伊織「これまでも、これからも、」 (8)

とある日の夕暮れ

伊織は楽屋で一人、思い出していた。

ここまで来れた理由を

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私は水瀬家の長女に生まれた

文字通り水瀬家の長女として

家族も、友人も、周りは誰も私を水瀬伊織としてみてくれなかった

私がやったことは水瀬家の長女として、水瀬家のものだった

気に食わない

そんな本音も言えない

ただ一人、黙ってうさちゃんを抱えていた

ずっとひとりだった

ずっと…


そんなときだった、

街の大型ビジョンに写るアイドルを見たのは

観客の前で歌って踊る姿に一瞬で心奪われた

一人の女の子として輝く姿に憧れ、なりたいと思った

これならみんなが私を私としてみてくれる、そう思った

自分ならすぐになれるとも思った



現実は甘くなかった

十数社の面接を受け、すべて落ちた

ボロボロになってやっと弱小プロにたどり着いた

親のコネで…

水瀬の名前を捨てるための選択に水瀬の名前を使うのが

嫌で嫌で仕方がなかった



だが、そんな気持ちはすぐに消えた

そんな世界の果てで見つけたからだ

はじめての仲間を

水瀬家の長女としてではない

水瀬伊織として見てくれる仲間が

私を私として見てくれる仲間が

本音を言い合い、笑い、怒り、それをまた笑いの種にできる仲間がいる

もう一人じゃない

私を必要としてくれる仲間がそばにいてくれる

みんなが必要としてくれるから私が私で居られる

みんなのために頑張れる




律子「伊織ーそろそろ出番よー」ガチャ

伊織「ちょっ勝手に入ってこないでよ、そんなのわかってるんだから!!」

さりげなく目を手で拭った

亜美「あれー?いおりんもしかして泣いちゃってるー?」

あずさ「あらー、大丈夫ですか?」

伊織「べ、別に泣いてないわよ!」

亜美「メイク落ちにくいやつでよかったねーいおりん」

伊織「だから泣いてないって言ってるでしょ!!」

ここにいる竜宮小町だけではない

それぞれの道で頑張っている765のみんなもだ

どこにいても感じられる

失っちゃいけない

確かな存在のために

今、私の中にある

夢のために

律子「さぁ行くわよー!!」

「「「「おおーー!!」」」」

私はステージに向かう





終わっちゃったけどHappyBirthday伊織
処女作ゆえキャラ崩壊及び、文における違和感等あると思います。
お目汚し失礼いたしました。

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