モバP「コーヒーを淹れよう」 (55)


柚「むあー…」

P「……」

柚「……むむむむむぅ……」

P「……」フニ

柚「ふにぷ」


・シリーズ
・某所で公開したものの再構成と、一部新たに加えてなSSです


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1399224120


柚「な、なにっ?Pサン急になにカナっ」

P「あ、ごめん。なんか膨らんでたからつい」

柚「むー。ついでつつかれるなんて心外だぞー」

P「すいません」

柚「つつくならちゃんと真剣に!」メッ

P「つつくのはべつにいいのか」



ぷにぷに


P「どうしたんだ?難しい顔して」

柚「ふにぷ…」

柚「宿題がねーむずかしくて…」フニフニ

P「なるほど。難しいことをやっていると難しい顔になるのか」

柚「そぉそぉ!」

P「柚は単純だなぁ」フニフニ

柚「??あれ?いきなりバカにされたカモっ」ナンデッ


柚「単純じゃないよっ。柚はムズカシいんだぞー」

P「そうなのか。たとえばどう難しいんだ?」

柚「えっ…え、えとえと」

柚「あ、甘いものをあげたり、バドミントンに付き合ってあげないと……き、機嫌をそこねますね!」

P「そうだ。打ち合わせに行った先でもらったんだけど。チョコどうぞ」パク

柚「うまー。Pサンいい人!」ぺかー

P(単純だ)



なでなで


柚「ふに」

P「はは。まあ、柚はそれでいいか」

柚「おおっ。なんかほめられたかも。へへってれるなー」

P「はいはい」

柚「うんうん!へへー」ニパー

P「うん。まあ宿題のことはなにも解決はしてないけどな」

柚「あれっ?」



ゆさゆさ


柚「Pサンおしえてよーっ」

P「仕事があるから。自力で頑張れ」

柚「うー…そ、そか…分かった、がんばる…」

P「お、えらいな。頑張れ」ナデナデ

柚「んっ…へへ。うん。がんばる」ニコ

P「おう」


柚「あっそだっ」ぽむ

柚「じゃあコーヒー淹れようよっコーヒー!」

P「コーヒー?」

柚「うんっ。Pサンおしごとのときにはいつも飲んでるでしょ?」

柚「だからマネっこで柚も飲んだら、宿題はかどるかなーって!」

P「…ああ、まあ」

P「そうだな。眠気覚ましにもなるし。淹れるか」

柚「うんっ」


P「インスタントにしとくか」

柚「??らーめんかナ?」

P「コーヒーな」ペチ < フニッ

P「楓さんと淹れるときはよくミルを使うけど、今日はまあ面倒だし」

柚「あわっPサンが楓サンより柚をないがしろにしよーとしてるよ!」ヒドイ!

P「べつにそういうつもりじゃないんだけどな…」

柚「柚と楓サンどっちが大事なのーっ」

P「どっちも大事だよ」ガパ

柚「あわっ」

P「ん?」サラサラ…


柚「……」//

柚「なっなんでもないよっ。へへっ」

P「おう」

P「ほら。柚もマグカップ貸してくれ」

柚「あ、うん。はいっ。お願いします」

P「おう」

柚「……//」ヘヘー…


P「はい」コト

柚「ありがとー」

柚「……」ズズ…

柚「……」ニガイ

柚「……」サトウサトウ

P「はは」



ずず…


柚「はふ。……甘くておいしい」

P「そっか」

柚「うん。へへ」ニヘ

P「家で勉強するときも、甘くして飲んでみるといいよ。俺も横にコーヒーがあると仕事できるかなってくらいのつもりで飲んでるし」

柚「うん。やってみる」コクコク

柚「うちにもコーヒーあるかな?」

P「たぶん」

柚「喜多見さんちは甘党だよ!」ペカー

P「うん。それはたぶん関係なく、ご両親が飲むならあると思う」

柚「喜多見さんは甘党だよっ」ペカー

P「はいチョコ」パク

柚「うま!へへーっ」にぱにぱー

P「…」クス



つんつん


柚「そっかーインスタントかー。おとーさんも飲んでたのかナー」

P「飲んでるなら気づくと思うけどな」

柚「うん。でもほら」

P「?」

柚「Pサンがいつもががーっていれてるの見てたから。コーヒーってそーゆーものなのかなって」

P「……ああ」ポン

柚「?ふに…」

P「…なるほど。そっか。そうだったのか」ナデナデ

柚「う、うん。あれ?どうしてあたまを撫でるのかな?」

P「なんとなく」

柚「なんとなくかー」

柚「じゃあしょうがないかなっ」

P「うん」









ガチャ


柚「ただいまーばふーん」バフ

柚「ふあー……今日もつかれたかも……うー…宿題もおわんなかったし…ぐぬぬー…」パタパタ

柚「……」…パタフ

柚「へへっ、まいっか!ふふふ…宿題はたいくつだけど今日の柚には味方がいるのだ!」ガバッ

柚「おかーさーん。インスタントコーヒーってあるかナー」



・・・・・



うとうと

P「?」

比奈「…」

比奈「…くぅ…」スー…

P「……」フニ

比奈「ふぁふ」


比奈「な、なんスか。敵襲スか」ガバ

P(敵襲て)

比奈「??…あ」

比奈「なんだ…プロデューサーじゃないっスかー。えへへ。おはようございまスー」

P「…」

P「おう。おはよう」フニ

比奈「ふぁふ」

比奈「な、なんふぇふぁなふまむんスかー」パタパタ

P「なんとなく」



ひりひり…


比奈「うー…な、なんとなくで鼻つままれるなんて心外でス。もー」サスサス

P「すいません」

比奈「ほんとでス!」

比奈「も、もー。…ま、真面目につまみたいんだったら、ちゃんと言って欲しいっス…」

P(だからつつくとかつまむとかに真剣だの真面目だのってなんの話だ。というかなにデレだそれは)

P「……いや、まあ俺からやっといてなんだが」

比奈「??なんの話スか?」

P「なんでもない」


比奈「それで」

P「ん?」

比奈「つ、つまみたいでス、か?」

P「…」

P「うん、まあ…わりと」

比奈「じ、じゃあどうぞ…」ハイ

P「あ、はい」

比奈「……」

P(鼻を差し出すなぞのポーズがすでに可愛いな)

比奈「……」プルプル

P(ちょっとふるえてるし)カワイイ


P「…では…」ソッ

比奈「…ん」ビクッ

P「……」フニ

比奈「ふあ……」

P「…」フニフニ

比奈「んっ…ふぅ…」

P「息苦しくないか?」フニフニ

比奈「んっ…平気でス…へへ」…ニコ

P「お、おう」

P(なぞの健気さが可愛い)フニフニ

比奈「んう…ぅ…」

P(あとなんかえろい)



フニフニ


比奈「……んぅー…」グシュ…

P(なんだかとても悪いことをしている気がする)

P「…」

ポフ

比奈「??…」

P「なんかごめん。いじわるした」ナデナデ

比奈「……えへへ」

比奈「いえいえっス。ちょっと楽しかったので」ニヘ

P「……いまのが楽しいってちょっと変態ぽいな」

比奈「や、べつに鼻をつままれることに楽しみを見出したわけではなくてでスね」


比奈「プロデューサーにかまってもらえたのが楽しかったなーと」ニヘー

P「…」

P「そっか」

比奈「はいっ」

比奈「ほらっそれも寝起きでスよ!なんだか得した気分でス!」

P「それはよく分からん」

比奈「えー」


比奈「ほらほら。一人暮らしだとなかなか寝起きにはそばにだれもいないから」

比奈「だから、いまのはなんだか、ちょっと嬉しかったでス」ニヘラ

P「…」

P「そうか」

比奈「はい!」

P「…よしよし」ナデナデ

比奈「ん……えへへ」



ナデナデ


比奈「♪」

比奈「あ…そだ。あの、一応プロデューサーは私に悪いことをしたなーと思っているということで」

P「?うん」

比奈「はい。ふふ。お詫びじゃないでスけど。寝起きにコーヒー、一緒に淹れてくれませんか?」

P「…ん、いいよ。そのくらい。淹れようか」

比奈「はい」



コポコポ…


P「今日も遅くまで起きてるのか?」

比奈「あ…はいっス、たぶん……ちょっとこのところ忙しくて」

P「そっか」

P「無理はしないようにな」

比奈「はい。了解でス。しないス」コクコク

P「うん」クス


P「…そうだ」

P「よかったらちょっとコーヒーもって帰るか?夜更かし用に」

比奈「え?いいんでスか?」

P「うん。事務所のミルで挽いておけば比奈のうちでも淹れられるよ。簡易のドリッパーなら借りて帰ってもいいし」

比奈「…わー…」

比奈「わ、私でも淹れられるもんでスかねー…?」

P「うん」

比奈「……」

比奈「じ、じゃあ…お、お願いしまス」

P「了解」








比奈「…」…ハッ

比奈「ん…んー…」グイー…

比奈「はふ。疲れたっ…でもあともう少し……あー…」

比奈「……」

比奈「……」ガサ

比奈「……コーヒー…淹れようかな……。うん。ふふ」

比奈「今日もちょっとだけ夜更かしっス。にへ」



・・・・・


仁奈「……」プク

P「?」

仁奈「……」モグモグ

P「……」フニ

仁奈「もぷ」


仁奈「な、なんでごぜーますかっ。仁奈のほっぺがどうかしたです?」

P「あ、ごめん。なんか膨らんでたからつい」

仁奈「もう。仁奈はみかんを食べてやがるんです。じゃましちゃめっですよ」モキュモキュ

P「すいません」

P(リスみたいだな…あ、リスかこのきぐるみ)モフモフ

仁奈「♪」モクモク

P「……」プニ

仁奈「もぷ」


仁奈「な、なんですかー。もー。仁奈のほっぺはつついてももふもふはしねーですよ!」モフガオー

P(そういう問題なのか)

仁奈「もふるならちゃんとキグルミのほーにしてくだせー!」

P「あ、うん。ありがとう」モフモフ

仁奈「いえいえです!えへへー」モグモグ

仁奈「ほらPも食べるですよ。みかんがたくさんです」

P「ありがとう」パク

仁奈「いえいえー」ニパー


仁奈「……」もくもく

P(だからそんな口一杯に一度に頬張らなくても)クス

仁奈「たふはんはるのでふぁんばんねーとれふ」モキュモキュ

P「食べながらしゃべるのは行儀が悪いぞ」ペチ

仁奈「あう」


P「…」

どさ

P「というかなんだってこんなにたくさん剥いたんだ」

仁奈「もぐもぐ…」コクン

仁奈「え、えっとですね。けっして剥くのがたのしくてしかたなかったわけではねーんですよ?」モフワタ

P(正直だな)

仁奈「ぴ、Pにも食べて欲しかったから…その、つい…」モョボン…

P「…、そっか」ナデモフ

仁奈「あぅ…。」

P「うん、まあ…おいしいから。大丈夫だよ」モグモグ

仁奈「…えへへ。はい。おいしーんですよー」ニヘー

仁奈「えへへ!Pと一緒に食べるみかんは、おいしいです!」

P「そっか」

仁奈「はい!」ニパッ



ぱくん


P「食べた」

仁奈「おなかいっぱいでごぜーます…」

P「そうだな」

P「…腹に溜まるとコーヒーが飲みたくなるな」サス…

仁奈「??コーヒーですか?」

P「うん。なんとなく、飯のあとにはよく飲んでるからくせみたいな感じで」

仁奈「ふーん…」

仁奈「…あの、仁奈も飲ませてもらっていーですか?」

P「そりゃべつに」

P「でもおいしくないぞ」

仁奈「このさい味には目をつぶるです」コク

P(なにと天秤にかけてだ。変な台詞だな)クス


P「はい」

仁奈「どうもです。…」チビ…

仁奈「……」ニゲーデス

P「はは」

仁奈「……」ニゲーンデス


P「はい。水」

仁奈「……」ドーモデス

仁奈「こくこく。…ぷは」

仁奈「はふー…ご、ごちそーさまです」

P「いえいえ」ズズ…

P「そういえば…コーヒーを飲むと夜は眠れなくなるっていうけど」

仁奈「えっ…そ、それは困るです!ねられないと…ねれねーですよ!」アワワ

P「そうだな」



ポン


P「ホットミルクを飲むとよく眠れるって言うな」モフモフ

仁奈「ぎゅーにゅーですか。仁奈も好きですよ」

P「そっか」

P「じゃあ入れてみるといいかな」

仁奈「分かりやがりました」コクン

P「温めすぎると爆発するから気をつけてな」

仁奈「!?」バク…








たぱぱ…


仁奈「…」

仁奈「…このくらいですかね」

仁奈「……少ないよりおーい方がいーですかね」トプトプ…

仁奈「よしっ」ガチョ

仁奈「えいっ」ピッ

がうーん

仁奈「…………」ジト

仁奈「…………」

仁奈「……」カッ

仁奈「いまですよっ」ガパ

仁奈「…あっついっです!」


仁奈「そ、そっとですね…」ソッ…

仁奈「……」コク

仁奈「……おいしいです」


仁奈「こくこく」アマイ…

にへ

仁奈「えへへ。これでよく眠れるですかね!…あ、歯を磨かないとです!」コク

仁奈「それからよく寝るです。それで明日またたくさん遊ぶです。…えへへ。明日はPとなにしてあそぼーかなー…♪」モフモフ



・・・・・


楓「…」プクー

P「…」カタカタ

楓「…」

楓「…」プク…

P「…」カタカタ…

楓「…」

楓「…」プシュー…

P「?」


P「…?あの、楓さ」

楓「ぷ、プロデューサー。ちょっとお聞きしたいことがあるんです…」

P「は、はあ。なんでしょう」

楓「はい。あ、とりあえず、もう一度頬を膨らませるので、つついてくれませんか?」

P「は?」

楓「はい。ぷくー」

P「…あ、はい。…よ」ツン

楓「ぷひゅ…」

楓「ふ、膨らんでましたよね。私のほっぺ」

P「…膨らんでましたね」

楓「膨らんでました」コクコク

P(…え、なにこれなんの話?)


楓「こほん。膨らんでいたということは、なにか理由があると思いませんか?」

P「…はあ」

楓「わ、わが身を省みてください…」ゲコー

P「…そのポーズは?」

楓「かえるみてーなポーズです」

P「…」ツン

楓「ぷぅ。い、いまは膨らんでませんっ」

P「…いやだってしょうもないこと言うし…」

P「それに、もう膨らんでないならいいんじゃないですか?」

楓「そ、そういうことじゃ…も、もー」プクー

P「…」ツン

楓「ぷひゅ。い、いまはつつかないでいいんでぷぅ」プスー

P(面白いな…)カワイイ



・・・・・


楓「あう…」サスサス

楓「…その…給湯室のシンクに、洗わないままでマグカップが三つ置いてあって…」

P「ああ」

P「淹れましたからね、コーヒー。三人に」

楓「はい。なので、その…」

P「楓さんも淹れますか?」

楓「い、淹れます。淹れてください」

P「そんな勢い込まなくても」

楓「えへへ。わーい」

P「……」



・・・・・


カチ


P「…いつもみたいに」

P「普通に頼んでくれたら、すぐに淹れました」

楓「…」ニコ

楓「たまには、その…プロデューサーから誘って欲しかったんです」

P「…」

楓「ふふっ。わがままですね」

P「ええ」



ぼぅ…


P「そろそろアイスコーヒーの季節ですね」

楓「はい。でも」

楓「こうして一緒に、ゆっくりお湯が沸くのを待つ時間も、素敵だと思いませんか?」

P「…そうですね」



ずず…


楓(…おいし)カチャ

楓「…」チラ

P「…」ズズ

P「…?」

楓「…。」ニコ

楓「ふふ…コーヒーを飲むと、もう少し夜更かししようって思います」

P「…」…コクン

P「そういうことも、あるかもしれません」

楓「はい」

楓「だからプロデューサー、今夜は私ともう少しだけ、お話してくれませんか?」

P「いいですよ。じゃあ眠くなるまで、もう少し」

楓「はい。えへへ。わーい。ありがとうございます」ニコ


P「どんな話をしましょう?」

楓「…そうですねー…あ、じゃあ次は、みんなでコーヒーを淹れようって、そんなことを考えてみませんか?」

P「いいですね。なにかお菓子でも買いましょうか」

楓「いいですね…ふふ…あ、コーヒーと一緒に食べるなら、私は…………」



・・・・おしまい



☆おまけ


柚「おー」

柚「ついに柚もミルを使う日が来たかー。へへー大人だぞー」ペチペチ

P「なに言ってんだ」

比奈「手挽きのミルもあるんでスねー」

P「ああ安物だけどな。買ってみた」

仁奈「ふんにゅにゅ…かてーですよ…」ゴリリ…

P「無理するなよ」

楓「ミルでみるみる豆が粉に…ふふ…」ガガガ…

P「楓さん仁奈もやってくれてますからあんまりやりすぎないでくださいね」


柚「へへーっ。おいしーコーヒーなら柚でもブラックで飲めちゃうカモっ」

P「無理するなよ」

仁奈「柚おねーさんそのまま飲めやがるのですか!!すげーです!」キラキラ

柚「あう?!…の、飲めるよ!おねーさんすごい!」ヘ、ヘヘー

仁奈「わあー」

柚「…」アウアウ

比奈(…こっそり砂糖入れておいてあげましょうか…)

P(頼む)

楓「仁奈ちゃん私だって飲めちゃうのよ?」ユサユサ

P「楓さん妙なところで張り合わないでください」

おわりん

コーヒーっていいよね
ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月31日 (木) 15:53:49   ID: GzKSYZnP

柚かわいい

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