モバP「ウサミン星の」晶葉「秘密」 (20)

P「菜々の出身地、ウサミン星」

P「果たしてウサミン星とは何なのか、ウサミン星人とは・・・・・・」

晶葉「しかしその正体について、本人は決して明かさない・・・・・・」

菜々「・・・・・・その話、ナナの目の前でする必要ありますか?」

P「一体、どんな秘密が隠されているんだ・・・・・・」

晶葉「その件についてだが、ある仮説を導き出すことができた」

P「本当か!聞かせてくれ!」

菜々「ナナは聞きたくないです・・・・・・」

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晶葉「まずは数少ないウサミン星に関する情報を明確にしておこう」

P「菜々はウサミン星の出身であり、ウサミン星人と言う種族であること」

菜々「ナナ、打ち合わせって聞いて来たんですけど・・・・・・」

晶葉「地球からウサミン星は”電車で一時間”であること」
P「ウサミン星の体力は低く、”体力持つのは一時間”であること」

菜々「”将来の方針に関する重要な話”って・・・コレですか?」

晶葉「ウサミン星人はウサギのモチーフを多く用いること」
P「”ハートウェーブ”と呼ばれる電波を、個体とウサミン星の間で送受信できると言うこと」

P「このくらいで間違いないか?菜々?」

菜々「(あっ、無視されてた訳じゃないんですね・・・)ハイ、マチガイナイデスヨー」

晶葉「では、一体ウサミン星とは何なのかと言うことだが・・・」
晶葉「まず考えるべきなのは、ウサミン星と地球との距離だ」
晶葉「当然、”星”なのだから、宇宙空間にある天体なのだろうが・・・」

菜々「ソウトハカギラナイトオモイマス」(小声)

P「なにか問題があるのか?晶葉」

晶葉「・・・我々人類も、ウサミン星人ほどではないが科学力を有している」
晶葉「太陽系の天体であれば、小惑星サイズのものまでその大きさや軌道などが分析されている」

P「さすがのウサミン星人でも、星単位で姿を隠すのは難しいだろうから・・・・・・」

晶葉「そう、つまり太陽系外となるが、ここで一つ問題が発生する」

P「”ウサミン星まで一時間”・・・」

晶葉「・・・短すぎるんだ、移動時間が・・・・・・」

晶葉「物体は光速を越える速度で移動できないのは科学の大原則だ」
晶葉「限界ギリギリの秒速30万キロでも、一時間で10億8000万キロだ」

P「十分長い距離を移動できるように思えるが・・・・・・?」

晶葉「・・・宇宙の広さをナメてはいけないぞ」
晶葉「太陽系の中心である太陽から太陽系の外縁までおよそ60億キロ・・・」
晶葉「足りないんだよ、時間が・・・・・・」

P「なんてことだ・・・そうなると、ウサミン星は・・・」

菜々「(今、今ここで言うしか・・・!)あ、あのですね、ウサミン星というのh」

晶葉「ここで発想の転換だ、もし我々にとって既知の天体が・・・・・・」
P「・・・・・・ウサミン星だったとしたら・・・・・・」

菜々「・・・・・・ウッサミーン」(現実逃避)

晶葉「では、我々が知っている太陽系の天体の中で、どれがウサミン星かと言うことだが、ここでも距離的な問題が立ちはだかる」
晶葉「先程は簡単に光速を持ち出したが、光速と言うのは早々簡単に出せるものではない」
晶葉「高速で移動するには、当然その速度まで加速する必要がある」

P「だが、星間移動を行っているウサミン星人の科学力なら・・・・・・」

晶葉「確かに、あるいはウサミン科学の力なら超高出力のロケット、あるいはそれに類するものを作ることができるかもしれない」
晶葉「だが今ここで問題とするのはその点ではなく、”急激な加速による人体への負荷”だ」

P「加速による負荷・・・・・・宇宙飛行士は発射時に何Gもの負荷に耐える・・・とかいうヤツだな」

晶葉「1Gとは、地球の重力と同じ負荷が掛かっている状態を示す」
晶葉「スペースシャトルの加速時にはおよそ3G、つまり重力の3倍の負荷がかかると言われている」

P「相当な負荷じゃないか!それだけの加速ならかなりの高速に達するんだろう?」

晶葉「・・・・・・繰り返しになるが、宇宙の広さをナメ手はいけないぞ助手よ。とにかく足りないんだ」

晶葉「仮に、10G、重力の十倍の負荷がかかる加速度で加速し続けるとする」
晶葉「一秒間で静止状態から時速360キロまで加速する、まさにロケットスタートだ」

P「重力の10倍・・・・・・耐えられるのか?」

晶葉「常人であれば、いや、極限まで訓練された人間でも死ぬだろうな」
晶葉「まあそこはウサミン科学でなんとか解決できたとする」
晶葉「加速時に負荷がかかるのと同様に、減速時にも負荷はかかる」

P「電車が止まるときにつんのめるのと同じだな」

晶葉「静止状態から加速し、再び静止状態まで減速するとすれば、加速に使える時間は・・・・・・わずか1800秒だ」

P「でもそれなら360×1800で、648000・・・・・・ああっ!」

晶葉「そう、”時速”64万8000キロ、光速の”秒速”30万キロの・・・・・・わずか1667分の1だ」

晶葉「更に、この仮定はより大きな仮定へと私たちを導く・・・・・・」
晶葉「10Gの状態で30分で加速し、30分で減速すると、平均速度は最高速度の半分、時速32万4000キロ」
晶葉「対して、地球にもっとも近い天体である月との距離は・・・・・・38万4400キロだ」

P「そ、そんな・・・・・・」

晶葉「つまり、ウサミン星とは・・・・・・」

菜々「ハッ・・・(い、今こそウサミン=(ピー)半島であることを暴露するチャンス!)あ、あの・・・」

晶葉「月のことだったんだよ!」

P「な、なんだってー!」(驚愕)
菜々「な、なんだってー・・・」(落胆)

P「だ、だが晶葉、10Gを乗り越えてすら月にはたどり着けないんだぞ!」

晶葉「10Gに耐えられるならもはや11Gも12Gも大して変わりはない!それに、一時間といったって3600秒ピッタリというわけではあるまい」

P「確かに、例えば、東京駅発千葉県八街駅着しおさい11号の所要時間は64分だが、もし人に説明するなら一時間と言うもんな」
菜々「ソノトーリデスネ」(小声)

P「そもそも、答えは俺達の前に揃っていたんだな・・・・・・例えば、ウサギのモチーフ」
晶葉「ウサギ、天体とくれば月しかないだろう」

P「お月見イベントでのハイテンション」
晶葉「故郷を想うイベントは外せないだろう」

P「ハートウェーブが届く」
晶葉「人体の大きさレベルの電波受信設備だと、月でもギリギリだろう」

P「体力持つのは一時間」
晶葉「月の重力は地球のおよそ6分の1だ。人類が6Gの環境下で生活しているようなものだからな・・・・・・」

菜々「(ナナの想定の範囲外でウサミン星=月が確固たる地位を築いていってます・・・・・・)」

P「しかし、にわかには信じがたいな・・・ウサミン星=月説」

菜々「そうです!もっともっと広い可能性を考えてみましょうよ!灯台もと暗しと言いますし足元から!具体的には犬吠埼灯台とか!」
菜々「あるいは、えっと・・・えっと・・・、そう!ウサミン星はみんなの心の中n」

P「確かにウサミン星は月以外あり得ない状況ではあるが!菜々が嘘をついていない限り!」
菜々「」

P「月は地球から目視できるほど近い!ウサミン星人が生活していれば直ぐにバレるだろう?」

晶葉「そうとも言い切れないぞ。月は地球の周囲を回る際、同じ面を地球に向け続けるように自転している」
晶葉「つまり月の裏側は地球からは見ることができないのだ。そこにウサミン星人の生活圏が広がっていると推測される」

P「しかし、月は人類が既に到達しているし、無人の観測機だって・・・・・・」

晶葉「その点だが、私たちは大きな思い違いをしているのではないだろうか?」
晶葉「”いつからウサミン星が人類と国交を結んでいないと錯覚していた?”」

P「なっ・・・・・・!」

晶葉「ウサミン星まで電車で一時間。この表現から考えても、ウサミン星と地球との間には交通機関による定期便が就航しているものと考えられる」

P「・・・さすがのウサミン科学でも、定期的な地球と月の星間移動を人類から隠し続けるのは難しい、か」

晶葉「ウサミン星人は一般には極秘とされているが、裏ではNASAや各国中枢機関には認識されている、いわば超法規的存在なのだよ!」

P「ち、超法規的存在・・・」

晶葉「そう考えると菜々、いや、安部菜々様は我々人類を遥かにしのぐ科学力を持つウサミン星人の大使的な存在なのかもしれない・・・」

P「菜々、いや、安部菜々様がそんな大物だったなんて・・・・・・」

晶葉「ああ、安部様。これまでの失礼を謝罪させてくれ!」フカブカ

P「私からも!今までの、永遠の17歳(笑)とか、あべさんじゅうななさい(笑)とか、ハートウェーブ(笑)とか、腰痛(笑)とか、落花生(笑)とか」
P「そういった発言を謝罪させてください!」フカブカ

菜々「それもう謝罪じゃなくてディスってるだけじゃないですかあああああぁぁぁぁぁ」タッタッタッ・・・

P「帰ってしまった・・・”ウサミン星設定固め”、もう少し進めておきたかったが・・・・・・」

晶葉「ノッておいて言うのもなんだが、あれだけからかっておいてどの口が言うのか・・・・・・」

P「菜々はイジられている時が一番かわいいんだからしょうがないな」キッパリ

晶葉「・・・・・・なかなかイイ性格をしているな助手よ・・・」



P「ちなみに、さっきまでの話はどの程度正しいんだ?」

晶葉「まあ、”ひどく間違ったことは言ってない”程度だよ。小学生くらいなら言いくるめられるかもしれないがね」

P「ふーん・・・・・・まあ、増えすぎた設定に苦しんであたふたする菜々が見れるならいいか」

晶葉「(後で謝っておこう・・・・・・・)」

おわり

忘れてたHTML化依頼出してきます


あきえもん便利!ウサミン科学便利!

菜々さんの最大の魅力は童顔でもトランジスタグラマーでもなく、時代ネタに突っ込まれたときの「え”っ」というリアクションの可愛さだと思います

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