―――852 シガンシナ区

ズウゥゥゥンッ ズウゥゥゥンッ


ハンネス「くそ…せっかくシガンシナを奪還したってのに…」

リコ「駄目だ…このままでは全滅する！！」


？？？「グオオオオオオッ！！！」ズシンズシンズシン


オルオ「ちっ…あの野郎…」

ペトラ「もう…どうする事も出来ないの…」


ピクシス「いや、まだじゃ…諦めてはならん」

ハンネス「！！」

ピクシス「まだ我々には…希望が残っている」


ピクシス「この世界を変える最後の希望が！！」

ハンネス「そうですね…もう彼等しか…」

シュンッ


サシャ「駐屯兵団、調査兵団の皆さん、お待たせしました！！」スタッ

ピクシス「おぉ、ブラウス！！という事は彼等が…」

サシャ「はい、今来ます！！」


ザッザッザッ


アルミン「うっ…シガンシナ区が！」

ミカサ「…奪還したばかりなのに…」

？？？「グオオオオオオッ！！！」

ジャン「くそっ、あいつ…好き勝手にあばれやがって」

ヒストリア「みんな、行こう！」

コニー「おお、これ以上被害は出させねぇ！！」

？？？「オオオオオオッ！！！」

アルミン「…覚悟は決まったかい、ミカサ」

ミカサ「ええ。…あなたは、私が止めて見せる」

ジャン「俺達が目を覚まさせてやる」

ヒストリア「この世界の未来の為に！！」

コニー「行くぜ！！」


ミカサ・アルミン・ジャン・ヒストリア・コニー「俺達に任せろ！！」ガリッ



巨　人　兵　団　降　臨



ズウゥゥゥンッ ズウゥゥゥンッ ズウゥゥゥンッ

―――――

―――

時は戻り

843 ラガコ村


コニー「ただいま～」

母「おかえり、コニー」

妹「お兄ちゃんただいま～」

コニー「おう、今日は鳥捕まえたぜ、晩飯しよう！」

弟「わーいわーい！」

妹「！怪我してるよ、大丈夫？」

コニー「おう、これくらい大丈夫だ、すぐ治る」

コニー（俺の身体は昔から何故か…傷の治りが早いんだよなぁ）

――コニー君、これは人類の…世界の為なんだ


コニー「…うっ！？」ズキンッ

コニー（え、なんだ今の…何か思い出せそうで…駄目だ、何も…）

弟「お兄ちゃん！？」

母「コニー！？どうしたの！！」

コニー「ん…いや、大丈夫だ…へへ。気にすんなって」

母「凄い汗…本当に大丈夫？」

コニー「おう」

コニー（…なんだよ今のは…）

―――同年トロスト区 キルシュタイン家


ゴソゴソ

ジャン（へへ…さっき路地裏で見つけたカンノウボン…どんなスケベな内容なのか。ワクワクするぜ！！）ペラッ

母「ジャン、あんた部屋の掃除したの！？」ガチャッ

ジャン「うわっ！？ババア、ノックしろよ！！」バサッ

母「ったく、どうせカンノウボンでも読んでたんだろ！！」

ジャン「ちげーし！！」

母「あーもう、こんな散らかして！さっさと掃除しなさい！！」ズカズカ

ジャン「わかった、掃除するから！出てけクソババア！！」

母「はいはい！！」バタンッ

ジャン「…ったく、うるせぇな…」

ジャン（………ちょっと言い過ぎたかな……）

ジャン「はあ……いいや、少し寝てから掃除しよ」バサッ


ジャン「…」


―――――

………ジャン、君の名前はジャンだ。君は選ばれた戦士なんだ。

「…」



彼女が今日から君の母親になる人だよ。仲良くするんだぞ。

母「まぁ、可愛い子ね。よろしく、ジャン君」


―――――

ジャン「…っ！！？」ガバッ


ジャン「はぁ…はぁ…え？」


ジャン「なんだ…今の…」



ジャン「いや、夢だ……ただの夢だよな……何も気にする必要は…無い」

―――レイス家領地 牧場

黒髪「すごいよヒストリア。もうこんなに読めるようになるなんて」

ヒストリア「だって、お姉ちゃんが教えてくれるから」

黒髪「あ、駄目だよ鼻水垂らしちゃ。ヒストリアはもうちょっと女の子らしくしないと。はい、かんで」

ヒストリア「ふんんんんんん！！」ズビー

黒髪「おう、よくできました」

ヒストリア「ねえ、女の子らしくって何？」

黒髪「そうだね、この絵本の女の子のことかな。ヒストリアもこの子が好きでしょ？いつも他人を思いやってる優しい子だからね」

ヒストリア「うん」

黒髪「ヒストリアもこの子みたいになってね…この世界は辛くて厳しいことばかりだから」

ヒストリア「…うん」