八幡「適当に生きてきたら」 (17)

静「なあ比企谷、私は今までの人生を振り返った作文を書けと言ったんだ、何だこれは?」

八幡「え?何か言いました?羊数えるのに忙しくて」

静「ふんッッッ!」

八幡「いてっ」

静「どこをどうすればネズミの国の悪口になるんだこのド低能がぁーーーー!」

八幡「痛いってば、そこはあれっすよ、今までの人生でネズミの国のうっぷんが溜まってたんじゃないですか?知らないけど」

静「抹殺の・・・」

八幡「殴らないでよー」

静「ラストブリットォォォォォ!」

八幡(痛すぎる)

静「ちょっとついてこい」

八幡「嫌だ」

静「ドラァッ!」

八幡「引っ張らないでくださーい」

奉仕部

雪乃「・・・」

静「雪ノ下、こいつも今日から部員だから」

雪乃「入るときはノックを」

静「気にするな、とにかくいい加減な奴だから叩き直してやってくれ」

ガラガラピシャン!

八幡「部活?」

雪乃「そうよ」

八幡「なんの?」

雪乃「当ててみて」

八幡「どうでもいいや、俺帰るから」

雪乃「待ちなさい」

八幡「何で?」

雪乃「いいから座りなさい」

八幡「座っても帰れないからやだ、んじゃ」

ガラガラピシャン!


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1399459226


八幡「帰ってゲームするか」ガシッ!

静「そうはさせんよ」

ドカッバキッッ!ガラガラ!

八幡「」

雪乃「短い逃走だったわね」

八幡「闘争には弱いもんで」

静「黙ってろ」ガン!

八幡「痛い」

雪乃「確かに酷いですね、分かりました。彼の更正は私がします」

八幡「更正?グレてないよ?」

雪乃「とにかく、私があなたをまっとうにしてあげるわ、覚悟なさい」

静「そういうことだ、任せたぞ雪ノ下」

雪乃「ええ」

ガラガラピシャン!!

八幡「まあいいや、お休みー、時間になるまで寝とくから、何時ぐらいに終わるの?」

雪乃「寝る前に一つ話をしましょう」

八幡「アリとキリギリスか?」

雪乃「何故分かったの?」

八幡「小学校で六十回、中学校で三十七回、高校入って六回聞かされたから」

雪乃「よく分かったわ」

八幡「なーんでそんなに俺に世話焼きたがるのか分からん」

雪乃「そのままでは生きていけないからよ」

八幡「友達いねーし、よくわからんわ」

雪乃「・・・じゃあ私と友達になれば少しはまともになるのかしら?」

八幡「いらねえよ友達なんか」

雪乃「何かあったなら聞いてあげるわ」

八幡「なかったわけないが言うほどでもないぞ、だからお休み」

雪乃(手強いわね)

八幡「ぐー」

十数分後

コンコン

雪乃「どうぞ」

結衣「奉仕部ってここですか?」

雪乃「ええそうよ」

八幡「ぐおー」

結衣「その人は?」

雪乃「気にしなくていいわ、それより用件を聞きたいのだけれど」

結衣「実は・・・」

八幡「ぐーすかぴー」

雪乃「・・・なるほど、つまりお礼に手作りクッキーを渡したいということね」

結衣「そうなんだよ!タイミングなくてもう一年以上もできなかったんだよ!」

八幡「うるさいなー」

雪乃「起きたのね」

結衣「ヒッキーだったの!?」

八幡「誰?」

雪乃「依頼者よ」

結衣「あたしクラスメイトだからね!?」

八幡「どうでもいいや、どうせ誰とも話さんし」

雪乃「ここまでくると大物な気がしてきたわ」

結衣「ヒッキー酷すぎ!」

八幡「酷いのは世間の荒波のほうだろ、もまれすぎてこんなんなっちったよ」

結衣「むぅ・・・」

雪乃「丁度比企谷君も起きたことだし、家庭科室へ行きましょう」

八幡「頑張れよー」

結衣「ヒッキーも行くの!」

八幡「めんどくせえ」

家庭科室

八幡「んで、何の因果でクッキーを作るかは知らんし何故俺まで家庭科室へ連行されたのかも分からんがさっさと済ませようぜ」

雪乃「早く取りかかることには賛成よ」

結衣「ヒッキーこんなキャラだったんだ・・・」

雪乃「まず、小麦粉をふるいにかけて・・・」

チーン☆

結衣「で、出来・・・た?」

雪乃「真っ黒ね」

八幡「しかも釘が打てそうなくらいかてえ!」ゴチゴチ

雪乃「比企谷君、食べてみて」

八幡「え”?」

結衣「無理しなくていいよ?もっかい作るからさ」

八幡(もう一回!?結構時間かかったこれを!?そんなのは嫌だ!)「OK、試しに食ってみよう」

雪乃「計画通り」

八幡「・・・」ゴリッパキッ・・・ペキッ

雪乃「クッキーの咀嚼音ではないわね」

結衣「うう・・・」

八幡「・・・」ゴリッパキッ・・・ペキッ

結衣「大丈夫?」

雪乃「味はどうかしら?」

八幡「苦い、堅い、口の中結構傷だらけになった。しばらく熱々のコーヒーが飲めんかもしらん」

結衣「あたし、才能ないのかな・・・」

八幡「才能あるなしは知らんが、いきなりうまくやろうとしてんじゃねえよ」

雪乃結衣「・・・」

八幡「たぶん、誰かのためにやりたくて奉仕部に来たんだろ?出来るまでやりゃいいだろ」

雪乃「意外とやる気なのね、安心したわ」

結衣「ヒッキー・・・」

八幡「ま、俺無関係だし無関心だから。そこまでとやかく言わんがな」

結衣「関係あるよ・・・」

八幡「ないね、この学校で一年以上誰とも関わってないからな。関係あるわけない」

結衣「あるってば!」

雪乃「少なくとも今はこうして関わりがあるわ、そこは否定させないわ」

八幡「何でもいいけど、これを誰かに食わすのはあり得ないから練習はしとけよー」

結衣「う、うん」

雪乃「今日は解散ね」

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom