃん!ドーナツケーキっていうの考えてみたんだけど見てくれる?」

法子「ドーナツはそのままが一番だよ、プレーンシュガーが」




凛「おはよ、皆」

まゆ「おはようございます♪」



事務所内全アイドル『!!!!!!!?』

ざわざわざわ……!!


幸子「あの犬猿の仲の二人が……!!!」

飛鳥「まさかの同伴……!?」









ざわ……


……ざわ
ざわ……



凛「…皆なんでざわついてんだろ」

まゆ「…さぁ?」


肇「二人とも、おはようございます」

凛「あ、肇さん」

まゆ「おはようございます♪」



肇「あの……二人はどっちがネコなんですか…?」

凛「…ん?」

まゆ「うぅん…?まゆはネコ派ですけど…?」

肇「なるほど…凛×まゆ…!!」

凛、まゆ『?』







加蓮「あ、おはよう凛」

凛「加蓮、おはよう、今日ははやいね」

加蓮「あー…うん、伝えたい事があるからさ…」

凛「伝えたい事?どうしたの?」



加蓮「あ…あのさ、凛…」

凛「なに?どうしたの?」

加蓮「このくらいのことしか出来ないけど……これ、プレゼント」スッ


『双頭ディルド』


凛「え?」

加蓮「女の子同士のそういう行為は…なにかと大変だって聞くけど、良かったら使ってよ」

凛「え、ちょっと加蓮?」

加蓮「その…さ、凛がそういう人だって全然気づいてあげられなくてごめんね?」

加蓮「最初に聞いたときは驚いたけど…うん、私も奈緒も受け入れられるから」

凛「加蓮?何の話してるの?」


加蓮「まゆはちょっと暴走気味になるときがあると思うけど…きっと二人なら大丈夫だよね」

凛「おーい、加蓮さん?だから何をいって…」

加蓮「大丈夫、貴女が選んだパートナーだよ」

凛「いやほんとにさっきからなに言ってるの!?」


加蓮「凛がどうなっても……トライアドプリムスは不滅だから!!じゃあね、お幸せに!」ダッ

凛「加蓮!!?私全然話についていけてないんだけど!?」







カレーン!!
シアワセ,ネガッテルカラ!!


まゆ「…凛ちゃんいっちゃいましたねぇ」

奈緒「よお、まゆ」

まゆ「神谷さん、おはようございます」

奈緒「へへっ…よせよ神谷さんなんて、水くさいぞ!奈緒でいいよ」

まゆ「は……?は、はぁ……?」

奈緒「それにしてもびっくりだよ…まさか凛とまゆがなぁ…」

まゆ(…あぁ、火事のことでしょうか?)

まゆ「確かにまゆもこんなことになるなんて思ってませんでしたねぇ……」

奈緒「そういうもんなのか?」

まゆ「うーん…というより(火事になるなんて)予想できる人の方が少ないんじゃないでしょうか?」

奈緒「ふーん、じゃあなんでそうなったんだ?」

まゆ「なんで、と言われてもぉ……それこそ運命だったから…とか?」

奈緒「アハハハ、アツアツだなぁおい!!」

まゆ「いや今はもう消えてるんじゃないですかねぇ?」



奈緒「その…まゆは凛とどこまでいったんだ?あ、言いにくかったら言わなくて大丈夫だからな!プライベートな事だし…」

まゆ「凛ちゃんと…?とりあえず今は凛ちゃんの家に住んでますねぇ」

奈緒「同棲してんのかよ!!?」






奈緒「そのさまゆ…こんなこと部外者のアタシがいうのはおかどちがいかもしれないけどさ」

奈緒「凛はちょっと不器用なだけで実は少し寂しがり屋な普通の女の子だからさ……仲良くしてやってくれよな、ずっと」

まゆ「……は、はぁ?」

奈緒「それとこれ!!アタシからの二人へのプレゼント、受け取ってくれるか?」スッ

まゆ「あ…ありがとうございます…?」


『首輪、リード、犬耳カチューシャ、尻尾つきア○ルビーズ』


まゆ「は?」





まゆ「ハァ!?」



奈緒が加蓮に首輪とかつけて攻めてるところ想像して勝手に興奮してきた、どうしよう


>>156
期待してるぞ




奈緒「それじゃあなまゆ!!な、なんならアタシの事は気軽に『なお姉』って呼んでくれてもいいから!!お幸せに!!」ダッ

まゆ「いや呼びませんけど!!?ちょっと神谷さぁぁんっ!!!?」




凛「はぁ…はぁ…逃げられた……加蓮足はやくない…?」ゼェゼェ

まゆ「あ…凛ちゃん…なんてもの握りしめながら走ってるんですか……」

凛「まゆこそ……なにそれ、ペットプレイ用グッズ?」

まゆ「まゆにもなにがなんだか……」



ガチャッ


卯月「皆おはようございます!!みくちゃんが言ってたんだけど凛ちゃんとまゆちゃんが付き合ってるって本当!!!? 」



凛、まゆ『前川ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!』




ーロッカールームー


みく「ふんふんふーん♪」

のあ「御機嫌ね、みく」

みく「今日は久々ににゃんにゃんにゃんでお仕事だからにゃー♪気合いいれてくよ!」

アーニャ「アー…頑張りましょう」


みく「とりあえずお着替えお着替えー♪」ガチャッ


ドサドサドサッ

みく「にゃ?」

『双頭ディルド、首輪、リード、犬耳カチューシャ、尻尾つきア○ルビーズ』


みく「なにこれ!!?」

のあ「…みく、貴女どこに気合いを入れるつもりなの……?」ドンビキ

アーニャ「………」ドンビキ


みく「知らないよ!?みくこんなの知らないにゃ!!」




アーニャ「………」

みく「アーニャちゃん無言は…無言はやめてほしいにゃ!!」

アーニャ「……チョールトヴァズミー」ボソッ

みく「なにそれどういう意味!?」






凛「さてと…みくへのお仕置きは終わったし仕事いこうか」

まゆ「凛ちゃん今日は収録ですねぇ」

凛「うん、まゆは?」

まゆ「まゆは今日は雑誌のインタビューですねぇ…あ、終わり時間バラバラですよ?」

凛「あー……どうする?」

まゆ「んー……凛ちゃんが帰ってくるまで事務所で待ってますねぇ♪」

凛「りょうかい、じゃあいってくるね」

まゆ「頑張ってねー♪」




まゆ(今日はプロデューサーも事務所で事務仕事……ふふ、久々に二人の世界に入らせてもらいますよぉ♪)ニコニコ

まゆ「それじゃまゆもいきましょうか♪プロデューサーのためにも……ふふっ♪」





『まゆ、仕事終わり』


まゆ「お疲れさまです」ガチャッ


モバP「おうまゆ、お疲れさま」

まゆ「ふふっ…プロデューサーさんもお疲れさまです♪」

モバP「今日は事務仕事だったからな、そこまで疲れてもないさ」

まゆ「あ、いまお茶いれますねぇ♪」

モバP「ありがとう、まゆ」




モバP「どうだ、凛とは仲良くしてるか?」

まゆ「…はい♪凛ちゃんとまゆはとっても仲良しですから♪」

モバP「実際は?」

まゆ「コーヒーにローションいれたり紅茶に大量の塩入れられたりしてますねぇ」

モバP「おお…まぁ、お前ららしいっちゃらしいな」







モバP「…あれ?そういえばその服って……」

まゆ「これですかぁ?凛ちゃんの服を少し借りてるんですよぉ」

モバP「なるほどな、黒もけっこう似合うじゃないか」

まゆ「ふふっ、ありがとうございます♪」

モバP「うんうん、あーでもやっぱりまゆには……」

まゆ「はぁい?」

モバP「赤…じゃなしに朱が似合うな、うん」

モバP「凛が蒼でまゆが朱…いいコンビじゃないか」

まゆ「……なにかと凛ちゃんと関連つけてきますねぇ?そんなに凛ちゃんに会いたいですか?」ゴゴゴゴゴ

モバP「ハハハハッ、そりゃ担当アイドルを可愛がるのは当然だろ?」

まゆ「……」ギロッ

モバP「もちろん、お前もだぞまゆ」





まゆ「まゆは……大勢の中の一人じゃ満足できないです」

まゆ「たった一人の存在になりたいんですよぉ…?」

まゆ(……認めたくないけど…凛ちゃんは…………大勢の中の一人じゃ……ない……)


モバP「……やっぱり似てるな、お前達」

まゆ「……はい?」キョトン

モバP「凛もシンデレラガールに選ばれたときに俺に言ってきたんだよ」


凛『これでやっと、一人として見てもらえる』


モバP「ってな」


まゆ「…………」


まゆ「まゆと凛ちゃんは……同じだって言いたいんですかぁ?」

モバP「それはない、ただ……」


モバP「佐久間まゆ、渋谷凛……この二人が手を取り合った時、どんなにものすごい事が起きるんだろうって思っただけさ」


まゆ「……凛ちゃんと……まゆが…?」


モバP「…なぁ、まゆ」

モバP「お前にとって凛って…何だ?」







ガチャッ


凛「いま戻ったよ、プロデューサー、それにまゆ」

まゆ「あ……おかえりなさい、凛ちゃん」

モバP「おかえり、凛」


凛「ごめんね長く待たして、でもプロデューサーと二人で話せたんだしいいよね?」

まゆ「…………」ジーッ

凛「……なに?」

まゆ「……」ジーッ

凛「……なんで私の顔を見つめるの…?」

まゆ「……」ジーッ

凛「あの…怖いんだけど?」


まゆ「…なんでもないですよ」

凛「…?まぁいいか、とりあえず帰ろうよ」

まゆ「はぁい」

凛「それじゃあねプロデューサー、仕事頑張ってよ」

モバP「あぁ、ありがとう凛」









ー道ー



まゆ「………」

凛「…なんで黙ってんの?」

まゆ「………」

凛「…なんか言いなよ」

まゆ「……おかえりん、ただいまゆ」

凛「…うん、語呂はいいね」



凛「プロデューサーになんか言われたの?」

まゆ「………まゆにとって、凛ちゃんは何?と聞かれました」

凛「…ふーん」


まゆ「…凛ちゃんにとっては、まゆは何ですか?」

凛「………ごめん、私もわからない」

まゆ「……まゆもです」



凛「あー…そういえばさ」

まゆ「はい?」

凛「明日から私達しばらく休みだって知ってた?」

まゆ「あぁ…たしか今日はお互いどうしても先方にキャンセルできなかっただけでホントは今日も休ませてもらう予定だったんですよねぇ?」

凛「部屋が燃えたんだし当然は当然だよね」







凛「だから……」

まゆ「……はい?」





凛「答え、出してみようよ、この休みでさ」


凛「どうせ帰る場所もなにもかもいっしょなんだから二人で遊びにいったり、家でゆっくりしたりしてさ」



凛「それで見つけ出そうよ、どこかに隠れてて見つからない『私達の関係』ってやつ」



まゆ「…凛ちゃん」

凛「きっと…見つけられると思うんだ、だってさ」

凛「私達、同じ人を好きになった似た者同士なんだから…さ?」

まゆ「………うふふ」









まゆ「ブホッwwwwwwww」

凛「ッッッ!?」





まゆ「ぶほぉっwwwwww凛wwwwちゃwwwwんwwwwwwよくそんなwwwwww真顔でくさいことがwwwwwwいえwwwwwwますねぇwwwwwwぺゃっwwww」

まゆ「やっぱりwwwwシンデレラガールはwwwwww違いますねぇwwwwwwぺゃっwwwwww」



凛「…………」


凛「」ブチッ




ゴンッ!!!!




まゆ「いひゃい……」ナミダメ

凛「自業自得だよ」プンスカ




まゆ「なにもぶたなくたって……ただの照れ隠しじゃないですかぁ……」グスンッ

凛「人の好意を踏みにじった罰だよ」



まゆ「うぅぅ!!!」

凛「唸ってもムダ、さっさっと帰るよ」

まゆ「あ……凛ちゃん!」

凛「……なに?」



まゆ「とりあえず……晩御飯を一緒に食べるところから始めてもいいですかぁ?」ニコッ

凛「…うん、いいよっ」ニコッ










まゆ「凛ちゃん好き嫌いあります? 」

凛「うーん…とりあえずお味噌は」

まゆ「白味噌ですよねぇ?」

凛「………なんで知ってるの!!?」

まゆ(本当に忘れてるんですねぇ…)





ー事務所ー


モバP「……」カタカタカタ

ガチャッ

ちひろ「お疲れさまです、プロデューサーさ……なんかクサッ!!? 」


ちひろ「ねぇちょっとプロデューサーさん、すごく臭くないですか!?なんなんでしょうこの臭い……」

モバP「……モラ……ワ……」

ちひろ「……はい?」




モバP「まゆに本気で睨まれたらションベンくらい漏らすわっっっ!!!!!!」

ちひろ「どんだけ膀胱ゆるゆるなんですか!!?」







『翌日』


まゆ「とりあえず今日は買い物に行きたいと思ってるんですよぉ」

凛「ふん…」モグモグ

まゆ「お洋服と…あとご飯の材料とかぁ…」

凛「フンフン………」モグモグ

まゆ「……聞いてます?」

凛「……フン」モグモグ

まゆ(本当に凛ちゃん朝弱いですねぇ……)




まゆ「まゆが焼いたパンケーキ、美味しいですかぁ?」

凛「……すき」モグモグ

まゆ「あぁ…好きな味だと?」

凛「………おいしい」モグモグ

まゆ「会話がかるくなりたってませんねぇ……」





ーショッピングセンターー



まゆ「~♪」

凛「なんかご機嫌だね」

まゆ「お洋服買いにいく時にご機嫌じゃない女の子なんていませんよぉ♪」フフーン♪


まゆ「隣にいるのがプロデューサーならさらにご機嫌なんですけどねぇ♪」

凛「それはお互い様でしょ、私だってプロデューサーと買い物なんていったことないのに」

まゆ「まゆもなんですよねぇ…誘ってもなかなかOKがもらえなくて…」

凛「あーでも確かさ」

まゆ「はい?」

凛「幸子とはいったことあるらしいよね、プライベートで」ハイライトOFF

まゆ「……へぇ」ハイライトOFF











幸子「ヘクチュッ!!……誰かがボクの噂でもしてるんでしょうか、可愛すぎるって噂なのは間違いないですけどね!!」ドヤァ…

飛鳥「幸子はいつでも根拠のない自信に溢れてて眩しいね」

幸子「それって誉めてます?」

飛鳥「誉めてるよ、半分は」

幸子「ではもう半分は?」

飛鳥「あぁ、今日の晩御飯どうさん、ようかなって」

幸子「ボクの事ですらない!!?」



訂正

飛鳥「あぁ、今日の晩御飯どうさん、ようかなって」


飛鳥「あぁ今日の晩御飯どうしようかなって」





飛鳥「そういえば聞いたかい?渋谷先輩と佐久間先輩って女子寮がピンポイントで火事になったからいま二人で暮らしてるらしいよ」

幸子「あれ?付き合ってるわけではなかったんですね」

飛鳥「前川先輩のはやとちりらしいね、あの二人が一緒に買い物してるのを見て誤解したそうだよ」

幸子「べつに女の子二人で買い物いくなんて普通の友達でもすると思うんですが…」

飛鳥「まぁあの二人だから…ね? 」



幸子「それにしても飛鳥さん、欲しい服は見つかったんですか?」

飛鳥「それが全く無くてね、どうする?もう帰るかい?」

幸子「もう少し探してダメなら帰りましょうか」

飛鳥「だね、せっかく幸子が誘ったのにプロデューサーも来なかったし」

幸子「べ、べつにプロデューサーは関係ないですから!!」///

飛鳥「ふーん」ニヤニヤ




幸子「そりゃ多少はいいと思いますよ……?ほんの少しだけですが!!」

幸子「ま、まぁどうしてもと向こうから言ってくるなら特別にデートくらいはしてあげてもいいですけどね!ボクはかわいいうえに優しいので!!」



飛鳥「ふふ、いつかそうなったらいいね、応援してるよ幸子」

幸子「応援なんて必要ありませんよ!なんたってボクはかわいいので!!」ドヤァ

飛鳥「まぁまぁ、邪魔にはならないだろう?」

幸子「……どうしてもっていうなら、応援してくれてもいいですよ?」チラッ

飛鳥「うん、頑張ってね、ボクにはそれくらいしか出来ないけどね」

凛「じゃあ私はそんな飛鳥を応援するよ」

まゆ「じゃあまゆはその凛ちゃんを応援しましょうかぁ♪」

幸子「いやそこはボクを応援でいいじゃないですか!!?……え?」

飛鳥「ふふっ、応援の応援……なるほど世界の摂理から離れても形だけは変わらないってことだね…………ん?」




幸子、飛鳥『…………あれ?』

凛、まゆ『んー?』ニコニコ




アッーーーーーー!!!










幸子「あ……あふ……ぬふ……っ!」ガクガクビクンビクンッッッ!!!

飛鳥「幸子!!しっかりして幸子ぉぉぉ!!」

幸子「オ,オシリ……オシリイタイ…」ビクンビクン…

幸子「デモ………キライジャナイ…」ビクンビクンッ///


飛鳥「幸子が新しい世界に…!!?」






凛「さて、服も買ったし帰ろうよ」

まゆ「ふふふっ、たぁーくさん買っちゃいましたぁ♪」

凛(………正直まゆとは服のセンスだけは合う気がしない)

凛「……男の趣味は一緒なのに」ボソッ

まゆ「外で生々しい話するのやめてくださいねぇ、家でならいくらでも聞きますから」

凛「……ほんとに?」キラキラ

まゆ(……なぜか予想外にくいついてきました)








ー凛の家ー



凛「ごちそうさま」

まゆ「お粗末さまでした…晩御飯、お口に合いましたかぁ?」

凛「うん、美味しかったよ」


凛「美味しすぎて他の誰にも食べさせたくないくらい、ね」(プロデューサーとかに」

まゆ「心の声駄々漏れですよ」

まゆ「でも…確かにいつかはプロデューサーさんに食べてもらうんですよねぇ…ふふ♪誉めてくれるでしょうか…♪」

凛「ゲプッ」

まゆ「凛ちゃんきたない」


凛「まぁプロデューサーがまゆのご飯を食べるかどうかは置いといてさ、はじめようか」

まゆ「…なにをですかぁ?」

凛「男の話だよ」

まゆ「生々しい言い方やめましょうよ…」









凛「でも一度してみたかったんだよね…こういう恋バナっていうのさ」

まゆ「…確かにアイドルっていう仕事上あんまり縁のない話ですからねぇ」

凛「私達だって普通の女の子なんだからさ…やっぱりそういうのに憧れるんだ」キラキラ

まゆ(瞳が輝いて…ふふっ、かわいいところもあるんですねぇ♪)




凛「で、まゆはプロデューサーの何処の匂いがすき?」

まゆ「まってください」


凛「私はやっぱり…脇かな、匂いが濃いから直接頭に来る感じが最高だよね」

まゆ「だからまってください」


凛「志希は首筋って言ってたけど確かにいいよね首筋も、エロスがあるよ、たまんないねむしゃぶりつきたい」

まゆ「おいまて渋谷」







凛「でも正直にいうとまゆってプロデューサーと付き合えたとしてなにがしたいの?」(まぁありえないけどね、私がいるし)

まゆ「えぇ…うーん…まゆはプロデューサーがまゆを見てくれるだけで満足ですから…♪」

凛「ダウト」

まゆ「え?」

凛「まゆ、ここはどこ?」

まゆ「…凛ちゃんの家?」

凛「うん正解、じゃあまゆの目の前にいるのは?」

まゆ「…凛ちゃん?」

凛「うん、そうだよね」

凛「ここには私とまゆしかいない、二人きりだよね?」

まゆ「は、はぁ…」





凛「で、ほんとはどんなことがしたいの?」

まゆ「いえだからまゆを見てくれるだけで」

凛「まゆ」

まゆ「はい」

凛「空気読んで」

まゆ「はい」




まゆ「うーん…あ、あの……」


まゆ「頭を……撫でてほしい……です///」



凛「からの?」

まゆ「からの!?えっと……抱き締めてほしいといいますかなんといいますか…///」

凛「からのー?」

まゆ「からのー!?きき……キス…とか///」

凛「かーらーのー?」

まゆ「え、まだ!?えっとその……そういうなんていうか……うぅ……まゆの口からは言えません……///」


凛「私は子作りを是非とも」

まゆ「恥じらいって大事だと思いますよ」

凛「恥じらないなんて時には邪魔なだけって歌にもあるよ?」

まゆ「いまはあっても邪魔にならないのでもっててください」



そうして凛とまゆのシェアハウス生活はしばらく続き、5日間ほど経過していった…





ー事務所ー


モバP「うーん…やっぱり結婚するなら卯月…幸せにしてあげたいししてくれそうだよなぁ…」

モバP「でも楓さんも捨てがたい…年齢的にもいい感じだし…迷うな…」



ちひろ「プロデューサーさん何を一人でぶつぶつ言ってるんですか…?」

モバP「いえうちの事務所のアイドルのうち誰か一人だけ嫁にできるとすれば誰がいいか真剣に悩んでたところですよ」



ちひろ「事務所で悩むようなことじゃないですよねそれ…例の件、済みましたよ」

モバP「例の件?愛海と七海の新ユニット、ダブルオーシャンの件ですか?」

ちひろ「なんですかその放送事故起こしまくりそうなユニット、まゆちゃんの部屋の件ですよ」

モバP「そっちでしたか、わかりました、まゆに今から電話して伝えます」






ー凛の家ー


凛「まゆ、今日の晩御飯どうする?」

まゆ「なにか食べたいものはありますかぁ?」

凛「プロデューサーかな」

まゆ「それはまゆもですよ」



プルルル…
プルルル……


まゆ「あら…まゆの携帯ですね、誰でしょうか」ガチャッ



まゆ「もしもしまゆですよぉ?」

モバP『あー、まゆか?俺だ』

まゆ「プロデューサーさん…?どうしたんですかぁ?まゆの声が聞きたくなって……うふふ、それでしたら今すぐ事務所へ向かいますよぉ?」

モバP『残念ながら違うな、新しい部屋の工面ができたんだよ』

まゆ「……え? 」







まゆ「……そうですかぁ、わかりました」

まゆ「……はい…明日事務所へ向かえばいいんですねぇ?」

まゆ「……はい……それではまた明日…」ガチャッ



凛「誰から?プロデューサー?」

まゆ「……はい、プロデューサーさんでした」

凛「用件は?」

まゆ「……今日で凛ちゃんとまゆの共同生活がおしまいになるみたいですねぇ」


凛「あー……なるほど……ね…」

まゆ「…はい」

凛「……新しい部屋ってどこ?」

まゆ「女子寮の物置として使われてた空き部屋を改装して住める常態にしたのでそこになるみたいですねぇ……」

凛「…そっか」





凛「………」


まゆ「うふふ…」

まゆ「もしかして凛ちゃん…寂しいんですかぁ…?」


凛「…ううん、べつに」

凛「だって……前に戻るだけだし」

凛「むしろ、今までが異常だったんだからさ」


まゆ「……そうですねぇ」


凛(……そうだよ、この何日間は仕方なく二人でいただけ)

凛(私とまゆは元々…仲が良いわけでもなかったんだから)

凛(……だけど)


凛「だけど……ほんの少しだけ



『まゆは清々します』










凛「……え?」



まゆ「…聞こえなかったんですか?それじゃあもう一度だけいってあげますねぇ」




『まゆはせいぜいします』



『凛ちゃんとの生活はそこそこ楽しかったですけど…プロデューサーさんに会えないのは苦痛でしたし、なにより』


『まゆのプロデューサーさんを奪おうとする凛ちゃんをまゆは……』




『正直鬱陶しいとさえ思ってます』






凛「そ、そう……そうだったんだ…」


凛(私とまゆは……)


まゆ「………」


凛「ま、まぁそりゃそうだよね…同じ人を好きな女なんて……邪魔でしかないよね」ポロ…ポロ…ポロ…

凛(確かに友達じゃない……でも…)




凛(嫌われてはないって……思ってたんだけどな…)ボロボロボロボロ…









まゆ「……もう寝ましょうか、お互い話すこともないですよねぇ…?」



凛「……ってよ」ボソッ

まゆ「……なにかいいましたかぁ?」



凛「出ていってよ!!!」ボロボロボロ

凛「もうまゆなんて顔も見たくないし……二度と仲間だとも思わない!!!大嫌い!!!」

まゆ「…むしろ今まで仲間だと思ってくれてたんですか?」


凛「もういい!!!はやく出ていってよ……!!!!」ボロボロボロボロ


まゆ「……わかりました」


まゆ「数日間お世話になりました……じゃあね、凛ちゃん」


まゆ「でもこれだけは言っておきますねぇ……」


まゆ「まゆ達の関係は……元々こうだったはずです」



ガチャッ




凛「う……うぇ……」グスッ



凛「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!!!」ボロボロボロボロボロボロボロボロ……










ー凛の家の前ー



まゆ「………」


まゆ(………こうするのが一番ですよねぇ、プロデューサーさん?)


まゆ「まゆ達は……近くなりすぎるときっとダメになってしまいますから…」

まゆ(……一人の男性を愛した二人の女の子が仲良くなれるわけが……きっといつかは消えてしまう関係なんですよ、まゆと凛ちゃんが)


まゆ「お友達になったって……二人とも不幸になるに決まってますから………」ボソッ



モバP「まぁそれは確かにそうかもな」

まゆ「ヴぇっ!!?」ビクゥッッ!!



モバP「お、おおどうしたそんな声だして…?」

まゆ「えっと…プロデューサーさん?ですよねぇ?」

モバP「ポルナレフにでも見えるか?」

まゆ「プロデューサーさんに見えますねぇ」










まゆ「どうしたんですかぁ?もしかしてまゆか凛ちゃんに伝え忘れでもありました?」

モバP「いいや、それはないよ」


モバP「たださっき電話した時、お前の声が震えてたから気になって来たんだよ」

まゆ「………」


まゆ「やっぱりかなわないですねぇ……プロデューサーさんには…」



モバP「…とりあえず女子寮向かうか、歩きながら話そう」





ー女子寮へ向かう道ー



まゆ「プロデューサーさんは……まゆに言いましたよねぇ」

まゆ「凛ちゃんをどう思ってるのか、って……」

モバP「うん、聞いたな」



まゆ「……同じ人を好きになった女が友達になれると思いますかぁ…?」

モバP「……」


まゆ「なれるわけがないですよ…まゆはプロデューサーさんを誰にも渡したくありませんし、凛ちゃんだってその筈ですからぁ」



まゆ「プロデューサーさんはまゆと凛ちゃんがひとつになったらどれだけすごいものが生まれるんだろう、と言ってましたけどぉ……きっと生まれるのはまゆと凛ちゃん」

まゆ「その二人ぶんの不幸だけに決まっですよねぇ……?」


モバP「…まぁな」





まゆ「だから……まゆと凛ちゃんはこれで良いんです」

まゆ「昔みたいに…いえ、昔よりもお互いに干渉しないくらい方がきっと……」


モバP「なぁまゆ」

まゆ「…はぁい?」



モバP「お前さ、凛のことどう思ってるんだ?」

まゆ「……」ジトッ…

モバP「いやそんな『話聞いてなかったのかよこのカス』みたいな視線で見るなよ………」ビクンビクンッ



モバP「だからさ、お互いがどうとか…幸せだのなんだの関係なく」




モバP「佐久間まゆというアイドルは渋谷凛というアイドルをどんな風に思ってるんだ?」


モバP「それでもって佐久間まゆという女の子は渋谷凛という女の子をどう思ってるんだ?」





まゆ「…アイドルとして…女の子として……」


まゆ「アイドルとしての凛ちゃんは……素直に尊敬してます」

まゆ「シンデレラガールとして堂々と歌って……踊って……」



まゆ「シンデレラというプレッシャーをものともしない……同じ事務所のアイドルとして…誇らしいとさえおもえる…そんなかっこいいアイドルだと思ってますねぇ……」



モバP「」ウンウン



まゆ「女の子としての凛ちゃんはぁ………」


まゆ「…………」ウーン…

まゆ「……」ウーン…







まゆ「……くんかー?」

モバP「悩んどいてそれが答えかよおい」




まゆ「………あ、ヘビィクンカー?」

モバP「OK、一旦クンカーから離れようか」


まゆ「中二びょ」

モバP「それ以上はいけない」



まゆ「ふふ…冗談ですよ、決まってるじゃないですかぁ」


まゆ「女の子としての凛ちゃんは……」



まゆ「朝ちょっとよわくていっつも寝ぼけてて……」

凛『フン……のりぃぃ……』バタバタ



まゆ「お味噌は白味噌じゃないとイヤっていう変なこだわりを持ってて…」

凛『味が優しいような気がするんだよね』ズズズ…



まゆ「実はトークがちょっと下手で…」

凛『寝袋で寝てるまゆ……これがほんとの繭だね』ドヤッ




まゆ「………邪魔者でしかないはずのまゆを受け入れてくれて」

まゆ「………邪魔者でしかないはずのまゆに笑顔を見せてくれて」

まゆ「………邪魔者でしかないはずのまゆとの……………」


凛『ほんのすこしだけ……』



まゆ「別れを惜しんでくれる……」





まゆ「凛ちゃんは……かわいくて、かっこよくて、だけどほんのすこしぬけてるところもある……」

まゆ「……とっても眩しい、近いようで遠い…そんな存在で……」



まゆ「……渋谷凛という女の子とまゆは……出来ることならば」




まゆ「一緒に……いたいです……」













モバP「…凛と一緒にいたい、それがお前の本心か?」


まゆ「……プロデューサーさん、まゆはですねぇ…」


まゆ「プロデューサーさんさえいればそれでいいです……そう思ってましたぁ…」

まゆ「今だって…そう思ってます……」


まゆ「でも…この凛ちゃんと過ごした…短い期間でしたけど…」


まゆ「本当に…本当に楽しかったんですよぉ…」グスッ

まゆ「まゆ…生まれてはじめてでした……同年代くらいの女の子と感情をぶつけあったりするの」グスッ…グスッ…


まゆ「口調はお互い喧嘩腰で……他の人からすれば仲の悪い二人だと思われたと思います…」グスッ…グスッ…






まゆ「でも…おかしいですよねぇ…?」グスッ…

まゆ「まゆにとっては……凛ちゃんとのそんなやり取りが…本当に楽しかったんですて……」グスッ…


まゆ「ずっと……ずっとこうして……凛ちゃんといて……」グスッ…

まゆ「……ずっと…ずっと…仲良く喧嘩していたかったんです……!」グスッ…グスッ…


モバP「…そっか」ナデナデ

まゆ「うっ……ウッ……」ポロポロ


モバP「バカだなまゆは…仲良くしたいならそう素直に言えば良かったんだよ」ナデナデ

モバP「幸せとか、不幸とか…そんなのは後からついてくるものなんだ…お前はまだ子供だ」ナデナデ

モバP「だからいまは難しい事なんて考えなくてもいいんだ…お前の素直な気持ちのままにすればそれでいいんだ」ナデナデ

まゆ「プ……ぷろでゅうさぁざぁん……!」ボロボロ

モバP「ほらもう泣き止め泣き止め……お前が泣いてると悲壮感がものすごいんだよ」ナデナデ








まゆ「ぷろでゅうさぁざぁん……まゆは……まゆはりんちゃんにひどいこといってしまって…!」ボロボロ

まゆ「きっとりんちゃん…まゆのこときらいになった…!もとどおりになれないですっ……!」ボロボロ


モバP「んー、そうとは限らないぞ?」

まゆ「……?」ボロボロ


ガサッ


凛「……まゆ」

まゆ「…り、りんちゃん……?」グスッ


モバP「さっきライン送っといたんだよ、まゆの本心を聞かせてやるってな、それでこっそりと着いてこさせてたんだ」





まゆ「りんちゃん……りんちゃん!!」ダッ!!

凛「まゆ…まゆ!!」ダッ!!



凛「このバカまゆッッッ!!!!」ビターンッ!!!!

まゆ「ビンタされた痛い!!!!」ベシーンッ!!!!!






まゆ「え?…え!?こ、ここはお互いの本心をしってかけよって抱き合うところじゃないんですかぁ!?」

凛「私が体を許すのはプロデューサーだけだよ、それよりもまゆ!!!!」ビターンッ!!!!

まゆ「二回目ッッ!!?」ベシーンッ!!!!!



凛「お互い不幸になるとかなんとかかんたら……勘違いしすぎだから!」

凛「私は…私はまゆといて楽しかったよ!色々と戸惑うこともあったけど…それよりも楽しいっていうのが勝ってた」

凛「だから……別れは…つらかったに決まってるじゃん…!このバカまゆ……!」グスッ

まゆ「凛ちゃん……」


まゆ「まゆも……まゆも寂しかったです…!ごめんなさい……ひどいこといってごめんなさい!」

凛「まゆ……まゆぅぅ!!」バッ!!!




まゆ「それはそれとしてエイッ」パシィンッ!!

凛「なんで!!?」ペチンッ!!!!!





凛「いまのは和解した二人がハグしあうところじゃないの!?」ヒリヒリ

まゆ「体を許すのはプロデューサーさんだけじゃないんですかぁ?二回叩かれたのがちょっと納得いかなかったのでビンタしちゃいました…♪」


凛「……」ペチンッ

まゆ「イタッ…」

まゆ「…」ペチンッ

凛「イツッ…」


凛、まゆ『……………』



ペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチンペチン!!!!!



モバP「なんでビンタしあってんだよお前等!!」

凛「まゆの一発は完全に私の3発くらいの痛さだったからその分かえそうと思って」

まゆ「回数はまゆの方が少ないんで平等になるようにしようかなぁと……」

モバP「小学生男子かお前等は」







凛「……この決着は家でつけようよ、まゆ」ゴゴゴゴゴ…

まゆ「うふふ…♪受けてたってあげますよぉ…!」ゴゴゴゴゴ…



モバP「いや家って……まゆ!」

まゆ「はぁい?」

モバP「一応聞いとくが……もう女子寮には住めるようになってるが、凛の家に帰るんだよな?」


まゆ「……はい♪」

モバP「そうか…!よし、最後の夜だ!思い出つくれよ!」

凛「だってさまゆ、どうする?」

まゆ「とりあえず…ご飯からですねぇ」

凛「あー…そういえば食べてないもんね」



凛、まゆ『………』ジーッ

モバP「な、なんだ……?」


凛「ねぇプロデューサー♪」左腕ガシッ

まゆ「たまにはご飯に…♪」右腕ガシッ


凛、まゆ『連れてってよ♪(くださぁい♪)』


モバP「………」財布チラッ

財布『二万とUNIQLOのポイントカードやな』


モバP(………ちひろさん、しばらくはショップ使えません)





ー凛の家ー


凛「ふぅ…結構食べたね」

まゆ「プロデューサーさんに感謝ですねぇ♪」



凛「ねぇ…まゆ」

まゆ「……はぁい?」


凛「ちょっと提案があるんだけど、いい?」

まゆ「…?」



凛「あのさ……」ゴニョゴニョゴニョ

まゆ「…それ、凛ちゃんはいいんですかぁ?」

凛「うん、まゆとなら大丈夫かなって思うし」

まゆ「じゃあ…お言葉に甘えますねぇ♪」








ー凛の部屋ー


凛「入っていいよ」ガチャ



まゆ「へぇ…ここがシンデレラガールのお部屋ですかぁ…」

凛「な、なにその言い方…///」


まゆ「なんとなくですよぉ♪……凛ちゃん、どうして照れてるんですかぁ?」

凛「だって……部屋に誰かいれるなんて初めてだからさ…///」

まゆ「ふふっ…♪つまりまゆは凛ちゃんの初めてを奪ったわけですねぇ♪」

凛「だ、だーかーらー!やめてよそういう言い方!///」

まゆ「まゆの初めてはもちろんプロデューサーさんに…♪」


凛「だ、だったら私が!!!まゆの初めて奪うよ!!! 」


まゆ「…………///」

凛「………///」



凛「も、もう寝よっか…うん、そうしようよ///」

まゆ「そ、そうですねぇ!プロデューサーさんのシャツの臭いもあっていい夢が見れそうですから…///」

凛(バレてる!?)





凛「………」

まゆ「………」


まゆ「……まさかの同じベットで寝るんですねぇ」

凛「さすがに部屋で寝袋はかわいそうだし…」




まゆ「…まゆは、明日には荷物をまとめて女子寮にいきすねぇ」

凛「………うん」



まゆ「ねぇ凛ちゃん…」

凛「なに?」


まゆ「まゆからも…提案があります」

凛「……奇遇だね、私ももうひとつあるよ」



まゆ「うふふ……まゆは多分凛ちゃんと同じこと提案すると思いますねぇ…♪」

凛「うん、私もそんな気がするんだ」






まゆ、凛『………あのね』









『朝』



まゆ「…それじゃあ、今までお世話になりました」

凛「短い期間だったけどね、そういえば私の親も今もう家に向かってるって」


まゆ「ベストタイミングですねぇ…」



まゆ「じゃあ凛ちゃん……さようなら」

凛「…バイバイ、まゆ」



まゆ「それとぉ………」




まゆ「先に……待ってますねぇ♪」ニコッ

凛「…うん、私もすぐにいくから!」ニコッ









ブロロロロロ……




凛「あ、お帰りお母さん」


凛「え?うん、色々あってね…火事とか色々……」



凛「それとさ、私…女子寮に住むことにしたから」


凛「うん、これも色々あってね」


凛「ううん、一人じゃないよ…二人部屋らしいから、シェアするんだ」



凛「友達?……うーん、友達っていうよりは」




凛「……恋敵かな?」















ーおしまいー




終わりです、お付き合いいただきありがとうございました
長くなってしまい申し訳ありませんでした



ちなみに私はテラスハウスは見たこと無いです
あいのりは見てしましたが



過去作

モバP「島村卯月の飼い方」シリーズ


最近書いたやつ

モバP「まて、これは違うんだ」


それではまた、次回があればお付き合いいただければさいわいです


このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom