【モバマス】ブサイクなボクと、カワイイボク (26)


※ステマです。みじかい。そして幸子はカワイイ。異論は認めない。


この狭い世界の中にボクが来たのは、いつだっただろう。

ボクの周りの子たちは、すぐにここを出ていく。

カワイイから……すぐ出ていける。

ボクは、ずっとここにいる。

ブサイクだから……ずっとここにいる。


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「あれって私でも取れますかね?」

「アタシがナビするからがんばってみよう!」

誰か来たみたいだ。

二人いる。髪の長い子と髪の短い子だ。

でも、どうせボクは外には出られない。

だから気にしない。

「あぁーー」

「すみません、私が未熟なばかりに……」

……ほら、やっぱり出られない。


「クレーンゲーム、気にいった?」

「はい。また来てチャレンジします」

そう言って二人は帰っていった。

もう来ないだろう。

そう思っていた。

でも、その子達は来てくれて、

ボクをここから出してくれたんだ!


「好みがヘンって、たまに……。でも、このぬいぐるみはかわいいです」

変わった子もいるんだな、と思った。

でも、なんか、その……うれしかった。

「ね、ぴにゃこら太……」

えっ……それボクの名前?


ボクは彼女についていってみようと思った。

新しい何かを見つけられるんじゃないかって。

連れだしてくれた、かわいいと言ってくれた、彼女を信じてみようって。

そう思ったんだ。

こうして、ボクはアイドルの事務所に住むことになった。


髪の長い子はバレエをやっていたらしい。

バレエ一筋だった彼女

でも、自分のバレエに限界を感じた彼女

アイドルになってバレエの楽しさを、『表現を楽しむこと』を思い出した彼女

……アイドルって何だろう。

ボクもアイドルになれば、何か変われるのかな?


そんなことを考えていると、

クリスマスパーティーの日、ボクは箱の中に連れさられた。

犯人は、「ボクはカワイイですからね!」が口癖の子だ。

実際とてもカワイイ子だと思う。

この子もアイドルだ。

ボクとは正反対。とてもマネできない。


その子がボクをじっと見ている。

「なかなかのカワイさですね。まあ、ボクもカワイイですけどね!」

カワイイ?

この子もボクのことがカワイイだって!?

アイドルの子はみんな変わっている。

「箱に空気穴を……あけるべき……でした」

ちょ、ちょっと!!大丈夫!?


その一方で、自分のことを可愛く思っていないアイドルもいた。

「アンタも目つきが悪いね。でも、可愛いよね……。」

「私、目つきが悪いし……可愛くないし」

可愛い女の子にそんなこと言われても反応に困ってしまう。


でもアイドルとして活動しているうちに彼女は変わっていく。

とても可愛い笑顔を見せるようになった。

それでも、以前と同じように、ボクのことを可愛いと言ってくれる。

アイドルってなんなんだろう。

ボクもアイドルになったらもしかしたら……。


あれからアイドルについて色々と考えている。

せっかくなので、事務所にいるキノコちゃんと一緒にアイドルを観察することにした。

「ぐさぁーっ!」

「ぴにゃこら太ー!!」

……アイドルってナンナンダロウ。


アイドル、アイドル……

「さいきっくマジック……ひよこ!」

……今のでボクの体が大きくなったみたい。

ええっ!?なんで!?

アイドルってなんなの!?


「ぴ、ぴにゃこら太!?なんで大きくなってるんですか!?」

あっ、髪の長いバレエのあの子も驚いている。

それはそうだよね。

「すごい!抱き枕にできそうですね!」

あれ?反応おかしくない?

アイドルって……?


この事務所には、あるお姉さんがずっといる。

アイドルではないみたいだけど、やっぱりカワイイ人。

その人は、ボクと同じ色の服を着ている。

「この子、ブサカワっていうんですかね」

事務所にアイドルがいないとき、たまにこうしてボクを構ってくれる。

「なんだか愛嬌あってカワイイです」

指でツンツンとつつかれるボク

アイドルだけじゃなくて、この事務所全体が変わっているのかな?

でも、やっぱりうれしいな……。


アイドル達を見ていて分かったことがある。

ボクは自分だけの世界に閉じこもって、何も見ていなかった。

こんなボクのことを好きになってくれる人がいる。

それに気がつかなかった。

ボクに必要だったのは、一歩踏み出すことだったんだと思う。


これから、ボクは自分を表現することを始めてみる。

狭い世界の中から連れ出してくれてありがとう!

ホノカちゃん、もうボクは大丈夫だよ。

だって、ボクはブサイクで、カワイイですからね!

……ちょっと恥ずかしいかな。

――

杏「おしまい」

こずえ「おしまいー?」

仁奈「続きはないでごぜーますか?」

杏「ここまでだね」

穂乃香「残念……」

杏「 (穂乃香ちゃん、いつの間に来たの?) 」


杏「にしても、どこからもってきたの?このスケッチブック」

こずえ「ひなのー」

比奈「はい。アタシのでス」

杏「 (ここのアイドルは、みんな神出鬼没だね……) 」

穂乃香「続き……続きはないんでしょうか?」

比奈「あー、続きは原作者さんにお願いしてほしいっス」

杏「原作者?」

文香「」アワアワ

杏「 (また、一人ふえた……って原作者ってそういうことかー) 」

文香「」アワアワ イッチャダメー

杏「? (何か言いたげだね) 」

裕子「ムム、ムムム……これはテレパシー!?……言っちゃだめってどういうことっ!?」

杏「 (なんか受信してる!!) 」

比奈「文香さんが原作者っス」

文香「」ワタワタ

杏「 (言っちゃったよ……。肝心の人物には伝わらなかったみたいだね) 」

杏「 (ま、そりゃ恥ずかしいよね。だって……) 」


――

(ちひろ「とりあえず今いる子たちに紹介しますね。新しくスカウトした子です!」)

(文香「鷺沢文香と申します……。」)

(幸子『なかなかのカワイさですね。まあ、ボクもカワイイですけどね!』)

(文香「……カワイイ?」)

(幸子「ええ。なかなかのものですよ!」)

(杏「あー、あんまり気にしないほうがいいよ。こういう子だから」)

(文香「ええと……はい……」)

(幸子「ど、どういうことですか!」)

(裕美「うん、私も可愛いと思う。それに、文香さん、目が綺麗でいいなあ……」)

(文香「目が綺麗……?」)

(裕美『私、目つきが悪いし……可愛くないし』)

(文香「……」)


(穂乃香「ただいま戻りました」)

(ちひろ「おかえりなさい、穂乃香ちゃん。ちょうどよかった」)

(穂乃香「何かあったんですか?」)

(ちひろ「新しくスカウトした子の紹介をしていました」)

(穂乃香「そういうことですか。……うん、綺麗でかわいい方ですね」)

(文香「……綺麗……かわいい……?」)

(杏「でも、穂乃香ちゃんが言っても説得力があんまり。ぴにゃこら太だし」)

(穂乃香「ええっ!?ぴにゃこら太、かわいいじゃないですか」)

(文香「……ぴにゃ……こら太……?」)

――

杏「 (書いてあるのは、たぶん文香さん自身のことでもあるもんねー) 」

比奈「ぴにゃこら太になんか共感しちゃいまして」

こずえ「そうなのー?」

比奈「そうなんでス。だから、お願いして絵を描かせてもらうことにしたんでスよ」

杏「 (なるほど、比奈さんも似てるとこあるかもね) 」


仁奈「ところで、この『ふわふわ、もふもふ、それとぐぅぐぅ』ってなんでごぜーますか?」

杏「なんか親近感を感じるね」

比奈「それも文香さんが書いてる……」

文香「」アウアウ

だめですーーー!

見せてほしいですよー!

みたいのー




ちひろ「 (うう……。ぴにゃこら太と遊んでいたのを見られてたなんて……) 」

つづかないよ……フヒヒ……え?ず、ずっといましたけど……


おまけ

サイキック真相解明!

柚「 (忍チャン!例のヤツ、持ってきたカナ?) 」コソコソ

忍「 (持ってきたよっ!大きなぴにゃこら太!) 」コソコソ

柚「 (よくやったゾーー!) 」コソコソ

忍「 (へへっ!それじゃこっそり置いておこうか) 」コソコソ

柚「 (フツーに置いてもオモシロクないよねー) 」コソコソ

忍「 (んー。小さなぴにゃこら太と入れ替えてみよっか) 」コソコソ

柚「 (カエダマだねっ!) 」コソコソ

忍「 (誕生日には、ちょっと早いけどっ!) 」コソコソ

柚「 (サプライズだーっ!) 」コソコソ

おしまい


おわりです。

スレタイで幸子 P を釣ってしまっていたら、ごめんなさい。

過去に書いたもの

【モバマス】わたしはキノコ
【モバマス】わたしはキノコ - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399558225/)

(過去のレスをさっき見ました。思わずフイタ。やっぱりヘレンさんは最高だぜ)

(レスをくれたみなさん、ありがとうございました。)

以上、ヘレンさんのステマでした。

ありがとうございました。



(最後に宣伝)

なんだって!?

デレラジ、来週のゲストが星輝子の中の人だって!?

メール書かなきゃ!


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