千早「涼宮ハルヒの憂鬱?知らないわ。」 (38)

春香「えっ…でも…」

千早「なにかしら?何か変なところでもある?」

春香「変というか…千早ちゃん、今週の髪型、月曜日は普通だったのに、日に日に変えていって今日(金曜)すごいことになってるよ。」

千早「…春香…私、曜日によってイメージする数字とかが違うと思うのよね。具体的には、月曜が0で日曜が6、のように。春香はどう思うかしら?」

春香「千早ちゃんはハルヒ知ってるんだなって思うな。」

千早「知らないわ」


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春香「ねぇ千早ちゃん…急に家に来てほしいって言うから来たけど…なんのようかな?」

千早「…」ササッ

春香「あっ、お茶…ありがとう。」ズズズ

千早「…」

春香「…」ズズズ コト

千早「…」ササッ

春香「…」ズズズ コト

千早「…」ササッ

春香「…」ズズズ コト

千早「…」サ

春香「ねぇ…千早ちゃん!」

千早「…何かしら?」

春香「お茶はもういいから…事務所じゃできない話ってなに?」

千早「…プロデューサーのこと、それと私のこと。」

春香「えっ、プロデューサーさんと千早ちゃんがどうしたの?」

千早「うまく言語化できない。」

春香「言語化?」

千早「情報伝達の段階で齟齬が発生するかも知れない…でも、聞いて。」

春香「う、うん。」

千早「プロデューサーと私は普通の人間じゃない。」

春香「確かに、なんとなく、というか、絶対普通じゃない気がしてたよ。」

千早「そうじゃない」

春香「えっ?」

千早「性格に普遍的な性質を持っていないという意味ではなく、文字通り純粋な意味で、彼と私はあなたのような大多数の人間と同じとは言えない。」

春香「意味が分からないよ。」

千早「この銀河を統括する情報統合思念体によって造られた、対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。それが私。」

春香「…」

千早「私の仕事はプロデューサーを観察して、入手した情報を統合思念体に報告すること」

春香「…」

千早「生み出されてから三年間、私はずっとそうやって過ごしてきた。この三年間は特別な不確定要素がなく、いたって平穏。でも、最近になって無視できないイレギュラー因子がプロデューサーの周囲に現れた。」

春香「…」

千早「それが…」



「星井美希」



春香「私じゃないの!?」

春香「ビックリだよ!こんなに尺使って私に説明しておいて、私全然関係ないじゃん!」

千早「…大丈夫、あなたは完全な一般人。」

春香「知ってるよ!!」

千早「情報統合思念体…銀河系、それどころか全宇宙にまで広がる情報系の海から発生した肉体を持たない超高度な知性を持つ情報生命体。」

春香「えっ、まだ続くの?」

千早「それは最初から情報として生まれ…」

30分後

千早「プロデューサーは自律進化の可能性を秘めている。それが、私がここにいる理由。あなたがここにいる理由。」

春香「…もういいかな?」

千早「話したいことは全部話した」

春香「…絶対ハルヒ知ってるよね!?」

千早「知らないわ」

春香「いやー今日も平和ですね。」

P「あぁ、いい天気だし、こんな日は眠くなるな。」

ガチャン!

千早「野球するわよ!」

春香「…」

P「…」

千早「野球するわよ!」

春香「聞こえてるよ。いったい何がどうなってそういうことになったの?」

千早「春香、アイドルがそんな細かいことを気にしていてはダメよ。とにかく野球よ、野球!」

春香「だいたい、野球っていつ、どこのチームと?」

千早「明日、上ヶ原パイレーツとよ」

春香「絶対ハルヒ知ってるじゃん…」

千早「バレーをしましょう!」

やよい「うっうー!バレーやりたいです!」

真「手加減はなしだよ。」

あずさ「あらあら、楽しそうねー。」

春香「もうオチが見えてるんだけど…」

-バレーコート-

真「次は千早のサーブだよ!」

千早「ふもっふ!」

春香「案の定だよ!」

伊織「ちょっと千早、遅いわよ!このスーパーアイドル伊織ちゃんがご飯も食べずに待っていてあげたのよ、感謝しなさい!」

千早「水瀬さん…」

千早「その台詞、幼馴染が照れ隠しで怒ってる感じでお願い。」

伊織「…あんた大丈夫?」

やよい「うっうー!プロデューサー!はい、ターッチ!」

千早「…春香」

春香「どうしたの千早ちゃん?」

千早「私ね、萌えって結構重要なことだと思うのよね…」

春香「うん…そうだね。」

春香「えっ、千早ちゃんと一週間連絡が取れてない!?」

小鳥「そうなのよ、これ以上続くようだったら警察に連絡しようかと…」

ガチャ

千早「おはようございます。」

春香「千早ちゃん!どこ行ってたの!?みんな心配してたんだよ!」

千早「ごめんなさい、ただその辺をぶらぶらしていただけなのよ。」

春香「その辺をって、一週間も!?」

千早「えぇ、まぁ、それより聞いて春香。その辺をぶらぶらしてたらこんな子見つけたのよ。」

春香「三毛猫?」

千早「えぇ、しかもオスよ。」

春香「はい来ました、これ絶対この子探し回ってたでしょ。」

千早「違うわ、ただぶらぶらしていたらたまたまこの子が…」

春香「はいはい、分かったから、でも千早ちゃん、これでハルヒ知ってるって認めるよね? 」

千早「知らないわ」

春香「この子の名前は?」

千早「シャミセンよ」

春香「ハルヒ…」

千早「知らないわ」

千早「ということで、私は疲れたからもう帰るわね。」

春香「えっ、シャミセン置いていっちゃうの?」

千早「えぇ、春香をシャミセンの飼育係として任命するわ。じゃぁさようなら。」

春香「あっ、ちょっと待って千早ちゃ…行っちゃった…どうしよう。」

シャミセン(千早裏声)「何か困っているようじゃな。」

春香「えっ?」

シャミセン(千早裏声)「何か困っているようじゃな。」

春香「あっ、うん、聞こえたよ。えっと…」

シャミセン(千早裏声)「何を不思議がっておるのじゃ?」

春香「えっと…」

シャミセン(千早裏声)「そうか、猫であるワシが何故お主たちの言葉を話していると思っているのか」

春香「いや、まだ何も言って…」

シャミセン(千早裏声)「だが一つ聞こう、お主は何を持ってワシがお主の言葉を理解していると思っている?」

春香「ねぇ、聞いてる?」

シャミセン(千早裏声)「なるほど、確かにワシとお主は一見して会話が成り立っている用に見えるが、それですら、偶然なのかもしれない。」

春香「いや、成り立ってないよ。全然成り立ってない。ちょっと、千早ちゃん、悪戯はやめて早く帰ってきなよ。」

シャミセン(千早裏声)「ち、千早ちゃんとはさっきの娘のことk…」

春香「そうだよ、あの胸がぺったんこな女の子。」

シャミセン(千早裏声)「…くっ」

春香「あっ、そうだ!千早ちゃんいないし、あれ言っちゃおうかな。プロデューサーさん! この前千早ちゃんの家に泊まったときなんですけど…」

シャミセン(千早裏声)「ちょ、それは…」

ガチャ

千早「ダメよ春香!って、あら?」

春香「どうしたの千早ちゃん?プロデューサーさんはいないよ?」

千早「あっ、えっと、wawawa忘れ物…」

春香「千早ちゃん…ハル」

千早「知らないわ」

あずさ「あらあら、ぶつかっちゃってごめんなさいね。」

千早「…と、特盛!……くっ。」

春香「そんなに悔しいならやらなきゃいいと思うんだけど。」

千早「なにかおかしい…」

千早「なんとなくそんな気がした…」

trrrrr trrrrrr

小鳥「千早ちゃん、電話よ。」

千早「えぇ…もしもし?」

春香『ハルヒ知ってるy…』

千早「知らないわ おーばー」ガチャ

千早「サンタクロースをいつまで」

春香「h…」

千早「知らないわ」

千早「雪…ほ」

雪歩「えっ?」

千早「…っぷぷ」

雪歩「えっと…千早ちゃん…?どうかした?何かあったの?」

千早「それは…」

雪歩「うん」

千早「…禁則事項…っぷぷ」

雪歩「えっ何?何が面白いの?分からないだめだめな私は穴掘って埋まってますぅ!」

雪歩「宇宙人ってことは、私達が知らないような、色々なこと知ってるの?」

千早「知っている」

雪歩「教えてほしいですぅ」

千早「あなたの中の人は一回変わっている。」

雪歩「えっ中の人?」

千早「ゼノグラシアを含めると、正確には二回変わっている。あなたは三人目。」

雪歩「どうしよう、何の話かすら分からないですぅ。」

千早「そして…」

雪歩「そして?」

千早「私の中の人は…『ちはや みのり』…っぷぷぷぷ」

雪歩「千早ちゃーん!」

春香「どうしよう、『如月千早の暴走』状態だよ。」




春香「あっ千早ちゃんからメール」



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From 如月千早
Sub 夜遅くにごめんなさい

Chihaya.K > 起きてる?
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春香「なにこれ!うざ!」



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To 如月千早
Sub Re:夜遅くにごめんなさい

起きてるよ~
どうしたの?
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春香「あっ、もう返ってきた。」



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From 如月千早
Sub RE2:夜遅くにごめんなさい

Chihaya.K > 起きてる?
Haruka.A > 起きてるよ~
Haruka.A > どうしたの?
Chihaya.K > 眠れなくて…
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春香「…」

春香「…寝よう。」


千早「春香」

春香「なに?」

千早「…似合ってるぞ」

春香「…」

千早「…」

春香「…なにが!?」

千早「終わりです。最後まで見てくれてありがとうございました。
この物語はフィクションであり実在する人物、団体、事件、その他の固有名詞や現象などとは何の関係もありません。
嘘っぱちです。どこか似ていたとしてもそれはたまたま偶然です。
あっ、アニメは別です。『涼宮ハルヒの憂鬱』『THE IDOLM@STER』をまだ見てない人は、しっかり見ておきましょう!おーばー?
えっ?もう一度ですか?この物語はフィクションであり実在する人物、団体…。あの…プロデューサ? なんでこんなこと言わないといけないんですか?当たり前じゃないですか。」

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