千早「優も歌って?」優「うん!」(51)

千早「…って言って歌ってくれてたのに…」

優「小さい頃の話じゃん…勘弁してよ。僕歌下手なんだから」

千早「あら、私の弟の歌が下手なわけないじゃない」

優「何それ、自慢?」

千早「ううん、弟バカ」

優「…姉さん、恥ずかしくない?」

千早「…少しだけね」

優「…それで、わざわざ弟を買い物に呼び出しといて、駅前で待ちぼうけしてる理由を聞いても良いのかな」

千早「仕方ないじゃない。春香の乗った電車が遅延してるんだから」

優「はぁ…ん?あの帽子の人…」

春香「ごめーん!千早ちゃん!優くん!電車が遅延して…」

千早「仕方ないわ。遅延なんてよくある事だもの」

優「うんうん、仕方ないですよ、天海さん」

春香「ごめんね、優君も折角の休みなのに…」

優「いや、大丈夫ですよ。どうせ暇ですし」

千早「もう、さっきまで文句言ってた癖に…」

優「…こほん。とにかく、もう行きましょうよ。あんまり同じ場所に長くいたらまずいんじゃない?」

春香「それもそうだね、それじゃあ早速、お買い物へレッツゴー!」

洋服店

優(という事で服屋に着いて早一時間…延々と天海さんが姉さんに試着をさせ続けてる。姉さんも口ではあれこれ言いつつも楽しんでるようで、中々に長引いてる)

優(765プロといえば、今や飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍を続けている。そんな中で二人のオフが重なるのはそうない)

優(テンション上がってるんだろうなぁ…あんな良い笑顔の姉さん家ではあまり見れないや)


春香「ねぇ、千早ちゃん」

千早「どうしたの?春香」

春香「優君って、やっぱり格好良いよね」

千早「春香…コメントに困る事を言わないで欲しいのだけれど」

春香「ううん、変な意味じゃなくてね?千早ちゃんの弟なだけあって顔立ちも整ってるし、背も高いし…」

千早「…そうなのかしら?」

春香「案外、学校で付き合ってる女の子とかいたりして!」

千早「まさか。優に限って…」

千早「それより、そろそろ戻りましょう?きっと優も待ちくたびれてるわ」

春香「うん、そうだね」

優「あ、終わったんですか?」

千早「春香がやっと満足してくれてね…」

春香「千早ちゃんはもっと色々なお洋服を着るべきだよ!ねっ!優君!」

優「へっ?あぁ、そうですね?」

春香「うんうん。優君も言ってるし、生っすかで千早ちゃん改造計画とかやるのもおもしろいかも!プロデューサーさんにお願いしてみようかなぁ」

千早「プロデューサーだと普通にOK出しそうで怖いわ…」

優「あらかた見終わったみたいだし、そろそろ出ますか?」

千早「そうね、そろそろお昼だし、ご飯にしましょう」

優「それじゃあ、何にします?」

春香「うーん…じゃあ、皆でせーので言ってみようか!せーの…」

優・千早「「パスタ」」春香「親子丼!」

…………


千早「…優、この辺りにパスタ屋さんってあったかしら」

優「えーと…近くに美味しいって評判の店があるらしいよ。そこ行く?」

春香「ま、待って!不当な決定に異議あり!」

千早「どうかしたの?早く行きましょう?」

優「そうですよ。早く行かないと混んじゃいます」

春香「うわぁぁん!なんで打ち合わせなしでぴったり揃うのー!?ずるいよ二人ともー!」

千早「なんでって…」

優「そりゃ、ねぇ?」

春香「ずるい!ずるいよ千早ちゃん!私も優君みたいな弟欲しい!優君ちょうだい!」

千早「駄目よ、優はあげられないわ」

優「僕物扱いですか」

春香「むぅ、千早ちゃんは少し弟離れした方がいいんじゃない?」

千早「それにしたって春香に優は任せられないわ」

優「あのー、一番の当事者はスルーですか?」

春香「私がお姉さんになったらお菓子とか料理全般でお母さんの代わりに面倒が見れるよ!」

千早「くっ…わ、私だって…」

優「…姉さんが台所に立った所なんて見たことないけど」

千早「あっ、こらっ!優!」

春香「ふっふーん!どうやら優君は私の物になったみたいだね!」

千早「くっ…優、ごめんなさい。お姉ちゃんが不甲斐ないばっかりに…」

優「いや、この小芝居いつまで続くんですかね」

千早「美味しかったわね、ここのパスタ」

優「うん。値段もお手頃って感じだし」

春香「美味しかった…美味しかったけど…」

千早「…今度、親子丼を食べに行きましょう?だからそう気を落とさないで?」

春香「うぅ、千早ちゃぁん…」

優「親子丼なんていつでも食べられるじゃないですか、天海さん」

春香「むっ、それは親子丼への冒涜と受け取るよ!」

優「なんですかそれは…」

春香「その日の食べたい物はその日に食べるからこそ美味しく感じる、つまりそういうことだよ!」

優「はぁ…」

千早「話半分に聞き流しておけば大丈夫よ」

春香「ちょっ、千早ちゃん!それは酷くない!?」

千早「だって、春香の話ってたまによく分からないんだもの」

春香「えぇっ!?」

優(…しかし、姉さんと天海さんの仲が良すぎて、僕が邪魔なんじゃないかと思ってしまう)

春香「…優君?」

優…(今度からは誘われても遠慮しようかな…)

春香「優君?おーい?」

優「はっ、はい!なんですか?」

春香「次はここに入ろうと思うんだけど、どうかな?」

優「えっ、はい、いいんじゃないですか?」

千早「…優、聞いてなかったの?」

優「え?何が?」

千早「ここのお店に入るのよ?」クイッ

ランジェリーショップ<やぁ

優「……その辺で時間潰してきますっ!」ダッ

以前、3のくせに「2get」と書き込んでしまい、
「2000万年ROMってろ!」と言われてしまった者です。

言われた通り2000万年間、沢山沢山ROMりました。

猿から人類への進化…
途中、「ガットハブグフーン?」と書き込んだジャワ原人に反論しそうになったりもしましたが、
言いつけを固く守り、唇を咬んでROMに徹しました。

そして現れては消えていく文明。数え切れないほどの戦争…生と死、生と死。

2000万年経った今、晴れて縛め(いましめ)を解かれた私(わたくし)が、
2get出来るチャンスに今っ!恵まれました。
感動で…私の胸は張り裂けんばかりです。

卑弥呼女王、見てますか?
義経様、清盛様見てますか?
信長様、秀吉様、家康様 見てますか?

それでは、2000万年の歴史の重みと共に、
キーボードを叩き壊すほどの情熱をもって打ち込ませていただきます。

2get

春香「おぉ、良いダッシュ」

千早「私に似ないで運動神経は良いみたいね」

春香「えー、千早ちゃんダンスも上手いじゃない」

千早「得意ではないわ。苦手と言うわけでもないけどね」


都内某所


優「…はぁ」

優「ランジェリーショップって、普通男連れでチョイスしないでしょ…」

優「とりあえず全力で走ったから疲れた…どこか、座れる場所は…」

美希「あれっ?優?」

優「…今日はなんだろう、アイドル運がいいのかな」

美希「やっぱり!優なの!」

優「どうも、星井さん」

美希「ミキ、優に苗字で呼ばれるのヤ!ミキって呼んで!」

優「…どうも、美希さん」

美希「さん付けもあんまり好きじゃないの」

優「いや、流石に呼び捨ては出来ないですよ…」

美希「ふーん…まぁ許してあげるの。ところで、優は何してるの?」

優「ぼくは…散歩みたいなもんです。美希さんは?」

美希「ミキはレッスンの帰り、で今日は終わりなの。一回事務所に戻って、それから帰るの」

優「そうですか…っと」アオイートリー

優「もしもし、姉さん?うん、分かった。今?星井さんと会って…うん分かった、今代わる」

美希「千早さん?」

優「はい。なんかよく分からないけど、話があるみたいで」

美希「ふーん…もしもし、ミキなの。千早さん?…なんだ春香なの?」

美希「あはっ、冗談なの。うん、レッスン終わったから今は暇だよ?え?うん!絶対行くの!一回事務所に戻ったらすぐ向かうの!」

美希「それじゃ、優と一緒にそっち向かうの!うん、また後でなの!」

美希「…と、言うことで、まずは事務所なの!」

優「いや、つまりどういうことですか」

美希「良いから早く行くのー!」

優「や、ちょっ、まっ、引っ張らないで!歩けますから!」



春香「美希、優君と一緒に来るって」

千早「…あの子、どこまで走ったのかしら?」

春香「それにしても、カラオケなんて久しぶりだよね!この前は雪歩と真と行ったけど…」

千早「そうね…あの時の屈辱、晴らしたいと思っていたわ」

春香「あ、あはは…(あれ?これは嫌なフラグの匂いがしますヨー?)」

千早「…でも、それよりも優の歌が久々に聞きたくなったの」

春香「優君の?優君って歌上手いの?」

千早「えぇ。自己評価はすごく低いから、滅多に歌いたがらないのだけどね」

春香「へぇ…どんな歌歌うんだろ?私たちの曲歌ってくれたりするのかな?」

千早「どうかしら?でも、同じ歌を歌って点数で負けたら、言い訳出来なくなるわよ?」

春香「まっ、負けないよ!…多分」

千早「そこははっきり言い切らないとダメでしょう」

千早「それにしても、美希ったら、優を振り回して…」

春香「やっぱりと言うかなんというか、千早ちゃんって優君大好きだよね」

千早「それはそうよ。たった一人の弟だもの」

春香「…良いなぁ」

千早「あげないわよ」

春香「まだ何も言ってないよ!?」

千早「あら、違ったの?」

春香「のワの」

765プロ事務所


美希「ただいまなのー!」

優「…おじゃましまーす」

小鳥「お帰りなさい美希ちゃん…と、あら、優君?」

優「どうも、久しぶりです、音無さん」

小鳥「どうしたの?千早ちゃんならオフのはずだけど…」

優「えぇ、春香さんとショッピングしてますよ。そしたら途中で美希さんと会って…」

美希「連れてきたの!」

優「連れてこられました」

小鳥「なるほどね…お疲れ様、美希ちゃん、優君。今お茶入れるわね」

優「いや、僕らはすぐに…」

美希「あ、ありがとうなの、小鳥」

優「いやいや、何だかよく分からないけど天海さんに呼ばれてるんじゃ?」

美希「一休みしたって間に合うの。ほら、優も座って座って!」

優「…音無さん、何かお手伝いする事は」

小鳥「いいのよ、座ってて。これもお姉さんのお仕事です!」

優「はぁ…」

小鳥「べ、別に無理してお姉さんとか言ったわけじゃないのよ?今のは普通の流れでというかまだお姉さんでもいけるわ、頑張るのよ小鳥、自分で認めたらお終いなのよ!」ピヨピヨ

優「えーと…」

美希「いつもの事だからほっとけばいいと思うな」

真「ただいま戻りましたー!」

やよい「うっうー!お疲れ様でーす!」

真「お疲れ様です、小鳥さん、って、あれ?」

やよい「あ、美希さんと優さんですー!」

美希「あ、真クンにやよい!お疲れ様なの!」

優「お疲れ様です…あとおじゃましてます」

真「久しぶり、今日はどうしたの?」

優「美希さんに連れて来られまして」

真「あぁ、何となく分かったけど…美希、あんまり優を困らせちゃダメじゃないか」

美希「えー、でも優は嫌だって言わなかったよ?」

優「いや、言う暇もなく引っ張ってこられたんですけど…」

美希「細かい事は言いっこなしなの!」

真「全くもう…」

やよい「ところで優さん、今日はどうしたんですかー?」

優「姉さんと天海さんの買い物に付き合ってて、途中で別行動してる時に美希さんと会ったんです。それより美希さん、さっき天海さんとなんの話をしたんです?」

美希「えーっとね、これからカラオケに行くから、良かったら来ないかって」

優「げっ…やっぱもう帰ろうかな…」

美希「えー!?優は行かないの!?」

優「いや、アイドルの皆さんと一緒にカラオケとか、どんな罰ゲームですか…帰りますよ」

真「え?春香と千早がカラオケ?(この間の地獄が…)」

美希「うん!真クンもやよいも行くよね?」

やよい「はわわっ、わたしもですかー?」

美希「うん!二人ともお仕事はもう終わりだよね?」

真「ぼ、ボクは遠慮しようかな。ちょっと疲れちゃったし…」

やよい「うー…わたしも今日はタイムサービスがあるので…」

美希「むー…二人がダメなら優は意地でも連れてかないと…」

優「えぇっ!?なんでそうなるんですか!」

美希「三人じゃやっぱり盛り上がりに欠けるの。四人はいると思うな!」

真「え、えーっと、ごめんね美希!優!ボクはこれで!」

やよい「あ、わたしもそろそろ時間なので失礼しますー!」

美希「むー…仕方ないの。ほら優、諦めて早く行くの!」

優「ちょっ、だから引っ張らないでー!!」

小鳥「…はっ!?ごめんね美希ちゃん優君今お茶を…ってあら?いない…」

優(歌うのは、苦手だ。)

優(姉さんの歌は好きだし、765プロの皆さんの歌もよく聞く)

優(姉さんの歌は、小さい頃から聞いていた。本当に小さな頃から、歌って、歌ってって、ずっとねだってたし、その歌に合わせて一緒に歌ってた)

優(でも、姉さんがアイドルになって、テレビから姉さんの歌が聞こえるようになってから、いつからか姉さんに歌をねだらなくなり、僕自身、歌わなくなった)

優(姉さんの歌は、とても綺麗で、美しくて…何といえばいいのか分からないけど、とにかく凄いものだって改めて思い知らされた)

優(でも、僕の歌は…)

優(一緒に歌ってたあの頃は、何も思わず、考えずにただ歌っていられた。でも)

優(僕の歌は、誰かの心に響くような力はなかった。誰も彼も、僕ではなく、一緒に歌っている姉さんを見ていた)

優(トップアイドル、歌姫、如月千早の弟。その事は僕にとって誇らしい事で、同時に、疎ましく思ってしまって)

優(僕の歌は、誰にも届かない。姉さんの歌に敵わない。だから…)

優「あまり、歌いたくないんだけどなぁ…」

美希「今更言い訳なんて男らしくないの。もう近くまで来ちゃったし、諦めた方が良いって思うな!」

優「分かりましたって。お願いだから服を離してくださいよ…」

美希「ねぇ、なんでそんなに歌いたくないの?」

優「いや…深い意味はないですけど、なんとなく」

美希「ふーん…よく分からないけど、歌うの楽しいよ?」

優「…そうですね。皆さんを見てると、本当にそう思います」

美希「あっ、春香と千早さん!おーいなの!」

千早「美希、あまり大きな声出さないの。目立つでしょう?」

美希「ご、ごめんなさいなの」

優「まぁまぁ、ところで、何時間入るんですか?」

春香「んー…とりあえず二時間。それじゃあ入ろっか」



美希「ねぇねぇ優、relationsは歌える?」

優「え?えぇ、一応」

美希「じゃ、一緒に歌お?」

春香「あっ、美希ズルい!私も優君とデュエットしたいのに!」

美希「美希、こういうのは早い者勝ちだと思うな」

春香「じゃあその次は私とshiny smile歌おうか?」

優「えぇっ!?いや、歌えますけど、僕連続じゃないですか!」

美希「二曲連続って言ってもダンサブルな曲じゃなきゃ楽勝なの」

優「いや、その理屈はおかしい…というか、凄かったですよねあれ。チケットいただいたけど、生で見ててビックリしました」

美希「でしょー?褒めて褒めて!」

千早「……じゃあその次は私とinfernoかLittle Match Glrlか…どっちがいい?」

優「三連続とかどんな罰ゲームだよ姉さん!」

美希「あれ、千早さん拗ねてるの?」

春香「優君が美希ばっかり褒めたからね。千早ちゃんあの後すぐに目が合う瞬間歌ってたし」

千早「そこ二人!変な事言わないで!」

春香「図星だったみたいだね」

美希「なの」

千早「うぅ…」

優「いや、姉さんも格好良かったよ。掛け値なしに」

千早「そ、そうかしら」

美希「チョロすぎなの」

………

千早「ちょっとお手洗いに行ってくるわ」

春香「あ、私も」

美希「いってらっしゃいなのー」

優「結局三曲連続だし…ふぅ」

美希「ねぇ、優」

優「なんです?」

美希「さっき、歌うのはいやだーって言ってたよね?」

優「え、あー…はい」

美希「どうして?歌が嫌い?」

優「…嫌いってことはないですよ。むしろ好きです」

美希「なのに歌いたくないの?」

優「歌いたくないっていうか、人に聞かせるほどのものじゃないって思ってるだけですよ」

美希「ふーん…ね、何か歌って?」

優「え」

美希「なんでもいいの。春香達が戻ってきたら途中で止めていいし」

優「な、なんで…」

美希「さっき優と歌ってた時ね?優の歌がもっと聞きたいなーって思ったの」

美希「…ダメ?」

優「…本当に、大したことないですよ。アイドルの皆さんに聞かせるようなものじゃ…」

美希「聞かせるとか、そういうのはどうでもいいの」

美希「ただミキが聞きたいから言ってるだけなの」

優「……分かりました。じゃあ、姉さんの曲で、眠り姫を」

美希「うん。お願いしますなの」

……

優「…どうでした?」

美希「うん、千早さんの曲だけど、優の曲になってたって思うな」

優「僕の歌…?」

美希「やっぱり、優の歌は良いの!次は何歌う?」

優「え、えぇ!?まだ歌わせるんですか!?」

美希「優の歌、もっと聞きたいの!ほらほら、曲入れてあげるの!」

春香「ただいまー。あれ?優君のソロ?」

千早「あら。それはしっかり聞かなきゃね」

優「天海さん!姉さんまで!」

千早「ま、冗談は置いておいて。美希、一緒に歌いましょう?」

美希「はいなの!」

優「た、助かった…」

千早「少し休んだら、優にもたっぷり歌ってもらうわね?」

優「そ、そんなー!?」

……

春香「んーっ!歌った歌ったー!」

千早「…なんで点数が伸びないのかしら?」

美希「機械じゃ千早さんの歌声は測りきれないって思うの」

優「結局ほとんど連続…あー、喉痛い」

春香「大丈夫?のど飴あるけど食べる?」

優「あ、いただきます」

春香「うん、どうぞ!」

千早「それじゃ、そろそろ帰りましょうか」

美希「えー、もう?」

千早「明日はレコーディングがあるし、美希も春香も撮影でしょう?帰って休むべきよ」

美希「ぶー。もっと優とおしゃべりとかしたかったのにー」

優「あはは…美希さんのオフにまた声かけてください。荷物持ち位はしますから」

美希「ほんと!?それじゃあオフが決まったら連絡するからね!」

千早「美希、優の予定もあるんだから無理言っちゃダメよ?」

美希「そんなこと言って家では優を独り占めなんて千早さんズルいの!」

千早「お姉ちゃんだからいいのよ」

優「姉さん、僕はいいって」

春香「それじゃあ私も、オフの日に優君を誘っちゃおうかなー」

優「あ、あはは…お手柔らかにお願いします、天海さん」

春香「…前から思ってたけど、ちょっと他人行儀過ぎるよ優君!美希は下の名前で呼んでるのに!」

優「や、だって美希さんが苗字で呼ぶなって…」

美希「ミキ的には、さんもいらないんだけどな」

春香「私の事も下の名前で呼ぶように!なんならお姉ちゃんとかでもいいからね!」

優「分かりました、春香さん」

春香「ナチュラルにスルー!?」

千早「駄目よ春香。優の姉は私だけなんだから」

美希「お姉ちゃんかぁ…ミキも優みたいな弟欲しいの」

千早「駄目よ。優はあげられないわ」

優「あれ、どっかで聞いたぞこの下り」

春香「美希、優君が欲しいならまずはこの春香さんを倒してからだよ!」

千早「春香は優の何なのよ…」

春香「第二の姉に一番近い存在…かな」

美希「くっ、春香の女子力はなかなかだから厳しい戦いになりそうなの…」

優「あ、長くなります?これ」

……

春香「それじゃ、美希と千早ちゃんはまた明日!優君はまた今度!」

千早「えぇ。また明日」

美希「また明日なの!優も、またね!」

優「えぇ。また今度」

千早「…それじゃ、私達も帰りましょうか」

優「うん」

千早「ねぇ、優?」

優「何?」

千早「楽しかった?」

優「…うん」

千早「そう…良かった」

優「姉さんは…楽しそうだったよね」

千早「えぇ、もちろんよ。ところで…」

優「?」

千早「美希と二人でいた時、一人で歌ってたの?」

優「…うん。美希さん、僕の歌が聞きたいって」

千早「そう…」

優「…なんだか、小さい頃の僕みたいだったよ。姉さんに歌ってってずっと言ってた時みたいだった」

千早「そうだったわね。あの時の優はずっと歌って歌ってって、しつこい位だったもの」

優「そんなに?」

千早「えぇ。その度に歌ってたわ」

優「そっか…ねぇ、姉さん」

千早「なぁに?優」

優「家に着いたら…歌って?」

千早「…うん。優も歌って?」

優「…うん!」

優が生きてて765の面々と仲良くしてるのが書きたかった。とりあえず他のアイドルともほのぼの書きたい

優「皆さんこんにちは、如月優です。今僕は美希さんのオフで呼び出され、またしても駅前で待ちぼうけしてます」

優「まさか、本当に誘われるとは思ってなかったよ…いや、誘われて嬉しいは嬉しいけども、大丈夫なんだろうか?その、色々と」

美希「あっ、いたいた!お待たせなの!」

優「おはようございます、美希さん…と萩原さんに菊地さんまで」

真「やぁ、この間ぶりだね」

雪歩「久し振り、優君」

真「美希がサプライズゲストがいるって言ってたけど、優の事だったんだね」

美希「そうなの!びっくりした?」

優「えぇ、びっくりです。菊地さんとはこの前会いましたけど」

真「あの時はカラオケ行けなかったし、ボク達のオフも重なってたしで、ちょうど良かったんだ」

雪歩「その時は春香ちゃんと千早ちゃんと美希ちゃんが一緒だったんだよね?」

美希「そうなの。あの時の優の歌は中々だったよ」

優「いや、今日はカラオケは勘弁してくださいよ…?」

真「あはは、よっぽど歌わせられたんだね。ボクも聞きたかったなぁ」

優「と、ところで今日はどこに行くんですか?」

美希「んーとね、お洋服見たり、お茶したり…とりあえず色々なの!」

真「それじゃ、行こうか」

優「(そして辿り着いたのは、何故か紳士服売り場。そして服を見てるのは萩原さんと美希さんで、着せる相手は…)」


真「ちょ、ちょっと雪歩?美希?」

雪歩「分かってないよ美希ちゃん!もっと、こう王子様っぽい方が良いに決まってるよ!」

美希「分かってないのは雪歩なの!もっとワイルドさを出した方が良いに決まってるの!」

優「あの、二人とも…大声はちょっと…」

ゆきみき「「優(君)は黙ってて!」」

優「は、はいっ!」

真「もう少し頑張ってよ優!」

優「無茶言わないでくださいよ…なんですかあの二人、怖いですよ」

真「今日は優もいるから、こうはならないと思ってたのに…!」

優「いつもこうなんですか?」

真「うーん…二人が揃うと大抵こうなるかな。片方だけだと向こうも服を見るから、被害は少ないんだけどね…」

優「なんというか…御愁傷様です」

美希「もう埒が明かないの。こうなったら…」

雪歩「そうだね美希ちゃん。ねぇ優君?」

優「は、はいっ!?」

美希「優はどっちが似合うと思う?」

雪歩「こっちの王子様っぽい方だよね?」

美希「もちろんこっちのワイルド系だよね?」

雪歩「さぁ」

ゆきみき「どっち(なの)!」

優「え、えーと…」

真「(頼むよ優!上手いことこの二つを回避してよ!)」

優「……僕は、その、向こうの、白のワンピースが…良いんじゃないかなーと、思います、はい」

ゆきみき「「……」」

優「た、確かに格好いい格好は似合いますけど、可愛らしさというより、綺麗目な服って、菊地さんと合うんじゃないかなーと、思いまして…」

ゆきみき「「……」」

優「(ど、どうだ…?)」

美希「…なるほど、なの」

雪歩「…一理あるね」

美希「確かに、いつも真クンが選ぶフリフリの洋服より合ってると思うの」

雪歩「可愛さじゃなくて綺麗さを推し出す…それは名案だよね」

優「(や、やったか!?)」

真「(優!そのセリフはまずい!)」

雪歩「でも」

美希「今はこっちのうちどっちかの話をしてるの」

雪歩「代替案は要らないんだよ?」

美希「それで」

雪歩「優君は」

ゆきみき「「どっちを選ぶの?」」

優「…………」

真「ゆ、優?優なら、ここで二人を納得させつつ場を収められるよね…?ね?!」

優「…ごめんなさい、菊地さん」

真「そんな、う、嘘だろ?嘘だよね…?嘘だと言ってよ優!」

優「僕は、どっちも合いそうで甲乙付け難いですね。両方着てもらって、菊地さんに決めてもらえばいいんじゃないですかね」

真「そんな、優!」

雪歩「そうだね…まずは実際着てもらわなきゃ分からないよね…」

美希「当たり前のことを忘れてたの…試着するのが普通だったの…」

真「ゆ、優……?」

優「ごめんなさい、菊地さん…これは、無理です」

真「そ、そんなぁー!?」

真「うぅ…酷い目にあったよ」

優「あはは…御愁傷様です」

真「優が助けてくれればこんな事にはならなかったのに!」

優「無茶言わないでくださいよ…どうやってあれを止めろって言うんですか」

真「結局また男物の服見に行っちゃったし、二人とも白熱し過ぎだよ」

真「…ボクだって可愛い服を着たいのに」

優「菊地さん…」

真「…あ、あはは!ごめんね優!なんだか巻き込んじゃってさ」

優「いや、気にしてないです。それより、僕らも服見ませんか?さっきのワンピースとか、試してみましょうよ」

真「…優のコーディネート、期待していいんだよね?」

優「お、お手柔らかにお願いしますね?」

真「…あはは、ありがとう、優」

……

美希「真クン!今度こそ真クンにぴったりな服を…あれ?」

雪歩「真ちゃんも、優君もいない…」

美希「二人とも、どこ行っちゃったのかな?」

雪歩「あ、あそこに…」



真「どう…かな?変じゃない?」

優「そんなことないです、凄く似合ってますよ!」

真「えへへ…そうかな。ありがと!」

優「次は…この帽子と合わせてみたりとか」

真「わぁ…!へ、変じゃない?大丈夫?」

優「大丈夫ですって!自信持ってください!」

真「えへ、そ、そうかなぁ?」

優「それじゃあ次は…」

雪歩「………………………」

美希「どうかしたの雪歩?二人いた?」

雪歩「…うぅん、それより美希ちゃん、ちょっと喉乾いちゃったし、少し休憩してから二人を探さない?」

美希「んー、分かったの!美希キャラメルマキアートが飲みたいな」

雪歩「少し向こうに喫茶店があったし、そこに行こう?」

美希「うん、いいよ!」

雪歩「(…優君、今回は優君に勝ちを譲るけど、次はそうはいかないからね…!)」



優「…?なんだろう、悪寒が…」

真「ほらほら、次選んでよ優!」

優「あ、はーい!じゃあ、次は…」

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